JP5553370B2 - 発泡ポリウレタン減容処理装置 - Google Patents

発泡ポリウレタン減容処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、発泡ポリウレタン減容処理装置に関する。
近年、環境問題が注目される中で、廃棄物処理費用は年々高くなっている。発泡ポリウレタンについても再生・再利用の気運が高まっている。
発泡ポリウレタンの廃棄物は、密度が0.1以下と低く、非常にかさ高い。そのため、埋め立てる場合にも減容処理の方法が重要な課題である。
発泡ポリウレタンのリサイクル技術も種々検討されているが、原料がかさ高いこと、断熱性を保つための独立気泡を有し、かつ、機械強度が高いため、気泡を完全に破壊して減容することが困難であること等から、装置の容積効率(処理量/装置の占有容積)が低くなり、コストや消費エネルギーが大きくなるという問題がある。
特許文献1には、発泡ポリウレタン付樹脂の破砕品を押出機に供給し、該押出機中で高温・高圧の処理液等と接触させ、発泡ポリウレタンを分解・微細化して溶融樹脂中へ均一微細分散する発泡ポリウレタン付樹脂の連続再生処理法が開示されている。
特許文献2には、発泡ウレタン廃材を加熱下で圧縮し、発泡ウレタン廃材を軟化させると共に収縮させ、次いで、冷却して固化させることを特徴とする発泡ウレタン廃材の収縮処理方法が開示されている。
特許文献3には、ポリウレタン等の熱硬化性樹脂を液状分解剤と混合し、粉末状の熱硬化性樹脂と液状分解剤とのスラリー状混合物をスクリュー式の押出機を用いて熱分解器に連続的に供給する熱硬化性樹脂の熱分解方法が開示されている。
特開平8−20023号公報 特開平11−138540号公報 特開2007−204516号公報
本発明の目的は、かさ高の発泡ポリウレタンの廃棄物を連続的に処理し、高い密度に圧縮することにある。
本発明の発泡ポリウレタン減容処理装置は、発泡ポリウレタンの投入口を有する押出機と、発泡ポリウレタンと薬剤とを反応させるための反応容器とを含み、押出機で圧縮された発泡ポリウレタンに薬剤を注入する薬剤注入部を有することを特徴とする。
本発明によれば、家電、自動車、建築物などに使用されている発泡ポリウレタンの廃棄物を連続的に処理し、高い密度に圧縮することができる。
実施例の発泡ポリウレタン減容処理装置を示す概略構成図である。 実施例の発泡ポリウレタン減容処理装置のスクリューを示す概略図である。 図2のA断面図である。 比較例の発泡ポリウレタン減容処理装置を示す概略構成図である。 反応容器を組み込んだ発泡ポリウレタン減容処理装置の例を示す概略構成図である。 図5の変形例を示す概略構成図である。 単軸押出機のスクリュー先端付近のクリアランスを示す断面図である。 ロール混練機に内蔵された2本のロールのクリアランスを示す概略断面図である。 ロール混練機に内蔵された2本のロールを示す概略斜視図である。
本発明は、家電、自動車、建築物などに使用されている発泡ポリウレタンの廃棄物を圧縮して減容し、処分する発泡ポリウレタンの処理方法及び発泡ポリウレタン減容処理装置に関する。特に、埋め立て前処理、あるいは、薬剤を用いた分解反応によるリサイクル処理方法および装置に関する。
以下、本発明の一実施形態に係る発泡ポリウレタンの処理方法及び発泡ポリウレタン減容処理装置について説明する。
前記発泡ポリウレタンの処理方法は、発泡ポリウレタンを130℃以上350℃以下に加熱し、20s−1以上550s−1以下のせん断速度を加えて0.2MPa以上に加圧して発泡ポリウレタンの圧縮をすることにより減容する工程(以下、減容工程とも呼ぶ。)を有し、減容後の発泡ポリウレタンの密度を0.5g/cm以上とする。発泡ポリウレタンを加熱する温度は、130℃以上300℃以下の範囲が更に望ましく、130℃以上200℃以下の範囲が特に望ましい。
本明細書においては、例えば、「130℃以上」は130℃を範囲に含むものとし、「300℃以下」は300℃を範囲に含むものとする。「130℃以上300℃以下の範囲」とは、130℃以上かつ300℃以下の範囲をいい、130℃及び300℃を含み130℃と300℃との間の値を含むものとする。また、「130℃未満」は130℃を範囲に含まないものとする。
発泡ポリウレタンに加える圧力が0.2MPa未満の場合、ポリウレタンとシリンダーの内壁面を構成する金属との摩擦力が十分働かないため、発泡ポリウレタンに加えるせん断力が不足する。また、通常の押出機の耐圧性能の面から、発泡ポリウレタンに加える圧力は、50MPa以下が望ましい。
せん断力が20s−1未満の場合、気泡を十分に潰すことができない。
前記発泡ポリウレタンの処理方法においては、スクリュー押出機を使用することが望ましい。
供給される発泡ポリウレタンは、減圧下で粉砕脱気処理されたものであることが望ましい。
前記発泡ポリウレタンの処理方法においては、さらに、薬剤を注入し、発泡ポリウレタンを化学的に分解する工程を有し、発泡ポリウレタンの圧縮における力を利用することにより薬剤の逆流を防止し、連続的に発泡ポリウレタンを供給する。
薬剤と反応させる工程を設けることにより、ポリウレタンの分解を促進して気泡の除去を容易にすることができる。
前記発泡ポリウレタン減容処理装置は、発泡ポリウレタンの投入口を有する押出機と、発泡ポリウレタンと薬剤とを反応させるための反応容器とを含み、押出機で圧縮された発泡ポリウレタンに薬剤を注入する薬剤注入部を有する。
減容工程を押出機の内部ではなく、ロール混練機で行う場合、押出機の供給部よりも前(上流側)に減容工程を設け、薬剤注入部は、定量部の後段部分、シリンダーの先端部と反応容器との接続部、又は反応容器に設けることができる。この場合、ロール混練機において減容した発泡ポリウレタンを押出機の投入口に供給することになる。
前記発泡ポリウレタン減容処理装置において、押出機は、らせん状の凸部及び凹部を有するスクリューを備えたスクリュー押出機であることが望ましい。
前記発泡ポリウレタン減容処理装置において、押出機は、単軸押出機であることが望ましい。
前記発泡ポリウレタン減容処理装置において、スクリュー押出機は、スクリューにテーパを有しない供給部と、スクリューにテーパを有する加圧部と、スクリューにテーパを有しない定量部とを含むことが望ましい。
押出機に薬剤注入部を設ける場合、定量部の後段部分(下流側)に設けることが望ましい。
すなわち、前記発泡ポリウレタン減容処理装置において、薬剤注入部は、定量部の後段部分、スクリュー押出機のシリンダーの先端部と反応容器との接続部、又は反応容器に設置してあることが望ましい。
ここで、定量部の後段部分(下流側)とは、シリンダーの中心軸方向における定量部の上流端部と下流端部とを結ぶ線分の中心点よりも下流側をいう。したがって、薬剤注入部は、当該中心点においてシリンダーの中心軸に直交する面上のシリンダーの側面部に設置してもよい。
前記発泡ポリウレタン減容処理装置においては、押出機に供給される発泡ポリウレタンを減圧下で粉砕して脱気する処理を行うための粉砕脱気処理装置を投入口に接続することが望ましい。
前記発泡ポリウレタン減容処理装置において、スクリュー押出機は、単軸押出機であって、スクリューの形状は、供給部の流路断面積Aと定量部の流路断面積Bとの比である流路断面積比A/Bが4以上であり、かつ、シリンダーのうち加圧部に該当する部分の長さLと加圧部におけるシリンダーの内径Dとの比L/Dが10以上であることが望ましい。
発泡ポリウレタンとは、家電用の断熱材や自動車用のクッション剤などに用いられているものであり、密度が0.2以下のものである。
発泡ポリウレタンを減圧下であらかじめ粉砕脱気処理する方法は、現在、埋め立ての前処理として一般に行われている手法でよい。
発泡ポリウレタンと反応させる薬剤は、ジオール、ポリオール、グリセリンなど、分子中に水酸基を二つ以上有する化合物が望ましい。
発泡ポリウレタンと薬剤とを反応させるために望ましい圧力は、利用する化学反応によって異なるが、使用する薬剤を反応装置内にとどめるため、薬剤の蒸気圧以上の圧力とする必要がある。少なくとも反応装置の一部(シール部)において蒸気圧以上の圧力となるようにすることが必要である。
薬剤との化学反応を促進する条件として、温度及び圧力が挙げられるが、この条件については、あらかじめ小型のオートクレーブなどを用いて検討することにより、装置の連続運転条件を決定することができる。
一般に、単軸押出機は、同じサイズの二軸押出機1/10程度の価格であり、二軸押出機よりも安価な設備であり、かつ、単純な構造であるため、耐圧性やトルクの限界などの点についても優位性がある。
図1は、実施例の発泡ポリウレタン減容処理装置を示す概略構成図である。
また、図2は、実施例の発泡ポリウレタン減容処理装置のスクリューを示す概略図である。
図1に示す発泡ポリウレタン減容処理装置は、単軸押出機である。
この単軸押出機は、シリンダー1と、シリンダー1に挿入されたスクリュー2と、発泡ポリウレタン3を供給する投入口101とを備えている。スクリュー2は、らせん状の凸部102及び凹部103を有する。シリンダー1の内部は、供給部2a、加圧部2b及び定量部2cと呼ばれる部分に区別される。供給部2a及び定量部2cに対応する領域に位置するスクリュー2は、テーパを有しない。一方、加圧部2bに対応する領域に位置するスクリュー2は、テーパを有する。
投入口101から供給された発泡ポリウレタン3は、供給部2aから加圧部2bに送り込まれる。加圧部2bにおいては、スクリュー2の凹部103にテーパを設け、スクリュー2の回転に伴って発泡ポリウレタン3が凸部102によって容積の狭い領域に押し込まれて加圧される。そして、定量部2cにおいて密度を整えられた減容ポリウレタン4が、図中右側のシリンダー1の先端部から吐出されるようになっている。
図3は、図2のA断面図である。
本図において、流路断面6は、供給部2aの凸部102及び凹部103並びにシリンダー1の内壁面で形成される隙間の断面を示したものである。この流路断面6を発泡ポリウレタン3が流れるようになっている。ここでは、テーパの有しない供給部2aの流路断面6を示したが、テーパを有する加圧部2b及びテーパを有しない定量部2cにも同様の隙間が形成されている。よって、加圧部2b及び定量部2cも、供給部2aと同様に流路断面6を有する。
ここで、流路断面6の面積、すなわち、流路断面積に関して、供給部2aと定量部2cとで比をとり、その比を流路断面積比Rと定義した。数式は下記の通りである。
R=(供給部2aの流路断面積)/(定量部2cの流路断面積)
一般に、二軸押出機は、300回転/分以上で用いることが多く、このような条件においては、高いせん断が加わるため、樹脂が劣化してしまう可能性がある。
一方、単軸押出機を用いる場合には材料が滑りやすいといった問題点がある。
発泡ポリウレタンが圧縮過程で滑りやすいことを解決するため、スクリュー形状を用いることが望ましい。これにより、発泡ポリウレタンを急速に圧縮せずにせん断を加えながら徐々に圧縮することにより、発泡ポリウレタンが滑ることを抑制し、通常の熱可塑性樹脂の押出機よりも高い比率で樹脂を圧縮することができる。
また、シリンダー1のうち加圧部2bに該当する部分の長さをLとし、加圧部2bにおけるシリンダー1の内径をDとし、Rの変化率をR/(L/D)と定義した場合に、Rの変化率が高すぎると、圧力が安定しないという問題が発生する。このため、Rの変化率が0.4以上2.0以下であることが望ましい。また、Rは4以上20以下が望ましい。
さらに、供給部2aの長さLaが短すぎると、発泡ポリウレタンの供給が不安定になる。このため、La/D=5以上とすることが望ましい。
密度は、81cmの円筒容器に試料を入れ、その試料の質量W(g(グラム))を測定し、W/81(g/cm)を密度とした。
押出機によって加えるせん断力は、スクリュー最外周部の速度、及び、スクリュー最外周部とシリンダーとの隙間であるクリアランスを用いて算出する。すなわち、クリアランスをt(mm)とし、スクリュー最外周部の相対移動速度をv(mm/s)とすると、せん断速度は、v/t(s−1)と定義される。
例えば、押出機の場合、シリンダー表面とスクリュー表面との間にある材料にせん断が加わる。このとき、固定されたシリンダー表面に対してスクリューのみが動くため、相対移動速度vは、π×スクリューの山(凸部)の直径×回転速度で表わされる。
運転中においても回転数を変化させることにより、任意にせん断速度を変化させることが可能であり、生成物の情報をフィードバックして運転条件を最適化することは可能である。
ここで、単軸押出機のクリアランスtについて説明する。
図7は、単軸押出機の定量部2c付近に位置するシリンダーの中心軸方向の断面図を示したものである。
本図において、スクリュー202は、シリンダー201の内部に挿入された状態である。
スクリュー202には、らせん状の凸部203が設けてある。
本図に示す単軸押出機のクリアランスtは、シリンダー201の内壁面と凸部203の外周部との隙間(距離)である。
図8は、ロール混練機に内蔵された2本のロールの断面を示したものであり、そのクリアランスtを示したものである。
本図において、2本のロール302の隙間(距離)がクリアランスtである。
発泡ポリウレタンは、熱硬化性樹脂が用いられているため、完全には溶融しない。しかし、スクリューの推進力で加圧して押し出すことは可能である。
押出機は、シリンダーの内径Dが20mmであり、シリンダー全体の長さをLcとすると、Lc/D=25である押出機を用いた。そして、供給部のシリンダー温度を150℃、加圧部のシリンダー温度を160℃、定量部のシリンダーの温度を170℃として押し出した。定量部の圧力は最小値が4MPaで、最大値が5MPaの範囲で押出中に変動した。定量部のシリンダーの温度により圧縮時の圧力の安定性が大きく変化するため、定量部のシリンダーの温度は、130℃以上200℃以下の範囲であるが望ましい。130℃未満においては、発泡ポリウレタンが十分に溶融せず、押し出すことができない。気泡も十分に潰すことができない。一方、200℃を超える高温度においては、発泡ポリウレタンが滑りやすくなる。
一方、押出機の先端部にあるダイスの部分においては、減容ポリウレタンを滑らせてスムーズに吐出させるため、ダイスの部分の温度は180℃以上が好ましい。本実施例においては、ダイスの温度を200℃とした。
供給部のホッパ(投入口)には、断熱用の発泡ポリウレタンを粉砕して5mmのメッシュでふるいにかけ、ふるいを通過した発泡ポリウレタンを用いた。スケールアップでより大型の押出機を用いる場合は粉砕サイズを大きくすることが可能である。
また、スクリューの回転速度は、21rpm、クリアランスは1mmとした。スクリューで発泡ポリウレタンに加えるせん断速度に換算すると、20s−1である。
スクリューの回転速度は、20rpm以上200rpm以下の範囲とするのが望ましい。これは、D=20mm、t=1mmの場合、スクリューで発泡ポリウレタンに加えるせん断速度に換算すると19s−1以上188s−1以下の範囲にあたる。
また、押出機のホッパへの発泡ポリウレタンの供給は、フィーダを用い、ホッパへは発泡ポリウレタンを定量的に供給した。また、フィーダにはアジテータを取り付けて攪拌し、発泡ポリウレタンの粉末がブリッジして押出機への供給が不安定になることを防止した。
さらに、フィーダから供給する発泡ポリウレタンの量は、押出機の供給部におけるホッパ内で回転するスクリューの表面の50%以上を覆わない範囲で供給した。これは、発泡ポリウレタン粉末が非常にブリッジしやすく、スクリュー表面の50%以上を覆った場合には、発泡ポリウレタン粉末の押出機への供給が安定せずに、押出機で押し出す樹脂量にバラツキが生じてプロセスが不安定になるからである。
また、押出機のスクリュー形状は、流路断面積比Rが4であって、かつ、断面積が変化するテーパ部を有する部分(加圧部)の長さをLとし、押出機のシリンダーの内径をDとするとL/Dが10であるものを用いた。
押し出して得られた減容ポリウレタンの形状(体積)及び重さから密度を求め、圧縮・減容の効果を定量的に評価した。
その結果、得られたポリウレタンの生成物は、密度0.55g/cmであった。
定量部のシリンダー温度を250℃、スクリューの回転速度を70rpm、せん断速度を66s−1とし、他の条件は実施例1と同様とした。
その結果、得られたポリウレタンの生成物は、密度が0.54g/cmであった。
押出機のホッパへ供給する発泡ポリウレタンとして、断熱用の発泡ポリウレタンを粉砕した後に熱媒のガスを真空減圧で除去したものを用いた。スクリューの回転速度は70rpm、せん断速度は66s−1とした。他の条件は実施例1と同様とした。
その結果、得られたポリウレタンの生成物は密度が1.02g/cmであった。
押出機の先端部に反応装置を取り付け、反応容器内の温度を250℃とし、反応容器内に薬剤としてエチレングリコールを注入することにより、薬剤が供給部側へ逆流するかどうかを確認した。スクリューの回転速度は70rpm、せん断速度は66s−1とした。他の条件は実施例1と同様とした。
その結果、得られたポリウレタンの生成物は密度が1g/cmであった。
図5は、押出機と反応装置とを組み合わせた発泡ポリウレタン減容処理装置を示す概略構成図である。
押出機については、図1の構成と同様であり、シリンダー1の先端部に反応容器104が接続されている。反応容器104の上流側に薬剤注入部105が設けてある。これにより、押出機で減容されたポリウレタンが更に減容されるようになっている。
なお、図示していないが、薬剤は、薬剤タンクから薬剤注入ポンプによって加圧し、薬剤注入部105を介して注入することが望ましい。薬剤が薬剤タンクに逆流することを防止するためである。
図6は、図5の変形例を示したものである。
本図においては、薬剤注入部105がシリンダー1の定量部2cの後段部分に設置してある。この構成によれば、ポリウレタンと薬剤とをスクリュー2によって機械的に混練することができる。
本実施例においては、発泡ポリウレタンの投入量と薬剤注入量との比を1:1とした。この場合、シリンダー1には、供給部よりも上流に薬剤の付着等は見られず、薬剤が発泡ポリウレタンの供給側へ逆流しないことが分かった。
薬剤注入量は、発泡ポリウレタンの投入量よりも少なくしてもよい。
本実施例においては、反応容器104の上流側又はシリンダー1の定量部2cの後段部分に薬剤注入部105を設けたものを示したが、これに限定されるものではなく、シリンダー1の先端部と反応容器104との接続部に薬剤注入部105を設けてもよい。押出機の圧縮工程を利用することにより、シリンダー1の内部も反応容器104の内部も高圧条件を維持することができるため、ポリウレタンと薬剤との反応を促進することができる。
ロール混練機を用いる場合を示す。
図9は、ロール混練機に内蔵された2本のロールを示したものである。
本図においては、2本のロール302の間に上方から発泡ポリウレタン401を供給し、混練して減容ポリウレタン402を得る。これを複数回繰り返す。2本のロール302の回転速度を異ならせることにより、2本のロール302の間を通過する発泡ポリウレタン401にせん断力を加えることができる。
ロール混練機に発泡ポリウレタンを供給し、加熱してせん断力を加える工程を複数回繰り返し、累積して2分間混練した。
ロールのサイズは、6インチであり、前後のロールそれぞれの回転速度は、22rpm、18rpmとし、クリアランスtを1.5mmにした。この条件は、発泡ポリウレタンに加わるせん断速度が21s−1の場合に相当する。ロールの表面温度は190℃とした。ロール間の圧力は3MPaとした。
得られたシート状の成型物の形状(体積)及び重さから密度を求めた。その結果、得られたポリウレタン生成物の密度は0.51g/cmであった。
押出機のスクリュー形状は、流路断面積比Rが4であって、かつ、断面積が変化するテーパ部を有する部分のL/Dが1.5であるものを用いた。スクリューの回転速度は70rpm、せん断速度は66s−1とした。他の条件は実施例1と同様とした。
その結果、定量部の圧力は最小値が0.3MPaで、最大値が5MPaの範囲で押出中に変動があり、実施例1に比べて圧力変動が約4MPa大きくなって不安定であった。得られたポリウレタンの生成物の密度は0.52g/cmであった。
圧縮部及び定量部の温度をいずれも200℃とした。他の条件は実施例6と同様とした。
その結果、定量部の圧力は最小値が0.2MPaで、最大値が5MPaの範囲で押出中に変動があり、実施例1に比べて圧力変動が約4MPa大きくなって不安定であった。得られた生成物の密度は0.52g/cmであった。
上記の実施例においては、シリンダーの直径が20mmの押出機を用いているが、処理量を十分に確保するためには、80mm以上150mm以下程度の大型の押出機を用いればよい。また、せん断によるポリマーの劣化によって生じる副生成物の生成を避けるため、せん断速度が500s−1以下の運転条件で行うことが望ましい。
押出機は、シリンダー内径Dが50mm、Rが6、L/Dが10のものを用い、せん断速度は176s−1とした。他の条件は実施例6と同様とした。
その結果、定量部の圧力は最小値が5MPaで、最大値が6MPaの範囲で押出中に変動した。
得られたポリウレタンの生成物の密度は0.60g/cmであった。
押出機は、シリンダー内径Dが152mm、Rが10、L/Dが10のものを用い、せん断速度は550s−1とした。他の条件は実施例6と同様とした。
その結果、定量部の圧力は最小値が6MPaで、最大値が7MPaの範囲で押出中に変動した。
得られたポリウレタンの生成物の密度は0.62g/cmであった。
押出機は、シリンダー内径Dが152mm、Rが20、L/Dが10のものを用い、せん断速度は550s−1とした。他の条件は実施例6と同様とした。
その結果、定量部の圧力は最小値が6MPaで、最大値が8MPaの範囲で押出中に変動した。
得られたポリウレタンの生成物の密度は0.65g/cmであった。
表1は、実施例1〜10のデータをまとめて示したものである。
Figure 0005553370
(比較例1)
押出機の定量部のシリンダー温度を120℃にして実験を行った。他の条件は実施例2と同様とした。
その結果、得られたポリウレタンの生成物の密度は0.21g/cmであった。
(比較例2)
押出機の定量部のシリンダー温度を400℃として実験を行った。他の条件は実施例2と同様とした。
その結果、得られたポリウレタンからの生成物の密度は0.56g/cmであった。しかし、生成物に焼け等が発生して変色し、みかけの粘度が低下していた。熱分解により分子量が低下したと考えられる。一般に、温度が400℃以上となると、ポリマーの骨格に含まれるC−C結合なども分解し、劣化が進行するためである。
(比較例3)
図4に示すピストン式の圧縮機を用いてせん断力を加えずにシリンダー内の温度を170℃、シリンダー内の圧力を5MPaとして圧縮した。
本図において、シリンダー1の内部に発泡ポリウレタン3を入れ、シリンダー1に挿入したピストン5により発泡ポリウレタン3を圧縮した。
その結果、得られた生成物の密度は0.35g/cmであった。
(比較例4)
押出機の先端部に反応装置を取り付け、押出機の定量部のシリンダー温度を120℃とし、反応容器内の温度を250℃とした。反応容器内に薬剤としてエチレングリコールを注入した場合に薬剤が供給部側へ逆流するかどうかを確認した。他の条件は実施例4と同様とした。
その結果、薬剤が供給側へ逆流した。
この理由は、以下の通りである。
押出機の温度が低く、ポリウレタンが軟化しない。このため、ポリウレタンを圧縮することができず、押出機のシリンダーの内部にあるポリウレタンの粒子間に隙間が生じる。この隙間から薬剤が漏れ出すためである。
(比較例5)
ロールに発泡ポリウレタンを供給し、加熱してせん断力を加える工程を複数回繰り返し、累積して2分間混練した。ロールのサイズは6インチであり、前後のロールそれぞれの回転速度は、22rpm、 18rpmとし、クリアランスtを10mmにした。この条件においては、発泡ポリウレタンに加わるせん断速度は3.2s−1に相当する。ロールの表面温度は190℃とした。ロール間の圧力は1MPaとした。
得られたシート状の成型物の形状(体積)及び重さから密度を求めた。
その結果、得られたポリウレタン生成物の密度は0.21g/cmであった。
(比較例6)
押出機は、シリンダー内径Dが55mm、Rが4、L/Dが10の二軸押出機を用いた。スクリューの回転速度は300rpm、クリアランスtは1mm、せん断速度は832s−1とし、定量部のシリンダーの温度は170℃に設定した。定量部の圧力は最小値が4MPaで、最大値が5MPaの範囲で押出中に変動した。
その結果、得られたポリウレタンの生成物は、密度が0.4g/cmであった。また、焼けが発生し、ガスも発生した。
表2は、比較例1〜6のデータをまとめて示したものである。
Figure 0005553370
本発明によれば、家電、自動車、建築物などに使用されている発泡ポリウレタンの廃棄物を連続的に処理し、高い密度に圧縮することができる。
また、本発明によれば、埋め立て前処理、あるいは、薬剤を用いた分解反応によるリサイクル処理の際の発泡ポリウレタンの供給における有効な手段を提供することができる。
1:シリンダー、2:スクリュー、2a:供給部、2b:加圧部、2c:定量部、3:発泡ポリウレタン、4:減容ポリウレタン、5:ピストン、6:流路断面、101:投入口、102:凸部、103:凹部、104:反応容器、105:薬剤注入部。

Claims (6)

  1. 発泡ポリウレタンの投入口を有し、130℃以上350℃以下に加熱し、20s −1 以上550s −1 以下のせん断速度を加えて、0.2MPa以上に加圧して前記発泡ポリウレタンの圧縮をすることにより減容するためのスクリュー単軸押出機と、
    前記スクリュー単軸押出機で圧縮された前記発泡ポリウレタンに薬剤を注入する薬剤注入部と、
    前記発泡ポリウレタンと前記薬剤とを反応させて前記発泡ポリウレタンを化学的に分解するための反応容器と
    を有し、前記薬剤は、エチレングリコールであることを特徴とする発泡ポリウレタン減容処理装置。
  2. 前記スクリュー単軸押出機は、らせん状の凸部及び凹部を有するスクリューを備えていることを特徴とする請求項1記載の発泡ポリウレタン減容処理装置。
  3. 前記スクリュー単軸押出機は、前記スクリューにテーパを有しない供給部と、前記スクリューにテーパを有する加圧部と、前記スクリューにテーパを有しない定量部とを含むことを特徴とする請求項記載の発泡ポリウレタン減容処理装置。
  4. 前記薬剤注入部は、前記定量部の後段部分、前記スクリュー単軸押出機の前記シリンダーの先端部と前記反応容器との接続部、又は前記反応容器に設置してあることを特徴とする請求項記載の発泡ポリウレタン減容処理装置。
  5. 前記スクリュー単軸押出機に供給される前記発泡ポリウレタンを減圧下で粉砕して脱気する処理を行うための粉砕脱気処理装置を前記投入口に接続したことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の発泡ポリウレタン減容処理装置。
  6. 記スクリューの形状は、前記供給部の流路断面積Aと前記定量部の流路断面積Bとの比である流路断面積比A/Bが4以上であり、かつ、前記シリンダーのうち前記加圧部に該当する部分の長さLと前記加圧部における前記シリンダーの内径Dとの比L/Dが10以上であることを特徴とする請求項2〜のいずれか一項に記載の発泡ポリウレタン減容処理装置。
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