JP4390915B2 - 電子閃光装置および該電子閃光装置搭載の撮像装置 - Google Patents

電子閃光装置および該電子閃光装置搭載の撮像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子閃光装置および電子閃光装置を搭載した撮像装置に関するもので、特に近距離撮影時においても遠距離撮影時と同様の照明状態で被写体を照明できる電子閃光装置およびその電子閃光装置を搭載した撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
銀塩フィルムを感剤として用いる写真用カメラや電気的な撮像装置を用いる電子スチルカメラ等の撮像装置において、被写体を撮影する際の人工光源の1つとして、独立形態あるいは撮像装置に搭載された例えば内蔵形態として、電子閃光装置が使用されている。
【0003】
電子閃光装置から出射される光の光軸は、人物等の眼が赤く撮影されるいわゆる赤目現象を軽減させる意味もあり、その使用形態にかかわらずカメラの撮影レンズ光軸からできるだけ離して配置する方が望ましい。このため、特に近距離の被写体撮影時、電子閃光装置による発光照射範囲と撮像装置による撮影画角との間にずれが生じ、この結果得られる記録画像の明るさにむらが発生するという現象を生じていた。
【0004】
上記従来技術によって生ずる現象を、図面を参照して説明する。図6は、電子閃光装置(1)を写真用カメラである撮像装置(2)に外付け搭載した場合における電子閃光装置(1)の発光照射角(A)と、写真用カメラ(2)の撮影画角(B)との関係を示した略図である。図において、符号(SL)は電子閃光装置(1)の発光照射光軸を、符号(CL)は撮像装置(2)の撮影光軸をそれぞれ示している。また図7は,図6に示した状態における電子閃光装置(1)の上下方向の配光特性(光強度分布)を模式的に示した配光特性図である。前記発光照射角(A)とは、撮影に有効に利用できる電子閃光装置からの出射光が占める角度範囲の意味で、この配光特性図における光強度が50%となる角度に一致している。
【0005】
図6からも明らかなように、撮像装置から被写体までの距離である撮影距離が(X)である場合、当該距離(X)における撮像装置(2)の撮影範囲(XB)は、電子閃光装置(1)の発光照射範囲(XA)の中にあり、従って撮像装置(2)の撮影範囲(XB)の全域に電子閃光装置(2)の出射光が供給されていることになる。このような撮影距離にある被写体の撮影においては特に問題は発生しない。
【0006】
しかしながら、図において撮影距離(X)より近距離である撮影距離(Y)の場合、当該距離(Y)における撮像装置(2)の撮影範囲(YB)に対して電子閃光装置(1)の発光照射範囲は(YA)となり、図面上でカメラの撮影範囲(YB)の下方側に電子閃光装置(2)の発光照射範囲(YA)から外れる領域が発生する。この結果、当該領域にある被写体に対して供給される光量が不足するという不都合を生じることになる。
【0007】
このような不都合点への対応を考慮したものとして、例えば特開昭57−122423号公報により、電子閃光装置の発光照射光軸(SL)を撮影光軸(CL)方向に傾けるものが開示されている。すなわち、電子閃光装置の発光部全体を撮影光軸(CL)方向に、すなわち電子閃光装置の発光照射光軸(SL)が撮像装置の撮影光軸(CL)と交差するように傾けることにより先の光量不足を補うものが周知である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電子閃光装置から出射され、被写体に供給される光の特性について詳細に見てみると、前記電子閃光装置の発光部全体を撮影光軸方向に傾ける構成には依然として以下のような不都合点を有している。図8は、図6に示した電子閃光装置(1)と撮像装置(2)において、この電子閃光装置(1)の発光部全体を、その発光照射光軸(SL)が撮影光軸(CL)上の撮影距離(Z)の点(O)で交差するように傾けた場合の発光照射角(A)と撮影画角(B)とを示した略図である。また図9は、図8に示した状態における電子閃光装置(1)の上下方向の配光特性を模式的に示した配光特性図である。
【0009】
図8からも明らかなように、電子閃光装置(1)の発光部全体を傾けることにより、撮影距離(Y)における発光照射範囲と撮影範囲とは十分に重なっている。また、図9からも明らかなように、電子閃光装置(1)の発光部全体を傾けた場合の配光特性は、発光部全体を傾けていない場合の図7に示した配光特性を、図面上時計回りに所定角度回転して傾けた特性となっている。
【0010】
ところで、電子閃光装置から出射される発光照射光は、発光照射光軸上の適宜点を中心に見てみると、発光照射光軸と直交する平面上の発光照射範囲において大きな照度差は生じない。換言するなら、大きな照度差が生じない適宜点において発光照射光軸と直交する平面上の範囲が発光照射角で規定される発光照射範囲ということになり、ここで、上記適宜点を図8における点(O)とすると、電子閃光装置(1)は、点(O)において発光照射光軸(SL)と直交する平面(HS)上の発光照射範囲(AHS)においては大きな照度差は生じない。
【0011】
このため図9において、実際に撮影される撮影光軸(CL)と先の点(O)で直交する平面(HC)上の撮影範囲(BHC)における照明状態についてみると、この撮影範囲(BHC)の面は、発光照射光軸(SL)に直交することなく斜めに横切ることになる。したがって、図面上で点(O)より上方では電子閃光装置(1)に近接することから光量オーバー、点(O)より下方では電子閃光装置(1)から離れることから光量不足が生じ、この結果、撮影範囲と発光照射範囲が重なってはいるものの、得られる写真においては、図面の上下関係でいえば画面上部は明るく画面下部は暗くなる、という不都合を依然として有していることになる。
【0012】
本発明は、上述したような不都合点を考慮してなされたもので、撮影光軸と直交する平面に対して供給される出射光による照明状態を変えることなく当該出射光の照射方向を変えることができ、よって明るさにむらのない遠距離被写体に対する照明状態と同様の照明状態で近距離被写体を撮影できる電子閃光装置およびその電子閃光装置を搭載した撮像装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明による電子閃光装置は、集光光学部材を撮影光軸に向けて反射傘と反対方向に回転及び移動させることにより、撮影光軸と直交する平面に対して供給される出射光による照明状態を変えることなく当該出射光の照射方向を変化させるもので、具体的には以下の内容を含む。
【0014】
すなわち、本発明の請求項1に記載の発明は、光源と、この光源を覆う開口部を有する反射傘であって前記光源から出射される光を前記開口部に向けて反射させる反射傘と、この反射傘の開口部に配置される集光光学部材と、を備えた電子閃光装置において、撮影光軸と反射傘光軸の間に位置する回転軸を中心に前記集光光学部材の前記撮影光軸から遠方領域を前記反射傘と反対の方向に回転させると同時に、集光光学部材自体も撮影光軸に向けて移動させることにより、前記集光光学部材を介して外部に出射される光の照射方向を、撮影光軸に直交する平面上の撮影画角内に対する照射状態を変化させることなく撮影光軸方向に向きを変える機構を備えて構成した電子閃光装置に関するものであり、撮影光軸と直交する平面に対して供給される出射光による照明状態を変えることなく当該出射光の照射方向を可変できる作用を有する。
【0015】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子閃光装置における前記機構が更に制御手段を備え、その制御手段を、被写体までの距離および撮影レンズの焦点距離等を示す撮影情報が供給されることにより、当該撮影情報に応答して自動的に集光光学部材を回転および移動させる駆動機構を含んで構成した電子閃光装置に関するものであり、請求項1に記載の発明と同様の作用に加え、同作用を自動的に得られる作用を有する。
【0016】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の電子閃光装置に、集光光学部材を介して外部に出射される光の照射角度を変える照射角度可変手段を備えて構成した電子閃光装置に関するものであり、請求項1又は請求項2に記載の発明と同様の作用に加え、発光照射角度も変えることができる作用を有する。
【0017】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の電子閃光装置における照射角度可変手段を、被写体までの距離および撮影レンズの焦点距離等を示す撮影情報が入力されることにより動作するように構成した電子閃光装置に関するものであり、請求項3に記載の発明と同様の作用を有する。
【0018】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の電子閃光装置における照射角度可変手段を、制御手段の動作に応答して動作し、集光光学部材を介して外部に出射される光の照射角度を、制御手段が動作していない時に設定する照射角度より広角側に設定制御するように構成した電子閃光装置に関するものであり、請求項3又は請求項4に記載の発明と同様の作用を有する。
【0019】
本発明の請求項6に記載の発明は、光源と、この光源を覆う開口部を有する反射傘であって前記光源から出射される光を前記開口部に向けて反射する反射傘と、この反射傘の開口部に配置される集光光学部材と、を備えた電子閃光装置を搭載した撮像装置において、電子閃光装置を、撮影光軸と反射傘光軸の間に位置する回転軸を中心に前記集光光学部材の前記撮影光軸から遠方領域を反射傘と反対の方向に回転させると同時に集光光学部材自体も撮影光軸方向に移動させることにより、集光光学部材を介して外部に出射される光の照射方向を、撮影光軸に直交する平面上の撮影画角内に対する照射状態を変化させることなく撮影光軸方向に向きを変える機構を備えて構成した撮像装置に関するものであり、撮影光軸と直交する平面に対して供給される出射光による照明状態を変えることなく当該出射光の照射方向を可変できる作用を有する。
【0020】
本発明の請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の撮像装置における前記機構が更に制御手段を備え、その制御手段を、被写体までの距離および撮影レンズの焦点距離等を示す撮影情報が供給されることにより、当該撮影情報に応答して自動的に集光光学部材を回転および移動させる駆動機構を含んで構成した撮像装置に関するものであり、請求項6に記載の発明と同様の作用に加え、同作用を自動的に得られる作用を有する。
【0021】
本発明の請求項8に記載の発明は、請求項6又は請求項7に記載の撮像装置に、集光光学部材を介して外部に出射される光の照射角度を変える照射角度可変手段を備えて構成した撮像装置に関するものであり、請求項6又は請求項7に記載の発明と同様の作用に加え、発光照射角度も可変できる作用を有する。
【0022】
本発明の請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の撮像装置における照射角度可変手段を、被写体までの距離および撮影レンズの焦点距離等を示す撮影情報が入力されることにより動作するように構成した撮像装置に関するものであり、請求項8に記載の発明と同様の作用を有する。
【0023】
本発明の請求項10に記載の発明は、請求項8又は請求項9に記載の撮像装置における照射角度可変手段を、制御手段の動作に応答して動作し、集光光学部材を介して外部に出射される光の照射角度を、制御手段が動作していない時に設定する照射角度より広角側に設定制御するように構成した撮像装置に関するものであり、請求項8又は請求項9に記載の発明と同様の作用を有する。
【0024】
【発明の実施の形態】
次に、本発明にかかる電子閃光装置、およびその電子閃光装置を備えた撮像装置の実施の形態につき、図面を参照して説明する。図1は、本発明にかかる電子閃光装置の実施の形態を模式的に示した要部構成図である。図中、図6ないし図9に使用した符号と同符号の要素は、同一機能要素を示している。図1からも明らかなように、本発明にかかる電子閃光装置は、反射傘(3)と、この反射傘(3)内に配置された閃光放電管である光源(4)と、そして反射傘(3)の開口部前方に配置される集光フレネルレンズである集光光学部材(5)とを備えている。
【0025】
加えて本発明にかかる電子閃光装置は、図1の図面上で下方に位置する撮影光軸(CL)と内部に光源(4)が配置された反射傘(3)によって決定される反射傘光軸(HL)との間に位置する回転軸(P)を中心に、前記集光光学部材(5)を回転させると同時に、この回転軸(P)自体も撮影光軸(CL)に向けて移動させる制御部(6)とを備えて構成されている。なお、上述した反射傘光軸(HL)は、図1に示した状態においては先に図6で示した発光照射光軸(SL)と一致することはいうまでもない。
【0026】
本実施の形態における集光光学部材(5)は、図面上での縦方向寸法が反射傘(3)の縦方向寸法の約2倍に形成されている。図示はしていないが、図面上での奥行き寸法は、反射傘(3)の同方向寸法とほぼ等しい寸法に形成され、
光源(4)から出射された光およびこの光が反射傘(3)で反射された光を、図面上で右側に集光して投射するようにしてある。この集光光学部材(5)は、集光系レンズである、例えば平凸レンズの曲面をいくつもの同心円に分割し、その曲面を、壁面を介して連接することにより輪帯状に配列した集光フレネルレンズで構成しており、したがって、前記縦方向及び横方向には上記輪帯状の曲面の傾きが変化している。
【0027】
以下、上記のような構成を備えた本発明にかかる電子閃光装置の本実施の形態における動作・作用について、図面を参照して説明する。図1に示した状態において制御部(6)を動作させると、制御部(6)は集光光学部材(5)を、撮影光軸(CL)と反射傘光軸(HL)の間に位置する回転軸(P)を中心に、その撮影光軸(CL)から遠方領域が反射傘(3)と反対の方向に(図面上で時計回りに)回転させると同時に、集光光学部材(5)自体をも撮影光軸(CL)に向けて(図面上で下方に)移動させる。
【0028】
図2は、制御部(6)の上述した動作に基づく集光光学部材(5)の移動状態を模式的に示した図である。図2(a)は、図1に示した状態から集光光学部材(5)を、撮影光軸(CL)から遠方の領域(図面上で上方)が、反射傘(3)開口端面に対して時計回りに10度だけ回転させて傾け、かつ集光光学部材(5)自体をその上下寸法の1/8程度の距離だけ前記撮影光軸に向けて図面上で下方に移動させた状態を示している。
【0029】
同様に、図2(b)は、集光光学部材(5)を図1に示した状態から反射傘(3)の開口端面に対して時計回りに20度回転させて傾け、かつ上下寸法の1/5程度撮影光軸に向けて下方に移動させた状態を、また同図(c)は、集光光学部材(5)を図1に示した状態から反射傘(3)の開口端面に対して時計回りに30度回転させて傾け、かつ上下寸法の1/3程度だけ撮影光軸に向けて下方に移動させた状態をそれぞれ示している。
【0030】
ここで、図1および図2に示した状態における本発明にかかる電子閃光装置の配光特性(光強度分布)を、図面を参照して説明する。図3の(a)から(d)は、それぞれ図1および図2(a)ないし(c)に図示した状態における配光特性を模式的に示した配光特性図である。図中、図1と同符号の要素は同一機能要素を示している。図面からも明らかなように、本発明による電子閃光装置の配光特性は、先に図9で説明した発光部全体を発光照射光軸(SL)が撮影光軸(CL)と交差するように傾けた場合における配光特性とは異なり、見かけ上発光照射光軸(SL)が平行移動させられたものに等しい配光特性となっている。
【0031】
すなわち、本発明による電子閃光装置においては、集光光学部材(5)の回転及び下方移動に伴い、配光特性も集光光学部材(5)の移動方向(CL側)にその光量ピーク点が平行移動して行く特性となっている。これは、図1に示した遠距離被写体を照明する照明状態と何ら変わらない状態での照明状態のまま、その照射ピーク位置だけが集光制御部材(5)の移動方向、すなわち撮影光軸(CL)に向けて移動されていることを示し、実質的には、電子閃光装置における発光照射方向が上記移動方向に移動されていることになる。このような効果は、前記集光光学部材(5)の回転により集光光学部材(5)(例えば集光フレネルレンズ)に対する光源(4)及び反射傘(3)からの光の入射角が変化すること、及び下方移動により前記反射傘(3)の開口部には異なる寸法諸元を有するレンズ部分が移動してくること、の相乗効果から生ずるものである。
【0032】
このため、実際に撮影される撮影光軸と直交する平面上の撮影範囲内での照明状態は、この撮影範囲が見かけ上平行移動させられた発光照射光軸と直交することになることから、撮影範囲の上端部並びに下端部において光量オーバーあるいは光量不足を生じることはなく、その結果得られる写真は、画面全域において明るさにむらのない写真となる。
【0033】
上述のように、本発明にかかる電子閃光装置によれば、撮影光軸と直交する平面に対して供給される出射光による照明状態を変えることなく当該出射光の照射方向を変えることができ、明るさにむらのない遠距離被写体に対する照明状態と同様の照明状態で近距離被写体の撮影ができるようになる。
【0034】
図4は、本発明による電子閃光装置(F)をカメラ(C)に搭載した状態例を、撮影レンズ(L)と共に示したシステムブロック図であり、本発明による電子閃光装置(F)は、例えばこのブロック図に示したような構成により以下のように動作制御されることになる。図4において、カメラ(C)内の符号(C1)は、例えば以下に述べるような各種の情報から電子閃光装置(F)の発光部(F1)における発光照射方向と発光照射角度を演算するカメラ内のCPUを示している。
【0035】
カメラ内CPU(C1)には、測光センサ(C3)からの測光情報並びに調光センサ(C4)からの調光情報の他、撮影レンズ(L)内のズームエンコーダ(L2)およびAF(オートフォーカス)エンコーダ(L3)の情報を受ける撮影レンズCPU(L1)から、例えばカメラ使用者が手動にて設定したズーム焦点距離情報や、AFセンサ(C2)を含む自動焦点調節システムにより合焦位置に移動されたレンズ位置情報に基づき演算にて求められる被写体距離情報など、が入力される。また、電子閃光装置F内のストロボCPU(F2)からは、例えば自身の発光部(F1)と撮影レンズ(L)の撮影光軸とのパララックス情報として機能できるフラッシュ識別情報が入力される。
【0036】
カメラ内CPU(C1)は、上述したような各種の情報が入力されることにより、搭載されている電子閃光装置(F)における所望の発光照射方向と発光照射角度を演算し、当該演算結果に基づいた、例えば発光部(F1)に含まれることになる集光光学部材(5)の移動を制御するデータをストロボCPU(F2)に送信する。
【0037】
ストロボCPU(F2)は、受信したデータをもとに発光部(F1)の状態を制御する駆動部(F3)を動作せしめ、これにより具体的には例えば集光光学部材(5)が駆動部(F3)により先に述べたように移動制御されることになる。換言すると、図4のシステムブロック図に示したような構成の場合、図1において説明した制御部(6)は、ストロボCPU(F2)および駆動部(F3)等を含む被写体までの距離および撮影レンズの焦点距離等を示す各種の撮影情報に応答して自動的に集光光学部材(5)を回転および移動させる機構として形成されていることになる。
【0038】
加えて、集光光学部材(5)を介して外部に出射される光の照射角度を変えることができる、例えば集光光学部材(5)に対する反射傘(3)と光源(4)との組合せ体の位置を変える照射角可変機構を駆動部(F3)に併設することにより、先のストロボCPU(F2)に送信されたデータに基づいて上記照射角度可変機構を自動的に動作するようにもできる。
【0039】
さらに前記照射角度可変機構は、例えばカメラ内CPU(C1)における演算条件を適宜設定することにより、制御部(6)の動作による集光光学部材(5)の回転移動に応答して動作し、集光光学部材(5)を介して外部に出射される光の照射角度を、制御部(6)が動作していない時に設定する照射角度より広角側に設定制御するようにもできる。
【0040】
さらに上述した本発明にかかる電子閃光装置は、図4に示したように撮像装置に外付け形態で搭載するほか、撮像装置に内蔵することもでき、撮像装置に内蔵した場合、明るさにむらのない遠距離被写体に対する照明状態と同様の照明状態で近距離被写体の撮影ができる撮像装置を得られることになる。
【0041】
図5(a)および(b)は、本発明にかかる電子閃光装置における集光光学部材(5)の回転移動機構の一具体例を示す要部の概略構成図であり、同図(a)は同要部の概略平面透視図、同図(b)は同要部の概略正面透視図をそれぞれ示している。なお、本具体例は、先に図1等で説明した集光光学部材(5)を30度回転移動させる例とは異なり、装置のコンパクト化を考慮して同部材(5)を最大20度まで回転移動させる例である。また、図中、図1と同符号の要素は同一機能要素を表している。
【0042】
図5(a)および(b)に示したように、駆動源であるモータ(7)は、例えばウォームギアが一体形成された回転軸(8)を有し、この回転軸(8)の回転出力はピニオンギヤ(9)を介して複数のギヤからなる駆動ギヤ列(10)に伝達される。駆動ギヤ列(10)の両終端にあるギヤ(10A、10B)は、図5(a)の図面上で上端部と下端部に配置されされた一対の摺動レバー(11、12)のラックギヤ部(11A、12A)とそれぞれ螺合し、先のモータ(7)の回転駆動力をこの両摺動レバー(11、12)に伝達し、この摺動レバー(11、12)を図面の左右方向へ直線移動させる。この両摺動レバー(11、12)には、後述する一対の駆動レバー(13、14)の一端部(13A、14A)が回動自在に連結されている連結ピン(11B、12B)が設けられている。
【0043】
前記駆動レバー(13、14)は、一端部(13A、14A)が摺動レバー(11、12)に設けられた連結(ピン11B、12B)と回動自在に連結されていると共に、他端部(13B、14B)が、集光光学部材(5)の図5(a)および(b)における両側端面上部に設けられている一対の駆動ピン(5A)と遊嵌されている。よって、摺動レバー(11、12)の左右方向への直線移動に応答してその直線駆動力を集光光学部材(5)に伝達することができる。
【0044】
図5(a)における図面上で上端部と下端部に配置された一対の回転ガイド板(15、16)には、集光光学部材(5)の撮影光軸(CL)方向への傾き状態を制御するためのカム孔(15A、16A)が形成され、前記集光光学部材(5)の一対の駆動ピン(5A)は、そのカム孔(15A、16A)にそれぞれ嵌挿されている。
【0045】
図5(b)において集光光学部材(5)の両側端下部には、図1における符号(P)に相当する集光光学部材(5)自身の回転軸を形成する一対の回転軸ピン(5B)が形成されている。図5(b)における図面上で下端部に配置された一対の移動ガイド板(17、18)には、集光光学部材(5)の撮影光軸(CL)方向への移動状態を制御するためのカム孔(17A、18A)が形成され、前記一対の回転軸(ピン5B)が、そのカム孔(17A、18A)に嵌挿されている。
【0046】
すなわち、本実施の形態における集光光学部材(5)は、その上端部においては駆動レバー(13、14)の他端部(13B、14B)と一対の駆動ピン(5A)との遊嵌構造及びその駆動ピン(5A)とカム孔(15A、16A)との嵌装構造により、その下端部においては一対の回転軸ピン(5B)とカム孔(17A、18A)との嵌挿構造により、それぞれ回転移動可能に保持されていることになる。
【0047】
なお、図示はしていないが、駆動源であるモータ(7)の制御回路手段が設けられることはもちろんであり、この制御回路手段を含めた上述した各構成が先に図1において説明した制御部(6)に含まれる。また、回転ガイド板(15、16)および移動ガイド板(17、18)は、それぞれが備えるカム孔(15A、16A、17A、18A)をカム溝として本体の外装モールド内面に形成することができ、これにより本体の外装モールドにて兼用・一体化することもできる。
【0048】
さて、上述した構成における動作は、駆動源であるモータ(7)が駆動され、ピニオンギヤ(9)が反時計回りに回転したとすると、駆動ギヤ列(10)の両終端ギヤの内、図面上で上方のギア(10A)は時計回り、下方のギヤ(10B)は反時計回りに回転し、これらの回転がラックギヤを介して摺動レバー(11、12)に伝達され、よって摺動レバー(11、12)はそれぞれ図面における右方向に直線移動することになる。摺動レバー(11、12)の直線移動は、その一端部(13A、14A)が摺動レバー(11、12)に設けられた連結ピン(11B、12B)と回動自在に連結されている駆動レバー(13、14)に伝達され、この駆動レバー(13、14)を図面における右方向に押圧することになる。
【0049】
右方向に押圧された駆動レバー(13、14)はその他端部(13B、14B)が集光光学部材(5)の一対の駆動ピン(5A)と連結されていることから、この集光光学部材(5)を同方向に押圧し、これにより集光光学部材(5)は一対の駆動ピン(5A)とカム孔(15A、16A)および一対の回転軸ピン(5B)とカム孔(17A、18A)との関係により撮影光軸(CL)に向けて回転しながら図5(b)中に破線で示した状態まで移動することになる。
【0050】
モータ(7)を逆転させると各部材も逆方向へ回動もしくは移動することになり、集光光学部材(5)は図5(b)中に破線で示した状態から同図中の実線で示した状態に駆動制御されることになる。したがって、モータ(7)の正逆回転動作を、例えば被写体までの距離および撮影レンズの焦点距離等を示す撮影情報を検出し、この検出した撮影情報に応答して自動的に制御することにより、集光光学部材(5)の回転および移動動作を、上述した駆動ギヤ列(10)、駆動レバー(13、14)等から形成された駆動機構により、上記撮影情報に基づいて制御できることになる。
【0051】
なお、本実施の形態における電子閃光装置に対しても、先に述べた手動もしくは自動の周知照射角可変手段の併設、あるいは自動的な照射角可変手段を併設した場合における上述したモータ(7)の制御状態との連動展開、あるいは撮像装置への搭載展開については同様に適用できることはもちろんである。
【0052】
【発明の効果】
本発明にかかる電子閃光装置によれば、撮影光軸と直交する平面に対して供給される出射光による照明状態を変えることなく、当該出射光の照射方向を変えることができ、この結果、近距離被写体はもちろん種々の距離にある被写体に対し、明るさにむらのない遠距離被写体に対する照明状態と同様の好ましい照明状態を設定することができるようになる。
【0053】
又、本発明にかかる電子閃光装置を搭載した撮像装置によれば、明るさにむらのない遠距離被写体に対する照明状態と同様の照明状態で、近距離被写体の撮影ができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる電子閃光装置の実施の形態を模式的に示した要部構成図である。
【図2】 図1に示した状態からの集光光学部材の移動状態を模式的に示した説明図である。
【図3】 図1に図示した状態における配光特性を模式的に示した配光特性図である。
【図4】 本発明にかかる電子閃光装置をカメラに搭載した場合のシステムブロック図である。
【図5】 本発明にかかる電子閃光装置における集光光学部材回転移動機構を示す概略透視図である。
【図6】 従来技術による電子閃光装置の発光照射角と写真用カメラの撮影画角との関係を示す説明図である。
【図7】 図6に示す電子閃光装置の上下方向の配光特性を模式的に示した配光特性図である。
【図8】 従来技術による電子閃光装置の発光部全体を傾けた場合の発光照射角と写真用カメラの撮影画角との関係を示す説明図である。
【図9】 図8に示す電子閃光装置の上下方向の配光特性を模式的に示した配光特性図である。
【符号の説明】
3.反射傘
4.光源
5.集光光学部材
6.制御部
7.モータ
8.回転軸
9.ピニオンギヤ
10.駆動ギヤ列
11.摺動レバー
12.摺動レバー
13.駆動レバー
14.駆動レバー
15.回転ガイド板
16.回転ガイド板
17.移動ガイド板
18.移動ガイド板
CL.撮影光軸
HL.反射傘光軸

Claims (10)

  1. 光源と、
    開口部を有し、前記光源の一部を覆ってその光を前記開口部に向けて反射させる反射傘と、
    前記反射傘の開口部に配置され、前記反射された光を集光する集光光学部材と、を備えた電子閃光装置であって、
    前記電子閃光装置が取り付けられた撮像装置の撮影光軸と前記反射傘の光軸との間に位置する回転軸を中心に、前記集光光学部材の前記撮影光軸から遠方の領域を前記反射傘と反対側の方向に回転させると同時に、前記集光光学部材自体も撮影光軸に向けて移動させることにより、前記集光光学部材を介して外部に出射される光の照射方向を、撮影光軸に直交する平面上の撮影画角内に対する照射状態を変化させることなく、撮影光軸方向に向きを変える機構を備えていることを特徴とする電子閃光装置。
  2. 前記機構は制御手段を更に備え、その制御手段は、少なくとも被写体までの距離および撮影レンズの焦点距離を示す撮影情報が供給されることにより、当該撮影情報に応答して自動的に前記集光光学部材を回転および移動させる駆動機構を含むことを特徴とする、請求項1に記載の電子閃光装置。
  3. 前記集光光学部材を介して外部に出射される光の照射角度を変える照射角度可変手段を更に備えていることを特徴とする、請求項1もしくは請求項2に記載の電子閃光装置。
  4. 前記照射角度可変手段は、少なくとも被写体までの距離および撮影レンズの焦点距離を示す撮影情報が入力されることにより動作することを特徴とする、請求項3に記載の電子閃光装置。
  5. 前記照射角度可変手段は、前記制御手段の動作に応答して動作し、前記集光光学部材を介して外部に出射される光の照射角度を、前記制御手段が動作していない時に設定する照射角度より広角側に設定制御することを特徴とする、請求項3もしくは請求項4に記載の電子閃光装置。
  6. 光源と、
    開口部を有し、前記光源の一部を覆ってその光を前記開口部に向けて反射させる反射傘と、
    前記反射傘の開口部に配置され、前記反射された光を集光する集光光学部材と、を備えた電子閃光装置を搭載した撮像装置であって、
    前記電子閃光装置が、前記撮像装置の撮影光軸と前記反射傘の光軸との間に位置する回転軸を中心に、前記集光光学部材の前記撮影光軸から遠方の領域を前記反射傘と反対側の方向に回転させると同時に、前記集光光学部材自体も撮影光軸に向けて移動させることにより、前記集光光学部材を介して外部に出射される光の照射方向を、撮影光軸に直交する平面上の撮影画角内に対する照射状態を変化させることなく、撮影光軸方向に向きを変える機構を備えていることを特徴とする撮像装置。
  7. 前記機構は制御手段を更に備え、その制御手段は、少なくとも被写体までの距離および撮影レンズの焦点距離を示す撮影情報が供給されることにより、当該撮影情報に応答して自動的に前記集光光学部材を回転および移動させる駆動機構を含んでいることを特徴とする、請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記集光光学部材を介して外部に出射される光の照射角度を変える照射角度可変手段を更に備えていることを特徴とする、請求項6もしくは請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記照射角度可変手段は、少なくとも被写体までの距離および撮影レンズの焦点距離を示す撮影情報が入力されることにより動作することを特徴とする、請求項8に記載の撮像装置。
  10. 前記照射角度可変手段は、前記制御手段の動作に応答して動作し、前記集光光学部材を介して外部に出射される光の照射角度を、前記制御手段が動作していない時に設定する照射角度より広角側に設定制御することを特徴とする、請求項8もしくは請求項9に記載の撮像装置。
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