JP2003085327A - 環境計測方法 - Google Patents

環境計測方法

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JP2003085327A
JP2003085327A JP2001275309A JP2001275309A JP2003085327A JP 2003085327 A JP2003085327 A JP 2003085327A JP 2001275309 A JP2001275309 A JP 2001275309A JP 2001275309 A JP2001275309 A JP 2001275309A JP 2003085327 A JP2003085327 A JP 2003085327A
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Naohiro Noda
直広 野田
Mutsuhisa Hiraoka
睦久 平岡
Tokio Oto
時喜雄 大戸
Kazuhito Takahashi
一仁 高橋
Hiroshi Tada
弘 多田
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】サイト提供者、計測データ購入者およびデータ
管理者の三者間で計測データの取引を成立させ、究極的
に環境向上に寄与する環境計測方法を提供する。 【解決手段】ネットワーク3上のサーバシステム1を介
して、計測地を提供するサイト提供者(水道局)と、計
測機器2を提供し運営するデータ管理者(企業)と、計
測データを購入するデータ購入者(市民)との三者間で
取引を成立させ、データ管理者が計測地と計測内容を販
売価格とともにサーバシステム1に提示し、データ購入
者が購入を希望する計測地と計測内容をサーバシステム
1に入力し、このデータ販売益の一部を対価としてサイ
ト提供者に還元する環境計測方法とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、計測データを必要
とする市民・企業・研究機関などが、インターネットな
ど一般公衆が利用できるネットワークを利用して、計測
データを有料で取得することを可能とする環境計測方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境に対する関心が高まりつつあ
る。環境については、各種考えられるが、例えば、各家
宅・居室へも通じている上水道(以下、単に水道とい
う。)の水道水質は、身近な環境として関心が高い事項
の一つである。水道水に発ガン性物質、または、いわゆ
る環境ホルモンが含まれていないかというように、近年
では自分が飲む水道水質を心配する市民が増加してい
る。
【0003】このような状況から、水道水質の計測デー
タ(例えば、色度、濁度、残留塩素など)を入手したい
という要求が市民の間で高まっている。しかしながら、
現状では法令により公開が義務づけられている計測デー
タ以外は入手できず、さらに、そのリアルタイム性も望
めない。これは計測データに関わる計測対象所有者(水
道事業の場合、自治体・水道局などの水質観測義務を有
するもの)、データ利用希望者(市民、企業、研究機関
など水質観測データの利用を希望するもの)、および、
機器販売事業者(給水水質モニタなど計測機器を販売す
る企業)が、それぞれ以下に列挙するような固有の問題
点を有することに起因している。
【0004】(1)計測対象所有者(自治体・水道局な
どの水道事業者)は、例えば水道水の色度、濁度、残留
塩素を観測する計測機器を現在よりも多く給水管網に設
置し、より多くの計測データを入手して、水質を向上さ
せたいところであるが、こうした計測機器が比較的高価
(10万円〜1000万円)なため、水道事業者にとっ
ては購入費や維持管理費の捻出が多大な負担になる。水
道事業者にとって計測データ増加は望ましいものの、限
られた資金や人員の下で、計測機器の増加に伴う負担増
は受け容れ難いのが実状である。したがって、必要以上
に計測機器を設置することは、通常困難である。
【0005】(2)データ利用希望者(市民、企業、大
学、研究機関など)は、より多くの計測データをより早
く入手・活用したいにも拘わらず、上記のような事情の
ため、それは困難である。例えば、今、コップにくんで
いる水道水がどんな水なのかを知りたいと思っても、現
在のシステムで、その水質情報を入手することは不可能
である。なぜなら、水道事業者に課せられている検査頻
度は1日1回であり、そのデータもリアルタイムには公
開されていないからである。
【0006】(3)機器販売事業者(給水水質モニタな
ど計測機器を販売する企業)は、計測機器の需要増大に
より、量産効果によるコスト低減・販売増を目指すとと
もに水質の向上に寄与したいところである。しかし、上
述のように水道事業者による購入は難しく、そのような
期待は実現し難い状況であった。また、値下げにより給
水水質モニタを多く販売する手法も考えられるが、適正
な利益を得られない値下げは事業継続を困難にし、却っ
て水質の向上に寄与できなくなるおそれもあり、採用で
きないという事情もあった。
【0007】このような状況が改善されるには、水道事
業者による給水水質モニタなどの計測機器の購入・設置
数の増加が望まれる。しかしながら、緊縮財政が要請さ
れる自治体・水道局等の水道事業者にとっては予算的に
困難な状況である。このため、三者にとって望ましくな
い状況が今後とも継続するおそれがあった。そこで、こ
のような状況を打破するような方策が求められていた。
【0008】以上、水道を例に挙げて説明したが、この
ような問題は水道事業者に限られない。例えば、ごみ処
理工場・化学製品工場などで排煙を排出して大気に影響
を及ぼす事業者がいる場合、この事業者・市民・機器販
売事業者の三者でも同様の問題を抱えることとなり、市
民から理解が得られずに事業が反対されるという問題が
あった。このような水・大気など環境にまつわる計測デ
ータを取得・開示するシステムを整備して、これら問題
点を解決したいという要請があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
課題を解決するためになされたものであり、その目的
は、計測対象所有者、計測データ利用希望者および機器
販売事業者の三者にとってともに好循環となる状況を作
り出すようにして、究極的に環境向上に寄与する環境計
測方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、計測対象所有者は計測地を提供し(以下、サイト提
供者という)、機器販売事業者は計測機器を提供すると
ともにデータを管理し(以下、データ管理者という)、
計測データ利用希望者は計測データを購入し(以下、デ
ータ購入者という)これら三者間の間で取引を実行する
ような環境計測方法を提供することで解決を図る。
【0011】請求項1によれば、ネットワーク上のサー
バを介して、計測地を提供するサイト提供者(e.g.
水道局)と、計測機器を提供し運営するデータ管理者
(e.g.企業)と、計測データを購入するデータ購入
者(e.g.市民)と、の三者間で取引を実行する方法
であって、データ管理者が計測地と計測内容を販売価格
とともに前記サーバに提示する段階と、データ購入者が
購入を希望する計測地と計測内容を前記サーバに入力す
る段階と、このデータ販売益の一部をサイト提供の対価
としてサイト提供者に還元する段階と、を備えたことを
特徴とする。
【0012】また、請求項2によれば、ネットワーク上
のサーバを介して、計測地を提供するサイト提供者
(e.g.水道局)と、計測機器を提供し運営するデー
タ管理者(e.g.企業)と、計測データを購入するデ
ータ購入者(e.g.市民)と、の三者間で取引を実行
する方法であって、データ購入者が購入を希望する計測
地と計測内容を前記サーバに入力する段階と、データ管
理者がこの希望を実現するための販売価格を前記サーバ
に提示する段階と、この販売価格に応じた計測データの
購入意思をデータ購入者が前記サーバに入力する段階
と、このデータ販売益の一部をサイト提供の対価として
サイト提供者に還元する段階と、を備えたことを特徴と
する。
【0013】また、請求項3によれば、請求項2に記載
の環境計測方法において、データ購入者は購入を希望す
る計測値と計測内容とともに条件付き購入価格を前記サ
ーバに入力することを特徴とする。
【0014】また、請求項4によれば、ネットワーク上
のサーバを介して、計測地を提供するサイト提供者
(e.g.水道局)と、計測機器を提供し運営するデー
タ管理者(e.g.企業)と、計測データを購入するデ
ータ購入者(e.g.市民)と、の三者間で取引を実行
する方法であって、データ管理者が計測地と計測内容を
販売価格とともに前記サーバに提示する段階と、データ
購入者が購入を希望する計測地と計測内容を条件付き購
入価格とともに前記サーバに入力する段階と、条件付き
購入申し込みに応じた、計測データの販売意思をデータ
管理者が前記サーバに入力する段階と、このデータ販売
益の一部をサイト提供の対価としてサイト提供者に還元
する段階と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の請求項1〜請求項
4に係る環境計測方法の実施形態について説明する。ま
ず、本発明の請求項1に係る環境計測方法の第1実施形
態について説明する。この実施形態における計測データ
とは水・大気など各種環境を包括した上位概念の環境を
対象とするデータである。図1は本実施形態の環境計測
方法の実行に必要となる全体システムを説明する説明図
である。この全体システムでは、サーバシステム1、計
測機器2、ネットワーク3、サイト提供者所有端末4、
データ購入者所有端末5を備えている。
【0016】続いて、環境計測方法の実行に必要となる
全体システムの各部について説明する。本実施形態にお
いてサーバシステム1は、具体的には処理能力が高い1
台の大容量サーバである。なお、これ以外にも、例え
ば、LAN(Local Area Network)のようにネットワー
ク上で運用される分散処理型の複数のサーバを有するサ
ーバシステム1としても良い。これらサーバシステム1
の構成は、適宜設計・選択される。
【0017】計測機器2は、所定個所に設置固定され、
連続または所定期間毎に計測データを取得する装置であ
ったり、また、例えば専用に開発されたPDA(Person
al Digital Assistant)・パームトップパソコンなどの
ような携帯型の情報端末として計測技術者の操作により
計測データを取得するようにしても良い。このように計
測機器2は、各種の形態が可能であるが、少なくとも計
測データを取得のうえ出力する装置であれば良い。
【0018】ネットワーク3は、公衆回線・専用回線な
どの電気通信回線や交換機などの設備を一括して含むも
のとする。この電気通信回線とは、パケット交換網、I
SDN(Integrated Services Digital Network)、ま
たはアナログ網などいわゆるインターネットを行うため
のインターネット網であり、サーバシステム1と電気通
信回線との間にはパケット交換網ならばDSU(Digita
l Service Unit)を、ISDNならばDSUやTA(Te
rminal Adapter)を、アナログ網ならばモデムも接続さ
れる。また、プロトコル変換のためゲートウェイ装置な
ども必要となる。本実施形態では説明の簡略化のため、
これら装置を一括してサーバシステム1に含め、このネ
ットワーク3にこのサーバシステム1を接続させること
でインターネット網を利用した通信が可能になるものと
して説明する。
【0019】サイト提供者所有端末4は、インターネッ
ト網を利用した通信を可能とする伝送装置を介してネッ
トワーク3に接続されるパーソナルコンピュータ(P
C)などであるが、その他にもインターネットを利用で
きる通常のデスクトップ・ラップトップのパーソナルコ
ンピュータなどが該当する。この点、データ購入者所有
端末5も同様のコンピュータである。
【0020】全体システムはこのように構成されること
となるが、これらはデータ管理者側、サイト提供者側、
およびデータ購入者側の三者に分けられるものである。
以下、各者について説明する。データ管理者は、図1で
示すように、サーバシステム1、計測機器2を備え、そ
れぞれネットワーク3に接続されている。なお、本実施
形態では説明の簡略化のため4個所に設置された計測機
器2を想定しているが、計測機器2の数は4台に限るも
のではなく任意の数とすることが可能であり、サーバシ
ステム1の処理能力に応じて適数の個所に計測機器2を
設置できる。また、サーバシステム1と計測機器2とは
ネットワーク3を介して接続されているが、サーバシス
テム1と計測機器2とを直接接続するようにしてもよ
い。なお、本明細書中、サーバシステム1、計測機器2
によりデータ管理者が運営するシステムを環境情報提供
システムとして以下説明する。
【0021】サイト提供者は、環境に影響を及ぼす環境
施設(例えば、上下水道など水に影響を及ぼす施設、ま
たは、大気汚染を起こす排煙を排出するごみ処理場など
大気に影響を及ぼす施設)を所有あるいは運用している
自治体や企業などである。サイト提供者は、従来は、自
らが計測機器2を購入して計測データを取得していた。
本実施形態ではサイト提供者は計測機器2を設置する場
所(サイト)を提供するのみで、自ら計測機器を所有・
設置しない。このサイト提供者が有するサイト提供者所
有端末4は、ネットワーク3に接続されており、サーバ
システム1とデータの送受信ができるようになされてい
る。
【0022】データ購入者は、市民・研究機関・大学・
企業など計測データの利用希望者であり、従来では希望
通りの計測データを取得できなかった者である。このデ
ータ購入者が有するデータ購入者所有端末5も、ネット
ワーク3に接続されており、サーバシステム1とデータ
の送受信ができるようになされている。そして、このサ
ーバシステム1は、サイト提供者および環境情報を欲す
るデータ購入者に計測データを提供する。
【0023】続いて、このようなサーバシステム1を利
用する環境計測方法について図1,図2を参照しつつ説
明する。図2は、環境計測方法を説明する第1実施形態
のフローチャートである。まず、最も基本的な処理につ
いて説明する。この環境計測方法では、データ購入者
が、サーバシステム1が掲示しているホームページなど
に提示されている計測地の計測内容および販売価格を確
認し、そのまま購入手続を行うものである。
【0024】まず、データ管理者は計測地となるサイト
をサイト提供者から借り受け、複数の計測地点に計測機
器2を設置する。サーバシステム1は複数の計測機器2
から計測データを取得し、データ管理者はこれら計測デ
ータを有料で取得できる旨公開する。公開とは、データ
購入者がデータ購入者所有端末5を操作してホームペー
ジデータを取得できる状態にすることである。これは、
図2のステップS1(データ管理者が計測地と計測内容
を販売価格とともに前記サーバシステム1に提示し、ホ
ームページで公開するステップ)に相当する。
【0025】この販売価格は、後述するが、計測機器2
の設置・運営費に基づいて算出される。データ購入者
は、データ購入者所有端末5を介して所望の計測データ
を購入する。この後、計測データがネットワーク3を介
して送信されたり、計測データが記載された帳票等が郵
送される。ネットワークを介して送信されるデータにつ
いて、セキュリティ保持が必要であれば、暗号化を盛り
込むことで対処する。これは、図2のステップS2(デ
ータ購入者が購入を希望する計測地と計測内容をサーバ
システム1に入力するステップ)に相当する。
【0026】データの取得後、データ購入者に対してデ
ータ管理者から費用が請求される。これらはカード決済
等にしてもよい。サイト提供者は、必要な計測データを
サイト提供者所有端末4を介して、あるいは郵送で取得
することができる。データ管理者は、所定期間毎にサイ
ト提供の対価をサイト提供者へ支払うことことなる。こ
れは、図2のステップS3(このデータ販売益の一部を
サイト提供の対価としてサイト提供者に還元するステッ
プ)に相当する。このような環境観測方法とすること
で、サイト提供者、データ管理者およびデータ購入者の
三者間で取引が成立する。
【0027】なお、販売価格決定は複数の方式がある。
この販売価格決定について図を参照しつつ説明する。図
3は販売価格決定モデルの説明図であり、図3(a)は
連続単価低減モデル、図3(b)は段階的単価低減モデ
ル、図3(c)は単価固定モデルである。まず、販売価
格の決定手法について説明する。ある計測データに関す
る単価Pの計算は、以下のように行う。 P=(A+B+C)/N ただし、Aは当該計測機器の購入費・運用費、Bはサー
バシステムによる管理運用費、Cはサイト提供者への還
元費、Nは当該計測データに対する総購入件数を示す。
上記計測データ単価計算モデルではN が大きくなれ
ば、当然に計測データ単価が低減していく。
【0028】ここに、N の決定方法として、(1)
購入件数を想定し、それをN とする方法、(2)
予め所定件数の購入計画がある場合にそれをN とす
る方法(サイト提供者に観測が義務づけられているよう
なケースが相当)、がある。これら(1),(2)に該
当するのは図3(c)の単価固定モデルである。
【0029】(3) 上記(1),(2)ではN
定数であったが、N の代わりに変数Nを採用し、当
該計測データに対する総購入件数としてNを変動させ
る。そして、N =1から始め、購入希望者の入力でN
が増えるのを待つ方法(当所単価が非常に高価になる)
がある。計測データは、引き合いが多い場合は廉価にな
り、引き合いが少ない場合には高価になる。この(3)
に該当するのは図3(a)の連続単価低減モデル、図3
(b)の段階的単価低減モデルである。
【0030】例えば、図3(a)で示す連続単価低減モ
デルにおいて、ある計測データに関する販売価格は、次
式のように決定される。 P=(A+B+C)/N (但しN<N) P=(A+B+C)/N (但しN≧N) 上記計測データ単価計算モデルではNが大きくなれば、
当然に計測データ単価が低減していく。N の決定方
法は、先に述べたように、(1)購入件数を想定し、そ
れをN とする、(2)予め、所定件数の購入計画が
ある場合に、それをN とする方法が採用できる。
【0031】また、図3(b)で示す段階的単価低減モ
デルにおいて、ある計測データに関する販売価格は、次
式のように決定される。 P=(A+B+C)/N (但しN<N) P=(A+B+C)/N (但しN≦N<N) P=(A+B+C)/N (但しN≦N<N) また、N の決定方法は上記連続単価低減モデルで説
明した決定方法と同じである。また、N、N、N
は適宜決定される(例えば、Nの倍数とするな
ど)。
【0032】上記のようにNの増大に応じて単価を低減
させたり、Nの大小に関わらずNを決定しておいて、
単価が決定されることとなる。これら(1)〜(3)の
何れの販売価格決定モデルを採用しても単価を決定する
ことができる。
【0033】続いて、このような環境計測方法のビジネ
スモデルとしての採算性について検討する。まず、比較
のため、サイト提供者が負担していた従来の計測機器コ
ストについて試算する。これは1項目(例えば、残留塩
素など)について計測するコストであることを前提とす
る。従来の計測機器コストは以下に示すようになる。
【0034】 計測機器コスト 価格 1000万円 (1) ランニングコスト(電気代) 10万円/年 (2) 維持管理日(試薬代、保守費用) 150万円/年 (3) 使用年数 10年 (4) 設置および撤収費用 100万円 (5) リサイクルおよび廃棄費用 50万円 (6) 計((1)+(2)×(4)+(3)×(4)+(5)+(6)) =2750万円/10年 (7)従来のコスト 275万円/年 (8)
【0035】このように従来では年間275万円のコス
トとなっていた。続いて本発明の環境計測方法により、
サイト提供者が負担する新たな計測データ購入コストは
以下のようになる。
【0036】 ランニングコスト(電気代) 10万円/年 (2)電気代は残す 1時間毎に1データ購入 8760データ/年 (9) データの価格 200円/データ (10) 計((9)×(10)+(2)) 185万円/年 (11)新たなコスト
【0037】このように年間90万円の負担減少とな
り、サイト提供者は計測データ入手に要するコストを削
減できる。場合によっては、より多くの計測データを購
入して、環境を向上させることもできる。電気代を除く
175万円はデータ管理者が得る収入益となる。続いて
計測データ購入者への計測データの販売益は以下のよう
になる。
【0038】 販売数 12350/年 (12) 公開義務による無料提供率 3% (13) 1データの価格 200円/データ (10) 計((12)×(100%−(13))×(10)) 240万円/年 (14)
【0039】ここにデータ販売数は、(365×10+100×
10+50×10+24×50+10×100+5×1000)=12350であ
るとした。これは1年のうち1つの計測データを毎日
(つまり365日)にわたり買う人が10人、ほぼ3日
に1度(100日)にわたり買う人が10人、ほぼ1週
間に1度(50日)にわたり買う人が10人、半月に1
度(24日)にわたり買う人が50人、1年に10回
(10日)買う人が100人、1年に5回(5日)買う
人が1000人いるとして試算したものであり、一つの
計測データについて、12350/年購入されるというもの
である。続いてサイト提供者とデータ管理者との収益の
分配を以下に例示する。
【0040】 サイト提供者分配率 10%×(14) =24万円/年 (15) データ管理者分配率 90%×(14) =216万円/年 (16)
【0041】続いてデータ管理者の維持費用の試算を例
示する。
【0042】 データ管理者の維持管理費 2000万円/年 (17)
【0043】計測機器を有するデータ管理者は、(11)+
(16)=401万円/年(18)で計測機器・サーバシステムお
よび計測機器からなるシステムの運営、維持管理を行
う。計測機器に関わるコストの中で(1)(3)(5)は計測機
器の対外的な販売価格として試算しており、通常ここに
は、いくらかの利益が含まれている。仮に利益を抜いた
価格が販売価格の1/2とすると、計測機器は1300万まで
下がり、計測機器に関わるコストは275→145万円/年(1
9)まで削減できる。1測定項目につき(18)−(19)=256
万円/年がシステムの運営費となるが、計測項目をn個
とすれば256万円×nで年間2000万円の運営資金を得る
のは容易であり、余剰分は収益となる。このように充分
に採算性が高いビジネスモデルであることが判る。
【0044】続いて、このようなビジネスモデルの利点
を従来のシステムと対比しつつ説明する。従来は、図示
しないものの、サイト提供者自らが計測機器を購入して
所定の観測地点に設置し、計測データを取得していた。
このため、サイト提供者は、計測機器の購入費用に加え
て、自ら所有する計測機器の保守・管理費を負担してお
り、必要以上に計測機器を購入することはなかった。
【0045】しかしながら、本発明に係るビジネスモデ
ルではサイト提供者の代わりに、図1で示すように、デ
ータ管理者が計測機器2を所有し、サイト提供者は計測
データをサーバシステム1を介して取得しデータ管理者
へ購入代金を払い込むこととした。
【0046】したがって、サイト提供者は、計測機器の
購入費用、保守・管理費用や買換費用などの負担から開
放され、計測データの取得に要するコストを従来より抑
制することができる。そして、同じ予算でより多くの計
測データを購入・解析して環境への影響を抑制するよう
に環境施設の改善に専念できるようになる。さらには、
技術の進歩に伴って機能的に陳腐化した機器を保有する
ことが避けられるようになる。
【0047】一方、データ管理者は、今までサイト提供
者が負担した計測機器の購入負担に加えて、保守・管理
作業に伴う人件費、買換費用などを新たに負担すること
となるが、データ管理者は、サイト提供者に加えて、デ
ータ購入者(市民・研究機関・大学・企業)にも有償で
計測データを提供することで収益源を確保することがで
きる。計測データの需要は年々高まってきており、充分
に採算を取ることができる。そして、計測データ販売益
により計測機器の管理システムを運用維持するととも
に、計測機器の買換や増設を行って、計測データの項目
の増加、データ精度の向上を図る。
【0048】また、計測機器を販売する企業などの機器
販売事業者は、計測機器の需要増大により、量産効果に
よるコスト低減・販売増が実現するとともに環境の向上
に寄与することができる。さらに機器販売事業者にとっ
ては、計測機器を自ら所有することによって、その維持
管理について、メンテナンス頻度の調整、新技術の試
行、契約期間終了後装置の転用、部品のリユース・リサ
イクルなど、大幅に自由度が増す。また、従来では既存
技術による計測機器をなるべく高く売ることが利益を生
んだが、本発明の環境計測方法では同じ性能をより安い
コストで実現できるような技術が求められるようにな
り、新技術の発展にも寄与する。
【0049】さらにまた、データ購入者である大学や研
究機関、市民などにとっては、有償ではあるが計測デー
タを比較的安価に入手できるようになり、環境の現状を
確かめたり、研究に利用したりすることができるように
なる。
【0050】以上、本発明の環境計測方法を採用するこ
とにより、サイト提供者、データ利用希望者であるデー
タ購入者および機器販売事業者であるデータ管理者の三
者にとってともに好循環となる状況が作り出され、究極
的に環境向上に寄与する。
【0051】続いて、本発明の請求項2に係る環境計測
方法の第2実施形態について説明する。この実施形態に
おける計測データも水・大気など各種環境を包括した上
位概念の環境を対象とするデータである。本実施形態で
も図1で示したサーバシステム1を利用する環境計測方
法であり、図1,図4を参照しつつ説明する。図4は、
環境計測方法を説明する第2実施形態のフローチャート
である。
【0052】本実施形態では、データ購入者がホームペ
ージなどに提示されていないような新規な計測地の計測
を必要とする場合、この計測地および計測内容をおよび
サーバシステム1に登録し、データ管理者が販売価格を
掲示し、この掲示内容を確認したデータ購入者が購入手
続を行うものである。サーバシステム1がこのような処
理を行うことで、データ管理者が想定していなかった新
規の計測地および計測内容を開拓され、この開拓された
計測地および計測内容で、サイト提供者、データ管理者
およびデータ購入者の三者間で取引が成立し、上記した
ように、環境の向上につながるというものである。
【0053】まず、データ購入者は、現状購入できない
ような新規な計測地・計測内容について購入を希望する
場合、データ購入者所有端末5を介して、これら新規な
計測地と計測内容についてサーバシステム1に電子メー
ル等を用いて通知する。これは、図4のステップS11
(データ購入者が購入を希望する計測地と計測内容をサ
ーバシステム1に入力するステップ)に相当する。
【0054】データ管理者は購入を希望する計測地をサ
イト提供者から借り受ける費用や、この計測内容を実現
する計測機器を設置する場合の費用等に基づいて販売価
格を算出して公開する。公開とは、データ購入者がデー
タ購入者所有端末5を操作してホームページデータを取
得できる状態にする。これは、図4ステップS12(デ
ータ管理者がこの希望を実現するための販売価格をサー
バシステムに提示するステップ)に相当する。
【0055】データ購入者がデータ購入者所有端末5を
操作してホームページデータを取得し、販売価格を参照
して購入するか否かを決定し、購入意思を電子メールな
どでサーバシステム1に通知することで入力する。これ
は、図4のステップS13(この販売価格に応じた計測
データの購入意思をデータ購入者がサーバシステム1に
入力するステップ)に相当する。
【0056】データ購入者は計測データを購入する。こ
の後、計測データがネットワーク3を介して送信された
り、計測データが記載された帳票等が郵送される。デー
タの取得後、データ購入者に対してデータ管理者から費
用が請求される。これらはカード決済等にしてもよい。
サイト提供者も、必要な計測データをサイト提供者所有
端末4を介して、または郵送により取得することができ
る。データ管理者は、所定期間毎にサイト提供の対価を
サイト提供者に対して支払うことことなる。これは、図
4のステップS14(データ販売益の一部をサイト提供
の対価としてサイト提供者に還元するステップ)に相当
する。なお、価格決定モデルおよびビジネスモデルの採
算性については第1実施形態と同様であり、説明を省略
する。このような環境観測方法とすることで、サイト提
供者、データ管理者およびデータ購入者の三者間で取引
が成立し、環境向上につながる。
【0057】続いて、本発明の請求項3に係る環境計測
方法の第3実施形態について説明する。この実施形態に
おける計測データも水・大気など各種環境を包括した上
位概念の環境を対象とするデータである。本実施形態で
も図1で示したサーバシステム1を利用する環境計測方
法であり、図1,図5を参照しつつ説明する。図5は、
環境計測方法を説明する第3実施形態のフローチャート
である。
【0058】本実施形態では、データ購入者がホームペ
ージなどに提示されていないような新規な計測地の計測
を必要とする場合、この計測地および計測内容とともに
条件付き購入価格をサーバシステム1に登録し、データ
管理者が条件付き購入価格を検討の上で販売価格を掲示
し、この掲示内容を確認したデータ購入者が購入手続を
行うものである。サーバシステム1がこのような処理を
行うことで、データ管理者が想定していなかった新規の
計測地および計測内容を開拓されるとともに、データ購
入者が想定する販売価格に関する情報を取得することが
でき、この計測地および計測内容について購入が見込め
る適正な販売価格で提供するため、サイト提供者、デー
タ管理者およびデータ購入者の三者間で取引が成立し、
上記したように、環境向上につながるというものであ
る。
【0059】まず、データ購入者は、データ購入者所有
端末5を介して購入を希望する計測地と計測内容ととも
に条件付き購入価格についてサーバシステム1に電子メ
ール等を用いて通知する。これは、図5のステップS2
1(データ購入者が購入を希望する計測地および計測内
容とともに条件付き購入価格をサーバシステムに入力す
るステップ)に相当する。
【0060】データ管理者は購入を希望する計測地をサ
イト提供者から借り受ける場合の費用、および、この計
測内容を実現する計測機器2を設置する場合の費用、お
よび条件付き価格に基づいて販売価格を算出し、この販
売価格を公開する。公開とは、データ購入者がデータ購
入者所有端末5を操作してホームページデータを取得で
きる状態にすることである。これは、図5のステップS
22(データ管理者がこの希望を実現するための販売価
格をサーバシステムに提示するステップ)に相当する。
【0061】データ購入者がデータ購入者所有端末5を
操作してホームページデータを取得し、販売価格を参照
して購入するか否かを決定し、購入意思を電子メールな
どでサーバシステム1に通知する。これは、図4のステ
ップS23(この販売価格に応じた計測データの購入意
思をデータ購入者がサーバシステム1に入力するステッ
プ)に相当する。
【0062】データ購入者は計測データを購入する。こ
の後、計測データがネットワークを介して送信された
り、計測データが記載された帳票等が郵送される。デー
タの取得後、データ購入者に対してデータ管理者から費
用が請求される。これらはカード決済等にしてもよい。
サイト提供者も、必要な計測データをサイト提供者所有
端末4を介して、または郵送により取得することができ
る。データ管理者は、所定期間毎にサイト提供の対価を
サイト提供者に対して支払うことことなる。これは、図
5のステップS24(データ販売益の一部をサイト提供
の対価としてサイト提供者に還元するステップ)に相当
する。なお、価格決定モデルおよびビジネスモデルの採
算性については第1実施形態と同様であり、説明を省略
する。このような環境観測方法とすることで、サイト提
供者、データ管理者およびデータ購入者の三者間で取引
が成立し、環境向上につながる。
【0063】続いて、本発明の請求項4に係る環境計測
方法の第4実施形態について説明する。この実施形態に
おける計測データも水・大気など各種環境を包括した上
位概念の環境を対象とするデータである。本実施形態で
も図1で示したサーバシステム1を利用する環境計測方
法であり、図1,図6を参照しつつ説明する。図6は、
環境計測方法を説明する第4実施形態のフローチャート
である。
【0064】本実施形態では、データ購入者がホームペ
ージなどに提示されている計測地の計測を必要とするが
販売価格が高くてこのままでは購入できないというよう
な場合、この計測地および計測内容とともに条件付き購
入価格(この価格なら購入しても良いという条件)をサ
ーバシステム1に登録し、データ管理者がこの条件付き
購入価格に基づいて販売価格を決定の上ホームページ上
に掲示し、この掲示内容を確認したデータ購入者が購入
手続を行うものである。サーバシステム1がこのような
処理を行うことで、データ購入者が想定する販売価格に
関する情報を取得することができ、この開拓された計測
地および計測内容について適正な販売価格で提供するた
め、サイト提供者、データ管理者およびデータ購入者の
三者間で取引が成立し、上記したように、環境向上につ
ながるというものである。
【0065】データ管理者は計測地となるサイトをサイ
ト提供者から借り受け、複数の計測地点に計測機器2を
設置する。サーバシステム1は複数の計測機器2から計
測データを取得し、データ管理者はこれら計測データを
有料で取得できる旨公開する。公開とは、データ購入者
がデータ購入者所有端末5を操作してホームページデー
タを取得できる状態にすることである。これは、図6の
ステップS31(データ管理者が計測地と計測内容を販
売価格とともに前記サーバシステム1に提示し、ホーム
ページで公開するステップ)に相当する。
【0066】ホームページを見たデータ購入者が現状の
販売価格は高いが、安価になったら購入しても良いと考
えたならば、データ購入者所有端末5を介して購入を希
望する計測地と計測内容とともに条件付き購入価格につ
いてサーバシステム1に電子メール等を用いて通知す
る。これは、図5のステップS32(データ購入者が購
入を希望する計測地および計測内容とともに条件付き購
入価格をサーバシステムに入力するステップ)に相当す
る。
【0067】データ管理者は購入を希望する計測地をサ
イト提供者から借り受ける費用、および、この計測内容
を実現する計測機器を設置、維持管理する費用および条
件付き価格などに基づいて販売価格を算出し、この販売
価格を公開する。この公開とは、データ購入者がデータ
購入者所有端末5を操作してホームページデータを取得
できる状態にすることである。これは、図6のステップ
S33(条件付き購入申し込みに応じた、計測データの
販売意思をデータ管理者がこのサーバシステムに提示す
るステップ)に相当する。
【0068】データ購入者がデータ購入者所有端末5を
操作してホームページデータを取得し、販売価格を参照
して購入するか否かを決定し、購入意思を電子メールな
どでサーバシステム1に通知することでデータ購入者は
計測データを購入する。この後、計測データがネットワ
ーク3を介して送信されたり、計測データが記載された
帳票等が郵送される。
【0069】データの取得後、データ購入者に対してデ
ータ管理者から費用が請求される。これらはカード決済
等にしてもよい。サイト提供者も、必要な計測データを
サイト提供者所有端末4を介して、または郵送により取
得することができる。データ管理者は、所定期間毎にサ
イト提供の対価を支払うことことなる。これは、図5の
ステップS34(データ販売益の一部をサイト提供の対
価としてサイト提供者に還元するステップ)に相当す
る。なお、価格決定モデルおよびビジネスモデルの採算
性については第1実施形態と同様であり、説明を省略す
る。このような環境観測方法とすることで、サイト提供
者、データ管理者およびデータ購入者の三者間で取引が
成立し、環境向上につながる。
【0070】このような環境観測方法の実例を例示して
説明する。例えばあるデータ購入者が「○×川について
環境ホルモンであるビスフェノールAの濃度を、1日に
つき1つの計測データで、1年間分、計365データ欲
しい」という要望を、例えば電子メールなどでシステム
サーバ1に入力したとする。
【0071】データ管理者側でサーバシステム1を操作
して、該当もしくは類似する計測データを検索し、既存
の計測データがあるか否かを判定する。計測データがな
い場合、データ管理者は、サイト提供者と情報交換を行
って、新たに計測機器を設置した場合の費用を試算し、
その結果に基づき販売価格をサーバシステム1に提示す
る。
【0072】この場合、図3(a)で示すような連続単
価低減モデルを採用し、新設した際の総費用(A+B+
C)が1000万円、想定購入件数N を1000件
とした場合、当初サーバシステム1で提示される計測デ
ータ単価P は上記連続単価低減モデルより、100
0万円/1000件=1万円/件となる。
【0073】データ購入者が1万円は高価で1000円
で購入したいと考えた場合、データ購入者が自らのデー
タ購入者所有端末5を操作し、サーバシステム1に対し
て、希望の計測データの購入価格条件Pxを1000円
と入力する。
【0074】その後複数のデータ購入希望者によって入
力された購入希望件数の合計が、当初設定された100
0件を超えると、Pよりも低い単価が提示されるよう
になる。そしてデータ購入希望者の件数が10000件
を超えると購入価格条件Px=1000円が満たされる
ため、サーバシステム1から当該データ購入希望者に、
購入意思確認の問い合わせに関する電子メールデータが
発せられる。データ購入者は販売価格が希望条件を満た
していることを確認し、データ購入の手続をとることに
なる。
【0075】購入した計測データの送信にあたって計測
データを含む電子メールデータが送信されることとなる
が、例えば、計測データの取得後そのまま電子メールと
して直ちに送信したり、日報、週報、月報というように
一定期間毎に表として報告する帳票データに加工したう
えで電子メールデータに添付して送信したりすることが
できる。
【0076】続いて、本発明の請求項1〜4に係る第5
実施形態について説明する。第1〜第4実施形態では包
括的な概念である環境について一般化した説明であった
が、第5実施形態は、環境のうち上水道の水質を挙げ、
より具体化した環境観測方法である。
【0077】本実施形態では、計測機器の一具体例とし
て給水水質モニタを用いる。給水水質モニタとは、例え
ば、水質のうち毎日検査項目である色度・濁度・残留塩
素を計測し、計測データを出力するような装置である。
この計測データをネットワーク3を介してサーバシステ
ム1が取得し、このデータを必要とするデータ購入者
に、有償・無償で提供する。
【0078】続いて本実施形態の環境計測方法を実行に
必要なシステムについて説明する。図7は本発明の第5
実施形態の環境計測方法の実行に必要となる全体システ
ムを説明する説明図である。図7で示す全体システム
は、サーバシステム1、ネットワーク3、給水水質モニ
タ6、水道事業者所有端末7、市民所有端末8、研究機
関所有端末9、企業所有端末10を備えている。これら
は、データ管理者側の環境情報提供システム、サイト提
供者、データ購入者に分けられる。
【0079】環境情報提供システムは、図7で示すよう
に、サーバシステム1、4台の給水水質モニタ6を備え
るものであり、それぞれネットワーク3に接続されてい
る。なお、本実施形態では説明の簡略化のため4個所に
設置された4台の給水水質モニタを想定しているが、給
水水質モニタの数は4台に限るものではなく任意の数と
することが可能であり、環境情報提供システムの処理能
力に応じて適数の個所に給水水質モニタ6を設置でき
る。
【0080】この給水水質モニタ6の設置例について説
明する。図8は、水道における給水水質モニタの設置個
所を説明する説明図である。この給水水質モニタ6は、
浄水場、配水池、給水管網などの監視点に設置固定され
ている。特に給水管網では主要幹線における要所(街
路、水道事業体の敷地内など)に設置される。給水水質
モニタ6は、設置形の機器を想定しているが、これ以外
にも、例えば環境情報提供システム専用に開発されたP
DA(PersonalDigital Assistant)・パームトップパソ
コンなどのような携帯型の情報端末として検査技術者の
操作によりサンプリングデータを取得するようにしても
良い。このように給水水質モニタ6は、各種の形態が可
能であるが、少なくとも上述したような水質に関する計
測データを出力する装置であれば良い。
【0081】給水水質モニタ6は、浄水場、配水池、給
水管網から水を採水し、水道法・水道法施行規則などの
法令で定められている水質検査を行う。法令では、水の
毎日検査および毎月検査、並びに、原水の毎年試験など
が規定されている。具体的な検査項目としては健康項
目、有すべき性状項目、快適水質項目、監視項目、水質
基準項目等以外の試験項目がある。
【0082】健康項目として、一般細菌、大腸菌群(L
G−BGLB)、カドミウム、水銀、セレン、鉛、砒
素、六価クロム、シアン、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒
素、フッ素、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、
1,1−ジクロロエチレン、ジクロロメタン、シス−
1,2−ジクロロエチレン、テトラクロロエチレン、
1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、
ベンゼン、クロロホルム、ジブロモクロロメタン、プロ
モジクロロメタン、プロモホルム、総トリハロメタン、
1,3−ジクロロプロペン、シマジン、チウラム、チオ
ベンカルブなどがある。
【0083】また、有すべき性状関連項目として亜鉛、
鉄、銅、ナトリウム、マンガン、塩素イオン、カルシウ
ム・マグネシウム等(硬度)、蒸発残留物、陰イオン界
面活性剤、フェノール類、1,1,1−トリクロロエタ
ン、過マンガン酸カリウム消費量、pH値、味、臭気、
色度、濁度などがある。
【0084】また、快適水質項目として、マンガン、ア
ルミニウム、残留塩素、2−メチルイゾボルネオール、
ジェオスミン、臭気強度、遊離炭酸、過マンガン酸カリ
ウム消費量、硬度、蒸発残留物、濁度、ランゲリア指
数、pH値などがある。
【0085】また、監視項目としてトランス−1、2−
ジクロロエチレン、トルエン、キシレン、p−ジクロロ
ベンゼン、1,2−ジクロロプロパン、フタル酸ジエチ
ルヘキシル、ニッケル、アンチモン、硼素、モリブデ
ン、ウラン、亜硝酸性窒素、ホルムアルデヒド、ジクロ
ロ酢酸、トリクロロ酢酸、ジクロロアセトニトル、抱水
クロラール、イソキサチオン、ダイアジノン、フェニト
ロチオン、イソプロチオラン、クロロタロニル、プロピ
ザミド、ジクロルボス、フェノブカルブ、クロルニトロ
フェン、イブロベンホス、EPN(Ethyl Para Nitroph
enyl)などがある。
【0086】また、水質基準項目等以外の試験項目とし
て天候、気温、水温、総アルカリ度、総残留塩素、結合
残留塩素、塩素要求量、アンモニア性窒素含有量、亜硝
酸性窒素、硝酸性窒素、全窒素、生物化学的酸素要求量
(BOD:Biochemical Oxygen Demand)、化学的酸素
要求量(COD:Chemical Oxygen Demand)、紫外線吸
光度、全有機炭素(TOC)、トリハロメタン生成能、
浮遊物質量(SS)、腐食性遊離炭酸、リン酸イオン、
全リン、ゴルフ場使用農薬、生物、動物プランクトン、
第1鉄イオン、マンガンイオン、カルシウム、マグネシ
ウム、カリウム、硫酸イオン、溶性ケイ酸、臭素イオ
ン、電気伝導率、溶存酸素、クロロフィル、透明度、P
CB、放射能、従属栄養細菌、大腸菌群などがある。
【0087】本実施形態では説明を簡単にするため、給
水水質モニタ6が給水管網から計測データを取得する場
合のみを取り上げて説明する。
【0088】環境情報提供システムの給水水質モニタ6
は、給水管網末端部における水道水における毎日検査項
目である色度、濁度、残留塩素についての計測データを
取得し、サーバシステム1がこの計測データを収集す
る。サーバシステム1は給水水質モニタ6を製造販売す
る企業体であるデータ管理者により運営される。
【0089】サイト提供者は、具体的には水道事業を行
っている水道事業者(例えば、地方自治体や水道局な
ど)であり、浄水場や配水池、ポンプ所、管渠など水道
施設を所有している事業体である。このサイト提供者が
有する水道事業者所有端末7は、ネットワーク3に接続
されており、サーバシステム1とデータの送受信ができ
るようになされている。
【0090】データ購入者は、具体的には、水質を研究
する大学・研究所などの研究機関(以下、単に研究機関
という)、水質を知りたい市民団体や個人(以下、単に
市民という)、水関連事業を行う企業などの法人(以
下、単に企業という)などである。このデータ購入者が
有する市民所有端末8、研究機関所有端末9、企業所有
端末10は、ネットワーク3に接続されており、サーバ
システム1とデータの送受信ができるようになされてい
る。
【0091】続いて環境計測方法について説明する。環
境情報提供システムの運用開始にあたり、環境情報提供
システムの運用者とサイト提供者たる水道事業者は、計
測データの購入に関する契約を交わすこととなる。図9
は、水道事業者による計測データの購入詳細を説明する
図である。
【0092】図9で示すように、水道事業者は、水質の
向上を図るため、多くの箇所から計測データを購入する
こととなる。計測地点では、水源(河川、湖沼)、浄水
場(取水点、沈砂池、混和池、濾過池、浄水場出口)、
給水管網(複数点)が選択されている。これら観測地点
における観測項目も指定される。特に、毎日検査項目で
ある色度、濁度、残留塩素などを指定できる。こうした
データの料金については、引き合いが高いデータほど安
価にしてもよい。価格決定モデルは第1実施形態で説明
した各種のモデルを採用することができる。
【0093】なお、環境情報提供システムでは、サイト
提供者たる水道事業者に給水水質モニタ6の設置につい
て協力してもらっているため、データ購入者たる市民・
研究機関・企業へ計測データを販売したときに収益を分
配するようにした。本実施形態では料金の10%がサイ
ト提供者たる水道事業者に分配される。また、計測デー
タに関する各種のサービスが行われており、データの履
歴を月報にして送信したり、浄水場流入水異常(毒物混
入・高pH、高濁)時の自動通報、水源水質対応浄水処
理システムの利用、凝集処理の自動制御、トリハロメタ
ン低減システムの利用といったサービスをオプションと
して利用できる。
【0094】データ管理者とサイト提供者とではこのよ
うな契約が取り交わされ、こののち環境情報提供システ
ムの運用を開始する。このような環境計測方法は、第1
〜第4実施形態で説明したと同様の方法で計測データを
提供することとなる。図10は、市民・研究機関・企業
による計測データの購入詳細を説明する説明図である。
図10で示すように、計測地・計測項目をサーバシステ
ム1に入力することで計測データを取得することとな
る。なお、データの提供手法については第1〜第4実施
形態と同一であるためその説明を省略する。
【0095】以上、本実施形態は、以下のような利点を
有している。 (1)水質観測義務者である水道事業者にとっては、自
ら高価な給水水質モニタを設置しなくとも、水道水の色
度、濁度、残留塩素についての計測データを従来より低
コストでより多く入手することが可能となり、原水、配
水池および給水管網に適宜設置された給水水質モニタが
計測する計測データを利用してよりきめ細かい水質向上
の施策を取ることができるようになり、計測データを活
用した水質の向上が実現する。
【0096】(2)計測データ利用希望者である市民、
企業、研究機関などにとっては、従来では入手不可能で
あったより多くの計測データを入手・活用することがで
きるようになり、また、情報を活用して水質を向上する
ような提言なども打ち出せるようになり、水質向上に寄
与できる。
【0097】(3)機器販売事業者(給水水質モニタな
ど計測機器を販売する企業)にとっては、給水水質モニ
タの需要増大により、量産効果によるコスト低減・販売
増とともに水質の向上に寄与することができる。また、
給水水質モニタの管理については、メンテナンス頻度の
調整、新技術の試行、契約期間終了後装置の転用、部品
のリユース・リサイクルなどで大幅に自由度が増す。さ
らに、従来では既存技術による給水水質モニタをなるべ
く高く売ることが利益を生んだが、新システムでは同じ
性能をより安いコストで実現できるような技術が求めら
れるようになり、新技術の発展にも寄与する。
【0098】以上、本実施形態の環境計測方法を採用す
ることにより、水道事業者、水質観測データ利用希望者
および機器販売事業者の三者にとってともに好循環とな
る状況を作り出され、究極的に水質向上に寄与する。さ
て、このような環境情報提供システムは、上水道に限ら
ず各種利用することができる。以下、図を参照しつつ簡
単に説明する。
【0099】図11は、下水道に環境計測方法を適用し
た例を説明する説明図である。この場合、サイト提供者
は下水道事業者となる。下水道事業者は、図11で示す
ような詳細に従って計測データを購入し、下水処理の向
上を図ることができる。また、流入水質を監視し、生物
処理機能障害を防ぎ、PRTR対応データの入手・管理
を低コストで実現することができる。
【0100】図12は、廃棄物の消却処理による排煙排
出に伴う大気汚染に環境計測方法を適用する説明図であ
る。この場合、サイト提供者は廃棄物処理事業者とな
る。廃棄物処理事業者は、図12で示すような詳細に従
って計測データを購入し、大気汚染の防止を図るととも
に、計測データの公開で、健康や安全に対する地域住民
の理解を得ることもできる。
【0101】図13は、データ購入者である農家が農業
に環境計測方法を適用した例を説明する説明図である。
この場合、データ購入者は農業経営者(法人・個人農家
を含む概念である)となる。農業経営者は、図13で示
すような詳細に従って計測データを購入し、大気汚染に
よる影響の対策を図ることができる。また、天候データ
(水質、日照、温度など)を知り、作物育成や気象被害
防止に役立てることもできる。
【0102】続いて、特に本発明の環境計測方法に適し
ている計測機器について説明する。第5実施形態では計
測機器の一例として特に毎日検査が必要な配水管末端部
での色・濁度・残留塩素濃度の自動監視・モニタリング
を行う給水水質モニタを挙げて説明した。しかしなが
ら、 計測機器は給水水質モニタに限るものでなく、浄
水場原水の油汚染や毒物汚染の計測機器、浄水処理にお
ける凝集状態を計測する機器、給水管網においてトリハ
ロメタンを計測する機器などを使用してもよい。これら
計測機器は適宜選択される。
【0103】さらに専用の計測機器のみならず、既存の
装置に給水水質モニタを組み込んで、給水水質モニタが
設置できないような個所でも計測データを取得し、従来
よりも充実した計測データの取得を図るようにしてもよ
い。以下、このような装置について説明する。
【0104】給水管網の殆どは、地下に埋設されてお
り、このような給水管網から水道水を採ることができる
個所は制約される。しかしながら、より多くの給水水質
モニタの設置位置を確保して、多くの計測データを収集
したいという要請がある。このような観点からすると、
最も容易に水道水を採水できる個所として水道口が挙げ
られる。この水道口から水道水を取水する装置の一つと
してカップ式飲料水自動販売機がある。
【0105】カップ式飲料水自動販売機は街角、道路脇
など様々な場所に多数配置されており、また、色度・濁
度を検出する色濁りモニタおよび残留塩素を検出する残
留塩素計(これらは給水水質モニタにも搭載されてい
る)が取り付けられるセンサが入る容積があり、給水水
質モニタとしての機能を兼用させることができる。
【0106】このカップ式飲料水自動販売機は、各種の
利点がある。 (1)特に屋外でも新たに工事もせずに電源をとれるな
ど電源確保が容易な点、(2)飲料水の販売実績を管理
するため通信機能を持つカップ式飲料水自動販売機が多
く、この通信機能を活用できる点、(3)内蔵するCP
U(マイコン)を給水水質モニタにも転用できる点、
(4)LEDなど表示器が付いているならば、計測結果
を公報できる点、(5)カップ式飲料水自動販売機は、
風雨に対抗する耐環境性能を考慮した筐体であり、色濁
りセンサおよび残留塩素計を筐体内に配置すれば外部環
境から保護される点、(6)シロップ等の飲料水用原料
の補充メンテナンス員が高頻度で訪れるため、補充メン
テナンス業者に給水水質モニタのメンテナンスも委託す
ることで、給水水質モニタ1台で例えば年間数10〜1
00万円の保守費用が節約できるとともに、補充メンテ
ナンス業者も委託料を得て収入増加要因とすることがで
きる点、(7)ビル・マンションに設置されるカップ式
飲料水自動販売機で用いられる水道水は、給水管網から
取水し、揚水ポンプにより一旦屋上にある高置受水槽ま
で揚水され、それからビル・マンションの水道管を経由
することとなる。ビル・マンションの水道は簡易設備水
道として水質管理が義務づけられる予定であるが、その
ような水質管理にも貢献する点、である。
【0107】そこで、本実施形態では、特に、カップ式
飲料水自動販売機に給水水質モニタ機能を組み込んで、
ネットワークを介して計測データをサーバシステム1へ
送信して毎日検査項目の計測データを得られるようにす
る。図14は、給水水質モニタが組み込まれたカップ式
飲料水自動販売機を給水管網に設置する場合の全体シス
テムのシステム図である。
【0108】図14で示すように、カップ式飲料水自動
販売機20は、給水管網の末端である水道口から水道水
を取水して、飲料水に利用している。このような機能を
有するカップ式飲料水自動販売機の内部構成について説
明する。なお、カップ式飲料水自動販売機の詳細な説明
は本発明の趣旨からそれるため、水道水に関連する事項
を簡単に述べるに留める。
【0109】図15は、カップ式飲料水自動販売機の内
部構成図である。図15において、カップ式飲料水自動
販売機へは水道水が取水されており、水リザーバ21に
貯蔵され、コーヒー液やシロップ液等と共に投入されて
コールド系飲料を作るのに使われる。または、製氷機2
2により氷を作るのに利用される。または、水道水を沸
騰させて湯水タンク23に貯蔵される。このような構成
を有するカップ式飲料水自動販売機では、氷・水・湯が
貨幣投入とともにカップに注がれ、コールド系飲料・コ
ールドコーヒー・ホットコーヒーができる。
【0110】このような、カップ式飲料水自動販売機に
おいて、水道口から水道水を分岐して取得し、色度、濁
度、残留塩素について測定するため、色度、濁度を検出
する色濁りモニタ24、および、残留塩素を検出する残
留塩素計25が取り付けられる。給水水質の計測終了
後、水道水は図示しない排水口を介して排水される。こ
のような計測データは特定データとともに、図10で示
す通信部やネットワーク3を介して送信される。
【0111】このように、給水管網の給水端末である水
道口から水道水を採水できるカップ式飲料水自動販売機
20において、給水水質をモニタするようにしたため、
従来なかった地点で計測データが得られるようになり、
解析される計測データを増やすことができる。
【0112】この他にも、大気汚染をモニタリングする
計測機器を装置に組み込み、大気に関する計測データを
提供する計測データ提供システムを構築してもよい。大
気の場合は水道水を採水する必要がないため、カップ式
飲料水自動販売機に限らず、缶詰式飲料水自動販売機、
または、たばこ自動販売機などに計測機器を組み込むこ
とができる。
【0113】図16は、環境観測モニタが組み込まれた
自動販売機を道路脇に設置する場合の全体システムのシ
ステム図である。図16で示すように、自動販売機30
には大気について観測するガス分析計などの環境観測モ
ニタが組み込まれており、この自動販売機30が自動車
排ガスに含まれる硫黄酸化物(SO)、窒素酸化物
(NO)微粒子などを道路沿線でリアルタイムモニタ
リングして計測データを取得し、無線通信を介してサー
バシステム1へ計測データを送信する。このようにする
ことで、新たな機器設置スペースを要することなく、現
場の計測データを取得できる。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、計
測対象所有者(サイト提供者)、計測データ利用希望者
(データ購入者)および機器販売事業者(データ管理
者)の三者にとってともに好循環となる状況を作り出す
ようにして、究極的に環境向上に寄与する環境計測方法
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の環境計測方法の実行に
必要となる全体システムを説明する説明図である。
【図2】環境計測方法を説明する第1実施形態のフロー
チャートである。
【図3】販売価格決定モデルの説明図であり、図3
(a)は連続単価低減モデル、図3(b)は段階的単価
低減モデル、図3(c)は単価固定モデルである。
【図4】環境計測方法を説明する第2実施形態のフロー
チャートである。
【図5】環境計測方法を説明する第3実施形態のフロー
チャートである。
【図6】環境計測方法を説明する第4実施形態のフロー
チャートである。
【図7】本発明の第5実施形態の環境計測方法の実行に
必要となる全体システムを説明する説明図である。
【図8】水道における給水水質モニタの設置個所を説明
する説明図である。
【図9】水道事業者による水質観測データの購入詳細を
説明する説明図である。
【図10】市民・研究機関・企業による計測データの購
入詳細を説明する説明図である。
【図11】下水道に環境計測方法を適用した例を説明す
る説明図である。
【図12】廃棄物の消却処理による排煙排出に伴う大気
汚染に環境計測方法を適用した例を説明する説明図であ
る。
【図13】データ購入者である農家が農業に環境計測方
法を適用した例を説明する説明図である。
【図14】給水水質モニタが組み込まれたカップ式飲料
水自動販売機を給水管網に設置する場合の全体システム
のシステム図である。
【図15】カップ式飲料水自動販売機の内部構成図であ
る。
【図16】計測機器が組み込まれた自動販売機を道路脇
に設置する場合の全体システムのシステム図である。
【符号の説明】
1 サーバシステム 2 計測機器 3 ネットワーク 4 サイト提供者所有端末 5 データ購入者所有端末 6 給水水質モニタ 7 水道事業者所有端末 8 市民所有端末 9 研究機関所有端末 10 企業所有端末 20 カップ式飲料水自動販売機 21 水リザーバ 22 製氷機 23 湯水タンク 24 色濁りモニタ 25 残留塩素計 30 自動販売機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大戸 時喜雄 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 高橋 一仁 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 多田 弘 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ネットワーク上のサーバを介して、 計測地を提供するサイト提供者(e.g.水道局)と、 計測機器を提供し運営するデータ管理者(e.g.企
    業)と、 計測データを購入するデータ購入者(e.g.市民)
    と、 の三者間で取引を実行する方法であって、 データ管理者が計測地と計測内容を販売価格とともに前
    記サーバに提示する段階と、 データ購入者が購入を希望する計測地と計測内容を前記
    サーバに入力する段階と、 このデータ販売益の一部をサイト提供の対価としてサイ
    ト提供者に還元する段階と、 を備えたことを特徴とする環境計測方法。
  2. 【請求項2】ネットワーク上のサーバを介して、 計測地を提供するサイト提供者(e.g.水道局)と、 計測機器を提供し運営するデータ管理者(e.g.企
    業)と、 計測データを購入するデータ購入者(e.g.市民)
    と、 の三者間で取引を実行する方法であって、 データ購入者が購入を希望する計測地と計測内容を前記
    サーバに入力する段階と、 データ管理者がこの希望を実現するための販売価格を前
    記サーバに提示する段階と、 この販売価格に応じた計測データの購入意思をデータ購
    入者が前記サーバに入力する段階と、 このデータ販売益の一部をサイト提供の対価としてサイ
    ト提供者に還元する段階と、 を備えたことを特徴とする環境計測方法。
  3. 【請求項3】データ購入者は購入を希望する計測値と計
    測内容とともに条件付き購入価格を前記サーバに入力す
    ることを特徴とする請求項2に記載の環境計測方法。
  4. 【請求項4】ネットワーク上のサーバを介して、 計測地を提供するサイト提供者(e.g.水道局)と、 計測機器を提供し運営するデータ管理者(e.g.企
    業)と、 計測データを購入するデータ購入者(e.g.市民)
    と、 の三者間で取引を実行する方法であって、 データ管理者が計測地と計測内容を販売価格とともに前
    記サーバに提示する段階と、 データ購入者が購入を希望する計測地と計測内容を条件
    付き購入価格とともに前記サーバに入力する段階と、 条件付き購入申し込みに応じた、計測データの販売意思
    をデータ管理者が前記サーバに入力する段階と、 このデータ販売益の一部をサイト提供の対価としてサイ
    ト提供者に還元する段階と、 を備えたことを特徴とする環境計測方法。
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Cited By (4)

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JPWO2014132420A1 (ja) * 2013-02-28 2017-02-02 株式会社日立製作所 水見守りサービスシステム
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