JP4382424B2 - マルチエミッタ評価方法、及びマルチエミッタ評価装置 - Google Patents

マルチエミッタ評価方法、及びマルチエミッタ評価装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子を放出させるエミッタ、特に多数のエミッタから構成されるマルチエミッタの動作特性を評価するための方法及び装置に関する。
マルチエミッタは、複数の電子放出チップないしは電子放出サイトを有するエミッタの集合体であり、ディスプレイ(フラット・パネル・ディスプレイ、壁掛けテレビなど)や各種電子線応用装置(電子顕微鏡、電子線描画装置など)の電子源として期待されているほか、高電流密度・大出力電流・高速動作を必要とする電子線デバイス(たとえば進行波管をはじめとする宇宙通信用超高周波管など)の電子源としても大きな期待が持たれている。
マルチエミッタは、複数の電子放出サイトを有するエミッタの集合体の総称であるが、その構造、動作原理により、いくつかの種類に分類される。たとえば、(1)電子放出体であるエミッタと、エミッタから電子を放出させるための電極で放出電子を通過させるための開口部を有するゲート電極、ならびにその両者を絶縁するための絶縁層とから構成される構造のもので、エミッタとそれに対向するゲート電極開口部をアレイ状に配置したものが多いところから一般にフィールド・エミッタ・アレイと呼ばれているもの、(2)電子放出体としてカーボンナノチューブを用いたもの、(3)基板金属(M)の上に薄膜絶縁層(I)と薄膜金属(M)を積層したMIM型構造と呼ばれているもの、(4)基板金属(M)の上に半導体(S)、薄膜絶縁層(I)、薄膜金属(M)を積層したMIS型構造と呼ばれているもの、(5)基板金属(M)の上にポリシリコン/ナノクリスタルシリコン混在層(NPS層)と薄膜金属(M)を積層した構造のもので弾道電子面放出型電子源(BSD)と呼ばれているもの、などがある。
図1はマルチエミッタの一例を示したものであり、上記(1)のフィールド・エミッタ・アレイに相当するものである。図1(a)はそのマルチエミツタの斜視図、図1(b)は図1(a)のA−B断面図である。図1において、1はSi基板であり、基板1上には複数のチップ(エミッタ)2が配列されている。さらに基板1上には、各チップ2の側面を囲むように電気絶縁層(SiO)3が形成されている。
そして、絶縁層3上には、前記チップ2から電子を放出させるためのゲート電極(引き出し電極)4が形成されている。このゲート電極4には、孔径0.5μm〜1μmの電子線通過孔5が複数形成されており、各電子線通過孔5は各チップ2に対向している。
なお、図1(a)にはマルチエミッタの一部分を示したが、全体としては、図1に示すような25個のチップを1ブロックにしたものが沢山配列されて1つのユニットになっている。たとえば、そのブロックが120個程配列されており、3000個程度のチップが1つのマルチエミッタに含まれている。
上記の例では、エミッタからの放出電子はゲート電極開口部を通過することによって外部に取り出されるが、MIM型構造やBSD型のマルチエミッタでは、電子通過用の開口部は存在しないかわりに、最上部の薄膜金属を電子が透過することにより電子が外部に取り出されることになる。
以上、図1のマルチエミッタの構造について説明したが、このようなマルチエミッタが実際に動作される場合には、すべてのチップ2(この例では3000個程度)とゲート電極4間にバイアス電圧が印加されて、それぞれのチップ先端から電子が放出される。
ところで、作製されたマルチエミッタについては、その電子放出について評価が行われる。その評価方法の1つに、マルチエミツタを上記のように動作させ、チップ先端から放出される電子を検出して放出電流を測定し、バイアス電圧−放出電流特性や、放出電流値の経時変化特性(安定度、寿命)からマルチエミッタを評価する方法がある。
しかしながら、この方法で測定された放出電流は、多数のチップから放出された電子のトータルの電流であって、チップ1個1個からの放出電流量はわからない。マルチエミツタの場合、通常、すべてのエミッタから電子放出が行なわれているわけではなく、ある場合には、全体のうちの数10%程度のエミッタしか動作していないことすらある。しかも、チップ1個1個からの放出電流量にはかなりのばらつきがあり、放出電流の安定性も個々のエミッタによってかなり異なる。
このような状況においては、全エミッタのうちどの程度の割合のエミッタが実際に動作しているのか、動作している個々のエミッタからの放出電流の安定性はどうか、もし不安定な場合にはその原因と安定化の見通しはどうか、あるいは動作していないエミッタがあるなら不動作の原因は何か、等について系統的に評価し、性能向上への指針を与えることが必要である。しかしながら、上述のマルチエミッタ全体からの放出電流を測定する方法では、マルチエミッタの全体的な評価はできるが、チップ1個1個の評価はできない。マルチエミッタの電子放出を安定化させるためには、マルチエミッタ全体の評価を行うことも必要であるが、個々のチップからの電子放出の評価がより重要となる。
そこで、個々のチップ先端で発生している現象を確認するための評価装置として、下記の非特許文献1及び2において2つの装置が提案されている。その1つ目の装置を図2に示す。この図2の装置では、マルチエミッタと蛍光スクリーンとの間に3段の静電レンズが配置されており、マルチエミッタの各チップから放出された電子線は3段の静電レンズによって拡大結像され、各チップの放出電子像(エミッションパターン)が蛍光スクリーン上に投影される。図2の下段には、その蛍光スクリーンに投影された放出電子像が示されている。
また、下記の非特許文献2で提案されている2つ日の評価装置を図3に示す。この図3の装置は光電子放出顕微鏡(PEEM)であり、マルチエミッタと蛍光スクリーンとの間に4段のアインツェル式静電レンズが配置されている。このPEEMでは、マルチエミッタに対して紫外光が照射され、その照射によって主としてゲート電極表面から放出された光電子は静電レンズ系によって拡大結像され、マルチエミッタのゲート電極表面のPEEM像が蛍光スクリーン上に投影される。
そして、図3のPEEMでは、前記紫外光の照射が停止された後にマルチ工ミッタが動作され、マルチエミッタの各チップから放出された電子線は静電レンズ系によって拡大結像される。この際、各チップの放出電子線が蛍光スクリーン上に結像するように、静電レンズ系に与えられる電圧が調整される。すなわち、静電レンズ系に与えられる電圧は、PEEM像取得時の電圧から変更される。
このように、図2または図3の評価装置を用いれば、図2の下段に示したような各チップの放出電子像を蛍光スクリーン上で観察することができる。
「高輝度電子源アレイと真空マイクロエレクトロニクスの展開」 「平成13年度公開シンポジウム」予稿集p.19−p.24、"放射顕微鏡を用いたFEAの動作観察" しかしながら、この放出電子像はあたかも夜空の星のように見えるだけであって、個々のチップの電子放出の評価には利用できない。すなわち、この放出電子像上ではゲート電極の形状が観察できないため、たとえば、25個のチップのうちどの位置のチップから電子が放出していて、どの位置のチップから電子が放出していないか、あるいは25個のチップのうちどの位置のチップから最も電子が放出されているかなどを確認することはできない。
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑み、マルチエミッタにおける個々のチップからの電子放出の評価を正確に実現させることを目的とする。具体的には、
(1)マルチエミッタ全体からの、あるいは個々のエミッタからの放出電子像のダイナミカルな挙動の観察・記録が可能なこと、
(2)マルチエミッタの個々のエミッタ形状および個々のゲート電極(引出し電極)開孔形状の観察が可能なこと、
(3)上記(1)と(2)の同時観察が可能であること、及びこれにより両者の対応付けが可能であること、
(4)マルチエミッタからの電子放出特性、特に放出電流の安定性の測定が可能であること、即ち、個々のエミッタあるいはマルチエミッタ全体からの放出電流の安定性の測定が可能なこと、
などを実現することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明は、
複数の電子放出サイトと該複数の電子放出サイトから電子を放出させるための複数の電子線通過孔が形成されたゲート電極とを有するマルチエミッタの動作特性を評価するマルチエミッタ評価方法であって、
前記マルチエミッタのゲート電極第1の負電圧を印加する工程と、
第1静電レンズ及び電子線を集束させる接地した第1磁界レンズを有する第1の電磁界重畳型対物レンズを前記マルチエミッタの近傍に配置する工程と、
第2静電レンズ及び電子線を集束させる接地した第2磁界レンズを有する第2の電磁界重畳型対物レンズを前記マルチエミッタの近傍に配置する工程と、
前記第1の静電レンズと前記第2静電レンズとに第2の負電圧を印加する工程と、
前記マルチエミッタに対して接地したウィーンフィルタを介して一次線を入射させ、前記マルチエミッタのゲート電極から2次的な電子例えば、一次線が電子の場合の「反射電子」や「2次電子」など、或いは、一次線が紫外線やX線などの場合に放出される「光電子」など)を放出させる工程と、
前記2次的な電子を前記第1の電磁界重畳型対物レンズを用いて拡大結像させ、前記マルチエミッタの電子放出サイトの表面像(個々のエミッタ形状のみならず、個々のゲート電極(引出し電極)開孔形状をも含む像)を得る工程と、
前記マルチエミッタの電子放出サイト第3の負電圧を印加し、前記マルチエミッタの電子放出サイトから電子を放出させる工程と、
前記電子放出サイトから放出された電子(放出電子)を前記第2の電磁界重畳型対物レンズを用いて拡大結像させ、前記マルチエミッタの電子放出サイトの前記表面像と重畳するようにして放出電子像を得る工程と、を具え、
前記マルチエミッタのゲート電極から放出される2次的な電子と前記マルチエミッタの電子放出サイトから放出される電子とが前記ウィーンフィルタ上の同位置に結像されるように、前記第1の負電圧は前記第2の負電圧よりも低く、かつ、前記第3の負電圧は前記第1の負電圧よりも低い電位関係とし、
前記電子放出サイトの前記表面像にて、各電子放出サイトに対応する前記放出電子像の有無及び明るさの大小から、前記マルチエミッタにおける前記複数の電子放出サイトそれぞれの動作状態を評価するようにしたことを特徴とする、マルチエミッタ評価方法に関する。
本発明によれば、マルチエミッタの電子放出サイトの表面像に重畳するようにして、前記電子放出サイトからの放出電子像を得るようにしており、この結果、前記表面像及び前記放出電子像を所定の投影手段上に同時に投影する、あるいは所定の撮像手段によって同時に撮像することによって、投影画像上あるいは撮像画像上において、各電子放出サイト、すなわち個々のチップの動作状態が前記放出電子像の有無及び明るさの大小から評価できるようになる。したがって、上述した本発明の方法によれば、個々のチップからの電子放出の評価を正確に実現させることができるようになる。
また、本発明は、上記評価方法を実現するための評価装置にも関し、以下の「発明を実施するための最良の形態」において詳述する。
以下、本発明を発明の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図4は本発明のマルチエミッタ評価装置の一例を示した図である。図4において、6は電子銃(一次線源)であり、10kV程度に加速された電子線(一次線)が電子銃6から放出される。そして、この一次電子線はウィーンフィルタ7に入射する。
ウィーンフィルタ7は、一次電子線の行路と、試料ステージ8上のマルチエミッタ9からの電子線の行路とを分離するためのものであり、E×B型エネルギーフィルタとして構成されている。そして、その電場ベクトルと磁場ベクトルは、前記一次電子線がマルチエミッタ9に垂直に入射し、且つマルチエミッタ9からの電子線に対してはウィーン条件を満足するように設定されている。このことにより、前記一次電子線はウィーンフィルタ7によって大きく偏向されマルチエミッタ9に向けて垂直に入射し、マルチエミッタ9から発生した電子線はウィーンフィルタ7では何の偏向作用も受けずに直進する。
なお、マルチエミッタ9の構造は図1に示したマルチエミッタと同じであり、図4においても図1と同様に1は基板、2はチップ(電子放出部材)、3は絶縁層、4はゲート電極、5は電子線通過孔(電子線通過部)である。
また、図4において10は高電圧電源であり、高電圧電源10はゲート電極4と基板1とに負の高電位を与えるためのものであり、基板1上に設けられたチップ2の電位は基板1と同じ電位に保たれる。たとえば、ゲート電極4とチップ2とには、高電圧電源10によって−9.9kV程度の電位が与えられている。
一方、11はバイアス電圧電源である。高電圧電源10上に電気的にのっているバイアス電圧電源11は、チップ2から電子を引き出すために、チップ2とゲート電極4間にバイアス電圧を印加するためのものである。
また、12は磁界レンズであり、主として結像レンズとして機能する磁界レンズ12は、ウィーンフィルタ7とマルチエミッタ9の間に配置されている。この磁界レンズ12のマルチエミッタに面する磁極の端部には、電気絶縁体13を介して、非磁性材料からなる静電レンズ14が取り付けられている。このように、磁界レンズ12と静電レンズ14を、電気絶縁体13を用いて一体構造にすることで、装置組み立て時の精度がでるようになっている。
静電レンズ14には、静電レンズ電源15によって例えば−5kV程度の電位が与えられている。
さらに、16は蛍光スクリーン(像観察投影手段)であり、この蛍光スクリーン16とウィーンフィルタ7の間には3段の磁界レンズ17、18、19が配置されている。これら磁界レンズ17〜19と磁界レンズ12によって本発明の磁界型レンズ系が構成されている。
なお、図4には示されていないが、図4における電子線通路は排気装置によって排気されており、マルチエミッタ9の周囲は超高真空に排気されている。
次に図4に示すマルチエミッタ評価装置を用いたマルチエミッタの評価方法について説明する。
電子銃6からの10kV程度に加速された一次電子線は、ウィーンフィルタ7によって大きく偏向され、磁界レンズ12および静電レンズ14を通過してマルチエミッタ9に垂直に入射する。この際、前記一次電子線は、上述したような負の電位にあるマルチエミッタ9によって減速され、最終的に100V程度の加速電圧でゲート電極4表面に入射する。
前記一次電子線照射によって、ゲート電極4表面からは反射電子や2次電子(本実施態様では、一次線に電子を使用してるため、以下、これらの2次的な電子を総称して「2次電子」と呼ぶ。)が放出される。この放出された2次電子線EB(g)は静電レンズ14によって上方(蛍光スクリーンの方向)に加速され、さらに接地電位の磁界レンズ12によって加速される。また、2次電子線EB(g)は、磁界レンズ12と静電レンズ14によって結像されて、ゲート電極4表面の2次電子像が光軸O上の点Pに結像される。この点Pは前記ウィーンフィルタ7の中央付近に位置しており、像分解能を向上させる目的でこの位置に2次電子像が結像される。
その後、この結像されたゲート電極4の表面像は、後段に配置された3段の磁界レンズ17、18、19によって拡大結像され、10、000倍程度の高倍率に拡大されたゲート電極表面像が蛍光スクリーン16上に投影される。なお、ゲート電極4表面から放出された2次電子線EB(g)が蛍光スクリーン16上に結像するように、各磁界レンズのコイルに流れる電流が調整されている。
図5(a)は、蛍光スクリーン16上に投影されたゲート電極表面像を示したものであり、この像から、マルチエミッタにおけるゲート電極の形状を観察することができる。また、添付の図面においては図面の解像度と作図の便宜上、黒く塗りつぶしてあるが、実際の像中には、各チップの先端部分が電子通過孔の中央部分にかすかに見えているを確認することができる。
さて、図4の評価装置では、上述したようにゲート電極表面像が蛍光スクリーン16上に投影されている状態で、チップ2とゲート電極4間にバイアス電圧が印加される。このバイアス電圧の調整は像観察者によって行われ、像観察者は、たとえば50V程度のバイアス電圧がチップ2とゲート電極4間に印加されるように、バイアス電圧電源11の電圧値を調整する。
このバイアス電圧の印加によって、ゲート電極4の電位はチップ2よりも50V程度高くなり(ゲート電極4の電位は−9.85kV程度となる)、チップ2先端から電子が放出される。この放出された電子のうち、電子線通過孔5を通過した放出電子線EB(t)は、前記静電レンズ14によって上方(蛍光スクリーンの方向)に加速され、さらに磁界レンズ12によって加速される。
また、チップ2から放出された放出電子線EB(t)は、磁界レンズ12と静電レンズ14によって結像される。このときの磁界レンズ12と静電レンズ14のレンズ強度は、上述したゲート電極表面像取得時のままである。この際、チップ2から放出された放出電子のエネルギーEtは、一次電子線照射によってゲート電極4表面から放出された前記2次電子のエネルギーEgとはわずかに異なるが、チップ2から放出された放出電子線EB(t)とゲート電極4表面から放出された2次電子線EB(g)は、結像点Pとほぼ同じ位置に結像される。
すなわち、放出電子線EB(t)と2次電子線EB(g)との結像点のずれは、前記放出電子のエネルギーEtと前記2次電子のエネルギーEgの比(Et/Eg)に対応しており、その比が1に近い程それら結像点のずれは小さくなる。この場合、前記放出電子のエネルギーEtはチップ2の電位にほぼ対応する−9.9kV、一方、前記2次電子のエネルギーEgはゲート電極4の電位にほぼ対応する−9.85kVとみることができ、それらの比(Et/Eg)は近似的に1とみなすことができる。このため、上述したように、チップ2から放出された放出電子線EB(t)とゲート電極4表面から放出された2次電子線EB(g)とは、結像点Pとほぼ同じ位置に結像される。
その後、この結像点Pに結像されたチップ2の放出電子像は、後段に配置された3段の磁界レンズ17〜19によってさらに拡大され、その拡大された放出電子像は蛍光スクリーン16上にゲート電極表面像に重畳するようにして投影される。このときの磁界レンズ17〜19のレンズ強度は、上述したゲート電極表面像取得時のままであるが、放出電子線EB(t)は2次電子線EB(g)とほぼ同じように蛍光スクリーン16上に結像される。
図5(b)は、蛍光スクリーン16上に同時に投影された前記ゲート電極表面像と前記放出電子像を示したものである。この図5(b)の像上において放出電子像は、ゲート電極の電子線通過孔中に明るく光るスポットとして表されている。その各スポットの明るさは各チップの放出電子量に対応しており、前記バイアス電圧を一定にしておいてもその明るさは変化する場合がある。この変化を観察することによって、各チップの電子放出の不安定さを知ることができる。
図5(b)において、前記放出電子像に起因したスポットの有無、及びスポットの明るさなどから、25個のチップのうち、右側縦3列のチップからの放出電子量が多いことが確認でき、また、左端1列のチップからは電子がほとんど放出されていないことが確認できる。また、図中の右側縦3列のチップを参照されたいが、スポット中央の白い円(放出電子の像)を囲むドーナツ状の黒い円は、電極(ゲート電極およびその開孔部など)の形状を表すものである。即ち、本願発明による装置などでは、マルチエミッタを構成する電極(例えば、引き出し電極やゲート電極など)およびその開孔部の形状をも観察することが可能である。
なお、この像観察中に、像観察者は前記バイアス電圧を任意に変更することにより、電子放出されるチップの数や前記スポットの輝度が変化する様子を観察することができる。また、試料ステージ8を水平方向に移動させて所望の部分を蛍光スクリーン中央に位置させ、磁界レンズ17〜19の励磁を変化させて像倍率を上げれば、所望部分の高倍像を観察することができる。
以上、図4のマルチエミッタ評価装置について説明したが、この評価装置は、拡大結像レンズとして収差特性の良い磁界レンズを備えているため、歪みのないマルチエミッタの表面像と各チップの放出電子像を得ることができる。そして、この評価装置では、そのマルチエミッタの表面像と各チップの放出電子像とが同時に観察できるので、個々のチップからの電子放出の評価を従来よりも正確に行うことができる。このような特徴を備えたマルチエミッタ評価装置は、従来の技術では決して得られなかったものである。
以上、具体例を挙げながら発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
たとえば、上記例では、ゲート電極4表面及び各チップ2からの電子線を集束させるためのレンズとして、収差の小さい磁界レンズ12が用いられているが、もし低倍率での像観察を行うのであれば、磁界レンズ12を静電型のレンズとしてもよい。
また、図4におけるバイアス電圧電源11と高電圧電源10の接続を、図6に示すように変更してもよい。この場合、たとえば−9.9kV程度の電位がゲート電極4に与えられ、また、たとえば50V程度のバイアス電圧がチップ2とゲート電極4間に印加される。
また、上記例では、チップ2及びゲート電極4から放出された電子を加速させるために、チップ2及びゲート電極4には負の高電位が与えられている。もし、結像に用いられる前記磁界レンズの全てに対して正の高電位を与えることができれば、図4の高電圧電源10を省略して、チップ2及びゲート電極4の電位を接地電位にするようにしてもよい。
また、上記例では、蛍光スクリーン16上で像を観察するようにしたが、蛍光スクリーンに投影された像をTVカメラで撮像してCRT画面上で像観察を行うようにしてもよい。また、蛍光スクリーン16に代えてTVカメラを直接配置するようにしてもよい。このときのTVカメラは、CCDの表面に蛍光体などの発光層が設けられたカメラヘッドを有しており、そのTVカメラで撮像された像をCRT画面上に表示させたり、ビデオに録画するようにしてもよい。
また、図4の装置において、磁界レンズ17と磁界レンズ18の中間に視野制限のための絞りを配置すれば、1個1個のチップからの放出電子線を選別して蛍光スクリーン16上に投影できる。そして、蛍光スクリーン16に電流計を接続すれば、個々のチップからの放出電流を独立に測定することができ、個々のチップの評価を行うことができる。
また、上記図4の例では、磁界レンズ12の先端に静電レンズ14を配置しているが、静電レンズ14は省略してもよい。但し、マルチエミッタ9の直上に接地電位の磁界レンズ12を配置するよりも、−5kV程度の電位の静電レンズ14を図4のように配置する方が、絶縁層を有するマルチエミッタ9のチャージアップやチップの損傷を防止することができる。
また、本発明で評価されるエミッタの構造は図1のマルチエミッタに限定されるものではなく、本発明は種々の構造のエミッタを評価するためのものである。たとえば、基板上に複数のカーボンナノチューブ(電子放出部材)を設け、そのカーボンナノチューブから電子を放出させる陽極を備えたエミッタに対しても、本発明を用いればその評価を正確に行うことができる。
また、ナノクリスタルシリコン(電子放出部材)を2枚の電極でサンドした構造のBSD型エミッタやMIM型エミッタあるいはMIS型エミッタに対しても、本発明を用いればその評価を行うことができる。この場合、電極への電圧印加によって発生した電子は、その電極(薄膜陽極)を透過(トンネル)してその外部へ放出される。
また、上記例では、一次線として電子線を用いたが、前記電子線の代わりに紫外光やX線などをマルチエミッタ9に照射するようにしてもよい。その場合、ウィーンフィルタ7は不要となる。
なお、上記例におけるチップ印加電位やバイアス電圧などは上記例に限定されるものではなく、目的に応じて任意に設定するようにすればよい。
産業上の利用分野
本発明のマルチエミッタ評価方法及び評価装置は、ディスプレイ(フラットパネルディスプレイ、壁掛けテレビ)や各種電子線応用装置(電子顕微鏡、電子線描画装置など)に適用すすることができる。また、大電流密度、大出力電流及び高速動作を必要とする電子線デバイス(例えば進行波管を初めとする宇宙通信用超高周波管など)の電子源としても利用することができる。
マルチエミッタの構造を示した図である。 従来のマルチエミッタ評価装置を示した図である。 従来のマルチエミッタ評価装置を示した図である。 本発明のエミッタ評価装置の一例を示した図である。 図4の蛍光スクリーン上に投影される像を示した図である。 本発明の他の例を示した図である。
符号の説明
1 基板
2 チップ
3 電気絶縁層
4 ゲート電極
5 電子線通過孔
6 電子銃
7 ウィーンフィルタ
8 試料ステージ
9 マルチエミッタ
10 高電圧電源
11 バイアス電圧電源
12、17、18、19 磁界レンズ
13 電気絶縁体
14 静電レンズ
15 静電レンズ電源
16 蛍光スクリーン

Claims (19)

  1. 複数の電子放出サイトと該複数の電子放出サイトから電子を放出させるための複数の電子線通過孔が形成されたゲート電極とを有するマルチエミッタの動作特性を評価するマルチエミッタ評価方法であって、
    前記マルチエミッタのゲート電極に第1の負電圧を印加する工程と、
    第1静電レンズ及び電子線を集束させる接地した第1磁界レンズを有する第1の電磁界重畳型対物レンズを前記マルチエミッタの近傍に配置する工程と、
    第2静電レンズ及び電子線を集束させる接地した第2磁界レンズを有する第2の電磁界重畳型対物レンズを前記マルチエミッタの近傍に配置する工程と、
    前記第1の静電レンズと前記第2静電レンズとに第2の負電圧を印加する工程と、
    前記マルチエミッタに対して接地したウィーンフィルタを介して一次線を入射させ、前記マルチエミッタのゲート電極から2次的な電子を放出させる工程と、
    前記2次的な電子を前記第1の電磁界重畳型対物レンズを用いて拡大結像させ、前記マルチエミッタの電子放出サイトの表面像を得る工程と、
    前記マルチエミッタの電子放出サイト第3の負電圧を印加し、前記マルチエミッタの電子放出サイトから電子を放出させる工程と、
    前記電子放出サイトから放出された電子を前記第2の電磁界重畳型対物レンズを用いて拡大結像させ、前記マルチエミッタの電子放出サイトの前記表面像と重畳するようにして放出電子像を得る工程と、を具え、
    前記マルチエミッタのゲート電極から放出される2次的な電子と前記マルチエミッタの電子放出サイトから放出される電子とが前記ウィーンフィルタ上の同位置に結像されるように、前記第1の負電圧は前記第2の負電圧よりも低く、かつ、前記第3の負電圧は前記第1の負電圧よりも低い電位関係とし、
    前記電子放出サイトの前記表面像にて、各電子放出サイトに対応する前記放出電子像の有無及び明るさの大小から、前記マルチエミッタにおける前記複数の電子放出サイトそれぞれの動作状態を評価するようにしたことを特徴とするマルチエミッタ評価方法。
  2. 前記一次線は前記マルチエミッタに対し略垂直に入射させることを特徴とする、請求項1に記載のマルチエミッタ評価方法。
  3. 前記一次線は電子線であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のマルチエミッタ評価方法。
  4. 前記一次線は紫外光又はX線であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のマルチエミッタ評価方法。
  5. 前記第1の対物レンズと前記第2の対物レンズは1つであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマルチエミッタ評価方法。
  6. 前記マルチエミッタの前記電子放出サイトの前記表面像及び前記放出電子像は、所定の投影手段上に結像させて得ることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のマルチエミッタ評価方法。
  7. 前記投影手段は蛍光スクリーンを含むことを特徴とする、請求項6に記載のマルチエミッタ評価方法。
  8. 前記マルチエミッタの前記電子放出サイトの前記表面像及び前記放出電子像は、所定の撮像手段上に結像させて得ることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のマルチエミッタ評価方法。
  9. 前記撮像手段はCCDカメラを含むことを特徴とする、請求項8に記載のマルチエミッタ評価方法。
  10. 前記一次線を前記マルチエミッタへ向けて偏向させる工程を具えることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載のマルチエミッタ評価方法。
  11. 前記一次線が電子である場合の偏向は、ウイーンフィルタを用いて行うことを特徴とする、請求項10に記載のマルチエミッタ評価方法。
  12. 複数の電子放出サイトと該複数の電子放出サイトから電子を放出させるための複数の電子線通過孔が形成されたゲート電極とを有するマルチエミッタの動作特性を評価するマルチエミッタ評価装置であって、
    前記マルチエミッタと、
    前記マルチエミッタに対して接地したウィーンフィルタを介して一次線を入射させ、前記マルチエミッタから2次的な電子を放出させるための一次線源と、
    静電レンズ及び電子線を集束させる接地した磁界レンズを有する電磁界重畳型対物レンズと、
    前記マルチエミッタのゲート電極に第1の負電圧を印加し、前記静電レンズに第2の負電圧を印加し、前記マルチエミッタの電子放出サイトに電子を放出させるための第3の負電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記2次的な電子を前記電磁界重畳型対物レンズにより拡大結像させて得た前記マルチエミッタの電子放出サイトの表面像、及び前記電子放出サイトから放出される電子を前記電磁界重畳型対物レンズにより拡大結像させて得た前記マルチエミッタの電子放出サイトからの放出電子像を互いに重畳するようにして投影させるための投影手段と、を具え
    前記電圧印加手段は、前記マルチエミッタのゲート電極から放出される2次的な電子と前記マルチエミッタの電子放出サイトから放出される電子とが前記ウィーンフィルタ上の同位置に結像されるように、前記第1の負電圧は前記第2の負電圧よりも低く、かつ、前記第3の負電圧は前記第1の負電圧よりも低い電位関係とすることを特徴とするマルチエミッタ評価装置。
  13. 前記投影手段は蛍光スクリーンを含むことを特徴とする、請求項12に記載のマルチエミッタ評価装置。
  14. 複数の電子放出サイトと該複数の電子放出サイトから電子を放出させるための複数の電子線通過孔が形成されたゲート電極とを有するマルチエミッタの動作特性を評価するマルチエミッタ評価装置であって、
    前記マルチエミッタと、
    前記マルチエミッタに対して接地したウィーンフィルタを介して一次線を入射させ、前記マルチエミッタから2次的な電子を放出させるための一次線源と、
    静電レンズ及び電子線を集束させる接地した磁界レンズを有する電磁界重畳型対物レンズと、
    前記マルチエミッタのゲート電極に第1の負電圧を印加し、前記静電レンズに第2の負電圧を印加し、前記マルチエミッタの電子放出サイトに電子を放出させるための第3の負電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記2次的な電子を前記電磁界重畳型対物レンズにより拡大結像させて得た前記マルチエミッタの電子放出サイトの表面像、及び前記電子放出サイトから放出される電子を前記電磁界重畳型対物レンズにより拡大結像させて得た前記マルチエミッタの電子放出サイトからの放出電子像を互いに重畳するようにして撮像させるための撮像手段と、を具え
    前記電圧印加手段は、前記マルチエミッタのゲート電極から放出される2次的な電子と前記マルチエミッタの電子放出サイトから放出される電子とが前記ウィーンフィルタ上の同位置に結像されるように、前記第1の負電圧は前記第2の負電圧よりも低く、かつ、前記第3の負電圧は前記第1の負電圧よりも低い電位関係とすることを特徴とするマルチエミッタ評価装置。
  15. 前記撮像手段はCCDカメラを含むことを特徴とする、請求項14に記載のマルチエミッタ評価装置。
  16. 前記一次線源は一次線として電子線を放出することを特徴とする、請求項12〜15のいずれか一項に記載のマルチエミッタ評価装置。
  17. 前記一次線源は一次線として紫外光又はX線を放出することを特徴とする、請求項12〜15のいずれか一項に記載のマルチエミッタ評価装置。
  18. 前記一次線を前記マルチエミッタへ向けて偏向させる偏向手段を具えることを特徴とする、請求項12〜17のいずれか一項に記載のマルチエミッタ評価装置。
  19. 前記偏向手段はウイーンフィルタを含むことを特徴とする、請求項18に記載のマルチエミッタ評価装置。
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