JP4390132B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コピー、プリンター、FAX等の画像形成装置に関し、詳細には、感光体ドラムの回転停止時の振動音を低減させた画像形成装置に関する。
オフィス空間の有効活用の観点から、コピー室のような画像形成のためのスペースをオフィス空間内に設けることは非常に難しくなってきており、画像形成装置は利用者の席の直ぐ近くに設置して利用しようとする要求がよりいっそう高くなってきている。このためコピー、プリンター、FAX等の画像形成装置の小型化が求められることから、画像形成装置に用いる感光体についても小径化、軽量化が要求されている。さらに、低価格化の要求も高いため、画像形成装置には、従来から備わっている様々な装置を簡略化すること、あるいは省略することができないか検討されている。
画像形成装置が利用者の直ぐ近くに設置されると、画像形成装置の発生する騒音が利用者に不快な印象を与えることがある。画像形成中に発生する給紙の際の音や、モーターの回転する音等については、利用者は画像形成を行う上では多少は発生することは仕方がないと感じているため、特別に大きな音でない限り、問題になることは少ない。
しかし、画像形成の終了後、感光体が停止する直前に発生する振動音は、400〜1500Hzと機械が作動時に発生する音の周波数よりもかなり低く、聞き慣れない音であるため、利用者は驚いたり、画像形成装置が故障したのではないかと不安に感じ、クレームになることがある。特に感光体ドラムの回転数が1〜10rpmの回転領域となる時間が0.2秒以上続くと非常に耳障りな音として聞こえてしまう。この騒音は感光体が停止する直前の低速回転時に、感光体とクリーニングブレードとの間で摩擦が発生し、クリーニングブレードがびびり、その振動がクリーニングブレードを固定しているブレードホルダーや板金を振動させることによって発生する。この振動音は給紙の際の音や、モーターの回転する音に比べて音量は小さいのであるが、画像形成が終了し、画像形成のための振動音が小さくなってから発生するため、相対的に大きな音と感じられることが多い。
また、この振動音は、画像形成装置に電源を入れた直後はほとんど発生しないが、画像形成を繰り返すうちに、画像形成装置内部の温度が上昇し、クリーニングブレードが柔らかくなり、クリーニングブレードの振動振幅が大きくなって発生するため、利用者は余計にこの振動音に驚くこととなる。
この感光体停止時の感光体とクリーニングブレードとの間の摩擦により発生する振動音は、画像形成が終了した後に発生するため、画像形成直後に、感光体とクリーニングブレードとの接触を解除すれば当然この振動音は発生することはないが、画像形成装置に対する小型化、低価格化の要求から、そのような感光体とクリーニングブレードとの接触解除機構を設けることは難しい。また、クリーニングブレード付近の温度を低くすることができればこの振動音の発生を抑制することができるが、画像形成装置の小型化の要求から、画像形成装置内部の温度上昇の抑制には限界がある。
騒音を低減することを目的とした画像形成装置に関する従来技術を特許文献1〜7を例示して以下説明する。
(1)特許文献1
(構成)感光ドラムに接触して感光ドラムを帯電するために振動電圧が印加される帯電部材と、感光ドラムをクリーニングするクリーニングブレードを備えるクリーニング装置とを備え、該クリーニング装置は振動を吸収する振動吸収部を備えており、これにより帯電部材と感光ドラムとの間で発生する帯電音を低減している。
(課題)クリーニング装置の振動吸収部だけではブレードホルダー自身の振動を抑制する事が出来ない。
(2)特許文献2
(構成)有機感光体上に形成された静電潜像をトナーを含有する現像剤により現像し、現像により顕像化されたトナー像を有機感光体から転写材に転写した後、有機感光体上に残留したトナーを除去するクリーニング装置を有する画像形成方法において、有機感光体が表面層としてシロキサン系樹脂層を有する有機感光体であり、且つクリーニング装置のクリーニングブレードとクリーニングブレードの支持部材が互いに一部で並列に接合しており、クリーニングブレードに制震材を貼り合わせる事により重合トナーを用いた場合でも、長期に亘って、良好なクリーニング性能を保持し、画像不良がなく、良好な電子写真画像を形成できる画像形成方法、画像形成装置を提供するものである。
(課題)クリーニングブレードに制震材を貼り合わせることによりクリーニングブレードの剛性が強くなりブレード鳴き音がかえって大きくなる。
(3)特許文献3
(構成)感光体の表面に圧接させて表面の残留物をクリーニングするブレードを保持するブレードホルダ、又はこのブレードホルダを支持するホルダブラケットに磁石を設ける事によりホルダブラケットの剛性を低下させることなく、クリーニングブレードの感光体の表面に対する圧接状態が変化することなく、また装置全体の無用な振動を発生することのない画像形成装置のクリーニング装置を提供するものである。
(課題)磁石とホルダブラケットを完全に密着する事が出来ないため、両者の接触部で微小振動が発生してしまう。
(4)特許文献4
(構成)画像形成装置のプロセスカートリッジ内に内蔵される感光ドラムにおいて、金属製の円筒部材と、円筒部材の外面の少なくとも一部を包囲する弾性材と、円筒部材の外面に弾性材を密着させたコーティング層とを備える防振材をドラムシリンダ内に配置して、感光ドラムの振動を吸収すし感光ドラムの回転時に発生する振動を確実に吸収すると共に、防振材と感光ドラムとの密着性を高めている。
(課題)円筒部材の外面に弾性材を密着させたコーティング層とを備える防振材をドラムシリンダ内に圧入する事によりドラムが部分的に変形、膨らんで中間調画像等にムラ、直線曲がり等の不具合が発生してしまう。
(5)特許文献5
(構成)外径50mm以下の導電性円筒状支持体上に感光層を有し、該円筒状支持体内部に振動抑制部材を具備した電子写真感光体において、該電子写真感光体の円筒度を0.03mm以下にすることにより、接触帯電方式で発生する振動音やクリーニングブレードの振動音を低減し、画像ムラのない高画質な画像を得ている。
(課題)支持体内径より外径の大きい振動抑制部材を縮径して円筒状支持体に挿入後内壁に密着するようにしているため支持体内径と振動抑制部材の外径差により円筒状支持体に密着しない部分が生じてしまう。支持体内径と振動抑制部材の外径バラツキにより振動音の抑制が不十分な場合がある。
(6)特許文献6
(構成)ベース樹脂に、同ベース樹脂における双極子モーメント量を増加させる活性成分と無機充填材とを配合した制振性樹脂成形用ペレットを用いて成形されたサイレンサーを、画像形成装置における感光体ドラムの内周面または外周面に適用する事により感光体ドラムに発生する振動を確実に減衰除去し、高画質化、低騒音化を図っている。
(課題)ベース樹脂に、同ベース樹脂における双極子モーメント量を増加させる活性成分と無機充填材とを配合した制振性樹脂成形用ペレットを用いて成形された断面が略C字状、略O字状サイレンサーの感光体ドラム内周面への密着状態の記載がなく、支持体内径とサイレンサーの外径バラツキにより振動音の抑制が不十分な場合がある。
(7)特許文献7
(構成)表面温度が40℃と50℃のウレタンクリーニングブレードに対するトルク比Tr(50℃のトルク値/40℃のトルク値)が1.0以上2.0以下である硬化型樹脂層の保護層を有することによりクリーニング不良、感光体傷の発生を防止している。
(課題)クリーニング不良、感光体傷については有効であるが、ブレードの振動音に対する効果は記載されていない。
特開平5−341701号公報 (キャノン:[0004]〜[0006], [0014]〜[0016]) 特開2002−244521号公報(コニカ:[0005],[0006]) 特開平5−188833号公報(リコー:[0003],[0006]) 特開2001−235971号公報(エムアイテック: [0008],[0012],[0014]) 特開2002−116661号公報(リコー:[0005]〜[0015]) 国際公開第00/49466号パンフレット(シーシーアイ) 特開2001−265039号公報(コニカ)
本発明の課題は下記の1)〜7)である。
1)クリーニングブレードの交換性を向上させ、且つ、プロセスカートリッジを小型で且つ薄く形成すること及び感光体ドラムの回転停止時の振動音を低減すること。
2)感光体ドラム振動音を低減すると共に、感光層の摩耗を少なくすること。
3)クリーニングブレードの長手方向の変形量を少なくするし、感光体ドラムの繰返使用においてもドラム振動音を低減した画像形成装置を提供すること。
4)感光体ドラムの最高到達温度が40〜55℃であってもドラム振動音を低減した画像形成装置を提供すること。
5)制振材の挿入不良を解消し、生産性に優れた画像形成装置を提供すること
6)制振材数を少なくとも2個以上としてドラム振動音をさらに低減すること
7)オゾン、NOx等の酸化性物質が感光層に侵入した場合でも、画像劣化の発生を抑制すること
上記課題を解決するための本発明の構成は次に記載する通りである。
(1)感光体ドラムの周りに直流電圧による接触帯電手段、レーザー露光手段、反転現像手段、接触転写手段、クリーニングブレードを有するクリーニング手段、除電手段を配設し、一体に支持され装置本体に着脱自在のプロセスカートリッジを有、前記感光体ドラムを回転させながら画像形成を行った後、該感光体ドラムが回転を停止する過程で、該感光体ドラムの回転数が1〜10rpmの回転領域となる時間が0.2秒以上である画像形成装置において、前記クリーニング手段がクリーニングブレード及び、該クリーニングブレードを保持するホルダーからなり、該ホルダーの両端が感光体ドラムの外側で前記前記プロセスカートリッジに固定され、さらに該ホルダーが、該ホルダーの長手方向に延びたL字型の断面を有する部分と、該L字型の断面を有する部分とクリーニングブレードが固定された部分との間に設けられ前記長手方向に延びたビードとにより補強されていることを特徴とする画像形成装置
(2)画像形成中の前記感光体ドラムの最高到達温度が42〜55℃であり、該温度領域での前記クリーニングブレードの感光体ドラムに対する1〜10rpmでの単位長さ当たりのトルクが0.95cN以下である事を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
)前記感光体ドラムの内面にスリットの幅が、前記感光体ドラム(A)の内面の円周長の0.5〜3%である制振材を密着させた事を特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
)前記制振材の先端部がテーパー状であることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
)前記制振材数が少なくとも2個以上であることを特徴とする請求項3または4記載の画像形成装置において画像形成装置
)感光体の感光層にビフェニル誘導体および下記一般式(I)で表される化合物を含有させたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の画像形成装置
Figure 0004390132
(式中、R1は低級アルキル基を表わし、R2、R3は同一又は異なる、置換又は無置換のメチレン基又はエチレン基を表わし、Ar1、Ar2は同一又は異なる、置換又は無置換のアリール基を表わす。lは0〜4、mは0〜2、nは0〜2の整数を表わし、m+nは2以上、l+m+nは6以下の整数である。又、ベンゼン環の未置換部位は水素原子を表わす。)
1)ドラムを回転させながら画像形成を行った後、感光体ドラムが回転を停止する過程で、感光体ドラムの回転数が1〜10rpmの回転領域となる時間が0.2秒以上であり、且つクリーニング手段がクリーニングブレード及び、クリーニングブレードを保持するホルダーからなり、ホルダーの両端が感光体ドラムの外側でプロセスカートリッジに固定されている事によりクリーニングブレードの交換性を向上させ且つ、プロセスカートリッジを小型で且つ薄く形成すること。ホルダーの長手方向が補強されていることにより感光体ドラムとクリーニングブレードとの間のトルクを低減し、感光体ドラムの回転停止時の振動音を低減できる。
2)画像形成中の感光体ドラムの最高到達温度が40〜55℃であり、その温度領域でのクリーニングブレードの感光体ドラムに対する1〜10rpmでの単位長さ当たりのトルクが0.95cN以下である事により感光体ドラム振動音を低減すると共に、感光層の摩耗を少なくできる。
3)ホルダーの長手方向がビードとL曲げで補強されていることにより長手方向の変形量を少なくする事が可能になり、感光体ドラムの繰返使用においてもドラム振動音を低減した画像形成装置を提供することが可能となる。
4)感光体ドラムの内面に幅が周長の0.5〜3%のスリットを有する樹脂製制振材を密着させた事により画像形成中の感光体ドラムの最高到達温度が40〜55℃であってもドラム振動音を低減した画像形成装置を提供することが可能となる。
5)制振材の先端部がテーパー状であることにより制振材の挿入不良を解消し、生産性に優れた画像形成装置を提供することが可能となる。
6)制振材数が少なくとも2個以上であることによりドラム振動音をさらに低減するができる。
7)感光層にビフェニル誘導体や下記化合物(I)から選ばれる化合物を含有させる事によりオゾン、NOx等の酸化性物質が感光層に侵入した場合でも、画像劣化の発生を抑制できる。
本発明の画像形成装置に用いる感光体の感光層中のビフェニル誘導体や下記化合物(I)から選ばれる化合物の含有量は0.5〜7%、好ましくは0.7〜6%、さらに好ましくは1〜5%である。含有量が0.5%以下では酸化性物質の感光層への侵入を抑制する効果が十分でないため、解像度の低下、画像ボケ等の画像劣化を発生しやすくなり、含有量が7%を超えると静電特性が劣化しやすく、経済的にも不利である。
感光体の感光層中のビフェニル誘導体や下記化合物(I)から選ばれる化合物を含有させた感光体は、他の感光体と比較して感光体とクリーニングブレードとの間の摩擦により発生する騒音が大きい。そのため、本発明の構成を有する画像形成装置とすることが必須となる。
以下、図面に沿って本発明を説明する。
図1は、本発明の電子写真装置の模式断面図である。 図中11は本発明に用いる感光体ドラムである。まず接触帯電装置12により、感光体ドラム11は、帯電する。感光体ドラムが帯電された後、レーザー光によるイメージ露光13を受け、露光された部分で、電荷が発生し、感光体ドラム表面に静電潜像が形成される。感光体ドラム表面に静電潜像を形成した後、現像手段14を介して現像剤と接触し、トナー像を形成する。
感光体ドラム表面に形成されたトナー像は、転写手段16により紙などの転写部材15へ転写され、定着手段19を通過してハードコピーとなる。感光体ドラム11上の残留トナーはクリーニングブレードからなるクリーニング手段17により除去され、残留電荷は除電手段18で除かれて、次の電子写真サイクルに移る。本発明の画像形成装置は帯電手段、現像手段、クリーニング手段等が一体構成となっているプロセスカートリッジを有している。プロセスカートリッジ方式とする事により画像形成装置の小型化、取り付け、取り外しなどが簡便となる。
次に本発明における帯電方法について、説明する。
本発明の画像形成装置は直流電圧による接触帯電方式を採用している。このため、従来のコロナチャージャーを用いたプロセスよりも、感光体ドラムを帯電させるための印加電圧が低いため、オゾンや窒素酸化物発生が少なく、また省エネルギータイプである。また、直流電圧による接触帯電方式のため繰返し使用時に、交流電圧による接触帯電に比べ感光層の摩耗量を少なくすることができる。
具体的な帯電方式としては、ローラー帯電方式、ブラシ帯電方式、ブレード帯電方式、磁気ブラシ帯電方式等の接触帯電方式を例示することができる。しかしながら、帯電器で発生するオゾン、NOx等の酸化性物質は高濃度のまま距離が非常に近い感光体表面に付着して、解像度の低下、画像ボケ等の画像劣化を発生させやすい。
クリーニングブレードは感光体ドラムの周回時感光層表面とクリーニングブレードとの間で微小振動、いわゆるスティックスリップ振動をしている。この振動は特に感光体ドラムの起動時、及び停止時に大きくなりクリーニングブレードホルダー、感光体ドラムを共振させ振動音を発生させる。この振動音は感光体ドラムの温度が40℃以上、また湿度が低いほど大きくなる。振動音はドラム径が40mm以下で顕著である。
図2(a)、(b)、(c)に本発明の画像形成装置において用いる制振材を示す。制振材の断面は略C字状でC字部のスリット幅(L)が周長の0.5〜3%であることが好ましい。スリット幅が0.5%未満では感光体ドラムの内径、制振材の外径公差により感光体ドラムに制振材挿入時感光体ドラムの変形を生ずる場合がある。またスリット幅が3%を超えると感光体ドラムの停止時の振動音防止効果が少なくなり、また感光体ドラムに回転ムラが発生してしまう。制振材の片側にはテーパーを設けており感光体ドラムにスムーズに挿入することができる。
制振材は、感光体ドラムの内周面に軸方向に2個以上を設けることによりドラム振動音をさらに低減することが出来る。複数個の制振材は接触させるよりも、離しておいた方が制振材同士の振動を防ぐことが出来る。また、少なくとも1つの制振材は画像形成装置に配設した駆動モータに近い側に設けることがドラム振動音の低減に有効である。
制振材の材料としては制振樹脂を用いることが好ましい。制振樹脂の場合、図2(c)に示す様に厚さを他の部分よりも薄くした幅Wの変形部を設けて制振材挿入時、制振材変形量を大きくすると挿入しやすい。
制振樹脂の厚さは0.5mm以上が好ましい。0.5mm未満では制振効果が少ない。制振樹脂は主にベース樹脂、活性成分、無機充填材から構成される。ベース樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢ビ共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリフッ化ビニリデン、ポリイソプレン、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(ABS樹脂)、スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)の中から選ばれた1種若しくはそれらの混合物を用いることができる。
活性成分として、例えばN、N−ジシクロヘキシルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(DCHBSA)、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、ジベンゾチアジルスルフィド(MBTS)、N−シクロヘキシルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(BBS)、N−オキシジエチレンベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(OBS)、N、N−ジイソプロピルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(DPBS)などのベンゾチアジル基を含む加硫促進剤の中から選ばれた1種若しくは2種以上を挙げることができる。
無機充填材としては、マイカ鱗片、ガラス片、グラスファイバー、カーボンファイバー、炭酸カルシウム、バライト、沈降硫酸バリウムなどを挙げることができる。これら無機充填材は、制振性能をさらに向上させる目的で充填されるものである。当該無機充填材の充填量としては、ベース樹脂100重量部に対し10〜100重量部の割合で含まれているのが好ましい。
制振材の表面に厚さ10〜100μの弾性樹脂層を設けても良い。弾性樹脂層の材質としてはゴム弾性を有するエラストマー、例えばエポフレンド(ダイセル製)等の硬さ30〜90(JISA)が好ましい。弾性樹脂層は有機溶媒に溶解した樹脂液をスプレー、浸漬塗布等の方法で制振材の表面に設ける事が出来る。
図3(a)はビード部23とL字部24とを有する本願のブレードホルダー22にクリーニングブレード21が接着された状態の斜視図である。ビード部23の形状はブレードホルダー22の水平部幅L2にもよるが高さh4として0.5〜3mm、幅lとして3〜10mm程度が好ましい。高さh4が0.5mm未満ではブレードホルダーの振動低減効果が少ない。高さh4が3mmを越えると、成形加工自体が困難である。幅lが3mm未満ではブレードホルダーの加工時寸法精度が得られない。幅lが20mmを越えるとブレードホルダーの振動低減効果が減少する。ビード部23の形成位置L1はブレードホルダー22の水平部幅L2の10〜70%が好ましい。
L字部24の高さh5は水平部幅L2の5〜30%が好ましい。ビード部23及びL字部24はブレードホルダー22の長手方向の70%以上に設けることが好ましい。ブレードホルダー22の材質は鋼板、ステンレス等剛性を有する材質が好ましい。ブレードホルダー22の板厚t1はA3縦サイズ迄に対応した長さ350mmまで0.8〜3mmが好ましい。クリーニングブレード21は付き出し量h3でブレードホルダー22の縦部(幅h1)にホットメルト樹脂、接着剤等で接着されている。クリーニングブレード21の厚さt2,幅h2はそれぞれ1〜3mm、8〜30mmのウレタンゴムが用いられる。付き出し量h3はクリーニングブレード21の幅h2の1/3〜5/6が好ましい。ブレードホルダー22は縦部長手方向両端部には設けた穴(ねじ止め部25)により固定される。
図3(b)はクリーニングブレード21が端部にフランジ27を有する感光体ドラム26に当接している状態を示したものである。ブレードホルダー22にホットメルト樹脂で固定されたクリーニングブレード21はプロセスカートリッジ28にねじ止め部25で固定される。ねじ止め部25がブレードホルダー22の端部のみに設けられているため、クリーニングブレード21の交換は簡単である。
ブレードホルダー22にビード部23及びL字部24を設ける事によりブレードホルダーの強度が増し、クリーニング時、ブレードホルダーの変形を低減してクリーニングの安定性が増す。さらにクリーニングブレード21による感光体ドラム26の負荷トルクを減少させることが可能となり、感光体ドラム26の繰返し使用時の感光層摩耗量を低減できる。特に画像形成中の感光体ドラムの最高到達温度が40〜55℃であり、その温度領域でのクリーニングブレードの感光体ドラムに対する1〜10rpmでの単位長さ当たりのトルクが0.95cN以下とする事により感光体ドラム振動音を低減すると共に、感光層の摩耗を少なくする事が可能となる。
次に本発明の感光層について説明する。
本発明の画像形成装置において用いる感光体ドラムは支持体とこの支持体上に形成された感光層とからなり、該感光層は主に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層の3層構成からなる。また必要に応じて電荷輸送層上に保護層を設けることも出来る。
下引き層は、接着性を向上する、モアレなどを防止する、上層の塗工性を改良する、残留電位を低減するなどの目的で設けられる。下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上の感光層が溶剤を用いて塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。
このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。また、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物、あるいは金属硫化物、金属窒化物などの微粉末を加えてもよい。これらの下引き層は、適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。
更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用して、例えばゾル−ゲル法等により形成した金属酸化物層を用いることも有用である。
この他に、本発明の下引き層には Alを陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物や、SnO,TiO,ITO,CeO等の無機物を真空薄膜作製法にて設けたものも良好に使用できる。下引き層の膜厚は0.1〜10μmが適当である。
電荷発生層は、電荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダ−樹脂を用いることもある。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
無機系材料には、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物等が挙げられる。
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることが出来る。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾ−ル系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
電荷発生層に必要に応じて用いられるバインダ−樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカ−ボネ−ト、シリコ−ン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラ−ル、ポリビニルホルマ−ル、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾ−ル、ポリアクリルアミドなどが用いられる。これらのバインダ−樹脂は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
また、必要に応じて電荷輸送物質を添加してもよい。また、電荷発生層のバインダー樹脂として上述のバインダー樹脂の他に、高分子電荷輸送物質が良好に用いられる。
電荷発生層を形成する方法には、真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法とが大きく挙げられる。
前者の方法には、真空蒸着法、グロ−放電重合法、イオンプレ−ティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法等が用いられ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成できる。
また、後述のキャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダ−樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶媒を用いてボ−ルミル、アトライタ−、サンドミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成できる。塗布は、浸漬塗工法やスプレ−コ−ト、ビ−ドコ−ト法などを用いて行なうことができる。
以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
電荷輸送層は帯電電荷を保持させ、かつ露光により電荷発生層で発生分離した電荷を移動させて保持していた帯電電荷と結合させることを目的とする層である。また電荷輸送層は帯電電荷を保持させるという目的の達成のために電気抵抗が高いことが要求され、また保持していた帯電電荷で高い表面電位を得る目的を達成するためには、誘電率が小さくかつ電荷移動性が良いことが要求される。
これらの要件を満足させるための電荷輸送層は、電荷輸送物質、バインダー樹脂より構成される。これらを適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
必要により電荷輸送物質及びバインダー樹脂以外に、可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤等を適量添加することもできる。
電荷輸送物質としては、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、たとえばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
正孔輸送物質としては、以下に表わされる電子供与性物質が挙げられる。たとえば、オキサゾ−ル誘導体、オキサジアゾ−ル誘導体、イミダゾ−ル誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾ−ル誘導体、トリアゾ−ル誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾ−ル誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらの正孔輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
また、高分子電荷輸送層物質は、以下のような構造を有する。
(a)カルバゾ−ル環を有する重合体
例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾ−ル、特開昭50−82056号公報、特開昭54−9632号公報、特開昭54−11737号公報、特開平4−175337号公報、特開平4−183719号公報、特開平6−234841号公報に記載の化合物等が例示される。
(b)ヒドラゾン構造を有する重合体
例えば、特開昭57−78402号公報、特開昭61−20953号公報、特開昭61−296358号公報、特開平1−134456号公報、特開平1−179164号公報、特開平3−180851号公報、特開平3−180852号公報、特開平3−50555号公報、特開平5−310904号公報、特開平6−234840号公報に記載の化合物等が例示される。
(c)ポリシリレン重合体
例えば、特開昭63−285552号公報、特開平1−88461、特開平4−264130、特開平4−264131、特開平4−264132、特開平4−264133、特開平4−289867に記載の化合物等が例示される。
(d)トリアリールアミン構造を有する重合体
例えば、N,N−ビス(4−メチルフェニル)−4−アミノポリスチレン、特開平1−134457号公報、特開平2−282264号公報、特開平2−304456号公報、特開平4−133065号公報、特開平4−133066号公報、特開平5−40350号公報、特開平5−202135号公報に記載の化合物等が例示される。
(e)その他の重合体
例えば、ニトロピレンのホルムアルデヒド縮重合体、特開昭51−73888号公報、特開昭56−150749号公報、特開平6−234836号公報、特開平6−234837号公報に記載の化合物等が例示される。
本発明に使用される電子供与性基を有する重合体は、上記重合体だけでなく、公知単量体の共重合体や、ブロック重合体、グラフト重合体、スタ−ポリマ−や、また、例えば特開平3−109406号公報に開示されているような電子供与性基を有する架橋重合体等を用いることも可能である。
また、本発明に用いられる高分子電荷輸送物質として更に有用なトリアリールアミン構造を有するポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルとしては以下に記載の化合物が例示される。
例えば、特開昭64−1728号公報、特開昭64−13061号公報、特開昭64−19049号公報、特開平4−11627号公報、特開平4−225014号公報、特開平4−230767号公報、特開平4−320420号公報、特開平5−232727号公報、特開平7−56374号公報、特開平9−127713号公報、特開平9−222740号公報、特開平9−265197号公報、特開平9−211877号公報、特開平9−304956号公報等がある。
また、電荷輸送層に併用できるバインダ−樹脂としては、ポリカ−ボネ−ト(ビスフェノ−ルAタイプ、ビスフェノ−ルZタイプ)、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリスチレン、フェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、ポリビニルカルバゾ−ル、ポリビニルブチラ−ル、ポリビニルホルマ−ル、ポリアクリレ−ト、ポリアクリルアミド、フェノキシ樹脂などが用いられる。これらのバインダ−は、単独または2種以上の混合物として用いることが出来る。
電荷輸送層の膜厚は、5〜100μm程度が適当である。
酸化防止剤としては、例えば以下のものが使用される。
モノフェノール系化合物:2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3−t−ブチル−4−ヒドロキシニソールなど。
ビスフェノール系化合物:2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)など。
高分子フェノール系化合物:1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、トコフェノール類など。
パラフェニレンジアミン類:N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−tーブチル−p−フェニレンジアミンなど。
ハイドロキノン類:2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
有機硫黄化合物類:ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなど。
有機燐化合物類:トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなどの一般的な樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は結着樹脂100重量部に対して0〜30重量部程度が適当である。
感光体の感光層にビフェニル誘導体や下記一般式(I)で表される化合物を含有させると、オゾン、NOx等の酸化性物質が感光層に侵入し、画像劣化の発生を抑制することができるために好ましく、中でもビスベンジルベンゼン誘導体が画像劣化の発生を抑制する効果が高く、感光体の静電特性に悪影響がほとんどないため特に好ましい。
Figure 0004390132
(式中、R1は低級アルキル基を表わし、R2、R3は同一又は異なる、置換又は無置換のメチレン基又はエチレン基を表わし、Ar1、Ar2は同一又は異なる、置換又は無置換のアリール基を表わす。lは0〜4、mは0〜2、nは0〜2の整数を表わし、m+nは2以上、l+m+nは6以下の整数である。又、ベンゼン環の未置換部位は水素原子を表わす。)
本発明の画像形成装置に用いる感光体の感光層中のビフェニル誘導体や前記一般式(I)で表される化合物の含有量としては0.5〜7%、好ましくは0.7〜6%、さらに好ましくは1〜5%である。含有量が0.5%以下では酸化性物質の感光層への侵入を抑制する効果が十分でないため、解像度の低下、画像ボケ等の画像劣化を発生しやすくなり、含有量が7%以上では静電特性が劣化しやすく、経済的にも不利である。
上記一般式(I)で表される化合物の具体例を(I)−1〜17として以下に示す。
Figure 0004390132
Figure 0004390132
Figure 0004390132
感光層に含まれるビフェニル系誘導体(ビフェニルまたはその誘導体の具体例)としては、次のような化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ビフェニル、2−メチルビフェニル、3−メチルビフェニル、4−メチルビフェニル、2−エチルビフェニル、3−エチルビフェニル、2,3−ジメチルビフェニル、2,4−ジメチルビフェニル、2,5−ジメチルビフェニル、2,6−ジメチルビフェニル、2,2’−ジメチルビフェニル、2,3’−ジメチルビフェニル、3,5−ジメチルビフェニル、3,3’−ジメチルビフェニル、3,4’−ジメチルビフェニル、2−プロピルビフェニル、4−プロピルビフェニル、2−イソプロピルビフェニル、3−イソプロピルビフェニル、4−イソプロピルビフェニル、2−エチル−5−メチルビフェニル、2,4,6−トリメチルビフェニル、2,4,3’−トリメチルビフェニル、2,5,3’−トリメチルビフェニル、2,5,4’−トリメチルビフェニル、2,6,2’−トリメチルビフェニル、3,5,4’−トリメチルビフェニル、2−ブチルビフェニル、4−ブチルビフェニル、2−sec−ブチルビフェニル、4−sec−ブチルビフェニル、2−イソブチルビフェニル、2−tert−ブチルビフェニル、3−tert−ブチルビフェニル、4−tert−ブチルビフェニル、2,2’−ジエチルビフェニル、3,3’−ジエチルビフェニル、4,4’−ジエチルビフェニル、2,3,2’3’−テトラメチルビフェニル、2,6,2’,6’−テトラメチルビフェニル、3,4,3’4’−テトラメチルビフェニル、3,5,3’5’−テトラメチルビフェニル、4−ヘキシルビフェニル、4,4’−ジプロピルビフェニル、2,2’−ジイソプロピルビフェニル、4,4’−ジイソプロピルビフェニル、2,4,6,2’,4’,6’−ヘキサメチルビフェニル、4,4’−ジブチルビフェニル、2,5−ジ−tert−ブチル−ビフェニル、2,2’−ジ−tert−ブチル−ビフェニル、4,4’−ジ−tert−ブチル−ビフェニル、2,3,5,6,2’,3’,5’,6’−オクタメチルビフェニル、4,4’−ジ−tert−ペンチルビフェニル、水素化ターフェニル、o−ターフェニル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニル、5’−メチル−m−ターフェニル、4−フェニルビベンジル、4’,5’−ジメチル−m−ターフェニル、4’6’−ジメチル−m−ターフェニル、1−エチル−4−ベンジルビフェニル、4−プロピル−m−ターフェニル、3’,4’,6’−トリメチル−o−ターフェニル、2’,4’,5’−トリメチル−m−ターフェニル、2’,4’,6’−トリメチル−m−ターフェニル、4−エチル−4’−フェネチル−ビフェニル、3−ペンチル−m−ターフェニル、2−メトキシビフェニル、2−エトキシビフェニル、2−プロポキシビフェニル、2−フェノキシビフェニル、2−ベンジロキシビフェニル、3−メトキシビフェニル、4−メトキシビフェニル、4−エトキシビフェニル、4−プロポキシビフェニル、4−イソプロポキシビフェニル、4−ブトキシビフェニル、4−ペンチロキシビフェニル、4−フェノキシビフェニル、4−m−トリロキシビフェニル、4−p−トリロキシビフェニル、4−ベンジロキシビフェニル、4’−メトキシ−3−メチルビフェニル、4−メトキシ−4’−メチル−ビフェニル、4−シクロヘキシロキシメチルビフェニル、2−エチル−5−メトキシビフェニル、4’−メトキシ−3,4−ジメチルビフェニル、3’−メトキシ−o−ターフェニル、4’−メトキシ−o−ターフェニル、5−ベンジル−2−メトキシ−ビフェニル、4−ベンジル−4’−メトキシ−ビフェニル、4−〔α−メトキシベンジル〕ビフェニル。
感光体の感光層中にビフェニル誘導体や上記一般式(I)で表される化合物を含有させた感光体は、他の感光体と比較して感光体とクリーニングブレードとの間の摩擦により発生する騒音が大きい。そのため、本発明の構成の画像形成装置の構成とすることが必須となる。
電荷輸送層中にレベリング剤を添加してもかまわない。レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、測鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用量は、バインダー樹脂100重量部に対して、0〜1重量部が適当である。
保護層は結着樹脂中に金属、又は金属酸化物の微粒子を分散した層である。結着樹脂としては可視、赤外光に対して透明で電気絶縁性、機械的強度、接着性に優れたものが望ましい。
保護層の結着樹脂としてはABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。
金属酸化物としては酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム、TiO、TiN、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化アンチモン等が挙げられる。保護層にはその他、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロエチレンのような弗素樹脂、シリコーン樹脂、及びこれらの樹脂に等の無機材料を分散したもの等を添加することができる。保護層の形成法としては通常の塗布法が採用される。なお保護層の厚さは0.1〜10μm程度が適当である。
以下に実施例を示す。「部」は重量部を意味する。
(感光体ドラムの製造例)
下記組成の混合物をボールミルポットに取りφ10mmアルミナボールを使用し72時間ボールミリングした。
酸化チタン(CR−60:石原産業製) 50部
アルキッド樹脂 15部
(ベッコライトM6401−50 大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂 8.3部
(スーパーベッカミンL−121−60 大日本インキ化学工業製)
メチルエチルケトン(関東化学製) 31.7部
このミリング液にシクロヘキサノン(関東化学製)105部を加えさらに2時間ボールミリングして下引き層用塗布液を作製した。この塗布液をφ30mm、長さ340mm、厚さ0.75mmのアルミドラム(JIS A3003)上に浸漬塗布し、135゜Cで25分間乾燥して、膜厚4.5μmの下引き層を形成した。
続いて下記式(II)(リコー製)の電荷発生物質2部、下記式(III)(リコー製)の電荷発生物質1部、ポリビニルブチラール樹脂1部(エスレックBLS;積水化学製)、シクロヘキサノン(関東化学製)80部からなる混合物をボールミルポットに取りφ10 mmのYTZ(部分安定化ジルコニア)ボールを使用し120時間ボールミリングした後、さらにシクロヘキサノン78.4部とメチルエチルケトン237.6部を加え20時間ボールミリングして電荷発生層塗布液を調整した。この塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、130℃で20分間乾燥し、厚さ0.1μmの電荷発生層を形成した。
Figure 0004390132
次に下記組成の電荷輸送層塗工液を調整し、この塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、135℃で25分間乾燥し、厚さ31μmの電荷輸送層を形成した。
電荷輸送物質(下記式(IV))(リコー製) 6.5部
3,3’−ジメチルビフェニル(東京化成製) 0.5部
ポリカーボネート樹脂(TS−2050、帝人化成製) 10部
シリコーンオイル(KF−50、信越化学製) 0.002部
テトラヒドロフラン(関東化学製) 77.4部
2,5ジ‐ターシャルブチルハイドロキノン(東京化成製) 0.02部
Figure 0004390132
ABS(スミカA&L株式会社、GA−704)75部、マイカ(クラレ 60C)20部、活性成分としてのN−tert−ブチルベンゾチアジル−2−スルフェンアミド(三新化学 サンセラー NS−G)5部からなる制振樹脂でスリット幅2mm、外径28.6mm、厚さ3mm、長さ100mm、且つ片側がテーパー状の制振材を成形した。この制振材2個を感光体ドラムに挿入後両端に樹脂製フランジを取り付けた。
続いて図3(a)の形状の厚さ1.6mmの亜鉛処理鋼板からなるブレードホルダー(ビード高さ3mm、ビード幅4mm、L曲げ高さ5mm、水平部幅16mm、形成位置6mm、ホルダー長さ360mm)に厚さ2mm、幅13mm、長さ320mmのウレタンゴムブレードをブレードホルダー縦部(幅13mm)に接着幅4mmで貼付したクリーニング部材、感光体ドラム、帯電ローラを図3(b)のユニットに取り付けプロセスカートリッジとした。
実施例1においてブレードホルダーの厚さを2mm、L曲げ高さを4mmに変えた以外は実施例1と全く同様にしてプロセスカートリッジを作製した。
実施例1において電荷輸送層の3,3’−ジメチルビフェニルを前記式(I−11)の化合物に変え、ブレードホルダーをビード幅5mm、L曲げ高さ4mm、さらに制振材をスリット幅2.5mmのもの変えた以外は実施例1と全く同様にしてプロセスカートリッジを作製した。
実施例1において電荷輸送層の3,3’−ジメチルビフェニルを前記式(I−5)の化合物に変え、制振材を厚さ5mm、スリット幅2.5mmのもの1個に変えた以外は実施例1と全く同様にしてプロセスカートリッジを作製した。
実施例4においてブレードホルダーの形状をビード幅6mm、L曲げ高さ3mmに変え、制振材を厚さ5mmのものに変えた以外は実施例4と全く同様にしてプロセスカートリッジを作製した。
実施例1において制振材を用いなかった以外は実施例1と全く同様にしてプロセスカートリッジを作製した。
実施例1において電荷輸送層の3,3’−ジメチルビフェニルを除いた以外は実施例1と全く同様にしてプロセスカートリッジを作製した。
[比較例1]
実施例1においてブレードホルダーの形状をビードのないものに変えた以外は実施例1と全く同様にしてプロセスカートリッジを作製した。
[比較例2]
実施例1においてブレードホルダーの形状をL曲げのないものに変えた以外は実施例1と全く同様にしてプロセスカートリッジを作製した。
[比較例3]
実施例1においてビード、L曲げ無しのブレードホルダーを用いた以外は実施例1と全く同様にしてプロセスカートリッジを作製した。
[比較例4]
実施例1においてビード、L曲げ無しのブレードホルダーを用い、制振材を用いなかった以外は実施例1と全く同様にしてプロセスカートリッジを作製した。
この様にして作製したプロセスカートリッジを線速90mm/sの静電複写機imagio MF200(リコー製)にセットして、灰色ハーフトーン画像の印字及びコピーを行わせ複写機の側面近傍に設置したエレクトレットコンデンサーマイクロホン(ECM−145;ソニー製)で感光体停止時の振動音をノートパソコンにより録音した。この複写機は感光体ドラムの回転数が1〜10rpmの回転領域となる時間が0.3秒以上である。
録音ソフトには、サウンドモニターFFT Ver.7.0(E.N.Software製)を用いた。録音を行った後、SoundEngine Free Ver.2.90(Cycle of 5th製)にて音量をボリューム17dBで拡大した。この音をサウンドモニターFFTで音の周波数特性を測定し、500Hz付近の最大音量(dB)を求めた。
続いて静電複写機imagio MF200(リコー製)を30゜C30%の環境下にてA4横画像を15秒間隔で1枚づつ30K枚印字させた後、感光体停止時の振動音測定を行った。また、灰色ハーフトーン画像の印字は5K枚毎に行い、画像の先後端の非画像部での筋状汚れの有無によりクリーニング不良を評価した。これらの結果を感光体のトルクは手動トルク計(Tohnichi製 BTG36CN )にて初期より約1K枚の間で約0.2K枚毎に2〜3rpmでの5回測定の平均値とした。
感光体の摩耗量はFisherscope mms(フィッシャーインスツルメンツ製)にて初期と30K枚時点で測定した膜厚差から求めた。
感光体の温度は静電複写機imagio MF200(リコー製)に内蔵されているサーミスターの指示値から約42〜45゜Cであつた。
表1に示す。
Figure 0004390132
本発明の画像形成装置で用いるクリーニング手段は、クリーニングブレードによる感光体ドラムの回転停止時の振動音が低減されており、また、クリーニングブレードの交換性も向上しているので、コピー、プリンター、FAX等の画像形成装置への利用性が高い。
本発明の電子写真装置の模式断面図である。 本発明において用いる制振材の構造の一例を示す図である。 図3(a)はビード部23とL字部24を有する本願のブレードホルダー22にクリーニングブレード21が接着された状態の斜視図である。
符号の説明
11 感光体ドラム
12 接触帯電装置
13 イメージ露光
14 現像手段
15 転写部材
16 転写手段
17 クリーニング手段
18 除電手段
19 定着手段
21 クリーニングブレード
22 ブレードホルダー
23 ビード部
24 L字部
25 ねじ止め部
26 感光体ドラム
27 フランジ
28 プロセスカートリッジ
L2 水平部幅
h4 高さ
h5 高さ
t1 板厚
h3 付き出し量
t2 厚さ
h2 幅

Claims (6)

  1. 感光体ドラムの周りに直流電圧による接触帯電手段、レーザー露光手段、反転現像手段、接触転写手段、クリーニングブレードを有するクリーニング手段、除電手段を配設し、一体に支持され装置本体に着脱自在のプロセスカートリッジを有、前記感光体ドラムを回転させながら画像形成を行った後、該感光体ドラムが回転を停止する過程で、該感光体ドラムの回転数が1〜10rpmの回転領域となる時間が0.2秒以上である画像形成装置において、前記クリーニング手段がクリーニングブレード及び、該クリーニングブレードを保持するホルダーからなり、該ホルダーの両端が感光体ドラムの外側で前記前記プロセスカートリッジに固定され、さらに該ホルダーが、該ホルダーの長手方向に延びたL字型の断面を有する部分と、該L字型の断面を有する部分とクリーニングブレードが固定された部分との間に設けられ前記長手方向に延びたビードとにより補強されていることを特徴とする画像形成装置
  2. 画像形成中の前記感光体ドラムの最高到達温度が42〜55℃であり、該温度領域での前記クリーニングブレードの感光体ドラムに対する1〜10rpmでの単位長さ当たりのトルクが0.95cN以下である事を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記感光体ドラムの内面に、回転軸に垂直な断面が略C字状で、C字部のスリット幅が前記感光体ドラムの内面の円周長の0.5〜3%である制振材を密着させた事を特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制振材の先端部がテーパー状であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制振材数が少なくとも2個以上であることを特徴とする請求項3または4記載の画像形成装置において画像形成装置
  6. 感光体の感光層にビフェニル誘導体および下記一般式(I)で表される化合物を含有させたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の画像形成装置
    Figure 0004390132
    (式中、R1は低級アルキル基を表わし、R2、R3は同一又は異なる、置換又は無置換のメチレン基又はエチレン基を表わし、Ar1、Ar2は同一又は異なる、置換又は無置換のアリール基を表わす。lは0〜4、mは0〜2、nは0〜2の整数を表わし、m+nは2以上、l+m+nは6以下の整数である。又、ベンゼン環の未置換部位は水素原子を表わす。)
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