JP4373713B2 - カテーテル組立体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体に対し例えば輸液などを行う際に用いられるカテーテル組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、高カロリー輸液療法を行う場合、一般に、上大静脈に中心静脈カテーテルが留置される。具体的には、図12に患者が正面を向いている時の上大静脈(中心静脈)付近の血管の概略図を示すが、このようなカテーテル留置法では、一般的には内針を有する分割式カニューラを鎖骨下静脈穿刺法により穿刺し、針先が血管に到達した後、内針を抜去し、上記カニューラを介して上大静脈に斜線で示された至適留置域にカテーテルの先端が留置される。
【0003】
術者が血管確保を行う際、内頚静脈からのアプローチではほとんど問題とはならないが、特に鎖骨下静脈穿刺の場合、針先の血管到達位置によっては内頚静脈、外頚静脈、あるいは穿刺位置とは反対側の鎖骨下静脈等に迷入(カテーテルの位置不良:mislodging)する危険があるという問題があった。
【0004】
すなわち、針先の血管到達位置が鎖骨下静脈と内頚静脈の分岐点のような分岐部付近である場合、カテーテルが上大静脈以外の血管に迷入する可能性が高いとされている。例えば、図13に示されるように、術者が右鎖骨下静脈に向けて穿刺する場合、穿刺部位を誇張させるために患者は左方向を向くようにするが、この時、右内頚静脈は右鎖骨下静脈とより直線状になるような配置になる。この様な場合、至適穿刺域よりも矢印で示された分岐部付近に針先が到達してしまうと、真っ直ぐなカテーテルを挿入する場合では分割カニューラの先端(血管に穿刺した側)よりカテーテルが突出する段階で、血液の流れに乗って下方向(上大静脈方向)へ行く前に、右内頚静脈の方向に向かって挿入されてしまい易くなっている。一旦、上大静脈以外の上大静脈より細い血管ヘカテーテルの先端が迷入してしまうと、カテーテルの先端が血管壁に当たり易くなったり、血管内皮を刺激し、カテーテルより供給される高張の栄養輸液が血管外に侵出するといった血管外漏出(Extravasation of Fluids)が発生するという問題があった。
【0005】
上大静脈以外の血管への迷入といった問題を解決するために、幾つかの試みがなされている。例えば、特開平8−224312号公報に記載の方法では、撚り線からなるスタイレットを挿入したカテーテルが記載されており、該スタイレットは、スタイレットの先端から12mm程度の位置で、曲げ角度10〜15度程度に折り曲げた構造であり、スタイレットの先端はカテーテルの先端近傍にある。また、同公報には、上述した形状とすることで確実に上大静脈への留置が可能であると記載されているが、実際には、このようなカテーテルでは、図14に示すように先端部の曲げ角度が小さ過ぎるので、比較的大きな空間を有する鎖骨下静脈から上大静脈への分岐部付近においては、図15に示すように、カニューラ10の先端よりカテーテルが突出した後、該カテーテルは、上大静脈以外の血管にも挿入され易い。このことから、カテーテルの先端を上大静脈側へ向けるようにするためには、挿入時において、常に気をつける必要があった。そのため、術者はカテーテルを迷入させないことについて大きな安心感を得られないばかりか、やはり熟練を要し、経験未熟な研修医等ではカテーテルの迷入を起こしてしまう可能性があった。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−224312号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ガイドワイヤによる案内なしに、分岐血管、特に上大静脈に対し、他の血管に迷入させることなく正確に挿入することができ、かつ血管壁を傷つけることのないカテーテル組立体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(8)の本発明により達成される。
【0009】
(1) その長手方向に沿って中空部が形成された可撓性を有するカテーテル本体と、該カテーテル本体の基端側に設置されたカテーテルコネクタとを有するカテーテルと、
前記カテーテル本体の中空部に挿入可能な可撓性を有する線状体で構成されたスタイレット本体と、該スタイレット本体の基端側に設置され、前記カテーテルコネクタに対し着脱自在なスタイレットコネクタとを有するスタイレットとを備えたカテーテル組立体であって、
前記カテーテル本体の中空部に前記スタイレット本体を挿入するとともに前記カテーテルコネクタに前記スタイレットコネクタを連結した組立状態において当該カテーテル組立体は、その先端付近に形成され、一定方向に2箇所でそれぞれ湾曲した基端側湾曲部および先端側湾曲部と、前記基端側湾曲部と前記先端側湾曲部との間に形成された直線状をなす基端側直線部と、前記先端側湾曲部と前記カテーテル本体の先端との間に形成された直線状をなす先端側直線部とを含むアングル部分と、該アングル部分の基端側に形成され、直線的に伸びる直線部分とを有し、前記アングル部分は、前記直線部分とほぼ同一平面上に位置しており、
前記カテーテル本体は、単体の状態において、その先端付近に形成され、前記基端側湾曲部、前記先端側湾曲部、前記基端側直線部および前記先端側直線部にそれぞれ相当する部分を有するカテーテルアングル部分を有し、
前記スタイレット本体は、単体の状態において、その先端付近に形成され、一定方向に湾曲し、前記基端側湾曲部に相当する1箇所のスタイレット湾曲部を含むスタイレットアングル部分を有し、
前記組立状態において、前記カテーテルアングル部分の湾曲方向と、前記スタイレットアングル部分の湾曲方向とを揃えた状態で前記カテーテルと前記スタイレットとが組み合わされ、その状態で、前記スタイレット本体の先端は、前記基端側直線部の途中に位置しており、
前記組立状態において、前記先端側直線部と、前記直線部分とのなす角度θが80〜140°であり、前記カテーテル本体の先端と、前記直線部分またはその延長線との距離が10〜60mmであり、前記カテーテル本体の先端と、前記直線部分の先端において前記直線部分に直交する平面との距離が10〜60mmであることを特徴とするカテーテル組立体。
【0011】
(2) 前記カテーテル本体を37℃の生理的等張液中に60分間浸漬した後における、前記カテーテル本体の先端における接線と、前記直線部分とのなす角度θ’が前記組立状態における角度θより大きくなる上記(1)に記載のカテーテル組立体。
(3) 前記カテーテルコネクタには、前記アングル部分の湾曲方向を示す、前記カテーテルコネクタの中心軸を介して互いに反対方向に突出し、大きさが異なる一対の板状の突起が設けられている上記(1)または(2)に記載のカテーテル組立体。
【0012】
(4) 前記カテーテル本体を覆う可撓性を有する管状のプロテクターシースをさらに備え、
前記プロテクターシースは、その管壁に長手方向に沿ってほぼ全長に渡り形成されたスリットを有し、
当該カテーテル組立体の使用時、前記カテーテル本体は、前記プロテクターシース内から前記スリットを通して取り出されて生体内に挿入される上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のカテーテル組立体。
【0013】
(5) 前記プロテクターシースは、前記カテーテル本体の構成材料より弾性率が小さい材料で構成されている上記(4)に記載のカテーテル組立体。
【0014】
(6) 前記プロテクターシースは、その管壁に前記スリットと交差するように形成された複数の補助スリットを有し、該複数の補助スリットは、前記アングル部分を覆う部分の少なくとも一部の湾曲外側に、前記プロテクターシースの長手方向に沿って間隔をおいて配置されている上記(4)または(5)に記載のカテーテル組立体。
【0015】
(7) 前記各補助スリットは、前記プロテクターシースの中心線に対し40〜70°の角度を持って形成されている上記(6)に記載のカテーテル組立体。
【0016】
(8) 前記カテーテルは、その先端部が上大静脈に留置される高カロリー輸液用静脈カテーテルである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のカテーテル組立体。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のカテーテル組立体を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明のカテーテル組立体の実施形態を示す側面図、図2は、図1に示すカテーテル組立体の先端付近を拡大して示す側面図、図3は、図1に示すカテーテル組立体におけるカテーテルを示す側面図、図4は、図1に示すカテーテル組立体におけるスタイレットを示す側面図、図5および図6は、それぞれ、図1に示すカテーテル組立体を上大静脈に挿入する様子を模式的に示す図である。なお、以下では、説明の都合上、図1ないし図4中の右側を「基端」、左側を「先端」と言う。
【0019】
図1に示すカテーテル組立体1は、カテーテル11と、スタイレット12とを備えている。このカテーテル組立体1は、鎖骨下静脈穿刺法により穿刺されたカニューラ10を介して体内に挿入し、カテーテル11の先端部を上大静脈に留置して、例えば高カロリー輸液等を行うのに用いられるものである。
【0020】
図3に示すように、カテーテル11は、可撓性(弾性)を有する細長いカテーテル本体2と、該カテーテル本体2の基端側に設置されたカテーテルコネクタ3とで構成されている。
【0021】
カテーテル本体2の内部には、その長手方向に沿って中空部(流路)が形成されている。カテーテル本体2の長さは、特に限定されないが、通常は、50〜1000mmであるのが好ましく、80〜700mmであるのがより好ましい。また、カテーテル本体2の外径は、特に限定されないが、通常は、0.3〜4mmであるのが好ましく、1〜3mmであるのがより好ましい。
【0022】
カテーテルコネクタ3は、筒状の胴部31を有しており、該胴部31の内腔は、カテーテル本体2の中空部に連通している。胴部31の基端開口部の外周には、雄ねじ311が形成されている。このカテーテルコネクタ3は、例えば輸液用チューブのコネクタ等の接続が可能になっている。
【0023】
図4に示すように、スタイレット12は、カテーテル本体2の中空部に挿入可能な可撓性(弾性)を有する線状体で構成されたスタイレット本体4と、該スタイレット本体4の基端側に設置され、カテーテルコネクタ3に対し着脱自在なスタイレットコネクタ5とで構成されている。
【0024】
スタイレット本体4の構成材料は、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、Ni−Ti合金等の金属材料、ナイロン、ポリエステル等の比較的高弾性率の高分子材料、または、これらの組み合わせが好ましく用いられる。
【0025】
スタイレットコネクタ5は、筒状(または円柱状)の胴部51を有している。胴部51は、先端方向に向かって外径が漸減するテーパ部511を有しており、該テーパ部511は、カテーテルコネクタ3の基端開口部内に挿入・嵌合可能になっている。これにより、スタイレットコネクタ5をカテーテルコネクタ3に連結することができる。
【0026】
スタイレットコネクタ5には、その先端から基端まで貫通した内腔が設けられていてもよい。この場合には、スタイレットコネクタ5の基端側にシリンジ等を接続することにより、スタイレット12をカテーテル11から抜かずに、カテーテル11内を生理食塩水等でプライミングしたり、血液の逆流を目視することによりカテーテル本体2の先端22が血管内に入っているか、入っていないかの確認をしたりすることができる。
【0027】
カテーテル組立体1は、血管内の目的部位まで挿入する際には、図1に示す組立状態とされる。組立状態は、カテーテル本体2の中空部にスタイレット本体4を挿入するとともに、カテーテルコネクタ3にスタイレットコネクタ5を連結した状態である。この組立状態では、カテーテル本体2の内側に挿通されたスタイレット本体4の作用によって、カテーテル本体2に適度な剛性(いわゆるコシの強さ)が得られるので、カテーテル本体2を血管内に挿入し易くなる。
【0028】
スタイレット本体4の長さは、組立状態において、スタイレット本体4の先端41がカテーテル本体2の先端22から突出しないような長さとされている。これにより、カテーテル組立体1を血管内に挿入する際、スタイレット本体4の先端41が血管壁に当たらないので、血管壁を傷つけるのを防止することができる。
【0029】
カテーテル組立体1を血管内の目的部位まで挿入した後には、スタイレットコネクタ5をカテーテルコネクタ3から離脱させてスタイレット12をカテーテル11から抜去した後、カテーテルコネクタ3に、例えば輸液用チューブのコネクタ等が接続される。
【0030】
図1に示すように、組立状態におけるカテーテル組立体1は、その先端付近に形成されたアングル部分13と、該アングル部分13の基端側に隣接して形成され、直線的に伸びる直線部分14とを有している。以下、このアングル部分13の形状について説明するが、以下に説明する形状は、カテーテル組立体1に外力を付与しない自然状態(例えば、滑らかな平面上にカテーテル組立体1を載置した状態)での形状である。
【0031】
図2に示すように、本実施形態におけるアングル部分13は、一定方向(同方向)に湾曲する2箇所の湾曲部131および132を含んでおり、湾曲部131は、基端側に位置しており、湾曲部132は、先端側に位置している。また、このアングル部分13は、湾曲部131と湾曲部132との間に形成された直線部133と、湾曲部132とカテーテル本体2の先端22との間に形成された直線部134とを含んでいる。このようなアングル部分13は、湾曲部131および132が互いに同じ方向に湾曲しているので、アングル部分13は、直線部分14とほぼ同一平面上に位置している。
【0032】
このアングル部分13においては、カテーテル本体2の先端22における接線100と、直線部分14とのなす角度θが80〜140°、より好ましくは90〜130°、さらに好ましくは100〜125°である。また、カテーテル本体2の先端22と、直線部分14またはその延長線200との距離Lが10〜60mm、より好ましくは20〜50mm、さらに好ましくは35〜45mmである。また、カテーテル本体2の先端22と、直線部分14の先端141において直線部分14に直交する平面300との距離Lが10〜60mm、より好ましくは15〜50mm、さらに好ましくは20〜40mmである。
【0033】
ここで、接線100とは、カテーテル本体2の中心線における接線を言うものとする。また、前記距離Lは、直線部分14の中心線またはその延長線200との距離を言うものとする。また、直線部分14の先端141とは、アングル部分13の最も基端側の湾曲部131との境界点、すなわち湾曲し始める部分との境界点を言うものとする。
【0034】
直線部分14の長さは、特に限定されないが、40〜900mmであるのが好ましく、70〜650mmであるのがより好ましい。また、図示の構成では、アングル部分13とカテーテルコネクタ3との間のほぼ全部が直線部分14になっているが、このような構成に限らず、直線部分14とカテーテルコネクタ3との間に湾曲した部分があってもよい。
【0035】
図5および図6に示すように、カテーテル組立体1では、上述したような形状のアングル部分13を設けたことにより、鎖骨下静脈に穿刺されたカニューラ10を経て上大静脈に挿入しようとする場合、他の血管(内頚静脈、外頚静脈、あるいは穿刺位置とは反対側の鎖骨下静脈等)に迷入(迷走)することなく確実に上大静脈に挿入することができ、カテーテル本体2の先端部を上大静脈の至適留置域に確実に留置することができる。
【0036】
特に、カニューラ10の穿刺位置が鎖骨下静脈と内頚静脈の分岐部付近よりも肩側の遠位である場合はもちろん、カニューラ10の穿刺位置が鎖骨下静脈と内頚静脈の分岐点付近である場合であっても、他の血管に迷入することなく確実に上大静脈に挿入することができる。
【0037】
さらに、カテーテル組立体1では、上述したような形状のアングル部分13を設けたことにより、上大静脈へ挿入する際、カテーテル本体2の先端22が途中の血管壁に衝突しないか、または衝突したとしても浅い角度で緩やかに衝突するので、血管壁に対する刺激を低減することができ、血管壁を傷つけるのを確実に防止することができる。
【0038】
なお、本発明と異なり、上記角度θが前記上限値を超えると、湾曲角度が小さすぎて、カテーテル本体2の先端22が内頚静脈等へ迷入されてしまう危険性があり、上記角度θが前記下限値未満になると、カテーテル本体2の先端22が上大静脈へ挿入されたときに、先端22が血管壁に当たり易くなり、血管壁を傷つけてしまう可能性がある。
【0039】
本発明では、アングル部分13に含まれる湾曲部の個数は、1つでも、3つ以上でもよいが、本実施形態のように、アングル部分13は複数の湾曲部を含むものであるのが好ましい。これにより、上大静脈への留置操作をより確実に行うことができる。具体的には、例えば、右鎖骨下静脈穿刺を行う際に、カニューラ10の穿刺位置および穿刺角度、患者の体の大きさ等の影響により、カテーテル本体2の先端22が反対側の左鎖骨下静脈内に挿入されてしまうようなことをより確実に防止することができる。
【0040】
アングル部分13の湾曲部131や湾曲部132の中心線における曲率半径は、特に限定されないが、5〜60mmであるのが好ましく、10〜40mmであるのがより好ましい。このような範囲内にあると、血管壁に対する刺激をより低減できるとともに、挿入時の手元感覚がより得易くなる。
また、アングル部分13は、直線部133、134等を含まずにその全体が湾曲部で構成されていてもよい。
【0041】
本発明のカテーテル組立体1は、組立状態において上述したようなアングル部分13を有するものであるが、本実施形態では、カテーテル11およびスタイレット12は、それぞれ、単体の状態(両者を組み合わせない状態)においても、それらの先端付近に、カテーテルアングル部分21、スタイレットアングル部分42を有している。以下、カテーテルアングル部分21、スタイレットアングル部分42について順次説明する。
【0042】
図3に示すように、カテーテル本体2は、その先端付近に、カテーテルアングル部分21を有している。カテーテルアングル部分21は、外力を付与しない自然状態において、一定方向に湾曲する2箇所の湾曲部211および212と、2箇所の直線部213および214とで構成されている。湾曲部211、212、直線部213、214は、それぞれ、組立状態におけるアングル部分13の湾曲部131、132、直線部133、134に相当する。
【0043】
図4に示すように、スタイレット本体4は、その先端付近に、スタイレットアングル部分42を有している。スタイレットアングル部分42は、外力を付与しない自然状態において、一定方向に湾曲する1箇所の湾曲部421と、直線部422とで構成されている。湾曲部421および直線部422は、それぞれ、組立状態におけるアングル部分13の湾曲部131および直線部133に相当する。
【0044】
本実施形態のカテーテル組立体1は、組立状態では、上記カテーテルアングル部分21の湾曲部211、212の湾曲方向と、上記スタイレットアングル部分42の湾曲部421の湾曲方向とを揃えた状態でカテーテル11とスタイレット12とが組み合わされる。
【0045】
このように、本実施形態では、カテーテル11およびスタイレット12のそれぞれに形成されたカテーテルアングル部分21およびスタイレットアングル部分42によって組立状態におけるアングル部分13が形成されるので、カテーテル組立体1の血管への挿入時においてアングル部分13の形状保持性をより向上することができ、その結果、目的部位へより確実に挿入することができる。
【0046】
なお、本発明では、カテーテルアングル部分21およびスタイレットアングル部分42のいずれか一方によって組立状態におけるアングル部分13が形成されるようなものでもよい。すなわち、カテーテル11およびスタイレット12のいずれか一方が単体の状態においてその先端付近が湾曲していないものであってもよい。
【0047】
本発明のカテーテル組立体1では、前述したように、組立状態においてスタイレット本体4の先端41がカテーテル本体2の先端22から突出しない。そして、組立状態におけるカテーテル本体2の先端22とスタイレット本体4の先端41との距離(カテーテル本体2の中心線に沿った長さ)は、特に限定されないが、15〜40mmであるのが好ましく、20〜30mmであるのがより好ましい。この距離が前記下限値未満であると、カテーテル本体2の材質・外径等の条件によっては、血管への挿入時、カテーテル本体2が捩じれ易くなる場合がある。また、この距離が前記上限値を超えると、カテーテル本体2の材質・外径等の条件によっては、血管への挿入時、スタイレット本体4が挿入されていない部分のカテーテル本体2がループを形成して挿入しづらくなる場合がある。
【0048】
また、組立状態においては、本実施形態のように、スタイレット本体4の先端41がアングル部分13にまで到達していることが好ましい。さらに、組立状態において、アングル部分13とスタイレット本体4とが重なっている部分の長さが、アングル部分13の全長に対し50〜90%程度であるのが好ましく、70〜85%程度であるのがより好ましい。
【0049】
また、本発明では、カテーテル本体2やスタイレット本体4は、その剛性が長手方向に沿って一定であってもよいが、先端方向に向かって剛性が漸減する部分を有していてもよい。これにより、組立状態においてカテーテル組立体1が傾斜物性を発現することができる。
【0050】
また、本発明では、スタイレット本体4は、その横断面形状が円形のものでもよいが、それ以外の形状のものでもよく、例えば、横断面形状が長方形のものや楕円形のものでもよい。この場合、スタイレット本体4は、曲がり易い方向と曲りにくい方向とを有するものとなるので、その曲がり易い方向をアングル部分13の湾曲方向に合わせた状態でカテーテル11と組み合わせることにより、血管への挿入時、カテーテル本体2に生じる捻じれをより低減することができる。
【0051】
本発明におけるカテーテル本体2の構成材料としては、特に限定されず、可撓性を有する合成樹脂材料を主として用いることができるが、高分子エラストマーであるのが好ましく、中でも熱可塑性ポリウレタンであることがより好ましい。
【0052】
熱可塑性ポリウレタンは、生体適合性および血液適合性が高く、比較的長期の留置にも適する。また、高分子エラストマーは、所望の形状に変化させた後に、該高分子エラストマーのガラス転移温度以上の温度で熱処理を施し、その形状のまま冷却することによって形状記憶性を発揮するため、適度に所望の形に形状を変化させることも可能であり、前記カテーテルアングル部分21を形成する際においても所望の角度、曲率に形状を変化させることができるため好ましい。
【0053】
また、このような高分子エラストマーの弾性率は、温度依存性を示し、一般的には高温にするほど柔軟化する。熱可塑性ポリウレタンのような場合は、さらに吸水性も有しているので、血管内に留置された後は、体温による温度上昇と吸水との両方の作用によって柔軟化し、カテーテルアングル部分21の形状も徐々に緩和され、比較的真っ直ぐな状態になることができる。そのため、カテーテルアングル部分21の湾曲形状によって血管内への挿入直後にカテーテル本体2の先端22が血管壁に接触していた場合であっても、留置している間に徐々にカテーテルアングル部分21が真っ直ぐな状態に近づいていき、先端22が血管壁から離間するので、血管壁の内皮細胞を刺激するのを防止することができる。
【0054】
この効果を確実に発現するため、カテーテル本体2は、次のような条件を満足するものであるのが好ましい。すなわち、カテーテル本体2を37℃の生理的等張液中に60分間浸漬した後における、カテーテル本体2の先端22における接線と、直線部分14とのなす角度θ’が組立状態における角度θより大きくなるのが好ましく、さらに、R=(θ’−θ)/θ×100[%]なる式で定義される復元率Rが20〜100%であるのがより好ましい。
【0055】
また、カテーテル本体2の外表面には、体液、血液、粘膜等の生体組織と接触した際に抗血栓性や抗菌性を発揮する被覆が設けられていてもよい。
【0056】
また、カテーテル本体2の外表面には、体液、血液、粘膜等の生体組織と接触した際に潤滑性を発揮する被覆が設けられていてもよい。この被覆の構成材料としては、水溶性高分子、具体的には、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル無水マレイン酸ナトリウム、ポリアクリルアミド加水分解物、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルスルホン酸ソーダ、メチルビニルエーテル無水マレイン酸のアンモニウム塩、ポリアクリルアミド四級化合物等が挙げられる。このような被覆をした場合、例えばヘパリン加生理食塩水に浸したガーゼ等でカテーテル本体2の外表面を軽く拭くことにより、水溶性高分子を湿潤させ、潤滑性を発現させることができる。
【0057】
図1に示すように、本実施形態では、スタイレットコネクタ5は、アングル部分13の湾曲部131、132の湾曲方向を示す板状の突起52を有している。この突起52は、胴部51から、アングル部分13の湾曲部131、132の湾曲内側になる方向に突出している。この突起52を設けたことにより、術者は、アングル部分13の湾曲方向を手指の触覚により容易に認識することができる。また、この突起52は、スタイレットコネクタ5をカテーテルコネクタ3に対し回転操作して両者の嵌合を解除する操作のための指当て部としての機能をも有している。
【0058】
また、本実施形態では、カテーテルコネクタ3にも、アングル部分13の湾曲部131、132の湾曲方向を示す板状の突起32および33が設けられている。この突起32および33は、胴部31からカテーテルコネクタ3の中心軸を介して互いに反対方向に突出しており、このうち突起32は、アングル部分13の湾曲部131、132の湾曲内側になる方向に突出している。突起32は、突起33より形状が大きくされて区別可能であり、これにより、術者は、アングル部分13の湾曲方向を手指の触覚により容易に認識することができる。また、この突起32および33は、スタイレットコネクタ5をカテーテルコネクタ3に対し相対的に回転操作して両者の嵌合を解除する操作、さらには他のコネクタをカテーテルコネクタ3に連結する操作のための指当て部としての機能をも有している。
【0059】
図7は、図1に示すカテーテル組立体にカテーテル本体を覆うプロテクターシースを装着した状態を示す側面図、図8は、図7に示すプロテクターシースの先端付近を拡大して示す側面図、図9および図10は、それぞれ、図7に示すカテーテル組立体の先端付近を拡大して示す斜視図である。
【0060】
図7に示すように、本実施形態のカテーテル組立体1は、カテーテル本体2を覆うプロテクターシース6をさらに備えており、これにより、カテーテル本体2の無菌状態をより確実に保持することができる。
【0061】
プロテクターシース6は、可撓性を有する管状の部材であり、その管壁に長手方向に沿ってほぼ全長に渡り形成されたスリット61を有している。これにより、このスリット61を通して、プロテクターシース6の側方からカテーテル本体2を取り出すことができる。
【0062】
カテーテル組立体1は、このようなプロテクターシース6が装着された図7に示す状態で包材に封入されて出荷される。そして、カテーテル組立体1の使用時には、カテーテル本体2をプロテクターシース6内からスリット61を通して取り出しつつ、生体内に挿入される。これにより、カテーテル本体2の無菌状態をより確実に保持しつつ、生体内に挿入することができ、安全性が高い。
【0063】
図8に示すように、プロテクターシース6は、その先端付近の部分の管壁にスリット61と交差するように形成された複数(図示では4つ)の補助スリット62を有している。図7および図9に示すように、これら複数の補助スリット62は、アングル部分13を覆う部分の少なくとも一部の湾曲外側になる部分に形成されるとともに、プロテクターシース6の長手方向に沿って間隔をおいて配置されている。
【0064】
本実施形態では、このような補助スリット62を設けたことにより、カテーテル本体2をプロテクターシース6内から次のようにして容易に取り出すことができる。まず、プロテクターシース6の先端付近(補助スリット62の配置領域)に図9中の矢印で示すように湾曲外側から指等で外力を加えると、図10に示すように、カテーテル本体2の先端部分が容易に飛び出す。この後、露出したカテーテル本体2の先端部分をカニューラ10に挿入しつつ、カテーテル本体2の残りの部分をスリット61を通してプロテクターシース6内から容易に取り出すことができる。
【0065】
図8に示すように、プロテクターシース6の中心線600に対する補助スリット62の形成角度αは、特に限定されないが、20〜90°であるのが好ましく、40〜70°であるのがより好ましい。この角度αが大き過ぎるとカテーテル本体2が出にくくなる傾向があり、小さすぎると製造時にプロテクターシース6内にカテーテル本体2をセットしにくくなる傾向があるが、角度αを前述したような範囲とすることにより、カテーテル本体2の取り出しやすさと、プロテクターシース6内へのカテーテル本体2のセットのしやすさとをより高いレベルで両立することができる。なお、この角度αは、各補助スリット62で異なっていてもよい。
【0066】
また、補助スリット62の切れ込み長(図8中のSで示す長さ)は、特に限定されないが、プロテクターシース6の外径をDとしたとき、最も先端側の補助スリット62については、S>D/2であるのが好ましく、それ以外の補助スリット62については、S≦D/2であるのが好ましい。
【0067】
また、補助スリット62の形成個数は、特に限定されないが、2〜8個であるのが好ましく、3〜5個であるのがより好ましい。
【0068】
また、プロテクターシース6は、カテーテル本体2の構成材料より弾性率が小さい材料で構成されているのが好ましい。これにより、プロテクターシース6を曲げることにより、カテーテル本体2の先端22が容易にプロテクターシース6から突出するので、カテーテル本体2をさらに容易に取り出すことができる。
【0069】
また、プロテクターシース6の構成材料は、特に限定されないが、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、低密度ポリエチレン、ポリブタジエン、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体等が好ましく用いられる。
【0070】
以上、本発明のカテーテル組立体を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、カテーテル組立体を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
【0071】
また、本発明では、カテーテル本体は、複数の中空部(流路)を有する多孔チューブで構成されていてもよく、その場合、カテーテルは、各中空部に連通する複数のカテーテルコネクタを有していてもよい。
【0072】
また、本発明では、カテーテルコネクタとスタイレットコネクタとの連結は、嵌合によりなされるものに限らず、例えば、固定部材を介して連結するような構成でもよい。
【0073】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例により、さらに詳細に説明する。
【0074】
1.カテーテル組立体の作製
(実施例1)
図1および図2に示すようなカテーテル組立体を作製した。このカテーテル組立体1におけるカテーテル本体2は、可撓性合成樹脂である熱可塑性ポリウレタン(ポリカーボネート系ポリウレタン、ショアー硬度98A)で構成され、外径φ1.5mm、内径φ1.0mm、有効長300mmであった。また、スタイレット本体4は、外径φ0.6mmのステンレス鋼製のスプリングワイヤで構成した。また、スタイレット本体4の長さは、組立状態におけるカテーテル本体2の先端22とスタイレット本体4の先端41との距離が20mmとなるような長さとした。また、カテーテルコネクタ3およびスタイレットコネクタ5は、それぞれ、ポリプロピレン樹脂製とした。
【0075】
また、実施例1のカテーテル組立体におけるアングル部分13の形状は、図2に示すように2箇所の湾曲部131および132を含む形状とし、各部の寸法は、次の通りとした。カテーテル本体2の先端22における接線100と、直線部分14とのなす角度θは、85°とした。カテーテル本体2の先端22と、直線部分14の先端141において直線部分14に直交する平面300との距離Lは、25mmとした。カテーテル本体2の先端22と、直線部分14またはその延長線200との距離Lは、40mmとした。
【0076】
(実施例2、3)
角度θ、距離Lおよび距離Lが表1に示す値になるようにアングル部分13の形状を変更した以外は、前記実施例1と同様にしてカテーテル組立体を作製した。
【0077】
(比較例1〜8)
角度θ、距離Lおよび距離Lに相当する値が表1に示す値になるようにカテーテル組立体の先端部分の形状を変更した以外は、前記実施例1と同様にしてカテーテル組立体を作製した。
【0078】
各実施例および各比較例で作製したカテーテル組立体における角度θ、距離Lおよび距離Lの値を表1にまとめて示す。
【0079】
【表1】
Figure 0004373713
【0080】
2.評価
(2.1)挿入操作性評価
各実施例および各比較例で作製したカテーテル組立体を用いて、次のような挿入操作性の評価を行った。図11に示すような血管モデルを作製し、この血管モデルの鎖骨下静脈(内径φ10mm)に穿刺角度30°で穿刺したカニューラ10から各カテーテル組立体を挿入する試験を行い、その走行状態および留置状態を確認した。この挿入試験は、各カテーテル組立体について、鎖骨下静脈と内頚静脈の分岐部からカニューラ10の穿刺位置までの距離Tが20mmの場合、30mmの場合、および、40mmの場合の3回ずつ行った。この挿入試験における各カテーテル組立体の状態を以下の4段階の基準に従って評価した。
○:スムーズに上大静脈に挿入することができた。
△:血管壁部位Aに接触した後、上大静脈に挿入することができた。
□:血管壁部位Bまたは血管壁部位Cに接触した後、上大静脈に挿入することができた。
×:内頚静脈に迷走(迷入)し、上大静脈に挿入できなかった。
このような挿入試験の結果を表2にまとめて示す。
【0081】
【表2】
Figure 0004373713
【0082】
表2に示す結果から明らかなように、本発明のカテーテル組立体は、いずれも、スムーズに上大静脈に挿入することができ、特に、カニューラ10の穿刺位置にかかわらず上大静脈に容易に挿入することができた。
【0083】
これに対し、各比較例のカテーテル組立体では、カニューラ10の穿刺位置にもよるが、多くの場合、上大静脈への挿入が困難であった。
【0084】
(2.2)カテーテル本体2の浸漬試験
各実施例のカテーテル組立体におけるカテーテル本体2を、恒温水槽に貯留された37℃の生理的等張液中に60分間浸漬した後における、カテーテル本体2の先端22における接線と、直線部分14とのなす角度θ’を測定し、組立状態(浸漬前)における角度θと比較した。その結果を、R=(θ’−θ)/θ×100[%]なる式で定義される復元率Rを用いて、表3にまとめて示す。
【0085】
【表3】
Figure 0004373713
【0086】
表3に示す結果から明らかなように、本発明のカテーテル組立体におけるカテーテル本体2は、いずれも、37℃の生理的等張液中に60分間浸漬した後における、カテーテル本体2の先端22における接線と、直線部分14とのなす角度θ’が組立状態における角度θより増大することが確認された。
【0087】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のカテーテル組立体によれば、ガイドワイヤによる案内なしに、分岐血管、特に上大静脈に対し、他の血管に迷入させることなく正確に挿入することができる。また、挿入の際に、血管壁を傷つけることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカテーテル組立体の実施形態を示す側面図である。
【図2】図1に示すカテーテル組立体の先端付近を拡大して示す側面図である。
【図3】図1に示すカテーテル組立体におけるカテーテルを示す側面図である。
【図4】図1に示すカテーテル組立体におけるスタイレットを示す側面図である。
【図5】図1に示すカテーテル組立体を上大静脈に挿入する様子を模式的に示す図である。
【図6】図1に示すカテーテル組立体を上大静脈に挿入する様子を模式的に示す図である。
【図7】図1に示すカテーテル組立体にカテーテル本体を覆うプロテクターシースを装着した状態を示す側面図である。
【図8】図7に示すプロテクターシースの先端付近を拡大して示す側面図である。
【図9】図7に示すカテーテル組立体の先端付近を拡大して示す斜視図である。
【図10】図7に示すカテーテル組立体の先端付近を拡大して示す斜視図である。
【図11】実施例で作製した血管モデルを示す図である。
【図12】患者が正面を向いているときの上大静脈(中心静脈)付近の血管の概略図である。
【図13】患者が左方向を向いているときの上大静脈(中心静脈)付近の血管の概略図である。
【図14】従来のスタイレット付きカテーテルの全体図である。
【図15】従来のスタイレット付きカテーテルがカニューラより突出しているときの概略図である。
【符号の説明】
1 カテーテル組立体
11 カテーテル
12 スタイレット
13 アングル部分
131、132 湾曲部
133、134 直線部
14 直線部分
141 先端
2 カテーテル本体
21 カテーテルアングル部分
211、212 湾曲部
213、214 直線部
22 先端
3 カテーテルコネクタ
31 胴部
311 雄ねじ
32、33 突起
4 スタイレット本体
41 先端
42 スタイレットアングル部分
421 湾曲部
422 直線部
5 スタイレットコネクタ
51 胴部
511 テーパ部
52 突起
6 プロテクターシース
61 スリット
62 補助スリット
10 カニューラ
100 接線
200 延長線
300 平面
600 中心線

Claims (8)

  1. その長手方向に沿って中空部が形成された可撓性を有するカテーテル本体と、該カテーテル本体の基端側に設置されたカテーテルコネクタとを有するカテーテルと、
    前記カテーテル本体の中空部に挿入可能な可撓性を有する線状体で構成されたスタイレット本体と、該スタイレット本体の基端側に設置され、前記カテーテルコネクタに対し着脱自在なスタイレットコネクタとを有するスタイレットとを備えたカテーテル組立体であって、
    前記カテーテル本体の中空部に前記スタイレット本体を挿入するとともに前記カテーテルコネクタに前記スタイレットコネクタを連結した組立状態において当該カテーテル組立体は、その先端付近に形成され、一定方向に2箇所でそれぞれ湾曲した基端側湾曲部および先端側湾曲部と、前記基端側湾曲部と前記先端側湾曲部との間に形成された直線状をなす基端側直線部と、前記先端側湾曲部と前記カテーテル本体の先端との間に形成された直線状をなす先端側直線部とを含むアングル部分と、該アングル部分の基端側に形成され、直線的に伸びる直線部分とを有し、前記アングル部分は、前記直線部分とほぼ同一平面上に位置しており、
    前記カテーテル本体は、単体の状態において、その先端付近に形成され、前記基端側湾曲部、前記先端側湾曲部、前記基端側直線部および前記先端側直線部にそれぞれ相当する部分を有するカテーテルアングル部分を有し、
    前記スタイレット本体は、単体の状態において、その先端付近に形成され、一定方向に湾曲し、前記基端側湾曲部に相当する1箇所のスタイレット湾曲部を含むスタイレットアングル部分を有し、
    前記組立状態において、前記カテーテルアングル部分の湾曲方向と、前記スタイレットアングル部分の湾曲方向とを揃えた状態で前記カテーテルと前記スタイレットとが組み合わされ、その状態で、前記スタイレット本体の先端は、前記基端側直線部の途中に位置しており、
    前記組立状態において、前記先端側直線部と、前記直線部分とのなす角度θが80〜140°であり、前記カテーテル本体の先端と、前記直線部分またはその延長線との距離が10〜60mmであり、前記カテーテル本体の先端と、前記直線部分の先端において前記直線部分に直交する平面との距離が10〜60mmであることを特徴とするカテーテル組立体。
  2. 前記カテーテル本体を37℃の生理的等張液中に60分間浸漬した後における、前記カテーテル本体の先端における接線と、前記直線部分とのなす角度θ’が前記組立状態における角度θより大きくなる請求項1に記載のカテーテル組立体。
  3. 前記カテーテルコネクタには、前記アングル部分の湾曲方向を示す、前記カテーテルコネクタの中心軸を介して互いに反対方向に突出し、大きさが異なる一対の板状の突起が設けられている請求項1または2に記載のカテーテル組立体。
  4. 前記カテーテル本体を覆う可撓性を有する管状のプロテクターシースをさらに備え、
    前記プロテクターシースは、その管壁に長手方向に沿ってほぼ全長に渡り形成されたスリットを有し、
    当該カテーテル組立体の使用時、前記カテーテル本体は、前記プロテクターシース内から前記スリットを通して取り出されて生体内に挿入される請求項1ないし3のいずれかに記載のカテーテル組立体。
  5. 前記プロテクターシースは、前記カテーテル本体の構成材料より弾性率が小さい材料で構成されている請求項4に記載のカテーテル組立体。
  6. 前記プロテクターシースは、その管壁に前記スリットと交差するように形成された複数の補助スリットを有し、該複数の補助スリットは、前記アングル部分を覆う部分の少なくとも一部の湾曲外側に、前記プロテクターシースの長手方向に沿って間隔をおいて配置されている請求項4または5に記載のカテーテル組立体。
  7. 前記各補助スリットは、前記プロテクターシースの中心線に対し40〜70°の角度を持って形成されている請求項6に記載のカテーテル組立体。
  8. 前記カテーテルは、その先端部が上大静脈に留置される高カロリー輸液用静脈カテーテルである請求項1ないし7いずれかに記載のカテーテル組立体。
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