JP7157030B2 - 容器詰緑茶飲料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、摘採した茶葉から容器詰緑茶飲料を製造する方法に関する。
近年、すぐに飲用できる容器詰茶飲料(所謂“RTD茶飲料”)の普及とともに、消費者の嗜好の変化、及び、飲用シーンの多様化など、消費者ニーズは細分化しており、容器詰茶飲料の香味に対して多様化が求められている。ただし、容器詰緑茶飲料の場合は、香味がデリケートであるため、緑茶が本来有する香味を活かした上で、多様化する消費者ニーズに応える香味を設計することは容易なことではない。
一般的な茶は、摘採された茶葉の生茶葉を、蒸気で蒸して茶葉の生茶葉に含まれる酸化酵素を不活性化(殺青)させた後、粗揉、揉捻、中揉及び精揉等によって揉込み、乾燥させて“荒茶”とし、さらに必要に応じて、このようにして得た荒茶を、火入れ乾燥、ふるい分け、切断による整形、風力や電気的感応による選別などの工程を経て“仕上げ茶”とすることが行われてきた(非特許文献1参照)。
容器詰緑茶飲料の製造においては、前記のようにして得られた荒茶又は仕上茶などの乾燥茶葉を、熱湯で抽出して抽出液を得、該抽出液を高温加熱殺菌すると共に容器充填して製造するのが一般的であった。
近年、容器詰緑茶飲料の香り、色、味を引き出すことができる容器詰緑茶飲料の製法が各種提案されている。
例えば特許文献1には、低温抽出において無理なく茶葉の開きを促進し、香味の優れた、特に滋味に優れた茶飲料を得るための製造方法として、茶葉を飽和蒸気に接触させ、低温抽出工程における茶葉の開きを促進させる工程と、前記処理を施した茶葉を低温度の水で抽出し、抽出液を得る工程と、前記抽出液を殺菌処理する工程とを含む茶飲料の製造方法が開示されている。
特許文献2には、製造工程における香味の損失を抑制し、品質的に安定し香味の優れた茶飲料を製造する方法として、茶葉を抽出し、得られた茶抽出液をpH5.0~6.0に調整する工程と、該茶抽出液に窒素を混合し、さらに0.01MPa以上の負圧を加える工程と、前記負圧加える工程に続いて、該茶抽出液を大気圧下で30秒~20分間維持し、安定化させる工程と、前記安定化工程中又は該工程後に、該茶抽出液をpH5.5~6.5に調整する工程と、を具備する茶飲料の製造方法が開示されている。
特許文献3には、優れた香気を有する茶飲料の製造方法として、テアニン含有量が40ppm~210ppmである茶葉抽出液を調製する工程と、該調製された茶葉抽出液を嫌気条件にする工程と、該嫌気条件下の茶葉抽出液を密封状態で100℃以上に加熱処理する工程と、該加熱処理された茶葉抽出液を密封容器に充填する工程とを具備する茶飲料の製造方法が開示されている。
特許文献4には、茶葉に70℃~100℃の熱水シャワーを60~180秒吹き付けてカフェインを溶出させ、その茶葉を220℃~270℃で乾燥(火入)加工し、その茶葉を高温短時間で抽出した抽出液と、従来一般的な緑茶抽出液、すなわち茶葉を80℃~150℃で乾燥(火入)加工し、その茶葉を低温長時間で抽出した抽出液とを用意し、これらを適宜割合で配合することにより容器詰緑茶飲料を製造方法が開示されている。
特許文献5には、茶葉を285℃~330℃で乾燥(火入)加工し、その茶葉を高温短時間で抽出した抽出液と、従来一般的な緑茶抽出液、すなわち茶葉を80℃~150℃で乾燥(火入)加工し、その茶葉を低温長時間で抽出した抽出液と、を用意し、これらを濾過した後、適宜割合で配合することにより、本容器詰緑茶飲料を製造する方法が開示されている。
静岡県茶業会議所編、1988、「新茶業全書」、静岡県茶業会議所、p275-276
特開2007-117006号公報 特開2007-6812号公報 特開2007-6809号公報 特開2011-155877号公報 再表2012/029131号公報
従来、容器詰緑茶飲料の抽出に用いる茶葉、例えば前記荒茶、前記仕上茶又は抹茶などの茶葉を製造する方法は、急須等を用いて抽出する茶葉と同様の方法が採用されてきた。しかし、容器詰緑茶飲料の製造においては、抽出に用いる茶葉を乾燥状態で保存する必要がない一方、飲料の製造過程で高温加熱殺菌に供されたり、容器に充填された状態で長期間保存されたりするなど、急須等を用いて抽出するための茶葉とは異なる課題を抱えていた。そのため、容器詰緑茶飲料に適した新たな製造方法の開発が求められており、特に、摘採する生茶葉の段階から、目的とする容器詰茶飲料の形態、香味に合わせ、荒茶又は仕上茶を介さずに、生茶葉から直接的に容器詰茶飲料を製造できる新しい製造方法の開発が求められている。
また、製造技術や包装容器の技術発展により、商業的無菌条件下での常温充填が普及してきたこともあり、環境への配慮やコストダウン等を目的として、容器に使用する金属、ポリエチレンテレフタレート、プラスチック等の削減が進んでいる。特に飲料用容器の大部分を占めるPETボトルにおいて軽量化・薄肉化が顕著である。中でも、常温充填のPETボトル詰飲料は、ヘッドスペース量の増大と容器の軽量化・薄肉化により、酸素の影響を受けやすいものへと変化してきている。特に保管をした場合には、製品の香味変化を引き起こすことから、製品の香味安定性を確保することが近年の容器詰飲料の課題となっている。
そこで本発明は、たとえ酸素の影響を受けやすい容器に充填して保管をした場合であっても、香味安定性を向上させることができ、且つ香味の発揚を高めることもできる、新たな容器詰緑茶飲料の製造方法を提供せんとするものである。
本発明は、摘採した茶葉から容器詰緑茶飲料を製造する方法であって、
摘採した茶葉のクロロフィル含有量を、加熱によって調整してクロロフィル調整茶葉を得る加熱工程と、
当該クロロフィル調整茶葉を溶媒中で抽出して、テアニンを4~20mg/100ml含有する抽出液を得る抽出工程と、
当該抽出液を加熱処理すると共に容器に充填し、当該抽出液の溶存酸素濃度を7ppm未満に調整する殺菌・充填工程と、を含む容器詰緑茶飲料の製造方法を提案する。
茶葉に含まれるクロロフィルは、加熱されるとフェオフィチンに変化するため、茶葉に含まれるクロロフィル含有量を測定すれば、茶葉に対する熱履歴を知ることができる。よって、本発明が提案する製造方法では、緑茶飲料の抽出に供する茶葉の熱履歴、すなわち、当該茶葉を製造する過程で負荷された熱履歴を、茶葉に含まれるクロロフィルの含有量を指標として管理及び調整することで、たとえ酸素の影響を受けやすい容器に充填して保管をした場合であっても、香味安定性を向上させることができ、且つ香味の発揚を高めることもできる。
次に、実施の形態例に基づいて本発明を説明する。但し、本発明が次に説明する実施形態に限定されるものではない。
<<本製造方法>>
本発明の実施形態の一例に係る容器詰緑茶飲料の製造方法(「本製造方法」と称する)は、摘採した茶葉(「生茶葉」とも称する)から容器詰緑茶飲料を製造する方法であって、生茶葉を加熱して、茶葉のクロロフィル含有量を調整してクロロフィル調整茶葉を得(この工程を「加熱工程」と称する)、次に、当該クロロフィル調整茶葉を溶媒中で抽出して、所定濃度のテアニンを含有する抽出液を得(この工程を「抽出工程」と称する)、次に、当該抽出液を加熱処理すると共に容器に充填して容器詰緑茶飲料を得る(この工程を「殺菌・充填工程」と称する)ことを特徴とする容器詰緑茶飲料の製造方法である。
本発明において「工程」とは、一連の製造ラインで行うものでなくてもよく、断続的であってもよく、その際、時間をおいたり、装置を変えたり、場所を変えたりして断続的に行うものであってもよい。
また、本発明において「生茶葉」とは、酵素の失活処理(殺青)が為されていない茶葉をいう。
本製造方法は、前記工程を備えていれば、前記各工程の順番を変更することは可能であるし、又、他の工程又は他の処理を適宜追加することも可能である。例えば後述する「冷却工程」、「凍結工程」、「調合工程」、「茎部・非茎部調整工程」のほか、現在公知の容器詰飲料の製造方法で行われる工程や処理を適宜追加することが可能である。
<茶葉の摘採>
摘採する茶は、その品種、栽培方法及び摘採時期を限定するものではない。例えば、収穫前に一定期間被覆栽培して摘採した覆下茶葉を使用してもよいし、被覆栽培しない茶葉を使用することもできる。また、一番茶、二番茶、三番茶、四番茶、秋冬番茶などを使用することもできる。
また、茶の品種や、茶の栽培方法や、摘採時期などが異なる二種類以上の茶葉を組み合わせて使用することも可能である。
「摘採した茶葉」は、茶葉茎部及び茶葉非茎部からなるものである。通常は、一本の茎部に2~5枚の茶葉が結合した状態である。
「茶葉茎部」は、茎及び葉柄であり、「茶葉非茎部」は、当該茶葉茎部以外の部分である。
摘採した茶葉に含まれるクロロフィル含有量は400~1000mg/100gであるのが通常である。
また、摘採した茶葉に含まれるフェオフィチン含有量は0~100mg/100gであるのが通常である。
なお、本発明において、「クロロフィル」とは、4つのピロールが環を巻いた構造であるテトラピロールに、フィトールと呼ばれる長鎖アルコールがエステル結合した基本構造をもつものであり、植物においては葉緑素と呼ばれるものである。茶葉は、クロロフィルa及びクロロフィルbの2種類を含んでいる。
そして、「クロロフィル含有量」とは、クロロフィルa及びクロロフィルbの総量の意味である。
本発明における「クロロフィル含有量」「フェオフィチン含有量」はそれぞれ、測定した水分含有量(質量%)をもとに茶葉に含まれる水分を除いた数値である。
摘採した生茶葉は、必要に応じて、洗浄処理、乾燥処理、冷却処理を行った後、次に説明する加熱工程に供給することができる。
<加熱工程>
加熱工程では、生茶葉を加熱して、茶葉中のクロロフィル含有量を調整するようにしてクロロフィル調整茶葉を得るのが好ましい。
加熱工程では、茶葉に含まれるクロロフィル含有量が300~800mg/100gとなるように生茶葉を加熱するのが好ましい。
前述したように、茶葉に含まれるクロロフィルは、加熱されるとフェオフィチンに変化するため、茶葉に含まれるクロロフィル含有量を測定すれば、茶葉に対する熱履歴を知ることができる。かかる観点から、茶葉に含まれるクロロフィル含有量が300mg/100g以上となるように加熱すれば、鮮度感のある青葉香を有することができるため好ましく、800mg/100g以下となるように加熱すれば、緑茶飲料の高温保管時や長期間保管時の新茶様の青葉香の安定性を向上できるため好ましい。
よって、加熱工程では、茶葉に含まれるクロロフィル含有量が300~800mg/100gとなるように生茶葉を加熱するのが好ましく、中でも375mg/100g以上或いは650mg/100g以下、その中でも450mg/100g以上或いは550mg/100g以下となるように、生茶葉を加熱するのがさらに好ましい。
同様の観点から、加熱工程では、クロロフィル調整茶葉のクロロフィル含有量を、生茶葉に含まれるクロロフィル含有量の50~85質量%にするように加熱条件を調整するのが好ましく、中でも52質量%以上或いは80質量%以下、その中でも55質量%以上或いは70質量%以下にするように加熱条件を調整するのがさらに好ましい。
加熱工程では、茶葉の茶葉非茎部に含まれるクロロフィル含有量が330~840mg/100gとなるように調整するのがさらに好ましい。
上述したように、茶葉に含まれるクロロフィルは、加熱されるとフェオフィチンに変化するため、茶葉に含まれるクロロフィル含有量を測定すれば、茶葉に対する熱履歴を知ることができる。中でも、茶葉非茎部に含まれるクロロフィルの含有量は、容器詰緑茶飲料の香味との関連が強く、その含有量を熱履歴の指標として製造工程を管理するのが特に好ましいことが分かった。よって、緑茶飲料の抽出に用いる茶葉の熱履歴を、茶葉非茎部に含まれるクロロフィルの含有量を指標として管理及び調整することで、香味安定性をさらに向上させることができ、且つ香味の発揚をさらに高めることもできる。
具体的には、クロロフィル調整茶葉の茶葉非茎部に含まれるクロロフィル含有量を330mg/100g以上に調整すれば、熱の掛り過ぎを抑制することができ、加熱臭又は殺菌臭を抑えることができ、好適なクッキングフレーバーを得ることができ、同時に鮮度感のある青葉香を得ることができる。他方、840mg/100g以下に調整すれば、高温保管時や長期間保管時の新茶様の青葉香の安定性向上などの効果を得ることができる。
よって、加熱工程では、茶葉の茶葉非茎部に含まれるクロロフィル含有量が330~840mg/100gとなるように加熱条件を調整するのが好ましく、中でも405mg/100g以上或いは690mg/100g以下、その中でも480mg/100g以上或いは590mg/100g以下となるように加熱条件を調整するのがさらに好ましい。
同様の観点から、加熱工程では、クロロフィル調整茶葉の茶葉非茎部に含まれるクロロフィル含有量が、生茶葉の茶葉非茎部に含まれるクロロフィル含有量の48~83質量%となるように加熱条件を調整するのが好ましく、中でも50質量%以上或いは78質量%以下、その中でも53質量%以上或いは68質量%以下となるように加熱条件を調整するのがさらに好ましい。
クロロフィル調整茶葉の茶葉非茎部に含まれるクロロフィル含有量は、加熱条件を調整したり、生葉の茎部のみを除去したり、該茎部のみを加えたり、生葉の茶期・品種・育種などを変更することによって調整することができる。但し、この手段に限定するものではない。
加熱工程では、クロロフィル調整茶葉の茶葉非茎部に含まれるフェオフィチン含有量に対する、当該茶葉非茎部に含まれるクロロフィル含有量の比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉非茎部フェオフィチン含有量)が0.8~3.0となるように加熱条件を調整するのが好ましい。
当該比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉非茎部フェオフィチン含有量)も熱履歴の指標となるから、当該比率を0.8以上に調整すれば、熱の掛り過ぎをさらに抑制することができ、加熱臭又は殺菌臭をさらに抑えることができ、好適なクッキングフレーバーを得ることができ、同時に鮮度感のある青葉香を得ることができる。他方、当該比率を3.0以下に調整すれば、高温保管時や長期間保管時の新茶様の青葉香の安定性向上などの効果をさらに得ることができる。
かかる観点から、加熱工程では、クロロフィル調整茶葉における前記比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉茎部クロロフィル含有量)が0.8~3.0となるように加熱条件を調整するのが好ましく、中でも0.9以上或いは2.8以下、その中でも1.0以上或いは2.6以下となるように加熱条件を調整するのがさらに好ましい。
加熱工程では、クロロフィル調整茶葉におけるフェオフィチン含有量が150~400mg/100gとなるように加熱条件を調整するのが好ましい。
クロロフィルが加熱されると、時間及び温度とともにフェオフィチンに変化する。 よって、フェオフィチン含有量も、それが得られるまでの熱履歴を示す代替指標とすることができ、クロロフィル調整茶葉におけるフェオフィチン含有量を150mg/100g以上に調整すれば、緑茶飲料の高温保管時や長期間保管時の新茶様の青葉香の安定性向上などの効果を得ることができる一方、400mg/100g以下に調整すれば、熱の掛り過ぎをさらに抑制することができ、加熱臭又は殺菌臭を抑えることができ、好適なクッキングフレーバーと鮮度感のある青葉香をより一層得ることができる。
かかる観点から、加熱工程では、クロロフィル調整茶葉に含まれるフェオフィチン含有量が150~400mg/100gとなるように加熱条件を調整するのが好ましく、中でも170mg/100g以上或いは350mg/100g以下、その中でも200mg/100g以上或いは300mg/100g以下となるように加熱条件を調整するのがさらに好ましい。
本発明において、「フェオフィチン」とは、クロロフィル分子からマグネシウムイオンがとれて水素原子2つと置き換わったものであって、クロロフィルが大気下で加熱されたり、酸性下に置かれたりするなどして、クロロフィルがフェオフィチン化したものである。
加熱工程では、クロロフィル調整茶葉の茶葉非茎部に含まれるフェオフィチン含有量が160~420mg/100gとなるように加熱条件を調整するのがさらに好ましく、中でも180mg/100g以上或いは370mg/100g以下、その中でも210mg/100g以上或いは320mg/100g以下となるように加熱条件を調整するのがさらに好ましい。
加熱工程では、クロロフィル調整茶葉すなわち加熱後の茶葉、言い換えれば抽出に供する茶葉に含まれる水分量が10~60質量%となるように調整するのが好ましい。
本製造方法においては、茶葉を乾燥状態で保存する必要がないため、もっぱら容器詰緑茶飲料を製造する際の抽出に供する茶葉として好ましいように、抽出に供する茶葉が適度な量の水分を含有するのが好ましい。
かかる観点から、加熱工程では、クロロフィル調整茶葉に含まれる水分量が10~60質量%となるように調整するのが好ましく、中でも12質量%以上或いは50質量%以下、その中でも15質量%以上或いは35質量%以下、さらにその中でも20質量%以上或いは45質量%以下となるように調整するのがさらに好ましい。
なお、前記加熱工程で得られたクロロフィル調整茶葉は、水分量(含水率)をそのまま維持したままで抽出工程に供することもできるが、抽出工程に供する前に1又は2以上の他の工程を経ることもできる。この場合、クロロフィル調整茶葉中の水分量(含水率)は、時間経過と共に若干低下する場合もあり得るが、基本的には、加熱工程終了直後の10~60質量%、中でも12質量%以上或いは50質量%以下、さらにその中でも15質量%以上或いは35質量%以下、またその中でも20質量%以上或いは45質量%以下であってよい。
加熱工程では、クロロフィル調整茶葉の茶葉に含まれるフェオフィチン含有量に対する、当該茶葉非茎部に含まれるクロロフィル含有量の比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉フェオフィチン含有量)が1.0~5.0となるように調整することが好ましい。言い換えれば、抽出に供する茶葉の当該比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉フェオフィチン含有量)が前記範囲になるように調整することが好ましい。
抽出に供する茶葉の当該比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉フェオフィチン含有量)を上記範囲とすることで、鮮度感のある青葉香を得ることができ、更には加温保管時の沈殿の発生を抑制することができる。
かかる観点から、加熱工程では、当該比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉フェオフィチン含有量)が1.0~5.0となるように調整するのが好ましく、中でも0.9以上或いは2.8以下、その中でも1.0以上或いは2.6以下となるように調整するのがさらに好ましい。
なお、クロロフィル調整茶葉の非茎部に含まれるフェオフィチン含有量は、加熱条件を調整したり、酵素失活工程後の茶葉の茎部を除去したり、酵素失活工程後の茶葉の茎部を加えたりすることで調整することができる。
なお、加熱工程では、クロロフィル調整茶葉中の上記クロロフィル含有量、クロロフィル調整茶葉の茶葉非茎部中の上記クロロフィル含有量、クロロフィル調整茶葉中のフェオフィチン含有量、クロロフィル調整茶葉の茶葉非茎部中のフェオフィチン含有量、クロロフィル調整茶葉中のフェオフィチン含有量に対する茶葉非茎部クロロフィル含有量比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉フェオフィチン含有量)及びクロロフィル調整茶葉の茶葉に含まれるフェオフィチン含有量に対する、当該茶葉非茎部に含まれるクロロフィル含有量の比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉フェオフィチン含有量)のうちの一つ、又は、これらのうちの2つ以上(これらの成分をそれぞれ「加熱工程指標成分」と称し、それぞれの量を「加熱工程指標成分量」と称する)が、上記範囲に入るように、加熱工程及び加熱工程に包含される各種処理乃至工程の条件などを調整するのが好ましい。
ちなみに、茶葉を60℃より高温の温度に加熱すると、茶葉中、特に茶葉非茎部中のクロロフィルがフェオフィチンに変化し、加熱温度をさらに高めたり、加熱時間を長くしたりすることによって、茶葉中、特に茶葉非茎部中のクロロフィル含有量の減少率が大きくなることが確認されている。また、茶葉を精揉するなど、細胞が壊れる処理をして加熱すると、茶葉中、特に茶葉非茎部中のクロロフィルが大きく減少することも確認されている。
クロロフィル調整茶葉中のクロロフィル含有量の測定方法としては、例えば分光光度計を用いた吸光光度法によって測定するか、若しくは、クロロフィル調整茶葉をアセトン水溶液中で粉砕し、クロロフィルを抽出した後、高速液体クロマトグラフィーで測定すればよい。但し、この方法に限定するものではない。
クロロフィル調整茶葉中のフェオフィチン含有量の測定方法としては、例えば分光光度計を用いた吸光光度法によって測定するか、若しくは、クロロフィル調整茶葉をアセトン水溶液中で粉砕し、クロロフィルを抽出した後、高速液体クロマトグラフィーで測定すればよい。但し、この方法に限定するものではない。
クロロフィル調整茶葉中の水分量の測定方法としては、例えば赤外線水分計で測定すればよい。但し、この方法に限定するものではない。
また、茶葉茎部及び茶葉非茎部における上記加熱工程指標成分量は、茶葉茎部と茶葉非茎部とを分離して、それぞれの指標成分量を測定すればよい。
(加熱工程:酵素失活工程→乾熱加熱工程)
前述した加熱工程は、一連の工程であっても、二種類以上の工程を備えていてもよい。
加熱工程の一例として、生茶葉を加熱して酵素を失活させて酵素失活茶葉を得(「酵素失活工程」と称する)、当該酵素失活茶葉を乾熱より加熱してクロロフィル調整茶葉を得る(「乾熱加熱工程」と称する)方法において、各加熱工程指標成分量がそれぞれ前記範囲に入るように、前記酵素失活工程及び前記乾熱加熱工程のそれぞれの方法及び条件を調整する方法を挙げることができる。
よって、例えば酵素失活工程では、生茶葉を加熱して酵素を失活させると共に、茶葉のクロロフィル含有量乃至フェオフィチン含有量を調整して酵素失活茶葉を得る一方、乾熱加熱工程では、当該酵素失活茶葉を乾熱により加熱して、茶葉のクロロフィル含有量乃至フェオフィチン含有量を調整してクロロフィル調整茶葉を得る方法を、好ましい一例として挙げることができる。
(酵素失活工程)
この際、生茶葉を加熱して酵素を失活させる方法としては、例えば蒸機による蒸熱処理や炒り蒸処理のほか、蒸気が発生する熱風乾燥、釜炒りなどの直火加熱、熱風を当てる熱風殺青などの殺青方法を挙げることができる。また、これらを組み合わせて行うこともできる。例えば蒸機により蒸熱処理を行った後、熱風を当てる熱風殺青を行ってもよい。
酵素失活工程では、酵素失活茶葉に含まれるクロロフィル含有量が、生茶葉に含まれるクロロフィル含有量の70~90質量%となるように処理するのが好ましく、中でも72質量%以上或いは88質量%以下、その中でも75質量%以上或いは85質量%以下となるように処理するのがさらに好ましい。酵素失活工程において、クロロフィル含有量を調整することによって、青香の発揚を強くできるからである。
さらに、酵素失活茶葉の茶葉非茎部に含まれるクロロフィル含有量が、生茶葉の茶葉非茎部に含まれるクロロフィル含有量の68~88質量%となるように処理するのがさらに好ましく、中でも70質量%以上或いは86質量%以下、その中でも73質量%以上或いは83質量%以下となるように処理するのがさらに好ましい。
酵素失活工程におけるクロロフィル含有量の調整方法は、与える熱の温度や時間を変更したり、熱源に接触させる生葉の量を変えたりすることで調整することができる。酵素失活工程が蒸熱である場合には、蒸気量によっても調整できる。但し、これらの方法に限定するものではない。
(乾熱加熱工程)
乾熱加熱工程における「乾熱」とは、湿熱に対する言葉であり、茶葉に熱を伝える媒体が水分を含んでいない乾いた状態のものを言う。
よって、乾熱加熱工程では、従来の荒茶工程の葉打、粗揉、及び中揉のうちの何れか一つ又は2つ以上を組みわせればよい但し、この方法に限定するものではない。
この際、荒茶工程乃至仕上工程で一般的に行われている精揉及び乾燥を行わないことが好ましい。ここで、該「精揉」とは、茶葉を揉んで細い針状などの適宜形状に成形する処理であり、該「乾燥」とは、茶葉の水分量を10質量%未満まで低減させる処理である。前述のように容器詰緑茶飲料の抽出に用いる茶は、急須などで抽出する場合と異なる抽出法を採用するため、成形する必要がない。また、茶葉を乾燥状態で保存する必要もないため、茶葉の水分量を10質量%未満にまで低減する必要もないからである。特に香味の観点からは、精揉工程は時間をかけて茶葉を成形する工程であり、茶葉が酸化劣化しやすく、また乾燥工程も茶葉を高温条件下に長時間さらすため、茶葉の加熱酸化劣化が進みやすいことが知られており、これらの工程を省略することによって、劣化の影響を抑えることができる。
乾熱加熱工程では、クロロフィル調整茶葉に含まれるフェオフィチン含有量が、生茶葉に含まれるフェオフィチン含有量の5000~40000質量%となるように処理するのが好ましく、中でも10000質量%以上或いは35000質量%以下、その中でも20000質量%以上或いは30000質量%以下となるように処理するのがさらに好ましい。
また、乾熱加熱工程では、クロロフィル調整茶葉に含まれるフェオフィチン含有量に対する、当該茶葉非茎部に含まれるクロロフィル含有量の比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉フェオフィチン含有量)が1.0~5.0となるように加熱条件を調整するのが好ましく、中でも1.0以上或いは2.8以下、その中でも1.0以上或いは2.6以下となるように処理するのがさらに好ましい。
抽出に供する茶葉の当該比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉フェオフィチン含有量)を上記範囲とすることで、鮮度感のある青葉香を得ることができ、更には加温保管時の沈殿の発生を抑制することができる。
<凍結工程>
前記加熱工程の直後に、必要に応じて、得られたクロロフィル調整茶葉を凍結する凍結工程を実施することができる。但し、当該凍結工程を実施しなくてもよい。
このように、前記加熱工程の直後に、得られたクロロフィル調整茶葉を凍結する凍結工程を実施すれば、クロロフィル調整茶葉を長期保存することができる。
<茎部・非茎部調整工程>
必要に応じて、抽出工程前の何れかの時点で、茎部・非茎部調整工程を実施してもよい。
茎部・非茎部調整工程とは、茶葉茎部又は/及び茶葉非茎部の量を調整することにより、茶葉に含まれるフェオフィチン含有量に対する、茶葉非茎部に含まれるクロロフィル含有量の比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉フェオフィチン含有量)を調整する工程である。
この際、当該比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉フェオフィチン含有量)は、前記と同様、1.0~5.0となるように加熱条件を調整するのが好ましく、中でも1.0以上或いは2.8以下、その中でも1.0以上或いは2.6以下となるように処理するのがさらに好ましい。
抽出工程前の何れかの時点で、上記茎部・非茎部調整工程を実施して、当該比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉フェオフィチン含有量)を上記範囲に調整することで、当該比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉フェオフィチン含有量)を前記範囲に調整する観点からすると、加熱工程の加熱条件を緩和することができる。例えば、上記加熱工程の前に茎部・非茎部調整工程を導入することで、当該加熱工程の加熱条件を緩和することができる。同様に、乾熱加熱工程の前に茎部・非茎部調整工程を導入することで、当該乾熱加熱工程の加熱条件を緩和することができる。
茎部・非茎部調整工程の方法としては、茶葉茎部又は茶葉非茎部を除去したり、或いは、加えたりすればよい。具体的には、摘採した生葉から茶葉茎部又は茶葉非茎部を除去したり或いは加えたり、酵素失活茶葉から茶葉茎部又は茶葉非茎部を除去したり或いは加えたり、クロロフィル調整茶葉から茶葉茎部又は茶葉非茎部を除去したり或いは加えたりする方法を挙げることができる。
なお、茶葉茎部又は茶葉非茎部を除去する方法としては、色彩選別機や風力選別機による方法を挙げることができる。
中でも、茶葉茎部を除去する場合、早い段階で茶葉茎部を除去することにより、上記のように加熱条件を緩和することが可能であるから、摘採した生葉から茶葉茎部を除去したり、酵素失活茶葉から茶葉茎部を除去したりすることが好ましい。
他方、茶葉茎部を加える場合は、茶葉茎部の発酵が進まないよう、酵素失活工程の前に茶葉茎部を加えるのが好ましい。また、茶葉茎部のみをあらかじめ殺青、揉み込み、加熱などの処理をした後、酵素失活工程の後や、加熱工程の後に加えてもよい。
<抽出工程>
上記のようにして得たクロロフィル調整茶葉は、水や湯等の水性溶媒中で抽出して抽出液を得ることができる。この抽出工程で用いる水性溶媒の温度(抽出温度)は、特に限定されるものではないが、水性溶媒の温度が60℃以下であれば、所望の香りが得られ易く、かつ渋味が強くなることもないから好ましい。
かかる観点から、抽出温度すなわち抽出する溶媒の温度は60℃以下であるのが好ましく、中でも5℃以上或いは50℃以下、その中でも10℃以上或いは45℃以下、その中でも15℃以上或いは40℃以下であるのがさらに好ましい。
上記抽出は、常法によって、当該クロロフィル調整茶葉の可溶性固形分を溶媒中に浸出させて抽出液を得るようにすればよい。
例えば、常法に従ってニーダーと呼ばれる抽出装置を用いて、茶葉に対して20~50倍量、60℃以下の溶媒で約1~60分間、必要に応じて1回~数回攪拌して、常圧で抽出を行えばよい。但し、抽出方法及び抽出条件等を特に限定するものではなく、例えば加圧抽出を行ってもよい。
抽出の際に用いる溶媒は、硬水、軟水、イオン交換水、天然水、アスコルビン酸含有水溶液及びpH調整水等を例示することができる。
この際、抽出液のテアニン濃度が4~20mg/100mlとなるように抽出条件を調整して可溶性固形分を溶媒中に溶出させるのが好ましい。
抽出液のテアニン濃度が4mg/100ml以上であれば、青みを有した滋味を得ることができるため好ましく、20mg/100ml以下であれば、高温保管時や長期間保管時の青みを有した滋味や水色の安定性を向上できるため好ましい。
かかる観点から、抽出工程では、抽出液のテアニン濃度が4~20mg/100mlとなるように調整して可溶性固形分を溶媒中に溶出させるのが好ましく、中でも6mg/100ml以上或いは16mg/100ml以下、その中でも8mg/100ml以上或いは13mg/100ml以下となるように調整して可溶性固形分を溶媒中に溶出させるのがさらに好ましい。
抽出液のテアニン濃度が上記範囲となるように抽出するには、抽出温度や抽出時間を調整すればよい。
抽出工程では、抽出液のアミノ酸含有量が10~43mg/100mlとなるように抽出するのが好ましい。
抽出液のアミノ酸含有量が10mg/100ml以上であれば、青みを有した滋味を得ることができるため好ましく、43mg/100ml以下であれば、高温保管時や長期間保管時の青みを有した滋味や水色の安定性を向上できるから好ましい。
かかる観点から、抽出液のアミノ酸含有量が10~43mg/100mlとなるように抽出する、すなわち、そのように可溶性固形分が溶媒中に溶出するように抽出するのが好ましく、中でも14mg/100ml以上或いは34mg/100ml以下、その中でも16mg/100ml以上或いは28mg/100ml以下となるように抽出するのがさらに好ましい。
抽出液のアミノ酸含有量が上記範囲となるように抽出するには、抽出温度や抽出時間を調整すればよい。
なお、本発明において「アミノ酸含有量」とは、アラニン、セリン、アルギニン、グルタミン、アスパラギン、グルタミン酸、アスパラギン酸及びテアニンの総量である。
抽出工程では、抽出液のカテキン含有量が20~100mg/100mlとなるように抽出するのが好ましい。
抽出液のカテキン含有量が20mg/100ml以上であれば、適度な滋味が得られるから好ましく、100mg/100ml以下であれば、渋みが強くなり過ぎず、新茶様の青葉香が邪魔されないから好ましい。
かかる観点から、抽出液のカテキン含有量が20~100mg/100mlとなるように可溶性固形分を溶媒中に溶出させるのが好ましく、中でも25mg/100ml以上或いは80mg/100ml以下、その中でも30mg/100ml以上或いは60mg/100ml以下となるように抽出するのがさらに好ましい。
抽出液のカテキン含有量が上記範囲となるように抽出するには、抽出温度や抽出時間を調整すればよい。
なお、本発明において「カテキン含有量」とは、カテキン、ガロカテキン、エピカテキン、エピガロカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレート及びエピガロカテキンガレートの総量である。
<冷却工程・調合工程>
抽出によって得られた抽出液は、必要に応じて5~40℃程度に冷却し、同時に又はその前後に、必要に応じて、水(硬水、軟水、イオン交換水、天然水その他)、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、重曹、糖類、デキストリン、香料、乳化剤、安定剤、或いはその他の呈味原料などのいずれか或いはこれらのうち二種以上の組合わせを添加し、主にpH調整、濃度調整、味の調整を行うようにしてもよい。
また、茶飲料の香味を考慮すると、茶調合液の濃度(Brix値)は0.1~0.5、特に0.2以上或いは0.4以下に設定するのが好ましい。
<殺菌・充填工程>
本工程では、前記抽出液を加熱処理すると共に容器に充填して、殺菌及び容器充填すればよい。
この際、飲料を充填する容器としては、PETボトルなどのプラスチックボトル、缶、紙パックなどを挙げることができる。中でも、本製造方法は、軽量化乃至薄肉化されたPETボトルに充填する際により一層の効果を得ることができる。
抽出液を加熱処理すると共に容器充填する方法としては、食品衛生法に定められた殺菌条件の下で、従来から行われている通常の方法を採用すればよい。例えばプラスチックボトル飲料(PETボトル飲料)であれば、高温で内容液を殺菌し、そのままの温度で充填して冷却するホットパック充填、殺菌された容器に殺菌された内容液を無菌環境下で常温充填するアセプティック充填、その他の充填方法を採用することができる。中でも本製造方法は、商業的無菌条件下での常温充填、すなわち無菌環境条件での常温充填を採用した場合により効果を得ることができる。
具体的には、プラスチックボトル飲料の場合には、UHT殺菌(調合液を120~150℃で1秒~数十秒保持する。)を行うようにすればよい。
上述のように容器に充填された抽出液においては、溶存酸素濃度が7ppm未満であるのが好ましい。
溶存酸素濃度が7ppm未満であれば、新茶様の青葉香や青みを有した滋味の安定性を向上させることができる。
かかる観点から、容器に充填された抽出液においては、溶存酸素濃度が7ppm未満であるのが好ましく、中でも3ppm未満であるのが好ましい。
容器に充填された抽出液の溶存酸素濃度を7ppm未満とする方法の一例として、窒素等の不活性ガスで酸素を置換する方法や減圧下で脱気する方法を挙げることができる。かかる方法に限定するものではないが、不活性ガスで置換する方法がより好ましい。
<<語句の説明>>
本明細書において「X~Y」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含する。
また、「X以上」(Xは任意の数字)或いは「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」或いは「Y未満であることが好ましい」旨の意図も包含する。
以下、本発明を下記実施例及び比較例に基づいてさらに詳述する。
(試験1)
<実施例1>
摘採した生茶葉(やぶきた種、一番茶期、露地栽培、生茶葉中のクロロフィル含有量805mg/100g、生茶葉の茶葉非茎部中のクロロフィル含有量956mg/100g)を、蒸機で殺青した後、中揉機を使用して75分間、35℃で乾熱乾燥し、クロロフィル調整茶葉を得た。
得られたクロロフィル調整茶葉130gを30℃の純水で15分間抽出後、微細濾過して抽出液を得た。
得られた抽出液に最終濃度が30.0mg%となるようにビタミンCを配合し、得られた混合液に重曹を加えてpH調整を行い、純水を用いて10000mLにメスアップした。次に、得られた混合液をUHT殺菌(135℃、30秒)し、プレート内で35℃に冷却してから透明プラスチック容器(PETボトル)に充填し、容器詰緑茶飲料(実施例1)を得た。
<実施例2>
実施例1において、中揉機での乾熱乾燥を90分間に変更し、クロロフィル調整茶葉120gを10℃の純水で15分間抽出した以外は、実施例1と同様にして容器詰緑茶飲料(実施例2)を得た。
<実施例3>
実施例1において、摘採した生茶葉(やぶきた種、二番茶期、露地栽培、生茶葉中のクロロフィル含有量620mg/100g、生茶葉の茶葉非茎部中のクロロフィル含有量737mg/100g)を、中揉機での乾熱乾燥を90分間とし、クロロフィル調整茶葉200gを40℃の純水で17分間抽出した以外は、実施例1と同様にして容器詰緑茶飲料(実施例3)を得た。
<実施例4>
実施例1において、摘採した生茶葉(やぶきた種、一番茶期、被覆栽培、生茶葉中のクロロフィル含有量1005mg/100g、生茶葉の茶葉非茎部中のクロロフィル含有量1311mg/100g)を、中揉機での乾熱乾燥を40分間とし、クロロフィル調整茶葉140gを20℃の純水で20分間抽出した以外は、実施例1と同様にして容器詰緑茶飲料(実施例4)を得た。
<実施例5>
実施例1において、摘採した生茶葉(やぶきた種、二番茶期、露地栽培、生茶葉中のクロロフィル含有量620mg/100g、生茶葉の茶葉非茎部中のクロロフィル含有量737mg/100g)を、殺青を釜炒り機とし、中揉機での乾熱乾燥を40分間とし、クロロフィル調整茶葉170gを60℃の純水で12分間抽出した以外は、実施例1と同様にして容器詰緑茶飲料(実施例5)を得た。
<比較例1>
摘採した生茶葉(やぶきた種、一番茶期、被覆栽培、生茶葉中のクロロフィル含有量1005mg/100g、生茶葉の茶葉非茎部中のクロロフィル含有量1311mg/100g)350gを、40℃の純水で8分間抽出後、微細濾過し、抽出液を得た。
得られた抽出液に最終濃度が30.0mg%となるようにビタミンCを配合し、得られた混合液に重曹を加えてpH調整を行い、純水を用いて10000mLにメスアップした。次に、得られた混合液をUHT殺菌(135℃、30秒)し、プレート内で35℃に冷却してから透明プラスチック容器(PETボトル)に充填し、容器詰緑茶飲料(比較例1)を得た。
<比較例2>
実施例1において、摘採した生茶葉(やぶきた種、一番茶期、被覆栽培、生茶葉中のクロロフィル含有量1005mg/100g、生茶葉の茶葉非茎部中のクロロフィル含有量1311mg/100g)を蒸機で殺青して得られた茶葉300gを、10℃の純水で10分間抽出した以外は、実施例1と同様にして容器詰緑茶飲料(比較例2)を得た。
<比較例3>
摘採した生茶葉(やぶきた種、三番茶期、露地栽培、生茶葉中のクロロフィル含有量481mg/100g、生茶葉の茶葉非茎部中のクロロフィル含有量550mg/100g)を、一般的な荒茶加工工程(蒸熱、冷却、葉打ち、粗揉、揉捻、中揉、精揉、乾燥)に供して得られた荒茶130gを、40℃の純水で15分間抽出した以外は、実施例1と同様にして容器詰緑茶飲料(比較例3)を得た。
<比較例4>
実施例1において、中揉機での乾熱乾燥を90分間に変更し、クロロフィル調整茶葉220gを50℃の純水で15分間抽出した以外は、実施例1と同様にして容器詰緑茶飲料(比較例4)を得た。
<比較例5>
実施例1において、摘採した生茶葉(やぶきた種、一番茶期、被覆栽培、生茶葉中のクロロフィル含有量1005mg/100g、生茶葉の茶葉非茎部中のクロロフィル含有量1311mg/100g)を、中揉機での乾熱乾燥を40分間に変更し、クロロフィル調整茶葉120gを20℃の純水で7分間抽出した以外は、実施例1と同様にして容器詰緑茶飲料(比較例5)を得た。
<クロロフィル含有量、フェオフィチン含有量の測定>
茶葉中のクロロフィル含有量及びフェオフィチン含有量は、分光光度計を用いた吸光光度法によって各成分量(mg/100g)を測定した。
また、茶葉非茎部におけるクロロフィル含有量及びフェオフィチン含有量は、茶葉茎部と茶葉非茎部とを分離して、茶葉非茎部中の各成分含有量(mg/100g)を上記同様に測定した。
<水分量の測定>
茶葉中の水分量(質量%)の測定は、赤外線水分計を用いて測定した。
<抽出液中のアミノ酸量及びテアニン量の測定>
アミノ酸量(mg/100ml)及びテアニン量(mg/100ml)は、Allianceシステム(Waters株式会社製)を用いて、HPLC法(蛍光検出)に基づいて各種アミノ酸及びテアニンの含有量を求めた。
<抽出液中のカテキン量の測定>
カテキン量(mg/100ml)は、Allianceシステム(Waters株式会社製)を用いて、HPLC法(蛍光検出)に基づいてカテキンの含有量を求めた。
<抽出液中の溶存酸素濃度の測定>
ポータブル溶存酸素測定器(HACH社製,HQ30d)によって、20℃の抽出液中の溶存酸素濃度(ppm)を測定した。
<官能評価試験>
実施例・比較例で得た容器詰緑茶飲料について、茶飲料の製造に従事する7人のパネラーを選出し、以下の評価方法に基づいて実施し、合議の結果、最も多かった評価を採用することとし、総合評価については、先述の評価を得点化し、総合得点として算出し、本件の課題を解決しているか評価した。
それぞれの官能評価における評価項目は以下の通りである。
製造直後の容器詰緑茶飲料と、25℃の環境下で3週間保管した後の容器詰緑茶飲料とを評価サンプルとして、官能評価を行った。
香味の発揚における評価項目として「新茶様の青葉香」は、茶飲料を口に含んだときの新茶様の青葉香の強弱を評価し、「滋味(青みを有した滋味)」は、茶飲料を飲み込んだ後の滋味の強弱を評価し、「水色」は茶飲料の液色を目視によって、評価した。
また、香味の安定性については、3週間保管した後の飲料と、製造直後の飲料とを同様に評価することで検証した。
(新茶様の青葉香)
5:強く感じる。
4:やや強く感じる。
3:感じる。
2:弱く感じる。
1:非常に弱く感じる。
(滋味)
5:強く感じる。
4:やや強く感じる。
3:感じる。
2:弱く感じる。
1:非常に弱く感じる。
(水色)
5:緑茶らしい緑色が強い。
4:緑茶らしい緑色がやや強い 。
3:やや赤みが強い。
2:赤みが強い。
1:非常に赤みが強い。
(総合評価)
容器詰緑茶飲料を保管した場合であっても、香味安定性を向上させることができ、且つ香味の発揚を高めることができているか否かについて、上記各評価を得点化(評価5を5点、評価4を4点、評価3を3点、評価2を2点、評価1を1点と)し、総合得点を算出し、本件の課題を解決しているか最終評価した。
◎:総合得点が25~22点であり、香味の安定性及び香味の発揚が非常に良好。
○:総合得点が21~18点であり、香味の安定性及び香味の発揚が良好。
△:総合得点が17~14点であり、香味の安定性及び香味の発揚にやや問題あり。
×:総合得点が13点以下であり、香味の安定性及び香味の発揚に問題あり。
Figure 0007157030000001
(考察)
以上の結果より、摘採した茶葉のクロロフィル含有量を、加熱によって調整してクロロフィル調整茶葉を得る加熱工程と、当該クロロフィル調整茶葉を60℃以下の溶媒中で抽出し、テアニンを4~20mg/100ml含有する抽出液を得る抽出工程と、当該抽出液の溶存酸素濃度を7ppm未満に調整する殺菌・充填工程と含むことによって、荒茶又は仕上茶を介さずに、生茶葉の状態から茶飲料を製造することができ、しかも、保管をした場合であっても、香味安定性を向上させることができ、且つ茶飲料の香味の発揚を高めることができることが示された。
(試験2)
<実施例8>
実施例1において、得られたクロロフィル調整茶葉130gを60℃の純水で5分間抽出した以外は、実施例1と同様にして容器詰緑茶飲料(実施例8)を得た。
<実施例9>
実施例1において、得られたクロロフィル調整茶葉130gを5℃の純水で30分間抽出した以外は、実施例1と同様にして容器詰緑茶飲料(実施例9)を得た。
<実施例10>
実施例1において、摘採した生茶葉した風力選別し、茎部を除去した後、殺青を行った以外は、実施例1と同様にして容器詰緑茶飲料(実施例10)を得た。
<実施例11>
実施例1において、摘採した生茶葉に、同じ生茶葉の茎部のみを重量(g)換算で「生茶葉:茎部=5:1」となるように混合した後、殺青を行った以外は、実施例1と同様にして容器詰緑茶飲料(実施例11)を得た。
<実施例12>
実施例1において、摘採した生茶葉に、同じ生茶葉の茎部のみを重量(g)換算で「生茶葉:茎部=4:1」となるように混合し、殺青を行った後、中揉機での乾熱乾燥を110分間、23℃に変更し、得られたクロロフィル調整茶葉130gを70℃の純水で4分間抽出した以外は、実施例1と同様にして容器詰緑茶飲料(実施例12)を得た。
<実施例13>
実施例1において、摘採した生茶葉した風力選別し、茎部を除去し、殺青を行った後、中揉機での乾熱乾燥を65分間、45℃に変更し、得られたクロロフィル調整茶葉130gを4℃の純水で35分間抽出した以外は、実施例1と同様にして容器詰緑茶飲料(実施例13)を得た。
得られた容器詰茶飲料(実施例1,6~13)を55℃で1週間保管し、加温保管後の「沈殿」、「濁り」及び「水色」を評価した。
なお、クロロフィル含有量、フェオフィチン含有量、水分量、抽出液中のアミノ酸量及びテアニン量、抽出液中のカテキン量、抽出液中の溶存酸素濃度については、試験1と同様に分析・測定した。その結果を下記表2に示す。
<官能評価試験>
試験2の実施例で得た容器詰緑茶飲料について、茶飲料の製造に従事する7人のパネラーを選出し、以下の評価方法に基づいて実施し、合議の結果、最も多かった評価を採用することとし、総合評価については、下記の評価項目の点数を合計し、総合得点として算出し、評価した。
陽性対照としては、各実施例を5℃で1週間保管した冷蔵保管品を採用し、陰性対照としては、比較例3の一般的な荒茶加工工程(蒸熱、冷却、葉打ち、粗揉、揉捻、中揉、精揉、乾燥)に供して得られた荒茶から製造した容器詰緑茶飲料を60℃で2週間保管したものを採用した。比較例3の容器詰飲料は加温保管により、沈殿及び濁りが多く発生し、水色も極めて赤く変化していた。
(沈殿:容器底部の堆積を目視で評価した)
5:沈殿がほとんど見られず、非常に良好(陽性対照と同等)。
4:容器底部にわずかに沈殿が発生しているが、良好 。
3:容器底部にリング状の堆積がうっすら見られるが、許容範囲。
2:多くの沈殿が発生し、容器底部の半分以上を覆っており、やや問題あり。
1:非常に多くの沈殿が発生し、容器底部をすべて覆っており、問題あり(陰性対照と同等)。
(濁り:飲料液中の浮遊物を目視で確認した)
5:浮遊物がほとんど見られず、非常に良好(陽性対照と同等)。
4:浮遊物がわずかに見られるが、良好 。
3:1mm以下の浮遊物が見られるが、容器を振ることで消える、許容範囲。
2: 1mm以下の浮遊物が多く見られ、容器を振ってもわずかに残る、やや問題あり。
1:1mm超える浮遊物が確認できる、容器を振っても多く残る、問題あり(陰性対照と同等)。
(水色の保持性:飲料液の液色を目視で確認した)
5:変化はほとんどない(陽性対照と同等)。
4:わずかに赤く変化している。
3:やや赤く変化している。
2:赤く変化している。
1:極めて赤く変化している(陰性対照と同等)。
(総合評価2)
上記各評価を得点化(評価5を5点、評価4を4点、評価3を3点、評価2を2点、評価1を1点と)し、総合得点を再度算出し、より良好な茶飲料であるか否かについて評価した。
◎:総合得点が15~13点であり、非常に良好である。
○:総合得点が12~9点であり、良好である。
△:総合得点が8点以下であり、良好ではない。
Figure 0007157030000002
(考察)
以上の結果より、試験1の結果と合わせて(茶葉非茎部クロロフィル量/茶葉フェオフィチン)と、茶葉中のフェオフィチン含有量と、抽出液中のアミノ酸量とを所定範囲に調整することによって、荒茶又は仕上茶を介さずに、生茶葉の状態から製造した茶飲料において、高温で長期間の保管をした場合であっても、香味安定性を向上させ、且つ茶飲料の香味の発揚を高めつつ、さらに沈殿、濁り及び水色などの性状面の品質が向上できることが示された。

Claims (5)

  1. 摘採した茶葉から容器詰緑茶飲料を製造する方法であって、
    摘採した茶葉を加熱して酵素を失活させると共に、茶葉のクロロフィル含有量を調整して酵素失活茶葉を得、当該酵素失活茶葉を乾熱より加熱して、茶葉に含まれるクロロフィル含有量が300~800mg/100gであり、水分量が10~60質量%であるクロロフィル調整茶葉を得る加熱工程と、
    当該クロロフィル調整茶葉を溶媒中で抽出して、テアニンを4~20mg/100ml含有する抽出液を得る抽出工程と、
    当該抽出液を加熱処理すると共に容器に充填し、当該抽出液の溶存酸素濃度を7ppm未満に調整する殺菌・充填工程と、を含む容器詰緑茶飲料の製造方法。
  2. 前記加熱工程では、茶葉に含まれるフェオフィチン含有量を150~400mg/100gに調整することを特徴とする、請求項に記載の容器詰緑茶飲料の製造方法。
  3. 前記抽出工程では、抽出液中のアミノ酸含有量が10~43mg/100mlとなるように抽出することを特徴とする、請求項1又は2に記載の容器詰緑茶飲料の製造方法。
  4. 前記摘採した茶葉が、茶葉茎部及び茶葉非茎部からなり、
    前記加熱工程では、当該茶葉に含まれるフェオフィチン含有量に対する、当該茶葉非茎部に含まれるクロロフィル含有量の比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉フェオフィチン含有量)を1.0~5.0に調整することを特徴とする、請求項1~のいずれかに記載の容器詰緑茶飲料の製造方法。
  5. 前記摘採した茶葉が、茶葉茎部及び茶葉非茎部からなり、 茶葉茎部又は/及び茶葉非茎部の量を調整することにより、茶葉に含まれるフェオフィチン含有量に対する、茶葉非茎部に含まれるクロロフィル含有量の比率(茶葉非茎部クロロフィル含有量/茶葉フェオフィチン含有量)を調整する茎部・非茎部調整工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1~のいずれかに記載の容器詰緑茶飲料の製造方法。
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