JP4377123B2 - 皮膚外用剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水との共存下で不安定な水溶性アスコルビン酸誘導体であるL−アスコルビン酸−2−リン酸塩を安定に保つことのできる皮膚外用剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
L−アスコルビン酸−2−リン酸塩は、メラニン生成抑制、抗酸化性、ラジカルスカベンジ能、コラーゲン合成の促進等の高い有用性が認められることから、肌のしみやそばかすの治療や予防、こじわの予防、肌に潤いを与える等の様々な目的で各種皮膚外用剤組成物に配合されている。
【0003】
L−アスコルビン酸−2−リン酸塩は水との共存下で酸化、pHの変化、微生物等の影響を受けやすく、その結果、L−アスコルビン酸−2−リン酸塩が分解する等の問題が発生し、それにより系の外観が黄変化したり、変臭を伴ったりするといった問題が生じてしまい、使用時まで系の状態を一定に保ち、L−アスコルビン酸−2−リン酸塩を安定に保つことは困難であるのが現状であった。
【0004】
このような問題を解決するために、従来から金属封鎖剤や防腐剤、pH調整剤等の安定剤を配合して、L−アスコルビン酸−2−リン酸塩を安定に保つ工夫が行われてきた。
【0005】
しかしながら、上記の解決方法では、特に変色、変臭という点では満足のいくものが得られず、また、安定に保つためには安定剤の配合量を大幅に増やす必要があることから、肌への負担が大きく、使用感も劣るものとなってしまい、改善が求められていた。
【0006】
一方で、安定剤の配合を増やすことなく改善できる方法として、L−アスコルビン酸−2−リン酸塩を凍結乾燥するといった方法が挙げられる(特開平10−130124)。しかしながら、L−アスコルビン酸−2−リン酸塩は非常に吸湿性が強いために、凍結乾燥後、空気中の水分を含んでしまい、変色、変臭や溶解性の悪化を招くことがしばしばあること、高い吸湿性ゆえ、比較的高い配合量での凍結乾燥が製造上困難であるケースがあった。さらに、これらの現象を防ぐために糖アルコールを添加する方法が用いられるが、糖アルコール自体にも吸湿性を有するために、L−アスコルビン酸−2−リン酸塩を凍結乾燥する上では十分なものではなかった。
【0007】
また、低吸湿性のオリゴ糖のみを用い凍結乾燥を行うと(特開2002−000248)、凍結乾燥物の収縮が激しく、脆く割れ・カケが起りやすいという欠点があり、商品価値を大きく損ねることがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、水溶性アスコルビン酸誘導体であるL−アスコルビン酸−2−リン酸塩が水との共存下で不安定であるという課題を解決するとともに、成形性、保形性に優れ、適度な固さを保ち輸送途上で割れ・カケ等が起こりにくく、吸湿等の影響によるL−アスコルビン酸−2−リン酸塩の劣化・収縮がなく、安定性に優れ、使用時に容易に水等で溶解することができる皮膚外用剤組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、皮膚外用剤組成物において、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、水との共存下で不安定な水溶性アスコルビン酸誘導体であるL−アスコルビン酸−2−リン酸塩を、糖アルコールと低吸湿性のオリゴ糖及び水溶性高分子と混合した水溶液とし、凍結乾燥を行うことにより、使用時まで安定に保つことができることを見出した。
【0010】
また、この皮膚外用剤組成物は、成形性、保形性に優れ、適度な固さを保ち輸送途上で割れ・カケ等が起こりにくく、吸湿等の影響による組成物の収縮及び、L−アスコルビン酸−2−リン酸塩の劣化がなく、安定性に優れ、使用時に容易に水等で溶解することができるといった特徴を有する。
【0011】
すなわち、本発明の皮膚外用剤組成物は、つぎの成分(a)〜(d)を配合した水溶液を混合し凍結乾燥して得られ、使用時に水又は化粧水等で溶解して使用することを特徴とする。
(a)L−アスコルビン酸−2−リン酸塩
(b)低吸湿性のオリゴ糖
(c)糖アルコール
(d)水溶性高分子
【0012】
本発明の皮膚外用剤組成物は、成分配合比が、(a)/(b+c)=1.0〜4.0(重量比)であり、かつ、(b)/(c)=1.0〜4.0(重量比)であることを特徴とする。
【0013】
本発明の皮膚外用剤組成物は、好ましくは上記成分中、(b)の低吸湿性のオリゴ糖がラフィノース、ラクトース、トレハロースから選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とする。
【0014】
本発明の皮膚外用剤組成物は、好ましくは上記成分中、(c)の糖アルコールがマンニトールであることを特徴とする。
【0015】
本発明の皮膚外用剤組成物は、好ましくは上記成分中、(d)の水溶性高分子がヒドロキシエチルセルロース及び/又はヒアルロン酸ナトリウムであることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の皮膚外用剤組成物に用いられる各成分について具体的に説明する。
【0017】
成分(a)のL−アスコルビン酸−2−リン酸塩としては、L−アスコルビン酸−2−リン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸カリウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸カルシウム、L−アスコルビン酸−2−リン酸アンモニウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明においては、目的に応じて、これらL−アスコルビン酸−2−リン酸塩の一種又は二種以上を適宜組み合わせて用いることができる。この中でも、水溶性及び凍結乾燥後の性状形成の点からL−アスコルビン酸−2−リン酸のマグネシウム塩であるリン酸L−アスコルビルマグネシウム及び/又はナトリウム塩であるリン酸L−アスコルビルナトリウムが好ましい。
【0018】
L−アスコルビン酸−2−リン酸塩の配合量は凍結乾燥組成物全量中30.0%以上80.0%未満(重量%)が好ましい。L−アスコルビン酸−2−リン酸塩の配合量がこの範囲であれば、固形物の成形性、保形性、溶解性において良好なものが得られる。
【0019】
成分(b)でいう低吸湿性のオリゴ糖とは、単糖や2種類以上の単糖が二個から十個結合した糖類の中で低吸湿性のものをいう。低吸湿性とは、40℃相対湿度75%の環境下に7日間放置し、その後重量の増加分を測定し、下記式により本発明で規定する吸湿度が3%以下のものをいう。具体的にはマルトース、ラクトース、セロビオース、メリビオース、スクロース、トレハロース、ラフィノース、α−シクロデキストリン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの中でも吸湿度が0.1%以下のものが好ましく、具体的にはラクトース、トレハロース、ラフィノースが挙げられる。
吸湿度(%)=〔増加した重量(g)/サンプル重量(g)〕×100
【0020】
これら低吸湿性のオリゴ糖を用い凍結乾燥を行うと、吸湿性がほとんどないため、凍結乾燥後において空気中の水分を吸うことがほとんどない。このため、凍結乾燥後の経日安定性が向上する。
【0021】
成分(c)の糖アルコールとしては、四価の糖アルコールであるエリスリトール、五価の糖アルコールであるアラビトール、キシリトール、リビトール、六価の糖アルコールであるガラクチトール、グリシトール、マンニトール、七価の糖アルコールであるセドペヘプチトール、ベルセイトール、ボレミトール、糖アルコール無水物であるスチラシトール、ポリガリトール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。目的に応じてこれら糖アルコールの一種又は二種以上を適宜組み合わせて用いることができる。この中でも五価及び六価の糖アルコールが好ましく、さらには六価の糖アルコールであるマンニトールが最も好ましい。
【0022】
成分(a)L−アスコルビン酸−2−リン酸塩と、成分(b)低吸湿性のオリゴ糖と成分(c)の糖アルコールの合計配合量の配合比は(a)/(b+c)=1.0〜4.0(重量比)であることが好ましく、さらには2.0〜3.0(重量比)であることが好ましい。この範囲を超えて(a)を多く配合すると、固形物の成形がうまくいかず、逆に(b+c)の合計配合量を多くすると、凍結乾燥後の溶解性が低下してしまう。
【0023】
また、(b)と(c)の配合比は(b)/(c)=1.0〜4.0(重量比)であることが好ましく、さらには1.0〜2.0(重量比)であることが好ましい。この範囲より(b)が少なくなり、(c)が多くなると、凍結乾燥部の吸湿性が増加し溶解性が低下し、高温保存下において収縮が起こってしまう。また、逆にこの範囲より(b)が多くなり、(c)が少なくなると、凍結乾燥部の強度が低下し、輸送時等において割れ・カケといった現象が生じるといった耐衝撃性に問題が発生する。
【0024】
成分(d)の水溶性高分子は、特に制約はなく、その起源も、天然系、半合成系、合成系のいずれであっても良い。
【0025】
水溶性高分子としては、ローストビーンガム、グアーガム、クインシードガム、タラガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、ファーセレラン、アラビアガム、トラガカントガム、カラヤガム、ペクチン、澱粉、寒天、サンザンガム、プルラン、ヒアルロン酸ナトリウム、コラーゲン、カードラン、ジェランガム、キサンタンガム、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、シェラック、キチン/キトサン、カルボキシビニルポリマー、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタアクリレート、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸ソーダ、マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリピニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、あるいはこれらの共重合体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これら水溶性高分子は、酸化、メチル化、カルボキシメチル化、ヒドロキシブチル化、ヒドロキシエチル化、りん酸化、カルボキシメチルヒドロキシエチル化、エチル化、カチオン化、水素添加、架橋などを施したものでも同様の効果を得ることができる。これら水溶性高分子は一種又は二種以上を適宜組み合せて用いることができる。
【0026】
これら水溶性高分子を凍結乾燥に用いた場合、水分を除去した後に皮膚外用剤組成物の内部に水溶性高分子物質が残存する。そして、これが粉体同士の結合剤の作用をするためと考えられ、固形物の保形性が向上する。
【0027】
この中でも、凍結乾燥後の保形性の点から、ヒドロキシエチルセルロース及び/又はヒアルロン酸ナトリウムが好ましい。
【0028】
本発明で用いられる水溶性高分子の配合量は凍結乾燥組成物全量中0.0001〜5.0重量%が好ましく、さらには0.001〜1.0重量%が好ましい。0.0001重量%未満では、凍結乾燥後の固形物の保形性が十分に得られず、また、5.0重量%を超えて配合すると、凍結乾燥後の固形物の溶解性が低下してしまう。
【0029】
本発明の固形皮膚外用剤組成物は、上記の成分(a)〜(d)を含有する混合水溶液を、凍結乾燥することによって得ることができる。より具体的には例えば以下のように製造される。
【0030】
成分(a)〜(d)を溶解し、凍結乾燥用の溶液を調節する。調整後の溶液を容器に一定量充填し、ゴム栓を半打栓して凍結乾燥機の棚上に並べる。その後、凍結乾燥機を稼働させて棚温を−30〜−40℃まで冷却し溶液を凍結し、真空ポンプにより乾燥庫を減圧して一次乾燥、ニ次乾燥を行う。乾燥時の棚温の設定は、−40〜35℃の範囲とし、そのときの乾燥庫内の真空度は0.01〜0.1Torrの範囲となるように調節する。乾燥の終了は、乾燥庫内の真空度の変化により確認する。乾燥終了後、容器内を窒素又は空気で置換して封栓を行い、乾燥庫より取り出す。
【0031】
本発明における皮膚外用剤組成物は、皮膚外用剤及び化粧料の基剤として他の成分と併用して使用することが好ましい。つまり水又は化粧水の水溶液に溶解させてから使用することが好ましい。
【0032】
本発明に使用できる成分としては本発明の効果を損わない質的、量的範囲で上記以外の任意の成分を配合することができ、化粧料に通常配合される成分、例えば、乳化剤、油性成分、界面活性剤、保湿剤、酸化防止剤、防腐剤、香料、各種ビタミン剤、着色剤、増粘剤、紫外線吸収剤、薬効成分、無機塩類等を配合することができる。
【0033】
(実施例)
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲が実施例によって何等限定されるものでないことはもちろんである。
【0034】
(製造方法)
表1及び表2に示す成分及び精製水を室温にて混合し、ガラス瓶に充填後、凍結乾燥し、製品を得た(表中組成は凍結後の組成を示す。)。配合量は重量%、配合比は重量比である。
【0035】
(評価項目)
得られた製品について、成形性、溶解性、高温安定性、耐衝撃性について評価した。評価は以下の基準で行った。得られた結果を表1、表2に併記する。
【0036】
成形性
凍結乾燥直後の形状、収縮の有無、ひび割れの有無を目視で確認し、凍結乾燥の成形性を評価した。
◎:均一に乾燥できており、収縮やひび割れがみられない。
○:均一に乾燥はできているが、収縮、ひび割れが僅かにみられる。もしくは僅かに乾燥にムラがみられるが、収縮、ひび割れはみられない。
△:僅かに乾燥にムラがみられ、収縮、ひび割れが僅かにみられる。
×:乾燥にムラがみられ、かなりの収縮、ひび割れがみられる。
【0037】
溶解性
凍結乾燥後の調合品に精製水を加え、そのときの溶解性を評価した。
◎:10秒以下で完全に溶解し、溶け残りもない。
○:溶解に10〜60秒を要するが、完全に溶解し、溶け残りもない。
△:溶解に60秒以上かかるが、完全に溶解し、溶け残りもない。
×:60秒以上振っても完全溶解せず、溶け残りがある。
【0038】
高温安定性
凍結乾燥後の調合品を50℃の高温槽で1ヶ月間保存したときの、形状の変化及び溶解性を評価した。
◎:ほとんど形状の変化がなく、溶解性も保存前とほぼ同等である。
○:若干の収縮がみられるが、溶解性は保存前とほぼ同等である。
△:若干の収縮がみられ、溶解性が保存前と比較してやや劣り、溶け残りが生じる。
×:大きな収縮がみられ、ほとんど溶解しない。
【0039】
耐衝撃性
ガラス瓶に充填された凍結乾燥品を上下に1分間振とうさせ、そのときの割れやカケを評価した。
◎:ほとんど割れ、カケはみられない。
○:一部にカケがみられる程度で、形状は保持されている。
△:全体にヒビが入り、やや大きなカケが生じる。
×:全体的に大きな割れが生じ、原型をとどめていない。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
実施例1、実施例2及び実施例3は、成分(a)、成分(b)、成分(c)及び成分(d)が好ましい量的範囲で配合されているので、成形性、溶解性、高温安定性、耐衝撃性のいずれにも優れた凍結乾燥品を得ることができ、L−アスコルビン酸−2−リン酸塩を含有しながら経日的な変臭・変色、べたつき感、刺激性のない安全性、使用性に優れた皮膚外用剤組成物を提供することができた。このようにしてなる皮膚外用剤組成物は、使用時に水又は化粧水で溶解して使用される。
【0043】
比較例1は、成分(b)の低吸湿性のオリゴ糖が配合されていないので、溶解度、高温安定性に劣り、比較例2は、成分(c)の糖アルコールが配合されていないので、耐衝撃性に劣り、比較例3は、成分(d)の水溶性高分子が配合されていないので、成形性、高温安定性に劣り、比較例4、比較例5、比較例6及び比較例7は、成分(a)(b)(c)(d)のいずれもが配合されているが、成分(b)と(c)が好ましい量的限定の外にあるため、成形性、溶解性、高温安定性、耐衝撃性のいずれかの効果が減殺された。
【0044】
実施例4
以下に示す成分及び精製水を室温にて混合し、ガラス瓶に充填後、凍結乾燥し、製品を得た。
(表中組成は凍結後の組成を示す。)
L−アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウム 75.0重量%
ラフィノース 12.5重量%
D−マンニトール 12.0重量%
ヒアルロン酸ナトリウム 0.1重量%
銅クロロフィリンナトリウム 0.05重量%
植物抽出物 0.35重量%
【0045】
実施例5
(1)〜(6)及び(10)の水相成分及び(7)〜(9)の油相成分をそれぞれ80℃に加熱溶解し均一化した後、油相を水相に添加しホモミキサーで乳化する。冷却後、凍結乾燥を行う。
(1)ショ糖モノステアリン酸エステル 4.0重量%
(2)L−アスコルビン酸−2−リン酸ナトリウム 8.0重量%
(3)D−マンニトール 2.0重量%
(4)ラクトース 3.0重量%
(5)ヒドロキシエチルセルロース 0.1重量%
(6)銅クロロフィリンナトリウム 0.0025重量%
(7)ミリスチン酸ミリスチル 5.0重量%
(8)ステアリン酸 12.0重量%
(9)オクチルドデカノール 2.0重量%
(10)精製水 残量
【0046】
実施例4及び実施例5で得られた凍結乾燥品は成形性、溶解性、高温安定性、耐衝撃性に優れたものであり、L−アスコルビン酸−2−リン酸塩を含有しながら経日的な変臭・変色、べたつき感、刺激性のない、安全性、使用性に優れた皮膚外用剤を提供することができた。
【0047】
【発明の効果】
本発明は、上述のように、使用時に水又は化粧水で溶解する皮膚外用剤組成物において、
(a)L−アスコルビン酸−2−リン酸塩
(b)低吸湿性のオリゴ糖
(c)糖アルコール
(d)水溶性高分子
を配合した水溶液を混合し、凍結乾燥することで、成形性、溶解性、高温安定性、耐衝撃性に優れた凍結乾燥品を得ることができ、L−アスコルビン酸−2−リン酸塩を含有しながら経日的な変臭・変色、べたつき感、刺激性のない安全性、使用性に優れた皮膚外用剤組成物を提供することができる。
Claims (4)
- つぎの成分(a)〜(d)を成分比が(a)/(b+c)=1.0〜4.0(重量比)であり、かつ、(b)/(c)=1.0〜4.0(重量比)になるように配合した水溶液を混合し凍結乾燥して得られ、使用時に水又は化粧水で溶解して使用することを特徴とする皮膚外用剤組成物。
(a)L−アスコルビン酸−2−リン酸塩
(b)低吸湿性のオリゴ糖
(c)糖アルコール
(d)水溶性高分子 - 成分(b)の低吸湿性のオリゴ糖がラフィノース、ラクトース、トレハロースから選ばれる一種又は二種以上である請求項1に記載の皮膚外用剤組成物。
- 成分(c)の糖アルコールがマンニトールである請求項1又は請求項2に記載の皮膚外用剤組成物。
- 成分(d)の水溶性高分子がヒドロキシエチルセルロース及び/又はヒアルロン酸ナトリウムである請求項1、請求項2又は請求項3に記載の皮膚外用剤組成物。
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