JP4382550B2 - パターン描画装置およびパターン描画方法 - Google Patents

パターン描画装置およびパターン描画方法 Download PDF

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Description

本発明は、基材の表面に形成された樹脂層に凹凸パターンを形成するための露光パターンを描画するパターン描画装置およびパターン描画方法に関するものである。
この種のパターン描画装置として、フォトマスク等を製造するための平板状の材料に電子ビームを照射して描画パターンを描画する電子線描画装置が、特開2002−151383号公報に開示されている。この電子線描画装置は、描画対象の材料を載置可能に構成されたX−Y移動機構(ステージ)と、X−Y移動機構上の材料に電子ビームを照射する電子線照射機構(カラム)と、X−Y移動機構による材料の移動および電子線照射機構による電子ビームの照射を制御する制御部(CPUおよび描画制御回路)とを備えている。この場合、この種の描画装置に採用されている電子線照射機構では、描画パターンの描画処理時における電子ビームの偏向可能範囲が極く狭い範囲となっている。具体的には、電子ビームの偏向によって描画パターンを描画可能な範囲が、一辺数十μm程度の正方形状の領域(偏向領域)となっている。したがって、この種の描画装置では、電子線照射機構の偏向可能範囲に応じて描画対象の材料を複数の描画領域に仮想的に分割して、一つの描画領域に対する描画パターンの描画処理が完了する都度、X−Y移動機構によって材料を移動させて、ほかの描画領域に対する描画処理を実行している。また、この種の描画装置では、一般的には、一例として、特開2001−284229号公報の第3図に示すように、材料上に規定した各描画領域に対して葛折り状の矢印で示す順序で描画処理が実行されるようにX−Y移動機構によって材料を移動させている。
具体的には、図6に示すように、従来の電子線描画装置によって、例えば、情報記録媒体評価用の評価媒体を製造するためのトラックパターンP1〜P3からなる露光パターン(描画パターン)Pを材料27に描画する際には、上記の偏向可能範囲に応じて材料27を偏向領域W1−1〜W10−10(区別しないときには、「偏向領域W」ともいう)の100カ所に仮想的に分割する。なお、実際の描画処理時には、材料27の一辺が数cmで、一つの偏向領域Wの一辺が数十μmであるため、材料27を数万から数百万カ所の偏向領域W,W・・に分割する。以下、描画処理についての理解を容易とするために、100カ所の偏向領域W,W・・に分割した状態を例に挙げて説明する。最初に、X−Y移動機構が材料27を移動させて電子線照射機構の下方に偏向領域W2−3を位置させる。次いで、電子線照射機構が電子ビームを偏向しつつ、偏向領域W2−3に電子ビームを照射して偏向領域W2−3内にトラックパターンP1の一部を描画する。
次に、X−Y移動機構が材料27を移動させて電子線照射機構の下方に偏向領域W2−4を位置させた後に、電子線照射機構が偏向領域W2−4内にトラックパターンP1,P2の一部を描画する。次いで、偏向領域W2−5〜W2−8に対するトラックパターンP1,P2の部分的描画を実行した後に、X−Y移動機構が材料27を移動させて電子線照射機構の下方に偏向領域W3−9を位置させて、電子線照射機構が偏向領域W3−9内にトラックパターンP1の一部を描画する。この後、各偏向領域Wに対する描画処理が完了する都度、X−Y移動機構によって材料27を移動させることにより、同図に斜線で塗り潰して図示した各偏向領域W,W・・に対して葛折り状の矢印B11で示す順序で描画処理が実行される。これにより、材料27に対する露光パターンPの描画が完了する。
特開2002−151383号公報(第4−6頁) 特開2001−284229号公報(第3図)
ところが、従来の電子線描画装置には、以下の問題点がある。すなわち、従来の電子線描画装置では、材料27を仮想的に分割した複数の偏向領域W,W・・に対して葛折り状の矢印B11で示す順序で描画処理を実行できるようにX−Y移動機構によって材料27を移動させている。この場合、上記したような評価媒体を製造するための露光パターンPを描画する際には、その中央部に、トラックパターンが存在しない偏向領域W,W・・(以下、「非描画領域」ともいう)が存在する。しかし、各偏向領域W,W・・に対して葛折り状の矢印B11で示す順序で描画処理を実行する従来の電子線描画装置では、非描画領域(この例では、偏向領域W4−5,W4−6,W5−4〜W5−7など)が電子線照射機構の下方を通過させられることとなる。なお、図6では、12カ所の非描画領域が存在する状態を図示しているが、実際には、前述したように材料27(露光パターンP)の大きさに対して1つの偏向領域Wが極く小さいため、材料27の中央部には、数万から数百万カ所の非描画領域が存在する。したがって、従来の電子線描画装置には、上記のような露光パターンPを描画する際に、電子線照射機構の下方を非描画領域が通過させられている時間の分だけ、露光パターンPの描画に長時間を要しているという問題点がある。
この場合、電子線照射機構の下方に非描画領域が位置するときだけ材料27を高速に移動させて上記の問題点を解決しようとしたときには、高速移動後にX−Y移動機構による材料27の移動を停止させた際にX−Y移動機構に対して材料27が位置ずれするおそれがある。かかる場合には、高速移動前に露光パターンPの描画が完了している偏向領域Wと、高速移動後に露光パターンPを描画する偏向領域Wとの間に電子線描画装置に対する位置ずれが生じる結果、描画した露光パターンPにずれが生じるという問題が発生する。一方、上記の例のような環状の領域に露光パターンPを描画する場合には、X−Y移動機構に代えて回転ステージによって材料27(基材)を移動(回転)させるタイプの描画装置を使用することで、描画時間の短縮を図ることが可能となる。しかし、この種の描画装置に使用される一般的な回転ステージは、基材(材料27)を高精度で移動させるのが困難となっている。また、高精度で基材を移動可能な回転ステージは、非常に高価となっている。このため、回転ステージを備えた描画装置によって露光パターンPを描画する構成には、描画装置の製作コストを高騰させることなく、露光パターンPを正確に描画するのが困難であるという問題点が存在する。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、隣り合う描画領域間に露光パターンのずれを生じさせることなく、露光パターンを迅速に描画し得るパターン描画装置およびパターン描画方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく本発明に係るパターン描画装置は、基材をその面方向に沿って移動させるX−Y移動機構と、当該X−Y移動機構上の前記基材における樹脂層に描画用ビームを照射するビーム照射機構と、当該ビーム照射機構によるビーム偏向可能範囲に応じて前記樹脂層を仮想的に分割した複数の描画領域のうちの1つに前記描画用ビームを照射可能に前記X−Y移動機構を制御して前記基材を移動させると共に当該ビーム照射機構を制御して当該描画用ビームを照射させて前記樹脂層に露光パターンを描画する描画処理を実行する制御部とを備え、前記制御部は、前記露光パターンを描画すべき複数の前記描画領域が隣接している描画領域群に属して当該露光パターンの描画が完了していないことを第1の条件とし、当該描画領域群に属する前記描画領域のうちの当該描画領域群における最も外側に位置することを第2の条件として、当該両条件を満たすいずれかの前記描画領域に対して前記描画処理を実行した後に、前記両条件を満たす前記描画領域であってその直前に当該露光パターンを描画した当該描画領域に最も近い描画領域に対して前記描画処理を順次実行する。この場合、本発明(以下の各発明も含む)に係るパターン描画装置によって描画される露光パターンは、例えば、情報記録媒体を製造するための凹凸パターンや、情報記録媒体を製造するためのスタンパーを製造するための凹凸パターンを形成するために使用される。
また、本発明に係るパターン描画装置は、基材をその面方向に沿って移動させるX−Y移動機構と、当該X−Y移動機構上の前記基材における樹脂層に描画用ビームを照射するビーム照射機構と、当該ビーム照射機構によるビーム偏向可能範囲に応じて前記樹脂層を仮想的に分割した複数の描画領域のうちの1つに前記描画用ビームを照射可能に前記X−Y移動機構を制御して前記基材を移動させると共に当該ビーム照射機構を制御して当該描画用ビームを照射させて前記樹脂層に露光パターンを描画する描画処理を実行する制御部とを備え、前記制御部は、前記露光パターンを描画すべき複数の前記描画領域が隣接している描画領域群に属して当該露光パターンの描画が完了していないことを第1の条件とし、当該描画領域群に属する前記描画領域のうちの当該描画領域群における最も内側に位置することを第2の条件として、当該両条件を満たすいずれかの前記描画領域に対して前記描画処理を実行した後に、前記両条件を満たす前記描画領域であってその直前に当該露光パターンを描画した当該描画領域に最も近い描画領域に対して前記描画処理を順次実行する。
また、本発明に係るパターン描画方法は、X−Y移動機構上に基材を載置して、ビーム照射機構によるビーム偏向可能範囲に応じて当該基材における樹脂層を仮想的に分割した複数の描画領域のうちの1つに当該ビーム照射機構から描画用ビームを照射可能に当該X−Y移動機構を制御して当該基材をその面方向に移動させ、前記ビーム照射機構を制御して当該描画用ビームを照射させて前記樹脂層に露光パターンを描画する際に、前記露光パターンを描画すべき複数の前記描画領域が隣接している描画領域群に属して当該露光パターンの描画が完了していないことを第1の条件とし、当該描画領域群に属する前記描画領域のうちの当該描画領域群における最も外側に位置することを第2の条件として、当該両条件を満たすいずれかの前記描画領域に対して前記露光パターンを描画する描画処理を実行した後に、前記両条件を満たす前記描画領域であってその直前に当該露光パターンを描画した当該描画領域に最も近い描画領域に対して前記描画処理を実行する。
また、本発明に係るパターン描画方法は、基材をX−Y移動機構上に載置して、ビーム照射機構によるビーム偏向可能範囲に応じて当該基材における樹脂層を仮想的に分割した複数の描画領域のうちの1つに当該ビーム照射機構から描画用ビームを照射可能に当該X−Y移動機構を制御して当該基材をその面方向に移動させ、前記ビーム照射機構を制御して当該描画用ビームを照射させて前記樹脂層に露光パターンを描画する際に、前記露光パターンを描画すべき複数の前記描画領域が隣接している描画領域群に属して当該露光パターンの描画が完了していないことを第1の条件とし、当該描画領域群に属する前記描画領域のうちの当該描画領域群における最も内側に位置することを第2の条件として、当該両条件を満たすいずれかの前記描画領域に対して前記露光パターンを描画する描画処理を実行した後に、前記両条件を満たす前記描画領域であってその直前に当該露光パターンを描画した当該描画領域に最も近い描画領域に対して前記描画処理を実行する。
本発明に係るパターン描画装置およびパターン描画方法によれば、第1および第2の条件を満たす描画領域であってその直前に露光パターンを描画した描画領域に最も近い描画領域に対して描画処理を実行することにより、非描画領域についてはビーム照射機構の下方を通過させることなく基材を移動させて、露光パターンを描画すべきすべての描画領域に露光パターンを描画することができる。したがって、非描画領域を含むすべての描画領域について電子線照射機構の下方を通過させるように材料(基材)を移動させる従来の電子線描画装置と比較して、基材を移動させるのに要する時間を十分に短縮することができる結果、露光パターンを迅速に描画することができる。また、ビーム照射機構の下方に非描画領域が位置するときに基材を高速に移動させる構成とは異なり、隣り合う描画領域間に露光パターンのずれを生じさせることなく描画することができる。
この場合、描画領域群に属する描画領域のうちの描画領域群における最も外側(または、最も内側)に位置することを第2の条件として各描画領域に対する描画処理を順次実行することにより、例えば、情報記録媒体製造用のトラックパターンを含む露光パターンを描画する際に、各描画領域に対して葛折り状の順序で露光パターンを描画する従来の電子線描画装置とは異なり、露光パターンを描画すべき各描画領域に対して描画すべきトラックパターンに沿って露光パターンの描画を実行するため、1本のトラックパターンを描画するのに要する時間を十分に短縮することができる。このため、例えば化学増幅型のレジスト材料に対して露光パターンを描画する際に、1本のトラック内に露光度合いの差異を生じさせることなく、各トラックパターンを描画することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るパターン描画装置およびパターン描画方法の最良の形態について説明する。
最初に、電子ビーム描画装置1の構成について、図面を参照して説明する。
電子ビーム描画装置(以下、「描画装置」ともいう)1は、本発明に係るパターン描画装置に相当し、図1に示すように、X−Y移動機構2、ビーム照射機構3、制御部4および記憶部5を備えて、ビーム照射機構3から電子ビーム10(本発明における露光用ビームの一例)を出力してトラックパターンP1〜P3からなる露光パターンP(図3参照)を基材100に描画可能に構成されている。基材100は、評価用の磁気記録媒体(評価媒体:図示せず)を製作するための材料であって、図2に示すように、一例として、Siウエハで形成された支持基材の上に磁性材料層等の機能層を積層して構成された板状の基材本体100aと、基材本体100aの表面に形成された樹脂層100b(一例として、電子ビーム感光性を有するポジ型レジストを塗布して形成したレジスト層)とを備えている。この場合、樹脂層100bの厚みは、一例として100nm程度に規定されている。なお、上記の評価媒体は、描画装置1によって樹脂層100bに描画された露光パターンPを現像して形成した凹凸パターンをマスクとして基材本体100aをエッチング処理することによって製作される。
一方、X−Y移動機構2は、本発明における移動機構に相当し、基材100を載置可能に構成されると共に、制御部4の制御に従って基材100をその面方向に沿って移動させる。ビーム照射機構3は、図1に示すように、ビーム発生部11、ブランキング制御部12、ビーム成形部13およびビーム偏向器14を備えて構成されている。ビーム発生部11は、樹脂層100bに露光パターンPを描画するための電子ビーム10を生成して出力する。ブランキング制御部12は、ビーム発生部11による電子ビーム10の出力を制御部4の制御に従ってオン/オフ制御する。ビーム成形部13は、ビーム成形レンズおよびアパーチャ(図示せず)などを備えて、ブランキング制御部12を介して出力された電子ビーム10をその有効描画幅が一例として30nm程度となるように成形(細径化)する。ビーム偏向器14は、ビーム成形部13によって成形された電子ビーム10を制御部4の制御に従って偏向して、樹脂層100bに対する照射位置を変化させる。
この場合、このビーム照射機構3では、ビーム偏向器14が電子ビーム10を偏向することにより、X−Y移動機構2上の基材100(樹脂層100b)における半径60μm程度の円形の領域内に電子ビーム10を照射することが可能となっている。したがって、この描画装置1では、ビーム偏向器14による電子ビーム10の偏向可能範囲に応じて、図3に示すように、一例として、一辺が80μmの正方形状の描画領域A1−1〜A10−10(以下、区別しないときには、「描画領域A」ともいう)に基材100を仮想的に分割して、各描画領域A毎に後述する描画処理を実行する。なお、実際の描画処理時には、基材100の一辺が数cmであるのに対して、一つの描画領域Aの一辺が80μmのため、基材100を数万から数百万カ所の描画領域A,A・・に分割する。以下、本発明に係るパターン描画方法についての理解を容易とするために、100カ所の描画領域A,A・・に分割して描画する例について説明する。
制御部4は、X−Y移動機構2を制御して基材100を移動させることにより、ビーム照射機構3の下方に描画対象の描画領域Aを位置させる。また、制御部4は、ビーム照射機構3におけるビーム発生部11、ブランキング制御部12、ビーム成形部13およびビーム偏向器14を制御することによって、X−Y移動機構2上の基材100における樹脂層100bに電子ビーム10を照射させて描画対象の描画領域A内に露光パターンPにおけるトラックパターンP1〜P3の一部を描画させる描画処理を実行する。記憶部5は、基材100に描画すべき露光パターンPの描画手順が規定された描画手順データ20を記憶する。この場合、描画手順データ20は、露光パターンPを描画すべき基材100上の位置(露光パターンPを描画すべき描画領域A,A・・の位置についての情報)と、いずれの描画領域Aから露光パターンPの描画処理を実行し、かつ露光パターンPを描画すべき各描画領域A,A・・に対してどのような順序で描画処理を実行するかを特定可能な情報とで構成されている。
制御部4は、後述するように、描画手順データ20に従い、露光パターンPを描画すべき複数の描画領域A,A・・が隣接している描画領域群(図3に斜線で塗り潰して図示した描画領域A,A・・からなる領域)が存在するときに、その描画領域群に属する描画領域Aであって露光パターンPの描画が完了していないことを第1の条件とし、上記の描画領域群に属する描画領域A,A・・のうちの描画領域群における最も外側に位置することを第2の条件として、両条件を満たすいずれかの描画領域Aに対して露光パターンPの一部を描画する描画処理を実行する。また、制御部4は、その描画領域Aに対する描画処理が完了した際には、上記の描画領域群に属するすべての描画領域A,A・・に対する描画処理が完了するまで、描画手順データ20に従い、上記の両条件を満たす描画領域Aであって直前に露光パターンPを描画した描画領域Aに最も近い描画領域Aに対する描画処理を繰り返して実行する。
次に、描画装置1によって基材100に露光パターンPを描画する方法について、図面を参照して説明する。
まず、樹脂層100bの形成面を上向きにして基材100をX−Y移動機構2の上に載置する。次に、制御部4が基材100に対する露光パターンPの描画処理を開始する。この描画処理では、制御部4は、記憶部5に記憶されている描画手順データ20に従い、X−Y移動機構2を制御してビーム照射機構3の下方(真下)に描画領域A2−3が位置するように基材100を移動させる。この場合、描画領域A2−3は、描画領域群に属する描画領域Aであって露光パターンPの描画が完了していない描画領域Aである第1の条件と、描画領域群に属する描画領域Aのうちの描画領域群における最も外側に位置する描画領域Aである第2の条件との双方を満たす描画領域Aであって、この例では、露光パターンPにおけるトラックパターンP1の一部が描画される。次に、制御部4は、ビーム照射機構3を制御して、描画領域A2−3に向けて電子ビーム10を照射させることにより、トラックパターンP1の一部を描画させる。この際に、ビーム照射機構3は、ブランキング制御部12が制御部4の制御下で電子ビーム10の出力をオン/オフ制御すると共に、図4に示すように、ビーム偏向器14が電子ビーム10を偏向して、矢印C1,C2・・CNで示すように電子ビーム10の照射ポイント10aを移動させる。これにより、描画領域A2−3に対する描画処理が完了する。
次に、制御部4は、描画手順データ20に従い、X−Y移動機構2を制御してビーム照射機構3の下方に描画領域A2−4が位置するように基材100を移動させる。この場合、描画領域A2−4は、上記の第1および第2の条件を満し、かつ直前に露光パターンPを描画した描画領域A(この例では、描画領域A2−3)に最も近い描画領域Aであって、この例では、露光パターンPにおけるトラックパターンP1,P2のそれぞれの一部が描画される。次いで、制御部4は、ビーム照射機構3を制御して、描画領域A2−4に向けて電子ビーム10を照射させることにより、トラックパターンP1,P2の一部を描画させる。これにより、描画領域A2−4に対する描画処理が完了する。続いて、制御部4は、上記の描画領域群に属するすべての描画領域A,A・・に対する描画処理が完了するまで、描画手順データ20に従い、X−Y移動機構2を制御してビーム照射機構3の下方に上記の第1および第2の両条件を満たし、かつ直前に露光パターンPを描画した描画領域Aに最も近い描画領域Aが位置するように基材100を移動させて、露光パターンPを描画させる。この結果、図3に矢印B1で示す順序で各A,A・・に対する露光パターンPの描画処理が順次実行されて、描画領域A4−4に対する露光パターンPの描画が完了した際に、樹脂層100bに描画すべき露光パターンPの描画が完了する。
この場合、一例として、トラック幅が160nm程度で、トラックピッチが320nm程度で、かつ、最小トラック半径が18mm程度の同心円状の22本のトラックパターンで構成される露光パターンPを描画する際に、描画領域Aの一辺の長さを80μmと規定したときには、露光パターンPを描画すべき描画領域A,A・・の総数が2000カ所程度となる。この露光パターンPを描画すべき2000カ所程度の描画領域A,A・・を含む各領域に対して、従来の電子線描画装置によって露光パターンPを描画する際には、X−Y移動機構による基材100の移動に要する時間(所定の描画領域Aに対する描画処理が完了してから、露光パターンPを描画すべき次の描画領域Aを電子線照射機構の下方に位置させるのに要する各移動時間の合計時間)が5時間40分程度となる。これに対して、この電子ビーム描画装置1では、非描画領域(図3の例における描画領域A4−5,A4−6,A5−4〜A5−7など)をビーム照射機構3の下方に位置させることなく、描画領域群に属する描画領域A,A・・のみをビーム照射機構3の下方に位置させて露光パターンPの一部を順次描画するため、X−Y移動機構2による基材100の移動に要する時間が4分50秒程度と十分に短時間(この例では、1/70程度)となる。
このように、この描画装置1によれば、第1および第2の条件を満たす描画領域Aであってその直前に露光パターンPを描画した描画領域Aに最も近い描画領域Aに対して描画処理を実行することにより、非描画領域についてはビーム照射機構3の下方を通過させることなく基材100を移動させて、露光パターンPを描画すべきすべての描画領域A,A・・に露光パターンPを描画することができる。したがって、非描画領域を含むすべての描画領域A,A・・(偏向領域W,W・・)について電子線照射機構の下方を通過させるように材料27を移動させる従来の電子線描画装置と比較して、基材100を移動させるのに要する時間を十分に短縮することができる結果、露光パターンPを迅速に描画することができる。また、ビーム照射機構3の下方に非描画領域が位置するときに基材100を高速に移動させる構成とは異なり、隣り合う描画領域A,A間に露光パターンPのずれを生じさせることなく描画することができる。
この場合、描画領域群に属する描画領域A,A・・のうちの描画領域群における最も外側に位置することを第2の条件として各描画領域A,A・・に対する描画処理を順次実行することにより、例えば、情報記録媒体製造用のトラックパターンを含む露光パターンを描画する際に、各描画領域A,A・・に対して葛折り状の矢印B11で示す順序で露光パターンを描画する従来の電子線描画装置とは異なり、描画すべきトラックパターンに沿って各描画領域A,A・・に対する露光パターンの描画を実行するため、1本のトラックパターンを描画するのに要する時間を十分に短縮することができる。このため、例えば化学増幅型のレジスト材料に対して露光パターンを描画する際に、1本のトラック内に露光度合いの差異を生じさせることなく、各トラックパターンを描画することができる。
なお、本発明は、上記した構成および方法に限定されない。例えば、上記の描画装置1では、描画手順データ20に従って描画領域群における最も外側に位置する描画領域Aから順に矢印B1で示す順序で描画処理を実行しているが、本発明はこれに限定されず、図5に示すように、描画領域群における最も内側に位置することを本発明における第2の条件として、例えば露光パターンPを描画すべき各描画領域A,A・・に対して描画領域A4−7から描画領域A2−8まで矢印B2で示す順序で描画処理を実行することもできる。この方法によって露光パターンPを描画した場合にも、露光パターンPを描画すべき各描画領域A,A・・に対して上記した矢印B1の順で露光パターンPを描画したときと同様にして、例えば、情報記録媒体製造用のトラックパターンを含む露光パターンを描画する際に、露光パターンPを描画すべき各描画領域A,A・・に対して描画すべきトラックパターンに沿って露光パターンの描画を実行するため、1本のトラックパターンを描画するのに要する時間を十分に短縮することができる。このため、例えば化学増幅型のレジスト材料に対して露光パターンを描画する際に、1本のトラック内に露光度合いの差異を生じさせることなく、各トラックパターンを描画することができる。
また、評価用媒体を製作するための露光パターンPを描画する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。さらに、基材100に電子ビーム10を照射して露光パターンPを描画する例について説明したが、本発明における描画用ビームは電子ビーム10に限定されずに任意のエネルギー線を用いることができる。加えて、基材本体100aの表面にポジ型レジスト(樹脂層100b)を塗布した状態で露光パターンPを描画した例について説明したが、本発明における樹脂層の形成材料としては、ポジ型レジストに限定されず、ネガ型レジストなどの各種樹脂材料を用いることができる。
描画装置1の構成を示すブロック図である。 描画装置1による露光パターンPの描画対象である基材100の断面図である。 描画する露光パターンPと、描画領域A1−1〜A10−10との位置関係を示す基材100の平面図である。 基材100における描画領域A2−3を示す平面図である。 描画する露光パターンPと、描画領域A1−1〜A10−10との位置関係を示す基材100の他の平面図である。 従来の電子線描画装置によって描画する露光パターンPと、偏向領域W1−1〜W10−10との位置関係を示す材料27の平面図である。
符号の説明
1 電子ビーム描画装置
2 X−Y移動機構
3 ビーム照射機構
4 制御部
5 記憶部
10 電子ビーム
14 ビーム偏向器
20 描画手順データ
100 基材
100b 樹脂層
A1−1〜A10−10 描画領域
P 露光パターン
P1〜P3 トラックパターン

Claims (4)

  1. 基材をその面方向に沿って移動させるX−Y移動機構と、当該X−Y移動機構上の前記基材における樹脂層に描画用ビームを照射するビーム照射機構と、当該ビーム照射機構によるビーム偏向可能範囲に応じて前記樹脂層を仮想的に分割した複数の描画領域のうちの1つに前記描画用ビームを照射可能に前記X−Y移動機構を制御して前記基材を移動させると共に当該ビーム照射機構を制御して当該描画用ビームを照射させて前記樹脂層に露光パターンを描画する描画処理を実行する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記露光パターンを描画すべき複数の前記描画領域が隣接している描画領域群に属して当該露光パターンの描画が完了していないことを第1の条件とし、当該描画領域群に属する前記描画領域のうちの当該描画領域群における最も外側に位置することを第2の条件として、当該両条件を満たすいずれかの前記描画領域に対して前記描画処理を実行した後に、前記両条件を満たす前記描画領域であってその直前に当該露光パターンを描画した当該描画領域に最も近い描画領域に対して前記描画処理を順次実行するパターン描画装置。
  2. 基材をその面方向に沿って移動させるX−Y移動機構と、当該X−Y移動機構上の前記基材における樹脂層に描画用ビームを照射するビーム照射機構と、当該ビーム照射機構によるビーム偏向可能範囲に応じて前記樹脂層を仮想的に分割した複数の描画領域のうちの1つに前記描画用ビームを照射可能に前記X−Y移動機構を制御して前記基材を移動させると共に当該ビーム照射機構を制御して当該描画用ビームを照射させて前記樹脂層に露光パターンを描画する描画処理を実行する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記露光パターンを描画すべき複数の前記描画領域が隣接している描画領域群に属して当該露光パターンの描画が完了していないことを第1の条件とし、当該描画領域群に属する前記描画領域のうちの当該描画領域群における最も内側に位置することを第2の条件として、当該両条件を満たすいずれかの前記描画領域に対して前記描画処理を実行した後に、前記両条件を満たす前記描画領域であってその直前に当該露光パターンを描画した当該描画領域に最も近い描画領域に対して前記描画処理を順次実行するパターン描画装置。
  3. X−Y移動機構上に基材を載置して、ビーム照射機構によるビーム偏向可能範囲に応じて当該基材における樹脂層を仮想的に分割した複数の描画領域のうちの1つに当該ビーム照射機構から描画用ビームを照射可能に当該X−Y移動機構を制御して当該基材をその面方向に移動させ、前記ビーム照射機構を制御して当該描画用ビームを照射させて前記樹脂層に露光パターンを描画する際に、
    前記露光パターンを描画すべき複数の前記描画領域が隣接している描画領域群に属して当該露光パターンの描画が完了していないことを第1の条件とし、当該描画領域群に属する前記描画領域のうちの当該描画領域群における最も外側に位置することを第2の条件として、当該両条件を満たすいずれかの前記描画領域に対して前記露光パターンを描画する描画処理を実行した後に、前記両条件を満たす前記描画領域であってその直前に当該露光パターンを描画した当該描画領域に最も近い描画領域に対して前記描画処理を実行するパターン描画方法。
  4. 基材をX−Y移動機構上に載置して、ビーム照射機構によるビーム偏向可能範囲に応じて当該基材における樹脂層を仮想的に分割した複数の描画領域のうちの1つに当該ビーム照射機構から描画用ビームを照射可能に当該X−Y移動機構を制御して当該基材をその面方向に移動させ、前記ビーム照射機構を制御して当該描画用ビームを照射させて前記樹脂層に露光パターンを描画する際に、
    前記露光パターンを描画すべき複数の前記描画領域が隣接している描画領域群に属して当該露光パターンの描画が完了していないことを第1の条件とし、当該描画領域群に属する前記描画領域のうちの当該描画領域群における最も内側に位置することを第2の条件として、当該両条件を満たすいずれかの前記描画領域に対して前記露光パターンを描画する描画処理を実行した後に、前記両条件を満たす前記描画領域であってその直前に当該露光パターンを描画した当該描画領域に最も近い描画領域に対して前記描画処理を実行するパターン描画方法。
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