JP4384104B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器 Download PDF

Info

Publication number
JP4384104B2
JP4384104B2 JP2005269518A JP2005269518A JP4384104B2 JP 4384104 B2 JP4384104 B2 JP 4384104B2 JP 2005269518 A JP2005269518 A JP 2005269518A JP 2005269518 A JP2005269518 A JP 2005269518A JP 4384104 B2 JP4384104 B2 JP 4384104B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fan
induction heating
heating cooker
turbo
suction port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005269518A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007080757A (ja
Inventor
武史 本多
伸明 荒金
誠二 坂上
満 本間
直人 岸本
哲也 庄子
博 大友
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Appliances Inc
Original Assignee
Hitachi Appliances Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Appliances Inc filed Critical Hitachi Appliances Inc
Priority to JP2005269518A priority Critical patent/JP4384104B2/ja
Priority to CNB200610153443XA priority patent/CN100512571C/zh
Priority to CN2008101850192A priority patent/CN101451737B/zh
Priority to CN2008101850205A priority patent/CN101451738B/zh
Publication of JP2007080757A publication Critical patent/JP2007080757A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4384104B2 publication Critical patent/JP4384104B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • Y02B40/126

Description

本発明は誘導加熱調理器に関するものである。
誘導加熱調理器は、誘導加熱コイルに高周波電流を流して発生する磁力線が、金属製の鍋を通過するときに鍋底に生じる渦電流によるジュール加熱を利用し、加熱調理を行う装置である。加熱時には鍋だけでなく、誘導加熱コイルや誘導加熱コイルを制御する電子基板などからも発熱が生じるため、ファンを用いて送風冷却が行われている。
従来の誘導加熱調理器の流路構造は、軸流ファンや多翼ファンを用いてトッププレートの吸気口から吸気した空気を電子基板に通風し、さらに誘導加熱コイルに通風するものである。こうした流路構造の例として文献1、2に開示された例がある。
特開2004−39263号公報 特開2002−110329号公報
近年、誘導加熱調理器は調理時間の短縮などの要請から、加熱コイルはより高出力化される傾向にあり、ロースターは大型の調理品に対応できるように内容積が大型化される傾向にある。
使用する鍋の種類は、高効率で加熱できる鉄鍋だけでなく、加熱効率の下がる非磁性ステンレス鍋でも使用されるようになっている。また、多種の鍋に対応できるように鉄、非磁性ステンレス製の鍋に加えてアルミ製、銅製鍋でも使用できる機種が製品化されているが、アルミ鍋の加熱効率は非磁性ステンレス鍋よりもさらに低い。
加熱コイルを制御する電子基板は、加熱コイルの下部にありロースターの余剰空間に配置されているが、加熱コイルの高出力化、対応鍋の多様化に伴い加熱コイルの制御部品は増加し電子基板の実装密度が高く、通風抵抗が大きくなるとともに熱損失も増大する傾向にある。また、ロースターの内容積の大型化により、電子基板の配置空間は縮小してしまい、電子基板は更に実装密度が高くなる傾向にある。
前述したように、特許文献1に開示された誘導加熱調理機の例は、軸流ファンにより吸気口から吸入した冷却風を電子基板と誘導加熱コイルに通風するものである。誘導加熱調理器は本体内部の機器の実装密度が高いため、通風抵抗が大きく、図11に示すように動作点が締切り点に近くなり、軸流ファンを用いた場合には騒音が大きくなるという課題があった。
また、特許文献2に開示された誘導加熱調理器における流路構造の例は、縦置き式の多翼ファンにより吸気口から吸入した冷却風を電子基板と誘導加熱コイルに通風するものである。多翼ファンは一般に、ファンの大きさに対して風量と圧力が大きくとれることから室内の換気用等に広く用いられる。
しかしながら図12に示すように、羽根車の回転方向と羽根の出口方向とが一致する前向き羽根であることから、羽根車出口の絶対速度C2が非常に大きくなる特性がある。絶対速度C2は、ファン出口の圧力損失ΔP=ρ/2×C2 2となるため、通風抵抗が増大し、さらにはファンケーシング内部の流れに悪影響が及ぼしたり、局所的な騒音源となるといった課題があった。
本発明は、前記不具合を解決するものであり、特に電子基板部品の配置自由度を高めるとともに、加熱コイルの高出力化、ロースターの内容積の大型化による高密度実装状態でも高風量でかつ、低騒音かつ小型な送風構造を有した誘導加熱調理器を提供するものである。
上記課題を解決するため、本体上面にトッププレートを備え、前記本体内には、前記トッププレートの下方に設けた複数個の加熱コイルと、前記複数個の加熱コイルの駆動を制御する基板と、前記加熱コイルと前記基板を冷却するファンと、を設けた誘導加熱調理器において、
第1の手段は、前記ファンは、吸込口、ターボファン、複数の吐出口、前記ターボファンを覆うファンケーシング、前記ターボファンを駆動するファンモータとから構成され、前記吸込口に導かれた冷却風を、前記ターボファン内で90度流れの方向を偏向した後、前記ファンケーシング内でさらに90度流れの方向を偏向することで、前記吸込口と前記複数の吐出口の方向を前記ファンの軸方向と一致させ、前記複数の吐出口から冷却風を供給するものであり、誘導加熱調理器の全高さHと前記ターボファンの外径D2の比D2/H0.34〜0.91としたものである。
第2の手段は、前記ファンは、吸込口、ターボファン、複数の吐出口、前記ターボファンを覆うファンケーシング、前記ターボファンを駆動するファンモータとから構成され、前記吸込口に導かれた冷却風を、前記ターボファン内で90度流れの方向を偏向した後、前記ファンケーシング内でさらに90度流れの方向を偏向することで、前記吸込口と前記複数の吐出口の方向を前記ファンの軸方向と一致させ、前記複数の吐出口から冷却風を供給するものであり、前記ターボファンの外径D2100mm〜214mmの範囲内であり、ターボファンの運転回転数を1800〜4800[min-1]としたものである。
第3の手段は、前記ファンは、吸込口、ターボファン、複数の吐出口、前記ターボファンを覆うファンケーシング、前記ターボファンを駆動するファンモータとから構成され、前記吸込口に導かれた冷却風を、前記ターボファン内で90度流れの方向を偏向した後、前記ファンケーシング内でさらに90度流れの方向を偏向することで、前記吸込口と前記複数の吐出口の方向を前記ファンの軸方向と一致させ、前記複数の吐出口から冷却風を供給するものであり、前記ターボファンの外径D 2 が120mmであり、ターボファンの運転回転数を1200〜4500[min -1 ]としたものである。
本願発明によれば、電子基板部品の配置自由度を高めるとともに、加熱コイルの高出力化、ロースターの内容積の大型化による高密度実装状態でも高風量でかつ、騒音の小さく小型の送風構造を有した誘導加熱調理器を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について図1〜図3に従って説明する。
本実施例は、二つの誘導加熱部と、一つのヒータ加熱部と、一つのロースターとを備えた誘導加熱調理器を例にとって説明する。
先ず、本発明の一実施例の誘導加熱調理器の全体構造について説明する。図1は本発明の誘導加熱調理器において、右の誘導加熱部のほぼ中央で切断した側面断面図である。また図中の矢印は冷却風を表している。図2は本発明の誘導加熱調理器の外観傾斜図であり、本発明に係る誘導加熱調理器、及び従来の誘導加熱調理器に共通した代表構造を示した図である。図3は本発明の誘導加熱調理器において、トッププレート等を本体から取り外し、電子基板とファンの実装を示した分解傾斜図である。
トッププレート1は、本体2の上面に設けられ、ガラス製で鍋などの負荷を載置する。
トッププレート1の下部には、右の誘導加熱部に対応した誘導加熱コイル3、左の誘導加熱部に対応した誘導加熱コイル4があり、高周波電流が流れることにより磁力線を発生し、負荷である鍋を加熱する。
本体2内部の後背部には、ターボファンを用いたファン5が設けられ、電子基板6,7,8や、誘導加熱コイル3を冷却する。ファン5は、吸込口9、羽根車10、吐出口11,12、ファンケーシング13、ファンモータ14とから構成される。ここでは、代表例として3枚の基板と、二口のファン吐出口を用いた場合を示している。
本体2の吸気口15から吸気された冷却風は、ファン5の吸込口9に導かれ、ファンモータ14により駆動される後ろ向きのもしくは羽根を持つ羽根車10によって運動量を与えられ、羽根車10内で90度流れの方向を偏向した後、ファンケーシング13内でさらに90度流れの方向を偏向し、吐出口12から電子基板6,7,8に供給し、吐出口11から誘導加熱コイル3に供給される。ファン5と電子基板6,7,8側、また吸気口15側とはファンケーシング13により仕切られている。吸込口9と吐出口11,12の方向はファン5の軸方向と一致する方向に配置される。ファン5の吸込口9と吸気口15の吸込流路を隔てたファンケーシング13に吸込口9へ整流空気を導くためのマウスリング31を設けている。
吸気口15は、本体2後部側に設けられ、本体2内部の冷却風の入口である。電子基板6,7,8は複数の基板で構成され、誘導加熱コイル3の下方に配置され、右の誘導加熱コイル3と左の誘導加熱コイル4等を制御する。本体2内部を冷却した冷却風は排気口16を抜けて外部に排出される。
本体2前面には操作部17を設けており、機器全体の電源スイッチや、誘導加熱コイル3,4やラジエントヒータ21の出力調整ツマミなどを配置している。本体2の上面手前には、液晶パネル18を配置しており、誘導加熱部の出力を液晶で表示し、使用者に加熱出力の強さを伝達する。
ロースター19は、本体2左下側に設けられ、ヒータ加熱式で、焼魚の調理などに用いられる。ロースター排気口20は排気口16に併設され、ロースター19から発生する油煙などを排出する出口である。
ラジエントヒータ21は、本体2内部の後方に設けられたヒータ加熱部であり、誘導加熱方式では加熱できない鍋、容器などでの調理時に用いられる。
通気口22は、誘導加熱コイル3を支持する板に設けられた開口であり、誘導加熱コイル3の下方近傍に設けられる。また、通気口23は、ファン5の吐出口11から吹出した冷却風を直接誘導加熱コイル3に吹き付けるために設けた開口である。また、左側の誘導加熱コイル4の下方近傍に用いる通気口は、必要に応じて設けられるもので、ロースター19の配置に合わせて誘導加熱コイル4の下方や周囲の近傍に設けられる。本実施例では、右側の誘導加熱コイル3のみ通気口を設けた構造で説明する。
以上の構成において、全体の動作を説明する。
鍋を右の誘導加熱部上、すなわち右の誘導加熱コイル3上方のトッププレート1上に栽置し、操作部17の電源スイッチをオンし、右の誘導加熱部に対応した出力調整ツマミを好みの出力に調節する。
すると電子基板6,7,8は右の誘導加熱コイル3に高周波電流を流し、誘導加熱コイル3から磁力線を発生させ、鍋を過熱する。同時に、電子基板6,7,8はファン5を駆動する。
駆動されたファン5は、吸気口15から外気を吸気し、冷却風を電子基板6,7,8に吹き付け、これを冷却する。電子基板6,7,8を冷却した冷却風は、上方に向かい、通気口22及び通気口23を通り、誘導加熱コイル3等が配置された空間に吹出され、主に右の誘導加熱コイル3に吹き付けられて、これを冷却し、その後、本体2の後部に設けられた排気口16から外気に排気される。
次に、本発明に係るファン5の実施例の詳細について説明する。
本発明の一実施例として、先に述べた図1と図4〜図6を用いて実施例1を説明する。
図4は本発明の誘導加熱調理器において、回転数を一定とし、誘導加熱調理器の全高さHと前記ターボファンの外径D2のなす比D/Hと、風量、騒音レベルを示した図である。図5は、誘導加熱調理器内部を冷却するために必要な風量とその風量を誘導加熱調理器に送り込むために必要な静圧を示すシステムカーブと、誘導加熱調理器内の発熱部材を効率良く冷却するための風量と前記ターボファンの外径D2の関係を示す。図6はターボファンから出た流れのベクトルを示している。図6のC2はファン出口速度、Cm2は、ファン出口速度の径方向成分、Cu2はファン出口速度の回転方向成分を示し、C3はファンからでてファンケーシングに衝突する速度、Cm3は、C3の径方向成分、Cu3はC3の回転方向成分を示している。
まず、誘導加熱調理器の全高さHと同じ高さ方向をファンケーシング高さHとする。図4は、誘導加熱調理器の全高さHと前記ターボファンの外径D2のなす比D/Hを横軸にとり、誘導加熱調理器内の発熱部材を冷却するために必要な風量とその時の騒音レベルを縦軸に示している。また、図4、5では、代表的に鉄鍋を加熱する際に誘導加熱調理器内発熱部材を冷却するために必要な風量を0.6m3/minとし、アルミ製の調理器具を加熱する際に誘導加熱調理器内発熱部材を冷却するために必要な風量を2.5m3/min として示してある。これは、鉄鍋を加熱する際に誘導加熱調理器内発熱部材の総熱損失が600W、アルミ鍋を加熱する際に誘導加熱調理器内発熱部材の総熱損失が2200Wであり、各々を冷やすために必要な風量である。
誘導加熱調理器の高さは、キッチンへの据付のため、約240mmと高さに制限がある。このため、電子基板を納める容積が小さく、高密度実装になる傾向があり、冷却風量を多くするためには、ターボファンの昇圧を大きくする必要がある。しかし、ターボファンの外径D2は、ファンケーシング高さHよりも大きくすることはできないとともに、ファンケーシング高さHは誘導加熱調理器の高さよりも小さくする必要がある。ターボファンで生じる昇圧を大きくするためには、ターボファンの外径D2を小さくし、回転数を大きくするという手法もある。しかし、ターボファンの外径D2を小さくし、回転数を増加させると騒音が大きくなるといった懸念がある。そこで、ターボファンの外径D2には、誘導加熱調理器の高さの関係から最適な外径の範囲が存在する。
まず、図4、5の誘導加熱調理器の全高さH(代表的に234mmとした)と前記ターボファンの外径D2のなす比D/Hを0.21の場合について説明する。ここでは、図5に示すようにターボファンの外径D2は50mmとなりシステムカーブとファン特性の交点であるA点で運転する。これでは、ファンの昇圧が足りず鉄鍋加熱時に必要な風量を得ることができない。
続いて、D/Hが0.34、すなわちターボファンの外径D2が80mmの状態では、システムカーブとファン特性の交点であるB点で運転する。このB点ではじめて鉄鍋加熱時に必要な風量0.6m3/minを得ることができる。しかし、D/Hが0.34〜0.5の範囲では、システムカーブとファン特性の交点であるB点とC点の間で運転するため、鉄鍋加熱時に必要な風量0.6m3/min以上を得ることができるが、アルミ鍋加熱時に必要な風量2.5m3/minを得ることができない。
次に、D/Hが0.5〜0.91の間ではシステムカーブとファン特性の交点であるC点とD点の間で運転するためアルミ鍋加熱時に必要な風量2.5m3/min以上を得ることができる。一方、D/Hが0.91以上では、システムカーブとファン特性の交点であるE点で運転するため、またアルミ鍋加熱時に必要な風量2.5m3/minを得ることができなくなる。
これは、ターボファンの外径D2とファンケーシングの高さもしくは誘導加熱調理器の高さとの透間がなくなるためである。図6に示すファン出口のベクトル図を用いて説明する。これは、ターボファンの外径D2とファンケーシングの高さもしくは誘導加熱調理器の高さとの透間が小さくなり、ファンから吹出るファン出口速度C2がファンからでてファンケーシングに衝突する間に十分減速ができなくなる。
したがって、ファンケーシングに衝突する際の圧力損失が大きくなり、必要な昇圧ができず風量が低下する。さらには、ファンケーシングに衝突する速度C3が大きいため衝突する際の流体音が大きくなり、誘導加熱調理器の騒音増加につながり運転では望ましくない。
本発明の一実施例として、先に述べた図6と図7を用いて実施例1を説明する。
図7はターボファンの外径D2と回転数を変化させた場合、騒音レベル55dB(A)を越えないようにしたターボファンの外径D2と回転数との組合せのファン特性を示す。騒音レベル55dB(A)とは、生活活動の与える影響が大きいと感じる騒音の大きさに相当する。
図7では、代表的に鉄鍋を加熱する際に誘導加熱調理器内発熱部材を冷却するために必要な風量を0.6m3/minとし、アルミ製の調理器具を加熱する際に誘導加熱調理器内発熱部材を冷却するために必要な風量を2.5m3/min として示してある。これは、鉄鍋を加熱する際に誘導加熱調理器内発熱部材の総熱損失が600W、アルミ鍋を加熱する際に誘導加熱調理器内発熱部材の総熱損失が2200Wであり、各々を冷やすために必要な風量である。
誘導加熱調理器の高さは、キッチンへの据付のため、約240mmと高さに制限がある。このため、電子基板を納める容積が小さく、高密度実装になる傾向があり、冷却風量を多くするためには、ターボファンの昇圧を大きくする必要がある。
しかし、ターボファンの外径D2は、ファンケーシング高さHよりも大きくすることはできないとともに、ファンケーシング高さHは誘導加熱調理器の高さよりも小さくする必要がある。また、ターボファンの外径D2とファンケーシングの高さもしくは誘導加熱調理器の高さとの透間がなくなると、ファンから吹出るファン出口速度C2がファンからでてファンケーシングに衝突する間に十分減速ができず、ファンケーシングに衝突する際の圧力損失が大きくなり、必要な昇圧ができなくなり、風量が低下する。さらには、ファンケーシングに衝突する速度C3が大きいため衝突する際の流体音が大きくなり、誘導加熱調理器の騒音増加につながる。
また、ターボファンで生じる昇圧を大きくするためには、ターボファンの外径D2を小さくし、回転数を大きくするという手法もある。しかし、回転数を増加させると騒音レベル55dB(A)を越えてしまう。そこで、ターボファンの外径D2と回転数には、誘導加熱調理器の高さの関係と騒音から最適なターボファン外径と回転数の範囲が存在する。それは、図7より明らかになる。
まず、鉄鍋加熱時に必要な風量0.6m3/minを得るためには、システムカーブとファン特性の交点であるF点で運転する必要がある。ここで、図4で説明した誘導加熱調理器の全高さHとターボファンの外径D2のなす比D/Hは0.91を越えると風量が低下することからターボファンの外径D2は214mmが上限となる。
この場合、回転数は800 min-1にて鉄鍋加熱時に必要な風量0.6m3/min以上を得ることができる。一方、騒音レベル55dB(A)を越えない範囲でターボファンの外径D2を小さくし、回転数を大きくした場合、ターボファンの外径D2が60mm、回転数は5900 min-1で鉄鍋加熱時に必要な風量0.6m3/min以上を得ることができる。
次に、アルミ鍋加熱時に必要な風量2.5m3/min以上を得るためのターボファン外径と回転数について説明する。アルミ鍋加熱時に必要な風量2.5m3/minをえるためにはシステムカーブとファン特性の交点であるG点で運転する必要がある。ターボファンの外径D2を214mmの上限にした場合、回転数は1800 min-1にてアルミ鍋加熱時に必要な風量2.5m3/min以上を得ることができる。
しかし一方、騒音レベル55dB(A)を越えない範囲でターボファンの外径D2を小さくし、回転数を大きくした場合、ターボファンの外径D2が100mm、回転数は4800 min-1で鉄鍋加熱時に必要な風量2.5m3/min以上を得ることができる。
これにより、ターボファンを用いて、調理器具を加熱する際に、調理器具の材質が鉄、アルミ製のときともに効率良く冷却できるターボファンの外径D2が100〜214mmの時に回転数1800〜4800 min-1となる。
本発明の一実施例として、図8〜図10を用いて実施例3を説明する。
図8は本発明の本体上面にトッププレートを備え、前記本体内には、前記トッププレートの下方に設けた複数個の加熱コイルと、前記複数個の加熱コイルの駆動を制御する基板と、前記加熱コイルと前記基板を冷却するファンと、ファンを駆動するモータを設けた誘導加熱調理器において、鍋材質における誘導加熱調理器内の発熱部材、例えば電子基板、コイルなどの熱損失と、発熱部材を効率良く冷やすために必要な風量を示す。また、図9は、鍋材質における発熱部材を効率良く冷やすために必要な風量とその風量を生むための回転数を示している。なお、図8では、代表的に鉄鍋を加熱する際に誘導加熱調理器内の発熱部材を冷却するための風量を0.6m3/minとし、アルミ製の調理器具を加熱した場合に誘導加熱調理器内の発熱部材を冷却するための風量を2.5m3/min として示してある。これは、鉄鍋を加熱する際に誘導加熱調理器内の発熱部材の総熱損失が600W、アルミ鍋を加熱する際に誘導加熱調理器内の発熱部材の総熱損失が2200Wであり、各々を冷やすために必要な風量である。
図8に示すようにアルミ材質でできた調理器具は鉄製の調理器具に比べ、加熱効率が低いため、熱損失が非常に大きくなる。そのため、誘導加熱調理器内の発熱部材である電気基板、コイルを冷やすための風量が大きく異なる。したがって、調理器具の材質によって誘導加熱調理器を冷却するために必要最低限の風量を生むべく回転数を変化させることができる。これにより、誘導加熱調理器を使用する環境において、低騒音空間、ファンの使用電力量並びに誘導加熱調理器の省電力化を実現することができる。また、アルミ製の調理器具を加熱する場合に誘導加熱調理器内の発熱部材を冷却するための風量が最大風量、鉄製の調理器具を加熱する場合に誘導加熱調理器内の発熱部材を冷却するための風量が最小風量であるため、アルミ製の調理器具を加熱する場合に最大回転数、鉄製の調理器具を加熱する場合に最小回転数に設定することができ、誘導加熱調理器を使用する環境において、低騒音空間、ファンの使用電力量並びに誘導加熱調理器の省電力化を実現することができる。
また、図10は、代表的に冷却ファンにターボファンを用いた場合を記載する。図10は、ターボファン外径D2を120mmとした場合に、誘導加熱調理器内部を冷却するために必要な風量とその風量を誘導加熱調理器に送り込むために必要な静圧を示すシステムカーブ、誘導加熱調理器内部に冷却するために必要な風量を吸い込むファンの特性を示す。図10より、鉄製を加熱する際の必要風量0.6m3/minを生むために必要な回転数1200min-1、アルミ製を加熱する際の必要風量2.5m3/minを生むために必要な回転数4500min-1が算出できる。また、図10のファン騒音特性から4500min-1時は、騒音レベル55dB(A)よりしたを満足することが可能である。騒音レベル55dB(A)とは、生活活動の与える影響が大きいと感じる騒音の大きさに相当する。したがって、使用する調理器具の材質が変わっても、ターボファンの外径D2を120mmとした場合、回転数1200〜4500min-1の範囲で、誘導加熱調理器内を冷却と、低騒音環境の実現が可能となる。
右の誘導加熱部のほぼ中央で切断した側面。 断面本発明の一実施例の誘導加熱調理器を示した外観傾斜図。 トッププレート等を本体から取り外し、電子基板とファンの実装を示した分解傾斜図。 本発明の第一の実施例の誘導加熱調理器において、誘導加熱調理器の全高さHと前記ターボファンの外径D2のなす比D/Hと風量、騒音レベルを示した図。 本発明の第一の実施例の誘導加熱調理器において、誘導加熱調理器内の発熱部材を効率良く冷却するための風量と前記ターボファンの外径D2の関係図。 本発明の第一の実施例の誘導加熱調理器において、ターボファンから出た流れのベクトル図。 本発明の第二の実施例の誘導加熱調理器において、ターボファンの外径D2と回転数との組合せのファン特性図。 本発明の第三と第4の実施例の誘導加熱調理器において、鍋材質における誘導加熱調理器内の発熱部材の熱損失と、効率良く冷やすために必要な風量の関係図。 本発明の第三と第4の実施例の誘導加熱調理器において、鍋材質における誘導加熱調理器内を効率良く冷やすために必要な風量とファン回転数の関係図。 本発明の第三と第4の実施例の誘導加熱調理器において、鍋材質における誘導加熱調理器内を効率良く冷やすために必要な風量とターボファン回転数の関係図。 軸流ファンの一般的な特性を示した図。 多翼ファンとターボファンを比較した模式図。
符号の説明
1・・・トッププレート
2・・・本体
3、4・・・誘導加熱コイル
5・・・ファン
6,7,8、・・・電子基板
9・・・吸込口
10・・・羽根車
11,12・・・吐出口
13・・・ファンケーシング
14・・・ファンモータ
15・・・吸気口
16・・・排気口
17・・・操作部
18・・・液晶パネル
19・・・ロースター
20・・・ロースター排気口
21・・・ラジエントヒータ
22,23・・・通気口
24・・・上方流路壁面
25・・・水切り板
26・・・下方流路壁面
27・・・傾斜部
28・・・遮蔽部材
29・・・排水口
30・・・後背部流路壁面
31・・・マウスリング

Claims (3)

  1. 本体上面にトッププレートを備え、前記本体内には、前記トッププレートの下方に設けた複数個の加熱コイルと、前記複数個の加熱コイルの駆動を制御する基板と、前記加熱コイルと前記基板を冷却するファンと、を設けた誘導加熱調理器において、
    前記ファンは、吸込口、ターボファン、複数の吐出口、前記ターボファンを覆うファンケーシング、前記ターボファンを駆動するファンモータとから構成され、前記吸込口に導かれた冷却風を、前記ターボファン内で90度流れの方向を偏向した後、前記ファンケーシング内でさらに90度流れの方向を偏向することで、前記吸込口と前記複数の吐出口の方向を前記ファンの軸方向と一致させ、前記複数の吐出口から冷却風を供給するものであり、
    誘導加熱調理器の全高さHと前記ターボファンの外径D2の比D2/Hが0.34〜0.91であることを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 本体上面にトッププレートを備え、前記本体内には、前記トッププレートの下方に設けた複数個の加熱コイルと、前記複数個の加熱コイルの駆動を制御する基板と、前記加熱コイルと前記基板を冷却するファンと、を設けた誘導加熱調理器において、
    前記ファンは、吸込口、ターボファン、複数の吐出口、前記ターボファンを覆うファンケーシング、前記ターボファンを駆動するファンモータとから構成され、前記吸込口に導かれた冷却風を、前記ターボファン内で90度流れの方向を偏向した後、前記ファンケーシング内でさらに90度流れの方向を偏向することで、前記吸込口と前記複数の吐出口の方向を前記ファンの軸方向と一致させ、前記複数の吐出口から冷却風を供給するものであり、
    前記ターボファンの外径D2が100mm〜214mmの範囲内であり、ターボファンの運転回転数が1800〜4800[min-1]であることを特徴とする誘導加熱調理器。
  3. 本体上面にトッププレートを備え、前記本体内には、前記トッププレートの下方に設けた複数個の加熱コイルと、前記複数個の加熱コイルの駆動を制御する基板と、前記加熱コイルと前記基板を冷却するファンと、を設けた誘導加熱調理器において、
    前記ファンは、吸込口、ターボファン、複数の吐出口、前記ターボファンを覆うファンケーシング、前記ターボファンを駆動するファンモータとから構成され、前記吸込口に導かれた冷却風を、前記ターボファン内で90度流れの方向を偏向した後、前記ファンケーシング内でさらに90度流れの方向を偏向することで、前記吸込口と前記複数の吐出口の方向を前記ファンの軸方向と一致させ、前記複数の吐出口から冷却風を供給するものであり、
    前記ターボファンの外径D 2 が120mmであり、ターボファンの運転回転数が1200〜4500[min -1 ]であることを特徴とする誘導加熱調理器。
JP2005269518A 2005-09-16 2005-09-16 誘導加熱調理器 Active JP4384104B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005269518A JP4384104B2 (ja) 2005-09-16 2005-09-16 誘導加熱調理器
CNB200610153443XA CN100512571C (zh) 2005-09-16 2006-09-15 感应加热烹调器
CN2008101850192A CN101451737B (zh) 2005-09-16 2006-09-15 感应加热烹调器
CN2008101850205A CN101451738B (zh) 2005-09-16 2006-09-15 感应加热烹调器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005269518A JP4384104B2 (ja) 2005-09-16 2005-09-16 誘導加熱調理器

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009073068A Division JP2009176743A (ja) 2009-03-25 2009-03-25 誘導加熱調理器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007080757A JP2007080757A (ja) 2007-03-29
JP4384104B2 true JP4384104B2 (ja) 2009-12-16

Family

ID=37940821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005269518A Active JP4384104B2 (ja) 2005-09-16 2005-09-16 誘導加熱調理器

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4384104B2 (ja)
CN (3) CN100512571C (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010272459A (ja) * 2009-05-25 2010-12-02 Mitsubishi Electric Corp 誘導加熱調理器

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN2677783Y (zh) * 2003-05-19 2005-02-09 黎奋信 电磁炉
CN2624084Y (zh) * 2003-06-18 2004-07-07 陈辉全 电磁炉
JP4245186B1 (ja) * 2007-11-02 2009-03-25 アサヒ機装株式会社 汚泥掻き寄せ装置のチェーン装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN101451738A (zh) 2009-06-10
CN101451737A (zh) 2009-06-10
JP2007080757A (ja) 2007-03-29
CN100512571C (zh) 2009-07-08
CN101451738B (zh) 2011-09-28
CN101451737B (zh) 2012-02-08
CN1937865A (zh) 2007-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4384100B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4492365B2 (ja) 加熱調理器
JP4310300B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2007311213A (ja) 誘導加熱調理器
JP5028152B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4900141B2 (ja) 加熱調理器
JP4206416B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4206356B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2008311092A (ja) 誘導加熱調理器
JP5092566B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP3539364B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4384104B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2013026167A (ja) 誘導加熱調理器
JP2009176743A (ja) 誘導加熱調理器
JP4988502B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4206429B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4384099B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5035260B2 (ja) 組込み式加熱調理器
JP5045563B2 (ja) 加熱調理器
CN220506775U (zh) 一种中心烹饪设备及具有其的厨房联动设备
JP4973388B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5437096B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5286168B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5492675B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5029478B2 (ja) 組込み式加熱調理器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071121

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090325

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090915

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090924

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4384104

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131002

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350