JP4383937B2 - スチリル誘導体及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、有機エレクトロルミネッセンス材料として有用な新規スチリル誘導体及びその製造方法に関する。
無機蛍光体を発光材料として用いた無機エレクトロルミネッセンス素子は、例えばバックライトとしての面状光源やフラットパネルディスプレイ等の表示装置に用いられている。無機エレクトロルミネッセンス素子はこれを発光させるのに高電圧の交流が必要である。近年、有機蛍光色素を発光層とし、これと電子写真の感光体等に用いられている有機電荷輸送化合物とを積層した二重構造を有する有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と呼ぶ。)が提案されている。有機EL素子は、無機エレクトロルミネッセンス素子に比べ、低電圧駆動、高輝度に加えて多数の色の発光が容易に得られるという特徴があることから、素子構造や有機蛍光色素、有機電荷輸送化合物について数多くの化合物が提案されている。
有機EL素子は、有機発光層を2つの電極で挟んだ構造であり、陽極から注入された正孔と陰極から注入された電子とが発光層中で再結合して光を発する。この有機EL素子には2つのタイプがある。一つは、蛍光色素を電荷輸送層中に添加したものである。もう一つは、蛍光色素を単独に用いるものである。後者の素子は、蛍光色素が電荷の一つである正孔のみを輸送する正孔輸送層及び/又は電子のみを輸送する電子輸送層とが積層しているような場合に発光効率が向上することが知られている。有機EL素子に使用される正孔輸送材料は、トリフェニルアミン誘導体を中心として多種多様な材料が知られている。しかし意外にも、電子輸送材料に関する提案は少ない。
これまでに提案されている電子輸送材料としては、例えば、オキシン誘導体の金属錯体、オキサジアゾール環を複数持つ化合物、キノキサリン誘導体等がある。また、下記一般式(6)で表わされるビススチリル誘導体を発光層に用いることも種々提案されており(例えば特許文献1及び2参照)、本発明者もその一種を提案している(例えば特許文献3参照)。このビススチリル誘導体によれば、波長が435nmでの青色の発光が可能である。しかし、更に長波長で発光する発光物質の開発が望まれていた。
Figure 0004383937
特開平2−222484号公報 特開平2−247277号公報 特開2004−6271号公報 J. Appl. phys., 65, 3610. 1989 Jpn. J. Appl. Phys., 27, L269, 1988
従って本発明の目的は、青色よりも長波長で発光する有機EL素子用の発光物質を提供することにある。
本発明は、下記一般式(1)で表わされることを特徴とするスチリル誘導体を提供することにより前記目的を達成したものである。
Figure 0004383937
また本発明は、前記スチリル誘導体の好ましい製造方法として、下記一般式(3)及び下記一般式(4)でそれぞれ表される4−スチリルベンズアルデヒド化合物及び下記一般式(5)で表されるp−キシレンビス−(トリフェニルホスホニウムハロゲン)を反応させることを特徴とする製造方法を提供するものである。
Figure 0004383937
本発明によれば新規なスチリル誘導体及びその製造方法が提供される。かかるスチリル誘導体は約450nmで発光する有機EL素子用の発光物質として特に有用である。
本発明のスチリル誘導体は、長い直線的共役系構造部分を持つ化合物である。本発明のスチリル誘導体は、一般式(1)においてスチリル基の繰り返し単位が4であることによって特徴付けられる。この特徴によって本発明のスチリル誘導体はこれを有機EL素子用の発光物質として用いた場合に450nmの緑色で発光するものとなることを本発明者は知見した。一般式(1)と基本骨格が同じでスチリル基の繰り返し単位が4以外の化合物は例えば青色に発光し、緑色に発光するものではない。
一般式(1)中、R1及びR2は、同一の又は異なる直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、直鎖状若しくは分岐状のアルコキシ基又は一般式(2)で表される不飽和結合を有する基である。アルキル基としては、炭素数1〜18のものが好ましく用いられる。具体的にはメチル基、エチル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。これらのうち、炭素数4〜18のアルキル基が好ましい。特に、アルキル基が一般式CH3−(CH2x−CH(CH3)−(CH2y−CH2−(式中、xは0〜7の整数、yは0〜7の整数を示す)で表される分岐状のアルキル基であると、各種溶媒への溶解性を向上させることができるので好ましい。とりわけx=0で且つy=0の場合であるイソブチル基が好ましい。
アルコキシ基としては、一般式Cn2n+1O−で表される式中のnが1〜20の整数、特に4〜18の整数であることが好ましい。特に、アルコキシ基が一般式CH3−(CH2x−CH(CH3)−(CH2y−CH2−O−(式中、xは0〜7の整数、yは0〜7の整数を示す)で表される分岐状のアルコキシ基であると、各種溶媒への溶解性を向上させることができるので好ましい。とりわけx=0で且つy=0の場合であるイソブチルオキシ基が好ましい。
一般式(2)で表される不飽和結合を有する基におけるR3は水素原子又はメチル基を示す。Bは、−(CH2m−、−(CH2m−O−、−CO−O−(CH2m−、−CO−O−(CH2m−O−、−C64−O−、−CO−を示す。mは1〜18の整数、特に6〜14の整数であることが好ましい。
一般式(1)で表されるスチリル誘導体においてはR1とR2とは同一の基であってもよく、或いは異なる基であってもよい。特にR1とR2とは同一の基であることが好ましい。とりわけR1とR2とが何れもイソブチル基であるか、又はR1とR2とが何れもイソブチルオキシ基であることが好ましい。
一般式(1)で表されるスチリル誘導体は、シス体若しくはトランス体でもよく、又は両者の混合物であってもよい。
一般式(1)で表されるスチリル誘導体は、一般式(3)及び一般式(4)でそれぞれ表される4−スチリルベンズアルデヒド化合物及び一般式(5)で表されるp−キシレンビス−(トリフェニルホスホニウムハロゲン)を反応させることによって好適に製造される。
例えば、一般式(1)においてR1及びR2が何れもイソブチルオキシ基であるスチリル誘導体を得る場合には、一般式(3)及び(4)として4−(4−イソブチルオキシスチリル)ベンズアルデヒドを用い、一般式(5)としてBr塩を用いればよい。また、一般式(1)においてR1及びR2が何れもイソブチル基であるスチリル誘導体を得る場合には、一般式(3)及び(4)として4−(4−イソブチルスチリル)ベンズアルデヒドを用い、一般式(5)としてBr塩を用いればよい。
具体的には、一般式(1)においてR1及びR2が何れもイソブチルオキシ基であるスチリル誘導体を得る場合には、出発物質として4−ヒドロキシベンジルアルコールを用い、以下の反応スキーム1に従い(10)〜(16)の化合物を合成することで目的物質を得ることができる。
Figure 0004383937
反応スキーム1においては、先ず4−ヒドロキシベンジルアルコールに、40℃のジメチルホルムアミド中で臭化イソブチルを作用させて、4−イソブチルオキシベンジルアルコール(10)を得る。得られた4−イソブチルオキシベンジルアルコール(10)に、室温のベンゼン中で三臭化リンを作用させて、4−イソブチルオキシベンジルブロマイド(11)を得る。化合物(11)に、室温のベンゼン中でトリフェニルホスフィンを作用させて、4−イソブチルオキシベンズホスホニウムブロマイド(12)を得る。化合物(12)に、50℃のメタノール中でテレフタルアルデヒドを作用させて4−(4−イソブチルオキシスチリル)ベンズアルデヒド(13)を得る。
得られた化合物(13)はシス体とトランス体との混合物である。この混合物をトルエン中で環流させながらヨウ素を作用させてトランス体(14)を得る。この場合、ヨウ素の添加量は化合物(13)に対して好ましくは0.001〜0.1倍モル、更に好ましくは0.005〜0.01倍モルであり、加熱処理温度は100〜180℃、好ましくは130〜150℃である。
得られたトランス体(14)をトルエン中で環流させながら、塩基の存在下でp−キシレンビス−(トリフェニルホスホニウムブロマイド)を作用させることで、一般式(1)においてR1及びR2が何れもイソブチルオキシ基であるスチリル誘導体(15)が得られる。トランス体(14)の添加量は p−キシレンビス−(トリフェニルホスホニウムブロマイド)に対して好ましくは2〜4倍モル、更に好ましくは2〜2.5倍モルである。
塩基としては特に制限はないが、例えば、水素化ナトリウム等の金属水素化物、トリメチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド等のアルコキシド、ピペリジン、ピリジン、カリウムクレゾラート、アルキルリチウム等が挙げられる。これらは1種又は2種以上で用いられる。
塩基の添加量は、p−キシレンビス−(トリフェニルホスホニウムブロマイド)に対して1〜5倍モル、好ましくは3.5〜4.5倍モルである。反応温度は好ましくは0〜100℃、更に好ましくは20〜50℃であり、反応時間は好ましくは0.5〜50時間、更に好ましくは5〜30時間である。反応終了後、濾過、所望により洗浄後、乾燥してスチリル誘導体(15)を得る。
このスチリル誘導体(15)はシス体とトランス体との混合物である。この混合物をトルエン中で環流させながらヨウ素を作用させて目的物質であるトランス体(16)を得る。このときの反応条件は、先に述べたトランス化の場合と同様とすることができる。
一般式(1)においてR1及びR2が何れもイソブチル基であるスチリル誘導体を得る場合には、出発物質として4−イソブチルベンズアルデヒドを出発物質として用い、以下の反応スキーム2に従い(17)〜(23)の化合物を合成することで目的物質を得ることができる。
Figure 0004383937
反応スキーム2から明らかなように、4−イソブチルベンズアルデヒドに水素化ホウ素ナトリウムを作用させて4−イソブチルベンズアルコール(17)を得た後の反応は、基本的に先に述べた反応スキーム1と同じである。従って、反応スキーム2において4−イソブチルベンズアルコール(17)を得た後の反応の詳細については、反応スキーム1に関しての説明が適宜適用される。
このようにして得られた各種スチリル誘導体は、これを有機EL素子用の発光物質として用いた場合に約450nmの緑色で発光するものとなる。またこのスチリル誘導体は、電荷輸送性を利用した光センサ、光導電体、空間変調素子、薄膜トランジスター、電子写真感光体の電荷輸送物質、ホトリソグラフティブ、太陽電池、非線形光学材料、有機半導体コンデンサー、その他のセンサー等の材料として用いることも可能である。
有機EL素子は、陰極である金属電極と陽極である透明電極との間に積層された有機蛍光体薄膜及び有機正孔輸送層の2層を備えた構造、又は有機電子輸送層、有機蛍光体薄膜及び有機正孔輸送層の3層を備えた構造をしており、該有機蛍光体薄膜の構成材料として本発明のスチリル誘導体が用いられる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。
〔実施例1〕
先に述べた反応スキーム1に従い化合物(16)を以下の手順で合成した。
4−イソブチルオキシベンジルアルコール(10)の合成
4.0g/0.1molの水酸化ナトリウムを50mlのエタノールに溶解させる。次に、12.5g/0.1molの4−ヒドロキシベンジルアルコールを100mlのエタノールに溶解させる。これら2つを合わせ1時間撹拌し、エタノールを減圧除去する。残渣を100mlのジメチルホルムアミドに溶解させ、30mlのジメチルホルムアミドに13.7g/0.1molの1−ブロモ−2−メチルプロパンを溶解させたものを滴下する。これを40℃で18時間反応させる。その後、反応液に10%冷希塩酸水溶液を加え、エーテルで抽出し、さらに蒸留水で洗浄する。得られたエーテル層を無水硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過後、エーテルを減圧除去する。残渣にヘキサン150mlを加え、ヘキサン可溶部を得る。また、へキサン不溶部はカラムクロマトグラフィー(ワコーゲル C−300,15g,エーテル:ヘキサン=1:3)により分離し、目的物を得る(Rf値;0.76)。収量は8.5g、収率は47.2%で、性状は赤褐色液体であった。同定データとして、1H−NMR(CDCl3)及びFT−IR(KBr)の分析データを表1及び表2にそれぞれ示す。
Figure 0004383937
Figure 0004383937
4−イソブチルオキシベンジルブロマイド(11)の合成
4−イソブチルオキシベンジルアルコール7.2g/0.04mol、ピリジン0.4gをベンゼン80mlに溶解させ、三臭化リン10.8g/0.04molをベンゼン20mlに溶解させたものを滴下する。これを18時間反応させる。その後、反応液に氷水300g加え、エーテルで抽出し数回蒸留水で洗浄する。得られたエーテル層に無水硫酸ナトリウムを加え一晩脱水し、ろ過後、エーテルを減圧除去し、目的物を得る。収量は9.23g、収率は95%で、性状は赤橙色液体であった。同定データとして、1H−NMR(CDCl3)及びFT−IR(KBr)の分析データを表3及び表4にそれぞれ示す。
Figure 0004383937
Figure 0004383937
4−イソブチルオキシベンズホスホニウムブロマイド(12)の合成
4−イソブチルオキシベンジルブロマイド7.29g/0.03molをベンゼン20mlに溶解させ、トリフェニルホスフィン13.1g/0.05molを加える。これを室温、窒素雰囲気下で48時間反応させる。その後、遠心分離により沈殿物を得る。これをエーテルで洗浄し、目的物を得る。収量は11.49g、収率は75.8%で、性状は白色固体、融点は248〜252℃であった。同定データとして、1H−NMR(CDCl3)及びFT−IR(KBr)の分析データを表5及び表6にそれぞれ示す。
Figure 0004383937
Figure 0004383937
4−(4−イソブチルオキシスチリル)ベンズアルデヒド(13)の合成
4−イソブチルオキシベンズホスホニウムブロマイド7.06g/0.01molとテレフタルアルデヒド1.88g/0.014molをCHCl3:EtOH=1:3の混合溶媒60mlに溶解させる。この液をA液とする。0.5g/0.022molのナトリウムをEtOH40mlに溶解させ、NaOEtとする。この液をB液とする。A液にB液をゆっくり滴下し、これを窒素雰囲気下、50℃で24時間撹拌する。反応後、反応液に冷希塩酸水溶液300gを加えクロロホルム抽出する。クロロホルム層に無水硫酸ナトリウムを加え一晩脱水する。これをろ過し、クロロホルムを減圧除去する。得られた残渣にエーテル160mlを加え、エーテル可溶部を得る。エーテルを除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−300 30g、エーテル:へキサン=1:3)により分離し、目的物を得る(Rf値:0.29〜0.57)。収量は2.24g、収率は57.1%で、性状は薄黄色固体であった。同定データとして、1H−NMR(CDCl3)及びFT−IR(KBr)の分析データを表7及び表8にそれぞれ示す。
Figure 0004383937
Figure 0004383937
4−(4−イソブチルオキシスチリル)ベンズアルデヒド(14)の合成
4−(4−イソブチルオキシスチリル)ベンズアルデヒド2.02g/7.21mmolとヨウ素0.041g/0.16mmolを50ml丸底フラスコに入れ、これにp−キシレン12mlを加え4時間環流する。反応後、室温まで冷却し析出物をろ過する。ろ液を濃縮し、析出物をろ過する。得られた析出物を冷エタノールで洗浄し、目的物を得る。収量は1.66g、回収率は82.3%で、性状は薄黄色固体、融点は166〜167℃であった。同定データとして、1H−NMR(CDCl3)及びFT−IR(KBr)の分析データを表9及び表10にそれぞれ示す。
Figure 0004383937
Figure 0004383937
化合物(15)の合成
p−キシレンビス−(トリフェニルホスホニウムブロマイド)0.45g/0.57mmolにCHCl3:EtOH=1:3の混合溶媒40mlを加え、フリーズトラップにより冷却したアセトンで−20℃まで冷却する。これに4−(4−イソブチルオキシスチリル)ベンズアルデヒド0.32g/1.14mmo1を加える。これをA液とする。A液に28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液0.4g/2.1mmolを−20℃でゆっくり滴下する。これを10時間還流する。その後、室温まで冷却し沈殿物をろ過する。得られた沈殿物を60%メタノール水溶液100ml、メタノール40mlで超音波洗浄し、ろ過する。最後にエーテル洗浄を行い目的物を得る。収量は0.23g、収率は63.9%で、性状は黄色固体であった。同定データとして、1H−NMR(CDCl3)及びFT−IR(KBr)の分析データを表11及び表12にそれぞれ示す。
Figure 0004383937
Figure 0004383937
化合物(16)の合成
化合物(15)0.23g/0.37mmolとヨウ素1.4mg/0.0056mmolを50ml丸底フラスコに入れ、p−キシレン30mlを加え、これを4時間還流する。その後、反応液を室温まで冷却し沈殿物をろ過する。これをエタノール、エーテルで洗浄し、目的物を得る。収量は0.21g、回収率は91.9%(異性化)、収率は58.3%(化合物(14)から化合物(16)を得るまでの反応)で、性状は蛍光黄色固体であった。元素分析のデータを表13に示す。蛍光スペクトルを図1に示す。
Figure 0004383937
〔実施例2〕
先に述べた反応スキーム2に従い化合物(23)を以下の手順で合成した。
4−イソブチルベンジルアルコール(17)の合成
メタノール50mlに水酸化ナトリウム1.5gを溶解させ、これに水素化ホウ素ナトリウム2.9g/0.077molを冷却下で加える。この溶液に、20mlのメタノールに溶解させた4−イソブチルベンズアルデヒド44.17g/0.27molをゆっくり滴下する。その後、1N水酸化ナトリウム150mlを反応液に加えて攪拌する。この溶液を分液ろうとに入れ、油層を得る。この油層にクロロホルムを加え、クロロホルム可溶部を得る。これに無水硫酸ナトリウムを加え一晩脱水する。これをろ過し、クロロホルムを減圧除去し、目的物を得る。収量は39.5g、収率は89.3%で、性状は橙色液体であった。同定データとして、1H−NMR(CDCl3)及びFT−IR(KBr)の分析データを表14及び表15にそれぞれ示す。
Figure 0004383937
Figure 0004383937
前記の方法によって得られた4−イソブチルベンジルアルコールを用い、反応スキーム2に従って化合物(23)を合成した。具体的な合成方法は、実施例1と同様とした。得られた化合物(23)の性状は黄色粉末であった。同定データとして、1H−NMR(CDCl3)及びFT−IR(KBr)の分析データを表16及び表17にそれぞれ示す。また蛍光スペクトルを図2に示す。
Figure 0004383937
Figure 0004383937
〔比較例1〕
以下に示すtrans, trans−1,4−ビス(4’−(イソブチル)スチリル)ベンゼンを以下の手順で合成した。得られた化合物の蛍光スペクトルを図3に示す。
Figure 0004383937
300ml四つ口フラスコで、4−イソブチルベンズアルデヒト6.49g/40mmol、p−キシリレンビス−(トリフェニルホスホニウムブロマイド)15.77g/20mmolをメタノール150mlに懸濁させ、これに室温で28%ナトリウムメチラート11.78g/(61.1mmol)を滴下した。その後30℃で1時間熟成後、室温で18時間熟成した。メタノールを留去し、残留物に水200mlを加えて攪拌の後沈殿をろ過した。この沈殿を水200mlろ過、洗浄した。さらにアセトン100mlでろ過、洗浄する操作を2回繰り返した。沈殿を乾燥させ、異性体混合物を得た。収量は6.12g/15.5mmol、収率77.5%で、性状は緑色粉末であった。更に、これをp−キシレン溶媒下1mol%のヨウ素を入れて熱異性化し、trans, trans−1,4−ビス(4’−(イソブチル)スチリル)ベンゼンを得た。収量は5.00g/12.7mmol、収率は63.3%で、性状は緑色粉末であった。同定データとして、1H−NMR(CDCl3)の分析データを表18に示す。
Figure 0004383937
実施例1で得られた化合物の蛍光スペクトルを表すグラフである。 実施例2で得られた化合物の蛍光スペクトルを表すグラフである。 比較例1で得られた化合物の蛍光スペクトルを表すグラフである。

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)で表わされることを特徴とするスチリル誘導体。
    Figure 0004383937
  2. 有機エレクトロルミネッセンス材料として用いられる請求項記載のスチリル誘導体。
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