JP4381564B2 - ロール成形装置システム - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の分野】
本発明は、プラスティック・フィルムと箔シートを重ね合わせて熱ロール間で熱圧締することで、これらを一体成形するロール成形装置システムに関する。
【0002】
【従来技術】
従来、プラスティック・フィルムと箔シートを重ね合わせて熱圧締し一体成形したものとして、たとえばポリイミド製のプラスチック・フィルムに銅箔シートを重ね合わせて一体化したフレキシブル・プリント基板がある。
このフレキシブル・プリント基板を生産するには、プラスチック・フィルムをフィルム巻出装置から巻き出すとともに、銅箔シートを銅箔巻出装置から巻き出して、一対の熱ロール間にプラスチック・フィルムと銅箔シートとを重ね合わせて入れ、これらを熱ロールにより熱圧締することで一体成形する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、銅箔シートは厚さが極めて薄く9μm〜70μm程度しかないことから、このような銅箔シートを銅箔供給装置から熱ロールへ巻き出す間、あるいは熱ロール間で銅箔シートとプラスチック・フィルムと重なり合うようにして挿入・圧締するとき、あるいは熱ロールから巻取装置での巻き取りの間にあって、熱膨張や空気のかみ込み等により銅箔シートにしわやたくれが生じやすく、また銅箔シートが蛇行しやすいことから、不良品が多くなりがちであった。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、プラスチック・フィルムと箔シートとをそれぞれの巻出ロールから巻き出し、これらを重ね合わせた状態で高温の熱ロールにより熱圧締して一体成形し、熱ロールで成形した製品シートを巻取ロールに巻取るロール成形装置システムにあっても、蛇行が生じることもなく、また途中で箔シートにしわやたくれが生じることがないようにしたロール成形装置システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のロール成形装置システムでは、望ましくは、ロール成形機には、箔供給装置の巻出ロールから箔シートを、またフィルム供給装置の巻出ロールからプラスチック・フィルムをそれぞれ供給するが、それぞれ前記フィルム供給装置と前記熱ロールとの間のフィルムが所定のたわみ範囲内にあるように該フィルムのたわみを調整して前記熱ロールへ挿入するフィルムたわみ調整装置と、前記箔シート供給装置と前記熱ロールとの間の箔シートが所定のたわみ範囲内にあるように該箔シートのたわみを調整して前記熱ロールへ挿入する箔シートたわみ調整装置を設ける。このようにフィルム及び箔シートのたわみが適正範囲にあれば最適なテンションがフィルム及び箔シートに作用することになり、しわやたくれ、あるいは引っ張り過ぎによる変形・破断を防止できる。
そして、箔シート供給装置から上記たわみ調整されながら巻き出された箔シートが、フィルムの熱ロールへの供給方向と反対方向から、熱ロールの加圧部分と反対側の部分(熱ロールの成形面の上方位置部分か下側位置部分)へ供給されて熱ロールに部分的に巻き付けられた後、一体回転して前記フィルムの熱ロールへの挿入方向へと向きを変え熱ロール間に前記フィルムと重なった状態で挿入されるようにする。
したがって、銅箔シートには適正なたるみでの最適なテンションが作用した状態で熱ロールに巻き付くので箔シートにしわやたくれが生じず、蛇行も防止される。また、巻き付いた箔シートが熱ロールで加圧される前に熱ロールで加熱されるので、安定した成形温度に保たれながら熱ロール間に挿入され、安定した成形が得られる。
上記箔シートたるみ調整装置としては、望ましくは、箔供給装置とロール成形機との間にある箔シートのたるみの状態を検出するたるみ測定センサを設けて、箔シートのたるみが所定範囲内になるようにコントローラで箔シート巻出装置の送り出しを制御することで、箔シートのテンションを最適範囲に保つ。このように箔シートに適正なたるみを持たせることでテンションをフィルムシートに作用させ箔シートにしわやたくれが発生しないようにできるが、あまりたるみを大きくし過ぎると、箔シートの熱ロールに対する巻き付け力が低下して蛇行の原因となるし、たるみがほとんどないようにするとテンションが高すぎ箔シートに亀裂が入ったりするので、箔シートの材質、厚さ、幅等を考慮してたるみの適正範囲を設定する。
上記フィルムたるみ調整装置としては、望ましくは、上記箔シートたるみ調整装置と同様にフィルム供給装置とロール成形機との間にあるフィルムのたるみの状態を検出するたるみ測定センサを設けて、フィルムのたるみが所定範囲内に入るようにコントローラでフィルム巻出装置の送り出しを制御することで、フィルムのテンションを最適範囲に保つことで、熱ロール挿入におけるフィルム切断等を防ぐことが可能になる。
また、箔供給装置から箔シートをロール成形機の熱ロールへ挿入する手前に、真空中でも輻射熱による加熱能力を有する電磁波を発する予熱装置を設け、ここでロールによるかみ込み前の箔シートを予熱する。この場合、少なくとも予熱装置からロール成形機の熱ロールまでの箔シートの搬送路は真空室内に配置し、真空下で予熱、ロール成形を実行する。できれば供給から仕上がりまでの全工程間を真空室内でやることが望ましい。
真空室は、この真空度を望ましくは40トール以下とし箔シートの酸化防止を図るが、さらに望ましくは20トール以下にすれば箔シートとフィルム間の空気混入を確実に防止でき、最も望ましくは10トール以下にすれば薄くは空気の対流効果を実質的に無くして電磁波の熱輻射による加熱効率を良くすることができる。
予熱装置の電磁波を発生する手段としては、望ましくは、遠赤外線ヒータを用いる。これにより真空中でも効率よく輻射熱を伝えることができる。
上記予熱は、望ましくは、熱ロールへ供給される箔シートが、熱ロール手前にあって、上流側(箔供給装置側)から後流側(ロール成形機側)に向かうに従ってより高い温度で徐々に加熱され、箔シートが少しずつ熱膨張するようにして、箔シートが急激に熱せられてしわやたくれが生じないようにする。より具体的には、予熱装置は、上流側から下流側に向かって、複数並べた遠赤外線ヒータ等の電磁波による輻射熱源を、これと箔シートとの隙間距離が順次短くなっていくように配置したり、あるいは遠赤外線ヒータ等の輻射熱源の加熱容量を上流から下流に向かうにしたがって順次強くしていくように設定するとよい。もちろん、これら両方を組み合わせてもよいことは言うまでもない。
また、上記予熱は、望ましくは、熱ロールに接触する手前における箔シートの温度がロールの成形温度にほぼ等しくなるように徐々に加熱していく。熱ロール成形の温度としては、フィルムの材質等にもより、たとえば300℃程度とするが、成形速度にも関係する。このように予熱すれば熱ロールに巻き付いた箔シートの熱膨張をより穏やかにしてしわやたくれの発生を防止できる。
なお、上記フィルムの材質としては、たとえばポリイミドやポリエステル等のプラスチックを用い、箔の材質としては、フレキシブル基板の場合では銅、アルミ、ニッケルなどの電気的導体の金属箔を用いる。
また、望ましくは、フィルムの材質によっては、熱膨張が大きいものの場合、熱ロールがフィルムを挟み込む前の上流側位置にフィルム用の熱バリア部を設けて、フィルムが熱ロール等からの熱輻射による加熱で熱ロールかみ込み以前に大きく熱膨張することがないようにしておく。
さらに、望ましくは、熱ロールが箔シートに接触する付近で、箔シートを熱ロールに押しつける蛇行防止用ブラッシを設け、熱ロールと箔シート間に空気をかみ込むことを阻止できるようにする。この結果、空気のかみ込みによる左右の巻き込みバランスがくずれてフィルムが蛇行するのを防止できる。
【0006】
また、本発明のロール成形装置システムでは、望ましくは、プラスチック・フィルムを供給するフィルム供給装置と、箔シートを供給する箔シート供給装置とを有し、それぞれの巻出ロールからフィルム、箔シートを巻き出し可能とする。また、予熱装置を箔シート供給装置の後流に設け、ここから供給された箔シートを電磁波による輻射熱で加熱する。この予熱により箔シートをあらかじめ熱膨張分、十分に伸ばしておく。この予熱装置で加熱されて箔シートをフィルム供給装置から供給された前記フィルムと重ね合わせてロール成形機の熱ロール間で熱圧締することにより前記フィルムと前記箔シートとを一体成形する。なお、少なくとも予熱装置からロール成形機の熱ロールに至る箔シートの搬送路を真空室内に入れてこれらを真空下に収納可能とする。この真空室、予熱装置等は、上記発明の実施態様と同様にする。
【0007】
また、本発明のロール成形装置システムは、望ましくは、ロール成形機の下流に、箔シートとフィルムとが一体成形されて熱ロールから排出される製品シートを巻取ロールに巻き取る巻取装置を備える。この巻取装置による巻き取りにあっては、この巻取装置とロール成形機との間で製品シートに負荷を加えて製品シートの上記巻取ロールに巻き取られる部分に所定の軽いテンションを付与するテンション装置を設ける。この結果、製品シートの巻取ロールに巻き取られる部分には常に所定の最適なテンションが作用し、また、ここでのたわみの状態を検出して巻取装置の巻取ロールを回転・停止制御することで、製品シートにしわなどを発生させることなく巻取ロールに巻き取ることが可能となる。
このテンション装置は、望ましくは、第1ガイドローラと第2ガイドローラとの間で製品シートを下方へU字状にたわませ、このたわみの底部上に移動ローラを載せている。この移動ローラ側は、チェーン等の連結具で錘と結ばれ、この連結具の途中をスプロケット等の支持部材にかけて、支持部材の両側に負荷ローラと錘とがくるようにつり下げられる。この場合、移動ローラ側が錘側よりも少し重くなるように設定されているので、U字状のたわみの大きさに応じて移動ローラと錘とが互いに逆方向に上下動可能である。そして、上記U字状の底部には、移動ローラ側(移動ローラ、及び連結具の支持部材から負荷ローラまでの部分)の重さから錘側(錘、及び連結具の支持部材から錘までの部分)の重さを引いた差分が絶えず作用する結果、上記U字状のたわみが所定量内にあるようにすれば、たわみの状態にかかわらず常にほぼ一定の軽いテンション(上記差分の半分の重さ)を、製品シートの巻取ロールに巻き取られる部分に作用させることが可能となり、しわ等のない良好な巻き取りが可能となる。しかも、位置センサにて上記たわみを容易に検出できることから、巻取ロールの巻取制御が簡単にできるようになる。なお、望ましくは、連結具としてはチェーン、支持部材としてはスプロケットを用いる。これにより、確実に、かつ製品シートのたわみ状態に対してスムーズに応答することが可能となる。
【0008】
【実施の形態】
図1は、本発明に係るロール成形装置システムの全体を示す図である。
同図中、1は、フィルム供給装置としてのプラスチック・ロール・アンリーリング装置である。このプラスチック・ロール・アンリーリング装置1は、エアシャフトで支持された巻出ロール2を有しており、この巻出ロールに供給用のプラスチック・フィルム3が巻つけられている。
図2に示すように、巻出ロール2は、軸受により支持部4に回転可能に支持されて、支持部4に取りつけた巻出サーボモータ5に減速機6を介して連結されている。巻出サーボモータ5を稼働させることで、この駆動力を減速機6で減速して巻出ロール2を図中時計まわりに回転させ、フィルム3を巻きの上方側から順次図中右方向へ巻き出し可能である。
また、巻出ロール2の支持部4は、ボールネジナット10が取付られており、このボールネジナット10が基台7側の蛇行修正サーボモータ8にカップリングで連結したネジロッド9にネジ結合されている。したがって、蛇行修正サーボモータ8によりネジロッド9を回転駆動すると、ボールネジナット10、したがってこれに一体の支持部4及び巻出ロール2を、基台7に対して幅方向へ移動させてフィルム3の蛇行を修正可能である。
基台4の図1中右上方には、ガイドローラ11が取り付けられて、巻出ロール2の上方から巻出されたフィルム3の下面を支持する。図1、図2においてガイドローラ11の図中右下には、エッジセンサ12、またさらに右下にはたるみ測定センサ13が設けられている。一方、支持部4には、巻出ロール2に巻きつけたフィルム3の径の大きさを測定するロール径測定センサ14が設けてある。
なお、巻出ロール2の両側端側には、軸受とこの軸受のアウタレースの外周に設けたゴム製外周部とが一体的に取り付けてあり、手動ストッパレバー15のゴム製先端部をエアシャフトの外周部上端側に当接させて外周部の下半周を受ける支持部4の受け部とで挟持することにより、巻出ロール2のエアシャフトを支持部4に固定保持することが可能となる。手動ストッパレバー15を回転させ、この先端部をエアシャフトの外周部から離すと、エアシャフトが支持部4から外すことができロールの交換が可能となる。ロールの交換後、エアシャフトを支持部4の受け部に乗せ手動ストッパレバー15を回転させてこの先端部を外周部に当接すれば、エアシャフトが支持部4に回転可能に固定保持される。
【0009】
上記エッジセンサ12は、図3((a)は正面図、(b)は側面図)に示すように、取付プレート16に、この上方位置で図中水平方向に離間させた2本の短ピン17a、17bと、この下方位置で図中水平方向に離間した2本の長ピン17c、17dとが取りつけられている。この取付プレート16のピン17a〜17dが取り付けられた側の面には、上方位置に投光部18a、受光部18dが、またこれらの投光部18a、受光部18dに対向して、同面の下方位置には受光部18b、投光部18cがそれぞれ設けられて、これら投光部18a、18c、受光部18b、18dで光電センサ18を構成する。
光電センサ18は、フィルム3が最適幅位置にあるとき、投光部18a、18cから発せられた光がフィルム3で幅方向に半分遮られる位置にくるように、あらかじめ調整設置してある。この位置に対応して、ピン17a〜17dにそれぞれラインマーク19a〜19dを施してある。したがって、短ピン17a、17bと長ピン17c、17d間にフィルム3が来るようにしておけば、フィルム3が取付プレート16側へ寄り過ぎた場合、フィルム3によって投光部18a、18cから投光された光の遮られる面積が増えるので受光部18b、18dでの受光量は減り、逆にフィルム3が取付プレート16から離れ過ぎる場合は、フィルム3によって投光部18a、18cから投光された光の遮られる面積が減り受光器18b、18dでの受光量が増加する。また、投光部18a、18c及び受光部18b、18dが図中水平方向、すなわちフィルム3の流れ方向に沿って離間されているので、フィルム3の上流側と下流側における受光量をも比較すること可能であり、フィルム3の幅方向のずれのみならずフィルム3が近づきつつあるのか遠のきつつあるのかといった蛇行の状況を検出できる。このエッジセンサ12は、フィルム3がたるみによりプラスチック・ロール・アンリーリング装置1のガイドローラ11から右下方向に下がるのに合わせて図1中右下下がりに傾けてある。
上記エッジセンサ12の測定結果に基づき、コントローラ20にて蛇行修正サーボモータ8を駆動制御して、ネジロッド9を回転させボールネジナット10と一体の支持部4を幅方向に動かすことで、これに支持した巻出ロール2を幅方向へ移動させフィルム3の蛇行を打ち消すようにする、いわゆるエッジ位置制御を可能としている。
【0010】
また、上記たるみ測定センサ13は、超音波測位センサをフィルム3の下方に配置して、超音波を発射しフィルム3で反射されてくるまでの時間を測定することで、このセンサ位置からフィルム3の下面までの距離を測定する。一方、ロール径測定センサ14も、また超音波測位センサで構成し、このセンサ位置からロール2に巻きつけたフィルム3の最外周までの超音波の往復時間を測定する。
これら両センサ13、14からの測定信号を用いて巻出ロールの回転、したがって巻出サーボモータ5を制御し、プラスチック・ロール・アンリーリング装置1とロール成形機21のガイドローラ26a間にあるフィルム3のたるみが最適範囲内にあるようにする。これらのたるみ測定センサ13、コントローラ20、巻出サーボモータ5等は、フィルムたるみ調整装置を構成する。
たるみ測定センサ13の測定信号を元にコントローラ20は、プラスチック・ロール・アンリーリング装置1とロール成形機21のガイドローラ26aと間にあるフィルム3のたるみ量を演算して、この測定たるみが適正範囲内にあるか否か、また適正範囲外であれば巻出ロール2からフィルム3をどれだけ巻出せばよいかを決定する。
すなわち、上記たるみが所定位置まで垂れ下がったら、たるみ過大であり適正たるみ範囲から外れたと判断して、巻出サーボモータ5を制御して減速あるいは一時停止させ、上記たるみを小さくする。逆にたるみが小さ過ぎてたるみセンサ13とフィルム3との距離が大きくなり過ぎ適正たるみ範囲から外れた場合には、コントローラ20は、巻出サーボモータ5を稼働制御して巻出ロール2を回転させることで、回転を開始しあるいは巻出し速度を速めて上記たるみを増す。
この巻出サーボモータ5の制御にあっては、さらにロール径測定センサ14からの測定信号をもとにコントローラ20にて巻出ロール2におけるフィルム3の巻き径の大きさを演算し、上記たるみ測定センサ13に基づく要求巻出し速度に対応する最適なフィルム3の巻き出し回転速度を決定する。この結果に基づき、巻出ロール2のフィルム3の巻径にかかわらず、巻出サーボモータ5を最適な回転速度あるいは回転・一時停止切り替えといった制御を行うことができる。
【0011】
21は、ロール成形機であり、上下に配置した熱ロール22、23を有する。この熱ロール22、23間には、プラスチック・ロール・アンリーリング装置1の巻出ロール2から巻出されたフィルム3がこの下面をガイドローラ26aで支持されながら供給挿入可能である。
このガイドローラ26aと熱ローラ22、23間には熱バリア部88が配置されて、この中をフィルム3が通るようにしてある。この熱バリア部88は、熱ローラ22、23等からの輻射熱によりフィルム3が加熱され熱膨張するのを防ぐため、断熱部材、あるいは反射板等で形成される。ただし、フィルム3が熱膨張の小さい材質で構成されていれば、上記熱バリア部88は、必ずしも必要ではない。
上記熱ロール22、23は、チェーン、スプロケットを介してロール・サーボモータ24、25にてそれぞれ駆動回転可能である。また熱ロール22、23は、これらの回転軸間距離を、図示しないダイヤルゲージを見ながら、同じく図示しない平型のくさび(コッター)と垂直方向に設けたボールネジにより上下動調整が可能である。
熱ロール22、23の側面の回転中心部には、ジョイントが接続されて加熱油供給用パイプと加熱油戻り用パイプを介して熱媒油加熱装置27が連結される。熱媒油加熱装置27で加熱された油は、加熱油供給用パイプからジョイントを介して熱ロール22、23の内部へ供給循環されて、熱ロールの外表面温度を成形温度(たとえば300℃)に保つ。熱ロール22、23から排出された油は、加熱油戻り用のパイプを介して熱媒油加熱装置27へ戻される。
上記熱ロール22、23の具体的構造としては、たとえば、本出願人による特開平2000―27848号公報に記載の構造のものを使う。
一方、熱ロール22、23を支持するフレーム28には、冷却油供給用のパイプと冷却油戻り用のパイプを介して熱媒油冷却装置29が連結される。したがって、熱媒油冷却装置29で冷やした油を冷却油供給用のパイプを介してフレーム28の側方から供給して、熱ロール22、23を支持する軸受、ロール・サーボモータ24、25、フレーム28等が過熱するのを防ぐ。冷却後、フレーム28から排出された油は、冷却油戻り用のパイプを介して熱媒油冷却装置29へ戻される。
上方の熱ロール24と下方の熱ロール25との間へは、上記プラスチック・ロール・アンリーリング装置1から巻出されたプラスチック・フィルム3に加えて、銅箔供給装置32、33から巻き出された銅箔シート30、31が供給される。
すなわち、銅箔シート30、31は、ロール成形機21のガイドローラ26b、26dに下面を支持されながら予熱装置60を経て、それぞれ熱ロール22の外周最上位置付近、熱ロール23の外周最下位置付近から熱ロール22、23に接触し始め、熱ロール22、23に巻きついた状態で熱ロール22、23と一体で熱ロール22、23の約半回転分回転してプラスチック・フィルム3に上下方向から接触し始め、これらが重なり合った状態で熱ロール22、23間に挿入供給される。
なお、ロール22、23に銅箔シート30、31が接触し始める部位付近に、幅方向に延びて銅箔シート30、31を熱ロール22、23側へ軽く押しつける蛇行防止ブラッシ34、35が設けられている。
熱ロール22、23によりフィルム3と銅箔シート30、31が一体成形されたできた製品シート100は、ガイドローラ26cに支持されながら、テンション装置66へ導かれる。
【0012】
箔供給装置としての銅箔供給装置32、33は、それぞれ銅箔シート30、31を巻きつける巻出ロール36、37を有しており、ロール成形機21の下流側でかつロール成形機21から排出される製品シート100に対し上下位置に配置されている。この結果、熱ロール22、23に銅箔シート30、31が巻きつきけるようにロール成形機21へ銅箔シート30、31を供給できるようにしてある。
巻出ロール36、37は、支持部38、39に軸受で回転自在に支持され、支持部38、39に設けた巻出サーボモータ40、41にて減速機42、43を介して回転駆動される。本装置も、プラスチック・ロール・アンリーリング装置1と同様に、支持部38、39が基台44、45に対し、ボールネジ46、47を介して蛇行修正サーボモータ48、49で幅方向へ移動可能とされている。
また、ガイドローラ50、51のすぐ下流(図1、図2中左下方)にそれぞれエッジセンサ52、53を配置し、コントローラ20へ測定信号を送り、コントローラ20にて蛇行判断をして蛇行修正サーボモータ48、49を駆動制御しロール36、37を支持部38、39とともに幅方向へ移動修正するようになっている。
エッジセンサ52、53のさらに下流(図1、図2中左下方)位置にたるみ測定センサ54、55が設置されて銅箔シート30、31のたるみ状態を検出するとともに、巻出ロール36、37に対向する位置にロール径測定センサ56、57を設けて銅箔シート30、31の巻径の大きさを超音波で検出してコントローラ20に送り、ここで最適巻出し回転速度となるように演算して、巻出サーボモータ40、41を駆動制御するように構成されている。
上記たるみ測定センサ54、55、コントローラ20、巻出サーボモータ40、41は、箔シートたるみ調整装置を構成する。
なお、これらの巻出ロール36、37の端部の外周に設けたゴム部にレバー先端のゴム部を当接させて巻出ロール36、37を支持するエアシャフトを回転可能に固定保持するための手動ストッパレバー58、59が設けてある。
【0013】
予熱装置60は、上記ロール成形機21の熱ロール22とガイドローラ26bとの間、熱ロール23とガイドローラ26dとの間にそれぞれ配置される。上方位置側の予熱装置では、銅箔供給装置32から供給される銅箔シート30をこの上下面から挟むように二つのヒータ取付板61a、61bが、また、下方位置側の予熱装置では、銅箔供給装置33から供給される銅箔シート31を上下面から挟むようにヒータ取付板61c、61dが配置されている。
各ヒータ取付板61a〜61dには、図4(図4にはヒータ取付板61aについてのみ示すが、他のヒータ取付板61b〜61dも同じ構成である。)に示されるように、内面を鏡面仕上とした半円筒状の反射板62a〜62fが6個ずつ、またこの反射板62a〜62fの内側空間に遠赤外線ヒータ63a〜63fを6個、幅方向に沿って取付け、銅箔シート30、31の供給流れ方向に沿って1個ずつ配列してある。遠赤外線ヒータ63a〜63fの両端は、図示しない電源に接続されている。また、ヒータ取付板61a〜61dには、隣り合う遠赤外線ヒータ63a〜63f間位置に5個の温度センサ64a〜64eが設けられ、ここで検出された加熱温度信号は、予熱ヒータ制御盤65に送られ、ここで各遠赤外線ヒータ63a〜63fへの供給電力が制御される。
上方側のヒータ取付板61aと61bとに6個ずつ設けた遠赤外線ヒータ間に銅箔シート30が来るようにしてこのシートの上下面を、また、下方側のヒータ取付板61cと61dとに6個ずつ設けた遠赤外線ヒータ間に銅箔シート31が来るようにして、これらのシートの上下面を真空中でもそれぞれ輻射熱で加熱可能としているが、この場合、上方のヒータ取付板61aと61b、下方のヒータ取付板61cと61dは、上流側(銅箔供給装置32、33)から下流側(ロール成形機21)に向かうに従って、遠赤外線ヒータ63a〜63fと銅箔シート34、35との距離が小さくなるようにヒータ取付板61a〜61dが傾斜して設けられている。
なお、上記ヒータ取付板を傾斜して取付るにあたって、銅箔シート30、31の下面側に位置するヒータ取付板61b、62dは、これらと銅箔シート30、31との距離が銅箔シート30、31の上面側に位置するヒート取付板61a、61cと銅箔シート30、31の距離に比べて、銅箔供給装置32、33側でより大きくなるような傾きとしてあり、銅箔シート30、31が大きくたわんだ場合でも遠赤外線ヒータ63a〜63fにできるだけ直接接しないようにしてある。
【0014】
66は、テンション装置である。テンション装置66は、フレーム67に設けられた第1ガイドローラ68と第2ガイドローラ69と、これら両ガイドローラ68、69間に上下動可能に配置した移動ローラ70とを有する。第1ガイドローラ67は、ロール成形機21から排出された製品シート100を受けてこれをガイドする。製品シート100は、その後、第1ガイドローラ67と第2ガイドローラ69との間でU字状となり、この製品シート100のU字部分の底部上に移動ローラ70を載せるようにしてある。移動ローラ70を経て上方に向けられた製品シート100は、第2ガイドローラ69まで巻き上げられてガイドローラ93にてその上面が支持されながら、製品シート100を巻取装置76により巻取られる。
上記移動ローラ70は、図5に示すように、この両端が軸受部71にて回転自在に支持され、この軸受部71にチェーン72の一端部が連結されてつり下げられている。チェーン72の他端部には錘73が取付られ、チェーン72の途中部分をフレーム67に設けたスプロケット74に噛み合わせることで、移動ローラ70と錘73が互いに逆方向に上下動するようにしてある。
上記移動ローラ70の重さは、上記錘73よりわずか重く設定してある。この結果、第1ガイドローラ68と第2ガイドローラ69と間における製品シート100のたるみ量の変化に応じて移動ローラ70が上下動するものの、移動ローラ70から製品シート100に作用する重さは、常に上記移動ローラ70側(移動ローラ70、及びチェーン72のスプロケット74から移動ローラ70までの分)の重さから錘73側(錘73、及びチェーン72のスプロケット74から錘73までの分)の重さを引いた差分の重さだけとなり、製品シート100には常に上記ほぼ一定の最適なテンション(上記差分の重さの半分)が作用することになる。この錘・チェーンの機構は、軸受部71の両側にそれぞれ設けられる。
なお、スプロケット74と一体回転するシャフトの一端には安全用ブレーキ75が取付られている。また、錘73は、ロッド91、92が貫通され、これらのロッド91、92に沿って上下動可能である。錘73の下方位置には、ストッパ101が設けられている。
一方、テンション装置66のフレーム67の下方には位置センサ89、この上方には位置センサ90がそれぞれ設けられる。これらの位置センサ89、90は、超音波センサで構成され、超音波を水平方向に発し、製品シート100のたわみ部分へあたって跳ね返ってくる超音波を検出することで、下方基準位置Lまで上記たわみが下がっているか、上方基準位置Hよりたわみの底部が上に行っているかを判断する。
すなわち、第1ローラ68と第2ローラ69間の製品シート100のたるみが小さくなるにつれて移動ローラ70が上昇(このとき、錘73は逆に下降する。)していく場合、位置検出センサ90が製品シート100のたわみからの超音波の跳ね返りを検出している間は、コントローラ20がたわみはH以下と判断しており、巻取装置76の巻取ブレーキ付減速モータ78を回転駆動して巻取りロール77を図1、図2中、時計方向に回転し製品シート100を巻取る。この結果、製品シート100のたわみはますます小さくなって行きたわみの底部がHより高くなると、位置センサ90がHの高さにはもはや製品シート100のたわみがないことを検出し、コントローラ20は巻取り装置76の巻取ブレーキ付減速モータ78を停止して巻出ロール77による製品シート100の巻取りを中止する。
巻出ロール77が停止している間、ロール成形機21から製品シート100をテンション装置66に供給し続けるので、第1ガイドローラ68と第2ガイドローラ69間の製品シート100のたわみはまた大きくなっていき、やがてL位置まで来ると位置センサ89がこれを検出し、コントローラ20が巻取ブレーキ付減速モータ78を駆動させ、巻取りロール77を回転し製品シート100を巻取る。この繰り返しにより、安定して製品シート100を巻取装置76の巻取りロール77に巻き取ることが可能となる。
【0015】
巻取装置76は、製品シート100を巻取る巻取ロール77を有する。巻取ロール77は、巻取ブレーキ付減速モータ78に連結され、この巻取ブレーキ付減速モータ78により回転駆動あるいは停止させられる。巻取ロール77を支持する支持部79にはボールネジナット80が取付られ、フレーム81に取付た蛇行修正サーボモータ82により回転駆動されるネジロッド83に上記ボールネジナット80をネジ結合させることで、支持部79、巻取ロール77がフレーム81に対し幅方向へ移動可能である。
巻取ロール77の上流側にはエッジセンサ84が設置されており、テンション装置66の第2ガイドローラ69を経てきた製品シート100の幅方向のずれを検出してコントローラ20に信号を送り、コントローラ20が上記蛇行修正サーボモータ82の回転駆動を制御し、製品巻取ロール77を幅方向へ移動修正する。この巻取装置76にも、巻取ロール77を支持するエアシャフトを支持部79に固定保持する手動ストッパレバー102が設けられている。
なお、上記プラスチック・ロール・アンリーリング装置1、ロール成形機21、銅箔供給装置32、33、予熱装置60、テンション装置66、巻取装置76等で構成するロール成形装置システムは、全体が真空室85内に収納されており、脱気可能である。86は、真空室85の出入口であり、87は真空室85内の空気を吸引排出する真空装置である。
【0016】
上記ロール成形装置システムの作用につき、以下説明する。
まず、プラスチック・ロール・アンリーリング装置1の巻出ロール2にはプラスチック・フィルム3が巻き付けられ熱ロール22、23間を通ってテンション装置66を経て巻取装置76の巻取ロール77に巻き付けられている。また、銅箔供給装置32,33の巻出ロール36、37には銅箔シート30、31がそれぞれ巻き付けられて熱ロール22、23間に導かれている。
この状態で真空室85内は、真空装置87にて排気され10トール以下の真空状態に保たれている。また、手動ストッパレバー15、58、59、102は、これらの先端部がエアシャフト両端の外周部に当接してあり、エアシャフトを支持部4、38、39、79に回転可能に固定保持している。
熱ロール22、23には、熱媒油加熱装置27からここで加熱された高温の熱油が図示しない加熱油供給用パイプ、ジョイントを介して回転軸の側部中心から供給され、熱ロール22、23の外周面をに保つ。成形温度成形温度は、フィルム3の材質約の他、熱ロール22、23の成形速度にも関係するが、たとえば約300℃とする。熱ロール22、23へ熱エネルギを受け渡した油は、熱ロール22、23からジョイント、加熱油戻り用パイプを介して熱媒油加熱装置27へ戻りここで再度、加熱される。
【0017】
プラスチック・ロール・アンリーリング装置1の巻出ロール2は、巻出サーボモータ5により図1中時計まわりに回転駆動され、プラスチック・フィルム3をこの巻きの上方から巻出していく。巻出されたフィルム3は、下面がガイドローラ11に支持されながら下方へ少したわみエッジセンサ12を経てロール成形機21のガイドローラ26aに達する。
ここで、ガイドローラ11とガイドローラ26a間のたわみの大きさは、たるみ測定センサ13にて検出されており、たわみが適正範囲からずれたか否かをコントローラ20で判断され、かつロール径測定センサ14にて巻出ロール2のフィルム3の巻き径の大きさが検出され、コントローラ20に送られる。これらの検出信号をもとにコントローラ20は、最適な巻出サーボモータ5の回転・停止及び回転速度を制御することで、たわみ量を最適に保ってテンションが強すぎてフィルム3が伸びたり、熱ロール22、23の挿入口でフィルム3が切断されたり、あるいはテンションが小さくなり過ぎてしわが発生したりすることがないようにしている。
また、エッジセンサ12によるフイルム3の巻出し状態、すなわち幅方向のずれや斜め方向運動(エッジセンサ12に近づいたり、あるいは離れたりする運動)がないか検出して、これらがあるときはコントローラ20が蛇行修正サーボモータ8を駆動してネジロッド9、ボールネジナット10にて支持部4、巻出ロール2を幅方向へ移動修正し、蛇行を防止する。
ガイドローラ26aに下面を支持されたフィルム3は、熱バリア部88内を通過して熱ロール22、23の挿入部まで送られるが、この間、熱バリア部88により熱ロール22、23等からの輻射熱により加熱されて熱膨張で伸びることがないようにされている。
【0018】
一方、ロール成形機21の下流側で上方位置にある銅箔供給装置32の巻出ロール36の下方側から巻き出された銅箔シート30は、ガイドローラ50に下面を支持されてゆるやかにたわみながらエッジセンサ52を通過する。このエッジセンサ52により銅箔シート30の幅方向のずれの状態を検出し、フィルムシート3の巻出しの場合と同様に、ずれがあるときはコントローラ20が蛇行修正サーボモータ48を回転駆動させボールネジ46にて支持部38及び巻出ロール36を幅方向に移動し、蛇行修正する。
また、たるみ測定センサ54にて銅箔シート30のたるみ状態を検出し、また巻径測定センサ56で検出した巻出ロール36の銅箔シート30の巻きの大きさを検出して、これらからコントローラ20が巻出サーボモータ40の回転・停止、及び回転速度を決定し、巻出ロール36を回転させることで銅箔シート30を最適なたわみ範囲内に保持する。
【0019】
銅箔供給装置32の巻出ロール36が図1中、時計まわりに回転してこの巻きの下方から巻出された銅箔シート30は、ロール成形機21のガイドローラ26aにより下面を支えられながら、予熱装置60のヒータ取付板61a、61b間を通り、これらヒータ取付板61a、61bの遠赤外線ヒータにより真空中、遠赤外線の輻射熱により上下両面が次第に熱く加熱され、少しずつ熱膨張していく。予熱装置60の出口で、銅箔シート30は、熱ロール22、23の成形温度とほぼ同じ温度にまで加熱されこの成形温度における熱膨張の大きさ分伸びている。
この状態で銅箔シート30は、熱ロール22にこの上方位置で接触する。この接触部分近辺には蛇行防止ブラッシ34が銅箔シート30を熱ロール22成形面に軽く押しつける。この結果、銅箔シート30と熱ロール22との間の空気かみをなくし銅箔シート30が蛇行するのを防止する。
銅箔シート30は、それ以後、熱ロール22に巻き付いてこれと一体となって図1中反時計まわりに回転する。このとき熱ロール2から銅箔シート30に熱が伝えられるが、銅箔シート30はすでにほぼ同一の温度に加熱され熱膨張して伸びているので、熱ロール22により新たに熱膨張して伸びることはない。この結果、銅箔シート30は、熱ロール22上でしわやたるみが発生することはなく、熱ロール22と一体となってフィルム3の上面に重なった状態で熱ロール22、23の間に挿入されていく。
【0020】
ロール成形機21の下流で下方に位置する銅箔供給装置33の巻出ロール37から巻き出された銅箔シート31は、ガイドローラ51に上面がガイドされゆるやかにたわみながらロール成形機21のガイドローラ26dに下面が支持され予熱装置60のヒータ取付板61c、62d間に挿入されていく。
なお、ここでも上方位置にある銅箔供給装置32と同様に、エッジセンサ53にて幅方向のずれが検出されコントローラ20で蛇行修正サーボモータ49が駆動され、ボールネジにより巻出ロール37が幅方向に修正移動され、蛇行が防止される。また、たるみ測定センサ55と巻径測定センサ57によりコントローラ20が巻出サーボモータ41の回転を制御し、巻出ロール37を図1中、反時計まわりに回転・停止し、たるみを適正範囲内に保つ。
ガイドローラ26dを経て予熱装置60のヒータ取付板61c、61d間に入った銅箔シート31は、ここで上方位置にある銅箔供給装置32の場合と同様に、銅箔シート31は、遠赤外線で徐々に加熱され熱膨張により伸びていく。予熱装置60の出口では、ほぼ熱ロール23の成形温度付近まで加熱され、熱膨張しており、この状態で熱ロール23にこの下方位置で巻き付く。以後、銅箔シート31は、熱ロール23に巻き付きながら一体に図1中、時計方向に回転し両熱ロール22、23間にフィルム3の下面に重なるようにして挿入される。この間、銅箔シート31は、熱ロール23に接触する前に成形温度での熱膨張分すでに伸びているので、ずれやしわが生じることない。
【0021】
ロール成形機21では、フィルム3の上面に銅箔シート30、下面に銅箔シート3が重なった状態で熱ロール22、23間で加熱、加圧され一体化される。熱ロール22、23で一体化された製品シート100は、テンション装置66へ向かい、この装置の第1ローラ68でその下面をガイドされながら下方へU字状にたわみその下流側上方部分の下面を第2ローラ69でガイドされる。このU字状の底部には移動ローラ70が載せられ、この移動ローラ70と錘73とを結ぶ連結具としてのチェーン72の途中がスプロケット74に支持され、製品シート100のU字状のたわみの大きさに応じて移動ローラ70が上下動する。スプロケット74とチェーン72により移動ローラ70の上下動と反対方向に錘73が上下動する結果、上記たわみが大きくなると移動ローラ70が下降し錘73が上昇する。所定以上の上昇を近接スイッチが検知すると、コントローラ20が巻取装置76の巻取ブレーキ付減速モータ78を回転駆動させ、製品シート100をガイドローラ93でその上面をガイドしながら図1中、時計方向へ回転する巻取ロール77にてこの巻きの上方へと巻取っていく。この巻き取りの結果、上記U字状のたわみが小さくなって移動ローラ70が上昇していく。製品シート100のたわみが小さくなりこの底部がHより高くなると、位置センサ90がこれを検出してコントローラ20へ信号を送る。この信号によりコントローラ20は、巻取ブレーキ付減速モータ78の回転を停止させ巻取ロール77が回転しないようにする。この結果、製品シート100は、ロール成形機21から排出され続けるのに巻取られないので、テンション装置66におけるU字状のたわみは大きくなっていく。たわみが大きくなってこの底部がLまで来ると位置センサ89がこれを検出しコントローラ20に信号を送る。この信号を受けたコントローラ20は、再び巻取ブレーキ付減速モータ78を回転駆動し製品シート100を巻取ロール77に巻いていく。
なお、この巻取りにあっても、第2ローラ69とガイドローラ93間にエッジセンサ84が製品シート100の幅方向のずれを検出しており、ずれがあるときは蛇行修正サーボモータ82を回転駆動してボールネジ80により巻出ロール77を幅方向に修正移動させることで、蛇行修正が実行される。
【0022】
以上のように、上記実施態様のロール成形装置システムにあっては、熱ロールに適正たわみでのテンションをかけた状態で銅箔シートを部分的に巻き付けて一体回転させるようにしたので、銅箔シートにしわやたくれが生じにくく蛇行も生じにくい上、銅箔シートを成形温度に確実に保ちながら良好な成形性を確保できる。
また、真空中で熱ロールにより加圧・加熱する前に箔シートを真空中でも輻射熱で加熱できる遠赤外線ヒータで予熱することで熱膨張させて伸ばすようにしてあるので、しわやたくれが生じるのをさらに抑えることができる。
さらに、テンション装置により製品シートにたわみを作りこのたわみの大きさを検出してたわみの状態に応じて巻取装置の巻取ロールの回転・停止を制御するようにしたので、製品シートへのテンションを常に最適な範囲内に保持して、良好な製品シートの巻き取りを確保することができる。
なお、上記実施形態にあっては、導体箔に銅箔を用いたが、これに限ることなくアルミ箔、ニッケル箔などを用いてもよいことは言うまでもない。また、上記実施態様では、フレキシブル・プリント基板を製造する場合を説明したが、これ以外の被加工物で箔シートとプラスチック・フィルムを加熱加縮する場合でも適用できるし、箔シートはプラスチック・フィルムの片面だけに一体化するものなどにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るロール成形装置システムの全体を示す正面図である。
【図2】本発明に係るロール成形装置システムにおけるロールやローラと、センサ類との関係を模式的に示す図である。
【図3】エッジセンサを示す図であり、(a)はその正面図、(b)はその側面図である。
【図4】予熱装置を示す図であり、(a)はその幅方向に切断した断面図、(b)はその銅箔シート供給方向に沿って切断した断面図である。
【図5】たるみ取り用のテンション装置を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその一部のチェーン部分を正面からみた図である。
【符号の説明】
1 プラスチック・ロール・アンリーリング装置(フィルム供給装置)
3 フィルム
43 巻出サーボモータ
8、48、49、82 蛇行修正サーボモータ
12、52、53、84 エッジセンサ
13、54、55 たるみ測定センサ
14、56、57 ロール径測定センサ
20 コントローラ
21 ロール成形機
22、23 熱ロール
24、25 ロール・サーボモータ
27 熱媒油加熱装置
29 熱媒油冷却装置
30、31 銅箔シート(箔シート)
32、33 銅箔供給装置(箔供給装置)
34、35 蛇行防止ブラッシ
60 予熱装置
61a〜61d ヒータ取付板
62a〜62f 反射板
63a〜63f 遠赤外線ヒータ
64a〜64e 温度センサ
65 予熱ヒータ制御盤
66 テンション装置
68 第1ガイドローラ
69 第2ガイドローラ
70 移動ローラ
72 チェーン(連結具)
73 錘
74 スプロケット(支持部材)
75 安全用ブレーキ
76 巻取装置
77 取付ロール
78 巻取ブレーキ付減速モータ
87 真空室
88 真空装置
100 製品シート

Claims (11)

  1. プラスチック・フィルムを供給するフィルム供給装置と、
    箔シートを供給する箔シート供給装置と、
    前記フィルム供給装置から供給された前記フィルムと前記箔シート装置から供給された前記箔シートとを重ね合わせて熱ロール間で熱圧締することにより前記フィルムと前記箔シートとを一体成形するロール成形機と、
    前記フィルム供給装置と前記熱ロール間のフィルムが所定のたるみ範囲内にあるように該フィルムのたるみを調整して前記熱ロールへ挿入するフィルムたるみ調整装置と、
    前記箔シート供給と前記ロール成形機との間に設けられ、前記箔シートのたるみ状態を検出するたるみ測定センサと、
    前記たるみ測定センサの検出結果に基づいて、前記箔シート供給装置と前記熱ロール間の箔シートが所定のたるみ範囲内にあるように該箔シートのたるみを調整して前記熱ロールへ挿入する箔シートたるみ調整装置と、を備え、
    前記箔シート供給装置から上記たるみ調整されながら巻き出された箔シートが、前記フィルムの前記熱ロールへの供給方向と反対方向から、前記熱ロールの加圧部分と反対側の部分へ供給されて前記熱ロールに部分的に巻き付けられた後、一体回転して前記フィルムの前記熱ロールへの挿入方向へと向きを変え前記熱ロール間に前記フィルムと重なった状態で挿入されるようにしたことを特徴とするロール成形装置システム。
  2. 前記箔シート供給装置と前記ロール成形機との間に、電磁波を発する予熱装置を有し、少なくとも該予熱装置と前記熱ロールが真空室内にあること、を特徴とする請求項1に記載のロール成形装置システム。
  3. 前記予熱装置は、遠赤外線ヒータであること、を特徴とする請求項2に記載のロール成形装置システム。
  4. 前記予熱装置は、前記箔シートが供給される入口側から前記箔シートが前記熱ロールへと排出される出口側に向かうに従って箔シートの温度が高くなるような加熱特性を有すること、を特徴とする請求項2又は3に記載のロール成形装置システム。
  5. 前記予熱装置は、前記熱ロールが前記箔シートに接触する手前の位置で前記箔シートが前記熱ロールの成形温度にほぼ等しくなるような加熱特性を有すること、を特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載のロール成形装置システム。
  6. 前記真空室は、40トール以下に保持可能なこと、を特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載のロール成形装置システム。
  7. 前記ロール成形機は、前記箔シートを前記熱ロールに押しつける蛇行防止用ブラッシを有していること、を特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のロール成形装置システム。
  8. 前記ロール成形機は、前記熱ロールの上流側に前記箔シート用の熱バリア部を有すること、を特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のロール成形装置システム。
  9. 前記ロール成形機の下流で前記製品シートに発生するたるみの状態を検出するテンション装置と、該テンション装置で検出した前記製品シートのたるみの大きさに応じて前記製品シートを巻取る巻取ロールを回転・停止する巻取装置と、をさらに有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のロール成形装置システム。
  10. 前記テンション装置は、第1ガイドローラと、第2ガイドローラと、該両ガイドローラの間で下方へU字状にたわませた前記製品シートの底部上に載せられ前記U字状のたわみに応じて上下動可能な移動ローラと、錘と、該錘と前記移動ローラ側との間を連結する連結具の途中部分を支持して前記移動ローラと前記錘をつり下げ互いに逆方向に上下動可能にする支持部材と、前記たわみの大きさを検出する位置センサと、を有していること、を特徴とする請求項9に記載のロール成形装置システム。
  11. 前記連結具がチェーンであり、前記支持部材がスプロケットであること、を特徴とする請求項10に記載のロール成形装置システム。
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