JP4391523B2 - 高密度保存およびアッセイプラットフォームを提供するマルチウェルプレート - Google Patents

高密度保存およびアッセイプラットフォームを提供するマルチウェルプレート Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、マルチプルウェルプレートに関し、特に化合物の保存および生物学的アッセイのための高密度プレートに関する。
関連技術の説明
プレートは複数の液体リザーバーを含む容器である。これは、その用途に依存して2から数千のリザーバー(ウェルとも呼ばれる)を有し得る。最も一般的な配列は96ウェルまたは384ウェルを有する。Society for Biomolecular Screeningはプレート配置のための標準を設定している。プレートは典型的には、ウェルの数に関わらず127.76×85.47mmのフットプリントを維持する。ウェルの数および間隔は、9mmの中心対中心の間隔のあいた8×12ウェルを有する96ウェルプレートでほぼ標準化されている。他のプレートはこのパターンを基礎としている。ウェル密度を増加させるために、96ウェルプレートのx方向およびy方向のウェル数を整数倍し、かつ同じ数で96ウェルの間隔を割り算する。例えば、3456ウェルプレートは、x軸方向とy軸方向の両方(またはウェルがそれに沿って整列する直交軸)で6倍のウェルの数を有し、1.5mm間隔の48×72ウェルをそのプレートに与える。
図1a〜1bは、高密度マルチプルウェルプレート4(図1b)と比較した、低密度マルチプルウェルプレート2(図1a)を模式的に図示する。図1aに図示される低密度プレートは、示されるように、各方向または少なくともx方向に約9mm離れて間隔のあいたマルチプルウェルを備える。次いで、各ウェル6はプレートの9mm×9mmの面積を占める。次いで、プレート2上のウェル6の密度は、81mm2あたり1ウェル、すなわち0.012ウェル/mm2である。x方向のプレート2の全体の寸法は127.76mmと示され、y方向のそれは85.47mmと示される。ウェルはプレート2の外周においてのみ存在せず、従って、活性ウェルの領域は約8000mm2周辺であり得る。次いで、プレート2に適合するウェル6の総数は、図1aに示されるように、8×12=96ウェル6である。
図1bに図示される高密度プレート4は、プレート4の各9mm×9mm部分に、図1aにおいて示される単一ウェルの代わりに、マルチプルウェル8を備える。例えば、図1bのプレート4の各9mm×9mm領域は、6×6=36ウェル8を備え得る。従って、図1bのプレート4におけるウェル8の密度は、図1aのプレート2のウェル6の密度の36倍、すなわち、36×0.012ウェル/mm2または0.44ウェル/mm2である。x方向におけるプレート4の全体の寸法は127.76mmと示され、y方向におけるそれは85.47mmと示され、すなわち、図1aのプレート2の寸法と同じである。それゆえに、プレート4上に形成されるウェル8の総数は96×36=3456ウェルである。次に、ウェル4のサイズと比較してウェル8のサイズが減少されることになり、これはウェル密度の増加にほぼ対応する。例えば、ウェル8は約6の因数でウェル4よりも小さな直径を有する。
近年、プレートあたりのウェルの数を増加させることの利点が明らかになってきた。本発明者らは、例えば、864ウェル、1536ウェル、3456ウェル、および9600ウェルを有するプレートを製造する製造業者、およびそれを使用する業界を見てきた。図9は、96の平方数倍することに伴うプレートウェル数の増加を説明する表を示す。この表はまた、組み込まれた蒸発バリアウェルを含むマイクロプレートウェルの総数に達するための蒸発バリアウェル数を説明する。(マイクロプレートウェル数の表)これらの高密度プレートの利点は2点である。第1に、より多くのプレートあたりのウェルは、より少ないプレートが使用されることを意味する。これは、1日に数十万回の実験が日常的に実行されるハイスループット薬物スクリーニングのような操作においてとりわけ重要である。第2に、より小さなウェルは、より少ない物質が使用されることを意味し、これは、ある試薬は非常に高価であるかまたは作製することが困難であるので好ましい。
ハイスループット化学化合物スクリーニングのような適用において、並行して多数の化学的または生物学的アッセイを実行するための技術的必要性は、多数の小型化されたウェルが単一プラットフォームまたはプレート上に存在する高密度マルチウェルプレートの開発に導いた。プラットフォーム、マルチウェルプレート、および付属品(例えば、プレートのふたおよびキャディまたはキャリアなど)の型は、Coassinらに付与された米国特許第6,426,050号(これはその全体が参照として本明細書に組み入れられる)に記載されている。一般的に、単一プレート上の複数のウェルは、例えば、各ウェル中での同一組成のアッセイ反応成分の構築を可能にする。次いで、異なる単一の化学化合物が、生物学的活性または化学的活性について多数の化学化合物をスクリーニングするために各ウェルに加えられる。他の応用には、単一の化合物の異なる生物学的活性または化学的活性についてスクリーニングするために、異なるウェル中での異なるアッセイ組成物の構築、および次いで、異なるウェルへの同じ化学化合物の付加が含まれる。機器を自動化する目的のためのアッセイ構築および測定機器の開発を容易にするために、業界標準形式が提案され(Astle,T.「Standards in robotics and instrumentation」Journal of Biological Screening. Vol. 1, No. 4. pp. 163-169 (1996)、これはその全体が参照として本明細書に組み入れられる)、かつMicroplate Standards Development Committee of the Society of Biomolecular Screeningによって維持されている。この標準形式の現在の改訂版は、プラットフォームベースのフットプリント、プレートの高さ、ならびにプレート中のウェルの寸法および位置についての寸法の仕様を含み、マルチウェルプラットフォームの仕様についての有用な定義の共通のセットを提供する。
提案された標準に適合するマルチウェルプレートのために構成された機器との適合性を可能にするために、ウェルの位置について、および支持フランジの底面より上のウェルの底面の高さについて、これらの定義および標準を使用することが有利であることが本発明において認識される。特に、アレイ上のウェルの寸法およびそれらの位置が提案された標準に従ってスケール変更されるウェルの高密度平面アレイを有することが有利であることがさらに認識される。これは、代表的には、提案された標準に製造されたマルチウェルプラットフォームに準拠するように設計された広範な自動化機器との適合性を可能にするためのユーザー設定可能なソフトウェアにおいて、即時的な修正を提供する。
細胞を培養するため、化学アッセイまたは細胞アッセイを実行するため、および化学化合物を保存するための多数のマルチウェルプラットフォームが市販されている。これらの多くのマルチウェルプラットフォームは、生体適合性および低毒性、実質的な構造的完全性ならびに製造の容易さ、蛍光および他のスペクトル測定のために適切な光学的特徴、または化学的もしくは熱的な不活性さなどの必要な特徴および望ましい特徴を提供するが、現在市販されているプラットフォームのいずれもが、単一の、多機能な、低コストプレートに対してこれらすべての望ましい特徴を提供することはない。例えば、Whatman Polyfiltronicsは、底面の固有の低蛍光に起因して蛍光測定に適している実質的に光学品質のホウケイ酸II型ガラス底面を有する黒色ポリスチレンから構成される96ウェル形式を提供する。このプレートの壁材料、ポリスチレンは、Coassinら、米国特許第6,517,781号(これはその全体が参照として本明細書に組み入れられる)によって開示されるように、波長350nmの光で直接照射された場合に460nmの波長の実質的な自己蛍光を示す。ポリスチレンのこの固有の蛍光は、ウェルの寸法が小型化された高密度形式において減少されたときに、蛍光アッセイの感度に有害な影響を与える。なぜなら、各ウェルは、ウェルの構造的な強固さを維持するために十分な自己蛍光物質によって支持されているからである。
ポリスチレンプレートの底面にガラスおよび他の透明な材質を結合させるために使用される接着剤は、エタノールおよび化学的スクリーニングにおいて日常的に使用される他の溶媒中で可溶性であり、従って、化学化合物の濃縮物を貯蔵するためのプレートの機能を制限する。ガラス底面の使用が、化学的アッセイおよび生物学的アッセイにおいて最も典型的に利用される光波長のそれらの高い透過率に起因してスペクトル測定のために最適であると判明している(300〜800nm)。しかし、プレートの隙間の材質へのプラスチックにガラスをシールすることは、保存またはアッセイのための温度などの物理的条件と同様に、特定の試薬または試薬のための溶媒に対するプレートの使用を制限する可能性がある。化学化合物の濃縮物を保存するために使用される最も一般的な溶媒の1つはジメチルスルホキシド(DMSO)である。マルチウェル構築において使用される多くの接着剤および構造材料はDMSOに耐性ではなく、その結果、化学品保存のために使用されるプレートは、典型的には、化学的耐性に主として基づいて選択される材質(例えば、ポリプロピレンなど)から構築される。これらのプレート材料は、化学品保存に適合可能であるが、典型的には透明ではなく、それゆえに蛍光アッセイのために有用ではない。
別の問題は、化学化合物を維持するために使用されるDMSOなどの溶媒に対する、他の蛍光品質アッセイプレートにおける材質の潜在的な化学的不適合性である。この問題に取り組む代表的な方法は、保存プレートの前に、アッセイプレートと適合性である希釈剤(例えば、緩衝液または他の水性媒体)への濃縮物の前希釈による。しかしこれは、希釈を実行するために中間のマルチウェルプレートの消費を必要とし、どのウェルがどの化合物を受容するかの追跡を維持するというその付随する化合物の管理の問題を伴う。さらに、付随する中間の希釈の欠点は、最終的にアッセイに到達する化学化合物の濃度の減少である。中間希釈は、他のアッセイ試薬または生物学的細胞または他のアッセイ成分の付加でさらに希釈される可能性があり、これらは中間希釈において存在することが除外され得る。本発明において、化合物を保存することと、それらの活性をアッセイすることの両方のための同じ型のプレートの使用を可能にすることによって、これらの問題および困難さを克服する系を保有することが有利であることが認識される。
本発明において、ウェルの壁とプレート底面の両方のために機械的に強力な材質を提供することが有利であることがさらに認識される。異なる物質が所望の光学的特性を達成するために一緒に結合されるときに機械的な緊張が課せられることは当業者によって十分に理解される。例えば、ガラスおよびプラスチックの示差的な熱膨張率は、プレートを細胞培養のために適切にするための反復する蒸気滅菌サイクルに供せられたときに、それらの最終的な脱着を生じる。異なる物質は、典型的には、マルチウェルプレートの異なる部分において必要な機械的特性または光学的特性を達成するために、これらの部分において使用される。しかし、機械的ストレスに抵抗するためのこれらの異なる物質の異なる能力は、1つの特性のみの最適化を伴って設計および製造された特定のプレートの有用性を制限し得る。
高密度プレートにおける小さなウェルに伴って遭遇する困難さは、低密度プレート中の大きなウェルを用いて働くように設計された多くの機器が、小さなウェルに接近するように使用されるときに、もはや適切に機能しないことである。なぜならこれは大部分、その機器が一般的には、(他の点では等しいが)大きなウェルではなく小さなウェルを用いてより正確に整列されなければならないからである。液体を取り扱う機器は同様に他の困難さを有する。第1に、小さなウェルにピペットチップを適合させるために、これは薄くなくてはならず、そして薄いピペットチップは容易に詰まりかつ破損する。第2に、液体の体積が減少するにつれて、標準的なピペッティングはますます正確でなくなり、そして最終的には表面張力が優勢な力となるに従って完全に失敗する。
小さなウェルを扱う際に生じる別の問題が蒸発である。第1の問題は、大きなウェルと小さなウェルとの間の露出する液体表面領域の違いである。3456ウェルプレートのウェルにおける容積に対する表面の面積の比率は、96ウェルプレートのそれの約4倍である。3456ウェルプレートおよび96ウェルプレートについては、これは、それぞれ、1mmおよび7mmの直径、2μLおよび200μLの全体容積を仮定している。蒸発率は露出した表面の面積に比例するので、すべての他の条件が同じであると仮定した場合、1mm直径はその容積の約40%を喪失し、同時に7mm直径は10%を喪失する。このことは、本発明において本発明者らによって認識される第2の蒸発の問題を我々に想起させる:すべての他の条件は一般的には同じではない。ふたを有するプレートにおいて、プレートの端にある小さなウェルは、同じプレートの内部にある小さなウェルよりも有意に速く蒸発し、これは、実行される実験またはプレート中に保存される化学物質に対しては有害であり得る。
ふたを有するプレートにおいて、ふたとウェルの上端との間に小さな隙間が存在する。プレートの内部において、ウェル中の液体は蒸発し、かつ蒸気となり、その蒸気の部分的な圧力はウェルの上の空間において増加する。これは、系が液体が蒸発することを止める点である平衡に達するまで起こる。この状況は、プレートの端においては異なる。ここでは、生じる蒸気はウェルから離れて、環境の外に拡散する。この系は平衡には達しない:その代わりに、液体は蒸発し続け、かつ蒸気は無限に離れて拡散し続ける。プレートの端にある小さなウェルは、この現象を大きなウェルよりも強烈に受ける。なぜなら、端からのそれらの平均距離が有意に短いからである。Aurora Biosciences Corporationによって製造されたナノウェルアッセイプレート(Nano Well Assay Plate)と呼ばれる製品は、プレートの端におけるウェルからの蒸発を軽減するために液体を満たすように設計された周囲のトラフを有する。しかし、これらのトラフは、特に自動化装置を用いて満たすことは困難であり、それらの中の液体は容易にこぼれ出る傾向がある。本発明において、周辺のウェルからの蒸発を減少させる、改善された高密度の、マルチプルウェルプレートを有することが有利であることが認識されている。
高密度プレートは多くのウェルを有するので、それらはそれら自体が、多数の異なる試料が調べられる必要がある適用に対して役立つ。例えば、ハイスループット薬物スクリーニングにおいて、数十万の個別の化合物が特定の疾患標的に対する生物学的活性についてアッセイされる。代表的な製薬会社は、年間あたりおそらく数百の標的に対するかれらの化合物ライブラリーをスクリーニングし、これは数千万のデータ点を生成する。言及したように、化合物は、通常、96ウェルプレートまたは384ウェルプレート中で保存され、そしてピペッティング装置を用いてアッセイプレートに移される。現在、上記に言及した困難さのために、製薬業界の少ない割合のみがスクリーニング用の高密度プレートを使用している。
発明の概要
上記の観点において、保存およびアッセイのための二重用途高密度プレートは、フレームおよび384個より多くの活性ウェルのマトリックスを備える。このマトリックスの活性ウェルは、フレーム中に配置された壁および溶媒耐性物質を含む底部分によって規定される。溶媒耐性物質は好ましくはDMSO耐性であり、かつ好ましくはシクロオレフィンポリマーを含む。活性ウェルの壁を備えるフレームもまた、好ましくは、溶媒耐性物質、例えば、シクロオレフィンポリマーなどのDMSO耐性物質から形成される。以下に説明されるように、フレーム材料およびウェルの底面の材料は、異なる溶媒耐性物質、もしくははDMSO耐性のシクロオレフィンポリマー物質であり得、または、例えば、好ましくは、実質的な透過性を示す不透明なウェル壁およびウェル底面を有するプレートを提供するための、同じ物質の異なる修飾もしくはプロセスのバリエーションであり得る。
マトリックスは、好ましくは、複数の蒸発制御ウェルまたは「ダミー」ウェルをさらに含む。このダミーウェルはまた、好ましくは、活性ウェルのマトリックスの外側のフレーム中に配置された壁によって規定される。ダミーウェルは、好ましくは、活性マトリックスの周辺に環を形成する。ダミーウェルは、好ましくは、活性ウェルの底面を規定する同じ溶媒耐性物質を含まない底部分によってさらに規定され、またはその物質は、同じ物質の修飾もしくはプロセスのバリエーションであり、または少なくともそれらは、好ましくは、ダミーの底面が不透明であるという点で異なる。ダミーウェルの底部分の物質は、好ましくは、スクリーニング波長(例えば、200nmから800nmの間、さらに好ましくは230nmから600nmの間)に対して実質的に不透明である。ダミーウェルの底部分は、好ましくは、活性ウェルの底部分よりも大きな厚みを有する。ダミーウェルの底部分を形成するこの物質は好ましくはフレームの一部であり得、およびダミーウェルを規定する壁と同じ物質を含み得る。ダミーウェルを規定する底部分および壁は、フレームと一体化して単一構造を形成し得る。
トラフは活性ウェルの周囲に形成され得、および好ましくは活性ウェルを取り囲み得る。このトラフはまた、好ましくは、ダミーウェルの外側に配置される。好ましいプレートが保存モードで作用しているとき、ふたがウェルの上端部分の上に配置される。このふたは、トラフとともに迷路を形成する突起を有し得る。
複数の光学基準が、カメラのための光源からの光を反射させるためにフレーム内に形成され得る。この光学基準は光源に関して凸型形状を有し得、反射率を増加させるために研磨加工され得る。この光学基準は、好ましくはフレームの成形部分として形成され、かつ好ましくはフレームのほぼ角の部分に配置される。
ウェルの上端部分は、好ましくは、フレームの平面と少なくともおよそ同一平面上に配置される。プレートのウェルの数は好ましくは384個より多くのウェルであり、および好ましくは1536個またはそれ以上のウェルであってよく、および好ましくは3456個またはそれ以上のウェルであってよく、約2マイクロリットルまたはそれ以下の内部総量を有する。DMSO耐性物質は、好ましくはスクリーニング波長、例えば、200nm〜800nmの間、さらに好ましくは230nm〜600nmの間に対して実質的に不透明である。プレートは、好ましくは、110℃またはそれ以上までの温度で実質的に平坦のままであり、より好ましくは、120℃または125℃より高い温度、および127℃またはそれ以上まで高い温度においてさえ、実質的に平坦のままである。
プレート中でアッセイを実行し、および/または液体を保存する方法もまた提供される。これは、本明細書の先もしくは以下に記載される1つもしくは複数の有利な特徴を好ましくは含むように、またはさもなくば当業者によって理解されるプレートであり得、または従来的なプレートであり得るように、提供される。本発明の方法は、マトリックスを形成する他の「活性」ウェルと他の点では異なるか、類似するか、または同一であるダミーウェルの周囲を指定すると考えられる。すなわち、ダミーウェルと指定されるウェルは、特にこれらの小さな端のウェルから起こる蒸発の加速に起因して、アッセイプロセスにおいてまたは使用もしくは分析される液体の保存においては使用されないか、および/あるいはダミーウェルを使用する測定が分析もしくは分析の結果において使用されないと考えられる。
フレーム、ならびにフレーム中に配置される壁およびシクロオレフィンポリマーを含む底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックスを備えるマルチウェルプレートがさらに提供される。シクロオレフィンポリマーは、シクロアルカンモノマーおよびポリエチレンモノマーを含み、これらのモノマーは、これらのモノマーに誘導体化された熱活性化部分と触媒なしで重合されている。
フレーム、ならびにフレーム中に配置される壁およびシクロオレフィンポリマーを含む底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックスを備えるマルチウェルプレートがさらに提供される。このシクロオレフィンポリマーは230nmから280nmの範囲の波長において0.1/mmまたはそれ以下の吸収を有する。
フレーム、ならびにフレーム中に配置される壁およびシクロオレフィンポリマーを含む底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックスを備えるマルチウェルプレートがさらに提供される。このシクロオレフィンポリマーは280nmまたはそれ以上の波長において0.05/mmまたはそれ以下の吸収を有する。
フレーム、ならびにフレーム中に配置される壁およびシクロオレフィンポリマーを含む底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックスを備えるマルチウェルプレートがさらに提供される。この底部分は1mmまたはそれ以下の厚み、および220nmから260nmの間の範囲の波長において1mmあたり40%またはそれ以上の透過率を有する。ウェルの底面は特に50μmから300μmの間の厚みを有する。
フレーム、ならびにフレーム中に配置される壁およびシクロオレフィンポリマーを含む底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックスを備えるマルチウェルプレートがさらに提供される。この底部分は1mmまたはそれ以下の厚み、および260nmまたはそれ以上の波長において1mmあたり80%またはそれ以上の透過率を有する。ウェルの底面は特に50μmから300μmの間の厚みを有する。
上記のプレートのいずれかのシクロオレフィンポリマーは、蒸気への曝露に際して1%未満の透過率の変化であり得;24時間あたり0.5gm/m2未満の水蒸気浸透性を有し得;1GPaよりも大きな引張係数を有し得;0.6%またはそれ以下の成形収縮を有し得;200℃において10/sの剪断速度において2000Pa-s未満の融解粘度を有し得;90°より大きなアーク(arc)の水接触角を有し得;110℃より高い加熱ひずみ温度、または特に120℃もしくは125℃よりも高い、または実質的には127℃またはそれ以上の加熱ひずみ温度を有し得;またはこれらの組み合わせを有し得る。
フレーム、ならびにフレーム中に配置される壁、およびこの壁がスクリーニング波長で不透明になる以外は同じである溶媒耐性物質を含む底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックスを備えるマルチウェルプレートがさらに提供される。この壁は、実質的に200℃またはそれ以上の空気への曝露、または暗色素の添加、またはこれらの組み合わせによって不透明になる。この底部分は、220nmまたはそれ以上のスクリーニング波長において40%またはそれ以上の透過率、および1mmまたはそれ以下の厚みを有する。特に好ましいスクリーニング波長は600nmより下でありかつ330nmより上である。
暗色素は0.5%から15%の間の範囲の重量パーセントでカーボンブラック粒子を含み得る。空気への曝露の後に分子状窒素を用いるクエンチングを行い得る。プレートは射出成形によって形成され得、このプレートはさらに、ウェルのこのマトリックスの周囲にフランジを備え得る。
隣接したウェル間の中心対中心の距離はウェルの直径よりも大きくてもよい。マトリックスは、好ましくは384個よりも多くのウェルを含み、好ましくは実質的に3456ウェルであり得、中心対中心の距離が1.3mmまたはそれ以下であり得、かつ直径が1.03mmまたはそれ以下であり得る。マトリックスは好ましくは実質的に1536ウェルを含み得、中心対中心の距離が2.25mmまたはそれ以下であり得、かつ直径が約1.8mmまたはそれ以下であり得る。マトリックスは3456個よりも多くのウェルを含み得、ならびに1536ウェルプレートおよび3456ウェルプレートに関して記載されたものに対応する中心対中心距離および直径のスケール、および比率を含み得る。
プレートは0.5mmから14mmの間の範囲の厚みを有してもよい。プレートは実質的に約3mmの厚みを有し得る。ウェルは実質的に2°またはそれ以上の抜き勾配を有し得る。
溶媒耐性物質は、蒸気への曝露に際して1%未満の透過率の変化であり得;24時間あたり0.5gm/m2未満の水蒸気浸透性を有し得;1GPaよりも大きな引張係数を有し得;0.6%またはそれ以下の成形収縮を有し得;200℃において10/sの剪断速度において2000Pa-s未満の融解粘度を有し得;90°より大きなアークの水接触角を有し得;110℃より高い加熱ひずみ温度を有し得、または特に120℃もしくは125℃より高い加熱ひずみ温度、または実質的に127℃またはそれ以上の加熱ひずみ温度を有し得、またはこれらの組み合わせを有し得る。
フレームと、フレーム中に配置される壁、および110℃より高い加熱ひずみ温度、または特に120℃もしくは125℃より高い加熱ひずみ温度、または実質的に127℃もしくはそれ以上の加熱ひずみ温度を有するDMSO耐性物質を含む底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックスとを含むマルチウェルプレートがさらに提供される。この物質はシクロオレフィンポリマーを含み得る。
フレーム、ならびにフレームの中に配置された壁、およびこの壁がスクリーニング波長で不透明になる以外は同じである溶媒耐性物質を含む底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックスを備えるマルチウェルプレートがさらに提供され、このウェルの底部分は220nmまたはそれ以上のスクリーニング波長において40%またはそれ以上の透過率を有し、かつおよび1mmまたはそれ以下の厚みを有する。この壁は、0.5%から15%の間の範囲の重量パーセントでカーボンブラック粒子を含む暗色素を添加することによって不透明にされ得る。この壁はまた、空気への曝露の後に分子状窒素を用いるクエンチングを行うことによって不透明にされ得る。
上記のいずれかまたはすべてに従う二重用途の高密度プレートを製造する方法は、ウェルの底部分を形成するために溶媒耐性物質またはDMSO耐性物質を含む透明フィルムをあらかじめ押出成形する工程、この透明フィルムを型に配置する工程、および型にこの透明フィルムを配置した後でボディー材を注入する工程を含み得る。代替的な製造方法は当業者に理解される。
上記のいずれかまたはすべてに従うプレートは、好ましくは、低い自己蛍光を示す物質から形成される。好ましくは、この物質は、スクリーニング波長において5%より下、およびより好ましくは4%より下、およびさらに実質的には3%またはそれ以下の自己蛍光を示す。
以下の参考文献は、背景、発明の要旨、図面の簡単な説明、および要約として記載されるものに加えて、以下の好ましい態様の詳細な説明に、さもなければ以下に詳細に記載されない好ましい態様の要素または特徴の代替的な態様を開示することとして、参照として本明細書に組み入れられる。これらの参考文献の単独の1つまたはこれらの2つ以上の組み合わせを、本明細書中の詳細な説明において記載される好ましい態様のバリエーションを得るために参考にすることができる。
米国特許第6,517,781号、同第6,463,647号、同第6,426,050号、同第6,232,114号、同第6,229,603号、同第6,018,388号、同第5,583,211号、同第5,278,238号、同第4,874,808号、同第4,918,133号、同第4,935,475号、同第4,948,856号、同第5,115,052号、同第5,206,306号、同第5,270,393号、同第5,272,235号、同第5,278,214号、同第5,534,606号、同第5,532,030号、同第4,689,380号、同第4,899,005号、同第4,002,815号、同第4,069,376号、同第4,110,528号、同第4,262,103号、同第4,380,617号、同第4,426,502号、同第5,589,351号、同第5,355,215号、同第4,004,150号、同第4,154,795号、同第4,251,159号、同第4,276,259号、同第4,431,307号、同第4,468,974号、同第4,545,958号、同第4,652,553号、同第4,657,867号、同第4,707,454号、同第4,735,778号、同第4,741,619号、同第4,751,530号、同第4,770,856号、同第4,797,259号、同第4,828,386号、同第4,892,409号、同第4,948,442号、同第4,956,150号、同第4,968,625号、同第4,994,354号、同第5,041,266号、同第5,047,215号、同第5,084,246号、同第5,110,556号、同第5,147, 780号、同第5,149,654号、同第5,241,012号、同第5,294,795号、同第5,319,436号、同第5,395,869号、同第5,428,098号、同第5,456,360号、同第5,487,872号、同第5,496,502号、同第5,516,490号、同第5,540,891号、同第5,545,528号、同第5,604,130号、同第5,609,826号、および同第5,858,309号;
米国意匠特許第D265,124号、同第D266,589号、同第D269,702号、同第D288,604号、および同第D317,360号;ならびに
国際公開公報第96/30540号(Tsien)、同第93/13423号(Akong)、同第86/07606号、同第92/01513号、同第92/01553号、同第94/23839号、同第95/222406号、および同第96/39481号;ならびに
Figure 0004391523
好ましい態様の詳細な説明
以下に示す好ましい態様は、プラットフォーム中に配置されたマルチプルウェルを備えるマルチプルウェルプレートを含む。好ましい態様のマルチウェルプレート中の各ウェルは、生物学的試料および生化学的試料の分光学的測定のための適切な不透明な側面および透明または実質的に透明な底面を有する。材料または好ましくは同じ材料(すなわち、シクロオレフィンポリマーまたはコポリマー)の異なるプロセスのバリエーションおよび/もしくは修飾(ウェル壁およびウェルの底面を含む)もまた、好ましくは、化学試料および生物学的細胞の保存を可能にするために十分な熱的、機械的、および化学的な耐性を有する。好ましい材料は、本明細書を通して、および特許請求の範囲において、本発明においてはシクロオレフィンポリマーと言及されていることが注意されるべきである。この用語が使用される場合、これは、実施例または他の箇所で明確に区別されない限り、シクロオレフィンポリマー(COP)およびシクロオレフィンコポリマー(COC)を含むことを意味する。
プレートのウェルは、並列した5mLまたはそれ以下の液体量において操作およびアッセイすることが可能である、自動化液体化学物質の取り扱いおよびアッセイ系のために高密度、低容量形式を提供するために平面パターンで配列される。ウェルの側部および底面の物質は、スクリーニング波長(例えば、紫外部または可視部)で照射したときに低蛍光を示し、蛍光励起および引き続くウェル底部を通しての蛍光発光の読み取りの目的のためにこれらの波長に対して高い透過率を有する。好ましい態様に従ってプレートとともに利用される例示的なスクリーニング波長には、337nm、360nm、400nm、405nm、430nm、460nm、480nm、485nm、520nm、530nm、535nm、および590nmが含まれる。理解されるように、約200nmから約800nmの間の波長は、好ましい態様に従ってプレートを使用するスクリーニングのために使用され得る。
プレート材料の耐熱性は熱滅菌を提供し、その結果細胞は夾雑なしで維持され得ることが可能であり、そしてその化学耐性は、夾雑なしで種々の溶媒中で化学化合物の濃縮物を保存することを可能にする。好ましいプレートはまた、アッセイまたは化学物質の保存のために使用されないウェルの配列を組み入れるが、しかしこれは、化学物質の保存またはアッセイのために使用されるウェル中での液体の蒸発を軽減するためにアッセイ液または保存溶媒を含む。さらに、好ましいプレートは、ウェルの液体内容物を取り囲む密封された環境を維持するためのふたの適合のためのくぼみ、および機器とのプレートの光学的に補助され自動化された位置合わせを可能にするためのマーキングなどのさらなる有用な特徴を含む。
好ましい態様に従うマルチウェルプラットフォームおよびアッセイプレートは、分光測定的アッセイのために、化学化合物の保存のために使用されるプラットフォームとして、およびこのようなプラットフォームを使用するための方法において使用される。これらのマルチウェルプラットフォームは、1mLまたはそれ以下の総液体量を含む化学的試料または生物学的試料の蛍光測定のために特に有用である。マルチウェルプラットフォームはまた、少量の化学化合物の高濃度での保存のための有用である。マルチウェルプラットフォームは、自動化および組込型のシステムにおいて使用され得、ここでは、少量の保存された化学化合物が、保存目的のために使用された1つのマルチウェルプラットフォームから、これらの同じ化合物の化学活性または生物学的活性についてのアッセイ(特に、新規な医薬、農芸化学品、食品添加物、および化粧品のための少量の試料の自動化スクリーニング)を構築するために使用される別のマルチウェルプラットフォームに移される。
好ましい態様に従うプレートの別の特徴は、化学物質の保存のため、小型化された蛍光アッセイのための容器として、ならびに化学的スクリーニングおよび生物学的スクリーニングの他の局面のためのマルチウェルプレートの有用性である。異なる機能を可能にする1つのプレートを有することは、化学化合物の生物学的活性についてのスクリーニングにおいて遭遇するいくつかの困難さおよび障害を克服する。マルチプルウェルプレートを利用する従来的な系に伴う困難さは、化学化合物の濃縮物がアッセイプレートよりも低い密度を有するマルチウェルプレート中に維持されるときに、特定の高密度マルチウェルプラットフォーム上でアッセイされる化学化合物の投与またはその追跡を維持することにある。例えば、提案された標準的な適合可能な48×72マトリックス中で整列された3456ウェルを含むアッセイプレートが、例えば、各ウェル中、または9個の標準的な384ウェル(16×24)プレート中の異なる化合物とともに、36個の標準的な96ウェル(8×12)プレート中に保存された異なる化学化合物を受容し得る。好ましい態様に従うプレートは、アッセイプレートおよび保存プレート中のウェル間の1対1の直接的空間的対応を与える。なぜなら、同じ型のプレートは、両方の機能のために好ましくかつ有利に使用されるからである。
好ましい態様に従うプレートの別の特徴は、望ましい光学的、機械的、および化学的な不活性特性、ならびに耐性特性を合わせた単一の材料の使用であり、その結果、同じプレートが安価に製造され得、次いで自動化化合物スクリーニングの種々の異なるタスクのために利用され得る。好ましい態様に従うプレートのいくつかの有利な特性は、以下の1つまたは複数、好ましくは以下のすべてを含む:
(1)300〜800nmの範囲の波長を有する光によって照射されたときの低い固有の蛍光;
(2)広範な蛍光プローブを異なる分光学的アッセイにおいて使用されることを可能にするための同じ範囲にわたる波長を有する光の高い透過率;
(3)例えば、滅菌を可能にするための、蒸気への曝露後の光学的透過率の最小限の変化(例えば、約1%未満);
(4)アッセイが構築され、次いで、アッセイのアウトプットを測定することのために必要とされる生物学的反応または化学的反応が試料の量の損失なしで続いて起こることを可能にするような時間の間、保存されることを可能にするための低い水蒸気浸透性(例えば、24時間あたり約0.5gm/m2未満);
(5)プレート構築のために必要である種々の操作に耐えるため、ならびに自動輸送およびロボットによる取り扱いの間のプレートの変形を妨害するための大きな衝撃強度、引張強度、および曲げ強度(例えば、約1GPaよりも大きな引張係数);
(6)特定の許容度までプレート上で小さな特徴の製造を可能にするための、低い成形収縮(例えば、約0.4%未満)および低い融解粘度(例えば、200°において10/sの剪断速度において約2000Pa-s未満);
(7)溶解された化学化合物濃縮物を維持するために使用されるDMSOおよび他の溶媒に対する高い耐性;
(8)細胞に対する低い毒性;ならびに
(9)ウェル壁への吸着性の損失を妨害するための、アッセイにおける化学化合物または生化学化合物または薬剤との低い相互作用(例えば、約90°より大きなアークの水接触角)。
マルチウェルアレイおよびプラットフォームのためのこれらの望ましい特定に合致するものとして好ましい一般的な材料の型は、シクロオレフィンコポリマー(COC)であるか、またはこれを含む。シクロオレフィンポリマー(COP)およびコポリマー(COC)は、有利でありかつ代替的に好ましい材料である。Coassinら(米国特許第6,232,114号、参照として本明細書に組み入れられる)は、化学的および生物学的な蛍光アッセイにおいて代表的には使用される波長における低い固有の蛍光および高い透明度などのような光学的特性を提供するCOC材料を記載する。表2および表3において、彼らは、315nmまたは350nmの波長の光によって照射されたクリアなCOCの400〜600nmの範囲の波長に対する固有の蛍光は、同じ厚さのガラスの約1.5倍であり、かつ同じ厚さのポリスチレンの約0.5倍であることを示す。それゆえに、クリアなCOCは、マルチウェルプレートにおける小型化されたアッセイにおいて、ガラスの代わりの受容可能な代替物における望ましい光学的品質を提供しながら、またポリスチレンよりも優れた品質を提供し、これはガラスの代わりの代替物として代表的には使用される。COCは、空気の存在下で280℃までコポリマーレジンを加熱することによって、容易に光学的に不透明にされ、隙間にカーボンブラックを産生する。このことは、壁材料が、その他の点では光学的に透明な底面と同じ化学物質から好ましく構成されることを可能にし、その結果、1つのウェルの底面を通した蛍光測定は、周囲のウェル中において行われているアッセイによって放射される迷光によって夾雑されない。Coassinらは、COCのコポリマー化、およびマルチウェルプレートの製造のための形状への成形のための多数の技術および方法を開示している。
好ましい態様は、自動化化学化合物スクリーニングプロセスにおいて複数の機能が可能である有利なマルチウェルプレートの組み立てのためのCOCレジンの特性を利用する。これらの機能には、化学化合物、特に、化合物の欠乏、ならびに高品質の分光学的測定がそこから必要とされる少量における生物学的機能のためのアッセイの段階に起因して、化合物濃縮物の少量のみ(例えば、約10mL未満)が一度の調製のために適切である、まれな化合物の管理が含まれる。
有利なマルチウェルプラットフォームまたはプレートが、好ましい態様に従って提供され、ここでは、所望の化学的特性および生物学的特性のための化学化合物のハイスループットスクリーニングに関与する多様な機能を実行することが可能である。プレートのこれらの機能には、試験される化学化合物のための保存容器、並びに分光学的測定、とりわけ蛍光のための優れた性能を有するアッセイ容器を提供することが含まれる、好ましいプレートのさらなる特徴は、アッセイの構築および測定における自動化された取り扱いのため、ならびに効率的かつ迅速な生産性のための優れた機械的特性である。好ましい態様に従うプレートには、化学物質の保存および分光学的測定を含む複数の機能のために適切なマルチウェルプラットフォームが含まれ、ならびに提案されたマイクロタイタープラットフォーム標準において記載されるスケール変更可能な寸法と一貫している寸法および中心対中心間隔を有する平面状アレイで配列された小型化ウェルが含まれる。このプラットフォームには、300〜700nmの波長範囲における光で照射されたときに低い固有の蛍光の不透明物質の層を含み、そこでは、ウェルが配置され、低い固有の蛍光および高い透過率の透明物質の層は、各ウェルが漏れを伴うことなく液体を含むことを可能にするため、および分光学的測定のためのウィンドウを提供するためのシートとして不透明層の底面に適用される。このプラットフォームは、自動化された移動および位置決めを行う機器を用いる反復する取り扱いおよび操作を可能にするために十分な機械的な強固さを提供する、シクロオレフィンポリマーなどの物質から構成される。この物質はまた、単離された細胞の無菌的培養のための蒸気による滅菌を可能にするために十分な温度に対する耐性を提供する。この物質は、DMSOなどの化学溶媒に対して十分に耐性であり、その結果、極めて少量の化学化合物の濃縮物が、プラットフォームの構造的な完全性を損なうこと、またはウェル表面上での濃縮物の分子の内容物の吸収のいずれも伴うことなく、長期間の間保存され得る。
ここで図2aを参照すると、同心円の長方形のアレイが示され、これは、ウェルアレイを見下ろす好ましい態様に従う、プラットフォームの上端の図を例示する。ウェル12は長方形のグリッド上に配置される。ウェル12はウェルの壁のための強固な支持体を提供する材料の平面状厚板中に形成される。各ウェル12は、プラットフォームを構成するために使用される固体材料の上端から底面までを完全に貫通する円形の対称的な間隙であり、それゆえに、ハチの巣状のプレートを形成する。同心円の各対の外円9aは、プレートの上端表面上のウェル8の上端縁を表す。同心円の各対の内円9bは、上端表面から観察したときに見られるようなプラットフォームの底面上のウェルの底面縁を示す。ウェル12は、好ましくは逆円錐台形状を有し、それゆえに、ウェル壁は、ウェルの上端縁を規定する円の中心から、ウェルの底面縁を規定する円の中心までに拡がるウェルの縦軸に関して抜き勾配を有する。プレートの底面におけるウェルの直径は、プレートの上端におけるウェル直径よりも小さく、ウェル形状を成形するために使用されるピンの取り外しを容易にする。
1つの態様において、アレイの行または列に沿って配置された任意の2つの隣接するウェルの中心間の間隔は、提案されているマイクロプレート標準において記載されている、96ウェルプレートの8×12ウェルアレイについての9mmの中心対中心間隔の整数の再分割である。これは、標準に従って製造された、液体取り扱いおよび蛍光測定の機器によるプレートの即時使用を容易にする。高密度プレートの好ましい態様において、例えば、図2aにおいて部分的に図示されるように、ウェル中心対ウェル中心の間隔Dcは、少なくとも48×72試料ウェルのアレイ(全体で少なくとも3456試料ウェル)に適合するために、1.5mmを超えない。ウェル壁に対して構造的な強固さを提供するために、上端縁直径Doは、ウェル中心間の中心対中心間隔Dcよりも小さく、すなわち、Do<Dcであり(図2aを参照されたい)、その結果、好ましい態様において、上端縁におけるウェルの直径Doは好ましくは1.3mmまたはそれ以下である。図2aにおいて、ウェルの示された直径Doは好ましくは1.1mmであり、かつ底面の直径は好ましくは0.87mmである。第2の好ましい態様において、試料ウェルの中心対中心間隔Dcは2.25mmであり、これは32×48ウェルのアレイ(全1536ウェル)に適合する。これは、上端表面における直径Doを、ウェル壁の強固さ保証するために1.8mmのオーダーにすることを可能にする。
ウェルアレイを含むプラットフォームの厚さは、好ましくは、各ウェルの容量のために望ましい要件に合致するように、液体試料および得られるプラットフォームの強固さに適合するように、上端および下端の表面の望ましい平坦さを維持するように、ならびにウェル壁の変形を避けるように、選択される。好ましい態様において、プラットフォームの厚みは約3mmであるが、しかしより薄い(0.5mm)またはより厚い(14mmまで)のプラットフォームがこの設計のコンセプトにおいて適合され得る。3mmの厚みでは、1.1mm上端直径Doおよび0.87mm底面直径の抜き勾配は〜2.2°のアークである。好ましい態様におけるウェル12の寸法は、ウェル8において3μLの全試料量を可能にする。上端縁の近傍のプラットフォームのいかなるの可能性のあるウェル壁および上端表面の濡れをも軽減するために、2μLまたはそれ以下の全試料量が、好ましい態様の各ウェルにおいて日常的に使用され得る。
好ましい態様に従う3456ウェルプレートの斜視図が図2bにおいて模式的に図示される。図2bのプレート10は、短い寸法では48行のウェル12、および長い寸法では72行のウェル12を備える。端から端までの好ましい態様のプレート10の長い寸法は約127.76mmであり、かつプレート10の短い末端の各々上の、ウェルを含まない周辺部分13、ならびにプレート10の長い末端における、これもまたウェルを含まない周辺部分14および16を有する。端から端までのプレート10の短い寸法は約85.47mmである。各ウェル12は約1mm直径であるが、この直径は、好ましくは、底面におけるよりも上端ではいくぶん大きく(上記を参照されたい)、かつスケールを必ずしも調節することなく図3aにおいて模式的に図示される。図2bにおいて図示される高密度プレート10は、保存プレートとして、およびアッセイプレートとしての両方で機能するように有利に設計される。
好ましい態様に従う6464プレート10の斜視図が図2c〜2dにおいて模式的に図示される。ウェルの部分のみが、図に例証されている。図2C〜2dのプレート10は、短い寸法において64行のウェル12、および長い寸法において96行のウェル12を有する6144活性ウェルを含む。これらの周りを324個の蒸発ウェル22が取り囲む。好ましい態様のプレート10の長い寸法は端から端までで約127.76mmであり、プレート10の長末端において周辺部分13ならびに周辺部分14を有する。プレート10の短い寸法は端から端までで85.47mmである。各ウェル12は1mm直径未満であるが、この直径は好ましくは底面(0.72)よりも上端(0.91mm)においていくぶん長く、図3aにおいてはスケールを必ずしも調節することなく図3aにおいて模式的に図示される。ウェル容量は1.36μLでありかつウェルピッチは1.125mmである。図2c〜2dにおいて図示される高密度プレート10は、保存プレートとして、およびアッセイプレートとしての両方で機能するように有利に設計される。
材料および製造
プレート10は好ましくはシクロオレフィンポリマー(COP)で、または上記のように、代替的にシクロオレフィンコポリマー(COC)で射出成形される。図3aを参照すると、ボディー18は好ましくは底面に固定されたクリアフィルム20とともに黒色である。クリアフィルム20は、あらかじめ押し出され型に配置され、その後黒色ボディー18のための材料が射出される。型はステンレス綱から作られ、プレート10の外壁に配置された4つの射出ゲートを使用する。これは、ウェル12を作るための磨かれたコアピン、およびウェルが固化した後でコアピンから一部を取り除くためのストリッパープレートを有する。黒色ボディー18は好ましくはZeonexレジンまたはZeonorレジン、好ましくはZeonex 480、480R、690R、またはZeonor 1420Rから作られ、クリアフィルム20は好ましくはZeonor 750またはZeonex 480、480R、690もしくは690Rである(ZeonorレジンまたはZeonexレジンはZeon Corporation, Tokyo, Japanより入手可能である)。これらのレジンの処方は、望ましい成形特性およびフィルム押出特性を有する。他のグレードのZeonorレジンまたはZeonexレジンもまた望ましい特性を示す。両方の材料が非常に低い自己蛍光を有し、これは、プレート中で実行される研究の性質ゆえに重要である。また、クリアフィルム20のために使用される物質、Zeonor 750は、230〜350nmまでで光学的に透明である。COPは生体適合性でありかつジメチルスルホキシド(DMSO)(低分子薬物候補を溶解および保存するために最も一般的に使用される有機溶媒)に対して耐性である。言及されるように、光学的プレートを作製するために使用される多くのポリマー(すなわち、ポリスチレン)はDMSO耐性ではなく、このことがこれらを化学物質保存プレートとしての使用のために望ましくなくする。COPのDMSO耐性および光学的品質は、好ましい態様:化合物保存および生物学的アッセイのプレートの二重用途を容易にする独特な特徴である。別の製造業者である、Hoescht Corporationは、TOPAS製品品目のシクロオレフィンのコポリマーおよびポリマーを製造している。
使用される材料にとって、使用される溶媒に対して耐性であることが好ましく、従って、溶媒がDMSO以外であるならば、使用される材料は好ましくはその特定の溶媒に対して耐性である。活性ウェル12の底面20、またはクリアフィルム20のための材料は、どの溶媒に対して耐性であることが望ましいかに関わらず、230nm〜350nmまで、またはプレート10およびウェル12を含むプロセスにおいて使用され得る他の波長で光学的に透明である。同様に、ボディー18は好ましくは不透明であり、かつ関心対象の波長において非常に低い自己蛍光(例えば、5%未満、または4%未満、または実質的に3%もしくはそれ以下)を有し、プレート10が上昇した温度(例えば、110℃、120℃、125℃、もしくは好ましくは127℃もしくはそれ以上まで、またはプレート10のための他のアッセイ温度)において実質的に平坦なままであり、かつ使用される溶媒に対して耐性である。
プレート10のための材料の選択は、プレート10がこれらの上昇した温度において実質的に平坦なままであることを可能にする。プレート10を形成するこのような材料を用いて、アッセイはこれらの上昇した温度で実行され得る。プレート10は、プレート10が十分な程度の平坦さを有し、アッセイが、ウェル12から誤って整列される(例えば、アッセイが許容できない検出エラーを生じる程度まで)ウェル12に関連する個々のセンサー(示さず)を伴うことなしに実行されるときに、この状況において「実質的に平坦である」。このような誤った整列は、センサーにまでの正常に対する、ウェル12の中心を通しての軸の角度のオフセット、ウェル12の軸の延長に対するセンサーの中心の移動、センサーの平面からのウェルの底面の横方向もしくは縦方向の移動、または最適からのいずれかの他農法光において、などである。
幾何学的条件
好ましいプレート10の形状は、ウェル12の上端がプレート10の上端とほぼ同一平面状にあるようなものである。これは、ソースウェル中の液体が、音響的に分配されながら、標的に対して非常に密接に配置されることを可能にする。このプレート10の平底はまた、音響的な分配のために有利である。なぜなら、音響的作動装置は、そのメニスカスが保存プレート10の底面と接触して配置されるカップリング液体の注入管を通してエネルギーを伝達するからである。分配器がウェル12からウェル12まで移動するとき、カップリング液体は表面張力を介して接触を維持するプレート10の底面に沿って引っ張られる。プレート12における底面20の不規則性は、このカップリングを破壊し、かつ分配を困難にする。
ここで図3bを参照すると、この図はウェル12の行または列の横断面の側面図であり、ウェル底面20は所望の薄さおよび光学的特性の材料のシートフィルムで作製され、これはウェル12のアレイが配置されているプラットフォームの底側に適用される。好ましい態様において、ハチの巣状プレートおよび底面シートフィルムの両方が同じ材料、シクロオレフィンポリマーから有利に構築される。各ウェルの周囲をハチの巣状表面までのフィルムシート20のシーリングは、熱、高周波放射、または超音波による溶接、または当業者に公知の他の手段によって達成され(Coassinら、2001の米国特許第6,232,114号もまた参照されたい、これは上記の参照として本明細書に組み入れられる)、およびハチの巣状およびシートの両方が同じ程度の収縮を示す。これは、ハチの巣状平面の底面18において各ウェル12に及ぶシート材料を保つ。底面シートの厚さは、厚みの増加によって底面の平坦さを維持するために構造的な強固さを増加させることを、厚みの減少によって分光学的測定の間の底面材料から放射する固有の蛍光を減少することとバランスを取ることによって選択され得る。好ましい態様において、使用される透明底面シートは50〜300μm厚の間である。
ウェル12のアレイはフランジ36によって支持されることが図2bおよび図3bにおいて示される。フランジ36はウェル12の最も外側の行および列を取り囲み、かつウェルアレイの向こう側のハチの巣状を含む固体材料を伸長することによって構図支持体を提供する。フランジ36の目的はウェルアレイを支持することであり、その結果、ウェルアレイが異なる目的(例えば、化学試料を吸引すること、液体試薬を付加すること、または蛍光測定を実行することなど)のために配置されるときに、このウェルアレイは水平に配向される。最も外側のウェルを取り囲むこの拡張領域において、ウェルアレイとプレート10の上端の間で、プラットフォームの機能性を改善する種々の付属品および修飾物が作製され得る。例えば、小さなくぼみ38a、38bが、夾雑または蒸発を妨害するためにウェルの上面を覆うふた24からの突起部39a、39bをそれぞれ受容するために作製され得る(図3bを参照されたい)。さらに、種々のマーキングが、ウェルの同定の目的のために座標系への各ウェルの地形図的マッピングを提供し得る(図4bおよび以下のさらなる説明を参照されたい)。フランジ36の1つの側面において、種々のくぼみが、種々のアッセイ機器によるアクセスの目的のために、プラットフォームが配向されかつ機械的固定具に固くロックされることを可能にし得る。フランジ36は、ウェル底面シート20の底面がフランジ36の底面42の上の固定された参照として本明細書に組み入れられる距離Dfに配置される手段を提供する。フランジ36はまた、プレート10の全体の外部平面寸法を固定するために働き(フットプリント)、その結果、これは長さ127.7±0.25mmおよび幅85.5±0.25mmである、提案されたマイクロプレート標準を一致している。好ましい態様において、フランジ36は、ウェル底面20をフランジ36の底面42より約8mm上の高さDfで含む底面シートを維持する。
蒸発の制御
図3aおよび図3bは、2つまたはそれ以上の活性ウェル12およびダミーウェル22の横断側面図を模式的に図示し、各々が特定の行または列にあり、マルチプルウェルプレート10のそれぞれの隣接する列または行において、好ましい態様に従うふた24をまた有する。図示されるように、ふた24とウェル12の上端の間の小さなギャップ30または空間30が存在し、これは有利には小さく、例えば、1/8インチ以下または1/16インチ以下でさえある。図3aを具体的に参照すると、ウェル12中の液体26が蒸発し、かつ蒸気28になるとき、その蒸気28の部分圧はウェル12の上の空間30において増加する。これは系が平衡に達するまで起こり、この時点で液体26は蒸発することを停止する。この状況は、プレート10の端においては異なる。ここでは、生じる蒸気は蒸発制御ウェル22またはダミーウェル22から離れて、環境の外に拡散する。この系は平衡には達することなく、その代わりに、液体26は蒸発し続け、かつ蒸気28は無限に離れて拡散し続ける。端にある小さなウェルは、この現象を大きなウェルよりも強烈に受ける。なぜなら、端からのそれらの平均距離が有意に短いからである。このために、好ましい態様の系は、「活性」、「アッセイ」、または「実際の」ウェル12のマトリックスを取り囲む「ダミー」ウェル22の環を備える。これらの「端」、「蒸発制御」または「ダミー」ウェル22からの蒸気の蒸発の増強は、アッセイの結果に影響を与えない。なぜなら、これらのウェルからのアッセイデータは、好ましい態様に従うアッセイ結果においては使用されないからである。
図4aは、好ましい態様に従うマルチプルウェルプレート10におけるダミーウェル列32の位置を模式的に図示する。これらのダミーウェル22は、好ましくは、サイズおよび形状において実際のウェル12と類似するか、または代替的には同一であり、それらが実際のウェル12を2つ各々の方向に延長するように配置される。ダミーウェル22は、好ましくは、活性ウェル12よりもより浅い深さを有し、これは、活性ウェル12の底面層20ではない、より厚い不透明な底面層31に起因する(図3aを参照されたい)。ダミーウェル22は、端に対して最も外側の実際のウェル12からの平均距離を増加するように作用し、これが蒸発に耐性である緩衝液を作る。ダミーウェル22の液体は、ウェル12のすぐ上の空間30における蒸気28の供給を補給するように働くか、または外部環境に拡散する蒸気28の供給源として働き、それによって活性ウェル12の上の空間における蒸気によって見られる部分的な圧力勾配を制御する。活性ウェル12のマトリックスの周囲のダミーウェル22の配置は、蒸気28が拡散すること、およびより多くの液体26が蒸発することを促進する、部分的な圧力勾配への活性ウェル12の曝露を減少する。
Aurora Biosciences Corporationのナノウェルアッセイプレートは、端のウェルからの蒸発を軽減するために液体を満たすように設計された周囲のトラフを有する。しかし、これらのトラフは、特に自動化装置を用いて満たすことは困難であり、それらの中の液体は容易にこぼれ出る傾向がある。好ましいプレート10のダミーウェル22は好ましくは、実際のウェル12と同じサイズ、形状、および間隔であるので、ダミーウェル22は、実際のウェル10を満たすのと同じ装置によって満たされ得、かつ液体26は表面張力によってその場所に保持される。好ましいプレート10はまた、ウェル12を取り囲むトラフ34(図3bのエレメント38bもまた参照されたい)を有する。トラフ34は、蒸気28がそこを横切って拡散しなくてはならない距離を増加させるために迷路を作製するためのふた24上に突起部(図3bのエレメント39bもまた参照されたい)とともに使用される。これは、部分的な圧力勾配をより緩やかにし、さらにウェル12からの蒸発をしにくくする。
図4bにおいて、斜線を付した円は、ウェルアレイの最も外側の端におけるウェル22の行および列を示す。これらのウェル22は、それらが、アッセイ試料ウェルまたは化学保存ウェルのアレイが形成される厚版を完全に貫通するように形成される。その代わりに、これらはハチの巣状の厚みの一部分(例えば、0.5)のみ延長する。さらに、これらは試料を含まないが、どの溶媒が試料ウェル12に存在するかについてのレパートリーとして働き、この試料ウェル12は、ハチの巣状材料を完全に貫通するウェル12である。これらのウェル22は、フランジ36の外部部分において提供される受け入れくぼみ38a、38bを利用して配置されるふた24でプラットフォームが覆われるときに蒸発制御ウェル22として働く。例えば、プラットフォームがDMSO中に溶解された化学化合物のための化学物質保存プラットフォームとして使用される場合に、ウェル22はDMSOで満たされて、保存のために使用されるウェル12において体積の損失を軽減するために各ウェル22においてDMSOの蒸気へッドのためのバルク供給源を提供する。逆に、水性媒体に基づくアッセイが試料ウェル12に含まれる場合、蒸発制御ウェル22は水または水性媒体で満たされて、アッセイ試料含有ウェル12のための蒸気ヘッドを提供する。蒸発制御ウェル22は、各ウェル22における液体の上部表面上の蒸気相が、試料ウェル12中で液体の蒸発を伴うことなく熱力学的平衡に達することを可能にする溶媒のバルクリザーバーを提供する。好ましい態様において、プラットフォームの外部領域中のくぼみにフィットするふた(24、図3bを参照されたい)の突起リム(39a、39b、図3bを参照されたい)は、ウェルアレイを完全に取り囲み、かつウェル12、22を完全に密封する。蒸発制御ウェル22は、試料ウェル12における液体の蒸発の非存在下で、得られる密封されたヘッドスペースを蒸気で満たすことが必要とされる過剰のバルク液体相を提供する。
試料ウェルのアレイにおいて蒸発制御ウェル22を適合させるために、蒸発制御ウェル22は、試料アレイの各側において最も外側の試料ウェル12に沿って余分な行および列として配置され得る。従って、48×72試料ウェル12のアレイである好ましい態様において、各行および各列の2つの末端、ならびにウェルアレイの4つの角に蒸発制御ウェル22を加えることは、50×74ウェル(12+22)の合計アレイサイズを生じる。図9は、蒸発ウェルを備えるプレートについてのそのウェルの総数を示す。そのウェルの数についての計算は、行のウェルの2倍プラス列のウェルの2倍プラス4(角)である。
整列のための特別な特徴
上記に言及したように、小さなウェル12は、一般的に、(他の点では等しいが)大きなウェルではなく小さなウェルにアクセスする機器に関して、より正確にされる必要がある。図2bを参照すると(図4b、図6a、および図6bもまた参照されたい)、4つの光学基準42が各々の長い寸法の周辺部分13において、好ましくはプレート10の角の近くに2つ配置される。各々が反射性凸型半球形状、球状部分、曲面状表面であり、またはさもなくば特定の整列した光を特定の整列した検出器まで反射するように配置され、シグナル強度の密度に対して、検出器の網羅する領域を効率的にバランスをとる最適化整列を用い、好ましくは、磨かれた表面を有する部分に成形される。カメラ上に装着されたリングライトは、生じる画像が非常に小さく(10〜20ミクロン)、高コントラストの反射であるように半球を照射し得る。これは、すべての射出成形部分がわずかに異なり、それゆえに非常に正確な整列が各プロモーター10の幾何学的配置を個々に登録することによってより高度に保証され得るので、有用である。
好ましいプラットフォームの上面図である図4bを再度参照すると、ウェル12を取り囲むプレート材料の最も外側の拡張部分のいくつかの特徴が示され、これらは好ましい態様に組み入れられる。これらには、ふたを受け入れるためのウェルアレイを取り囲む連続的なくぼみ(図3aおよび図3bのエレメント24を参照されたい)、蒸発制御ウェル22またはダミーウェル22のアレイ、およびウェル座標系のためのマーキング44が含まれる。
上端表面上のくぼみ38bは、好ましくは、ウェルアレイを完全に取り囲む長方形の周囲であり、外部ウェルアレイからプレート10の上端表面の端まで伸長する。好ましい態様において、この端46(図3bのエレメント46もまた参照されたい)は、ウェルアレイの上端表面と同じ高さまで上昇する。くぼみ38b(図3bのエレメント38aもまた参照されたい)の深さは、ウェルアレイを完全に覆う平坦なふたの底面表面上の突起状長方形の周囲(図3bのエレメント39a、39bもまた参照されたい)の高さと一致する。ふたが、上昇した突起物(39b、図3b)がウェルアレイを取り囲むくぼみ38bにおいて完全にフィットするようにプレートの上端に配置されるとき、ふたの底面の表面はプレートの上端表面より上の短い距離まで運ばれ、ウェル12のアレイの上に密封された体積を作製する。これは、蒸発を通してウェル12の液体含量の損失を妨害するため、および塵または他の環境の屑によるウェルの夾雑を妨害するために働く。
図4bおよび図5を参照すると、図3bのフランジ36を含む態様からの代替的な態様に従って、フランジ56(図5において参照され、図4bには参照されない)を含むプレート10が示され、これは、自動化機器によるプレート10の整列において補助する。最初に図4bを参照すると、円形のくぼみ42aおよび42bの対は外部領域(すなわち、図5のフランジ56がウェルアレイと合う場所)にある。1つのくぼみ42bにおいて、底部部分は球形、横断面は円形、またはさもなくば、図5の側面図において示されるような選択的に輪郭加工された突起部として生じる。他のくぼみ42aにおいては、突起部は存在しない。2つのくぼみ42a、42bの中心は、ウェルアレイの規定された軸に沿って好ましく整列され、例えば、横幅の軸が行を含むウェル12の中心を規定する。くぼみ42a、42bは、プレート10の4つの角の近傍に存在する。さらに、くぼみ対のセットはプレートフランジの底面の表面で複製される。これらのくぼみは、照射され得、かつ反対のコントラストのスポットの対として焦点を結ぶ非対称的な特徴を提供する。この画像は、上端および下端の登録、ならびにロボット機器を用いるプレート10の整列のために、プレートの上端図および下端図の自動画像処理によって認識され得る。
材料
好ましい態様において、マルチウェルプラットフォームが、Zeonor 750 COCレジンまたはZeonor 1420RレジンまたはZeonex 480 COPレジンまたはZeonex 690R(Zeon Chemicals, Tokyo, Japan)から完全に製造される。代替的には、好ましい態様は、当業者によって理解され得るように、シクロオレフィンコポリマー(COC)およびシクロオレフィンポリマー(COP)のバリエーションを含む。Zeonor 750レジンまたはZeonor 1420RレジンまたはZeonex 480 COPレジンまたはZeonex 690Rは、多機能マルチウェルプラットフォームの多様な要件に合致する材料のために必要とされる多数の特徴を提供する。これらの特徴には、分光学的アッセイに伴う最小限の妨害を保証するための低い固有の蛍光および高い透過率、溶媒の適合性を保証するための化学的不活性、および生物学的アッセイの生存度を保証するための低い細胞毒性が含まれる。Coassinら(2001、米国特許第6,232,114号、上記の参照として本明細書に組み入れられる)は、COCレジンのコポリマー化のため、およびこれらのレジンからのマルチウェルプレートを成形するための多数の製造方法を開示する。これらの方法は、それらの全体が参照として本明細書に組み入れられる。この特許に記載されている、COCレジンを超えた好ましいZeonor 750Rレジンのいくつかの利点は、触媒なしでの重合、着色方法、および短波長紫外線の吸収の減少である。触媒なしでの重合は、COC重合反応におけるシクロアルカンおよびポリエチレンモノマーへの熱活性化部分の官能基化の使用によって達成される(Technical Report「Zeonex and Zeonor Technology Applications」、Zeon Corporation, 2002、これは参照としてその全体が本明細書に組み入れられる)。これは、極度に低いレベルの残渣の触媒(例えば、重金属など)をレジン中に生じ、これは、アッセイ試料中に浸出し得、細胞にとって毒性であり得、または偽の生物学的活性をもたらし得る。
好ましい態様において、この材料を含むウェル壁、ウェル間間隙、および周囲のフランジ36、56は、隣接するウェル12において生じる蛍光から放射される迷光による夾雑なしで各ウェル12から個々に分光学的測定が得られることを可能にするために、不透明である。Zeonor 750またはZeonor 1420RレジンまたはZeonex 480レジンまたはZeonex 690Rは、0.5%から15%の間の範囲の重量パーセントまで、微細なカーボンブラック粒子(例えば、Omnicolor IM005, Reed Spectrum, Holden, MA)の添加によって有利に不透明にされる。このレジンはまた、好ましい態様に従って、200℃を超える温度での空気への短い曝露、および次いで、分子状窒素を用いてクエンチすることによって、所望の不透明性が得られる場合に、不透明にされ得る。これは、いかなるカーボンブラック粒子をも、レジンに含めることが必要であるわけではなく、これは、コポリマーの密度を減少し得、かつより壊れやすくし得る。ウェル間の隙間の物質の不透明性は、分光学的検出器に到達することが可能である、隣接するウェルからの迷光の量を減少することによって、各ウェルからの記録される分光学的アッセイシグナルの信頼性を改善する。
好ましい態様において、試料ウェルの底面を形成するフィルムシートは、分光学的アッセイとの少ない量の相互作用を提供するように選択される。相互作用の供給源には、シグナルとして試料から放射される波長のプラットフォーム材料による吸収、ならびに蛍光アッセイにおいて利用される波長の光での照射によるプラットフォーム材料の固有の蛍光が含まれる。望ましい特性には、記録される範囲の波長における高い光透過率、および短波長の紫外線の低い吸収が含まれる。材料による短波長の紫外線の吸収は、その構成分子の電子的励起を生じ、より長波長での引き続く放射を伴う。それゆえに、短波長のUV吸収は、材料の固有の蛍光の感受性および自己蛍光の指標を提供する。Zeonor 750またはZeonex 480は230nmの波長における照射では0.1mm-1の吸収を示し、この吸収は280nmにおいては0.05mm-1に減少する。Coassinらの米国特許第6,517,781号(参照として本明細書に組み入れられる)によって開示されるように、COCレジンは、プレート底面材料として試験されたすべての異なるプラスチックの中で、石英の特性と最も類似する自己蛍光特性を示す。さらに、Zeonor 750またはZeonex 480は、UV波長帯および可視光に連続する波長(ここで大部分のアッセイが実行される)において比較的高い透過率を示す。このレジンの1mm厚シートは、220nmの波長において40%に到達する透過率を示し、これは260nmにおいては80%に増加する。従って、Zeonor 750またはZeonor 1420RレジンまたはZeonex 480レジンまたはZeonex 690Rは、分光学的アッセイのために最適化されるマルチウェルプラットフォームのために適切であるプラスチックレジン材料の改善において連続した前進である。他のいくつかのプラスチック材料と比較した好ましい態様のこの記載において説明されるマルチウェルプラットフォームに関連する、Zeonor 750のいくつかの特性は表1に要約される。
Figure 0004391523
この表は、可視波長の範囲における分光学的アッセイ、DMSO中の化学化合物濃縮物の保存の両方、およびプレートについてマルチウェルを使用するスクリーニング適用において見られる他の機能のために適切であることを示す。低い水蒸気透過性は、水性試料アッセイが、ウェル壁を通しての発散する水蒸気の漏れに起因する体積の損失を最小にして、調製され得かつ長期間(例えば、数日間)の間インキュベートされ得るという点で有利である。この損失はまた、試料ウェルのマトリックスの周囲における蒸発制御ウェルの存在によって軽減される。水の高い接触角は、Zeonor 750が、プレートのために使用される他のプラスチック(例えば、ポリスチレンおよびポリエチレン)と比較して疎水性であり、その結果、ウェル壁が水性アッセイ混合物の内容物と接触しないことを示す。このプレートは蒸気を用いて比較的容易に滅菌され得るのに対して、他のプラスチック材料は、ひずみおよび光透過率の変化を生じる曇りを受ける。COCの比較的な機械的強度は、日常的なプレートの取り扱いにおいて受ける力にこれを耐えるようにするために十分である。従って、Zeonor 750は機械的強度と熱耐性の両方を非常に高い光学的および分光学的品質と合わせ、これをマルチウェルプレート構築のための優れた選択肢にする。
本発明のマルチウェルプレートは、本明細書に記載されるような、および関連分野において公知であるかまたは開発されたようなプレートの種々の適用を容易にするために、コーティングまたは表面修飾を含み得る。コーティングは、当技術分野において公知である任意の適切な方法を使用して導入され得、これには、プリンティング、スプレーイング、放射線エネルギー、イオン化技術、またはディッピングが含まれる。表面修飾はまた、製造プロセスの前または後でポリマーを適切に誘導体化することによって、およびシクロオレフィン層に適切な誘導体化ポリマーを含めることによって導入され得る。次いで、誘導体化ポリマーは、プレートの適用において使用される化学部分と反応され得る。化学部分との反応の前に、次いで、このようなポリマーは、シクロオレフィンに、共有結合または非共有結合のいずれかの部位を提供し得る。シクロオレフィン表面の中またはその上のこのような部位は、アッセイ成分(例えば、結合対の1つのメンバー)、化学反応成分(例えば、アミノ酸または核酸の合成のための固相合成成分)、および細胞培養成分(例えば、増殖または接着を促進するタンパク質)などの部分を結合するために使用され得る。誘導体化ポリマーの例には、米国特許第5,583,211号(Coassinら)によって記載されるものが含まれる。特に好ましい態様は、シクロオレフィンコポリマーに含まれ得るポリエチレン誘導体およびポリプロピレン誘導体に基づく。
シクロオレフィン層はまた、複数の生細胞を含んでもよい。このような態様は、本明細書に記載される細胞ベースのアッセイのために、および培養方法を使用して細胞を増殖させるために有用である。本発明のプレートは、細胞の接着を増強するためのコーティング(例えば、ポリリジン)を含んでもよい。
マルチウェルプレートの用途は関連する分野において公知であり、かつこれは診断アッセイ、化学的もしくは生化学的結合アッセイ、濾過アッセイ、化学合成部位、保存部位などを含む。このような用途はまた、本発明に対して適用され得る。分光学的測定のためのいくつかの型のマルチウェルプレートは、しばしば、他のマルチウェルプレートの用途のために使用され得ることが認識される。代表的には、マルチウェルプレートは、試料からのシグナルを検出するために使用される。異なる型のシグナル測定が本明細書で議論される。
本発明はまた、分光学的測定のための系を提供する。この系は、1)アッセイのための試薬、2)シクロオレフィンコポリマーを含む、低蛍光および高透過率を有する層を備えるデバイス、ならびに層を保持するためのマルチウェルプレートを備える。この系はさらに、検出器を備えてもよい。この状況において、アッセイのための試薬には、生化学的または生物学的なインビトロまたはインビボの試験手順を実行するために有用である任意の試薬、例えば、緩衝液、タンパク質、炭水化物、脂質、核酸(SNP分析を含む)、それらの活性断片、DMSOなどの有機溶媒、化学物質、分析物、治療剤、組成物、細胞、抗体、リガンドなどが含まれる。この状況において、活性断片は、親の試薬の活性を実質的に有する試薬の部分である。試薬の選択は、実行されるアッセイの型に依存する。例えば、イムノアッセイは、免疫試薬(例えば、抗体)またはその活性断片を含む。
本発明のプレートおよび方法は、SNPの検出のために有用である。多くの方法がヒト多型遺伝子座において特定の対立遺伝子を検出するために利用可能である。特定の多型対立遺伝子を検出するための好ましい方法は、部分的には、多型の分子的性質に依存する。例えば、多型遺伝子座の種々の対立遺伝子型は、DNAの単一塩基対によって異なり得る。このような一塩基変異多型(すなわち、SNP)は、遺伝的バリエーションに対する主要な寄与因子であり、これにはすべての既知の多型の約80%が含まれるが、ヒトゲノムにおけるそれらの密度は平均で1,000塩基対あたり1個であると見積もられている。SNPは、最も頻繁には、2つの異なる型においてのみ、2つの対立遺伝子が存在する(SNPの4つの異なる型までであるが、DNA中に存在する4つの異なるヌクレオチド塩基に対応することは理論的には可能である)。それにも関わらず、SNPは、他の多型よりも変異的に安定であり、このことは、これらを、マーカーと未知のバリアントの間の連鎖不平衡が疾患を引き起こす変異の地図を作製するために使用される、関連研究のために適切にする。さらに、SNPは、代表的には2つのみの対立遺伝子を有するので、これらは、長さの測定以外の単純なプラス/マイナスアッセイによって遺伝子型決定され得、このことがこれらを自動化のためにより適合可能にする。
本発明は、分析物の存在を検出するため、および有用な活性を有する調節物質または化学物質を同定するために自動化されかつ統合可能なワークステーションを利用するシステムおよび方法を含む。本発明はまた、本発明のワークステーションの操作によって生成または発見された化学的実体および情報(例えば、調節物質または化学物質または化学物質の生物学的活性)に向けられる。
本発明は、各ワークステーションにおいて処理時間を最小化するようにプログラム的に制御され、かつプロセスの開始から終了までの液体試料の処理時間を最小化するように組み込まれ得る自動化ワークステーションを含む。代表的には、本発明のシステムは以下を含む:A)位置決め可能な化学物質ウェル、化学物質ウェルレトリーバー中の溶液中の複数の化学物質を保存するための保存位置を備え、および位置決め可能な化学物質ウェルのプログラム可能な選択および回復を有し、および少なくとも100,000個の位置決め可能なウェルについての保存能力を有する、保存および回復モジュール、B)選択された位置決め可能な化学物質ウェルから溶液を吸引または分配するための液体ハンドラーを含む試料分配モジュール、選択された位置決め可能な化学物質ウェルのプログラム可能な選択およびそこからのプログラム可能な吸引、および選択された位置決め可能な試料ウェルへのプログラム可能な分配を有する、化学物質分配モジュール(平方センチメートルあたりの異なる密度の位置決め可能なウェルを用いる、位置決め可能なウェルのアレイへの分配を含む)、C)選択された位置決め可能な化学物質ウェルを、試料分配モジュールに移動させるためであり、任意に、選択された化学物質ウェルの移動のプログラム可能な制御を有する、試料トランスポーター(最適経路指定および並行処理を含む)、D)選択された位置決め可能な試料ウェルに試薬を分配するための試薬、または選択された位置決め可能な試料ウェル中の化学反応を検出するための蛍光検出器のいずれかを含む反応モジュール、ならびにデータ処理および組み込みモジュール。
本発明は、調節因子、経路、有用な活性を有する化学物質を同定するために自動化されかつ組み込み可能なワークステーションを利用する、システムおよび方法、ならびに本明細書に記載される他の方法を用いて使用され得る。このようなシステムは一般的に当技術分野において記載されている(以下を参照されたい:Kramerらの米国特許第4,000,976号(1977年1月4日発行)、Pfostらの米国特許第5,104,621号(1992年4月14日発行)、Bjornsonらの米国特許第5,125,748号(1992年6月30日発行)、Kowalskiの米国特許第5,139,744号(1992年8月18日発行)、Bjornsonらの米国特許第5,206,568号(1993年4月27日発行)、Mazzaらの米国特許第5,350,564号(1994年9月27日発行)、Harootunianの米国特許第5,589,351号(1996年12月31日発行)、Baxter Deutschland GMBHの国際公開公報第93/20612号(1993年10月14日公開)、McNeilらの国際公開公報第96/05488号(1996年2月22日公開)、およびAkongらの国際公開公報第93/13423号(1993年7月8日公開))。
保存および回復モジュール、試料分配モジュール、および反応モジュールは、データ処理および組み込みモジュールによって組み込まれかつプログラムによって制御される。保存および回復モジュール、試料分配モジュール、試料トランスポーター、反応モジュール、ならびにデータ処理および組み込みモジュールは、位置決め可能な試料ウェルの迅速な処理を容易にするために作動可能に連結される。代表的には、本発明のデバイスは、24時間以内に少なくとも100,000個の位置決め可能なウェルを処理可能である。この型のシステムは、1997年5月16日に出願された、「System and method for rapidly identifying useful chemicals in liquid samples」という標題のStylliらによる米国特許出願第08/858,016号(これは参照として本明細書に組み入れられる)において記載されている。
所望される場合、各別々のモジュールは、液体試料の迅速な処理を容易にするために統合されかつプログラム可能に制御され、ならびに液体試料の迅速な処理を容易にするために作動可能に連結される。
1つの態様において、本発明は、蛍光をモニターするために蛍光検出器である反応モジュールを提供する。この蛍光検出器は、データ処理および組み込みモジュールとともに他のワークステーションに統合され、かつ試料トランスポーターと作動可能に連結される。好ましくは、蛍光検出器は、本明細書に記載される型のものであり、かつ落射型蛍光のために使用され得る。データ処理および組み込みモジュールおよび試料トランスポーターと適合可能である他の蛍光検出器は、試料トランスポーターへの作動可能な連結が望ましい場合、当技術分野において公知であるように、または将来開発されるように使用され得る。本発明のいくつかの態様のために、特に、プレートあたり96個、192個、384個、および864個のウェルを有するプレートのために、検出器はシステムへの組み込みのために利用可能である。このような検出器は、米国特許第5,589,351号(Harootunian)、米国特許第5,355,215号(Schroeder)、および国際公開公報第93/13423号(Akong)に記載されている。マルチウェルプラットフォームの各ウェルを連続して「読み取る」ことができる。代替的には、プレートの一部または全体を、イメージャー(例えば、Molecular Dynamics Fluor-Imager 595(Sunnyvale, Calif))を使用して同時に「読み取る」ことができる。
蛍光測定
異なる型の蛍光モニタリングシステムが、蛍光プローブ(例えば、蛍光色素または基質)を用いて本発明を実施するために使用され得ることが認識される。好ましくは、ハイスループットスクリーニングに供されるシステム(例えば、96ウェルまたはそれ以上のマイクロタイタープレート)が使用される。蛍光物質に対してアッセイを実行する方法は当技術分野において周知であり、例えば、以下において記載されている:Lakowicz,J.R., Principles of Fluorescence Spectroscopy, New york: Plenum Press (1983); Herman, B., Resonance Energy Transfer Microscopy; Fluorescence Microscopy of Living Cells in Culture, Part B, Methods in Cell Biology, vol. 30, Taylor, D.L. & Wang, Y.-L.編, San Diego: Academic Press (1989), pp. 219-243; Turro, N.J., Modern Molecular Photochemistry, Menlo Park: Benjamin/Cummings Publishing Col, Inc. (1978), pp. 296-361およびMolecular Probesカタログ(1997), OR, USA。
試料中の蛍光は、マルチウェルプラットフォームのために、本明細書に記載されるか、または当技術分野において公知である検出器を使用して測定され得る。一般的に、第1の波長を有する励起光源からの励起放射は、励起光学機器を通過する。励起光学機器は、試料を励起されるために励起放射を引き起こす。それに応じて、試料中の蛍光プローブは、励起波長とは異なる波長を有する放射光を発光する。次いで、集光光学機器が試料からの発光を収集する。このデバイスは、それがスキャンされながら特定の温度に試料を維持するための温度コントローラーを備え得る。1つの態様に従って、複数軸の軸変換台(例えば、専用のX,Y位置決め装置)が、異なるウェルが露出されるために複数の試料を保持するマルチウェルプラットフォームを移動させる。この複数軸変換台、温度コントローラー、自動焦点特徴、ならびに画像解析およびデータ収集と関連する電子機器が、プログラムされたデジタルコンピュータによって管理され得る。このコンピュータはまた、アッセイの間に収集したデータをプレゼンテーションのための別の形式に変換し得る。
好ましくは、FRET(蛍光共鳴エネルギー移動)が、試料(細胞または生化学)においてプローブをモニターする1つの方法として使用される。FRETの程度は、励起された構築物に特徴的な任意のスペクトル的または蛍光の寿命によって、例えば、ドナーからの蛍光シグナルの強度、アクセプターからの蛍光シグナルの強度、ドナーの発光最大の近くの蛍光の大きさに対する、アクセプターの発光最大の近くの大きさの比率、またはドナーの励起状態の寿命を決定することによって、決定され得る。例えば、リンカーの開裂は、ドナーからの蛍光の強度を増加し、アクセプターからの蛍光の強度を減少し、ドナーからの蛍光の大きさに対するアクセプターからのそれの比率を減少し、そしてドナーの励起状態寿命を増加する。
好ましくは、シグナルの変化は、2つの異なる発光波長における蛍光の比率として決定され、これは「レイショイング(ratioing)」と呼ばれるプロセスである。絶対量のプローブ(または基質)、細胞、励起強度、および濁度または位置決め可能なウェル間での他のバックグラウンド吸収が蛍光シグナルに影響を与え得る。それゆえに、2つの発光波長の比率はより強固であり、かつ発光強度単独よりも好ましい活性の尺度である。
比率測定的な蛍光プローブ系は本発明とともに使用され得る。例えば、国際公開公報第96/30540号(TsienおよびZlokarnik)において記載されるレポーター系は、遺伝子組み込み分析のための既存のレポーターを超えた顕著な利点を有する。なぜなら、これは、発現する単一の生細胞と発現しない単一の生細胞の両方の高感度検出および単離を可能にするからである。このアッセイ系は非毒性であり、容易に負荷され、次いで細胞内にトラップされる非極性蛍光物質を使用する。β-ラクタマーゼによる蛍光基質の切断は、基質が生成物に転換されるに従って、蛍光発光のシフトを生じる。β-ラクタマーゼレポーターの読み取りは比率測定的であるので、これは、個々の細胞に負荷された基質の量などの変数を制御するという点でレポーター遺伝子アッセイの中でも独特である。安定な、容易に検出される、細胞内の読み取りは、洗浄工程の必要性を除外することによってアッセイ手順を単純化し、このことが本発明を使用して細胞を用いてスクリーニングすることを容易にする。
試料中の分析物の存在を検出するための方法
本発明の方法は、分析物、例えば、試料中の、標的の活性を調節する際に有用である化学物質の存在を検出するための標的を使用する。代表的には、以下に議論されるように、標的は、細胞表面タンパク質または酵素などのタンパク質であり得る。生物学的プロセスまたは標的は、生化学的アッセイ(細胞を含まない標的)または細胞ベースのアッセイ(細胞に付随した標的)のいずれかにおいてアッセイされ得る。この方法はまた、試料中の生物学的プロセスまたは標的の調節物質を同定するために使用され得る。この方法は、試料から放射される光を検出することによって、本発明のマルチウェルプラットフォームに含まれる試料中の分析物の存在を検出する。この方法は以下の工程を含む:第1の波長の放射を用いて少なくとも1つの試料を励起する工程、ここで、分析物を含むことが疑われる少なくとも1つの試料が本発明のマルチウェルプラットフォームの少なくとも1つのウェルに配置され、これが生物学的プロセスまたは標的を含み得る。試料および生物学的プロセスまたは標的はウェル中で接触され得るか、またはウェルの外で接触されて後でウェル中に配置され得る。試料から発光する第2の波長の放射の発光が測定され、ここで、測定される第2の波長の放射の量は試料中の分析物の存在または非存在を示す。
標的は細胞であり得、これにイオンまたは電圧感受性の色素が負荷されて、レセプター活性またはイオンチャネル活性(例えば、カルシウムチャネルまたはN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)レセプター、GABAレセプター、カイニン酸/AMPAレセプター、ニコチン性アセチルコリンレセプター、ナトリウムチャネル、カルシウムチャネル、カリウムチャネル、興奮性アミノ酸(EAA)レセプター、ニコチン性アセチルコリンレセプター)を報告し得る。このようなレセプターの活性を決定するためのアッセイはまた、試験された化学物質の活性を評価するための陰性対照および陽性対照として使用するためにアゴニストおよびアンタゴニストを使用し得る。レセプターまたはイオンチャネルの機能を調節する能力を有する化学物質(例えば、アゴニスト、アンタゴニスト)を同定するための自動化アッセイの好ましい態様において、細胞質におけるイオンのレベルまたは膜電位の変化が、それぞれ、イオン感受性蛍光インジケーターまたは膜電位蛍光蛍光インジケーターを使用してモニターされる。利用され得る蛍光感受性インジケーターおよび電位プローブの中には、Molecular Probes 1997カタログ(参照として本明細書に組み入れられる)において開示されるものがある。
本発明の他の方法は、レセプターの活性を決定することに関する。レセプター活性は、時折、第2メッセンジャーとしての使用のためのカルシウムイオンの細胞内貯蔵を放出する、引き続く細胞内事象を開始し得る。あるGタンパク質共役レセプターの活性化は、ホスホリパーゼCによって媒介される、ホスファチジルイノシトールの加水分解を通してのイノシトール三リン酸(IP3、Gタンパク質共役レセプターの第2メッセンジャー)の形成を刺激する(Berridge and Irvine (1984), Nature 312: 315-21)。IP3は、次には、イオン貯蔵部からの細胞内カルシウムの放出を刺激する。従って、細胞内カルシウム貯蔵部からのカルシウムイオンの放出によって引き起こされる細胞質カルシウムイオンレベルの変化は、Gタンパク質共役レセプターの機能を高い信頼性で決定するために使用され得る。Gタンパク質共役レセプターには、ムスカリン性アセチルコリンレセプター(mAChR)、アドレナリン作用性レセプター、セロトニンレセプター、ドーパミンレセプター、アンギオテンシンレセプター、アデノシンレセプター、ブラジキニンレセプター、代謝調節型興奮性アミノ酸レセプターなどがある。このようなGタンパク質共役レセプターを発現する細胞は、細胞内貯蔵からと、イオンチャネルの活性化を介しての両方の寄与の結果として細胞質カルシウムレベルの増加を示し得、いずれの場合も、内部貯蔵からのカルシウム放出から生じる蛍光応答を区別するために、任意にEGTAなどのキレート剤を補充した、カルシウムを含まない緩衝液中でこのようなアッセイを実行することが望ましくあり得るが、必ずしも必要であるわけではない。
他のアッセイはレセプターの活性を決定する工程を含み得、これは、活性化されたときに、細胞内環状ヌクレオチド、例えば、cAMP、cGMPのレベルの変化を生じる。例えば、ある程度のドーパミンレセプター、セロトニンレセプター、代謝調節型グルタミン酸レセプター、およびムスカリン性アセチルコリンレセプターの活性化は、細胞質のcAMPまたはcGMPのレベルの減少を生じる。さらに、環状ヌクレオチドによって開閉されるイオンチャネル(例えば、棒状光レセプター細胞チャネルおよび嗅覚ニューロンチャネル(Altenhofen,W.ら(1991)Proc. Natl. Acad. Sci U.S.A. 88: 9868-9872およびDhallanら(1990)Nature 347: 184-187を参照されたい))が存在し、これは、cAMPまたはcGMPの結合による活性化に際してカチオンに対して透過性である。レセプターの活性化が環状ヌクレオチドレベルの減少を生じる場合において、アッセイにおいてレセプターを活性化する化合物を細胞に加える前に、細胞内環状ヌクレオチドレベルを増加させる薬剤(例えば、フォルスコリン)に細胞を曝露することが好ましくあり得る。この型のアッセイのための細胞は、環状ヌクレオチドによって開閉されるイオンチャネルをコードするDNAおよびレセプター(例えば、特定の代謝調節型グルタミン酸レセプター、ムスカリン性アセチルコリンレセプター、ドーパミンレセプター、セロトニンレセプターなど)をコードするDNAを用いる宿主細胞の同時トランスフェクションによって作製され得、これは、活性化されたときに、細胞質中で環状ヌクレオチドレベルの変化を生じる。
細胞アッセイにおける測定のための十分な品質でタンパク質標的を発現する任意の細胞を、本発明とともに使用してもよい。内因性にタンパク質を発現する細胞を、異種核酸からタンパク質を発現する細胞と同様に役立てることができる。例えば、細胞を、当業者に公知であるか、または当業者によって同定され得る1つまたは複数のこのような標的をコードする適切なベクターを用いてトランスフェクトしてもよい。内因性のイオンチャネルまたはレセプター活性を発現する本質的に任意の細胞が使用され得るので、レセプターまたはチャネルを標的として使用する場合、単一の型のイオンチャネルまたはレセプターを優勢に発現するように、このようなイオンチャネルおよび/またはレセプターをコードする異種DNAを用いて形質転換またはトランスフェクトされた細胞を使用することが好ましい。異種細胞表面タンパク質を発現するように遺伝子操作され得る多くの細胞は公知である。このような細胞には以下が含まれるがこれらに限定されない:ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞(ATCC番号CCL10)、マウスL細胞(ATCC番号CCLI.3)、ジャーカット(ATCC番号TIB152)および153 DG44細胞(Chasin(1986)Cell. Molec. Genet. 12: 555を参照されたい)、ヒト胚性腎臓(HEK)細胞(ATCC番号CRL1573)、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞(ATCC番号CRL9618、CCL61、CRL9096)、PC12細胞(ATCC番号CRL17.21)およびCOS-7細胞(ATCC番号CRL1651)。異種細胞表面タンパク質発現のための好ましい細胞は、容易にかつ効率的にトランスフェクトされ得るものである。好ましい細胞には、ジャーカット細胞およびHEK293細胞、例えば、米国特許第5,024,939号およびStillmanら(1985)Mol. Cell. Biol. 5: 2051-2060に記載されるものが含まれる。
例示的な膜タンパク質には表面レセプターおよびイオンチャネルが含まれるがこれらに限定されない。表面レセプターには以下が含まれるがこれらに限定されない:ムスカリン性レセプター、例えば、ヒトM2(GenBankアクセッション番号#M16404);ラットM3(GenBankアクセッション番号#M16407);ヒトM4(GenBankアクセッション番号#M16405);ヒトM5(Bonnerら(1988)Neuron 1 pp.403-410)など。ニューロンニコチン性アセチルコリンレセプターには以下が含まれるがこれらに限定されない:例えば、米国特許出願第504,455号(1990年4月3日出願、これは参照として明確にその全体が本明細書に組み入れられる)において開示されるヒトα2、α3、およびβ2、サブタイプ;ヒトα5サブタイプ(Chiniら(1992)Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 89: 1572-1576)、ラットα2サブユニット(Wadaら(1988)Science 240, pp. 330-334); ラットα3サブユニット(Boulterら(1986)Nature 319, pp. 368-374); ラットα4サブユニット(Goldmannら(1987)Cell 48, pp. 965-973); ラットα5サブユニット(Boulterら(1990)J. Biol. Chem. 265, pp. 4472-4482); ニワトリα7サブユニット(Couturierら(1990)Neuron 5: 847-856); ラットβ2サブユニット(Denerisら(1988)Neuron 1, pp. 45-54);ラットβ3サブユニット(Denerisら(1989)J. Biol. Chem. 264, pp. 6268-6272);ラットβ4サブユニット(Duvoisinら(1989)Neuron 3, pp. 487-496); ラットαサブユニット、βサブユニット、ならびにaおよびpサブユニットの組み合わせ;GABAレセプター、例えば、ウシnおよびpサブユニット(Schofieldら(1987)Nature 328, pp. 221-227);ウシnおよびaサブユニット(Levitanら(1988)Nature 335, pp. 76-79); γサブユニット(Pritchettら(1989)Nature 338, pp. 582-585);pおよびpサブユニット(Ymerら(1989)EMBO J. 8, pp. 1665-1670); 6サブユニット(Shivers, B.D. (1989)Neuron 3, pp.327-337)など。グルタミンレセプターには以下が含まれるがこれらに限定されない:例えば、ラットGluR1レセプター(Hollmanら(1989)Nature 342, pp. 643-648); ラットGluR2およびGluR3レセプター(Boulterら(1990)Science 249: 1033-1037); ラットGluR4レセプター(Keinanenら(1990)Science 249: 556-560); ラットGluR5レセプター(Bettlerら(1990)Neuron 5: 583-595); gラットGluR6レセプター(Egebjergら(1991)Nature 351: 745-748); ラットGluR7レセプター(Bettlerら(1992)Neuron 8: 257-265); ラットNMDAR1レセプター(Moriyoshiら(1991)Nature 354: 31-37およびSugiharaら(1992)Biochem. Biophys. Res. Comm. 185: 826-832); マウスNMDA elレセプター(Meguroら(1992)Nature 357: 70-74); ラットNMDAR2A、NMDAR2B、およびNMDAR2Cレセプター(Monyerら(1992)Science 256: 1217-1221); ラット代謝調節型mGluR1レセプター(Houamedら(1991)Science 252: 1318-1321); ラット代謝調節型mGluR2、mGluR3、およびmGLUR4レセプター(Tanabeら(1992)Neuron 8: 169-179); ラット代謝調節型mGluR5レセプター(Abeら(1992)J. Biol. Chem. 267: 13361-13368)など。アドレナリン作用性レセプターには以下が含まれるがこれらに限定されない:例えば、ヒトpl(Frielleら(1987)Proc. Natl. Acad. Sci. 84, pp. 7920-7924); ヒトα2(Kobilkaら(1987)Science 238, pp. 650-656); ハムスターβ2(Dixonら(1986)Nature 321, pp. 75-79)など。ドーパミンレセプターには以下が含まれるがこれらに限定されない:例えば、ヒトD2(Stormannら(1990)Molec. Pharm. 37, pp. 1-6); 哺乳動物ドーパミンD2レセプター(米国特許第5,128,254号); ラット(Bunzowら(1988)Nature 336, pp. 783-787)など。NGFレセプターには以下が含まれるがこれらに限定されない:例えば、ヒトNGFレセプター(Johnsonら(1986)Cell 47, pp. 545-554)など。セロトニンレセプターには以下が含まれるがこれらに限定されない:例えば、ヒト5HT1a(Kobilkaら(1987)Nature 329, pp. 75-79); セロトニン5HT1Cレセプター(米国特許第4,985,352号); ヒト5HT1D(米国特許第5,155,218号); ラット5HT2(Juliusら(1990)PNAS 87, pp. 928-932); ラット5HT1c(Juliusら(1988)Science 241, pp. 558-564)など。
イオンチャネルには以下が含まれるが、これらに限定されない:ヒトカルシウムチャネルからなるカルシウムチャネル(それぞれ1991年8月15日および1992年4月10日に出願された同一出願人の米国特許出願第07/745,206号および同第07/868,354号(これらの内容は参照として本明細書に組み入れられる)において開示されるα2βおよび/またはγサブユニット); (国際公開公報第89/09834号も参照のこと;ヒトニューロンα2サブユニット); ウサギ骨格筋a1サブユニット(Tanabeら(1987)Nature 328, pp. 313-E318); ウサギ骨格筋α2サブユニット(Ellisら(1988)Science 241, pp. 1661-1664); ウサギ骨格筋pサブユニット(Ruthら(1989)Science 245, pp. 1115-1118); ウサギ骨格筋γサブユニット(Jayら(1990)Science 248, pp. 490-492)など。カリウムイオンチャネルには以下が含まれるが、これらに限定されない:例えば、ラット脳(BK2)(McKinnon, D.(1989)J. Biol. Chem. 264, pp. 9230-8236); マウス脳(BK1)(Tempelら(1988)Nature 332, pp. 837-839)など。ナトリウムイオンチャネルには以下が含まれるが、これらに限定されない:例えば、ラット脳IおよびII(Nodaら(1986)Nature 320, pp. 188-192); ラット脳III(Kayanoら(1988)FEBS Lett.228, pp. 187-194); ヒトII(ATCC番号59742、59743、およびGenomics 5: 204-208(1989)); 塩素イオンチャネル(Thiemannら(1992)Nature 356, pp. 57-60およびPaulmichlら(1992)Nature 356, pp. 238-241)、および他の公知のものまたは当技術分野において開発されるもの。
細胞内レセプターはまた、エストロゲンレセプター、糖質コルチコイドレセプター、アンドロゲンレセプター、プロゲステロンレセプター、および鉱質コルチコイドレセプターなどの標的として、本発明において使用され得る。転写因子およびキナーゼもまた、植物標的と同様に標的として使用され得る。
標的に関する化学物質の活性を同定するための種々の方法を適用することができ、これにはイオンチャネル(国際公開公報第93/13423号)および細胞内レセプター(国際公開公報第96/41013号、米国特許第5,548,063号、米国特許第5,171,671号、米国特許第5,274,077号、米国特許第4,981,784号、EP 0 540 065 A1、米国特許第5,071,773号、および米国特許第5,298,429号)が含まれる。上記の参考文献はその全体が参照として本明細書に組み入れられる。
分析物が試料中に存在するならば、標的は蛍光の増加または減少を示す。このような蛍光は、第1の波長の放射を用いて試料を励起することによって、本発明の方法を使用して検出され得る。これは試料中の蛍光レポーターを励起し、検出され得る第2の波長の放射を発光する。発光の量が測定され、そして適切な対照またはバックグラウンドの値と比較される。バックグラウンドおよび対照のレベルと異なって、増加したかまたは減少したかのいずれかである発光された放射の量は、試料中の分析物の量または強度と相関する。標準曲線はこのアッセイをより定量的にするために決定され得る。
治療活性および毒性についての治療剤の試験
本発明はまた、治療活性および毒性について治療剤を試験するための方法を提供する。治療剤は、本発明のマルチウェルプラットフォームにおいて、生物学的プロセスまたは標的の調節活性を有することが疑われている試験化学物質を、生物学的プロセスまたは標的と接触させることによって同定される。試料が調節物質を含むならば、試料中の蛍光レポーター生成物の量は、例えば、細胞の内部または外部において、バックグラウンドまたは対照のレベルと比較して増加するかまたは減少するかのいずれかである。蛍光レポーター生成物の量は、第1の波長の適切な放射を用いて蛍光レポーター生成物を励起すること、およびその試料から発光した第2の波長の放射の発光を測定することによって測定される。発光の量は、発光のバックグラウンドまたは対照レベルと比較される。試験化合物を有する試料が、対照またはバックグラウンドのレベルの発光と比較して増加または減少した発光を示すならば、候補調節物質が同定される。発光の量は試料中の治療剤の量または強度と関連する。このような方法は、例えば、Tsien(PCT/US90/04059)において記載される。周知の方法を使用して、候補調節物質を構造、強度、毒性、および薬理について、さらに特徴付けおよびモニターすることができる。
本発明によって同定される個補調節物質の構造を、当技術分野において公知の方法(例えば、質量スペクトル測定)によって決定または確認することができる。長期間の間保存される推定の調節物質については、推定の調節物質の構造、能力、および強度について確認され得る。
候補調節物質を同定するために使用される系に依存して、候補調節物質は推定の薬理学的活性を有する。例えば、候補調節物質がインビトロでT細胞増殖(活性化)を阻害することが見い出されるならば、その候補調節物質は免疫抑制剤または抗炎症剤としての推測の薬理学的特性を有する(Suthanthiranら、Am. J. Kidney Disease, 28:159-172 (1996)を参照されたい)。このような関連性はいくつかの疾患状態について当技術分野において公知であり、より多くが時間とともに発見されることが予想される。このような関連性に基づいて、薬理学的活性、ならびに毒性の適切な確証的なインビトロモデルおよびインビボモデルが選択され得る。本明細書に記載される方法はまた、薬理学的な選択性および特異性、ならびに毒性を評価するために使用され得る。
候補調節物質の毒性
同定されると、候補調節物質は、公知の方法を使用して毒性効果について評価され得る(Lu, Basic Toxicology, Fundamentals, Target Organs, and Risk Assessment, Hemisphere Publishing Corp., Washington (1985); Culbrethの米国特許第5,196,313号(1993年3月23日発行)およびBenetの米国特許第5,567,952号(1996年10月22日発行)を参照されたい)。例えば、候補調節物質の毒性は、1つの細胞株(例えば、哺乳動物、すなわちヒトの細胞株)に対するインビトロの毒性を決定することによって確立され得る。候補調節物質は、例えば、全体の生物によって代謝される後の化学物質の毒性特性の増加または減少を決定するために、例えば、組織抽出物(例えば、ミクロソーム調製物なとの肝臓の調製物)で処理され得る。これらのタイプの研究の結果は、しばしば、ヒトを含む哺乳動物などの動物において化学物質の毒性特性の予測となる。
代替的には、またはこれらのインビトロ研究に加えて、動物モデル(例えば、マウス、ラット、ウサギ、またはサル)における候補調節物質の毒性特性が、確立された方法を使用して決定され得る(Lu,前記(1985);およびCreasy, Drug Disposition in Humans, The Basis of Clinical Pharmacology, Oxford University Press, Oxford (1979)を参照されたい)。毒性、標的器官、組織、部位、および候補調節物質の推定のメカニズムに依存して、当業者は、候補調節物質の毒性特性を決定するために適切である用量、L.D.50値、投与の経路、およびレジメを決定することは負担ではない。動物モデルに加えて、ヒト臨床試験が、以下の確立された手順、例えば、米国食品医薬品局(USFDA)または他の政府の対応機関によって示されるものに従って実行され得る。これらの毒性研究は、インビボにおける候補調節物質の効力を決定するための基礎を提供する。
候補調節物質の効力
候補調節物質の効力は、いくつかの当技術分野において認識されている方法、例えば、インビトロ方法、動物モデル、またはヒト臨床試験などを使用して確立され得る(Creasey、前記を参照されたい)。いくつかの疾患または状態のためのインビトロモデルが存在することが認識されている。例えば、HIV感染細胞の寿命をインビトロで延長する化学物質の能力が、HIV感染またはAIDSを治療するために有効であると予測される化合物を同定するための受容可能なモデルであると認識されている(Dalugeら、Antimicro. Agents Chemother. 41:1082-1093 (1995)を参照されたい)。さらに、インビトロでT細胞の増殖を妨害するシクロスポリンA(CsA)の能力は、免疫抑制剤として有効であると予測される化合物を同定するための受容可能なモデルとして確立されている(Suthanthiranら、前記(1996)を参照されたい)。ほとんどすべての治療剤、疾患、または状態のクラスについて、受容可能なインビトロモデルまたは動物モデルが利用可能である。このようなモデルは、例えば、胃腸障害、癌、心臓病、神経生物学、および免疫学のために存在している。さらに、これらのインビトロ方法は、候補調節物質に対する代謝の効果の信頼できる指標を提供するために、組織抽出物(例えば、ミクロソーム調製物なとの肝臓の調製物)を使用し得る。同様に、受容可能な動物モデルは、種々の疾患または状態を治療するために化学物質の効力を確立するために使用され得る。例えば、ウサギのひざは、関節炎を治療する際の効力について化学物質を試験するための受容可能なモデルである(ShawおよびLacy, J. Bone Joint Surg. (Br) 55: 197-205 (1973)を参照されたい)。関節炎を治療するためにヒトにおける使用が認可されているヒドロコルチゾンはこのモデルにおいて有効であり、これはこのモデルの妥当性を確証する(McDonough, Phys. Ther. 62: 835-839 (1982)を参照されたい)。候補調節物質の効力を決定するために適切なモデルを選択する場合に、当業者は、適切なモデル、用量、および投与の経路、レジメ、および終点を選択するために当技術分野における状態によって導かれ得、このようなものとして、過度の負担はない。
動物モデルに加えて、ヒト臨床試験が、ヒトにおける候補調節物質の効力を決定するために使用され得る。USFDAまたは他の政府の対応機関が、このような研究のための確立された手順を有する。
候補調節物質の選択性
上記に示されるインビトロ方法およびインビボ方法はまた、候補調節物質の選択性を確立する。化学物質が広範な種々の生物学的プロセスを調節し得、または選択できることが認識される。本発明に基づく細胞のパネルは、候補調節物質の特異性を決定するために使用され得る。選択性は、例えば、化学療法の分野において明白であり、ここでは、癌細胞に対して毒性であるが非癌細胞に対して毒性ではない化学物質の選択性が明白に望ましい。選択性調節物質は、これらが臨床設定においてより少ない副作用を有するので好ましい。候補調節物質の選択性は、種々の候補経路および感受性を示す複数の細胞株に対する候補調節物質の毒性および効果を試験することによって、インビトロで確立され得る。これらのインビトロ毒性研究から得られるデータは、これは、候補調節物質の毒性、効力、および選択性を決定するための拡張された動物モデル研究(ヒト臨床研究を含む)であり得る。
組成物の同定
本発明は、本明細書に記載される方法の操作、システム、または成分によって活性を有すると同定された、新規な化学物質などの組成物、および治療剤を含む。新規な化合物は、本明細書中で使用される場合、本願の出願日において当技術分野においてすでに公知である化学物質は含まない。代表的には、化学物質は、本発明を使用することから活性を有すると同定され、次いで、その構造が、化学構造の独自仕様のデータベースから明らかにされるか、または質量スペクトル分析などの分析技術を使用して決定される。
本発明の1つの態様は、有用な活性を有する化学物質であり、これは、上記の方法によって同定された化学物質を含む。このような組成物には、有機低分子、核酸、ペプチド、および当技術分野において利用可能であるかまたは将来開発される技術によって容易に合成可能である他の分子が含まれる。例えば、以下のコンビナトリアル化合物はスクリーニングのために適切である:ペプトイド(国際公開公報第91/19735号、1991年12月26日)、コードされているペプチド(国際公開公報第93/20242号、1993年10月14日)、ランダムバイオ-オリゴマー(国際公開公報第92/00091号、1992年1月9日)、ベンゾジアゼピン(米国特許第5,288,514号)、ヒダントイン、ベンゾジアゼピン、およびジペプチドなどのディバーソマー(diversomer)(Hobbs DeWitt, S.ら Proc. Nat. Acad. Sci. USA 90: 6909-6913 (1993))、ビニロガスポリペプチド(Hagiharaら、J. Amer. Chem. Soc. 114: 6568 (1992))、β-D-グルコース骨格を有する非ペプチド性ペプチド模倣物(Hirschmnann,R.ら、J. Amer. Chem. Soc. 114: 9217-9218 (1992))、小化合物ライブラリーの類似有機合成(Chen,C.ら、J. Amer. Chem. Soc. 116:2661 (1994))、オリゴカルバメート(Cho, C.Y.ら、Science 261: 1303 (1993))、および/またはペプチジルホスホネート(Campbell, D.A.ら、J. Org. Chem. 59: 658 (1994))。一般的には、Gordon, E.M.ら、J. Med Chem. 37: 1385 (1994)を参照されたい。上述の刊行物のすべての内容は、参照として本明細書に組み入れられる。
本発明はまた、保存および引き続く投与のために調製された、薬学的に許容されるキャリアを含む薬学的組成物中に同定された化合物を含み、これは、薬学的に許容されるキャリアまたは希釈剤中に上記に開示される生成物の薬学的有効量を有する。治療的使用のための許容されるキャリアまたは希釈剤は薬学分野において周知であり、かつ、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co.(A. R. Gennaro edit. 1985)において記載されている。保存剤、安定剤、色素、および香料さえもが薬学的組成物中に提供され得る。例えば、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、およびp-ヒドロキシ安息香酸のエステルが保存剤として加えられ得る。さらに、抗酸化剤および懸濁剤が使用され得る。
本発明の組成物は、経口投与のための錠剤、カプセル、またはエリキシルとして;直腸投与のための坐剤として;注射液投与のための滅菌溶液、懸濁液として、などとして製剤化され得る。注射液は、従来的な形態で、液体溶液または懸濁液、注射の前に液体中で溶液または懸濁液とするのに適切な固体形態、またはエマルジョンとしてのいずれかで調製され得る。適切な賦形剤は、例えば、水、生理食塩水、デキストロース、マンニトール、ラクトース、レシチン、アルブミン、グルタミン酸ナトリウム、システイン塩酸塩などである。さらに、所望される場合、注射可能な薬学的組成物は、微量の非毒性の補助物質、例えば、湿潤剤、pH緩衝剤などを含み得る。所望される場合、吸収増強調製物(例えば、リポソーム)が利用され得る。
用量として必要とされる組成物の薬学的有効量は、投与の経路、治療される動物の型、および考慮される特定の動物の身体的特徴に依存する。用量は、所望の効果を達成するために調製され得るが、例えば、体重、食物、同時に使用している医薬、および医学分野の当業者が認識する他の要因といった要因に依存する。
本発明の方法を実施する際に、生成物または組成物は、単独でまたは互いに組み合わせて、または他の治療剤もしくは診断剤と組み合わせて使用され得る。これらの生成物は、インビボで、通常は哺乳動物において、好ましくはヒトにおいて、またはインビトロで利用され得る。インビボでこれらを利用する際に、生成物または組成物は、種々の方法で哺乳動物に投与され得、これには、種々の投薬形態を利用する、非経口で、静脈内で、皮下で、筋肉内で、結腸に、直腸に、鼻にまたは腹腔内への投与が含まれる。このような方法はまた、インビボで化学物質の活性を試験することに対して適用され得る。
当業者には容易に明らかであるように、投与される有用なインビボ投薬量および特定の投与の様式は、年齢、体重、および治療される哺乳動物種、利用される特定の化合物、およびこれらの化合物がそのために利用される特定の用途に依存して変化する。所望の結果を達成するために必要な投薬量レベルである、有効投薬量レベルの決定は、日常的な薬理学的方法を使用して当業者によって達成され得る。代表的には、生成物のヒト臨床適用は、より低い投薬レベルで開始し、所望の効果が達成されるまで、投薬量レベルは増加される。代替的には、受容可能なインビトロ研究が、確立された薬理学的方法を使用して、本発明によって同定された組成物の有用な用量および投与の経路を確立するために使用され得る。
非ヒト動物研究において、潜在的な生成物の適用は、より高い投薬量レベルにおいて開始し、所望の効果がもはや達成されないか、または有害な副作用が消失するまで、投薬量が減少される。本発明の生成物の投薬量は、所望の効果および治療的徴候に依存して広い範囲にわたり得る。代表的には、投薬量は、約10kg/kgから100mg/kg体重の間、好ましくは約100.mu.g/kgから10mg/kg体重の間であり得る。投与は好ましくは、毎日を基準として経口である。
正確な製剤、投与の経路、および投薬量は、患者の状態の観点から個々の医師によって選択され得る(例えば、Finglら、The Pharmacological Basis of Therapeutics, 1975を参照されたい)。担当医は、毒性、または機関の機能不全に起因して、どのようにして、またはいつ投与を終了、中断、または調整するかを知っていることが注意されるべきである。逆に、臨床応答が十分でない場合(毒性の防止)担当医はまた、より高いレベルに治療を調整する。関心対象の障害の管理において投与された用量の大きさは、治療される状態の重篤度および投与の経路とともに変化する。状態の重篤度は、例えば、部分的に、標準的な予後評価法によって評価され得る。さらに、用量およびおそらく用量頻度はまた、年齢、体重、および個々の患者の応答に従って変化する。上記に議論したものと適合可能なプログラムは獣医学において使用され得る。
治療される特定の状態に依存して、このような薬剤は製剤化され得、かつ全身的または局所的に投与され得る。製剤化および投与のための技術は、Remington's Pharmaceutical Sciences, 第18版, Mack Publishling Co., Easton, Pa.(1990)において見い出され得る。適切な経路には、経口、直腸、経皮、膣、経粘膜、または腸の投与;非経口送達(筋肉内、皮下、脊髄内の注射、ならびにくも膜下腔内、直接脳室内、静脈内、腹腔内、または眼内の注射を含む)が含まれ得る。
注射のために、本発明の薬剤は、水性溶液、好ましくは、ハンクス(Hank's)溶液、リンガー(Ringer's)溶液、または生理的食塩水緩衝液などの生理学的に適合可能な緩衝液中で製剤化され得る。このような経粘膜投与のために、障壁に浸透されるために適切な浸透剤が製剤中に使用される。このような浸透剤は一般的に当技術分野において公知である。本発明の実施のために本明細書に開示される化合物を、全身的投与のために適切な投薬量に製剤化するための薬学的に許容されるキャリアの使用は本明細書の範囲内にある。適切なキャリアの選択および適切な製造の実施を用いて、本発明の組成物、特に溶液として製剤化されるものは、非経口的に、例えば、静脈内注射によって投与され得る。この化合物は、当技術分野において周知である薬学的に許容されるキャリアを使用して、経口投与のために適切な投薬量に容易に製剤化され得る。このようなキャリアは、本発明の化合物が、治療される患者による経口摂取のための、錠剤、丸薬、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液などとして製剤化されることを可能にする。
細胞内に投与されることが意図される薬剤は、当業者に周知である技術を使用して投与され得る。例えば、このような薬剤は、リポソームにカプセル化され、次いで上記のように投与され得る。リポソーム形成の時点で水性溶液中に存在するすべての分子が、水性の内部に取り込まれる。リポソームの内容物は外部の微小環境から保護され、かつ、リポソームは細胞膜と融合するので、細胞の細胞質に効率的に送達されることの両方となる。さらに、それらの疎水性に起因して、有機低分子が細胞内に直接的に投与され得る。
本発明における使用のために適切である薬学的組成物は、活性成分がその意図される目的を達成するための有効量で含まれる組成物を含む。有効量の決定は、とりわけ、本明細書に提供される詳細な開示に照らして、当業者の能力の十分に範囲内である。活性成分に加えて、これらの薬学的組成物は、薬学的に使用され得る調製物への活性化合物の加工を容易にする、賦形剤および補助剤を含む適切な薬学的に許容されるキャリアを含み得る。経口投与のために製剤化された調製物は、錠剤、糖衣錠、カプセル、または溶液の形態であり得る。本発明の薬学的組成物は、それ自体が公知である様式で、例えば、従来的な混合、溶解、顆粒化、糖衣錠作製、浮揚、乳化、カプセル化、または凍結乾燥のプロセスによって製造され得る。
非経口的投与のための薬学的処方物には、水溶性型の活性化合物の水溶液を含む。さらに、活性化合物の懸濁物は、適切な油性の注射液懸濁物として調製され得る。適切な親油性溶媒またはビヒクルには、ゴマ油などの脂肪油、またはオレイン酸エチルもしくはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル、またはリポソームが含まれる。水性注射液懸濁物は、懸濁液の粘度を増加させる物質、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランなどを含み得る。任意に、この懸濁物はまた、高度に濃縮された溶液の調製を可能にするための、化合物の溶解性を増加させる適切な安定剤または薬剤を含み得る。
経口使用のための薬学的調製物は、所望される場合、錠剤または糖衣錠コアを得るために、活性化合物を固体賦形剤と合わせること、得られる混合物を任意に粉砕すること、および適切な補助剤を加えた後で顆粒の混合物を加工することによって得られ得る。適切な賦形剤は、特に、増量剤、例えば、糖(ラクトース、スクロース、マンニトール、またはソルビトールを含む);セルロース調製物(例えば、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、および/またはポリビニルピロリドン(PVP)である。所望される場合、例えば、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはその塩(例えば、アルギン酸ナトリウム)などの崩壊剤が加えられ得る。糖衣錠コアは、適切なコーティングとともに提供される。この目的のために、濃縮糖溶液が使用され得、これは、任意に、アラビアガム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または酸化チタン、ラッカー溶液、および適切な有機溶媒または溶媒混合物を含み得る。着色料または色素は、同定のためまたは活性化合物用量の異なる組み合わせを特徴付けるために、錠剤または糖衣錠コーティングに加えられ得る。
以下の実施例は、明示的にまたは暗黙のうちに、任意の様式、形状、または形態において本発明を例証することを意図するが、限定を意図しない。これらは使用され得る代表的なものであるが、当業者に公知である他の手順、方法論、または技術が代替的に使用され得る。
実施例1:高密度マルチウェルプラットフォーム
図6a〜6fは、好ましい態様に従うマルチウェルプラットフォーム60を示す。詳細には、図6a〜6fはそれぞれ、好ましい態様に従うマルチウェルプレートの、上面、下面、前面、後面、および対面の側面図を模式的に図示する。
射出成形されたマルチウェルプレート60を、3456ウェル(48×72ウェル)の内部アレイが、上端から下端までのプラットフォームを通して完全に延長され、一方ウェル62の2つの最も外側の行および2つの最も外側の列(244ウェル)が、蒸発制御のためにプラットフォームを通して上端から途中のみまで延長されるように作製した(図3a〜3b、図4bおよび図5および上記の対応する記載を参照されたい)。示されるこの例示的なマルチウェルプラットフォーム60は、ウェルの壁がフレーム中に配置されているフレームを含む。このフレームは3.25mm厚である。フレームを完全に取り囲む領域中の上端部分の上に、ウェルの参照座標64を提供するための位置マーキングを成形した。マーキング64と、プラットフォームの幅に沿って走るプレート60の端の間には、型から成形されたハチの巣状の射出のためのツール点として働く、均一に間隔をあけたくぼみが存在した。このフレームは、シクロオレフィンポリマーZenor 750Rから作られ、これはもともと2%黒色素の添加により光学的に不透明であった。フレームは実質的に平坦である。上端表面の外縁に沿って、プレート60の側周辺に完全に途切れない溝38aが存在する。この溝38aはふた(示さず、しかし図3a〜3bを参照されたい)に適合し、その内面はハチの巣状ウェルアレイの上端表面とほぼ接触し、その外縁は溝38aの底面の表面と接触した。これは、外側からのウェル内容物の実質的なシーリングを提供した。プレート60のフランジ72は、プラットフォームの一部として成形された。例えば、ふたは、ウェルの上端から、1/8インチ未満、または1/16インチでさえの間隔で離れ得る。
各ウェルは、クリアな、平坦なZeonor 750Rフィルムシートから作られた100μm厚を有する高透過率部分の底面74を有した。フレームおよび底面74は、ウェルを形成するために熱シーリングによって合わせられた。ウェル中心対ウェル中心の距離は1.5mmであった。上端における各ウェルの直径は1.1mmであり、プラットフォーム全体を通して延長された各ウェルの直径は、底面74において0.9mmであった。
第2の態様において、ウェルの中心対中心間隔は2.25mmであり、その結果、ハチの巣状は、試料ウェルを提供するためにハチの巣状を通して完全に延長された1546ウェル(32×48ウェル)のアレイからなった。このアレイは、蒸発障壁を提供するためにハチの巣状を通して途中まで延焼されたウェルの付加的な2つの行および2つの列によってその外縁上に完全に取り囲まれた。従って、これらの1536試料ウェルプレートは、全体で1700個の試料および蒸発制御ウェルを含んだ。これは1536ウェルプレートと呼ばれる。各試料ウェルの用量は約10μLであった。
これらのマルチウェルプラットフォームは、以下の実施例において記載される分光学的アッセイにおいて使用され、および/または好ましいもしくは代替的な態様に従って使用され得る。
実施例2:マルチウェルプレートへの化合物の分配および分配された液体の分光学的検出
本実施例において、化学化合物は実施例1において記載されたように構築されたマルチウェルプレートに分配された。化合物は、液体が首尾よく各ウェルに分配されたか否かの決定を可能にするための蛍光マーカーとともに混合された。
1536ウェルプレート中に保存された75:25(体積比)DMSO:水中に溶解された一連の化学化合物濃縮物を、第2の、最初は空である1536ウェルプレートに分配した。分配は、市販の液体取り扱いシステム(Sciclone, Zymark Corp., Woburn, MA)を使用して行った。各ウェルに分配された化合物濃縮物の体積は6.4μLであった。次いで、75:25 DMSO:水中に溶解された2mMフルオレセインの0.7μL溶液を、各ウェル中の以前に分配された6.4μLの化合物濃縮物の上端に、圧力駆動ソレノイド作動ディスペンサー(実施例4においてより詳細に記載される)を使用して分配した。プレートにふたをフィットさせ、24時間暗所に配置してウェルの7.1μL液体量を通してフルオレセインを拡散させた。第2の1536ウェルプレートを化合物なしで準備し、ここでは、各ウェルは、6.4μLのDMSO:水および0.7μLの2mMフルオレセインで満たされた。この第2のプレートは、化合物が(1)クエンチングまたは他の蛍光相互作用によってフルオレセインの蛍光を変化させ得るか、または(2)固有の蛍光を有するか、を決定するための対照として働いた。
両方のプレートにおける各ウェル中の蛍光は、全体の3456ウェルプレート中の各ウェルの底面のスキャンを可能にする、照射-発光読み取りシステムを使用して底面を通して測定した。この蛍光リーダーにおいて、プレートの各ウェルは、460/30nm帯域フィルターを通して通過し、次いで、光ファイバーによって光学エレメントに導かれた100W Hgランプからの光によって、プレートのクリアな底面を通してウェルの照射を可能にする光学エレメントの上の中心に配置された。同じ光学エレメントが、クリアなウェル底面を通して放射した、ウェル中の励起された蛍光によって発光された光を集光するために使用された。この光は、各ウェルからの蛍光シグナルを記録するために使用された光電子増倍管の前部に配置された530nmの長波長を通過させるさらなる光ファイバーによって伝送された。2つのプレートは同様にスキャンされた。
図7において、各ウェルにおける蛍光の強度は、二次元アレイとして示される。光電子増倍管によって記録された発光は各ウェルに対して積分され、得られる強度をグレイスケールにマップし、32×48アレイとしてプロットした。2つのプレートについての結果を並べて示す。DMSO:水中における蛍光のみを含むプレート76を左側に示し、化学化合物および蛍光を含むプレート78を右側に示す。二次元強度マップの下にあるものは、1つの行について記録された光電子増倍管のアウトプットのプロット80である。この系は、行ごとを基本としてに行のアウトプットを概観するように構成されている。図7において示されるアウトプットのトレースは例示である。
フルオレセインのみを含む左側のプレート76において、ウェル強度は、ウェル間のわずかな変動と非常に類似しているように見える。これは、図示される行についてのより低い例示的なトレースにおいて確認され、ここでは、いずれのウェルも特に高いかまたは低い蛍光強度を示さない。このことは、蛍光化学物質が、好ましい態様に従うマルチウェルプラットフォームのすべてのウェルに定量的に分配され得ることを示唆する。右側のプレート78において、ウェル強度はより大きな変動を示し、いくつかのウェルは高い強度を示す。このことは、これらの化合物がフルオレセインと相互作用してその蛍光発光を変化し得、その結果、フルオレセインに類似するアッセイ試薬を使用してこれらの化合物を用いる引き続く分光学的アッセイにおいては、注意が払われる必要があることを示唆する。
本実施例は、好ましい態様に従って記載される有利なマルチウェルプラットフォームが、液体化学物質をそれに分配することができたこと、および定量的蛍光測定が引き続いてこのプラットフォームにおいて実行できたことを示す。
実施例3:マルチウェルプラットフォームにおける液体試料蒸発の制御
本実施例において、プラットフォームを通して途中までのみ伸びるウェルアレイの端に沿ったウェル(例えば、図3a〜3bのエレメント22)は、プラットフォームを通して最後まで伸びるウェル(例えば、図3a〜3bのエレメント12)における液体内容物の蒸発を妨害するために使用される。
本実施例において、実施例1に記載されるように構築された3456ウェルプレート中の各ウェルは、実施例4において記載される圧力駆動ソレノイド作動ディスペンサーシステムを使用して、2μLのフルオレセインで満たした。さらに、244個の蒸発制御セルの各々は、1.0μLのDMSO:水を受容した。蒸発制御ウェル、または好ましい態様に従う他の特徴を用いて構築されていない、第2の3456ウェルプレートが調製され、ここでは、試料ウェルは、第1のプレートについて記載されるのと同じ分配方法論を使用することによって2μLのフルオレセインで満たされた。プレートにふたをフィットさせ、各ウェルの蛍光を2時間読み取り、次いで充填の24時間後に読み取った。
ここで、蒸発制御ウェルの効果が議論される。蒸発制御ウェルがDMSO:水で満たされているプレートにおいては、すべてのウェルの蛍光強度は、24時間後においてさえ、非常に類似して観察された。対称的に、蒸発制御ウェルが液体で満たされていないウェルは、特に、アレイの最も外側の端を含む行および列に沿ったウェル間でより変動性である。このことは、蒸発制御ウェル中の液体が、マルチウェルプラットフォームの試料ウェルにおいて体積の損失を減少させることが可能であることを示す。制御されていないプレートにおける蒸発性の損失は、すべての試料が同じである場合においてさえ、他の試料と比較して、試料の蛍光強度を変化させることが可能である。従って、蒸発性の損失の制御なしでは、各ウェルが、対照強度を提供する特定の品質の蛍光マーカーを含むという仮定の下でアッセイが実行される場合、分光学的アッセイはより信頼性のないものになる。
本実施例は、好ましい態様に従って記載されるマルチウェルの蒸発制御ウェルが、ウェルの試料体積の蒸発性の変化に起因する蛍光強度の変化を妨害することが可能であることを示す。
実施例4:1つの高密度ソースプレートから、第2の高密度送り先プレートへの分配
本実施例において、蛍光マーカーフルオレセインの少量の溶液が、高密度マルチウェルプレートから第2の高密度マルチウェルプレートに移され、かつその蛍光が測定される。3456-ウェル高密度マルチウェルプレートの3456個の各々の試料ウェルが、DMSOおよび水の75:25(体積比)混合液中に溶解された50μMフルオレセインの2μL溶液で満たされた。フルオレセインは、単一のディスペンサー開口部(直径200μm)のすぐ下に各ウェルの中心を移動したロボットX-Y動作ステージを使用してソースプレートに負荷した。ステンレス綱シャフトの底部に配置されるディスペンサー開口部を、8psiに加圧されたフルオレセインの濃縮溶液を含むリザーバーに接続した。リザーバーとディスペンサー開口部の間に割り込んだソレノイドバルブを、各ウェルに濃縮物を放出するために、制御された時間の間、作動させ、次いで、プレートを、ディスペンサーの下の次のウェルに移動するように配置した。このソースプレートが満たされた後、これは、ロボットポジショナー中の上側に装着され、これは、San Jose, CAのEDC Biosystems, Inc.から入手した単一の小型の音響レンズ(Elrod, S. A., B. T. Khuri-Yakub, C. F. Quate. 1988. 「Acoustic lens arrays for ink printing」、米国特許第4,751,530号、これはその全体が参照として本明細書に組み入れられる)の上に配置されることを可能にした。第2に、送り先プラットフォームをして働くための空の3456ウェルプレートを、第1のプレートの上端に、上下逆さまにして装着した。上下逆さまにした第2のプレートを、ソースプレートと位置を合わせるように配置し、その結果、上下逆さまのプレートの各ウェルが、ソースプレートにおける対応するウェルの上端の開口部の上に直接配置された。ソースプレートから送り先プレートに分配するために、音響レンズを各ウェルの近くに配置した。音響的接触が、レンズの周辺で流れ、かつウェルの底面に付着した液体の噴水によってなされる。このレンズは、ソースウェル中の液体の表面から、およびその上の上下逆さまの送り先ウェルへのフルオレセイン濃縮物の10nL液滴を放出する様式で作動した。この手順は、送り先プレートのすべての試料ウェルがソースフルオレセインの10nLアリコートを受容するまで、音響レンズの上のプレート対を再配置すること、および分配を作動させることによって、ソースプレート中の各ウェルについて反復された。送り先プレート中の各ウェルは、引き続いて、上記のソレノイドバルブ作動ディスペンサーを使用して、2μLの75:25のDMSO:水で満たされた。各ウェル中のフルオレセインの蛍光は、各ウェルの発光された光の強度を測定するための光電子増倍管を利用する蛍光励起-発光光学系を用いて読み取った。
72ウェルの2つの行について得られた蛍光の読み取りを、図8a〜8bにおける別々のプロットに図示する。各ウェルについての読み取りを、両方の行における72ウェルすべてについての平均蛍光強度からのウェルの蛍光強度の偏差のパーセントとして示す。最大の偏差は行の末端のウェルにおいてであり、行の平均蛍光強度からの任意のウェルの蛍光の最大の偏差は約6%であった。プレート上の3456ウェルすべてについての偏差の係数(平均強度で割った標準偏差)は6.5%であった。光電子増倍管強度が100nMから50μMの範囲のフルオレセインのウェル濃度について記録された較正に基づいて、平均標的ウェル濃度は約250nMであった。プレート中の3456ウェルすべてについて、蛍光の標準偏差は、平均強度の約7%であった。このことは、ほぼ同じ量のフルオレセイン濃縮物が首尾よく各ウェルに送達されたことを示した。従って、マルチウェルプラットフォームは、化学物質濃縮物を保存するために使用され得、これらの濃縮物は、保存プレートから蛍光測定のために使用される第2のマルチウェルプレートに直接的に分配され得る。
図8cは、1536ウェルプレートを用いる別の測定の結果を図示する。1536ウェルプレートの各ウェルは、6マイクロリットルをわずかに超える水で満たされた。プレートを単純なふたで覆った。ふたの下部表面は、ウェルの上端と実質的に密接したが、ふたの外部端はプレートをシールしていなかった。このふたをしたプレートを24時間、室温で放置した。次いで、各ウェル中の液体の高さを、EDC Biosystemsの音響的分配ツールを使用して、音響的に決定した。液体の高さは、経験的な較正データに基づく体積に変換された。プレートの極端に周辺のウェルは、20%〜50%の体積の損失を示したのに対して、末端からの次のウェルは実質的な体積の損失は示さなかった。
この測定は、好ましい態様に従うプレートのダミーまたは蒸発制御ウェルの特徴の利点、および上記の好ましい態様に従うフランジ36を有するふたの利点を例証する。すなわち、活性ウェルでなく、かつその代わりにダミーであるかまたは蒸発制御ウェルである外部の行および列のウェルを用いるならば、好ましい態様に従うと、蛍光測定の問題点としての、これらのウェルからの液体の蒸発速度のいかなる増加も取り除かれる。なぜなら、これらのウェルからの測定は実行されないか、または関連する計算、データ、結果などにおいて使用されないかのいずれかであるからである。さらに、上記に記載されるような図3a〜3bの有利なふた24は、例えば、好ましい態様に従うプレート10が、単純なふたを有する従来のプレートと同程度に高い蒸発速度を受けないことを提供する。
実施例5:マルチウェルプラットフォームを使用する、酵素阻害活性についての化学化合物のスクリーニング
本実施例において、マルチウェルプレートが、シトクロムP450(CYP 3A4)アイソザイム阻害について化学化合物をスクリーニングするための分光学的アッセイプラットフォームとして使用された。このアイソザイムは、通常、肝臓に局在し、これは疎水性薬物、発癌剤、および他の潜在的に毒性の化合物の解毒に関与する。CYP 3A4阻害の同定は、治療剤としての化学化合物の潜在能力の重要な評価である。このアッセイは、CYP 3A4のための蛍光発生基質、ベンジルオキシメチルレゾルフィン(BOMR)(例えば、MakingsおよびZlokarnik, 2003,「Optical molecular sensors for cytochrome P450 activity」、米国特許第6,514,687号によって記載される)を利用する。水性溶液中で、BOMRは非蛍光性であり、530nnmで励起されたときに605nmにおけるその発光が読み取られる。ベンジルメチルエーテル部分がCYP 3A4によってBOMRから切断されたときに、遊離のレゾルフィンが産生され、これが530nnmで励起されたときに605nmにおいて蛍光を発する。従って、CYP 3A4の活性を阻害する化学化合物の存在下で、BOMRは非蛍光性のままである。
このスクリーニングアッセイのために使用される化学化合物は、Chembridge Research Laboratories, Inc., San Diego, CAから入手され、好ましい態様に従って記載されるように、3456ウェルソースプレート中で、DMSO中、100μMの濃度で維持された。これらの化合物は、ポジティブ置き換えポンプに接続された96個の石英マイクロキャピラリーのアレイを使用して、第2の3456ウェルプレートに分配され、アッセイプラットフォームとして利用された。各マイクロキャピラリーのチップを、1mmの外径を有するスリップオン成形されたポリプロピレンノズルにフィットさせ、ノズルが、端から端まで、プラットフォーム中の試料ウェルの底面に挿入されることを可能にした。マイクロキャピラリーのアレイにDMSOを入れた。ソースプレート中の化合物の96個各々の2μLアリコートを、ポジティブ置き換えポンプを使用してマイクロキャピラリーのアレイに吸引した。ソースプレートを取り外し、アッセイプラットフォームとして使用されるプレートをマイクロキャピラリーチップまで移動させた。各マイクロキャピラリーを圧電性作動装置にフィットさせ、これは、ノズル中に保持された試料化合物が、約500pLの体積を有する液滴として分配されることを可能にした。各化合物を、各化合物が3連で10通りの濃度の範囲を網羅するように、アッセイプレート中の30ウェルに分配した。これらの30ウェルを、適切な対照ウェルを含むように、かつ得られるアッセイデータの解釈を可能にするように、6×6ウェルのグリッド中に配列した。10通りの異なる濃度は、各ウェルに異なる数の液滴を分配することによって達成した。10ウェルの各シリーズに分配される液滴の数は、1.6μLの最終体積中で、0.04μM、0.08μM、0.16μM、0.32μM、0.64μM、1.28μM、2.56μM、5.28μM、10.24μM、または20.48μMの化合物の最終濃度を提供するために、2、4、8、16、32、64、128、264、512、または1024であった。DMSOはCYP 3A4アッセイが実行される前に蒸発させた。
アッセイを、SF9昆虫細胞をトランスフェクトするために使用されたバキュロウイルスベクター中の組換えヒトCYP 3A4を使用して実行し、ここでは、膜結合シトクロムが発現された(バキュロソーム(Baculosomes), Panvera Corporation, Middleton, WI)。アッセイは、上記の、ソレノイドによって測定される圧力駆動分配システムを使用して構築された。化合物は、各ウェルに加えられた1.0μLの体積中、16.5nM CYP 3A4アイソザイム(バキュロソーム中)、100mM リン酸カリウム、11mM グルコース-6-リン酸、1.33単位/mLグルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ、および33.3mM塩化マグネシウム、pH 8.0を含む緩衝液中で再懸濁された。37℃、20分間のインキュベーション後、化合物を再溶解させるために、およびそれらがアイソザイムと相互作用することを可能にするために、0.6μLの50μM BOMR、1mM ニコチンアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)を各ウェルに加え、プレートをさらに45分間インキュベートした。レゾルフィン蛍光を、励起のために530nm帯域フィルターを使用して、および発光のために595長波長フィルターを使用することによって、蛍光マイクロプレートリーダーを用いて測定した。
ここでアッセイの結果が議論される。スクリーニングされたいくつかの化合物はCYP 3A4活性を阻害し、これらは、各グリッドの左上の角に向けて(ここでは最高の濃度の各化合物が配置された)明るい灰色のウェルとして6×6ウェルグリッドとして示される。グリッドのいくつかは、CYP 3A4を阻害することが知られている化学化合物を含んだ。50%阻害を生じる濃度は、ケトコナゾールについての30nMおよびミコナゾールについての100nMであった。CYP 3A4アイソザイムの増強作用は、第2行の左から5つのグリッドに配置されるグリッドにおいて見られる。このグリッドは一連の濃度のテストステロン(CYP 3A4のアクチベーターとして知られている)を含んだ。
本実施例は、好ましい態様に従うマルチウェルプラットフォームが、化学化合物が維持され、一方アッセイのために形式を整える保存プレートとして、および定量的薬理学データが得られ得る分光学的アッセイプレートとしての両方として働く。
実施例6:マルチウェルプラットフォームを使用する、細胞中の活性化レポーター遺伝子の検出
本実施例において、M1ムスカリン性レセプターおよびNF-AT-β-ラクタマーゼレポーター遺伝子をコードするプラスミドで安定にトランスフェクトされたジャーカット細胞株におけるカルバコールの濃度応答が、マルチウェルプレートを使用して得られる。このトランスフェクトされた細胞株において、カルバコールはM1ムスカリン性レセプターを刺激するように働き、その結果、NFAT-β-ラクタマーゼレポーター遺伝子が発現される。発現されたときに、この遺伝子はβ-ラクタマーゼを産生し、次いで、これは、インタクトな場合と、β-ラクタマーゼによって切断された場合とで異なる発光波長を示す、蛍光プローブ(例えば、CCF4-AM)を使用して検出され得る。CCF4は、M1レセプター活性化に応答して発現されるβ-ラクタマーゼのための基質である、セファロスポリンリンカーによって互いに共有結合された2つの蛍光部分、ドナーおよびアクセプターを含む。ドナー部分が400nmの光によって励起されるとき、その励起エネルギーは連結されたアクセプター部分に移動され、その結果、460nmにおけるドナーの励起は低く、感作されたアクセプターのからの530nmにおける発光は高い。β-ラクタマーゼによるリンカーの切断は、CCF4から2つの蛍光部分を遊離させ、これは、ドナーからアクセプターへのエネルギーの移動を減少させ、その結果、460nmにおける蛍光の強度が増加する。アクセプターは、効率的なエネルギー移動のために、励起されたドナーにもはや十分には接近してはいないので、530nmにおけるアクセプターの蛍光は減少する。
本実施例において使用されるジャーカット細胞は、野生型ジャーカット細胞をプラスミド3XNFAT-blaxで、次いでpcDNA3-M1でトランスフェクトすることによって調製された(Coassinら、2003、米国特許第6,517,781号(参照として本明細書に組み入れられる)による記載を参照されたい)。
このアッセイは、最初に、RPMI緩衝液中のカルバコールのストック溶液からの異なる量のカルバコールを、実施例1において記載されたように構築された3456プレートの異なるウェル中に分散することにより実行される。カルバコールは、実施例4において記載されたような音響レンズ分配システムを使用してウェルの半分まで分配され、他の半分は、同実施例において記載された圧力駆動ソレノイド作動ディスペンサーによって分配された。分配は制御され、その結果、ウェルはストックカルバコール溶液の0.5〜50nLを含み、0.0016μM、0.008μM、0.04μM、0.2μM、および1.0μMの最終ウェル濃度を生じた。RPMI培養培地に分散された約500個のトランスフェクトされたジャーカット細胞を各ウェルに分配し、次いで、細胞を37℃で3時間インキュベートした。CCF4-AMを各ウェルに加えて1μMの最終濃度を生じ、そして細胞を37℃でさらに20分間インキュベートして、細胞の内因性のエステラーゼがCCF4-AMのアセトキシエステルを切断して蛍光性CCF4を産生することを可能にした。このアッセイを読み取るために、各ウェルの底面を400nmの光で照射して、CCF4の蛍光ドナー部分を励起し、次いで460nmおよび530nmの光の発光を検出し、ウェルの底面を通して検出および測定した。
本実施例は、好ましい態様に従うマルチウェルプラットフォームが、細胞における薬理学的効果の定量的分光学的アッセイのために有用であることを示す。
全体のアッセイ系
全体のアッセイ系は好ましくは以下の成分を含む:
§プレートリーダー:この機器は3456ウェルまでのプレートにおける蛍光シグナルを読み取ることが可能である。これは、2分以内に3456ウェルプレート全体を横切って同時に2波長を読み取ることが可能である。
§マイクロリットルディスペンサー:この機器は、3456ウェルまでを有するプレートに100nLまで少ない量を分配することが可能である。これは、2分以内に4種の試薬までを用いて3456ウェルプレートを満たすことが可能である。
§ナノリットルディスペンサー:この機器は、保存(しばしばソースと呼ばれる)容器から標的まで、直接的に2nLまで少量の液滴を放出するために集束音波ビームを使用する。ソースおよび標的の両方は好ましくはプレートである。これは、保存プレートの任意のウェルから標的プレートの任意のウェルまで分配する能力を有する。これは、ソースまたは標的のいずれかについて、3456ウェルまでを有するプレートを使用することが可能である。これは、16分間で、各々が2nLの独特の化合物である3456ウェルにスポット可能である。
好ましいシステムのさらなる詳細は、発明者Bennettらによる、2003年4月30日に出願された「Screening Devices」という標題の米国仮特許出願第60/467,061号、およびそこに引用される他の特許(これらは本願と同じ譲渡人に譲渡され、かつ参照として本明細書に組み入れられる)において見い出され得る。このシステムを用いると、実験者らは、高密度プレートにおいてアッセイを実行するのみならず、また、実験者らは、高密度プレートにおいて化合物を保存することが可能である。このことは、途方もなく大きな空間的な利点を提供する。例えば、100,000種の化合物を96ウェルプレートに保存することは、1000枚を超えるプレートが必要である。同じ数の化合物は、約30枚の3456ウェルプレートに適合する。ヒトは、30枚のプレートは容易に取り扱うことができるが、1000枚のプレートは一部屋の大きさの自動化保存および回収システムを必要とする。高密度プレートにおいて化合物を保存する別の利点は、使用可能なソースプレートを作製するために必要である少量の高価な化合物である。例えば、ナノリットルディスペンサーは、体積が0.5〜2μLの間である3456ウェルソースプレートから分配可能である。このことは、2μLの化合物を用いると、実験者は10nLを150の別々の標的位置に送達することが可能である。対照的に、大部分の他の吸引/分配デバイス(インクジェット型ナノリットルディスペンサーを含む)は、それらが新規な化合物を分配する度に、少なくとも1μLを吸引しなくてはならない。また、これらの型のピペットは、ソースウェル中に少なくとも5μLの体積を必要とし、これは、96ウェルプレートまたは384ウェルプレートにおける液体のみにアクセス可能である。代表的な低密度プレートは、最初に約50μLで満たされ、その結果、これは最大でも45回アクセスでき、5μLを浪費する。
高密度プレートの空間的な必要性の減少、および少ない液体量の両方は、組織化の全体にわたる化合物ライブラリーの複数コピーの分配を容易にする。小さな空間が消費されることは、全体のライブラリーが、典型的な実験室にフィットすることを可能にし、そして必要とされる化合物の量が少ないことは、多くのコピーが作製され、分配され、かつしばしば置き換えられることを可能にする。すべてのスクリーニングが実行される集中的な設備の代わりに、個々の科学者が全体の化合物ライブラリーにアクセスし、かつそれらがフィットする場合にスクリーニングする能力を有する。この設定は、非常に困難であることが知られている、開発者からスクリーニング者へのアッセイの移動を回避する。また、科学者は、集中的なスクリーニング設備によって置かれる制限に供せられない。彼らは、分配の量および複製の数などの事柄に対する決定に対して自由である。
本発明の例示的な図面および特定の態様が記載および例証されてきたが、本発明の範囲は、議論された特定の態様に限定されないことが理解される。従って、この態様は、限定ではなく例示であると見なされるべきであり、かつ、これらの態様におけるバリエーションが、添付の特許請求の範囲に示されるような本発明の範囲、ならびにその構造的および機能的な等価物から逸脱することなく、当業者によってなされ得ることが理解されるべきである。
さらに、本明細書に記載された好ましい態様に従って実行され得、ならびに上記に記載され、および上記の特許請求の範囲において記載され得た本発明において、操作は選択された印刷上の順序で記載された。しかし、その順序は、印刷上の便宜のために選択されかつそのように順序付けられたのであって、操作を実行するためのいかなる特定の順番を意味することを意図するものではない。
図1aは先行技術に従う低密度マルチプルウェルプレートの上面図を模式的に図示する。図1bは図1aの低密度プレートのウェルと比較して、小さなウェルのマトリックスを備える高密度マルチプルウェルの上面図を模式的に図示する。 図2aは好ましい態様に従うマルチプルウェルプレートのウェルの部分の拡大上面図を模式的に図示する。図2bは好ましい態様に従う3456ウェルプレートの斜視図を模式的に図示する。図2c〜2dは好ましい態様に従う6468ウェルプレートの斜視図を模式的に図示する。 図3aは好ましい態様に従ってふたを有するマルチプルウェルプレートの2つの活性ウェルおよびダミーウェルの断面図を模式的に図示する。図3bは好ましい態様に従ってふたを有するマルチプルウェルプレートの数個の活性ウェル、ダミーウェル、および付加的な構造の側面断面図を模式的に図示する。 図4aは好ましい態様に従うマルチプルウェルプレートにおけるダミーウェルの上面図配置を模式的に図示する。図4bは好ましい態様に従うマルチプルウェルプレートにおけるダミーウェルおよび付加的な構造の拡大上面図配置を模式的に図示する。 別の態様に従うマルチプルウェルプレートの数個の活性ウェル、ダミーウェル、および付加的な構造の側面断面図を模式的に図示する。 図6a〜6fは好ましい態様に従うマルチプルウェルプレートの上面、下面、前面、後面、および対面の側面図を模式的に図示する。 ウェルの二次元アレイの対における各ウェルの内容物からの蛍光の測定の結果を図示し、ここで1つのアレイが化学化合物を含み、他のアレイが化学化合物を含まない。 図8a〜8bは好ましい態様に従う標的および送り先のプレートのために72ウェルの対応する行の蛍光測定を図示する。図8cは単純なふた(および以下の好ましい態様に従う記載される有利なふたではない)を用いて保存されるプレートを図示し、かつウェル中の物質の体積に対応する蛍光測定を示す。 マイクロプレートウェル数の表を示す。

Claims (151)

  1. 保存およびアッセイのための二重用途高密度プレートであって、
    フレーム;
    フレームの中に配置された壁および底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックスであって、前記壁および前記底部分が1つまたは複数の溶媒耐性物質を含む、マトリックス;ならびに
    活性マトリックスの外側のフレーム中に配置された外壁および底部分によって規定される複数の蒸発制御ウェル
    を含み、蒸発制御ウェルの底部分が、活性ウェルの底部分よりも大きな厚みを有する、プレート。
  2. 1つまたは複数の溶媒耐性物質が、ジメチルスルホキシド(DMSO)耐性物質を含む、請求項1に記載のプレート。
  3. DMSO耐性物質がシクロオレフィンポリマーを含む、請求項2に記載のプレート。
  4. 活性ウェルの壁を含むフレームもDMSO耐性物質を含む、請求項2に記載のプレート。
  5. 蒸発制御ウェルが活性マトリックスの周囲に環を形成する、請求項1に記載のプレート。
  6. 蒸発制御ウェルが、活性ウェルの底部分と同じDMSO耐性物質を含まない底部分によってさらに規定される、請求項1に記載のプレート。
  7. 蒸発制御ウェルの底部分が、200nmから800nmの間のスクリーニング波長に対して実質的に不透明である物質を含む、請求項6に記載のプレート。
  8. スクリーニング波長が230nmから350nmの間である、請求項7に記載のプレート。
  9. スクリーニング波長が330nmから600nmの間である、請求項7に記載のプレート。
  10. 蒸発制御ウェルの底部分がフレームの部分を含む、請求項6に記載のプレート。
  11. 蒸発制御ウェルの底部分が蒸発制御ウェルを規定する外壁と同じ物質を含む、請求項6に記載のプレート。
  12. 蒸発制御ウェルを規定する底部分および外壁が、プレートと一体化して単一構造を形成する、請求項11に記載のプレート。
  13. トラフがマトリックスの周囲のプレートにおいて規定される、請求項1に記載のプレート。
  14. トラフがプレートの端に沿ってマトリックスを取り囲む、請求項13に記載のプレート。
  15. トラフが、ウェルの上端部分の上に配置された突起を含むふたが該トラフとともに迷路を形成するように規定される、請求項13に記載のプレート。
  16. 溶媒耐性物質が、200nmから800nmの間のスクリーニング波長に対して実質的に透明である、請求項1に記載のプレート。
  17. スクリーニング波長が230nmから350nmの間である、請求項16に記載のプレート。
  18. スクリーニング波長が330nmから600nmの間である、請求項16に記載のプレート。
  19. 底部分が110℃より高い温度で実質的に平坦のままである、請求項1に記載のプレート。
  20. 底部分が約127℃またはそれ以上の温度で実質的に平坦のままである、請求項1に記載のプレート。
  21. 各活性ウェルが、約2マイクロリットルを実質的に超えない内部容積を規定する、請求項1に記載のプレート。
  22. 保存およびアッセイのための二重用途高密度プレートであって、
    フレーム;
    カメラのための光源からの光を反射させるための該フレーム内の複数の光学基準;
    壁によって隔てられ、かつフレーム中に配置される384個より多くの活性ウェルのマトリックス;
    溶媒耐性物質を含む活性ウェルの底部分;ならびに
    活性ウェルのマトリックスの外側のフレーム中に配置された外壁および底部分によって規定される複数の蒸発制御ウェルを含み、
    蒸発制御ウェルの底部分が、活性ウェルの底部分よりも大きな厚みを有する、
    プレート。
  23. 保持デバイスの保持フィンガーと係合するための、フレームの周囲に沿って配列された少なくとも3対の保持ノッチをさらに含む、請求項22に記載のプレート。
  24. 光学基準が光源に関して凸型形状を有する、請求項22に記載のプレート。
  25. 光学基準がフレームの成形部分である、請求項22に記載のプレート。
  26. 光学基準がフレームのほぼ角の部分に配置される、請求項22に記載のプレート。
  27. 溶媒耐性物質が、200nmから800nmの間のスクリーニング波長に対して実質的に透明である、請求項22に記載のプレート。
  28. スクリーニング波長が230nmから350nmの間である、請求項27に記載のプレート。
  29. スクリーニング波長が330nmから600nmの間である、請求項27に記載のプレート。
  30. 底部分が110℃より高い温度で実質的に平坦のままである、請求項22に記載のプレート。
  31. 底部分が約127℃またはそれ以上の温度で実質的に平坦のままである、請求項22に記載のプレート。
  32. 各活性ウェルが、約2マイクロリットルを実質的に超えない内部容積を規定する、請求項22に記載のプレート。
  33. 保持デバイスの保持フィンガーと係合するための、フレームの周囲に沿って配列された少なくとも3対の保持ノッチをさらに含む、請求項22に記載のプレート。
  34. 溶媒耐性物質が、ジメチルスルホキシド(DMSO)耐性物質を含む、請求項22に記載のプレート。
  35. DMSO耐性物質がシクロオレフィンポリマーを含む、請求項34に記載のプレート。
  36. ウェルの壁を含むフレームもDMSO耐性物質を含む、請求項34に記載のプレート。
  37. 保存およびアッセイのための二重用途高密度プレートであって、
    フレーム;
    壁によって隔てられ、かつフレームの中に配置された384個より多くの活性ウェルのマトリックスであって、ウェルの上端部分がフレームの平面と少なくともおよそ同一平面上に配置される、マトリックス;
    溶媒耐性物質を含む活性ウェルの底部分;ならびに
    活性ウェルのマトリックスの外側のフレーム中に配置された外壁および底部分によって規定される複数の蒸発制御ウェルを含み、
    蒸発制御ウェルの底部分が、活性ウェルの底部分よりも大きな厚みを有する、
    プレート。
  38. 溶媒耐性物質が、ジメチルスルホキシド(DMSO)耐性物質を含む、請求項37に記載のプレート。
  39. DMSO耐性物質がシクロオレフィンポリマーを含む、請求項38に記載のプレート。
  40. ウェルの壁を含むフレームもDMSO耐性物質を含む、請求項38に記載のプレート。
  41. ウェルの上端の上のふたをさらに含む、請求項37に記載のプレート。
  42. カメラのための光源からの光を反射させるためのフレーム内の複数の光学基準をさらに含む、請求項37に記載のプレート。
  43. 溶媒耐性物質が、200nmから800nmの間のスクリーニング波長に対して実質的に透明である、請求項42に記載のプレート。
  44. スクリーニング波長が230nmから350nmの間である、請求項43に記載のプレート。
  45. スクリーニング波長が330nmから600nmの間である、請求項43に記載のプレート。
  46. 底部分が110℃より高い温度で実質的に平坦のままである、請求項42に記載のプレート。
  47. 底部分が約127℃またはそれ以上の温度で実質的に平坦のままである、請求項42に記載のプレート。
  48. 各活性ウェルが、約2マイクロリットルを実質的に超えない内部容積を規定する、請求項42に記載のプレート。
  49. 高密度プレートを使用してアッセイを実行する方法であって、該プレートが、フレーム、壁によって隔てられ、かつフレームの中に配置された384個より多くの活性ウェルのマトリックス、およびウェルの底部分を形成する溶媒耐性物質の層を含み、
    周囲ウェルを活性ウェルのマトリックスの外側のフレーム中に配置された外壁および底部分によって規定される蒸発制御ウェルとして利用する工程であって、蒸発制御ウェルの底部分が、活性ウェルの底部分よりも大きな厚みを有する工程;
    アッセイを実行する工程;ならびに
    蒸発制御ウェル以外のウェル上で実行される測定からのデータを分析する工程
    を含む、方法。
  50. 測定が蒸発制御ウェルを使用して実行され、分析工程が測定を除外する、請求項49に記載の方法。
  51. 測定が蒸発制御ウェルを使用して実行されない、請求項49に記載の方法。
  52. 蒸発制御ウェルが他のウェルと実質的に幾何学的に同一である、請求項49に記載の方法。
  53. 蒸発制御ウェルが、マトリックスを形成する他のウェルの周囲に環を形成する、請求項49に記載の方法。
  54. 蒸発制御ウェルの底部分が、フレームの一部として製造されている、請求項49に記載の方法。
  55. 底部分の一部は、壁と同じ物質を含む蒸発制御ウェルを規定し、また一部は蒸発制御ウェルも規定する、請求項49に記載の方法。
  56. 底部分および壁が一体化して単一構造を形成する蒸発制御ウェルを規定する、請求項49に記載の方法。
  57. プレートが複数の光学基準をさらに含み、該複数の光学基準からのカメラのための光源からの光を反射させる工程をさらに含む、請求項49に記載の方法。
  58. 光学基準に基づいてプレートを同定するためのフレーム画像の記録を参照する工程をさらに含む、請求項57に記載の方法。
  59. 溶媒耐性物質が、ジメチルスルホキシド(DMSO)耐性物質を含む、請求項49に記載の方法。
  60. DMSO耐性物質がシクロオレフィンポリマーを含む、請求項59に記載の方法。
  61. ウェルの壁を含むフレームがまたDMSO耐性物質を含む、請求項59に記載の方法。
  62. フレーム;
    フレームの中に配置された壁およびシクロオレフィンポリマーを含む底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックスであって、該ポリマーが、シクロアルカンモノマーおよびポリエチレンモノマーを含み、該モノマーが、該モノマーに誘導体化された熱活性化部分と触媒なしで重合されている、マトリックス;ならびに
    活性ウェルのマトリックスの外側のフレーム中に配置された外壁および底部分によって規定される複数の蒸発制御ウェルを含み、
    蒸発制御ウェルの底部分が、活性ウェルの底部分よりも大きな厚みを有する、
    マルチウェルプレート。
  63. シクロオレフィンポリマーが、蒸気への曝露に際して1%未満の透過率の変化を有する、請求項62に記載のプレート。
  64. シクロオレフィンポリマーが、24時間あたり0.5gm/m2未満の水蒸気浸透性を有する、請求項62に記載のプレート。
  65. シクロオレフィンポリマーが1GPaよりも大きな引張係数を有する、請求項62に記載のプレート。
  66. シクロオレフィンポリマーが0.6%またはそれ以下の成形収縮を有する、請求項62に記載のプレート。
  67. シクロオレフィンポリマーが、200℃において10/sの剪断速度において2000Pa-s未満の融解粘度を有する、請求項62に記載のプレート。
  68. シクロオレフィンポリマーが90°より大きなアークの水接触角を有する、請求項62に記載のプレート。
  69. シクロオレフィンポリマーが110℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項62に記載のプレート。
  70. シクロオレフィンポリマーが120℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項62に記載のプレート。
  71. シクロオレフィンポリマーが125℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項62に記載のプレート。
  72. シクロオレフィンポリマーが実質的に127℃またはそれ以上の加熱ひずみ温度を有する、請求項62に記載のプレート。
  73. フレーム;
    フレームの中に配置された壁および110℃より高い加熱ひずみ温度を有する1つまたは複数のDMSO耐性物質を含む底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックス;ならびに
    活性ウェルのマトリックスの外側のフレーム中に配置された外壁および底部分によって規定される複数の蒸発制御ウェルを含み、
    蒸発制御ウェルの底部分が、活性ウェルの底部分よりも大きな厚みを有する、
    マルチウェルプレート。
  74. 1つまたは複数のDMSO耐性物質がシクロオレフィンポリマーを含む、請求項73に記載のプレート。
  75. 1つまたは複数のDMSO耐性物質が120℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項73に記載のプレート。
  76. 1つまたは複数のDMSO耐性物質がシクロオレフィンポリマーを含む、請求項75に記載のプレート。
  77. 1つまたは複数のDMSO耐性物質が125℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項73に記載のプレート。
  78. 1つまたは複数のDMSO耐性物質がシクロオレフィンポリマーを含む、請求項77に記載のプレート。
  79. 1つまたは複数のDMSO耐性物質が実質的に127℃またはそれ以上の加熱ひずみ温度を有する、請求項73に記載のプレート。
  80. 1つまたは複数のDMSO耐性物質がシクロオレフィンポリマーを含む、請求項79に記載のプレート。
  81. フレーム;
    フレームの中に配置された壁および230nmから280nmの範囲の波長において0.1/mmまたはそれ以下の吸収を有するシクロオレフィンポリマーを含む底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックス;ならびに
    活性ウェルのマトリックスの外側のフレーム中に配置された外壁および底部分によって規定される複数の蒸発制御ウェルを含み、
    蒸発制御ウェルの底部分が、活性ウェルの底部分よりも大きな厚みを有する、マルチウェルプレート。
  82. シクロオレフィンポリマーが、蒸気への曝露に際して1%未満の透過率の変化を有する、請求項81に記載のプレート。
  83. シクロオレフィンポリマーが、24時間あたり0.5gm/m2未満の水蒸気浸透性を有する、請求項81に記載のプレート。
  84. シクロオレフィンポリマーが1GPaよりも大きな引張係数を有する、請求項81に記載のプレート。
  85. シクロオレフィンポリマーが0.6%またはそれ以下の成形収縮を有する、請求項81に記載のプレート。
  86. シクロオレフィンポリマーが、200℃において10/sの剪断速度において2000Pa-s未満の融解粘度を有する、請求項81に記載のプレート。
  87. シクロオレフィンポリマーが90°より大きなアークの水接触角を有する、請求項81に記載のプレート。
  88. シクロオレフィンポリマーが110℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項81に記載のプレート。
  89. シクロオレフィンポリマーが120℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項81に記載のプレート。
  90. シクロオレフィンポリマーが125℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項81に記載のプレート。
  91. シクロオレフィンポリマーが実質的に127℃またはそれ以上の加熱ひずみ温度を有する、請求項81に記載のプレート。
  92. フレーム;
    フレームの中に配置された壁および280nmまたはそれ以上の波長において0.05/mmまたはそれ以下の吸収を有するシクロオレフィンポリマーを含む底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックス;ならびに
    活性ウェルのマトリックスの外側のフレーム中に配置された外壁および底部分によって規定される複数の蒸発制御ウェルを含み、
    蒸発制御ウェルの底部分が、活性ウェルの底部分よりも大きな厚みを有する、マルチウェルプレート。
  93. シクロオレフィンポリマーが、蒸気への曝露に際して1%未満の透過率の変化を有する、請求項92に記載のプレート。
  94. シクロオレフィンポリマーが、24時間あたり0.5gm/m2未満の水蒸気浸透性を有する、請求項92に記載のプレート。
  95. シクロオレフィンポリマーが1GPaよりも大きな引張係数を有する、請求項92に記載のプレート。
  96. シクロオレフィンポリマーが0.6%またはそれ以下の成形収縮を有する、請求項92に記載のプレート。
  97. シクロオレフィンポリマーが、200℃において10/sの剪断速度において2000Pa-s未満の融解粘度を有する、請求項92に記載のプレート。
  98. シクロオレフィンポリマーが90°より大きなアークの水接触角を有する、請求項92に記載のプレート。
  99. シクロオレフィンポリマーが110℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項92に記載のプレート。
  100. シクロオレフィンポリマーが120℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項92に記載のプレート。
  101. シクロオレフィンポリマーが125℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項92に記載のプレート。
  102. シクロオレフィンポリマーが実質的に127℃またはそれ以上の加熱ひずみ温度を有する、請求項92に記載のプレート。
  103. フレーム;
    フレームの中に配置された壁およびシクロオレフィンポリマーを含む底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックスであって、該底部分が1mmまたはそれ以下の厚み、および220〜260nmの間の範囲の波長においてmmあたり40%またはそれ以上の透過率を有する、マトリックス;ならびに
    活性ウェルのマトリックスの外側のフレーム中に配置された外壁および底部分によって規定される複数の蒸発制御ウェルを含み、
    蒸発制御ウェルの底部分が、活性ウェルの底部分よりも大きな厚みを有する、マルチウェルプレート。
  104. 活性ウェルの底が50μmから300μmの間の厚みを有する、請求項103に記載のプレート。
  105. シクロオレフィンポリマーが、蒸気への曝露に際して1%未満の透過率の変化を有する、請求項103に記載のプレート。
  106. シクロオレフィンポリマーが、24時間あたり0.5gm/m2未満の水蒸気浸透性を有する、請求項103に記載のプレート。
  107. シクロオレフィンポリマーが1GPaよりも大きな引張係数を有する、請求項103に記載のプレート。
  108. シクロオレフィンポリマーが0.6%またはそれ以下の成形収縮を有する、請求項103に記載のプレート。
  109. シクロオレフィンポリマーが、200℃において10/sの剪断速度において2000Pa-s未満の融解粘度を有する、請求項103に記載のプレート。
  110. シクロオレフィンポリマーが90°より大きなアークの水接触角を有する、請求項103に記載のプレート。
  111. シクロオレフィンポリマーが110℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項103に記載のプレート。
  112. シクロオレフィンポリマーが120℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項103に記載のプレート。
  113. シクロオレフィンポリマーが125℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項103に記載のプレート。
  114. シクロオレフィンポリマーが実質的に127℃またはそれ以上の加熱ひずみ温度を有する、請求項103に記載のプレート。
  115. フレーム;
    フレームの中に配置された壁およびシクロオレフィンポリマーを含む底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックスであって、該底部分が1mmまたはそれ以下の厚み、および260nmまたはそれ以上の範囲の波長においてmmあたり80%またはそれ以上の透過率を有する、マトリックス;ならびに
    活性ウェルのマトリックスの外側のフレーム中に配置された外壁および底部分によって規定される複数の蒸発制御ウェルを含み、
    蒸発制御ウェルの底部分が、活性ウェルの底部分よりも大きな厚みを有する、マルチウェルプレート。
  116. 活性ウェルの底が50μmから300μmの間の厚みを有する、請求項115に記載のプレート。
  117. シクロオレフィンポリマーが、蒸気への曝露に際して1%未満の透過率の変化を有する、請求項115に記載のプレート。
  118. シクロオレフィンポリマーが、24時間あたり0.5gm/m2未満の水蒸気浸透性を有する、請求項115に記載のプレート。
  119. シクロオレフィンポリマーが1GPaよりも大きな引張係数を有する、請求項115に記載のプレート。
  120. シクロオレフィンポリマーが0.6%またはそれ以下の成形収縮を有する、請求項115に記載のプレート。
  121. シクロオレフィンポリマーが、200℃において10/sの剪断速度において2000Pa-s未満の融解粘度を有する、請求項115に記載のプレート。
  122. シクロオレフィンポリマーが90°より大きなアークの水接触角を有する、請求項115に記載のプレート。
  123. シクロオレフィンポリマーが110℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項115に記載のプレート。
  124. シクロオレフィンポリマーが120℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項115に記載のプレート。
  125. シクロオレフィンポリマーが125℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項115に記載のプレート。
  126. シクロオレフィンポリマーが実質的に127℃またはそれ以上の加熱ひずみ温度を有する、請求項115に記載のプレート。
  127. フレーム;
    フレームの中に配置された壁、および実質的に200℃もしくはそれ以上の空気への曝露、または暗色素の添加、またはそれらの組み合わせによって該壁がスクリーニング波長で不透明になる以外は同じである溶媒耐性物質を含む底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックスであって、該底部分が220nmまたはそれ以上の範囲の波長においてmmあたり40%またはそれ以上の透過率および1mmまたはそれ以下の厚みを有する、マトリックス;
    活性ウェルのマトリックスの外側のフレーム中に配置された外壁および底部分によって規定される複数の蒸発制御ウェルを含み、
    該蒸発制御ウェルの底部分が、活性ウェルの底部分よりも大きな厚みを有し、
    プレートが、さらに、活性ウェルの底部分の向こう側に伸張するウェルのマトリックスの周囲にフランジを含む、マルチウェルプレート。
  128. 暗色素が0.5%から15%の間の範囲の重量パーセントでカーボンブラック粒子を含む、請求項127に記載のプレート。
  129. 空気への曝露の後に分子状窒素を用いるクエンチングを行う、請求項127に記載のプレート。
  130. 射出成形によって形成される、請求項127に記載のプレート。
  131. 隣接したウェル間の中心対中心の距離が、ウェルの直径よりも大きい、請求項127に記載のプレート。
  132. マトリックスが実質的に3456ウェルを含み、中心対中心の距離が約1.3mmであり、かつ直径が約1.03mmである、請求項131に記載のプレート。
  133. マトリックスが実質的に1536ウェルを含み、中心対中心の距離が約2.25mmであり、かつ直径が約1.8mmである、請求項131に記載のプレート。
  134. マトリックスが実質的に3456ウェルまたはそれ以上のウェルを含み、中心対中心の距離が約1.3mmまたはそれ以下であり、かつ直径が約1.03mmまたはそれ以下である、請求項131に記載のプレート。
  135. マトリックスが実質的に1536ウェルまたはそれ以上のウェルを含み、中心対中心の距離が約2.25mmまたはそれ以下であり、かつ直径が約1.8mmまたはそれ以下である、請求項131に記載のプレート。
  136. 0.5mmから14mmの間の範囲の厚みを有する、請求項127に記載のプレート。
  137. 実質的に約3mmの厚みを有する、請求項136に記載のプレート。
  138. ウェルが実質的に約2°またはそれ以上の抜き勾配を有する、請求項136に記載のプレート。
  139. 溶媒耐性物質が、蒸気への曝露に際して1%未満の透過率の変化を有する、請求項127に記載のプレート。
  140. 溶媒耐性物質が、24時間あたり0.5gm/m2未満の水蒸気浸透性を有する、請求項127に記載のプレート。
  141. 溶媒耐性物質が1GPaよりも大きな引張係数を有する、請求項127に記載のプレート。
  142. 溶媒耐性物質が0.6%またはそれ以下の成形収縮を有する、請求項127に記載のプレート。
  143. 溶媒耐性物質が、200℃において10/sの剪断速度において2000Pa-s未満の融解粘度を有する、請求項127に記載のプレート。
  144. 溶媒耐性物質が90°より大きなアークの水接触角を有する、請求項127に記載のプレート。
  145. 溶媒耐性物質が110℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項127に記載のプレート。
  146. 溶媒耐性物質が120℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項127に記載のプレート。
  147. 溶媒耐性物質が125℃より高い加熱ひずみ温度を有する、請求項127に記載のプレート。
  148. 溶媒耐性物質が実質的に127℃またはそれ以上の加熱ひずみ温度を有する、請求項127に記載のプレート。
  149. フレーム;
    フレームの中に配置された壁、および該壁がスクリーニング波長で不透明になる以外は同じである溶媒耐性物質を含む底部分によって規定される384個より多くの活性ウェルのマトリックスであって、該底部分が220nmまたはそれ以上のスクリーニング波長において40%またはそれ以上の透過率および1mmまたはそれ以下の厚みを有する、マトリックス;ならびに
    活性ウェルのマトリックスの外側のフレーム中に配置された外壁および底部分によって規定される複数の蒸発制御ウェルを含み、
    蒸発制御ウェルの底部分が、活性ウェルの底部分よりも大きな厚みを有する、マルチウェルプレート。
  150. 壁が、0.5%から15%の間の範囲の重量パーセントでカーボンブラック粒子を含む暗色素を添加することによって不透明にされる、請求項149に記載のプレート。
  151. 壁が、空気への曝露の後に分子状窒素を用いるクエンチングを行うことによって不透明にされる、請求項149に記載のプレート。
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