JP4379023B2 - Nitrogen-added glass film and waveguide manufacturing method using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス膜及びそれを用いた導波路の製造方法に係り、特に、高比屈折率差で低損失な窒素添加ガラス膜及びそれを用いた導波路の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の製造方法としては、図8に示すCVD装置81を使用し、液体ソースプラズマCVD法により、ガラス膜及びそれを用いた導波路を製造する方法がある。
【0003】
具体的には、反応容器(反応室)82を排気装置83,83で高真空に排気し、反応室82内に所定間隔で上下に対向配置された上部電極84及び下部電極85に、高周波電源86によって高周波電圧(例えば、周波数が13.56MHz、出力が1kw)を印加すると共に、これら上部電極84及び下部電極85を所定温度(上部電極:Max.400℃、下部電極:Max.500℃)に加熱する。
【0004】
この状態で下部電極85上に石英ガラス基板87を複数枚配置し、反応室82内に、アルコレート系の液体ソースである[Si(OC2 H5 )4 ](TEOS)88、[Ge(OCH3 )4 ](TMG)89、[P(OCH3 )3 ](TMP)90の蒸気を、O2 ガス91と共に、ガス供給ライン92で混合ガス93として反応室82内に供給する。
【0005】
混合ガス93は、上部電極84の下部に設けられた同心の多重リングからなるガス噴出用のシャワー板(シャワー電極)94に供給され、シャワー電極94に多数個形成された穴95から基板87の上面に吹き付けられる。上部電極84の側面には、基板87上に均一なガラス膜を形成(成膜)するための側面保護板96が設けられる。ここでは、基板87とシャワー板94との距離を所定間隔s8にしている。
【0006】
このとき、高真空、プラズマ雰囲気下の反応室83内で混合ガス93の熱分解反応が行われることで、基板87上にコアとなるガラス膜が形成される。さらに、このガラス膜にフォトリソグラフィ、ドライエッチングを行って所定形状のガラス膜を形成し、所定形状のガラス膜をクラッドとなる低屈折率ガラス膜で覆うと、スラブ導波路、あるいは埋め込み型導波路が得られる。
【0007】
一方、従来の製造方法としては、SiH4 ガスとNH3 ガス、あるいはSiH4 ガスとN2 Oガスを用いたプラズマCVD法により、窒素添加ガラス膜及びそれを用いた導波路を製造する方法もある。
【0008】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−348236号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題 】
しかしながら、従来の液体ソースプラズマCVD法による製造方法は、以下のような課題がある。
【0011】
▲1▼ 基板87上に形成するガラス膜の屈折率を高くしてスラブ導波路を形成していくと、光伝搬損失が増大していく傾向を示す。例えば、波長1550nmでの光伝搬損失を例にとると、石英ガラス基板87との比屈折率差(Δ)が1%では0.005dB/cm、2%では0.01dB/cm、3%になると、0.1dB/cmに増大する。この現象の一例を図9に示す。
【0012】
▲2▼ また、Δの増大につれて、ガラス膜の屈折率偏差及び膜厚偏差も大きくなる傾向にあり、Δが3%になると、屈折率偏差が±0.6%、膜厚偏差が約±7%にもなる。すなわち、均一なガラス膜を成膜することが難しい。屈折率偏差及び膜厚偏差の増大は、波長及び位相を精確に制御した波長分割多重伝送用のフォトニック回路(フィルタ、スプリッタ、共振器など)を実現する上で所望の光学特性を得ることを困難にするので、大きな問題である。
【0013】
▲3▼ 高Δのガラス膜の成膜において、下部電極85上に複数枚の基板87を置いてガラス膜を成膜した場合にも、ガラス膜を成膜した各基板87間の屈折率偏差が±0.9%、膜厚偏差が±9%程度に大きくなり、さらに問題がある。
【0014】
▲4▼ より高Δのガラス膜を実現するためには、複数のアルコレート系液体ソースを用いる必要があるが、これらの蒸気を十分に混合、反応させて各基板87面内及び各基板87間で均一な組成のガラス膜を得ることは難しい。
【0015】
一方、従来のプラズマCVD法による製造方法は、SiH4 ガスとNH3 ガス、あるいはSiH4 ガスとN2 Oガスの熱分解反応により、ガラス膜及び導波路内にSi−H基やN−H基が混入し、これら吸収基によって吸収される光の波長が通信用の波長帯に存在するために、光伝搬損失が増大するという問題がある。これらの吸収基はなかなか除去することが困難であり、結果的にガラス膜及び導波路の低損失化を難しくしている。また、OH基も混入するので、通信用の波長帯の光伝搬損失をさらに増大させている。
【0016】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、高比屈折率差で低損失な窒素添加ガラス膜及びそれを用いた導波路の製造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、高真空に排気されている反応室内の上部電極及び下部電極に高周波電圧を印加すると共に、これら上部電極及び下部電極を所定温度に加熱し、上記反応室内に基板を搬入して上記下部電極または上記上部電極に配置し、直列接続したメカニカルブースターポンプ(排気速度が8400l/min以上)とドライポンプ(排気速度が1200l/min以上)を使用しながら、上記反応室内に、複数のアルコレート系液体ソースが気化した所定流量(数sccm程度)の原料ガスを、該原料ガスの流量より大流量であり、かつ所定の混合比で混ぜたN2ガス(100sccm以上)及びO2ガス(400〜1500sccm)と共に供給し、上記反応室内の圧力が25〜40Paの範囲内となるように設定し、プラズマ雰囲気下で熱分解反応を行い、上記基板の表面に窒素添加ガラス膜を形成する窒素添加ガラス膜の製造方法である。
【0019】
請求項2の発明は、上記反応室内のガス供給口に、上記基板に上記各ガスを均一に拡散するための拡散板を設けた請求項1記載の窒素添加ガラス膜の製造方法である。
【0020】
請求項3の発明は、上記N2 ガス及びO2 ガスの混合比(N2 /O2)が4〜15である請求項1または2に記載の窒素添加ガラス膜の製造方法である。
【0021】
請求項4の発明は、上記複数のアルコレート系液体ソースは、SiO2 にGeO2 、あるいはSiO2にGeO2 及びP2 O5 とが添加される原料を用いる請求項1〜3いずれかに記載の窒素添加ガラス膜の製造方法である。
【0024】
請求項5の発明は、上記基板として石英ガラス基板を用いる請求項1〜4いずれかに記載の窒素添加ガラス膜の製造方法である。
【0025】
請求項6の発明は、上記窒素添加ガラス膜は、上記石英ガラス基板との比屈折率差が1%よりも大きい請求項5記載の窒素添加ガラス膜の製造方法である。
【0026】
請求項7の発明は、請求項1〜6いずれかに記載の製造方法を用いて、上記窒素添加ガラス膜を形成後、その窒素添加ガラス膜にフォトリソグラフィ、ドライエッチングを行って所定形状の窒素添加ガラス膜を形成し、その所定形状の窒素添加ガラス膜を低屈折率ガラス膜で覆う導波路の製造方法である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0030】
まず、本実施の形態に係る製造方法を用いて製造した導波路を図4及び図5で説明する。
【0031】
図4に示すように、導波路41は、石英ガラス基板42の表面に窒素添加ガラス膜を形成し、その窒素添加ガラス膜にフォトリソグラフィ、ドライエッチングを行ってスラブ状に形成し、スラブ状に形成したコアとなる窒素添加ガラス膜43をクラッドとなる低屈折率ガラス膜44で覆ったものである。導波路41は、スラブ導波路とも呼ばれる。
【0032】
また、図5に示すように、導波路51は、石英ガラス基板42の表面に窒素添加ガラス膜を形成し、その窒素添加ガラス膜にフォトリソグラフィ、ドライエッチングを行ってコアとなる断面略矩形状パターン52に形成し、そのパターン52と基板42の表面とを、低屈折率ガラス膜44で覆ったものである。導波路51は、埋め込み型導波路とも呼ばれる。
【0033】
窒素添加ガラス膜43、パターン52の構成材としては、例えば、SiO2 にGeO2 のみを添加したもの、あるいはSiO2 にGeO2 及びP2 O5 を添加したものを用いる。この場合、基板42とガラス膜43、基板42とパターン52との比屈折率差(Δ)が1%よりも大きくなるように、GeO2、あるいはGeO2 及びP2 O5 の添加量(図1で後述する液体ソース3,4,5が気化した原料ガスの流量)を調整する。低屈折率ガラス膜44の構成材としては、例えば、SiO2 、あるいはSiO2 にFを添加したものを用いる。
【0034】
次に、本実施の形態に係る製造方法に用いるCVD製造装置を説明する。
【0035】
図1に示すように、液体ソースプラズマCVD法により、窒素添加ガラス膜及びそれを用いた導波路を製造するCVD製造装置1は、反応容器(反応室)2と、反応室2内に、Si系ソース3,Ge系ソース4,P系ソース5で構成される複数のアルコレート系の液体ソースが気化した原料ガスを、所定の混合比で混ぜたN2 ガス6及びO2 ガス7と共に混合ガス8として供給する供給手段9と、反応室2内に搬入される前の石英ガラス基板42が一時収納されるクラス100のクリーンユニット10と、装置本体の全体を収納するクラス100のクリーンブース11とで主に構成される。
【0036】
本例では、Si系ソース3として[Si(OC2 H5 )4 ](TEOS)を、Ge系ソース4として[Ge(OCH3 )4 ](TMG)を、P系ソース5として[P(OCH3 )3 ](TMP)を使用した。
【0037】
供給手段9は、各ソース3,4,5をそれぞれ貯槽した各恒温槽と、図示しないN2 ガス供給源及びO2 ガス供給源と、各恒温槽と反応室2間を接続すると共にN2 ガス供給源及びO2 ガス供給源と反応室2間を接続するガス供給ライン12とで構成される。
【0038】
反応室2には、反応室2を高真空に排気する所定の排気速度を有する2セットの大容量排気装置13,13が接続される。各大容量排気装置13は、メカニカルブースターポンプ14とドライポンプ15とを直列接続して構成される。メカニカルブースターポンプ14としては、排気速度が8200l/min以上のものを使用し、ドライポンプ15としては、排気速度が1200l/min以上のものを使用する。
【0039】
反応室2内には、上部電極16及び下部電極17が所定間隔で上下に対向配置される。上部電極16及び下部電極17には、電極16,17間に高周波電圧を印加する高周波電源18が接続される。また、上部電極16及び下部電極17には、上部電極16及び下部電極17を加熱・昇温する図示しない加熱手段を接続してもよい。下部電極17上には反応室2内に搬入された基板42が複数枚配置される。
【0040】
反応室2内の上部電極16の下部には、同心の多重リングからなるガス噴出用のシャワー板(シャワー電極)19が設けられ、このシャワー板19にガス供給ライン12が接続される。シャワー板19には所定ピッチで同心円状に数百個のガス噴出しノズル(直径0.4mmφ)20が形成される。上部電極16の側面には、基板42上に均一なガラス膜を形成するための側面保護板21が設けられる。本例では、基板42の表面とシャワー板19の下面との距離を所定間隔sにしている。
【0041】
ガス供給ライン12は、反応室2内において、上部電極16の中心部を貫通するように設けられる。ガス供給ライン12の一端のガス供給口12aには、上部電極16とシャワー板19間に位置するように、基板42に各ガス(混合ガス8)を均一に拡散するための拡散板22が上部電極16と一体に設けられる。
【0042】
反応室2とクリーンユニット10間には、反応室2内外への基板42の搬入・搬出を気密に行うためのバルブやシャッターなどの開閉手段23が設けられる。クリーンユニット10には、クリーンユニット10内外への基板42の搬入・搬出を行うと共に、基板42に洗浄ガス24をシャワー状に吹き付けて基板42の洗浄を行うガスシャワー室25が設けられる。洗浄ガス24としては、例えば、N2 ガスを使用する。また、クリーンユニット10には、クリーンユニット10内を加熱・昇温する加熱手段26が設けられる。また、クリーンユニット10には、クリーンユニット10内を高真空に排気する図示しない排気装置を設けてもよい。
【0043】
次に、本実施の形態に係る窒素添加ガラス膜及び導波路の製造方法を説明する。
【0044】
まず、開閉手段23を閉じた状態で大容量排気装置13,13を稼働し、反応室2内を所定の圧力(真空度)、例えば、25〜40Paとなるように真空排気する。メカニカルブースターポンプ14としては、排気速度が8400l/min以上のものを使用し、ドライポンプ15としては、排気速度が1200l/min以上のものを使用する。
【0045】
排気速度が8400l/min以上のメカニカルブースターポンプ14を使用し、排気速度が1200/min以上のドライポンプ15を使用するのは、後述するように、反応室2内に原料ガスの流量より大流量のN2 ガス6及びO2 ガス7を供給するが、この際、反応室2内の真空度が低下し、窒素添加ガラス膜がポーラスなガラス膜になるのを抑えるためである。
【0046】
反応室2内の圧力を25〜40Paにしたのは、反応室2内の圧力が40Paより大きいと、窒素添加ガラス膜がポーラスなガラス膜になり、光伝搬損失の低損失化が難しくなるからである。また、反応室2内の圧力が25Pa未満であると、大容量排気装置13,13よりもさらに大容量の排気装置が必要となるため、排気装置のコストが非常に高くなると共に、N2 ガス6の使用量が増加するからである。
【0047】
これと並行して、高周波電源18により、電極16,17間に高周波電圧(例えば、周波数が13.56MHz、出力が1kW)を印加すると共に、上部電極16をMax.400℃(例えば、350℃)、下部電極17をMax.500℃(例えば、400℃)にまで加熱・昇温する。
【0048】
一方、ガスシャワー室25において各基板42を洗浄ガス24で洗浄し、洗浄後の各基板42をクリーンユニット10へ搬入し、加熱手段26によってクリーンユニット10内の温度を反応室2内の温度と同等(例えば、350〜400℃)に加熱・昇温する。このとき、開閉手段23を閉じた状態で図示しない排気装置を稼働し、クリーンユニット10内の真空度が反応室2内の真空度と同等になるまで真空排気するとよい。その後、開閉手段23を開放し、各基板42を反応室2内へ搬入して下部電極16上に載置し、開放手段23を再び閉じる。
【0049】
次に、アルコレート系の各液体ソース3,4,5が気化した蒸気からなる所定流量(数sccm程度)の原料ガスを、原料ガスの流量より大流量であり、かつ所定の混合比で混ぜたN2 ガス6及びO2 ガス7と共に、ガス供給ライン12で混合ガス8として反応室2内に供給する。
【0050】
N2 ガス6及びO2 ガス7の混合比(N2 /O2 )は、4〜15にする。N2 /O2 を4〜15にしたのは、窒素添加ガラス膜及び導波路の高Δを実現する点と、Si基、N−H基の発生を抑えて窒素添加ガラス膜及び導波路内にSi基、N−H基が混入するのを抑圧し、低損失特性を実現する点と、窒素添加ガラス膜及び導波路内へのOH基の混入を抑える点とを考慮したからである。
【0051】
すなわち、O2 ガス7の流量は、高真空、プラズマ雰囲気下において、各液体ソース3,4,5の蒸気からなる原料ガスの熱分解反応を十分に行わせ、酸素欠陥のない、かつOH基の混入の少ない窒素添加ガラス膜及び導波路を実現するために、100sccm以上にする必要がある。
【0052】
また、N2 ガス6の流量は、400〜1500sccmの範囲が好ましい。N2 ガス6の流量が400sccm未満であると、Nがガラス膜内に所望量だけ添加されず、高Δ化が得られなくなる。N2 ガス6の流量が1500sccmを超えると、ガラス膜中の酸素欠陥をまねき易くなる。そのために、N2 ガス6の流量は、400〜1500sccmにする必要がある。
【0053】
反応室2内に供給された混合ガス8は、拡散板22に吹き付けられ、上部電極16とシャワー板19間に区画形成された空間(キャビティ)に均一に拡散されるので、シャワー板19のガス噴出しノズル20から均一に噴出され、各基板42の表面に均一に拡散される。このとき、高真空、プラズマ雰囲気下の反応室2内で混合ガス8の熱分解反応が行われることで、各基板42上に均一な組成のコアとなる窒素添加ガラス膜43(図4参照)が形成(成膜)される。
【0054】
ガラス膜43を成膜した後、開閉手段23を閉じた状態でクリーンユニット10内の温度を反応室2内と同等にする。このとき、クリーンユニット10内の真空度を反応室2内と同等にするとよい。この状態で開閉手段23を開放し、各基板42を反応室2からクリーンユニット10へ搬出する。各基板42の搬出後、再び開閉手段23を閉じ、ガスシャワー室25において各基板42を洗浄ガス24で洗浄し、洗浄後の各基板42をクリーンルーム10外へ搬出する。
【0055】
ここで、窒素添加ガラス膜43を成膜した各基板42を、1000℃よりも高い温度で熱処理してもよい。その後、ガラス膜43にフォトリソグラフィ、ドライエッチングを行って所定形状のガラス膜を形成し、所定形状のガラス膜をクラッドとなる低屈折率ガラス膜44(図4及び図5参照)で覆うと、スラブ導波路41、あるいは埋め込み型導波路51が得られる。さらに、スラブ導波路41、あるいは埋め込み型導波路51を、1000℃よりも高い温度で熱処理してもよい。
【0056】
低屈折率ガラス膜44は、例えば、再び装置1を使用し、反応室2内に液体ソース3が気化した原料ガスとO2 ガス7とを供給することで、ガラス膜43と同様にして形成できる。
【0057】
次に、以上のようにして製造したスラブ導波路41の特性を測定した。以下の説明では、主にスラブ導波路41について説明するが、埋め込み型導波路についても同様である。
【0058】
図2は、N2 /O2 を様々に変えて製造したスラブ導波路41の比屈折率差とN2 /O2 との関係を、横軸をN2 /O2 にとり、縦軸を比屈折率差Δ(%)にとって示した図である。
【0059】
製造条件は、高周波電源18の出力を600Wに保ち、上部電極16及び下部電極17をそれぞれ350℃及び400℃に加熱し、メカニカルブースターポンプ14の排気速度を8400l/min、ドライポンプ15の排気速度を1200l/min、反応室2内の圧力を35Paとした。ガラス膜43の組成は、Nを添加したSiO2 −GeO2 −P2 O5 ガラス膜である。ただし、N2 /O2 が0の場合は、基板42上にNが添加されていないSiO2 −GeO2 −P2 O5 ガラス膜が形成される。
【0060】
TEOS3,TMG4,TMP5の蒸気の流量を、それぞれ6,0.8,0.8sccmとして製造したスラブ導波路41の測定結果を図2では実線で示し、TEOS3,TMG4,TMP5の蒸気の流量を、それぞれ6,1.8,0.8sccmとして製造したスラブ導波路41の測定結果を図2では点線で示した。
【0061】
図2に示すように、N2 /O2 が大きくなるにつれてSiO2 −GeO2 −P2 O5 ガラス膜内にNが多く添加され、スラブ導波路41のΔが大きくなることがわかる。スラブ導波路41のΔは、Nが添加されない場合に比して最大で約2.5倍も大きくすることができた。また、N2 /O2 を4〜15にすれば、スラブ導波路41のΔの値は2〜3.5%程度を得ることができた。
【0062】
従来の製造方法では、石英ガラス基板上にSiO2 −GeO2 −P2 O5 ガラス膜を形成してΔが3%程度のスラブ導波路を実現しようとすると、GeO2 の添加量を20mol%以上添加しなければならない。このようにGeO2 を高濃度に添加すると、石英ガラス基板とSiO2 −GeO2 −P2 O5 ガラス膜との熱膨張係数や軟化温度のミスマッチングが大きくなり、石英ガラス基板が応力によって反りを生じたり、光学的には偏光依存性を生じたりするなどの問題を起こす。
【0063】
これに対し、本実施の形態に係る製造方法で製造したスラブ導波路41は、Nが添加されているので、図2の実線と点線を比較すればわかるように、GeO2 の添加量(TMG4の流量)を少なくしても高Δになり、従来のような問題が起きにくい。また、石英ガラス基板が応力によって反りを生じにくいために、導波路の表面を平坦に保つことができ、その上面や端面に半導体レーザーや受光素子を高寸法精度で実装することができる。P2 O5 の添加量を少なくしても、同様の作用効果が得られる。
【0064】
続いて、スラブ導波路41の損失特性を測定した。
【0065】
図3は、N2 /O2 を様々に変えて製造したスラブ導波路41の光伝搬損失及び比屈折率差とN2 /O2 との関係を、横軸をN2 /O2 にとり、左縦軸を比屈折率差Δ(%)にとり、右縦軸を光伝搬損失(dB/cm)にとって示した図である。測定は、波長1550nm、TEモードで行った。図3中の点線が光伝搬損失とN2 /O2 との関係を示し、図中の実線がΔとN2 /O2 との関係を示す。
【0066】
測定したスラブ導波路41は、TEOS3,TMG4,TMP5の蒸気の流量を、それぞれ6,0.8,0.8sccmとして製造したものであり、その他の製造条件は図2の場合と同じである。ガラス膜43の厚さは約5μmであり、ガラス膜43の組成は、Nを添加したSiO2 −GeO2 −P2 O5 ガラス膜である。
【0067】
図3に示すように、N2 /O2 を増大していくと、スラブ導波路41のΔを大きくすることができ、しかも光伝搬損失がそれほど増えないことがわかる。すなわち、スラブ導波路41は、Δが3%近い値で光伝搬損失が0.01dB/cm程度の低損失値であり、従来の製造方法で製造したスラブ導波路の損失値(Δ3%で0.1dB/cm)よりも十分に低い損失であった。
【0068】
次に、窒素添加ガラス膜43の屈折率特性及び膜厚特性を測定した。
【0069】
屈折率特性及び膜厚特性を測定しやすくするために、石英ガラス基板42の代わりに、直径4インチのSi基板を3枚使用し、上述した製造方法により、これら3枚のSi基板上に窒素添加ガラス膜43を形成した。その結果、ガラス膜43の屈折率偏差は±0.01%、膜厚偏差は±1.4%であった。また、ガラス膜43を成膜した各Si基板間の屈折率偏差は±0.02%、膜厚偏差は±2.1%であり、従来(ガラス膜を成膜した各基板間の屈折率偏差が±0.9%、膜厚偏差が±9%程度)に比し、大幅に改善することができた。
【0070】
また、ガラス膜43の中のパーティクル(不純物粒子)数(サイズが1〜3μmのパーティクル数:3個、サイズが3〜5μmのパーティクル数:2個、サイズが5μm以上のパーティクル数:2個)も、従来のパーティクル数(32個)の半分以下に低減することができた。
【0071】
このように、本実施の形態に係る製造方法によれば、反応室2内に、複数のアルコレート系液体ソース3,4,5が気化した原料ガスを、原料ガスの流量より大流量であり、かつ所定の混合比で混ぜたN2 ガス6及びO2 ガス7と共に、混合ガス8として供給し、高真空、プラズマ雰囲気下で熱分解反応を行うことで、Si−H基やN−H基、OH基の混入が極めて少ない窒素添加ガラス膜43及びそれを用いた導波路41,51を容易に製造できる。
【0072】
特に、N2 ガス6及びO2 ガス7の混合比(N2 /O2 )を4〜15としているので、高比屈折率差(高Δ)で低損失なガラス膜43及び導波路41,51を製造できる。また、ガラス膜43及び導波路41,51の屈折率及び膜厚の均一化を達成できる。
【0073】
本実施の形態では、拡散板22により、反応室2内に供給された混合ガス8が基板42の表面に均一に拡散されるので、ガラス膜43及び導波路41,51の屈折率及び膜厚のさらなる均一化を達成できる。
【0074】
反応室2内に大流量のN2 ガス6を流すと、ドライポンプ15の寿命を大幅に延ばすこともできる。従来、ドライポンプ15は、液体ソース3,4,5等の排気ガスでモータや回転部分などが腐食したり、各部品内に高分子等の排気物が付着して目づまりなどを起こして6ヶ月程度で故障を生じたり、寿命がきたりしていたが、本実施の形態では、大流量のN2 ガス6で各部品が保護されるので、これら各部品の故障を減らし、ドライポンプ15の寿命を大幅に長くできる。
【0075】
また、反応室2内に大流量のN2 ガス6及びO2 ガス7を流すと、ガス噴出しノズル20がパーティクルによる目づまりを起こすことがなくなり、その結果、再現性よくガラス膜43を形成でき、かつガス噴出しノズル20へのパーティクルの付着を抑えることができる。
【0076】
大流量のN2 ガス6及びO2 ガス7を所定の真空度に保った状態で排気するためには、大容量排気及びパージ用ガスを使用しないと、反応室2内を所定の圧力に保って窒素添加ガラス膜を成膜できない。
【0077】
本実施の形態では、メカニカルブースターポンプ14とドライポンプ15を直列接続し、さらにメカニカルブースターポンプ14の排気速度を8400l/min以上とし、ドライポンプ15の排気速度を1200/min以上としているので、反応室2内を所定の高い真空度に保持して緻密なガラス膜43及び導波路41,51を形成できる。また、大流量のN2 ガス6及びO2 ガス7を流しつつ、大容量排気装置(メカニカルブースターポンプ14及びドライポンプ15)13で排気するので、ガラス膜43及び導波路41,51にパーティクルが混入しにくく、低損失なガラス膜43及び導波路41,51を製造できる。
【0078】
導波路41,51は、ガラス膜43の石英ガラス基板42との比屈折率差が1%よりも大きいので、これを用いて作製した導波路型光部品の超小型化が可能となる。
【0079】
さらに、窒素添加ガラス膜43を成膜した基板42、及び導波路41,51を1000℃よりも高い温度で熱処理すれば、より一層の低損失なガラス膜43及び導波路41,51を製造できる。しかも、ガラス膜43及び導波路41,51内には窒素が添加されているので、高温度で熱処理しても基板42の反りを小さく抑えることができる。
【0080】
特に、埋め込み型導波路51は、スラブ導波路41に比べて光の閉じ込め効果が高いので、超低損失化、超高Δ化、超小型化を図ることができ、それを用いた光部品に応用できる。
【0081】
第二の実施の形態を説明する。
【0082】
図6に示すように、CVD装置61は、反応室2内において、ガス供給ライン12を下部電極17の中心部を貫通するように設け、下部電極17とシャワー板19間に位置するように、拡散板22を下部電極17と一体に設けたものである。装置61のその他の構成は、図1の装置1と同じである。
【0083】
この装置61を用いて図4及び図5のガラス膜43及び導波路41,51を製造するには、上部電極16の下面に基板42を複数枚貼り付けるなどして載置する他は、上述した製造方法と同様にすればよい。
【0084】
装置61を使用すれば、基板42が反応室2内の上方に載置されているので、ガラス膜43内にパーティクルが混入しにくく、装置1を使用するのに比べれば、パーティクルが少なくて欠陥がより少ない一層低損失なガラス膜43及び導波路41,51を製造できる。
【0085】
第三の実施の形態を説明する。
【0086】
図7に示すように、CVD装置71は、反応室2の近傍に基板42を一時収納する予備室72を設け、その予備室72に予備室72内を高真空に排気する排気装置(例えば、ドライポンプ)73を設けたものである。予備室72と反応室2間は連通部74で連通され、連通部74には連通部74を気密に開閉するための開閉手段23が設けられる。予備室72内には、予備室72内を加熱・昇温する図示しない加熱手段を設けてもよい。
【0087】
装置71には、予備室72外から、ガスシャワー室25、予備室72、連通部74、反応室2までの基板42の搬送を行う搬送機構75が設けられる。装置71のその他の構成は、図1の装置1と同じである。
【0088】
この装置71を用いて図4及び図5のガラス膜43及び導波路41,51を製造するには、予備室72から反応室2への基板42の搬入の際、あるいは反応室2から予備室72への基板42の搬出の際、排気装置73により、予備室72の真空度を反応室2の真空度と同等にすればよい。その他の製造方法は、上述した製造方法と同様にする。
【0089】
装置71を使用すれば、反応室2への基板42の出し入れを高真空に保持して行えるので、装置1を使用するのに比べれば、より低損失なガラス膜43及び導波路41,51を製造でき、生産性を高めることができる。
【0090】
上記実施の形態では、基板42の表面にガラス膜43を形成する例で説明したが、基板42の表面に、基板42との比屈折率差が−0.5%であり、Fを添加したSiO2 ガラス膜(SiO2 ガラス膜より低屈折率のガラス膜)を予め形成してもよい。
【0091】
Fを添加したSiO2 ガラス膜は、例えば、ガラス膜43を形成する前の工程において、図1の装置1を使用し、反応室2内に、液体ソース3が気化したガス及びC2 F6 ガスからなる原料ガスと、O2 ガス7とを供給することで形成できる。ガラス膜43を形成する前の工程において、装置1と同様の装置を使用して形成してもよい。
【0092】
これにより、Fが添加されたSiO2ガラス膜の表面に形成されるガラス膜43や、ガラス膜43の表面に形成される低屈折率ガラス膜44の低屈折率制御用添加物、例えば、GeO2やP2O5の添加量をさらに一層減らすことができる。したがって、基板42、ガラス膜43及び低屈折率ガラス膜44の熱膨張係数や軟化温度のミスマッチングを小さくすることができる。
【0093】
石英ガラス基板42の表面に窒素添加ガラス膜43を形成する代わりに、窒素を添加したSiO2 に、Ge、P、Ti、B、F、Ta、Snなどのドーパントを少なくとも一種添加した窒素添加ガラス膜を形成してもよい。また、窒素を添加したSiO2 に希土類元素を少なくとも1種添加した窒素添加ガラス膜や、窒素を添加したSiO2 に金属材料や半導体材料を添加した窒素添加ガラス膜を形成してもよい。
【0094】
基板としては、石英ガラス基板42を用いた例で説明したが、多成分系ガラス基板、半導体基板(例えば、Si、GaAs、InPなど)、強誘電体基板、磁性材料基板等を用いることができる。この場合、これらの基板の表面には、成膜したいガラス膜よりも屈折率が低いガラス膜(例えば、上述のFを添加したSiO2 ガラス膜)を予め形成しておけばよい。
【0095】
また、高周波電源18の周波数は、13.56MHzに限定されず、それよりもさらに高い、例えば、マイクロ波の周波数(例えば、2.4GHz)でもよい。
【0096】
上部電極16及び下部電極17の加熱温度は、100〜800℃の範囲であればよい。上部電極16及び下部電極17の加熱方法は、抵抗加熱以外に、赤外線加熱でもよい。
【0097】
大容量排気装置13,13は2セットに限定されず、2セットより多くてもよい。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば、高比屈折率差で低損失な窒素添加ガラス膜及びそれを用いた導波路を製造できるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る製造方法に用いるCVD製造装置の一例を示す概略図である。
【図2】本実施の形態に係る製造方法で製造したスラブ導波路の比屈折率差とN2 /O2 との関係を示す図である。
【図3】本実施の形態に係る製造方法で製造したスラブ導波路の光伝搬損失及び比屈折率差とN2 /O2 との関係を示す図である。
【図4】本実施の形態に係る製造方法で製造したスラブ導波路の断面図である。
【図5】本実施の形態に係る製造方法で製造した埋め込み型導波路の断面図である。
【図6】本実施の形態に係る製造方法に用いるプラズマCVD製造装置の一例を示す概略図である。
【図7】本実施の形態に係る製造方法に用いるプラズマCVD製造装置の一例を示す概略図である。
【図8】従来の製造方法に用いるCVD製造装置を示す概略図である。
【図9】従来の製造方法で製造したスラブ導波路及び埋め込み型導波路の損失特性を示す図である。
【符号の説明】
1 CVD装置
2 反応室
3,4,5 アルコレート系液体ソース
6 N2 ガス
7 O2 ガス
16 上部電極
17 下部電極
18 高周波電源
22 拡散板
42 石英ガラス(基板)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a glass film and a method for manufacturing a waveguide using the same, and more particularly to a nitrogen-added glass film having a high relative refractive index difference and a low loss and a method for manufacturing a waveguide using the same.
[0002]
[Prior art]
As a conventional manufacturing method, there is a method of manufacturing a glass film and a waveguide using the same by a liquid source plasma CVD method using the
[0003]
Specifically, the reaction vessel (reaction chamber) 82 is evacuated to high vacuum by the exhaust devices 83, 83, and a high frequency power source is supplied to the upper electrode 84 and the lower electrode 85 that are vertically opposed to each other in the reaction chamber 82 at a predetermined interval. A high-frequency voltage (for example, a frequency of 13.56 MHz and an output of 1 kW) is applied by 86, and the upper electrode 84 and the lower electrode 85 are set to predetermined temperatures (upper electrode: Max. 400 ° C., lower electrode: Max. 500 ° C.). Heat to.
[0004]
In this state, a plurality of
[0005]
The mixed
[0006]
At this time, a thermal decomposition reaction of the mixed
[0007]
On the other hand, as a conventional manufacturing method, SiH Four Gas and NH Three Gas or SiH Four Gas and N 2 There is also a method of manufacturing a nitrogen-added glass film and a waveguide using the same by a plasma CVD method using O gas.
[0008]
The prior art document information related to the invention of this application includes the following.
[0009]
[Patent Document 1]
JP 2001-348236 A
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, the manufacturing method by the conventional liquid source plasma CVD method has the following problems.
[0011]
{Circle around (1)} When a slab waveguide is formed by increasing the refractive index of the glass film formed on the
[0012]
(2) Further, as Δ increases, the refractive index deviation and film thickness deviation of the glass film tend to increase. When Δ is 3%, the refractive index deviation is ± 0.6% and the film thickness deviation is about ±±. It will be 7%. That is, it is difficult to form a uniform glass film. The increase in refractive index deviation and film thickness deviation is to obtain desired optical characteristics in realizing a photonic circuit (filter, splitter, resonator, etc.) for wavelength division multiplex transmission in which the wavelength and phase are precisely controlled. It is a big problem because it makes it difficult.
[0013]
(3) In the formation of a high Δ glass film, even when a plurality of
[0014]
(4) In order to realize a glass film having a higher Δ, it is necessary to use a plurality of alcoholate-based liquid sources. However, these vapors are sufficiently mixed and reacted so that the surface of each
[0015]
On the other hand, the conventional plasma CVD method is SiH. Four Gas and NH Three Gas or SiH Four Gas and N 2 Due to the thermal decomposition reaction of O gas, Si—H groups and N—H groups are mixed in the glass film and the waveguide, and the wavelength of light absorbed by these absorbing groups exists in the wavelength band for communication. There is a problem that optical propagation loss increases. These absorbing groups are difficult to remove, and as a result, it is difficult to reduce the loss of the glass film and the waveguide. In addition, since OH groups are also mixed, the optical propagation loss in the communication wavelength band is further increased.
[0016]
Accordingly, an object of the present invention is to solve the above problems and provide a nitrogen-added glass film having a high relative refractive index difference and a low loss and a method for manufacturing a waveguide using the same.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
The present invention was devised to achieve the above object, and the invention of
[0019]
[0020]
[0021]
[0024]
[0025]
[0026]
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
DESCRIPTION OF EXEMPLARY EMBODIMENTS Hereinafter, preferred embodiments of the invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0030]
First, a waveguide manufactured using the manufacturing method according to the present embodiment will be described with reference to FIGS.
[0031]
As shown in FIG. 4, the waveguide 41 is formed in a slab shape by forming a nitrogen-added glass film on the surface of the
[0032]
Further, as shown in FIG. 5, the waveguide 51 is formed by forming a nitrogen-added glass film on the surface of the
[0033]
As a constituent material of the nitrogen-added glass film 43 and the pattern 52, for example, SiO 2 GeO 2 That only added, or SiO 2 GeO 2 And P 2 O Five The one to which is added is used. In this case, the GeO is set so that the relative refractive index difference (Δ) between the
[0034]
Next, a CVD manufacturing apparatus used for the manufacturing method according to the present embodiment will be described.
[0035]
As shown in FIG. 1, a
[0036]
In this example, [Si (OC 2 H Five ) Four ] (TEOS) as a Ge-based source 4 [Ge (OCH Three ) Four ] (TMG) as P source 5 [P (OCH Three ) Three ] (TMP) was used.
[0037]
The supply means 9 includes a thermostatic chamber for storing the
[0038]
Connected to the
[0039]
In the
[0040]
Below the
[0041]
The
[0042]
Between the
[0043]
Next, a method for manufacturing a nitrogen-added glass film and a waveguide according to the present embodiment will be described.
[0044]
First, the large-
[0045]
The
[0046]
The reason why the pressure in the
[0047]
In parallel with this, a high frequency voltage (for example, a frequency of 13.56 MHz and an output of 1 kW) is applied between the
[0048]
On the other hand, each
[0049]
Next, a raw material gas having a predetermined flow rate (about several sccm) made of vapor vaporized from the alcoholate
[0050]
N 2 Gas 6 and O 2 Mixing ratio of gas 7 (N 2 / O 2 ) Is 4-15. N 2 /
[0051]
That is, O 2 The flow rate of the
[0052]
N 2 The flow rate of the
[0053]
The
[0054]
After the glass film 43 is formed, the temperature in the
[0055]
Here, each
[0056]
For example, the low refractive index glass film 44 is formed by using the
[0057]
Next, the characteristics of the slab waveguide 41 manufactured as described above were measured. In the following description, the slab waveguide 41 will be mainly described, but the same applies to the buried waveguide.
[0058]
FIG. 2 shows N 2 / O 2 The relative refractive index difference and N of the slab waveguide 41 manufactured by changing variously 2 / O 2 The horizontal axis is N 2 / O 2 FIG. 5 is a diagram showing the relative refractive index difference Δ (%) on the vertical axis.
[0059]
The manufacturing conditions are as follows: the output of the high
[0060]
The measurement results of the slab waveguide 41 manufactured with TEOS3, TMG4, and TMP5 steam flow rates of 6, 0.8, and 0.8 sccm, respectively, are indicated by solid lines in FIG. The measurement results of the slab waveguide 41 manufactured as 6, 1.8, and 0.8 sccm, respectively, are shown by dotted lines in FIG.
[0061]
As shown in FIG. 2 / O 2 As the value of SiO increases 2 -GeO 2 -P 2 O Five It can be seen that a large amount of N is added to the glass film, and Δ of the slab waveguide 41 is increased. The Δ of the slab waveguide 41 could be increased up to about 2.5 times as compared with the case where N is not added. N 2 / O 2 If the value is 4 to 15, the value of Δ of the slab waveguide 41 can be about 2 to 3.5%.
[0062]
In the conventional manufacturing method, SiO2 is formed on a quartz glass substrate. 2 -GeO 2 -P 2 O Five When a glass film is formed to realize a slab waveguide having a Δ of about 3%, GeO 2 The addition amount of 20 mol% or more must be added. Thus GeO 2 When high concentration is added, quartz glass substrate and SiO 2 -GeO 2 -P 2 O Five Mismatching between the thermal expansion coefficient and the softening temperature with the glass film increases, causing problems such as the quartz glass substrate being warped by stress and optically polarization dependent.
[0063]
On the other hand, in the slab waveguide 41 manufactured by the manufacturing method according to the present embodiment, since N is added, as can be understood by comparing the solid line and the dotted line in FIG. 2 Even if the addition amount of TMG4 (flow rate of TMG4) is reduced, the Δ becomes high, and the conventional problem hardly occurs. In addition, since the quartz glass substrate does not easily warp due to stress, the surface of the waveguide can be kept flat, and a semiconductor laser or a light receiving element can be mounted with high dimensional accuracy on the upper surface or end surface thereof. P 2 O Five Even if the addition amount is reduced, the same effect can be obtained.
[0064]
Subsequently, the loss characteristic of the slab waveguide 41 was measured.
[0065]
FIG. 3 shows N 2 / O 2 Propagation loss and relative refractive index difference and N of the slab waveguide 41 manufactured by variously changing 2 / O 2 The horizontal axis is N 2 / O 2 FIG. 5 is a graph showing the relative refractive index difference Δ (%) on the left vertical axis and the light propagation loss (dB / cm) on the right vertical axis. The measurement was performed at a wavelength of 1550 nm and a TE mode. The dotted line in FIG. 2 / O 2 The solid line in the figure shows Δ and N 2 / O 2 Shows the relationship.
[0066]
The measured slab waveguide 41 is manufactured by setting the vapor flow rates of TEOS3, TMG4, and TMP5 to 6, 0.8, and 0.8 sccm, respectively, and other manufacturing conditions are the same as those in FIG. The thickness of the glass film 43 is about 5 μm, and the composition of the glass film 43 is SiO with N added. 2 -GeO 2 -P 2 O Five It is a glass film.
[0067]
As shown in FIG. 2 / O 2 As is increased, Δ of the slab waveguide 41 can be increased, and the light propagation loss does not increase so much. That is, the slab waveguide 41 is a low loss value with a value of Δ being close to 3% and an optical propagation loss of about 0.01 dB / cm, and the loss value of a slab waveguide manufactured by a conventional manufacturing method (0 at Δ3% of 0). Loss of .1 dB / cm).
[0068]
Next, the refractive index characteristics and film thickness characteristics of the nitrogen-added glass film 43 were measured.
[0069]
In order to make it easy to measure the refractive index characteristics and the film thickness characteristics, three Si substrates having a diameter of 4 inches are used in place of the
[0070]
The number of particles (impurity particles) in the glass film 43 (number of particles having a size of 1 to 3 μm: 3, number of particles having a size of 3 to 5 μm: 2 and number of particles having a size of 5 μm or more: 2) Also, it was possible to reduce it to less than half of the conventional number of particles (32).
[0071]
Thus, according to the manufacturing method according to the present embodiment, the raw material gas vaporized by the plurality of alcoholate
[0072]
In particular, N 2 Gas 6 and O 2 Mixing ratio of gas 7 (N 2 / O 2 ) Of 4 to 15, the glass film 43 and the waveguides 41 and 51 having a high relative refractive index difference (high Δ) and low loss can be manufactured. Further, the refractive index and film thickness of the glass film 43 and the waveguides 41 and 51 can be made uniform.
[0073]
In the present embodiment, the
[0074]
A large flow of N in the
[0075]
In addition, a large flow rate of N in the
[0076]
Large flow rate N 2 Gas 6 and O 2 In order to evacuate the
[0077]
In this embodiment, the
[0078]
Since the relative refractive index difference between the glass film 43 and the
[0079]
Furthermore, if the
[0080]
In particular, since the embedded waveguide 51 has a higher light confinement effect than the slab waveguide 41, it is possible to achieve an ultra-low loss, an ultra-high Δ, and an ultra-small size. Can be applied.
[0081]
A second embodiment will be described.
[0082]
As shown in FIG. 6, in the
[0083]
In order to manufacture the glass film 43 and the waveguides 41 and 51 of FIGS. 4 and 5 using this apparatus 61, the above-described method is the same as that described above except that a plurality of
[0084]
If the apparatus 61 is used, since the
[0085]
A third embodiment will be described.
[0086]
As shown in FIG. 7, the
[0087]
The
[0088]
In order to manufacture the glass film 43 and the waveguides 41 and 51 of FIGS. 4 and 5 using this
[0089]
If the
[0090]
In the above embodiment, the glass film 43 is formed on the surface of the
[0091]
SiO with F added 2 For the glass film, for example, in the process before forming the glass film 43, the
[0092]
As a result, SiO added with F 2 On the surface of the glass film The glass film 43 to be formed, On the surface of the glass film 43 Additive for controlling the low refractive index of the low refractive index glass film 44 to be formed, for example, GeO 2 Or P 2 O 5 Can be further reduced. Therefore, the mismatch of the thermal expansion coefficient and softening temperature of the
[0093]
Instead of forming the nitrogen-added glass film 43 on the surface of the
[0094]
Although the example using the
[0095]
The frequency of the high-
[0096]
The heating temperature of the
[0097]
The large-
[0098]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, according to the present invention, an excellent effect that a nitrogen-added glass film having a high relative refractive index difference and a low loss and a waveguide using the same can be produced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing an example of a CVD manufacturing apparatus used in a manufacturing method according to the present embodiment.
FIG. 2 shows the relative refractive index difference and N of a slab waveguide manufactured by the manufacturing method according to the present embodiment. 2 / O 2 It is a figure which shows the relationship.
FIG. 3 shows the light propagation loss and relative refractive index difference of the slab waveguide manufactured by the manufacturing method according to the present embodiment, and N 2 / O 2 It is a figure which shows the relationship.
FIG. 4 is a cross-sectional view of a slab waveguide manufactured by the manufacturing method according to the present embodiment.
FIG. 5 is a cross-sectional view of an embedded waveguide manufactured by the manufacturing method according to the present embodiment.
FIG. 6 is a schematic view showing an example of a plasma CVD manufacturing apparatus used in the manufacturing method according to the present embodiment.
FIG. 7 is a schematic view showing an example of a plasma CVD manufacturing apparatus used in the manufacturing method according to the present embodiment.
FIG. 8 is a schematic view showing a CVD manufacturing apparatus used in a conventional manufacturing method.
FIG. 9 is a diagram showing loss characteristics of a slab waveguide and a buried waveguide manufactured by a conventional manufacturing method.
[Explanation of symbols]
1 CVD equipment
2 reaction chamber
3,4,5 alcoholate liquid source
6 N 2 gas
7 O 2 gas
16 Upper electrode
17 Lower electrode
18 High frequency power supply
22 Diffuser
42 Quartz glass (substrate)
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