JP4387131B2 - 導電性高分子物質の有機溶剤分散液及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分散安定性に優れ、かつ導電性及び経時的安定性に優れた、成形、加工性の高い、新規な導電性高分子物質の有機溶剤分散液及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エレクトロニクスの発展に伴って、新しい電子部品材料が開発されている。特に、機能性高分子材料において目覚しい発展がすすみ、導電性材料に限ってみても、ポリピロール類、ポリチオフェン類などの電子共役系高分子物資が開発され、キャパシタ電極材料、電池電極材料、帯電防止材料などとして実用化されている例もある。
【0003】
前述したポリピロール類、ポリチオフェン類などの導電性高分子物質を電極の陰極財材料として用いると、これら導電性高分子物質は、二酸化マンガンよりも誘電率が高く、また、TCNQ(7,7,8,8−teracyanoquinodimetane)錯塩よりも耐熱性に優れるという特性が見出されている。
【0004】
この特性に注目して、例えば、特開昭64−74711号公報等には、酸化剤を用いた化学重合法で導電性高分子物質を酸化被膜上に形成するコンデンサの製造法が開示されている。導電性高分子物質は、電解酸化重合によっても製造される。何れの方法で製造されたものでも、アニオンがドープされた高酸化状態であることから、熱などによる導電率などの低下が生じ、長期間安定に維持することが困難とされてきた。
【0005】
しかしながら、情報電子機器用素子には、一層の高性能化、及び高信頼性が求められてきているため、固体電解コンデンサにも、更に高周波領域まで良好なインピーダンス特性を有し、しかも、耐熱性に優れた材料の開発が望まれている。
【0006】
前述したポリピロール類、ポリチオフェン類に加えて、ポリアニリン類も、導電材料として知られており、既に工業化もなされており、その導電性は、プロトンかドービングを通して与えられる。これらのポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアニリン類は、優れた化学安定性、比較的高い電気伝導性、及び環境安定性を有しており、新しい導電材料としてコンデンサの固体電解質、電池の電極材料、帯電防止材料などへの使用の検討がなされてきた。しかし、これらの導電性高分子物質は、一般に溶媒に不溶であり、また、高温においても不融であるため、成形、加工が困難であるなどの問題があった。従って、粉末やフィラー状に粉砕して使用することになるが、その場合には、分散均一性や安定性に起因する問題を引き起こす傾向があった。
【0007】
これらの導電性高分子物質の加工性を改善する手段として、特許文献1には、ポリピロール類をポリビニルアルコール、又はポリブニルアルコールと、ノニオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上の界面活性剤との存在下に重合し、ポリピロール類を水に分散させた分散液を製造することが開示されている。
【0008】
また、特許文献2には、アニリンやピロールなどの単量体を、特定の化合物と重合溶媒に可溶な高分子化合物の共存下に酸化重合することにより、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアニリン類などのπ共役系導電性重合体をコロイド状態やエマルジョン状態のなどの分散安定性に優れた重合液として得ることが開示されている。
【0009】
更に、特許文献3には、ピロール類系化合物とアミド結合を有する水溶性ポリマー及び重合触媒としての酸化剤を水系溶媒中で反応させて平均粒径が0.2〜10μm、その幾何標準偏差が1.1〜1.8のピロール類系重合体微粒子を含む分散液の製造が開示される。
【0010】
更に、特許文献4には、ドーパントとして低分子プロトン酸を含むπ共役系導電性重合体からなる平均粒径が0.2〜10μmの導電性重合体微粒子と、分散剤として分子量1万〜10万の水溶性高分子物質を含み、かつ表面張力が40〜72mN/mである水性分散体及びその製造方法が開示されている。
【0011】
このような従来技術によれば、導電性高分子物質の分散液が得られ、また、該分散液を塗布、乾燥させることにより、導電性高分子物質の塗膜が得られる。しかし、これら従来の導電性高分子物質の分散液は、必ずしも安定性が良好なものでなく、経時的に導電性高分子物質の凝集などが生じ、均一な塗膜が得られにくいなどの成形、加工性になお問題を有し、また、導電性自体も低く、かつ経時的に低下してしまうなどの問題点を有している。
【0012】
一方、従来の導電性高分子物質を含む分散液は、水又は水を主体とする水性媒体を使用し、かつその分散性を改善するために界面活性剤を含有させたものがほとんどであり、分散媒として有機溶剤を使用したものはほとんど知られていない。その理由は、導電性高分子物質は本来有機物であり、分散媒としても有機溶剤の方が親和性の点でより良いものであるが、コストの点や引火性など取り扱いの点で不利であり、水性分散媒を上回る利点が見られないためと思われる。
【0013】
【特許文献1】
特公平7−78116号公報
【特許文献2】
特開平7−10973号公報
【特許文献3】
特開平7−118370号公報
【特許文献4】
特開平8−337725号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来技術に鑑み、分散媒として、従来の水性媒体に代えて新たに有機溶剤を使用し、そして、凝集などを起こさず分散安定性に優れ、かつ導電性及び経時的安定性に優れた、成形、加工性の高い、nm単位の微粒子状の導電性高分子物質を含む有機溶剤分散液及びその製造方法を提供する。
【0015】
【課題を解決する手段】
本発明者は、有機溶剤を分散媒とする、特性の優れた導電性高分子物質を含む分散液を開発すべく鋭意研究を進めたところ、対象として、特定の電導度(電気伝導度)を有する導電性高分子物質を選定し、これを、好ましくは特定の物性を有する、有機溶剤中で特定の平均粒径を有するまで湿式粉砕するとともに、該有機溶剤中に分散させることにより、分散安定性に優れ、かつ導電性及び経時的安定性に優れた導電性高分子物質を含む分散液が得られることを見出した。
【0016】
さらに、本発明者は、上記有機溶剤中で導電性高分子物質を湿式粉砕する場合、これを酸化防止剤の存在下に行うことにより、予想外のことに、得られる導電性高分子物質を含む分散液の電導度が著しく向上することを見出した。
【0017】
かかる本発明は、上記の新規な知見に基づくものであり、次の要旨を有するものである。
(1)電導度が10s/cm以上を有する導電性高分子物質を有機溶剤中で湿式粉砕により分散させ、平均粒子径1000nm以下の導電性高分子物質を固形分濃度で0.1〜15重量%で含有することを特徴とする導電性高分子物質の有機溶剤分散液。
(2)導電性高分子物質が、ポリピロール類、ポリチオフェン類、又はポリアニリン類である上記(1)に記載の導電性高分子物質の有機溶剤分散液。
(3)有機溶剤が誘電率5以上の極性有機溶剤である上記(1)又は(2)に記載の導電性高分子物質の有機溶剤分散液。
(4)電導度10s/cm以上を有する導電性高分子物質を有機溶剤中で湿式粉砕し、該導電性高分子物質の平均粒子径を1000nm以下に微粉砕するとともに該有機溶剤中に分散せしめることを特徴とする導電性高分子物質の有機溶剤分散液の製造方法。
(5)前記導電性高分子物質を酸化防止剤の存在下に有機溶剤中で湿式粉砕する上記(4)に記載の有機溶剤分散液の製造方法。
(6)湿式粉砕における導電性高分子物質/有機溶剤との使用比率(重量比)が、0.1〜20:99.9〜80である上記(4)又は(5)に記載の有機溶剤分散液の製造方法。
(7)酸化防止剤の存在量が、有機溶剤に対して100ppm〜5重量%である上記(5)又は(6)に記載の有機溶剤分散液の製造方法。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明で使用される導電性高分子物質としては、その電導度が10s/cm以上、好ましくは20s/cm以上のものが対象とされる。電導度が10s/cmよりも小さいものは、そもそも特性の点で適切でないとともに、本発明によっても特性のよい分散液が得られない。
【0019】
本発明で使用される導電性高分子物質の例として、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類が挙げられる。ポリピロール類の例としては、ポリピロール、ポリ−N−メチルピロール、ポリ−N−エチルピロール、ポリ−N−フェニルピロールなどが挙げられる。ポリチオフェン類の例としては、ポリチオフェン、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェンなどが挙げられる。ポリアニリン類の例としては、ポリアニリン、ポリ−p−フェニレンジアミン、ポリ−m−フェニレンジアミンなどが挙げられる。
【0020】
本発明では、上記導電性高分子物質のなかでも、化学安定性、電気伝導性、及び環境安定性などの点から、ポリピロール、ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェンが好ましい。
【0021】
本発明で使用される導電性高分子物質は、上記特定の電導度を有するものであれば市販品も含めていずれでもよいが、なかでも、上記で例示した導電性高分子物質のモノマーと酸化剤とを有機溶剤中に溶解し、酸化重合することにより得られたものが好ましい。例えば、酸化剤と原料モノマーとをそれぞれ有機溶剤中で特定の濃度になるように溶解しておき、それらの溶液を混合して原料モノマーを一定時間酸化重合することにより得ることができる。
【0022】
酸化剤としては、従来この用途に使用される各種の酸化剤が使用できるが、好ましい例としては、有機スルホン酸遷移金属塩が挙げられる。該有機スルホン酸遷移金属塩の好ましい具体例としては、p−トルエンスルホン酸第二鉄塩、ドデシルベンゼンスルホン酸第二鉄塩、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸第二鉄塩などが挙げられる。かかる有機スルホン酸遷移金属塩は、導電性高分子物質を得る酸化重合させる酸化剤として作用するとともに、製造される高分子物質のマトリックス中にドーパントとして導入され、導電性高分子物質の導電性を高める作用もするので有用である。重合の際に用いる有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、エチレングリコール、γ―ブチルラクトンなどが挙げられる。
【0023】
本発明では、上記導電性高分子物質を有機溶剤中にて湿式粉砕される。湿式粉砕の有機溶剤としては、各種のものが使用できるが、導電性高分子物質の粒子を微細化(コロイダル化)させることができること、得られた分散液が安定化すること、導電性を高められることなどの理由から、誘電率(二重円筒管電流測定、周波数10KHz,20℃)が好ましくは、5以上、特に好ましくは、10以上、更には、15以上の極性有機溶剤が好適である。なお、水は誘電率が5以上であるが、この場合には、2層分離を生じてしまい不適当である。
【0024】
本発明で使用される好ましい有機溶剤の例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、n−アミルアルコール、s−アミルアルコール、t−アミルアルコール、アリルアルコール、イソアミルアルコール、イソブチルアルコール、2−エチルブタノール、2−オクタノール、n−オクタノール、シクロヘキサノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、フルフリルアルコール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、ベンジルアルコール、メチルシクロヘキサノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、グリセリン、ジエチレングリコール、プロピレンカルボナート、プロピレングリコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−プロピルケトン等のケトン類、アセト酢酸エチル、安息香酸エチル、安息香酸メチル、蟻酸イソブチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸メチル、酢酸イソブチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸メチル、サリチル酸メチル、シュウ酸ジエチル、酒石酸ジエチル、酒石酸ジブチル、フタル酸エチル、フタル酸メチル、フタル酸ブチル、γ―ブチロラクトン、マロン酸エチル、マロン酸メチル等のエステル類などが挙げられる。なかでも、好ましくは、γ―ブチロラクトン、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなどが好ましい。
【0025】
湿式粉砕の際の有機溶剤の使用量は、導電性高分子物質の粒子を充分に微細化させるために、導電性高分子物質:有機溶剤の比率(重量比)が好ましくは、0.1〜20:99.9〜80であることが好ましい。この比率が上記範囲より小さい場合には、粉砕効率が低下し、一方、上記範囲を越える場合には、導電性高分子物質の微粒化に支障をきたし、得られた導電性高分子物質の分散液の安定性が不充分であったりする。なかでも、導電性高分子物質:有機溶剤の比率(重量比)は、特に、1〜15:99〜85が好ましい。
【0026】
本発明では、上記湿式粉砕において導電性高分子物質が充分に微細化されることが重要であり、このため、湿式粉砕は、導電性高分子物質は、その平均粒子径が1000nm以下、好ましくは900nm以下、さらには、20nm〜700nmに微細化するのが適当である。ここで、平均粒子径は、マイクロトラック(レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置)により求められる、メジアン径の数値である。
なお、本発明での湿式粉砕は、一次粉砕と二次粉砕の2段階で行うことができる。また、予め湿式粉砕の前に乾式粉砕を施すこともできる。
【0027】
湿式粉砕は、バッチ式でも連続式でもよく、サンドミル、アトライター、ボールミル、ロッドミルなどを使用し、既知の手段にて行われる。湿式粉砕では、粉砕効果をあげるなどのために必要に応じて、界面活性剤などの分散剤などの粉砕助剤を存在させることができる。
【0028】
本発明者の知見によると、上記導電性高分子物質の湿式粉砕において酸化防止剤を存在させることにより空気酸化による劣化が起こらずに、かつ予想外のことに、得られる導電性高分子物質の分散液の導電性が著しく向上することが見出された。
【0029】
ここで使用される酸化防止剤としては、ハイドロキノン系酸化防止剤、ハイドロキノリン系酸化防止剤、モノフェノール系酸化防止剤、ビスフェノール系酸化防止剤、高分子型フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等が挙げられる。なかでも、腐食性が少ないことから、ハイドロキノン系酸化防止剤、ハイドロキノリン系酸化防止剤、モノフェノール系酸化防止剤、ビスフェノール系酸化防止剤、又は高分子型フェノール系酸化防止剤の使用が特に好ましい。
【0030】
ハイドロキノン系酸化防止剤の例としては、2,3,5−トリメチルハイドロキノン、1−エチルハイドロキノン、1−プロピルハイドロキノン、1−ブチルハイドロキノン、1−ペンチルハイドロキノン、1−ヘキシルハイドロキノン、1−オクチルハイドロキノン、1−デシルハイドロキノン、2,3,5−トリメチルハイドロキノン−1−ヘキシルエーテルが挙げられる。ハイドロキノリン系酸化防止剤の例として8−ハイドロキノリン−5−スルホン酸が挙げられる。
【0031】
モノフェノール系酸化防止剤としては、p−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、o−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル―β―(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどが挙げられる。
【0032】
ビスフェノール系酸化防止剤としては、2,2´−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール、2,2´−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール、4,4´−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4´−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β―(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。
【0033】
高分子型フェノール系酸化防止剤としては、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス[メチレン−3−(3´,5´−ジ−t−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3´−ビス−(4´−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、1,3、5−トリス(3´,5´−ジ−t−ブチル−4´−ヒドロキシベンジル)−sec−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、トコフェロール類が挙げられる。
【0034】
硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリル3,3´−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3´−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3´−チオジプロピオネートなどが、また、リン系酸化防止剤としてトリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,4´−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(モノ及び/あるいはジノニルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジフォスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジフォスファイト、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイトなどが挙げられる。
【0035】
さらに、上記酸化防止剤としては、その他に、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸カルシウム二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、グアヤク脂、クエン酸イソプロピルジブチルヒドロキシトルエン、ノルジヒドログアヤレチック酸、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル等が使用できる。
【0036】
酸化防止剤の使用量は、湿式粉砕で使用される有機溶剤に対して、好ましくは100ppm〜5重量%であるのが適当である。酸化防止剤の使用量が100ppm未満では、得られる導電性高分子物質の分散液の導電性の向上効果が不充分であり、一方、5重量%を越えても導電性の向上効果が飽和し経済的ではない。酸化防止剤の使用量は、特に、100ppm〜1重量%が好ましく、更には500ppm〜5000ppmが特に好ましい。
【0037】
有機溶剤中で湿式粉砕された導電性高分子物質の分散液は、必要に応じて濃縮または希釈され、有機溶剤中に導電性高分子物質が固形分濃度として、0.1〜15重量%、好ましくは1〜10重量%含有される。導電性高分子物質の含有量が0.1重量%より小さい場合にはこれにより得られる塗布膜の均一性が不充分であり、また、15重量%を越える場合には、分散液の粘度が大きく、ハンドリング性に劣る。本発明の導電性高分子物質の分散液には、必要に応じて、その優れた適性を損なわない範囲内で、表面改質剤、消泡剤、紫外線吸収剤などを含有させてその性質を改善することができる。
【0038】
本発明の導電性高分子物質の分散液は、上記のように、分散安定性に優れ、かつ導電性及び経時的安定性に優れる上に、薄膜の形成性、基盤との密着性、及び熱安定性が良好であるので、電子デバイス分野に幅広く活用できる。特に電解コンデンサの駆動用電解質、色素増感型太陽電池の電極材、リチウム電池、マンガン電池、電気化学キャパシタの活物質形成材、耐腐食性導電材、帯電防止性ウエアー、帯電防止性輸送梱包材、帯電防止性産業資材等に使用される帯電防止剤、半導体ウエファーの保存容器、ICのキャリーテープや収納トレー、CRTの画面用フィルター、フロッピーディスクや磁気テープなどの磁気記録媒体のベースフィルム、などに広く使用でき、それらの特性向上に大きく寄与するものである。
【0039】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるべきではないことはもちろんである。
【0040】
[実施例1〜5]及び[比較例1、2]
化学酸化重合で得られた、電導度40S/cmを有するポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)300gをボールミル中で乾式粉砕した後、イソプロピルアルコール(IPA)5700gに添加して混濁液を得た。該混濁液を一次湿式粉砕としてアトライター(湿式回分式メディア攪拌型粉砕機)中に移し、平均粒径が2μmになるように湿式粉砕した。更に、これを二次湿式粉砕として、ビーズミル(メディア対応大量循環型超微粉粉砕機)中に移し、8時間湿式粉砕した。
【0041】
得られた分散液は、導電性高分子物質の微粒子が有機溶剤中に均一に懸濁しており、その粒子の平均粒子径は600nmであった。なお、導電性高分子物質の電導度測定法は、導電性高分子物質の微粒子を圧縮成型(錠剤化)し、四探針法にて電導度を測定した。また、塗布膜の電導度測定は、導電性高分子有機溶剤分散液をスライドガラスに塗布し、薄膜を形成後、四探針法にて電導度を測定した。
【0042】
表1に示される各種の導電性高分子物質、及び各種の有機溶剤を使用し、上記と同様にして実施した時に得られる導電性高分子物質の分散液の平均粒径、有機溶剤中の分散状態及び塗布薄膜の電導度は、表1に示される通りである。なお、比較のために、分散媒として有機溶剤の代わりに水を用いた場合(比較例1)と、分散媒を使用せずに乾式粉砕した場合(比較例2)の結果を同様に表1に示した。比較例2では、ボールミルで乾式粉砕したのち、高速衝突式旋回気流型粉砕機で一次粉砕、二次粉砕を行った。
【0043】
また、表1において、各記号はそれぞれ以下の意味を表わす。PEDOT:ポリエチレンジオキシチオフェン、PPY:ポリピロール、PAN:ポリアニリン、IPA:イソプロパノール、GBL:γ-ブチロラクトン、EG:エチレングリコール。
【0044】
【表1】
[実施例6〜10]
【0045】
導電性高分子物質として、電導度が80S/cmを有するPEDOTを使用し、また、有機溶剤として表2に示されるものを使用し、さらに乾式粉砕の後の混濁液に対して表2に示される種類及び量で酸化防止剤を添加して一次湿式粉砕及び二次湿式粉砕を行った他は、[実施例1〜5]と全く同様に実施した。得られた分散液の初期特性を表2に示し、得られた導電性高分子薄膜の熱安定性を表3に示した。
【0046】
なお、導電性高分子薄膜の熱安定性試験は次のように行った。得られた分散液をスライドガラス上に塗布し、薄膜を形成させ、初期の電導度を測定後、スライドガラスごと105℃の恒温槽(空気暴露)に入れ、経過時間毎の電導度を測定した。
【表2】
【表3】
【0047】
表1の結果から、本発明の導電性高分子物質の分散液は優れた特性を有することが明らかである。また、表2及び表3の結果から、酸化防止剤の使用により、分散液の導電性の向上及び熱安定性が向上することが明らかである。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、分散媒として、従来の水性媒体に代えて新たに有機溶剤を使用し、凝集などを起こさず、分散安定性に優れ、かつ導電性及び経時的安定性に優れる上に、薄膜の形成性、基盤との密着性、及び熱安定性が良好であるために、電子デバイス分野に幅広く活用できる、微粒子状の導電性高分子物質を含む有機溶剤分散液及びその製造方法が提供される。
Claims (7)
- 電導度が10s/cm以上を有する導電性高分子物質を有機溶剤中で湿式粉砕により分散させ、平均粒子径1000nm以下の導電性高分子物質を固形分濃度で0.1〜15重量%で含有することを特徴とする導電性高分子物質の有機溶剤分散液。
- 導電性高分子物質が、ポリピロール類、ポリチオフェン類、又はポリアニリン類である請求項1に記載の導電性高分子物質の有機溶剤分散液。
- 有機溶剤が誘電率5以上の極性有機溶剤である請求項1又は2に記載の導電性高分子物質の有機溶剤分散液。
- 電導度10s/cm以上を有する導電性高分子物質を有機溶剤中で湿式粉砕し、該導電性高分子物質の平均粒子径を1000nm以下に微粉砕するとともに該有機溶剤中に分散せしめることを特徴とする導電性高分子物質の有機溶剤分散液の製造方法。
- 前記導電性高分子物質を酸化防止剤の存在下に有機溶剤中で湿式粉砕する請求項4に記載の有機溶剤分散液の製造方法。
- 湿式粉砕における導電性高分子物質/有機溶剤との使用比率(重量比)が、0.1〜20:99.9〜80である請求項4又は5に記載の有機溶剤分散液の製造方法。
- 酸化防止剤の存在量が、有機溶媒に対して100ppm〜5重量%である請求項5又は6に記載の有機溶剤分散液の製造方法。
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