JP4378984B2 - 酵母によるカダベリンの製造方法 - Google Patents
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本発明は、細胞表面にリジン脱炭酸酵素を有する酵母を用いて、リジンを脱炭酸することによりカダベリンを生成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、リジンを微量のテトラリン過酸化物を含むシクロヘキサノール中で煮沸することによりカダベリンが得られることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら大量のエネルギーおよび有機溶媒が必要であるうえに、生成効率が非常に低い(36%)。また、カダベリンは生体内に普遍的に存在する生体アミンであり、その生合成系が解明されつつあり(例えば、非特許文献2参照)、さらにリジンを脱炭酸することによりカダベリンを生成するエシェリシア・コリ(Escherichia coli)由来のリジン脱炭酸酵素遺伝子が知られている(例えば、非特許文献3参照)。
【0003】
最近、カダベリンの製造方法として、上記のリジン脱炭酸酵素を用いた方法が発見され(特許文献1)、石油化学に頼らない方法として注目されている。しかしながら、カダベリンの製造について実際的な製造技術は確立されておらず、効率よく、より温和な条件下でカダベリンを製造する方法の開発が望まれている。
【0004】
ところで酵母はバイオテクノロジー産業にとって重要な真核生物であり、アルコール発酵に代表される醸造工業、あるいは、遺伝子組換え技術を用いて有用物質を生産、分泌するための宿主として用いられている。
【0005】
そこで酵母にリジン脱炭酸酵素を分泌させれば、効率的にカダベリンを製造できる可能性が考えられる。
【0006】
しかし、例えばリジン脱炭酸酵素を分泌させるよりも、酵母の細胞表層に固定化させれば、より効率的にカダベリン製造が可能となると考えられる。最近になり、酵母の細胞表層に任意のタンパク質を局在する技術が確立されている(例えば、非特許文献4参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2002-223771
【0008】
【非特許文献1】
須山正,金尾清造;アミノ酸の脱炭酸(第4報)薬学雑誌,vol.85(6),P.531-533(1965)
【0009】
【非特許文献2】
Celia white tabor and Herbert tabor;Microbiological Reviews,vol.49,P.81-99(1985)
【0010】
【非特許文献3】
Shi-yuanmeng andGeorge N. Bennett;Journal of Bacteriology,vol.174, P.2659-2669(1992)
【0011】
【非特許文献4】
植田、田中ら、Applied and EnvironmentalMicrobiology, 63: 1362-1366 (1997)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明では、酵母細胞の表層にリジン脱炭酸酵素を局在させ、効率的にカダベリンを製造することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、リジン脱炭酸酵素のN末端側に分泌シグナル、C末端側に細胞膜付着シグナルを有する細胞表層局在タンパク質のC末端部分配列を融合させたタンパク質を発現することによってリジン脱炭酸酵素を細胞表層に局在化した酵母とリジンとを反応させる工程を含む、カダベリンの製造方法に関する。
【0016】
好ましくは、前記リジン脱炭酸酵素がエシェリシア・コリ(Escherichia coli)由来のリジン脱炭酸酵素である(配列番号2)。
【0019】
本発明は、さらに、リジン脱炭酸酵素を細胞表層に有する酵母とリジンとを反応させる工程を含む、カダベリンの製造方法に関する。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は、分泌シグナル配列、リジン脱炭酸酵素の構造遺伝子配列、及び細胞膜付着シグナルを有する細胞表層局在タンパク質の一部をコードする配列をこの順で有するDNAであって、リジン脱炭酸酵素を細胞表層に発現し得るDNAを有する酵母を使用することを特徴とする。
【0021】
分泌シグナルは、一般に細胞外(ペリプラズムも含む)に分泌されるタンパク質(分泌性タンパク質)のN-末端に結合している、疎水性に富んだアミノ酸を多く含むアミノ酸配列であり、通常、分泌性タンパク質が細胞内から細胞膜を通過して細胞外へ分泌される際に除去される。
【0022】
本発明においては、リジン脱炭酸酵素を酵母の細胞外に分泌(移動)させることができる分泌シグナルであれば、どのような分泌シグナルでも用いられ、起源は問わない。例えば、分泌シグナル配列としては、酵母のα-またはa-アグルチニンのシグナル配列、グルコアミラーゼの分泌シグナル(配列番号1)等が好適に用いられる。リジン脱炭酸酵素の活性に影響を与えないのであれば、分泌シグナルの一部または全部がリジン脱炭酸酵素のN-末端に残ってもよい。
【0023】
細胞表層局在タンパク質は、酵母の細胞表層に固定され、細胞表層に存在するタンパク質をいう。例えば、性凝集タンパク質であるα-またはa-アグルチニンが挙げられる。このようなタンパク質は、分泌シグナルを有する点で分泌タンパク質と同様であるが、GPIアンカーを介して細胞膜に固定されて輸送される点で分泌タンパク質とは異なる。細胞表層局在タンパク質はC末端にGPIアンカー付着認識シグナルを有しており、そのシグナルはC末端から一部の領域が選択的に切断されて、新たにできたC末端部分でGPIと結合して、このタンパク質にGPIアンカーが形成される。前記GPIアンカーとは、前記新たにできたC末端部分付近の領域(前記領域は、細胞膜付着シグナルの一種であるグリコシルフォスファチジルイノシトール付着シグナルである)とそこに結合したGPIより構成される部位である。このGPIアンカーにより、このタンパク質は細胞膜に固定され、その後、PI-PLCにより、GPIアンカーの根元部(リン脂質部分)が切断され、細胞壁に組み込まれ細胞表層に固定され、細胞表層に局在する。
【0024】
ここで、GPIとは、グリコシルホスファチジルイノシトール(glycosylphosphatidylinositol(GPI))と呼ばれるエタノールアミンリン酸-6マンノースα1-2マンノースα1-6マンノースα1-4グルコサミンα1-6イノシトールリン脂質を基本構造とする糖脂質をいい、PI-PLCとは、ホスファチジルイノシトール依存性ホスホリパーゼCをいう。なお、このGPIだけをGPIアンカーと呼ばれることもある。
【0025】
細胞表層局在タンパク質の一部をコードする配列とは、酵母の細胞表面に局在されるタンパク質(例えばα-またはa-アグルチニン)の一部をコードする配列をいい、主にC末端部分をコードする配列をいうが、細胞壁ドメインとGPIアンカー付着認識シグナルを有し、リジン脱炭酸酵素の活性に悪影響を与えなければ、どのような配列でもよい。好適には、α-アグルチニンのC末端から320番目までのアミノ酸の配列をコードする配列が用いられる。このアミノ酸配列中には4個所の糖鎖結合部位がある。GPIアンカーがPI-PLCで切断された後に、この糖鎖と細胞壁を構成する多糖類とが共有結合することにより、α-アグルチニンのC末端配列部分が細胞壁と結合して保持されるので、特に有用である。
【0026】
GPIアンカーシグナル配列とは、GPIが細胞表層局在タンパク質と結合する際に認識される配列であり、通常、細胞表層局在タンパク質のC末端あるいはその近傍に位置する配列である。酵母のα-アグルチニン配列のC末端部分をコードする配列が好適に用いられる。上記α-アグルチニンのC末端から320番目までのアミノ酸の配列をコードする配列の3’末端側には、GPIアンカーシグナル配列をコードする配列が含まれるので、このC末端から320番目までのアミノ酸の配列をコードする配列が有用である(配列番号3)。
【0027】
本発明でいうリジン脱炭酸酵素とは、アミノ酸の一種であるリジンから二酸化炭素を除去することによりカダベリンを生成し得る酵素をいい、このような活性を有していれば起源は問わない。
【0028】
好ましくは微生物由来のものが使用できる。
【0029】
このような微生物由来のリジン脱炭酸酵素としては、バシラス・ハロドゥランス(Bacillus halodurans)、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)、エシェリシア・コリ(Escherichia coli)、セレノモナス・ルミナンチウム(Selenomonas ruminantium)、ビブリオ・コレラ(Vibrio cholerae)、ビブリオ・パラヘモリティカス(Vibrio parahaemolyticus)、ストレプトマイセス・コエリカーラ(Streptomyces coelicolor)、ストレプトマイセス・ピロサス(Streptomyces pilosus)、エイケネラ・コロデンス(Eikenella corrodens)、イユバクテリウム・アシダミノフィルム(Eubacterium acidaminophilum)、サルモネラ・ティフィムリウム(Salmonella typhimurium)、ハフニア・アルベイ(Hafnia alvei)、ナイセリア・メニンギチデス(Neisseria meningitidis)、テルモプラズマ・アシドフィルム(Thermoplasma acidophilum)またはピロコッカス・アビシ(Pyrococcus abyssi)等由来が挙げられる。
【0030】
特に好ましくは、エシェリシア・コリ(Escherichia coli)由来のものである。
【0031】
リジン脱炭酸酵素遺伝子をクローニングする方法に特に制限はない。既知の遺伝子情報に基づき、PCR(polymerase chain reaction)法を用いて必要な遺伝領域を増幅取得する方法、既知の遺伝子情報に基づきゲノムライブラリーやcDNAライブラリーより相同性や酵素活性を指標としてクローニングする方法などが挙げられる。本発明においては、これらの遺伝子は、遺伝的多形性などによる変異型も含む。なお、遺伝的多形性とは、遺伝子上の自然突然変異により遺伝子の塩基配列が一部変化しているものをいう。例えばE.coli K12株の染色体DNAよりPCR法を用いて、リジン脱炭酸酵素をコードする遺伝子であるcadA遺伝子をクローニングする。この際使用する染色体DNAはE.coli由来であればどの菌株由来でもよい。
【0032】
分泌シグナル配列、リジン脱炭酸酵素の構造遺伝子配列、及びGPIアンカー付着シグナルを有する細胞表層局在タンパク質の一部をコードする配列をこの順で有するDNAの合成は、当業者には周知の技術である。例えば、分泌シグナルとリジン脱炭酸酵素の構造遺伝子との結合は、部位特異的突然変異法を用いて行うことができ、正確な分泌シグナルの切断と活性のあるリジン脱炭酸酵素が発現できる。さらにこの配列と、細胞表層局在タンパク質の一部をコードする配列及びGPIアンカー付着シグナル配列とを結合すればよい。結合は、適切な制限酵素、リンカー等を用いて行うことができる。
【0033】
本発明のDNAはプラスミドの形態であることが望ましい。DNA取得の簡易化の点からは、大腸菌とのシャトルベクターであることが好ましい。本発明のDNAの出発材料としては、例えば、酵母の2μmプラスミドの複製開始点(Ori)とColE1の複製開始点を有しており、また、酵母選択マーカー(例えば、薬剤耐性遺伝子、TRP、LEU2等)および大腸菌の選択マーカー(薬剤耐性遺伝子等)を有することがさらに好ましい。また、リジン脱炭酸酵素構造遺伝子を発現させるために、この遺伝子の発現を調節するオペレーター、プロモーター、ターミネーター、エンハンサー等のいわゆる調節配列をも含んでいることが望ましい。例えば、GAPDH(グリセルアルデヒド3’-リン酸デヒドロゲナーゼ)プロモーターおよびGAPDHターミネーターが挙げられる。
【0034】
本発明の発現ベクターは、通常酵母で利用する発現ベクターに前記リジン脱炭酸酵素遺伝子を導入することにより得ることができる。上記発現ベクターの好適な例として、例えば、pICAS1(Murai et al., Appl.Environ. Microbiol., 64,4857-4861(1998))、pCAS1(Murai et al., Appl.Environ. Microbiol.,64,4857-4861(1998))等を挙げることができる。なおpICAS1は染色体挿入型、pCAS1はマルチコピー型のベクターである。
【0035】
本発明のリジン脱炭酸酵素を細胞表層に有する酵母は、本発明のDNAを酵母に導入することにより得られる。DNAの導入とは、酵母の中にDNAを導入し、発現させることを意味する。DNAの導入は、形質転換、形質導入、トランスフェクション、コトランスフェクション、エレクトロポレーション等の方法があり、具体的には、例えば、酢酸リチウムを用いる方法、プロトプラスト法等がある。得られた形質転換体の培養方法もまたすでに公知であり、例えば、「M.D. Rose et al.,"Methods In Yeast Genetics",Cold SpringHarborLaboratoryPress (1990)」等に記載されている。
【0036】
本発明の発現ベクターを導入する酵母として、好ましくはサッカロマイセス(Saccharomyces)属である。
【0037】
より好ましくは、サッカロマイセス・セレビセ(Saccharomyces celevisiae)である。
【0038】
導入されるDNAは、プラスミドの形態で、あるいは宿主の遺伝子に挿入して、または宿主の遺伝子と相同組換えを起こして染色体に取り込まれてもよい。
【0039】
DNAが導入された酵母は、選択マーカー(例えばTRP)で選択される。リジン脱炭酸酵素が細胞表層に固定されていることは、抗リジン脱炭酸酵素抗体とFITC標識抗体を用いる免疫抗体法で確認し得る。
【0040】
リジン脱炭酸酵素によるリジンからカダベリンへの変換は、上記のようにして得られる細胞表層にリジン脱炭酸酵素を有する酵母を、リジンに接触させることによって行うことができる。
【0041】
好ましくは、L−リジンである。
【0042】
前記酵母とリジンの反応は水溶液中で行うことができる。
【0043】
反応溶液中のリジンの濃度については、特に制限はない。
【0044】
リジン脱炭酸酵素が活性型になるために必要な補酵素、ピリドキサルリン酸の存在下で反応を行う。
【0045】
反応溶液中のピリドキサルリン酸の濃度については、特に制限はない。
【0046】
反応温度は、通常、28〜55℃、好ましくは40℃前後である。
【0047】
反応pHは、通常、5〜8、好ましくは、約6である。
【0048】
反応には静置または攪拌のいずれの方法も採用し得る。
【0049】
反応時間は、使用する酵素活性、基質濃度などの条件によって異なるが、通常、1〜72時間である。また、反応は、リジンを供給しながら連続的に行ってもよい。
【0050】
【実施例】
実施例1、2、比較例1
(1)表層局在用ベクターの作製
本発明の、リジン脱炭酸酵素を酵母細胞表層に局在し得る発現ベクターを作製するために、E.coliのリジン脱炭酸酵素遺伝子(cadA)のクローニングを行った。
【0051】
cadA遺伝子を含むプラスミドpHS10を鋳型にして、cadA遺伝子の全長をプライマー(配列番号4,5)を用いて、PCRで増幅する。PCR用プライマーにはBglII切断部位とNcoI切断部位がそれぞれ付加されている。
【0052】
この増幅断片をBglIIおよびNcoIにより切断後、pICAS1、pCAS1のBglII/NcoI切断部位に導入し、リジン脱炭酸酵素表層局在用ベクターpICAS1-cadA、pCAS1-cadAを作製した(図1)。
【0053】
(2)酵母Saccharomyces cerevisiaeの形質転換 (1)のようにして得られたpICAS1-cadA、pCAS1-cadAを酵母Saccharomyces cerevisiaeに形質転換した。形質転換は酢酸リチウム法により行った。この際、pICAS1-cadAに関しては、制限酵素XbaIで切断することにより一本鎖にした後、形質転換を行った。
【0054】
発現ベクターを導入した酵母細胞を、トリプトファン非添加培地上で培養することにより、トリプトファン非要求性の形質転換体が得られた。
【0055】
トリプトファン非要求性の形質転換体への目的のDNA導入の確認は、pICAS1-cadAに関してはゲノム単離後PCRにより、pCAS1-cadAに関しては形質転換体よりプラスミドを単離し、再度大腸菌に形質転換し、そこから再びプラスミドを単離することにより確認した。
【0056】
(3)蛍光抗体染色による細胞表層局在の確認 形質転換体の表層にリジン脱炭酸酵素が局在されていることの確認を蛍光抗体標識法により行った。一次抗体としてcadA抗体、二次抗体としてAlexa FluorTM488 goatanti-mouse IgG(H+L)conjugate抗体を使用したところ、pICAS1-cadAおよびpCAS1-cadAを持つ形質転換体では、細胞表層に蛍光が見られたが、コントロールとしてcadA遺伝子を持たないpCAS1を形質転換した株では蛍光が見られなかった。このことから、目的どおり、cadAの細胞表層局在が成功した。
【0057】
(4)リジン脱炭酸酵素表層局在酵母の活性確認 (2)のようにして得られた表層局在酵母のリジン脱炭酸活性の確認を行った。pICAS1-cadAおよびpCAS1-cadAを持つ形質転換体をトリプトファン非添加の完全培地10mL中に植菌し、30℃にて約24時間培養した。
【0058】
得られた培養液を遠心することにより菌体のみを回収した後、10mLのリン酸バッファーで洗浄し、残存していた培地成分を完全に除いた。その後菌体を、500μlのリン酸バッファーに懸濁した。
【0059】
上記菌体懸濁液50μl、100μlを取り、反応溶液1ml(50mM リン酸バッファー(pH5.7)、50mM リジン一塩酸塩、0.1mM ピリドキサルリン酸)中に混和し、37℃にて、一晩振とうさせながら反応させた。
【0060】
反応終了後の溶液を、リジン脱炭酸活性測定の定法に従って行った(左右田健次,味園春雄,生化学実験講座,vol.11上,P.179-191(1976))。その結果を表1に示した。
【0061】
【表1】
【0062】
この結果、pCAS1-cadAをもつ形質転換体において、カダベリンの生成が確認できた。しかしながら、pICAS1-cadAをもつ形質転換体に関してはカダベリン生成が確認できなかった。
【0063】
【発明の効果】
本発明の発現ベクターを導入した酵母は、リジン脱炭酸酵素を活性をもったまま細胞表層に局在することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】リジン脱炭酸酵素、細胞表層局在用発現ベクターpICAS1-cadAのフィジカルマップを示す図である。
【図2】リジン脱炭酸酵素、細胞表層局在用発現ベクターpCAS1-cadAのフィジカルマップを示す図である。
【配列表】
Claims (6)
- リジン脱炭酸酵素のN末端側に分泌シグナル、C末端側に細胞膜付着シグナルを有する細胞表層局在タンパク質のC末端部分配列を融合させたタンパク質を発現することによってリジン脱炭酸酵素を細胞表層に局在化した酵母とリジンとを反応させる工程を含む、カダベリンの製造方法。
- 前記リジン脱炭酸酵素がエシェリヒア・コリ由来である、請求項1に記載のカダベリンの製造方法。
- 前記細胞膜付着シグナルがグリコシルフォスファチジルイノシトール付着シグナルである、請求項1または2に記載のカダベリンの製造方法。
- 前記細胞膜付着シグナルを有する細胞表層局在タンパク質のC末端部分配列が、α−アグルチニンのC末端から320番目までのアミノ酸配列を含む、請求項1〜3のいずれかに記載のカダベリンの製造方法。
- 前記酵母がサッカロマイセス・セレビセ(Saccharomyces cerevisiae)である、請求項1〜4のいずれかに記載のカダベリンの製造方法。
- 前記酵母とリジンとを反応させる工程が、ピリドキサルリン酸の存在下で反応させる工程である、請求項1〜5のいずれかに記載のカダベリンの製造方法。
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