JP4371839B2 - 食品の湯煮装置及びその蒸気吐出手段 - Google Patents
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Description
しかし、一般に、水に直接スチームを吹き込む方法は、スチームが水の中にすぐにとけ込まないで、スチームの泡が縮合して大きな泡となり、これが圧縮するときに破裂して衝撃音や振動を引き起すものである。このような問題を解決するために、特許文献1〜3に示すような技術が知られている。
水を貯留する槽と、
該槽の水に浸漬されて該水に蒸気を吹き込んで湯とするための蒸気吐出手段と
を有し、
前記蒸気吐出手段は、
蒸気配管に連結した円筒と、
該円筒の端部開口を閉じるように固定され、複数の蒸気吐出孔を有する蒸気吐出板と、
前記円筒の内径とほぼ等しい外径の円盤で、その半円部に複数の蒸気通孔が穿設されている複数の円盤であって、前記円筒内に該円筒の軸線方向で間隔をあけて設けられて該円筒内を複数の室に仕切り、且つ、隣り合う円盤の前記複数の蒸気通孔が、相対しないで互い違いになるようにして配置された複数の円盤と
を有し、前記蒸気配管から供給される蒸気が、前記円筒の軸線方向で配置された前記円盤の蒸気通孔を、順次通りながら進み、前記蒸気吐出板の蒸気吐出孔から前記槽内の水に吐出されることにより該水を加熱するようにしたことを特徴とする。
より具体的には、前記軸がその長さ方向にわたってネジの切られたボルトとされ、前記円盤が該ボルトに螺合されたナットに係合されることにより該ボルトの軸線方向で位置決めされるようにすることができる。
また、前記円筒の開口端部を閉じるように設けられる前記蒸気吐出板が、前記ボルトの端部に固定され、前記円筒の開口端部の周縁に設けられたフランジに当接され、クランプ継手で着脱可能に連結するようにすることができる。
食品の湯煮装置において、水を貯留する槽に浸漬されて該水に蒸気を吹き込んで湯とするための蒸気吐出手段であって、
蒸気配管に連結した円筒と、
該円筒の端部開口を閉じるように固定され、複数の蒸気吐出孔を有する蒸気吐出板と、
前記円筒の内径とほぼ等しい外径の円盤で、その半円部に複数の蒸気通孔が穿設されている複数の円盤であって、前記円筒内に該円筒の軸線方向で間隔をあけて設けられて該円筒内を複数の室に仕切り、且つ、隣り合う円盤の前記複数の蒸気通孔が、相対しないで互い違いになるようにして配置された複数の円盤と
を有し、前記蒸気配管から供給される蒸気が、前記円筒の軸線方向で配置された前記円盤の蒸気通孔を、順次通りながら進み、前記蒸気吐出板の蒸気吐出孔から前記槽内の水に吐出されることにより該水を加熱するようにしたことを特徴とする、食品の湯煮装置における蒸気吐出手段を提供する。
図1は本発明の実施の形態の魚肉すり身の麺状体を湯煮する装置を示す図、図2〜図7は蒸気吐出手段を示す図である。
図1に示すように、魚肉すり身の麺状体を湯煮する装置は、成形槽38と加熱槽39を有している。魚肉すり身の麺状体は、成形機40のノズル41で魚肉の麺状体43に押出形成され、カッター42で適宜の長さに切断されて茹籠44に入れられる。魚肉の麺状体43は茹籠44に入れられ、チェーンコンベヤ48で成形槽38の中を搬送され、次いで加熱槽39に搬送されて湯煮させる。
成形槽38の成形とは、湯8の中で成形機40のノズル41から押出された魚肉の麺状体43の表面を接着しないようにするものであり、また形崩れしないようにするものである。
加熱槽39の水に二組の蒸気吐出手段1、2の蒸気吐出板から蒸気4を吹き込み、温度を上げて湯にするものである。また、加熱槽39には水または湯の供給管6が設けられており、供給管6には吐出口7が複数個設けられている。
また、成形槽38には出口53、加熱槽39には出口54が設けられており、成形槽38、加熱槽39の水や湯を溢れ出るようにして汚れを除くようにすることが好ましい。
図2(a)は円筒と軸に設けられた蒸気吐出板と円盤を示したものであり、図2(b)は円筒に蒸気通孔が設けられた円盤を挿入した図である。
図3(a)は図2(a)の軸に設けられた蒸気吐出板と円盤を示した拡大図であり、図3(b)は蒸気吐出板、図3(c)(d)は蒸気通孔が設けられた円盤を示した図である。
図4(a)は図2(b)の円筒に蒸気通孔が設けられた円盤を挿入した拡大図で、図4(b)(c)は図4(a)の断面図である。図5(a)〜(c)は蒸気の流れを示す図である。
なお、図1に示した蒸気吐出手段1は円筒10及び円盤12〜17と蒸気吐出板11であり、蒸気吐出手段2は円筒20及び円盤22〜27と蒸気吐出板21である。
また、図2(a)に示すように、複数の蒸気吐出孔5aを穿設した蒸気吐出板11と複数の蒸気通孔5bを穿設した円盤12〜17が、軸30に設けられており、円筒10に挿入されるものである。
また複数の蒸気吐出孔5aを穿設した蒸気吐出板21と複数の蒸気通孔5bを穿設した円盤22〜27が、軸30に設けられており、円筒20に挿入されるものである。
蒸気吐出板11は、円筒10のフランジ部36の外径と同じ外径であり、その周囲にテイパー部11aを設けている。またフランジ部36との接合面にはパッキンを嵌める凹部35を設けている。
蒸気吐出板11に穿設される複数の蒸気吐出孔5aは、蒸気吐出板11の円筒10に相当する円形部の全面に偏りなく均等に穿設されるもので、例えば板の円形部の全面に、図3(b)に示すように円周状に配置するもの、または円板の全面に均等に分散させて配置する。
蒸気吐出板11は、軸30にナット31aとナット32で固定する。なおナット31aは軸30と一体のものでもよい。
円盤12は、図3(c)に示すように、半円部に複数の蒸気通孔5bが穿設されているものである。そして円盤12は、その半円部の複数の蒸気通孔5bが上方に位置するように軸30にナット31とナット32で挟持され固定される。
円盤13は、図3(d)に示すように、半円部に複数の蒸気通孔5bが穿設されているものである。そして円盤13は、その半円部の複数の蒸気通孔5bが下方に位置するように軸30にナット31とナット32で挟持され固定される。
円盤15は、図3(d)に示すように、半円部に複数の蒸気通孔5bが穿設されているものであり、円盤15は、その半円部の複数の蒸気通孔5bが下方に位置するように軸30にナット31とナット32で挟持され固定される。
円盤16は、図3(c)に示すように、半円部に複数の蒸気通孔5bが穿設されているものであり、円盤16は、その半円部の複数の蒸気通孔5bが上方に位置するように軸30にナット31とナット32で挟持され固定される。
円盤17は、図3(d)に示すように、半円部に複数の蒸気通孔5bが穿設されているものであり、円盤17は、その半円部の複数の蒸気通孔5bが下方に位置するように軸30にナット31とナット32で挟持され固定される。
円盤12、14、16は、半円部に穿設されている複数の蒸気通孔5bが上方に位置するように軸30に固定し、円盤13、15、17は、半円部に穿設されている複数の蒸気通孔5bが下方に位置するように軸30に固定している。
すなわち、複数の蒸気通孔5bが上方に位置する円盤12、14、16と、複数の蒸気通孔5bが下方に位置する円盤13、15、17は、複数の蒸気通孔5bが相対しないで交互になるように配置して軸30に固定しているものである。
また、軸30に設けられた蒸気吐出板21と円盤22〜27も同様に、複数の蒸気通孔5bが上方に位置する円盤22、24、26と、複数の蒸気通孔5bが下方に位置する円盤23、25、27は、複数の蒸気通孔5bが相対しないで交互になるように配置して軸30に固定しているものである。
図4(a)に示すように、軸30に蒸気吐出板11及び円盤12〜17を設け、円筒10に円盤12〜17を挿入する。
蒸気吐出板11には、その円形部の全面に、ほぼ円周状に蒸気吐出孔5aが穿設されている。円盤12〜17には、半円部に複数の蒸気通孔5bが穿設されているもので、蒸気通孔5bが上方に位置する円盤12、14、16と、蒸気通孔5bが下方に位置する円盤13、15、17とを、蒸気通孔5bが相対しないで交互になるように配置して軸30にナット31、32で固定され、また蒸気吐出板11は軸30の端にナット31a、32で固定されているもので、円盤12〜17を円筒10に挿入し、円筒10のフランジ部36と蒸気吐出板11を合わせ、クランプ継手60で連結するものである。
クランプ継手60は、図4(a)(b)に示すように、半円形のクランプバンド61と62からなり、クランプバンド61と62の端部を連結部64に軸63で回動可能に設け、またもう一方の端部には支持部65ボルト66と蝶ナット67を有しているものである。また半円形のクランプバンド61と62には、テイパー部11aと36aに合う凹部を設けている。
円盤12は、その外径が円筒10の内径とほぼ等しいもので、図4(c)に示すように、円筒10に円盤12が挿入されている。また円盤13〜17も同様に円筒10に挿入されているものであり、蒸気は円盤12〜17に穿設された孔5bを通るものである。
図5(a)に示すように、複数の蒸気通孔5bが上方に位置する円盤12、14、16と、複数の蒸気通孔5bが下方に位置する円盤13、15、17は、複数の蒸気通孔5bが相対しないで交互になるように配置して軸30に固定されて円筒10に挿入されているものである。
蒸気吐出板11に穿設される複数の蒸気吐出孔5aは、蒸気吐出板11の全面に配置するもので、円周状に配置したもの(図3(b)のように)ものである。円盤12〜17の蒸気通孔5bのように半円部にのみ孔を穿設するものではなく、蒸気吐出孔5aは蒸気吐出板11の全面に配置するものである。
このように蒸気吐出手段は、複数の蒸気通孔5bを穿設した円盤12〜17は減圧板としての作用し、これらが複数の蒸気通孔5bが上方に位置する円盤12、14、16と、複数の蒸気通孔5bが下方に位置する円盤13、15、17とを蒸気通孔5bが相対しないで交互になるように軸30に配置して固定されているものであり、蒸気を水に吹き込んだときに、成形槽や加熱槽内の水の一部に多量の蒸気が急激に接することを回避し、また部分的な過剰な煮沸、あるいは騒音や振動の発生を防止することができるものである。
食品の湯煮装置では、槽中に固形物やごみが溜まるので槽の清掃を頻繁に行うものであり、蒸気吐出手段も清掃する必要がある。そのために本発明では蒸気吐出板11をフランジ部36に合せ、クランプ継手60で連結するようにすることにより容易に着脱することができ、蒸気吐出手段を分解して蒸気吐出板、円盤、円筒等の部材を容易に清掃できるものである。
また、円筒、蒸気吐出板、円盤、クランプ継手がステンレス鋼製とし、その表面を鏡面にすることにより槽中の固形物やごみが付きにくく衛生的であり、かつ各部材の清掃も容易である。
図6(a)(b)に示すように、蒸気配管3に短い円筒10と長い円筒20が連結されている場合である。短い円筒10は、端部に蒸気吐出板11を連結するフランジ部36を設けられ、また長い円筒20は、端部に蒸気吐出板21を連結するフランジ部36が設けられている。
複数の蒸気通孔5bが上方に位置する円盤28、複数の蒸気通孔5bが下方に位置する円盤27、複数の蒸気通孔5bが上方に位置する円盤26、複数の蒸気通孔5bが下方に位置する円盤25、複数の蒸気通孔5bが上方に位置する円盤24、複数の蒸気通孔5bが下方に位置する円盤23、複数の蒸気通孔5bが上方に位置する円盤22のように複数の蒸気通孔5bが相対しないで交互になるように配置して、それぞれをナット31、32で軸30に固定し、複数の蒸気吐出孔5aを穿設した蒸気吐出板21をナット31aで軸30に固定している。
複数の蒸気吐出孔5aを穿設した蒸気吐出板及び複数の蒸気通孔5bを穿設した円盤は、図3(a)(b)に示したものと同様である。
1と複数の蒸気通孔5bを穿設した円盤12〜15を軸30に設け、これを短い方の円筒10に挿入し、円筒10のフランジ部36と蒸気吐出板11を合わせ、クランプ継手60で着脱可能に連結する。
また、複数の蒸気吐出孔5aを穿設した蒸気吐出板21と複数の蒸気通孔5bを穿設した円盤22〜28を軸30に設け、これを長い方の円筒20に挿入し、円筒20のフランジ部36と蒸気吐出板21を合わせ、クランプ継手60で着脱可能に連結する。
フランジ部36と蒸気吐出板11、21のクランプ継手60による連結は、図8(a)(b)に示したものと同様である。
また、蒸気配管3に2本の円筒10、20が連結している例について、説明した。これは食品の湯煮装置の槽が長いものでは、蒸気吐出手段を槽の長さに対応させて、1本の蒸気配管に2本の円筒10、20のようにして、槽内の水に直接蒸気を吹き込んで加熱することが効果的である。
図7(a)に示すように、蒸気吐出手段の円筒10は、一方の端部に蒸気吐出板11を連結するフランジ部36が設けられ、もう一方の端部19は蒸気配管3に連結されている。また、複数の蒸気吐出孔5aを穿設した蒸気吐出板11と複数の蒸気通孔5bを穿設した円盤12〜17が、軸30に設けられている。
蒸気吐出板11及び円盤12〜17は図3(a)〜(b)と同様のもので、蒸気吐出板11は円筒10のフランジ部36の外径と同じ外径で周囲にテイパー部を設け、フランジ部36との接合面にはパッキンを嵌める凹部を設けている。
これを図7(b)に示すように、軸30に設け円盤12〜17を円筒10に挿入し、円筒10のフランジ部36と蒸気吐出板11を合わせ、クランプ継手60で着脱可能に連結する。
蒸気は蒸気配管3から円筒10に送られ、複数の蒸気通孔5bが上方に位置する円盤と下方に位置する円盤との作用で、蒸気を水に吹き込んだときに、部分的な過剰な煮沸、あるいは騒音や振動の発生を防止することができるものである。
3 蒸気配管
4 蒸気
5a 蒸気吐出口
5b 蒸気通孔
6 温水供給管
7 温水吐出口
10、20 円筒
11、21 蒸気吐出板
12〜17 22〜27 円盤
30 軸
31,32 固定手段(ナット)
36 フランジ部
38 成形槽
39 加熱槽
40 成形機
41 ノズル
42 カッター
43 魚肉の麺
44 茹で籠
48 チェーコンベヤ
60 クランプ継手
Claims (5)
- 水を貯留する槽と、
該槽の水に浸漬されて水に蒸気を吹き込んで湯とするための蒸気吐出手段と
を有する食品の湯煮装置において、
前記蒸気吐出手段は、
蒸気配管に連結した円筒と、
該円筒の端部開口を閉じるように固定され、複数の蒸気吐出孔を有する蒸気吐出板と、
前記円筒の内径とほぼ等しい外径の円盤で、その半円部に複数の蒸気通孔が穿設されている複数の円盤であって、前記円筒内に該円筒の軸線方向で間隔をあけて設けられて該円筒内を複数の室に仕切り、且つ、隣り合う円盤の前記複数の蒸気通孔が、前記軸線方向で相対しないで互い違いになるようにして配置された複数の円盤と
を有し、前記蒸気配管から供給される蒸気が、前記円筒の軸線方向で配置された前記円盤の蒸気通孔を、順次通りながら進み、前記蒸気吐出板の蒸気吐出孔から前記槽内の水に吐出されることにより該水を加熱するようにしたことを特徴とする食品の湯煮装置。 - 前記複数の円盤が、1つの軸に該軸の長手軸線方向に沿って間隔をあけて同軸状に設けられ、該軸を前記円筒の端部開口から挿入することにより、該円筒内に設定されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の食品の湯煮装置。
- 前記軸がその長さ方向にわたってネジの切られたボルトとされ、前記円盤が該ボルトに螺合されたナットに係合されることにより該ボルトの軸線方向で位置決めされるようになされていることを特徴とする請求項1または2に記載の食品の湯煮装置。
- 前記円筒の開口端部を閉じるように設けられる前記蒸気吐出板が、前記ボルトの端部に固定され、前記円筒の開口端部の周縁に設けられたフランジに当接され、クランプ継手で着脱可能に連結していることを特徴とする請求項3に記載の食品の湯煮装置。
- 食品の湯煮装置において、水を貯留する槽に浸漬されて該水に蒸気を吹き込んで湯とするための蒸気吐出手段であって、
蒸気配管に連結した円筒と、
該円筒の端部開口を閉じるように固定され、複数の蒸気吐出孔を有する蒸気吐出板と、
前記円筒の内径とほぼ等しい外径の円盤で、その半円部に複数の蒸気通孔が穿設されている複数の円盤であって、前記円筒内に該円筒の軸線方向で間隔をあけて設けられて該円筒内を複数の室に仕切り、且つ、隣り合う円盤の前記複数の蒸気通孔が、相対しないで互い違いになるようにして配置された複数の円盤と
を有し、前記蒸気配管から供給される蒸気が、前記円筒の軸線方向で配置された前記円盤の蒸気通孔を、順次通りながら進み、前記蒸気吐出板の蒸気吐出孔から前記槽内の水に吐出されることにより該水を加熱するようにしたことを特徴とする、食品の湯煮装置における蒸気吐出手段。
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