従来、この種の遊技機の管理装置としては、例えば、特許文献1に開示されたスロットマシンの管理装置がある。同文献には図9に示す管理装置が示されている。
システム・コントロール・ユニット(SCU)1は、光ファイバ・ケーブル2を介して点線で示すメイン・コントロール・ユニット(MCU)3に接続されている。また、SCU1にはスロットマシン4とメダル貸機5との組みが複数組み接続されており、さらにメダル計数機6および両替機7が接続されている。MCU3には光電変換装置(MSC)8,SCU1には光電変換装置(SSC)9が設けられており、光ファイバ・ケーブル2はこれらMSC8およびSSC9間に接続されている。
MCU3は、パーソナル・コンピュータによって構成されるローカルコンピュータ10と、これに接続されたMPU(マイクロ・プロセッサ・ユニット)ボード11,CRT12,プリンタバッファ13,およびプリンタ14を備えている。MPUボード11には上記のMSC8が設けられている。また、ローカルコンピュータ10には、打ち止め等を管理者に知らせるブザー15,売上等の情報を店長以外の店員が見れないように切り換えるキー16,および検索やプリントアウト操作等を行うキーボード17が接続されている。ローカルコンピュータ10およびMPUボード11には無停電電源装置18から電源が供給されている。
なお、ローカルコンピュータ10は図示しないモデムおよび電話回線を介して本部のコンピュータに接続されており、本部側において各店毎の管理情報が把握される。
SCU1は、スロットマシン4,メダル貸機5,メダル計数機6および両替機7の各々から常時送信されてくる各信号を受信し、ハードウエアによってデュアルポートRAM(ランダムアクセスメモリ)に記憶する。SSC9は、このデュアルポートRAMに記憶されたデータをハードウエアによって読み出し、光通信用データに変換して光ファイバケーブル2へ送出する。MSC8はこのデータを光電変換し、電気信号に戻してRAMに記憶する。ローカルコンピュータ10は、キーボード17から入力される指令等に応じ、このRAMに記憶された各種のデータを適宜読み出す。読み出されたデータはCRT12やプリンタ14によって表示される。
このようなスロットマシンの管理装置は、スロットマシン4をパチンコ機等の弾球遊技機に置き換えることによって弾球遊技機の管理装置となる。
パチンコ機においては、始動口に遊技球が入賞すると、パチンコ機本体に設けられた可変表示装置が回り出し、可変表示ゲーム(別遊技)が行われる。この可変表示は一定時間経過後に停止し、停止時の表示シンボルによって入賞態様が決定される。例えば、「7−7−7」といった3個の同一シンボルが可変表示装置に停止表示された時には、遊技者にとって有利な大当たりゲーム(特別遊技)が特別入賞(特賞)として発生する。この大当たりゲームにおいては、パチンコ機の変動入賞装置が長時間にわたって開放し、遊技者は多数の遊技球を獲得することができる。
パチンコ機はこの特別遊技が発生している間、大当たりステータス(状態)信号を出力し、ローカルコンピュータ10に特別遊技状態が発生していることを知らせる。また、パチンコ機は、特別遊技が発生する度に所定幅の大当たりカウント・パルス信号を出力する。ローカルコンピュータ10はこの大当たりカウント・パルス信号の入力回数をカウントすることにより、特別遊技の発生した回数(大当たり回数や特賞回数と呼ぶ)を検出している。
この特賞回数は、遊技回数が多ければ多いほど統計的に可変表示ゲームが発生する回数、いわゆるスタート回数(別遊技開始回数)に比例するものとなる。パチンコ機はこの別遊技をスタートする度に所定時間幅のスタート回数カウント・パルス信号を出力するため、ローカルコンピュータ10はこの信号をカウントしてスタート回数を検出する。このスタート回数は、遊技球がパチンコ機の始動口に入り易いか否かの難易度、つまり始動口への遊技球の通路を形成する障害釘の調整に依存している。大当たりゲームでは多数の景品球を遊技者が獲得するため、この大当たりゲームの発生回数は、出球数ひいては店の収益に大きな影響を及ぼす。
従って、遊技店では、弾球遊技機の遊技情報をスロットマシンの場合と同様にCRT12やプリンタ14によって表示する。例えば、管理装置により、各パチンコ機のスタート回数/分,ベース値,大当たり純増球数や稼働率,特賞確率といった各種の情報がCRT12に表示され、また、プリンタ14によって帳票にプリントアウトされる。帳票にプリントされた各種データは管理台帳に保管され、遊技場の店運営に際して適宜参照される。例えば、閉店後における弾球遊技機の釘調整の際、スタート回数/分,ベース値,大当たり純増球数といったデータが参照され、スタート回数が調整される。
ここで、スタート回数/分とは1分間当たりに可変表示ゲームが発生する回数を示している。また、ベース値とは、大当たりゲーム時を除く通常の遊技時における、アウト球100個当たりのセーフ球数である。アウト球とは弾球遊技機から回収される遊技球,セーフ球とは弾球遊技機に補給される遊技球であり、ベース値は、弾球遊技機の通常遊技時に100発の遊技球を打った場合に遊技者に払い出される賞球数を表している。また、大当たり純増球数とは、大当たりゲーム時に遊技者に払い出される遊技球数から遊技者が弾球遊技機に投入した遊技球数を差し引いた遊技球数である。また、稼働率とは、遊技機が稼働している時間を遊技場の営業時間で割った値であり、単位時間当たりの遊技機の稼働時間を表している。弾球遊技機の稼働時間は、弾球遊技機が1分間に発射できる遊技球数が決まっているため、回収球のカウント数をこの遊技球数で割ることによって求められる。また、特賞確率とは、特賞が1回発生するまでのアウト球数であり、全アウト球数を特賞回数で割ることによって求められる。
また、パチンコ機の中には、「3−3−3」や「7−7−7」といった予め定められたシンボルの組み合わせが可変表示装置に得られて大当たりゲームが発生した場合、以降の大当たりゲームの発生する確率が変動して高くなる確率変動制御が行われるものがある。この確率変動制御は、初回の大当たりゲームの発生を含めて例えば合計3回の大当たりゲームが発生すると、大当たりゲーム発生確率は通常の発生確率に復帰する。通常の発生確率は3段階に可変設定することが出来、例えば1/215,1/230,1/245のいずれかに設定される。また、確率変動が起きた場合には、大当たりゲーム発生確率は例えば全て1/25となる。
パチンコ機はこの確率変動が起きている間、確率変動ステータス信号を出力し、ローカルコンピュータ10に確率変動が発生していることを知らせる。また、パチンコ機は、確率変動が起きる度に所定幅の確率変動カウント・パルス信号を出力する。ローカルコンピュータ10はこの確率変動カウント・パルス信号の入力回数をカウントすることにより、確率変動が起きた回数を検出している。
また、遊技場内の各パチンコ機には、遊技機島に設けられている補給樋から遊技球が補給されている。この補給経路には弁および補給装置が設けられており、弁の開閉によってパチンコ機への遊技球の補給が制御されている。また、補給装置には補給球検出器が備えられており、この補給球検出器によってパチンコ機に補給される遊技球数がセーフ球数としてカウントされている。パチンコ機に補給された遊技球は、パチンコ機の裏面側上部に設けられた球タンクに貯留され、入賞が生じるとこの球タンクに貯留された遊技球が払い出される。また、遊技盤内に打ち込まれて入賞せずにアウト口に回収された遊技球および入賞口に入賞した遊技球は、パチンコ機の裏面側下部に設けられた打込球タンクに落下し、遊技機島に設けられた集球樋に回収される。この打込球タンクから集球樋への回収経路には打込球検出器が設けられており、この打込球検出機により、回収される遊技球数がアウト球数としてカウントされている。
また、上述の大当たり回数カウント・パルス信号,スタート回数カウント・パルス信号や確率変動回数カウント・パルス信号といった各回数計数信号はロウレベルとハイレベルの2値信号であり、スイッチがオン・オフされることによって信号生成される。通常、これら各計数信号はハイレベルにあり、特賞が生じたり別遊技がスタートしたりすると所定時間幅でロウレベルに落ちる。しかし、ハイレベルからロウレベルへの信号立ち下がりエッジや、ロウレベルからハイレベルへの信号立ち上がりエッジには、スイッチのオン・オフによって発生するチャタリング等の雑音が重畳している。従って、ローカルコンピュータ10が遊技機から受信した各計数信号をそのまま検出すると、その信号の立ち上がりや立ち下がりにおいて、ハイレベルおよびロウレベル間を行き来する雑音をパルス信号と誤検出し、多数のカウント・パルス信号が送信されて来たものと誤判定してしまう。
このため、従来の遊技機の管理装置においては、遊技機の各台毎に特賞基板が設けられており、この特賞基板に実装されたディップ・スイッチに、立ち上がりエッジ判定時間および立ち下がりエッジ判定時間が設定されていた。ローカルコンピュータ10は各機械毎にこれら判定時間を読み込み、この判定時間内で受信した各計数信号の立ち上がりまたは立ち下がりのエッジ状態を見ていた。つまり、判定時間の最初に、受信パルス信号のハイレベルかロウレベルかのレベル検出をし、判定時間の最後に、再び受信パルス信号のレベル検出をする。このレベル検出により、判定時間中に生じる雑音の影響が除去され、受信したパルス信号のレベル変化を正確に検出することが可能となる。
特開平6−261979号公報
次に、本発明の一実施形態による遊技機の管理装置について説明する。
図1は本実施形態による遊技機の管理装置の概略構成を示すブロック図である。
パチンコ/パチスロ・データ・ユニット(PDU)21は情報収集端末装置を構成している。各PDU21にはパチンコ機(P)等を始めとする弾球遊技機やパチスロ(PS)といった遊技機(P/PS)が所定台数接続されている。本実施形態では4台づつ接続されている。また、カウンタ・データ・ユニット(CDU)22も情報収集端末装置を構成しており、このCDU22には遊技機の周辺機器が接続されている。本実施形態ではこの周辺機器として遊技媒体貸出機や遊技媒体計数機,島金庫が接続されている。これらPDU21およびCDU22は各遊技機および周辺機器にリアルタイムにアクセスし、各遊技機の遊技情報および周辺機器のカウント情報をリアルタイムに収集する。
リンク・データ・ユニット(LDU)23は情報中継装置を構成している。このLDU23は、所定台数のPDU21およびCDU22、本実施形態では8台のPDU21a〜hおよび1台のCDU22を1ブロックとするブロック毎に設けられている。LDU23は、このブロックにおいて各PDU21a〜hおよびCDU22に時分割に輪番でアクセスし、各情報収集端末装置に収集された情報をブロック毎に収集する。LDU23は図示しないサブ・シリアル・コントローラ(SSC)とリンク・データ・コントローラ(LDC)とから構成されており、このLDCが各PDU21およびCDU22から各情報を収集する。LDCによって収集された各情報はLDU23内の図示しないデュアルポートRAMに記憶される。
メイン・シリアル・コントローラ(MSC)24は情報蓄積装置を構成しており、各LDU23に収集された各情報を収集して蓄積更新する。つまり、MSC24は各LDU23内のSSCと光ファイバケーブル25によって接続されており、このSSCはLDU23内のデュアルポートRAMに記憶された各種情報を読み出す。SSCは読み出した情報を光ファイバケーブル25へDMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)転送する。MSC24は光ファイバケーブル25を介してシリアルに転送されて来る各種情報を受信し、MSC24内のRAMに記憶する。LDU23内のSSCからMSC24へは絶えずこのように情報が転送されており、MSC24は新しい情報を受信するたびに記憶している旧情報を受信した最新情報に逐次書き替えている。
なお、シリアル通信の場合、通信不良等によって伝送データの信頼性を欠くことがあるため、PDU21,CDU22,LDU23およびMSC24はそれぞれ通信情報を自分自身に蓄積し、これを参照しながら動作している。このため、トラブルが発生したときには、それぞれのバックアップデータを取り出して復旧させることが出来る。
マスタ・バス・コントローラ(MBC)26はMSC24と同じ筐体内に構成されている。このMBC26は、ローカル・コンピュータ27からの指令に応じ、MSC24に記憶されている各種情報をバス・アダプタ28を介して8ビット並列でローカル・コンピュータ27へ転送する。ローカル・コンピュータ27は管理コンピュータを構成しており、MSC24にアクセスして遊技機側から受信される各種情報をリアルタイムに表示する。この表示は、CRTモニタ29の画面にされたり、プリンタ30によって帳票にプリントアウトされて行われる。CRTモニタ29に表示される各種情報は、リアルタイムにその値が更新されていく。
MSC24,MBC26,ローカル・コンピュータ27,CRTモニタ29およびプリンタ30はメイン・コントロール・ユニット(MCU)を構成しており、遊技機が設置されているホール部分とは区切られた遊技場管理室に設けられている。このMCUと光ファイバ・ケーブル25を介して接続されたLDU23は、遊技機島の1島当たりに1台が設けられている。1台のLDU23には8台のPDU21a〜hおよび1台のCDU22が接続されている。このため、1つの遊技機島には8台のPDU21a〜hおよび1台のCDU22が設けられていることになる。また、1台のPDU21には前述のように4台の遊技機が接続されており、4台の遊技機毎に1台のPDU21が設けられている。従って、1つの遊技機島には32台の遊技機が設置されていることになる。このPDU21は小型であるため、例えば遊技機の背面部等に設置される。
なお、1遊技機島当たりに設ける遊技機の台数や、1台のLDU23当たりに設けるPDU21およびCDU22の各台数、並びに1台のPDU21およびCDU22に接続する遊技機および周辺機器の各台数はそれぞれ任意であり、遊技機の設置される遊技場の規模やレイアウト等に応じて適宜調整される。
図2はLDU23とPDU21およびCDU22との接続部分の詳細な構成を示すブロック図である。
CDU22および各PDU21a〜hの電源端子には24[V]の交流(AC)電圧が供給されている。このAC24[V]はAC100[V]の交流電圧がトランス31で降圧されて得られている。また、CDU22および各PDU21a〜hの信号端子はツイスト・ペア線32でつながれており、CDU22の信号端子はさらに同じツイスト・ペア線32でLDU23に接続されている。また、最後のPDU21hにはターミネータ(TERM)33が接続されており、終端結合がとられている。また、LDU23にはAC100[V]が供給されており、LDU23は上述のように光ファイバ・ケーブル25によってMCUに接続されている。
各PDU21a〜hにはそれぞれ4台のパチスロPSが接続されており、都合32台のパチスロPS#1〜PS#32が各PDU21a〜hに接続されている。なお、同図ではパチスロPSが接続されているが、パチンコ機(P)等の弾球遊技機を接続してもよく、また、パチスロPSと弾球遊技機とを混ぜて接続してもよい。また、CDU22には島金庫,遊技媒体貸出機および遊技媒体計数機が接続されている。
各PDU21a〜hおよびCDU22にはアドレスが割り当てられており、LDU23はこのアドレスによってCDU22および各PDU21a〜h間相互の識別を行う。このアドレスはCDU22および各PDU21a〜hに設けられたディップスイッチに設定されており、CDU22にはアドレス「#0」が割り当てられている。また、各PDU21a〜hにはアドレス「#1」〜「#8」が割り当てられている。
LDU23は図3(a)に示す基本クロックを生成している。この基本クロックは周波数125KHzであり、1基本クロックの周期は8μsecである。LDU23はこの基本クロックを分周し、同図(b)に示すフレーム同期クロックFS,同図(c)に示すノードアドレス同期クロックNSおよび同図(d)に示すビット同期クロックBSの各クロック信号を生成している。同図に示すように、フレーム同期クロックFSは32μsec(4クロック)立ち上がり、ノードアドレス同期クロックNSは16μsec(2クロック)立ち上がる。また、ビット同期クロックBSは8μsec周期であり、2μsecのハイレベル期間と6μsecのロウレベル期間とを持つ。
LDU23は生成したこれら各クロック信号をCDU22および各PDU21に供給する。このクロック信号供給は1本の通信路を介して行われ、各クロック信号は、LDU23に内蔵されたタイミングROMに記憶されたパターンに従い、後述するように供給される。
各クロック信号は0[V]の接地電圧を基準にしており、この接地電圧をロウレベル電圧(L)としている。そのハイレベル電圧(H)は20[V]に設定されている。また、LDU23および各情報収集端末装置間で後述するように授受されるデータは、同図(e)に示すように、ビット同期クロックBSのロウレベル期間に送出され、そのハイレベル電圧(H)は10[V],ロウレベル電圧(L)は接地電圧に設定されている。すなわち、クロック信号のハイレベル(H)はロウレベル(L)の電圧レベルよりも20[V](第1の電圧レベル分)高く、また、データのハイレベル(H)はロウベル(L)の電圧レベルよりも10[V](第2の電圧レベル分)高くなっている。この結果、本装置では3値レベルの信号が存在している。
このため、LDU23からこのように送出されるクロック信号とデータとを識別するため、CDU22および各PDU21には図4に示す回路が設けられている。CDU22および各PDU21はLDU23からの受信信号を差動増幅回路(AMP)41に入力する。差動増幅回路41に入力された受信信号は増幅され、各コンパレータ(比較器)42,43へ出力される。コンパレータ42は入力した信号をDC12[V]と比較し、DC12[V]よりも高い入力信号を出力する。また、コンパレータ43は入力した信号をDC6[V]と比較し、DC6[V]よりも高い入力信号を出力する。従って、コンパレータ42からは20[V]のクロック(CLOCK)信号が出力される。また、コンパレータ43から出力される信号からこのクロック信号を除去することにより、コンパレータ43からは10[V]のデータ(DATA)が得られる。
このような装置構成において、LDU23と、CDU22および各PDU21との間には、パチスロ(PS)またはパチンコ機(P)の4台を1ノードとする双方向(バイポーラ)・ビット・リンク(BBL)が形成されている。なお、CDU22については島金庫,遊技媒体貸出機および遊技媒体計数機を一括して1ノードとする。LDU23と、CDU22および各PDU21との間のビット・リンク通信は、次のように行われる。
LDU23と、CDU22および各PDU21a〜hとの間のアクセスは輪番に行われる。つまり、LDU23は、所定時間CDU22にアクセスした後、PDU21aに所定時間アクセスし、続いて、隣のPDU21bに所定時間アクセスする。その後、順次各PDU21c〜hに所定時間アクセスして行き、最後のPDU21hとアクセスした後、最初のCDU22に戻ってアクセスする。以後、この一巡のアクセスが引き続いて繰り返される。各アクセスは両方向で行われており、CDU22および各PDU21からLDU23へ向けて情報(遊技情報や周辺機器のカウント情報等)が送信されるばかりではなく、LDU23からCDU22および各PDU21へ向けても情報(コマンド等)が送信される。CDU22および各PDU21a〜hに対するLDU23の一巡のアクセスは12.6msecで行われており、BBLの1フレームは12.6msec(1575クロック=12.6msec/8μsec)になっている。
LDU23のタイミングROMから出力される前述のフレーム同期クロックFS(図3参照)は、各情報収集端末装置へのアクセスが一巡する毎にヘッダ情報として出力されている。また、前述のノードアドレス同期クロックNSは、このフレーム同期クロックFSを基準に,各情報収集端末装置へのアクセスタイミング毎に出力されている。また、前述のビット同期クロックBSは、LDU23の各情報収集端末装置とのアクセス時に所定数のクロックが出力されている。
すなわち、タイミングROMから4クロック長のフレーム同期クロックFSが出力され、CDU22および各PDU21a〜hにこのクロックFSが受信されると、CDU22および各PDU21a〜hは次巡の情報収集に備えてそれぞれリセットされる。
次に、タイミングROMからはビット同期クロックBSが72クロック出力される。このビット同期クロックBSは、ノードアドレス同期クロックNSを介さずにフレーム同期クロックFSに引き続いてCDU22および各PDU21a〜hに受信されるため、ディップ・スイッチが「#0」に設定されているCDU22のアドレス・コンパレータはアドレス「#0」を検出する。この結果、ノードアドレスが「#0」のCDU22がLDU23に割り当てられる。LDU23に割り当てられたCDU22は、フレーム同期クロックFSに続くこの72クロックのビット同期クロックBSに同期し、その時点に収集されている島金庫,遊技媒体貸出機および遊技媒体計数機の各カウント・データを送出する。このカウント・データは、図3(e)に示すように、ビット同期クロックBSの各ロウレベル期間に2値データとして送出される。
次に、タイミングROMからは2クロック長のノードアドレス同期クロックNSが出力される。このノードアドレス同期クロックNSは、フレーム同期クロックFSが受信されてから始めて(1回目に)CDU22および各PDU21a〜hに受信されるものであるため、ディップ・スイッチが「#1」に設定されているPDU21aのアドレス・コンパレータがアドレス「#1」を検出する。この結果、ノードアドレスが「#1」のPDU21aがLDU23に割り当てられ、PDU21aが次にLDU23と交信する。タイミングROMからは1回目のノードアドレス同期クロックNSに引き続き、ビット同期クロックBSが138クロック出力される。LDU23に割り当てられたPDU21aはこのビット同期クロックBSに同期し、PDU21aに接続された各遊技機の遊技情報を送出する。
次に、タイミングROMからは再びノードアドレス同期クロックNSが出力される。このノードアドレス同期クロックNSは、フレーム同期クロックFSが受信されてから2回目のアドレス同期クロックNSであるため、ディップ・スイッチが「#2」に設定されているPDU21bのアドレス・コンパレータがアドレス「#2」を検出する。この結果、ノードアドレスが「#2」に設定されているPDU21bがLDU23に割り当てられる。つまり、各PDU21a〜hはノードアドレス同期クロックNSを常にカウントしており、各PDU21a〜hの内部に設けられたアドレス・コンパレータは、このカウント数と予めディップスイッチに設定された自身のアドレスとの一致を検出している。アドレスの一致が検出されると、各PDU21a〜hはその時点で収集している各遊技機の遊技情報をLDU23へ出力する。PDU21bにおけるこの遊技情報の送出は、2回目のノードアドレス同期クロックNSに引き続いてタイミングROMから出力される138クロックのビット同期クロックBSに同期して行われる。
以降、このようなアクセスが順に繰り返され、残りのPDU21c〜hが順にLDU23と交信し、各PDU21c〜hに接続された各遊技機の遊技情報がLDU23へ送出される。また、LDU23は、MSC24および光ファイバ25を介するローカル・コンピュータ27からの指令に応じ、適宜、PDU21を介して遊技機へコマンドを送出する。このコマンドとしては、例えば遊技媒体補給指令や打ち止め指令等が挙げられる。なお、CDU22は接続されている機器の性質により、計測したカウント情報をLDU23へ向けて送出するだけであり、LDU23からCDU22に向けての情報送出は行われない。
各PDU21およびCDU22からLDU23に収集された遊技情報およびカウント情報は、光ファイバ・ケーブル25を介してMSC24に記憶される。ローカル・コンピュータ27は、遊技場の管理者等の要求に応じ、前述したように、MSC24に記憶された各種情報をCRTモニタ29やプリンタ30によってリアルタイムに表示する。
例えば、遊技場の管理者等がローカル・コンピュータ27の専用キーボードに設けられた「全台表示」キーを押すと、CRTモニタ29には図5(a)に示す画面が表示され、収集された各種の情報がリアルタイムに表示される。同画面では、パチンコ機Pについての補給不良,断線,台トラブル,呼出,扉開放,自動打止,手動打止,特賞打止,アウト,稼働C,稼働A,特賞中,打止予告,補給中およびトラブルといった各種の遊技情報および周辺機器情報が表示されている。これら各項目の情報に該当する状態が遊技機に発生したとき、その遊技機がこれら各項目に台番号で表示される。例えば、18番台の遊技機に補給不良が生じた場合には、補給不良の項目にその遊技機の台番号「018」が秒単位の処理で表示される。
表示される情報は図示するこのような態様に限られず、例えば、アウト,セーフ,出球率,割数,スタート回数,大当たり回数,大当たり確率,売上等の集計情報が、各遊技機毎に表示される態様もある。例えば、18番台の遊技機について、アウトが「479」,セーフが「617」,出球率が「128.8」…というように表示される。これら情報は、ローカル・コンピュータ27がMSC24から最新情報を随時取り入れているため、秒単位の処理で逐次更新されていく。
また、これらの画面表示は必要に応じてプリンタ30によってプリントアウトされ、その時点における各情報が帳票に表示される。
管理者がローカル・コンピュータ27の「全台表示」キーをさらにもう1回押すと、CRTモニタ29の画面は同図(a)に示す表示から同図(b)に示す表示に切り換えられる。これら各画面はこの「全台表示」キーを1回押すたびに順次切り換えられる。このため、本実施形態による管理装置では、遊技場の全台の情報を様々な角度から把握することが出来る。
同図(b)に示す画面では、遊技機の所定情報が、各遊技機の遊技場内のレイアウトに対応づけられて表示されている。つまり、画面中央の各枠が各遊技機のレイアウトに相当しており、この各枠に各遊技機の所定情報がリアルタイムに表示される。本実施形態では、画面下方に表示された断線,トラブル,補給不良,扉開放,呼び出し,タンク空,アウト,特賞,手動打止,特賞打止,自動打止,稼働および停止の各情報が色分けして表示される。例えば、遊技機と組みになって設けられている遊技媒体貸出機に断線が生じた場合には、秒単位の処理でその遊技機の台番号の枠が黄色で表示され、また、トラブルが生じた場合には、秒単位の処理でトラブルが生じた遊技機に相当する台番号の枠が赤色で表示される。上記の他の情報についてもこれと同様に色別に表示される。このレイアウトに応じた色別情報についても、必要に応じてプリンタ30によって帳票出力することが可能である。
このような本実施形態による遊技機の管理装置構成においては、各遊技機,周辺機器の情報はPDU21a〜hおよびCDU22の各ブロックに収集され、収集された各機械の個別情報は遊技機島毎にLDU23にまとめられて収集される。LDU23に収集された情報はさらにMSC24によって遊技場全体についてまとめて収集される。従って、各情報の収集処理は各段階で分散して行われるため、遊技機側の末端の情報はより速くより正確に中央に収集される。すなわち、逐次変化して更新されていく各情報がMSC24に収集されて記憶され、これがローカル・コンピュータ27によって逐次読み出され、CRTモニタ29やプリンタ30によってリアルタイムに表示される。従って、遊技場内に設置された各遊技機および周辺機器の状態は管理者にリアルタイムに把握され、速やかに情報分析される。
また、各情報のうちの所定情報が各遊技機のレイアウトに対応して表示されることにより、その情報とその情報を送出している機器との対応関係が視覚的に速やかに把握される。従って、より速やかにかつより容易に各機器の状態が管理者にリアルタイムに把握される。
このため、マイコン化されて出球が一気に変化する特性を持つ遊技機についても、的確かつ速やかに各機械の状態を把握することが出来る。従って、今現在、遊技場で何が起こっているのかを遊技場の管理者は速やかにかつ簡易に把握でき、状況に応じた処置対応を速やかに取ることが可能となる。よって、結果主義的な思想で構成された従来の遊技機の管理装置のように、表示される情報が数分前の情報であるため、営業面において問題を抱えてしまうといった事態は生じなくなる。
また、本実施形態による遊技機の管理装置では、1つの遊技機島にPDU21が8台割り当てられ、1台のPDU21に接続される遊技機の台数が4台とされている。このため、1台のSCU1(図9参照)に32台の遊技機の全てが接続される従来の場合に比較し、遊技機接続台数は大幅に少なくなっている。従って、PDU21と、これに接続される4台の各遊技機との間の距離は、従来のSCU1と各遊技機との間の距離に比較して短くなり、各遊技機とPDU21との間の配線ケーブルの長さは従来よりも短くて済む。このため、配線作業がしやすくなり、また配線ケーブルの収容も容易になる。さらに、配線ケーブル長が短くなるために配線に雑音が重畳しにくくなり、データ伝送に誤りが生じる確率は低下する。
また、本実施形態による遊技機の管理装置では、LDU23が各PDU21およびCDU22に前述のように時分割に輪番でアクセスし、同時には複数台のPDU21等にアクセスしない。よって、LDU23がPDU21等とアクセスするために必要とされるハードウエア構成は1台分で済む。しかも、処理はソフトウエアで行われるため、従来のようにハードウエアに高い処理機能は求められない。従って、LDU23のハードウエア構成は小型化される。このため、LDU23を1つの遊技機島に1台設けるようにすると、このLDU23を遊技機島に設置するスペースを確保するのは、形状の大きな従来のSCU1を設置する場合に比較して易しくなる。
また、本実施形態による遊技機の管理装置では、ローカル・コンピュータ27は、予め設定入力された遊技機の特賞確率の基本値と、営業した結果得られたこの特賞確率の営業値とを比較表示する。
例えば、図6に示す「売上/機種別全店データ表」のように表示する。同集計表では、アウト球数(アウト平均),差球数(差平均),出玉率といった各種データのその日の1台当たり平均値が、ローカル・コンピュータ27によって各機種毎に表示されている。また、これら各データについて、パチンコ機A〜H全体についてのその日の平均値,パチスロJ,K全体についてのその日の平均値といった値も表示されている。さらに、特賞確率の基本値,特賞確率の営業値およびこれらの差が、パチンコ機およびパチスロの各機種毎に表示されている。例えば、パチンコ機の機種Aの特賞確率の欄を見ると、基本値が250,営業値が225,差が−25と比較表示されている。これら各値はパチスロについても同表に示すように比較表示されている。
特賞確率の基本値は、遊技機の製造メーカから各機種毎に発表されている設計値であり、長時間の遊技を行った場合に特賞の発生する確率が統計的に収束する値である。従って、遊技機の一日の遊技時間が短かった場合などには、特賞確率は必ずしも基本値に収束しない。よって、本実施形態のように、特賞確率の基本値をローカル・コンピュータ27に機種毎に予め入力しておき、特賞確率の基本値と営業値とを比較表示することにより、特賞確率の営業値のその基本値に対する位置付けが明確化される。
すなわち、本実施形態による遊技機の管理装置によれば、その遊技機の特賞確率がその日の営業で基本値に対して低めに現れたのか、または高めに現れたのか、または機械設計通りの基本値に収束したのかといった情報分析をすることが出来る。よって、特賞確率の暴れが出球にどのように影響したのかが判断できる。例えば、釘調整の際、特賞確率のこの基本値と営業値との比較表示に基づき、その機械の元々の特性によって大当たりゲームが発生しやすいのか、または始動口についての釘調整の仕方に起因して大当たりゲームが発生しやすいのかといった分析をすることが出来る。さらに、特賞確率の営業値の月単位平均値表を作表し、その日の営業の結果得られた特賞確率の営業値をこの月単位平均値と比較することにより、その遊技機が基本値に収束しやすい機械か否かを判断することが出来る。このように、特賞確率の基本値と営業値とを比較表示することにより、その遊技機の大当たり発生特性を的確に捉えることが可能となる。
また、本実施形態による遊技機の管理装置では、ローカル・コンピュータ27に、弾球遊技機の始動口の払い出し遊技媒体数が予め入力されており、ローカルコンピュータ27は、単位時間当たりの別遊技開始回数と総ベース値とを比較表示する。
例えば、図6に示した「売上/機種別全店データ表」のように表示する。同集計表に示すパチンコ機には、1つの始動口を持つ機種A〜Fと、2つの始動口を持つ機種G,Hとがある。1つの始動口を持つ機種A〜Fについてのスタート回数/分値は、全てスタート1の欄に表示されている。また、2つの始動口(スタート1,スタート2)を持つ機種G,Hについてのスタート回数/分値は、それぞれの始動口について算出された値が表示されており、一方の始動口について算出されたスタート回数/分値はスタート1、他方の始動口について算出されたスタート回数/分値はスタート2の欄に表示されている。
このようにローカル・コンピュータ27が、スタート回数/分値を予め入力しておき、スタート回数/分と総ベース値とを比較表示することにより、総ベース値とスタートベース値との差が読める。つまり、スタート回数/分に始動口の払い出し賞球数を掛け合わせることにより、スタートベース値が求められる。そして、このスタートベース値と総ベース値との差をとることにより、一般入賞口についてのベース値を知ることが出来る。総ベース値からスタートベース値を引いて得られるこのベース値は、通常遊技時に100発の遊技球を打った場合に始動口を除く一般入賞口に入賞して遊技者に払い出される賞球数を表している。従って、スタート回数/分と総ベース値とが比較表示され、総ベース値とスタートベース値との差が読まれることにより、始動口についてのベース値,一般入賞口についてのベース値および全ての入賞口についての総合のベース値を知ることが可能となる。このため、本実施形態による遊技機の管理装置によれば、遊技機の状態をより詳細に把握することが可能となる。
また、本実施形態による遊技機の管理装置では、遊技機が始動口を複数有する場合、ローカル・コンピュータ27は、この複数の始動口のうちの何れか1つについての特性値、または所定数の始動口を併せた総合の特性値を算出する。
例えば、図6に示す上記の集計表では、2つの始動口を有するパチンコ機G,Hについて、ローカル・コンピュータ27は、スタート1,スタート2の各始動口についてのそれぞれのスタート回数/分値を算出している。しかし、本実施形態による遊技機の管理装置では、このスタート回数/分値は、スタート1,2のうちのスタート1だけについて、またはスタート2だけについて、またはスタート1,2を併せたものについて算出するように設定することも可能である。従って、スタート回数/分に始動口の払い出し賞球数を掛け合わせて求められるスタートベース値も、各始動口についての値を知ることが出来る。
また、同図の集計表では、特賞確率については、スタート1,2を併せた始動口についての総合値が算出されているが、この特賞確率についても、スタート回数/分値と同様に、スタート1,2のうちのスタート1だけについて、またはスタート2だけについて算出するように設定することも可能である。ここで、スタート1だけについての特賞確率とは、スタート1だけの始動口に起因して大当たりゲームが1回発生するまでのアウト球数である。
このようにローカル・コンピュータ27が、複数の始動口のうちの何れか1つについて、または所定数の始動口について各特性値を算出することにより、何れか1つの始動口についての特賞確率やスタート回数/分,スタートベース値といった特性値を知ることが出来、また、所定数の始動口を併せた総合の各特性値を知ることも出来る。このため、全始動口についての総合の特性値ばかりではなく、所望の特定の始動口についての特性値を知ることも可能となり、遊技機の状態をより詳細に把握することが出来る。ローカル・コンピュータ27のこの機能を使用することにより、例えば、スタートベース値や特賞確率の情報は、どの始動口について重点的に把握するかといった選択をすることが可能となり、この情報を基に様々な営業戦略を組むことが可能となる。
この結果、本実施形態による遊技機の管理装置によれば、遊技機の特性値を豊富に把握することが出来るようになり、遊技機の調整をきめ細かく行うことが可能となる。さらに、遊技場の店運営を的確に進めるうえでも、豊富なデータに基づいて判断することが可能となる。
また、本実施形態による遊技機の管理装置では、ローカル・コンピュータ27は、このローカル・コンピュータ27に予め設定入力されたエッジ判定時間に基づき、各遊技機から送信されて来る2値信号のエッジ判定を行う。
例えば、始動口に入賞して別遊技が開始されると、2値信号であるスタート回数カウント・パルス信号が遊技機からローカル・コンピュータ27に入力されるが、本実施形態による管理装置では、スタート1,スタート2の各始動口から送出されるスタート回数カウント・パルス信号のエッジ判定時間が、図7の初期設定画面表示のように予め設定入力されている。つまり、スタート1については、立ち上がりエッジ判定時間がオンタイマによって0.0秒、立ち下がりエッジ判定時間がオフタイマによって0.01秒に予め設定入力されている。また、スタート2については、立ち上がりエッジ判定時間がオンタイマによって5.0秒、立ち下がりエッジ判定時間がオフタイマによって0.01秒に予め設定入力されている。
従って、ローカルコンピュータ27は、スタート1からカウント・パルス信号が入力された場合、その信号の立ち上がりはエッジ判定時間を用いずにそのまま通常通りにエッジ判定をする。また、立ち下がりは0.01秒の間隔をおいてエッジ判定する。また、スタート2からカウント・パルス信号が入力された場合、その信号の立ち上がりは5.0秒の間隔をおいてエッジ判定し、立ち下がりは0.01秒の間隔をおいてエッジ判定する。
また、上記のスタート回数カウント・パルス信号と同様に、大当たり回数カウント・パルス信号,確率変動回数カウント・パルス信号の各2値信号についても、同図に示す初期設定画面のように、それぞれエッジ判定時間が予め設定入力されている。つまり、大当たり回数カウント・パルス信号については、立ち上がりのエッジ判定時間がオンタイマによって0.1秒、立ち下がりのエッジ判定時間がオフタイマによって0.10秒に予め設定入力されている。確率変動回数カウント・パルス信号については、立ち上がりのエッジ判定時間がオンタイマによって0.1秒、立ち下がりのエッジ判定時間がオフタイマによって0.01秒に予め設定入力されている。
このようにローカル・コンピュータ27が予め設定入力されたエッジ判定時間に基づいて2値信号のエッジ判定を行うことにより、各遊技台毎にエッジ判定時間を設定する従来の手間が不要となる。つまり、本実施形態による管理装置では、ローカル・コンピュータ27に各機種の各遊技台についてエッジ判定時間が予め設定入力されているため、従来の管理装置のように、各遊技台の特賞基板のディップスイッチ毎に予めエッジ判定時間を設定する手間が要らなくなる。従って、遊技機島に設置する遊技台を入れ替える場合にも、ローカル・コンピュータ27に設定入力するエッジ判定時間を単に変更入力するだけで機種変更に対応することが可能となり、多大な労力を要する従来のディップスイッチの再設定作業は不要となる。
なお、図7に示す初期設定画面では、特賞発生確率計算用スタート回数は、2つの始動口のうちのスタート1の始動口が基準とされており、また、スタートベース値計算用スタート回数も、同じスタート1の始動口が基準とされている。つまり、スタート1の始動口についての各特性値が重点的に把握される。
また、本実施形態による遊技機の管理装置では、ローカル・コンピュータ27は、特別遊技の終了を大当たりステータス信号によって検出した後所定時間作動する特賞遅延タイマを備えている。そして、ローカル・コンピュータ27は、大当たりステータス信号の消滅によって特別遊技状態の終了を検知した後も、この特賞遅延タイマが作動している間、遊技機から送出されるデータを引き続いて収集する。例えば、ローカル・コンピュータ27の初期設定が図7の表示のように行われた場合、特賞遅延タイマは10秒間作動する。従って、特別遊技時に生じた事象に起因するデータが特別遊技状態信号の消滅後においても収集される。
このため、特別遊技時に生じた事象に起因するデータの全てが収集され、特別遊技時の特性値は正確なデータに基づいて正確に算出される。例えば、アウト球数およびセーフ球数が、特別遊技の終了後にも特賞遅延タイマの作動している10秒間収集されることにより、大当たり純増球数は、正確に計測された各球数データを使用して正確に算出される。
また、本実施形態による遊技機の管理装置では、ローカル・コンピュータ27は、特賞の発生確率が変動する遊技機について、発生確率が変動して高い状態にある確率変動時と、発生確率が変動する前の通常時とで区別して各遊技情報を表示する。確率変動時と通常時とのこの区別は、確率変動ステータス信号を認識することによって行われている。例えば、ローカル・コンピュータ27は、図8に示す「売上/機種別各台データ表」に示すように、スタート1,スタート2についての各スタート回数/分およびベース値(ベース)の各データについて、通常時(通常)と確率変動時(確変)とで区別してデータ表示をしている。
さらに、本実施形態による遊技機の管理装置では、ローカル・コンピュータ27は、確率変動状態の終了を確率変動ステータス信号によって検出した後所定時間作動する確率変動タイマを備えている。そして、ローカル・コンピュータ27は、確率変動ステータス信号の消滅によって確率変動状態の終了を検知した後も、この確率変動タイマが作動している間、遊技機から送出されるデータを引き続いて収集する。例えば、ローカル・コンピュータ27の初期設定が図7の表示のように行われた場合、確率変動タイマは3秒間作動する。従って、確率変動時に生じた事象に起因するデータが確率変動状態信号の消滅後においても収集される。このため、確率変動時に生じた事象に起因するデータの全てが収集され、確率変動時の特性値は正確なデータに基づいて正確に算出される。
また、上記の図8に示す集計表では、ローカル・コンピュータ27により、スタートベース値と総ベース値とが比較表示されている。例えば、台番1の遊技機ではスタートベース値が46.2,総ベース値が56.0と比較表示されている。図6に示した前述の集計表ではスタート回数/分と総ベース値とが比較表示され、スタート回数/分からスタートベース値が一旦算出された後、スタートベース値と総ベース値との差がとられていた。しかし、図8に示す表ではスタートベース値が直接表示されているため、総ベース値からこのスタートベース値を差し引くことにより、直ちに一般入賞口についてのベース値を把握することが出来る。