JP4376164B2 - 弾性表面波素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は高周波帯域において高い耐電力性を示すことのできる電極構造を有する弾性表面波素子の製造方法に関する。
弾性表面波素子は機械的振動エネルギーが固体表面付近にのみ集中して伝播する弾性表面波を利用した電子部品であり、フィルタ、共振器またはデュプレクサなどを構成するために用いられる。
近年、携帯電話などの移動体通信端末の小型化及び軽量化が急速に進んでおり、これらの移動体通信端末に実装される電子部品の小型化が要求されている。
弾性表面波素子は、圧電性基板の表面上に、導電性材料からなる一対のくし歯状電極(IDT(インタディジタルトランスデューサ)電極)のくし歯の部分を、互い違いに並べて配置する構成を有している。このような単純な構造を有する弾性表面波素子は移動体通信端末に実装されるフィルタ、共振器またはデュプレクサを小型化するために非常に適した素子である。
従来の弾性表面波素子のくし歯状電極部の形成方法として、特許文献1に記載されているように電極となるAl膜の上に積層されたレジスト層をパターニングした後、イオンミリングによってエッチングするという方法がある。
または特許文献2に記載されているように、リフトオフ用のレジスト層に電極膜の形状の凹部をパターニングして、この凹部内に電極膜をスパッタまたは蒸着法によって成膜するという方法がある。なお、特許文献2では電極膜の両側部に被覆電極膜を形成し、この被覆電極膜によってストレスマイグレーションによる電極膜におけるヒロックを抑制し、電気的特性を向上させている。
特開平6−045288号公報(第2頁、第3頁、図1、図2) 特開2002−26886号公報(第4頁、第5頁、第3図から第6図)
図22および図23は特許文献1に開示された弾性表面波素子の電極の製造方法を示す模式的な断面図である。
まず、図22に示されるように圧電性基板の上に電極層となるAl膜1をスパッタ法や蒸着法を用いて成膜し、Al膜1の上にレジスト層Rを積層してこのレジスト層を電極層の形状にパターニングする。次に、図23に示されるように、Al膜1をイオンミリングによってエッチングしてAl電極2を形成する。
ここで、レジスト層Rの膜厚は8000Å程度、Al膜1の膜厚は1000Å程度あり、レジスト層Rの膜厚が非常に厚くなっている。このため、このレジスト層RをマスクとしてAl膜1をイオンミリングでエッチングするときに、レジスト層がミリング粒子の侵入を妨げて、Al膜の正確なエッチングを妨げることがある。また、レジスト層RにAl膜1の削りかすが再付着してバリ3が形成される。Al電極2の形成後にレジスト層Rを除去する。しかし、バリ3をレジスト層Rと同時に除去することはできないので、レジスト層Rを除去したときに、バリ3がAl電極2上に倒れ落ちてAl電極2がショートするという問題が生じる。
図24ないし図28は特許文献2に開示された弾性表面波素子の電極の製造方法を示す模式的な断面図である。
まず、図24に示されるように圧電性基板5の上にレジストを積層し、露光現像して電極部形成のためのレジストパターン11を形成する。レジストパターン11のレジスト除去部11aは下拡がりのテーパー形状の断面を有している。次に、図25に示される工程では、レジストパターン11の上からTiからなる下層電極層6とAlからなる上層電極層7を蒸着法によって成膜する。さらに図26に示す工程では、スパッタ法を用いて下層電極層6と上層電極層7の露出面にTiNからなる被覆電極膜8を成膜する。次に、図27に示されるように、被覆電極膜8の上面をエッチングして除去したのちレジストパターン11を剥離すると図28に示される構造の電極が得られる。
このように、特許文献2に示される弾性表面波素子の製造方法は、被覆電極膜8を成膜するために蒸着成膜工程とスパッタ成膜工程を必要とし、工数の増加を招いていた。
本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、電極間の短絡のないくし歯状電極部を確実に形成し、同時にくし歯状電極部の両側部を保護する側壁層を容易に形成することのできる弾性表面波素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の弾性表面波素子の製造方法は以下の工程を有することを特徴とするものである。
(a)圧電性基板の上に導電層を成膜する工程と、
(b)前記導電層の上にストッパー層を形成する工程と、
(c)前記ストッパー層の上にマスク層を形成し、前記ストッパー層で止まるように前記マスク層を部分的に除去して、前記マスク層をくし歯状電極部と同型の平面形状にパターン形成する工程と、
(d)前記マスク層をマスクとして、イオンミリング法を用いて前記ストッパー層と前記導電層を削ってくし歯状電極部を形成し、前記くし歯状電極部の側面に前記マスク層の材料を含む第1側壁層を形成する工程。
本発明では圧電性基板の上に成膜された前記導電層をイオンミリング法を用いて削ることによりくし歯状電極部を形成する。イオンミリング法によって前記導電層を削ると前記くし歯状電極部の側面に前記マスク層の材料が付着し、第1側壁層が形成される。このように、本発明では前記導電層のエッチングと前記第1側壁層の形成を同時に行なうことができる。
くし歯状電極部の側面が前記第1側壁層で覆われると、くし歯状電極部を構成する原子の流動が抑えられるのでストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーションが低減し、くし歯状電極部の表面に突起や窪みが発生することが抑制される。つまり、弾性表面波素子の耐電力性などの電気的特性が向上する。
また、くし歯状電極部の側面が前記第1側壁層で覆われることにより、くし歯状電極部が腐食しにくくなり薬剤耐性が向上する。さらに、くし歯状電極部の酸化を抑制することもできる。
また、本発明では前記マスク層の膜厚をレジスト層に比べて薄くすることができる。膜厚の薄い本発明のマスク層はイオンミリング時のミリング粒子の侵入がしやすく、導電層の正確なエッチングを可能にする。すなわち、くし歯状電極部の微細なパターンを正確に加工することができる。また、前記導電層の削りかすが前記マスク層に再付着する程度も低く、くし歯状電極部が短絡することも防止できる。
本発明では前記マスク層の膜厚は前記導電層の膜厚の1/20倍から1倍の範囲であることが好ましい。
本発明では、前記(c)工程において、前記マスク層を反応性イオンエッチング(RIE)法を用いてパターン形成することが好ましい。
前記ストッパー層は例えばCr、Al、Ni、Ptのいずれか1種または2種以上を用いて形成する。基本的には、CFガスを用いたRIEによるエッチング速度が前記マスク層の前記エッチング速度よりも遅い材料を用いることが好ましい。
なお、前記(c)工程において、反応性イオンエッチング(RIE)法を用いると、レジストフォトリソグラフィーを用いて前記マスク層のパターンを形成しても、前記マスク層を正確にパターン形成することができる。
なお、前記(d)工程の後に、前記マスク層を除去する工程を有することが好ましい。
前記マスク層を除去することにより、くし歯状電極部の質量を低減することができるので弾性表面波素子の特性が向上する。
前記工程において、反応性イオンエッチング(RIE)法を用いて前記マスク層を除去し、前記くし歯状電極部の側面に前記マスク層の材料を含む第2側壁層を形成することができる。
前記第2側壁層が形成されるとくし歯状電極部のストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーションがさらに低減し、弾性表面波素子の耐電力性などの電気的特性がさらに向上する。また、くし歯状電極部の薬剤耐性及び耐酸化性もさらに向上する。
また、本発明では前記(a)工程において、前記圧電性基板の上に下地層を介して前記導電層を形成し、前記(d)工程において、前記下地層の位置でイオンミリングを停止することが好ましい。
前記下地層を形成すると、この下地層を前記(d)工程のイオンミリングのストッパー層として機能させることができる。
前記下地層はイオンミリングによるエッチング速度がくし歯状電極部の前記エッチング速度よりも遅い材料を用いて形成することが好ましい。具体的には、Ti、Ta、TiNのいずれか1種または2種以上を用いて形成することが好ましい。
本発明では、前記(a)工程において、前記導電層を例えばCu、Al、Pt、Au、またはAgのいずれか1種または2種以上、または、Cu、Al、Pt、Au、またはAgのいずれか1種または2種以上の元素とAg、Sn、C、Sc、Cuのいずれか1種または2種以上との元素の合金を用いて形成することが好ましい。
本発明の前記(c)工程において、前記マスク層を形成するのに好ましい材料は、Ti、TiN、Si、Al、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、Zr、V、Cr、Nbのいずれか1種または2種以上を有する材料である。
また本発明の弾性表面波素子の製造方法は、以下の工程を有することを特徴とするものである。
(e)圧電性基板の上に導電層を成膜する工程と、
(f)前記導電層の上に、Ta、TaN、Hf、W、Moのいずれか1種または2種以上を有する材料を用いてマスク層を形成し、前記マスク層をくし歯状電極部と同型の平面形状にパターン形成する工程と、
(g)前記マスク層をマスクとして、イオンミリング法を用いて前記導電層を削ってくし歯状電極部を形成し、前記くし歯状電極部の側面に前記マスク層の材料を含む第1側壁層を形成する工程。
また、イオンミリングのミリングガスとしてAr、ArとN2の混合ガス、ArとO2の混合ガスのいずれかを用いることができる。
本発明のようにイオンミリング法によって前記導電層を削ると前記くし歯状電極部の側面に前記マスク層の材料が付着し、第1側壁層が形成される。このように、本発明では前記導電層のエッチングと前記第1側壁層の形成を同時に行なうことができる。
くし歯状電極部の側面が前記第1側壁層で覆われると、くし歯状電極部を構成する原子の流動が抑えられるのでストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーションが低減し、くし歯状電極部の表面に突起や窪みが発生することが抑制される。つまり、弾性表面波素子の耐電力性などの電気的特性が向上する。
また、くし歯状電極部の側面が前記第1側壁層で覆われることにより、くし歯状電極部が腐食しにくくなり薬剤耐性が向上する。さらに、くし歯状電極部の酸化を抑制することもできる。
また、本発明ではマスク層の膜厚をレジスト層に比べて薄くすることができる。膜厚の薄い本発明のマスク層はイオンミリング時のミリング粒子の侵入がしやすく、導電層の正確なエッチングを可能にする。すなわち、くし歯状電極部の微細なパターンを正確に加工することができる。また、前記導電層の削りかすが前記マスク層に再付着する程度も低く、くし歯状電極部が短絡することも防止できる。
図1は、本発明の実施の形態の弾性表面波素子を示す平面図である。
符号Dは弾性表面波素子を示しており、この弾性表面波素子は共振器としての機能を有している。
符号12は、圧電性基板を示している。本実施の形態では、圧電性基板12は例えばLiTaO、LiNbOによって形成されている。圧電性基板12上に、くし歯状電極部13及びくし歯状電極部14が形成されている。くし歯状電極部13及びくし歯状電極部14には、それぞれ図示X3方向と逆方向に延びるくし歯部13a、及び図示X3方向に延びるくし歯部14aが形成されている。くし歯状電極部13のくし歯部13aとくし歯状電極部14のくし歯部14aは、所定の間隔をあけて図示X方向に互い違いに並べられている。
また、くし歯状電極部13及びくし歯状電極部14には、弾性表面波素子を外部の回路と接続するための接続電極部15、16が電気的に接続されている。
くし歯状電極部13と接続電極部15が電極部17を構成し、くし歯状電極部14と接続電極部16が電極部18を構成している。
図1に示される実施の形態では、くし歯状電極部13のくし歯部13aとくし歯状電極部14のくし歯部14aは同じ幅寸法W1を有しており、またくし歯部13a,13aの間隔、及びくし歯部14a,14aの間隔(以下、電極間ピッチという)λも一定の値である。前記電極間ピッチλは、隣り合うくし歯部13a,13a(14a,14a)の幅寸法の中心間の距離で規定される。
また、くし歯部13aとくし歯部14aはL1の長さ寸法で交差している。なお、前記電極間ピッチλは、0.6μm以上で10μm以下、前記幅寸法W1は前記電極間ピッチλの約1/2、長さ寸法L1は6μm以上で1000μm以下である。
本実施の形態では、くし歯状電極部13及びくし歯状電極部14が、Al、またはAl合金あるいはCuまたはCu合金によって形成されている。なお、ここでいうCu合金とは、例えば、Cu中に少量のAg、Sn、Cを含有する合金である。添加元素であるAg、Sn、Cの含有量は、Cu合金の比重が純粋なCuの比重とほとんど同じになる範囲であればよい。具体的には、Cu合金中の添加元素の質量%が0.5質量%以上10.0質量%以下であれば、このCu合金の比重は、純粋なCuの比重とほとんど同じになる。
さらに、くし歯状電極部13及びくし歯状電極部14の図示X方向と図示X方向の反対側に所定の距離をおいて、長方形状の電極(ストリップ)19aが図示X方向に複数並べられた反射器19,19が形成されている。図1では、反射器19を構成する各電極の端部どうしは開放されている。ただし、反射器19を構成する各電極の端部どうしは、短絡されていてもよい。
接続電極部15、16及び反射器19,19は、くし歯状電極部13,14と同じ材料で形成されてもよいし、Auなど他の導電性材料によって形成されてもよい。
図1に示された弾性表面波素子の製造方法を説明する。
図2から図6は弾性表面波素子Dのくし歯状電極部13、14の製造工程を示す断面図である。これらの図は弾性表面波素子Dを図1の2−2線で切断し矢印方向から見た断面図と同じ方向から見た断面図である。
図2に示される工程では、スパッタ法や蒸着法を用いて、圧電性基板12の上に下地層20、導電層21、ストッパー層22、マスク層23を真空中で連続的に成膜する。下地層20の膜厚は5〜20nm、導電層21の膜厚は40から150nm、ストッパー層22の膜厚は5から10nm、マスク層23の膜厚は2から150nmである。
下地層20はイオンミリングによるエッチング速度が導電層21(くし歯状電極部13、14)の前記エッチング速度よりも遅い材料を用いて形成することが好ましい。具体的には、Ti、Ta、TiNのいずれか1種または2種以上を用いて形成することが好ましい。また、下地層20を例えばTi層とTa層の積層構造にしてもよい。
導電層21は例えばCu、Al、Pt、Au、またはAgのいずれか1種または2種以上、または、Cu、Al、Pt、Au、またはAgのいずれか1種または2種以上の元素とAg、Sn、C、Scのいずれか1種または2種以上の元素との合金を用いて形成する。具体的には、例えば、Cu中に少量のAg、Sn、Cを含有する合金である。添加元素であるAg、Sn、Cの含有量は、Cu合金の比重が純粋なCuの比重とほとんど同じになる範囲であればよい。具体的には、Cu合金中の添加元素の質量%が0.5質量%以上10.0質量%以下であれば、このCu合金の比重は、純粋なCuの比重とほとんど同じになる。
ストッパー層22は例えばCr、Al、Ni、Ptのいずれか1種または2種以上を用いて形成する。基本的には、CFガスを用いたRIEによるエッチング速度がマスク層23の前記エッチング速度よりも遅い材料を用いることが好ましい。ストッパー層を2層以上の多層膜としてもよい。
マスク層23を形成する好ましい材料として以下のものがある。
(1)Ta、TaN、Hf、W、Moのいずれか1種または2種以上。
(2)Ti、TiN、Si、Al、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、Zr、V、Cr、Nbのいずれか1種または2種以上。
上記(2)に示された材料は(1)に示された材料より比重が軽いものである。
次に、図3に示す工程では、マスク層23を図1に示されたくし歯状電極部13、くし歯状電極部14、接続電極部15、16及び反射器19,19と同型の平面形状にパターン形成する。本実施の形態では、マスク層23の上にレジスト層R1を積層してこのレジスト層R1をi線を用いて露光現像して目的のパターン形状の凹部を形成した後、CFガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)法を用いてマスク層23を削る。なお、マスク層を削るRIE時の基板温度は約60℃である。マスク層23の下層にあるストッパー層22は例えばCr、Al、Ni、Ptなどによって形成されており、CFガスを用いたRIEによるエッチング速度がマスク層23の前記エッチング速度よりも遅くなっている。従って、RIEをストッパ層22の位置で終了させることが容易になる。
次に、レジスト層R1を剥離し、図4に示されるように、マスク層23をマスクとして、イオンミリング法を用いて導電層21を削り、くし歯状電極部13、14を形成する。ミリング入射角度は圧電性基板12の法線方向から0°から60°の範囲である。なお、イオンミリングのミリングガスとしてAr、ArとNの混合ガス、ArとOの混合ガスのいずれかを用いる。この工程において、くし歯状電極部13、14の側面にマスク層23の材料を含む第1側壁層24が付着形成される。図4に示すイオンミリング時における基板温度は約100℃である。このように、本発明では導電層21のエッチングによって、くし歯状電極部13、14の形成と第1側壁層24の形成を同時に行なうことができる。
くし歯状電極部13、14の側面13b、14bが第1側壁層24で覆われると、くし歯状電極部13、14を構成する原子の流動が抑えられるのでストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーションが低減し、くし歯状電極部13、14の表面に突起や窪みが発生することが抑制される。つまり、弾性表面波素子の耐電力性などの電気的特性が向上する。
また、くし歯状電極部13、14の側面13b、14bが第1側壁層24で覆われることにより、くし歯状電極部13、14が腐食しにくくなり薬剤耐性が向上する。さらに、くし歯状電極部13、14の酸化を抑制することもできる。
マスク層23をマスクとして、イオンミリング法を用いて導電層21を削るとき、ミリングガスとしてArとNの混合ガスを用いると第1側壁層はマスク層の材料の窒化物となる。また、ミリングガスとしてArとOの混合ガスを用いると第1側壁層はマスク層の材料の酸化物となる。 導電層21のエッチングをCl系ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)法によって行なうこともできる。しかし、Cl系ガスを用いたRIE法では、基板温度を200℃以上にする必要があり、圧電性基板12の温度を急激に200℃以上に上昇させると圧電性基板12が損傷しやすくなる。従って、本発明のように、導電層21をイオンミリングによって削ることが好ましい。
なお、マスク層23と下地層20の材料はイオンミリングに用いるミリングガスによるエッチングの速度が導電層21の前記ミリングガスによるエッチングの速度より遅い材料を用いることが好ましい。マスク層のエッチング速度が遅ければ遅いほどマスク層23の膜厚を薄くすることができる。
マスク層23の膜厚が薄いとイオンミリング時のミリング粒子の侵入がしやすく、導電層21の正確なエッチングを可能にする。すなわち、くし歯状電極部13、14の微細なパターンを正確に加工することができる。また、導電層21の削りかすがマスク層23に再付着する程度も低く、くし歯状電極部13、14が短絡することも防止できる。
本発明ではマスク層23の膜厚は導電層21の膜厚の1/20倍から1倍の範囲であることが好ましい。
また、下地層20のエッチング速度が遅ければイオンミリング工程を下地層20の位置で正確に終了することが容易になる。
次に、図6に示される工程では、CFガスによる反応性イオンエッチング(RIE)法を用いてマスク層23を除去する。前記マスク層を除去することにより、くし歯状電極部の質量を低減することができるので弾性表面波素子の特性が向上する。
また、RIE法を用いてマスク層23を除去するとくし歯状電極部13、14の側面13b、14b上に第1側壁層24を介して、マスク層23の材料を含む第2側壁層25を形成することができる。
第2側壁層25が形成されるとくし歯状電極部13、14のストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーションがさらに低減し、弾性表面波素子の耐電力性などの電気的特性がさらに向上する。また、くし歯状電極部の薬剤耐性及び耐酸化性もさらに向上する。
なお、マスク層23をDLCを用いて形成したときには、図3及び図6に示される工程におけるマスク層の反応性イオンエッチングにOガスを用いる。
マスク層23を形成する材料にTi、TiN、Si、Al、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、Zr、V、Cr、Nbのいずれか1種または2種以上を用いて、これらの材料が含まれる第1の側壁層24や第2側壁層25を形成するとくし歯状電極部13、14の質量を軽くすることができる。くし歯状電極部13、14の質量が軽くなると弾性表面波素子の共振特性Q及び共振周波数frと反共振周波数farの差Δfが大きくなる。
図7はLiTaOからなる圧電性基板上に、TiNからなる厚さ20nmの下地層、AlScCu合金からなる厚さ130nmのくし歯状電極部、膜厚5nmのTiN層及び膜厚5nmのCr層、酸化ケイ素膜が下から順に積層されている弾性表面波素子をLiTaO基板のX軸に直交する断面から観察した拡大写真である。図8に図7の断面写真のくし歯状電極部周辺の拡大部分写真を示す。
図7及び図8に示される弾性表面波素子は本発明の製造方法を用いて形成されている。すなわち、前記下地層、前記くし歯状電極部となる導電層、前記TiN層及びCr層からなる積層構造を有するストッパー層と、ストッパー層の上にマスク層として厚さ120nmのTa層を積層し、図3ないし図6に示された工程を経てくし歯状電極部をパターン形成したものである。形成された弾性表面波素子の平面形状は図1に示された弾性表面波素子と同様である。
図8をみると、くし歯状電極部の側壁上には第1側壁層及び第2側壁層が形成されていることがわかる。
図9は図8に示された第1側壁層の組成をエネルギー分散型X線分光器(EDX;EnergyDispersive Xray Detector)によって分析した結果であり、図10は図8に示された第2側壁層の組成をEDXによって分析した結果である。
図9から第1側壁層はマスク層の材料であるTaとくし歯状電極部のAlが主体となっていることがわかる。また、図10から第2側壁層はマスク層の材料であるTaが主体であり、また下地層の材料Tiとストッパ層の材料Crを含んでいることがわかる。
図11はLiTaOからなる圧電性基板上に、厚さ5nmのTi層と厚さ5nmのTa層が積層された下地層、CuAg合金からなる厚さ80nmのくし歯状電極部、膜厚5nmのCr層、酸化ケイ素膜が下から順に積層されている弾性表面波素子をLiTaO基板のX軸に直交する断面から観察した拡大写真である。図12に図11の断面写真のくし歯状電極部周辺の拡大部分写真を示す。
図11及び図12に示される弾性表面波素子は本発明の製造方法を用いて形成されている。すなわち、前記下地層、前記くし歯状電極部となる導電層、前記Cr層からなるストッパー層と、ストッパー層の上にマスク層として厚さ60nmのTa層を積層し、図3ないし図6に示された工程を経てくし歯状電極部をパターン形成したものである。形成された弾性表面波素子の平面形状は図1に示された弾性表面波素子と同様である。
図12をみると、くし歯状電極部の側壁上には第1側壁層が形成されていることがわかる。
図13は図12に示された第1側壁層の組成をEDXによって分析した結果である。
図13から第1側壁層はマスク層の材料であるTaとくし歯状電極部のCu、ストッパー層のCrを主体としていることがわかる。またミリングガス由来のArも検出されている。
図14はLiTaOからなる圧電性基板上に、厚さ5nmのTiNからなる下地層、CuAg合金からなる厚さ80nmのくし歯状電極部、膜厚5nmのCr層、酸化ケイ素膜が下から順に積層されている弾性表面波素子をLiTaO基板のX軸に直交する断面から観察した拡大写真である。図15に図14の断面写真のくし歯状電極部周辺の拡大部分写真を示す。
図14及び図15に示される弾性表面波素子は本発明の製造方法を用いて形成されている。すなわち、前記下地層、前記くし歯状電極部となる導電層、前記Cr層からなるストッパー層と、ストッパー層の上にマスク層として厚さ60nmのTa層を積層し、図3ないし図6に示された工程を経てくし歯状電極部をパターン形成したものである。形成された弾性表面波素子の平面形状は図1に示された弾性表面波素子と同様である。
図15をみると、くし歯状電極部の側壁上には第1側壁層が形成されていることがわかる。
図16は図15に示された第1側壁層の組成をEDXによって分析した結果である。
図16から第1側壁層はマスク層の材料であるTaとくし歯状電極部のCu、ストッパー層のCrを主体としていることがわかる。なお、検出されたAlは分析サンプルを保持しているAl製の試料台由来である。
図17はイオンミリングに対する(AlScCu合金膜)対(Ta膜、Ti膜、TaN膜、TiN膜、Cr膜、CuAg膜のいずれか1種)の選択比をしめすグラフである。
ここでいう選択比とは(AlScCu合金膜のエッチング速度)/(Ta膜、Ti膜、TaN膜、TiN膜、Cr膜、CuAg膜のいずれか1種のエッチング速度)である。エッチングレートとはイオンミリングによる単位時間(例えば10分間)当りの削り量である。
ミリングガスとしては、Arのみ、ArとN(5%)の混合ガス、ArとN(10%)の混合ガス、ArとO(5%)の混合ガス、ArとO(10%)の混合ガスの5種類について測定した。
各ミリングガスの結果において、左からAlScCu合金膜対Ta膜の選択比、AlScCu合金膜対Ti膜の選択比、AlScCu合金膜対TaN膜の選択比、AlScCu合金膜対TiN膜の選択比、AlScCu合金膜対Cr膜の選択比、AlScCu合金膜対CuAg膜の選択比を示している。
選択比が1以上であれば前述した選択比の定義式における分母の合金(Ta膜、Ti膜、TaN膜、TiN膜、Cr膜、CuAg膜のいずれか1種)のエッチングレートが分子の合金(AlScCu合金)のエッチングレートより小さい。従って、AlScCu合金との組合わせにおいて選択比が1以上となる材料を用いて、本発明のマスク層と下地層を形成することが好ましい。
図17からはTa膜、Ti膜、TaN膜、TiN膜、Cr膜のいずれもAlScCu合金との組合わせにおいて選択比が1以上となっている。特に、選択比が大きくなるTi、TiNを用いてマスク層と下地層を形成することが好ましい。
図18はイオンミリングに対する(CuAg膜)対(Ta膜、Ti膜、TaN膜、TiN膜、Cr膜、AlScCu合金膜のいずれか1種)の選択比をしめすグラフである。
選択比の定義は実施例4と同じである。
ミリングガスとしては、Arのみ、ArとN(5%)の混合ガス、ArとN(10%)の混合ガス、ArとO(5%)の混合ガス、ArとO(10%)の混合ガスの5種類について測定した。
各ミリングガスの結果において、左からCuAg膜対Ta膜の選択比、CuAg膜対Ti膜の選択比、CuAg膜対TaN膜の選択比、CuAg膜対TiN膜の選択比、CuAg膜対Cr膜の選択比、CuAg膜対AlScCu合金膜の選択比を示している。
CuAg合金との組合わせにおいて選択比が1以上となる材料を用いて、本発明のマスク層と下地層を形成することが好ましい。
図17からはTa膜、Ti膜、TaN膜、TiN膜、Cr膜、AlScCu合金のいずれもCuAg合金との組合わせにおいて選択比が1以上となっている。特に、選択比が大きくなるTi、TiNを用いてマスク層と下地層を形成することが好ましい。
図19は本発明の製造方法を用いて形成された2種類の弾性表面波素子の周波数特性を示すグラフである。
第1の弾性表面波素子は前記下地層、前記くし歯状電極部となる導電層、前記TiN層及びCr層からなる積層構造を有するストッパー層と、ストッパー層の上にマスク層として厚さ60nmのTa層を積層し、図3ないし図6に示された工程を経てくし歯状電極部をパターン形成したものである。
第2の弾性表面波素子は、上記第1の弾性表面波素子の製法とほぼ同じであるがマスク層の材料がTiNである点でのみ異なる製法で形成されたものである。
形成された弾性表面波素子の平面形状は図1に示された弾性表面波素子と同様である。双方の弾性表面波素子とも、LiTaOからなる圧電性基板上に、TiNからなる厚さ5nmの下地層、CuAg合金からなる厚さ80nmのくし歯状電極部、膜厚5nmのTiN層及び膜厚5nmのCr層、酸化ケイ素膜が下から順に積層されている。一対のくし歯状電極の交差幅は66μmで100対である。
第1の弾性表面波素子及び第2のくし歯状電極部の側壁上には第1側壁層及び第2側壁層が形成される。第1の弾性表面波素子の第1側壁層及び第2側壁層はTaを主体とする材料からなり、第2の弾性表面波素子の第1側壁層及び第2側壁層はTiNを主体とする材料からなる。TiNはTaより比重が小さいので、第2の弾性表面波素子のくし歯状電極部の質量は、第1の弾性表面波素子のくし歯状電極部の質量より軽くなる。
図19のグラフにおいて、点線は第1の弾性表面波素子の周波数−インピーダンス特性であり、実線は第2の弾性表面波素子の周波数−インピーダンス特性である。
図19からくし歯状電極部の質量が軽い第2の弾性表面波素子は、第1の弾性表面波素子よりも高周波側に反共振周波数があることがわかる。
この結果から、前記マスク層の材料にTaよりも質量の軽い材料、例えばTi、TiN、Si、Al、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、Zr、V、Cr、Nbのいずれか1種または2種以上を用いて、これらの材料が含まれる第1の側壁層24や第2側壁層25を形成し、くし歯状電極部13、14の質量を軽くすると、弾性表面波素子の反共振周波数を高くすることができることがわかる。
図20(a)(b)は本発明の製造方法を用いて形成された2種類の弾性表面波素子の反射係数S11を示すグラフである。
図20(a)は前記下地層、前記くし歯状電極部となる導電層、前記TiN層及びCr層からなる積層構造を有するストッパー層と、ストッパー層の上にマスク層として厚さ60nmのTa層を積層し、図3ないし図6に示された工程を経てくし歯状電極部をパターン形成した弾性表面波素子(第1の弾性表面波素子)の測定結果である。
図20(b)は第1の弾性表面波素子とほぼ同じであるがマスク層の材料がTiNである点でのみ異なる製法で形成された弾性表面波素子(第2の弾性表面波素子)の測定結果である。
形成された弾性表面波素子の平面形状は図1に示された弾性表面波素子と同様である。双方の弾性表面波素子とも、LiTaOからなる圧電性基板上に、TiNからなる厚さ5nmの下地層、CuAg合金からなる厚さ80nmのくし歯状電極部、膜厚5nmのTiN層及び膜厚5nmのCr層、酸化ケイ素膜が下から順に積層されている。一対のくし歯状電極の交差幅は66μmで100対である。
第1の弾性表面波素子及び第2のくし歯状電極部の側壁上には第1側壁層及び第2側壁層が形成される。第1の弾性表面波素子の第1側壁層及び第2側壁層はTaを主体とする材料からなり、第2の弾性表面波素子の第1側壁層及び第2側壁層はTiNを主体とする材料からなる。TiNはTaより比重が小さいので、第2の弾性表面波素子のくし歯状電極部の質量は、第1の弾性表面波素子のくし歯状電極部の質量より軽くなる。
図20(a)(b)の縦軸は、一対のくし歯状電極(交差幅66μmで100対)の共振器において反共振周波数farで測定した反射係数S11を示している。
反射係数S11は、弾性表面波共振器の信号入力電極と接地電極との間に信号を印加したときの入力波の反射を規定するパラメータであり、理想的な共振器の場合、反共振周波数において反射係数S11は1となる。これは、反共振周波数において、インピーダンスが無限大となり、共振器のQ値が無限大であることを意味するので、反射係数S11が1に近づくほど特性の優れた共振器になる。
第1の弾性表面波素子及び第2の弾性表面波素子の圧電性基板のカット角を44°、46°、48°とし、くし歯状電極部の規格化膜厚H/λ(λは圧電性基板の表面を伝播する表面波の波長、Hはくし歯状電極部の膜厚)を0.040から0.050の範囲で変化させた。
図20から反射係数S11はカット角が大きくなるにつれて大きくなり、また規格化膜厚H/λが大きくなるにつれて小さくなることがわかる。
また、図20(a)と図20(b)を比較すると、図20(b)の方が全体に反射係数S11が1に近づいている傾向を示している。
この結果から、前記マスク層の材料にTaよりも質量の軽い材料、例えばTi、TiN、Si、Al、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、Zr、V、Cr、Nbのいずれか1種または2種以上を用いて、これらの材料が含まれる第1の側壁層24や第2側壁層25を形成し、くし歯状電極部13、14の質量を軽くすると、反射係数S11が1に近い特性の優れた共振器を形成できることがわかる。
図21(a)(b)は本発明の製造方法を用いて形成された2種類の弾性表面波素子の帯域幅Δfを示すグラフである。
図21(a)は実施例7の第1の弾性表面波素子の測定結果であり、図21(b)は実施例7の第2の弾性表面波素子の測定結果である。
第1の弾性表面波素子の第1側壁層及び第2側壁層はTaを主体とする材料からなり、第2の弾性表面波素子の第1側壁層及び第2側壁層はTiNを主体とする材料からなる。TiNはTaより比重が小さいので、第2の弾性表面波素子のくし歯状電極部の質量は、第1の弾性表面波素子のくし歯状電極部の質量より軽くなる。
図21の縦軸は帯域幅Δf=(far-fr)/frを示している。弾性表面波共振器の共振周波数frと反共振周波数farはネットワークアナライザー(Anritsu社 MS4662A)で測定した。
第1の弾性表面波素子及び第2の弾性表面波素子の圧電性基板のカット角を44°、46°、48°とし、くし歯状電極部の規格化膜厚H/λ(λは圧電性基板の表面を伝播する表面波の波長、Hはくし歯状電極部の膜厚)を0.040から0.050の範囲で変化させた。
図21から帯域幅Δfはカット角が大きくなるにつれて小さくなり、また規格化膜厚H/λが小さくなるにつれて小さくなることがわかる。
また、図21(a)と図21(b)を比較すると、図21(b)の方が全体に帯域幅Δfが大きい。
この結果から、前記マスク層の材料にTaよりも質量の軽い材料、例えばTi、TiN、Si、Al、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、Zr、V、Cr、Nbのいずれか1種または2種以上を用いて、これらの材料が含まれる第1の側壁層24や第2側壁層25を形成し、くし歯状電極部13、14の質量を軽くすると、帯域幅Δfの大きい優れた共振器を形成できることがわかる。
本発明の弾性表面波素子の製造方法を用いて形成された弾性表面波素子の平面図、 図1の弾性表面波素子のくし歯状電極部の製造方法の一工程を示す部分断面図、 図1の弾性表面波素子のくし歯状電極部の製造方法の一工程を示す部分断面図、 図1の弾性表面波素子のくし歯状電極部の製造方法の一工程を示す部分断面図、 図1の弾性表面波素子のくし歯状電極部の製造方法の一工程を示す部分断面図、 図1の弾性表面波素子のくし歯状電極部の製造方法の一工程を示す部分断面図、 本発明の弾性表面波素子の製造方法を用いて形成された弾性表面波素子の断面写真、 本発明の弾性表面波素子の製造方法を用いて形成された弾性表面波素子の断面写真、 図8に示された第1側壁層の組成分析結果を示すグラフ、 図8に示された第2側壁層の組成分析結果を示すグラフ、 本発明の弾性表面波素子の製造方法を用いて形成された弾性表面波素子の断面写真、 本発明の弾性表面波素子の製造方法を用いて形成された弾性表面波素子の断面写真、 図12に示された第1側壁層の組成分析結果を示すグラフ、 本発明の弾性表面波素子の製造方法を用いて形成された弾性表面波素子の断面写真、 本発明の弾性表面波素子の製造方法を用いて形成された弾性表面波素子の断面写真、 図15に示された第1側壁層の組成分析結果を示すグラフ、 イオンミリングに対する(AlScCu合金膜)対(Ta膜、Ti膜、TaN膜、TiN膜、Cr膜、CuAg膜のいずれか1種)の選択比をしめすグラフ イオンミリングに対する(CuAg合金膜)対(Ta膜、Ti膜、TaN膜、TiN膜、Cr膜、AlScCu合金膜のいずれか1種)の選択比をしめすグラフ、 本発明の製造方法を用いて形成された2種類の弾性表面波素子の周波数特性を示すグラフ、 本発明の製造方法を用いて形成された弾性表面波素子の反射係数S 11 を示すグラフ、 本発明の製造方法を用いて形成された弾性表面波素子の反射係数S 11 を示すグラフ、 本発明の製造方法を用いて形成された弾性表面波素子の帯域幅Δfを示すグラフ、 本発明の製造方法を用いて形成された弾性表面波素子の帯域幅Δfを示すグラフ、 従来の弾性表面波素子のくし歯状電極部の製造方法の一工程を示す部分断面図、 従来の弾性表面波素子のくし歯状電極部の製造方法の一工程を示す部分断面図、 従来の弾性表面波素子のくし歯状電極部の製造方法の一工程を示す部分断面図、 従来の弾性表面波素子のくし歯状電極部の製造方法の一工程を示す部分断面図、 従来の弾性表面波素子のくし歯状電極部の製造方法の一工程を示す部分断面図、 従来の弾性表面波素子のくし歯状電極部の製造方法の一工程を示す部分断面図、 従来の弾性表面波素子のくし歯状電極部の製造方法の一工程を示す部分断面図、
符号の説明
D 弾性表面波素子
12 圧電基板
13、14 くし歯状電極部
15、16 接続電極部
17、18 電極部
19 反射器
20 下地層
21 導電層
22 ストッパー層
23 マスク層
24 第1側壁層
25 第2側壁層

Claims (14)

  1. 以下の工程を有することを特徴とする弾性表面波素子の製造方法、
    (a)圧電性基板の上に導電層を成膜する工程と、
    (b)前記導電層の上にストッパー層を形成する工程と、
    (c)前記ストッパー層の上にマスク層を形成し、前記ストッパー層で止まるように前記マスク層を部分的に除去して、前記マスク層をくし歯状電極部と同型の平面形状にパターン形成する工程と、
    (d)前記マスク層をマスクとして、イオンミリング法を用いて前記ストッパー層と前記導電層を削ってくし歯状電極部を形成し、前記くし歯状電極部の側面に前記マスク層の材料を含む第1側壁層を形成する工程。
  2. 前記ストッパー層をCr、Al、Ni、Ptのいずれか1種または2種以上を用いて形成する請求項記載の弾性表面波素子の製造方法。
  3. 前記マスク層をTi、TiN、Si、Al、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、Zr、V、Cr、Nbのいずれか1種または2種以上を有する材料を用いて形成する請求項1または2に記載の弾性表面波素子の製造方法。
  4. 以下の工程を有することを特徴とする弾性表面波素子の製造方法、
    (e)圧電性基板の上に導電層を成膜する工程と、
    (f)前記導電層の上に、Ta、TaN、Hf、W、Moのいずれか1種または2種以上を有する材料を用いてマスク層を形成し、前記マスク層をくし歯状電極部と同型の平面形状にパターン形成する工程と、
    (g)前記マスク層をマスクとして、イオンミリング法を用いて前記導電層を削ってくし歯状電極部を形成し、前記くし歯状電極部の側面に前記マスク層の材料を含む第1側壁層を形成する工程。
  5. 前記マスク層の膜厚を前記導電層の膜厚の1/20倍から1倍の範囲で形成する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の弾性表面波素子の製造方法。
  6. 前記マスク層の上にレジスト層を形成し、レジスト層を露光現像して、前記レジスト層を、くし歯状電極と同型の平面形状にパターン形成する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の弾性表面波素子の製造方法。
  7. 反応性イオンエッチング(RIE)法を用いて、前記マスク層を削って、前記マスク層をくし歯状電極と同型の平面形状にパターンとする請求項記載の弾性表面波素子の製造方法。
  8. イオンミリング法を用いて前記導電層を削ってくし歯状電極部を形成した後に、
    (h)前記マスク層を除去する工程を有する請求項1ないしのいずれか1項に記載の弾性表面波素子の製造方法。
  9. 前記(h)工程において、反応性イオンエッチング(RIE)法を用いて前記マスク層を除去し、前記くし歯状電極部の側面に前記マスク層の材料を含む第2側壁層を形成する請求項記載の弾性表面波素子の製造方法。
  10. 前記圧電性基板の上に下地層を介して前記導電層を形成し、イオンミリング法を用いて前記導電層を削ってくし歯状電極部を形成するときに、前記下地層の位置でイオンミリングを停止する請求項1ないしのいずれか1項に記載の弾性表面波素子の製造方法。
  11. 前記下地層をTi、Ta、TiNを用いて形成する請求項10記載の弾性表面波素子の製造方法。
  12. 前記導電層をCu、Al、Pt、Au、またはAgのいずれか1種または2種以上を用いて形成する請求項1ないし11のいずれか1項に記載の弾性表面波素子の製造方法。
  13. 前記導電層をCu、Al、Pt、Au、またはAgのいずれか1種または2種以上の元素とAg、Sn、C、Sc、Cuのいずれか1種または2種以上の元素との合金を用いて形成する請求項1ないし11のいずれか1項に記載の弾性表面波素子の製造方法。
  14. イオンミリングのミリングガスとしてAr、ArとN2の混合ガス、ArとO2の混合ガスのいずれかを用いる請求項1ないし13のいずれか1項に記載の弾性表面波素子の製造方法。
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