JP4380434B2 - 磁気テープカートリッジ - Google Patents

磁気テープカートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP4380434B2
JP4380434B2 JP2004182309A JP2004182309A JP4380434B2 JP 4380434 B2 JP4380434 B2 JP 4380434B2 JP 2004182309 A JP2004182309 A JP 2004182309A JP 2004182309 A JP2004182309 A JP 2004182309A JP 4380434 B2 JP4380434 B2 JP 4380434B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic tape
side wall
shell
elastic holder
cartridge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004182309A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006004565A (ja
Inventor
泰三 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2004182309A priority Critical patent/JP4380434B2/ja
Publication of JP2006004565A publication Critical patent/JP2006004565A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4380434B2 publication Critical patent/JP4380434B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Packaging Of Annular Or Rod-Shaped Articles, Wearing Apparel, Cassettes, Or The Like (AREA)

Description

本発明は、磁気テープの端部に固着されたテープ引出し用のリーダーピンを備えた磁気テープカートリッジに関し、更に詳しくは、カートリッジ本体の内部においてリーダーピンの上端部および下端部を着脱自在に保持する弾性保持具を用いたシェルの開き防止構造に関する。
従来、コンピュータ等の外部記憶装置に用いられる記録媒体として使用されている磁気テープカートリッジには、単一のリールに磁気テープを巻装し、このリールをカートリッジ本体内に回転自在に収容したタイプのものが一般に知られている。この磁気テープカートリッジは、コンピュータ等のデータ保存用として用いられ、重要かつ膨大な情報が記録されているために、落下等の衝撃で使用不能にならない構造である必要がある。
上記単リール型の磁気テープカートリッジにおいては、磁気テープへ情報の書込み/読出し操作を行わせるために、記録再生装置側に設けられた巻取リール(テイクアップリール)へ磁気テープを引き出すための部材が、磁気テープの一端に固着されている。この部材は、カートリッジの非使用時、カートリッジ本体のテープ引出口近傍に取り付けられた係留部材によって所定の位置に係留されている。
例えば、LTOフォーマット(リニアテープオープンフォーマット)の磁気テープカートリッジにあっては、磁気テープの一端に取り付けられている部材がリーダーピンに対応し、それをカートリッジ本体の所定位置に係留する部材が弾性保持具に対応することになる。
この弾性保持具は、リーダーピンの上端部および下端部を着脱自在に保持するもので、その形態としては、カートリッジ本体の上壁内面および底壁内面にそれぞれ別体として設置されたもの(例えば下記特許文献1参照)と、単一の部材で構成されたもの(例えば下記特許文献2参照)とが知られており、特に後者の構成は、前者の構成に比べて、部品点数を削減でき、組立作業性の点で優れている。
ところで、この種の単リール型の磁気テープカートリッジにおいて、カートリッジ本体を形成する上シェルおよび下シェルは複数本のネジ部材を用いて互いに結合されている。これらネジ部材の螺着位置はカートリッジ本体の四隅位置が好適とされるが、カートリッジ形状や各種内装部品等の影響でその螺着位置に制限を受け、特に、リーダーピンが係留されている磁気テープの引出口近傍においては、記録再生装置のテープローディング機構の進入空間を確保するために、カートリッジ隅位置から離れた位置にネジ部材が螺着されている。
従って、ネジ部材の螺着位置がカートリッジ隅部から遠ざかるほど、例えば落下衝撃等の瞬間的な強い外力が加わった際に当該隅部において上下シェル間が開き易くなるので、磁気テープの引出口が設けられるカートリッジ隅部においては、このシェル間の開き(離間)が原因で弾性保持具によるリーダーピンの保持作用が外れ、リーダーピンを適正な姿勢で係留できなくなり、その結果、使用時において磁気テープの適正なローディング動作が行えなくなる。
そこで、従来では、磁気テープの引出口が形成されているカートリッジ隅部のように、ネジ部材の螺着位置から遠ざかった部位のシェル間の開き(分離)を防止するために、当該部位において各シェル間の側壁どうしを超音波溶着して一体化し、これによりシェル間の結合強度を高めて、落下衝撃時のシェル間の開きを原因とするリーダーピンの弾性保持具からの外れを回避するようにしている。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献を以下に示す。下記特許文献1には、シェル結合時に互いに係合する係合爪および係合孔を上シェルの側壁および下シェルの側壁にそれぞれ形成し、これら係合爪および係合孔の係合力により落下衝撃時等におけるシェル間の開きを防止する構造が開示されている。また、下記特許文献2には、テープの引出口を開閉するスライドドアの内面側に、カートリッジの非使用時(引出口の閉止時)にリーダーピンに係合する突起を形成することにより、弾性保持具からのリーダーピンの脱落を防ぐ構造が開示されている。
特開2001−110165号公報 特開2002−367328号公報
しかしながら、シェル間の結合強度を高めるために上下各シェルの側壁どうしを超音波溶着する従来の工法では、超音波溶着工程の追加により生産性の低下を招いているという問題があるとともに、シェルの変形の要因にもなり得る。
一方、上記特許文献1に記載の構成では、上下各シェルの側壁部に係合爪および係合孔を設ける必要があるので、当該シェル側壁部の構成が複雑化し、これが原因でシェルの成形品質が低下するおそれがある。
また、上記特許文献2の構成は、スライドドアの内面部と弾性保持具との間でリーダーピンを保持する構造であるので、落下衝撃時におけるシェル間の開きで弾性保持具によるリーダーピンの支持作用が失われた時点でリーダーピンの姿勢が不安定となり、リーダーピンの傾倒は回避できなくなる。
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、超音波溶着工程を必要とすることなく、磁気テープの引出口周辺におけるシェル結合強度を高められ、落下衝撃時等におけるリーダーピンの姿勢変化を阻止できる磁気テープカートリッジを提供することを課題とする。
以上の課題を解決するにあたり、本発明の磁気テープカートリッジは、リーダーピンを着脱自在に保持する弾性保持具に、上シェルおよび下シェルのそれぞれの側壁部に対して各シェルの離間を規制するように係合する係合部が設けられており、この弾性保持具によって磁気テープの引出口周辺部のシェル結合強度の向上を図り、落下衝撃等によるリーダーピンの姿勢変化を阻止するようにしている。
弾性保持具は、リーダーピンの上端部に弾接する第1アーム部と、リーダーピンの下端部に弾接する第2アーム部と、これら第1,第2アーム部間を連結するベース部とを有する構成とすることができる。この場合、上記係合部は、弾性保持具のベース部に設けられた、上シェル側壁部および下シェル側壁部に対して係合する複数の係合突起で構成することができる。あるいは、上記係合部は、上シェル側壁部内面および下シェル側壁部内面にそれぞれ形成された突出部が係合する係合孔で構成することができる。
本発明の磁気テープカートリッジによれば、リーダーピンを着脱自在に保持する弾性保持具に対し、上シェル側壁部および下シェル側壁部に係合する係合部を設けたので、超音波溶着工程を必要とすることなくシェル結合強度を高めることが可能となり、これにより落下衝撃等によるシェル間の開きを防止してリーダーピンの係留状態を安定に保持できるとともに、カートリッジの生産性向上を図ることが可能となる。
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1〜図3は本発明の第1の実施の形態による磁気テープカートリッジ20の全体構成を示している。ここで、図1は磁気テープカートリッジ20の全体斜視図、図2は磁気テープカートリッジ20の下面側から見たときの全体斜視図、図3は磁気テープカートリッジ20の分解斜視図である。まず、磁気テープカートリッジ20の全体構成について説明する。
磁気テープカートリッジ20は、各々合成樹脂材料の射出成形体でなる上シェル21aと下シェル21bとを複数本のネジ部材43により結合して形成されるカートリッジ本体21を備え、その内部に磁気テープ22を巻装した単一のリール23を回転可能に収納している。リール23は、磁気テープ22の巻芯部となるリールハブ51と、リールハブ51の上端に接合された上フランジ44と、リールハブ51の下端に一体形成された下フランジ45とを有し、それぞれ合成樹脂材料の射出成形体で形成されている。
リール23の下面中央には、テープドライブ装置(記録再生装置)のリール回転駆動軸と係合するチャッキングギヤ25が環状に形成されており、下シェル21bの中央に設けられた開口部24を介して外部へ露出している(図2)。このチャッキングギヤ25の内周側には、リール回転駆動軸と磁気吸着する環状の磁性金属プレート49がインサート成形によりリールハブ51の底部外面に固着されている。
上シェル21aの内面とリール23との間には、リールスプリング48、リールロック部材47およびスパイダー46とが配置されており、これらにより、磁気テープカートリッジ20の非使用時におけるリール23の回転を抑止するリールロック機構が構成されている。
スパイダー46は略三角形状を有し、その各頂点部において下方へ突出する複数の脚部46aが、リールハブ51の内部に形成された挿入孔51bにそれぞれ挿入されている。スパイダー46の上面には摺接面46bが設けられており、この摺接面46bに対して、リールロック部材47の下面中央に設けられた略球面形状の突出部(図示略)が接触し、これによりリールロック部材47を回転可能に支持している。
リールロック部材47は、コイルバネでなるリールロックスプリング48の付勢力を受け、その底面に環状に形成されたギヤ部47aが、ハブ51の内部に立設された円弧状の複数のギヤ部51aと噛合することにより、磁気テープカートリッジ20の非使用時におけるリール23の回転を規制する作用を行う。
なお、磁気テープカートリッジ20の使用時には、図示しないテープドライブ装置のリール回転駆動軸がスパイダー46の脚部46aを下方から押圧し、リールロックスプリング48の付勢力に抗してリールロック部材47を上方へ移動させる。これにより、リールロック部材47のギヤ部47aとハブ51のギヤ部51aとの噛合が解除されて、リール23が回転自在とされる。
一方、カートリッジ本体21の側壁26Aには、磁気テープ22の一端を外部へ引き出すためのテープ引出口27が設けられている。側壁26Aの内方には、当該側壁26Aと所定の間隔をおいて対向する壁部39が形成されており、これら側壁26Aと壁部39とによって、テープ引出口27を開閉するスライドドア29の移動を案内するガイド溝41が形成されている。なお、ガイド溝41は、下シェル21b側だけでなく、図示せずとも上シェル21a側にも同様な形態で構成されているものとする。
スライドドア29の一側縁部には、テープドライブ装置のテープローディング機構との係合により当該スライドドア29を開放するための係合部29aが設けられている。ガイド溝41内には、スライドドア29を閉位置へ付勢するW字状のトーションバネ57が収容されている。
また、カートリッジ本体21の側壁26Bの内方には、磁気テープ22に記録された情報の誤消去防止用のセイフティタブ53がスライド自在に取り付けられているとともに、磁気テープ22に記録された情報に関する内容を非接触で読み書き可能なIC基板54が傾斜配置されている。更に、上シェル21aの上面前方側には、テープドライブ装置に対するカートリッジの挿入方向を示す表示60が設けられている。
そして、磁気テープ22の一端部には、リーダーピン31が固着されている。このリーダーピン31は、テープ引出口27の内方側に設けられたピン保持部30に対して着脱可能とされている。ピン保持部30は、カートリッジ本体21の上壁内面(上シェル21aの内面)および底壁内面(下シェル21bの内面)において、リーダーピン31の上端部および下端部をそれぞれ弾性的に保持する弾性保持具33を備えている。
次に、本実施の形態におけるピン保持部30および弾性保持具33の詳細について図4〜図6を参照して説明する。
ここで、図4はピン保持部30の構成を示す下シェル21bの斜視図、図5A,Bは弾性保持具33(33W)の構成を示す斜視図、図6はピン保持部30の構成を示す要部側断面である。
リーダーピン31は、磁気テープ22の一端が巻き付けられる金属製の軸部31Aと、この軸部31Aに対する磁気テープ22の巻付位置を規定する一対のフランジ31c間に係止されたクランパ31Bとで構成されている。リーダーピン31は、弾性保持具33により、ピン保持部30において直立状態で係留されている。
弾性保持具33は、リーダーピン31の上端部31a周面に弾接する第1アーム部33Aと、リーダーピン31の下端部31b周面に弾接する第2アーム部33Bと、これら第1,第2アーム部33A,33Bを連結しカートリッジ本体21の側壁26Cの内面に沿って直立するベース部33Cとを有している。ベース部33Cの上端および下端には、それぞれ切欠き33Da,33Dbが形成され、また、このベース部33Cの両側部には、側壁26Cの内面側に向かって折り曲げ形成された複数の係合突起33Ea,33Ebが設けられてる。
弾性保持具33は、例えばステンレス等の金属板を打抜きプレス加工して形成されている。第1,第2アーム部33A,33Bはそれぞれ同一の構成を有し、図5Aに示したように、ベース部33Cの板面に平行に延びるストレート部33aと、このストレート部33aとベース部33Cとを接続する基端部33bと、ストレート部33aの先端を略V字状に折曲げ形成してなる弾接部33cとで構成されている。
図4に示すように、弾性保持具33の取付位置に対応する下シェル21bの内面部には、第2アーム部33Bを収容する収容溝34bが凹設されている。収容溝34bは、リーダーピン31の下端部31bが収容される凹所35bと同一高さに形成されている。凹所35bは、テープ引出口27の周縁を部分的に欠落させて形成したテーパー面37bに連続的に形成されている。
なお、上シェル21aの内面側にも同様に、弾性保持具33の第1アーム部33Aを収容する収容溝、リーダーピン31の上端部31aを収容する凹所35a(図6)、およびテーパー面に対応する構成が設けられている。
凹所35a,35bに位置するリーダーピン31の各端部31a,31bは、第1,第2アーム部33A,33Bの各々の弾接部33cと凹所周壁36a,36bとの間において弾性的に挟持されている。そして、第1,第2アーム部33A,33Bを収容溝の内部において弾性変形させることにより、リーダーピン31の各端部31a,31bを凹所35a,35bに対して着脱自在としている。
一方、弾性保持具33が組み付けられる上シェル21aおよび下シェル21bの内面部位には、支持リブ61a,61bがそれぞれ立設されている。これらの支持リブ61a,61bと各シェル21a,21bの側壁26Ca,26Cbとの間の隙間には、弾性保持具33の切欠き33Da,33Dbに嵌合する嵌合部62a,62bがそれぞれ形成されている。弾性保持具33は、その組付時、ベース部33Cが支持リブ61a,61bとシェル側壁26Ca,26Cbとの間に挿着されるとともに、切欠き33Da,33Dbへ嵌合部62a,62bが嵌合することによって、カートリッジ本体21に対して前後左右方向に位置決めされる。
次に、本発明に係る係合突起33Ea,33Ebについて説明する。
係合突起33Ea,33Ebは、弾性保持具33のベース部33Cの一部領域を各シェル側壁26Ca,26Cb側へそれぞれ折り曲げて形成した爪部でなり、本発明の「係合部」を構成している。なお本実施の形態では、図5Aに示すように、これら係合突起33Ea,33Ebをベース部33Cの両側縁部に形成した例を示すが、これに限らず、例えば図5Bに示す弾性保持具33Wのように、ベース部33Cの面内略中央部にこれら係合突起33Ea,33Ebを設けるようにしてもよい。
図6に示すように、上シェル21aおよび下シェル21bの各側壁26Ca、26Cbの各々の内面には、弾性保持具33の係合突起33Ea,33Ebがそれぞれ係合する係合溝64a,64bが形成されている。係合溝64a,64bと側壁26Ca,26Cbの端縁側との間の領域はテーパー状のガイド面65a,65bとなっており、後述するように、係合突起64a,64bがガイド面65a,65bに沿ってシェル内方側へ弾性変形可能になっている。
そして、これらの係合溝64a,64bに係合突起33Ea,33Ebが係合することによって、カートリッジ本体21の側壁26Cにおける上下シェル21a,21bの結合強度が高められ、落下衝撃等によるシェル21a,21b間の開き(離間)が規制されるようになっている。
図7および図8は、カートリッジ本体21に対する弾性保持具33の組付手順を説明する要部工程断面図である。
下シェル21bに対する弾性保持具33の組付けは、図7A,Bに示すように、ベース部33Cを側壁26Cbと支持リブ61bとの間に挿着する。このとき、弾性保持具33の係合突起33Ebは、シェル内方側への弾性変形を経て係合溝64bとの係合位置に配置されるとともに、ベース部33Cの下端の切欠き33Dbには嵌合部62bが嵌合する(図4)。以上のようにして、弾性保持具33は、下シェル21bに対して前後、左右、上下方向に位置決めされる。
なお、図7Aに示したように、弾性保持具33の係合突起33Ebが弾性変形する以前に、ベース部33Cの下端が支持リブ61bとオーバーラップするぐらいの高さに支持リブ61bを形成するようにすれば、支持リブ61bと側壁26Cbとの間にベース部33Cを挟み込ませた状態で係合突起33Ebを弾性変形させることが可能となり、これにより下シェル21bに対する弾性保持具33の組付けが容易となる。
次に、図8A,Bに示すように、下シェル21bに対して上シェル21aを重ね合わせる。このとき、弾性保持具33のベース部33Cの上端は、上シェル21a側の支持リブ61aと側壁26Caとの間に挟まれ、この状態で弾性保持具33の係合突起33Eaがガイド面65aにならってシェル内方側へ弾性変形する。そして、係合突起33Eaが係合溝64aとの係合位置に到達するとともに、ベース部33Cの上端の切欠き33Daには嵌合部62aが嵌合する。以上のようにして、弾性保持具33がカートリッジ本体21に固定保持される。その後、シェル結合用のネジ部材43(図2)を介して上下シェル21a,21b間が結合される。
以上のように構成される本実施の形態の磁気テープカートリッジ20においては、その非使用時、リーダーピン31は図6に模式的に示したようにピン保持部30に係留されている。即ち、リーダーピン31の上端部31a周面および下端部31b周面が、弾性保持具33の第1アーム部33Aおよび第2アーム部33Bと凹所周壁36a,36bとの間にそれぞれ弾性的に保持されている。
そして、磁気テープカートリッジ20の使用時、テープドライブ装置によってスライドドア29が開放された後、弾性保持具33の各アーム部33A,33Bを弾性変形させ、テープ引出口27を介してリーダーピン31がテープドライブ装置のテイクアップリールへ向けて引き出される。そして、このテイクアップリールで磁気テープ22が巻き取られ、磁気ヘッドによる情報の記録あるいは再生がなされる。
一方、テープドライブ装置から磁気テープカートリッジ20が排出される際、磁気テープ22がリール23に巻き取られ、リーダーピン31はピン保持部30に係留される。このとき、リーダーピン31の各端部31a,31bがテープ引出口27のテーパー面37a,37bを介してピン保持部30へ誘導され、弾性保持具33の各アーム部33A,33Bを弾性変形させて凹所35a,35bに係留される。
以上述べたように、本実施の形態の磁気テープカートリッジ20によれば、リーダーピン31を着脱自在に保持する弾性保持具33に、上シェル21aおよび下シェル21bのそれぞれの側壁26Ca,26Cbに対して係合する係合突起33Ea,33Ebが設けられているので、シェル結合用のネジ部材43が挿通されるネジ孔42(図2)が比較的離れた位置に配置されていても、テープ引出口27に隣接するカートリッジ本体21の側壁26Cにおける上下シェル21a,21bの結合強度が高められる。
したがって、側壁26Cを構成する各シェル21a,21bの側壁部26Ca,26Cb間の超音波溶着工程を別途設けることなく、落下衝撃等に起因するシェル間の開き(離間)を阻止することができるので、ピン保持部30におけるリーダーピン31の係留姿勢を安定に保持することが可能となり、常に適正なテープローディング動作を確保することができる。
また、弾性保持具33の係合突起33Ea,33Ebはベース部33Cに対して折り曲げ形成されているのみであり、また、各シェル21a,21bの側壁部26Ca,26Cbに対しては係合溝64a,64bを局所的に形成するだけの構成であるので、弾性保持具33およびシェル21a,21bの構成が複雑化することはなく、また、弾性保持具33の組付工程も容易となり、カートリッジの生産性向上に大きく貢献することができる。
[第2の実施の形態]
図9〜図14は、本発明の第2の実施の形態を示している。なお、図において上述の第1の実施の形態と対応する部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略するものとする。
ここで、図9はピン保持部30の構成を示す下シェル21bの斜視図、図10A,Bは弾性保持具70(70W)の構成を示す斜視図、図11はピン保持部30の構成を示す要部側断面図、図12はカートリッジ本体21に対する弾性保持具70の組付手順を説明する要部断面図、図13および図14は弾性保持具70の組付工程を説明する要部側断面図と下シェル21bの内面図である。
弾性保持具70は、リーダーピン31の上端部31a周面に弾接する第1アーム部70Aと、リーダーピン31の下端部31b周面に弾接する第2アーム部70Bと、これら第1,第2アーム部70A,70Bを連結しカートリッジ本体21の側壁26Cの内面に沿って直立するベース部70Cとを有している。そして、ベース部70Cの面内略中央部には、後述するように、カートリッジ本体21の側壁26Cを形成する上シェル21aの側壁部26Caおよび下シェル21bの側壁部26Cbの各々の内壁面に形成された突出部71a,71bが係合する係合孔70Eが設けられている。
一方、この弾性保持具70の取付位置に対応する下シェル21bの内面部には、図9に示すように、弾性保持具70の第2アーム部70Bを収容する収容溝71bが凹設されている。この収容溝71bは、リーダーピン31の下端部31bを収容する凹所35bと同一高さに形成されている。また、下シェル21bの内部底面から側壁部26Cbに亘ってベース部70Cの下方側後端隅部70Dbを挟持する支持リブ73bが設けられている。支持リブ73bは、側壁部26Cbと協働して弾性保持具70の下方側後端隅部70Dbを収容する溝部74bを有している(図11)。なお、溝部74bは一端を閉塞端としているが、これに限らない。
なお、上シェル21aの内面側にも同様に、弾性保持具70の第1アーム部70Aを収容する収容溝、リーダーピン31の上端部31aを収容する凹所35a(図11)、および、ベース部70Cの上方側後端隅部70Daを収容する溝部74aを備えた支持リブ73a(図11)が設けられている。
弾性保持具70の係合孔70Eは、本発明の「係合部」に対応し、上シェル21aおよび下シェル21bの各側壁部26Ca,26Cbに形成された突出部71a,71bを同時に収容する単一の孔で形成されている。この係合孔70Eの大きさは、突出部71a,71bとの係合時、弾性保持具70を側壁26Cに対しその面内において位置決めできる程度の大きさに形成されている。
なお、係合孔70Eは、各突出部71a,71bに対応して個々に形成されてもよい。また、係合孔70Eの形状は四角形状に限らず、円形あるいは楕円形等であってもよい。同様に、係合孔70Eに係合する突出部71a,71bもまた断面四角形状に限らず、円柱形状等で形成されていてもよい。
以上のように構成される弾性保持具70は、上シェル21aと下シェル21bとを結合してカートリッジ本体21を形成した後、カートリッジ本体21のテープ引出口27を介してカートリッジ本体21の内部へ組み付けられる(図12)。このとき、弾性保持具70の各アーム部70A,70Bは、シェル内面側の収容溝(71B)に沿って挿入される(図13A,B)。そして、ベース部70Cを弾性変形させながら、係合孔70Eへ突出部71a,71bを係合させるとともに、ベース部70Cの上方側および下方側後端隅部70Da,70Dbを支持リブ73a,73bの溝部74a,74bに挿着する(図14A,B)。
なお、本実施の形態の弾性保持具70は、図10Aに示したように、ベース部70Cを略長方形状に形成したが、図10Bに示したように、ベース部70Cの後端縁部に切欠き70Fを形成した弾性保持具70Wを用いるようにすれば、ベース部70Cの弾性変形が容易となり、カートリッジ本体21に対する組付け性をより高めることができる。
カートリッジ本体21に組み付けられた弾性保持具70は、係合孔70Eと突出部71a,71bとの間の係合作用および、支持リブ73a,73bと側壁26Cとによる後端隅部70Da,70Dbの挟持作用をもって、カートリッジ本体21の側壁26Cの内面位置に位置決め固定されている。そして、係合孔70Eと突出部71a,71bとの間の係合作用により、上シェル21aおよび下シェル21b間の開き(離間)を規制できる。
従って、本実施の形態によれば、側壁部26Ca,26Cb間の超音波溶着接合を必要とすることなく、シェルの結合強度を高めることができる。これにより、リーダーピン31の姿勢を安定化させ、落下衝撃時等におけるリーダーピン31の脱落を確実に阻止し、常に適正なテープローディング動作を確保することができる。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれらに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
例えば以上の第1の実施の形態では、上シェル21aおよび下シェル21bのそれぞれの側壁部26Ca,26Cbに対し各シェル間の離間を規制するように係合する係合突起30E1,30E2について、弾性保持具30のベース部30Cの側縁部をシェル側壁部26Ca,26Cbへ向けて折り曲げた爪部で構成したが、これに代えて、例えば図15に示す弾性保持具33’ように、係合突起として、ベース部30Cの一部(例えば略中央部)をシェル側壁部26Ca,26Cbへ向けてプレス成形したエンボス部33Ea’,33Eb’を有する構成とし、これをシェル側壁部26Ca,26Cbに形成した係合溝64a’,64b’に各々係合させることも可能である。
また、上述の第1の実施の形態における弾性保持具33に代えて、図16および図17Aに示す構成の弾性保持具33”を採用してもよい。この弾性保持具33”は、ベース部33Cの下端に、下シェル21bの底壁内面に沿って延設された姿勢保持用の板面部33Fを備えている。この構成によれば、弾性保持具33”の組付け時、板面部33Fを下シェル21bの底壁内面に形成された収容部40に収容配置することによって、下シェル21bに対する弾性保持具33”の直立姿勢を安定に保持できるようになり、シェルどうしの結合が行い易くなる。
なお、係合突起33Ea,33Ebをベース部33Cの面内略中央部に形成した弾性保持具33W(図5B)についても同様、図17Bに示すように、板面部33Fを備えた弾性保持具33W”として構成することができる。
一方、以上の第2の実施の形態において、カートリッジ本体21の側壁26Cの内面に組み付けられた弾性保持具70は、その係合孔70Eと突出部71a,71bとの係合作用および支持リブ73a,73bによるベース部後端隅部70Da,70Dbの挟持作用をもって位置決め固定されるようにしたが、これに代えて、図18および図19に示すように、係合孔70Eに収容された突出部71a,71bの先端をベース部70Cに熱かしめ溶着して溶着部71Pを形成することによって、弾性保持具70を側壁26C内面に位置決め固定するようにしてもよい。この場合、支持リブ73a’,73b’は、上述の第2の実施の形態のように溝部を有するものである必要はない。
本発明の第1の実施の形態による磁気テープカートリッジ20の全体斜視図である。 磁気テープカートリッジ20を下シェル側から見たときの斜視図である。 磁気テープカートリッジ20の分解斜視図である。 ピン保持部30の構成を示す下シェル21b側の斜視図である。 弾性保持具33,33Wの構成を示す斜視図である。 ピン保持部30の構成を示す要部断面模式図である。 弾性保持具33の組付手順を説明する工程断面図である。 弾性弾性保持具33の組付手順を説明する他の工程断面図である。 本発明の第2の実施の形態におけるピン保持部30の構成を示す下シェル21b側の斜視図である。 弾性保持具70,70Wの構成を示す斜視図である。 図9におけるピン保持部30の構成を示す要部断面模式図である。 弾性保持具70の組付手順を説明する側断面図である。 弾性保持具70の組付手順を説明する図であり、Aは要部側断面図、Bは下シェル21bの内面図である。 弾性保持具70の組付完了の状態を示す図であり、A要部側断面図、Bは下シェル21bの内面図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例を示すピン保持部の要部断面模式図である。 本発明の第1の実施の形態の他の変形例を示す下シェル21bの斜視図である。 弾性保持具33”,33W”の構成を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態の変形例を示す下シェル21bの斜視図である。 図18におけるピン保持部30の構成を示す要部断面模式図である。
符号の説明
20…磁気テープカートリッジ、21…カートリッジ本体、21a…上シェル、21b…下シェル、22…磁気テープ、23…リール、26C…側壁、26Ca…上シェル側壁部、26Cb…下シェル側壁部、27…テープ引出口、30…ピン保持部、31…クランパ、33,33’,33”,33W,33W”,70,70W…弾性保持具、33A…第1アーム部、33B…第2アーム部、30C…ベース部、33Ea,33Eb…係合突起(爪部)、33Ea’,33Eb’…係合突起(エンボス部)、33F…板面部、61a,61b…支持リブ、64a,64b…係合溝、70E…係合孔、71a,71b…突出部、71P…熱かしめ溶着部。

Claims (3)

  1. 上シェルと下シェルとを互いに結合してなり、前記上シェルと前記下シェルのそれぞれの側壁部によって形成される側壁内面を有するカートリッジ本体と、
    磁気テープが巻装され前記カートリッジ本体の内部に回転可能に収容されたリールと、
    前記磁気テープの一端に固着され前記磁気テープを引き出すためのリーダーピンと、
    前記リーダーピンの上端部に弾接する第1アーム部と、前記リーダーピンの下端部に弾接する第2アーム部と、前記第1アーム部と前記第2アーム部とを連結するベース部であってそれぞれの前記側壁部に対して各シェルの離間を規制するように係合する複数の係合突起と前記ベース部の下端に前記下シェルの底壁内面に沿って延設されている姿勢保持用の板面部とを有するベース部とを有し、前記側壁内面に取り付けられ前記上端部および前記下端部をそれぞれ着脱自在に保持する弾性保持具と
    を具備する磁気テープカートリッジ。
  2. 請求項1に記載の磁気テープカートリッジであって、
    前記係合突起は、前記ベース部の一部を前記側壁部へ向けて折曲げた爪部である
    磁気テープカートリッジ。
  3. 請求項1に記載の磁気テープカートリッジであって、
    前記係合突起は、前記ベース部の一部に前記側壁部へ向けて形成したエンボス部である
    磁気テープカートリッジ。
JP2004182309A 2004-06-21 2004-06-21 磁気テープカートリッジ Expired - Fee Related JP4380434B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004182309A JP4380434B2 (ja) 2004-06-21 2004-06-21 磁気テープカートリッジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004182309A JP4380434B2 (ja) 2004-06-21 2004-06-21 磁気テープカートリッジ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006004565A JP2006004565A (ja) 2006-01-05
JP4380434B2 true JP4380434B2 (ja) 2009-12-09

Family

ID=35772823

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004182309A Expired - Fee Related JP4380434B2 (ja) 2004-06-21 2004-06-21 磁気テープカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4380434B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006004565A (ja) 2006-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20020047063A1 (en) Tape cartridge
JPH11242870A (ja) 磁気テープカートリッジ
JP3755633B2 (ja) 磁気テープカートリッジ
WO2000031739A1 (fr) Cartouche pour bande magnetique
JP2008204543A (ja) 記録テープカートリッジ
US8006930B2 (en) Reel
JP4380434B2 (ja) 磁気テープカートリッジ
JP4842233B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP4198734B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP2005196876A (ja) 記録テープカートリッジ
US6598820B2 (en) Magnetic tape cartridge
JP6094519B2 (ja) 磁気テープカートリッジ
JP4846749B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP4369880B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP2006018885A (ja) 磁気テープカートリッジ
JP4663358B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP2008186568A (ja) 記録テープカートリッジ
JP3839741B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP4369879B2 (ja) 記録テープカートリッジ
JP4516145B2 (ja) 磁気テープカートリッジ
JP4076040B2 (ja) 磁気テープカートリッジ
JP2004319031A (ja) 磁気テープカートリッジ
JP4865071B2 (ja) リール
JP4790503B2 (ja) リール及び記録テープカートリッジ
JP4369883B2 (ja) リール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070417

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20071028

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090414

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090604

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090901

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090914

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131002

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees