JP4385853B2 - 高分子化合物の処理方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高分子を変性反応、分解反応、架橋ポリマーの架橋点又は分子鎖を切断して熱可塑性樹脂又はワックスとする高分子化合物の処理方法及びその装置に係り、特に、材料供給用押出機を用いて高分子と超臨界状態の薬剤を反応させる新規な高分子化合物の処理方法及びその装置に関するものである。
近年、環境問題が重要となる中で、廃棄物処理費用が年々高くなっている。高分子についても再生再利用の気運が高まっている。こうした動きの中で、熱可塑性樹脂は加熱すれば流動性を増して再度成形可能であることから、マテリアルリサイクルが進みつつある。しかしその一方で、熱硬化性樹脂や架橋ポリマー、エラストマーなどは、加熱しても分子の三次元的なネットワークのために流動化が生じず、成形ができないのでマテリアルリサイクルが困難である。このため、一部でサーマルリサイクルが行なわれている他は、多くの場合が埋立等によって廃棄処分されている。
このような熱硬化性樹脂や架橋ポリマーについても、マテリアルリサイクルを実施しようとする動きが高まり、様々な研究が報告されている。例えば、分子中の三次元ネットワーク構造を崩して熱可塑化し、これを再利用する方法や、ポリマーの主鎖を切って低分子化することでワックス化し、これを樹脂や建築材などへの添加剤として再利用することが考えられている。
こうした手法を実用規模とするには、ポリマーを連続的に処理するプロセスが必須であり、これには押出機の使用が適している。安定な熱硬化性樹脂や架橋ポリマーの分子中の三次元ネットワークを崩して熱可塑化するためには、熱や圧力が必要であるが、押出機を用いると、これに必要な条件を容易に得ることができる。ワックス化の場合も同様である。また、熱可塑化する場合には、熱硬化性樹脂又は架橋ポリマーと共に熱可塑性樹脂や薬剤を添加することが多いが、押出機を用いることによって、こうした添加物を容易に導入することもできる。
例えば、特許文献1では、架橋ポリエチレンと水とを材料供給用押出機に供給し、水が材料供給用押出機内で超臨界又は亜臨界となる条件即ち、温度200〜1000℃、圧力2〜100MPaで押出し、熱可塑性材料とする方法が示されている。
特許文献2では、架橋ポリマを材料供給用押出機より押出し高温高圧流体と共に反応器に導入して反応物を生成し、その反応物を分離機に導入して反応物と高温流体とに分離し、その反応物を脱気用押出機にて外部に排出することが示されている。
特開2001−253967号公報 特開2002−249618号公報
特許文献1では水が化学反応によって熱硬化性樹脂又は架橋ポリマーを熱可塑化する薬剤として作用している。しかしこれらの従来例では、高い圧力を保持するための有効な手段が示されていないため、工業的に熱硬化性樹脂や架橋ポリマーを大量に処理することができなかった。
一方、特許文献2では、反応薬剤と熱硬化性樹脂を混合した後にそれらを分離するために、ポリマーとガスの混合物を分離するための分離槽を設け、高圧状態を保持するために分離槽の上流に圧力調整用の弁を使用している。
しかし、この方法は材料供給用押出機の上流側へのガスの逆流を防ぐ方法について考慮されていない。
本発明者等は、特許文献2の装置の実用化を検討するにあたり、条件によってはガスが材料供給用押出機の上流側に逆流し、さらにはホッパから噴出する可能性があることを見出した。
本発明の目的は、材料供給用押出機を用いて高分子化合物を押出しながら薬剤を該材料供給用押出機のシリンダーに注入する方法において、材料供給用押出機の上流側のホッパヘガスが逆流することを防ぎつつ、該高分子化合物と該薬剤を該材料供給用押出機のシリンダーの中で混練しながら、高温高圧の反応容器の中へ該高分子化合物と該薬剤の混合物を吐出して反応させ、高分子化合物の処理物を生成する方法とその装置を提供することにある。
本発明は、前述の問題に鑑み、反応薬剤と樹脂の混合物を材料供給用押出機の中で混練する際に、材料供給用押出機の上流側のホッパヘ薬剤のガスが逆流しない装置を実現するための技術を種々検討することによってなされたものである。
すなわち、請求項1の発明は、材料供給用押出機を用いて高分子化合物を押出しながら薬剤を該材料供給用押出機のシリンダーに注入し、該高分子化合物と該薬剤を該材料供給用押出機のシリンダーの中で混練しながら、高温高圧の反応容器の中へ該高分子化合物と該薬剤の混合物を吐出して反応させ、高分子化合物の処理物を生成する方法において、上記高分子化合物が架橋ポリマー、上記薬剤がアルコール類又はアルコール類を含む混合物であり、また、上記反応容器内での反応が架橋切断反応であり、さらに、材料供給用押出機としてL/D=25以上の押出機を用い、かつ該薬剤の注入口が材料供給用押出機シリンダーの減速機側の終端からL/D=20よりも先端側にあることを特徴とする高分子化合物の処理方法である。
請求項2の発明は、薬剤の注入口よりも上流側に、高分子化合物に加えられている圧力が1MPa以上の部分がL/D=5以上存在する請求項1記載の高分子化合物の処理方法である。
請求項3の発明は、材料供給用押出機のシリンダーに反応容器が接続されている請求項1又は2記載の高分子化合物の処理方法である。
請求項4の発明は、反応容器から高分子処理物を取り出すために、該反応容器に減圧手段が接続されている請求項1〜3いずれか記載の高分子化合物の処理方法である。
請求項5の発明は、該反応容器が流通式反応容器である請求項1〜4いずれか記載の高分子化合物の処理方法である。
請求項6の発明は、高分子処理物と薬剤とを上記減圧手段によって脱気用押出機に導入して前記高分子化合物の処理物と前記薬剤とを分離し、前記分離された高分子処理物を脱気用押出機によって成形する請求項1〜5いずれか記載の高分子化合物の処理方法である。
請求項7の発明は、脱気用押出機で薬剤を分離した後、その薬剤から不純物を分離する不鈍物分離工程と、該不純物を分離した前記薬剤を貯蔵し前記材料供給用押出機に導入する薬剤貯蔵工程を有する請求項1〜6のいずれか記載の高分子化合物の処理方法である。
請求項8の発明は、脱気用押出機で薬剤を分離するために、脱気用押出機にベントボックスが接続されている請求項6又は7記載の高分子化合物の処理方法である。
請求項9の発明は、ベントボックスで薬剤を分離した後、その薬剤から不純物を分離する不純物分離工程と、該不純物を分離した前記薬剤を貯蔵し上記材料供給用押出機に導入する薬剤貯蔵工程を有する請求項8記載の高分子化合物の処理方法である。
請求項10の発明は、脱気用押出機で押し出された高分子処理物を冷却する冷却工程と、該冷却された前記高分子処理物を切断する切断工程を有する請求項6〜9いずれか記載の高分子化合物の処理方法である。
請求項11の発明は、材料供給用押出機の内部で粉砕された高分子化合物と該高分子化合物と反応させる薬剤とを高温高圧で混合撹拌する請求項1〜10いずれか記載の高分子化合物の処理方法である。
請求項12の発明は、分離された前記薬剤中の不純物を分離する不純物分離手段として、不純物分離槽を使用し、上記不純物が分離された上記薬剤を貯蔵し前記材料供給用押出機に導入する薬剤貯蔵手段として薬剤貯蔵槽とを有する請求項6〜11いずれか記載の高分子化合物の処理方法である。
請求項13の発明は、材料供給用押出機に接続された減圧手段がディスチャージ弁である請求項1〜12いずれか記載の高分子化合物の処理方法である。
請求項14の発明は、減圧手段として複数の穴を持つ抵抗体を用いる請求項1〜13いずれか記載の高分子化合物の処理方法である。
請求項15の発明は、材料供給用押出機を用いて高分子化合物を押出しながら薬剤を該材料供給用押出機のシリンダーに注入し、該高分子化合物と該薬剤を該材料供給用押出機のシリンダーの中で混練しながら、高温高圧の反応容器の中へ該高分子化合物と該薬剤の混合物を吐出して反応させ、高分子化合物の処理物を生成する装置において、上記高分子化合物が架橋ポリマー、上記薬剤がアルコール類又はアルコール類を含む混合物であり、また、上記反応容器内での反応が架橋切断反応であり、さらに、材料供給用押出機のシリンダ径と長さが、L/D=25以上であり、薬剤の注入口が、材料供給用押出機シリンダーの減速機側の終端からL/D=20よりも先端側に形成されたことを特徴とする高分子化合物の処理装置である。
請求項16の発明は、反応容器には、減圧手段を介して脱気用押出機が接続される請求項15記載の高分子化合物の処理装置である。
請求項17の発明は、脱気用押出機の上流側には高分子処理物と薬剤を分離するベントボックスが接続される請求項16記載の高分子化合物の処理装置である。
請求項18の発明は、ベントボックスで分離された薬剤は、不純物分離槽で、不純物が分離され、材料供給用押出機に薬剤を供給する薬剤タンクに戻される請求項17記載の高分子化合物の処理装置である。
以上のように材料供給用押出機を用いて高分子化合物を押出しながら薬剤を該材料供給用押出機のシリンダーに注入し、該高分子化合物と該薬剤を該材料供給用押出機のシリンダーの中で混練しながら、高温高圧の反応容器の中へ該高分子化合物と該薬剤の混合物を吐出して反応させ、高分子化合物の処理物を生成する方法において、材料供給用押出機としてL/D=25以上の押出機を用い、さらに該薬剤の注入口を材料供給用押出機のシリンダーのL/D=20よりも先端側に取り付ければ、材料供給用押出機の上流側に位置するホッパヘ薬剤のガスが逆流することなしに高分子化合物の処理物を得ることが可能となる。
本発明で言う高分子とは、架橋ポリマー、プラスチックやエラストマー等の熱硬化性樹脂の合成高分子に加えて、リグニン、セルロース、タンパク質等の天然高分子、更には合成高分子と天然高分子混合物を含んでいる。また、シュレッダーダストのように、高分子を主として、これに他の材料が混合したものでもよい。
特に、高分子化合物として架橋ポリマー、薬剤としてアルコール類又はアルコール類を含む混合物を用いた場合に、このような装置構成が有効に機能する。また、このような装置構成は、薬剤による反応を容易にするために、超臨界条件のような高圧状態で連続的に高分子を化学処理する場合に有効である。
本発明によれば、高温高圧の反応容器の中で、高分子と薬剤とを混練する材料供給用押出機を使った高分子化合物の処理において、材料供給用押出機としてL/D=25以上の押出機を用い、さらに該薬剤の注入口が材料供給用押出機のL/D=20の位置よりも先端側にすれば、材料供給用押出機の上流側のホッパーヘガスが逆流することを防ぎつつ、高分子化合物と薬剤を材料供給用押出機のシリンダーの中で混練しながら、高温高圧の反応容器の中へ高分子化合物と該薬剤の混合物を押出して反応させ、高分子化合物の処理物を生成する方法とその装置を提供することが可能となる。
以下本発明の実施形態を添付図面により説明する。
図1は、本発明にかかる架橋ポリエチレンの架橋切断処理装置の一例を示すフロー図である。
ペレット状に粉砕された架橋ポリエチレンはホッパ13を介して材料供給用押出機1に投入される。材料供給用押出機1はシリンダ径D=60mm、長さL=2040mm、L/D=34を用いる。一方、反応に要するエタノールは、薬剤タンク18から薬剤タンクバルブ17を通り、薬剤注入ポンプ15で加圧されると共に、薬剤加熱ヒータ14によって加熱されて材料供給用押出機1の減速機1d側からL/D=20の位置に圧力5MPaで注入される。その注入位置pは、架橋ポリエチレンが材料供給用押出機1内で1MPa以上に加圧されて高密度化された位置よりも下流で、かつ加圧部の長さがL/D=5以上であり、それにより薬剤の気化による上流側への漏れが防止される。材料供給用押出機1は、押出機のコストを押さえるとともに、高い圧力にも耐えうる装置とするために単軸の押出機を用いた。
薬剤注入ポンプ15では材料供給用押出機1の内部の圧力以上に加圧することが必要であり、また、薬剤加熱ヒータ14により、材料供給用押出機1で昇温した高分子の温度が下がらない程度に昇温することが望ましい。材料供給用押出機1内では、投入した架橋ポリエチレンと注入した薬剤がスクリュー1aにより混合撹拌される。この際、少なくとも材料供給用押出機1の一部分において、薬剤であるエタノールが超臨界状態となる温度、圧力条件になるようにすると、架橋ポリエチレンの架橋切断反応が充分に進み、良好な高分子処理物が得られる。ここでは、反応時間を十分確保するために、容積50Lの流通式反応容器100を押出機1の吐出側に接続した。
材料供給用押出機1および流通式反応容器100で可塑化された架橋ポリエチレンの高分子処理物及び薬剤であるエタノールの混合物は、減圧手段としての減圧バルブ11(或いはディスチャージ弁)で減圧され、さらに段階的に圧力を下げるために複数の穴の空いた抵抗体としてブレーカプレート31を取り付けて樹脂の減圧を段階的に行う。さらに後段には脱気用押出機2が接続され、ここで粘稠な液体の高分子処理物はスクリュー2aによって押出機2の吐出方向へ押出すとともに、気体は圧力の低いバックベントのベントボックス8へと流れることにより、高分子処理物と薬剤が分離される。ベントボックス8は電熱ヒータによる加熱ヒータ10によって熱せられ、高分子処理物が流動性を示す温度に保たれる。ベントボックス8内部は常圧よりやや高くかつ反応容器100よりは低い圧力に維持されており、これによって、高分子処理物が容易にベントボックス8外に排出される。
ベントボックス8では軽いガスは槽の上方から分離され、高分子処理物が逆流した場合も槽の下に高分子処理物が溜まって、槽の下部に設けられた穴から自重で脱気用押出機2に送られ、その先端部のダイ3によって成形される。脱気用押出機2は一軸又は二軸の押出機が使用可能である。ここでは糸状のストランド5として成形され、冷却器4によってほぼ常温に冷却固化される。ストランド5はストランドカッタ6によってペレット7となる。脱気用押出機2は樹脂から薬剤を完全に除去するために図2に示すようなベント59を設け、ベント59から薬剤をバルブ91を介してブロア19で吸引し、燃焼装置20に供給して焼却排気するようにしても良い。
一方、ベントボックス8で高分子処理物と分離された薬剤であるエタノールは、槽圧調整バルブ12を介して常圧となり、不純物分離槽16に送られる。不純物分離槽16では、反応中に生成し、薬剤であるエタノール中に混入した不純物を、沸点の違いにより分離する。エタノールは薬剤タンク18に戻され、不純物はブロア19で吸引されて燃焼装置20によって焼却無害化される。
このような装置構成は、高温高圧で高分子化合物とガス状の薬剤を押出機中で高温高圧状態にして混合する処理を行う際、気化した薬剤が上流側へ逆流する場合において特に有効である。特許文献1,2のようにアルコール注入位置の上流側に十分なシリンダー長を確保しない場合、高いガス圧力になった場合は高分子処理物によるシールが不十分で、ガスが上流に漏れたり上流のホッパ13に樹脂が一気に噴出す。
一方、アルコールの注入位置pより上流側のシリンダー長を十分に取れば、高分子処理物に圧力を加える部分の長さも十分に取ることができるのでガスの上流側への逆流を防ぐことができる。
このようにして得られた高分子処理物は、減圧バルブ11を介して溶融状態の高分子処理物と気体の薬剤とが連続してではなく、断続的に出た場合、気体は圧縮状態から膨張するために、液体である高分子処理物を巻込んで勢い良く噴出する。この場合でも、ベントボックス8の容積が十分大きいために圧力の変化に対して緩衝作用が働き、樹脂の吐出方向の圧力変動を抑制する。このようにして連続的でスムーズな成形が可能となる。
図3は本発明にかかる材料供給用押出機の後段に設けられるベントボックスの圧力調整機構を示すシステム図である。
図1の材料供給用押出機1から吐出された高分子処理物と薬剤との混合物は、減圧バルブ11によって材料供給用押出機内の圧力から1〜数十気圧に減圧された後、脱気用押出機2に入って粘稠な液体である高分子処理物と気体の薬剤に分離される。減圧バルブ11における減圧の際、高圧において圧縮されていた気体の薬剤成分が膨張し、これに伴ってベントボックス8内部に噴出する。この際、ベントボックス8の容積が噴出する気体体積に比べて大きいことから、ある程度の圧力変動抑制は可能であるが、ここに以下の機構を設けることにより、より一層の圧力の安定化が達成可能となる。
すなわち、ベントボックス8内の圧力を圧力計及び圧力伝送器70で測定し、これを信号伝達線72を介して圧力制御装置71に転送する。圧力制御装置71は送られてきた圧力信号に応じて、信号伝達線72を介して槽圧調整バルブ12にバルブ開閉信号を伝送する。槽圧調整バルブ12は空気作動型のバルブであり、信号に応じてバルブの開度を調節する。その際、バルブの開度調節は、ベントボックス8の内部圧力が一定になるように調整されている。
この他の圧力調整法として、減圧バルブ11と槽圧調整バルブ12の連携によって圧力を調整することもできる。この場合には、上述の圧力計及び圧力伝送器70に加えて、減圧バルブ11の前後の差圧を測定する手段を設置し、前者、後者共に一定になるような制御を行なう。減圧バルブ11と槽圧調整バルブ12の両方で制御を行なう場合、槽圧の信号のみで両方を制御すると、バルブの動きが干渉して圧力の維持が不安定となるため、上述のように減圧バルブ11の制御にはその前後の差圧を、槽圧調整バルブ12の制御にはベントボックス8の圧力そのものを信号として用いることが望ましい。
これらの機構によって、ベントボックス8内の圧力は常にほぼ一定に保たれ、脱気用押出機2の成形手段において連続的で均質な成形用押出成形が可能となる。
このような装置を用いた場合、架橋ポリエチレンの処理量は押出機の吐出能力が許す単位時間あたり2〜100kg/hの範囲で5時間以上の連続安定運転による処理が可能であり、圧力変動により15MPaまで圧力が上昇した際もアルコールの逆流がなかった。
図1の実施の形態における装置において、加圧部の長さがL/D=4となるスクリュ1aを用いた。この結果、アルコールの注入圧力が5MPa以下での安定運転では問題なかった。圧力の変動により13MPa以上になった場合、ホッパ側にアルコールのミストがわずかに発生したが局所排気設備で排気できる程度で、大きな問題とはならなかった。
図4は本発明の比較として架橋ポリエチレンの架橋切断処理装置の比較例を示すフロー図である。
図1の実施形態におけるアルコールの注入位置pを上流側からL/D=15の位置とした。
この装置を用いた場合、アルコールを5MPaで注入すると注入位置pより上流に位置するホッパ13にアルコールのミストが発生し、アルコールが逆流した。それ以上の圧力にした場合、ホッパ13側からアルコールが多量に噴出す危険があるため運転を中止した。そのため安定した連続運転を長時間続けることができなかった。
本発明の一実施の形態である高分子化合物の処理装置の全体構成を示すシステム図である。 本発明の他の実施の形態を示すシステム図である。 本発明にかかる薬剤分離槽及び槽圧調整機構の概要図である。 本発明に対する比較例を示すシステム図である。
符号の説明
1 材料供給用押出機
2 脱気用押出機
3 ダイ
4 冷却器
5 ストランド
6 ストランドカッタ
7 ペレット
8 ベントボックス
10 ベントボックスヒータ
11 減圧バルブ(減圧手段)
12 槽圧調整バルブ
13 原料ホッパ
14 薬剤加熱ヒータ
15 薬剤注入ポンプ
16 不純物分離槽
17 薬剤タンクバルブ
18 薬剤タンク
19 ブロア
20 燃焼装置
31 ブレーカプレート(減圧手段)
70 圧力計及び圧力伝送器
71 圧力制御装置
72 信号伝達線
100 流通式反応容器

Claims (18)

  1. 材料供給用押出機を用いて高分子化合物を押出しながら薬剤を該材料供給用押出機のシリンダーに注入し、該高分子化合物と該薬剤を該材料供給用押出機のシリンダーの中で混練しながら、高温高圧の反応容器の中へ該高分子化合物と該薬剤の混合物を吐出して反応させ、高分子化合物の処理物を生成する方法において、上記高分子化合物が架橋ポリマー、上記薬剤がアルコール類又はアルコール類を含む混合物であり、また、上記反応容器内での反応が架橋切断反応であり、さらに、材料供給用押出機としてL/D=25以上の押出機を用い、かつ該薬剤の注入口が材料供給用押出機シリンダーの減速機側の終端からL/D=20よりも先端側にあることを特徴とする高分子化合物の処理方法。
  2. 薬剤の注入口よりも上流側に、高分子化合物に加えられている圧力が1MPa以上の部分がL/D=5以上存在する請求項1記載の高分子化合物の処理方法。
  3. 材料供給用押出機のシリンダーに反応容器が接続されている請求項1又は2記載の高分子化合物の処理方法。
  4. 反応容器から高分子処理物を取り出すために、該反応容器に減圧手段が接続されている請求項1〜3いずれか記載の高分子化合物の処理方法。
  5. 該反応容器が流通式反応容器である請求項1〜4いずれか記載の高分子化合物の処理方法。
  6. 高分子処理物と薬剤とを上記減圧手段によって脱気用押出機に導入して前記高分子化合物の処理物と前記薬剤とを分離し、前記分離された高分子処理物を脱気用押出機によって成形する請求項1〜5いずれか記載の高分子化合物の処理方法。
  7. 脱気用押出機で薬剤を分離した後、その薬剤から不純物を分離する不鈍物分離工程と、該不純物を分離した前記薬剤を貯蔵し前記材料供給用押出機に導入する薬剤貯蔵工程を有する請求項1〜6いずれか記載の高分子化合物の処理方法。
  8. 脱気用押出機で薬剤を分離するために、脱気用押出機にベントボックスが接続されている請求項6又は7記載の高分子化合物の処理方法。
  9. ベントボックスで薬剤を分離した後、その薬剤から不純物を分離する不純物分離工程と、該不純物を分離した前記薬剤を貯蔵し上記材料供給用押出機に導入する薬剤貯蔵工程を有する請求項8記載の高分子化合物の処理方法。
  10. 脱気用押出機で押し出された高分子処理物を冷却する冷却工程と、該冷却された前記高分子処理物を切断する切断工程を有する請求項6〜9いずれか記載の高分子化合物の処理方法。
  11. 材料供給用押出機の内部で粉砕された高分子化合物と該高分子化合物と反応させる薬剤とを高温高圧で混合撹拌する請求項1〜10いずれか記載の高分子化合物の処理方法。
  12. 分離された前記薬剤中の不純物を分離する不純物分離手段として、不純物分離槽を使用し、上記不純物が分離された上記薬剤を貯蔵し前記材料供給用押出機に導入する薬剤貯蔵手段として薬剤貯蔵槽とを有する請求項6〜1いずれか記載の高分子化合物の処理方法。
  13. 材料供給用押出機に接続された減圧手段がディスチャージ弁である請求項1〜1いずれか記載の高分子化合物の処理方法。
  14. 減圧手段として複数の穴を持つ抵抗体を用いる請求項1〜1いずれか記載の高分子化合物の処理方法。
  15. 材料供給用押出機を用いて高分子化合物を押出しながら薬剤を該材料供給用押出機のシリンダーに注入し、該高分子化合物と該薬剤を該材料供給用押出機のシリンダーの中で混練しながら、高温高圧の反応容器の中へ該高分子化合物と該薬剤の混合物を吐出して反応させ、高分子化合物の処理物を生成する装置において、上記高分子化合物が架橋ポリマー、上記薬剤がアルコール類又はアルコール類を含む混合物であり、また、上記反応容器内での反応が架橋切断反応であり、さらに、材料供給用押出機のシリンダ径と長さが、L/D=25以上であり、薬剤の注入口が、材料供給用押出機シリンダーの減速機側の終端からL/D=20よりも先端側に形成されたことを特徴とする高分子化合物の処理装置。
  16. 反応容器には、減圧手段を介して脱気用押出機が接続される請求項15記載の高分子化合物の処理装置。
  17. 脱気用押出機の上流側には高分子処理物と薬剤を分離するベントボックスが接続される請求項16記載の高分子化合物の処理装置。
  18. ベントボックスで分離された薬剤は、不純物分離槽で、不純物が分離され、材料供給用押出機に薬剤を供給する薬剤タンクに戻される請求項17記載の高分子化合物の処理装置。
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