JP4383071B2 - ウエハ収納カセットの検査装置及び方法 - Google Patents

ウエハ収納カセットの検査装置及び方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエハを整列収納するためのウエハ収納カセットの内部形状を検査するための検査装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体ウエハ(以下、単にウエハという)の製造工程あるいは運送過程で用いられるウエハ収納カセットの検査装置が提案されている(特許文献1参照)。この従来のウエハ収納カセットの検査装置は、ウエハ収納カセットのウエハを収納するためのスリットが位置すべき高さに設置された一対の光学センサを有し、その一対の光学センサでの光検出の有無に基づいて前記スリットが正規の位置にあるか否かを判定している。また、この従来のウエハ収納カセットの検査装置は、ウエハ収納カセットの設置位置に対して所定の関係となる位置に設置された反射型の光学センサを有し、その光学センサでの光検出の有無に基づいて前記設置位置に設置されたウエハ収納カセットに歪みがあるか否かを判定している。
【0003】
このような従来のウエハ収納カセットの検査装置は、簡易な構造によりウエハ収納カセットの変形や歪みを判定することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−233427号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述したような従来のウエハ収納カセットの検査装置では、ウエハ収納カセットの所定部位が本来位置すべき位置にあるか否かを光学センサでの光検出の有無に基づいて判定しているだけなので、その所定部位の寸法が本来あるべき寸法からどの程度ずれているか否かなど、精度の良い検査を行うことができない。近年、ウエハの大口径化に伴って、ウエハ収納カセットの寸法精度が非常に重要になっており、このような状況に対して前述したような従来のウエハ収納カセットの検査装置は充分に対応し得るものではない。例えば、前記ウエハ収納カセットのスリットが正規の位置にあるか否かを前記一対の光学センサでの光検出の有無に基づいて判定する方法では、前記スリット幅より小さい分解能をもってウエハ収納カセットの良否を判定することができない。
【0006】
本発明は、前述したような問題に鑑みてなされたもので、ウエハ収納カセットをより精度良く検査することができるようなウエハ収納カセットの検査装置及び方法を提供するものである。
【0007】
本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、検査対象となるウエハ収納カセットを設置する設置台と、前記設置台に設置される前記ウエハ収納カセット内部の所定部位を撮影して画像信号を出力する撮影装置と、前記撮影装置からの画像信号にて表される画像に基づいて前記所定部位の実形状を表す実形状情報を生成する処理ユニットとを有し、前記処理ユニットは、前記画像信号にて表される画像上において前記所定部位の形状を表す画像上形状情報を生成する画像処理手段と、前記画像処理手段にて得られた画像上形状情報から当該処理ユニットに予め保存された所定の変換情報を用いて前記実形状情報を生成する実形状情報生成手段とを有し、前記所定の変換情報は、前記撮影装置からの画像信号にて表される画像上で表される被撮影物の形状を表すための基準と、設置台に設置される被撮影物の形状を表すための基準との関係に基づいて定められたものとなる構成となる。
【0008】
このような構成により、ウエハ収納カセット内部の所定部位を撮影する撮影装置からの画像信号にて表される画像上において前記所定部位の形状を表す画像上形状情報がまず生成され、次いで、その画像上形状情報から処理ユニットに予め保存された所定の変換情報を用いて前記所定部位の実形状を表す実形状情報が生成される。このようにウエハ収納カセット内部の所定部位の実形状を表す実形状情報が生成されるので、その実形状情報に基づいて前記所定部位の実形状の適否を判定できるようになる。
【0009】
前記所定の変換情報は、撮影装置からの画像信号にて表される画像上で表される被撮影物体の形状を表すための基準と、設置台に設置される被撮影物体の形状を表すための基準との関係に基づいて定めることができる。また、前記画像上形状情報は、前記所定部位の形状に関する情報であれば特に限定されず、例えば、位置、距離等の情報となる。更に、実形状情報も、前記所定部位の実形状に関する情報であれば特に限定されず、例えば、位置、距離等の情報となる。
【0010】
また、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記画像処理手段が、前記画像上に設定される画像座標系において前記所定部位の位置を表す画像上位置情報を前記画像上形状情報として生成するようにし、前記実形状情報生成手段、前記変換情報を用いて前記画像上位置情報を所定の絶対座標系における実位置情報に変換する座標変換手段を有し、前記実位置情報に基づいた実形状情報を生成するように構成することができる。
【0011】
このような構成により、画像上に設定される画像座標系において撮影された所定部位の位置を表す画像上位置情報が生成され、その画像上位置情報が所定の絶対座標系における実位置情報に変換される。そして、その実位置情報に基づいた実形状情報が生成される。
【0012】
前記所定の絶対座標系は、設置台に設置されたウエハ収納カセットの実形状を表しうるものであれば任意に設定することができる。そして、前記変換情報は、前記画像座標系と絶対座標系との関係を表すものとして定めればよい。
【0013】
前記実位置情報に基づいた実形状情報は、前記実位置情報そのものであっても、前記実位置情報から得られる形状情報であってもよい。
【0014】
更に、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記処理ユニットに予め保存されて前記実形状情報生成手段にて用いられる変換情報は、前記所定部位の形状を表す実形状情報が既知となる基準ウエハ収納カセットから得られた前記画像上形状情報と前記既知となる実形状情報との関係に基づいて定められたものとなる構成とすることができる。
【0015】
このような構成により、基準ウエハ収納カセットの所定部位の実形状を基準として検査対象となるウエハ収納カセットの所定部位の実形状を検査することができるようになる。
【0016】
本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、収納されるウエハ周辺部を支える棚板部が側壁に垂直方向に配列されるように複数形成されたウエハ収納カセットを検査対象とし、前記撮影装置にて撮影すべき前記所定部位を所定数の棚板部の所定部分とした構成とすることができる。
【0017】
このような構成により、側壁に配列される複数の棚板部における所定数の棚板部の所定部分の実形状を表す実形状情報が得られることとなる。この実形状情報から、各棚板部の実形状を検査することができるようになる。
【0018】
また、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記撮影装置にて撮影すべき前記所定部位を隣接する2つの棚板部の所定部分とした構成とすることができる。
【0019】
このような構成により、隣接する2つの棚板部の所定部分の実形状を表す実形状情報が得られることとなる。この実形状情報から、隣接した2つの棚板部で形成されるスロットの実形状を検査することができるようになる。
【0020】
更に、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記撮影装置が、前記所定数の棚板部の前端部分を前記所定部位として撮影するようにした構成とすることができる。
【0021】
このような構成により、所定数の棚板部の前端部分の実形状を表す実形状情報が得られることとなる。各棚板部の前記前端部分についての実形状情報から、各棚板部の実形状を検査することができるようになる。
【0022】
また、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記撮影装置が、前記所定数の棚板部の後端部分を前記所定部位として撮影するようにした構成とすることができる。
【0023】
このような構成により、所定数の棚板部の後端部分の実形状を表す実形状情報が得られることとなる。各棚板部の前記後端部分についての実形状情報から、各棚板部の実形状を検査することができるようになる。
【0024】
本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記撮影装置が、前記所定数の棚板部の前端部分を照らす光源と前記前端部分を撮影するカメラとを有する第一の撮影ユニットと、前記所定数の棚板部の後端部分を照らす光源と前記後端部分を撮影するカメラとを有する第二の撮影ユニットとを有する構成とすることができる。
【0025】
このような構成により、第一の撮影ユニットから得られる画像信号にて表される画像に基づいて所定数の棚板部の前端部分の実形状を表す実形状情報が得られ、第二の撮影ユニットから得られる画像信号にて表される画像に基づいて所定数の棚板部の後端部分の実形状を表す実形状情報が得られることとなる。各棚板部の前記前端分及び後端部分の実形状情報から、各棚板部の実形状を検査することができるようになる。
【0026】
前記第一の撮影ユニットによる前記前端部分の撮影と、前記第二の撮影ユニットによる前記後端部分の撮影とは、同時になされても、異なるタイミングでなされてもよい。効率的な検査が可能となるという観点からは、前記両撮影は同時になされることが好ましい。
【0027】
また、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、一方の側壁に垂直方向に配列される複数の棚板部を備えた第一のウエハ支持体と、他方の側壁に垂直方向に配列される複数の棚板部を備えた第二のウエハ支持体とを備えたウエハ収納カセットを検査対象とし、前記撮影装置が、前記第一のウエハ支持体における所定数の棚板部の前端部分を照らす光源と前記前端部分を撮影するカメラとを有する第一の撮影ユニットと、前記第一のウエハ支持体における所定数の棚板部の後端部分を照らす光源と前記後端部分を撮影するカメラとを有する第二の撮影ユニットと、前記第二のウエハ支持体における所定数の棚板部の前端部分を照らす光源と前記前端部分を撮影するカメラとを有する第三の撮影ユニットと、前記第二のウエハ支持体における所定数の棚板部の後端部分を照らす光源と前記後端部分を撮影するカメラとを有する第四の撮影ユニットとを有する構成とすることができる。
【0028】
このような構成により、第一の撮影ユニットから得られる画像信号にて表される画像に基づいて一方の側壁における所定数の棚板部の前端部分の実形状情報が得られ、第二の撮影ユニットから得られる画像信号にて表される画像に基づいて一方の側壁における所定数の棚板部の後端部分の実形状情報がれられる。また、第三の撮影ユニットから得られる画像信号にて表される画像に基づいて他方の側壁における所定数の棚板部の前端部分の実形状情報が得られ、第四の撮影ユニットから得られる画像信号にて表される画像に基づいて他方の側壁における所定数の棚板部の後端部分の実形状情報が得られる。一方の側壁における各棚板部の前記前端部分及び後端端部分についての実形状情報から、一方の側壁における各棚板部の実形状を検査することができると共に、他方の側壁における各棚板部の前記前端部分及び後端部分についての実形状情報から、他方の側壁における各棚板部の実形状を検査することができるようになる。
【0029】
前記第一の撮影ユニットによる撮影と、前記第二の撮影ユニットによる撮影と、前記第三の撮影ユニットによる撮影と、前記第四の撮影ユニットによる撮影とは、全て異なるタイミングでなされても、全て同時になされてもよい。更に、任意に組み合わせた撮影を同時に行うこともできる。効率的な検査が可能になるという観点からは、任意に組み合わせた撮影を同時に行うことが好ましく、更に、全ての撮影が同時になされることがより好ましい。
【0030】
本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記画像処理手段が、前記画像上に設定される画像座標系において各棚板部のウエハ支持面の位置を表す画像上ウエハ支持面位置情報を前記画像上形状情報として生成するようにし、前記実形状情報生成手段、前記変換情報を用いて前記画像上ウエハ支持面位置情報を所定の絶対座標系における実ウエハ支持面位置情報に変換する座標変換手段を有し、前記実ウエハ支持面位置情報に基づいた実形状情報を生成するように構成することができる。
【0031】
このような構成により、画像上に設定される画像座標系にて各棚板部のウエハ支持面の位置を表す画像上ウエハ支持面位置情報が生成され、その画像上ウエハ支持面位置情報が所定の絶対座標系における実ウエハ支持面位置情報に変換される。そして、その実ウエハ支持面位置情報に基づいた実形状情報が生成される。この実形状情報により、各棚板部のウエハ支持面の実位置に基づいた実形状を検査することができるようになる。
【0032】
前記実ウエハ支持面位置情報に基づいた実形状情報は、前記実ウエハ支持面位置情報そのものであっても、前記実ウエハ支持面情報から得られる形状情報であってもよい。
【0033】
また、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記実形状情報生成手段が、前記各棚板部に対する前記実ウエハ支持面位置情報に基づいて前記各棚板部の間隔を表す実形状情報を生成するように構成することができる。
【0034】
このような構成により、各棚板部の間隔を表す実形状情報から、隣接する2つの棚板部で形成されるスロットの幅を検査することができるようになる。
【0035】
本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記所定数の棚板部の所定部分を含む前記撮影装置の撮影領域を前記複数の棚板部の配列方向に移動させる撮影領域移動手段を有する構成とすることができる。
【0036】
このような構成により、撮影領域の移動がなされ、側壁に配列された複数の棚板部において所定数の棚板部の所定部分の実形状を表す実形状情報を複数得ることができることとなる。この複数の実形状情報から、前記複数の棚板部のより広い範囲における各棚板部の実形状を検査できるようになる。
【0037】
前記撮影領域移動手段による撮影領域の移動手法については特に限定されず、像を撮影装置に導くための光学系を切替えるものであっても、撮影装置と検査対象となるウエハ収納カセットとを相対的に移動させるものであってもよい。
【0038】
また、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記撮影領域移動手段が、前記撮影装置を前記複数の棚板部の配列方向に移動させるリフタ装置を有する構成とすることができる。
【0039】
このような構成により、撮影装置がリフタ装置によって検査対象となるウエハ収納カセットにおける複数の棚板部の配列方向に移動させられることとなる。その結果、撮影装置の撮影領域が前記複数の棚板部の配列方向に移動する。
【0040】
更に、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記撮影領域移動手段が、前記複数の棚板部のそれぞれが少なくとも一回撮影領域に含まれるように前記撮影領域をステップ的に移動させるようにした構成とすることができる。
【0041】
このような構成により、複数の棚板部のそれぞれについて少なくとも1つの実形状情報が得られることとなる。その結果、得られた実形状情報に基づいて側壁に形成された複数の棚板部全体の実形状を検査することができるようになる。
【0042】
また、更に、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記撮影領域移動手段が、前記撮影領域を前記複数の棚板部の間隔に対応した所定量ずつ移動させるようにした構成とすることができる。
【0043】
このような構成により、所定数の棚板部の所定部位を含む撮影領域が棚板部の間隔に対応した所定量ずつ移動させられる過程で、複数の棚板部のそれぞれについて少なくとも1つの実形状情報が得られ、複数の実形状情報が得られる棚板部も存在しうる。そのように各棚板部について得られた実形状情報に基づいて前記複数の棚板部の実形状をより精度よく検査することができるようになる。
【0044】
本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記画像処理手段が、各撮影領域について得られた画像上に設定される画像座標系において各棚板部のウエハ支持面の位置を表す画像上ウエハ支持面位置情報を前記画像上形状情報として生成するようにし、前記実形状情報生成手段は、前記所定の変換情報を用いて前記画像上ウエハ支持面位置情報を所定の絶対座標系における実ウエハ支持面位置情報に変換する座標変換手段を有し、前記各棚板部についての実ウエハ支持面位置情報に基づいて少なくとも前記各棚板部の間隔及び前記複数の棚板部全てにおける各棚板部の間隔の総和のいずれか一方を前記実形状情報として生成するようにした構成とすることができる。
【0045】
このような構成により、複数の棚板部のそれぞれが少なくとも一回撮影領域に含まれるように前記撮影領域がステップ的に移動する過程で、各撮影領域について得られた画像上に設定される画像座標系にて各棚板部のウエハ支持面の位置を表す画像上ウエハ支持面位置情報が生成され、その画像上ウエハ支持面位置情報が所定の絶対座標系における実ウエハ支持面位置情報に変換される。その結果、前記複数の棚板部全てについて実ウエハ支持面位置情報が少なくとも1つ得られることとなる。このような各棚板部についての実ウエハ支持面位置情報に基づいて少なくとも各棚板部の間隔及び前記複数の棚板部全てにおける各棚板部の間隔の総和のいずれか一方が実形状情報として生成されることとなる。このような実形状情報から、前記複数の棚板部全体の配列状態をより精度よく検査することができるようになる。
【0046】
本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記前部開口面に向けて開放するV字状の溝部と該溝部の下端から前記前部開口面に向かって張出す棚板部とを有して収納されるウエハの端部を支持するV溝支持部が背面壁に垂直方向に配列されるように複数形成されたウエハ収納カセットを検査対象とし、前記撮影装置にて撮影すべき前記所定部位を所定数のV溝支持部の所定部分とした構成とすることができる。
【0047】
このような構成により、背面壁に配列される複数のV溝支持部における所定数のV溝支持部の所定部分の実形状を表す実形状情報が得られることとなる。この実形状情報から、各V溝支持部の実形状を検査することができるようになる。
【0048】
また、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記撮影装置にて撮影されるべき前記所定部位を隣接する2つのV溝支持部の所定部分とした構成とすることができる。
【0049】
このような構成により、隣接する2つのV溝支持部の所定部分の実形状を表す実形状情報が得られることとなる。この実形状情報から、隣接した2つのV溝支持部の各棚板部で形成されるスロットの実形状を検査することができるようになる。
【0050】
更に、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記所定数のV溝支持部の側端部分の像を前記ウエハ収納カセットの前部開口面に対向して設置された前記撮影装置に導く光学系を有し、前記撮影装置が前記支持部の側端部分を撮影するようにした構成とすることができる。
【0051】
このような構成により、ウエハ収納カセットの前部開口面に対向した撮影装置に向けて開放する溝部を有する各V溝支持部の側端部分の像が光学系により撮影装置に導かれ、撮影装置が各V溝支持部の側端部分を撮影する。そのため、各V溝支持部の側端部分の実形状を表す実形状が得られることとなる。各V溝支持部の側端部分についての実形状情報から、各V溝支持部の実形状を検査することができるようになる。
【0052】
また、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記光学系が、前記所定数のV溝支持部の両側端部分の像を前記映像装置に導くように設定された構成とすることができる。
【0053】
このような構成により、各V溝支持部の両側端部分の実形状を表す実形状情報が得られることとなる。各V溝支持部の両側端部分についての実形状情報から、各V溝支持部の実形状をより精度よく検査することができるようになる。
【0054】
本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、更に、収納されるウエハ周辺部を支える棚板部が側壁に垂直方向に配列されるように複数形成されたウエハ収納カセットを検査対象とし、前記撮影装置が、前記側壁に形成された所定数の棚板部の前端部分を照らす光源と前記前端部分を撮影するカメラとを有する第一の撮影ユニットと、前記所定数のV溝支持部の所定部分を照らす光源と前記所定部分を撮影するカメラとを有する第二の撮影ユニットとを有する構成とすることができる。
【0055】
このような構成により、第一の撮影ユニットから得られる画像信号にて表される画像に基づいて側壁に形成された所定数の棚板部の前端部分の実形状を表す実形状情報が得られ、第二の撮影ユニットから得られる画像信号に表される画像に基づいて背面壁に形成された所定数のV溝支持部の所定部分の実形状を表す実形状情報が得られることとなる。各棚板部についての実形状情報と各V溝支持部についての実形状情報とに基づいて各棚板部及び各V溝支持部の実形状を検査することができるようになる。
【0056】
前記第一の撮影ユニットによる前記所定数の棚板部の前端部分の撮影と、前記第二の撮影ユニットによる前記所定数のV溝支持部の所定部分の撮影とは、同時になされても、異なるタイミングでなされてもよい。効率的な検査が可能となるという観点からは、前記両撮影は同時になされることが好ましい。
【0057】
また、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記所定数のV溝支持部の側端部分の像を前記第二の撮影ユニットのカメラに導く光学系を有し、前記第二の撮影ユニットが前記所定数のV溝支持部の側端部分を撮影するようにした構成とすることができる。
【0058】
このような構成により、第二の撮影ユニットにて所定数のV溝支持部の側端部分が撮影され、それにより得られた画像上形状情報から実形状情報が生成される。前記各棚板部の実形状とともに、各V溝支持部の側端部についての実形状情報から、各V溝支持部の実形状を検査することができるようになる。
【0059】
更に、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、収納されるウエハ周辺部を支える棚板部が一方の側壁に垂直方向に配列されるように複数形成された第一のウエハ支持体と、前記前部開口面に向けて開放するV字状の溝部と該溝部の下端から前記前部開口面に向かって張出す棚板部とを有して収納されるウエハ端部を支持するV溝支持部が前記背面壁に垂直方向に配列されるように複数形成された第二のウエハ支持体と、収納されるウエハ周辺部を支える棚板部が他方の側壁に垂直方向に配列されるように複数形成された第三のウエハ支持体と、前記前部開口面に向けて開放するV字状の溝部と該溝部の下端から前記前部開口面に向かって張出す棚板部とを有して収納されるウエハ端部を支持するV溝支持部が前記背面壁の前記第二のウエハ支持体と前記他方の側壁との間に垂直方向に配列されるように複数形成された第四のウエハ支持体とを有するウエハ収納カセットを検査対象とし、前記撮影装置は、前記第一のウエハ支持体における所定数の棚板部の前端部分を照らす光源と前記前端部分を撮影するカメラとを有する第一の撮影ユニットと、前記第二のウエハ支持体における所定数のV溝支持部の所定部分を照らす光源と前記所定部分を撮影するカメラとを有する第二の撮影ユニットと、前記第三のウエハ支持体における所定数の棚板部の前端部分を照らす光源と前記前端部分を撮影するカメラとを有する第三の撮影ユニットと、前記第四のウエハ支持体における所定数のV溝支持部の所定部分を照らす光源と前記所定部分を撮影するカメラとを有する第四の撮影ユニットとを有する構成とすることができる。
【0060】
このような構成により、第一の撮影ユニットから得られる画像信号にて表される画像に基づいて一方の側壁における所定数の棚板部(第一のウエハ支持体)の前端部分の実画像情報が得られ、第二の撮影ユニットから得られる画像信号にて表される画像に基づいて背面壁における所定数のV溝支持部(第二のウエハ支持体)の所定部分の実形状情報が得られる。また、第三の撮影ユニットから得られる画像信号にて表される画像に基づいて他方の側壁における所定数の棚板部(第三のウエハ支持体)の前端部分の実形状情報が得られ、第四の撮影ユニットから得られる画像信号にて表される画像に基づいて背面壁の第二のウエハ支持体と前記他方の側壁との間における所定数のV溝支持部(第四のウエハ支持体)の所定部分の実形状情報が得られる。前記一方の側壁における各棚板部の前端部分についての実形状情報と前記他方の側壁における各棚板部の前端部分についての実形状情報から、両側壁における各棚板部の実形状を検査することができると共に、背面壁における各V溝支持部の所定部分についての実形状情報から各V溝支持部の実形状を検査することができるようになる。
【0061】
前記第一の撮影ユニットによる撮影と、前記第二の撮影ユニットによる撮影と、前記第三の撮影ユニットによる撮影と、前記第四の撮影ユニットによる撮影とは、全て異なるタイミングでなされても、全て同時になされてもよい。更に、任意に組み合わせた撮影を同時に行うこともできる。効率的な検査が可能になるという観点からは、任意に組み合わせた撮影を同時に行うことが好ましく、更に、全ての撮影が同時になされることがより好ましい。また、ウエハ収納カセットの背面壁においてV溝支持部が垂直方向に配列されてなる第二のウエハ支持体及び第四のウエハ支持体それぞれの所定部分を照らす第二の撮影ユニット及び第四の撮影ユニットにおける各光源は、共通化することも別体とすることもできる。
【0062】
また、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記第二のウエハ支持体における前記所定数のV溝支持部の側端部分の像を前記第二の撮影ユニットのカメラに導く第一の光学系と、前記第四のウエハ支持体における前記所定数のV溝支持部の側端部分の像を前記第四の撮影ユニットのカメラに導く第二の光学系とを有し、前記第二の撮影ユニットが前記第二のウエハ支持体における前記所定数のV溝支持部の側端部分を撮影すると共に、前記第四の撮影ユニットが前記第四のウエハ支持体における前記所定数のV溝支持部の側端部分を撮影するようにした構成とすることができる。
【0063】
このような構成により、第二のウエハ支持体における所定数のV溝支持部の側端部分を撮影する第二の撮影ユニットからの画像信号にて表される画像に基づいて第二のウエハ支持体における各V溝支持体の側端部分についての実形状情報が得られ、また、第四のウエハ支持体における所定数のV溝支持部の側端部分を撮影する第四の撮影ユニットからの画像信号にて表される画像に基づいて第四のウエハ支持体における各V溝支持部の側端部分についての実形状情報が得られる。これら各V溝支持部の側端部分についての実形形状情報により、各V溝支持部の実形状を検査することができるようになる。
【0064】
本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記画像処理手段が、前記画像上に設定される画像座標系において各V溝支持部における溝部の溝線の位置を表す画像上溝線位置情報を前記画像上形状情報として生成するようにし、前記実形状情報生成手段は、前記所定の変換情報を用いて前記画像上溝線位置情報を所定の絶対座標系における実溝線位置情報に変換する座標変換手段を有し、前記実溝位置情報に基づいた実形状情報を生成するようにした構成とすることができる。
【0065】
このような構成により、画像上に設定される画像座標系にて各V溝支持部における溝部の溝線の位置を表す画面上溝線位置情報が生成され、その画像上溝線一情報が所定の絶対座標系における実溝線位置情報に変換される。そして、その実溝線位置に基づいた実形状情報が生成される。この実形状情報により、各V溝支持部の溝線の実位置に基づいた実形状を検査することができるようになる。
【0066】
前記実溝線位置情報に基づいた実形状情報は、前記実溝線位置情報そのものであっても、前記実溝線位置情報から得られる形状情報であってもよい。
【0067】
また、本発明にかかるウエハ収納カセットの検査装置は、前記画像処理手段が、前記画像上に設定される画像座標系において各V溝支持部における棚板部の上面位置を表す画像上棚板面位置情報を前記画像上形状情報として生成するようにし、前記実形状情報生成手段は、前記所定の変換情報を用いて前記画像上棚板面位置情報を所定の絶対座標系における実棚板面位置情報に変換する座標変換手段を有し、前記実棚板面位置情報に基づいた実形状情報を生成するようにした構成とすることができる。
【0068】
このような構成により、画像上に設定される画像座標系にて各棚板部の上面位置を表す画面上棚板面位置情報が生成され、その画面上棚板面位置情報が所定の絶対座標系における実棚板面位置情報に変換される。そして、その実棚板面位置情報に基づいた実形状情報が生成される。この実形状情報により、各棚板部の上面の実位置に基づいた実形状を検査することができるようになる。
【0069】
前記実棚板面位置情報に基づいた実形状情報は、前記実棚板面位置情報そのものであっても、前記実棚板面位置情報から得られる形状情報であってもよい。
【0070】
更に、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記実形状情報生成手段が、前記各V溝支持部における溝部の溝線に対する実溝位置情報に基づいて前記溝線の間隔を表す実形状情報を生成するようにした構成とすることができる。
【0071】
このような構成により、各V溝支持部における溝部の溝線の間隔を表わす実形状情報から、隣接する2つのV溝支持部で形成されるスロットのピッチを検査することができるようになる。
【0072】
また、更に、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記実形状情報生成手段が、前記各V溝支持部における棚板部に対する実棚板面位置情報に基づいて前記棚板部の間隔を表す実形状情報を生成するようにした構成とすることができる。
【0073】
このような構成により、各V溝支持部の棚板部の間隔を表す実形状情報から、隣接する2つのV溝支持部の棚板部で形成されるスロットの幅を検査することができるようになる。
【0074】
本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記所定数のV溝支持部を含む前記撮影装置の撮影領域を前記複数のV溝支持部の配列方向に移動させる撮影領域移動手段を有する構成とすることができる。
【0075】
このような構成により、撮影領域の移動がなされ、背面壁に配列された複数のV溝支持部において所定数のV溝支持部の所定部位の実形状を表す実形状情報を複数得ることができることとなる。この複数の実形状情報から、前記複数のV溝支持部のより広い範囲における各V溝支持部の実形状を検査できるようになる。
【0076】
前記撮影領域移動手段による撮影領域に移動手法については特に限定されず、撮影装置を移動させても、検査対象となるウエハ収納カセットを移動させても、更に、撮影装置に各V溝支持部の所定部分の像を導く光学系を切替えるようにしてもよい。
【0077】
また、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記撮影領域移動手段が、前記撮影装置を前記複数のV溝支持部の配列方向に移動させるリフタ装置を有する構成とすることができる。
【0078】
このような構成により、撮影装置がリフタ装置によって検査対象となるウエハ収納カセットにおける複数のV溝支持部の配列方向に移動させられることとなる。その結果、撮影装置の撮影領域が前記複数のV溝支持部の配列方向に移動する。
【0079】
更に、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記撮影領域移動手段が、前記複数のV溝支持部のそれぞれが少なくとも一回撮影領域に含まれるように前記撮影領域をステップ的に移動させるようにした構成とすることができる。
【0080】
このような構成により、複数のV溝支持部のそれぞれについて少なくとも1つの実形状情報が得られることとなる。その結果、得られた実形状情報に基づいて背面壁に形成された複数のV溝支持部全体の実形状を検査することができるようになる。
【0081】
また、更に、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記撮影領域移動手段が、前記撮影領域を前記複数のV溝支持部の間隔に対応した所定量ずつ移動させるようにした構成とすることができる。
【0082】
このような構成により、所定数のV溝支持部の所定部位を含む撮影領域がV溝支持部の間隔に対応した所定量ずつ移動させられる過程で、複数のV溝支持部のそれぞれについて少なくとも1つの実形状情報が得られ、複数の実形状情報が得られるV溝支持部も存在しうる。そのように各V溝支持部について得られた実形状情報に基づいて前記複数のV溝支持部の実形状をより精度よく検査することができるようになる。
【0083】
本発明にかかるウエハ収納カセットの検査装置は、前記画像処理手段が、各撮影領域について得られた画像上に設定される画像座標系において各V溝支持部の溝部における溝線の位置を表す画像上溝線位置情報を前記画像上形状情報として生成するようにし、前記実形状生成手段が、前記所定の変換情報を用いて前記画像上溝線位置情報を所定の絶対座標系における実溝線位置情報に変換する座標変換手段を有し、前記各V溝支持部についての実溝線位置情報に基づいて少なくとも各V溝支持部における溝部の溝線の間隔及び前記複数のV溝支持部全てにおける各溝線の間隔の総和のいずれか一方を前記実形状情報として生成するようにした構成とすることができる。
【0084】
このような構成により、複数のV溝支持部のそれぞれが少なくとも一回撮影領域に含まれるように前記撮影領域がステップ的に移動する過程で、各撮影領域について得られた画像上に設定される画像座標系にて各V溝支持部の溝部における溝線の位置を表す画像上溝線位置情報が生成され、その画像上溝線位置情報が所定の絶対座標系における実溝線位置情報に変換される。その結果、前記複数のV溝支持部全てについて実溝線位置情報が少なくとも1つ得られることとなる。このような各V溝支持部についての実溝線位置情報に基づいて少なくとも各V溝支持部における溝部の溝線の間隔及び前記複数のV溝支持部における溝線の間隔の総和のいずれか一方が実形状情報として生成されることとなる。このよう情報から、前記複数のV溝支持部全体の配列状態をより精度よく検査することができるようになる。
【0085】
また、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、前記画像処理手段が、各撮影領域について得られた画像上に設定される画像座標系において各V溝支持部における棚板部の上面位置を表す画像上棚板面位置情報を前記画像上形状情報として生成するようにし、前記実形状情報生成手段が、前記所定の変換情報を用いて前記画像上棚板面位置情報を所定の絶対座標系における実棚板面位置情報に変換する座標変換手段を有し、前記各V溝支持部についての実棚板面位置情報に基づいて少なくとも各V溝支持部における棚板部の間隔及び前記複数のV溝支持部全てにおける各棚板部の間隔の総和のいずれか一方を前記実形状情報として生成するようにした構成とすることができる。
【0086】
このような構成により、複数のV溝支持部のそれぞれが少なくとも一回撮影領域に含まれるように前記撮影領域がステップ的に移動する過程で、各撮影領域について得られた画像上に設定される画像座標系にて各V溝支持部の棚板部の上面位置を表す画像上棚板面位置情報が生成され、その画像上棚板面位置情報が所定の絶対座標系における実棚板面位置情報に変換される。その結果、前記複数のV溝支持部全てについて実棚板面位置情報が少なくとも1つ得られることとなる。このような各V溝支持部についての実棚板面位置情報に基づいて少なくとも各V溝支持部における棚板部の間隔及び前記複数のV溝支持部全てにおける各棚板部の間隔の総和のいずれか一方が実形状情報として生成されることとなる。このような実形状情報から、前記複数のV溝支持部全体の配列状態をより精度よく検査することができるようになる。
【0087】
本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、検査結果を出力ユニットから出力させる検査結果出力制御手段を有し、前記検査結果出力制御手段が、前記実形状情報生成手段にて得られた実形状情報を前記検査結果として前記出力ユニットから出力させるようにした構成とすることができる。
【0088】
このような構成により、検査対象となるウエハ収納カセットの内部の所定部位について生成された実形状情報が検査結果として出力ユニットから出力されることとなる。例えば、検査員は、その出力ユニットから出力された実形状情報に基づいて検査対象となるウエハ収納カセットの良否を容易に判断することができるようになる。
【0089】
また、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、検査結果を出力ユニットに出力させる検査結果出力制御手段と、前記実形状情報生成手段にて得られた実形状情報が所定の基準を満たしているか否かの判定を行う形状判定手段とを有し、前記検査結果出力制御手段が、前記形状判定手段での判定結果を前記検査結果として前記出力ユニットに出力させるようにした構成とすることができる。
【0090】
このような構成により、検査対象となるウエハ収納カセットの内部の所定部位について生成された実形状情報が所定の基準を満たしているか否かの判定結果が検査結果として出力ユニットに出力されることとなる。例えば、検査員は、その出力ユニットにより出力された判定結果に基づいて検査対象となるウエハ収納カセットの良否を直接的に判断することができるようになる。
【0091】
前記各出力ユニットは、検査員に実形状情報を可視的に出力するもの(例えば、表示ユニット、プリンタユニット等)であっても、その実形状情報を他のシステム(ウエハ収納カセットの搬送システム、検査結果集計システムなど)に出力するものであってもよい。
【0092】
本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置は、ロボットにより把持されるハンドリング部材を上面に備えたウエハ収納カセットを設置する設置台と、前記設置台に設置されるウエハ収納カセットの前記ハンドリング部材を撮影して画像信号を出力する撮影装置と、前記撮影装置からの画像信号にて表される画像に基づいて前記ハンドリング部の実形状情報を生成する処理ユニットとを有し、前記処理ユニットは、前記画像信号にて表される画像上において前記ハンドリング部材の外形形状を表す画像上形状情報を生成する画像処理手段と、前記画像処理手段にて得られた画像上形状情報から当該処理ユニットに予め保存された所定の変換情報を用いて前記ハンドリング部の実外形形状を表す実形状情報を生成する実形状情報生成手段とを有し、前記所定の変換情報は、前記撮影装置からの画像信号にて表される画像上で表される被撮影物の形状を表すための基準と、設置台に設置される被撮影物の形状を表すための基準との関係に基づいて定められたものとなる構成となる。
【0093】
このような構成により、ウエハ収納カセットの上面に備えられたハンドリング部材を撮影する撮影装置からの画像信号にて表される画像上において前記ハンドリング部の形状を表す画像上形状情報がまず生成され、次いで、その画像上形状情報から処理ユニットに予め保存された所定の変換情報を用いて前記ハンドリング部材の実外形形状を表す実形状情報が生成される。このようにウエハ収納カセットの上面に備えられたハンドリング部材の実外形形状を表す実形状情報が生成されるので、その実形状情報に基づいて前記ハンドリング部材の実際の外形形状の適否を判定することができるようになる。
【0094】
本発明に係るウエハ収納カセットの検査方法は、検査対象となるウエハ収納カセットを設置台に設置する設置ステップと、前記設置台に設置される前記ウエハ収納カセット内部の所定部位を撮影装置で撮影する撮影ステップと、処理ユニットにより実行され、前記所定部位の撮影により前記撮影装置から出力される画像信号にて表される画像に基づいて前記所定部位の実形状を表す実形状情報を生成する処理ステップとを有し、前記処理ステップは、前記画像信号にて表される画像上における前記所定部位の形状を表す画像上形状情報を生成する画像処理ステップと、前記画像処理ステップにて得られた画像上形状情報から前記処理ユニットに予め保存された所定の変換情報を用いて前記実形状情報を生成する実形状情報生成ステップとを有し、前記所定の変換情報は、前記撮影装置からの画像信号にて表される画像上で表される被撮影物の形状を表すための基準と、設置台に設置される被撮影物の形状を表すための基準との関係に基づいて定められたものとなる構成となる。
【0095】
また、本発明に係るウエハ収納カセットの検査方法は、前記画像処理ステップが、前記画像上に設定される画像座標系において前記所定部位の位置を表す画像上位置情報を前記画像上形状情報として生成し、前記形状情報生成ステップが、前記変換情報を用いて前記画像上位置情報を所定の絶対座標系における実位置情報に変換する座標変換ステップを有し、前記実位置情報に基づいた実形状情報を生成する構成とすることができる。
【0096】
更に、本発明に係るウエハ収納カセットの検査方法は、前記実形状情報生成ステップにて用いられる変換情報を取得して前記処理ユニットに保存する変換情報取得ステップを有し、前記変換情報取得ステップは、前記所定部位の形状を表す実形状情報が既知となる基準ウエハ収納カセットに対して前記設置ステップ、前記撮影ステップ及び画像処理ステップを実施して前記基準ウエハ収納カセットにおける前記所定部位の画像上形状情報を生成する第一のステップと、前記画像上形状情報と前記既知となる実形状情報との関係に基づいて前記変換情報を生成する第二のステップとを有する構成とすることができる。
【0097】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0098】
本発明の第一の実施の形態に係る検査装置の検査対象となるウエハ収納カセットは図1に示すように構成される。
【0099】
図1において、このウエハ収納カセット10は、半導体製造工程においてウエハを搬送するために用いられるものであって、前部に開口面を有した箱体(例えば、樹脂製)となっている。ウエハ収納カセット10の内部において、一方の側壁(左側壁)11には左ウエハ支持体13Lが形成されると共に、他方の側壁(右側壁)12には右ウエハ支持体13Rが形成されている。左ウエハ支持体13L及び右ウエハ支持体13Rのそれぞれは、垂直方向に所定の間隔をもって配列された複数の棚板部を備えている。ウエハは、その周辺部が左ウエハ支持体13Lの棚板部及びそれと同じ高さに位置する右ウエハ支持体13Rの棚板部にて支えられた状態でウエハ収納カセット10に収納される。
【0100】
ウエハ収納カセット10の上面には、搬送ロボットにより把持されるハンドリング部材15(ハンドリングフランジ)が備えられている。半導体製造工程において搬送ロボットがこのハンドリング部材15を把持してウエハ収納カセット10を搬送する。ハンドリング部材15は、矩形形状をしており、所定の位置に切り欠きが形成されている。
【0101】
左ウエハ支持体13L及び右ウエハ支持体13Rそれぞれの各棚板部の前端部分(ウエハ収納カセット10の前部開口面側)は図2に示すように構成され、また、各棚板部の後端部分(ウエハ収納カセット10の奥側)は図3に示すように構成される。隣接するk番目の棚板部131(k)とk+1番目の棚板部131(k+1)との間にウエハ周辺部が挿入されるべきスロットSLkが形成される。そして、そのウエハ周辺部が棚板部131(k)の上面(ウエハ支持面)にて支えられるようになっている。なお、各棚板部の前端部分及び後端部分のウエハ支持面には突出部分が形成され、ウエハ表面と棚板部のウエハ支持面との接触面積がより小さくなるような構造となっている。
【0102】
前述したような構造のウエハ収納カセット10を検査するための検査装置は、図4乃至図8に示すように構成されている。なお、図4乃至図8は、主に、検査装置の構成部品の配置関係を示すものであり、各構成部品の固定、支持等は、周知の手法にてなされる。
【0103】
図4において、検査装置100は、検査台101、背面板102及び天板103を備えている。検査台101は、ウエハ収納カセット10が設置されるカセット設置台110と、後述するような構成となる撮影装置が設置される撮影台121とを備えている。カセット設置台110には、ウエハ収納カセット10の位置決め機構(図示略)が設けられており、ウエハ収納カセット10が常にその前部開口面を撮影台121に向けた状態でカセット設置台110の一定の位置に設置されるようなになっている。
【0104】
撮影台121上には、第一のカメラユニット201(1)、第一の照明器202(1)、第二のカメラユニット201(2)、第二の照明器202(2)、第三のカメラユニット201(3)、第三の照明器202(3)、第四のカメラユニット201(4)及び第四の照明器202(4)が設置されている。第一のカメラユニット201(1)及び第一の照明器202(1)と、第二のカメラユニット201(2)及び第二の照明器202(2)とは、ウエハ収納カセット10における左ウエハ支持体13Lの撮影に用いられる。また、第三のカメラユニット201(3)及び第三の照明器202(3)と、第四のカメラユニット201(4)及び第四の照明器202(4)とは、ウエハ収納カセット10における右ウエハ支持体13Rの撮影に用いられる。
【0105】
天板103の所定部位には矩形状の測定窓が形成され、その測定窓に位置するように、カメラユニット203及び照明器206が設置されている。照明器206は、カセット設置台110に設置されたウエハ収納カセット10の上面に設けられたハンドリング部材15を照らし、カメラユニット203は、そのハンドリング部材15を撮影する。
【0106】
撮影装置における第一のカメラユニット201(1)及び第一の照明器202(1)は、撮影台121上において図5に示すように配置される。第一のカメラユニット201(1)はレンズ部201a、コンバータ201b及びカメラ本体201c(例えば、CCDカメラ)にて構成される。レンズ部201a及びカメラ本体201cのウエハ収納カセット10からの距離の調整、第一のカメラユニット201(1)の光軸の角度Aの調整等により、第一のカメラユニット201(1)がウエハ収納カセット10における左ウエハ支持体13Lの後端部分(図3参照)の所定範囲(計測部)を撮影できるように配置される。また、第一の照明器202(1)のウエハ収納カセット10からの距離の調整及びその光軸の角度Xの調整等により、第一の照明器202(1)が第一のカメラユニット201(1)の撮影領域を照らすように配置される。なお、ウエハ収納カセット10の背後の所定位置には第一のカメラユニット201(1)にて得られる左ウエハ支持体13Lの前端部分の画像と背景とのコントラストを明瞭にするためのスクリーン20(例えば、白系の色)が配置される。
【0107】
第二のカメラユニット201(2)及び第二の照明器202(2)は、図6に示すように配置される。この場合も、レンズ部201a及びカメラ本体201cのウエハ収納カセット10からの距離の調整、第二のカメラユニット201(2)の光軸の角度Aの調整等により、第二のカメラユニット201(2)がウエハ収納カセット10における左ウエハ支持体13Lの前端部分(図2参照)の所定範囲(計測部)を撮影できるように配置される。また、第二の照明器202(2)のウエハ収納カセット10からの距離の調整及びその光軸の角度Xの調整等により、第二の照明器202(2)が第二のカメラユニット201(2)の撮影領域を照らすように配置される。
【0108】
第三のカメラユニット201(3)は、第二のカメラユニット201(2)と同様にして(図6参照)、ウエハ収納カセット10における右ウエハ支持体13Rの前端部分を撮影できるように配置され、第三の照明器202(3)は、第二の照明器202(2)と同様にして(図6参照)、右ウエハ支持体13Rの前端部分を照らすように配置される。また、第四のカメラユニット201(4)は、第一のカメラユニット201(1)と同様にして(図5参照)、ウエハ収納カセット10における右ウエハ支持体13Rの後端部分を撮影できるように配置され、第四の照明器202(4)は、第一の照明器202(1)と同様にして(図5参照)、右ウエハ支持体13Rの後端部分を照らすように配置される。
【0109】
前述したように配置される各カメラユニット201(1)〜201(4)の撮影領域Ekは、図14及び図15に示すように、左ウエハ支持体13L及び右ウエハ支持体13Rのそれぞれにおいて隣接する棚板部131(k)、131(k+1)が含まれるように、即ち、それら棚板部131(k)、131(k+1)で形成されるスロットSLk(図2、図3参照)が含まれるように設定される。
【0110】
前述したように撮影装置(各カメラユニット201(1)〜201(4)等)が設置される撮影台121は、図7に示すように、検査台101(図4参照)内に設置されたリフタ装置120の昇降シャフト122の先端に固定されている。このリフタ装置120によって撮影装置が垂直方向に移動され、その撮影装置の撮影領域を垂直方向に順次移動させることができるようになっている。なお、撮影台121に設置される撮影装置(各カメラユニット201(1)〜201(4)等)の周りには、カセット設置台110に対向した面に開口を有する透明の保護板105が設けられている。
【0111】
また、撮影台121に対向し、検査対象となるウエハ収納カセット10が設置されるカセット設置台110の所定位置には、図8に示すように、4つの光学センサ115a、115b、115c、115dが埋設されている。これらの光学センサ115a、115b、115c、115dは、ウエハ収納カセット10の底板の対応する位置に設けられるべきパッド18a、18b、18c、18d、18dの有無を光学的に検出する。即ち、4つの光学センサ115a、115b、115c、115dにより、4つのパッド18a、18b、18c、18dの有無により表される4ビッドの情報の読取りがなされる。この4ビットの情報によりウエハ収納カセット10に関する種々の情報を表し得る。
【0112】
検査装置における処理系は、図9に示すように構成される。図9において、この処理系は、処理ユニット300、入力ユニット301(キーボード等)、表示ユニット302及び駆動制御回路303を有する。処理ユニット300は、撮影台121に設置された各カメラユニット201(1)〜201(4)からの画像信号を処理して検査対象となるウエハ収納カセット10の左ウエハ支持体13L及び右ウエハ支持体13Rの実形状を表す実形状データ(例えば、位置、距離等を表す)を生成する。また、処理ユニット300は、天板103に設置されたカメラユニット203からの画像信号を処理してウエハ収納カセット10のハンドリング部材15の実形状を表す実形状データを生成する。更に、処理ユニット300は、リフタ装置120の駆動制御を行う駆動制御回路303に対して所定の制御情報を供給する。
【0113】
処理ユニット300は、前述したように生成した実形状データに基づいて検査対象となるウエハ収納カセット10の良否を判定し、その良否判定結果を出力する。そして、処理ユニット300は、前述したように生成された左ウエハ支持体13L、右ウエハ支持体13R及びハンドリング部材15についての実形状情報及びそれらの実形状情報に基づいた良否判定結果を表示ユニット302に表示させる。
【0114】
また、処理ユニット300は、カセット設置台110に備えられた4つの光学センサ115a〜115dからの出力信号に基づいてウエハ収納カセット10についての所定の情報を取得する。
【0115】
駆動制御回路303は、制御ユニット300の制御のもと、リフタ装置120の駆動源となるモータ125をそのモータ125に対して設けられたセンサ126からの出力に基づいて駆動制御する。この駆動制御回路303は、図10に示すように構成される。
【0116】
図10において、この駆動制御回路303は、位置制御部3031、モータ駆動部3032、位置情報設定部3033、位置検出部3034及び比較部3035を有する。位置制御部3031は、処理ユニット300から供給される位置指令情報に基づいてリフタ装置120の目標駆動量に対応する目標位置情報を出力すると共に駆動制御信号を出力する。モータ駆動部3032は、位置制御部3031からの駆動制御信号に基づいてリフタ装置120の駆動源となるモータ125に対して駆動パルス信号を出力する。位置情報設定部3033は、位置制御部3031から出力される目標位置情報を取得して保持する。位置検出部3034は、センサ126からのモータ125の実際の駆動量に対応した検出位置情報(例えば、モータ125の駆動量に対応したパルス数)を取得する。比較部3035は、位置情報設定部3033に設定された目標位置情報と位置検出部3034にて取得される検出位置情報とを比較し、その比較結果を位置制御部3031に供給する。位置制御部3031は、比較部3035からの比較結果に基づいて駆動制御信号の出力制御を行う。そして、前記目標位置情報と前記検出位置情報とが一致すると、位置制御部3031は、その際の比較部3035での比較結果に基づいて駆動制御信号の出力を停止する。その結果、リフタ装置120のモータ125が停止する。
【0117】
前述したように構成される駆動制御回路303により、モータ125が前記目標駆動量(位置指令情報に対応)だけ駆動される。このように駆動制御されるモータ125によってリフタ装置120の昇降シャフト122(図7参照)がその目標駆動量ずつ最下位位置から順次上方に移動される。例えば、その目標駆動量が左ウエハ支持体13L及び右ウエハ支持体13Rのそれぞれにおける隣接する棚板部の間隔に対応した量(スロットピッチ)に設定されると、リフタ装置120により撮影装置(各カメラユニット201(1)〜201(4)等)の撮影領域Ekがそのスロットピッチずつ移動することとなる。
【0118】
処理ユニット300は、図11乃至図13に示す手順に従って処理を行う。なお、各カメラユニット201(1)〜201(4)から得られる画像信号に対する処理は同じであるので、以下、各カメラユニット201(1)〜201(4)を撮影装置と総称して説明する。
【0119】
まず、左ウエハ支持体13L及び右ウエハ支持体13Rの実形状が既知となる基準ウエハ収納ケース(良品となるウエハ収納カセット)がカセット設置台110に設置される。この状態で、入力ユニット301においてキャリブレーションモードの入力操作がなされると、処理ユニット300は、まず、図11に示す手順に従って処理を実行する。なお、前記既知となる実形状は、所定の絶対座標系(X−Y)におけるY座標値及びX座標値(実形状データ)で表される。具体的には、図15に示すように、各棚板部(131(k)、131(k+1)等)のウエハ支持面における所定ポイント(▽)のY座標値(Yk、Yk+1等)、及び各棚板部の根元部及び先端部の所定ポイント(▼)のX座標値(Xk、Xk+1等)で実形状が表される。
【0120】
図11において、処理ユニット300は、内部カウンタkを「1」にセットした(S1)後、撮影装置が撮影領域Ek(E1)の位置になるようにリフタ装置120の駆動制御回路303を制御する(S2)。これにより、図14に示すように、最下位の棚板部131(1)とそれに隣接する棚板部132(2)を含む(スロットSL1を含む)撮影領域E1が得られるように撮影装置がセットされる。この状態で、処理ユニット300は、撮影領域E1を撮影する撮影装置からの画像信号を画素単位の画像データに変換して所定のメモリに格納する(S3)。その後、処理ユニット300は、内部カウンタkがN−1に達したか否かを判定する(S4)。なお、Nは、左ウエハ支持体13L及び右ウエハ支持体13Rそれぞれにおける棚板部の総数である。
【0121】
内部カウンタkがN−1に達していなければ(S4でNO)、処理ユニット300は、内部カウンタkを+1だけインクリメントして(S5)、撮影装置が次の撮影領域Ek(E2)の位置になるようにリフタ装置120の駆動制御回路303を制御する(S2)。これにより、図14に示すように、棚板部131(2)とそれに隣接する棚板部131(3)を含む(スロットSL2を含む)撮影領域E2が得られるように撮影装置がセットされる。この状態で、処理ユニット300は、撮影領域E2を撮影する撮影装置からの画像信号に基づいた画像データを所定のメモリに格納する(S3)。
【0122】
以下、同様にして、処理ユニット300は、撮影領域Ekがスロットピッチずつ移動するように撮影装置を移動させ、各撮影領域Ekにて得られる画像データを順次所定のメモリに格納する(S2〜S5)。この過程で、内部カウンタkがN−1に達すると、図14に示すように、棚板部131(N−1)とそれに隣接する最上位の棚板部131(N)を含む(スロットSLN-1を含む)撮影領域EN-1を撮影する撮影装置からの画像信号に基づいた画像データが所定のメモリに格納される(S2、S3)。そして、内部カウンタkがN−1に達したとの判定により(S4でYES)、処理ユニット300は、一連の処理を終了させる。
【0123】
以上のような処理により、基準ウエハ収納カセットにおける左ウエハ支持体13L及び右ウエハ支持体13Rそれぞれにおいて隣接する棚板部131(k)、131(k+1)(k=1、2、・・・、N−1)を表すN−1個の画像データが処理ユニット300に取り込まれる。
【0124】
次いで、処理ユニット300は、図12に示す手順に従った処理を実行する。図12において、処理ユニット300は、内部カウンタkを「1」にセットした(S11)後に、以下の処理(S12〜S15)を実行する毎に内部カウンタkを+1ずつインクリメントし(S16)、内部カウンタkがN−1に達した時点で処理を終了させる。まず、前述したように取り込まれたN−1個の画像データからk番目の画像データが読み出される(S12)。そして、この画像データに基づいて、隣接する棚板部131(k)、棚板部131(k+1)の画像上での形状を特定する画像上形状データが生成される(S13)。具体的には、図15に示すように、画像上の画素位置を特定するための座標系(以下、画素座標系という)x−yにおいて、各棚板部131(k)、131(k+1)のウエハ支持面における所定ポイント(▽)のy座標値(yk、yk+1)と、各棚板部131(k)、131(k+1)の根元部及び先端部の所定ポイント(▼)のx座標値(xk、xk+1)とが画像上形状データとして生成される。
【0125】
このようにして画像上形状データが得られると、その画像上形状データ(yk、yk+1、xk、xk+1)と既知となる実形状を表す前記実形状データ(Yk、Yk+1、Xk、Xk+1)との相関を表す相関データa、b、c、dが下式に従って演算され、k番目の画像(撮影領域Ekの画像)に対する相関データ(a、b、c、d)kとして処理ユニット300に保存される(S14)。
Xk=a・xk+b ・・・(1)
Yk=c・yk+d ・・・(2)
Xk+1=a・xk+1+b ・・・(3)
Yk+1=c・yk+1+d ・・・(4)
【0126】
処理ユニット300は、前述した処理(S12〜S14)を繰り返し実行し、前記N−1個の画像データ全てについて前記相関データが得られると(S15でYES)、一連処理を終了させる。このようなキャリブレーションモードでの処理が終了すると、各撮影領域Ekに対応した相関データ(a、b、c、d)kが処理ユニット300に保存されることになる。
【0127】
次に、検査対象となるウエハ収納カセット10がカセット設置台110に設置され、入力ユニット110において検査モードの入力操作がなされると、処理ユニット300は、図11及び図13に示す手順に従って処理を実行する。図11に示す処理では、基準ウエハ収納カセットの場合と同様に、リフタ装置120の制御によって撮影装置の撮影領域Ekが順次上昇移動される。そして、その過程で隣接する2つの棚板部131(k)、131(k+1)を含む各撮影領域Ekについての画像データが処理ユニット300に蓄積される。
【0128】
次いで、処理ユニット300は、図13に示す手順に従って処理を実行する。図13において、処理ユニット300は、内部カウンタkを「1」にセットした(S21)後に、以下の処理(S22〜S26)を実行する毎に内部カウンタkを+1ずつインクリメントし(S27)、内部カウンタkがN−1に達した時点で、次のステップS28に進む。まず、前述したように取り込んだN−1個の画像データからk番目の画像データが読み出される(S22)。そして、この画像データに基づいて、隣接する2つの棚板部131(k)、131(k+1)のウエハ支持面における所定ポイント(図15における▽参照)の画素座標系x−y上でのy座標値yk、yk+1が画像上ウエハ支持面位置データとして計測される(S23)。
【0129】
このようにして隣接する2つの棚板部131(k)、131(k+1)についての画像上ウエハ支持面位置データ(yk、yk+1)の計測が終了すると、当該画像データ(撮影領域Ekの画像)に対応した相関データ(a、b、c、d)kのc、dを用いて前記式(2)、(4)に従って、画像上ウエハ支持面位置データ(yk、yk+1)が所定の絶対座標系X−Y上でのY座標値Yk、Yk+1に変換される(S24)。そして、このY座標値Yk、Yk+1が各棚板部131(k)、131(k+1)のウエハ支持面の実位置を表す実ウエハ支持面位置データとして処理ユニット300に保存される(S25)。
【0130】
処理ユニット300は、前述した処理(S22〜S25)を繰り返し実行し、前記N−1個の画像データ全てについて実ウエハ支持面位置データ(Yk、Yk+1)が得られると(S26でYES)、保存された実ウエハ支持面位置データ(Yk、Yk+1)を用いて、図14に示されるような隣接する2つの棚板部131(k)、131(k+1)のウエハ支持面の間隔ΔYk+1(各棚板部の間隔)を
ΔYk+1=Yk+1−Yk ・・・(5)
に従って演算する(S28)。
【0131】
なお、図14に示すように、隣接する2つの棚板部131(k)、131(k+1)を含む撮影領域Ekがスロットピッチずつ移動することから、2番目の棚板部131(2)からN−1番目の棚板部131(N−1)のそれぞれについては画像上ウエハ支持面位置データykが2つずつ得られる。これに対応して、棚板部131(2)から棚板部131(N−1)のそれぞれについて実ウエハ支持面位置データYkも2つずつ得られる。従って、棚板部131(2)から棚板部131(N−1)については、それら2つの実ウエハ支持面位置データYkの平均値を用いてウエハ支持面の間隔ΔYk+1が演算される(式(5)参照)。
【0132】
次いで、処理ユニット300は、全ての棚板部について隣接する2つの棚板部のウエハ支持面の間隔ΔYk+1が得られると、それらの総和ΣΔYkを演算する(S29)。
【0133】
前述した処理は、第一のカメラユニット201(1)、第二のカメラユニット201(2)、第三のカメラユニット201(3)及び第四のカメラユニット201(4)からの画像信号のそれぞれに対して実行される。従って、前述した処理の結果、図16に示すように、左ウエハ支持体13Lの前端部分の画像から隣接する2つの棚板部のウエハ支持面の間隔AZ2〜AZ25(ΔYk)と、一番目(最下位)の棚板部と水平基準面(Y=0)との距離AZ1(Y1)と、各間隔AZ2〜AZ25の総和AZ26(ΣΔYk)とが得られ、また、左ウエハ支持体13Lの後端部分の画像から隣接する2つの棚板部のウエハ支持面の間隔BZ2〜BZ25(ΔYk)と、一番目(最下位)の棚板部と水平基準面(Y=0)との距離BZ1と、各間隔AZ2〜AZ25の総和BZ26(ΣΔYk)とが得られる。更に、右ウエハ支持体13Rについても同様に、前端部分及び後端部分のそれぞれの画像から、隣接する2つの棚板部のウエハ支持面の間隔CZ2〜CZ25、DZ2〜DZ25と、一番目(最下位)の棚板部と水平基準面(Y=0)との距離CZ1、DZ1と、各間隔CZ2〜CZ25、DZ2〜DZ25の総和CZ26、DZ26とが得られる。なお、図16に示す例では、各ウエハ支持体13L、13Rがそれぞれ25個(N=25)の棚板部を有する構造となっている。
【0134】
前述したように、左ウエハ支持体13L及び右ウエハ支持体13Rについての各棚板部の実形状を表す実形状データ(Y1、ΔYk、ΣΔYk)が得られると、処理ユニット300は、それらの実形状データに基づいて検査対象となるウエハ収納カセット10の良否を判定する(S30)。この良否判定は、前記実形状データが所定の条件を満足するか否かに基づいてなされる。例えば、隣接する2つの棚板部のウエハ支持面の間隔は全て所定の範囲内にあるか否か、前記間隔の総和は所定の範囲内にあるか否か、左ウエハ支持体13Lの前後部分及び右ウエハ支持体13Rの前後部分について得られた4つの前記間隔の総和の差分が所定範囲内となっているか否か等の判定がなされる。なお、この判定の項目及びその基準は、ウエハ収納カセット10の形状的な要求などに基づいて適宜定めることができる。
【0135】
前記良否判定の処理が終了すると、処理ユニット300は、検査結果を表示ユニット302に供給し(S31)、その検査結果が表示ユニット302に表示される。この検査結果は、検査対象となるウエハ収納カセット10についての良否判定結果、前記判定の項目それぞれの判定結果、及び図16に示す実形状データ(Y1、ΔYk、ΣΔYk)の全てまたは一部の任意の組み合わせとすることができる。このような検査結果が表示ユニット302に表示されることにより、オペレータは、検査対象となるウエハ収納カセット10の良否を即座に判定することができるようになる。前記のように検査結果の出力が終了すると、処理ユニット300は、検査モードでの一連の処理を終了する。
【0136】
なお、前述した例では、撮影領域Ekをスロットピッチずつ移動させ、その過程で得られる画像に基づいて実形状データを得るようにしているが、その撮影領域Ekの移動ピッチは任意に定めることができる。例えば、簡易な検査でよければ、各ウエハ支持体13L、13Rの下方所定部位、中間所定部位、上方所定部位の3箇所を撮影できるように撮影領域を移動させ、各部位に設定された撮影領域から得られる画像に基づいて実形状データを得るようにしてもよい。また、各撮影領域Ekは、連続して配列される3以上の棚板部が含まれるように設定することも、単一の棚板部だけが含まれるように設定することもできる。
【0137】
更に、撮影する部位は、各ウエハ支持体13L、13Rの前後部分の4箇所に限られることはない。各ウエハ支持体13L、13Rそれぞれの前端部分だけを、あるいは後端部分だけを撮影するようにしてもよい。
【0138】
また、前記例では、全ての隣接する2つの棚板部の組について基準ウエハ収納カセットを利用して相関データを生成するようにしたが、一部の隣接する2つの棚板部の組についてのみ基準ウエハ収納カセットを利用して相関データを生成し、他の隣接する2つの棚板部の組については、補間処理によってその相関データを生成するようにしてもよい。更に、各カメラユニットの画面に絶対座標系での位置が既知となる基準点と基準ピッチとを表すスケールを写し込むようにしてもよい。この場合、その基準点の絶対座標系X−Yでの座標値(X,Y)及びその基準ピッチの絶対座標系X−Y上での距離と、画素座標系x−yで表される画像上形状データ(x、y)との関係に基づいて当該画像上形状データを実形状データに変換することもできる。
【0139】
更に、また、前述した例では、絶対座標系X−YにおけるX座標値と画素座標系x−yにおけるx座標値との相関関係を表す相関データa、bを求めたが、実際には縦方向(Y方向)の形状しか検査をしないことから、実形状データとしては、Y座標値しか用いていない。このため、前記相関データa、bは特に求めなくてもよい。しかし、実形状データとして絶対座標系X−YにおけるX座標値を用いる場合には、前述した例のように、前記相関データa、bを求める必要がある。
【0140】
処理ユニット300は、所定のタイミング、例えば、前述した左ウエハ支持体13L及び右ウエハ支持体13Rの実形状の検査に先立って、ウエハ収納カセット10のハンドリング部材15の実形状を検査する。具体的には、左ウエハ支持体13L及び右ウエハ支持体13Rの実形状の検査と同様に、キャリブレーションモードでの処理及び検査モードでの処理が行われる。キャリブレーションモードでの処理では、ハンドリング部材の実形状データ(所定ポイントの絶対座標系X−Yでの座標値)が既知となる基準ウエハ収納カセットの当該ハンドリング部材がカメラユニット203にて撮影され、そのカメラユニット203から出力される画像信号に対応した画像データの取り込みがなされる(図11の手順参照)。そして、その画像データから得られる画像上形状データ(所定ポイントの画素座標系x−yでの座標値)と前記既知となる実形状データとの関係から相関データが演算される(図12参照)。
【0141】
検査モードの処理では、前述した左ウエハ支持体13L及び右ウエハ支持体13Rの実形状の検査の場合と同様に、検査対象となるウエハ収納カセット10のハンドリング部材15がカメラユニット203によって撮影され、そのカメラユニット203から出力される画像信号に対応した画像データの取り込みがなされる(図11の手順参照)。そして、その画像データから得られる画像上形状データ(所定ポイントの画素座標系x−yでの座標値)を前記相関データに従って実形状データ(所定ポイントの絶対座標系X−Yでの座標値)に変換する。ハンドリング部材15の前記所定ポイントの絶対座標系X−Yでの座標値に基づいて、例えば、図17に示すように、ハンドリング部材15の横辺及び縦辺の長さHF3、HF5、ハンドリング部材15の下横辺とウエハ収納カセット10の前端との距離HF1、前記下横辺とノッチ部15aとの距離HF2、左縦辺とノッチ部15bとの距離HF4、上横辺に形成された2つのノッチ部15c、15dとの間隔HF6、ハンドリング部材15の下横辺とウエハ収納カセット10の前端縁線とのなす角度θa等が更に実形状データとして計測される。
【0142】
前述したように得られた実形状データが所定の基準を満たすか否かの判定結果に基づいてウエハ収納カセット10の良否の判定がなされる。前記実形状データ及び良否の判定結果の少なくとも一方が表示ユニット302に表示される。この表示ユニット302の表示内容に基づいてオペレータは、検査対象となるウエハ収納カセット10のハンドリング部材15の実形状の良否を判定することができる。
【0143】
次に、本発明の第二の実施の形態に係るウエハ収納カセットの検査装置について説明する。この第二の実施の形態に係る検査装置の検査対象となるウエハ収納カセットは図18に示すように構成される。
【0144】
図18において、このウエハ収納カセット50は、ウエハを他の作業場等に運送するために用いられるものであり、前部に開口面を有した箱体となっている。ウエハ収納カセット50の内部において、一方の側壁(左側壁)51には左ウエハ支持体53Lが形成されると共に、他方の側壁(右側壁)52には右ウエハ支持体53Rが形成されている。左ウエハ支持体53L及び右ウエハ支持体53Rのそれぞれは、垂直方向に所定の間隔をもって配列された棚板部を複数備えている。
【0145】
また、背面壁55には、左背面ウエハ支持体54Lと、この左背面ウエハ支持体54Lと右側壁52との間に位置する右背面ウエハ支持体54Rが形成されている。左背面ウエハ支持体54L及び右背面ウエハ支持体54Rのそれぞれは、垂直方向に所定の間隔を持って配列された後述するような構造となる複数のV溝支持部を備えている。
【0146】
左ウエハ支持体53L及び右ウエハ支持体53Rそれぞれの各棚板部の前端部分は図19に示すように構成される。隣接するk番目の棚板部531(k)とk+1番目の棚板部531(k+1)との間にウエハ周辺部が挿入されるべきスロットSLkが形成される。そして、ウエハ周辺部が棚板部531(k)のウエハ支持面(上面)にて支えられるようになっている。
【0147】
左背面ウエハ支持体54L及び右背面ウエハ支持体54Rのそれぞれは図20に示すように構成される。図20において、k番目のV溝支持部540(k)は、左右端に位置するV字形状の第一の溝部542a(k)及び第二の溝部542b(k)と、第一の溝部542a(k)の下端から張出す第一の棚板部541a(k)と、第二の溝部542b(k)の下端から張出す第二の棚板部541b(k)とを備えた構造となっている。そして、第一の溝部542aの溝線543a(k)と第二の溝部542b(k)の溝線543b(k)とは同じ高さに位置すると共に、第一の棚板部541a(k)の上面と第二の棚板部541b(k)の上面とは同じ高さに位置するように設計されている。隣接するk番目のV溝支持部540(k)の棚板部541a(k)、541b(k)とk+1番目のV溝支持部540(k+1)の棚板部541a(k+1)、541b(k+1)との間にウエハ周端部が挿入されるべきスロットSLkが形成される。
【0148】
ウエハ収納カセット50は、ウエハ周辺部が左ウエハ支持体53Lの棚板部531(k)及びそれと対応した位置となる右ウエハ支持体53Rの棚板部531(k)に支えられると共に、その周端部が前記各棚板部531(k)と対応した位置となる左背面ウエハ支持体54L及び右背面ウエハ支持体54RそれぞれのV溝支持部540(k)に支持された状態でウエハを収納する。そして、ウエハ収納カセット50の前部開口面を蓋体(図示略)で閉じると、ウエハ端部が蓋体にて僅に押され、ウエハの逆端がV溝支持部540(k)における溝部542a(k)、542b(k)の溝線543a(k)、543b(k)に押さえつけられるようになり、当該ウエハのウエハ収納カセット50内でのがたつきが防止される。
【0149】
前述したような構造のウエハ収納カセット50を検査するための検査装置は、図21乃至図23に示すように構成される。なお、図21乃至図23は、主に、検査装置の構成部品の配置関係を示すものであり、各構成部品の固定、支持等は、周知の手法にてなされる。
【0150】
図21において、検査装置100は、検査台101、側板106、107及び背面板108を備えている。検査台101は、前記第一の実施の形態と同様に、ウエハ収納カセット50が設置されるカセット設置台110と、後述するような構成となる撮影装置が設置される撮影台121とを備えている。また、カセット設置台110には、第一の実施の形態と同様に、ウエハ収納カセット50の位置決め機構が設けられており、ウエハ収納カセット50が常にその前部開口面を撮影台121に向けた状態でカセット設置台110の一定位置に設置されるようになっている。
【0151】
撮影台121上には、第一のカメラユニット204(1)、第二のカメラユニット204(2)、第三のカメラユニット204(3)及び第四のカメラユニット204(4)の四台のカメラユニットと、第一の照明器205(1)、第二の照明器205(2)及び第三の照明器205(3)の3台の照明器とが設置されている。第一のカメラユニット204(1)及び第一の照明器205(1)は、ウエハ収納カセット50における左ウエハ支持体53Lの撮影に用いられ、第二のカメラユニット204(2)及び第二の照明器205(2)は、ウエハ収納カセット50における左背面ウエハ支持体54Lの撮影に用いられる。また、第三のカメラユニット204(3)及び第二の照明器205(2)は、ウエハ収納カセット50における右背面ウエハ支持体54Rの撮影に用いられ、第四のカメラユニット204(4)及び第三の照明器205(3)は、右ウエハ支持体53Rの撮影に用いられる。
【0152】
検査台101には、一端が検査台101に固定され、他端にミラー152a、152bが固定設置された板体151が設けられている。この板体151は、カセット設置台110に設置されたウエハ収納カセット50の底板との間に所定の隙間をもってカセット収納カセット50内に延びており、2つのミラー152a、152bがウエハ収納カセット50の背面壁55近傍に位置するようになっている。ミラー152aは、後述するように、左背面ウエハ支持体54Lの側端部分の像を第二のカメラユニット204(2)に導くようにその向きが設定されている。また、ミラー152bは、右背面ウエハ支持体54Rの側端部分の像を第三のカメラユニット204(3)に導くようにその向きが設定されている。
【0153】
撮影装置における第一のカメラユニット204(1)及び第一の照明器205(1)は、撮影台121上において図22に示すように配置される。レンズ部204a、コンバータ204b及びカメラ本体204c(例えば、CCDカメラ)にて構成される第一のカメラユニット204(1)のレンズ部204a及びカメラ本体204cのウエハ収納カセット50からの距離の調整、第一のカメラユニット204(1)の光軸の角度Aの調整等により、第一のカメラユニット204(1)がウエハ収納カセット50における左ウエハ支持体53Lの前端部分(図19参照)の所定範囲(計測部)を撮影できるように配置される。また、第一の照明器205(1)のウエハ収納カセット50からの距離の調整及びその光軸の角度の調整(ウエハ収納カセット50の中心軸に略平行)等により、第一の照明器205(1)が第一のカメラユニット204(1)の撮影領域を照らすように配置される。なお、ウエハ収納カセット50の背後の所定位置には第一のカメラユニット204(1)にて得られる左ウエハ支持体53Lの前端部分の画像と背景とのコントラストが明瞭にするためのスクリーン60(例えば、白系の色)が配置される。
【0154】
第二のカメラユニット204(2)及び第二の照明器205(2)は、図23に示すように配置される。レンズ部204a及びカメラ本体204cのウエハ収納カセット50からの距離の調整、第二のカメラユニット204(2)の光軸の角度Aの調整等により、第二のカメラユニット204(2)がミラー152aに映し出される像を撮影できるように配置される。ミラー152aは、その角度α及び左背面ウエハ支持体54Lとの距離mが第二のカメラユニット204(2)の前記位置及び向きの調整に対応して調整され、左背面ウエハ支持体54Lの両側端部分(図20に示す各V溝支持部540(k)における第一の棚板部541a(k)及び第一の溝部542a(k)側の部分と、第二の棚板部541b(k)及び第二の溝部542b(k)側の部分)の所定範囲(計測部)の像を第二のカメラユニット204(2)に導くように配置される。また、第二の照明器205(2)のウエハ収納カセット50からの距離の調整及びその光軸の調整等により、第二の照明器205(2)がミラー152aに映し出される左背面ウエハ支持体54Lの所定範囲を照らすように配置される。なお、ウエハ収納カセット50の側方の所定位置には第二のカメラユニット204(2)にて得られる左背面ウエハ支持体54Lの両側端部分の画像と背景とのコントラストを明瞭にするためのスクリーン61(例えば、黒系の色)が配置される。
【0155】
第三のカメラユニット204(3)及びミラー152bは、第二のカメラユニット204(2)及びミラー152と同様にして(図23参照)、右背面ウエハ支持体54Rの両側端部分の所定範囲を撮影できるようにそれぞれ配置される。第二の照明器205(2)は、前述したようにミラー152aに映し出される左背面ウエハ支持体54Lの所定範囲を照らすと共に、ミラー152aと同様にミラー152bが映し出す右背面ウエハ支持体54Rの所定範囲を照らすように配置される。また、第四のカメラユニット204(4)は、第一のカメラユニット204(1)と同様にして(図22参照)、ウエハ収納カセット50における右ウエハ支持体53Rの前端部分を撮影できるように配置され、第三の照明器205(3)は、第一の照明器205(1)と同様にして(図22参照)、右ウエハ支持体53Rの前端部分を照らすように配置される。
【0156】
前述したように配置される第一のカメラユニット204(1)及び第四のカメラユニット204(4)の撮影領域Ekは、前記第一の実施の形態における第一のカメラユニット201(1)及び第四のカメラユニット201(4)と同様に、左ウエハ支持体53L及び右ウエハ支持体53Rのそれぞれにおいて隣接する棚板部531(k)、531(k+1)が含まれるように設定される(図14及び図15参照)。また、前述したように配置される第二のカメラユニット204(2)及び第三のカメラユニット204(3)の撮影領域Ekは、図24に示すように、左背面ウエハ支持体54L及び右背面ウエハ支持体54Rのそれぞれにおいて隣接するV溝支持部540(k)、540(k+1)の両側端部分が含まれるように設定される。
【0157】
前述したように撮影装置(各カメラユニット204(1)〜204(4)等)が設置される撮影台121は、前記第一の実施の形態と同様に、リフタ装置120により昇降可能となっている(図7参照)。また、カセット設置台110の所定位置には、前記第一の実施の形態と同様に、ウエハ収納カセット50の底板に設けられた複数のパッドの有無を光学的に検出するための複数の光学センサが埋設されている(図8参照)。更に、検査装置における処理系は、前記第一の実施の形態と同様に、図9及び図10に示すように構成される。
【0158】
前述したような構成となる第二の実施の形態に係る検査装置は、前記第一の実施の形態と同様に、キャリブレーションモードでの処理及び検査モードでの処理により、ウエハ収納カセット50の左ウエハ支持体53L、右ウエハ支持体53R、左背面ウエハ支持体54L及び右背面ウエハ支持体54Rの実形状を検査する。
【0159】
まず、基準ウエハ収納カセット(良品となるウエハ収納カセット)がカセット設置台110に設置され、第一の実施の形態と同様に、図11及び図12に示す手順に従ってキャリブレーションモードでの処理が実行される。このキャリブレーションモードでの処理では、各撮影領域Ekでの画像を表す画像データに基いて相関データ(a、b、c、d)kが生成される(前記式(1)〜(4)参照)。基準ウエハ収納カセットは、左ウエハ支持体53L及び右ウエハ支持体53Rの各棚板部のウエハ支持面における所定ポイントの絶対座標系X−YでのY座標値及びX座標値(図15参照)が実形状データとして既知となる。また、図20に示す左背面ウエハ支持体54L及び右背面ウエハ支持体54Rの各V溝支持部(540(k)、540(k+1)等)の各棚板部(541a(k)、541b(k)、541a(k+1)、541b(k+1)等)の上面の所定ポイント及び各溝部(542a(k)、542b(k)、542a(k+1)、542b(k+1)等)の溝線(543a(k)、543b(k)、543a(k+1)、543b(k+1)等)の絶対座標系X−YでのY座標値及びX座標値が実形状データとして既知となる。
【0160】
左ウエハ支持体53L及び右ウエハ支持体53Rについては、前記第一の実施の形態と同様に、各撮影領域Ek(図15参照)に対して一組の相関データ(a、b、c、d)kが生成される。また、左背面ウエハ支持体54L及び右背面ウエハ支持体54Rについては、図24に示すような各撮影領域Ekに対して、隣接する第一の棚板部541a(k)、541a(k+1)について1組の相関データ(a、b、c、d)、隣接する第二の棚板部541b(k)、541b(k+1)について1組の相関データ(a、b、c、d)、隣接する第一の溝部542a(k)、542a(k+1)の溝線543a(k)、543a(k+1)について1組の相関データ(a、b、c、d)、隣接する第二の溝部542b(k)、542b(k+1)の溝線543b(k)、543b(k+1)について1組の相関データ(a、b、c、d)の計4組の相関データが生成される。これは、カメラユニットにて撮影される部位に対する視差に応じて画像上の形状と実際の形状との相関関係が異なることから、その視差(X軸方向の位置)に応じてより適した相関データを得るためである。
【0161】
前記キャリブレーションモードでの処理が終了すると、検査対象となるウエハ収納カセット50がカセット設置台110に設置され、検査モードでの処理が図11及び図13に示す手順に従って実行される。この検査モードでの処理は、左ウエハ支持体53L及び右ウエハ支持体53Rについては、前記第一の実施の形態と同様に、各撮影領域Ekから得られた画像データに基づいて各棚板部のウエハ支持面における所定ポイントの画素座標系x−yにおけるy座標値(yk,yk+1)が画像上形状データとして得られる。そして、そのy座標値(yk,yk+1)が当該撮影領域Ekに対応した相関データ(a、b、c、d)kにおけるc、dを用いて絶対座標系X−YでのY座標値(Yk、Yk+1)に変換される(前記式(2)、(4)参照)。このY座標値(Yk、Yk+1)が実形状データとして得られる。また、隣接する2つの棚板部のウエハ支持面の間隔ΔYk+1(前記式(5)参照)及びそれら間隔の総和ΣΔYkが実形状データとして算出される。
【0162】
左背面ウエハ支持体54L及び右背面ウエハ支持体54Rについては、各撮影領域Ek(図24参照)から得られた画像データに基づいて、各V溝支持部540(k)、540(k+1)の各棚板部541a(k)、541b(k)、541a(k+1)、541b(k+1)の上面における所定ポイントの画素座標系x−yにおけるy座標値(yak、ybk、yak+1、ybk+1)が画像上形状データとして得られる。また、各V溝支持部540(k)、540(k+1)の各溝線543a(k)、543b(k)、543a(k+1)、543b(k+1)の画素座標系x−yでのy座標値(yavk,ybvk、yavk+1、ybvk+1)が画像上形状データとして得られる。そして、隣接する第一の棚板部541a(k)、541a(k+1)の上面のy座標値(yak、yak+1)、隣接する第二の棚板部541b(k)、541b(k+1)の上面のy座標値(ybk、ybk+1)、隣接する第一の溝部542a(k)、542a(k)の溝線543a(k)、543a(k+1)のy座標値(yavk、yavk+1)、及び隣接する第二の溝部542b(k)、542b(k+1)の溝線543b(k)、543b(k+1)のy座標値(ybvk、ybvk+1)のそれぞれが対応する相関データ(a、b、c、d)のc、dを用いて絶対座標系X−YでのY座標値(Yak、Yak+1)、(Ybk、Ybk+1)、(Yavk、Yavk+1)、(Ybvk、Ybvk+1)に変換され(前記式(2)、(4)参照)、これらのY座標値(Yak、Yak+1)、(Ybk、Ybk+1)、(Yavk、Yavk+1)、(Ybvk、Ybvk+1)が実形状データとして得られる。
【0163】
更に、例えば、各第一の棚板部541a(k)の上面のY座標値Yakと対応する第二の棚板部541b(k)の上面のY座標値Ybkとの平均値がV溝支持部540の棚板部の上面のY座標値Ykとして演算され、各第一の溝部542a(k)の溝線543a(k)のY座標値Yavkと対応する第二の溝部542b(k)の溝線543b(k)のY座標値Ybvkとの平均値がV溝支持部540の溝線のY座標値Yvkとして演算される。また、更に、隣接する2つのV溝支持部540(k)、540(k+1)について得られた前記棚板部のY座標値(Yk、Yk+1)に基づいて棚板部の間隔ΔYk+1(前記式(5)参照)が算出されると共にそれらの総和ΣΔYkが算出され、隣接する2つのV溝支持部540(k)、540(k+1)について得られた前記溝線のY座標値(Yvk、Yvk+1)に基づいて溝線の間隔ΔYvk+1(前記式(5)参照)が算出されると共にそれらの総和ΣΔYvkが算出される。
【0164】
前述した処理の結果、図25に示すように、前記第一の実施の形態と同様に、左ウエハ支持体53Lの前端部分の画像から隣接する2つの棚板部のウエハ支持面の間隔AZ2〜AZ25(ΔYk)と、一番目(最下位)の棚板部と水平基準面(Y=0)との距離AZ1(Y1)と、各間隔AZ2〜AZ25の総和AZ26(ΣΔYk)とが得られ、また、右ウエハ支持体53Rの前端部分の画像から隣接する2つの棚板部のウエハ支持面の間隔DZ2〜DZ25(ΔYk)と、一番目(最下位)の棚板部と水平基準面(Y=0)との距離DZ1(Y1)と、各間隔DZ2〜DZ25の総和DZ26(ΣΔYk)とが得られる。更に、左背面ウエハ支持体54Lの画像から、隣接する2つV溝支持部における棚板部の上面の間隔BZ2〜BZ25(ΔYk)と、一番目(最下位)の棚板部と水平基準面(Y=0)との距離BZ1(Y1)と、各間隔BZ2〜BZ25の総和BZ26(ΣΔYk)とが得られ、隣接する2つのV溝支持部における溝線の間隔EZ2〜EZ25(ΔYvk)と、一番目の溝線の水平基準面(Y=0)との距離EZ1(Yv1)と、各間隔EZ2〜EZ25の総和EZ26(ΣΔYvk)とが得られる。また、右背面ウエハ支持体54Rの画像から、前記と同様に、隣接する2つV溝支持部における棚板部の上面の間隔CZ2〜CZ25(ΔYk)と、一番目(最下位)の棚板部と水平基準面(Y=0)との距離CZ1(Y1)と、各間隔CZ2〜CZ25の総和CZ26(ΣΔYk)とが得られ、隣接する2つのV溝支持部における溝線の間隔FZ2〜FZ25(ΔYvk)と、一番目の溝線の水平基準面(Y=0)との距離FZ1(Yv1)と、各間隔FZ2〜FZ25の総和FZ26(ΣΔYvk)とが得られる。
【0165】
前述したように、左ウエハ支持体53L及び右ウエハ支持体53Rについての各棚板部の実形状を表す実形状データ(Y1、ΔYk、ΣΔYk)、左背面ウエハ支持体54L及び右背面ウエハ支持体54Rについての各棚板部及び溝線の実形状を表す実形状データ(Y1、ΔYk、ΣΔYk,Yv1、ΔYvk,ΣΔYvk)が得られると、前記第一の実施の形態と同様に、それらの実形状データに基づいて検査対象となるウエハ収納カセット50の良否判定がなされる。そして、この良否判定が終了すると、その検査結果が表示ユニットに表示される。この検査結果は、前記第一の実施の形態と同様に、検査対象となるウエハ収納カセット50についての良否判定結果、判定の項目それぞれの判定結果、及び図25に示す実形状データ(Y1、ΔYk、ΣΔYk、Yv1、ΔYvk、ΣΔYvk)の全てまたは一部の任意の組み合わせとすることができる。このような検査結果が表示ユニットに表示されることにより、オペレータは、検査対象となるウエハ収納カセット50の良否を即座に判定することができるようになる。前記のように検査結果の出力が終了すると、検査モードでの一連の処理は終了する。
【0166】
なお、前記第二の実施の形態では、ミラー152a、152bにて左背面ウエハ支持体54L及び右背面ウエハ支持面54Rの両側端部分の像を第二のカメラユニット204(2)、第三のカメラユニット204(3)に導くようにしているが、他の光学系(ミラー、レンズ、ファイバー等)によって前記像を第二のカメラユニット204(2)、第三のカメラユニット204(3)に導くようにすることもできる。
【0167】
また、前記第二の形態では、左背面ウエハ支持体54L及び右背面ウエハ支持体54Rの両側端部分を第二のカメラユニット204(2)、第三のカメラユニット204(3)にて撮影するようにしているが、左背面ウエハ支持体54L及び右背面ウエハ支持体54Rの一方の側端部分だけを撮影するようにしてもよい。
【0168】
各カメラユニット204(1)〜204(4)の撮影領域Ekは、図24に示すものに限られず、前記第一の実施の形態において記載したように、適宜設定することができる。また、撮影領域Ekの移動ピッチも、検査の目的(詳細検査、簡易検査等)に応じて適宜設定することができる。
【0169】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明に係るウエハ収納カセットの検査装置及び方法によれば、ウエハ収納カセット内部の所定部位を撮影装置で撮影し、その結果得られた前記所定部位の形状を表す画像上形状情報を実形状情報に変換するようにしているので、その実形状情報に基づいてウエハ収納カセットをより精度良く検査することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る検査装置の検査対象となるウエハ収納カセットを示す図である。
【図2】図1に示すウエハ収納カセットのウエハ支持体の前端部分の構造を示す図である。
【図3】図1に示すウエハ収納カセットのウエハ支持体の後端部分の構造を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る検査装置の構成を示す図である。
【図5】図4に示す検査装置における第一のカメラユニット及び第一の照明器の配置を示す図である。
【図6】図4に示す検査装置における第二のカメラユニット及び第二の照明器の配置を示す図である。
【図7】図4に示す検査装置が備えるリフタ装置を示す図である。
【図8】図4に示す検査装置におけるカセット設置台及び撮影台の状態を示す図である。
【図9】図4に示す検査装置における処理系の構成を示すブロック図である。
【図10】図9に示す処理系における駆動制御回路の具体的な構成を示すブロック図である。
【図11】図9に示す処理系における処理ユニットでの処理手順(その1)を示すフローチャートである。
【図12】図9に示す処理系における処理ユニットでの処理手順(その2)を示すフローチャートである。
【図13】図9に示す処理系における処理ユニットでの処理手順(その3)を示すフローチャートである。
【図14】ウエハ支持体の棚板部の構造と撮影領域との関係とを示す図である。
【図15】撮影領域と隣接する2つの棚板部の計測ポイントとを示す図である。
【図16】図4に示す検査装置による測定結果を示す図である。
【図17】ウエハ収納カセットの上面に設けられたハンドリング部材15の具体的な形状を表す図である。
【図18】本発明の第二の実施の形態に係る検査装置の検査対象となるウエハ収納カセットを示す図である。
【図19】左右ウエハ支持体それぞれの前端部分の構造を示す図である。
【図20】左右背面ウエハ支持体それぞれの構造を示す図である。
【図21】本発明の第二の実施の形態に係る検査装置の構成を示す図である。
【図22】図21に示す検査装置における第一のカメラユニット及び第一の照明器の配置示す図である。
【図23】図21に示す検査装置における第二のカメラユニット、第二の照明器、及びミラーの配置を示す図である。
【図24】左右背面ウエハ支持体それぞれについての撮影領域を示す図である。
【図25】図21に示す検査装置による測定結果を示す図である。
【符号の説明】
10 ウエハ収納カセット
11 左側壁
12 右側壁
13L 左ウエハ支持体
13R 右ウエハ支持体
15 ハンドリング部材
18a、18b、18c、18d パッド
20 スクリーン
50 ウエハ収納カセット
51 左側壁
52 右側壁
53L 左ウエハ支持体
53R 右ウエハ支持体
54L 左背面ウエハ支持体
54R 右背面ウエハ支持体
55 背面
60、61 スクリーン
100 検査装置
101 検査台
102 背面版
103 天板
106、107 側板
108 背面板
110 カセット設置台
115a、115b、115c、115d 光学センサ
120 リフタ装置
121 撮影台
122 昇降シャフト
125 モータ
126 エンコーダ
131(k)、131(k+1) 棚板部
151 板体
152a、152b ミラー
201(1)、204(1) 第一のカメラユニット
201(2)、204(2) 第二のカメラユニット
201(3)、204(3) 第三のカメラユニット
201(4)、204(4) 第四のカメラユニット
201a、204a レンズ部
201b、204b コンバータ
201c、204c カメラ本体
202(1)、205(1) 第一の照明器
202(2)、205(2) 第二の照明器
202(3)、205(3) 第三の照明器
202(4) 第四の照明器
203 カメラユニット
206 照明器
300 処理ユニット
301 入力ユニット
302 表示ユニット
303 駆動制御回路
3031 周波数制御部
3032 駆動パルス出力部
3033 駆動パルスカウンタ
3034 出力パルスカウンタ
3035 比較器
540(k)、540(k+1) V溝支持部
541a(k)、541a(k+1) 第一の棚板部
541b(k)、541b(k+1) 第二の棚板部
542a(k)、542a(k+1) 第一の溝部
542b(k)、542b(k+1) 第二の溝部
543a(k)、543a(k+1)、543b(k)、543b(k+1)溝線

Claims (12)

  1. 検査対象となるウエハ収納カセットを設置する設置台と、
    前記設置台に設置される前記ウエハ収納カセット内部の所定部位を撮影して画像信号を出力する撮影装置と、
    前記撮影装置からの画像信号にて表される画像に基づいて前記所定部位の実形状を表す実形状情報を生成する処理ユニットとを有し、
    前記処理ユニットは、前記画像信号にて表される画像上において前記所定部位の形状を表す画像上形状情報を生成する画像処理手段と、
    前記画像処理手段にて得られた画像上形状情報から当該処理ユニットに予め保存された所定の変換情報を用いて前記実形状情報を生成する実形状情報生成手段とを有し、
    前記所定の変換情報は、前記撮影装置からの画像信号にて表される画像上で表される被撮影物の形状を表すための基準と、設置台に設置される被撮影物の形状を表すための基準との関係に基づいて定められたものとなることを特徴とするウエハ収納カセットの検査装置。
  2. 前記画像処理手段は、前記画像上に設定される画像座標系において前記所定部位の位置を表す画像上位置情報を前記画像上形状情報として生成するようにし、
    前記実形状情報生成手段は、前記変換情報を用いて前記画像上位置情報を所定の絶対座標系における実位置情報に変換する座標変換手段を有し、前記実位置情報に基づいた実形状情報を生成するようにしたことを特徴とする請求項1記載のウエハ収納カセットの検査装置。
  3. 前記処理ユニットに予め保存されて前記実形状情報生成手段にて用いられる変換情報は、前記所定部位の形状を表す実形状情報が既知となる基準ウエハ収納カセットから得られた前記画像上形状情報と前記既知となる実形状情報との関係に基づいて定められたものとなることを特徴とする請求項1または2記載のウエハ収納カセットの検査装置。
  4. 収納されるウエハ周辺部を支える棚板部が側壁に垂直方向に配列されるように複数形成されたウエハ収納カセットを検査対象とし、
    前記撮影装置にて撮影すべき前記所定部位を所定数の棚板部の所定部分としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のウエハ収納カセットの検査装置。
  5. 前記画像処理手段は、前記画像上に設定される画像座標系において各棚板部のウエハ支持面の位置を表す画像上ウエハ支持面位置情報を前記画像上形状情報として生成するようにし、
    前記実形状情報生成手段は、前記変換情報を用いて前記画像上ウエハ支持面位置情報を所定の絶対座標系における実ウエハ支持面位置情報に変換する座標変換手段を有し、前記実ウエハ支持面位置情報に基づいた実形状情報を生成するようにしたことを特徴とする請求項4記載のウエハ収納カセットの検査装置。
  6. 前記実形状情報生成手段は、前記各棚板部に対する前記実ウエハ支持面位置情報に基づいて前記各棚板部の間隔を表す実形状情報を生成するようにしたことを特徴とする請求項5記載のウエハ収納カセットの検査装置。
  7. 前記所定数の棚板部の所定部分を含む前記撮影装置の撮影領域を前記複数の棚板部の配列方向に移動させる撮影領域移動手段を有することを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載のウエハ収納カセットの検査装置。
  8. 前記撮影領域移動手段は、前記複数の棚板部のそれぞれが少なくとも一回撮影領域に含まれるように前記撮影領域をステップ的に移動させるようにしたことを特徴とする請求項7記載のウエハ収納カセットの検査装置。
  9. ロボットにより把持されるハンドリング部材を上面に備えたウエハ収納カセットを設置する設置台と、
    前記設置台に設置されるウエハ収納カセットの前記ハンドリング部材を撮影して画像信号を出力する撮影装置と、
    前記撮影装置からの画像信号にて表される画像に基づいて前記ハンドリング部の実形状情報を生成する処理ユニットとを有し、
    前記処理ユニットは、前記画像信号にて表される画像上において前記ハンドリング部材の外形形状を表す画像上形状情報を生成する画像処理手段と、
    前記画像処理手段にて得られた画像上形状情報から当該処理ユニットに予め保存された所定の変換情報を用いて前記ハンドリング部の実外形形状を表す実形状情報を生成する実形状情報生成手段とを有し、
    前記所定の変換情報は、前記撮影装置からの画像信号にて表される画像上で表される被撮影物の形状を表すための基準と、設置台に設置される被撮影物の形状を表すための基準との関係に基づいて定められたものとなることを特徴とするウエハ収納カセットの検査装置。
  10. 検査対象となるウエハ収納カセットを設置台に設置する設置ステップと、
    前記設置台に設置される前記ウエハ収納カセット内部の所定部位を撮影装置で撮影する撮影ステップと、
    処理ユニットにより実行され、前記所定部位の撮影により前記撮影装置から出力される画像信号にて表される画像に基づいて前記所定部位の実形状を表す実形状情報を生成する処理ステップとを有し、
    前記処理ステップは、前記画像信号にて表される画像上における前記所定部位の形状を表す画像上形状情報を生成する画像処理ステップと、
    前記画像処理ステップにて得られた画像上形状情報から前記処理ユニットに予め保存された所定の変換情報を用いて前記実形状情報を生成する実形状情報生成ステップとを有し、
    前記所定の変換情報は、前記撮影装置からの画像信号にて表される画像上で表される被撮影物の形状を表すための基準と、設置台に設置される被撮影物の形状を表すための基準との関係に基づいて定められたものとなることを特徴とするウエハ収納カセットの検査方法。
  11. 前記画像処理ステップは、前記画像上に設定される画像座標系において前記所定部位の位置を表す画像上位置情報を前記画像上形状情報として生成し、
    前記実形状情報生成ステップは、前記変換情報を用いて前記画像上位置情報を所定の絶対座標系における実位置情報に変換する座標変換ステップを有し、前記実位置情報に基づいた実形状情報を生成することを特徴とする請求項10記載のウエハ収納カセットの検査方法。
  12. 前記実形状情報生成ステップにて用いられる変換情報を取得して前記処理ユニットに保存する変換情報取得ステップを有し、
    前記変換情報取得ステップは、前記所定部位の形状を表す実形状情報が既知となる基準ウエハ収納カセットに対して前記設置ステップ、前記撮影ステップ及び画像処理ステップを実施して前記基準ウエハ収納カセットにおける前記所定部位の画像上形状情報を生成する第一のステップと、
    前記画像上形状情報と前記既知となる実形状情報との関係に基づいて前記変換情報を生成する第二のステップとを有することを特徴とする請求項10または11記載のウエハ収納カセットの検査方法。
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