JP4391398B2 - 水処理装置 - Google Patents
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Description
そこで本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、排水の浄化処理を行う浄化槽において、水貯留領域の水を移送する浄化槽用水中ポンプを備えた水処理装置のコスト低減を図るのに有効な技術を提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの水処理装置である。
請求項1に記載のこの水処理装置は、排水の浄化処理を行う浄化槽において、水貯留領域の水を移送する浄化槽用水中ポンプを備えた装置として構成される。本発明の水処理装置は、単一の浄化槽用水中ポンプ、水位検出手段及び警報装置を少なくとも備える。その他、浄化処理等の水処理機能が、本発明の水処理装置に適宜付与される。ここでいう「排水」には、一般家庭等から排出される生活排水をはじめ各種の設備から排出される排水が含まれる。この「排水」は、浄化処理等の所定の処理がなされた処理後の水を含んでもよいし、処理前の排水そのものであってもよい。
ここでいう「報知情報」は、水貯留領域の水位が規定水位を上回る高水位状態となったことに関連する報知情報を広く含むものであり、水貯留領域の水位が規定水位を上回る状態となったこと自体を示す第1の情報はもちろん、当該第1の情報から導くことができる情報、例えば単一の浄化槽用水中ポンプの作動が異常であることを示す第2の情報、また第1の情報と第2の情報をあわせた第3の情報などが含まれる。第1の情報からは、水貯留領域の水位が規定水位を上回る高水位状態となったことで水貯留領域内の運転状態(浄化槽用水中ポンプや水位検出手段の運転状態)が正常でないと認識される。第2の情報からは、浄化槽用水中ポンプが正常に作動していないことから水貯留領域内の水の移送機能が低下し、これにより水貯留領域の水位が規定水位を上回る高水位状態となったと認識される。このときの規定水位は、予め適宜に設定され、典型的には、浄化槽用水中ポンプがオン動作に切り換る水位(フロートが上側基準位置に達したときの水位)よりも高所に規定水位を設置することができる。この場合、浄化槽用水中ポンプが正常な状態であれば、浄化槽用水中ポンプが運転状態に切り換った後には規定水位よりも低所に水位が形成されるが、当該運転状態に切り換ったにも関わらず規定水位を上回ることから、正常な状態ではないと判定することができる。
なお、本発明では、水位検出手段が規定水位を検出した時点で、水貯留領域の水位が規定水位を上回ったと判定する構成が可能であるが、水位検出手段によるチャタリングや水位変動などを勘案すると、水貯留領域の水位が規定水位を上回る状態が予め設定された所定時間以上維持された場合に、当該規定水位を上回ったと判定するのが好ましい。
また、本発明における警報装置の構成に関しては、ランプ、LED、液晶等の表示装置を用いる構成、音(ブザー等)や音声などを出力するスピーカ等の音出力装置を用いる構成、またこれら表示装置と音出力装置を組み合わせた構成を採り得る。
このような構成によれば、水貯留領域の水位が規定水位を上回る高水位状態となったとき、当該高水位状態に関連する報知情報を報知する警報装置を設けたうえで、水貯留領域の水の移送を行う浄化槽用水中ポンプを単一化することで、水処理装置のコスト低減を図ることが可能となる。
前記課題を解決する本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの水処理装置である。
請求項2に記載のこの水処理装置では、請求項1に記載の警報装置が、水貯留領域の水位変動に応じて作動する、水位検出手段としての第2のフロートを有する。この警報装置は、第2のフロートが規定水位に対応した位置に達したとき、高水位状態に関連する報知情報を報知するように構成される。このような構成によれば、警報装置側に設けた第2のフロートの動作に応じて当該警報装置が直接的に作動するため、水中ポンプ側に警報装置用の制御回路などを組み込む必要がなく、水中ポンプの汎用性が高まる。これにより、水処理装置の初期コストの低減のみならず、水中ポンプの故障時の交換を含めたランニングコストの低減をも図ることが可能となる。また、本発明において、第2のフロートがユニット化された警報装置を用いることによって、警報装置構造を簡素化することが可能となる。
前記課題を解決する本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの水処理装置である。
請求項3に記載のこの水処理装置では、請求項1または請求項2に記載の警報装置が、報知情報として単一の浄化槽用水中ポンプの作動が異常であることを報知するように構成されている。すなわち、本発明では、水位検出手段の検出により水貯留領域の水位が規定水位を上回る状態となったことを条件に、単一の浄化槽用水中ポンプの作動が異常であることを報知する。このような構成によれば、単一の浄化槽用水中ポンプの作動が異常であることを直接的に報知する警報装置が提供される。
なお、濾床112,132を通過する水は、濾材C1,C2による流通抵抗により移流水量が抑えられるため、結果としてその下流の放流ポンプ槽200への流入水量が調整されることとなる。この濾床112,132が、本発明における「生物処理用濾材が充填された濾材充填領域」及び「流入水量調整手段」を構成する。
散気装置160は、ブロワ182の吐出部に接続されたエア供給配管184に接続されており、散気運転において担体充填領域152の担体170に好気処理に用いるエア(空気)を供給する構成を有する。散気運転時にエア供給配管184を通じて散気装置160から所定量のエアが供給されると、散気装置160よりも上方に好気処理領域が形成され、散気装置160よりも下方に濾過処理領域が形成される。
一方、逆洗装置162は、ブロワ182の吐出部に接続されたエア供給配管186に接続されており、逆洗運転において担体充填領域152の担体170に逆洗処理を行う際に用いるエア(空気)を供給する構成を有する。逆洗運転時にエア供給配管186を通じて逆洗装置162から所定量のエアが供給されると、担体充填領域152の担体170全体が流動化し、散気運転において被濾過物を濾過した担体170の洗浄処理が行われる。なお、この逆洗装置162から供給されるエア量は、典型的には通常運転時に散気装置160から供給されるエア量よりも多くなるように設定される。
第1エアリフト164は、その吸入部が担体流動生物濾過槽150の底部に配置され、その吐出部が第1嫌気濾床槽110に配置されており、またこの第1エアリフト164にはブロワ182の吐出部に接続されたエア供給配管186が接続されている。逆洗運転時にエア供給配管186を通じて第1エアリフト164に所定量のエアが供給されると、担体流動生物濾過槽150の底部から抜き出された逆洗水が第1嫌気濾床槽110へと移送されるようになっている。
一方、第2エアリフト166は、その吸入部が処理水槽180の底部に配置され、その吐出部が第1嫌気濾床槽110に配置されており、またこの第2エアリフト166にはブロワ182の吐出部に接続されたエア供給配管184が接続されている。散気運転時にエア供給配管184を通じて第2エアリフト166に所定量のエアが供給されると、処理水槽180の底部から抜き出された水が循環水として第1嫌気濾床槽110へと移送されるようになっている。
水中ポンプ210は、水貯留領域である放流ポンプ槽200内の水を移送するべく水中に設置された水中ポンプである。この水中ポンプ210は、本実施の形態では単一の浄化槽用水中ポンプとして構成さる。この水中ポンプ210は、放流ポンプ槽200内の水位変動に応じて作動するポンプ用フロート212(本発明における「フロート」に対応)がユニット化された構成を有し、このポンプ用フロート212の作動に基づいてポンプ起動及びポンプ停止を切り換えるように構成される。この水中ポンプ210が本発明における「単一の浄化槽用水中ポンプ」に相当する。
また、本実施の形態では、水中ポンプ210は、給電用ケーブル216のコネクタ230において警報装置220に対し着脱自在とされている。このコネクタ230は、典型的にはプラグ差込み式の構成を有し、作業者によりワンタッチで水中ポンプ210と警報装置220とを分離させることができる。このような構成によれば、水中ポンプの故障時において、故障した水中ポンプを警報装置220から容易に切り離して新しい水中ポンプに交換することで対応可能であるため、ポンプ故障時の対応を速やかに行うことができる。
なお、水中ポンプ210への電源供給を警報装置220側から行う図3に示す形態にかえて、電源に直接的に接続されたコンセントケーブルを通じて行い、警報装置220への電源供給を、水中ポンプ210からの給電用ケーブルを通じて行うように構成することもできる。
なお、本発明は上記の実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
101…浄化槽
102…流入管
103…流出管
110…第1嫌気濾床槽
112,132…濾床
130…第2嫌気濾床槽
150…担体流動生物濾過槽
180…処理水槽
188…流量調整堰
190…消毒室
200…放流ポンプ槽
210…水中ポンプ
212…ポンプ用フロート
214…放流管
216…給電用ケーブル
220…警報装置
222…警報用フロート
224…コンセントケーブル
230…コネクタ
300…リン除去装置
C1,C2…濾材
Claims (3)
- 排水の浄化処理を行う浄化槽において、水貯留領域の水を移送する浄化槽用水中ポンプを備えた水処理装置であって、
前記水貯留領域の水位変動に応じて作動するフロートを有するとともに、当該フロートが上側基準位置に達するとポンプ運転状態とされ、当該フロートが下側基準位置に達するとポンプ停止状態とされる単一の浄化槽用水中ポンプと、
前記水貯留領域の水位を検出する水位検出手段と、
前記水位検出手段の検出により前記水貯留領域の水位が規定水位を上回る高水位状態となったとき、当該高水位状態に関連する報知情報を報知する警報装置と、を備え、
前記単一の浄化槽用水中ポンプと前記警報装置は、電源に接続された一方から他方へと給電を行う給電用ケーブルを介して互いに接続されており、当該給電用ケーブルにおいて互いに着脱自在に構成されていることを特徴とする水処理装置。 - 請求項1に記載の水処理装置であって、
前記警報装置は、前記水貯留領域の水位変動に応じて作動する、前記水位検出手段としての第2のフロートを有し、当該第2のフロートが前記規定水位に対応した位置に達したとき、前記報知情報を報知するように構成されていることを特徴とする水処理装置。 - 請求項1または2に記載の水処理装置であって、
前記警報装置は、前記報知情報として前記単一の浄化槽用水中ポンプの作動が異常であることを報知するように構成されていることを特徴とする水処理装置。
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