JP4390750B2 - 茶飲料の製造方法 - Google Patents

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本発明は、優れた香気を有する茶飲料の製造方法に関する。
茶葉の抽出液に含まれるアミノ酸が熱分解されることによって、青海苔様の香気が生じることが知られている。この青海苔様の香気の主成分はジメチルスルフィドであり、沸点が約36℃と揮発しやすく、また、酸素により酸化生成物に変化しやすい性質を有している。
アミノ酸からジメチルスルフィドを生成させるためには加熱が必要であるが、加熱によりジメチルスルフィドが揮発し、また、酸化生成物に変化して、飲料としては好ましくない劣化臭様の香気が発生するという、相容れない問題があった。
従って、密封容器詰茶飲料のように、熱や酸素の影響を受ける工程が多々ある飲料の製造においては、一般的に香料、エキスや抹茶またはジメチルスルフィド等を添加することによって香気を補充している。例えば、特許文献1にはジメチルスルフィドを添加した粉抹茶の製造方法が示されている。
特許第2923409号公報
上記問題に鑑み、本発明では、茶飲料の製造工程を改良することによって、茶葉由来の香気成分を増加させると共に、その揮発及び酸化を抑制し、添加物に拠らずに香気に優れた茶飲料を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、テアニン含有量が40ppm〜210ppmである茶葉抽出液を調製する工程と、該調製された茶葉抽出液を嫌気条件にする工程と、該嫌気条件下の茶葉抽出液を密封状態で100℃以上に加熱処理する工程と、該加熱処理された茶葉抽出液を密封容器に充填する工程とを具備する茶飲料の製造方法を提供する。
前記茶葉抽出液は、テアニン含有量が80ppm〜190ppmに調製された抽出液であることが好ましい。また、前記加熱処理は120℃〜140℃で行われることが好ましい。
また、前記所定のテアニン含有量を有する茶葉抽出液は、0℃〜60℃で茶葉を抽出した抽出液を30重量%〜100重量%含むことが好ましい。
さらに、前記加熱処理された茶葉抽出液を密封容器に充填する工程は、前記加熱処理に続いて該茶葉抽出液を0℃〜35℃に冷却し、密封容器に充填する工程であることが好ましい。
本発明に従えば、適切な量のアミノ酸を含有する茶葉抽出液を、嫌気条件下で密封加熱することにより、香気成分ジメチルスルフィドを増加させると共にその揮発及び酸化を抑制し、青海苔様の香気に優れた茶飲料を製造することが可能である。
本発明に拠れば、青海苔様の香気の主成分であるジメチルスルフィドを多く含み、香気に優れた茶飲料を提供することができる。このジメチルスルフィドは、茶葉の抽出液に含まれるアミノ酸が熱分解されることによって生じるものである。そこで本発明者らは、茶葉抽出液中に含まれるアミノ酸の量に着目した。
茶葉抽出液にはアミノ酸が豊富に含まれているが、中でもテアニンと呼ばれるγ-グルタミルエチルアミドが最も多く含まれており、また安定性も高い。よって、本発明においては、茶葉抽出液に含まれるアミノ酸量の指標としてテアニン含有量を用いた。
テアニン含有量は、OPA(オルトフタールアルデヒド)誘導体蛍光発色法によるHPLC法(池ヶ谷賢次郎・高柳博次・阿南豊正:茶業研究報告 第71号(1990))に従って測定した。OPA誘導体蛍光発色法によるHPLC法では、アミノ酸を含有する溶液を一定とり、OPA試薬とアミノ酸の反応でOPA誘導体を生成させ、この誘導体を逆相クロマトグラフィーで分離し、蛍光検出器にて測定する。
<OPA試薬の調製> OPA143 mgを10 mlの0.1Mホウ酸緩衝液に加えて完全に溶解後、0.25 mlの2-メルカプトエタノールを加えた後使用する。
<分析用移動相> 移動相A:12%エタノール溶液1Lに、1Mクエン酸溶液と1Mクエン酸三カリウム溶液でpH6.0に調整した緩衝液3.5 mlを加える。移動相B:50%エタノール溶液1Lに移動相Aに用いたものと同じ緩衝液3.5 mlを加える。
<測定用試料溶液の調製> 測定する茶抽出液を蒸留水を用いて5倍に希釈し、0.45μmのメンブランフィルターでろ過する。この液とOPA試薬を1:2の割合でとり、数回攪拌した後、速やかにこの溶液をHPLCに注入し測定する。
<HPLCの条件> カラム:Wakosil-II 5C18HG 直径4.6mm×250mm、カラム温度:40℃、移動相:A液およびB液、流速:1.0 ml/分、勾配:A液100〜0%およびB液0〜100%、分析時間:60分、検出:蛍光検出(励起波長340 nm、検出波長455 nm)。
本発明の茶飲料の製造方法は、まず茶葉の抽出液を調製する工程を具備する。茶葉の抽出は、従来周知の方法によって行えばよく、例えば、茶葉をイオン交換水に浸漬して抽出した後、粗濾過、微細濾過して得ることができる。
ここで調製された加熱前の茶葉抽出液には40ppm〜210ppmのテアニンが含有されることが好ましい。加熱前の茶葉抽出液に40ppm以上のテアニンが含まれることにより、加熱後の茶飲料に適度なジメチルスルフィドが生成し、喫飲する際に好ましい香気が感じられる。しかしながら、加熱前の茶葉抽出液に210ppmを超えるテアニンが含有されると、ジメチルスルフィドが過剰に生成され、香味のバランスが崩れるため、茶飲料として好ましくない風味になる。従って、加熱前の抽出液に含まれるテアニン含有量は、40ppm〜210ppmの範囲にあることが好ましい。より好ましいテアニン含有量は50ppm〜200ppm、特に好ましくは80ppm〜190ppmであり、青海苔様の香気が特に優れ、口に残るいや味もなく香味のバランスが特に良好である。
上記のテアニン含有量を有する茶葉抽出液は、例えば0℃〜60℃で茶葉を抽出した抽出液を30重量%〜100重量%含むことによって調製される。また或いは、高温水で茶葉を抽出した抽出液と、低温水で茶葉を抽出した抽出液のそれぞれのテアニン含有量を測定し、所望のテアニン含有量になるように適切な割合で混合することによって調製してもよい。
一般に、茶葉を低温で抽出した方が抽出液中に含まれるアミノ酸が多いことが知られている。従って、高温で抽出したアミノ酸含有量の低い抽出液と、低温で抽出したアミノ酸含有量の高い抽出液を準備し、それらを適宜混合して所望のアミノ酸含有量の抽出液を調製することは、当業者には容易である。
茶葉抽出液の調製の一実施例として、90℃以上で茶葉を抽出した抽出液に、60℃以下で茶葉を抽出した抽出液を30重量%以上配合することで、テアニン含有量40ppm以上の抽出液を得ることができる。また、90℃以上で茶葉を抽出した抽出液に、60℃以下で茶葉を抽出した抽出液を50重量%以上配合することで、テアニン含有量80ppm以上の抽出液を得ることができる。但し、茶葉の種類、抽出時間等の諸条件により、テアニン含有量が異なることは明らかであり、高温抽出液と低温抽出液の混合割合は、各抽出液のテアニン含有量により適宜調節されるべきである。
なお、所望のテアニン含有量を有する抽出液の調製方法はこれに限らず、茶葉の種類、抽出温度、抽出時間等の条件と、抽出液中のテアニン含有量との関係が既知であれば、1種類の抽出液を用いて調製してもよい。さらに、3種類以上の抽出液を適宜混合して調製してもよい。
次に、調製された茶葉抽出液を嫌気条件にする。抽出液を嫌気条件にすることにより、アミノ酸の熱分解によって生成したジメチルスルフィドの酸化を抑制することができる。これにより、茶飲料中にジメチルスルフィドの酸化生成物が含まれ、劣化臭が発生することを防ぐことが可能である。
ここで嫌気条件とは、抽出液中の溶存酸素濃度を低下させた状態を意味する。溶存酸素濃度は、ジメチルスルフィドの酸化を抑制する為にはより低い方が好ましいが、操作の容易性、経済性等の種々の観点から、適宜選択してよい。
嫌気条件にする方法としては、公知の膜濾過方法、真空脱気方法、ガス置換脱気方法等を用いて行うことができるが、これらに限定されない。
次に、嫌気条件下の茶葉抽出液を密封状態で加熱処理する。密封状態で加熱することにより、ジメチルスルフィドの揮発を抑え、香気の発散を減少させることが可能である。
加熱温度は、ジメチルスルフィドが生成する温度以上であればよく、例えば100℃以上とする。しかしながら、120℃以上であれば、茶飲料の殺菌を同時に行うことができるために好都合である。一方、加熱温度が高すぎると、風味や香味が劣化する虞があるため、140℃以下とすることが好ましい。従って、本工程における加熱処理は、100℃〜140℃、より好ましくは120℃〜140℃で好適に行われる。
抽出液を密封状態で加熱する方法としては、例えばプレート式熱交換器、チューブ式熱交換機等を用いることにより行うことができるが、これらに限定されない。
次に、密封状態で加熱された抽出液は、冷却されるか、或いは放熱によって温度を低下させて密封容器に充填され、茶飲料製品として供される。加熱後の抽出液を速やかに密封容器に充填することにより、揮発によって失われるジメチルスルフィドを減少させることができる。
より好ましい態様としては、加熱後の抽出液を直ちに0℃〜35℃に冷却してから充填することが好ましい。ジメチルスルフィドの沸点が36℃であるため、抽出液を35℃以下に冷却することにより、充填操作中のジメチルスルフィドの揮発を減少させることができる。
なお、茶飲料が充填される密封容器は、ペットボトル、缶、ビン、紙パック、プラスチックカップ等の何れのものでもよいが、これらに限定されない。
次に、本発明に従って製造された茶飲料の香気及び風味を評価した実施例を示す。
茶葉抽出液A、B及びCを、下記の通りに調製した。調製した抽出液A〜Cを、下記実施例1〜6及び比較例1〜6に具体的に示したように混合し、各種条件で処理した。
[抽出液A]
茶葉A 10gを、イオン交換水350gを用いて90℃で3分間抽出した後、粗ろ過、微細濾過し、得られた抽出液にイオン交換水を加えて1000gにした。
[抽出液B]
茶葉B 15gを、イオン交換水500gを用いて45℃で15分間抽出した後、粗ろ過、微細濾過し、得られた抽出液にイオン交換水を加えて1000gにした。
[抽出液C]
茶葉C 15gを、イオン交換水500gを用いて25℃で45分間抽出した後、粗ろ過、微細濾過し、得られた抽出液にイオン交換水を加えて1000gにした。
[実施例1]
抽出液Aを3750g、抽出液Bを1250g、及びL−アスコルビン酸(BASF武田ビタミン(株))1.5gを混合し、重曹でpH5.9に調整し、テアニン量48ppmの調製液を得た。この調製液をガス置換方法(窒素置換)にて嫌気状態にした後、プレート式熱交換器を用いて130℃で90秒間の密封加熱を行ない、90℃で密封容器に充填した。
[実施例2]
抽出液Aを2500g、抽出液Bを2500g、及びL−アスコルビン酸(BASF武田ビタミン(株))1.5gを混合し、重曹でpH5.9に調整し、テアニン量94ppmの調製液を得た。この調製液をガス置換方法(窒素置換)にて嫌気状態にした後、プレート式熱交換器を用いて130℃で90秒間の密封加熱を行ない、90℃で密封容器に充填した。
[実施例3]
抽出液Aを1250g、抽出液Bを3750g、及びL−アスコルビン酸(BASF武田ビタミン(株))1.5gを混合し、重曹でpH5.9に調整し、テアニン量147ppmの調製液を得た。この調製液をガス置換方法(窒素置換)にて嫌気状態にした後、プレート式熱交換器を用いて130℃で90秒間の密封加熱を行ない、90℃で密封容器に充填した。
[実施例4]
抽出液Aを500g、抽出液Bを4500g、及びL−アスコルビン酸(BASF武田ビタミン(株))1.5gを混合し、重曹でpH5.9に調整し、テアニン量178ppmの調製液を得た。この調製液をガス置換方法(窒素置換)にて嫌気状態にした後、プレート式熱交換器を用いて130℃で90秒間の密封加熱を行ない、90℃で密封容器に充填した。
[実施例5]
抽出液B 5000gにL−アスコルビン酸(BASF武田ビタミン(株))1.5gを加え、重曹でpH5.9に調整し、テアニン量202ppmの調製液を得た。この調製液をガス置換方法(窒素置換)にて嫌気状態にした後、プレート式熱交換器にて130℃で90秒間の密封加熱を行ない、90℃で密封容器に充填した。
[実施例6]
抽出液Aを1250g、抽出液Bを3750g、及びL−アスコルビン酸(BASF武田ビタミン(株))1.5gを混合し、重曹でpH5.9に調整し、テアニン量147ppmの調製液を得た。この調製液をガス置換方法(窒素置換)にて嫌気状態にした後、プレート式熱交換器を用いて130℃で90秒間の密封加熱を行ない、直後に30℃に冷却し無菌条件下で密封容器に充填した。
[比較例1]
抽出液A 5000gにL−アスコルビン酸(BASF武田ビタミン(株))1.5gを加え、重曹でpH5.9に調整し、テアニン量0ppmの調製液を得た。この調製液をガス置換方法(窒素置換)にて嫌気状態にした後、プレート式熱交換器を用いて130℃で90秒間の密封加熱を行ない、90℃で密封容器に充填した。
[比較例2]
抽出液Aを4500g、抽出液Bを500g、及びL−アスコルビン酸(BASF武田ビタミン(株))1.5gを混合し、重曹でpH5.9に調整し、テアニン量19ppmの調製液を得た。この調製液をガス置換方法(窒素置換)にて嫌気状態にした後、プレート式熱交換器を用いて130℃で90秒間の密封加熱を行ない、90℃で密封容器に充填した。
[比較例3]
抽出液Aを3750g、抽出液Bを1250g、及びL−アスコルビン酸(BASF武田ビタミン(株))1.5gを混合し、重曹でpH6.1に調整し、テアニン量48ppmの調製液を得た。この調製液をプレート式熱交換器を用いて130℃で90秒間の密封加熱を行い、90℃で密封容器に充填した。
[比較例4]
抽出液Aを2500g、抽出液Bを2500g、及びL−アスコルビン酸(BASF武田ビタミン(株))1.5gを混合し、重曹でpH6.2に調整し、テアニン量94ppmの調製液を得た。この調製液をガス置換方法(窒素置換)にて嫌気状態にした後、開放状態で95℃で1分間加熱し、90℃で密封容器に充填した。
[比較例5]
抽出液Aを500g、抽出液Bを4500g、及びL−アスコルビン酸(BASF武田ビタミン(株))1.5gを混合し、重曹でpH6.2に調整し、テアニン量178ppmの調製液を得た。この調製液をガス置換方法(窒素置換)にて嫌気状態にした後、開放状態で95℃で1分間加熱し、90℃で密封容器に充填した。
[比較例6]
抽出液C 5000gにL−アスコルビン酸(BASF武田ビタミン(株))1.5gを加え、重曹でpH5.9に調整し、テアニン量233ppmの調製液を得た。この調製液をガス置換方法(窒素置換)にて嫌気状態にした後、プレート式熱交換器を用いて130℃で90秒間の密封加熱を行ない、90℃で密封容器に充填した。
[評価]
上記実施例1〜6及び比較例1〜6について、香気成分のジメチルスルフィド量を下記の通りに測定した。
サンプル調整:実施例1〜6及び比較例1〜6をそれぞれ10mlずつバイアルビンに取り、NaClを3g加えた。また、内部標準液として0.1%シクロヘキサノールを5μl添加した。香気成分の抽出は固層マイクロ抽出(SPME)法を用いGC/MSにて分析をおこなった。
分析条件:
SPME :ジビニルベンゼン/カルボキセン(Carboxen)/ポリジメチルシロキサン
抽出 :60℃、30分
GC/MS:Agilent 5973N
カラム :DB-WAX (0.25mmiI.D.×60m×0.25μm)
流速 :1.0ml/分
オーブン :35℃(3分)〜5℃/分〜240℃(5分)
注入口 :-50℃〜12℃/s〜240℃、スプリットレス。
また、テアニン量は、上記したようにOPA誘導体蛍光発色法によるHPLC法に従って測定した。
さらに、実施例1〜6及び比較例1〜6について、香気と味の官能評価を行った。官能評価は5人の熟練した審査官が行い、評価の基準は、良好:4点、やや良好:3点、やや悪い:2点、悪い:1点とした。5人の平均点を算出し、◎:3.5以上、○:2.5以上3.5未満、△:1.5以上2.5未満、×:1.5未満として表した。
表1に、実施例1〜6及び比較例1〜6の処理条件、測定結果、評価結果を表した。
Figure 0004390750
表1から、テアニン量が低い比較例1、比較例2は、嫌気操作および密閉状態での100℃以上の加熱を加えてもジメチルスルフィドが殆ど検出されないことが示された。
実施例1は香味ともに良好であったが、同等のテアニン量を含むが嫌気操作を行わなかった比較例3は、ジメチルスルフィドが殆ど検出されず、香味ともに劣ることが示された。
比較例4及び5は、テアニンを多く含有したが、嫌気操作及び密封加熱を行わなかった。さらに、加熱が100℃以下であった。これらでは、ジメチルスルフィドが殆ど検出されなかった。
実施例2〜6は、適度なテアニン含有量であり、嫌気操作、密封加熱を行うことにより、十分なジメチルスルフィドが生成することが示された。特に、充填温度が低い実施例6は、実施例3と同量のテアニン含有量でありながら、生成したジメチルスルフィドは多かった。よって、密封加熱後に冷却して充填することにより、ジメチルスルフィドの減少が抑えられることが示された。
比較例6はテアニン含有量が最も高く、ジメチルスルフィドの生成量も多いが、官能評価では劣っていた。よって、過剰なテアニン含有量はかえって風味に影響することが示された。

Claims (5)

  1. テアニン含有量が40ppm〜210ppmである茶葉抽出液を調製する工程と、
    該調製された茶葉抽出液を嫌気条件にする工程と、
    該嫌気条件下の茶葉抽出液を密封状態で100℃以上に加熱処理する工程と、
    該加熱処理された茶葉抽出液を密封容器に充填する工程と、
    を具備する茶飲料の製造方法。
  2. 前記テアニン含有量が80ppm〜190ppmである、請求項1の茶飲料の製造方法。
  3. 前記加熱処理が120℃〜140℃で行われる、請求項1又は2に記載の茶飲料の製造方法。
  4. 前記所定のテアニン含有量を有する茶葉抽出液は、0℃〜60℃で茶葉を抽出した抽出液を30重量%〜100重量%含むことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の茶飲料の製造方法。
  5. 前記加熱処理された茶葉抽出液を密封容器に充填する工程は、前記加熱処理に続いて該茶葉抽出液を0℃〜35℃に冷却し、密封容器に充填する工程である、請求項1〜4の何れかに記載の茶飲料の製造方法。
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