JP4385832B2 - シート押出成形用口金およびシート製造方法 - Google Patents

シート押出成形用口金およびシート製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4385832B2
JP4385832B2 JP2004113993A JP2004113993A JP4385832B2 JP 4385832 B2 JP4385832 B2 JP 4385832B2 JP 2004113993 A JP2004113993 A JP 2004113993A JP 2004113993 A JP2004113993 A JP 2004113993A JP 4385832 B2 JP4385832 B2 JP 4385832B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lip
groove
sheet
tip
slit gap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004113993A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005297266A (ja
Inventor
宣嗣 千木良
正治 遠山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2004113993A priority Critical patent/JP4385832B2/ja
Publication of JP2005297266A publication Critical patent/JP2005297266A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4385832B2 publication Critical patent/JP4385832B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、シート押出成形用口金に関する。
従来より、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネートのフィルムなどのシートは、一般的に図9に示すような工程により製造している。
図9において、溶融材料を押出機1より押出し、その後ギアポンプ2で吐出量を一定にした後、フィルター3を介して異物を除去し、口金4に形成されたスリット間隙よりシートを吐出する方向に対し直交する口金幅方向(紙面に直交する方向。以下、単に幅方向ということもある。)に拡幅して吐出してシート化し、その後冷却ロール5でシート10を固化成形し、延伸装置6による延伸などの工程を経て、ワインダー7で巻き取られる。シートの幅方向厚みプロファイルは厚さ計8で測定し、製品レベルのシートを製造するには、厚み制御器9により、現在の厚みプロファイル測定値と目標値の差を算出し、目標値になるように口金4にフィードバックする。
シートの幅方向の厚み調整には口金4のスリット間隙の大きさを変化させて行うことが一般的であり、そのために口金4のリップ先端部に複数のスリット間隙調整機構が備えられている。スリット間隙調整機構は、ネジボルトを利用した手動方式、あるいはそれをモーター等の機械で駆動する方式、またはロッドの熱膨張を利用したヒートボルト方式などによってリップ先端を変形させ、スリット間隙を変化させている。
シート幅方向の厚みを調整する際は、上記の調整機構を幅方向で任意に複数操作することで厚みにムラのないフラットなシートが得られることになる。ただし、リップ先端部の動作の特徴として、リップ先端部の幅方向の変形は梁の撓みと同様の変形を生じる。これはすなわち、一ヶ所の調整機構を操作した場合、リップ先端部の変形はその調整機構の取付部だけでなく、周辺の調整機構の取付部まで変形の干渉を受けることになる。シートの厚み調整の際には、リップ先端部の変形の干渉を考慮して調整機構を操作することが求められるが、より細かい厚みムラを除去するためには、この干渉現象をできるだけ小さくすることが重要になる。このため特許文献1のように、リップ先端部の調整機構相互の間の外側に溝を設けることで、リップ先端部の剛性を低下させ干渉を小さくすることが提案・実施されている。
しかし、このリップ先端部の溝は細かい厚みムラ除去に効果を発揮するものの、シートの製造において別の課題を発生させていた。シートの製造では、口金からシート材料を吐出して、製品化を開始する前や品種を切り替える時などにリップ先端部をヘラ等の治具を用いて清掃するのが一般的である。この清掃の際、リップ先端部の下面にあたる部分にシート材料が付着することがあるが、上記のような溝がある場合溝の中にシート材料が入り込み、十分な清掃ができないばかりか、溝に入り込んだシート材料が製造中にシートに垂れ落ちてきて欠点となる問題が生じていた。さらに、シート製造中にはシート材料から昇華物が出てくることがしばしばあるが、同様に溝の中に堆積してシートに垂れ落ちてくる不具合が生じていた。
登録実用新案 第2543368号公報
本発明の目的は、リップ先端部の調整機構相互の間の外側に溝部を備え、かつ、この溝部にシート材料やその昇華物が堆積してシート欠陥になることの少ない、シート押出成形用口金を提供することにある。
本発明によれば、幅方向に延在するリップ先端部を下部に有する第1のリップと、前記幅方向に延在し、前記第1のリップにおける前記リップ先端部の内側に該リップ先端部との間にスリット間隙を形成する第2のリップと、前記リップ先端部の外側に先端が取り付けられ前記スリット間隙の大きさを調整可能に構成された複数の調整機構とを備え、前記リップ先端部は、前記各調整機構の先端を取り付ける取付部相互の間の外側に上下方向に延在する溝部が形成されているとともに、前記溝部の下端部が前記スリット間隙の下端部よりも後退している後退部を有するものであり、前記第1のリップは、前記溝部の前記下端部における前記後退部が前記リップ先端部に形成された段差によって形成されているものであり、前記後退部を有する前記溝部の下端側を覆い前記第1のリップに対して着脱可能なカバーを備え、前記カバーの下端部は前記スリット間隙の下端部よりも後退しているものであり、前記溝部の内外方向の深さは、前記リップ先端部の内外方向の厚みから前記スリット間隙下端部の内外方向の長さを引いたものより小さいことを特徴とする、シート押出成形用口金が提供される。
前記溝部の外側開口部の幅が前記溝部の最大幅よりも小さいもの、前記調整機構の内外方向の前記溝部深さが、口金幅方向の端部近傍においてその他の部分よりも深いもの、前記調整機構の内外方向の前記溝部深さが、前記溝部下端部から前記上端部に向かって漸増するものであることも提供される。
本発明における各部位および方向を図8により説明すると、第1のリップおよび第2のリップとは図8のa)−1、a)−2に示すように、2分割、3分割あるいはそれ以上の構成でなる口金のスリット間隙を構成する構造体そのものをさす。図8で、11は第1のリップ、12は第2のリップ、13はスリット間隙、14は調整機構、15はリップ先端部を示す。リップ先端部とはリップの破線で囲んだ部分で、詳しくはb)に示すように、リップの中でもスリット間隙を直接形成し、それ自身が変形してスリット間隙を変化させる部位である。同じくb)に示すように、リップ先端部の内側とは第1のリップ、第2のリップどちらの場合においてもスリット間隙の方向、すなわちシート材料が接触する面の側をさし、外側とは内側の反対方向をさす。また、スリット間隙を溶融材料が通過する方向を「下方向」といい、その反対方向を「上方向」という。
本発明によれば、以下に説明するとおり、シートの細かい厚みムラを除去し、よりフラットな厚みのシートが得やすく、さらにシート材料に欠点を生じさせることの少ない、シート押出成形用口金及びシート製造方法を得ることができる。
以下、本発明の最良の実施形態の例を、図面を参照しながら説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、本発明のシート成形用口金のリップ先端部の2つの実施形態の概略図である。図1において、(a)−1はリップ先端部に段差を設けた場合、(a)−2は傾斜を設けた場合を示し、それぞれ14は調整機構、15はリップ先端部、16は溝部、17はスリット間隙下端部、18は溝部下端部を示す。(a)−1、(a)−2どちらの場合も溝部下端部18が、スリット間隙下端部17よりも上方に後退しており、溝部16は後退した部分より上方にのみ設けられている。このような構成をとることで、リップ先端部を清掃する時にシート材料が溝部16に入り込みにくくなるため、シート製造に際して好ましい形態となる。この段差、傾斜の大きさは、製造するシートや条件によって様々であるが、スリット間隙下端部17と溝部下端部18の上下方向の距離22は1mm以上、さらには3〜15mm程度あることが好ましい。スリット間隙下端部17の内外方向の長さ23も同様で1mm以上、さらには3mm〜20mm程度あることが好ましい形態となる。
さらに好ましい形態として、溝部下端部18を閉鎖する閉鎖部を設けることが良い。図2に4つの実施形態を示すが、ここで19はカバー部、20は閉鎖部を示す。(a)−1、(a)−2はリップ先端部に段差、傾斜を設けさらに着脱可能なカバーを設けた場合の形態を示し、(b)−1、(b)−2は溝部下端部18を閉鎖部20で覆った場合の形態を示している。(a)の形態でカバー部19の下面(下端部)とスリット間隙下端部17の上下方向の距離は1mm以上、さらには3mm〜10mm程度あることが好ましい。このような形態をとることで、リップ先端部を清掃する時にシート材料が溝部16に入り込みにくくなり、さらにシート製造時の昇華物の溝部16への堆積を防ぐことができるので、さらに好ましい実施形態となる。(b)の形態の閉鎖部は溝部下端部18だけ溝部の加工をせずに残しておく方法や、一度上下方向に溝部16を形成した後、溝部下端部を溶接等によって閉鎖部20を設けても良い。特に(b)の形態の場合は(a)の形態に比べリップ先端部の剛性が高くなるので、閉鎖部20の上下方向の厚みはできるだけ薄くすることが好ましい。5mm以下、さらには1mm〜2mm程度にすることが好ましい。
カバーは一般的な構造鋼を用いても良く、ステンレス系の材質を用いても良い。製造するシート材料の温度条件が比較的低温で有れば、樹脂系の材料を用いても良い。
また、図3に示すように、調整機構の取付を調整機構固定ナット21によってリップ先端部15に固着しても良く、その場合、溝部16の口金幅方向の幅を、外側よりも内側を広くすること、すなわち図3(a)−2の右側に示すように外側の溝幅d(外側開口部の幅)よりも内側の溝幅D(溝部の最大幅)を広くすることで、固定ナット21の固着性とリップ先端部15の低剛性化を図ることも非常に良い実施形態となる。図3では溝部形状を内側で円形としているが、方形や楕円形などの形状にしても良い。外側開口部の幅dと溝の最大幅Dとの比d/D=0.2〜0.8程度にすることが好ましい。
また、図1(a)−1の形態に図示するように、溝部16の内外方向の深さL2は深い方が好ましいが、リップ先端部の内外方向の厚みをL1としたときにL2/L1=0.15〜0.7程度にすることが好ましい。
さらに、図4に示すように溝部16は口金幅方向の端部近傍の部分で深くしても良い。シート製造の際は幅方向の端部においてシート厚みの成形性が重要である。つまり、延伸工程でのクリップ把持や安定性を考慮してシート端部を厚く成形することがしばしばある。その際、口金も幅方向端部でよりフレキシブルに操作できることが好ましく、端部の溝を深くすることで、リップ先端部を変形させやすくすることができ、良い実施形態となる。溝を深くするのも製造するシートや条件によって様々であるが、端部から3〜15ヶ所程度の溝部を深くすることが好ましい。また、溝部深さを幅方向に渡って、段階的に変化させても良い形態となる。
さらに、溝部は口金幅方向の全ての調整機構の間に設けられていなくても良く、口金両端部のみに設けられている、調整機構の数本おきに設けられている等、口金幅方向で任意の位置に設けられている形態でも良い。
また、溝部16の内外方向の深さは上下方向に一様でなくても良く、場合によっては図5のように溝部下端部18を浅く、上方向に向かって段階的に深くしても良い形態である。
本発明のリップ先端部は図6の形態(a)−1に示すように、第1のリップに設けられていても良いし、形態(a)−2に示すように第1、第2の両方のリップに設けられていても良い形態となる。
また、リップ先端部に段差や傾斜等による後退部が設けられていなくても、図7に示すようにカバー等の閉鎖部を設けても良い。ただし、この場合は溝部へのシート材料の入り込み、昇華物の堆積は防ぎやすくなるものの、カバー下面(下端部)が、スリット間隙下端部17よりも下方向になるため、清掃が難しい等のデメリットもある。
本発明に用いる口金は一般的なTダイ、Iダイ、コートハンガーダイ、フィッシュテールダイのどれと組み合わせても良い。また調整機構として、ネジボルトを利用した手動方式、それをモーター等で駆動した機械方式、ロッドの熱膨張を利用したヒートボルト方式の内、どれか一つあるいは複数の組み合わせに応用しても良く、さらにはシート材料の温度を変えて溶融粘度を変え、シートの厚みを調整する粘度方式と組み合わせても良い。無論、厚さ計からフィードバック制御を行う自動厚み制御口金に用いても良い。
製造するシートは厚み方向に単層であっても2層以上の多層シートであっても良い。
本発明は以上のような構成を取ることが好ましい。
[実施例1]
上述のシート押出成形口金の内、第1のリップに図1(a)−1の形態のようにリップ先端部に段差を設けた口金を用いて、シートを製造した結果を説明する。リップ下端部の内外方向の大きさ23は10mm、段差の上下方向の大きさ22は5mmとし、溝部形状はスリット状で上下方向に一定とした。また、リップ先端部15の内外方向の厚みL1は23mm、溝部16の内外方向の深さL2は7mmとした。
シートの製造は、ポリエチレンテレフタレートを700kg/時間の吐出量で吐出する条件で、口金は、幅800mm、スリット間隙の大きさは1.8mmの設定とした。口金は、第1のリップ先端にヒートボルト方式の調整機構が幅方向に沿って複数取り付けられたものを、室温時に間隙プロファイルがフラットになるように整備・組立した。組立時に手動調整用の押し引きボルトを回転させて、スリット間隙の隣り合うボルト間の偏差を±10μmを目標に調整した。
該口金を溶融材料配管を介して、フィルター、押出機に接続するに際し、配管のフランジにはガスケットを設け、フランジ部で、配管と口金を接続した。接続後、口金にカートリッジヒーターを挿入し、この状態で口金の加熱を開始した。加熱は本体内部にカートリッジタイプのものを挿入し、温度設定は全ヒーターを282℃均一とし、温度が飽和後約5時間程度経過するまで加熱した。
この状態でシートの厚み設定を30μmとしてシート材料の吐出を開始した。口金の清掃は銅製のヘラを用いて行った。清掃時シート材料はスリット間隙下端部17の面に広がったが、段差が設けられているため、溝部16にシート材料が入り込むことはなく、製造途中で溝部から異物が落ちてくることはなく、安定してシートの製造を継続できた。またリップ先端部低剛性化の溝が設けられているため、シートの厚みムラも約3.5%のものを得ることができた。
[実施例2]
上述のシート押出成形口金の内、第1のリップに図2(a)−2の形態のようにリップ先端部に傾斜およびカバーを設けた口金を用いて、シートを製造した結果を説明する。リップ下端部の内外方向の大きさ23は7mm、傾斜部のスリット間隙下端部17から溝部下端部18までの上下方向の大きさ22は4mmとし、溝部形状はスリット状で上下方向に一定とした。カバーはステンレス製の厚み2mmのものを用いた。また、リップ先端部15の内外方向の厚みL1は20mm、溝部16の内外方向の深さL2は5mmとした。
シートの製造は、ポリプロピレンを900kg/時間の吐出量で吐出する条件で、口金は、幅950mm、スリット間隙の大きさは2.9mmの設定とした。口金は、第1のリップ先端にヒートボルト方式の調整機構が幅方向に沿って複数取り付けられたものを、室温時に間隙プロファイルがフラットになるように整備・組立した。組立時に手動調整用の押し引きボルトを回転させて、スリット間隙の隣り合うボルト間の偏差を±15μmを目標に調整した。
該口金を溶融材料配管を介して、フィルター、押出機に接続するに際し、配管のフランジにはガスケットを設け、フランジ部で、配管と口金を接続した。接続後、口金にカートリッジヒーターを挿入し、この状態で口金の加熱を開始した。加熱は本体内部にカートリッジタイプのものを挿入し、温度設定は全ヒーターを255℃均一とし、温度が飽和後約5時間程度経過するまで加熱した。
この状態でシートの厚み設定を50μmとしてシート材料の吐出を開始した。口金の清掃は竹製のヘラを用いて行った。清掃時シート材料はスリット間隙下端部17の面に広がったが、傾斜およびカバーが設けられているため、溝部16にシート材料が入り込むことおよび昇華物が堆積することはなく、製造途中で溝部から異物が落ちてくることはなく、安定してシートの製造を継続できた。またリップ先端部低剛性化の溝が設けられているため、シートの厚みムラも約3.2%のものを得ることができた。
[実施例3]
上述のシート押出成形口金の内、図6の形態(a)−2のように第1および第2のリップの両方に、図3の形態のような溝部16の奥が円形状のものを設け、さらに図4のように端部近傍だけ溝を深くした口金を用いて、シートを製造した結果を説明する。リップ下端部の内外方向の大きさ23は12mm、段差の大きさ22は8mmとし、溝部形状は上下方向に一定とした。また、リップ先端部15の内外方向の厚みL1は21mm、溝部16の内外方向の深さL2は6mmとした。口金両側の端部近傍の7ヶ所の溝深さをその他の部分よりも3mm深くした。外側開口部の幅dは3mm、溝の最大幅Dは5mmとした。
シートの製造は、ポリエチレンテレフタレートを1500kg/時間の吐出量で吐出する条件で、口金は、幅1200mm、スリット間隙の大きさは2.3mmの設定とした。口金は、第1のリップ先端にヒートボルト方式の調整機構が幅方向に沿って複数取り付けられたものを、室温時に間隙プロファイルがフラットになるように整備・組立した。組立時に手動調整用の押し引きボルトを回転させて、スリット間隙の隣り合うボルト間の偏差を±10μmを目標に調整した。
該口金を溶融材料配管を介して、フィルター、押出機に接続するに際し、配管のフランジにはガスケットを設け、フランジ部で、配管と口金を接続した。接続後、口金にカートリッジヒーターを挿入し、この状態で口金の加熱を開始した。加熱は本体内部にカートリッジタイプのものを挿入し、温度設定は全ヒーターを280℃均一とし、温度が飽和後約5時間程度経過するまで加熱した。
この状態でシートの厚み設定を18μmとしてシート材料の吐出を開始した。口金の清掃は銅製のヘラを用いて行った。清掃時シート材料はスリット間隙下端部17の面に広がったが、段差およびカバーが設けられているため、溝部16にシート材料が入り込むことならびに昇華物が堆積することはなく、製造途中で溝部から異物が落ちてくることはなく、安定してシートの製造を継続できた。またリップ先端部低剛性化の溝が設けられているため、シートの厚みムラも約3.3%のものを得ることができた。さらに、端部の溝部がその他の部分よりも深く設けられているため、シートの端部の厚み成形性が良く、延伸工程でのシートの破れなども発生しなかった。
[比較例1]
一方、本発明のようにリップ先端部に段差や傾斜を設けず、カバーも設置せずに溝部を設けた口金を用いてシートを製造すると、清掃時にシート材料が溝部に入り込み除去できなかったシート材料が製造中に落下したため、製造を一時中断、口金を交換せざるを得ない状況となった。
本発明は、シート押出成形用口金及びシート製造方法に応用することができるが、その応用範囲が、これらに限られるものではない。
本発明の一形態を説明するシート成形用口金の概略外形図である。 本発明の一形態を説明するシート成形用口金の概略外形図である。 本発明の一形態を説明するシート成形用口金の概略外形図である。 本発明の一形態を説明するシート成形用口金の概略外形図である。 本発明の一形態を説明するシート成形用口金の概略断面図である。 本発明の一形態を説明するシート成形用口金の概略外形図である。 本発明の一形態を説明するシート成形用口金の概略外形図である。 本発明の用語を説明するシート成形用口金の概略断面図である。 一般的なシート製造装置の概略外形図である。
符号の説明
1 押出機
2 ギアポンプ
3 フィルター
4 口金
5 冷却ロール
6 延伸行程
7 ワインダー
8 厚さ計
9 厚み制御器
10 シート
11 第1リップ
12 第2リップ
13 スリット間隙
14 調整機構
15 リップ先端部
16 溝部
17 スリット間隙下端部
18 溝部下端部
19 カバー部
20 閉鎖部
21 調整機構固定ナット
22 スリット間隙下端部17と溝部下端部18の上下方向の距離
23 スリット間隙下端部17の内外方向の長さ
L1 リップ先端部15の内外方向の厚み
L2 溝部16の内外方向の深さ

Claims (4)

  1. 幅方向に延在するリップ先端部を下部に有する第1のリップと、前記幅方向に延在し、前記第1のリップにおける前記リップ先端部の内側に該リップ先端部との間にスリット間隙を形成する第2のリップと、前記リップ先端部の外側に先端が取り付けられ前記スリット間隙の大きさを調整可能に構成された複数の調整機構とを備え、前記リップ先端部は、前記各調整機構の先端を取り付ける取付部相互の間の外側に上下方向に延在する溝部が形成されているとともに、前記溝部の下端部が前記スリット間隙の下端部よりも後退している後退部を有するものであり、前記第1のリップは、前記溝部の前記下端部における前記後退部が前記リップ先端部に形成された段差によって形成されているものであり、前記後退部を有する前記溝部の下端側を覆い前記第1のリップに対して着脱可能なカバーを備え、前記カバーの下端部は前記スリット間隙の下端部よりも後退しているものであり、前記溝部の内外方向の深さは、前記リップ先端部の内外方向の厚みから前記スリット間隙下端部の内外方向の長さを引いたものより小さいことを特徴とする、シート押出成形用口金。
  2. 前記溝部の外側開口部の幅が前記溝部の最大幅よりも小さいものである請求項1に記載のシート押出成形用口金。
  3. 前記調整機構の内外方向の前記溝部深さが、口金幅方向の端部近傍においてその他の部分よりも深いものである請求項1または2に記載のシート押出成形用口金。
  4. 前記調整機構の内外方向の前記溝部深さが、前記溝部下端部から前記上端部に向かって漸増するものである請求項1〜のいずれかに記載のシート押出成形用口金。
JP2004113993A 2004-04-08 2004-04-08 シート押出成形用口金およびシート製造方法 Expired - Lifetime JP4385832B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004113993A JP4385832B2 (ja) 2004-04-08 2004-04-08 シート押出成形用口金およびシート製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004113993A JP4385832B2 (ja) 2004-04-08 2004-04-08 シート押出成形用口金およびシート製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005297266A JP2005297266A (ja) 2005-10-27
JP4385832B2 true JP4385832B2 (ja) 2009-12-16

Family

ID=35329411

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004113993A Expired - Lifetime JP4385832B2 (ja) 2004-04-08 2004-04-08 シート押出成形用口金およびシート製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4385832B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5061237B2 (ja) * 2007-09-14 2012-10-31 東レバッテリーセパレータフィルム株式会社 改良されたクロスフローマニホールドを使用した押出金型
CN117656412B (zh) * 2024-01-31 2024-04-09 青州市汇源包装材料有限公司 四层共挤塑料薄膜挤出流延成型生产装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005297266A (ja) 2005-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20090174107A1 (en) Shaping Device and Method for Shaping and Cooling Articles, Especially Hollow Profiles
CN102892567B (zh) 膜制造装置及制造方法
JP4385832B2 (ja) シート押出成形用口金およびシート製造方法
JP2006205418A (ja) 押出機及びブレーカプレート
US7056112B2 (en) Extrusion die and method for using the same
EP1352728A1 (en) Apparatus and method for extruding multi layers resin molded product, pattern of layers easyly changeable with exchangeable flow guide block in nozzle
JP2009006598A (ja) 流延製膜装置
RU2602215C2 (ru) Кристаллизатор для непрерывного литья
WO2018062028A1 (ja) 熱可塑性樹脂フィルムの製造方法
US4719963A (en) Process for the production of a metal strand, more particularly in the form of a strip or section, by casting and apparatus for the performance of the process
US11964427B2 (en) Liquefier tube for an additive manufacturing system
CN103958093A (zh) 用于对金属进行连铸的模具
EP3284550A1 (de) Verfahren zum herstellen einer kokille für das stranggiessen von metallischen produkten, sowie eine kokille
JP4581237B2 (ja) シートの製造方法
CA2808764C (en) Fluid degassing device and method for degassing fluids
ITUD940093A1 (it) Sottolingottiera a pareti per colata continua
JP2006001030A (ja) ダイスおよびフィルムの製造方法
JPS62270314A (ja) 熱可塑性樹脂膜の成形方法及び装置
JP5824838B2 (ja) 溶融金属めっき鋼帯製造装置
JP2022013274A (ja) 液体分配金型
IT201900001035A1 (it) Lingottiera per colata continua
JPH04187416A (ja) 熱可塑性樹脂フィルム・シートの押出方法
JP2009226441A (ja) 金型及びこの金型を用いた成形方法
JP2020104296A (ja) 液体分配金型
JP2009023241A (ja) 流延製膜装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070403

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090608

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090616

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090811

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090908

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090921

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4385832

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121009

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121009

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131009

Year of fee payment: 4

EXPY Cancellation because of completion of term