JP4390525B2 - 通信波伝送装置 - Google Patents

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本発明は,所定の上位装置と下位装置との間における通信波の伝送を行う通信波伝送装置に関し,特に,屋内,車両内等の一定の区域において,無線通信網を形成する無線LAN(ローカルエリアネットワーク)における信号伝送に好適な通信波伝送装置に関するものである。
近年,高度情報化社会への発展に伴って,ビルなどのオフィス内,あるいは工場や倉庫などの構内,一般の住宅内や事務所内等々の屋内,更には,屋内以外の,商店街などのアーケード,駅プラットホーム,空港ターミナル,あるいはテントなどの大型仮設構造物やイベント会場など,一定の区域における無線LANシステム(区域内無線通信網)の使用が拡大しつつある。この無線LANシステムにおいては,無線LAN親機(上位装置)と,区域内に配置された多数の無線LAN子機(下位装置)との間で,広い周波数帯域の電磁波を用いて通信が行われる。例えば,個人用簡易無線電話システム(PHS)や中速無線LANには1.9GHz帯および2.4GHz帯の準マイクロ波帯域が,また高速無線LANには19GHz帯の準ミリ波帯域および60GHz帯のミリ波帯域が,各々割り当てられている。
屋内の無線LANシステムの場合を例にとると,屋内においては,通常,机,棚,仕切りや事務機器など,無線LANの親機と子機との間の電磁波の障害物が多数存在する。このため,障害物を回り込んで到達する電磁波 (信号)の電界強度が減り,送られたデータを復調するために必要なS/N(SN比)が十分得られない。この結果,データの誤り率が増え,再送が行われ,通信の実効速度が低下する。
また,電磁波の障害物がなく,屋内の見通しがよかったとしても,壁面,天井面,床面および前記什器や事務機器などによる,電磁波の反射波の影響によって,やはり,送られたデータを復調するために必要なSN比が十分得られず,通信速度が遅くなる問題もある。そして,これらの問題は,屋内以外の前記一定の区域における無線LANシステムにおいても,同様に起こりうる。
この問題につき,天井の高さ3mで,18m×6mの広さの,机や椅子が多数配置された室内で,無線LANによる通信速度を実測したところ,2.4GHz帯の準マイクロ波帯域を使用し,最大で11Mbps の高速データ通信性能を有する市販の無線LAN機を用いた場合,室内の場所によって通信速度が大きくばらつき,場所によっては,通信速度が前記最大値の1/10となることが確認された。
このような,無線通信網を形成する際の反射した電磁波の影響 (マルチパスフェージング)に対し,出願人らは,先に,特許文献1等により,マルチパスフェージングを抑制し,通信の実効速度の低下がないよう改良を行った無線LANシステムおよび無線LANシステム用導波装置(通信波伝送装置)を提案した。
この特許文献1では,無線通信網を形成する区域内の上方に沿って設けられた導波路と,この導波路に接続された無線LAN親機と,前記区域内に配置された無線LAN子機とを有し,前記導波路が複数の分岐回路(前記分岐・合流手段に相当)を有し,この分岐回路に前記区域内に向かう指向性を有する電磁波送受信用アンテナが接続された無線LANシステムとすることを骨子としている。
そして,この構成によって,電磁波の障害物が存在した場合でも,無線LANの親機と子機との間の電磁波通信の障害物とならないようにしている。また,例え電磁波の反射波があっても,その影響が小さくなるようにしている。
更に,特許文献1では,前記分岐回路や無線LAN子機に設けられた電磁波送受信用アンテナに指向性を持たせることによって,マルチパスフェージング抑制効果を増している。
この技術を用いれば,電磁波通信の障害物によるマルチパスフェージングを抑制できる。また,通信区域内の電波強度の均一性を増すことができる。
特開2002−204240号公報
ところで,特許文献1に示される導波装置(通信波伝送装置)では,伝送路(導波路)内部での信号周波数(伝送路周波数)と分岐回路(分岐・合流手段)により伝送路から分岐或いは伝送路へ合流される無線信号の周波数は同一である。従って,近年無線LANの通信に開放されている2.4GHz帯または5GHz帯の無線信号を用いるには,伝送路周波数もこれらと同様の高周波で伝送する必要がある。
しかしながら,一般に伝送路内の高周波信号(通信波)の減衰率は,周波数が高いほど大きいため,伝送路の長さを十分に長く取ることができないという問題点があった。例えば,伝送路としてストリップ線路を用いた際の減衰率は1mあたり1dBに達する場合もある。このような高い減衰率では,必要な区域をカバーするために,伝送路に一定間隔ごとに増幅器を設ける等の対策をとるか,伝送路を短くして無線LAN親局(上位装置)を増設することでサービスエリアを広げる必要があり,機器数の増加による設置手間の増大,消費エネルギーの増大,ひいてはシステムコストの増大につながるという問題点があった。
一方,システムの総伝送容量を増加させるためには,複数の無線LANの親機(上位装置)を伝送路に接続することが考えられるが,そのためには伝送路に複数の通信変調波を周波数多重によって多重伝送する必要がある。従来例によっても複数の親機を伝送路に接続することは可能であるが,伝送路周波数と無線周波数が1対1で対応しているために,伝送路内で多重化できる波(信号)の数は,無線周波数で使用が許される波の数に限定され,制約が大きいという問題点があった。
また,各分岐回路(各分岐・合流手段)においては,周波数弁別がなされないため,伝送路で伝送している通信波は,全ての分岐回路から区域内全てに送出される。このため,例えば,分岐回路を設けた各エリアに対応付けて無線LANの親機(上位装置)を割り当てることにより,効率的な通信負荷の分散を行うといった柔軟な通信環境の設計ができないという問題点もあった。
そのため,本発明では,伝送路を伝送される通信波の周波数と,伝送路から分岐される分岐回路から下位装置に無線送信される通信波の周波数を異ならせることで,伝送路ないでは減衰の少ない低い周波数の通信波を伝送し,一方,伝送路から分岐される分岐回路から下位装置に無線送信される通信波の周波数を下位装置に適した高い周波数とすることで,伝送路内での信号の減衰を防止しうる通信波伝送装置を提供するものである。
本発明は上記のように,伝送路が長くても,そこを通過する通信波の減衰を少なくすることに成功したものであるが,壁で仕切られた複数の部屋を貫通して1本の長い伝送路を敷設することは,鉄筋コンクリートの壁などの場合,仮に貫通工事が物理的に可能であっても工事には多大なコストを要することになる。また,ビルにテナントとして入っているオフィスなどの場合,ビルの所有権者に了解を取らない限りこのような貫通工事は出来ない場合が多い。
別のケースとして,たとえば鉄道列車の車両内に通信波伝送路を敷設するような場合を考えると,編成車両間で通信波伝送路を跨いで敷設することは非常に困難である。これは鉄道車両間は,走行中常に相対的に揺れており,車両の相対位置関係が変化することによる。車両間の連結区間のみを曲げが可能なケーブルで接続することも考えられるが,新規製造車両に設計上埋め込むことは可能としても,既存車両に新たに敷設する場合,経路の確保も含め一般にはそのようなケーブルの新設は著しく困難である。さらに,車両編成は日々変更される場合が多く,通信波伝送路延長をケーブルを介して行うと,編成変更時の接続分離・再接続作業が増えてしまう不便性もある。 従って,本発明は,上記のように,壁等で仕切られた複数の部屋に敷設された通信波伝送路間で通信波を無線中継することにより,上記本発明の主たる目的を損なうことなく,低コストで長い伝送路を可能とする通信波伝送装置を提供するものである。
また本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その主たる目的とするところは,伝送路長の延長と,伝送容量の増大と,柔軟な通信環境の設計とを可能とする通信波伝送装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は,所定の上位装置と下位装置との間で送受信される通信波の伝送を行う通信波伝送装置であって,
前記上位装置に接続され通信波を伝送する伝送路と,
前記伝送路の複数箇所に設けられ前記伝送路に対して通信波を分岐及び合流させる分岐・合流手段と
記分岐・合流手段それぞれに接続され前記分岐・合流手段により分岐される通信波の周波数を低周波に変換して出力する下り周波数変換手段と,
前記分岐・合流手段それぞれに接続され,入力された通信波の周波数を高周波に変換して前記分岐・合流手段へ出力する上り周波数変換手段と,
前記下り周波数変換手段の出力側及び前記上り周波数変換手段の入力側に接続された無線アンテナであって,前記下り周波数変換手段から出力される通信波を前記下位装置に無線により送信すると共に,前記下位装置から出力される通信波を前記上り周波数変換手段に無線により送信する無線アンテナと,
を具備してなると共に,
前記伝送路が,導波管,同軸ケーブル又はストリップ線路のいずれかであり,且つ,前記上位装置と前記下位装置との間の通信が,TDD方式によるものである通信波伝送装置において,
前記分岐・合流手段と前記下り周波数変換手段と前記上り周波数変換手段とを相互に接続する第1のサーキュレータと,
前記無線アンテナと前記下り周波数変換手段と前記上り周波数変換手段とを相互に接続する第2のサーキュレータと,の一方又は両方を具備してなることを特徴とする通信波伝送装置として構成されるものである
れにより,前記伝送路内における通信波の周波数(伝送路周波数)と,前記無線アンテナで送受信される通信波の周波数(無線周波数)とを異ならせることができる。その結果,前記伝送路周波数を前記無線周波数よりも低周波数とすることにより,前記通信路における通信波の伝送損失を抑えることができる。従って,従来のように,前記無線周波数と前記伝送路周波数とが同一である場合に比べ,前記伝送路長を飛躍的に延長することが可能となる。
さらに,前記伝送路における複数の分岐部(通信波の分岐・合流部)それぞれにおいて使用する前記伝送路周波数と前記無線周波数との組み合わせを任意に設定することができ,使用する前記伝送路周波数の数(種類)を使用する前記無線周波数の数(種類)よりも多くすることもできる。その結果,使用可能な帯域の制約が大きい前記無線周波数の数(種類)に関わりなく,異なる前記伝送路周波数を有する多数の信号(チャンネル信号)が重畳された通信波を前記通信路に流すことができ,信号の衝突を回避して前記伝送路の信号伝送容量を飛躍的に拡大することが可能となる。また,例えば,隣り合うエリアの前記無線アンテナでは異なる前記無線周波数に設定して電波の干渉を防ぐ等の無線通信環境の柔軟な設計も可能となる。
また,前記下り及び上りの各周波数変換手段の構成としては各種考えられる。
例えば,前記下り周波数変換手段及び前記上り周波数変換手段が,一の周波数発振器と,入力した通信波と前記一の周波数発振器の発振信号とを混合するそれぞれ個別の周波数混合器と,前記周波数混合器の出力信号を入力するそれぞれ個別のバンドパスフィルタとを具備するものが考えられる。
これにより,前記伝送路から分岐した通信波に周波数の異なる複数のチャンネル信号(通信波)が重畳されている場合であっても,前記バンドパスフィルタによって所望のチャンネル信号のみを弁別することが可能である。さらに,前記一の周波数発振器を前記下り及び上りの各周波数変換手段で共用するシンプルな構成とすることができる。
また,前記下り周波数変換手段及び前記上り周波数変換手段それぞれが,発振周波数が可変である第1及び第2の周波数発振器と,入力した通信波と前記第1の周波数発振器の発振信号とを混合する第1の周波数混合器と,前記第1の周波数混合器の出力信号を入力するバンドパスフィルタと,前記バンドパスフィルタの出力信号と前記第2の周波数発振器の発振信号とを混合する第2の周波数混合器と,を具備するものも考えられる。
これは,前記第1の周波数混合器によって所望のチャンネル信号(チャンネル周波数)を弁別するための周波数変換(1段階目)を行い,前記第2の周波数混合器によって相手側(出力側)周波数に合わせるための周波数変換(2段階目)を行うという2段階の周波数変換を行うものである。
このような構成によっても,前記伝送路から分岐した通信波に周波数の異なる複数のチャンネル信号(通信波)が重畳されている場合に,前記バンドパスフィルタによって所望のチャンネル信号のみを弁別することが可能である。さらに,入出力信号として使用する(弁別する)周波数に応じて各周波数発振器の発振周波数の設定を変更するだけで対応でき,前記バンドパスフィルタを交換する必要がない。従って,前記下り及び上りの各周波数変換手段ごとに,使用する前記伝送路周波数と前記無線周波数との組み合わせを任意に設定することが容易となる。例えば,前記各周波数発振器としてシンセサイザ等を用いれば,当該通信波伝送装置が配設される現場で設定するという柔軟な対応も可能となる。
また,当該通信波伝送装置が適用される通信システムの通信方式として,送信側と受信側とで前記無線周波数が同一であるTDD方式を採用する場合,送信信号(下り方向の通信波)が前記上り周波数変換手段側へ回り込み,その信号(通信波)がさらに前記下り周波数変換手段へ回り込んでループを形成する可能性がある。このようなループが形成されると,マルチパスフェージングが発生した場合と同様に通信品質が低下する。この問題を解消するための構成としては各種考えられる。
例えば,前記分岐・合流手段と前記下り周波数変換手段と前記上り周波数変換手段とを相互に接続する第1のサーキュレータと,前記無線アンテナと前記下り周波数変換手段と前記上り周波数変換手段とを相互に接続する第2のサーキュレータと,の一方又は両方を具備するものである。
これにより,前記サーキュレータによって通信波の伝送方向をほぼ規制できる。即ち,通信波の伝送方向を,前記第1のサーキュレータによって前記分岐・合流手段から前記下り周波数変換手段への方向と前記上り周波数変換手段から前記分岐・合流手段への方向とに規制でき,前記第2のサーキュレータによって前記下り周波数変換手段から前記無線アンテナへの方向と前記無線アンテナから前記上り周波数変換手段への方向とに規制できる。その結果,通信波の回り込みによるループ発生を防止でき,通信品質を維持することが可能となる。
また,前記分岐・合流手段と前記下り周波数変換手段又は前記上り周波数変換手段のいずれとを接続するかを切り替える伝送路側スイッチと,前記無線アンテナと前記下り周波数変換手段又は前記上り周波数変換手段のいずれとを接続するかを切り替えるアンテナ側スイッチと,の一方又は両方を具備し,前記上位装置からの所定の切り替え信号に基づいて前記各スイッチが切り替わるよう構成されたものも考えられる。
TDD方式では,前記上位装置側で送受信のタイミング(即ち,下り信号と上り信号の発生のタイミング)が制御されることが一般的である。従って,上記構成によれば,スイッチ切り替えにより,下り方向の通信波が発生中は前記下り周波数変換手段側にのみ通信波が流れるようにし,上り方向の通信波が発生中は前記上り周波数変換手段側にのみ通信波が流れるようにできる。これにより,下りと上りの各通信波が反対方向へ回り込まず,前記ループの発生を防止できる。
また,前記無線アンテナと前記下り周波数変換手段又は前記上り周波数変換手段のいずれとを接続するかを切り替えるアンテナ側スイッチと,前記下り周波数変換手段における通信波の信号強度を検出する信号強度検出手段と,前記信号強度検出手段の検出結果に基づいて前記アンテナ側スイッチを切り替えるスイッチ制御手段と,を具備してなるものも考えられる。
これにより,下り方向の通信波の発生(検出)有無によってスイッチ切り替えがなされるので,前記上位装置からの切り替え信号用の信号線を配設することなく,前記スイッチ制御手段が自律的にスイッチ切り替えを行って通信波の回り込みを防止できる。
また,このように前記アンテナ側スイッチを設けた場合において,前記分岐・合流手段と前記下り周波数変換手段と前記上り周波数変換手段とを相互に接続するサーキュレータを具備すれば,通信波の回り込み防止により効果的である。
また,前記分岐・合流手段と前記下り周波数変換手段又は前記上り周波数変換手段のいずれとを接続するかを切り替える伝送路側スイッチと,前記無線アンテナと前記下り周波数変換手段と前記上り周波数変換手段とを相互に接続するサーキュレータと,前記上り周波数変換手段における通信波の信号強度を検出する信号強度検出手段と,前記信号強度検出手段の検出結果に基づいて前記伝送路側スイッチを切り替えるスイッチ制御手段と,を具備してなるものも考えられる。
これにより,上り方向の通信波の発生(検出)有無によってスイッチ切り替えがなされるので,前記上位装置からの切り替え信号用の信号線を配設することなく,前記スイッチ制御手段が自律的にスイッチ切り替えを行って通信波の回り込みを防止できる。
また,下り方向と上り方向の両通信波の発生(検出)有無によって前記アンテナ側スイッチと前記伝送路側スイッチとを自律的に切り替えるものも考えられる。即ち,前記分岐・合流手段と前記下り周波数変換手段又は前記上り周波数変換手段のいずれとを接続するかを切り替える伝送路側スイッチと,前記無線アンテナと前記下り周波数変換手段又は前記上り周波数変換手段のいずれとを接続するかを切り替えるアンテナ側スイッチと,前記下り周波数変換手段における通信波の信号強度を検出する第1の信号強度検出手段と,前記上り周波数変換手段における通信波の信号強度を検出する第2の信号強度検出手段と,前記第1及び第2の信号強度検出手段の検出結果に基づいて前記各スイッチを切り替えるスイッチ制御手段と,を具備してなるものである。
また,前記信号強度検出手段によって信号が検出されてから,前記各スイッチが所定の接続状態に切り替わるまでに要する時間が,信号(通信波)が前記各スイッチに到達するまでの時間よりも長い場合,信号の先頭のプリアンブル部分が正常に伝送されないことが発生する。
これを解決するため,前記下り周波数変換手段と前記アンテナ側スイッチとの間と,前記上り周波数変換手段と前記伝送路側スイッチとの間と,の一方又は両方に,通信波の伝送を遅延させる遅延手段を具備するものが考えられる。
これにより,前記遅延手段による遅延時間を適切に設定すれば,通信波が各スイッチに到達すると同時或いはその直前に接続切り替えが完了し,信号の先頭部分の欠損を防止できる。
た上記のような無線アンテナは,指向性を与えることで,無線の減衰を補い通信距離を伸ばすことが可能となると同時に,与干渉及び被干渉を軽減することが出来る。
本発明によれば,伝送路内における通信波の周波数(伝送路周波数)と,無線アンテナで送受信される通信波の周波数(無線周波数)とを異ならせることができる。その結果,前記伝送路周波数を前記無線周波数よりも低周波数とすることにより,前記通信路における通信波の伝送損失を抑えることができる。従って,従来のように,無線周波数と伝送路周波数とが同一である場合に比べ,伝送路長を飛躍的に延長することが可能となる。
さらに,伝送路における複数の分岐部(通信波の分岐・合流部)それぞれにおいて使用する伝送路周波数と無線周波数との組み合わせを任意に設定することができ,使用する伝送路周波数の数(種類)を使用する無線周波数の数(種類)よりも多くすることもできる。その結果,使用可能な帯域の制約が大きい無線周波数の数(種類)に関わりなく,異なる伝送路周波数を有する多数の信号(チャンネル信号)が重畳された通信波を通信路に流すことができ,信号の衝突を回避して伝送路の信号伝送容量を飛躍的に拡大することが可能となる。また,例えば,隣り合う無線通信エリアの無線アンテナでは異なる無線周波数に設定して電波の干渉を防いだり,各分岐部(無線通信エリア)に対応付けて使用する伝送路周波数がそれぞれ異なる上位装置(親機)を割り当てる等の無線通信環境の柔軟な設計も可能となる。
また,サーキュレータやスイッチにより下り及び上りの各通信波の伝送方向を規制することにより,通信波の回り込みによるループ発生を防止できるので,通信品質を維持することが可能となる。
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態及び実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は,本発明の一実施形態にかかる通信波伝送装置の概略構成を示す図,図2は,本発明のほかの実施形態にかかる通信波伝送装置の概略構成を示す図,図3は本発明の実施の形態に係る通信波伝送装置Xを用いた無線LANシステムの概略構成を表す図,図4は本発明の実施の形態に係る通信波伝送装置Xにおける分岐部の概略構成を表すブロック図,図5は本発明の第1の実施例に係る通信波伝送装置X1における分岐部の概略構成を表すブロック図,図6は本発明の第2の実施例に係る通信波伝送装置X2における分岐部の概略構成を表すブロック図,図7は本発明の第3の実施例に係る通信波伝送装置X3における分岐部の概略構成を表すブロック図,図8は本発明の第4の実施例に係る通信波伝送装置X4における分岐部の概略構成を表すブロック図,図9は本発明の第5の実施例に係る通信波伝送装置X5における分岐部の概略構成を表すブロック図,図10は本発明の第6の実施例に係る通信波伝送装置X6における分岐部の概略構成を表すブロック図,図11は本発明の第6の実施例に係る通信波伝送装置X6におけるスイッチの切り替えロジックを表す図,図12は本発明の第7の実施例に係る通信波伝送装置X7における分岐部の概略構成を表すブロック図,図13は本発明の第8の実施例に係る通信波伝送装置X8における分岐部の概略構成を表すブロック図,図14は本発明の第9の実施例に係る無線LANシステムの概略構成を表す図,図15は一般的な無線LAN親機と子機との間における伝送信号の信号レベルの見積り結果の一例を表す図である。
まず図1を用いて本発明による実施形態を説明する
図1は斜線で示す壁で仕切られた3つの部屋それぞれに通信波伝送路4を敷設した様子を上面から見た平面図である。
上記通信波伝送路4は,各部屋ごとに分断され,3つの通信波伝送路A,B,Cから構成されている。各通信波伝送路上には,分岐合流手段と接続用無線アンテナを備えた中継アンテナAB(通信波伝送路AとBとを接続する),中継アンテナBC(通信波伝送路BとCとを接続する),中継アンテナAC(通信波伝送路AとCとを接続する)が設けられている。上記分岐合流手段と接続用無線アンテナの内容については,追って詳細に説明する。
更に各通信波伝送路には,それぞれ各部屋に置かれた端末などの下位装置 側のアンテナ(不図示)を更新するための複数のアクセス用アンテナ53が 設けられている。これらのアクセス用アンテナ53も,前記分岐合流手段と 共に用いられている。各アクセス用アンテナ53の通信範囲が,各アクセス 用アンテナ53を中心とする細破線の円で表されている。この中に下位装置 が1ないし複数あり,いずれかの通信伝送路4に接続された(この場合通信 伝送路Bに接続されている)上位装置との間で通信を行う。
図示の通信波伝送装置では,中継アンテナBC及びCBが対向の対と なり,通信波伝送路B,C間の通信波の中継を行う。同様に中継アンテナ AB及びBAが対となり,通信伝送路A,B間の中継を担う。これに より,3つの通信導波路間で通信波の中継が無線で行われ,前記したように ,通信波伝送路にアクセス用アンテナを介して無線接続されたモバイル,そ の他の端末からなる下位装置と上位装置との間で通信が行われる。当然なが ら上位装置と通信波伝送路Bとの間も無線通信が行われても差し支えない。
なお,図中太い点線にて中継アンテナの対向間での無線通信波の概略の伝 搬の様子が示されている。
対向する中継アンテナ同士の通信機能を向上させ,ノイズの進入を抑える ためには,無線波が及ぶ範囲を限定することが望ましい。その目的のために ,互いに相手の中継アンテナに対し指向性を持ったアンテナを用いることが 望ましい。
また同じ目的のために,通信波伝送路と中継アンテナとの間に適宜の増幅 率を発揮することのできる,増幅手段を設置することが望ましい。このよう な増幅手段を介在させることで,通信波伝送路が長く伸びた場合でも,通信 波の減衰を防止して感度のよい通信を行うことができる。
更に,各通信波伝送路毎にそこを流れる通信波の周波数を変えることによ って,多くの下位装置が受信することのできる周波数帯域の違いに対応する ことができる。この目的のために,上記増幅手段に代えて,あるいは上記増 幅手段に併設して周波数変換手段を設けることが有益である。かかる周波数 変換手段の内容については後記する。
本実施例では,上位装置が通信波伝送路Bに接続されている。従って,通信波伝送路A配下に接続している下位装置が上位装置と通信を行う際,通信波は上位装置⇔通信波伝送路B⇔中継アンテナBA⇔中継アンテナAB⇔通信波伝送路A⇔アクセスアンテナ⇔下位装置の経路を通信波が伝搬して双方向通信が成立する。同様に上位装置と通信波伝送路C配下に接続する下位装置が通信を行う際の経路は,上位装置⇔通信波伝送路B⇔中継アンテナBC⇔中継アンテナCB⇔通信波伝送路C⇔アクセスアンテナ⇔下位装置の経路で通信波が伝搬し双方向通信を行う。以上のように本発明によれば,無線を介して双方向に複数の通信波伝送路を接続することが可能になるので,壁の貫通工事を行うことなく通信波伝送路を拡張することが可能になる。
図2には,鉄道列車の各車両内に通信波伝送路を敷設し,これを相互に無線中継アンテナで接続した例を示す。動作は図1と本質的に同じであるが,このように通信伝送路を相互に接続することで,車両間を渡る有線接続工事が不要になり,車両の編成換え時に車両の連結を変更する場合も,無線であれば物理的な接続関係を変えることが不要なので手間も軽減できる。
上記図1及び図2の実施形態では,通信波伝送路を伝送される通信波の周波数と,これに接続されたアクセス用のアンテナ53から出力される無線通信波の周波数の異同については,とくにこだわらず,同じ周波数の場合も,あるいはアクセス用のアンテナ53と通信波伝送路との間に周波数変換手段を介在させて,通信波伝送路を伝送される通信波の周波数と異なる周波数の通信波を上記アクセス用のアンテナ53から無線出力させる場合も含んだ実施形態となっている。
次に,図3を用いて,通信波伝送路を伝送される通信波の周波数と異なる周波数の通信波を上記アクセス用のアンテナ53から無線出力させることを要旨とする本発明の実施の形態に係る通信波伝送装置Xを用いた無線LANシステムの概略構成について説明する。以下に示す実施形態では,一例として通信波伝送路を1つ示しているが,上に述べた図1あるいは図2の実施形態のように,複数の通信波伝送路を無線通信手段を介して接続したものについても,あるいは上位装置とこれに接続される通信波伝送路との間を無線通信手段を介して接続したものについても適用可能であることは言うまでもない。この場合にも,上記伝送路間あるいは伝送路と上位装置とを接続する無線通信手段に増幅または減衰手段及び/若しくは周波数変換手段を設けることも可能である。更に上記無線通信手段を指向性のあるアンテナにより構成することが望ましい実施形態である。
図1及び図2に示した実施形態における各アクセス用の無線アンテナの構成は各中継用の無線アンテナと同様であり,これらの内容は,以下の図3以下の実施形態において詳細に説明される。 図3に示された本無線LANシステムは,スイッチングHUB1によって相互に接続された複数の(図3の例では4台の)無線LAN親機2a,2b,2c,2c(以下,総称して無線LAN親機2という。(前記上位装置の一例))と,該無線LAN親機2と無線電波を介して無線通信を行う無線LAN子機6(前記下位装置の一例)との間で送受信される通信波を,通信波伝送装置Xにより伝送するシステムである。
通信波伝送装置Xは,分配器3を介して前記無線LAN親機2それぞれと接続される伝送路4と,該伝送路4の複数箇所に設けられ,該伝送路4により伝送される通信波の分岐及び前記伝送路4への通信波の合流を行うための分岐回路51(前記分岐・合流手段の一例)と,該分岐回路51ごとに設けられ,前記無線LAN子機6との間で無線電波として通信波を送受信するアンテナ53(無線アンテナ)と,前記分岐回路51と前記アンテナ53との間それぞれに接続され,通信波の周波数変換を行う周波数変換回路52とを具備している。以下,前記分岐回路51,前記周波数変換回路52及び前記アンテナ53を総称して分岐部5という。
さらに,前記無線LAN親機2は,前記スイッチングHUB1を介してイントラネットやインターネット等の上位ネットワークに接続され(不図示),また,前記無線LAN子機6それぞれにはパーソナルコンピュータ等の情報端末7が10Base-Tケーブル等により接続されている。
複数の前記無線LAN親機2から下位側へ送信された前記下り信号(通信波)は,前記分配器3により合成されて前記伝送路4に伝送される。さらに,前記伝送路4中を伝送される(伝播する)通信波(通信信号)は,前記伝送路4に適当な間隔(例えば,10m程度の間隔)で設けられた前記分岐回路51によりタップ(分岐)され,前記周波数変換回路52により無線周波数に変換された後,前記アンテナ53からサービス区域(無線通信可能エリア)の空間中に無線電波として放射され,該サーブ区区域内に存在する前記無線LAN子機6により受信される。
一方,前記無線LAN子機6から放射された無線電波(通信波)は,前記アンテナ53により受信され,前記周波数変換回路52により前記伝送路4内における周波数(以下,伝送路周波数という)に変換された後,前記分岐回路51により前記伝送路4内へ合流される。さらに,前記伝送路4内を伝送される前記上り信号は,前記分配器3により複数の前記無線LAN親機2それぞれに分配される。
これにより,前記サービス区域内に存在する前記無線LAN子機6に接続された前記情報端末7が,通信波伝送装置Xを介してイントラネットやインターネット等のジョイネットワークに通信接続可能に構成されている。
この無線LANシステムの特徴は,前記周波数変換回路52を具備することである。これにより,前記無線LAN親機2が下位側(即ち,前記伝送路4側)に対して送受信する通信波の周波数と,前記無線LAN子機6が無線電波として上位側に対して送受信する通信波の周波数とを異ならせることが可能となる。
(無線LAN親機)
複数の前記無線LAN親機2は,例えば直接拡散方式の変調を用いてデータを変調し,TDD方式で通信を行なう。以下,前記無線LAN親機2から前記無線LAN子機6に向かって伝送される信号(通信波)を下り信号,前記無線LAN子機6から前記無線LAN親機2に向かって伝送される信号(通信波)を上り信号という。
複数の前記無線LAN親機2が用いる通信波の中心周波数(前記伝送路周波数)fa,fb,fc,fdはそれぞれ異なっており,互いに干渉しない周波数に設定されている。例えば,占有周波数帯域幅22MHzの変調波を用いている場合には,中心周波数fa,fb,fc,fdは,互いに少なくとも22MHzの周波数間隔をあけて配置(設定)される。ここで,前記伝送路周波数fa〜fdは,前記伝送路4において減衰の少ない周波数に設定される。例えば,前記伝送路4として,ストリップ線路を用いた場合,fa〜fdを2.4GHz帯にすると1dB/m程度の伝送損失とすることが,また,800MHz程度の周波数にすると,0.5dB/m程度の伝送損失とすることが可能となる。このように,無線電波の周波数(前記アンテナ53により無線で送受信される通信波の周波数)にかかわらず,前記伝送路4上での通信波の周波数を低周波数に設定できるので,減衰量の小さい信号伝送が可能となる。
(伝送路)
前記伝送路4の構造や材質は各種考えられ,前記無線LAN親機2により下位側に送受信される通信波を低損失で伝送可能な構造及び材質が選択可能である。
また,前記伝送路4の製造や取り付け等の観点から,前記伝送路4の構造や材質に制限がある場合でも,前記伝送路4に用いる構造及び材質に適した周波数を設定(使用)することが可能である。
例えば,前記伝送路4として,テフロン基板(テフロンはデュポン社の登録商標,以下同じ)にストリップ線路を形成したものを用いた場合,その伝送ロスは,5.2GHz帯では2.7dB/m程度,2.4GHz帯では1.3dB/m程度,800MHzでは0.5dB/m程度である。このため,無線周波数として5.2GHz帯を使用する場合においても,前記伝送路4における伝送周波数を800MHz帯に設計すれば,従来に比べ損失を大幅に減らすことが可能になる。
これを言い換えると,無線周波数と回線設計上の前記伝送路4の許容伝送損失が与えられている場合,従来のように,無線周波数と前記伝送路4内の伝送周波数が同一である場合に比べ,前記伝送路4の長さを飛躍的に長くすることが可能となる。
例えば,無線周波数として5.2GHz帯を用い,回線設計上の伝送路損失として10dBまでが許されている場合を考える。この場合,前記伝送路4として,テフロン基板にストリップ線路を形成したものを用いた場合,従来のように無線周波数と前記伝送路4内の伝送周波数とが同一の場合には,前記伝送路4の最大伝送長さは4m程度になる。これに対し,伝送路内周波数として800MHzを用いれば20mの伝送が可能になる。伝送路として同軸線路(同軸ケーブル)を用いればさらに長距離での伝送が可能となる。
(分岐部)
前記分岐部5は前記分岐回路51,前記周波数変換回路52及び前記アンテナ53を具備している。このような構造は,図1及び図2に示した実施形態における中継用アンテナあるいはアクセス用無線アンテナの部分にも同様のものが適用されている。
前記分岐回路51は,前記伝送路4内の前記下り信号(電気信号)の一部を結合し,周波数変換回路に導く(タップする)とともに,前記周波数変換回路からの前記上り信号を前記伝送路4内に合流させる。
前記周波数変換回路52は,前記伝送路4内を流れる前記下り信号(通信波)から所望の変調波のみを周波数により弁別し,所望の変調波のみを選択的に無線周波数に変換する。さらに,前記アンテナ53で受信された前記上り信号(通信波)のうち所望の変調波のみを周波数により弁別し,所望の変調波のみを選択的に伝送路周波数に変換する。
図3に示す無線LANシステムは,3種類の前記無線周波数fa_RF,fb_RF,fc_RF(チャンネル周波数)を用いるシステムであり,エリアA1〜A8ごとに前記無線周波数fa_RF,fb_RF,fc_RFのいずれを用いるかが予め定められている。図3の例では,エリアA1,A2,A7,A8では前記無線周波数fa_RFが,エリアA3,A4では前記無線周波数fb_RFが,エリアA5,A6では前記無線周波数fc_RFがそれぞれ用いられる。
さらに,エリアA1〜A8ごとに,4つの前記無線LAN親機2のいずれに通信接続するかが予め定められている。図3の例では,エリアA1,A2では前記伝送路周波数がfaである前記無線LAN親機2に,エリアA3,A4では前記伝送路周波数がfbである前記無線LAN親機2に,エリアA5,A6では前記伝送路周波数がfcである前記無線LAN親機2に,エリアA7,A8では前記伝送路周波数がfdである前記無線LAN親機2に,それぞれ通信接続されるよう構成されている。
即ち,前記周波数変換回路52それぞれは,エリアA1,A2に設けられるものは前記伝送路周波数faと前記無線周波数fa_RFとの間の相互変換を行うように,エリアA3,A4に設けられるものは前記伝送路周波数fbと前記無線周波数fb_RFとの間の相互変換を行うように,エリアA5,A6に設けられるものは前記伝送路周波数fcと前記無線周波数fc_RFとの間の相互変換を行うように,エリアA7,A8に設けられるものは前記伝送路周波数fdと前記無線周波数fa_RFとの間の相互変換を行うように予め設定されている。
図3に示す無線LANシステムでは,複数の前記無線LAN親機2が,それぞれ異なる前記伝送周波数fa〜fdを用いるため,前記無線LAN親機2相互の通信波間における前記伝送路4上でのデータ衝突は生じない。このため,前記無線周波数の種類数(3つ)以上の前記無線LAN親機2(4つ)を接続することができ,容易に伝送容量のを増大することが可能である。もちろん,1つの前記無線LAN親機2がカバーするエリア内の複数の前記無線LAN子機6相互の通信波間におけるデータ衝突は生じ得るが,この衝突は,例えばIEEE802.11規格のインフラストラクチャモードの通信プロトコルを採用することによって容易に回避可能である。さらに,隣り合うエリアで前記無線周波数を異ならせることにより,電波干渉の発生も防止できる。
また,各エリアに対応づけて通信接続する前記無線LAN親機2(上位装置)が割り当てられるため,効率的な通信負荷の分散を行うことが可能となる。
前記分岐部5の具体的な構成について説明する。
図4は,当該通信波伝送装置Xにおける前記分岐部5の概略構成を表すブロック図である。図4に示す前記分岐部5は,前記伝送路4を流れる通信波の4つのチャンネル周波数fa,fb,fc,fd(前記伝送路周波数)のうち,中心周波数がfaであるチャンネル信号(通信波)を弁別し,該チャンネル周波数faと前記無線周波数fa_RFとの間の相互変換を行うものの例,即ち,図3における,エリアA1,A2に設けられる前記分岐部5の例である。
前述したように,前記分岐部5は,前記分岐回路51,前記周波数変換回路52及び前記アンテナ53を有している。
さらに,前記周波数変換回路52は,前記下り信号(下り方向の通信波)の周波数変換を行う下り側周波数変換回路52a(前記下り周波数変換手段の一例)と,前記上り信号(上り方向の通信波)の周波数変換を行う上り側周波数変換回路52b(前記上り周波数変換手段の一例)と,前記分岐回路51と前記上り側/下り側の各周波数変換回路52a,52bとを接続して通信波の分配及び合成を行う分配器52cと,前記アンテナ53と前記上り側/下り側の各周波数変換回路52a,52bとを接続して通信波の分配及び合成を行う分配器52dとを具備している。
さらに,前記下り側周波数変換回路52aは,前記分配器52cからの通信波を入力する周波数混合器521と,該周波数混合器521の出力信号を入力して前記無線周波数fa_RFの帯域のみを通過させる(即ち,他の無線周波数fb_RF〜fd_RFの帯域を通過させない)バンドパスフィルタ522と,該バンドパスフィルタ522の出力信号を増幅する送信アンプ523とを具備している。該送信アンプ523により増幅された信号(通信波)は,前記アンテナ53により無線電波として放射される。
また,前記上り側周波数変換回路52bは,前記アンテナ53による受信信号を増幅する受信アンプ524と,該受信アンプ524の出力信号を入力する周波数混合器525と,該周波数混合器521の出力信号を入力してチャンネル周波数faの帯域のみを通過させる(即ち,他のチャンネル周波数fb〜fdの帯域を通過させない)バンドパスフィルタ526とを具備している。前記バンドパスフィルタ526により周波数弁別が行われた信号(通信波)は,前記分配器52c及び前記分岐回路51を介して前記伝送路4に合流される。
また,図6に示す周波数変換回路52では,前記下り及び上りの各周波数変換回路52a,52bは,基準発振信号を生成(出力)するための1つの周波数発振器525が共用され,該周波数発振器525による基準発振信号が,2つの前記周波数混合器521,525それぞれに入力(混合)されるよう構成されている。このように一の周波数発振器525を前記下り及び上りの各周波数変換回路2a,52bで共用するのでシンプルな構成とすることができる。
以下,前記周波数変換回路52の動作について説明する。
なおこのような周波数変換回路52は,図1及び図2に示した実施形態のおける中継用アンテナの部分に適用されたものと同様である。
(下り側周波数変換回路)
前記分岐回路51により前記伝送路4から分岐され,前記分配器52cを介して前記下り側周波数変換回路52aに入力される通信波(入力信号)には,全てのチャンネル周波数fa〜fdの信号が含まれる。この入力信号は,前記周波数混合器521によって前記周波数発振器525の発振信号(基準発振信号)と混合されることにより周波数が変換される(出力周波数=入力周波数±基準発振信号の周波数)。ここで,前記周波数発振器525による基準発振信号の周波数(基準周波数fLO)は,前記チャンネル周波数faが前記無線周波数fa_RFに変換されるよう設定される。即ち,前記バンドパスフィルタ522の通過特性にもよるが,概ね(fLO=fa_RF−fa)(fa_RF,faともに中心周波数を表すものとする)となるように設定される。
これにより,前記全チャンネル周波数fa〜fdの信号を含む通信波から,チャンネル周波数faの信号(チャンネル信号)のみが弁別されるとともに,それが前記無線周波数fa_RFに周波数変換されて前記アンテナ53から放射される。
(上り側周波数変換回路)
一方,前記アンテナ53により受信され,前記分配器52d及び前記受信アンプ524を介して前記上り側周波数変換回路52bに入力される通信波(入力信号)の周波数は,前記無線周波数faである。この入力信号は,前記周波数混合器525によって前記基準周波数fLOの基準発振信号と混合されることにより周波数が変換される。ここで,前記基準周波数fLOは,概ね(fLO=fa_RF−fa)となるように設定されているため,前記周波数混合器525の出力信号の周波数は,fa±fLO=(fa_RF,2fa−fa_RF)となる。この変換後の信号は,前記バンドパスフィルタ526によって前記チャンネル周波数faの帯域のみが弁別される。
これにより,前記無線周波数faの通信波の周波数が,チャンネル周波数faに変換されるとともに,それが前記伝送路4に合流される。
図6に示した前記周波数変換回路52は,前記伝送路周波数(チャンネル周波数)をfa,前記無線周波数をfa_RFとするものであるが,他のパターンの周波数変換についても同様である。
例えば,前記伝送路周波数をfb,前記無線周波数をfb_RFとする場合には,下り側の前記バンドパスフィルタ522を,前記無線周波数fb_RFの帯域のみを通過させるものとし,上り側の前記バンドパスフィルタ526を,前記伝送路周波数(チャンネル周波数)fbの帯域のみを通過させるものとするとともに,前記周波数発振器525の発振周波数をそれに合わせて設定すればよい。
このような構成によれば,前記周波数変換回路52を,1つの前記周波数発振器525を用いて構成できる点で有効である。
ここで,各分岐部5において,アンプ等の能動素子への電源供給が必要になる。これについては,前記伝送路4として同軸ケーブルやストリップ線路を用いた場合には前記分岐部5へ電源供給するために,前記伝送路4に直流電源を重畳すれば,電源ケーブルを別途配設する必要がなくなる。
(第1の実施例)
次に,本発明の第1の実施例に係る通信波伝送装置X1について説明する。本通信波伝送装置X1は,前記通信波伝送装置Xにおける前記周波数変換回路52を他の構成に置き換えたものであり,その他の構成及び機能は前記通信波伝送装置Xと同じものである。以下,図5を用いて,通信波伝送装置X1が具備する周波数変換回路81について説明する。
前記周波数変換回路81は,前記下り信号(下り方向の通信波)の周波数変換を行う下り側周波数変換回路81a(前記下り周波数変換手段の一例)と,前記上り信号(上り方向の通信波)の周波数変換を行う上り側周波数変換回路81b(前記上り周波数変換手段の一例)と,前記分岐回路51と前記上り側/下り側の各周波数変換回路81a,81bとを接続して通信波の分配及び合成を行う分配器81cと,前記アンテナ53と前記上り側/下り側の各周波数変換回路81a,81bとを接続して通信波の分配及び合成を行う分配器81dとを具備している。
さらに,前記下り側周波数変換回路81aは,前記分配器81cからの通信波を入力して周波数変換を行う1段目の周波数混合器811a(第1の周波数混合器)と,該1段目の周波数混合器811aに第1の基準発振信号を出力する1段目の周波数発振器812aと,前記1段目の周波数混合器811aの出力信号を入力して所定の下り中間周波数fa_IFdsを中心周波数とする所定帯域のみを通過させる1段目のバンドパスフィルタ813aと,該1段目のバンドパスフィルタ813aの出力信号を入力して周波数変換を行う2段目の周波数混合器814aと,該2段目の周波数混合器814aに第2の基準発振信号を出力する2段目の周波数発振器815aと,前記2段目の周波数混合器814aの出力信号を入力して前記無線周波数の各帯域fa_RF,fb_RF,fc_RF,fd_RF(高周波帯域)のみを通過させる2段目のバンドパスフィルタ816aと,該2段目のバンドパスフィルタ816aの出力信号を増幅する送信アンプ817aとを具備している。該送信アンプ817aにより増幅された信号(通信波)は,前記アンテナ53により無線電波として放射される。ここで,前記1段目のバンドパスフィルタ813aの通過周波数帯域の幅は,前記チャンネル周波数fa,fb,fc,fdのうちの1つ分のみを通過させる帯域幅である。また,各周波数発振器812a,815aとしては,その発振周波数が可変であるシンセサイザを用いる。
また,前記上り側周波数変換回路81bは,前記アンテナ53による受信信号を増幅する受信アンプ817bと,該受信アンプ817bの出力信号を入力して周波数変換を行う1段目の周波数混合器811b(第1の周波数混合器)と,該1段目の周波数混合器811bに第1の基準発振信号を出力する1段目の周波数発振器812bと,前記1段目の周波数混合器811bの出力信号を入力して所定の上り中間周波数fa_IFusを中心周波数とする所定帯域のみを通過させる1段目のバンドパスフィルタ813bと,該1段目のバンドパスフィルタ813bの出力信号を入力して周波数変換を行う2段目の周波数混合器814bと,該2段目の周波数混合器814bに第2の基準発振信号を出力する2段目の周波数発振器815bと,前記2段目の周波数混合器814bの出力信号を入力して前記伝送路周波数の各帯域fa,fb,fc,fdのみを通過させる2段目のバンドパスフィルタ816bとを具備している。前記2段目のバンドパスフィルタ816bの出力信号(通信波)は,前記分配器81c及び前記分岐回路51を介して前記伝送路4に合流される。ここで,前記1段目のバンドパスフィルタ813bの通過周波数帯域の幅は,前記チャンネル周波数fa,fb,fc,fdのうちの1つ分のみを通過させる帯域幅である。また,各周波数発振器812b,815bとしては,その発振周波数が可変であるシンセサイザを用いる。
図5に示すような前記周波数変換回路81の構成により,機器の構成を変えることなく,前記第1及び第2の各周波数発振器812a,816a,812b,816bの発振周波数の設定を変更するだけで,前記伝送路周波数fa,fb,fc,fdの中で使用する(弁別する)チャンネル周波数と,前記無線周波数fa_RF,fb_RF,fc_RF,fd_RFの中で無線通信で使用する周波数との組み合わせを任意に設定することが可能となる。
前記下り側周波数変換回路81aについて見れば,前記1段目の周波数発振器812aによる基準発振信号の周波数を,前記チャンネル周波数fa〜fdのうちの所望の1つ(中心周波数)が前記下り中間周波数fa_Ifdsに変換されるよう設定すれば,前記1段目のバンドパスフィルタ813aにより,所望のチャンネル信号のみが弁別(抽出)される。さらに,この周波数弁別後の信号(通信波)の周波数が,前記無線周波数fa_RF,fb_RF,fc_RF,fd_RFのうちの所望の1つに変換されるよう,前記2段目の周波数発振器815aによる基準発振信号の周波数を設定すれば,前記無線周波数を所望の周波数とすることができる。このことは,前記上り側周波数変換回路81bにおいても同様である。
ここで,下り側の前記2段目のバンドパスフィルタ817aは,前記2段目の周波数混合器814aに含まれる不要な低周波数成分を除去するためのものであり,使用する前記無線周波数に応じて特性の異なるものに変える必要はない。これは,例えばハイパスフィルタであってもかまわない。同様に,上り側の前記2段目のバンドパスフィルタ817bも使用する前記伝送路周波数に応じて変える必要はない。これは,例えばローパスフィルタであってもかまわない。
このように,1段目で周波数弁別を行うための周波数変換を行い,2段目で相手側(出力側)周波数に合わせるための周波数変換を行うという2段階の周波数変換を行うことにより,使用する周波数に応じてバンドパスフィルタを交換する必要がない。
これにより,前記分岐部5ごとに,使用する前記伝送路周波数と前記無線周波数との組み合わせを任意に設定することが容易となり,当該通信波伝送装置X1が配設される現場で設定することも可能となる。
また,前記周波数変換回路81の構成では,4つの周波数発振器812a,815a,812b,815bを用いているが,前記下り中間周波数fa_IFdsと前記上り中間周波数fa_Ifusとを同じとすれば,下り側の前記1段目の周波数発振器812aと上り側の前記2段目の周波数発振器815bとを1つの周波数発振器で共用でき,下り側の前記2段目の周波数発振器812bと上り側の前記1段目の周波数発振器812bとを1つの周波数発振器で共用できる。
しかしながら,前記下り側と上り側の各周波数変換回路81a,81bを同一基板上に形成するような場合,下りと上りの中間周波数fa_IFds,fa_Ifduを同じにすると,不要な相互干渉が生じることがあり得る。このような場合には,図5に示す構成において,下りと上りの中間周波数fa_IFds,fa_Ifduが異なるように前記バンドパスフィルタ813a,813bを選定すれば,下り信号と上り信号の相互干渉を防止することができる。
(第2の実施例)
次に,本発明の第2の実施例に係る通信波伝送装置X2について説明する。本通信波伝送装置X2は,前記通信波伝送装置Xにおける前記周波数変換回路52の一部を他の構成に置き換えたものであり,その他の構成及び機能は前記通信波伝送装置Xと同じものである。以下,図6を用いて,通信波伝送装置X2の前記通信波伝送装置Xと異なる点について説明する。
図6に示すように,通信波伝送装置X2は,前記通信波伝送装置Xの前記周波数変換回路52における前記分配器52c,52dを,それぞれサーキュレータ82c,82dに置き換えたものである。即ち,一方のサーキュレータ82cは,前記分岐回路51と前記下り側周波数変換回路52aと前記上り側周波数変換回路52bとを相互に接続するものである。もう一方のサーキュレータ82dは,前記アンテナ53と前記下り側周波数変換回路52aと前記上り側周波数変換回路52bとを相互に接続するものである。
通信方式として,送信側と受信側とで前記無線周波数が同一であるTDD方式を採用した場合,図3に示した前記周波数変換回路52の構成では,送信信号(下り方向の通信波)が,前記分配器52dを介して前記上り側周波数変換回路52b側へ回り込むことが考えられる。このように回り込んだ信号は,さらに,前記分配器52cを介して前記下り側周波数変換回路52aへ回り込み,ループを形成する可能性がある。このようなループが形成されると,マルチパスフェージングが発生した場合と同様に通信品質が低下する。
これに対し,接続部にサーキュレータ82c,82dを用いた図8の構成によればループの発生を防止できる。
前記サーキュレータ82cは,その一方向伝送特性により,主として前記分岐回路51側→前記下り側周波数変換回路52a側→前記上り側周波数変換回路52b側→前記分岐回路51側の方向にのみ信号伝送がされるように接続されている。
また,もう一方の前記サーキュレータ82dは,その一方向伝送特性により,主として前記下り側周波数変換回路52a側→前記アンテナ53側→前記上り側周波数変換回路52b側→前記下り側周波数変換回路52a側の方向にのみ信号伝送がされるように接続されている。前記サーキュレータ82c,82dは,上記した方向と反対方向の信号伝送については,20dB以上の伝送遮断特性を設けることが可能である。
このような構成により,信号の回り込みを防止でき,通信品質を維持することが可能となる。
図6の例では,2つのサーキュレータ82c,82dを設けているが,いずれか一方のみ(他方は,例えば分配器とする)としても同様の効果が得られる。
(第3の実施例)
次に,本発明の第3の実施例に係る通信波伝送装置X3について説明する。本通信波伝送装置X3は,前記通信波伝送装置Xにおける前記周波数変換回路52の一部を他の構成に置き換えたものであり,その他の構成及び機能は前記通信波伝送装置Xと同じものである。以下,図7を用いて,通信波伝送装置X3の前記通信波伝送装置Xと異なる点について説明する。
図7に示すように,通信波伝送装置X3は,前記通信波伝送装置Xの前記周波数変換回路52における前記分配器52c,52dを,それぞれ伝送路側スイッチ83c,アンテナ側スイッチ83dに置き換え,これら各スイッチ83c,83dの接続状態を切り替えるスイッチ制御回路83eを新たに設けたものである。このような構成により,TDD方式の通信において,前記各スイッチ83c,83dを適切なタイミングで切り替えることにより,前記上り/下りの各周波数変換回路52a,52b間での信号の回り込みを防止することができる。
TDD方式では,前記無線LAN親機2側で,送受信のタイミング(即ち,下り信号と上り信号の発生のタイミング)が制御されることが一般的である。従って,本通信波伝送装置X3では,前記無線LAN親機2から各周波数変換回路83に切り替え信号が出力され,該切り替え信号に従って前記スイッチ制御回路83eにより前記各スイッチ83c,83dが切り替えられるよう構成されている。即ち,前記無線LAN親機2は,自装置が信号送信をする際にその旨の切り替え信号を出力する。これを入力した前記スイッチ制御回路83eは,前記各スイッチ83c,83dを,前記分岐回路51と前記下り側周波数変換回路52a,及び前記下り側周波数変換回路52aと前記アンテナ53がそれぞれ接続されるよう切り替える。それ以外の場合には,前記無線LAN親機2は,自装置が信号受信をする旨の切り替え信号を出力し,これを入力した前記スイッチ制御回路83eは,前記分岐回路51と前記上り側周波数変換回路52b,及び前記上り側周波数変換回路52bと前記アンテナ53がそれぞれ接続されるよう切り替える。これにより,信号の回り込みを防止できる。
図7の例では,2つのスイッチ83c,83dを設けているが,いずれか一方のみ(他方は,例えば分配器とする)としても同様の効果が得られる。
(第4の実施例)
次に,図8を用いて,本発明の第4の実施例に係る通信波伝送装置X4について説明する。
本通信波伝送装置X4は,前記通信波伝送装置Xの前記周波数変換回路52における前記アンテナ53側の前記分配器52dを,アンテナ側スイッチ84dに置き換え,このスイッチ84dの接続状態を切り替えるスイッチ制御回路84eと,前記下り側周波数変換回路52aにおける通信波の信号強度(電力)を検出するための信号の分岐回路84f'及び下り信号検出器84fとを新たに設けたものである。このような構成によっても,TDD方式の通信における信号の回り込みを防止することができる。ここで,前記分岐回路51との接続部分には,前記分配器52cを用いても前記サーキュレータ82cを用いてもかまわない。
前記下り信号検出器84fは,前記下り側周波数変換回路52aにおいて,所望のチャンネル信号(伝送路周波数)が弁別された後の信号(通信波)の信号強度を検出するものである。
また,前記スイッチ制御回路84eは,前記下り信号検出器84fの検出結果を入力し,所定レベル以上の下り信号の強度が検出された場合には,前記下り側周波数変換回路52aと前記アンテナ53とが接続されるよう前記アンテナ側スイッチ84dを切り替える。一方,所定レベル以上の下り信号の強度が一定時間以上検出されない場合には,前記上り側周波数変換回路52bと前記アンテナ53とが接続されるよう前記アンテナ側スイッチ84dを切り替える。この信号強度による信号有無の検出は,信号強度の大小だけでなく,その変化等を加味して検出すること等も考えられる。
ここで,前記アンテナ53により受信された上り信号が,前記分配器52cを介して前記下り側周波数変換回路52aに回り込み,前記下り信号検出器84fで信号が検出されることも考えられる。しかし,通常,前記下り側周波数変換回路52aに回り込む上り信号の強度は,前記下り側周波数変換器に入力される下り信号の強度よりも小さいため,所定レベルのしきい値判定によって下り信号と上り信号とは識別可能である。
例えば,一般的な無線LANの親機及び子機の送信電力は+15dBmであるのに対し,受信感度は-70dBm程度まで有している。実際のレベル差の一例を見積もった結果を図15に示す。
図15に示す例は,一例ではあるが,無線LAN親機の送受信レベルとして標準的なものである。この例によれば,前記下り側周波数変換回路52aへの下り信号の入力レベル-8dBmと,同回路52aへの上り信号の回り込みレベル-32dBmの間には20dB以上のレベル差がある。このことから,所定レベルのしきい値判定によって下り信号と上り信号とは識別可能であることがわかる。
また,通信環境によって,下りと上りの信号のレベル差を十分確保できない場合には,前記分配器51との接続を,前記分配器52cではなく,前記サーキュレータ82cにすることで,下りと上りの信号分離比をさらに20dB以上改善することができる。
以上示したように,本通信波伝送装置X4によれば,下り方向の通信波の発生(検出)有無によってスイッチ切り替えがなされるので,前記無線LAN親機2からの切り替え信号用の信号線を配設することなく,各周波数変換器X4それぞれが自律的にスイッチ切り替えを行って信号の回り込みを防止できる。
(第5の実施例)
次に,図9を用いて,本発明の第5の実施例に係る通信波伝送装置X5について説明する。
本通信波伝送装置X5は,前記通信波伝送装置X4の信号強度に基づくスイッチ切り替えを,上り信号の強度検出結果に基づいて行われるよう構成されたものである。
図9に示すように,通信波伝送装置X5は,前記通信波伝送装置X2の前記周波数変換回路82における前記伝送路4側の前記サーキュレータ82cを,伝送路側スイッチ85cに置き換え,このスイッチ85cの接続状態を切り替えるスイッチ制御回路85eと,前記上り側周波数変換回路52bにおける通信波の信号強度(電力)を検出するための分岐回路85f'及び上り信号検出器85fとを新たに設けたものである。このような構成によっても,TDD方式の通信における信号の回り込みを防止することができる。
本通信波伝送装置X5では,前記スイッチ制御回路85eは,前記上り信号検出器85fの検出結果を入力し,所定範囲内のレベルの上り信号の強度が検出された場合には,前記上り側周波数変換回路52bと前記分岐回路51とが接続されるよう前記伝送路側スイッチ85cを切り替える。一方,所定範囲内のレベルの上り信号の強度が検出されない(所定の下限レベル未満又は所定の上限レベル以上である)場合には,前記下り側周波数変換回路52bと前記分岐回路51とが接続されるよう前記伝送路側スイッチ84dを切り替える。
ここで,単に所定レベル以上であれば常に上り側に接続することとしていないのは,前述したように,下り信号の強度が上り信号の強度より大きいため,前記サーキュレータ82dで信号の回り込みを抑えてもなお,上り信号の強度よりも上り側に回り込んできた下り信号の強度の方が高い場合を想定したものである。
下りと上りの信号強度のバランスによっては,図9に示すような構成も考えられる。一般的には,図8に示した前記通信波伝送装置X4の構成の方が好適であると考えられる。
(第6の実施例)
また,図10に示すように,前記通信波伝送装置X4と前記通信波伝送装置X5とを組み合わせた通信波伝送装置X6(第6の実施例)も考えられる。
本通信波伝送装置X6では,前記下り信号検出器84fと前記上り信号検出器85fとの両方の検出結果に基づいてスイッチ制御回路86eが前記伝送路側スイッチ85c及び前記アンテナ側スイッチ84dを切り替える。
図11に,前記スイッチ制御回路86eのスイッチ切り替えロジックを示す。このロジックは,前記スイッチ制御回路84e,85eの両方のロジックを組み合わせたものであるが,前記下り信号検出器84fと前記上り信号検出器とが同時に信号を検出した場合が不定となる。この場合,例えば現状維持とすることが考えられる。
このように,下りと上りの両信号が同時に検出される状態は,無線LAN親機と子機との間で,上り信号と下り信号の衝突が発生している状態であるので,いずれにせよ通信はエラーとなる。通常,無線LAN親機と子機は,このような衝突状態が継続しないよう,ランダムバックオフ等のアルゴリズムで衝突が解消されるよう構成されており,ほとんど通信に影響を与えることはない。
(第7の実施例)
また,前記通信波伝送装置X2,X3,X4,X5,X6における前記下り側及び上り側の各周波数変換回路52a,52bを,前記通信波伝送装置X1における前記下り側及び上り側の各周波数変換回路82a,82bに置き換えた構成も考えられる。
図12は,その一例として,記通信波伝送装置X6における前記下り側及び上り側の各周波数変換回路52a,52bを,前記通信波伝送装置X1における前記下り側及び上り側の各周波数変換回路82a,82bに置き換えた構成例である。作用効果は前述した通りである。
(第8の実施例)
また,前記信号検出器84f,85fの検出信号により,下りと上りの信号経路の接続状態をスイッチ切り替えする前記通信波伝送装置X4,X5,X6,X7において,前記下り及び上りの各信号検出器84f,85fそれぞれから,前記アンテナ側/伝送路側の各スイッチ84d,85cそれぞれに至るまでの信号の経路上に,通信波の伝送を遅延させる信号遅延手段を設けた構成も考えられる。
図13は,その一例として,前記通信波伝送装置X4における前記下り信号検出器84fから,前記アンテナ側スイッチ84dに至るまでの信号の経路上に,通信波の伝送を遅延させる信号素子88gを設けた通信波伝送装置X8の構成例である。
前記各信号検出器84f,85fで信号が検出されてから,前記各スイッチ84d,85cが所定の接続状態に切り替わるまでに要する時間が,信号(通信波)が前記各スイッチ84d,85cに到達するまでの時間よりも長い場合,信号の先頭のプリアンブル部分が正常に伝送されないことが発生する。
しかし,図12に示す通信波伝送装置X8の構成において,前記遅延素子88gにおける通信波伝送の遅延時間を,前記下り信号検出器84fで信号が検出されてから,前記アンテナ側スイッチ84dが所定の接続状態に切り替わるまでに要する時間相当に設定すれば,信号が前記アンテナ側スイッチ84dに到達すると同時或いはその直前に接続切り替えが完了し,信号の先頭部分の欠損を防止できる。
(第9の実施例)
図3に示した無線LANシステムでは,複数の前記無線LAN親機2が用いる通信波の中心周波数(前記伝送路周波数)fa,fb,fc,fdはそれぞれ異なり,また,前記無線周波数fa_RF,fb_RF,fc_RFとも異なるものであった。しかし,IEEE802.11規格に準拠した汎用的な既存の無線LAN親機を用いる場合,該無線LAN親機は無線LAN子機と直接無線通信を行うことが想定されているため,無線LAN親機の使用周波数は前記無線周波数fa,fb,fcである。さらに,使用周波数の選択肢には限りがある。このため,前記無線LAN親機2として汎用的な無線LAN親機を用いると,図3に示した無線LANシステムの構成では,前記伝送路周波数を低い周波数として伝送路長を長くできる(伝送の減衰を小さくできる)というメリットが生じない。さらに,前記伝送路4で周波数を多重化して伝送できるチャンネル数が,前記無線周波数fa_RF,fb_RF,fc_RFの選択肢の数で制限されてしまう。
そこで,前記無線LAN親機2それぞれと前記伝送路4との間の信号経路において,通信波の周波数を変換する周波数変換器(以下,親機側周波数変換器という)を設けることが考えられる。その一例である無線LANシステム(第9の実施例)の概略構成を図14(a)に示す。
図14(a)に示す無線LANシステムは,図3に示した無線LANシステムにおける前記分配器3と複数の前記無線LAN親機2a,2b,2c,2dそれぞれとの間に,親機側周波数変換器9a,9b,9c,9dを設けた例である。
図14に示す例では,前記無線LAN親機2a,2b,2c,2dは,それぞれ前記無線周波数fa_RF,fb_RF,fc_RF,fa_RF(2aと2dは同じ)を使用するものである。従って,各親機側周波数変換器9a,9b,9c,9dは,それぞれfaとfa_RF,fbとfb_RF,fcとfc_RF,fdとfa_RFの相互の周波数変換を行うよう構成されている。各親機側周波数変換器9a,9b,9c,9dは,前記通信波伝送装置X,X1〜X8における周波数変換回路52,81〜88と同様の構成により実現可能である。
これにより,4つの前記無線LAN親機2a,2b,2c,2dそれぞれは,図14(b)に示すように,3種類の前記無線周波数fa_RF,fb_RF,fc_RFのいずれかを使用するので一部重複が生じるが,前記伝送路4においては4チャンネル分の周波数成分fa,fb,fc,fdがが多重化された重複のない(信号衝突のない)通信波としてマッピングされ,,前記分岐部5それぞれで前記アンテナ53により送受信されるときには,再び前記無線周波数fa_RF,fb_RF,fc_RFのいずれかが使用されることになる。
これにより,既存の無線LAN機器をそのまま使用することも可能になる。
また,図14(c)に示すように,前記伝送路周波数fa,fb,fc,fdそれぞれの周波数間隔を,前記無線周波数a_RF,fb_RF,fc_RFの周波数間隔に関わりなく広くすることも可能である。これにより,周波数変換回路における前記バンドパスフィルタ522,526,813a,813bが,それほど急峻なカットオフ特性を有していなくてもチャネル信号(周波数)の弁別が可能となる。このことは,バンドパスフィルタの特性のばらつきによる動作不良の発生防止,及びバンドパスフィルタのコストダウンにつながる。
また,前述した実施の形態及び実施例では,複数のチャンネル信号(周波数の異なる複数の信号)が重畳された通信波を伝送する例について示したが,これに限るものではない。例えば,前記伝送路周波数(前記伝送路4における通信波の周波数)を,前記無線周波数よりも低い周波数とすれば,前記伝送路4における通信波の伝送損失が抑えられるので,少なくとも前記伝送路4の長さを長くできるという効果を奏する。これにより,1台の無線LAN親機でカバーできる通信エリアの拡大や,所定の通信区域内で障害物を避けて前記伝送路4を蛇行配設させる等による通信区域内の電波強度のより一層の均一化を図ることが可能となる。
本発明は,ビルの部屋毎の通信環境を設定するときや,車両などのように仕切られた単位空間ごとに通信環境を設定する場合に適用して,好適である。
本発明の一実施形態にかかる壁で仕切られた3つの部屋それぞれに通信波伝送路を敷設した様子を上面から見た平面図。 本発明の一実施形態にかかる複数の車両それぞれに通信波伝送路を敷設した様子を上面から見た平面図。 本発明の実施の形態に係る通信波伝送装置Xを用いた無線LANシステムの概略構成を表す図。 本発明の実施の形態に係る通信波伝送装置Xにおける分岐部の概略構成を表すブロック図。 本発明の第1の実施例に係る通信波伝送装置X1における分岐部の概略構成を表すブロック図。 本発明の第2の実施例に係る通信波伝送装置X2における分岐部の概略構成を表すブロック図。 本発明の第3の実施例に係る通信波伝送装置X3における分岐部の概略構成を表すブロック図。 本発明の第4の実施例に係る通信波伝送装置X4における分岐部の概略構成を表すブロック図。 本発明の第5の実施例に係る通信波伝送装置X5における分岐部の概略構成を表すブロック図。 本発明の第6の実施例に係る通信波伝送装置X6における分岐部の概略構成を表すブロック図。 本発明の第6の実施例に係る通信波伝送装置X6におけるスイッチの切り替えロジックを表す図。 本発明の第7の実施例に係る通信波伝送装置X7における分岐部の概略構成を表すブロック図。 本発明の第8の実施例に係る通信波伝送装置X8における分岐部の概略構成を表すブロック図。 本発明の第9の実施例に係る無線LANシステムの概略構成を表す図。 一般的な無線LAN親機と子機との間における伝送信号の信号レベルの見積り結果の一例を表す図。
符号の説明
1…スイッチングHUB
2…無線LAN親機(上位装置)
3…分配器
4…伝送路
5…分岐部
6…無線LAN子機(下位装置)
7…情報端末
9…周波数変換器
51…分岐回路(分岐・合流手段)
52,81〜88…周波数変換回路
52a,81a…下り側周波数変換回路(下り周波数変換手段)
52b,81b…上り側周波数変換回路(上り周波数変換手段)
521,525,811a,814a,811b,814b…周波数混合器
522,526,813a,813b…バンドパスフィルタ
523,524,817a,817b…アンプ
52c,52d,81c,81d…分配器
82c,82d…サーキュレータ
83c,83d…スイッチ
83e,84e,85e,86e…スイッチ制御回路
84f,85f…信号検出器(信号強度検出手段)
53…アンテナ(無線アンテナ)

Claims (9)

  1. 所定の上位装置と下位装置との間で送受信される通信波の伝送を行う通信波伝送装置であって,
    前記上位装置に接続され通信波を伝送する伝送路と,
    前記伝送路の複数箇所に設けられ前記伝送路に対して通信波を分岐及び合流させる分岐・合流手段と
    記分岐・合流手段それぞれに接続され前記分岐・合流手段により分岐される通信波の周波数を低周波に変換して出力する下り周波数変換手段と,
    前記分岐・合流手段それぞれに接続され,入力された通信波の周波数を高周波に変換して前記分岐・合流手段へ出力する上り周波数変換手段と,
    前記下り周波数変換手段の出力側及び前記上り周波数変換手段の入力側に接続された無線アンテナであって,前記下り周波数変換手段から出力される通信波を前記下位装置に無線により送信すると共に,前記下位装置から出力される通信波を前記上り周波数変換手段に無線により送信する無線アンテナと,
    を具備してなると共に,
    前記伝送路が,導波管,同軸ケーブル又はストリップ線路のいずれかであり,且つ,前記上位装置と前記下位装置との間の通信が,TDD方式によるものである通信波伝送装置において,
    前記分岐・合流手段と前記下り周波数変換手段と前記上り周波数変換手段とを相互に接続する第1のサーキュレータと,
    前記無線アンテナと前記下り周波数変換手段と前記上り周波数変換手段とを相互に接続する第2のサーキュレータと,の一方又は両方を具備してなることを特徴とする通信波伝送装置。
  2. 前記下り周波数変換手段及び前記上り周波数変換手段が,
    一の周波数発振器と,
    入力した通信波と前記一の周波数発振器の発振信号とを混合するそれぞれ個別の周波数混合器と,
    前記周波数混合器の出力信号を入力するそれぞれ個別のバンドパスフィルタとを具備してなる請求項1に記載の通信波伝送装置。
  3. 前記下り周波数変換手段及び前記上り周波数変換手段それぞれが,
    発振周波数が可変である第1及び第2の周波数発振器と,
    入力した通信波と前記第1の周波数発振器の発振信号とを混合する第1の周波数混合器と,
    前記第1の周波数混合器の出力信号を入力するバンドパスフィルタと,
    前記バンドパスフィルタの出力信号と前記第2の周波数発振器の発振信号とを混合する第2の周波数混合器と,
    を具備してなる請求項1あるいは2のいずれかに記載の通信波伝送装置。
  4. 前記分岐・合流手段と前記下り周波数変換手段又は前記上り周波数変換手段のいずれとを接続するかを切り替える伝送路側スイッチと,
    前記無線アンテナと前記下り周波数変換手段又は前記上り周波数変換手段のいずれとを接続するかを切り替えるアンテナ側スイッチと,の一方又は両方を具備し,
    前記上位装置からの所定の切り替え信号に基づいて前記各スイッチが切り替わるよう構成されてなる請求項1〜3のいずれかに記載の通信波伝送装置。
  5. 前記無線アンテナと前記下り周波数変換手段又は前記上り周波数変換手段のいずれとを接続するかを切り替えるアンテナ側スイッチと,
    前記下り周波数変換手段における通信波の信号強度を検出する信号強度検出手段と,
    前記信号強度検出手段の検出結果に基づいて前記アンテナ側スイッチを切り替えるスイッチ制御手段と,
    を具備してなる請求項1〜3のいずれかに記載の通信波伝送装置。
  6. 前記分岐・合流手段と前記下り周波数変換手段又は前記上り周波数変換手段のいずれとを接続するかを切り替える伝送路側スイッチと,
    前記無線アンテナと前記下り周波数変換手段と前記上り周波数変換手段とを相互に接続するサーキュレータと,
    前記上り周波数変換手段における通信波の信号強度を検出する信号強度検出手段と,
    前記信号強度検出手段の検出結果に基づいて前記伝送路側スイッチを切り替えるスイッチ制御手段と,
    を具備してなる請求項1〜のいずれかに記載の通信波伝送装置。
  7. 前記分岐・合流手段と前記下り周波数変換手段又は前記上り周波数変換手段のいずれとを接続するかを切り替える伝送路側スイッチと,
    前記無線アンテナと前記下り周波数変換手段又は前記上り周波数変換手段のいずれとを接続するかを切り替えるアンテナ側スイッチと,
    前記下り周波数変換手段における通信波の信号強度を検出する第1の信号強度検出手段と,
    前記上り周波数変換手段における通信波の信号強度を検出する第2の信号強度検出手段と,
    前記第1及び第2の信号強度検出手段の検出結果に基づいて前記各スイッチを切り替えるスイッチ制御手段と,
    を具備してなる請求項1〜のいずれかに記載の通信波伝送装置。
  8. 前記下り周波数変換手段と前記アンテナ側スイッチとの間と,前記上り周波数変換手段と前記伝送路側スイッチとの間と,の一方又は両方に,通信波の伝送を遅延させる遅延手段を具備してなる請求項1〜7のいずれかに記載の通信波伝送装置。
  9. 前記無線アンテナが指向性アンテナである請求項1〜のいずれかに記載の通信波伝送装置。
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