JP5253327B2 - 水処理装置監視システム - Google Patents
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Description
そこで、水処理領域の水質情報と水処理領域の水処理に関与する機器類の作動情報との双方を監視するシステムにおいては、各情報を当該情報に見合った適正な態様で監視する技術が要請される。
水質センサは、水処理領域の水質情報を検出するセンサとして構成される。この水質センサとして典型的には、濁度、透視度、透明度、SS(浮遊懸濁物質量)、pH、ORP(酸化還元電位)、DO(溶存酸素)、BOD(生物化学的酸素要求量)、紫外線(UV)吸光度、MLSS(活性汚泥濃度)等のうちの1または複数を検出するセンサが挙げられる。
水処理機器は、水処理領域の水処理に関与する機器として構成される。この水処理機器として典型的には、水処理領域に散気処理用の空気やエアリフトポンプのような機器に駆動用の空気を供給するブロワや、消毒剤等の薬剤を水処理領域に供給する薬剤供給装置、更には前述の水質センサなどが挙げられる。
水処理機器センサは、水処理機器の作動状態(「作動情報」、「運転状態」ないし「運転情報」ともいう)を常時に検出するセンサとして構成される。この水処理機器センサにより、水処理機器の作動状態が連続して常時に検出される。
判定部は、水処理機器センサが検出した、水処理機器の作動状態に基づいて、当該水処理機器の異常を判定する機能を有する。これにより、水処理機器の異常が常時に判定される。
通信端末は、判定部が水処理機器の異常を判定したときに、当該判定結果を遠隔監視装置に伝送する通信端末として構成される。これにより、水処理機器の異常が判定された時点で即座に判定結果が遠隔監視装置に伝送される。
第2の通信端末は、水質センサが検出した水質情報を遠隔監視装置に伝送する通信端末として構成される。この場合、水質センサが検出した水質情報は、検出の都度、或いは一定量の水質情報が蓄積されたうえで、第2の通信端末によって伝送され得る。なお、この第2の通信端末及び前述の通信端末は、それぞれが別個の通信端末として構成されてもよいし、或いは1つの(単一の)通信端末として兼務されてもよい。
報知部は、水処理装置の通信端末から伝送された、判定部の判定結果を報知する機能を有する。これにより、水処理機器の異常が判定された時点で即座に判定結果、すなわち水処理機器が異常であるという情報が報知部によって報知される。
第2の判定部は、水処理装置の第2の通信端末から伝送された、水処理領域の水質情報の経時変化に基づいて、当該水処理領域の水質の異常を判定する機能を有する。
第2の報知部は、第2の判定部の判定結果を報知する機能を有する。この第2の報知部及び前述の報知部による報知態様に関しては、文字、数字、図柄、色などを表示器に表示出力する態様、音声、警報等をスピーカーに音出力する態様などを適宜用いることが可能である。またこの第2の報知部は、第2の判定部が水処理領域の水質の異常を判定したときに当該判定結果を報知する構成であってもよいし、或いは第2の判定部が水処理領域の水質の異常を判定した複数回の判定結果をまとめて報知する構成であってもよい。
水処理装置としての浄化槽への流入には、例えば風呂水の排水時のようなピーク流入が想定される。水処理装置が家庭用の浄化槽の場合、このピーク流入に係るピーク係数(=時間最大水量/24時間平均水量)が一般的に6と考えられており、そのような流入があっても槽内最高水位内に水位が収まるように流量調整機能を設けて処理槽本体の設計がなされているものもあるが、その分、処理槽本体が大きくなり、処理性能によっては過大設計になってしまう。このため、この種の浄化槽では、処理槽本体がピーク流入時のオーバーフローをある程度許容する構造になっているものが多く、ピーク流入時の水流によるSSの巻き上がり等により、一時的に水質が悪化する場合がある。ところが、この水質悪化は一時的なものであって、仮に水質センサが水質の悪化を検知したとしても、水質は再び正常範囲に戻るため、浄化槽のメンテナンスが即時に必要な状態とはいえない。
このほかにも、例えば水質センサに一時的にゴミ等が引っ掛かり、処理水質としては全く問題ないにもかかわらず、引っ掛かったゴミ等を検知することであたかも水質が一時的に悪化したように判定される場合がある。
以上のような場合に、単純に水質センサの値が閾値を超えたかどうかを現場で判定して遠隔監視装置に通報していては、通報の回数が非常に多くなり、またその通報の多くは実質的に意味をなさないことから、信頼性の高い管理が非常に難しくなる。かといって、高度な判定手段を現場の装置に設けると、装置コストが嵩むというデメリットや、判定方法の更新が容易でないというデメリットが生じることとなる。
また、水処理機器の異常発生頻度は一般的に低く、異常発生時においてのみ情報を取得したほうがシステム管理者にとって異常を認識し易いというメリットがある。
水処理装置100としての浄化槽への流入には、例えば風呂水の排水時のようなピーク流入が想定される。水処理装置100が家庭用の浄化槽の場合、このピーク流入に係るピーク係数(=時間最大水量/24時間平均水量)が一般的に6と考えられており、そのような流入があっても槽内最高水位内に水位が収まるように流量調整機能を設けて処理槽本体101の設計がなされているものもあるが、その分、処理槽本体101が大きくなり、処理性能によっては過大設計になってしまう。このため、この種の浄化槽では、処理槽本体101がピーク流入時のオーバーフローをある程度許容する構造になっているものが多く、ピーク流入時の水流によるSSの巻き上がり等により、一時的に水質が悪化する場合がある。ところが、この水質悪化は一時的なものであって、仮に水質センサ141が水質の悪化を検知したとしても、水質は再び正常範囲に戻るため、浄化槽のメンテナンスが即時に必要な状態とはいえない。
このほかにも、例えば水質センサ141に一時的にゴミ等が引っ掛かり、処理水質としては全く問題ないにもかかわらず、引っ掛かったゴミ等を検知することであたかも水質が一時的に悪化したように判定される場合がある。
以上のような場合に、単純に水質センサ141の値が閾値を超えたかどうかを現場で判定して遠隔監視装置200に通報していては、通報の回数が非常に多くなり、またその通報の多くは実質的に意味をなさないことから、信頼性の高い管理が非常に難しくなる。かといって、高度な判定手段を現場の装置に設けると、装置コストが嵩むというデメリットや、判定方法の更新が容易でないというデメリットが生じることとなる。
また、水処理機器の異常発生頻度は一般的に低く、異常発生時においてのみ情報を取得したほうがシステム管理者にとって異常を認識し易いというメリットがある。
また本実施の形態の水処理装置監視システム10によれば、ブロワ判定部134や薬剤判定部153の判定結果、すなわちブロワ132や薬剤筒151が異常であるという情報が現場のブロワ報知部135や薬剤報知部154によって報知されるため、ブロワ132や薬剤筒151の異常に対し現場でより迅速に対処するのに有効とされる。すなわち、現場で水処理機器の交換、修理、補充を行なったあとで、正常状態に戻ったかどうかを現場で速やかに判別することが可能となる。
なお、本発明は上記の実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
100…水処理装置
101…処理槽本体
102…流入管
103…流出管
110…水処理領域
120…一次処理槽
130…二次処理槽
131…散気装置
132…ブロワ
133…ブロワセンサ
134…ブロワ判定部
135…ブロワ報知部
140…固液分離槽
141…水質センサ
150…消毒処理部
151…薬剤筒
152…薬剤センサ
153…薬剤判定部
154…薬剤報知部
160…通信端末
200…遠隔監視装置
210…サーバ
220…データ処理部
230…判定部
240…報知部
Claims (3)
- 処理槽本体に水処理領域をそれぞれ収容する複数の水処理装置と、
前記複数の水処理装置から離間した遠隔地に配設される遠隔監視装置と、
を備える水処理装置監視システムであって、
前記水処理装置は、
前記水処理領域の水質情報を検出する水質センサと、
前記水処理領域の水処理に関与する水処理機器と、
前記水処理機器の作動状態を常時に検出する水処理機器センサと、
前記水処理機器センサが検出した、前記水処理機器の作動状態に基づいて、当該水処理機器の異常を判定する判定部と、
前記判定部が前記水処理機器の異常を判定したときに、当該判定結果を前記遠隔監視装置に伝送する通信端末と、
前記水質センサが検出した水質情報を前記遠隔監視装置に伝送する第2の通信端末と、
を含む構成とされ、
前記遠隔監視装置は、
前記水処理装置の前記通信端末から伝送された、前記判定部の判定結果を報知する報知部と、
前記水処理装置の前記第2の通信端末から伝送された、前記水処理領域の水質情報の経時変化に基づいて、当該水処理領域の水質の異常を判定する第2の判定部と、
前記第2の判定部の判定結果を報知する第2の報知部と、
を含む構成とされることを特徴とする水処理装置監視システム。 - 請求項1に記載の水処理装置監視システムであって、
前記水処理装置は、当該水処理装置の設置箇所に設けられた現場型の報知装置を備え、前記報知装置が前記判定部の判定結果を報知する構成であることを特徴とする水処理装置監視システム。 - 請求項1または2に記載の水処理装置監視システムであって、
前記水処理機器は、前記水処理領域に少なくとも散気処理用の空気を供給するブロワと、前記水処理領域に消毒処理用の薬剤を供給する薬剤供給装置とを含み、
前記水処理機器は、前記ブロワの電流、電圧、風量、風圧のうちの少なくとも1つの運転情報を検出するブロワセンサと、前記薬剤供給装置の薬剤残量を検出する薬剤センサとを含む構成であることを特徴とする水処理装置監視システム。
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