JP4369667B2 - 折曲げ加工方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、折曲げ加工方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ワークに対して初回曲げを行う時は、デフォルトの材料情報としての公称の材料定数(n乗硬化指数n、塑性係数F、ヤング率E)からパンチとダイの相対距離(D値)が算出されるようになっている。例えば、公称の材料定数に基づいて、ワーク条件(材質、板厚、曲げ長さ、抗張力)、金型条件等から既存の計算式を基にパンチとダイの相対距離(D値)が算出される。
【0003】
ところが、上記の公称の材料定数は、現実の真の材料定数とは異なり、ロット材料が異なっても変化しないので、D値も変化しない。加工すべきワークは材料メーカ、ロッド、板厚毎に特性が異なっているので、現実の真の材料定数は公称の材料定数とは異なる。したがって、公称の材料定数を用いたD値を基に曲げ加工が行われても目標角度にならない。
【0004】
そこで、折曲げ加工機にて試し曲げが行われ、上記のD値からの差分や角度差といった情報で補正計算され、試し曲げ後のD値が決定される。この決定されたD値は、製品プログラムに記憶され保存される。後日、同一製品が折曲げ加工される場合(リピート)は、材料ロットの変更等が考慮されずに、上記の製品プログラムを読み込んでから折曲げ加工が実施される。製品プログラムには前回に補正されたD値のみが残っている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、新規に試し曲げが実施されるとき(初回のD値計算時)は、ロール目方向に対して傾斜角度が異なる曲げ線の折曲げ加工においてロール目情報が与えられていないので、すべて同一の材料特性としての初回のD値が計算される。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−140943号公報([0029]〜[0054]、図10,図11)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の折曲げ加工方法及びその装置においては、リピート時にはたいていの場合、前回折曲げたときと材料ロットが異なるものである。そのために、製品プログラムに記憶されているD値に基づいて折曲げ加工すると、仕上がり角度が目標角度より小さくなったり、大きくなったりする。したがって、リピートであるにもかかわらず、曲げの補正D値が必要となるという問題点があった。
【0008】
また、新規に試し曲げが実施されるとき(初回のD値計算時)は、ワークのロール目方向に対して傾斜角度が異なる曲げ線の折曲げ加工において同一のD値が用いられると、仕上がり角度が目標角度より小さくなったり、大きくなったりする。したがって、各曲げ線ごとに補正が必要となるという問題点があった。
【0009】
この発明は上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、ワークのロール目方向に対して傾斜角度が異なる曲げ線の折曲げ加工において容易に補正D値を算出して高効率で高精度に曲げ加工を行い、また材料ロット変更に対しても、同様に高効率で高精度に曲げ加工を行うことを可能とする折曲げ加工方法及びその装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述のごとき従来の問題に鑑みてなされたもので、第1のロット材料におけるロール目方向の情報を与えられた第1ロットブランク材において前記ロール目方向に対して傾斜度合が異なる各曲げ線ごとに曲げ加工を行うと共に上記各曲げ線ごとにn乗硬化指数、塑性係数、ヤング率からなる真の材料定数を算出し、この算出した真の材料定数に基づいてD値補正計算を行って補正曲げ加工を行い、第1のロット材料とは別個の第2のロット材料におけるロール目方向の情報を与えられた第2ロットブランク材に対しては、当該ロットブランク材ロール目方向に対する傾斜度合が前記第1ロットブランク材の各曲げ線と同じである各曲げ線のうちの一つの基準となる基準曲げ線の曲げ加工を行い、この基準曲げ線の真の材料定数を算出し、前記第2ロットブランク材における基準曲げ線以外の他の曲げ線の真の材料定数は、前記第2ロットブランク材の基準曲げ線に対応する第1ロットブランク材の曲げ線の真の材料定数と第1ロットブランク材において第2ロットブランク材の他の曲げ線に該当する他の曲げ線との比例関係式、及び前記第2ロットブランク材の基準曲げ線の真の材料定数に基づいて真の材料定数を算出し、これらの算出した各曲げ線の真の材料定数に基づいてD値補正計算を行って曲げ加工を行うことを特徴とするものである。
【0015】
したがって、第1、第2ロットブランク材の互いに対応する各曲げ線の真の材料定数が比例関係にあることに注目して、第2ロットブランク材の基準曲げ線以外の他の各曲げ線の真の材料定数は、第1ロットブランク材で対応する各曲げ線の真の材料定数と第2ロットブランク材の基準曲げ線の真の材料定数とに基づいて高効率で高精度に算出される。
【0016】
また、第1のロット材料におけるロール目方向の情報を与えられた第1ロットブランク材において前記ロール目方向に対して傾斜度合が異なる各曲げ線ごとに曲げ加工を行うと共に上記各曲げ線ごとにn乗硬化指数、塑性係数、ヤング率からなる真の材料定数を算出し、この算出した真の材料定数に基づいてD値補正計算を行って補正曲げ加工を行い、第1のロット材料とは別個の第2のロット材料におけるロール目方向の情報を与えられた第2ロットブランク材に対しては、当該ロットブランク材ロール目方向に対する傾斜度合が前記第1ロットブランク材の各曲げ線と同じである各曲げ線のうちの一つの基準となる基準曲げ線の曲げ加工を行い、この基準曲げ線の真の材料定数を算出し、前記第2ロットブランク材における基準曲げ線以外の他の曲げ線の真の材料定数は、前記第2ロットブランク材の基準曲げ線に対応する第1ロットブランク材の曲げ線の曲げ角度差情報と前記第2ロットブランク材の基準曲げ線の真の材料定数、及び第1ロットブランク材において第2ロットブランク材における他の曲げ線に該当する他の曲げ線の曲げ角度差情報に基づいて真の材料定数を算出し、これらの算出した各曲げ線の真の材料定数に基づいてD値補正計算を行って曲げ加工を行うことを特徴とするものである。
【0017】
したがって、第1ロットブランク材の各曲げ線の曲げ角度の角度差に注目し、第2ロットブランク材の基準曲げ線以外の他の曲げ線の真の材料定数は、第1ロットブランク材に対応する第2ロットブランク材の各曲げ線の曲げ角度の角度差が第1ロットブランク材と同様であるとして、基準曲げ線の真の材料定数に基づいて高効率で高精度に算出される。
【0022】
また、第1のロット材料における第1ロットブランク材のロール目方向に対して傾斜度合が異なる各曲げ線ごとに曲げ加工を行って得られた諸データから、前記各曲げ線ごとにn乗硬化指数、塑性係数、ヤング率からなる真の材料定数を算出する第1材料定数演算装置と、第2のロット材料において、前記第2ロットブランク材のロール目方向に対する傾斜度合が前記第1ロットブランク材の各曲げ線と同じである各曲げ線のうちの一つの基準となる基準曲げ線の曲げ加工を行って得られた諸データから、この基準曲げ線の真の材料定数を算出する第2材料定数演算装置と、前記第1、第2ロットブランク材の互いに対応する各曲げ線の曲げ情報関係式と前記基準曲げ線の真の材料定数とに基づいて前記第2ロットブランク材における基準曲げ線以外の他の曲げ線の真の材料定数を算出する第3材料定数演算装置と、前記各材料定数演算装置で算出した真の材料定数を記憶する材料情報メモリと、この材料情報メモリに記憶された前記各曲げ線ごとの真の材料定数に基づいてD値補正計算を行うD値演算装置と、を備え、前記第3材料定数演算装置、第2ロットブランク材における基準曲げ線以外の他の曲げ線の真の材料定数を、前記第2ロットブランク材の基準曲げ線に対応する第1ロットブランク材の曲げ線の真の材料定数と第1ロットブランク材において第2ロットブランク材の他の曲げ線に該当する他の曲げ線との比例関係式、及び前記第2ロットブランク材の基準曲げ線の真の材料定数に基づいて真の材料定数を算出する構成であることを特徴とするものである。
【0023】
したがって、第3材料定数演算装置により、第1、第2ロットブランク材の互いに対応する各曲げ線の真の材料定数が比例関係にあることに注目して、第2ロットブランク材の基準曲げ線以外の他の各曲げ線の真の材料定数は、第1ロットブランク材で対応する各曲げ線の真の材料定数と第2ロットブランク材の基準曲げ線の真の材料定数とに基づいて高効率で高精度に算出される。
【0024】
また、第1のロット材料における第1ロットブランク材のロール目方向に対して傾斜度合が異なる各曲げ線ごとに曲げ加工を行って得られた諸データから、前記各曲げ線ごとにn乗硬化指数、塑性係数、ヤング率からなる真の材料定数を算出する第1材料定数演算装置と、第2のロット材料において、前記第2ロットブランク材のロール目方向に対する傾斜度合が前記第1ロットブランク材の各曲げ線と同じである各曲げ線のうちの一つの基準となる基準曲げ線の曲げ加工を行って得られた諸データから、この基準曲げ線の真の材料定数を算出する第2材料定数演算装置と、前記第1、第2ロットブランク材の互いに対応する各曲げ線の曲げ情報関係式と前記基準曲げ線の真の材料定数とに基づいて前記第2ロットブランク材における基準曲げ線以外の他の曲げ線の真の材料定数を算出する第3材料定数演算装置と、前記各材料定数演算装置で算出した真の材料定数を記憶する材料情報メモリと、この材料情報メモリに記憶された前記各曲げ線ごとの真の材料定数に基づいてD値補正計算を行うD値演算装置と、を備え、前記第3材料定数演算装置、第2ロットブランク材における基準曲げ線以外の他の曲げ線の真の材料定数を、前記第2ロットブランク材の基準曲げ線に対応する第1ロットブランク材の曲げ線の曲げ角度差情報と前記第2ロットブランク材の基準曲げ線の真の材料定数、及び第1ロットブランク材における他の曲げ線に該当する他の曲げ線の曲げ角度差情報に基づいて真の材料定数を算出する構成であることを特徴とするものである。
【0025】
したがって、第3材料定数演算装置により、第1ロットブランク材の各曲げ線の曲げ角度の角度差に注目し、第2ロットブランク材の基準曲げ線以外の他の曲げ線の真の材料定数は、第1ロットブランク材に対応する第2ロットブランク材の各曲げ線の曲げ角度の角度差が第1ロットブランク材と同様であるとして、基準曲げ線の真の材料定数に基づいて高効率で高精度に算出される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0027】
図3を参照するに、この実施の形態で使用される折曲げ加工装置としての例えばプレスブレーキ1は、立設されたC形フレーム3L,3Rを備えており、C形フレーム3L,3Rの上部前面には上下動可能な上部テーブル5が設けられており、この上部テーブル5の下部にはパンチPが着脱可能に装着されている。一方、このC形フレーム3L,3Rの下部前面には下部テーブル7が固定して設けられている。この下部テーブル7上にはダイDが着脱可能に装着されている。
【0028】
前記C形フレーム3L,3Rの上部にはメインシリンダ9L,9Rが設けられており、このメインシリンダ9L,9Rに装着されたピストンロッド(図示省略)の先端(下端)が前記上部テーブル5に取り付けられている。
【0029】
図4を参照するに、制御装置11としては、中央処理装置としてのCPU13を備えており、このCPU13に、材料情報、使用すべき金型情報、プレスブレーキ自体の機械情報、加工プログラムなどのデータを入力するための入力装置15と表示装置17と、入力されたデータを記憶する材料情報メモリ19が接続されている。
【0030】
また、上記のCPU13には、第1のロット材料Aにおける第1ロットブランク材のロール目方向に対して傾斜度合が異なる各曲げ線ごとに曲げ加工を行って得られた諸データから、前記各曲げ線ごとにn乗硬化指数n、塑性係数F、ヤング率Eからなる真の材料定数を算出する第1材料定数演算装置21が接続されている。
【0031】
さらに、上記のCPU13には、第2のロット材料Bにおける第2ロットブランク材に対して、前記第1ロットブランク材と同じロール目方向に対する傾斜度合を有する各曲げ線のうちの一つの基準となる基準曲げ線の曲げ加工を行って得られた諸データから、この基準曲げ線の真の材料定数(n、F、E)を算出する第2材料定数演算装置23が接続されている。
【0032】
さらに、上記のCPU13には、前記第1、第2ロットブランク材の互いに対応する各曲げ線の曲げ情報関係式と前記基準曲げ線の真の材料定数とに基づいて、前記第2ロットブランク材における基準曲げ線以外の他の曲げ線の真の材料定数(n、F、E)を算出する第3材料定数演算装置25が接続されている。なお、第1,第2,第3材料定数演算装置21,23,25にて算出された真の材料定数は材料情報メモリ19に記憶される。
【0033】
また、上記のCPU13には、上記の第1,第2,第3材料定数演算装置21,23,25で算出された真の材料定数(n、F、E)に基づいてD値を計算するD値演算装置27が設けられている。
【0034】
この実施の形態の折曲げ加工方法について詳しく説明する。
【0035】
図5を参照するに、特定の第1のロット材料Aから切り取られた第1ロットブランク材としての例えばロットAブランク材29は、予め製品情報(CAD情報)として展開図が上位制御装置(図示省略)からプレスブレーキ1の制御装置11に送信されている。このロットAブランク材29は、材料のロール目方向に対する傾斜角度(傾斜度合)が平行な曲げ線BL1と、前記傾斜角度が45°の曲げ線BL2と、前記傾斜角度が垂直な曲げ線BL3との3種類の曲げ線が存在している。
【0036】
図1を併せて参照するに、ロット材料Aから切り取られたロットAブランク材29が与えられ、このロット材料Aの真の材料定数を求めるためには、以下の手順に従って行われる。
【0037】
ロット材料Aは、材料情報として例えば板厚がtであり、公称の材料定数がn乗硬化指数n、塑性係数F、ヤング率Eである。なお、板厚tとしては、公称板厚tであっても良いが、より一層精度が上がるという点でノギス等の測定器にて測定された真の板厚tであることが望ましい。また、機械情報としては、機械系補正量(機械特性)としてプレスブレーキ1の上部、下部テーブル寸法、側板寸法などの機械寸法や、各テーブル側板のばね定数などの弾性係数などがある。さらに、金型情報としては、V(ダイV幅)、DA(ダイ角度)、DR(ダイ肩R)、PR(パンチ先端R)である。また、目標角度はθであり、その他の情報としては、曲げ長さB、曲げ位置BP(折曲げ加工機のセンターからの距離)がある(ステップS1)。
【0038】
以上のような加工条件に基づいてD値演算装置27により目標角度θに対する仮のD値が計算され、この仮のD値によりブランク材の各曲げ線BL1,BL2,BL3に対して折曲げ加工が行われる。
【0039】
各曲げ線BL1,BL2,BL3の仕上がり角度θ(折曲げ加工機から取り出した時の角度)が角度測定装置(図示省略)により測定される。その結果、例えば目標角度θが90°であるのに対して仕上がり角度θが表1のようになった(ステップS2及びS3)。
【0040】
【表1】
Figure 0004369667
表1に示されているように、各仕上がり角度θは、曲げ線BL1ではθ=91°00′で、曲げ線BL2ではθ=90°50′で、曲げ線BL3ではθ=90°30′であった。
【0041】
この結果に基づいて、第1材料定数演算装置21により図1に示されているように各曲げ線BL1,BL2,BL3ごとに真の材料定数(n1、F1、E1),(n2、F2、E2),(n3、F3、E3)が算出される(ステップS4)。
【0042】
この真の材料定数の算出の仕方についてより詳しく説明すると、図2に示されているように、各仕上がり角度θのときのスプリングバックΔθと、曲げ荷重BFと、機械のたわみδと、刃間距離dが算出される。
【0043】
ちなみに、スプリングバックΔθは、Δθ=f1(θ,t,V,DA,DR,PR,n, F,E)の計算式で求められ、曲げ荷重BFは、BF=f2(θ,t,V,DA,DR,PR,n, F,E,B,BP)の計算式で求められる。また、機械のたわみδは、δ=g1(BF,B,BP,機械特性等)の計算式で求められ、刃間距離dは、d=g2(D,δ)の計算式で求められる。
【0044】
なお、上記の機械特性としては、上部テーブル5及び下部テーブル7の寸法、側板(C形フレーム3L,3R)の寸法などの機械寸法や、各側板のばね定数などの弾性係数などがある。また、上記のDは目標角度θ(この実施の形態では90°)のときの指令D値のことである。
【0045】
上記のスプリングバックΔθ、曲げ荷重BF、機械のたわみδ、刃間距離dの計算値に基づいて、各曲げ線BL1,BL2,BL3ごとの真の材料定数が計算される。ちなみに、n乗硬化指数nは、n=h1(θ,Δθ,d,t,V,DA,DR,PR)の計算式で求められ、塑性係数Fは、F=h2(θ,Δθ,BF,d,t,V,DA,DR,PR)の計算式で求められ、ヤング率Eは、E=h3(θ,Δθ,BF,d,t,V,DA,DR,PR)の計算式で求められる。
【0046】
再び図1を参照するに、各曲げ線の仕上がり角度θは、例えば曲げ線BL1を基準とした各曲げ線BL1,BL2,BL3の角度差(00′,−10′,−30′)が求められ、制御装置11の材料情報メモリ19に記憶される。また、第1材料定数演算装置21により計算された各曲げ線BL1,BL2,BL3ごとの真の材料定数(n1、F1、E1),(n2、F2、E2),(n3、F3、E3)も材料情報メモリ19に記憶される(ステップS5)。
【0047】
上記の材料情報メモリ19内に記憶された各曲げ線BL1,BL2,BL3ごとの真の材料定数と、材料情報と、機械系補正量等の機械情報と、金型情報(V、DA、DR、PR)と、曲げ長さB、曲げ位置BP、目標角度θなどのその他の情報と、に基づいて目標角度θに対するD値が各曲げ線BL1,BL2,BL3ごとにD値演算装置27により計算される。ちなみに、D値の計算は、D=J1(n,F,E,t,V,DA,DR,PR,B,θ,機械特性等)の計算式で求められる。上記のように算出されたD値に基づいて補正曲げ加工が行われる。その後のロット材料AのロットAブランク材29に対しては上記のD値に基づいて曲げ加工が行われ、終了する。(ステップS6,S7)。
【0048】
以上のように、ロットAブランク材29のロール目方向に対して傾斜角度(傾斜度合)が異なる曲げ線の折曲げ加工においては、各曲げ線BL1,BL2,BL3ごとに算出した真の材料定数(n1、F1、E1),(n2、F2、E2),(n3、F3、E3)に基づいて容易に補正D値が算出されるので、高効率で高精度に曲げ加工が行われる。
【0049】
図6を参照するに、次に、上記のロット材料Aとは異なる第2のロット材料としての例えばロット材料Bから切り出された第2ロットブランク材としての例えばロットBブランク材31に曲げ加工が行われることについて説明する。ロットBブランク材31は、予め製品情報(CAD情報)として展開図が上位制御装置11からプレスブレーキ1の制御装置11に送信されている。このロットBブランク材31は、この実施の形態では前述したロットAブランク材29と同一製品であり、ロットAブランク材29の曲げ線BL1,BL2,BL3に順に対応する曲げ線BL4,BL5,BL6の3種類が存在している。
【0050】
しかし、同一製品でなくとも、曲げ線長さや、プレスブレーキ1に対するオフセット位置としての曲げ位置がロットAブランク材29と異なっていても同様にして折曲げ加工を行うことが可能である。つまり、各曲げ線のロール目方向に対する傾斜角度が同一であれば、同様にして折曲げ加工を行える。
【0051】
図7を参照するに、ロットBブランク材31が折曲げ加工されるときの各曲げ線BL4,BL5,BL6の算出方法の概略を説明する。各曲げ線BL4,BL5,BL6のうちの1つの曲げ線を基準曲げ線とし、例えば曲げ線BL4を基準曲げ線とすると、最初のロットBブランク材31の基準曲げ線としての曲げ線BL4(以下、この実施の形態では「基準曲げ線BL4」という)が折曲げ加工される。第2材料定数演算装置23により、基準曲げ線BL4の仕上がり角度θに基づいて基準曲げ線BL4の真の材料定数(n4、F4、E4)が計算される。
【0052】
他の曲げ線BL5,BL6は、基準曲げ線BL4に対応するロットAブランク材29の曲げ線BL1の真の材料定数(n1、F1、E1)と、該当する曲げ線BL5,BL6に対応するロットAブランク材29の曲げ線BL2,BL3の真の材料定数(n2、F2、E2),(n3、F3、E3)との比例関係が求められ、この比例関係と基準曲げ線BL4における真の材料定数とから、第3材料定数演算装置25のロール目換算機能33により、曲げ線BL5の真の材料定数(n5、F5、E5)、曲げ線BL6の真の材料定数(n6、F6、E6)が算出される。
【0053】
より詳しくは、図8を併せて参照するに、ロット材料BのロットBブランク材31の真の材料定数を求めるためには、以下の手順に従って行われる。
【0054】
ロット材料Bは、材料情報として例えば板厚がtであり、公称の材料定数がn乗硬化指数n、塑性係数F、ヤング率Eである。また、機械情報、金型情報、目標角度はθ、曲げ長さB、曲げ位置BPは、前述したロット材料Aの場合と同様である(ステップS8)。
【0055】
以上のような加工条件に基づいてD値演算装置27により目標角度θに対する仮のD値が計算され、この仮のD値により基準曲げ線BL4に対して折曲げ加工が行われる(ステップS9)。
【0056】
基準曲げ線BL4の仕上がり角度θ(折曲げ加工機から取り出した時の角度)が角度測定装置により測定される。その結果、例えば目標角度θが90°であるのに対して仕上がり角度θがθ=92°なった(ステップS10)。
【0057】
この結果に基づいて、第2材料定数演算装置23により基準曲げ線BL4の真の材料定数(n4、F4、E4)が算出される。この真の材料定数の算出の仕方は、前述したロットAブランク材29の場合と同様である。なお、この真の材料定数(n4、F4、E4)は制御装置11の材料情報メモリ19に記憶される(ステップS11及びS12)。
【0058】
上記の材料情報メモリ19内に記憶された基準曲げ線BL4の真の材料定数(n4、F4、E4)と、材料情報と、機械系補正量等の機械情報と、金型情報(V、DA、DR、PR)と、曲げ長さB、曲げ位置BP、目標角度θなどのその他の情報と、に基づいて目標角度θに対する基準曲げ線BL4のD値がD値演算装置27により計算される。ちなみに、D値の計算は、ロットAブランク材29の場合と同様に、D=J1(n,F,E,t,V,DA,DR,PR,B,θ,機械特性等)の計算式で求められる。上記のように算出されたD値に基づいて補正曲げ加工が行われる(ステップS13,S14)。
【0059】
次に、ロットBブランク材31の他の曲げ線BL5,BL6は、第3材料定数演算装置25のロール目換算機能(1)により、基準曲げ線BL4の真の材料定数(n4、F4、E4)を用いて曲げ線BL5,BL6の真の材料定数(n5、F5、E5),(n6、F6、E6)が算出される。
【0060】
より詳しくは、曲げ線BL5の真の材料定数(n5、F5、E5)は、基準曲げ線BL4に対応するロットAブランク材29の曲げ線BL1の真の材料定数(n1、F1、E1)と、該当する曲げ線BL5に対応するロットAブランク材29の曲げ線BL2の真の材料定数(n2、F2、E2)との比(n2/n1、F2/F1、E2/E1)と、基準曲げ線BL4の真の材料定数(n4、F4、E4)とから算出される。曲げ線BL6の真の材料定数(n6、F6、E6)も同様である。
【0061】
例えば、n5は、n5=f1(n4、n1、n2)=(n2/n1)×n4の計算式から求められる。以下同様に、F5は、F5=f2(F4、F1、F2)=(F2/F1)×F4の計算式で求められ、E5は、E5=f3(E4、E1、E2)=(E2/E1)×E4の計算式から求められる。
【0062】
また、n6は、n6=f1(n4、n1、n3)=(n3/n1)×n4の計算式で求められ、F6は、F6=f2(F4、F1、F3)=(F3/F1)×F4の計算式で求められ、E6は、E6=f3(E4、E1、E3)=(E3/E1)×E4の計算式から求められる(ステップS15)。
【0063】
上記の各曲げ線BL5,BL6の真の材料定数(n5、F5、E5),(n6、F6、E6)と、材料情報、機械情報と、金型情報、目標角度θ、曲げ長さB、曲げ位置BPに基づいて目標角度θに対する各曲げ線BL5,BL6のD値,D値がD値演算装置27により計算される。ちなみに、D値,D値の計算は、ロットAブランク材29の場合と同様に求められる。上記のように算出されたD値,D値に基づいて各曲げ線BL5,BL6の曲げ加工が行われる(ステップS17,S18)。
【0064】
以上のように、ロット材料AのロットAブランク材29で算出された真の材料定数が、異なるロット材料BのロットBブランク材31に対して補正情報として用いられることにより、高効率で高精度な折曲げ加工を行うことができる。なお、ロール目方向に対する傾斜角度が同じであれば、折曲げ形状が同一でなくとも、種々の異なる曲げ長さBや、曲げ加工位置BPのワークに対しても有効であり、高効率で高精度な折曲げ加工を行うことができる。
【0065】
再び図8を参照するに、上記のステップS15では、第3材料定数演算装置25のロール目換算機能(1)により、特定のロット材料AのロットAブランク材29におけるロール目方向に対する傾斜度合が異なる各曲げ線の真の材料定数は比例関係にあることに注目して、異なるロット材料BのロットBブランク材31ではロットAブランク材29に対応する各曲げ線の真の材料定数を算出しているが、この方法に代えて次の第3材料定数演算装置25のロール目換算機能(2)による算出方法であっても構わない。
【0066】
すなわち、ロット材料AのロットAブランク材29において、図1に示されているように曲げ線BL1の曲げ角度を基準とした各曲げ線BL1,BL2,BL3の角度差(すなわち曲げ線BL1は00′で、曲げ線BL2は−10′で、曲げ線BL3は−30′)に基づいて、ロットBブランク材31の他の曲げ線BL5,BL6の真の材料定数(n5、F5、E5),(n6、F6、E6)が算出される。
【0067】
つまり、曲げ線BL5の実際の目標角度θは、θ=θ+10′となり、曲げ線BL6の実際の目標角度θは、θ=θ+30′となるので、曲げ線BL5では、ロットBブランク材31における基準曲げ線BL4の真の材料定数(n4、F4、E4)に基づく目標角度θに対するD値に、曲げ線BL2の角度差−10′に相当するストロークdを加算して曲げ線BL5のD値(=d+D)が算出される。換言すれば、D=g(n4、E4、F4、θ+10′)の計算式で算出される。
【0068】
同様に、曲げ線BL6では、上記のD値に、ロットAブランク材29の曲げ線BL3の角度差−30′に相当するストロークdを加算して曲げ線BL6のD値(=d+D)が算出される。換言すれば、D=g(n4、E4、F4、θ+30′)の計算式で算出される(ステップS15’及びS16)。
【0069】
次に、前述した実施の形態では、ロット材料AのロットAブランク材29における各曲げ線BL1,BL2,BL3の真の材料定数、及びロット材料BのロットBブランク材31における基準曲げ線BL4の真の材料定数を求めるに当たって、制御装置11の第1材料定数演算装置21のように、実際の仕上がり角度θのときのスプリングバックΔθと、曲げ荷重BFと、刃間距離dが演算により求められたが、この実施の形態ではより一層高精度な曲げ加工を実現可能とするものである。
【0070】
つまり、プレスブレーキ1において曲げ角度測定手段が設けられることにより、実際のスプリングバックΔθが検出され、曲げ荷重BFは油圧センサ、歪みセンサ、ロードセルによって実際の曲げ荷重が測定され、実刃間距離dはダイV溝部の下端に上下動自在なピンと、このピンの上下位置を測定する構成である実刃間測定装置が設けられることにより、より一層高精度な曲げ加工が行われる。
【0071】
図9及び図10を参照するに、上記の曲げ角度測定手段についてより詳しく説明する。この実施の形態のプレスブレーキ33は、前述した実施の形態のプレスブレーキ1と同様の部分は同符号にて説明すると、上部テーブル5がC形フレーム3L,3Rの上部前面に固定して設けられ、下部テーブル7が上下動可能に設けられている。
【0072】
また、C形フレーム3L,3Rの下部にはメインシリンダ9L,9Rが設けられており、このメインシリンダ9L,9Rのピストンロッド35L,35Rの先端(上端)が下部テーブル7に取り付けられている。下部テーブル7にはクラウニング用サブシリンダ37L,37Rが内蔵され、ピストンロッド39L,39Rを介して下部テーブル7の上部に取り付けられている。
【0073】
前記メインシリンダ9Lとサブシリンダ37Lおよびメインシリンダ9Rとサブシリンダ37Rとには減圧弁41L,41Rが接続され、メインシリンダ9L,9Rには折曲げ加工時の曲げ荷重を検出する曲げ荷重検出装置としての例えば圧力センサ43L,43Rが接続されている。また、上部テーブル5の両側面には位置目盛り45L,45Rが設けられ、下部テーブル7の両側面にはブラケット47L,47Rを介して位置センサ49L,49Rが設けられている。
【0074】
さらに、下部テーブル7の上部前面にはガイドレール51が敷設され、このガイドレール51にはワークに折曲げ加工を行ったときの曲げ角度を検出する曲げ角度測定手段としての例えば折曲げ角度検出装置53が左右方向へ移動可能に設けられている。
【0075】
上記の折曲げ角度検出装置53,圧力センサ43L,43R,位置センサ49L,49Rはそれぞれ制御装置11に接続されている。
【0076】
図10を併せて参照するに、上記の折曲げ角度検出装置53について詳しく説明すると、ガイドレール51の上には、スライダ55が図10において紙面に対して直交する方向へ移動位置決め自在に設けられている。このスライダ55には複数のボルトでブラケット57が取り付けられ、このブラケット57上には前後方向(図10において左右方向)にガイドレール59が設けられている。このガイドレール59に沿って前後方向へ移動可能のスライダ61が設けられている。このスライダ61の上には測定用インジケータ63が設けられている。
【0077】
この測定用インジケータ63は検出ヘッド65を有しており、この検出ヘッド65は検出ヘッド65の前面中央に回転中心P0を有する歯車67と一体的に回転するように支持されている。また、前記歯車67と噛合するウォーム歯車69が回転自在に設けられ、ウォーム歯車69はモータ71により回転駆動されるようになっている。
【0078】
従って、モータ71がウォーム歯車69を回転させると、このウォーム歯車69と噛合する歯車67が回転駆動されるので、検出ヘッド65は前面中央を中心として所望の角度だけ上下方向(図10中上下方向)に揺動される。
【0079】
図11を参照するに、検出ヘッド65には、中央部分に発光素子であるレーザ投光器73と、このレーザ投光器73の上下には例えばフォトダイオードから成る第一受光器75Aと第二受光器75Bがレーザ投光器73から等距離の位置に備えられている。
【0080】
次に、上記の検出ヘッド65を用いてワークWの曲げ角度2・θを検出する原理について説明する。
【0081】
揺動する検出ヘッド65のレーザ投光器73から発せられるレーザ光LBは、図11に示されているようにワークWの表面で反射して第一受光器75Aおよび第二受光器75Bにより受光され、信号に変換されて制御装置11に伝達される。すなわち、制御装置11は、検出ヘッド65の角度がθとなる位置まで回動したときに、レーザ投光器73から発せられたレーザ光LBがワークWで反射して、第一受光器75Aにより受光される反射光量が最大になる。
【0082】
第一受光器75A及び第二受光器75Bによる受光量は、検出ヘッド65の回転角度に対して変化する。例えば、一般的に検出ヘッド65の回転角度が基準角度θ(図11ではワークWの反射面に対して直交する角度で、θ=0°の場合)に対して、反時計回り方向へθ°だけ回転したときに第一受光器75Aによる受光量が最大となり、また、検出ヘッド65が時計回り方向にθ°だけ回転したときに第二受光器75Bによる受光量が最大になるとする。
【0083】
したがって、この第2の実施の形態では第一受光器75Aおよび第二受光器75Bがレーザ投光器73から等距離に設けられているので、第一受光器75Aの受光量が最大となるときの検出ヘッド65の角度と、第二受光器75Bの受光量が最大となるときの検出ヘッド65の角度との中間位置において、レーザ投光器73からのレーザ光LBが曲げられたワークWに垂直に投光される。これより、曲げられたワークWの角度2θは、2・θ=θ+θより得られる。これにより制御装置11ではワークWの折曲げ角度が自動的に検出され、ワークWの実際のスプリングバック量Δθが検出される。
【0084】
図12を参照するに、上記の実刃間測定装置77について詳しく説明すると、ダイDの内部にはダイDの長手方向に複数の変位計79が設けられている。この変位計79では、スプリング81により常時上方へ付勢されてダイDのV溝83に上下移動自在に突出する検出ピン85が設けられており、この検出ピン85の上下位置を検出するリニアスケール87がスプリング81の下方に設けられている。
【0085】
従って、パンチPにより押し曲げられたワークWが検出ピン85を下方へ押し、この時の検出ピン85の上下位置をリニアスケール87により検出して、検出ピン85の上端部とダイDの上面との距離が刃間距離STとして求められる。
【0086】
以上のように、この実施の形態では、ロットAブランク材29又はロットBブランク材31の曲げ加工時に、折曲げ角度検出装置53による測定値と折曲げ後の折曲げ角度θの実測値とから実際のスプリングバックΔθが検出され、圧力センサ43L,43Rにより実際の曲げ荷重BFが測定され、実刃間測定装置77により実刃間距離dが測定されるので、これらの実際の測定値に基づいて制御装置11の第1材料定数演算装置21にてより高精度な真の材料定数(n,F,E)が算出される。
【0087】
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。
【0089】
発明の効果
以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、本発明によれば、第1のロット材料の第1ロットブランク材は、ロール目方向に対して傾斜度合が異なる曲げ線ごとに真の材料定数を算出し、この真の材料定数に基づいて容易に補正D値を算出できるので、高効率で高精度な曲げ加工を行うことができる。しかも、上記の第1ロットブランク材で算出された真の材料定数を、異なる第2のロット材料の第2ロットブランク材に対して補正情報として用いることにより、第2ロットブランク材の各曲げ線の真の材料定数を容易に算出できるので、高効率で高精度な曲げ加工を行うことができる。
【0090】
そして、第3材料定数演算装置により、第1、第2ロットブランク材の互いに対応する各曲げ線の真の材料定数が比例関係にあることに注目して、第2ロットブランク材の基準曲げ線以外の他の各曲げ線の真の材料定数を、第1ロットブランク材で対応する各曲げ線の真の材料定数と第2ロットブランク材の基準曲げ線の真の材料定数とに基づいて高効率で高精度に算出できる。
【0091】
また、第3材料定数演算装置により、第1ロットブランク材の各曲げ線の曲げ角度の角度差に注目し、第2ロットブランク材の基準曲げ線以外の他の曲げ線の真の材料定数を、第1ロットブランク材に対応する第2ロットブランク材の各曲げ線の曲げ角度の角度差が第1ロットブランク材と同様であるとして、基準曲げ線の真の材料定数に基づいて高効率で高精度に算出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態におけるロット材料Aの折曲げ加工方法のフローチャート図である。
【図2】第1材料定数演算装置における各種計算式の概略説明図である。
【図3】この発明の実施の形態で用いられるプレスブレーキの概略説明図である。
【図4】制御装置のブロック図である。
【図5】ロット材料Aのブランク材の展開図である。
【図6】ロット材料Bのブランク材の展開図である。
【図7】ロット材料Bの各曲げ線の材料定数の算出方法を示すフローチャート図である。
【図8】この発明の実施の形態におけるロット材料Bの折曲げ加工方法のフローチャート図である。
【図9】この発明の他の実施の形態の折曲げ加工装置で使用される圧力センサ及び折曲げ角度検出装置の概略説明図である。
【図10】図9における折曲げ角度検出装置の拡大側面図である。
【図11】検出ヘッドにより折曲げ角度を測定する原理を示す説明図である。
【図12】この発明の他の実施の形態の折曲げ加工装置で使用される実刃間測定装置の断面図である。
【符号の説明】
1 プレスブレーキ(折曲げ加工装置)
11 制御装置
19 材料情報メモリ
21 第1材料定数演算装置
23 第2材料定数演算装置
25 第3材料定数演算装置
27 D値演算装置
29 ロットAブランク材(第1ロットブランク材)
31 ロットBブランク材(第2ロットブランク材)
33 ロール目換算機能
43L,43R 圧力センサ(荷重検出装置)
49L,49R 位置センサ
53 折曲げ角度検出装置(曲げ角度測定手段)
63 測定用インジケータ
65 検出ヘッド
73 レーザ投光器
75A 第一受光器
75B 第二受光器
77 実刃間測定装置
85 検出ピン
ロット材料A(第1のロット材料)
ロット材料B(第2のロット材料)

Claims (4)

  1. 第1のロット材料におけるロール目方向の情報を与えられた第1ロットブランク材において前記ロール目方向に対して傾斜度合が異なる各曲げ線ごとに曲げ加工を行うと共に上記各曲げ線ごとにn乗硬化指数、塑性係数、ヤング率からなる真の材料定数を算出し、この算出した真の材料定数に基づいてD値補正計算を行って補正曲げ加工を行い、
    第1のロット材料とは別個の第2のロット材料におけるロール目方向の情報を与えられた第2ロットブランク材に対しては、当該ロットブランク材ロール目方向に対する傾斜度合が前記第1ロットブランク材の各曲げ線と同じである各曲げ線のうちの一つの基準となる基準曲げ線の曲げ加工を行い、この基準曲げ線の真の材料定数を算出し、
    前記第2ロットブランク材における基準曲げ線以外の他の曲げ線の真の材料定数は、前記第2ロットブランク材の基準曲げ線に対応する第1ロットブランク材の曲げ線の真の材料定数と第1ロットブランク材において第2ロットブランク材の他の曲げ線に該当する他の曲げ線との比例関係式、及び前記第2ロットブランク材の基準曲げ線の真の材料定数に基づいて真の材料定数を算出し、これらの算出した各曲げ線の真の材料定数に基づいてD値補正計算を行って曲げ加工を行うことを特徴とする折曲げ加工方法。
  2. 第1のロット材料におけるロール目方向の情報を与えられた第1ロットブランク材において前記ロール目方向に対して傾斜度合が異なる各曲げ線ごとに曲げ加工を行うと共に上記各曲げ線ごとにn乗硬化指数、塑性係数、ヤング率からなる真の材料定数を算出し、この算出した真の材料定数に基づいてD値補正計算を行って補正曲げ加工を行い、
    第1のロット材料とは別個の第2のロット材料におけるロール目方向の情報を与えられた第2ロットブランク材に対しては、当該ロットブランク材ロール目方向に対する傾斜度合が前記第1ロットブランク材の各曲げ線と同じである各曲げ線のうちの一つの基準となる基準曲げ線の曲げ加工を行い、この基準曲げ線の真の材料定数を算出し、
    前記第2ロットブランク材における基準曲げ線以外の他の曲げ線の真の材料定数は、前記第2ロットブランク材の基準曲げ線に対応する第1ロットブランク材の曲げ線の曲げ角度差情報と前記第2ロットブランク材の基準曲げ線の真の材料定数、及び第1ロットブランク材において第2ロットブランク材における他の曲げ線に該当する他の曲げ線の曲げ角度差情報に基づいて真の材料定数を算出し、これらの算出した各曲げ線の真の材料定数に基づいてD値補正計算を行って曲げ加工を行うことを特徴とする折曲げ加工方法。
  3. 第1のロット材料における第1ロットブランク材のロール目方向に対して傾斜度合が異なる各曲げ線ごとに曲げ加工を行って得られた諸データから、前記各曲げ線ごとにn乗硬化指数、塑性係数、ヤング率からなる真の材料定数を算出する第1材料定数演算装置と、
    第2のロット材料において、前記第2ロットブランク材のロール目方向に対する傾斜度合が前記第1ロットブランク材の各曲げ線と同じである各曲げ線のうちの一つの基準となる基準曲げ線の曲げ加工を行って得られた諸データから、この基準曲げ線の真の材料定数を算出する第2材料定数演算装置と、
    前記第1、第2ロットブランク材の互いに対応する各曲げ線の曲げ情報関係式と前記基準曲げ線の真の材料定数とに基づいて前記第2ロットブランク材における基準曲げ線以外の他の曲げ線の真の材料定数を算出する第3材料定数演算装置と、
    前記各材料定数演算装置で算出した真の材料定数を記憶する材料情報メモリと、この材料情報メモリに記憶された前記各曲げ線ごとの真の材料定数に基づいてD値補正計算を行うD値演算装置と、を備え、前記第3材料定数演算装置、第2ロットブランク材における基準曲げ線以外の他の曲げ線の真の材料定数を、前記第2ロットブランク材の基準曲げ線に対応する第1ロットブランク材の曲げ線の真の材料定数と第1ロットブランク材において第2ロットブランク材の他の曲げ線に該当する他の曲げ線との比例関係式、及び前記第2ロットブランク材の基準曲げ線の真の材料定数に基づいて真の材料定数を算出する構成であることを特徴とする折曲げ加工装置。
  4. 第1のロット材料における第1ロットブランク材のロール目方向に対して傾斜度合が異なる各曲げ線ごとに曲げ加工を行って得られた諸データから、前記各曲げ線ごとにn乗硬化指数、塑性係数、ヤング率からなる真の材料定数を算出する第1材料定数演算装置と、
    第2のロット材料において、前記第2ロットブランク材のロール目方向に対する傾斜度合が前記第1ロットブランク材の各曲げ線と同じである各曲げ線のうちの一つの基準となる基準曲げ線の曲げ加工を行って得られた諸データから、この基準曲げ線の真の材料定数を算出する第2材料定数演算装置と、
    前記第1、第2ロットブランク材の互いに対応する各曲げ線の曲げ情報関係式と前記基準曲げ線の真の材料定数とに基づいて前記第2ロットブランク材における基準曲げ線以外の他の曲げ線の真の材料定数を算出する第3材料定数演算装置と、
    前記各材料定数演算装置で算出した真の材料定数を記憶する材料情報メモリと、この材料情報メモリに記憶された前記各曲げ線ごとの真の材料定数に基づいてD値補正計算を行うD値演算装置と、を備え、前記第3材料定数演算装置、第2ロットブランク材における基準曲げ線以外の他の曲げ線の真の材料定数を、前記第2ロットブランク材の基準曲げ線に対応する第1ロットブランク材の曲げ線の曲げ角度差情報と前記第2ロットブランク材の基準曲げ線の真の材料定数、及び第1ロットブランク材における他の曲げ線に該当する他の曲げ線の曲げ角度差情報に基づいて真の材料定数を算出する構成であることを特徴とする折曲げ加工装置。
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