JP4386755B2 - 自動標本作製装置 - Google Patents

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Description

本発明は、尿や細胞浮遊液等の試料液をフィルターによって濾過し、上記試料液中に含まれる有形試料を捕集する標本作製装置に関し、詳しくは、上記試料液を吸引するピペットを各位置に搬送するピペット搬送機構を備えた標本作製装置に関する。
尿や細胞浮遊液からなる生体試料をフィルターによって濾過し、フィルター上に細胞を捕集して細胞診断用プレパラートを作製する一連の操作を自動的に行う自動固定標本作製装置は、特開2000−146782号公報(特許文献1)に開示されている。この標本作製装置は、フィルターの下流側を真空ポンプにより陰圧にして、フィルターの上流側から細胞浮遊液を吸引濾過することにより、フィルター上に細胞浮遊液内の細胞を濾過捕集して固定させる一連の操作を自動的に行えるようにしている。
特許文献1には、フィルター濾過法の具体的装置に関して詳述されていないが、フィルター濾過法は、図7に示すような構成によってフィルター上に細胞を濾過捕集している。すなわち、尿や細胞浮遊液からなる生体試料は、図示しない容器に収納され、この生体試料液はピペット100により吸引される。吸引ヘッド101の吸引口にはフィルター102が装着されていて、フィルター102の下面にはピペット100を当接している。そして、吸引ヘッド101の内部を、図示しない真空ポンプによって陰圧にすることによって、生体試料液がピペット100を介して吸引される。このとき、生体試料液がフィルター102を濾過することにより、生体試料液内に浮遊する細胞がフィルター102により捕集され、他の液体は吸引ヘッド101内に流入する。フィルター102に捕集された細胞103は、次の工程において、固定、染色、必要に応じてスライドガラス(プレパラート)への転写等を行うことにより、例えば顕微鏡用試料等の標本が作製される。
このような、自動標本作製装置においては、標本を作製する生体試料液毎にフィルター102を交換すると共に、ピペット100も交換する必要がある。ところが、ピペット100の交換作業は、自動標本作製装置自体の構造が複雑なために煩雑であり、交換するために多くの時間を必要としていた。しかも、作業者がピペット100の交換作業間に生体試料液に接触することにより感染する恐れもあり、危険を伴う問題がある。
特開2000−146782号公報
本発明の課題は、簡易な構成によって、ピペットの供給、搬送、および廃棄の一連の操作を自動化すると共に、標本作製作業を簡素化することができる自動標本作製装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1の発明の自動標本作製装置は、容器に収納された尿や細胞等の試料液がピペットを介して吸引ヘッドにより吸引され、上記試料液中の有形試料を上記吸引ヘッドの吸引口に装着したフィルターにより濾過して捕集する標本作製装置であって、
上記ピペットは、複数個のピペットを保持するストック機構を備えた供給位置と、上記吸引ヘッドを備えた捕集位置と、使用済みのピペットを廃棄する廃棄位置との各位置を搬送機構によって搬送され、
上記搬送機構は、上記ストック機構から供給された上記ピペットを保持すると共に、上記廃棄位置において使用済みの上記ピペットを離脱する搬送ヘッドと、この搬送ヘッドを駆動する駆動手段を備え
上記ストック機構は、複数個のピペットを保持する保持スライダーと、この保持スライダーの先端部に設けられたピペットホルダーを備え、このピペットホルダーに対する上記搬送ヘッドの押圧操作により、上記ピペットを上記搬送ヘッドの載置部に保持させることを要旨とする。
さらに、請求項の発明は、請求項1の発明において、上記搬送ヘッドは、上記ピペットを挿通させるように一端側を開口させた切り欠き溝と、この切り欠き溝の閉塞した他端側に上記ピペットの首部を載置するための略擂り鉢状の載置部とが形成されたことを要旨とする。
さらにまた、請求項の発明は、請求項の発明において、上記廃棄位置には落下アームが設けられ、上記搬送ヘッドが上記廃棄位置に搬送されたとき、上記落下アームが上記ピペットの搬送を阻止して上記切り欠き溝から離脱させることを要旨とする。
本発明によれば、装置内に設けた搬送機構の搬送ヘッドを駆動することによって、ピペットの供給、試料液の吸引、および、使用済みピペットの廃棄からなる一連の標本作製作業が自動化され、簡素化することが可能となる。また、特に、使用済みのピペットに触れることなく廃棄することができるので、感染等の不慮の事故を未然に防止することが可能となり、使い勝手の良い装置を提供することができる。
また、ピペットホルダーに保持スライダーから1個づつピペットが供給され、ピペットホルダーに対する搬送ヘッドの押圧操作によってピペットを搬送ヘッドの載置部に保持させるので、1個のピペットを確実に搬送ヘッド保持させることが可能となる。
さらに、請求項に記載の発明によれば、搬送ヘッドにピペットを挿通させる切り欠き溝が形成されているので、ピペットホルダーからピペットが供給されるとき、および、使用済みのピペットを廃棄することが容易になる。また、搬送ヘッドに略擂り鉢状の載置部が形成されているので、ピペットを定位置に安定して載置することが可能となる。
さらにまた、請求項に記載の発明によれば、廃棄位置に落下アームが設けられているので、搬送ヘッドが廃棄位置に搬送されたとき、落下アームによってピペットを搬送ヘッドの切り欠き溝を挿通させて容易に離脱させることが可能となる。
自動標本作製装置は、容器に収納された尿や細胞等の有形試料を含む試料液がピペットを介して吸引ヘッドにより吸引され、この吸引ヘッドの吸引口に装着したフィルターにより試料液を濾過して上記試料液中の有形試料を捕集することにより、顕微鏡用試料等の標本が作製される。この装置において、ピペットは、上記試料液毎に複数個のピペットが保持されるストック機構から供給され、この新しいピペットが供給される供給位置と、上記吸引ヘッドに対応した捕集位置と、使用済みのピペットを廃棄する廃棄位置との各位置とを搬送機構によって搬送される。搬送機構にはピペットを搬送するための搬送ヘッドが設けられ、新しいピペットが供給される供給位置と、使用済みのピペットを廃棄する廃棄位置との間を駆動手段によって駆動される。
本発明にかかる自動標本作製装置の構成について、概要を図5により説明する。自動標本作製装置は、装置本体1と、試料液を収納する容器11を載置するための載置台2と、上記試料液を流通させるピペット3と、上記試料液を吸引する吸引ヘッド4、および、ピペット3と吸引ヘッド4との間に配設されるフィルター5、上記ピペット3を搬送する搬送機構20とが少なくとも配設されている。
この自動標本作製装置の吸引ヘッド4は、図6に示すように、略カップ状に形成されたケース6の内部に略漏斗状に形成された吸引口7が配設されている。吸引口7は、図示下方の開口部7aの外周がケース6の開口部内周に接合した状態で嵌合固着され、図示上方の筒部7bがケース6の上方から突出している。そして、ケース6から突出した筒部7bの先端には、一端を図示しない真空ポンプに接続したパイプ8の他端が接続されている。また、ケース6の開口部には、後述する拡散プレート9とダンパー10が重合して装着されている。
拡散プレート9は、外周面をケース6の内周面にほぼ面接合させる円筒状の外周壁9aと、中央部に配設された略円柱状の拡散部材9bと、この拡散部材9bを上記外周壁9aに支持する支持アーム9cによって構成され、外周壁9aと拡散部材9bとの間を上記試料液が流通するように構成されている。
ダンパー10は、上記試料液を流通させるように多数の透孔が設けられ、しかも、弾性を有する例えば樹脂製の発泡ゴムによって略円盤状に形成され、拡散プレート9の開口部もしくはケース6の開口部を塞ぐように装着されている。
ピペット3は略漏斗状に形成され、上記試料液を収納する容器12まで到達するように形成された流通管部3aが一体に設けられている。また、ピペット3の漏斗部3bは、開口端の外径が拡散プレート9の開口部の内径とほぼ同じに形成されている。
また、試料液中の有形試料を捕集するためのフィルター5は、ピペット3の漏斗部3bの開口端とダンパー10との間に出入り自在に設置される。この実施例においては、フィルタラートがフィルター5として使用される。フィルタラートは、例えば、アルミニウム製からなるプレパラート5aの中央に形成した透孔を塞ぐように、例えばポリカーボネート製からなるフィルター部5bが貼設されている。このフィルター部5bは、ポアサイズが3μm、5μm、8μm等の多数の微細孔が形成されていて、捕集する有形試料によって適宜選択される。このようなフィルタラートは、フィルター部5bに有形試料を捕集することができるので、従来一般に使用されているスライドガラスに有形試料を塗抹する必要がなく、有形試料を捕集したまま従来のスライドガラスと同様に扱える特徴を有している。
次に、上述したように構成した標本作製装置は、フィルター濾過法によって尿や細胞浮遊液からなる試料液中の有形試料を捕集する形式の装置である。まず、ピペット3を所定の位置に設置した後に、フィルタラートからなるフィルター5を吸引ヘッド4の吸引口7に設置する。そして、上記試料液を収納した容器13を載置台2に載置する。その後、載置台2の上昇によって容器11が上昇し、試料液中にピペット3の流通管部3aが没入される。
この状態から、図示しない真空ポンプを運転させると、吸引ヘッド4の吸引口7内が真空状態となって、ピペット3を介して容器11内の上記試料液が吸引される。この試料液は、やがてフィルター部5bによって濾過され、試料液中の細胞等の有形試料が捕集される。濾過後の試料液は排液となって、ダンパー10および拡散プレート9を流通して、吸引ヘッド4の吸引口7内に吸引される。この排液は、パイプ8を介して図示しない排液タンクに送られるか、または、装置外へ排出される。なお、上記試料液を吸引してフィルター部5bにより濾過するときに、フィルター5が吸引ヘッド4方向に引き寄せられて膨出する。この場合は、フィルター部5bがダンパー10に当接するので、フィルター部5bの膨出が阻止され、フィルター部5bの破損を未然に防止することができる。また、ダンパー10を拡散プレート9とフィルター部5bとの間に介在させることにより、フィルター部5bが拡散部材9bに接触させないように両者を離間させると共に、この離間によって試料液の流れを平均化させている。
以上のように、試料液をフィルター部5bによって濾過するとき、試料液は、ピペット3の内径が小さい流通管部3aからフィルター部5bに向けて直線的に流出しようとする。ところが、吸引口7の開口部には拡散プレート9が装着され、しかも、ピペット3の流通管部3aに対向するように略円柱状の拡散部材9aが配設されているので、試料液の流路が拡散部材9aによって妨げられることから、試料液は、拡散部材9aを避けて外周方向に流路が変更される。この結果、試料液中の細胞等の有形試料も拡散部材9aによって外周方向に移動するので、フィルター5には有形試料をほぼ均一に捕集することができる。このように、フィルター部5bの一方面に有形試料をほぼ均一に捕集したフィルタラートによって標本が作製され、標本作製装置から取り出された後に、例えば顕微鏡用試料等に使用される。
上述した標本作製装置において、ピペット3は試料液毎に交換され、ピペット3の供給を受ける供給位置Sと、吸引ヘッド4に対応した捕集位置Cと、使用済みのピペットを廃棄する廃棄位置Dとの各位置との間を搬送機構20により搬送されるように構成されている。
図1は、搬送機構20を示している。この搬送機構20には、図示右方の供給位置Sから図示左方の廃棄位置Dの間に直線状のレール21が設けられている。このレール21には、搬送ヘッド22が移動自在に配設されている。搬送ヘッド22には、図2に示すように、ピペット3を挿通させるための切り欠き溝23が上記レール21側と直行する方向に形成されている。この切り欠き溝23は、レール21側の一端側から搬送ヘッド22の幅方向中央までの間に形成され、他端側は搬送ヘッド22の略中央まで達している。そして、切り欠き溝23の他端側周囲には、略擂り鉢状の載置部24が形成されていて、ピペット3の首部および漏斗部3bが載置される。このように、搬送ヘッド22の載置部24を略擂り鉢状に形成することによって、搬送ヘッド22が移動してもピペット3の変位または落下が未然に防止できる。
搬送ヘッド22には、上記レール21側と直行する方向に平板状のアーム25が設けられている。このアーム25は、中間部分をレール21に係合させていて、レール21に沿って自在に移動する。また、アーム25の他端は、正逆転可能な駆動モータ30の出力軸に懸架された平ベルト31に係止されていて、アーム25および搬送ヘッド22は、平ベルト31に駆動されて供給位置Sから図示左方の廃棄位置Dの間を移動する。
供給位置Sには、ストック機構40が設けられている。このストック機構40は、保持スライダー41と、この保持スライダー41の先端部に設けられたピペットホルダー42を備えている。保持スライダー41は、長尺に形成され、ピペット3の流通管部3aを挿入するための割溝41aが長手方向に形成されている。さらに、保持スライダー41は、ピペットホルダー42側の前端よりも後端側が高くなるように傾斜させている。そして、ピペット3の流通管部3aを割溝41aに挿入することにより、ピペット3が傾斜面によって前端側のピペットホルダー42まで落下する。さらに、ピペット3を挿入することにより順次落下して、図示のように、複数個のピペット3を保持することができる。
上記ピペットホルダー42の前端側に設けられたピペットホルダー42は、図3に示すように、略四角形に形成された枠体42aの内部に、ストッパー42bがバネ42cに押圧付勢された状態で配設されている。すなわち、ストッパー42bは略L字形に形成されていて、常時は底辺側の先端が枠体42aの内面に当接するように、バネ42cによって押圧付勢されている。そして、この状態のとき、ストッパー42bの上端により、保持スライダー41の割溝41aの前端側が塞がれていて、ピペット3がピペットホルダー42内へ移動することを阻止している。
また、枠体42aには搬送ヘッド22の一端部が挿入可能な開口が形成されている。そして、図3(A)に示す状態から、搬送ヘッド22の移動によって、図3(A)(B)に示すように、ピペットホルダー42のストッパー42bを、バネ42cの弾力に抗して押圧することにより、ストッパー42bが水平移動して枠体42aの反対側の内面に当接する。この状態で搬送機構20は搬送ヘッド22の駆動を停止させる。ストッパー42bが枠体42aの内面に当接した状態では、図3(B)に示すように、保持スライダー41の割溝41aが開放され、さらに、搬送ヘッド22の切り欠き溝23と一致することによって、保持スライダー41から1個のピペット3が落下しながら切り欠き溝23内を挿通して、略擂り鉢状の載置部24まで移動する。この状態では、保持スライダー41の割溝41aが開放されているものの、搬送ヘッド22内のピペット3が後に続くピペットの落下を阻止するので、搬送ヘッド22内には1個のピペット3のみが保持される。
その後、搬送機構20が搬送ヘッド22を反対方向に移動させることによって、ストッパー42bがバネ42cの弾力により反対方向に復帰して保持スライダー41の割溝41aを再び閉じる。これにより、保持スライダー41内のピペット3はストッパー42bによって落下が阻止される。
このように、供給位置Sにおいて新しいピペット3を供給された搬送ヘッド22は、搬送機構20によって捕集位置Cまで搬送される。捕集位置Cでは、搬送ヘッド22に保持されたピペット3の流通管部3aが、前述したように、上昇する容器11内の試料液中に没入され、吸引ヘッド4の吸引口7内を真空状態にすることにより、ピペット3を介して容器11内の上記試料液を吸引し、試料液をフィルター部5bにより濾過して試料液中の細胞等の有形試料を捕集する。これによって、ピペット3は使用済みとなり、搬送ヘッド22によって廃棄位置Dまで搬送される。
廃棄位置Dにおいては、ピペット3を搬送ヘッド22から離脱させて廃棄する。すなわち、廃棄位置Dには、落下ガイド50が配設されている。この落下ガイド50は、図1および図4に示すように、ピペット3の搬送方向に対して傾斜する斜面部50aが設けられている。そして、図4(A)に示すように、使用済みのピペット3を保持した搬送ヘッド22が接近し、図4(B)に示すように、ピペット3の流通管部3aが落下ガイド50の斜面部50aに当接すると、ピペット3は斜面部50aによって搬送ヘッド22の切り欠き溝23の方向に分力が与えられる。これにより、使用済みのピペット3は切り欠き溝23を挿通しながら、やがて、図4(C)に示すように、搬送ヘッド22の一端側から離脱することにより落下して廃棄ボックス13に投入される。
以上のように、本発明による自動標本作製装置においては、装置内に設けた搬送機構の搬送ヘッド22を駆動することによって、ピペット3の供給、試料液の吸引、および、使用済みピペット3の廃棄からなる一連の標本作製作業が自動で行われる。これにより、標本作製作業を簡素化することができ、使い勝手の良い装置を提供することができる。また、作業者が使用済みのピペット3に触れることなく廃棄することができるので、感染等の不慮の事故を未然に防止することが可能となる。
図7乃至図13は、本発明にかかる標本作製装置の第2の実施例を示し、搬送機構、および、搬送ヘッドの構成、供給位置Sにおけるピペットホルダーの構成、さらに、廃棄位置Dにおける落下ガイドの構成について、前述した第1の実施例と相違している。なお、図1乃至図4に示した第1の実施例と同符号は同じ構成または部品を示し、その詳細な説明は省略する。
図7は、第2の実施例に係る搬送機構60を示している。この搬送機構60に設けられた直線状のレール21には、搬送ヘッド61が移動自在に配設されている。搬送ヘッド61には、図8に示すように、ピペット3を挿通させるための切り欠き溝62が上記レール21側と平行に形成されている。そして、切り欠き溝62の他端側周囲には、略擂り鉢状の載置部63が形成されていて、ピペット3の首部および漏斗部3bが載置することによって搬送ヘッド61が移動してもピペット3の変位や落下を未然に防止するようにしている。また、前述した第1の実施例と同様に、搬送ヘッド61には、上記レール21側と直行する方向に平板状のアーム61aが設けられ、中間部分をレール21に係合させて自在に移動するように構成されている。また、アーム61aの他端は、正逆転可能な駆動モータ30の出力軸に懸架された平ベルト31に係止されていて、アーム61aおよび搬送ヘッド61は、平ベルト31に駆動されて供給位置Sから図示左方の廃棄位置Dの間を移動することも前述した第1の実施例と同様である。
一方、ピペットホルダー42の前端側に設けられたピペットホルダー70は、図12に示すように、上下に所定寸法離間させた一対のホルダー71、72から構成されている。各々のホルダー71、72は同一に構成されているので、一方のホルダー71について説明する。ホルダー71は、略四角形に形成された枠体73の内部に、ストッパー74がバネ75に押圧付勢された状態で配設されている。すなわち、ストッパー74は略L字形に形成されていて、常時は底辺側の先端が枠体73の内面に当接するように、バネ75によって押圧付勢されている。そして、この状態のとき、図12(A)に示すように、ストッパー74の上側と枠体73の間には、ピペット3が保持スライダー41の割溝41aから落下して保持され、待機状態となっている。
上述したように、上下一対のホルダー71、72が離間していて、この間に搬送ヘッド61の一端部が挿入可能になっている。そして、図12(A)の状態から、搬送ヘッド61の移動によって、図12(B)に示すように、ピペットホルダー70のストッパー74をバネ75の弾力に抗して押圧することにより、ストッパー74が水平移動して枠体73の反対側の内面に当接させる。この状態で搬送機構20は搬送ヘッド61の駆動を停止させる。このように、搬送ヘッド61がストッパー74を押圧付勢するとき、待機状態となっていたピペット3が、切り欠き溝62を挿通して載置部63に達する。このとき、後述するキャッチャー65が回動して切り欠き溝62の開口を閉じてピペット3を離脱不能に保持する。
その後、搬送機構60が搬送ヘッド61を反対方向に移動させることによって、ストッパー74はバネ75の弾力により反対方向に復帰する。このとき、搬送ヘッド61によってピペット3が搬送され、ストッパー74の上側と枠体73の間には空間が形成されるので、この空間に保持スライダー41から次のピペット3が落下して、図12(A)に示す待機状態となる。
このように、供給位置Sにおいて新しいピペット3を供給された搬送ヘッド61は、搬送機構20によって捕集位置Cまで搬送され、捕集位置Cでは、前述した第1の実施例と同様に、容器11内の試料液がピペット3を介して吸引し、試料液中の細胞等の有形試料を捕集する。これにより使用済みとなったピペット3は、搬送ヘッド61によって廃棄位置Dまで搬送される
廃棄位置Dには落下ガイド64が配設されている。この落下ガイド64は、図1および図13に示すように、ピペット3の搬送方向に対して直角な当接面64aが形成されている。使用済みのピペット3が図13(A)に示すように、搬送ヘッド61によって搬送されて落下ガイド64に近づくと、後述するキャッチャー65が回動して切り欠き溝62の開口を開いてピペット3を挿通可能な状態にする。さらに搬送ヘッド61が落下ガイド64方向に移動すると、ピペット3の流通管部3aが落下ガイド64の当接面64aに当接してピペット3がその位置で停止するが、搬送ヘッド61が移動している。この結果、図13(B)に示すように、ピペット3の流通管部3aが搬送ヘッド61の切り欠き溝62から離脱することにより落下して廃棄ボックス13に投入される。
上述したように、キャッチャー65は、供給位置Sおよび廃棄位置Dにおいて搬送ヘッド61の切り欠き溝62を開閉するように動作する。以下にキャッチャー65の開閉動作について説明する。搬送機構60には、レール21と平行に開閉ガイド66が配設されている。この開閉ガイド66は、図9および図10に示すように、ガイド溝67が形成されている。このガイド溝67は、2条の溝68、69を両端側で閉じることにより閉ループに構成されている。そして、搬送ヘッド61から遠い奥側のガイド溝68は、図10(A)に示すように、図示左方の廃棄位置D側が浅く形成され、供給位置Sの方向に至るに従って深くなるスロープ68aが形成されている。また、搬送ヘッド61に近い手前側のガイド溝69は、図10(B)に示すように、図示右方の供給位置Sが浅く形成され、廃棄位置Dの方向に至るに従って深くなるスロープ69aが形成されている。さらに、供給位置S側および廃棄位置D側の2条の溝68、69が合流する部分には、各々傾斜させた斜面68b、69bが形成されている。
一方、キャッチャー65は略々コ字状に形成され、一端には前述した搬送ヘッド61の切り欠き溝62の開口を閉じてピペット3を離脱不能に保持する閉止部65a、他端には上記開閉ガイド66に係合させてキャッチャー65を回動させる係合ピン65b、および、キャッチャー65の回動支点65cが設けられている。そして、係合ピン65bは、搬送ヘッド61の移動に伴って図11に示す矢示のように移動することによってキャッチャー65を動作させる。
すなわち、図11において、廃棄位置Dから供給位置Sの手前までは、キャッチャー65の係合ピン65bが開閉ガイド66のガイド溝69に係合しているので、キャッチャー65の閉止部65aが切り欠き溝62の開口を開いた状態となっている。そして、搬送ヘッド61が供給位置Sに達すると、前述したように、切り欠き溝62内にピペット3を挿通させる。このとき、係合ピン65bがガイド溝69の斜面69bにより変位してキャッチャー65を回動させ、切り欠き溝62の開口を閉じてピペット3を離脱不能に保持する。その後、搬送ヘッド61が駆動機構20によって捕集位置Cの方向に移動すると、係合ピン65bがガイド溝68に係合して、閉止部65aが切り欠き溝62の開口を閉じた状態を維持しながらピペット3を離脱不能に保持している。
捕集位置Cで有形試料を捕集した後、使用済みのピペット3を保持した搬送ヘッド61が廃棄位置Dまで移動すると、キャッチャー65の係合ピン65bがガイド溝68の斜面68bにより変位してキャッチャー65を回動させ、切り欠き溝62の開口を開いてピペット3を挿通可能な状態にする。そして、切り欠き溝62の開口を開いた後に搬送ヘッド61が移動することにより、前述したように、ピペット3が搬送ヘッド61の切り欠き溝62から離脱する。
上述した自動標本作製装置においても、装置内に設けた搬送機構の搬送ヘッド61を駆動することによって、ピペット3の供給、試料液の吸引、および、使用済みピペット3の廃棄からなる一連の標本作製作業が自動で行われ、標本作製作業を簡素化することができ、使い勝手の良い装置を提供することができる。また、搬送ヘッド61に保持したピペット3をキャッチャー65によって離脱不能にしているので、ピペット3の搬送中に種々の要因によって不意に離脱する事故を未然に防止することができる。
なお、本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。前述した実施例において、搬送機構を直線状に構成したが、円弧状のレールを用いることによって、略円形状に構成することも可能である。また、廃棄位置において、落下ガイドと搬送ヘッドによってピペットを離脱させるように構成したが、搬送ヘッドの移動動作によって、落下ガイドを変位駆動させて、強制的にピペットを離脱させるように構成しても良く、或いは、落下ガイドに別個の駆動手段を連結させ、供給位置および廃棄位置において、駆動手段によって開閉動作を行うようにしても良い。
本発明は、病院などの医療施設に設けられ、尿または細胞浮遊液をフィルターによって濾過して有形試料の病理標本を作製する標本作製装置に適用できる。
本発明にかかる自動標本作製装置の搬送機構を示す斜視図である。 図1における搬送ヘッドを示す要部斜視図である。 (A)(B)は、供給位置における動作を説明する説明図である。 (A)(B)(C)は、廃棄位置における動作を説明する説明図である。 本発明にかかる自動標本作製装置の概要を示す構成図である。 本発明にかかる自動標本作製装置のフィルター濾過装置を示す説明図である。 本発明にかかる自動標本作製装置の搬送機構の第2の実施例を示す斜視図である。 図7における搬送ヘッドを示す要部斜視図である。 図7における開閉ガイドを示す斜視図である。 (A)(B)は、開閉ガイドのガイド溝を示す断面図である。 開閉ガイドによるキャッチャーの動作を示す説明図である。 (A)(B)は、第2の実施例における供給位置の動作を説明する説明図である。 (A)(B)は、第2の実施例における廃棄位置の動作を説明する説明図である。 フィルター濾過装置の動作を示す説明図である。
符号の説明
1 標本作製装置本体
3 ピペット
3a 流通管部
4 吸引ヘッド
5 フィルター
11 容器
20 搬送機構
22 搬送ヘッド
23 切り欠き溝
24 載置部
30 駆動モータ
40 ストック機構
41 保持スライダー
42 ピペットホルダー
50 落下ガイド
60 搬送機構
65 キャッチャー
66 開閉ガイド
S 供給位置
C 捕集位置
D 廃棄位置

Claims (3)

  1. 容器に収納された尿や細胞等の試料液がピペットを介して吸引ヘッドにより吸引され、上記試料液中の有形試料を上記吸引ヘッドの吸引口に装着したフィルターにより濾過して捕集する標本作製装置であって、
    上記ピペットは、複数個のピペットを保持するストック機構を備えた供給位置と、上記吸引ヘッドを備えた捕集位置と、使用済みのピペットを廃棄する廃棄位置との各位置を搬送機構によって搬送され、
    上記搬送機構は、上記ストック機構から供給された上記ピペットを保持すると共に、上記廃棄位置において使用済みの上記ピペットを離脱する搬送ヘッドと、この搬送ヘッドを駆動する駆動手段を備え
    上記ストック機構は、複数個のピペットを保持する保持スライダーと、この保持スライダーの先端部に設けられたピペットホルダーを備え、このピペットホルダーに対する上記搬送ヘッドの押圧操作により、上記ピペットを上記搬送ヘッドの載置部に保持させることを特徴とする自動標本作製装置。
  2. 上記搬送ヘッドは、上記ピペットを挿通させるように一端側を開口させた切り欠き溝と、この切り欠き溝の閉塞した他端側に上記ピペットの首部を載置するための略擂り鉢状の載置部とが形成された請求項1に記載の自動標本作製装置。
  3. 上記廃棄位置には落下アームが設けられ、上記搬送ヘッドが上記廃棄位置に搬送されたとき、上記落下アームが上記ピペットの搬送を阻止して上記切り欠き溝から離脱させる請求項に記載の自動標本作製装置。
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