JP5044485B2 - 水処理システム - Google Patents
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Description
ところで、フィルタの目詰まりを供給される水の圧力により検知する場合、供給水路が複数ある場合や水路に設けられた移送用ポンプの状態等によってはフィルタの目詰まりを適切に検出できない場合があることが判明した。
この発明は、また、濾過器の目詰まりを正しく検出し、水の浄化性能を良好な状態に保ちつつ、メンテナンスフリーで長期間稼働させることのできる水処理システムを提供することを他の目的とする。
請求項3記載の発明は、前記目詰まり制御手段は、前記圧力検出器が前記第1目詰まり圧または第2目詰まり圧を検出し、その検出状態が一定時間継続したか、または、検出状態が所定回数になったときに、前記濾過器が目詰まりであると判別し、目詰まり報知を行うことを特徴とする、請求項1または2記載の水処理システムである。
すなわち、水源の水が水浄化ユニットに与えられる際には、圧力検出器が相対的に高い第1目詰まり圧を検出したときに、濾過器が目詰まりであると判別する。一方、水浄化ユニットに与えられる水が、1度浄化されて貯水タンクに溜められた水であり、循環させて再濾過する水の場合(すなわち再濾過水の場合)には、圧力検出器が相対的に低い第2目詰まり圧を検出したときに、濾過器が目詰まりであると判別する。
一方、貯水タンクの水を取り出して再濾過する場合には、循環ポンプにより定量移送がされる。このため、圧力検出器の圧力が相対的に低い第2目詰まり圧になったときには、濾過器の目詰まりがかなり進行していると推測されるから、目詰まりを正しく判別するようにして、適切な時期での濾過器のメンテナンスや交換を行えるようにした。
請求項2記載の発明によれば、圧力検出器が第2目詰まり圧を検出しても、濾過器が目詰まりであるとは判別されないので、請求項1記載の発明と同様、水源の水に対する濾過が不必要に中断されることがなく、水源の水を適切に濾過することができる。
請求項4記載の発明によれば、目詰まりを判別したときには、移送装置を停止させ、水浄化ユニット(濾過器)への水の供給を停止させるので、濾過不良を防止できる。
図1は、この発明の一実施形態に係る水処理システムの全体構成を示すブロック図である。
この実施形態に係る水処理システム10には、貯水タンク11および水浄化ユニット12が含まれている。また、水源(たとえば井戸、河川、池、雨水貯蔵プール等)の水を汲み上げるための第1水路13、第1水路13により汲み上げられた水を水浄化ユニット12へ供給するための第2水路14、水浄化ユニット12で浄化された水を貯水タンク11へ移送するための第3水路15、および、貯水タンク11に溜められた水を取り出し第2水路14を通じて水浄化ユニット12へ供給するための第4水路16という4つの主水路が備えられている。
第1水路13の一端(流出端)と第2水路14の一端(流入端)と第4水路16の一端(流出端)とは、チーズと称される連結部材17により相互に連通接続されている。
なお水源が、たとえば水道の場合には、汲み上げポンプ18を電磁弁に代えた構成とすることができる。つまり、水道インフラが整っていない地域では、主として井戸、河川、池等が水源となり、その水を汲み上げる必要がある。しかし、水道インフラが整っているが、その水をさらに浄化する必要がある地域等においては、水道を水源とし、その水道の水が第1水路13および第2水路14を通して水浄化ユニット12へ与えられる。かかる場合、第1水路13の汲み上げポンプ18は、電磁弁で置換することが可能である。
オゾン処理装置27におけるエゼクタ34で気液混合が行われる際に、水の流速の低下や装置の一時停止等によりエゼクタ34から漏洩する水がある場合は、受け皿37で受けられ、漏洩した水は排水ホース38を通って水浄化ユニット12の外へ排出される。
図2は、操作・制御部45およびそれに接続された部品を表わす電気的なブロック図である。
図3、図4および図5は、図2に示す操作・制御部45により実行される制御動作を表わすフローチャートである。
一方、貯水タンク11の水位が下限水位以下でない場合には、上限水位以上か否かの判別がされる(ステップS3)。そして水位センサ44による検出水位が上限水位以上である場合、すなわち貯水タンク11に水が満たされている場合には、貯水タンク11の水を汲み出して浄化して戻すという循環浄化運転が行われる(ステップS4)。
図4を参照して、給水浄化運転が開始されると、第1ボールバルブ21および第2ボールバルブ23が開かれ、排水バルブ31が閉じられる(ステップS11)。そして汲み上げポンプ18がオンされる(ステップS12)。これにより水源の水が汲み上げられる。さらに水浄化ユニット12内の循環ポンプ25がオンされる(ステップS13)。その後、一定時間(たとえば10秒)経過後にオゾナイザー35がオンされる(ステップS14)。
また、オゾナイザー35に水漏れセンサを設け、水が侵入していないのを確認してからオゾナイザー35をオンにする構成にしてもよい。
その後、圧力センサ28によりフィルタ26に供給される水の水圧が検出され、検出水圧が予め定める圧力P1か否かの判別がされる(ステップS15)。この圧力P1は、テーブル451に予めストアされた第1目詰まり圧であり、相対的に高い圧力である。なお、圧力センサ28は、圧力P1を検出する前に圧力P2を検出することになる(P1>P2なので)が、圧力センサ28による圧力P2の検出は、この処理においては無視される。
一方、圧力センサ28の検出圧力が第1目詰まり圧P1以上になったことが判別されると(ステップS15でYES)、操作・制御部45は目詰まり報知器46を用いて目詰まり報知を行う(ステップS16)。具体的には、たとえば目詰まりランプを点灯または点滅させたり、目詰まりブザーを鳴動させること等により報知が行われる。
その後は、管理者によるフィルタ交換等が行われ、装置が再動作されることになる。
このように、給水浄化運転では、目詰まり報知は、圧力センサ28の検出圧力が予め定める相対的に高い第1目詰まり圧P1以上になったときに行われる。これにより、濾過器26が実質的に目詰まりしていないにもかかわらず、目詰まりであると誤検知されることを防止できる。
図5を参照して、循環浄化運転がスタートすると、循環浄化するか否かの判別がされる(ステップS21)。
循環浄化すると判別されると、第1ボールバルブ21および第2ボールバルブ23が開かれ、排水バルブ31が閉じられる(ステップS22)。また、循環ポンプ25がオンされる(ステップS23)。さらに、オゾナイザー35がオンされる(ステップS24)。この場合も、循環ポンプ25のオンから、一定時間、たとえば10秒間遅れてオゾナイザー35がオンされる構成とするのが望ましい。
操作・制御部45では、循環浄化中に、圧力センサ28の検出圧力に基づいて濾過器26の目詰まりを判別する。すなわち、圧力センサ28の検出圧力が予め定める相対的に低い第2目詰まり圧P2(P2<P1)以上になったか否かの判別がされる(ステップ25)。
一方、ステップ25において、圧力センサ28が相対的に低い第2目詰まり圧P2以上の圧力を検出した場合は、濾過器26の濾材が目詰まりをしている可能性が高いので、濾材(フィルタ)の交換やメンテナンスを知らせるために、目詰まり報知が行われる(ステップS26)。そして、オゾナイザー35がオフされ、循環ポンプ25がオフされ、第1ボールバルブ21および第2ボールバルブ23が閉じられて、排水バルブ31が開かれる(ステップS27)。
ステップS21において、循環浄化しない場合、たとえば貯水タンク11に水が満たされてはいるが、一定時間の循環浄化が既に終わったときや、循環浄化を停止する旨の信号が与えられているときには、循環ポンプ25がオフされ(ステップS28)、オゾナイザー35がオフされ(ステップS29)、処理はリターンする。
水処理システム10は、循環浄化運転の運転態様を、「LOW」「MID」「HIGH」と3つのコースに切り換え可能にされている。
貯水タンク11に水が溜まっていない運転初期には、汲み上げポンプ18および循環ポンプ25が駆動され、オゾナイザー35が駆動されて、給水浄化運転が行われる。給水浄化運転は、コースの切り換えにかかわらず、いずれのコースにおいても同様に行われる。
運転コースが「LOW」の場合は、循環浄化運転は、循環ポンプ25およびオゾナイザー35が2時間連続オンされ、その後、45分オフ、15分オンが繰り返される。
運転コースが「HIGH」の場合は、循環浄化運転は、常時、循環ポンプ25およびオゾナイザー35がオンとなる。
この実施形態においては、濾過器26の目詰まりを濾過器26に与えられる水の水圧により判別するものとし、その水圧を検知する圧力センサ28の検出圧力が、水源の水を汲み上げて浄化する場合と、貯水タンク11の水を循環させて浄化する場合とで異ならせた。この結果、実際に濾過器26が目詰まりをしていないにもかかわらず、目詰まりをしたとの誤検知がされることがなく、濾過器26の目詰まりを正しく検出し、誤って装置を停止させたり、濾過器のメンテナンスを報知したりするといった不具合を無くすることができる。
11 貯水タンク
12 水浄化ユニット
13 第1水路
14 第2水路
15 第3水路
16 第4水路
25 循環ポンプ
26 濾過器
27 オゾン処理装置
28 圧力センサ
34 エゼクタ
35 オゾナイザー
45 操作・制御部
46 目詰まり報知器
Claims (4)
- 水を溜めるための貯水タンクと、
水浄化ユニットと、
水源の水を前記水浄化ユニットを経由させて浄化し、前記貯水タンクへ供給するための給水路と、
前記貯水タンクに溜められた水を取り出し、前記水浄化ユニットを経由させて浄化し、前記貯水タンクへ戻すための循環水路とを備え、
前記水浄化ユニットは、
水を移送するための水移送装置と、
前記水移送装置により移送される水を通過させ、通過の際に水に含まれる不純物を濾過するための濾過器と、
前記濾過器で濾過された水にオゾンを混入するためのオゾン処理装置と、
前記濾過器へ移送される水の圧力を検出するための圧力検出器とを含み、
前記給水路を通って水源の水が前記水浄化ユニットに与えられる際には、前記圧力検出器が相対的に高い第1目詰まり圧を検出したことに応じて、前記濾過器が目詰まりと判別し、前記循環水路を通って前記貯水タンクの水が前記水浄化ユニットに与えられる際には、前記圧力検出器が相対的に低い第2目詰まり圧を検出したことに応じて、前記濾過器が目詰まりと判別する目詰まり制御手段を設けたことを特徴とする、水処理システム。 - 前記目詰まり制御手段は、前記給水路を通って水源の水が前記水浄化ユニットへ与えられる際には、前記圧力検出器が前記第2目詰まり圧を検出しても、前記濾過器が目詰まりとは判別しないことを特徴とする、請求項1記載の水処理システム。
- 前記目詰まり制御手段は、前記圧力検出器が前記第1目詰まり圧または第2目詰まり圧を検出し、その検出状態が一定時間継続したか、または、検出状態が所定回数になったときに、前記濾過器が目詰まりであると判別し、目詰まり報知を行うことを特徴とする、請求項1または2記載の水処理システム。
- 前記目詰まり制御手段は目詰まりと判別したことに応答して、前記水移送装置を停止させることを特徴とする、請求項3記載の水処理システム。
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