JP4390913B2 - 偽造防止用スレッドとそれを用いた偽造防止用紙 - Google Patents

偽造防止用スレッドとそれを用いた偽造防止用紙 Download PDF

Info

Publication number
JP4390913B2
JP4390913B2 JP18009799A JP18009799A JP4390913B2 JP 4390913 B2 JP4390913 B2 JP 4390913B2 JP 18009799 A JP18009799 A JP 18009799A JP 18009799 A JP18009799 A JP 18009799A JP 4390913 B2 JP4390913 B2 JP 4390913B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thread
counterfeit
paper
diffraction grating
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18009799A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001011792A (ja
Inventor
要司 岩本
修 中村
大作 羽音
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP18009799A priority Critical patent/JP4390913B2/ja
Publication of JP2001011792A publication Critical patent/JP2001011792A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4390913B2 publication Critical patent/JP4390913B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Paper (AREA)
  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Holo Graphy (AREA)
  • Control Of Vending Devices And Auxiliary Devices For Vending Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、偽造防止用スレッドおよびそれを用いた偽造防止用紙に関する。詳しくは、基材樹脂フィルムに光回折格子またはホログラムパターンからなる樹脂層を形成し、当該樹脂層上に強磁性材薄膜層を重畳して設けたことを特徴とする偽造防止用スレッドとそれを用いた偽造防止用紙に関する。
このような偽造防止用紙は、商品券、ギフト券、証明書、チケット、投票券、切符、ラベル等の各種セキュリティ媒体に使用することができる。
【0002】
【従来技術】
各種セキュリティ媒体の偽造防止策として、種々のスレッドを用紙に抄き込む手法がある。このようなスレッドによる偽造防止手段は用紙を製造する段階において設けられるので、カラーコピーやスキャナー取込み、製版印刷等による方法での偽造は困難である。しかし、真正のスレッドに似せた偽造スレッドを抄き込んだ偽造用紙が出回る場合があり、単純な光輝性のスレッドのみでは真正の判断には十分でない場合が生じる。このため、ホログラムや光回折格子パターンを表面に設けたスレッドも開発されているが、大量生産向きの方法が開発されたことや偽造手法の巧妙さから偽造防止効果が低下してきている。
【0003】
一方、一般的な磁気記録材をスレッドに組み合せた構造も磁気記録情報の改ざんが容易なため、高度の偽造防止構造とはいえない。
そのため、より強度の偽造防止構造として、ホログラム形成層と磁気記録を組合せた構造として、特開平10−105031号公報では、ホログラム形成層に強磁性材層を被着して備えた情報記録媒体が提案されている。
そこで、本発明はこのような情報記録媒体にさらに改良を加えて偽造防止用スレッドやそれを用いた偽造防止用紙に適用することで一層の偽造防止効果を図ろうとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第1は、偽造防止用紙に抄き込んで使用するためのスレッドであって、樹脂フィルムからなる基材上に光回折格子またはホログラムパターンが形成された樹脂層を有し、当該樹脂層上に被着された強磁性材薄膜層をさらに備えることを特徴とする偽造防止用スレッド、にある。かかる偽造防止用スレッドであるため偽造、改ざんが困難である。
【0005】
このような偽造防止用スレッドは、光回折格子またはホログラムパターンからなる微細凹凸に追従して強磁性材薄膜層を厚み50nm〜500nmで形成することにより、該強磁性材薄膜層に微細凹凸の長手方向に磁気ヘッドの磁界を印加した場合の角型比が0.8〜1.0であって、前記印加方向に対して垂直な方向に磁気ヘッドの磁界を印加した場合の角型比が0.5以下である磁気異方性を付与することができ、また、光回折格子またはホログラムパターンが磁気特性の変化を与えるように異なるパターンの組み合わせとすることができる。これらの場合は偽造、改ざんを一層困難とする。また、樹脂層と強磁性材薄膜層との間に光反射層を設ければ、パターンの視認を明瞭にし光輝性を高めることができ、スレッドの裏面または表面に接着剤層を設ければ偽造防止用紙における基紙との接着を強固にすることができる。
【0006】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第2は、基紙に上記の偽造防止用スレッドを抄き込んで設けた偽造防止用紙であって、上記基紙は、該スレッドを間欠的に露出する表出部と該表出部間であって該スレッドを間欠的に覆う被覆部とを備えていることを特徴とする偽造防止用紙、にある。かかる偽造防止用紙であるため、偽造、改ざんが困難である。
【0007】
このような偽造防止用紙は、光回折格子またはホログラムパターンが磁気特性の変化を与えるように異なるパターンの組み合わせとすることができ、また偽造防止用紙には、表出部と被覆部を複数列設け、複数本の偽造防止用スレッドを含ませることができる。この場合は、偽造、改ざんが一層困難となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の偽造防止用スレッドは、基材上に光回折格子またはホログラムパターンが形成された樹脂層を設け、その表面に強磁性材薄膜をスパッタ等の気相法で形成し磁性層兼反射層を形成するかまたは別にアルミニウム等の光反射層を介在させて通常の光輝性スレッドと同等の反射効果を持たせた構成からなるもので、光回折格子またはホログラムによる特有の光輝性および3次元表示効果と強磁性材薄膜による磁気特性から、通常の光輝性スレッドや磁気スレッドでは得られない複合した効果を有し、偽造、改ざん困難性を高めるものである。
また、光回折格子またはホログラムを特定のパターン形状とすることにより強磁性材から読み出される磁気特性に変化を与えて偽造、改ざんをさらに困難なものとすることができる。
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明することにする。
図1は、本発明の偽造防止用スレッドの一部断面を含む斜視図である。本発明の偽造防止用スレッド10は、樹脂フィルムからなる基材11上に樹脂層12を有し、当該樹脂層には光回折格子またはホログラムパターン13が形成されている。さらに、当該光回折格子またはホログラムパターン13上には、特定の材料からなる強磁性材薄膜層15を備えている。図中、矢印(A),(B)は印加磁界の方向を示すもので、後述するように磁気ヘッドの印加磁界方向により異なる磁気特性を示す。
本発明の好ましい実施形態では、光回折格子またはホログラムパターンからなる微細凹凸に追従して強磁性材薄膜層15を形成することにより、該強磁性材薄膜層に磁気異方性を付与することができることにある。なお、ここで「追従して」とは、光回折格子またはホログラムパターンからなる微細凹凸上に強磁性材薄膜層を気相成膜したときに、当該薄膜表面が概ね前記微細凹凸の形状に平行した近似した状態の凹凸になることを意味する。
本発明の他の好ましい実施形態では、光回折格子またはホログラムパターン13を磁気特性の変化を与えるように異なるパターンの組み合わせとすることにある。このようにすることで、その固有パターン構成から読み出し磁気特性に対してそれぞれ固有の識別情報を与えることができる。
【0010】
本発明のさらに他の好ましい実施形態では、基材11の光回折格子パターンまたはホログラムパターン13と強磁性材薄膜層15との間に光反射層14を設けることで、これによりパターンの視認を明瞭にすることができ光輝性が高まる。また、基材11の光回折格子パターンまたはホログラムパターン13形成面とは反対側の面(以下、「裏面」ともする。)に、接着剤層16aを設け、強磁性材薄膜層15上面(以下、「表面」ともする。)に接着剤層を設けることにある。これらの接着剤層は、スレッドを偽造防止用紙に抄き込んだ際に用紙との接着強度を高める効果をもたらす。
【0011】
以下、偽造防止用スレッドの各構成要素についてさらに詳細に説明する。
基材11としては、耐水性および耐熱性のある樹脂フィルムが使用でき、一般的にはポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムをはじめとしてその他のポリエステル樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、ポリプロピレン樹脂フィルム、ポリサルホン樹脂フィルム、ポリフェニレンサルファイド樹脂フィルム、セルロース系樹脂フィルム、等が挙げられる。厚さは、1〜300μm程度、好ましくは、5〜50μmの厚さが推奨できる。
【0012】
光回折格子またはホログラムパターン13を形成する樹脂層12を構成する材料は、光回折格子またはホログラムの微小凹凸形状を付与できうる合成樹脂が使用できる。この合成樹脂としては、熱可塑性合成樹脂、例えばポリ塩化ビニル、アクリル樹脂(例えばポリメチルメタクリレート等)、ポリカーボネート、もしくはポリスチレン等、または熱硬化性合成樹脂、例えば不飽和ポリエステル、メラミン、エポキシ、ポリエステル(メタ)アクリレート(本明細書においては、(メタ)アクリレートの語は、アクリレートおよびメタクリレートの双方を包含する意味である。)、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、もしくはトリアジン系(メタ)アクリレート等が挙げられる。あるいは、上記熱可塑性合成樹脂および熱硬化性合成樹脂を混合して使用しても良い。
【0013】
さらに合成樹脂としては、特に、熱プレスよりホログラムの微小凹凸形状をエンボスでき、エンボス後には、硬化して充分な耐久性を生じるものが良く、いわゆる紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、熱硬化、自然硬化型の反応性の樹脂等が用いられうる。本発明においては、紫外線もしくは電子線で硬化する樹脂が適している。具体的には、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレングリコールグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルジ (メタ)アクリレート、ソルビトールテトラグリシジルエーテルテトラ(メタ)アクリレート等のラジカル重合性不飽和基を有する単量体が用いられうる。
【0014】
さらに、熱成形性を有する紫外線または電子線硬化性樹脂としては、以下の化合物(1)〜(8)を重合もしくは共重合させた重合体に対し、後述する方法 (イ)〜(ニ)によりラジカル重合性不飽和基を導入したものが用いられうる。
【0015】
(1)水酸基を有する単量体:N−メチロール(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等。
(2)カルボキシル基を有する単量体:(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロイルオキシエチルモノサクシネート等。
(3)エポキシ基を有する単量体:グリシジル(メタ)アクリレート等。
【0016】
(4)アジリジニル基を有する単量体:2−アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、2−アジリジニルプロピオン酸アリル等。
(5)アミノ基を有する単量体:(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等。
(6)スルフォン基を有する単量体:2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸等。
(7)イソシアネート基を有する単量体:2,4−トルエンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの1モル対1モル付加物等のジイソシアネートと活性水素を有するラジカル重合性単量体の付加物等。
【0017】
(8)さらに、上記の重合体のガラス転移点を調節したり、硬化膜の物性を調節したりするために、上記の化合物と、この化合物と共重合可能な以下のような単量体とを共重合させることができる。このような共重合可能な単量体としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0018】
次に、上述のようにして得られた重合体を以下に述べる方法(イ)〜(ニ)により反応させ、ラジカル重合性不飽和基を導入することによって、紫外線もしくは電子線硬化性樹脂が得られる。
(イ)水酸基を有する単量体の重合体または共重合体の場合には、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を有する単量体等を縮合反応させる。
(ロ)カルボキシル基、スルフォン基を有する単量体の重合体または共重合体の場合には、前述の水酸基を有する単量体を縮合反応させる。
(ハ)エポキシ基、イソシアネート基あるいはアジリジニル基を有する単量体の重合体または共重合体の場合には、前述の水酸基を有する単量体もしくはカルボキシル基を有する単量体を付加反応させる。
(ニ)水酸基あるいはカルボキシル基を有する単量体の重合体または共重合体の場合には、エポキシ基を有する単量体あるいはアジリジニル基を有する単量体あるいはジイソシアネート化合物と水酸基含有アクリル酸エステル単量体の1モル対1モルの付加物を付加反応させても良い。
またさらに、前述の単量体と、上記の熱成形性の紫外線または電子線硬化性樹脂とを混合して用いることもできる。
【0019】
また、上記のものは、電子線照射により十分に硬化可能であるが、紫外線照射で硬化させる場合には、増感剤として、ベンゾキノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル類、ハロゲン化アセトフェノン類等の紫外線照射によりラジカルを発生するものも用いることができる。
当該樹脂層は着色することもでき、その場合には紫外線や電子線の照射に対して変退色のない染料が好ましい。具体的には、1−2型アゾ系金属錯塩染料、1−1型アゾ系金属錯塩染料、金属フタロシアニン系染料等を使用することができる。
【0020】
上記の合成樹脂より構成される着色されたまたは無色透明な光回折格子またはホログラムパターン樹脂層12は、グラビアコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ダイコート法等のコーティング方法により、厚さ0.1〜100μm、望ましくは、0.5〜50μmに塗布形成される。
【0021】
光反射層14または透明反射層は、光回折格子またはホログラムパターンに反射性を与える(ホログラム画像等の光輝性効果を増大させる)ためのものである。透明反射層の場合は、反射透明性を有する反射層であり、その材質としては、ホログラム樹脂層12とは屈折率の異なる物質の連続薄膜や、厚みが200Å未満の金属薄膜等があげられる。
【0022】
光回折格子パターンは、格子間隔100〜20,000nm、深さ10〜1,000nmの範囲で形成された回折格子パターンを前記樹脂層12に形成したもので、入射光を特定の回折角度で回折するため、観察方向により変化した色光を与えるものである。この回折格子は格子間隔dが一定であれば、光の波長によって回折角度φが異なり、また光の波長が一定であれば、格子間隔dによって回折角度φが異なる。この関係は下記の(式1)で示される。
λ=d(sinω+sinφ) (式1)
λ:波長 d:格子間隔 ω:入射角度 φ:回折角度
この光回折格子パターンの形成法としては、機械的に切削するもののほか、電子線描画装置によりレジスト上にパターン形成しフォトエッチングの方法で蝕刻することができ、これらの原版を複製用の型版にとり、型押しして転写する方法が採用される。
【0023】
一方、ホログラムパターンは、2または3次元画像を再生可能な表面凹凸パターンとして形成されたものである。この表面凹凸パターンとしては、物体光と参照光との光の干渉による干渉縞の光の強度分布が凹凸模様で記録されたレリーフホログラムを使用可能であり、その他のホログラムとしては、フレネルホログラム、フラウンホーファホログラム、レンズレスフーリエ変換ホログラム、イメージホログラム等のレーザ再生ホログラム、およびレインボーホログラム等の白色光再生ホログラム、さらにそれらの原理を利用したカラーホログラム、コンピュータホログラム、ホログラムディスプレイ、マルチプレックスホログラム、ホログラフィックスステレオグラム等が挙げられる。ホログラムの場合も干渉縞のピッチ、凹凸の深さは、回折格子と同程度のものである。
【0024】
次に、強磁性材薄膜層15は、結晶性あるいはアモルファスのものであっても良く、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)のいずれか1種または2種以上の組み合わせからなる磁性材料を主成分として、これに、ほう素(B)、炭素(C)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、珪素(Si)、燐(P)、硫黄(S)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブテン(Mo)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、インジウム(In)、錫(Sn)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)、鉛(Pb)から選ばれた数種の金属または非金属元素の添加物から構成されている。
【0025】
強磁性材薄膜層の形成は、主成分となる鉄、コバルト、ニッケルからなる合金と添加元素からなる材料あるいはこれらの混合物をターゲット材または蒸着源として、スパッタリング、蒸着、イオンプレーティングなどの真空プロセスを用いた手段で光回折格子またはホログラムパターン層上に形成する。
強磁性材薄膜層の厚みは、500〜5000Åが適切である。当該層の下限値が500Å以下となる理由は、磁性体層の厚みが薄くなるため、磁性体の絶対量の減少と共に飽和磁束が減少し、磁気信号が小さくなるためであり、真偽判定に用いる磁気信号を得るためには磁性体の厚みは、500Å以上が必要となるためである。また、5000Åが上限値となる理由は、他の方法で作製した磁性体膜(通常は厚さ1μm以上)と明確な区別をつけるためであり、これ以上厚くすることは避けることが好ましいからである。さらに、これ以上の厚さとなる場合は、膜の内部応力によるカール等でスレッドの特性が悪くなり、しわ、クラックが発生する場合があるからである。
強磁性材薄膜層の生産性および磁気信号の安定性から、好ましい当該層の厚さは、1500〜3000Å(0.15〜0.3μm)の範囲である。
【0026】
このような強磁性材薄膜層は、Hc(保磁力)、Bm(飽和磁束密度)において特異な特性を示し、その磁気特性から通常印加の磁界強度とその磁界によって磁化される磁性体の磁束密度とは非線形のB−H特性(ヒステリシス曲線)を有するので、一般の磁性材料とは明確に区別することができる。
図2は、強磁性材薄膜層のヒステリシス曲線を示すもので、平滑で凹凸のない基材面では、図2(A)のように、強磁性材薄膜層15は、保磁力Hcが小さく、かつ高角型比(0.8〜1.0)のB−Hヒステリシス曲線が得られる。一方、凹凸のある基材面では、図2(B)のように、飽和磁束密度Bmが減少し保磁力Hcが増大し低角型比(0.5以下)のヒステリシス特性が得られる。
【0027】
角型比の変化は、微細凹凸パターンに対する印加磁界の方向によっても生じる。例えば、図1において微細凹凸の長手方向に磁気ヘッドの磁界を印加した場合(図1の矢印A方向)には、微細凹凸の上面、側面、底面のそれぞれの部分が細長い長方形と仮定でき長手方向に自発磁化を生じる磁性体と考えることができる。このため、矢印(A)方向に磁界を加えた場合は、角型比の高いB−H特性が得られ(低磁界で飽和する。)、矢印(B)方向に磁界を加えると、磁化容易軸(自発磁化方向)と90°の方向を持つため、飽和させるためにはより大きな磁界が必要となり角型比が小さいB−H特性が得られる。また、その中間の角度においては、図3の曲線で得られる角度依存値をとることになる。角度90°(直交)において理論的には零(0)となるが、一定の長さを有するため零にはならない。なお、角型比Rsqは、次の(式2)で表される。
Rsq=Br(残留磁束密度)/Bm(飽和磁束密度) (式2)
【0028】
光回折格子またはホログラムパターンを形成した樹脂層12と、強磁性材薄膜層15との間には、光反射層14として非磁性金属膜を設けることができる。このようにする場合には強磁性体薄膜の色に影響されることなしに、非磁性金属の光沢色が反射光として外部から観測されるようになり、外見上は一般の光回折格子またはホログラムと変わらない偽造防止用スレッドが与えられる。このような光反射層は反射性の非磁性金属材料が使用され、金、銀、アルミニウム、クロム、ニッケル等が使われる。一般的にはコストとよび技術上の問題からアルミニウムが好ましく採用され、その厚さは、100Å〜2000Å程度の厚みに形成するが、好ましくは200Å〜1000Å程度の厚みである。
【0029】
青銅、真鍮、白銅等の合金は着色もしくは薄膜の反射率を調整する場合に用いられるが、金属化合物を使用する場合は、その選択により透明または半透明の蒸着層にできる効果がある。これには金属あるいは合金の酸化物、硫化物等の金属化合物を使用することができ、硫化亜鉛(ZnS)、酸化チタン(TiO2 )、フッ化マグネシウム(MgF2 )、チタン酸バリウム(BaTiO2 )等が好ましく使用される。
【0030】
図4は、光回折格子またはホログラムパターンの例を示す図である。前記のように特定の磁気特性を与えるように組み合わせパターンを示すものであり、光回折格子またはホログラムパターン13が、磁気ヘッドの操作方向またはスレッドの長さ方向に対して異なる読み取り磁気特性を与えるように異なる凹凸の配置角度からなるパターンの組み合わせから構成されている。
図4(A)の場合は、光回折格子またはホログラムパターン13の「有る」部分と「無い」部分13nとがスレッドの長さ方向に対して繰り返し形成されている。このパターンの「有る」部分を「1」、「無い」部分を「0」とすれば、1,0,1,0の繰り返し信号が得られることになる。
図4(B)の場合は、光回折格子またはホログラムパターン13の「無い」部分13nと、スレッドの長さ方向に対して「凹凸が平行」の場合と、「凹凸が直交」する場合とが繰り返し形成されている。このパターンの「無い」部分を「0」、「凹凸が平行」の場合を「1」、「凹凸が直交」の場合を「2」とすれば、0,1,2,0,1,2の繰り返し信号が得られることになる。
【0031】
図4(C)の場合は、光回折格子またはホログラムパターン13の「無い」部分13nと、スレッドの長さ方向に対して「凹凸が平行」の場合と、「凹凸が直交」する場合と、「凹凸が45°で交差」する場合とが、繰り返し形成されている。このパターンの「無い」部分を「0」、「凹凸が平行」の場合を「1」、「凹凸が直交」の場合を「2」、「凹凸が45°で交差」する場合を「3」とすれば、0,1,2,3,0,1,2,3の繰り返し信号が得られることになる。
このような信号の組み合わせは、上記以外にも各種の方法が可能であり、凹凸の角度の変化により図3のように磁気特性が変化することから、他の角度の場合も読み取りが可能であり、実質的に無制限の数の信号種別をスレッドに対して付与することができる。
【0032】
接着剤層16aは、偽造防止用スレッド10を用紙に抄き込んだ際に、用紙との接着強度を高めるためのものであり、熱溶解温度60〜80°Cの水可溶性バインダー等からなる接着剤層を基材11の裏面に設けることができる。あるいは、接着剤層は、強磁性材層の上面(表面)に設けてもよい。具体的には、水可溶性である、でんぷん、カゼイン、カルボキシメチルセルローズ、カルボキシエチルセルローズ等からなる接着剤を採用することができる。
あるいはまた、接着剤層は、熱溶解温度60〜80°Cのホットメルト型接着剤であってもよい。その塗布厚みは、数μm以内のものであってよい。
【0033】
次に、本発明の偽造防止用紙について説明する。
スレッドを窓部に表出するように入れた偽造防止用紙は、従来のものは例えば基紙に光輝性スレッド等を抄き込んだタイプの用紙であって、基紙が光輝性スレッドを間欠的に露出する表出部(ウィンド)と、該表出部間で光輝性スレッドを間欠的に覆う被覆部とを備えたものが知られている。この構成の偽造防止用紙は、多筒式抄紙機の一つの抄き網部上に、スレッドと同じ幅かそれより広幅の小さな凸部を設け、この凸部の上にスレッドを載せた状態で紙料液を供給することによって製造できる。つまり、このようにすれば、凸部のない位置ではスレッドが紙料液で挟まれるので被覆部が形成され、凸部の位置ではスレッドが紙料液の下面側から露出するので表出部が形成される。
【0034】
上記の構成のようなウィンド付きスレッド用紙においては、光輝性スレッド等が表出部において間欠的に露出しているので、コピーした場合でも金属色が再現されないことから偽造防止できる。また、偽造品かどうかを見るために用紙の端面を確認する必要がなく、しかも、光輝性スレッド等が基紙からはがれてしまうのを防止できる。
【0035】
図5は、本発明の偽造防止用紙の1実施形態を示す図である。図5(A)はその平面図、図5(B)は、図5(A)のA−A線における断面を示している。
図5のように、本発明の偽造防止用紙20の第1の実施形態では、基紙21にスレッド10を、1本抄き込んだ構成であって、基紙21には、スレッド10を間欠的に露出する複数の表出部26と、各表出部間でスレッド10を間欠的に覆う被覆部27とを備えている。表出部26はスレッドと同幅でもよいが、それより広幅としてスレッド10の両サイドを透かし部28となるようにすることで、抄造時に発生するスレッドの公差(ブレ)を透かし部により吸収することができる。
【0036】
ただし、基紙21は、スレッド10の両端部分がいずれのスレッドに対しても被覆部17として構成されていることが好ましい。スレッドの端部が露出しているとスレッドの剥離が生じるからである。使用するスレッドの幅は用紙の使用目的にもより特に制限されないが、0.2mm〜5mm程度のものが通常使用される。
【0037】
図6は、本発明の偽造防止用紙の第2の実施形態を示す図である。図6(A)はその平面図、図6(B)は、図6(A)のA−A線における断面を示している。図6のように、本発明の偽造防止用紙の第2の実施形態では、基紙21にスレッド10を複数本抄き込んだ構成であって、基紙21は、スレッド10を間欠的に露出する複数の表出部26と、各表出部間でスレッド10を間欠的に覆う被覆部27とを備えていることは第1の実施形態と同一ある。
この第2の実施形態では、表出部26と被覆部27とが複数本のスレッドに対してスレッド端における用紙の端部からの同一位置において同一状態に現れている特徴がある。すなわち、紙端からxの位置においてはスレッド10aに対してもスレッド10bに対しても共に表出部であり、紙端からyの位置においてはスレッド10aに対してもスレッド10bに対しても共に被覆部となっている。
ただし、基紙21は、スレッド10の両端部分がいずれのスレッドに対しても被覆部27として構成されていることが好ましい。スレッドの端部が露出しているとスレッドの剥離が生じるからである。使用するスレッドの幅は用紙の使用目的にもより特に制限されないが、0.2mm〜5mm程度のものが通常使用される。
複数のスレッドの幅は同幅である必要はなく、また色調、光学特性、発色特性、磁気特性等をそれぞれ変えることも任意である。
このように、セキュリティ媒体に2本以上の複数のスレッドを導入することにより、偽造スレッドを単純に貼り付けるような方法は偽造コストが増大し、工程が複雑となるため、偽造抑制効果が増大する。
【0038】
図7は、本発明の偽造防止用紙の第3の実施形態を示す図である。図7(A)はその平面図、図7(B)は、図7(A)のA−A線における断面を示している。図7のように、本発明の偽造防止用紙の第3の実施形態では、基紙21にスレッド10を複数本抄き込んだ構成であって、基紙21は、スレッド10を間欠的に露出する複数の表出部26と、各表出部間でスレッド10を間欠的に覆う被覆部27とを備えていることは第1の実施形態と同一ある。
この第3の実施形態では、表出部26と被覆部27とが複数本のスレッドのうちの少なくとも隣接する2本のスレッド間において、スレッド端における用紙の端部からの同一位置において異なる状態に現れている特徴がある。すなわち、紙端からxの位置においてはスレッド10aに対しては表出部、スレッド10bに対しては被覆部となっている。ただし、基紙21は、スレッド10の両端部分が被覆部27として構成されていることが好ましいのは第1の実施形態と同一であり、以下の実施形態においても同様である。
このように、表出部をいわゆる千鳥状に設ける場合は、用紙を積み重ねた場合のスレッド部の盛り上がりを低減することができ、印刷加工を容易にし、巻き取り用紙の取扱い時における巻崩れを防止することができる。
【0039】
次に、本発明の偽造防止用紙の製造状態を説明する。
図8は、スレッド入り偽造防止用紙を抄き込む状態を示す図である。図8(A)はスレッドに平行な断面、図8(B)は、図8(A)においてスレッドに直角なC−C線における断面、図8(C)は、同様D−D線における断面を示している。図示のように、このスレッド入り偽造防止用紙20は、スレッド10と同幅あるいはそれよりも広幅のすき網部の凸部29aを抄紙機のすき網部29に適宜な間隔で設け、この凸部29aの上にスレッド10を載せた状態で紙料液22aを供給することによって製造できる。つまり、このようにすれば、凸部29aと凸部29aの間の位置ではスレッド10が紙料液22aで挟まれるので被覆部27が形成され、凸部29aの位置ではスレッド10が最下面となるので、抄紙機のすき網から用紙を剥離した際には、スレッドが表面に現れて表出部26が形成される。
すき網部の凸部29aを図8(D)のように、スレッド10と同幅にする場合はスレッド10の両側に透かし部28が入らないことになる。また、スレッドをまたぐような広幅とする場合は、透かし部が入り装飾的効果を高め、前記のようにスレッドのブレを吸収することができる。
また、スレッドの周辺に透かし模様25を設ける場合は、凸部29aと同様にすき網部に模様状の凸部を形成すれば良い。
【0040】
【実施例】
(実施例)
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
<偽造防止用スレッドの作製>
偽造防止用スレッドの基材フィルム11として、平滑性が良く透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製「ルミラーS−28」)〔厚み;16μm〕に、常温で固体であり熱成形性を有する樹脂層、例えば常温で固体の紫外線硬化性樹脂層(回折格子形成層)を形成し、この面に光回折格子パターンが凹凸状に形成されている原版を加圧接触させて、回折格子パターンを樹脂層表面に転写すると同時に透明なフィルムの背後から紫外線を照射して樹脂層12を硬化させて光回折格子パターンを形成した。なお、光回折格子パターンは、図3(B)のように形成し、光回折格子またはホログラムパターン13の「無い」部分と、スレッドの長さ方向に対して「凹凸が平行」の場合と、「凹凸が直交」する場合とが繰り返されるように構成した。
【0041】
続いて、この光回折格子パターン面に、Alによる蒸着膜を厚み、300Åに形成してから、鉄Fe−珪素Si系からなる強磁性材薄膜15をスパッタリング法で、膜厚0.2μmになるように形成した。
また、基材フィルムの裏面に、塩酢ビ系接着剤を1μmの厚みに塗布した後、スリッタ機を使用して、幅2mmにスリッタして、本発明の偽造防止用スレッドを完成した。
【0042】
このスレッドの磁気特性を測定した結果、微細凹凸に平行した方向に印加磁界をかけたとき(図1における矢印A方向)は、角型比は0.9であった。また、直交した方向(矢印B方向)のときは、角型比は0.2であった。そのときの測定は、VSM(試料振動型磁束計)の直流磁場による計測であるが、交流磁場によるB−Hアナライザーによる計測であっても同じ結果となる。
【0043】
<偽造防止用紙の抄造>
上記で製造した偽造防止用スレッド10の2本が、図6のように偽造防止用紙に現れるように、表出部26がピッチ10mm×幅10mm、被覆部27がピッチ10mmで繰り返される抄き網パターンの抄紙機で、90kg/四六版の上質紙に抄造した。なお、被覆部27の上部の紙料が35g/m2 、被覆部の下部の紙料が69g/m2 となるように抄き網部の凸部の高さを調整した。
このようにして完成した偽造防止用紙20は、磁気ヘッドで読み取った場合、スレッドの長さ方向に対して、パターンの「無い」部分が「0」、「凹凸が平行」の場合が「1」、「凹凸が直交」の場合が「2」として、0,1,2,0,1,2の繰り返し信号が得られた。
【0044】
【発明の効果】
以上に詳述のように本発明の偽造防止用スレッドは、基材上に光回折格子またはホログラムパターンが形成された樹脂層を設け、その表面に強磁性材薄膜層を必要により光反射層を介在させて設けてあるので、通常の光輝性スレッドと同等の反射効果を持ち、光回折格子またはホログラムによる特有の光輝性を呈するほか、3次元表示効果と強磁性材薄膜による微細凹凸の長手方向に磁気ヘッドの磁界を印加した場合の角型比が0.8〜1.0であって、前記印加方向に対して垂直な方向に磁気ヘッドの磁界を印加した場合の角型比が0.5以下である磁気異方性を持つ磁気特性から通常の光輝性スレッドや磁気スレッドでは得られない複合した効果を発揮し、偽造困難性を高めたものとなる。また、光回折格子またはホログラムを特定のパターン形状とすることにより強磁性材から読み出される磁気特性に変化を与えて偽造、改ざんを一層困難なものとすることができる。また、本発明の偽造防止用紙は、基紙にこのような偽造防止用スレッドを抄き込んであるので、複製が困難であり商品券やその他の有価証券等の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の偽造防止用スレッドの一部断面を含む斜視図である。
【図2】 強磁性材薄膜層のヒステリシス曲線を示すある。
【図3】 印加磁界の方向による角型比の変化を示す図である。
【図4】 光回折格子またはホログラムパターンの例を示す図である。
【図5】 本発明の偽造防止用紙の第1の実施形態を示す図である。
【図6】 本発明の偽造防止用紙の第2の実施形態を示す図である。
【図7】 本発明の偽造防止用紙の第3の実施形態を示す図である。
【図8】 スレッド入り偽造防止用紙を抄き込む状態を示す図である。
【符号の説明】
10 偽造防止用スレッド
11 基材
12 樹脂層
13 光回折格子またはホログラムパターン
14 光反射層
15 強磁性材薄膜層
16a 接着剤層
20 偽造防止用紙
21 基紙
22a 紙料液
26 表出部
27 被覆部
28 透かし部
29 すき網部
29a すき網部の凸部

Claims (8)

  1. 偽造防止用紙に抄き込んで使用するためのスレッドであって、該スレッドは、樹脂フィルムからなる基材上に光回折格子またはホログラムパターンが形成された樹脂層を有し、当該樹脂層上に形成された光回折格子またはホログラムパターンからなる微細凹凸に気相成膜により追従して強磁性材薄膜層を厚み50nm〜500nmで形成することにより、該強磁性材薄膜層に磁気異方性を付与し、微細凹凸の長手方向に磁気ヘッドの磁界を印加した場合の角型比が0.8〜1.0であって、前記印加方向に対して垂直な方向に磁気ヘッドの磁界を印加した場合の角型比が0.5以下であることを特徴とする偽造防止用スレッド。
  2. 光回折格子またはホログラムパターンからなる微細凹凸が磁気特性の変化を与えるように異なるパターンの組み合わせであることを特徴とする請求項1記載の偽造防止用スレッド。
  3. 光回折格子またはホログラムパターンが形成された樹脂層と強磁性材薄膜層との間に光反射層を備えることを特徴とする請求項1から請求項2記載の偽造防止用スレッド。
  4. 基材の光回折格子またはホログラムパターンが形成される面とは反対側の面に接着剤層が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3記載の偽造防止用スレッド。
  5. 強磁性材薄膜層上に接着剤層がさらに設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4記載の偽造防止用スレッド。
  6. 基紙に請求項1ないし請求項5記載の偽造防止用スレッドを抄き込んで設けた偽造防止用紙であって、上記基紙は、該スレッドを間欠的に露出する表出部と該表出部間であって該スレッドを間欠的に覆う被覆部とを備えていることを特徴とする偽造防止用紙。
  7. 光回折格子またはホログラムパターンが磁気特性の変化を与えるように異なるパターンの組み合わせであることを特徴とする請求項6記載の偽造防止用紙。
  8. 表出部と被覆部が複数列設けられ、複数本の偽造防止用スレッドを抄き込んだことを特徴とする請求項6および請求項7記載の偽造防止用紙。
JP18009799A 1999-06-25 1999-06-25 偽造防止用スレッドとそれを用いた偽造防止用紙 Expired - Fee Related JP4390913B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18009799A JP4390913B2 (ja) 1999-06-25 1999-06-25 偽造防止用スレッドとそれを用いた偽造防止用紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18009799A JP4390913B2 (ja) 1999-06-25 1999-06-25 偽造防止用スレッドとそれを用いた偽造防止用紙

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001011792A JP2001011792A (ja) 2001-01-16
JP4390913B2 true JP4390913B2 (ja) 2009-12-24

Family

ID=16077388

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18009799A Expired - Fee Related JP4390913B2 (ja) 1999-06-25 1999-06-25 偽造防止用スレッドとそれを用いた偽造防止用紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4390913B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002242097A (ja) * 2001-02-16 2002-08-28 Dainippon Printing Co Ltd 磁気防止用スレッドとそれを用いた偽造防止用紙及び真偽判定方法
JP2002266290A (ja) * 2001-03-15 2002-09-18 Dainippon Printing Co Ltd 偽造防止用スレッドとそれを用いた偽造防止用紙及び真偽判定方法
ES2325532T3 (es) * 2001-12-22 2009-09-08 Ovd Kinegram Ag Elemento de seguridad difractivo.
DE10221491A1 (de) * 2002-05-14 2003-12-04 Kurz Leonhard Fa Optisch variables Flächenmuster
JP4946155B2 (ja) * 2006-05-01 2012-06-06 大日本印刷株式会社 セキュリティ媒体読取装置
JP2013130847A (ja) * 2011-12-22 2013-07-04 Dainippon Printing Co Ltd 体積型ホログラム記録用感光性組成物および体積型ホログラム積層体の製造方法
JP6243313B2 (ja) * 2014-10-15 2017-12-06 藤森工業株式会社 異方粘着性シート
CN107194486A (zh) * 2017-06-16 2017-09-22 北京微影时代科技有限公司 一种异常座位数据处理的方法及装置
CN111546800B (zh) * 2020-06-12 2023-04-25 山东泰宝信息科技集团有限公司 点光源识读激光加密塑膜烫印箔及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001011792A (ja) 2001-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6502757B1 (en) Information recorded medium, device for reading the information, information recorded medium transfer foil, and method for producing information recorded medium
US20050128543A1 (en) Optically variable security devices
JP4390265B2 (ja) 真偽判定用媒体、真偽判定用媒体ラベル、真偽判定用媒体転写シート、真偽判定可能なシート、および真偽判定可能な情報記録体
JP4390913B2 (ja) 偽造防止用スレッドとそれを用いた偽造防止用紙
JP4193377B2 (ja) 潜像形成可能な転写箔及び潜像を有する転写媒体
JP4194073B2 (ja) 光回折構造体
JPH0648075A (ja) 情報記録媒体
JP2009134093A (ja) 回折構造物及びそれを用いた偽造防止媒体、並びに偽造防止用紙
JP4562925B2 (ja) 真正性識別部、真正性識別部貼付け用ラベル、および真正性識別部転写シート
JP3937557B2 (ja) 磁気バーコードを有する用紙
JP3967137B2 (ja) 偽造防止用スレッドとそれを用いた偽造防止用紙
JP2004198447A (ja) 偽造防止用スレッド、偽造防止用基材、および偽造防止用印刷物
JP2005301093A (ja) 真偽判定用媒体、真偽判定用媒体ラベル、真偽判定用媒体転写シート、真偽判定可能なシート、および真偽判定可能な情報記録体
JP4686042B2 (ja) 偽造防止用磁気転写箔
JP4390914B2 (ja) 偽造防止用スレッドとそれを用いた偽造防止用紙
JP5282514B2 (ja) 真正性識別体
JP2002215010A (ja) 真正性識別体
JP2003075621A (ja) 真正性証明用回折格子、およびそれが設けられた記録体
JP5644077B2 (ja) 真正性識別体、真正性判定シート及び真正性判定方法
JP4910599B2 (ja) 回折構造転写箔及び偽造防止媒体の製造方法
JP4467676B2 (ja) 磁気情報転写箔およびそれを用いた磁気情報形成方法
JP2002266290A (ja) 偽造防止用スレッドとそれを用いた偽造防止用紙及び真偽判定方法
JP4686041B2 (ja) 偽造防止用磁気転写箔
JP2002242097A (ja) 磁気防止用スレッドとそれを用いた偽造防止用紙及び真偽判定方法
JP2002103860A (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060525

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081028

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081211

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090402

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090623

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090930

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091007

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121016

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131016

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees