JP4373411B2 - 電圧遮断装置 - Google Patents

Description

本発明は、高静電位に維持される塗装設備を塗装設備に塗料を供給する塗料源から電気的に隔離するための装置に関する。前記の装置は一般に電圧遮断装置として知られているので、以後そのように記載する。

様々なタイプの電圧遮断装置が既知である。例えば、以下の特許において説明される装置およびシステムがある：米国特許第６４２３１４３号、第６０２１９６５号、第５９４４０４５号、第ＲＥ３５８８３号、第５７８７９２８号、第５７５９２７７号、第５７４６８３１号、第５７３７１７４号、第５７２７９３１号、第５７２５１５０号、第５７０７０１３号、第５６５５８９６号、第５６３２８１６号、第５５４９７５５号、第５５３８１８６号、第５５２６９８６号、第５５１８１８６号、第５３４１９９０号、第５３４０２８９号、第５３２６０３１号、第５２８８０２９号、第５２７１５６９号、第５２５５８５６号、第５２２１１９４号、第５０２８０７８号、第５１９７６７６号、第５１９３７５０号、第５０９６１２６号、第５０９４３８９号、第５０７８１６８号、第５０３３９４２号、第４９８２９０３号、第４９３２５８９号、第４９２１１６９号、第４８８４７５２号、第４８７９１３７号、第４８７８６２２号、第４７９２０９２号、第４７７１７２９号、第４３８３６４４号、第４３１３４７５号、第４２７５８３４号、第４０８５８９２号、第４０２０８６６号、第４０１７０２９号、第３９３７４００号および３９３３２８５号、並びにＷＯ２００５／０１４１７８、ＧＢ２１６６９８２、ＪＰ４−２６７９６１、ＪＰ４−２００６６２、ＪＰ７−８８４０７、ＪＰ５１−５４６３８、ＪＰ５４−１０１８４３、ＪＰ４−６６１４９、ＪＰ３−１７８３５４、ＪＰ３２１７３９４およびＪＰ３３７８０５８。米国特許第４３３７２８２号も重要である。上記の参考資料の開示は参照により本明細書に組み込まれる。上記記載は、全ての関連技術を完全に探索したことまたは記載される関連技術以外の技術が存在しないことまたは記載される技術が特許性にとって重要であることを表明するものではないし、そのように推断されるべきではない。

本発明の1つの態様に従えば、電圧遮断装置は、第１と第２の流体室、および入口ポート、出口ポート、第１の流体室ポートおよび第２の流体室ポートを含む切替装置を含む。切替装置は、第１の位置と第２の位置との間で移動可能に第３の流体室の中に設けられる。第３の流体室は非導電性流体媒体を含み、この中に切替装置の少なくとも一部が浸漬される。

本発明のこの態様に従った実施例として、電圧遮断装置は第１、第２、第３および第４の弁を含む。第１、第２、第３および第４の弁は、非導電性流体媒体に浸漬される。

本発明のこの態様に従った実施例として、第１と第２の流体室はピストン-シリンダ式流体モータを含む。

本発明のこの態様に従った実施例として、第１と第２の流体室は１つの複動形ピストン-シリンダ式流体モータを含む。

本発明のこの態様に従った実施例として、第３の流体室は切替装置が第１の位置と第２の位置との間で移動可能に設けられるトラックを含むタンクを含む。

本発明のこの態様に従った実施例として、切替装置が第１の位置にあるとき、第１の弁は入口ポートを第１の流体室ポートに結合し、かつ、第２の弁は第２の流体室ポートを出口ポートに結合し、切替装置が第２の位置にあるとき、第３の弁は入口ポートを第２の流体室ポートに結合し、第４の弁は第１の流体室ポートを出口ポートに結合する。

本発明のこの態様に従った実施例として、第３の流体室は切替装置を移動可能に取付けるための手段を含む。電圧遮断装置は、更に切替装置を第１の位置と第２の位置との間で動かすための手段を含む。

更に本発明のこの態様に従った実施例として、電圧遮断装置は、非導電性流体媒体から取り除きたい成分を分離するために第３の流体室の中にモレキュラーシーブを含む。

更に本発明のこの態様に従った実施例として、モレキュラーシーブは再生可能である。

本発明の別の態様に従えば、電圧遮断装置は塗装システムにおいて塗料源、塗装装置、高静電位源と組み合わされる。第１の導管は塗料源と入口ポートとを結合する。第２の導管は第１のリザーバと第１の流体室ポートとを結合する。第３の導管は、第２の流体室と第２の流体室ポートとを結合する。第４の導管は出口ポートと塗装装置とを結合する。

本発明は、本発明を例証する発明を実施するための最良の形態および添付図面を参照することにより良く理解することができる。

本出願において使用される場合、「導電性」および「非電気絶縁性」などの用語は、「非導電性」および「電気絶縁性」として説明される材料より電気的に伝導性である広い範囲の伝導性を意味する。「半導電性」などの用語は導電性と非導電性との間の広い範囲の伝導性を意味する。

まず図１を参照すると、静電塗装システム１０は、例えば上述の特許および公示された出願のうちいずれかに例示される一般的タイプのものなど塗装装置１２を含む。塗装装置１２は、例えば−３５ＫＶＤＣから−１１０ＫＶＤＣまでの範囲の高静電位源１４に結合される。該電位源は、例えば米国特許第６５６２１３７号、第６４２３１４２号、第６１４４５７０号、第５９７８２４４号、第５１５９５４４号、第４７４５５２０号、第４４８５４２７号、第４４８１５５７号、第４３２４８１２号、第４１８７５２７号、第４０７５６７７号、第３８９４２７２号、第３８７５８９２号および第３８５１６１８号に例示され説明される一般的タイプのものである。上記の参考資料の開示は参照により本明細書に組み込まれる。上記記載は、全ての関連技術を完全に探索したことまたは記載される関連技術以外の技術が存在しないことまたは記載される技術が特許性にとって重要であることを表示しようとするものではない。また上記のような表示は一切推断されるべきではない。

供給すべき塗料の源１６および供給した塗料を塗装すべき対象１８の双方は基準電位に結合される。基準電位は、本明細書ではアースと記載することもある。塗料源１６は、一般に、ポンプまたは圧縮空気源など所望圧力で塗料を供給するための手段を含む。塗料自体は、一般に例えば水性塗料など非電気絶縁性塗料なので、塗料源１６と、電位源１４に結合される塗装装置１２との間の回路に電圧遮断装置を配置する必要がある。塗料源１６は、本発明による電圧遮断装置２０を介して塗装装置１２に結合される。

次に特に図２〜図５を参照すると、電圧遮断装置２０は、第１と第２の流体室２２ａ、２２ｂを有した複動形ピストン-シリンダ式流体モータ２２および切替装置２４を含む。切替装置２４は、入口ポート２８、出口ポート３０、および第１と第２の流体室ポート３２、３４を含む。切替装置２４は、図２〜図４に示す第１の位置３６、すなわち、入口ポート２８が第１の流体室ポート３２に結合され、かつ、第２の流体室ポート３４が出口ポート３０に結合される位置と、図５に示す第２の位置３８、すなわち、入口ポート２８が第２の流体室ポート３４に結合され、かつ、第１の流体室ポート３２が出口ポート３０に結合される位置との間で選択的に移動可能となっている。流体室２２ａ、２２ｂおよび切替装置２４の構造および作用は、ＷＯ２００５/０１４１７８において一般的に例示され説明されるとおりとすることができる。

切替装置２４それ自体は、図２、３に示されるリザーバ４０内に設けられる。リザーバ４０は非導電性材料から構成される。この非導電性材料は、例えば充填材を含有する或いは含有しない樹脂またはポリマー材料から形成される。例えば、流体モータ２２、切替装置２４およびリザーバ４０は、全て適切な非導電性充填または無充填デルリン（Ｄｅｌｒｉｎ（登録商標））アセタール樹脂から構成される。切替装置２４は、いくつか金属要素を含む場合がある。例えば、切替装置２４の各種弁は、いくつかの金属要素を持つ場合がある。ただし、この種の金属要素は適切な非導電性ハウジングの中に設けられるので、電気的に隔離され或いは浮動している。リザーバ４０は例えば蓋４４で覆われた箱型タンク４２である。

切替装置２４は、第１と第２の位置３６、３８との間で動かすために、タンク４２の床４８に隣接させて、例えばトラック、レールまたはその他の案内手段４６上に設けられる。第１の位置３６において、切替装置２４は、切替装置２４の入口ポート２８を、切替装置２４の行程の一方の終端に隣接する第１の弁ブロック５０に設けられているポート３２に係合させこれに密着させ、かつ、第２の弁ブロック５１に設けられているポート３４を切替装置２４の出口ポート３０に密着させる。第２の位置３８において、切替装置２４は、切替装置２４の入口ポート２８を、切替装置２４の行程の他方の終端に隣接する第３の弁ブロック５２に設けられているポート３４に係合させこれに密着させ、かつ、第４の弁ブロックに設けられているポート３２を、切替装置２４の出口ポート３０に密着させる。切替装置２４および弁ブロック５０、５１、５２、５３の入口ポート２８、３０、３２、３４を通る塗料の流れは、例えば〒２３６-０００４横浜市金沢区福浦１丁目１−１５−５所在のランズバーグインダストリー株式会社から入手可能なアクアブロックマークＩＩ(AquaBlock MkII)電圧遮断装置の迅速継手（その開示は参照により本明細書に組み込まれる）などの係合すると開き脱離すると閉じる弁５４によって制御される。上記記載は、全ての関連技術を完全に探索したことまたは記載される関連技術以外の技術が存在しないこと、または、記載される技術が特許性にとって重要であることを表示しようとするものではない。また上記のような表示は一切推断されるべきではない。

切替装置２４の配管には、導管５６、導管５８、導管６０および導管６２が含まれる。導管５６は、塗料源１６と入口ポート２８とを結合する。導管５８は流体室２２ａとポート３２とを結合する。導管６０は流体室２２ｂとポート３４とを結合する。導管６２は出口ポート３０と塗装装置１２とを結合する。

切替装置２４は、例えば、複動形ピストン-シリンダ式流体モータなどのモータ手段またはアクチュエータ手段６６を制御する制御装置６４によって、第１の位置３６と第２の位置３８との間を前後に動かされる。モータ６６はタング７０を介して切替装置２４に結合される出力シャフト６８を含む。タング７０は、蓋４４に設けられる細長いスロット形の開口７２を通って、手段６６と切替装置との間に伸びる。また、切替装置２４の動きを可能にするために、導管５６、６２用の細長いスロット形の開口７４、７６が、蓋４４を貫通させて設けられている。導管５６、６２は、この動作を可能にするために可撓性を有する。

動作中、リザーバ４０には、入口ポート２８、３０、３２、３４の上のレベルまで、そして典型的にはタンク４２の上縁から数センチメートル以内まで、例えば米国特許第５６３２８１６号、第５７８７９２８号、第５７４６８３１号および５９４４０４５号に記載されている遮蔽媒体(blocking medium)が充填される。切替装置が第１の位置３６に移動すると、塗料が、塗料源１６から導管５６を通って入口ポート２８へ供給され、更に切替装置２４、ポート３２および導管５８を通って流体室２２ａに供給される。このとき、制御装置６４およびモータ６６は、装置２４を第２の位置３８に切り替える。塗料は、塗料源１６から導管５６、入口ポート２８、切替装置２４、ポート３４および導管６０を通って流体室２２ｂに供給される。流体室２２ｂが充填されているとき、流体室２２ａの内容物は、ポート３２、切替装置２４、出口ポート３０および導管６２を通じて排出され、塗料が塗装装置１２に供給されて、ここから塗料が吐出されて物品１８が塗装される。流体室２２ａが空になると、制御装置６４およびモータ６６は装置２４を第１の位置に戻す。この位置では、塗料は塗料源１６から導管５６、入口ポート２８、切替装置２４、ポート３２および導管５８を通じて流体室２２ａに供給される。この間、流体室２２ｂの内容物が排出されて、導管６０、ポート３４、切替装置２４、出口ポート３０および導管６２を通じて塗装装置１２に塗料が供給され、該塗装装置から塗料が噴出されて物品１８が塗装される。以下同様である。

特に図３を参照すると、リザーバ４０は、例えば上述の米国特許第５９４４０４５号、第５７８７９２８号、第５７４６８３１号および５６３２８１６号に記載されているようなモレキュラーシーブ８０を含むことができる。例えば、モレキュラーシーブ８０は、切替装置２４下方のリザーバ４０の床４８に配置される。モレキュラーシーブ８０はタンク４２内の遮蔽媒体に進入する水に対する乾燥作用を維持するために必要に応じて再利用および（または）補充することができる。

本発明に従って構成されるシステムの部分的ブロック図および部分的略図である。 図１に示されるシステムの構成要素の一部平面／一部断面拡大図である。 図２の矢視線３−３に沿う一部断面側面図である。 第１の位置における、図３の矢視線4,5−4,5に沿う一部断面図である。 第２の位置における、図３の矢視線4,5−4,5に沿う一部断面図である。

符号の説明

１０ 静電塗装システム
１２ 塗装装置
１４ 高静電位源
１６ 塗料源
１８ 塗装グ対象物
２０ 電圧遮断装置
２２ 複動形ピストン-シリンダ式流体モータ
２４ 切替装置
２８ 入口ポート
３０ 出口ポート
３２ 第１の流体室ポート
３４ 第２の流体室ポート
３６ 第１の位置
３８ 第２の位置
４０ タング

Claims (9)

1. 第１と第２の流体室と、
   入口ポート、出口ポート、第１の流体室ポートおよび第２の流体室ポートを含む切替装置とを具備した電圧遮断装置において、
   前記切替装置が第３の流体室内において、第１の位置と第２の位置との間で移動可能に設けられ、
   前記第３の流体室が非導電性流体媒体を含み、この中に前記切替装置の少なくとも一部が浸漬されるようにした電圧遮断装置。
2. 前記電圧遮断装置が、第１の弁、第２の弁、第３の弁および第４の弁を含み、前記第１、第２、第３および第４の弁が前記非導電性流体媒体に浸漬される請求項１に記載の電圧遮断装置。
3. 前記第１と第２の流体室がピストン−シリンダ式流体モータを具備する請求項１に記載の電圧遮断装置。
4. 前記第１と第２の流体室が１つの複動式ピストン−シリンダ流体モータを具備する請求項３に記載の電圧遮断装置。
5. 前記第３の流体室がトラックを含むタンクを具備しており、前記トラックに、前記切替装置が前記第１の位置と第２の位置との間で移動可能に取付けられる請求項１に記載の電圧遮断装置。
6. 前記切替装置が前記第１の位置にあるとき、前記第１の弁が前記入口ポートを前記第１の流体室ポートに結合し、かつ、前記第２の弁が前記第２の流体室ポートを前記出口ポートに結合し、
   前記切替装置が前記第２の位置にあるとき、前記第３の弁が前記入口ポートを前記第２の流体室ポートに結合し、かつ、前記第４の弁が前記第１の流体室ポートを前記出口ポートに結合する請求項２に記載の電圧遮断装置。
7. 前記第３の流体室が、前記切替装置を移動可能に取付けるための手段を含み、
   該電圧遮断装置が、更に前記切替装置を前記第１の位置と前記第２の位置との間で動かすための手段を含む請求項１に記載の電圧遮断装置。
8. 前記電圧遮断装置は、塗料源、塗装装置および高静電位源を含む塗装システムと組み合わせられ、かつ、前記塗料源と前記入口ポートとを結合するための導管、前記第１の流体室と前記第１の流体室ポートとを結合するための導管、前記第２の流体室と前記第２の流体室ポートとを結合するための導管、および、前記出口ポートと前記塗装装置とを結合するための導管を更に備えている請求項１に記載の電圧遮断装置。
9. 前記第３の流体室の中に配設されたモレキュラーシーブを具備する請求項１に記載の電圧遮断装置。

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