JP4373378B2 - 平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造 - Google Patents

平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造 Download PDF

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Description

本発明は、平板型の固体酸化物からなる電解質層を備えた平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造に関し、特に単セルとともに交互に積層されるセパレータの構造の改良に関するものである。
平板型固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)は、平板型の固体酸化物からなる電解質層と、この電解質層の表裏面にそれぞれ形成された空気極および燃料極とからなる平板型の単セルと、セパレータとを交互に複数枚積層して電気的に直列に接続することによりスタックを構成し、前記セパレータを介して燃料極に燃料ガスを給排気し、空気極に酸化剤ガスを給排気することにより発電を行なうようにした燃料電池である。この固体酸化物形燃料電池は、他の燃料電池に比べて発電効率が高く、また作動温度が高い(700℃〜1000℃)ため高温の熱を利用することができるという利点を有している。
複数の単セルとセパレータを積層してスタック化する際に、単セルどうしを電気的に接続し、かつセルの燃料極に燃料を、空気極に酸化剤ガスを供給する機能を担うセパレータには、通常単セルどうしの電気的な接続を損なわずに効率よく酸化剤ガスと燃料ガスを空気極と燃料極に供給するために、セルと対向する面に形成されたガス流路を備えている。この場合、ガス流路の形状、供給流路、排出流路の形成位置等によってガスの濃度勾配が発生すると、ガスを空気極と燃料極の全面に対して均一に分配して供給することができず、セルの面内での発電特性が不均一になる。この不均一により、セルの最良の出力が得られなくなるばかりか、セル面内の温度の分布にむらができ、高温部ではセルが劣化したり破損し、低温部では発電効率が低下するなどの問題が生じるため、最適なガス流路の設計が要求される。
このため従来は、セルとセパレータを重ねたものの特定の側面に、セパレータの流路の開口部を設けておき、その開口部を覆うようにガス供給のためのマニホールドを設けてセパレータの外縁部の流路の開口部を通じてセルにガスを供給するものや、セパレータのガス流路の一部に1個もしくはたかだか10個程度のガスの流入孔を設けておき、ガスをセルに供給するものがあった。
しかしながら、上記したような従来の平板型固体酸化物形燃料電池のセパレータにおいては、流路の開口部や流入孔に近いところではガスの濃度が高いのに比べ、ここから下流側に行くにしたがってガスの濃度が低下するため、結果として燃料電池セルの面内での出力に偏りが生じ、十分な電力を取り出すことが困難であった。
そこで、本発明者等はガス流路の最適設計について鋭意検討し、実験を行なった結果、従来の通路によってガスを供給、分配する方式に代えて小孔によってガスをシャワー状に供給すると、ガスの濃度分布にむらが発生せず、電極の表面全体に略均等に分配して供給することができることを見出した。
具体的には、セルとセパレータとの間に形成した空間全体にガスを均等に分配するためのガス流路と発電に使われたガス(廃ガス)を回収するための排気ガス用の流路とを独立にセパレータのセルと対向する面に設け、この流路をガス供給用の貫通孔および排気ガス用の貫通孔をそれぞれ複数個設けたプレートで覆い、これらの貫通孔よりセルの燃料極と空気極に対して燃料ガスと酸化剤ガスをシャワー状に供給することにより、ガス濃度の分布のむらを最小限に留め、最大の出力を取り出すようにしたものである。
本発明は上記したような従来の問題および検討結果に基づいてなされたもので、その目的とするところは、電極の全面に対してガスを略均等に分配して供給することができ、発電効率を向上させることができる平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、平板型固体酸化物からなる電解質層の表裏面に燃料極と空気極を配設してなる平板型の単セルと、前記燃料極と前記空気極に燃料ガスおよび酸化剤ガスをそれぞれ給排気するセパレータとを交互に複数枚積層して電気的に接続し、前記燃料ガスと酸化剤ガスの給排気によって発電を行う平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造において、前記セパレータは、センタープレートと、このセンタープレートの一方の面を覆う燃料極側プレートとを備え、前記センタープレートの一方の面に少なくとも燃料ガス供給流路を設け、前記燃料ガス供給流路は、前記センタープレートの中心を通る仮想線と直交する複数の直線壁と該隣り合う2つの直線壁の端部を連結する円弧壁とで構成された仕切壁によって櫛歯状に仕切られ、前記中心を通って前記仮想線に直交する直線を挟んで対称的に形成され、前記センタープレートの中央に位置する2本の前記直線壁の端部を連結する円弧壁に対向する開口部から燃料ガスが導入され、前記燃料極側プレートに少なくとも前記燃料ガス供給流路にそれぞれ連通する複数個の燃料ガス噴射用貫通孔を設けたものである。
また、本発明は、前記燃料極側プレートの前記燃料極と対向する面に、前記燃料ガス噴射用貫通孔に連通する燃料ガス給排気用溝と、前記燃料極が接触する複数個の突起を設けたものである。
また、本発明は、前記セパレータがセンタープレートの他方の面を覆う空気極側プレートをさらに備え、前記センタープレートの他方の面に少なくとも酸化剤ガス供給流路を設け、前記空気極側プレートに少なくとも前記酸化剤ガス供給流路にそれぞれ連通する複数個の酸化剤ガス噴射用貫通孔を設けたものである。
また、本発明は、前記空気極側プレートの前記空気極と対向する面に、前記酸化剤ガス噴射用貫通孔に連通する酸化剤ガス給排気用溝と、前記空気極が接触する複数個の突起を設けたものである。
本発明によるスタック構造によれば、複数個の燃料ガス噴射用貫通孔から燃料ガスを燃料極に向けてシャワー状に噴射するので、燃料ガスの濃度分布にむらが生じず、燃料極の表面に対して燃料ガスを略均一に分配して供給することができる。
また、複数個の酸化剤ガス噴射用貫通孔から酸化剤ガスを空気極に向けてシャワー状に噴射するので、酸化剤ガスの濃度分布にもむらが生じず、空気極の表面に対して酸化剤ガスを略均一に分配して供給することができる。したがって、セルの耐久性および発電性能を向上させることができる。
また、セパレータ間の隙間によって酸化剤ガスの排気用流路や燃料ガスの排気用流路を形成したスタック構造においては、プレートの製作が容易で、製造コストを低減することができる。
さらに、センタープレートの燃料ガス供給流路と燃料ガス排出流路を仕切る仕切壁と、センタープレートの酸化剤ガス供給流路と酸化剤ガス排出流路とを仕切る仕切壁を互いに重なり合うように形成し、燃料極側プレートの燃料ガス噴射用貫通孔と、燃料ガス給排気用溝および燃料極に接触する複数個の突起と、空気極側プレートの酸化剤ガス噴射用貫通孔と、酸化剤ガス給排気用溝および空気極に接触する突起をそれぞれ互いに重なり合うように形成したスタック構造においては、電気抵抗を小さくすることができ、より一層発電性能を向上させることができる。
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造の一実施の形態を示す断面図、図2は燃料極支持型の単セルを示す図、図3(a)、(b)はセンタープレートの平面図および断面図、図4は同センタープレートの底面図、図5(a)、(b)は燃料極側プレートの底面図および断面図、図6(a)、(b)は空気極側プレートの底面図および断面図である。
図1において、参照符号1で示す平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造は、平板型の単セル2とセパレータ3を交互に複数枚積層して一体的に結合すると共に電気的に接続することにより形成されている。なお、図1は、3枚の単セル2とセパレータ3を交互に積層した状態を示している。
図2において、単セル2は、燃料極7と、この燃料極7の上に積層形成された電解質層5および空気極6とからなり、これらによって燃料極支持型の単セルを構成している。
電解質層5の材質としては、電子を通さず、酸素イオンの導伝特性が高いセラミックス材料、例えば酸化スカンジウム(Sc23)および酸化アルミ(Al23)安定化ZrO2 (SASZ)やイットリア安定化ジルコニア(YSZ)などのジルコニア材料が用いられる。
空気極6の材質としては、高温酸化雰囲気下で安定で、触媒能が高く、かつ高い電子導電性を有する酸化物あるいは金属、例えば銀(Ag)や白金(Pt)、電気伝導性酸化物であるストロンチウム添加ランタンマンガナイト(La,Sr)MnO3 ,LSM)やランタンニッケル鉄酸化物(La(Ni,Fe)O3 ,LNF)などの材料が用いられる。
燃料極7としては、電子導電性を有する酸化物あるいは貴金属、例えばニッケル(Ni)−YSZサーメット、Pt等の材料が用いられる。
再び図1において、前記セパレータ3は、センタープレート10と、このセンタープレート10の2つの主面のうちの一方の主面(以下、表面という)15側に配設された燃料極側プレート11と、センタープレート10の他方の主面(以下、裏面という)16側に配設された空気極側プレート12とで構成されている。
センタープレート10は、SUS430等のフェライト系ステンレスによって円板状に形成され、その表面15側には図3(a)に示すように燃料ガスG1が供給される燃料ガス供給流路17と、発電に使われた燃料ガスG1 の排ガスG1 'を排出する流路(以下、燃料ガス排出流路という)18と、燃料ガス供給流路17に連通する燃料ガス供給通路20と、前記燃料ガス排出流路18に連通し前記排ガスG1 ’を排出する通路(以下、燃料ガス排出通路という)21と、燃料ガス供給流路17と燃料ガス排出流路18を仕切る仕切壁19および凹陥部23が形成されている。
前記凹陥部23は、センタープレート10の表面中央部に形成された円形の凹部からなり、内部に前記燃料ガス供給流路17、燃料ガス排出流路18および仕切壁19が形成されている。仕切壁19は、センタープレート10の表面側の中心O1 を通る仮想線24を挟んで対称的な蛇行状(櫛歯状)に形成されることにより、両端19a,19bが前記燃料ガス供給流路17と燃料ガス排出流路18の流路壁を構成する凹陥部23の内壁にそれぞれ接続されている。このため、仕切壁19は、仮想線24と直交する複数の直線壁19cと、隣り合う2つの直線壁19c,19cの端部を連結する円弧壁19dとで構成されている。また、各直線壁19cは、凹陥部23の内壁付近にまで延在することにより、平面視の輪郭形状が円形で、センタープレート10の中央において最も長く、仕切壁19の両端19a,19bに至るにしたがって短くなっている。
燃料ガス供給通路20と燃料ガス排出通路21は、センタープレート10の表面外周部にそれぞれ形成された溝で構成されている。燃料ガス供給通路20の一端20aは、センタープレート10の外周面に開放し、他端は凹陥部23の内壁に開口して燃料ガス供給流路17に連通している。また、この燃料ガス供給通路20の他端20bは、センタープレート10の中央に位置する2本の直線部19c,19cの端部を連結する円弧壁19dと対向している。
燃料ガス排出通路21の一端21aは、同じくセンタープレート10の外周面に開放し、他端21bは、前記燃料ガス供給通路20の他端開口部20bと仕切壁19を挟んで対向するように凹陥部23の内壁に開口している。
図4において、センタープレート10の裏面16側には酸化剤ガスG2 が供給される2つの酸化剤ガス供給流路31,32と、これらの酸化剤ガス供給流路31,32に連通する酸化剤ガス供給通路33と、2つの酸化剤ガス供給流路31,32を仕切る仕切壁35および凹陥部37が形成されている。
前記凹陥部37は、センタープレート10の裏面中央部に形成された円形の凹部からなり、内部に前記酸化剤ガス供給流路31,32と仕切壁35が形成されている。
前記仕切壁35は、センタープレート10の裏面側の中心O2 を通る仮想線38を挟んで左右対称的な蛇行状(櫛歯状)に形成されることにより、両端35a,35bが前記酸化剤ガス供給流路31,32の流路壁を構成する凹陥部37の内壁にそれぞれ接続されている。また、仕切壁35は、図3に示した表面15側の仕切壁19と全く同一形状で、かつ重なり合うように形成されている。
ここで、図1および図4においては、センタープレート10の裏面16側に酸化剤ガス供給流路31,32と酸化剤ガス供給通路33のみを設け、酸化剤ガスG2 の排ガスを排気する流路34(図1)をセル2とセパレータ3を交互に積層した際にできるセパレータ間の隙間によって構成しセンタープレート10の外周に開放させた例を示している。このため、センタープレート10の裏面16側には溝等からなる格別な酸化剤ガス排出用の流路と通路を設ける必要がなく、センタープレート10の製作を容易にする。
これに対して、酸化剤ガスG2 の排ガスG2 'を排気する酸化剤ガス排出流路と酸化剤ガス排出通路をセンタープレート10に設ける場合は、図7に示すようにセンタープレート10の裏面16の中央部に凹陥部37と、この凹陥部37内に仕切壁35によって仕切られた酸化剤ガス供給流路31Bと酸化剤ガス排出流路34とを形成し、裏面16の外周縁部に前記酸化剤ガス供給流路31Bに連通する酸化剤ガス供給通路33と、前記酸化剤ガス排出流路34に連通する酸化剤ガス排出通路36を形成すればよい。このとき、酸化剤ガス供給流路31B、酸化剤ガス排出流路34、酸化剤ガス供給通路33、酸化剤ガス排出通路36および仕切壁35は、図3に示した酸化剤ガス供給流路17、酸化剤ガス排出流路18、酸化剤ガス供給通路20、酸化剤ガス排出通路21および仕切壁19と、互いに重なり合うように鏡面対称に形成されることが好ましい。
再び図4において、前記酸化剤ガス供給通路33は、センタープレート10の裏面16の外周部に形成された溝で構成されている。この酸化剤ガス供給通路33は、一端33aがセンタープレート10の外周面に開放し、他端側が左右2つに分岐されることによりそれぞれ凹陥部37を取り囲む略1/4円弧状の分路通路33A,33Bを形成しており、その内端33b,33cが凹陥部37の内壁にセンタープレート10の中心O2 を挟んで互いに対向する位置に開口している。このため、図4において、下側の分岐通路33Aの内端33bは一方の酸化剤ガス供給流路31に連通し、上側の分岐通路33Bの内端33cは他方の酸化剤ガス供給流路32に連通している。
図5において、前記燃料極側プレート11は、同じくSUS430等のフェライト系ステンレスによって円板状に形成され、センタープレート10の表面15にろう付け等によって接合されている。燃料極側プレート11のセンタープレート10とは反対側の面(以下、表面という)40の中央には円形の凹陥部42が形成され、センタープレート10に接触する面(以下、裏面という)41は全面にわたって平坦面に形成されている。凹陥部42は、センタープレート10の凹陥部23,37と略同一の大きさで燃料ガス給排気用溝を形成している。凹陥部42の内底面には、センタープレート10の燃料ガス供給流路17にそれぞれ連通する複数個の燃料ガス噴射用貫通孔45と、燃料ガス排出流路18にそれぞれ連通する複数個の燃料ガス排気用貫通孔46と、セル2の燃料極7が接触する複数個の突起47が形成されている。燃料ガス噴射用貫通孔45と燃料ガス排気用貫通孔46は、凹陥部42の底面を貫通する小孔によってそれぞれ形成されている。
図6において、前記空気極側プレート12は、同じくSUS430等のフェライト系ステンレスによってセンタープレート10側の面(以下、表面という)50が全面にわたって平坦な円板状に形成され、中央にセンタープレート10の酸化剤ガス供給流路31,32にそれぞれ連通する複数個の酸化剤ガス噴射用貫通孔52が形成されている。これらの酸化剤ガス噴射用貫通孔52は、空気極側プレート12を貫通する小孔によってそれぞれ形成されている。一方、空気極プレート12のセンタープレート10側とは反対側の面(以下、裏面という)51には、複数個の突起54が一体に突設されており、その先端面が下方に位置するセル2の空気極6の表面に接触している。空気極側プレート12の裏面で突起54間の隙間は、酸化剤ガス噴射用貫通孔52どうしを連通する溝を形成し、セパレータ3間の隙間で構成される前記酸化剤ガス排気用流路34(図1)に連通している。なお、酸化剤ガス噴射用貫通孔52の下端側開口部は、突起54間に開口している。
以上は図4に示すようにセンタープレート10の裏面16に格別な酸化剤ガス排出流路と排出通路を設けない場合の空気極側プレート12の説明であるが、図7に示すようにセンタープレート10の裏面側に酸化剤ガス供給流路31Bと酸化剤ガス排出流路34を共に設ける場合であっても、空気極側プレート12の基本的な構成は同じである。すなわち、図8において、空気極側プレート12の表面50の中央にはセンタープレート10の酸化剤ガス供給流路31Bにそれぞれ連通する複数個の酸化剤ガス噴射用貫通孔52が裏面51側に貫通して形成され、裏面51側には酸化剤ガス排出流路34にそれぞれ連通する複数個の酸化剤ガス排気用貫通孔53が形成されるとともに、複数個の突起54が一体に突設されており、この突起54の隙間が酸化剤ガス噴射用貫通孔52と燃料ガス排気用貫通孔53に連通する酸化剤ガス排気用溝55を形成している。
このような空気極側プレート12は、燃料極側プレート11と略同一に形成されている。このため、空気極側プレート12の酸化剤ガス噴射用貫通孔52と、酸化剤ガス排気用貫通孔53と、酸化剤ガス給排気用溝55および突起54は、燃料極側プレート11の燃料ガス噴射用貫通孔45と、燃料ガス排気用貫通孔46と、燃料ガス給排気用溝42および突起47とそれぞれ一致し互いに重なり合うように形成されている。
このような構造からなる平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造1において、燃料ガスG1 は、センタープレート10の燃料ガス供給通路20−燃料ガス供給流路17−燃料極側プレート11の燃料ガス噴射用貫通孔45を通って燃料ガス給排気用溝42に供給される。燃料ガス噴射用貫通孔45は小孔で形成されているため、燃料ガスG1 が通過するときこの燃料ガスG1 を燃料ガス給排気用溝42にシャワー状に噴射する。このため、燃料ガスG1 は燃料極7の表面全体にわたって略均一な濃度分布をもってシャワー状に噴射される。
一方、酸化剤ガスG2 は、センタープレート10の酸化剤ガス供給通路33−酸化剤ガス供給流路31,32−空気極側プレート12の酸化剤ガス噴射用貫通孔52を通って酸化剤ガス給排気用溝55に供給される。酸化剤ガス噴射用貫通孔52は小孔で形成されているため、酸化剤ガスG2 が通過するときこの酸化剤ガスG2 を酸化剤ガス給排気用溝55にシャワー状に噴射する。このため、酸化剤ガスG2 は空気極6の表面全体にわたって略均一な濃度分布をもってシャワー状に噴射される。
このように、単セル2においては、空気極6と燃料極7との雰囲気が電解質層5を介して隔離されており、セパレータ3を介して燃料極7には水素と一酸化炭素が燃料ガスG1 として供給され、空気極6には酸化剤ガスG2 がそれぞれ供給されるものである。
電解質層5と空気極6の界面では、電極反応に寄与する三層界面が形成されており、酸化剤ガスG2 がセパレータ3を通って供給されると、下記(1)式に示す空気極反応により酸化剤ガスG2 中の酸素と電子が反応して酸素イオンに変わる。そして、この空気極6で生成した酸素イオンは、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)などの電解質層5の内部を移動して燃料極7に到達する。
(空気極反応)
1/2O2+2e-→O2- ・・・(1)
燃料極7では、Ni−YSZサーメット、Pt等から形成された燃料極7の働きで、空気極6から電解質層5の内部を通って移動してきた酸素イオンが下記(2)式および(3)式に示す燃料極反応により燃料極7に供給された水素および一酸化炭素と反応し、水蒸気または二酸化炭素と電子が生成する。そして、燃料極7で生成した電子は、外部回路を移動し、空気極6に到達する。空気極6に到達した電子は、空気極反応により酸素と反応する。この電子が外部回路を移動する過程で、電気エネルギーを出力として取り出すことができる。
(燃料極反応)
2 +O2- →H2O+2e- ・・・(2)
CO+O2- →CO2+2e- ・・・(3)
燃料極反応によって生成された燃料ガス給排気用溝42内の排ガスG1 'は、燃料ガス排気用貫通孔46−センタープレート10の燃料ガス排出流路18−燃料ガス排出通路21を通って燃料ガス排気用マニホールド(図示せず)に排出される。
一方、空気極反応によって生成された酸化剤ガス給排気用溝55内の排ガスG2 'は、酸化剤ガス排気用貫通孔53−セパレータ間の隙間である酸化剤ガス排気用流路34を通ってスタック1の外部へ排出される。
このように本発明においては、燃料ガスG1 と酸化剤ガスG2 をセル2の燃料極7と空気極6に対してノズル状の燃料ガス噴射用貫通孔45と酸化剤噴射用貫通孔52によってシャワー状に噴射して供給するように構成したので、燃料極7と空気極6の表面全体に燃料ガスG1 と酸化剤ガスG2 を略均一に分配して供給することができる。このため、ガスの濃度分布にむらが生じず、空気極6と燃料極7の温度を全面にわたって略均一に維持することができ、セル2の耐久性および発電性能を向上させることができる。
また、本発明においては、センタープレート10の表裏面に設けた凹陥部23,37内に仕切壁19,35を互いに重なり合うように同一位置にそれぞれ突設し、燃料極側プレート11の突起47と空気極側プレート12の突起54を同じくセンタープレート10を挟んで互いに重なり合うように同一位置に形成したので、セパレータ3の電気抵抗を小さくすることができ、一層発電性能を向上させることができる。
なお、上記した実施の形態では燃料極支持型の単セル2を用いた例を示したが、本発明はこれに何ら特定されるものではなく、電解質支持型または空気極支持型の単セルにも適用することができる。
また、上記した実施の形態では、センタープレート10に燃料ガス排出流路18を設けた例を示したが、空気極側プレート12と同じように燃料ガス排出流路を設けないようにすることができる。
さらに、酸化剤ガス排出流路と燃料ガス排出流路を設けないようにすることも可能である。特に、電解質支持型のセルを用いた場合は、酸化剤ガス排出流路と燃料ガス排出通路をともに設けないようにすることができ、製造コストの一層の低減と信頼性の確保に効果がある。
本発明に係る平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造の一実施の形態を示す断面図である。 単セルの断面図である。 (a)、(b)はセンタープレートの平面図および断面図である。 同センタープレートの底面図である。 (a)、(b)は燃料極側プレートの平面図および断面図である。 (a)、(b)は空気極側プレートの底面図および断面図である。 センタープレートの他の実施の形態を示す底面図および断面図である。 空気極側プレートの他の実施の形態を示す底面図および断面図である。
符号の説明
1…スタック、2…単セル、3…セパレータ、5…電解質層、6…空気極、7…燃料極、10…センタープレート、11…燃料極側プレート、12…空気極側プレート、17…燃料ガス供給通路、18…燃料ガス排出流路、20…燃料ガス供給通路、21…燃料ガス排出通路、31,31B,32…酸化剤ガス供給流路、33,33A,33B……酸化剤ガス供給通路、34…酸化剤ガス排気用流路、42…燃料ガス給排気用溝、45…燃料ガス噴射用貫通孔、46…燃料ガス排気用貫通孔、52…酸化剤ガス噴射用貫通孔、53…酸化剤ガス排気用貫通孔、55…酸化剤ガス給排気用溝、G1 …燃料ガス、G2 …酸化剤ガス。

Claims (4)

  1. 平板型固体酸化物からなる電解質層の表裏面に燃料極と空気極を配設してなる平板型の単セルと、前記燃料極と前記空気極に燃料ガスおよび酸化剤ガスをそれぞれ給排気するセパレータとを交互に複数枚積層して電気的に接続し、前記燃料ガスと酸化剤ガスの給排気によって発電を行う平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造において、
    前記セパレータは、センタープレートと、このセンタープレートの一方の面を覆う燃料極側プレートとを備え、
    前記センタープレートの一方の面に少なくとも燃料ガス供給流路を設け、
    前記燃料ガス供給流路は、前記センタープレートの中心を通る仮想線と直交する複数の直線壁と該隣り合う2つの直線壁の端部を連結する円弧壁とで構成された仕切壁によって櫛歯状に仕切られ、前記中心を通って前記仮想線に直交する直線を挟んで対称的に形成され、
    前記センタープレートの中央に位置する2本の前記直線壁の端部を連結する円弧壁に対向する開口部から燃料ガスが導入され、
    前記燃料極側プレートに少なくとも前記燃料ガス供給流路にそれぞれ連通する複数個の燃料ガス噴射用貫通孔を設けたことを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造。
  2. 請求項1記載の平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造において、
    前記燃料極側プレートの前記燃料極と対向する面に、前記燃料ガス噴射用貫通孔に連通する燃料ガス給排気用溝と、前記燃料極が接触する複数個の突起を設けたことを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造。
  3. 請求項1または2記載の平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造において、
    前記セパレータは、センタープレートの他方の面を覆う空気極側プレートをさらに備え、
    前記センタープレートの他方の面に少なくとも酸化剤ガス供給流路を設け、
    前記空気極側プレートに少なくとも前記酸化剤ガス供給流路にそれぞれ連通する複数個の酸化剤ガス噴射用貫通孔を設けたことを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造。
  4. 請求項3記載の平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造において、
    前記空気極側プレートの前記空気極と対向する面に、前記酸化剤ガス噴射用貫通孔に連通する酸化剤ガス給排気用溝と、前記空気極が接触する複数個の突起を設けたことを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池のスタック構造。
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