JP4388759B2 - 酢酸の製造方法および反応器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は酢酸の製造方法および反応器に関する。より詳しくは、本発明は、固体触媒を用いた不均一系触媒反応によって酢酸を製造する方法において、高触媒濃度で反応を行なうのに適した酢酸の製造方法および反応器に関する。
【0002】
【従来の技術】
貴金属触媒の存在下にメタノールと一酸化炭素(CO)を反応させて酢酸を製造する方法は、いわゆる「モンサント法」としてよく知られている。当初、この方法は、水を含む酢酸溶媒に触媒金属としてロジウム化合物および反応促進剤としてヨウ化メチルを溶解させた反応液中でメタノールと一酸化炭素を反応させる均一系触媒反応によるもの(特許文献1)として開発されたが、その後、その変法として、ロジウム化合物を担持した固体触媒を用いる不均一系触媒反応によるもの(特許文献2)が開発された。均一系触媒反応によるものは、溶媒に対する触媒金属の溶解度が低いために反応速度を上げられず、いきおい反応器が大型化するといった問題や、反応速度および酢酸選択率を上げるため、および溶解している触媒の析出を防ぐためには、反応液中にある程度高濃度で水分を存在させる必要があり、これが反応促進剤として用いられているヨウ化メチルの加水分解を生じさせ、収率の低下や装置の腐蝕を引き起こすといった問題があることから、そうした問題の少ない不均一系触媒反応によるものが開発されたという経緯がある。
【0003】
不均一系触媒反応によるメタノールのカルボニル化は、通常、溶媒として酢酸を用い、ロジウム化合物を担持した固体触媒と反応促進剤としてのヨウ化メチルの存在下に、メタノールと一酸化炭素とを高温加圧下の反応器中で反応させるものである。反応器から抜き出した反応生成液は蒸留などの手段を含む分離系に導き、生成した酢酸は分離回収し、分離後の残液は反応器に戻す。このとき、反応器内は、酢酸、メタノール、ヨウ化メチルなどからなる反応液中に固体触媒粒子が含まれる2相系(より詳しくは、さらに一酸化炭素ガスの気泡が含まれる3相系)すなわち不均一系である。なお、反応液中には、上記成分のほか、反応副生物である酢酸メチル、ジメチルエーテル、ヨウ化水素、水なども含まれる。固体触媒としては、通常、ピリジン環を分子構造内に含む不溶性樹脂粒子にロジウム錯体を担持させたものが用いられる。
【0004】
このような不均一系触媒を用いたカルボニル化反応には、反応液を攪拌翼で攪拌する攪拌混合式反応器(CSTR)や、反応液を気泡で攪拌する気泡塔型反応器を使用することができる。
【0005】
攪拌混合式反応器を用いる場合、反応溶媒中に固体触媒を攪拌懸濁させ、底部より反応原料の液体メタノールと一酸化炭素(CO)ガスを注入して反応を行なう。かかる攪拌槽型懸濁反応器の場合、COガスの液中での滞留時間が比較的小さく、ひとたび反応器内の気相中に出たCOは再溶解が難しくCOロスが多い。また、固体触媒を反応器から流出させずに反応液のみを取り出すことも構造的に困難である。さらに、攪拌機によって触媒粒子の微粉化が助長されて、触媒の分離が困難となり、触媒寿命が低下して問題となる。
【0006】
一方、気泡塔型反応器はこのような点において有利なものであり、反応器が筒状であるのでその中を通過するCOガスの滞留時間を大きくとることができる。かかる気泡塔型反応器の場合、筒状の反応筒内に反応溶媒と固体触媒とを充填し、ここへ底部より反応原料の液体メタノールを供給するとともに、底部からCOガスを上部に向かって噴出させる。この噴出されたCOガスが気泡となって反応筒内の液体中を上昇し、その際のガスリフト効果によって触媒も反応筒内を上方へ押し上げられるとともに液体内へ分散させられ、カルボニル化反応が進行する。次いで、反応筒を上昇した未反応COガスおよび固体触媒を含む反応液は、反応筒上部に設置された分離装置によって、未反応ガスが回収されるとともに反応液の一部が固体触媒を含まない液体反応生成物として分離装置上部から取り出され、残りの固体触媒を含む反応液は、その自重により循環路を通って反応筒底部に戻り、再度反応筒に供給されて循環する。このような気泡塔型反応器を用いた従来法によるカルボニル化反応においては、主に反応器内の固体触媒粒子の流動化を図ることを目的として、反応筒下部に一段設置されたノズルから原料COガスを液体内に噴出させていた(特許文献3)。
【0007】
かかる従来法においては、固体触媒濃度が比較的低濃度であれば問題ないが、固体触媒濃度を高濃度にした場合や、固体触媒を含む反応液を外部循環路を介して反応筒下部から循環供給させた場合に、反応筒下部において固体触媒粒子の流動が阻害される可能性が高くなり、運転上大きな支障をきたすこととなる。このようなことから触媒濃度を比較的低濃度に抑える必要があるために生産性が低く、一定の生産量を確保するためには装置が大型化してしまうといった問題点があった。
【0008】
【特許文献1】
特公昭47−3334号公報
【特許文献2】
特開昭63−253047号公報
【特許文献3】
特開平6−340242(段落[0038]〜[0044])
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたように、従来の気泡塔型反応器を用いた不均一系触媒反応によってメタノールをカルボニル化して酢酸を製造する方法は、比較的低い触媒濃度で行なわなければならず、一定の生産量を確保するために装置が大型化してしまうといった問題があった。そこで本発明は、高触媒濃度を適用した場合でも反応器内における固体触媒粒子の流動が阻害されることなく、長期安定操作が可能な酢酸製造方法および反応器を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、気泡塔型反応器を用いて不均一系触媒反応によって一酸化炭素(CO)でメタノールをカルボニル化して酢酸を製造する方法において、一酸化炭素を反応器内の複数段の一酸化炭素吹き込み口から噴出させ、固体触媒濃度を反応容積あたり100kg/m3以上として反応を行なうことによって前記課題を解決するものである。
【0011】
また、本発明は、固体触媒を用いた不均一系触媒反応によって一酸化炭素(CO)でメタノールをカルボニル化して酢酸を製造するために使用する気泡塔型反応器において、複数段の一酸化炭素吹き込み口を有することを特徴とする気泡塔型反応器を酢酸の製造に使用することによって前記課題を解決するものである。
【0012】
本発明の酢酸を製造する方法においては、一酸化炭素を反応器内の複数段の一酸化炭素吹き込み口から噴出させることにより、一段の場合に比して反応器内の固体触媒の流動化・均一化が非常に効果的に行なわれ、より高触媒濃度での反応操作が可能となり、装置の小型化を図ることができる。これにより、固体触媒濃度が反応容積あたり100kg/m3以上の高濃度での反応操作が可能となる。なお、ここで、固体触媒濃度とは、反応器本体および循環系をあわせた全体の平均触媒濃度のことをいう。
【0013】
そして、複数段の一酸化炭素吹き込み口のうち、少なくとも一段を反応器内の固体触媒を流動化するための一酸化炭素吹き込み口とするとともに、少なくとも一段を反応器下部の固体触媒を揺動化するための一酸化炭素吹き込み口とすることによって、いっそう固体触媒の流動化・均一化を効果的にすることができる。このうち、固体触媒を揺動化するための一酸化炭素吹き込み口を筒状反応器の最下部に設けることにより、固体触媒を揺動化して反応器底部に固体触媒が沈積するのを防ぐことができる。一方、固体触媒を流動化するための一酸化炭素吹き込み口を、固体触媒を揺動化するための一酸化炭素吹き込み口上部の適当な位置に設けることにより、吹き込まれたCOガスが筒状反応器内を上昇する際のガスリフト効果によって触媒を反応器内上方へ押し上げるとともに液体内へ分散させて、固体触媒を効率的に流動化することができる。このような固体触媒を流動化および揺動化するための一酸化炭素吹き込み口は、それぞれ少なくとも一段設けることが好ましいが、必要に応じてそれぞれ複数段設けてもよい。
【0014】
このように一酸化炭素吹き込み口を複数段設けることにより、一酸化炭素吹き込み口が一段である従来の気泡塔型反応器では不可能であった高触媒濃度、例えば反応容積あたり100kg/m3以上の触媒濃度であっても安定して反応操作を行なうことができる。また、固体触媒を含む反応液を外部循環路を介して反応器下部から循環供給させる外部循環方式の気泡塔型反応器の場合、固体触媒を揺動化するための一酸化炭素吹き込み口を、固体触媒粒子の流動が阻害される可能性が高くなる反応器下部の外部循環路との合流部(循環導入部)近傍に配置することにより、固体触媒の沈積・閉塞を有効に防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について述べるが、以下の記載はいかなる意味においても本発明を限定するものではないことに留意されたい。
【0016】
図1は、本発明の酢酸の製造方法に使用することができる気泡塔型反応器の一例として、外部循環方式の気泡塔型反応器を模式的に示したものである。反応器1は、一酸化炭素ガスおよび固体触媒を含む反応液が上昇する反応筒部(ライザー部2)を有し、その下部には内径がライザー部2の内径の30〜70%であるくびれ部8が設けられている。また、ライザー部2の上部には、未反応一酸化炭素ガスおよび固体触媒を含む反応液から、未反応一酸化炭素ガスを回収するとともに固体触媒を含まない液体反応生成物と残りの固体触媒を含む反応液とに分離するためのセパレーター部3が設置されている。セパレーター部3の下部には、分離された固体触媒を含む反応液を循環するための液下降流部(ダウンカマー部4)の一端が接続され、もう一端が再度反応筒に供給するために反応器1の下部に接続されている。また、発熱反応であるメタノールのカルボニル化反応で生じた熱を取り除くための熱交換装置5がダウンカマー部4の途中に設けられている。なお、反応器の長さと直径との比(L/D)としては、十分な反応効率を得るために必要な気液接触時間と循環流動とを確保する必要があることから、L/Dが8以上であることが好ましい。
【0017】
一酸化炭素吹き込み口として、第1段目の一酸化炭素吹き込み口6と第2段目の一酸化炭素吹き込み口7とが設けられ、それぞれ反応器内の固体触媒の流動化と反応器下部の固体触媒の揺動化の役割を主に果たす。吹き込み口の形態としては、管の先端にガス噴出孔を有する単管ノズルや、リング状や枝管状の管体の周壁に多数のガス噴出孔を有するノズルを適宜使用することができる。このような固体触媒を流動化および揺動化するための一酸化炭素吹き込み口はそれぞれ少なくとも一段設けることが好ましいが、必要に応じてそれぞれ複数段設けてもよい。
【0018】
図1の装置において、固体触媒を揺動化するための第2段目の一酸化炭素吹き込み口7は、固体触媒の沈積・閉塞が生じやすい反応器下部のくびれ部8底部の外部循環路との合流部(循環導入部)近傍に配置されている。これに対して、固体触媒を流動化するための第1段目の一酸化炭素吹き込み口6は、第2段目の一酸化炭素吹き込み口7の上方のくびれ部8上部に設けられている。第1段目の一酸化炭素吹き込み口6の適切な配置位置は、反応器1の形状、固体触媒濃度、運転条件等に応じて適宜定めることができる。
【0019】
図1の外部循環方式気泡塔型反応器を用いて酢酸を製造するには、まず反応器1の筒状のライザー部2に固体触媒を充填する。固体触媒としては、一般的方法では多孔質架橋構造を有する塩基性樹脂を担体とするロジウム錯体含有固体触媒が好ましく用いられ。とくに、樹脂担体上にロジウム錯体を担持させたもの、例えばビニルピリジン樹脂に金属ロジウムを担持した固体触媒を使用することが望ましい。次いで、固体触媒の充填された反応器内に反応原料のメタノール、反応溶媒および助触媒からなる混合液を供給し充填する。反応溶媒としては、従来公知の各種のものが用いられる。一般的には、炭素数が2以上のカルボニル基含有有機溶媒を含むものが用いられる。とくに、酢酸および酢酸メチルを使用することが望ましい。また、助触媒としてはヨウ化アルキル、例えばヨウ化メチルを使用することができる。
【0020】
反応原料、溶媒および固体触媒が充填された反応器1のライザー部2の底部から、反応原料のメタノール、反応溶媒および助触媒からなる混合液を供給するとともに、第1段目の一酸化炭素吹き込み口6および第2段目の一酸化炭素吹き込み口7からCOガスを噴出させる。これらの一酸化炭素吹き込み口から噴出されたCOガスが気泡となってライザー部2内の液体中を上昇し、その際のガスリフト効果によって触媒も反応筒内を上方へ押し上げられる。
【0021】
ライザー部2を上昇したCOガスおよび固体触媒を含む反応液は、反応器1の上部に設置されたセパレータ部3において、未反応COガスがオフガスとして回収されるとともに、固体触媒を含まない液体反応生成物と残りの固体触媒を含む反応液とに分離される。そして、固体触媒を含まない液体反応生成物は、さらに酢酸の精製工程に送られ、一方、固体触媒を含む反応液は、ダウンカマー部4を通って反応器底部に戻り、再度反応筒に供給されて循環する。この際、発熱反応であるメタノールのカルボニル化反応によって生じた過剰な熱を、外部循環路を構成するダウンカマー部4の途中に設けられた熱交換装置5によって取り除く。
【0022】
本発明の気泡塔型反応器においては、くびれ部8上部に配置された第1段目の一酸化炭素吹き込み口6が主に固体触媒を流動化する役割を果たし、くびれ部8底部の外部循環路との合流部近傍に配置された第2段目の一酸化炭素吹き込み口7が主に固体触媒の沈積・閉塞が生じやすい反応器下部における固体触媒の揺動化およびダウンカマー部の固体触媒の吸引・流動化をする役割を果たす。これらそれぞれの一酸化炭素吹き込み口に導入するCOガス流量は、固体触媒濃度、運転条件等に応じて、安定した反応操作が可能となる範囲で適宜調節することができるが、固体触媒の流動化のための一酸化炭素吹き込み口と固体触媒の揺動化等のための一酸化炭素吹き込み口とに導入するCOガス流量の比が70:30〜90:10の範囲となるようにすることが好ましい。
【0023】
気泡塔型反応器の運転条件として、反応温度170〜190℃、全反応圧1.5〜6.0MPa、一酸化炭素分圧1.0〜2.5MPa程度とすることによって、一酸化炭素によるメタノールのカルボニル化反応が進行し、酢酸が生成する。この際、一部のメタノールはメタノール同士、あるいは生成した酢酸と反応して、副生物であるジメチルエーテル、酢酸メチル、水などを生成する。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
【0025】
実験は、図1の外部循環方式気泡塔型反応器システムの模擬試験装置(高さ6m、ライザー部内径125mm、くびれ部内径75mm)で行なった。触媒(ロジウム錯体を担持させたビニルピリジン系イオン交換樹脂)(比重:1.2、平均粒径0.45mm)を反応塔内に充填して反応容積あたりの固体触媒濃度が135kg/m3となるようにした後、液体導入管から酢酸をライザー部2内に充填した。次いで、導入管を通して一酸化炭素吹き込み口から一酸化炭素(CO)を所定流速で噴出させ、酢酸および触媒の循環を開始するとともに、CO導入によって溢れた酢酸の一部をセパレータ部3から配管を通して抜き出した。また、過剰なCOガスをセパレータ部3頂部から排出させた。バルブ調整によって反応器内を所定圧に維持し、酢酸および固体触媒を循環させながらヒーターにより反応筒内温度を一定温度に昇温した。次いで、配管を通して反応原料を一定速度で反応塔内に導入するとともに、溢れた反応液をセパレータ部3から配管を通して抜き出した。
【0026】
このような操作に基づいて以下の条件で実施例、比較例を実施した。
【0027】
(実施例)
第1段目の一酸化炭素吹き込み口を反応器のくびれ部上部に設け、第2段目の一酸化炭素吹き込み口を第1段目の一酸化炭素吹き込み口の下方で循環ラインとの合流部近傍のくびれ部底部に設けた。吹き込み口の形態としては、枝管式ガス分配器を使用した。第1段目の一酸化炭素吹き込み口から340NL/分の流速でCOガスを導入するとともに、第2段目の一酸化炭素吹き込み口から86NL/分の流速でCOガスを導入した。かかる条件で酢酸製造を実施したところ、安定した反応操作を行なうことができた。
【0028】
(比較例)
枝管式ガス分配器の一酸化炭素吹き込み口を実施例と同じくびれ部上部に一段設けた。かかる吹き込み口から340NL/分の流速でCOガスを導入して酢酸製造を実施したところ、固体触媒の沈積によって循環量が徐々に減少し、安定した反応操作を行なうことができなかった。この際、ガスがショートパスして固体の底部およびダウンカマー部に滞留し、循環流を待つまでに多大な時間を要した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酢酸の製造方法に使用することができる気泡塔型反応器の一例を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 反応器
2 ライザー部
3 セパレータ部
4 ダウンカマー部
5 熱交換装置
6 第1段目の一酸化炭素吹き込み口
7 第2段目の一酸化炭素吹き込み口
8 くびれ部
Claims (6)
- 気泡塔型反応器を用いて不均一系触媒反応によって一酸化炭素(CO)でメタノールをカルボニル化して酢酸を製造する方法において、外部循環路を有する気泡塔型反応器を用い、一酸化炭素を少なくとも一段の反応器内の固体触媒を流動化するための一酸化炭素吹き込み口と少なくとも一段の反応器下部の固体触媒の揺動化および外部循環路の固体触媒の吸引・流動化をするための一酸化炭素吹き込み口とからなる反応器内の複数段の一酸化炭素吹き込み口から噴出させ、固体触媒濃度を反応容積あたり100kg/m3以上として反応を行なうことを特徴とする酢酸の製造方法。
- 前記複数段が二段である請求項1に記載の製造方法。
- 気泡塔型反応器が反応筒下部に内径が反応筒内径の30〜70%であるくびれ部を有し、前記固体触媒を流動化するための一酸化炭素吹き込み口が該くびれ部上部に配置され、前記固体触媒の揺動化および外部循環路の固体触媒の吸引・流動化をするための一酸化炭素吹き込み口が該くびれ部底部の外部循環路との合流部(循環導入部)近傍に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
- 一酸化炭素吹き込み口が枝管式ガス分配器であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の製造方法。
- 未反応一酸化炭素ガスおよび固体触媒を含む反応液から、未反応一酸化炭素ガスを回収するとともに固体触媒を含まない液体反応生成物のみを取り出すための分離装置が反応器上部に設置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の製造方法。
- 固体触媒を用いた不均一系触媒反応によって一酸化炭素(CO)でメタノールをカルボニル化して酢酸を製造するために使用する気泡塔型反応器において、外部循環路を有し、少なくとも一段の反応器内の固体触媒を流動化するための一酸化炭素吹き込み口と少なくとも一段の反応器下部の固体触媒の揺動化および外部循環路の固体触媒の吸引・流動化をするための一酸化炭素吹き込み口とからなる複数段の一酸化炭素吹込み口を有することを特徴とする気泡塔型反応器。
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