JP4383591B2 - 衝撃エネルギー吸収装置及び当該衝撃エネルギー吸収装置を用いた車両用バンパ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用バンパ装置に用いられる衝撃エネルギー吸収装置に関するものであり、特に、衝撃エネルギーの吸収作用を、金属製パイプの軸方向への塑性変形にて行なわせるようにしたものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の、車両用バンパ等に用いられる衝撃エネルギー吸収装置としては、ショックアブソーバ方式のエネルギー吸収ユニットを用いたもの、あるいは、ハニカム状部材の塑性変形を基にエネルギー吸収を行なわせるようにしたもの等が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のものは、エネルギー吸収ユニットが高価であること、あるいは質量が重くならざるを得ないこと等の問題点を有する。また、塑性変形をする部材の、その変形量あるいはエネルギー吸収量を規制(制御)することが難かしいと言う問題点がある。このような問題点を解決するために、金属製筒状部材を複数本その軸線方向に同一軸上に接合させることによって衝撃エネルギーを吸収するようにした衝撃エネルギー吸収装置を提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては次のような手段を講ずることとした。すなわち、請求項1記載の発明においては、車両用バンパ装置のバンパステイのところに設けられるものであって、衝突時等における衝撃エネルギーの吸収を図る衝撃エネルギー吸収装置に関して、筒状の形態からなり、その一方の端末部側が緩やかに絞られた形態からなるものであって、そこには径の細い金属製筒状部材が接合されるとともに、もう一方の端末部のところには径の太い金属製筒状部材が接合され、更に、上記両金属製筒状部材間に軸方向荷重が加わったときに上記両金属製筒状部材が、その軸線方向に順次塑性変形をして折りたたまれた状態で収納されるようガイドの役目を果たす剛体状のガイド部材と、当該ガイド部材を基礎に、当該ガイド部材の上記両端末部のところに設けられるものであって、上記ガイド部材の端末部への接合部のところに軸線方向に上記ガイド部材側へ突出するように形成された折り返し部を有する金属製筒状部材と、からなり、これら金属製筒状部材を、上記ガイド部材の両端末部のところに当該ガイド部材の軸心と同一の軸心を有するように接合させるようにした構成を採ることとした。
【0005】
このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、上記金属製筒状部材の、その軸線方向への塑性変形によって衝撃エネルギーを効率良く吸収することができるようになる。また、このような衝撃エネルギー吸収作用をする装置を、比較的安価に得ることができるようになる。また、このような衝撃エネルギー吸収装置を軽く形成することができるようになる。すなわち、衝撃エネルギー吸収装置の軽量化を図ることができるようになる。
【0006】
次に、請求項2記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載のものと同じである。その特徴とするところは、金属製筒状部材とガイド部材との間における接合手段に関する点である。すなわち、本発明においては、請求項1記載の衝撃エネルギー吸収装置に関して、上記ガイド部材の両端末部における各金属製筒状部材との接合を溶接手段から成るようにし、これによって、上記金属製筒状部材の両端部のところに軸方向荷重が加わったときに、各金属製筒状部材が、上記折り返し部を起点にして、順次軸線方向に塑性変形をし、最終的に、上記ガイド部材内に折りたたまれた状態で収納されるようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、上記請求項1記載のものと同様、衝撃エネルギーの効率的な吸収作用を行なうことができるようになる。すなわち、本発明のものにおいては、上記ガイド部材を中心にして、その両端末部のところに設けられる金属製筒状部材の両端部のところに軸方向の荷重(衝撃荷重)が入力された場合、上記金属製筒状部材は、そのガイド部材との接合部のところに形成された折り返し部を起点にして、その軸方向に、筒状体を形成する肉厚部が、順次、折り返し塑性変形をするように折りたたまれることとなる。このような塑性変形を連続的に所定のストローク量行なわせることによって衝撃エネルギーの吸収作用が成されることとなる。
【0007】
次に、請求項3記載の発明について説明する。このものも、その基本的な点は、上記請求項1または請求項2記載のものと同じである。すなわち、本発明においては、請求項1または請求項2記載の衝撃エネルギー吸収装置に関して、上記ガイド部材の両端末部のところに設けられる各金属製筒状部材を、その軸直角方向断面部における軸方向荷重に対する応力の値が、各断面部においてほぼ同等の値となるようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、所定のストローク範囲内にて効率良く衝撃エネルギーを吸収することができるようになる。すなわち、吸収エネルギーとストローク量との関係を、いわゆる矩形波状にすることができるようになり、所定の衝撃荷重を所定のストローク間において吸収することができるようになる(図6参照)。
【0008】
次に、請求項4記載の発明について説明する。このものは、上記構成からなる衝撃エネルギー吸収装置を車両用バンパ装置に用いるようにしたものである。すなわち、本発明においては、バンパフェイシャ及びリーンフォースメントからなるバンパビームと、当該バンパビームを車体側フレーム等に取付ける役目を果すバンパステイと、からなる車両用バンパ装置に関して、上記バンパステイのところに、上記請求項1ないし請求項3いずれか1項記載の衝撃エネルギー吸収装置を設けるようにした構成を採ることとした。このような構成を採ることにより、本発明のものにおいては、衝突時における衝撃エネルギーを効率良く吸収することができるようになる。特に、本発明のものにおいては、バンパステイのところに設けられる上記衝撃エネルギー吸収装置が、剛体状の物体からなるガイド部材を基礎に形成されるようになっているので、バンパビームは所定量変形(変位)したところで、上記剛体状ガイド部材にて、その変位(移動)が抑止されることとなる。その結果、車体側への進行が所定位置で止められることとなり、上記衝撃エネルギー吸収作用時において、バンパビーム等が車体の外板面等と接触して、当該車体外板面等を傷つけると言うような不都合の生ずることが無い。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1ないし図7を基に説明する。本発明の実施の形態に関するものの、その構成は、図1に示す如く、車両用バンパ装置に関するものであり、車体の前端部等に設けられるものであってバンパステイ4のところに設けられる衝撃エネルギー吸収装置1と、当該衝撃エネルギー吸収装置1を介して車体に取付けられるバンパビーム2と、からなることを基本とするものである。そして、このような構成からなる衝撃エネルギー吸収装置1の一端側(先端側)は、上記バンパビーム2を形成するものであってバンパフェイシャ22を保持するリーンフォースメント21に連結され、当該リーンフォースメント21を介して衝突時等における衝撃エネルギーが本衝撃エネルギー吸収装置1に伝達されるようになっているものである。
【0010】
このような構成からなるものにおいて、上記衝撃エネルギー吸収装置1は、図2に示す如く、円筒状の形態からなることを基本とするものであって、その上端部側のところが緩やかに絞られた形態からなるガイド部111を有する剛体状のガイド部材11と、当該ガイド部材11を基礎にして、その両端末部のところに溶接手段9にて一体的に接合される金属製の筒状部材(金属製筒状部材)12、13と、からなることを基本とするものである。
【0011】
このような構成からなるものにおいて、上記ガイド部材11は、肉厚の厚い金属製パイプ材等を基礎に形成されるものであって、その軸方向荷重に対してはほとんど変形することのないように形成された剛体状の部材からなるものである。そして、その上方端末部側には緩やかに絞られた形態からなるガイド部111が設けられるようになっている。従って、本ガイド部材11の全体の形態は、軸方向断面形状において釣鐘状の形態を成すようになっているものである。そして、上記緩やかに絞られた形態からなるガイド部111の、その内側は、後に金属製筒状部材12、13が塑性変形をする際に、その折り返し部が順次移動するためのガイド及びストッパの役目を果すようになっているものである。また、このような構成からなる本ガイド部材11の、その上方端末部112のところ及び下方端末部113のところには、衝撃荷重入力時に、軸方向に塑性変形をする金属製筒状部材12、13が、溶接手段9を介して一体的に接合されるようになっているものである。
【0012】
次に、このような構成からなるガイド部材11の、その上方端末部112及び下方端末部113のところに溶接手段9にて接合される金属製筒状部材12、13は、図2ないし図4に示す如く、基本的にはストレートパイプ状の部材からなるものである。そして、上記ガイド部材11への接合部に近い端部のところには軸線方向への折り返し部122、133が設けられるようになっている。なお、このような金属製筒状部材のうち、ガイド部111側に設けられるもの(上側金属製筒状部材)12は、全体の径が細く、かつ、肉厚は厚く形成されている。そして、ガイド部111の反対側に設けられるもの(下側金属製筒状部材)13は、径が太く、かつ、肉厚は薄く形成されている。そして更に、このような金属製筒状部材12、13の端部であって上記ガイド部材11の端末部112、113への接合部に近い側には折り返し部122、133が設けられるようになっている。
【0013】
この折り返し部は、例えば上側金属製筒状部材12に設けられるもの(122)は下方を向くように形成されているとともに、一方、下側金属製筒状部材13に設けられるもの(133)は上方を向くように形成されている。そして、これら両金属製筒状部材12、13のところに軸方向荷重が入力したとすると、下側金属製筒状部材13は、上記折り返し部133のところがガイド部材11の内径側縦壁(内径壁)に沿って上方に移動するとともに、ガイド部111の内壁のところで、その塑性変形が止められるようになっているものである(図3参照)。一方、これに対して、上側金属製筒状部材12は、その折り返し部122のところが、上記下側金属製筒状部材13の内径壁に沿って降下するようになっているものである(図4参照)。
【0014】
このような構成からなる上記上側金属製筒状部材12の、その上端部のところには、リーンフォースメント21との結合に寄与するエンド部材125が設けられるようになっている。そして、このエンド部材125のところに、ボルト等からなる締結手段5を介してリーンフォースメント21が連結され、バンパフェイシャ22側からの衝撃荷重が入力されるようになっているものである(図1参照)。また、下側金属製筒状部材13の下端側には溶接手段9を介してセットプレート3が設けられ、このセットプレート3はサイドフレーム等に連結されるバンパステイ4に結合されるようになっているものである。なお、このセットプレート3のところには、上記衝撃エネルギー吸収装置1を形成する金属製筒状部材12、13が、その軸方向に塑性変形をした場合に、この塑性変形をした後における上記金属製筒状部材12、13の一部をバンパステイ4側へ逃がしてやるための切欠穴(逃げ部)33が設けられるようになっている。
【0015】
なお、このような構成からなる上記上側金属製筒状部材12と下側金属製筒状部材13との間における、それぞれの部材の径及び肉厚の値は、それぞれの軸直角方向断面部における軸方向荷重に対する応力の値がほぼ同等となるように設定されるようになっているものである。すなわち、上側金属製筒状部材12の軸方向荷重に対する応力であるσ12の値と下側金属製筒状部材13の軸方向荷重に対する応力であるσ13の値とが、ほぼ同等になるように、それぞれの部材の径及び肉厚が設定されるようになっているものである。このように設定することによって、図6に示す如く、所定の塑性変形量(ストローク量)内において所定の荷重(衝撃エネルギー)を効率良く吸収することができるようになる。
【0016】
次に、このような構成からなる本実施の形態のものについての、その作動態様について説明する。まず、バンパステイ4側に設けられる下側金属製筒状部材13についての、その軸線方向への塑性変形の態様について述べる。この場合、リーンフォースメント21側からの衝撃エネルギーの入力によって本衝撃エネルギー吸収装置1を形成する上記下側金属製筒状部材13が、図2の二点鎖線図示の如く、折り返し部133を起点にして軸線方向に塑性変形を開始する。このような軸線方向への塑性変形を順次行なうことによって、上記折り返し部133は、図3に示す如く、ガイド部材11の内径壁に沿って上昇する。そして、最終的に上記折り返し部133はガイド部111の内径壁のところで、その軸線方向への塑性変形が止められることとなる。その結果、下側金属製筒状部材13の軸線方向への塑性変形は停止させられることとなる。
【0017】
次に、リーンフォースメント21側に設けられる上側金属製筒状部材12の、その軸線方向への塑性変形の態様について説明する。この場合には、まず、上側金属製筒状部材12の折り返し部122が、リーンフォースメント21側からの入力荷重を受けて、図4に示す如く、下方に移動する。すなわち、上側金属製筒状部材12の、その軸線方向への塑性変形が開始する。そして、このとき、上記折り返し部122は、上記下側金属製筒状部材13の、その内径壁に沿って移動(降下)する。そして更に、最終的には、図5に示す如く、上記折り返し部122がセットプレート3の一部に設けられた切欠穴状の逃げ部33内に進入するように移動する。なお、この場合、上記剛体状の部材からなるガイド部材11の下方端末部113が、図5に示す如く、上記バンパステイ4の先端部に設けられたセットプレート3に接触した状態となっている時には、上側金属製筒状部材12の、その軸線方向への塑性変形は止められるとこととなる。また、これと同時に、本衝撃エネルギー吸収装置1全体の、その軸線方向への塑性変形が止められることとなる。従って、このときの全体の軸線方向への塑性変形量は、図6における全ストローク量(S)に相当することとなる。
【0018】
なお、このような上下の各金属製筒状部材12、13の軸線方向への塑性変形は、上側の部材12あるいは下側の部材13の、いずれの側の部材が先に塑性変形を開始してもかまわない。要は、最終的に、図5に示すような状態(形態)に収まるように、各部材12、13の軸線方向への塑性変形が進められる(行なわれる)ものであれば良い。このようなストローク量(S)内での塑性変形が行なわれることによって、図6の斜線図示部におけるエネルギー(衝撃エネルギー)の吸収作用が行なわれることとなる。
【0019】
なお、本実施の形態においては、このような機能を有する衝撃エネルギー吸収装置1を、図1及び図2に示すように、リーンフォースメント21とバンパステイ4との間に設置するようにしたので、本衝撃エネルギー吸収装置1が軸線方向に塑性変形をするに際して、上記ガイド部材11のガイド部111のところが、図7に示す如く、リーンフォースメント21のバンパステイ4側への移行(移動)に対するガイドの役目を果すこととなる。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、車両用バンパ装置のバンパステイのところに設けられるものであって、衝突時等における衝撃エネルギーの吸収作用を行なう衝撃エネルギー吸収装置に関して、筒状の形態からなるものであって、その一方の端末部側が緩やかに絞られた形態からなる剛体状のガイド部材と、当該ガイド部材を基礎に、当該ガイド部材の上記両端末部のところに設けられるものであって、同じく筒状体からなるとともに、上記ガイド部材の端末部への接合部のところに軸線方向に所定の折り返し部を有する金属製部材(以下金属製筒状部材と言う)と、からなり、これら金属製筒状部材を、上記ガイド部材の両端末部のところに当該ガイド部材の軸心と同一の軸心を有するように接合させるようにした構成を採ることとしたので、リーンフォースメントを介して入力される衝撃荷重に対して、上記金属製筒状部材の、その軸線方向への塑性変形によって、エネルギー吸収作用を効率良く行なわせることができるようになった。そして、このような衝撃エネルギー吸収作用をする装置を安価に得ることができるようになった。また、このような衝撃エネルギー吸収装置を軽く形成することができるようになり、延いては、当該衝撃エネルギー吸収装置を有する車両用バンパ装置の軽量化を図ることができるようになった。
【0021】
また、上記ガイド部材の両端末部における各金属製筒状部材との接合方法を溶接手段からなるようにすることによって、上記金属製筒状部材の両端部のところに軸方向荷重が加わったときに、各金属製筒状部材が、上記折り返し部を起点にして、順次軸線方向に塑性変形をし、最終的に、上記ガイド部材内に折りたたまれた状態で収納されるようにしたので、衝撃エネルギーの吸収作用を効率良く行なわせることができるようになった。すなわち、本発明のものにおいては、上記ガイド部材を中心にして、その両端末部のところに設けられる金属製筒状部材の両端部のところに軸方向の荷重(衝撃荷重)が入力された場合、上記金属製筒状部材は、そのガイド部材との接合部のところに形成された折り返し部を起点にして、その軸線方向に、筒状体を形成する肉厚部が、順次、折り返し塑性変形をすることとなり、これによって、衝撃エネルギーの吸収作用を効率良く行なわせることができるようになった。
【0022】
また、本発明においては、上記ガイド部材の両端末部のところに設けられる各金属製筒状部材を、その軸直角方向断面部における軸方向荷重に対する応力の値が、各断面部においてほぼ同等の値となるようにした構成を採ることとしたので、本発明のものにおいては、所定のストローク範囲内にて効率良く衝撃エネルギーを吸収することができるようになった。すなわち、吸収エネルギーとストローク量との関係を、いわゆる矩形波状にすることができるようになり、所定の衝撃荷重を所定のストローク間において効率良く吸収することができるようになった。また、このようなエネルギー吸収機能を有する衝撃エネルギー吸収装置を、リーンフォースメントとバンパステイとの間に設けるとともに、本衝撃エネルギー吸収装置を、剛体状の物体からなるガイド部材を基礎に形成させるようにしたので、バンパビーム(リーンフォースメント)が所定量変形(変位)したとしても、上記剛体状ガイド部材にて、その変位(移動)が抑止されることとなり、車体側への進行が所定位置で止められるようになった。特に、折り返し部を有する金属製筒状部材を複数段(2段)に設けるようにすることにより、所定量変形(変位)した状態において、そのときの収納スペースを従来の1段式のものに比べて格段に小さく(短く)することができるようになった。その結果、衝撃エネルギー吸収作用時において、バンパビーム等が車体の外板面等と接触して、当該車体外板面等を傷つけると言うような不都合の生ずることが無くなった。また、バンパビーム等のバンパステイ方向への突出量を大幅に短縮化することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる衝撃エネルギー吸収装置を装着した車両用バンパ装置の全体構成を示す平面図である。
【図2】本発明にかかる衝撃エネルギー吸収装置の全体構成を示す縦断面図である。
【図3】本発明にかかる衝撃エネルギー吸収装置を形成する下側金属製筒状部材の作動状態を示す縦断面図である。
【図4】本発明にかかる衝撃エネルギー吸収装置を形成する上側金属製筒状部材の作動状態を示す縦断面図である。
【図5】本発明にかかる衝撃エネルギー吸収装置全体の作動状態を示す縦断面図である。
【図6】本発明にかかる衝撃エネルギー吸収装置のエネルギー吸収特性を示す図(グラフ)である。
【図7】本発明にかかる衝撃エネルギー吸収装置の作動時におけるリーンフォースメントのフランジ部とガイド部との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 衝撃エネルギー吸収装置
11 ガイド部材
111 ガイド部
112 上方端末部
113 下方端末部
12 上側金属製筒状部材
122 折り返し部
125 エンド部材
13 下側金属製筒状部材
133 折り返し部
2 バンパビーム
21 リーンフォースメント
22 バンパフェイシャ
3 セットプレート
33 切欠穴(逃げ部)
4 バンパステイ
5 締結手段
9 溶接手段
Claims (4)
- 筒状の形態からなり、その一方の端末部側が緩やかに絞られた形態からなるものであって、そこには径の細い金属製筒状部材が接合されるとともに、もう一方の端末部のところには径の太い金属製筒状部材が接合され、更に、上記両金属製筒状部材間に軸方向荷重が加わったときに上記両金属製筒状部材が、その軸線方向に順次塑性変形をして折りたたまれた状態で収納されるようガイドの役目を果たす剛体状のガイド部材と、当該ガイド部材を基礎に、当該ガイド部材の上記両端末部のところに設けられるものであって、上記ガイド部材の端末部への接合部のところに軸線方向に上記ガイド部材側へ突出するように形成された折り返し部を有する金属製筒状部材と、からなり、これら金属製筒状部材を、上記ガイド部材の両端末部のところに当該ガイド部材の軸心と同一の軸心を有するように接合させるようにした構成からなることを特徴とする衝撃エネルギー吸収装置。
- 請求項1記載の衝撃エネルギー吸収装置において、上記ガイド部材の両端末部における各金属製筒状部材との接合を溶接手段から成るようにし、これによって、上記金属製筒状部材の両端部のところに軸方向荷重が加わったときに、各金属製筒状部材が上記折り返し部を起点にして順次軸方向に塑性変形をし、最終的に、上記ガイド部材内に折りたたまれた状態で収納されるようにしたことを特徴とする衝撃エネルギー吸収装置。
- 請求項1または請求項2記載の衝撃エネルギー吸収装置において、上記ガイド部材の両端末部のところに設けられる各金属製筒状部材を、その軸直角方向断面部における軸方向荷重に対する応力の値が、各断面部においてほぼ同等の値となるようにしたことを特徴とする衝撃エネルギー吸収装置。
- バンパフェイシャ及びリーンフォースメントからなるバンパビームと、当該バンパビームを車体側フレーム等に取付ける役目を果すバンパステイと、からなる車両用バンパ装置において、上記バンパステイのところに、上記請求項1ないし請求項3いずれか1項記載の衝撃エネルギー吸収装置を設けることとした構成からなることを特徴とする車両用バンパ装置。
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