JP4375859B2 - ポリエポキシポリエーテルの製造方法 - Google Patents

ポリエポキシポリエーテルの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエポキシポリエーテルの製造方法に関し、詳しくはエピクロルヒドリンを用いることなく、末端不飽和ウレタン連結ポリエーテル化合物を過酸化物でエポキシ化して得られる低塩素のポリエポキシポリオールの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】
ポリエポキシ化合物から得られる硬化物は、各種基材に対する接着性、耐熱性、耐薬品性、電気特性、機械特性等に比較的優れているため、広い産業分野、特に、塗料あるいは接着剤の分野で賞用されている。電気又は電子用途に用いる場合には、電気絶縁性を低下させないために塩素含有量が30ppm以下、好ましくは10ppm以下のものが求められている。
【0003】
ポリエポキシ化合物は、従来ポリエーテルポリオールやポリオール、ビスフェノールA等にエピクロルヒドリンを反応させることによって製造されている。例えば、Polym.Int.35(4)、371〜378頁(1994年)には、ウレタン連結ポリエーテルポリオールをエピクロルヒドリンでグリシジルエーテル化したポリエポキシポリエーテル化合物をエポキシ樹脂の物性改良剤として用いることが記載されている。
【0004】
しかしながら、エピクロルヒドリンを使用する方法では、生成したエポキシ樹脂に必然的に数百ppm〜数万ppm程度の塩素を含有することになる。この塩素は、樹脂自体の一部分を形成しているため、抽出、水洗、アルカリ洗浄、蒸留等の通常の精製方法では除去することは不可能である。エポキシ樹脂に残存した塩素は、苛酷な実装条件等の下での性能劣化の主原因となり、エレクトロニクス分野では腐食の原因にもなる。さらに、最近では環境問題がクローズアップされているが、塩素含有量の多い製品を廃棄する際、ダイオキシンが発生する問題もあり、ポリエポキシ化合物中の塩素量の低減が求められている。
【0005】
そこで、低塩素化を目的とした特表平10−511722号公報では、塩素を含まないアリル化剤を使用してジアリルポリアルキレングリコールを製造し、過酸化水素等でエポキシ化する方法が提案されている。しかしながら、硬化剤と反応させて硬化物にした際、機械的強度において満足いくものではなった。
【0006】
従って、本発明の目的は、電子あるいは電気絶縁材料としての使用にも適した、塩素含有量が著しく低いポリエポキシポリエーテルの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、末端不飽和ウレタン連結ポリエーテルに過酸化物を反応させてエポキシ化することにより、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
即ち、本発明は、下記一般式(2)で表されるウレタン連結ポリアルキレングリコール化合物をアリル化剤によってアリル化することによって得られる下記一般式(1)で表される末端不飽和ウレタン連結ポリエーテル化合物に過酸化物を反応させることを特徴とするポリエポキシポリエーテルの製造方法を提供するものである。
【0009】
【化3】
Figure 0004375859
(式中、RはポリイソシアネートからNCO基を除いた残基を示し、R1 は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R2 は炭素数1〜12のアルキレン基を示し、R3 は水素原子を示し、nは1〜1000の整数を示し、mは0〜の整数を示し、kは2〜6の整数を示す)
【化4】
Figure 0004375859
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のポリエポキシポリエーテルの製造方法について詳述する。
【0011】
本発明に使用される上記一般式(1)で表される末端不飽和ウレタン連結ポリエーテル化合物において、RはポリイソシアネートからNCO基を除いた残基であるが、この場合のポリイソシアネートとしては、脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、フェニルメタン誘導体のポリイソシアネート等が挙げられ、これらは単独又は数種を組み合わせて使用することができる。また、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類とこれらのポリイソシアネート化合物との付加物等の末端にイソシアネート基を有する高分子量ポリイソシアネート(プレポリマー)を用いることもできる。
【0012】
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、メチレンジイソシアネート、ジメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジプロピルエーテルジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタンジイソシアネート、3−メトキシヘキサンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルペンタンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、3−ブトキシヘキサンジイソシアネート、1,4−ブチレングリコールジプロピルエーテルジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、パラキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0013】
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、メタフェニレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジメチルベンゼンジイソシアネート、エチルベンゼンジイソシアネート、イソプロピルベンゼンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、2,6−ナフタレンジイソシアネート、2,7−ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0014】
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等が挙げられる。
【0015】
ビフェニルジイソシアネートとしては、例えば、ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4−ビフェニレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0016】
フェニルメタン誘導体のジイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルジメチルメタン−4,4’−ジイソシアネート、2,5,2’,5’−テトラメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、シクロヘキシルビス(4−イソシアントフェニル)メタン、3,3’−ジメトキシジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジメトキシジフェニルメタン−3,3’−ジイソシアネート、4,4’−ジエトキシジフェニルメタン−3,3’−ジイソシアネート、2,2’−ジメチル−5,5’−ジメトキシジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジクロロジフェニルジメチルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ベンゾフェノン−3,3’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート等が挙げられる。
【0017】
トリイソシアネートとしては、例えば、1−メチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,5−トリメチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,7−ナフタレントリイソシアネート、ビフェニル−2,4,4’−トリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,4’−トリイソシアネート、3−メチルジフェニルメタン−4,6,4’−トリイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等が挙げられる。
【0018】
また、これらのポリイソシアネート化合物はダイマー、トリマー(イソシアヌレート結合)で用いられてもよく、また、アミンと反応させてビウレットとして用いてもよい。また、(ポリ)アルキレングリコール、(ポリ)グリセリン、トリメチロールプロパン等のポリオールとポリイソシアネートを反応させたウレタンポリイソシアネートを使用することもできる。このようなウレタンポリイソシアネートとしては、例えば、グリセリン−トリレンジイソシアネート反応物、グリセリン−ヘキサメチレンジイソシアネート反応物等が挙げられる。
【0019】
1 で表される炭素数2〜4のアルキレン基としては、エチレン、1,2−プロピレン、トリメチレン、1,2−ブチレン、テトラメチレンが挙げられ,R2 で表される炭素数1〜12のアルキレン基としては、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等が挙げられる。
【0020】
重合度nは1〜1000の整数であり、好ましくは3〜500、更に好ましくは5〜100である。
【0021】
また、一般式(1)で表わされる末端不飽和ウレタン連結ポリエーテル化合物を得る方法は、次の2つの方法が工程が容易であるが、本発明においては下記(ii)の方法が適用される。
【0022】
(i)(メタ)アリルアルコール等の末端不飽和基含有アルコールにアルキレンオキサイド類を付加させて得られるモノ不飽和モノヒドロキシポリエーテルにポリイソシアネートを反応させてウレタン連結させる方法;
(ii)ポリエーテルポリオール化合物にポリイソシアネートを反応させてウレタン連結させたウレタン連結ポリアルキレングリコール化合物をアリル化剤により、アリル化する方法が挙げられる。
【0023】
上記(i)の方法において、使用されるアルキレンオキシドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、テトラヒドロフランが挙げられ、付加させるアルキレンオキサイド等の重合形態は特に限定されず、1種類のアルキレンオキサイド等の単独重合、2種類以上のアルキレンオキサイド等のランダム共重合、ブロック共重合又はランダム/ブロック共重合等であってよい。R1 としてはプロピレン基が最も好ましく、R1 が2種類以上の基である場合は好ましくはオキシプロピレン基を50〜100モル%、より好ましくは60〜100モル%含有するポリオキシアルキレン鎖であることが好ましい。単独又は混合し又はブロック付加で用いられるが、プロピレンオキサイドが好ましい。アルキレンオキシドの付加における触媒としては、水酸化アルカリ、亜鉛−コバルトのシアナミド錯体等が使用されるが、高分子量のものを得るためにはセシウム触媒を用いることが好ましい。
【0024】
上記(ii)の方法において使用されるアリル化剤としては、アリルクロライド、アリルグリシジルエーテル、アリルカーボネート、アリルカルボキシレートが挙げられる。
【0025】
(i)又は(ii)で使用される上記ポリイソシアネートとしては、上記に挙げたポリイソシアネート又は高分子量ポリイソシアネート(プレポリマー)を単独又は数種を組み合わせて使用することができる。
【0026】
これらのポリイソシアネートの使用量は、モノ不飽和モノヒドロキシポリエーテルにおける水酸基1個あたり、該ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基が好ましくは0.4〜1.2個、更に好ましくは0.7〜1.0個となるような範囲で使用される。該ポリイソシアネート化合物の使用量が上記の範囲未満の場合には未反応の末端アリルポリアルキレングリコールが多量に残存することになり、無駄であるばかりか精製が困難である。また、該ポリイソシアネート化合物を上記の範囲を超えて使用しても目的物の収率が低下してしまう問題がある。
【0027】
上記で得られた末端不飽和ウレタン連結ポリエーテル化合物は、過酸化物により二重結合をエポキシ化する当該分野では周知な方法によって行なわれる。本発明で使用される過酸化物としては、過蟻酸、過酢酸、過プロピオン酸等の過カルボン酸化合物が挙げられるがこの中でも過蟻酸、過酢酸が最も適当である。これらの過酸化物は無水物であっても良いが、安全面から過酸化水素より誘導された過酸化物を用いたエポキシ化が好ましい。
【0028】
過酸化水素から誘導された過酸化物を用いる系では、オスミウムの塩、タングステン酸、リン酸、ホウ酸等の触媒及び溶媒の存在下、過酸化水素と蟻酸、酢酸等の低級カルボン酸を反応させて、その場で生成する過カルボン酸を反応系にエポキシ剤として加え、エポキシ化する方法がある。
【0029】
上記溶媒としては、ベンゼン、トルエン、ヘキサン等の溶剤が使用される。使用される過酸化水素水は濃度が30重量%以上が望ましく、更に好ましくは50重量%以上である。使用される過酸化水素水の当量は不飽和に対して2当量以上が好ましく、過酸化水素水の使用量の上限は制限されないが、多量に使用する際は急激な発熱を避けるため、徐々に添加される。
【0030】
本発明において使用するリン酸等の触媒の添加量は、ポリエーテル全量に対して0.1重量%〜5重量%が好ましく、低級カルボン酸の添加量は0.1重量%〜50重量%が好ましい。
【0031】
上記エポキシ化の反応温度は20〜100℃の範囲、特に好ましくは30〜80℃である。100℃を超えると過酸化物の分解反応がエポキシ化に優先し易くなり、20℃を下回ると反応に長時間を要するからである。
【0032】
得られた反応粗液はエポキシ化合物の開環を防ぐために、水洗又は中和して触媒を除去することが好ましい。中和に用いるアルカリ水溶液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の水溶液を使用することができ、濃度は特に限定されない。また、中和した後は、水洗することが好ましい。水洗せずに製品化すると、製品中に中和塩が残存するからである。中和あるいは水洗を行った後は、低沸成分を除去するために減圧蒸留し、目的物を得る。
【0033】
上記の方法で得られたポリエポキシポリエーテルは、全塩素量が10ppm以下であり、エピクロルヒドリンを用いた方法に比べて低塩素であるため、特に電気特性も良好であり、金属を錆びさせず、環境にも安全であり広い用途にわたって使用することができる。
【0034】
本発明の製造方法で得られたポリエポキシポリエーテル化合物は他のエポキシ樹脂、硬化剤等により、硬化性樹脂組成物が得られ、用途としては塗料、接着剤等に用いることができる。また、本発明で得られたエポキシ化合物は低粘度であるため、注型用樹脂あるいは反応性希釈剤等としても応用が可能であり、積層用樹脂、表面塗料用樹脂、浸漬樹脂、成形コンパウンド、電機工業用注封及び絶縁材料、シーラント、接着剤等として使用することができる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。尚、以下の実施例中、部及び%は特に記載が無い限り重量基準である。下記実施例3が本発明の実施例であり、下記実施例1及び2は参考例である。
【0036】
〔実施例1〕
分子量3800のモノアリルプロピレングリコールを1900g、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)を44g加え、80℃で10時間反応させた。
【0037】
得られた化合物を100g、トルエン100g、95%蟻酸20.3g、リン酸2.0gをコンデンサー、温度計を備え付けた500ml四つ口フラスコに入れて60℃に昇温後、60%過酸化水素水63.4gを徐々に加えて60℃、6時間反応熟成させる。反応終了後油分分離し、油層を温水200mlで2回洗浄、油層を減圧脱溶して製品97gが得られた。
【0038】
〔実施例2〕
分子量2010のモノアリルプロピレングリコールを1005g、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)を40g加え、80℃で10時間反応した。
【0039】
得られた化合物を100g、トルエン100g、95%蟻酸20.3g、リン酸2.0gをコンデンサー、温度計を備え付けた500ml四つ口フラスコに入れて60℃に昇温後、60%過酸化水素水63.4gを徐々に加えて60℃、6時間反応熟成させる。反応終了後油分分離し、油層を温水200mlで2回洗浄、油層を減圧脱溶して製品98gが得られた。
【0040】
〔実施例3〕
4つ口フラスコ中に分子量2000のポリプロピレングリコールを1000g、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)を42g加え、80℃で10時間反応した。この後、無水4塩化スズ2gを加え、60℃で1時間撹拌した。アリルグリシジルエーテルを60gを30分かけて仕込み、60℃、5時間反応させた。
【0041】
得られた化合物を100g、トルエン100g、95%蟻酸20.3g、リン酸2.0gをコンデンサー、温度計を備え付けた500ml四つ口フラスコに入れて60℃に昇温後、60%過酸化水素水63.4gを徐々に加えて60℃、6時間反応熟成させる。反応終了後油分分離し、油層を温水200mlで2回洗浄、油層を減圧脱溶して製品96gが得られた。
【0042】
〔比較例1〕
4つ口フラスコ中に分子量3800のモノアリルプロピレングリコールを2000gにヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)を84g加え、80℃で10時間反応した。この後、無水4塩化スズ40gを加え、60℃で1時間撹拌した。エピクロルヒドリンを222gを30分かけて仕込み、60℃、5時間反応させた。更に48%水酸化ナトリウム60gを仕込み反応した。ベンゼンと水により、水洗後脱溶媒してエポキシ当量2220の化合物を得た。
【0043】
実施例1〜3及び比較例1で得られた化合物の物性を表1に示す。
【0044】
【表1】
Figure 0004375859
【0045】
〔実施例4〕
エポキシ樹脂(ビスフェノールAタイプエポキシ樹脂;商品名:EP−4100、旭電化工業株式会社製、エポキシ当量190)、実施例2〜3及び比較例でそれぞれ得られたポリエポキシポリエーテル、硬化剤としてメチルテトラヒドロ無水フタル酸(メチルTHPA)及び2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(DMP−30)を添加混合した。添加混合した化合物の配合量及び硬化物の120℃におけるゲルタイムを表2に示す。
【0046】
【表2】
Figure 0004375859
【0047】
上記表1から従来のエピクロルヒドリン法によるエポキシ化合物の全塩素量は20000ppm以上であるのに対し、本発明の製造方法によるエポキシ化合物の全塩素量が10ppm以下であり、低塩素であるエポキシ化合物が製造されたことが確認できた。
【0048】
また、表2より、本発明の製造方法で得られたエポキシ化合物の硬化物は従来の方法で得られたエポキシ化合物と同等の硬化時間(ゲルタイム)であり、性能的にも満足するものであることが確認できた。
【0049】
【発明の効果】
本発明のポリエポキシポリエーテルの製造方法によって、従来のエピクロルヒドリン法に比べ低塩素のエポキシ化合物が得られる。従って、本発明のポリエポキシポリエーテルの製造方法は、低塩素を求められる分野において有効に使用され、工業的価値の極めて高いものである。

Claims (3)

  1. 下記一般式(2)で表されるウレタン連結ポリアルキレングリコール化合物をアリル化剤によってアリル化することによって得られる下記一般式(1)で表される末端不飽和ウレタン連結ポリエーテル化合物に過酸化物を反応させることを特徴とするポリエポキシポリエーテルの製造方法。
    Figure 0004375859
    (式中、RはポリイソシアネートからNCO基を除いた残基を示し、R1 は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R2 は炭素数1〜12のアルキレン基を示し、R3 は水素原子を示し、nは1〜1000の整数を示し、mは0〜の整数を示し、kは2〜6の整数を示す)
    Figure 0004375859
  2. 上記アリル化剤が、アリルクロライド、アリルグリシジルエーテル、アリルカルボキシレート又はアリルカーボネートである請求項記載の製造方法。
  3. 上記過酸化物が、過酸化水素から誘導される過カルボン酸である請求項1記載の製造方法。
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