JP7162691B2 - 花香を有する固形組成物 - Google Patents

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Description

本発明は固形組成物に関し、より具体的には、花香をもたらす固形組成物に関する。
茶葉を加工して得られる茶飲料は、日本のみならず世界中で幅広く飲用されている。茶飲料は、ペットボトルや缶などの容器に殺菌充填された容器詰め飲料として販売されていたり、或いは、乾燥及び粉末化をして粉体の形態にし、水や湯などで溶解して飲用するものとして販売されていたりする。水や湯を利用して飲用する粉末状の茶としては、大きく分けて二種類の形態があり、一つは茶葉の抽出液を乾燥して得られるインスタント茶であり、もう一つは茶葉をそのまま粉砕して得られる粉末茶である。
インスタント茶としては、これまでに茶の風味改善を図った技術が開示されており、例えば、茶葉抽出液の製造において同一の茶葉原料から複数回にわたって抽出操作を行って得られたインスタント茶(特許文献1)や、エタノールと水とを特定割合で含む混合溶液を用いて緑茶抽出物を精製することによってカフェイン量を低減させたインスタント茶(特許文献2)等が開示されている。また、時間経過に伴う風味劣化の抑制を目的として、グルコースやマルトース等の単糖類又は二糖類を利用したインスタント茶(特許文献3)も開示されている。粉末茶に関しては、水に対する分散性や溶解性の向上を目的として、例えば、茶葉の粉砕物を植物抽出液に分散させてから当該分散液を噴霧乾燥して得られる粉末茶(特許文献4)や、水溶液中で粉砕及び微粒化して得られる粉砕茶葉を主体とした粉末茶(特許文献5)等が開示されている。
特開2013-226111号公報 特開2009-72188号公報 特開2013-153739号公報 特開2010-233559号公報 特開2007-289115号公報
茶飲料の中でいわゆる高級緑茶が有する特徴的な香気として、花香と呼ばれるものがある。これまで様々な種類の茶固形組成物が開発及び販売されているが、花香に特化した優れた香気をもたらす茶固形組成物は知られていない。そこで、本発明は、水などの媒体に添加したときに、花香として優れた香りをもたらす固形組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく本発明者らは鋭意検討した結果、固形組成物におけるリナロール及び1-ペンテン-3-オンの含有比率を特定の範囲となるように調整することによって、高級茶らしい花香の良い香りが感じられることを見出した。これらの知見に基づき、本発明者らは本発明を完成するに至った。
本発明は、これに限定されるものではないが、以下に関する。
(1)リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含有し、リナロール含有量の1-ペンテン-3-オン含有量に対する重量比が30以上である、固形組成物。
(2)粉末組成物である、(1)に記載の組成物。
(3)2種類以上のデキストリンを含有する、(1)又は(2)に記載の組成物。
(4)直鎖状デキストリン及び環状デキストリンを含有する、(3)に記載の組成物。
(5)ゲラニオールをさらに含有する、(1)~(4)のいずれか1に記載の組成物。
(6)α-イオノン、2-メチルブタナール、2,4-ヘプタジエナール、β-シクロシトラール、(z)-3-ヘキセノール、1-ペンテン-3-オール、ネロリドール、ヘキサナール、(E)-リナロールオキシド、β-ミルセン、トランス-β-オシメン、L-α-テルピネオール、サリチル酸メチル、ベンジルアルコール及びインドールからなる群より選択される一以上の芳香成分をさらに含有する、(1)~(5)のいずれか1に記載の組成物。
(7)茶葉抽出物を含有する、(1)~(6)のいずれか1に記載の組成物。
(8)茶葉抽出物が、煎茶の茶葉抽出物である、(7)に記載の組成物。
(9)(1)~(8)のいずれか1に記載の組成物を含有する、飲食品。
(10)飲料である、(9)に記載の飲食品。
(11)茶飲料である、(10)に記載の飲食品。
本発明によれば、水などの媒体に添加したときに、花香として優れた香りをもたらす固形組成物を提供することができる。本発明の固形組成物は、水又は湯を用いて茶飲料とすることができ、茶飲料の飲用時に高級茶らしい花香をもたらすことができる。本発明の固形組成物は、茶飲料に対して非常に軽量であることから、輸送時の利便性に極めて優れている。
また、本発明の固形組成物は、食品の原料としても利用することができる。茶風味を有する食品は、近年その数や種類は増加傾向にある。本発明の固形組成物を利用して、例えば、ケーキ、カステラ、キャンディー、クッキー、ゼリー、プリン、チョコレート等の菓子類に対して、優れた花香を付与することができる。
本発明の固形組成物について、以下に説明する。なお、特に断りがない限り、本明細書において用いられる「ppm」、「ppb」、及び「重量%」は、重量/重量(w/w)のppm、ppb、及び重量%をそれぞれ意味する。
本発明の一態様は、リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含有し、リナロール含有量の1-ペンテン-3-オン含有量に対する重量比が30以上である、固形組成物である。かかる構成を採用することにより、固形組成物から花香が呈され、その香りは花香として優れたものとなる。ここで、本明細書において「花香」とは、スズラン様のさわやかな香りにバラ様の甘い匂いが加わった香りを意味する。
(茶葉抽出物)
本発明の固形組成物は、茶葉抽出物を含有することができる。ここで、本明細書において「茶葉抽出物」とは、茶葉より抽出された成分を意味する。本発明において、茶葉は、ツバキ科ツバキ属の植物(Camellia sinensis (L) O. Kuntzeなど)から得られる葉を用いることができる。本発明で使用される茶葉は、加工方法により、不発酵茶、半発酵茶、発酵茶に分類することができる。不発酵茶としては、例えば、荒茶、煎茶、玉露、かぶせ茶、碾茶、番茶、ほうじ茶、釜入り茶、茎茶、棒茶、芽茶等の緑茶が挙げられる。半発酵茶としては、例えば、鉄観音、色種、黄金桂、武夷岩茶等の烏龍茶が挙げられる。発酵茶としては、例えば、ダージリン、アッサム、スリランカ等の紅茶が挙げられる。本発明において茶葉は、1種のみを単独で使用してもよいし、複数種類の茶葉をブレンドして使用してもよい。また、茶葉としては、芳香成分が抽出可能な部位であれば特に制限されず、葉、茎など適宜使用することができ、その形態も大葉、粉状など制限されない。本発明では、特に限定されないが、好ましくは緑茶の茶葉抽出物が用いられ、より好ましくは煎茶の茶葉抽出物が用いられる。
本発明の固形組成物における茶葉抽出物の含有量は、特に限定されないが、例えば30~90重量%、好ましくは35~80重量%、より好ましくは40~70重量%である。茶葉抽出物の含有量が前記範囲内であることによって、茶葉由来の香味を十分に感じることができる。
(リナロール及び1-ペンテン-3-オン)
本発明の固形組成物は、リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含有する。リナロールは、分子式C1018Oで表されるモノテルペンアルコールの一種(CAS番号:78-70-6、(R体)126-91-0、(S体)126-90-9)であり、スズラン、ラベンダー、ベルガモット様の香りを有することが知られている。また、1-ペンテン-3-オンは、分子式COで表される有機化合物(CAS番号:1629-58-9)であり、玉ねぎが腐敗したようなにおいや、ゴム、溶媒又はプラスチック樹脂に感じられる鼻につく刺激臭を呈することが知られている。
本発明の固形組成物において、リナロール含有量の1-ペンテン-3-オン含有量に対する重量比(リナロール含有量/1-ペンテン-3-オン含有量)は30以上である。1-ペンテン-3-オンが当該重量比でリナロールと組み合わせて存在することによって、特に優れた花香が発揮されるようになる。より具体的には、上記重量比で1-ペンテン-3-オンが存在することによって、花香がシャープに感じられるようになる。
本発明の固形組成物におけるリナロール含有量の1-ペンテン-3-オン含有量に対する重量比は、好ましくは40以上、70以上、100以上、120以上、200以上、240以上、300以上、又は400以上である。また、本発明の固形組成物におけるリナロール含有量の1-ペンテン-3-オン含有量に対する重量比は、好ましくは50000以下、10000以下、5000以下、2000以下、又は1000以下である。典型的には、本発明の固形組成物におけるリナロール含有量の1-ペンテン-3-オン含有量に対する重量比は、好ましくは240~5000、より好ましくは300~2000、さらに好ましくは400~1000である。
本発明の固形組成物におけるリナロールの含有量は、特に限定されないが、例えば0.001ppm以上であり、好ましくは0.002ppm以上、0.005ppm以上、0.01ppm以上、0.02ppm以上、0.05ppm以上、0.1ppm以上、0.3ppm以上、0.8ppm以上、1ppm以上、1.5ppm以上、5ppm以上、又は10ppm以上である。リナロールの含有量が前記範囲内であることにより、優れた花香が発揮されるようになる。固形組成物におけるリナロールの含有量の上限値は、特に制限されない。当該含有量は、例えば10000ppm以下であり、好ましくは5000ppm以下、4000ppm以下、3000ppm以下、2000ppm以下、1000ppm以下、500ppm以下、200ppm以下、又は100ppm以下である。本発明の固形組成物におけるリナロールの含有量は、典型的には、0.001~10000ppm、好ましくは0.1~5000ppm、より好ましくは1~2000ppm、さらに好ましくは10ppm~1000ppmである。
また、本発明の固形組成物における1-ペンテン-3-オンの含有量は、特に限定されないが、例えば100ppm以下であり、好ましくは70ppm以下、50ppm以下、20ppm以下、15ppm以下、5ppm以下、1ppm以下、又は0.5ppm以下である。1-ペンテン-3-オンが前記範囲内の含有量でリナロールと共に存在することにより、本発明の固形組成物は、優れた花香を発揮することができる。
(ゲラニオール)
本発明の固形組成物は、ゲラニオールをさらに含有することができる。ゲラニオールは、化学式C1017OHで表される直鎖モノテルペノイドの一種(CAS番号:106-24-1)であり、ローズオイル、パルマローザ油、シトロネラ油等の精油に含まれていることやバラ様の香りを有することが知られている。
本発明の固形組成物におけるゲラニオールの含有量は、特に限定されないが、例えば0.01ppm以上であり、好ましくは0.02ppm以上、0.05ppm以上、0.1ppm以上、0.2ppm以上、0.5ppm以上、1ppm以上、2ppm以上、5ppm以上、10ppm以上、又は20ppm以上である。ゲラニオールの含有量が前記範囲内であることにより、本発明の固形組成物は、より優れた花香を発揮するようになる。固形組成物におけるゲラニオールの含有量の上限値は、特に制限されない。当該含有量は、例えば10000ppm以下であり、好ましくは5000ppm以下、2000ppm以下、1000ppm以下、500ppm以下、200ppm以下、100ppm以下、又は50ppm以下である。本発明の固形組成物におけるゲラニオールの含有量は、典型的には、0.01~10000ppm、好ましくは0.1~2000ppm、より好ましくは0.5~1000ppm、さらに好ましくは1~500ppmである。
本発明の固形組成物におけるゲラニオール含有量の1-ペンテン-3-オン含有量に対する重量比(ゲラニオール含有量/1-ペンテン-3-オン含有量)は、好ましくは1.5以上、5以上、30以上、又は50以上である。また、本発明の固形組成物におけるゲラニオール含有量の1-ペンテン-3-オン含有量に対する重量比(ゲラニオール含有量/1-ペンテン-3-オン含有量)は、好ましくは10000以下、5000以下、2000以下、1000以下、又は500以下である。典型的には、本発明の固形組成物におけるゲラニオール含有量の1-ペンテン-3-オン含有量に対する重量比(ゲラニオール含有量/1-ペンテン-3-オン含有量)は、好ましくは5~2000、より好ましくは30~1000、さらに好ましくは50~500である。
本発明の固形組成物におけるリナロールとゲラニオールとの含有比は、特に限定されない。リナロールとゲラニオールとの含有比(リナロール:ゲラニオール)は、重量比として、例えば1:50~50:1であり、好ましくは1:10~20:1、より好ましくは1:5~10:1、さらに好ましくは1:1~5:1である。
本発明の固形組成物におけるリナロールとゲラニオールの合計含有量は、特に限定されないが、例えば0.1ppm以上であり、好ましくは0.2ppm以上、0.3ppm以上、0.5ppm以上、1ppm以上、5ppm以上、又は10ppm以上である。固形組成物におけるリナロールとゲラニオールの合計含有量の上限値は、特に制限されない。当該含有量は、例えば10000ppm以下であり、好ましくは5000ppm以下、3000ppm以下、2000ppm以下、1000ppm以下、500ppm以下、又は200ppm以下である。本発明の固形組成物におけるリナロールとゲラニオールの合計含有量は、典型的には、0.1~10000ppm、好ましくは1~1000ppm、より好ましくは5~500ppm、さらに好ましくは10~200ppmである。
本発明において、固形組成物におけるリナロール、1-ペンテン-3-オン、及びゲラニオールの含有量は、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC/MS)を用いて測定することができる。また、その分析装置としては、SHIMADZU Nexis GC-2030(島津製作所)が挙げられる。具体的には、本発明の固形組成物を水に溶解した溶解液を調製して、当該溶解液を用いて下記の条件により各種芳香成分の含有量を測定することができる。
装置:GC:SHIMADZU Nexis GC-2030
MS:SHIMADZU GCMS-QP2020NX
HS:SHIMADZU AOC-6000
SPME:SPME Arrow 1.10mm : DVB/C-WR/PDMS
カラム:GL Sciences INERTCAP 60m x 0.25mmi.d. df=0.25μm
温度条件:40℃(4分)~5℃/分~240℃
キャリアガス流量:He 1.43ml/分
注入法:スプリット(スプリット比9)
イオン源温度:200℃
測定用サンプルに関する条件は、後述の実施例で示した通りに設定することができる。溶解液中の芳香成分の含有量を測定した後で、水に溶解した固形組成物の量から逆算して固形組成物中の芳香成分の含有量を求めることができる。
本発明では、リナロールやゲラニオール等の芳香成分が配糖体である場合は、特に示した場合を除き、芳香成分の量は、リナロール自体及びゲラニオール自体等のように糖部分を除いた芳香成分自体に相当する量を指す。配糖体(糖部分)の除去は、適切な糖加水分解酵素を用いることにより実施できる。
(デキストリン)
本発明の固形組成物は、デキストリンを含有することができる。デキストリンは、デンプン又はグリコーゲンの加水分解により得られる炭水化物の総称である。本発明においてデキストリンは、固形組成物を形成するための賦形剤として使用することができる。本発明の固形組成物に使用されるデキストリンの種類は、特に限定されないが、1種類以上、2種類以上、3種類以上、又は4種類以上とすることができ、好ましくは2種類以上、より好ましくは3種類以上である。
本発明の固形組成物におけるデキストリンの含有量は、特に限定されないが、デキストリンの合計含有量として、例えば10~70重量%、好ましくは20~65重量%、より好ましくは30~60重量%である。本発明においてデキストリンは、市販の製造品を使用することができる。固形組成物におけるデキストリンの含有量は、当業者に公知の方法を用いて糖分析を行うことにより測定することができる。
本発明において使用されるデキストリンとしては、特に制限されないが、直鎖状デキストリン、環状デキストリン、及びらせん状デキストリンなどが挙げられる。ここで、本明細書において「直鎖状デキストリン」とは、グルコースが直鎖状に、又は分岐鎖を有しながら鎖状に結合し、環構造及びらせん構造を形成していないデキストリンを意味する。また、本明細書において「環状デキストリン」とは、グルコースが結合して環構造を形成し、らせん構造を形成していないデキストリンを意味する。また、本明細書において「らせん状デキストリン」とは、グルコースが結合してらせん構造を形成しているデキストリンを意味する。本発明の固形組成物は、好ましくは直鎖状デキストリン及び環状デキストリンを含有する。
直鎖状デキストリンとしては、特に限定されないが、例えばDE(dextrose equivalent)1~25の直鎖状デキストリンや、重量平均分子量500~160000の直鎖状デキストリンなどを用いることができる。また、本発明では、直鎖状デキストリンは1種のみならず2種以上を組み合わせて使用することもできる。本発明において好ましい態様は、2種類の直鎖状デキストリンの使用である。直鎖状デキストリンを2種類使用する場合は、例えば、DE2~5の直鎖状デキストリンとDE16~20の直鎖状デキストリンとの組み合わせ、又は、重量平均分子量90000~140000の直鎖状デキストリンと重量平均分子量600~1200の直鎖状デキストリンとの組み合わせを利用することができる。
直鎖状デキストリンを用いる場合、本発明の固形組成物における直鎖状デキストリンの含有量は、例えば0~65重量%、好ましくは10~60重量%、より好ましくは15~55重量%である。2種類の直鎖状デキストリンとしてDE2~5の直鎖状デキストリンとDE16~20の直鎖状デキストリンとを用いる場合、本発明の固形組成物におけるDE2~5の直鎖状デキストリンの含有量は、例えば0~60重量%、好ましくは5~50重量%、より好ましくは10~45重量%であり、DE16~20の直鎖状デキストリンの含有量は、例えば0~60重量%、好ましくは5~50重量%、より好ましくは10~45重量%である。また、DE2~5の直鎖状デキストリンとDE16~20の直鎖状デキストリンとの含有比(重量比)は、例えば4:0.5~0.5:5、好ましくは3:1~1:5、より好ましくは2:1~1:4である。
また、2種類の直鎖状デキストリンとして重量平均分子量90000~140000の直鎖状デキストリンと重量平均分子量600~1200の直鎖状デキストリンとを用いる場合、本発明の固形組成物における重量平均分子量90000~140000の直鎖状デキストリンの含有量は、例えば0~65重量%、好ましくは10~60重量%、より好ましくは15~55重量%であり、重量平均分子量600~1200の直鎖状デキストリンの含有量は、例えば5~60重量%、好ましくは5~50重量%、より好ましくは10~45重量%である。また、重量平均分子量90000~140000の直鎖状デキストリンと重量平均分子量600~1200の直鎖状デキストリンとの含有比(重量比)は、例えば5:1~1:3、好ましくは3:1~1:2、より好ましくは2:1~1:1である。
環状デキストリンとしては、例えばシクロデキストリンを使用することができる。本発明では、α-シクロデキストリン、β-シクロデキストリン、及びγ-シクロデキストリンのいずれも使用可能であるが、好ましくはα-シクロデキストリンが用いられる。本発明において用いられる環状デキストリンの重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば700~1300、好ましくは800~1200、より好ましくは900~1100である。環状デキストリンを用いる場合、本発明の固形組成物における環状デキストリンの含有量は、例えば0.5~15重量%、好ましくは1~12重量%、より好ましくは3~10重量%である。
直鎖状デキストリンと環状デキストリンとが用いられる場合、直鎖状デキストリンと環状デキストリンとの含有比(重量比)は、例えば20:1~2:1、好ましくは15:1~3:1、より好ましくは12:1~5:1である。
本発明の固形組成物は、らせん状デキストリンを含有してもよい。本発明において用いられるらせん状デキストリンのDEは、特に限定されないが、例えば7未満、好ましくは6未満、より好ましくは5未満である。らせん状デキストリンを用いる場合、本発明の固形組成物におけるらせん状デキストリンの含有量は、例えば0~45重量%、好ましくは5~30重量%、より好ましくは10~20重量%である。また、らせん状デキストリンが用いられる場合、直鎖状デキストリンとらせん状デキストリンとの含有比(重量比)は、例えば1:3~3:1、好ましくは1:2~2:1、より好ましくは1:1.5~1.5:1である。
(その他の芳香成分)
本発明の固形組成物は、上記のリナロール、1-ペンテン-3-オン、及びゲラニオールに加えて、α-イオノン、2-メチルブタナール、2,4-ヘプタジエナール、β-シクロシトラール、(z)-3-ヘキセノール、1-ペンテン-3-オール、ネロリドール、ヘキサナール、(E)-リナロールオキシド、β-ミルセン、トランス-β-オシメン、L-α-テルピネオール、サリチル酸メチル、ベンジルアルコール及びインドールからなる群より選択される一以上の香気成分をさらに含有することができる。これらの香気成分を本発明の固形組成物に含有させることにより、より一層優れた花香が呈されるようになる。
本発明の固形組成物における(z)-3-ヘキセノールの含有量は、例えば0.1~50ppm、好ましくは0.5~20ppm、より好ましくは1~10ppmである。本発明の固形組成物における1-ペンテン-3-オールの含有量は、例えば0.1~50ppm、好ましくは0.5~20ppm、より好ましくは1~10ppmである。本発明の固形組成物におけるネロリドールの含有量は、例えば0.01~20ppm、好ましくは0.05~10ppm、より好ましくは0.1~5ppmである。本発明の固形組成物におけるヘキサナールの含有量は、例えば0.01~20ppm、好ましくは0.05~10ppm、より好ましくは0.1~5ppmである。本発明の固形組成物における(E)-リナロールオキシドの含有量は、例えば0.1~1000ppm、好ましくは1~100ppm、より好ましくは5~50ppmである。本発明の固形組成物におけるβ-ミルセンの含有量は、例えば0.01~1000ppmである。本発明の固形組成物におけるトランス-β-オシメンの含有量は、例えば0.01~1000ppmである。本発明の固形組成物におけるL-α-テルピネオールの含有量は、例えば0.01~1000ppmである。本発明の固形組成物におけるサリチル酸メチルの含有量は、例えば0.01~1000ppmである。本発明の固形組成物におけるベンジルアルコールの含有量は、例えば0.1~100ppm、好ましくは0.5~10ppm、より好ましくは1~5ppmである。本発明の固形組成物におけるインドールの含有量は、例えば0.01~1000ppmである。
本発明において、固形組成物におけるα-イオノン、2-メチルブタナール、2,4-ヘプタジエナール、β-シクロシトラール、(z)-3-ヘキセノール、1-ペンテン-3-オール、ネロリドール、ヘキサナール、(E)-リナロールオキシド、β-ミルセン、トランス-β-オシメン、L-α-テルピネオール、サリチル酸メチル、ベンジルアルコール及びインドールの含有量は、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC/MS)を用いて測定することができる。具体的には、下記の条件により各種芳香成分の含有量を測定することができる。
装置:GC:SHIMADZU Nexis GC-2030
MS:SHIMADZU GCMS-QP2020NX
HS:SHIMADZU AOC-6000
SPME:SPME Arrow 1.10mm : DVB/C-WR/PDMS
カラム:GL Sciences INERTCAP 60m x 0.25mmi.d. df=0.25μm
温度条件:40℃(4分)~5℃/分~240℃
キャリアガス流量:He 1.43ml/分
注入法:スプリット(スプリット比9)
イオン源温度:200℃
測定用サンプルに関する条件は、後述の実施例で示した通りに設定することができる。
(リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含む抽出物)
本発明の固形組成物において、リナロール及び1-ペンテン-3-オンはそれぞれ精製物又は粗精製物を使用してもよいし、或いは、リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含む抽出物を使用してもよい。リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含む抽出物としては、天然由来の抽出物を用いることができ、植物抽出物及び動物抽出物のいずれも利用することができる。本発明では、植物抽出物を使用することが好ましく、植物の中でも茶葉抽出物を使用することがより好ましい。ここで、特に制限されるわけではないが、リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含む茶葉抽出物は、上記に述べた茶葉抽出物とは異なる種類の茶葉抽出物であることが好ましい。すなわち、上記に述べた茶葉抽出物を第一の茶葉抽出物とした場合、リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含む茶葉抽出物は、それとは異なる第二の茶葉抽出物とすることができる。また、当該第二の茶葉抽出物は、ゲラニオールをさらに含有していてもよい。なお、本発明において、リナロール及び1-ペンテン-3-オンは第一の茶葉抽出物に由来するものであってもよい。本発明において、リナロール及び1-ペンテン-3-オンの含有量は、いずれも由来を問わず、本発明の固形組成物に含まれる量であることを意味する。
リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含む茶葉抽出物において原料となる茶葉としては、好ましくは不発酵茶が用いられ、具体的には、荒茶、煎茶、玉露、かぶせ茶、茎茶、雁が音、碾骨、碾茶、番茶、ほうじ茶などの緑茶が例示される。リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含む茶葉抽出物は、1種のみの茶葉から抽出されたものであってもよいし、複数種類の茶葉をブレンドして抽出されたものであってもよい。本発明において、リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含む茶葉抽出物は、好ましくは緑茶の茶葉抽出物であり、より好ましくは、茎茶、雁が音、碾骨等の茎部より得られる抽出物である。茎茶、雁が音、碾骨等の茎部を使用することにより、これに由来するリナロール及び1-ペンテン-3-オン以外の芳香成分を含有させることができ、高級茶らしいより優れた香味を固形組成物に付与することができる。
リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含む茶葉抽出物を使用する場合、その含有量は特に限定されず、本発明の固形組成物におけるリナロール及び1-ペンテン-3-オンを含む茶葉抽出物の含有量が上記に示した範囲となるように調整することができる。
(その他の添加剤)
本発明の固形組成物は、上記に示した各種成分に加えて、通常の飲食品に用いられる添加物、例えば、酸化防止剤、保存料、pH調整剤、甘味剤、栄養強化剤、増粘安定剤、乳化剤、食物繊維、品質安定剤などを、本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。
(固形組成物)
本発明の固形組成物は、特に限定されないが、粉末状であること、すなわち粉末組成物であることが好ましい。本発明において、粉末組成物は粉末状の形態をしておいればよく、顆粒もこれに含まれる。本発明において、粉末組成物の粒子径は、特に限定されないが、例えば0.1~500μm、好ましくは1~300μm、より好ましくは10~200μmである。
本発明の固形組成物は、飲食品(飲料及び食品)に含有させることができる。すなわち、本発明においては、上述した固形組成物を含有する飲食品を提供することができる。本発明の固形組成物は、これを液体に含有させて飲料とすることが好ましく、水又は湯などで溶解して茶飲料として飲用することが最も好ましい。この点から、本発明の固形組成物は、インスタント茶として提供することができる。ここで、本明細書において「インスタント茶」とは、茶葉の抽出液を原料に用いた溶液を乾燥させて、粉末状に加工した粉末飲料を意味する。茶飲料は、不発酵茶(緑茶など)、半発酵茶(ウーロン茶など)、発酵茶(紅茶など)を含むが、具体的には、煎茶、番茶、ほうじ茶、玉露、かぶせ茶、甜茶等の蒸し製の不発酵茶(緑茶);嬉野茶、青柳茶、各種中国茶等の釜炒茶等の不発酵茶;包種茶、鉄観音茶、ウーロン茶等の半発酵茶;紅茶、阿波番茶、プアール茶などの発酵茶等の茶類を挙げることができる。本発明の固形組成物が利用される茶飲料は、好ましくは緑茶である。すなわち、本発明の固形組成物は、インスタント緑茶として提供することができる。
本発明の固形組成物を水又は湯などの液体に含有させる場合、溶液中のその含有量は、特に限定されないが、例えば0.01~20重量%、好ましくは0.05~10重量%、より好ましくは0.1~5.0重量%である。また、溶液中の固形組成物の含有量は、溶液中のリナロールの含有量が、例えば1~1000ppb、好ましくは3~500ppb、より好ましくは5~300ppb、さらに好ましくは10~200ppb、または、溶液中の1-ペンテン-3-オンの含有量が、例えば0.001~5ppb、好ましくは0.001~2ppb、より好ましくは0.001~1ppb、さらに好ましくは0.01~0.5ppbとなるように調整してもよい。
固形組成物がゲラニオールを含有する場合、溶液中の固形組成物の含有量は、溶液中のゲラニオールの含有量が1~800ppb、好ましくは3~400ppb、より好ましくは5~200ppb、さらに好ましくは10~100ppbとなるように調整してもよい。また、溶液中の固形組成物の含有量は、溶液中のリナロール及びゲラニオールの合計含有量が1~1000ppb、好ましくは5~800ppb、より好ましくは10~600ppb、さらに好ましくは20~400ppbとなるように調整してもよい。
本発明の固形組成物はまた、食品にも添加することができる。そのような食品としては、例えば、和菓子及び洋菓子を問わず、菓子類としてケーキ、カステラ、キャンディー、クッキー、ゼリー、プリン、チョコレートなど、冷菓類としてアイスクリーム、アイスキャンディー、シャーベットなど、またはスナック類などが挙げられ、パンや乳製品などにも使用することができる。本発明の固形組成物を食品に添加する場合、その添加量は食品の種類等に応じて適宜設定することができる。
本発明の固形組成物が食品に添加される場合、その添加量は食品の種類等に応じて適宜設定することができる。本発明の固形組成物は、例えば、食品中のその含有量が0.01~20重量%、好ましくは0.05~10重量%、より好ましくは0.1~5.0重量%、さらに好ましくは0.5~5.0重量%となるように食品に添加することができる。
また、本発明の固形組成物を食品に添加する量は、上述した芳香成分の含有量を指標にして設定することもできる。例えば、食品中のリナロールの含有量が1~1000ppb、好ましくは3~500ppb、より好ましくは5~300ppb、さらに好ましくは10~200ppbとなるように、本発明の固形組成物を食品に添加することができる。例えば、食品中の1-ペンテン-3-オンの含有量が0.001~5ppb、好ましくは0.005~3ppb、より好ましくは0.01~2ppb、さらに好ましくは0.1~1ppbとなるように、本発明の固形組成物を食品に添加することができる。
固形組成物がゲラニオールを含有する場合は、例えば、食品中のゲラニオールの含有量が1~800ppb、好ましくは3~400ppb、より好ましくは5~200ppb、さらに好ましくは10~100ppbとなるように、本発明の固形組成物を食品に添加することができる。また、本発明の固形組成物は、食品中のリナロール及びゲラニオールの合計含有量が1~1000ppb、好ましくは5~800ppb、より好ましくは10~600ppb、さらに好ましくは20~400ppbとなるように食品に添加することができる。
(製造方法)
本発明の固形組成物は、(A)茶葉抽出物、リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含有する溶液を調製する工程、並びに(B)得られた溶液を乾燥する工程、を経て製造することができる。当該溶液には、茶葉抽出物、リナロール及び1-ペンテン-3-オンのほかに、デキストリンなどの上述した各種成分が含まれていてもよい。いずれの成分の配合量も、本発明の効果を損なわない限りにおいて適宜設定することができ、各種成分を配合する順序も特に限定されない。また、当該溶液の溶媒としては水を用いてもよいし、あるいは茶葉の抽出液をそのまま用いてもよい。当該溶液において、リナロール含有量の1-ペンテン-3-オン含有量に対する重量比が30以上であってもよいが、最終的に製造された固形組成物において当該重量比が30以上であればよい。
溶液の乾燥は、当業者に従来公知の方法を用いて行うことができる。例えば、噴霧乾燥、凍結乾燥、熱風乾燥、真空乾燥などの方法が挙げられるが、本発明では噴霧乾燥を用いることが好ましい。なお、噴霧乾燥における温度や時間などの条件も特に限定されず、適宜調整することができる。
本発明の固形組成物の製造においては、上記の工程に加えて、工程(A)で得られた溶液を濃縮する工程や、工程(A)で得られた溶液を加熱処理する工程などを含めることができる。いずれの工程も、当業者に従来公知の方法を用いて行うことができる。
また、工程(A)におけるリナロール及び1-ペンテン-3-オンについては、上述したようにこれら両成分を含有する茶葉抽出物(第二の茶葉抽出物)を使用してもよい。当該第二の茶葉抽出物は、ゲラニオールをさらに含んでいてもよい。第一の茶葉抽出物と第二の茶葉抽出物とを混合することによって上記工程(A)における溶液を調製することができる。特に制限されるわけではないが、リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含有する茶葉抽出物(第二の茶葉抽出物)は、茶葉を蒸留する工程を経て製造することができる。第二の茶葉抽出物において原料となる茶葉は上記に説明した通りであり、本発明では、好ましくは茎茶、雁が音、碾骨等の茎部を原料として用いることができる。
リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含有する茶葉抽出物(第二の茶葉抽出物)を得るための茶葉の蒸留方法としては、典型的には水蒸気蒸留法が利用される。水蒸気蒸留法は原料(茶葉)に水蒸気を通し、水蒸気に伴って留出してくる芳香成分を冷却凝縮させる方法である。水蒸気蒸留法には、常圧水蒸気蒸留、減圧水蒸気蒸留、気液多段式向流接触蒸留(スピニングコーンカラム)などの方式を採用することができ、本発明では、常圧水蒸気蒸留方式を利用することが好ましい。また、茶葉の水蒸気蒸留においては、典型的には煮出し式の水蒸気蒸留が行われる。煮出し式の水蒸気蒸留とは、水中に原料(茶葉)を浸漬させた状態で加熱を行い、発生した水蒸気を回収して冷却し、留出液を得る方法である。
リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含有する茶葉抽出物(第二の茶葉抽出物)に関しては、水蒸気蒸留法により得られた抽出物をさらに濃縮する工程を経て、各種芳香成分の高濃度化を行うことができる。かかる濃縮方法としては、典型的には蒸留濃縮が行われる。蒸留濃縮では、例えば、茶葉抽出物を蒸留釜に投入し、下部より加熱することで沸騰させ、蒸気とともに芳香成分を回収する方式を採用することができる。蒸留濃縮の方法においては、常圧蒸留濃縮及び減圧蒸留濃縮のいずれも採用することができ、本発明では、好ましくは減圧蒸留濃縮の方式が採用される。また、蒸留濃縮を行う際には、塩析と呼ばれる操作を行ってもよい。塩析処理を行うことによって、蒸留釜に投入した留出液中で塩の極性が水分子を引き込み、有機化合物の揮発を促進することができる。塩析処理は、濃縮対象とする留出液に塩化ナトリウムなどの塩を含有させることにより行うことができる。
さらに、リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含有する茶葉抽出物(第二の茶葉抽出物)は、活性炭処理を行う工程を経て製造されてもよい。活性炭処理を行うことによって、不要な芳香成分の量を低減することができる。ここで、本明細書において「活性炭」とは、木などの炭素物質から高温での活性化反応を経て製造される、多孔質の、炭素を主な成分とする物質を意味する。
(飲食品における花香を高める方法)
以上の通り得られた本発明の固形組成物は、飲食品に添加することができ、飲食品における花香の香りを高めることができる。したがって、本発明は、別の態様として、上記の工程を通じて得られた固形組成物を飲食品に添加する工程を含む、飲食品における花香を高める方法とすることができる。
以下に実施例に基づいて本発明の説明をするが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
1.固形組成物(粉末組成物)の作製
(1-1)茶葉抽出液
茶抽出用タンクの中に、市販の煎茶を投入し、あわせて、デキストリン(煎茶100重量部に対して20重量部)、タンナーゼ(煎茶100重量部に対して11.2重量部)、L-アスコルビン酸(煎茶100重量部に対して3重量部)及び重曹(煎茶100重量部に対して1.2重量部)を投入し、さらに煎茶投入量に対して15倍相当の湯(煎茶1kgに対して湯15L)を添加し、45℃で20分間保持して、茶葉の抽出液を作製した。デキストリンは、直鎖状デキストリン(重量平均分子量:120000、DE:2~5)とα-シクロデキストリンとの重量比が4:1の混合物を使用した。得られた茶葉抽出液に対して固液分離(茶葉抽出残渣除去)を行い、次いで、デキストリン(直鎖状デキストリン)を茶葉抽出液100重量部に対して4.1重量部の量で加えて混合し、90℃及び30秒間の条件で加熱処理を行った。その後、不溶性成分(茶葉)を取り除き、逆浸透膜による膜濃縮を行って茶葉抽出液を濃縮し、溶液中の固形分濃度としてBrix値が26.5である茶葉抽出液を作製した。
(1-2)茶葉留出液
上記のプロセスとは別に、茶葉からの留出液を作製した。具体的には、市販の茎茶の茶葉(碾骨)と、碾骨に対して6倍相当の水と混合し(碾骨1kgに対して水15L)、さらにクエン酸を茶葉100重量部に対して2~3重量部の量で添加して、50℃で1~2時間保持し、茶葉の加熱処理を行った。次いで、茶葉を含んだ状態で、加熱処理後の溶液を水蒸気蒸留釜に投入した。蒸気圧力を0.20MPaに設定し、蒸気流量に関しては、原料重量の50~60重量%程度の留出液(アロマ)を約30分で回収するように蒸気流量を設定し、蒸気温度100℃(常圧)の条件で煮出し式の水蒸気蒸留を行った。留出液(アロマ)の温度が20℃以下となるように凝縮を行い、留出液を回収した。留出液の回収時間は、留出が開始してから約30分間とした。この操作を6回繰り返し回収された留出液の液量は原料の50~60%程度であった。この操作を3回以上繰り返すことにより後のパウダー製造に必要な留出液を得た。
得られた留出液に対して、平均細孔径3nmの木由来粉末活性炭を留出液(アロマ)に対して約50重量%の濃度で添加し、60分以内で活性炭処理を行い、フィルターで活性炭を除去した。なお、活性炭処理における処理温度は約20℃とした。
さらに、活性炭処理を行った留出液を、蒸留釜に投入し、真空ポンプを用いて-0.085MPaまで蒸留釜の系内を減圧した。これを蒸気圧力0.20MPaの条件で加熱をして留出液の液温を60℃まで上昇させた。留出液(アロマ)の温度が20℃以下となるように凝縮を行い留出液を回収した。留出液の回収時間は流出開始から約4時間かけて、仕込み留出液(アロマ)液量の約10重量%を獲得した。この操作を6回以上繰り返し留出液を回収した。さらにこの操作を3回行い、10倍濃縮して、後のパウダー製造に必要な留出液(アロマ)を獲得した。このようにして得られた留出液を、茶葉留出液とした。
(1-3)粉末組成物
上記(1-1)で得られた茶葉抽出液に、上記(1-2)で得られた茶葉留出液を添加して混合した(茶葉抽出液100重量部に対して茶葉留出液1.6重量部)。次いで、その混合液を、90℃及び45秒間の条件で加熱処理した。加熱処理後の溶液に対して噴霧乾燥機を用いて噴霧乾燥処理を行い、粉末組成物を作製した。
(1-4)粉末組成物の評価
上記により得られた粉末組成物においては、これを水に溶解したところ、花香として優れた香りが感じられた。この粉末組成物について芳香成分の分析を行ったところ、リナロール、1-ペンテン-3-オン、ゲラニオール、α-イオノン、2-メチルブタナール、2,4-ヘプタジエナール、β-シクロシトラール、ネロリドール、ヘキサナール、1-ペンテン-3-オール、(z)-3-ヘキセノール、(E)-リナロールオキシド、β-ミルセン、トランス-β-オシメン、L-α-テルピネオール、サリチル酸メチル、ベンジルアルコール、インドール等が検出された。各種芳香成分の中からリナロール及び1-ペンテン-3-オンの存在に着目して、粉末組成物におけるこれらの成分の濃度を以下の通り測定した。
<検量線>
対象とする芳香成分が1000ppmの濃度となるよう標準原液(エタノール溶媒)を作製し、それぞれの標準原液について純水で0.004、0.02、0.05、0.1、0.2、0.5ppmに調製した。各種調製液10mLを、塩化ナトリウム3gが入った20mL容量のバイアル瓶に投入して検量線サンプルとした。
<分析サンプルの作製>
検量線の濃度範囲に入るように茶芳香組成物を純水で適宜希釈し、得られた溶液10mLと塩化ナトリウム3gとを20mL容量のバイアル瓶に投入し、分析サンプルを作製した。
<成分分析>
ガスクロマトグラフィー分析装置(SHIMADZU Nexis GC-2030(島津製作所))を用いて、各種芳香成分の濃度を測定した。
装置:GC:SHIMADZU Nexis GC-2030
MS:SHIMADZU GCMS-QP2020NX
HS:SHIMADZU AOC-6000
SPME:SPME Arrow 1.10mm : DVB/C-WR/PDMS
カラム:GL Sciences INERTCAP 60m x 0.25mmi.d. df=0.25μm
温度条件:40℃(4分)~5℃/分~240℃
キャリアガス流量:He 1.43ml/分
注入法:スプリット(スプリット比9)
イオン源温度:200℃
上記の測定結果として、分析サンプルにおけるリナロール及び1-ペンテン-3-オンの濃度はそれぞれ119.7ppb及び0.16ppbであった。
2.芳香成分比率の検討(1)
上記の結果から、リナロールと1-ペンテン-3-オンとの含有比に着目し、特にリナロール含有量の1-ペンテン-3-オン含有量に対する重量比(リナロール/1-ペンテン-3-オン)を検討した。
まず、ベースとなる粉末茶を得た。具体的には、茶抽出用タンクの中に、市販の煎茶を投入し、あわせて、デキストリン(煎茶100重量部に対して20重量部)、タンナーゼ(煎茶100重量部に対して11.2重量部)、L-アスコルビン酸(煎茶100重量部に対して3重量部)、及び重曹(煎茶100重量部に対して1.2重量部)を投入し、さらに15倍相当の湯(煎茶1kgに対して湯15L)を添加し、45℃で20分間保持して、茶葉の抽出液を作製した。デキストリンは、直鎖状デキストリン(重量平均分子量:120000、DE:2~5)とα-シクロデキストリンとの重量比が4:1の混合物を使用した。得られた茶葉抽出液に対して固液分離(茶葉抽出残渣除去)を行い、次いで、デキストリン(直鎖状デキストリン)を茶葉抽出液100重量部に対して4.1重量部の量で加えて混合し、90℃及び30秒間の条件で加熱処理を行った。その後、不溶性成分(茶葉)を取り除き、逆浸透膜による膜濃縮を行って茶葉抽出液を濃縮し、溶液中の固形分濃度としてBrix値が25.6である茶葉抽出液を作製した。最終的に90℃及び45秒間の条件で加熱処理を行って、茶葉抽出液を作製した。得られた茶葉抽出液を噴霧乾燥処理して、ベースとなる粉末茶(パウダー)を得た。
次に、上記の通り得られた粉末茶1gに対して水100mLを加えて粉末茶溶解液を作製し、この溶解液に、リナロール、1-ペンテン-3-オン、及びゲラニオールの標準品を最終濃度が下表の通りとなるように添加して、各種試料を調製した。標準品に関して、各種標準品に含まれる芳香成分の濃度は未知であったことから、あらかじめガスクロマトグラフィーによる濃度測定を行った。具体的には、上記の標準品を50~5000倍の間で純水を用いて希釈し、検量線範囲内の濃度になるように適宜調整して濃度測定用サンプルとした。ガスクロマトグラフィーでの分析は、上記と同様の方法を用いて行った。なお、標準品を添加する前の粉末茶それ自体におけるリナロールの濃度は66.5ppbであり、1-ペンテン-3-オン及びゲラニオールの濃度は0(検出限界以下)であった。
調製した各種試料について、香味の評価に関して十分に訓練された2名のパネルで官能評価を実施した。官能評価としては、試料において感じられる花香の程度、ガス臭さ及びムレ感、並びに試料において感じられる花香の好ましさについて下記の基準で評価し、評価点の平均値を算出した。ここで、ムレ感とは、香味骨格のはっきりしない加熱感を意味する。
<花香の程度>
1:花香を感じない
2:花香をやや感じる
3:花香を感じる
4:花香をやや強く感じる
5:花香を強く感じる
<ガス臭さ及びムレ感>
1:ガス臭さ及びムレ感を感じない
2:ガス臭さ及びムレ感をやや感じる
3:ガス臭さ及びムレ感を感じる
4:ガス臭さ及びムレ感をやや強く感じる
5:ガス臭さ及びムレ感を強く感じる
<花香の好ましさ>
1:好ましくない
2:やや好ましい(花香がやや優れている)
3:好ましい(花香が優れている)
4:とても好ましい(花香が非常に優れている)
Figure 0007162691000001
上記の通り、リナロール及び1-ペンテン-3-オンが存在し、そしてリナロール含有量の1-ペンテン-3-オン含有量に対する重量比(リナロール/1-ペンテン-3-オン)が所定の範囲となることによって、花香として優れた香りが感じられることが示された。
3.芳香成分比率の検討(2)
上記1に準じて作製された粉末組成物を用いて、リナロール含有量の1-ペンテン-3-オン含有量に対する重量比(リナロール/1-ペンテン-3-オン)の影響を調べた。
上記1に示した方法に従って濃度測定を行ったところ、本試験にて使用した粉末組成物自体におけるリナロール及び1-ペンテン-3-オンの濃度はそれぞれ12000ppb及び24ppbであった。この粉末組成物1gに対して水100mLを加えて粉末組成物の溶解液を作製し、この溶解液に、1-ペンテン-3-オンの標準品を最終濃度が下表の通りとなるように添加して、各種試料を調製した。上記1と同様に、標準品に含まれる1-ペンテン-3-オンの濃度は未知であったことから、あらかじめガスクロマトグラフィーによる濃度測定を行った。具体的には、1-ペンテン-3-オンの標準品を50~5000倍の間で純水を用いて希釈し、検量線範囲内の濃度になるように適宜調整して濃度測定用サンプルとした。ガスクロマトグラフィーでの分析は、上記と同様の方法を用いて行った。
上記2に示した評価方法及び評価基準に従って、香味の評価に関して十分に訓練された2名のパネルで官能評価を実施した。その結果を以下に示す。
Figure 0007162691000002
上記の通り、リナロール及び1-ペンテン-3-オンが存在し、そしてリナロール含有量の1-ペンテン-3-オン含有量に対する重量比(リナロール/1-ペンテン-3-オン)が所定の範囲となることによって、花香として優れた香りが感じられることが示された。

Claims (11)

  1. リナロール及び1-ペンテン-3-オンを含有し、リナロールの含有量が0.3ppm以上であり、1-ペンテン-3-オンの含有量が1ppm以下であり、リナロール含有量の1-ペンテン-3-オン含有量に対する重量比が40~50000である、固形組成物。
  2. 粉末組成物である、請求項1に記載の組成物。
  3. 2種類以上のデキストリンを含有する、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 直鎖状デキストリン及び環状デキストリンを含有する、請求項3に記載の組成物。
  5. ゲラニオールをさらに含有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. α-イオノン、2-メチルブタナール、2,4-ヘプタジエナール、β-シクロシトラール、(z)-3-ヘキセノール、1-ペンテン-3-オール、ネロリドール、ヘキサナール、(E)-リナロールオキシド、β-ミルセン、トランス-β-オシメン、L-α-テルピネオール、サリチル酸メチル、ベンジルアルコール及びインドールからなる群より選択される一以上の芳香成分をさらに含有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 茶葉抽出物を含有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 茶葉抽出物が、煎茶の茶葉抽出物である、請求項7に記載の組成物。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物を含有する、飲食品。
  10. 飲料である、請求項9に記載の飲食品。
  11. 茶飲料である、請求項10に記載の飲食品。
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