JP4389568B2 - 欠陥検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体製造装置用のフォトマスク(レチクル)上に存在する微小孤立欠陥の有無を検出する欠陥検査装置に関するものである。
レチクル上の欠陥を検出するために、センサ画像と参照画像との差画像を使用することが広く行われている(特許文献1、特許文献2)。特許文献1においては、非検査パターンのエッジ位置を高速に検出し、被検査パターンのパターン幅と参照データのパターン修正幅を正確に求めるために、参照画像生成部が光学的点拡がり関数と被測定パターン画像との畳み込み演算により、エッジ境界条件を求めてエッジ位置を検出し、各画素内に展開されたパターンの幅として、被測定パターンと参照データのパターン幅を算出するパターン検査装置が開示されている。また、特許文献2においては、検査画像にモフォロジーフィルタ(Qフィルタも含まれる)を複数回かけて参照画像を得るパターン検査方法が開示されている。
なお、センサ画像は、レチクルに光を当てて透過光をセンサで撮像した光学画像である。また、参照画像は、回路パターンから生成された画像又はレチクル上の他の領域に存在する同一パターン部位の光学画像である。更に、差画像とは、センサ画像と参照画像の注目画素の画素値がそれぞれp,qであるとき、注目画素の画素値がp−qである画像のことである。
そして、センサ画像と参照画像との差画像から微小孤立欠陥を検出する方法として、Quoitフィルタ(以下、Qフィルタと記す)を用いる方法が知られている(非特許文献1)。QフィルタはMorphologicalフィルタの一種であり、図6(a)及び(b)に示すような、中心部が1、そのまわりが0のディスクフィルタ61と、周辺部が1、その内側が0のドーナツフィルタ62の2つのフィルタから構成されている。この両フィルタによる演算結果の差がQフィルタ処理の出力値となる。Qフィルタによる演算は概念的には、図6(c)に示すように、差画像63に対し、ディスクフィルタ61とドーナツフィルタ62とを、フィルタ中心を一致させて、上からかぶせる。このとき、ドーナツフィルタ62は中央部が0であるので、下まで落ち込む。結果として、ディスクフィルタ61とドーナツフィルタ62との間に高低差qが生じる。即ち、差画像63に対し、ディスクフィルタ61をかけると差画像63のある特定の領域の中心部の画素値が得られ、ドーナツフィルタ62をかけると差画像63の前記領域の周辺部の画素値が得られる。孤立性欠陥の場合、画素値は欠陥部で高く、その周辺部が低いものであるので、フィルタ中心と欠陥部とが一致した場合に、ディスクフィルタ61とドーナツフィルタ62の間に高低差qが生じる。この高低差qがQフィルタの出力値となる。Qフィルタは、差画像の画素値が大きい箇所のうち、微小孤立欠陥のみを特異的に検出することができるという長所をもつ。従って、Qフィルタの出力値を予め定めたしきい値と比較すれば、微小孤立欠陥を検出することができる。
また、孤立性欠陥が回転対称系であり、かつ単調減少型と仮定できる場合で、ディスクフィルタの中心と孤立性欠陥の最頂点が一致するような配置状態では、ディスクフィルタの中で最高の高低差qを導きだすのに貢献しているのはディスクフィルタの中心の1点のみである。このため、ディスクフィルタを1点フィルタで代用するN-Quoitフィルタも開示されている(非特許文献1)。
特開2001−175857 特開2003−247956 奥村俊昭、三輪倫子、加古純一他:肺がん検診用CT(LSCT)の診断支援システム:コンピュータ支援画像診断学会論文誌:Vol.2 No.3 1998
しかしながら、前述のQフィルタを用いた従来の欠陥検査方法には、センサ画像が光学画像であるため、光学系の変動によりQフィルタの出力値が大きく変動し、安定した欠陥検出が困難であるという問題点がある。なお、この光学系の変動とは、例えば、フォーカスがジャストフォーカスから僅かにずれることによって、又は、光がレンズの中心から僅かにずれた位置をとおることによって、発生する。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、光学系の変動が生じても、欠陥を安定して検出することができる欠陥検査装置を提供することを目的とする。
本願発明に係る欠陥検査装置は、被検査体からの透過光又は反射光を撮像したセンサ画像と参照画像との差画像を生成する差画像生成部と、光学系の点広がり関数からQフィルタを生成するQフィルタ生成部と、前記差画像に前記Qフィルタを適用して前記Qフィルタの出力値を出力するフィルタ適用部と、前記Qフィルタの出力値から欠陥を判定する欠陥判定部と、を有することを特徴とする。
この欠陥検査装置において、画素をx−y座標で表し、前記点広がり関数をf(x、y)とするとき、前記Qフィルタ生成部は、例えば、前記点広がり関数のヒストグラムから所定のタイル点tを求め、前記点広がり関数f(x、y)が前記タイル点tよりも大きい座標位置で0、同一か又は小さい位置で1となる第1のフィルタQ1(x、y)を求め、この第1のフィルタQ1(x,y)と、中心部で1、その他の位置で0となる第2のフィルタQ2(x、y)とを、Qフィルタとして生成する。
又は、画素をx−y座標で表し、前記点広がり関数をf(x、y)とするとき、前記Qフィルタ生成部は、例えば、下記数式によりタイル点tを求め、f(x、y)≦tを満たす座標位置が1、そうでない座標位置が0である第1のフィルタQ1(x,y)と、中心部で1、その他の位置で0となる第2のフィルタQ2(x、y)とを、Qフィルタとして生成する。

Figure 0004389568

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ただし、kは0<k<1の範囲の任意の数
また、本発明の欠陥検査装置において、前記フィルタ適用部は、例えば、前記差画像に前記第2のフィルタQ2(x、y)を乗算して得た値の最大値から、前記差画像に前記第1のフィルタQ1(x、y)を乗算して得た値の最大値を差し引いた値を、前記Qフィルタの出力値として出力することを特徴とする。
更に、前記欠陥判定部は、例えば、前記Qフィルタの出力値がしきい値を超えている場合に欠陥を有すると判定することを特徴とする。
上記各欠陥検査装置において、前記被検査体が半導体製造装置のレチクルである場合、前記参照画像は、回路パターンから生成された画像又は前記レチクル上の他の領域に存在する同一パターン部位を透過又は反射した光を撮像した画像とすることができる。
また、前記被検査体としては、液晶パネル又はプリント基板とすることもできる。
本発明によれば、光学系の点広がり関数に応じてQフィルタを変更するので、光学系の点広がり関数の変動がQフィルタの出力に与える影響は小さくなる。このため、光学系が変動しても微小孤立欠陥検出を安定して行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る欠陥検査装置を示すブロック図、図2は、Qフィルタの出力値を概念的に示すための図であり、(a)はディスクフィルタを示した図、(b)及び(c)はドーナツフィルタを示した図、(d)はQフィルタの出力値を概念的に示した図である。図3は、透過光の点広がり関数の変化により同一欠陥に対する差画像が異なってくることを模式的に表した図であり、(a)はセンサ画像を示した図、(b)は参照画像を示した図、(c)及び(d)は欠陥部付近を拡大して模式的に表した差画像拡大図である。図4は、本発明の実施の形態の動作を示すフローチャート図である。図5は、透過光の点広がり関数が表1に示すものであるときの参照画像、センサ画像、差画像を模式的に表した図であり、(a)は検査レチクルから欠陥の存在する部分を抜き出した部分レチクルを示した図、(b)は参照画像を示した図、(c)はセンサ画像を示した図、(d)は差画像を示した図である。
図1に示すように、本実施形態の欠陥検査装置は、センサ画像と参照画像との2枚の画像を受け取り、これらの2枚の画像の差画像を生成する差画像生成部1と、光学系の点広がり関数からこの点広がり関数に応じたQフィルタを生成するQフィルタ生成部4と、前記Qフィルタを前記差画像に適用して、各画素毎に得たQフィルタの出力値を出力するQフィルタ適用部2と、各画素毎のQフィルタの出力値と予め定められたしきい値とを比較し、Qフィルタの出力値がしきい値より大きい場合に、そのしきい値より大きな出力値を持つ画素及びそのQフィルタ出力値を欠陥情報として出力する欠陥判定部3とを備えている。
なお、Qフィルタは、フィルタ中心を含む領域における値が0でフィルタ周辺の座標点における値が1である第1のフィルタ(ドーナツフィルタ22)と、フィルタ中心の座標点の値が1で、他の座標点における値が0である第2のフィルタ(ディスクフィルタ21)とから構成される。そして、ドーナツフィルタ22による演算は、ドーナツフィルタ22の値が1である点の演算値の中の最大値を求めることであり、Qフィルタの出力値は、ディスクフィルタ21の演算結果からドーナツフィルタ22の演算結果を差し引いたものである。また、透過光の点広がり関数は、透過光の強度分布を表す関数であり、例えば、星の天体写真等のように、点状の物体が写っていれば、その周囲の階調値から関数が求まる。また、半導体の配線パターンのように、線状の物体が写っていれば、その周囲の階調値から線と直交する方向の関数成分が求まる。これらのいくつか組み合わせて点広がり関数を求めることができる。ドーナツフィルタ22の一例を下記表2に、ディスクフィルタ21の一例を下記表3に、また点広がり関数の一例を下記表1に示す。なお、ドーナツフィルタの形状はドーナツフィルタ22のような円形でなくてもよく、例えばドーナツフィルタ25のような楕円形でもよい。
Qフィルタの出力値は例えば次のように計算される。図2(d)は差画像の画素値が最大である画素にQフィルタを適用した場合の出力値を概念的に示した図である。ディスクフィルタ21とドーナツフィルタ22のフィルタ中心を一致させ、差画像23の画素値が最大である画素にディスクフィルタ21とドーナツフィルタ22を適用する。ディスクフィルタ21は、表3に示すように、フィルタの中心の座標点における値のみ1で、他の座標点における値は0である。差画像23の画素値が最大である画素(画素値をaとする)にディスクフィルタ21を適用すると、ディスクフィルタ21の出力は差画像23の最大の画素値aとなる。ドーナツフィルタ22は、表2に示すように、フィルタ中心部付近の座標点における値が0でそれ以外のフィルタ周辺部の座標点における値は1である。差画像23の画素値が最大である画素にドーナツフィルタ22を適用すると、その出力値は差画像の画素値の分布の裾部分の値となり、差画像23の画素値の最大値のaよりも小さい画素値bがドーナツフィルタ22の出力となる。結果としてディスクフィルタ21の出力値aとドーナツフィルタ22の出力値bの差であるa−bがQフィルタの出力値となる。
前述の如く、Qフィルタはドーナツフィルタ22とディスクフィルタ21の2つのフィルタから構成されるが、本実施形態においては、ドーナツフィルタ22は光学系の点広がり関数に応じて決まるものである。即ち、Qフィルタ生成部4は、下記数式1及び数式2によりタイル点tを求める。そして、Qフィルタ生成部4は、下記数式3を満たす座標位置が1、そうでない座標位置が0である第1のフィルタQ1(x,y)と、中心部で1、その他の位置で0となる第2のフィルタQ2(x、y)とを、Qフィルタとして生成する。
Figure 0004389568
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ただし、kは0<k<1の範囲の任意の数
Figure 0004389568
次に、上述の如く構成された本実施形態の欠陥検査システムの動作について、図4のフローチャートを参照して具体的に説明する。先ず、Qフィルタ生成部4が与えられた透過光の点広がり関数から、Qフィルタを生成する(ステップ41)。
具体的に、点広がり関数f(x、y)が与えられた場合について、Qフィルタの生成方法について説明する。いま、透過光の点広がり関数f(x、y)が下記表1に示すように与えられたとする。表1に示すように、x=0,y=0の座標点(画素)を中心として、透過光の強度が周辺部に向かって小さくなるように分布している。そして、この点広がり関数f(x、y)が表1のように与えられた場合に、数式1からF(z)を求め、数式2からタイル点tを求めると、t=0.05となる。そこで、ドーナツフィルタQ1(x,y)は、f(x、y)の値がtの値以下のときはQ1(x、y)=1、f(x、y)の値がtより大きいときはQ1(x、y)=0となるものであるから、下記表2に示すように、中央部が0、周辺部が1となるフィルタが得られる。このようにして、表1に示す点広がり関数から、表2に示すドーナツフィルタQ1(x、y)が得られる。一方、ディスクフィルタQ2(x、y)については、点広がり関数に依らず、常に表3に示すように、中心部(x=0,y=0)が1で、その他の座標点が0となるフィルタである。このようにして、Qフィルタ生成部4は、表1に示す点広がり関数が与えられると、表2に示すドーナツフィルタと表3に示すディスクフィルタを生成して出力する。
Figure 0004389568
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次に、光学系が変動し点広がり関数が変動した場合について説明する。点広がり関数が、表1ではなく、表4のように変化したとする。そうすると、Qフィルタ生成部4は、前述のように、数式1及び2に基づいて、タイル点tを求めるが、同様に、t=0.05となる。従って、前述と同様に、ドーナツフィルタQ1を求めると、下記表5のようになる。一方、ディスクフィルタQ2は点広がり関数に依らないので、表6に示すようになる。このようにして、Qフィルタ生成部4は、表4に示す点広がり関数が与えられると、表5に示すドーナツフィルタと表6に示すディスクフィルタを出力する。
Figure 0004389568
Figure 0004389568
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なお、上記例では、タイル点tを前記数式1及び2から求めているが、タイル点の求め方はこれに限らない。例えば、点広がり関数の各座標点における値についてのデータ(座標点の数はn個とする)をヒストグラムに表し、値の大きい順にデータ数を積算していった場合に、例えば、n×0.8番目のデータが含まれる値をタイル点tとしてもよい。
次に、差画像生成部1は、与えられたセンサ画像と参照画像とから差画像を生成する(ステップS42、図4)。ここで、センサ画像とは、レチクル検査部位に光を当てて透過光をセンサで撮像した光学画像のことである。参照画像としては、検査対象が設計のとおりに欠陥なく完成していたと仮定した場合にコンピュータ上で作成された仮想の画像、又は検査対象と同一の対象における同一パターン部位における光学画像等が考えられる。差画像とは、センサ画像と参照画像の注目画素の画素値が夫々p,qであるときには、注目画素の画素値がp−qである画像のことである。
例えば、検査レチクルの一部分を抜き出した部分レチクル51(図5(a)参照)上に欠陥52が存在するとする。この場合に、部分レチクル51は欠陥52を除く全ての部分で、光を100%遮断し、欠陥52は光を100%透過するとする。また、欠陥52の大きさはセンサ上の1画素と同じ長さの正方形の形状であるとする。更に、透過光の点広がり関数が表1に示されているものであるとする。このとき、センサ画像として図5(c)に示すセンサ画像53が得られる。センサ画像53は、欠陥54(センサ画像上の欠陥)の周囲を除いて、全て画素値0の画像であり、参照画像55(図5(b)参照)は全ての画素値が0の画像である。センサ画像53のうち、欠陥54とその周囲の部分について抽出すると、その部分センサ画像は、例えば、下記表7に示すようになっている。参照画像55は全ての画素値が0の画像である。従って、欠陥57の周囲では、部分差画像は、下記表8に示すようになる。なお、差画像は模式的に表すと図5(d)の差画像56のようになり、欠陥57の周囲以外全て画素値0の画像である。差画像生成部1は、このようにして得られた差画像56(表8)を出力する。
Figure 0004389568
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次に、同一の欠陥に対して点広がり関数のみが変動した場合について、その部分差画像を求める方法について説明する。透過光の点広がり関数が表1に示す点広がり関数ではなく、表4に示す点広がり関数に変動したとする。点広がり関数が変わっても、欠陥周囲以外の画像は変わらないので、センサ画像と差画像は欠陥周囲を除いて表1に示す点広がり関数の場合と同一である。そして、欠陥周囲のセンサ画像のみが点広がり関数の変更の影響を受けるので、部分センサ画像は、例えば、点広がり関数の変動により、下記表9に示すように変化したとする。参照画像の画素値は全て0であるので、欠陥周囲の部分差画像は表10に示すようになる。
Figure 0004389568
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次に、フィルタ適用部2は、上述の如くして得られた差画像に、Qフィルタを適用する(ステップS43)。具体的には、差画像として差画像56(欠陥57及びその周囲では、その部分差画像が表8に示すようになっている)が与えられ、Qフィルタとして表2に示すドーナツフィルタと表3に示すディスクフィルタが与えられたとする。ここで、例えば注目画素x=100、y=100に対してQフィルタの出力値は次のように計算する。
先ず、ディスクフィルタ22の出力値を求める。画素(x、y)における差画像の画素値をV(x、y)とする。ここで、V(100+vx、100+vy)のうち、最大の値を求める。但し、ディスクフィルタQ2(vx、vy)=1である。この場合、最大となるのは、vx=0、vy=0、即ちx=100、y=100の場合であり、この最大値は、表8から、30となる。これがディスクフィルタ22の出力値となる。
次に、ドーナツフィルタ22の出力値を求める。ドーナツフィルタ22の出力値はV(100+vx、100+vy)のうち最大の値である。但し、ドーナツフィルタQ1(vx、vy)=1である。本例の場合、最大となるのは、vx=−2、vy=−2、即ちx=98、y=98の場合などであり、表8から、ドーナツフィルタ22の出力値は5となる。
最後に、Qフィルタの出力を求める。Qフィルタの出力はディスクフィルタの値30からドーナツフィルタの値5を減算した値となる。減算した結果が負の値となった場合は0に切り上げる。従って、Qフィルタの出力は25である。同様にして、全ての画素に対してQフィルタの出力を求める。その結果、Qフィルタとして、表2に示すドーナツフィルタと表3に示すディスクフィルタが与えられた場合は、欠陥周囲のQフィルタの出力は下記表11に示すようになる。
Figure 0004389568
次に、同一の欠陥に対して点広がり関数のみが変動した場合にQフィルタを適用した例について説明する。透過光の点広がり関数が表1に示す点広がり関数ではなく、表4に示す点広がり関数に変動したとき、Qフィルタ適用部2に入力される差画像は、欠陥周囲のみ抜き出すと、上記表10に示す部分差画像になる。また、与えられるQフィルタは表5に示すドーナツフィルタと表6に示すディスクフィルタになる。前述と同様に、注目画素x=100、y=100におけるQフィルタの出力を求めると、ディスクフィルタの出力はx=100、y=100における画素値30となる。ドーナツフィルタの出力はx=97、y=98などにおける画素値5となる。従って、Qフィルタの出力は25となる。同様にして、全ての画素に対してQフィルタの出力を求める。その結果、Qフィルタとして表5に示すドーナツフィルタと表6に示すディスクフィルタが与えられた場合には、欠陥周囲のQフィルタの出力は下記表12に示すようになる。
このように、表1に示す点広がり関数の場合も、表4に示す点広がり関数の場合も、同じ欠陥に対するQフィルタの出力は、表11及び表12に示されるように、画素値が最大の画素(x=100、y=100)に対しては同じ25になる。従って、本実施形態においては、点広がり関数の変動によらず、同一欠陥からは同一のQフィルタ値が得られる。
Figure 0004389568
最後に、欠陥判定部3は、ステップS43で得られたQフィルタの出力値に基づき、欠陥を判定する。即ち、欠陥判定部3は、与えられたQフィルタの出力と予め定められたしきい値とを比較し、しきい値より大きなQフィルタの出力を持つ画素を欠陥として検出し、出力する。具体的には、Qフィルタの出力が表11に示すような出力で、予め定められたしきい値が20であったとする。このとき画素(x=100、y=100)におけるQフィルタの出力が25でしきい値を上回っているから、画素(x=100、y=100)を欠陥として出力する。欠陥を出力した後、処理は終了する。また、点広がり関数が変動した場合も、表12に示すQフィルタ値が得られるので、欠陥判定部3は同様に画素(x=100、y=100)を欠陥として出力する。
しかし、従来の技術のように点広がり関数に応じて変化することのない固定したQフィルタを適用すると、このQフィルタ値が大きく変化することがある。例えば、表10に示す部分差画像に対して、表5に示すドーナツフィルタと表6に示すディスクフィルタではなく、表2に示すドーナツフィルタと表3に示すディスクフィルタを適用してみる。注目画素x=100、y=100におけるQフィルタの出力を求めると、ディスクフィルタの出力はvx=0、vy=0、即ちx=100、y=100における画素値30、ドーナツフィルタの出力はvx=−2、vy=−1、即ちx=98、y=99等における画素値20となる。従って、Qフィルタの出力は10となる。同様にして、全ての画素に対してQフィルタの出力を求めると、欠陥及びその周囲のQフィルタの出力は下記表13のようになる。同じ欠陥を検査しているにもかかわらず、表1に示す点広がり関数の場合と表4に示す点広がり関数の場合では、夫々表11に示すQフィルタの出力と表13に示すQフィルタの出力のように、Qフィルタの出力に差が生じてしまう。よって、欠陥判定部3は、表11のQフィルタ値の場合は欠陥を検出するが、点広がり関数が変動してQフィルタ値が表13のようになった場合には、欠陥を検出できない。
Figure 0004389568
センサ画像は光学画像であるため、光学系の状態が変動し透過光又は反射光の点広がり関数が変化すると、差画像における欠陥の現れ方が変化し、結果としてQフィルタの出力値も変化することになり、欠陥検出力の安定しない欠陥検査装置となってしまう。図3は透過光の点広がり関数の変化により同一欠陥に対する差画像が異なってくることを模式的に表した図である。欠陥33を含むセンサ画像31と、欠陥を含まない参照画像32との差画像を生成した結果、欠陥33は差画像34上では欠陥35のように現れたとする。ところが光学系の状態が変動し、点広がり関数がなまったとすると、差画像36上の欠陥37のように、差画像上でも同様になまりが生じる。このため、同一のQフィルタを使用した場合、欠陥35と欠陥37では明らかにQフィルタの出力値が変化する。即ち、同一のQフィルタを使用した場合、全く同じ欠陥を同じしきい値で複数回検査した場合であっても、光学系の状態が変動すると透過光の点広がり関数の変化によりQフィルタの出力値が変化するため、欠陥が検出されたりされなかったりすることがある。即ち、欠陥検出力の安定しない欠陥検査システムとなってしまう。
なお、タイル点の求め方としては、数式1及び数式2による場合に、限らない。前述の如く、タイル点の求め方としては、点広がり関数の各座標点における値についてのデータ(座標点の数はn個とする)をヒストグラムに表し、値の大きい順にデータ数を積算していった場合に、例えば、n×0.8番目のデータが含まれる値をタイル点tとしてもよい。この場合は、5つのデータ1,3,6,7,9があったとき、上から5×0.8=4で、4番目のデータである3がタイル点となる。
また、前述の実施形態において、ディスクフィルタ(第2のフィルタ)Q2(x、y)は、中心点のみ1で、他の座標点が0であるものであったが、必ずしもこのようなものに限らず、ディスクフィルタQ2(x、y)は、フィルタの中心の座標点を含む一定の領域における値のみ1で、他の座標点における値は0であるフィルタとすることもできる。また、このディスクフィルタQ2(x、y)についても、点広がり関数に応じて、フィルタの中心の座標点を含む値が1である領域の範囲を変えてもよい。
更に、透過光に限らず、この透過光に変えて反射光を使用しても本実施形態と同様に欠陥を検出することができる。
本発明の実施の形態に係る欠陥検査装置を示すブロック図である。 Qフィルタの出力値を概念的に示すための図であり、(a)はディスクフィルタを示した図、(b)及び(c)はドーナツフィルタを示した図、(d)はQフィルタの出力値を概念的に示した図である。 透過光の点広がり関数の変化により同一欠陥に対する差画像が異なってくることを模式的に表した図であり、(a)はセンサ画像を示した図、(b)は参照画像を示した図、(c)及び(d)は欠陥部付近を拡大して模式的に表した差画像拡大図である。 本発明の実施の形態の動作を示すフローチャート図である。 透過光の点広がり関数が表1に示すものであるときの参照画像、センサ画像、差画像を模式的に表した図であり、(a)は検査レチクルから欠陥の存在する部分を抜き出した部分レチクルを示した図、(b)は参照画像を示した図、(c)はセンサ画像を示した図、(d)は差画像を示した図である。 Qフィルタによる演算を概念的に表した図である。
符号の説明
1;差画像生成部
2;フィルタ適用部
3;欠陥判定部
4;フィルタ生成部
21;ディスクフィルタ
22;ドーナツフィルタ
23;差画像の画素値の分布
24;フィルタの中心
a;ディスクフィルタ出力値
b;ドーナツフィルタ出力値
c;Qフィルタの出力値
31;センサ画像
32;参照画像
33;欠陥
34;差画像拡大図
35;欠陥
36;差画像拡大図
37;欠陥
51;レチクル
52;欠陥
53;センサ画像
54;欠陥
55;参照画像
56;差画像
57;欠陥
61;ディスクフィルタ
62;ドーナツフィルタ
63;微小孤立欠陥

Claims (7)

  1. 被検査体からの透過光又は反射光を撮像したセンサ画像と参照画像との差画像を生成する差画像生成部と、光学系の点広がり関数からQフィルタを生成するQフィルタ生成部と、前記差画像に前記Qフィルタを適用して前記Qフィルタの出力値を出力するフィルタ適用部と、前記Qフィルタの出力値から欠陥を判定する欠陥判定部と、を有することを特徴とする欠陥検査装置。
  2. 画素をx−y座標で表し、前記点広がり関数をf(x、y)とするとき、前記Qフィルタ生成部は、前記点広がり関数から所定のタイル点tを求め、前記点広がり関数f(x、y)が前記タイル点tよりも大きい座標位置で0、同一か又は小さい位置で1となる第1のフィルタQ1(x、y)を求め、この第1のフィルタQ1(x,y)と、中心部で1、その他の位置で0となる第2のフィルタQ2(x、y)とを、Qフィルタとして生成することを特徴とする請求項1に記載の欠陥検査装置。
  3. 画素をx−y座標で表し、前記点広がり関数をf(x、y)とするとき、前記Qフィルタ生成部は、下記数式によりタイル点tを求め、

    Figure 0004389568

    Figure 0004389568
    ただし、kは0<k<1の範囲の任意の数
    f(x、y)≦tを満たす座標位置が1、そうでない座標位置が0である第1のフィルタQ1(x,y)と、中心部で1、その他の位置で0となる第2のフィルタQ2(x、y)とを、Qフィルタとして生成することを特徴とする請求項1に記載の欠陥検査装置。
  4. 前記フィルタ適用部は、前記差画像に前記第2のフィルタQ2(x、y)を乗算して得た値の最大値から、前記差画像に前記第1のフィルタQ1(x、y)を乗算して得た値の最大値を差し引いた値を、前記Qフィルタの出力値として出力することを特徴とする請求項2又は3に記載の欠陥検査装置。
  5. 前記欠陥判定部は、前記Qフィルタの出力値がしきい値を超えている場合に欠陥を有すると判定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の欠陥検査装置。
  6. 前記被検査体はレチクルであり、前記参照画像は、回路パターンから生成された画像又は前記レチクル上の他の領域に存在する同一パターン部位を透過又は反射した光を撮像した画像であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の欠陥検査装置。
  7. 前記被検査体は液晶パネル又はプリント基板であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の欠陥検査装置。
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