JP2001205249A - 水質管理サービス提供システム - Google Patents

水質管理サービス提供システム

Info

Publication number
JP2001205249A
JP2001205249A JP2000017933A JP2000017933A JP2001205249A JP 2001205249 A JP2001205249 A JP 2001205249A JP 2000017933 A JP2000017933 A JP 2000017933A JP 2000017933 A JP2000017933 A JP 2000017933A JP 2001205249 A JP2001205249 A JP 2001205249A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
treatment plant
water
water quality
water treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000017933A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirohide Akiyama
浩秀 秋山
Tomohito Maruyama
智史 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
FFC Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
FFC Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd, FFC Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP2000017933A priority Critical patent/JP2001205249A/ja
Publication of JP2001205249A publication Critical patent/JP2001205249A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】財政難、水環境の変化または技術者不足という
水処理場運営の問題点の解決を図り、水処理場運営の改
善に寄与する水質管理サービス提供システムを提供す
る。 【解決手段】水質監視サービス提供システム1がネット
ワーク2を介してA水処理場3、B水処理場4、C水処
理場5というような複数の水処理場へ各種のサービスを
提供する。また、水質監視サービス提供システム1がネ
ットワーク2を介してa専門家200、b専門家30
0、c専門家400など各専門分野の専門家へ水質管理
の依頼を行い、水処理場と専門家との間を取り持つサー
ビスを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インターネットな
ど一般公衆が利用できるネットワークに接続して、水質
管理を必要とする水処理場に対して水質管理サービスを
提供する水質管理サービス提供システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、上下水道を取り巻く環境に様々な
変化が生じている。このような環境の変化の例として、
例えば上水道では、水道運営上の財政難、水環境の変
化、技術者不足、または、規制緩和などが挙げられる。
大都市圏のような大規模な水道ならばともかく、人口の
少ない地方都市などのような小規模の水道では上記の問
題は深刻である。このような環境の変化に対応するた
め、水道運営の一部委託化および民活・民営化の模索が
なされている。
【0003】そこで上記の水道運営などに加え、水処理
全般に係る一部委託化および民活・民営化の対象例とし
て、浄水場、下水処理場、工業用水処理場、および農業
集落排水、漁業集落排水、工業排水といった排水処理場
など(以下、一括して水処理場という。)の水質管理・
検査が挙げられる。水質管理・検査を工夫して水質を向
上させることで運営の改善に寄与することができる。
【0004】このような水質管理・検査に関する従前の
問題例について説明する。例えば、小規模の水処理場で
は水質検査に必要となる検査機器・計測機器などがない
場合があり、検査技術者はサンプリング水を採水し、検
査機器・計測機器を有している他の水処理場にサンプリ
ング水を持ち込んで水質検査を行っており、時間・手間
を要し、また、リアルタイムな検査は困難であった。
【0005】また、水質検査の結果を水質向上に反映さ
せるためには、現状では水処理場に所属する経験豊かな
技術者の特有の知識に頼るような状態であり、このよう
な技術者がいない小規模の水処理場の場合には、水質検
査の結果を用いてどのように運用すれば水質向上が図れ
るか判断できず、水質検査が水質向上に反映されない場
合も多かった。技術者不足も問題となっていた。上記の
ような状態では、水質検査の結果を有効に活かすことが
できず、水処理場の運営の改善を阻害する要因となって
いた。
【0006】そこで上述のような作業が一部委託化でき
るように水質管理サービスを提供して、水道運営のバッ
クアップを計る必要があった。このようなサービスの提
供について各種形態が考えられるが、いわゆるインター
ネットの普及に伴い、インターネットを利用して、遠隔
地から水質管理サービスを提供する事業形態が検討され
ている。
【0007】このような遠隔から水質管理を行うような
先行技術として、例えば、特開平10−90250号公
報の「水質管理システムにおける配水水質モニタ計測値
データの伝送方法」が開示されている。先行技術は、子
局(配水水質モニタ)における計測値の時間変化を、異
常発生時のみならず、許容偏差以上の変化が発生した時
点で、親局で確認するシステムに係るものである。しか
しながら、先に述べた諸問題の解決を図るものではな
く、新たな形態の水質管理サービスの提供を実現する水
質管理サービス提供システムが必要とされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
課題を解決するためになされたものであり、水質検査に
要する時間・コスト・マンパワーを低減する水質管理サ
ービス提供システムを提供することにある。また、水質
検査の結果を有効に活かして、技術者が不足する水処理
場であっても、水質の向上を実現するような水質管理サ
ービス提供システムすることにある。総じて、財政難、
水環境の変化または技術者不足という水処理場運営の問
題点の解決を図り、水処理場運営の改善に寄与する水質
管理サービス提供システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の水質管理サービス提供システムによ
れば、処理水の水質管理を必要とする水処理場に対しネ
ットワークを用いて水質管理サービスを提供する水質管
理サービス提供システムであって、この水質管理サービ
ス提供システムは、前記水処理場の処理水の水質に係る
サンプリングデータ、前記水処理場を特定する処理場特
定データ、および、前記水処理場で用いられる水処理装
置に係る装置データがデータベースに書き込み・読み出
しされるようになされており、サンプリングデータおよ
び処理場特定データが前記水処理場からネットワークを
介して送信された場合にこれらデータを受信ののち受け
付ける受付手段と、受け付けられた前記処理場特定デー
タにより特定される水処理場の水処理装置の装置データ
をデータベースから読み出す読出手段と、前記受付手段
で受け付けられた前記サンプリングデータおよび前記読
出手段で読み出された前記装置データを用いて所定の監
視項目について予め定められた水質の基準を満たすか否
かについての監視処理を行う水質監視手段と、前記監視
処理で所定の監視項目について水質が基準を満たさない
と判断された場合にはこれら基準を満たすように水処理
装置を運転制御する運転制御データを作成する運転制御
データ作成手段と、前記運転制御データを処理場特定デ
ータにより特定される水処理場へネットワークを介して
返信する運転制御データ返信手段と、を行うことを特徴
とする。
【0010】また、請求項2記載の水質管理サービス提
供システムによれば、処理水の水質管理を必要とする水
処理場に対しネットワークを用いて水質管理サービスを
提供する水質管理サービス提供システムであって、この
水質管理サービス提供システムは、前記水処理場の処理
水の水質に係るサンプリングデータ、および、前記水処
理場を特定する処理場特定データがデータベースに書き
込み・読み出しされるようになされており、サンプリン
グデータおよび処理場特定データが水処理場からネット
ワークを介して期間を隔てて送信された場合にこれらデ
ータを受信ののち受け付ける受付手段と、前記受付手段
で受け付けられたサンプリングデータを検査項目別およ
び水処理場別に分類の上データベースに登録・蓄積する
登録手段と、前記登録手段でデータベースに登録・蓄積
されたサンプリングデータの中から特定の水処理場の所
定の検査項目に係るサンプリングデータをデータベース
から読み出す読出手段と、読み出されたサンプリングデ
ータを用いてある水処理場の処理水の水質についての所
定の検査項目の検査処理を行う水質検査手段と、前記検
査処理による水質検査成績を報告するため所定の検査項
目についての水質検査成績データを作成する水質検査成
績データ作成手段と、前記水質検査成績データを処理場
特定データにより特定される水処理場へネットワークを
介して返信する水質検査成績データ返信手段と、を行う
ことを特徴とする。
【0011】また、請求項3記載の水質管理サービス提
供システムによれば、請求項2に記載の水質管理サービ
ス提供システムにおいて、前記水質検査成績データで異
常が認められたため派遣されたサービス要員が水処理場
で行った水質改善作業内容を報告する作業内容データが
前記水処理場からネットワークを介して送信された場合
にこれらデータを受信ののち受け付ける受付手段と、前
記受付手段により受け付けられた作業内容データに基づ
いて新たな水質改善作業を指示する水質改善作業指示デ
ータを作成する水質改善作業指示データ作成手段と、前
記水質改善作業指示データ作成手段により作成された水
質改善作業指示データを処理場特定データにより特定さ
れる水処理場へネットワークを介して返信する水質改善
作業指示データ返信手段と、を行うことを特徴とする。
【0012】また、請求項4記載の水質管理サービス提
供システムによれば、処理水の水質管理を必要とする水
処理場に対しネットワークを用いて水質管理サービスを
提供する水質管理サービス提供システムであって、この
水質管理サービス提供システムは、前記水処理場の処理
水の水質に係るサンプリングデータ、および、前記水処
理場を特定する処理場特定データがデータベースに書き
込み・読み出しされるようになされており、サンプリン
グデータおよび処理場特定データが水処理場からネット
ワークを介して期間を隔てて送信された場合にこれらデ
ータを受信ののち受け付ける受付手段と、前記受付手段
で受け付けられたサンプリングデータを検査項目別およ
び水処理場別に分類の上データベースに登録・蓄積する
登録手段と、前記登録手段でデータベースに登録・蓄積
されたサンプリングデータの中からある水処理場の処理
水の所定の検査項目についてのサンプリングデータを選
択して読み出す読出手段と、前記読出手段により読み出
されたサンプリングデータを用いて水質に関する法的管
理書類がプリンタ出力により得られるような法的管理書
類データを作成する法的管理書類データ作成手段と、前
記法的管理書類データ作成手段により作成された法的管
理書類データを処理場特定データにより特定される水処
理場へネットワークを介して返信する法的管理書類デー
タ返信手段と、を行うことを特徴とする。
【0013】また、請求項5記載の水質管理サービス提
供システムによれば、処理水の水質管理を必要とする水
処理場に対しネットワークを用いて水質管理サービスを
提供する水質管理サービス提供システムであって、この
水質管理サービス提供システムは、前記水処理場の処理
水の水質に係るサンプリングデータ、前記水処理場を特
定する処理場特定データ、および、前記水処理場で用い
られる水処理装置に係る装置データがデータベースに書
き込み・読み出しされるようになされており、前記サン
プリングデータおよび処理場特定データが前記水処理場
からネットワークを介して期間を隔てて送信された場合
にこれらデータを受信ののち受け付ける受付手段と、受
け付けられたサンプリングデータを検査項目別および水
処理場別に分類の上データベースに登録・蓄積する登録
手段と、前記登録手段でデータベースに登録・蓄積され
たサンプリングデータの中からある水処理場の処理水の
所定の検査項目についてのサンプリングデータ、およ
び、装置データを選択して読み出す読出手段と、前記読
出手段により読み出された所定期間にわたるサンプリン
グデータおよび装置データを用いてデータ解析を行って
変動傾向を予測するデータ解析手段と、前記データ解析
手段の解析結果に基づいて水処理場の水処理装置の運転
に関する運転制御データおよびガイダンスデータを作成
する運転支援ガイダンス作成手段と、前記運転支援ガイ
ダンス作成手段により作成された運転制御データおよび
ガイダンスデータを処理場特定データにより特定される
水処理場へネットワークを介して返信する運転支援ガイ
ダンス返信手段と、を行うことを特徴とする。
【0014】また、請求項6記載の水質管理サービス提
供システムによれば、処理水の水質管理を必要とする水
処理場と水質管理を行う専門家との間をネットワークを
介して取り持って専門家による水質管理サービスを提供
する水質管理サービス提供システムであって、この水質
管理サービス提供システムは、前記水処理場の処理水の
水質に係るサンプリングデータ、前記水処理場を特定す
る処理場特定データ、予め登録されている種々の専門分
野の専門家に係る専門家分類データ、および、専門家の
実績に関する専門家実績データがデータベースに書き込
み・読み出しされるようになされており、前記サンプリ
ングデータ、および、処理場特定データ、水質向上を依
頼する依頼データが前記水処理場からネットワークを介
して送信された場合にこれらデータを受信ののち受け付
ける第1受付手段と、前記第1受付手段で受け付けられ
た処理場特定データ、サンプリングデータ、および、依
頼データに基づいて依頼の管理内容に適した専門家を選
択するため、データベースの専門家分類データを参照し
て当該管理を行う専門家を全員選択する第1専門家選択
手段と、前記処理場特定データで特定される水処理場の
水処理装置の装置データをデータベースから読み出す読
出手段と、前記第1専門家選択手段により選択された全
専門家の中から管理を担当する専門家を募集するため、
前記サンプリングデータ、前記装置データ、および、募
集要項に関する募集要項データをネットワークを介して
当該専門家へ送信する専門家募集手段と、これらデータ
を解析・検討して案出された管理内容を提案するための
提案データが募集に応じる専門家からネットワークを介
して返信された場合にこのデータを受け付ける第2受付
手段と、前記第2受付手段により受け付けられた提案デ
ータに加えて、データベースの専門家実績データを参照
して専門家を選択するための第2専門家選択手段と、前
記第2専門家選択手段により選択された専門家が提案し
た提案データを処理場特定データにより特定される水処
理場へネットワークを介して返信する提案データ返信手
段と、を行うことを特徴とする。
【0015】また、請求項7記載の水質管理サービス提
供システムによれば、処理水の水質管理を必要とする水
処理場と水質管理を行う専門家との間をネットワークを
介して取り持って専門家による水質管理サービスを提供
する水質管理サービス提供システムであって、この水質
管理サービス提供システムは、前記水処理場の処理水の
水質に係るサンプリングデータ、前記水処理場を特定す
る処理場特定データ、予め登録されている種々の専門分
野の専門家に係る専門家分類データ、および、専門家の
実績に関する専門家実績データがデータベースに書き込
み・読み出しされるようになされており、運転支援がな
されたにも拘わらず水処理場の処理水の水質向上が認め
られず専門家に依頼すべきと判断した場合、管理内容に
適した専門家を選択するため、データベースの専門家分
類データを参照して当該管理を行う専門家を全員選択す
る第1専門家選択手段と、前記処理場特定データで特定
される水処理場の水処理装置の装置データをデータベー
スから読み出す読出手段と、前記第1専門家選択手段に
より選択された全専門家の中から管理を担当する専門家
を募集するため、前記サンプリングデータ、前記装置デ
ータ、および、募集要項に関する募集要項データをネッ
トワークを介して当該専門家へ送信する専門家募集手段
と、これらデータを解析・検討して案出された管理内容
を提案するための提案データが募集に応じる専門家から
ネットワークを介して返信された場合にこのデータを受
け付ける第2受付手段と、前記第2受付手段により受け
付けられた提案データに加えて、データベースの専門家
実績データを参照して専門家を選択するための第2専門
家選択手段と、前記第2専門家選択手段により選択され
た専門家が提案した提案データを処理場特定データによ
り特定される水処理場へネットワークを介して返信する
提案データ返信手段と、を行うことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の水質管理サービス
提供システムの第1実施形態について説明する。第1実
施形態は、水質管理に要する時間・コスト・マンパワー
を低減する水質管理サービス提供システムであって、請
求項1に記載された発明に係るものである。ここに水質
管理サービスとは具体的には各種の形態があり、本実施
形態の水質管理サービス提供システムが提供する水質管
理サービスは、水質監視サービスである。
【0017】この水質監視サービスとは、水処理場で処
理された処理水について監視点(例えば、原水、混和
池、沈殿池、濾過池、オゾン接触池、活性炭吸着池、浄
水池、配水池、給水栓など)でサンプリングしたサンプ
リングデータを用いて、ネットワークを介して水質管理
サービス提供システムが監視処理し、水質が予め定めら
れた基準値を満たさないような場合には、水処理場にあ
る注入ポンプ等の各種水処理装置の運転制御を行って水
質が予め定められた基準値を満たすようにして、遠隔地
からリアルタイムに処理水の水質を監視するサービスで
ある。処理水の水質異常を瞬時に判別して、リアルタイ
ムな水質管理を実現する。
【0018】図1は本実施形態の水質管理サービス提供
システムを含む全体システムを説明する説明図である。
図1で示すように水質管理サービス提供システム1はネ
ットワークを含む全体システム内で運用されている。こ
の全体システムは、水質管理サービス提供システム1、
ネットワーク2、A水処理場3、B水処理場4、C水処
理場5を備えている。なお、本実施形態では説明の簡略
化のため3個所の水処理場を想定しているが、水処理場
の数は3に限るものではなく任意の数とすることが可能
であり、水質管理サービス提供システム1の処理能力に
応じて適数の水処理場にサービスを提供できる。
【0019】水質管理サービス提供システム1は、ネッ
トワーク2を介してA水処理場3、B水処理場4,C水
処理場5へ水質監視サービスを提供する。本実施形態に
おいて水質管理サービス提供システム1は、具体的には
処理能力が高い1台の大容量サーバであるとして説明す
る。なお、これ以外にも、例えば、LAN(Local Area
Network)のようにネットワーク上で運用される分散処
理型の複数のサーバを有する水質管理サービス提供シス
テム1としても良い。これら水質管理サービス提供シス
テム1の構成は、適宜設計・選択される。
【0020】ネットワーク2は、公衆回線・専用回線な
どの電気通信回線や交換機などの設備を一括して含むも
のとする。この電気通信回線は、パケット交換網、IS
DN(Integrated Services Digital Network)、また
はアナログ網などを含むインターネット網であり、水質
管理サービス提供システム1と電気通信回線との間には
パケット交換網ならばDSU(Digital Service Unit)
を、ISDNならばDSUやTA(Terminal Adapter)
を、アナログ網ならばモデムも接続される。また、プロ
トコル変換のためゲートウェイ装置なども必要となる。
本実施形態では説明の簡略化のため、これら装置を一括
して伝送装置とし、このネットワーク2にこの伝送装置
を接続させることでインターネットを利用した通信が可
能になるものとして説明する。
【0021】続いて水処理場について説明する。図2
は、本実施形態の水質管理サービス提供システム1とネ
ットワーク2を介して接続するための水処理場における
装置例の構成図である。なお、図2では、A水処理場3
についてのみ図示し、B水処理場4、C水処理場5でも
構成は同様として説明を省略する。A水処理場3におい
て、ネットワーク2と接続される伝送装置6、この伝送
装置6に接続される端末7、伝送装置6または端末と接
続される水質測定装置8、伝送装置6と接続される水処
理装置30とを備えている。
【0022】伝送装置6は、先に説明したようにネット
ワーク2に接続してインターネットを利用した通信を可
能とする装置である。端末7は、インターネット網を利
用するため、パーソナルコンピュータなどであり、イン
ターネットを利用できる通常のデスクトップ・ラップト
ップのパーソナルコンピュータである。
【0023】水質測定装置8は、水質の成分に関する各
種のサンプリングデータを取得する装置である。水質測
定装置8は、採水されたサンプリング水からこれら成分
の含有量を検出して得た計測数値データをサンプリング
データとして出力する装置であったり、センサなどから
出力される電気量をA/D変換して得たディジタルデー
タをサンプリングデータとして出力する装置などであ
る。このようにサンプリングデータをどのようなデータ
とするかは、適宜、設計・選択されるが、本実施形態で
は計測数値データとして説明する。
【0024】水質測定装置8は、先に説明した監視点な
どに常時固定されて連続または所定期間毎にサンプリン
グデータを取得する装置であったり、また、例えば水質
管理サービスの提供専用に開発されたPDA(Personal
Digital Assistant)・パームトップパソコンなどのよ
うな携帯型の情報端末として検査技術者の操作によりサ
ンプリングデータを取得するようにしても良い。このよ
うに水質測定装置8は、各種の形態が可能であるが、少
なくとも上述した水質に関するサンプリングデータを出
力する装置であれば良い。
【0025】水質測定装置8から出力されるサンプリン
グデータは、伝送装置6、ネットワーク2を介して水質
管理サービス提供システム1へ送信しても良く、また、
一旦、端末7へサンプリングデータを送信し、端末でサ
ンプリングデータを加工したり、纏めたりした上で改め
て送信するようにしても良い。このような送信方式は適
宜選択される。
【0026】水質測定装置8は、監視点によって対象が
異なるサンプリングデータを取得している。原水では、
凝集剤、アルカリ剤、塩素等の薬品の注入率をフィード
フォワード的に決定するために、濁度、色度、アルカリ
度、pH値、水温、アンモニア性窒素、塩素要求量をサ
ンプリングデータとしている。また、原水では、水質監
視のために、電気伝導率、紫外線吸光度、全有機炭素
(TOC)をサンプリングデータとしている。または、
原水では、毒物等の流入の監視のために、シアン、フェ
ノール、油膜などをサンプリングデータとしている。
【0027】混和池・沈殿池では、凝集剤、アルカリ
剤、塩素等の薬品の注入率をフィードバック的に決定す
るために、濁度、色度、アルカリ度、pH値、残留塩素
などをサンプリングデータとしている。濾過池では、濾
過効果の確認および後塩素・後アルカリの注入制御のた
めに、濁度、色度、アルカリ度、pH値、残留塩素がサ
ンプリングデータとしている。オゾン接触池では、オゾ
ン注入の制御のため濁度、溶存オゾンをサンプリングデ
ータとしている。
【0028】活性炭吸着池では、活性炭素除去効果の確
認のため、紫外線吸光度、全有機炭素(TOC)をサン
プリングデータとしている。浄水池、配水池、給水栓な
どでは、浄水水質監視・給水水質監視のため濁度、色
度、アルカリ度、pH値、残留塩素、電気伝導率、トリ
ハロメタンをサンプリングデータとしている。
【0029】なお、検出対象によってはセンサが利用で
きないため水質測定装置8により自動的にサンプリング
データが取得できない場合もありうるが、このような場
合に対処すべく、端末7には、サンプリングデータ入力
用のメニュー画面を表示できるようにして、オペレータ
がサンプリングデータを入力できるようになされてい
る。このようにして、A水処理場3からは、サンプリン
グデータ、および、このサンプリングデータがA水処理
場3から送信されたことを特定するための処理場特定デ
ータが、ネットワークを介して水質管理サービス提供シ
ステム1へ送信されることとなる。
【0030】ここに、サンプリングデータには、先に説
明したデータに加え、検査項目の名称・管理番号・サン
プリング日時なども含めるようなデータとする。また、
複数の検査項目を含めるようなデータ構造を有するもの
としても良い。この場合、サンプリングデータのデータ
構造は、統一フォーマットに沿って作成される。また、
処理場特定データは、水処理場を特定するためのデータ
であり、水処理場の所在地・電話番号・電子メールアド
レスなどに加え、会員・登録制度をとるならば会員・登
録番号データも含めることができる。
【0031】水処理装置30は、例えば、薬品注入ポン
プなど、水処理で用いられる装置全般について包括して
指している。
【0032】続いて、本実施形態の水質管理サービス提
供システム1について説明する。図3は、本実施形態の
水質管理サービス提供システム1の構成図である。図3
で示すように、水質管理サービス提供システム1は、ネ
ットワーク2、伝送装置9を介して送信されたサンプリ
ングデータを受信・加工するため、複数の処理手段を組
み合わせたプログラムを行う管理処理部10、各種デー
タを登録する第1データベース部11を有している。
【0033】例えば、管理処理部10は1台のサーバで
あり、第1データベース部11は、大容量サーバである
管理処理部10に内蔵されるハードディスクに構築され
たデータベースなどである。しかしながら、先に述べた
ように管理処理部10をメインサーバとし、また、第1
データベース部11をデータベースサーバとして、分散
接続されたシステムとしてもよく、これら構成は適宜選
択される。さらに、図示しないものの、第1データベー
ス部11がA水処理場3の端末7、水質測定装置8に取
り付けられていたとしても、水質管理サービス提供シス
テム1からアクセスできるようになされていればよい。
【0034】続いて水質管理サービス提供システム1に
よる水質監視サービスの提供について説明する。図4は
本実施形態の水質管理サービス提供システム1による水
質監視サービスの提供処理手段を説明する説明図であ
る。この水質管理サービス提供システム1は、図4で示
すような処理手段に基づいて水質監視サービスを提供す
る。以下、図面を参照してこれら処理を説明する。
【0035】水質管理サービス提供システム1は、水処
理場の処理水の水質に係るサンプリングデータ、水処理
場を特定する処理場特定データ、および、水処理場で用
いられる水処理装置に係る装置データが第1データベー
ス部11に書き込み・読み出しできるようになされてい
る。このような水質管理サービス提供システム1に対
し、図2で示すA水処理場3の端末7または水質測定装
置8から、A水処理場3の処理水の水質に関するサンプ
リングデータ、および、依頼元であるA水処理場3を特
定する処理場特定データがネットワークを介して水質管
理サービス提供システム1へ送信される。管理処理部1
0は、ネットワークを介して送信されたこれらのサンプ
リングデータおよび処理場特定データを受信ののち受け
付ける(受付手段)。
【0036】この受付手段は、24時間受け付けるよう
になされており、連続して送信されるサンプリングデー
タおよび処理場特定データを常時受け付けるような手段
であったり、また、サンプリングデータおよび処理場特
定データが期間を隔てて送信されるたびに受け付けるよ
うな手段としてもよい。
【0037】管理処理部10は、処理場特定データによ
り特定されるA水処理場3の水処理装置に関する装置デ
ータを第1データベース部11から読み出す(読出手
段)。この装置データとは、水処理場で水処理に用いら
れる全ての装置を含んでおり、水処理装置の種類・運転
方法・必要制御量・メンテナンス履歴・使用年数・製造
業者など装置全般に関するデータなどである。そして、
管理処理部10は、このサンプリングデータおよび装置
データを用いて所定の監視項目について予め定められた
水質の基準を満たすか否かという監視処理を行う(水質
監視手段)
【0038】ここに水質の監視処理例として、原水の水
質ならば、濁度、色度、アルカリ度、pH値、水温、ア
ンモニア性窒素、塩素要求量をサンプリングデータと
し、また、薬品注入制御、凝集剤、アルカリ剤、塩素等
を注入する水処理装置に関する装置データとし、基準と
なる基準データと受付手段で受け付けられたサンプリン
グデータとを比較し、比較の結果、水質の基準を満たし
ていないと判断されたならば、薬品注入制御、凝集剤、
アルカリ剤、塩素の注入率およびこれらを注入する水処
理装置を決定するような処理である。
【0039】同様に、混和池・沈殿池の水質ならば、濁
度、色度、アルカリ度、pH値、残留塩素などをサンプ
リングデータとし、また、薬品注入制御、凝集剤、アル
カリ剤、塩素等を注入する水処理装置に関する装置デー
タとし、基準となる基準データと受付手段で受け付けら
れたサンプリングデータとを比較し、比較の結果、水質
の基準を満たしていないと判断されたならば、薬品注入
制御、凝集剤、アルカリ剤、塩素等の注入率およびこれ
らを注入する水処理装置を決定するような処理である。
【0040】また、濾過池では、濁度、色度、アルカリ
度、pH値、残留塩素などをサンプリングデータとし、
また、後塩素・後アルカリを注入する水処理装置に関す
る装置データとし、基準となる基準データと受付手段で
受け付けられたサンプリングデータとを比較し、比較の
結果、水質の基準を満たしていないと判断されたなら
ば、後塩素・後アルカリの注入率および注入する水処理
装置を決定するような処理である。オゾン接触池では、
濁度、溶存オゾンをサンプリングデータとし、また、オ
ゾンを注入する水処理装置に関する装置データとし、基
準となる基準データと受付手段で受け付けられたサンプ
リングデータとを比較し、比較の結果、水質の基準を満
たしていないと判断されたならば、オゾンの注入率およ
びこれらを注入する装置を決定するような処理である。
【0041】水質の監視処理の結果、管理処理部10
は、監視処理で所定の監視項目について水質が基準を満
たさないと判断された場合にはこれら基準を満たすよう
に水処理装置を運転制御する運転制御データを作成する
(運転制御データ作成手段)。運転制御データは、例え
ば、水処理場に配置されている水処理装置に各種の指令
を与えるコマンドデータである。このようなデータの作
成は、予め記憶されているコマンドデータを自動的に読
み出したり、オペレータが操作して入力したりする。
【0042】管理処理部10は、運転制御データ作成手
段により作成された運転制御データを、処理場特定デー
タにより特定されるA水処理場3へネットワークを介し
て返信する(運転制御データ返信手段)。運転制御デー
タは水処理場で受信され、水処理装置30へ運転制御デ
ータが送信され運転制御がなされる。なお、監視処理の
結果は、所定の監視項目について水質が基準を満たす場
合であったならば異常がない旨を示すようなデータを常
にA水処理場3へ通知する。監視処理がなされているこ
とがA水処理場3で確認できる。
【0043】より具体的な実施形態を挙げて説明する。
例えば原水が取水される河川が台風などにより濁ってい
る場合、原水濁度に関し基準値を越えたサンプリングデ
ータが受け付けられる(受付手段)。続いて装置データ
が読み出される(読出手段)。装置データには、原水濁
度を制御する場合に凝集剤注入ポンプを制御することや
制御に凝集剤注入率が必要である旨のデータが含まれて
おり、装置データの中からある原水濁度に対応する凝集
剤注入率、原水濁度の制御に関する凝集剤注入ポンプの
各種データが選択される。サンプリングデータおよび装
置データに基づいて、必要な凝集剤注入率および運転す
る凝集剤注入ポンプを決定する(水質監視手段)。続い
て運転制御データ作成手段で先のこの凝集剤注入ポンプ
のコマンド形式に対応した凝集剤注入を指示するコマン
ドデータや凝集剤注入率データを含む運転制御データを
作成する(運転制御データ作成手段)。そして運転制御
データをA水処理場3へ返信する(運転制御データ返信
手段)。 A水処理場3の水処理装置30は凝集剤注入
率データに応じて凝集剤を注入することとなる。
【0044】また、他の実施形態について説明する。例
えば給水栓からの給水には予め定められた基準値の塩素
を含有している必要があるが、塩素要求量についてのサ
ンプリングデータが基準値より少ないようなサンプリン
グデータが受け付けられる(受付手段)。続いて装置デ
ータが読み出される(読出手段)。装置データには、塩
素要求量を満たすように制御するために塩素を注入する
塩素注入ポンプの制御が必要であること、塩素のサンプ
リングデータに応じて塩素の注入量などが含まれてい
る。サンプリングデータおよび装置データに基づいて、
必要な塩素注入率および運転する塩素注入ポンプを割り
出す(水質監視手段)。続いて先のこの塩素注入ポンプ
のコマンド形式に対応した塩素注入を指示するコマンド
データや塩素注入率データを含む運転制御データを作成
する(運転制御データ作成手段)。そして、運転制御デ
ータをA水処理場3へ送信する(運転制御データ返信手
段)。A水処理場3の水処理装置30は塩素注入率デー
タに応じて塩素を注入することとなる。
【0045】このような水質管理サービス提供システム
とすることで、上下水などの水処理場の監視点でのサン
プリングデータを用いて、ネットワークを介して遠隔地
の水質管理サービス提供システム1が監視処理を行い、
水質の異常を判別し、リアルタイムな水質管理を実現す
る。この水質管理サービス提供システムにより、水質管
理に要していた時間・コスト・マンパワーを低減する。
【0046】続いて、本発明の水質管理サービス提供シ
ステムの第2実施形態について説明する。第2実施形態
は、請求項2に記載された発明に係るものである。本実
施形態の水質管理サービス提供システムが提供する水質
管理サービスは、水質検査サービスである。
【0047】この水質検査サービスとは、上下水などの
水処理場の監視点において、所定期間にわたり定期的に
採取したサンプリングデータを、ネットワークを介して
遠隔地の水質管理サービス提供システムが受信し、この
結果を水質管理サービス提供システムのデータベースに
自動的に蓄積していき、検査項目別の日単位・週単位、
月単位・年単位のサンプリングデータを得る。そして、
これら単位別のサンプリングデータを用いて検査成績を
作成し、この検査成績データを水処理場へ送信するサー
ビスである。水質についての検査成績を行うことで水質
管理を実現する。
【0048】この場合、水道法・水道法施行規則などの
法令で定められている水質検査に係るものであり、給水
栓水の毎日検査および毎週検査並びに原水の毎年試験が
ある。検査に係るサンプリングデータについて説明す
る。このサンプリングデータの項目としては健康項目、
有すべき性状項目、快適水質項目、監視項目、水質基準
項目等以外の試験項目がある。
【0049】健康項目として、一般細菌、大腸菌群(L
G−BGLB)、カドミウム、水銀、セレン、鉛、砒
素、六価クロム、シアン、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒
素、フッ素、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、
1,1−ジクロロエチレン、ジクロロメタン、シス−
1,2−ジクロロエチレン、テトラクロロエチレン、
1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、
ベンゼン、クロロホルム、ジブロモクロロメタン、プロ
モジクロロメタン、プロモホルム、総トリハロメタン、
1,3−ジクロロプロペン、シマジン、チウラム、チオ
ベンカルブなどについてサンプリングデータとして検出
される。
【0050】また、有すべき性状関連項目として亜鉛、
鉄、銅、ナトリウム、マンガン、塩素イオン、カルシウ
ム・マグネシウム等(硬度)、蒸発残留物、陰イオン界
面活性剤、フェノール類、1,1,1−トリクロロエタ
ン、過マンガン酸カリウム消費量、pH値、味、臭気、
色度、濁度などについてサンプリングデータとして検出
される。
【0051】また、快適水質項目として、マンガン、ア
ルミニウム、残留塩素、2−メチルイゾボルネオール、
ジェオスミン、臭気強度、遊離炭酸、過マンガン酸カリ
ウム消費量、硬度、蒸発残留物、濁度、ランゲリア指
数、pH値などについてサンプリングデータとして検出
される。
【0052】また、監視項目としてトランス−1、2−
ジクロロエチレン、トルエン、キシレン、p−ジクロロ
ベンゼン、1,2−ジクロロプロパン、フタル酸ジエチ
ルヘキシル、ニッケル、アンチモン、硼素、モリブデ
ン、ウラン、亜硝酸性窒素、ホルムアルデヒド、ジクロ
ロ酢酸、トリクロロ酢酸、ジクロロアセトニトル、抱水
クロラール、イソキサチオン、ダイアジノン、フェニト
ロチオン、イソプロチオラン、クロロタロニル、プロピ
ザミド、ジクロルボス、フェノブカルブ、クロルニトロ
フェン、イブロベンホス、EPN(Ethyl Para Nitroph
enyl)などについてサンプリングデータとして検出され
る。
【0053】また、水質基準項目等以外の試験項目とし
て天候、気温、水温、総アルカリ度、総残留塩素、結合
残留塩素、塩素要求量、アンモニア性窒素含有量、亜硝
酸性窒素、硝酸性窒素、全窒素、生物化学的酸素要求量
(BOD:Biochemical Oxygen Demand)、化学的酸素
要求量(COD:Chemical Oxygen Demand)、紫外線吸
光度、全有機炭素(TOC)、トリハロメタン生成能、
浮遊物質量(SS)、腐食性遊離炭酸、リン酸イオン、
全リン、ゴルフ場使用農薬、生物、動物プランクトン、
第1鉄イオン、マンガンイオン、カルシウム、マグネシ
ウム、カリウム、硫酸イオン、溶性ケイ酸、臭素イオ
ン、電気伝導率、溶存酸素、クロロフィル、透明度、P
CB、放射能、従属栄養細菌、大腸菌群などについてサ
ンプリングデータとして検出される。
【0054】続いて、水質管理サービス提供システム1
について説明する。この第2実施形態の水質管理サービ
ス提供システム1は、図1で示す全体システムと同じ全
体システムに接続される。また、水質管理サービス提供
システム1は、図3で示す水質管理サービス提供システ
ム1と同じ装置を用いるものとする。また、水処理場で
も同様な端末・水質測定装置を用いており、これらの説
明は省略する。
【0055】続いて水質管理サービス提供システム1に
よる水質検査サービスの提供について説明する。図5は
本実施形態の水質管理サービス提供システム1による水
質検査サービスの提供処理を説明する説明図である。以
下、図3,図5を参照してこれら処理を説明する。水質
管理サービス提供システム1は、水処理場の処理水の水
質に係るサンプリングデータ、および、水処理場を特定
する処理場特定データが第1データベース部11に書き
込み・読み出しできるようになされている。A水処理場
3の端末7または水質測定装置8から、A水処理場3の
処理水の水質に関するサンプリングデータ、および、依
頼元であるA水処理場3を特定する処理場特定データが
ネットワークを介して水質管理サービス提供システム1
へ送信される。
【0056】管理処理部10は、処理水の水質に係るサ
ンプリングデータおよびA水処理場3を特定する処理場
特定データがA水処理場3からネットワークを介して期
間を隔てて送信された場合にこれらデータを受信ののち
受け付ける(受付手段)。管理処理部10は、この受付
手段で受け付けられたサンプリングデータを検査項目別
および水処理場別に分類の上、第1データベース部11
に登録・蓄積する(登録手段)。上記の受付手段・登録
手段は、所定期間にわたって、分単位、時単位、日単
位、週単位、月単位で繰り返しなされ、ある検査項目に
ついて所定期間毎のサンプリングデータが登録・蓄積さ
れていく。
【0057】そして管理処理部10は、所定期間経過の
のち、第1データベース部11に登録・蓄積されたサン
プリングデータの中から、A水処理場3の処理水の所定
の検査項目に係るサンプリングデータを選択して読み出
す(読出手段)。このサンプリングデータは同一検査項
目についての所定期間毎のデータである。
【0058】管理処理部10は、この読出手段により読
み出されたサンプリングデータを用いてA水処理場3の
処理水の水質についての所定の検査項目の検査処理を行
う(水質検査手段)。この水質検査処理とは、例えば、
水質に関する所定項目について、所定期間における経時
変化などを折れ線グラフなどで表すようなデータを作成
する処理である。また、単に帳票などに全サンプリング
データの数値を記帳するような処理である。
【0059】この管理処理部10は、水質検査手段の検
査処理による水質検査成績を報告するため所定の検査項
目についての水質検査成績データを作成する(水質検査
成績データ作成手段)。この水質検査成績データは、例
えば、いわゆる電子メールなどに添付する表計算データ
や図面データなどである。このようなデータの作成は、
予めマクロ処理するように登録してデータを自動的に処
理したり、オペレータが操作して入力したりする。
【0060】管理処理部10は、水質検査成績データ作
成手段により作成された水質検査成績データを処理場特
定データにより特定される水処理場へネットワークを介
して返信する(水質検査成績データ返信手段)。この水
質検査成績データは、A水処理場3の端末7のブラウザ
ソフトにより端末7へ取り込まれ、端末7を操作するオ
ペレータにより確認される。
【0061】これにより、上下水などの水処理場からの
給水のサンプリングデータを用いて、ネットワークを介
して遠隔地の水質管理サービス提供システムが検査処理
を行い、給水水質の異常を判別し、水質管理を実現す
る。この水質管理サービス提供システムにより、水質管
理に要する時間・コスト・マンパワーを低減する。
【0062】続いて、本発明の水質管理サービス提供シ
ステムの第3実施形態について説明する。第3実施形態
は、請求項3に記載された発明に係るものである。本実
施形態の水質管理サービス提供システムが提供する水質
管理サービスは、サービス要員派遣サービスに係るもの
である。
【0063】このサービス要員派遣サービスとは、第2
実施形態で説明した検査成績データの中に異常を示すよ
うなサンプリングデータの存在が認められた場合に、水
処理場にサービス要員を派遣するサービスである。特に
水処理の専門家がいない水処理場や無人の水処理場へ派
遣される。このサービス要員は、水処理場で水質改善作
業を行なう場合に、この作業内容を報告する作業内容デ
ータを水質管理サービス提供システムに返信させ、作業
内容データに基づいて新たな水質改善作業を通知するた
めの水質改善作業指示データを作成・返信することで、
水質改善作業を繰り返し行い、専門家でないサービス要
員により水質向上を実現するサービスである。
【0064】この第3実施形態の水質管理サービス提供
システム1は、図1で示す全体システムと同じ全体シス
テムに接続される。また、水質管理サービス提供システ
ム1は、図3で示す水質管理サービス提供システム1と
同じ装置を用いるものとする。また、水処理場でも同様
な端末・水質測定装置を用いており、これらの説明は省
略する。
【0065】続いて水質管理サービス提供システム1に
よるサービス要員派遣サービスの提供について説明す
る。図6は本実施形態の水質管理サービス提供システム
1によるサービス要員派遣サービスに係る提供処理を説
明する説明図である。以下、図3,図6を参照してこれ
ら処理を説明する。
【0066】A水処理場3の水質検査成績データで水質
に関して異常が認められたためサービス要員をA水処理
場3へ派遣する。サービス要員は水質改善作業を行う。
そして、A水処理場3の端末7から水処理場で行った水
質改善作業内容を報告する作業内容データを、A水処理
場3からネットワークを介して送信する。管理処理部1
0は、この作業内容データを受信ののち受け付ける(受
付手段)。
【0067】管理処理部10は、作業内容データに基づ
いて新たな水質改善作業を通知する水質改善作業指示デ
ータを作成する(水質改善作業指示データ作成手段)。
この水質改善作業指示データとは、例えば、オペレータ
から作業内容を示すテキストデータが入力されたりす
る。そして、水質改善作業指示データ作成手段により作
成された水質改善作業指示データを処理場特定データに
より特定されるA水処理場3へネットワークを介して返
信する(水質改善作業指示データ返信手段)。以下同様
に水質改善作業を繰り返し行い、専門家でないサービス
要員により水質向上を実現する。
【0068】これにより、上下水などの水処理場からサ
ンプリングデータを用いて、ネットワークを介して遠隔
地の水質管理サービス提供システムがサービス要員に水
質向上作業を指示するため、人材不足に対処し、また、
水質管理の労力を低減する。この水質管理サービス提供
システムにより、水質管理に要する時間・コスト・マン
パワーを低減する。
【0069】続いて、本発明の水質管理サービス提供シ
ステムの第4実施形態について説明する。第4実施形態
は、請求項4に記載された発明に係るものである。本実
施形態の水質管理サービス提供システムが提供する水質
管理サービスは、法的管理書類作成サービスである。
【0070】この法的管理書類作成サービスとは、上下
水などの水処理場の監視点での水質について、監視点で
所定期間にわたり採取されたサンプリングデータを、ネ
ットワークを介して遠隔地の水質管理サービス提供シス
テムが取得し、水質管理サービス提供システムのデータ
ベースに自動的に蓄積・登録していく。そして、検査項
目別の時単位・日単位・週単位、月単位のサンプリング
データを管理するとともに、時・日・週・月単位別のサ
ンプリングデータを用いて法的管理書類データを作成
し、この法的管理書類データを水処理場へ送信するサー
ビスである。水処理場では法的管理書類データをプリン
タ出力することで法的管理書類が作成できる。これによ
り法的管理書類作成に必要なデータの管理と法的管理書
類の作成を代行し、法的管理書類作成の労力を低減す
る。
【0071】この第4実施形態の水質管理サービス提供
システム1は、図1で示す全体システムと同じ全体シス
テムに接続される。また、水質管理サービス提供システ
ム1は、図3で示す水質管理サービス提供システム1と
同じ装置を用いるものとする。 また、水処理場でも同
様な端末・水質測定装置を用いており、これらの説明は
省略する。また、法的管理書類に記入するサンプリング
データについては、水道法・水道法施行規則などの法令
で定められている水質検査に係るものと同じであり、サ
ンプリングデータの項目としては健康項目、有すべき性
状項目、快適項目、監視項目、水質基準項目等以外の試
験項目がある。これら項目は第2実施形態で説明したも
のと同じであり説明を省略する。
【0072】続いて水質管理サービス提供システム1に
よる法的管理書類作成サービスの提供について説明す
る。図7は本実施形態の水質管理サービス提供システム
1による法的管理書類作成サービスの提供処理を説明す
る説明図である。以下、図3,図7を参照してこれら処
理を説明する。A水処理場3の端末7または水質測定装
置8から、A水処理場の処理水の水質に関するサンプリ
ングデータ、および、依頼元であるA水処理場3を特定
する処理場特定データがネットワークを介して水質管理
サービス提供システム1へ送信される。
【0073】管理処理部10は、A水処理場3の処理水
の水質に係るサンプリングデータおよびA水処理場3を
特定する処理場特定データがA水処理場3からネットワ
ークを介して期間を隔てて送信された場合に随時これら
データを受信ののち受け付ける(受付手段)。
【0074】この受付手段で受け付けられたサンプリン
グデータおよび処理場特定データは、検査項目別および
水処理場別に分類の上第1データベース部11に登録・
蓄積される(登録手段)。上記の受付手段・登録手段
は、所定期間にわたって、時単位・日単位・週単位・月
単位で繰り返しなされ、ある検査項目については所定期
間のサンプリングデータが登録・蓄積されていく。
【0075】そして管理処理部10は、所定期間経過の
のち、登録手段で第1データベース部11に登録・蓄積
されたサンプリングデータの中からA水処理場3の処理
水の所定の検査項目についてのサンプリングデータを選
択して読み出す(読出手段)。管理処理部10は、読出
手段により読み出されたサンプリングデータを用いて水
質に関する法的管理書類がプリンタ出力により得られる
ような法的管理書類データを作成する(法的管理書類デ
ータ作成手段)。この法的管理書類データは、例えば、
いわゆる電子メールなどに添付する図面データ、テキス
トデータ、表計算データなどである。このようなデータ
の作成は、予めマクロ処理するように登録してデータを
自動的に作成処理したり、オペレータが操作して入力し
たりする。
【0076】管理処理部10は、法的管理書類データ作
成手段により作成された法的管理書類データを処理場特
定データにより特定される水処理場へネットワークを介
して返信する(法的管理書類データ返信手段)。この法
的管理書類データは、A水処理場3の端末7のブラウザ
ソフトにより端末7へ取り込まれ、端末7を操作するオ
ペレータによりプリンタ出力されて確認される。後に監
督官庁へ法的管理書類が提出されることとなる。
【0077】これにより、上下水などの水処理場からの
給水のサンプリングデータを用いて、ネットワークを介
して遠隔地の水質管理サービス提供システムが法的管理
書類作成処理を代行し、水質管理の労力を低減する。こ
の水質管理サービス提供システムにより、水質管理に要
する時間・コスト・マンパワーを低減する。
【0078】続いて、本発明の水質管理サービス提供シ
ステムの第5実施形態について説明する。第5実施形態
は、請求項5に記載された発明に係るものである。本実
施形態の水質管理サービス提供システムが提供する水質
管理サービスは、運転支援ガイダンスサービスである。
【0079】この運転支援ガイダンスサービスとは、上
下水などの水処理場の監視点で所定期間にわたり採水さ
れたサンプリングデータをネットワークを介して遠隔地
の水質管理サービス提供システムが取得し、水質管理サ
ービス提供システムのデータベースに自動的に蓄積・登
録し、検査項目別の時単位・日単位・週単位、月単位の
サンプリングデータを管理する。そしてこれら時・日・
週・月単位別のサンプリングデータを用いて中・長期的
にわたる変動傾向を予測するデータ解析を行い水質を改
善するような運転支援のガイダンスとなる運転制御デー
タおよびガイダンスデータを作成し、この運転支援ガイ
ダンスを水処理場へ送信するサービスである。水処理場
は、運転支援ガイダンスの内容に基づいて、水処理場の
運転を変更・改善する。
【0080】この第5実施形態の水質管理サービス提供
システム1は、図1で示す全体システムと同じ全体シス
テムに接続される。また、水質管理サービス提供システ
ム1は、図3で示す水質管理サービス提供システム1と
同じ装置を用いるものとする。 また、水処理場でも同
様な端末・水質測定装置を用いており、これらの説明は
省略する。
【0081】続いて水質管理サービス提供システム1に
よる運転支援ガイダンスサービスの提供について説明す
る。図8は本実施形態の水質管理サービス提供システム
1による運転支援ガイダンスサービスの提供処理を説明
する説明図である。以下、図3,図8を参照してこれら
処理を説明する。水処理場の処理水の水質に係るサンプ
リングデータ、水処理場を特定する処理場特定データ、
および、水処理場で用いられる水処理装置に係る装置デ
ータが第1データベース11に書き込み・読み出しでき
るようになされている。A水処理場3の端末7または水
質測定装置8から、A水処理場3の処理水の水質に関す
るサンプリングデータ、および、依頼元であるA水処理
場3を特定する処理場特定データがネットワークを介し
て水質管理サービス提供システム1へ送信される。
【0082】管理処理部10は、A水処理場3の処理水
の水質に係るサンプリングデータおよびA水処理場3を
特定する処理場特定データが前記水処理場からネットワ
ークを介して、期間を隔てて送信された場合にこれらデ
ータを受信ののち受け付ける(受付手段)。管理処理部
10は、受付手段で受け付けられたサンプリングデータ
を検査項目別および水処理場別に分類の上第1データベ
ース部11に登録・蓄積する(登録手段)。登録手段
は、所定期間にわたりなされ、サンプリングデータが登
録・蓄積されていく。
【0083】この登録手段で第1データベース部11に
登録・蓄積されたサンプリングデータの中からA水処理
場3の処理水の所定の検査項目についてのサンプリング
データ、および、装置データを選択して読み出す(読出
手段)。この読出手段により読み出された所定期間にわ
たるサンプリングデータおよび装置データを用いて変動
傾向を予測するデータ解析を行う(データ解析手段)。
ここにデータ解析とは、中期・長期にわたってサンプリ
ングデータの変動傾向を解析することで、水処理装置の
好ましい制御手法などを求めるものである。
【0084】管理処理部10は、このデータ解析手段の
解析結果に基づいて水処理場の水処理装置の運転に関す
る制御データおよびガイダンスデータを作成する(運転
支援ガイダンス作成手段)。この運転支援ガイダンス
は、先のデータ解析により従来不明であった運転上の問
題点、水処理装置間における相関関係などを解析し、水
処理場の運転を変更して水質の改善を図るような技術指
導的な内容を図面データ、テキストデータにより表した
ものである。
【0085】そして、管理処理部10は、運転支援ガイ
ダンス作成手段により作成された運転支援ガイダンスを
処理場特定データにより特定されるA水処理場3へネッ
トワークを介して返信する(運転支援ガイダンス返信手
段)。この運転支援ガイダンスのうち運転制御データ
は、A水処理場3の水処理装置30に送信され、また、
ガイダンスデータは、A水処理場3の端末7のブラウザ
ソフトにより端末7へ取り込まれ、端末7を操作するオ
ペレータにより確認される。これら制御データおよびガ
イダンスデータに基づいてA水処理場3の水処理装置3
0の運転手法が変更され、水質の向上が図られる。
【0086】より具体的な実施形態について説明する。
例えば原水が取水される河川の濁質を除去するための最
適な凝集剤の注入率は、同じ原水濁度に対しても、夏と
冬とでは異なっている。このような変動傾向については
季節によって水温、pH値、アルカリ度などの原水水質
が変動する影響によるもので、年間の原水水質に関する
サンプリングデータをデータ解析して予測する。原水水
質をサンプリングデータとして受け付けて(受付手
段)、第1データベース部11に登録・蓄積する(登録
手段)。このような受付手段・登録手段が少なくとも1
年間行われる。データ解析時に1年間の原水水質のサン
プリングデータおよび装置データを読み出す(読出手
段)。装置データには、原水の濁質を除去する場合に凝
集剤注入ポンプを制御することや原水濁度に対応する凝
集剤注入率が含まれている。サンプリングデータおよび
装置データを用いる解析により、夏と冬とで異なる原水
濁度に対する必要な凝集剤注入率を割り出す(データ解
析手段)。この凝集剤注入ポンプに凝集剤注入を指示す
るコマンドデータや凝集剤注入率データを含む運転制御
データを夏と冬とで異なるような運転制御データとその
旨を説明するガイダンスデータを作成する(運転支援ガ
イダンス作成手段)。そして運転制御データおよびガイ
ダンスデータをA水処理場3へ返信する(運転支援ガイ
ダンス返信手段)。A水処理場3の凝集剤注入ポンプで
ある水処理装置30は凝集剤注入率データに応じて凝集
剤を夏と冬とで異ならせて注入することができる。ま
た、ガイダンスデータにより運転制御内容がA水処理場
3のオペレータにより確認できる。
【0087】また、他の実施形態について説明する。例
えば給水栓からの給水は予め定められた基準値の塩素を
含有している必要があるが、塩素が含まれる水は光によ
って塩素の分解が促進されるため、日照時間・天候など
により給水の塩素要求量が基準値に満たない場合があ
る。この場合塩素要求量が基準値を満たすためにどのよ
うな運転制御をするかについてデータ解析する。塩素要
求量、天候、日照時間をサンプリングデータとして受け
付けて(受付手段)、第1データベース部11に登録・
蓄積する(登録手段)。このような受付手段・登録手段
が所定期間にわたり行われる。データ解析時にこれらサ
ンプリングデータおよび装置データを読み出す(読出手
段)。装置データには、塩素要求量を制御するために塩
素を注入する塩素注入ポンプの制御および塩素要求量に
対する塩素注入率が含まれている。サンプリングデータ
および装置データを用いてデータ解析を行い、日照時間
・天候に応じた塩素注入率を予め割り出して登録してお
く(データ解析手段)。日照時間・天候についてのサン
プリングデータが受付手段により受け付けられた場合、
日照時間・天候に適した塩素注入率を読み出し、先のこ
の塩素注入ポンプのコマンド形式に対応した塩素注入を
指示するコマンドデータや塩素注入率データなどを含む
運転制御データ、および、処理内容について説明するガ
イダンスデータを作成する(運転支援ガイダンス作成手
段)。そして運転制御データ、および、ガイダンスデー
タをA水処理場3へ送信する。A水処理場3の水処理装
置30は塩素注入率データに応じて塩素を注入すること
ができる。また、ガイダンスデータによりA処理場3の
オペレータは運転制御内容が確認できる。
【0088】なお、水質向上後も続けて運転支援ガイダ
ンスがなされて、長期的な更なる水質向上を目指すよう
なガイダンスが続けられる。この水質管理サービス提供
システムにより、水質管理に要する時間・コスト・マン
パワーを低減する。
【0089】続いて、本発明の水質管理サービス提供シ
ステムの第6実施形態について説明する。第6実施形態
は、処理水の水質管理を必要とする水処理場と水質管理
を行う専門家との間をネットワークを介して取り持つ専
門家仲介サービスを提供する水質管理サービス提供シス
テムであって、請求項6に記載された発明に係るもので
ある。
【0090】この専門家による水質管理サービスとは、
水質が基準を満たしているような水処理場が更なる水質
の向上を所望する場合、水質向上に関連する監視点のサ
ンプリングデータを専門家に提供し、ネットワークを介
して多数の専門家から処理水の水質を向上させるような
管理内容の提案を募集し、募集された提案の中から、専
門家の過去の実績も加味した上で最適・最良な提案をし
た専門家を選択し、当該水処理場へこの専門家および管
理内容を紹介するサービスである。
【0091】ここに専門家とは水質管理に関する複数の
分野のエキスパートである。この水質管理に関する分野
とは、例えば、原水毒物、原水病原菌、水処理場運用、
給水水質、水処理装置などの分野を指し、水処理装置製
造業者、水質分析環境計量士、水道技術士、官民学の水
質研究家、法令に基づいて取り扱いができる団体などが
専門家となる。以下専門家とはこれら団体または個人を
指すものとして説明する。
【0092】まず、本実施形態の水質管理サービス提供
システムを含む全体システムについて説明する。図9は
本実施形態の水質管理サービス提供システムを含む全体
システムを説明する説明図である。図9で示すように水
質管理サービス提供システム100はネットワークを含
む全体システム内で運用されている。この全体システム
は、水質管理サービス提供システム100、ネットワー
ク2、A水処理場3、B水処理場4、C水処理場5、a
専門家200、b専門家300、c専門家400により
全体システムが構成されている。
【0093】なお、本実施形態では説明の簡略化のため
3個所の水処理場を想定しているが、水処理場の数は3
に限るものではなく任意の数とすることが可能であり、
水質管理サービス提供システムの処理能力に応じて適数
の水処理場にサービスを提供できる。また、同様に専門
家について3に限ることなく任意の数とすることが可能
である。なお、専門家は1の専門分野につき1の専門家
が登録する以外にも、同一の専門分野について複数の専
門家を登録しても良い。このようにすれば、競争が促進
され、高品質な水質管理の実現にも供する。
【0094】水質管理サービス提供システム100は、
ネットワーク2を介してA水処理場3、B水処理場4,
C水処理場5へ水質監視サービスを提供する。A水処理
場3、B水処理場4、C水処理場5では、第1実施形態
で図2を用いて説明したような端末・水質測定装置で構
成されているものとして、その説明を省略する。
【0095】また、水質管理サービス提供システム10
0は、ネットワーク2を介してa専門家200、b専門
家300,c専門家400とアクセス可能になされてい
る。これら専門家とは、図示しないパーソナルコンピュ
ータなどの端末が、伝送装置を介してネットワーク2に
接続されているものとする。
【0096】本実施形態において水質管理サービス提供
システム100とは、具体的には処理能力が高い1台の
大容量サーバであるとして説明する。なお、先に説明し
たようにLANのような複数のサーバを有する水質管理
サービス提供システム1としても良い。これら水質管理
サービス提供システム100の構成は、適宜設計・選択
される。また、ネットワーク、伝送装置の詳細について
は、図1および図2で示す第1実施形態と同様であり、
説明を省略する。
【0097】続いて、本実施形態の水質管理サービス提
供システム100について説明する。図10、図11
は、本実施形態の水質管理サービス提供システム100
の構成図、図11は本実施形態の水質管理サービス提供
システム100による水質監視サービスの提供処理手段
を説明する説明図である。
【0098】図10で示すように、水質管理サービス提
供システム100は、ネットワーク2および伝送装置9
を介して送信されたサンプリングデータを受信するた
め、複数の処理手段を組み合わせたプログラムを行う受
付部12を備えている。受付部12は、第1データベー
ス部13を有している。この第1データベース部13
は、大容量サーバである受付部12に内蔵されるハード
ディスクに構築されたデータベースなどである。しか
し、受付部12を、例えば1台のサーバとし、この第1
データベース部13をデータベースサーバとして分散接
続されたシステムとしてもよく、これら構成は適宜選択
される。
【0099】また、受付部12には、専門家募集・選定
部14が接続され、この専門家募集・選定部14は、第
2データベース部15を有している。この第2データベ
ース部15は、大容量サーバである受付部12に内蔵さ
れるハードディスクに構築されたデータベースなどであ
る。しかし、専門家募集・選定部14も、例えば1台の
サーバとし、この第2データベース部15をデータベー
スサーバとして分散接続されたシステムとしてもよい。
【0100】なお、図10では受付部12に1台の伝送
装置9が接続され、データの送受信は受付部12を介し
てなされるが、図11で示すように受付部12と専門家
募集・選定部14にそれぞれ伝送装置9を接続して、別
個にネットワーク2に接続するようにしても良い。これ
ら構成は適宜設計・選択される。
【0101】この水質管理サービス提供システム100
は、図12で示すような専門家仲介サービスの提供処理
手段に基づいて監視サービスを提供する。以下、図面を
参照してこれら処理を説明する。水質管理サービス提供
システム100では、水処理場の処理水の水質に係るサ
ンプリングデータ、水処理場を特定する処理場特定デー
タ、および、水処理場で用いられる水処理装置に係る装
置データ、専門家の専門分野係る専門家分類データが第
1データベース部13に、また、専門家の実績に関する
専門家実績データが第2データベース部15に書き込み
・読み出しできるようになされている。
【0102】A水処理場3の端末7または水質測定装置
8から、A水処理場の処理水の水質に関するサンプリン
グデータ、依頼元であるA水処理場3を特定する処理場
特定データ、および、このサンプリングデータを用いて
水質管理を専門家に依頼する旨の依頼データを、ネット
ワークを介して水質管理サービス提供システム1へ送信
する。
【0103】受付部12は、ネットワークを介して送信
されたこれらのサンプリングデータ、処理場特定デー
タ、および、依頼データを受信ののち受け付ける(第1
受付手段)。受付部12は、第1受付手段で受け付けら
れた、サンプリングデータ、処理場データ、および、依
頼データに基づいて依頼の管理内容に適した専門家を選
択するため、管理を行う専門家が予め登録されている第
1データベース部13から専門家分類データを参照して
当該管理に関係する専門家を全員選択する(第1専門家
選択手段)。
【0104】受付部12が獲得したこれらデータは、更
に専門家募集・選定部14により処理されることとな
る。専門家募集・選定部14は、A水処理場3の水処理
装置30に係る装置データを第1データベース部13か
ら読み出す(読出手段)。専門家募集・選定部14は、
第1専門家選択手段により選択された全専門家の中から
管理を担当する専門家を募集するため、必要となるサン
プリングデータ、装置データ、および、募集要項に関す
る募集要項データをネットワーク2を介して選択された
全ての専門家へ送信する(専門家募集手段)。この募集
要項データとは、募集期限・管理目標などを示すデータ
である。
【0105】これらデータが送られた専門家は、サンプ
リングデータ・装置データを解析・検討して案出した管
理内容を提案するため、これら提案に係る提案データを
作成の上送信する。提案内容は、テキストデータ、図面
データ、表計算データなどの各種データを組み合わせて
管理内容案を分かりやすく提示するものであれば良い。
【0106】専門家募集・選定部14は、案出された管
理内容を提案する提案データが募集に応じる専門家から
ネットワークを介して返信された場合にこれらデータを
受け付ける(第2受付手段)。第2受付手段により受け
付けられた提案データに加えて、第2データベース14
に登録されている専門家の実績に関する専門家実績デー
タを参照して専門家を選択する(第2専門家選択手
段)。第2専門家選択手段では、専門家募集・選定部1
4をオペレータが操作して専門家を選択したりするよう
にしても良い。
【0107】専門家募集・選定部14は、第2専門家選
択手段により選択された専門家が提案した提案データを
処理場特定データにより特定される水処理場へネットワ
ークを介して返信する(提案データ返信手段)。この提
案データは、A水処理場3の端末7のブラウザソフトに
より端末7へ取り込まれ、端末7を操作するオペレータ
により確認される。
【0108】これにより、上下水などの水処理場からの
処理水のサンプリングデータを用いて、ネットワークを
介して専門家を募集・選定の上、水処理場にとって最適
・最良な専門を仲介し、高品質な水質管理を実現する。
この水質管理サービス提供システムにより、技術者が不
足するような小規模水道であっても高品質な水質管理を
実現し、水道運営の改善に寄与することができる。
【0109】続いて、本発明の水質管理サービス提供シ
ステムの第7実施形態について説明する。第7実施形態
は、請求項7に記載された発明に係るものである。本実
施形態の水質管理サービス提供システムが提供する水質
管理サービスも、第6実施形態と同様に、処理水の水質
管理を必要とする水処理場と水質管理を行う専門家との
間をネットワークを介して取り持つ専門家仲介サービス
を提供する水質管理サービス提供システムである。
【0110】この専門家による水質管理サービスは、例
えば、第1実施形態、第3実施形態、および第5実施形
態のように本システムにより水処理場の運転支援がなさ
れたにも拘わらず、水質の向上が図れなかったような場
合、水質向上に関連する監視点のサンプリングデータを
専門家に提供し、ネットワークを介して多数の専門家か
ら処理水の水質を向上させるような管理内容の提案を募
集し、募集された提案の中から、専門家の過去の実績も
加味した上で最適・最良な提案をした専門家を選択し、
当該水処理場へこの専門家および管理内容を紹介するサ
ービスである。
【0111】この第7実施形態の水質管理サービス提供
システム100は、図9で示す全体システムと同じ全体
システムに接続される。また、水質管理サービス提供シ
ステム100は、図10,図11で示す水質管理サービ
ス提供システム100と同じ装置を用いるものとする。
また、水処理場でも同様な端末・水質測定装置を用いて
おり、これらの説明は省略する。
【0112】続いて、本実施形態の水質管理サービス提
供システム100について説明する。図13は本実施形
態の水質管理サービス提供システム100による水質監
視サービスの提供処理手段を説明する説明図である。以
下、図面を参照してこれら処理を説明する。前提とし
て、例えば、先の第1実施形態、第3実施形態、第5実
施形態のように本システムで運転支援がなされたにも拘
わらず水処理場の水質向上が図れなかったため専門家に
依頼すべきと判断された場合に本システムが稼働する。
【0113】水質管理サービス提供システム100で
は、水処理場の処理水の水質に係るサンプリングデー
タ、水処理場を特定する処理場特定データ、および、水
処理場で用いられる水処理装置に係る装置データ、専門
家の専門分野に係る専門家分類データが第1データベー
ス部13に、また、専門家の過去の履歴や詳細に関する
専門家実績データが第2データベース部15に書き込み
・読み出しできるようになされている。受付部12は、
このような場合の管理内容に適した専門家を選択するた
め、第1データベース部13に予め登録されている専門
家分類データを参照して当該管理を行う専門家を全員選
択する(第1専門家選択手段)。
【0114】これらデータは、更に専門家募集・選定部
14により処理されることとなる。専門家募集・選定部
14は、A水処理場3の水処理装置30に係る装置デー
タを第1データベース部13から読み出す(読出手
段)。専門家募集・選定部14は、第1専門家選択手段
により選択された全専門家の中から管理担当を募集する
ため、サンプリングデータ、装置データ、および、募集
要項に関する募集要項データをネットワーク2を介して
送信する(専門家募集手段)。この募集要項データと
は、募集期限・管理目標等を示すデータである。
【0115】これらデータが送られた専門家は、サンプ
リングデータを解析・検討して案出した管理内容を提案
するため、これら提案に係る提案データを作成の上送信
する。提案内容は、テキストデータ、図面データ、表計
算データなどの各種データを組み合わせて管理内容案を
分かりやすく提示するものであれば良い。
【0116】専門家募集・選定部14は、案出された管
理内容を提案する提案データが募集に応じる専門家から
ネットワークを介して返信された場合にこれらデータを
受け付ける(第2受付手段)。第2受付手段により受け
付けられた提案データに加えて、第2データベース15
に予め登録されている専門家の実績に関する専門家実績
データを参照して専門家を選択する(第2専門家選択手
段)。第2専門家選択手段では、専門家募集・選定部1
4をオペレータが操作して専門家を選択したりするよう
にしても良い。
【0117】専門家募集・選定部14は、第2専門家選
択手段により選択された専門家が提案した提案データを
処理場特定データにより特定される水処理場へネットワ
ークを介して返信する(提案データ返信手段)。この提
案データは、A水処理場3の端末7のブラウザソフトに
より端末7へ取り込まれ、端末7を操作するオペレータ
により確認される。
【0118】これにより、上下水などの水処理場からの
処理水のサンプリングデータを用いて、ネットワークを
介して専門家を募集・選定の上、水処理場にとって最適
・最良な専門を仲介し、高品質な水質管理を実現する。
この水質管理サービス提供システムにより、技術者が不
足するような小規模水道であっても高品質な水質管理を
実現し、水道運営の改善に寄与することができる。
【0119】なお、このようにして第1〜第7実施形態
で説明したような各種サービスを利用したA水処理場3
は、対価を支払うこととなる。なお、対価の支払いにつ
いては従来から取り決められている各種支払い方法によ
るところであり、説明を省略する。
【0120】
【実施例】続いて本発明の実施例について説明する。図
14,図15,図16は本発明の水質管理サービス提供
システムによる運転支援ガイダンスの実施例を説明する
説明図である。
【0121】運転支援ガイダンスの一例として配水系統
解析例について説明する。この例は、給水の水質測定装
置で計測、収集したサンプリングデータから最適な制御
指標を提供するガイダンスである。図14(a)は配水
池出口の残留塩素濃度であり、図14(b)は配水管端
末網の残留塩素濃度であり、これらを用いて配水池出口
の残留塩素濃度と配水管端末網の残留塩素濃度との関係
を解析する。
【0122】一般的に、配水池出口の残留塩素濃度は一
定値となるように制御している。この配水池出口から給
水点までの水の移動は数10時間〜数日係ることがあ
り、両者の関係は明確でない。この関係を明確にするた
め、配水池出口から末端の残留塩素計測点の到達時間を
考慮して、到達時間をずらして比較することにより、配
水池出口での残留塩素濃度の制御指標が分かることとな
る。この制御指標を、運転情報として運転員に通知する
ようなガイダンスを行う。
【0123】運転支援ガイダンスの他の例として浄水場
運用解析例について説明する。この例は、浄水場内に運
用状態を解析し、最適な運用方法を提供するガイダンス
である。図15(a)はある日の原水濁度と処理水濁度
のグラフであり、図15(b)は対流時間分移動した原
水濁度と処理水濁度のグラフであり、これらを用いて浄
水場内の原水濁度と凝集剤注入率との関係を解析する。
【0124】一般的に、処理水濁度の時系列データを浄
水場内の滞留時間(着水井〜沈殿池後段)前にずらすこ
とにより、原水濁度と処理水濁度の関係が明らかにな
る。そして、処理水濁度が1mg/Lを越えている時間
帯のデータを削除し、原水濁度と凝集注入率の相関関係
を描けば、処理水濁度1mg/L以下に保った時の原水
濁度と凝集剤注入率がわかる。
【0125】図16は処理水濁度1mg/L以下を満た
した時の原水濁度と、凝集剤注入立の関係を示すグラフ
である。この関係に従い凝集剤注入率を設定・運転すれ
ば、1mg/L以下の処理水濁度が得られることとな
る。以下、同様の手法によりサンプリングデータの統計
的なデータ解析を行い、アルカリ剤注入率と処理水濁度
との相関などを運転支援ガイダンスとして提供する。
【0126】
【発明の効果】本発明によれば、従来、水質検査に要す
る時間・コスト・マンパワーを低減するような水質管理
サービス提供システムを提供することができる。また、
水質検査の結果を有効に活かして、技術者が不足する水
処理場であっても、水質の向上を実現するような水質管
理サービス提供システムとすることができる。総じて、
財政難、水環境の変化または技術者不足という水処理場
運営の問題点の解決を図り、水処理場運営の改善に寄与
する水質管理サービス提供システムを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の水質管理サービス提供
システムを含む全体システムを説明する説明図である。
【図2】本発明の第1実施形態の水質管理サービス提供
システム1とネットワーク2を介して接続するための水
処理場における装置例の構成図である。
【図3】本発明の第1実施形態の水質管理サービス提供
システム1の構成図である。
【図4】本発明の第1実施形態の水質管理サービス提供
システム1による水質監視サービスの提供処理手段を説
明する説明図である。
【図5】本発明の第2実施形態の水質管理サービス提供
システム1による水質検査サービスの提供処理手段を説
明する説明図である。
【図6】本発明の第3実施形態の水質管理サービス提供
システムによるサービス要員派遣サービスの提供処理手
段を説明する説明図である。
【図7】本発明の第4実施形態の水質管理サービス提供
システムによる法的管理書類作成サービスの提供処理手
段を説明する説明図である。
【図8】本発明の第5実施形態の水質管理サービス提供
システムによる運転支援ガイダンスサービスの提供処理
手段を説明する説明図である。
【図9】本発明の第6実施形態の水質管理サービス提供
システムを含む全体システムを説明する説明図である。
【図10】本発明の第6実施形態の水質管理サービス提
供システムの構成図である。
【図11】本発明の第6実施形態の水質管理サービス提
供システムの構成図である。
【図12】本発明の第6実施形態の水質管理サービス提
供システムによる専門家仲介サービスの提供処理手段を
説明する説明図である。
【図13】本発明の第7実施形態の水質管理サービス提
供システムによる専門家仲介サービスの提供処理手段を
説明する説明図である。
【図14】運転支援ガイダンスの実施例を説明する説明
図である。
【図15】運転支援ガイダンスの実施例を説明する説明
図である。
【図16】運転支援ガイダンスの実施例を説明する説明
図である。
【符号の説明】
1,100 水質管理サービス提供
システム 2 ネットワーク 3 A水処理場 4 B水処理場 5 C水処理場 6 伝送装置 7 端末 8 水質測定装置 9 伝送装置 10 管理処理部 11 第1データベース部 12 受付部 13 第1データベース部 14 専門家募集・選定部 15 第2データベース部 30 水処理装置 200 a専門家 300 b専門家 400 c専門家

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理水の水質管理を必要とする水処理場に
    対しネットワークを用いて水質管理サービスを提供する
    水質管理サービス提供システムであって、 この水質管理サービス提供システムは、 前記水処理場の処理水の水質に係るサンプリングデー
    タ、前記水処理場を特定する処理場特定データ、およ
    び、前記水処理場で用いられる水処理装置に係る装置デ
    ータがデータベースに書き込み・読み出しされるように
    なされており、 サンプリングデータおよび処理場特定データが前記水処
    理場からネットワークを介して送信された場合にこれら
    データを受信ののち受け付ける受付手段と、 受け付けられた前記処理場特定データにより特定される
    水処理場の水処理装置の装置データをデータベースから
    読み出す読出手段と、 前記受付手段で受け付けられた前記サンプリングデータ
    および前記読出手段で読み出された前記装置データを用
    いて所定の監視項目について予め定められた水質の基準
    を満たすか否かについての監視処理を行う水質監視手段
    と、 前記監視処理で所定の監視項目について水質が基準を満
    たさないと判断された場合にはこれら基準を満たすよう
    に水処理装置を運転制御する運転制御データを作成する
    運転制御データ作成手段と、 前記運転制御データを処理場特定データにより特定され
    る水処理場へネットワークを介して返信する運転制御デ
    ータ返信手段と、 を行うことを特徴とする水質管理サービス提供システ
    ム。
  2. 【請求項2】処理水の水質管理を必要とする水処理場に
    対しネットワークを用いて水質管理サービスを提供する
    水質管理サービス提供システムであって、 この水質管理サービス提供システムは、 前記水処理場の処理水の水質に係るサンプリングデー
    タ、および、前記水処理場を特定する処理場特定データ
    がデータベースに書き込み・読み出しされるようになさ
    れており、 サンプリングデータおよび処理場特定データが水処理場
    からネットワークを介して期間を隔てて送信された場合
    にこれらデータを受信ののち受け付ける受付手段と、 前記受付手段で受け付けられたサンプリングデータを検
    査項目別および水処理場別に分類の上データベースに登
    録・蓄積する登録手段と、 前記登録手段でデータベースに登録・蓄積されたサンプ
    リングデータの中から特定の水処理場の所定の検査項目
    に係るサンプリングデータをデータベースから読み出す
    読出手段と、 読み出されたサンプリングデータを用いてある水処理場
    の処理水の水質についての所定の検査項目の検査処理を
    行う水質検査手段と、 前記検査処理による水質検査成績を報告するため所定の
    検査項目についての水質検査成績データを作成する水質
    検査成績データ作成手段と、 前記水質検査成績データを処理場特定データにより特定
    される水処理場へネットワークを介して返信する水質検
    査成績データ返信手段と、 を行うことを特徴とする水質管理サービス提供システ
    ム。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の水質管理サービス提供シ
    ステムにおいて、 前記水質検査成績データで異常が認められたため派遣さ
    れたサービス要員が水処理場で行った水質改善作業内容
    を報告する作業内容データが前記水処理場からネットワ
    ークを介して送信された場合にこれらデータを受信のの
    ち受け付ける受付手段と、 前記受付手段により受け付けられた作業内容データに基
    づいて新たな水質改善作業を指示する水質改善作業指示
    データを作成する水質改善作業指示データ作成手段と、 前記水質改善作業指示データ作成手段により作成された
    水質改善作業指示データを処理場特定データにより特定
    される水処理場へネットワークを介して返信する水質改
    善作業指示データ返信手段と、 を行うことを特徴とする水質管理サービス提供システ
    ム。
  4. 【請求項4】処理水の水質管理を必要とする水処理場に
    対しネットワークを用いて水質管理サービスを提供する
    水質管理サービス提供システムであって、 この水質管理サービス提供システムは、 前記水処理場の処理水の水質に係るサンプリングデー
    タ、および、前記水処理場を特定する処理場特定データ
    がデータベースに書き込み・読み出しされるようになさ
    れており、 サンプリングデータおよび処理場特定データが水処理場
    からネットワークを介して期間を隔てて送信された場合
    にこれらデータを受信ののち受け付ける受付手段と、 前記受付手段で受け付けられたサンプリングデータを検
    査項目別および水処理場別に分類の上データベースに登
    録・蓄積する登録手段と、 前記登録手段でデータベースに登録・蓄積されたサンプ
    リングデータの中からある水処理場の処理水の所定の検
    査項目についてのサンプリングデータを選択して読み出
    す読出手段と、 前記読出手段により読み出されたサンプリングデータを
    用いて水質に関する法的管理書類がプリンタ出力により
    得られるような法的管理書類データを作成する法的管理
    書類データ作成手段と、 前記法的管理書類データ作成手段により作成された法的
    管理書類データを処理場特定データにより特定される水
    処理場へネットワークを介して返信する法的管理書類デ
    ータ返信手段と、 を行うことを特徴とする水質管理サービス提供システ
    ム。
  5. 【請求項5】処理水の水質管理を必要とする水処理場に
    対しネットワークを用いて水質管理サービスを提供する
    水質管理サービス提供システムであって、 この水質管理サービス提供システムは、 前記水処理場の処理水の水質に係るサンプリングデー
    タ、前記水処理場を特定する処理場特定データ、およ
    び、前記水処理場で用いられる水処理装置に係る装置デ
    ータがデータベースに書き込み・読み出しされるように
    なされており、 前記サンプリングデータおよび処理場特定データが前記
    水処理場からネットワークを介して期間を隔てて送信さ
    れた場合にこれらデータを受信ののち受け付ける受付手
    段と、 受け付けられたサンプリングデータを検査項目別および
    水処理場別に分類の上データベースに登録・蓄積する登
    録手段と、 前記登録手段でデータベースに登録・蓄積されたサンプ
    リングデータの中からある水処理場の処理水の所定の検
    査項目についてのサンプリングデータ、および、装置デ
    ータを選択して読み出す読出手段と、 前記読出手段により読み出された所定期間にわたるサン
    プリングデータおよび装置データを用いてデータ解析を
    行って変動傾向を予測するデータ解析手段と、 前記データ解析手段の解析結果に基づいて水処理場の水
    処理装置の運転に関する運転制御データおよびガイダン
    スデータを作成する運転支援ガイダンス作成手段と、 前記運転支援ガイダンス作成手段により作成された運転
    制御データおよびガイダンスデータを処理場特定データ
    により特定される水処理場へネットワークを介して返信
    する運転支援ガイダンス返信手段と、 を行うことを特徴とする水質管理サービス提供システ
    ム。
  6. 【請求項6】処理水の水質管理を必要とする水処理場と
    水質管理を行う専門家との間をネットワークを介して取
    り持って専門家による水質管理サービスを提供する水質
    管理サービス提供システムであって、 この水質管理サービス提供システムは、 前記水処理場の処理水の水質に係るサンプリングデー
    タ、前記水処理場を特定する処理場特定データ、予め登
    録されている種々の専門分野の専門家に係る専門家分類
    データ、および、専門家の実績に関する専門家実績デー
    タがデータベースに書き込み・読み出しされるようにな
    されており、 前記サンプリングデータ、および、処理場特定データ、
    水質向上を依頼する依頼データが前記水処理場からネッ
    トワークを介して送信された場合にこれらデータを受信
    ののち受け付ける第1受付手段と、 前記第1受付手段で受け付けられた処理場特定データ、
    サンプリングデータ、および、依頼データに基づいて依
    頼の管理内容に適した専門家を選択するため、データベ
    ースの専門家分類データを参照して当該管理を行う専門
    家を全員選択する第1専門家選択手段と、 前記処理場特定データで特定される水処理場の水処理装
    置の装置データをデータベースから読み出す読出手段
    と、 前記第1専門家選択手段により選択された全専門家の中
    から管理を担当する専門家を募集するため、前記サンプ
    リングデータ、前記装置データ、および、募集要項に関
    する募集要項データをネットワークを介して当該専門家
    へ送信する専門家募集手段と、 これらデータを解析・検討して案出された管理内容を提
    案するための提案データが募集に応じる専門家からネッ
    トワークを介して返信された場合にこのデータを受け付
    ける第2受付手段と、 前記第2受付手段により受け付けられた提案データに加
    えて、データベースの専門家実績データを参照して専門
    家を選択するための第2専門家選択手段と、 前記第2専門家選択手段により選択された専門家が提案
    した提案データを処理場特定データにより特定される水
    処理場へネットワークを介して返信する提案データ返信
    手段と、 を行うことを特徴とする水質管理サービス提供システ
    ム。
  7. 【請求項7】処理水の水質管理を必要とする水処理場と
    水質管理を行う専門家との間をネットワークを介して取
    り持って専門家による水質管理サービスを提供する水質
    管理サービス提供システムであって、 この水質管理サービス提供システムは、 前記水処理場の処理水の水質に係るサンプリングデー
    タ、前記水処理場を特定する処理場特定データ、予め登
    録されている種々の専門分野の専門家に係る専門家分類
    データ、および、専門家の実績に関する専門家実績デー
    タがデータベースに書き込み・読み出しされるようにな
    されており、 運転支援がなされたにも拘わらず水処理場の処理水の水
    質向上が認められず専門家に依頼すべきと判断した場
    合、 管理内容に適した専門家を選択するため、データベース
    の専門家分類データを参照して当該管理を行う専門家を
    全員選択する第1専門家選択手段と、 前記処理場特定データで特定される水処理場の水処理装
    置の装置データをデータベースから読み出す読出手段
    と、 前記第1専門家選択手段により選択された全専門家の中
    から管理を担当する専門家を募集するため、前記サンプ
    リングデータ、前記装置データ、および、募集要項に関
    する募集要項データをネットワークを介して当該専門家
    へ送信する専門家募集手段と、 これらデータを解析・検討して案出された管理内容を提
    案するための提案データが募集に応じる専門家からネッ
    トワークを介して返信された場合にこのデータを受け付
    ける第2受付手段と、 前記第2受付手段により受け付けられた提案データに加
    えて、データベースの専門家実績データを参照して専門
    家を選択するための第2専門家選択手段と、 前記第2専門家選択手段により選択された専門家が提案
    した提案データを処理場特定データにより特定される水
    処理場へネットワークを介して返信する提案データ返信
    手段と、 を行うことを特徴とする水質管理サービス提供システ
    ム。
JP2000017933A 2000-01-24 2000-01-24 水質管理サービス提供システム Withdrawn JP2001205249A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000017933A JP2001205249A (ja) 2000-01-24 2000-01-24 水質管理サービス提供システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000017933A JP2001205249A (ja) 2000-01-24 2000-01-24 水質管理サービス提供システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001205249A true JP2001205249A (ja) 2001-07-31

Family

ID=18544851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000017933A Withdrawn JP2001205249A (ja) 2000-01-24 2000-01-24 水質管理サービス提供システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001205249A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003083470A1 (fr) * 2002-03-28 2003-10-09 Organo Corporation Procede d'analyse de milieu aquatique, procede permettant de decider de mesures de milieu aquatique, procede de gestion de milieu aquatique et systemes associes
JP2007002474A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Mitsubishi Electric Corp 下水処理場の統合運用管理方法
JP2007172158A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Ebara Engineering Service Co Ltd 浄水処理活性炭情報管理センタ及び該センタを備えた活性炭管理システム
JP2011036840A (ja) * 2009-08-18 2011-02-24 Fuji Clean Co Ltd 水処理装置監視システム
JP2013242315A (ja) * 2012-05-22 2013-12-05 Korea Inst Of Geoscience & Mineral Resources 無人自動アルカリ度測定システム及び方法
WO2014203651A1 (ja) * 2013-06-19 2014-12-24 栗田工業株式会社 設備管理システム
WO2015159711A1 (ja) * 2014-04-18 2015-10-22 栗田工業株式会社 水質管理装置、水質管理システム、及び水質管理方法
WO2015159710A1 (ja) * 2014-04-18 2015-10-22 栗田工業株式会社 濃縮倍数測定装置、濃縮倍数測定方法、及び水質指標値測定方法
WO2016032405A1 (en) * 2014-08-30 2016-03-03 Chang Huei Meng Data collection systems and methods for water/fluids
JP2016179470A (ja) * 2016-05-06 2016-10-13 栗田工業株式会社 水質管理装置、水質管理システム、及び水質管理方法
JP2019166475A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 栗田工業株式会社 水処理設備のメンテナンス支援装置及びメンテナンス支援システム
JP2019174277A (ja) * 2018-03-28 2019-10-10 アクアス株式会社 試料水の管理システム及び試料水の管理方法
JP2021060363A (ja) * 2019-10-09 2021-04-15 昭和電工マテリアルズ株式会社 水質監視システム
JP7016197B1 (ja) 2021-09-06 2022-02-18 Wota株式会社 プログラム、方法、情報処理装置、システム

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003083470A1 (fr) * 2002-03-28 2003-10-09 Organo Corporation Procede d'analyse de milieu aquatique, procede permettant de decider de mesures de milieu aquatique, procede de gestion de milieu aquatique et systemes associes
JP2007002474A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Mitsubishi Electric Corp 下水処理場の統合運用管理方法
JP4726555B2 (ja) * 2005-06-22 2011-07-20 三菱電機株式会社 下水処理場の統合運用管理方法
JP2007172158A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Ebara Engineering Service Co Ltd 浄水処理活性炭情報管理センタ及び該センタを備えた活性炭管理システム
JP4621132B2 (ja) * 2005-12-20 2011-01-26 荏原エンジニアリングサービス株式会社 浄水処理活性炭情報管理センタ及び該センタを備えた活性炭管理システム
JP2011036840A (ja) * 2009-08-18 2011-02-24 Fuji Clean Co Ltd 水処理装置監視システム
JP2013242315A (ja) * 2012-05-22 2013-12-05 Korea Inst Of Geoscience & Mineral Resources 無人自動アルカリ度測定システム及び方法
WO2014203651A1 (ja) * 2013-06-19 2014-12-24 栗田工業株式会社 設備管理システム
JP2015003279A (ja) * 2013-06-19 2015-01-08 栗田工業株式会社 設備管理システム
JP2015205236A (ja) * 2014-04-18 2015-11-19 栗田工業株式会社 濃縮倍数測定装置、濃縮倍数測定方法、及び水質指標値測定方法
US10041924B2 (en) 2014-04-18 2018-08-07 Kurita Water Industries Ltd. Concentration-factor measurement device and method
JP2015205237A (ja) * 2014-04-18 2015-11-19 栗田工業株式会社 水質管理装置、水質管理システム、及び水質管理方法
WO2015159711A1 (ja) * 2014-04-18 2015-10-22 栗田工業株式会社 水質管理装置、水質管理システム、及び水質管理方法
WO2015159710A1 (ja) * 2014-04-18 2015-10-22 栗田工業株式会社 濃縮倍数測定装置、濃縮倍数測定方法、及び水質指標値測定方法
WO2016032405A1 (en) * 2014-08-30 2016-03-03 Chang Huei Meng Data collection systems and methods for water/fluids
JP2017531556A (ja) * 2014-08-30 2017-10-26 メン チャン,フェイ 水および液体用のデータ収集システムと方法
GB2568016A (en) * 2014-08-30 2019-05-08 Meng Chang Huei Data collection systems and methods for water/fluids
AU2015307266B2 (en) * 2014-08-30 2019-09-12 Huei Meng CHANG Data collection systems and methods for water/fluids
JP2016179470A (ja) * 2016-05-06 2016-10-13 栗田工業株式会社 水質管理装置、水質管理システム、及び水質管理方法
JP2019166475A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 栗田工業株式会社 水処理設備のメンテナンス支援装置及びメンテナンス支援システム
JP2019174277A (ja) * 2018-03-28 2019-10-10 アクアス株式会社 試料水の管理システム及び試料水の管理方法
JP7105591B2 (ja) 2018-03-28 2022-07-25 アクアス株式会社 試料水の管理システム及び試料水の管理方法
JP2021060363A (ja) * 2019-10-09 2021-04-15 昭和電工マテリアルズ株式会社 水質監視システム
JP7016197B1 (ja) 2021-09-06 2022-02-18 Wota株式会社 プログラム、方法、情報処理装置、システム
JP2023037751A (ja) * 2021-09-06 2023-03-16 Wota株式会社 プログラム、方法、情報処理装置、システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001205249A (ja) 水質管理サービス提供システム
World Health Organization Developing drinking-water quality regulations and standards: general guidance with a special focus on countries with limited resources
Haider et al. Selecting performance indicators for small and medium sized water utilities: Multi-criteria analysis using ELECTRE method
WO2001094937A1 (en) Integrated water quality monitoring system
JP2006125001A (ja) 水運用計画装置及び方法,プログラム,記録媒体並びに水運用計画サービス用のサーバ
Bowmer Water resources in Australia: deliberation on options for protection and management
Breach Drinking water quality management from catchment to consumer
Van den Broeke et al. Compendium of sensors and monitors and their use in the global water industry
Kirmeyer Guidance manual for monitoring distribution system water quality
JP4141420B2 (ja) 水処理設備の管理装置と水処理設備の管理方法及び管理のためのプログラムが記憶された記録媒体
Staff Online monitoring for drinking water utilities
Laukka et al. Governance of on-site sanitation in Finland, Sweden and Norway
Sadiq et al. Forensics of water quality failure in distribution systems-a conceptual framework
Deb Guidance for management of distribution system operation and maintenance
LeChevallier Guidance on Developing a Legionella Pneumophila Monitoring Program for Utility Distribution Systems
JP2003085327A (ja) 環境計測方法
Senevirathna et al. Forecasting the chloramine residual in service reservoirs from online measurement
World Health Organization Strengthening drinking-water surveillance using risk-based approaches
Bassan et al. Operation, Maintenance and Monitoring of Faecal Sludge Treatment Plant
Godo Pla Design and implementation of an environmental decision support system for the control and management of drinking water treatment plants
Pokhrel et al. Performance Assessment Method for Small-and Medium-Sized Urban Water Systems: Development and Implementation
Chen et al. Neural network-based multi-back-propagation prediction model of a domestic wastewater treatment plant for an under-construction sewer system
Zhang et al. Artificial neural network real‐time process control system for small utilities
from Individual Environmental Technology Verification Report
Zhou et al. 6.4. 5 Knowledge‐based decision‐support system design for water quality assessment in distribution networks

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070403