JP4369173B2 - 温度センサ及び温度センサの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は温度センサ用接続金具及び温度センサの製造方法に関する。本発明の製造方法による温度センサは、車両の排気ガス等の温度を検知する場合に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来、特許文献1記載の温度センサ用接続金具及び温度センサの製造方法が知られている。この温度センサ用接続金具及び製造方法による温度センサは、ハウジング内に収納され、温度により変化する電気的特性を電気信号としてMIケーブルの一対の芯線に出力するサーミスタと、サーミスタからの電気信号をハウジング外に取り出すための一対のリード線と、芯線とリード線とを接続する接続金具とを備えている。そして、リード線は接続金具のリード線固定部にかしめによって固定され、芯線は接続金具の芯線固定部にレーザによって固定されている。なお、MIケーブルはシース芯線とも呼ばれ、筒状の金属パイプと、金属パイプの内側に配置される芯線と、金属パイプと芯線との間に充填される絶縁粉末とを有し、芯線が金属パイプに対して絶縁粉末によって絶縁保持されたものである(JIS F0031参照)。この温度センサは例えば対象物としての車両の排気通路に取付けられる。この温度センサでは、サーミスタが排気ガスの温度により変化する抵抗値を電気信号としてMIケーブルの一対の芯線に出力することから、芯線と接続金具により接続されたリード線によってその電気信号がハウジング外に取り出されることとなる。こうして、この温度センサにより排気ガスの温度が計測され、その温度に応じて車両のエンジン等が制御される。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−221451号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の温度センサ用接続金具及び温度センサの製造方法では、温度センサの品質が不安定になり、温度センサの信頼性が低下する虞があった。
【0005】
つまり、従来では、MIケーブルの芯線の外径よりも大きな内径をもつ芯線固定部を有する接続金具を用意し、この芯線固定部内に遊嵌状に芯線を挿入しつつ、芯線固定部内の所定位置にて芯線の位置決めを行った後、芯線固定部を径方向内側にかしめ(塑性変形させ)、次いでレーザ溶接を行って芯線と芯線固定部とを接続させていた。しかしながら、芯線固定部を塑性変形させることにより、芯線固定部への芯線の保持を行う構成では、この塑性変形(かしめ)を実行する前段階において、芯線を芯線固定部内の所定位置に位置決めしていたとしても、芯線固定部の塑性変形に伴って芯線が位置ずれ(横ずれ)を生じることがある。そして、芯線が芯線固定部内の所定位置から位置ずれを生じた状態でレーザ溶接を行った場合には、予め設定したレーザ光の照射位置に対して芯線が位置ずれを生じてしまっているが故に、強固な溶接が行えずに溶接信頼性が低下してしまう。このように芯線と接続金具(溶接固定部)との溶接信頼性が低いと、接続金具に別途接続されるリード線に対して過度の引張力が作用すると、芯線と溶接固定部との接続状態が不良を起こし易く、適切な電気信号の出力を得ることができなくなってしまう。
【0006】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、温度センサの品質を安定させ、信頼性を向上させることができる温度センサ及び温度センサの製造方法を提供することを解決すべき課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の温度センサは、ハウジングと、該ハウジング内に収納され、温度により変化する電気的特性を電気信号としてMIケーブルの一対の芯線に出力する感温素子と、該感温素子からの該電気信号を該ハウジング外に取り出すための一対のリード線と、該芯線と該リード線とを接続する接続金具とを備え、
前記接続金具は、MIケーブルの芯線を固定する芯線固定部と、該芯線固定部と一体に形成され、リード線をかしめ固定するリード線固定部とを有し、
前記芯線固定部は、軸方向に延びる筒状に形成されて前記芯線である線材を自身の内側に先端側から挿入させる筒部と、該筒部に形成されて該筒部の径方向の弾性を許容するスリットとをもち、
前記筒部のうちで前記スリットが形成された位置には、軸直交断面で見て自身の中心軸線を通る最小寸法が前記線材の外径より小さい内径を有する部位が形成され、該部位によって該線材を弾性的に保持可能に構成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の温度センサでは、芯線固定部は芯線である線材を自身の内側に配置しつつ、この線材を弾性的に保持可能に構成されているため、線材を芯線固定部に保持させるに際して、芯線固定部を塑性変形させる必要がなく、線材を芯線固定部の所定位置に装着するだけで、線材が芯線固定部の所定の位置からずれることを防止することができる。そして、線材を芯線固定部に保持させた後、溶接等により確実に線材を芯線固定部に固定することができる。
【0009】
したがって、上記接続金具を用いた本発明の温度センサについては、品質を安定させ、信頼性を向上させることができる。また、上記接続金具を用いることにより、MIケーブルの芯線とリード線との接続が容易になり、温度センサの製造コストの低廉化を実現することができる。
芯線は細い上、芯線間の距離が小さいため、芯線を芯線固定部内の所定位置に位置決めした上で位置ずれなくかしめ保持させるのは困難である。その点、芯線固定部が芯線を自身の内側に配置しつつ、この芯線を弾性的に保持可能に構成されているので、芯線を芯線固定部に保持させた後、溶接により確実に芯線を芯線固定部に固定することができ、温度センサの品質を安定させ、信頼性を向上させる効果が大きい。
芯線固定部は、軸方向に延びる筒状に形成されて芯線を先端側から挿入させる筒部と、筒部に形成されて筒部の径方向の弾性を許容するスリットとをもつ。これにより、芯線を筒部の先端側から挿入するだけで筒部の弾性力により芯線を保持可能とすることができる。
リード線固定部はリード線をかしめ固定する構成である。リード線は撚り線である場合が多く、溶接よりもかしめによって固定する方が適しているからである。
【0010】
また、温度センサ用接続金具は、軸方向に延びる連結部を有し、該連結部の先端側に前記芯線固定部が形成され、軸方向の後端側に前記リード線固定部が形成されていることが好ましい。これにより、連結部の両端より芯線及びリード線を芯線固定部及びリード線固定部に保持させることができ、作業性に優れる。
【0013】
さらに、前記芯線固定部は、前記筒部の先端側に形成され、先端に向かって内径が拡径する呼込み部をもつことが好ましい。この呼込み部を有することにより、芯線を筒部の内側に容易に挿入することができる。
【0015】
本発明の温度センサの製造方法は、ハウジングと、該ハウジング内に収納され、温度により変化する電気的特性を電気信号としてMIケーブルの一対の芯線に出力する感温素子と、該感温素子からの該電気信号を該ハウジング外に取り出すための一対のリード線と、該芯線と該リード線とを接続する接続金具とを備えた温度センサの製造方法において、
前記芯線を固定する芯線固定部と、該芯線固定部と一体に形成され、前記リード線をかしめ固定するリード線固定部とを有し、該芯線固定部が、該芯線である線材を自身の内側に配置しつつ、該線材を弾性的に保持可能に構成されている前記接続金具であって、該芯線固定部が、軸方向に延びる筒状に形成されて該線材を先端側から挿入させる筒部と、該筒部に形成されて該筒部の径方向の弾性を許容するスリットとをもち、該筒部のうちで該スリットが形成された位置には、軸直交断面で見て自身の中心軸線を通る最小寸法が前記線材の外径より小さい内径を有する部位が形成されたものである前記接続金具を用意する第1工程と、
該芯線固定部の該部位に該線材が弾性的に保持されるように、前記接続金具に該線材を装着する第2工程と、
該線材を弾性的に保持する該芯線固定部と、該線材とを溶接する第3工程とを備えたことを特徴とする
【0016】
本発明の温度センサの製造方法では、第1工程において接続金具を用意し、第2工程において接続金具の芯線固定部により線材を弾性によって保持し、そして第3工程において接続金具の芯線固定部に線材を溶接する。この温度センサの製造方法では、第2工程において線材を芯線固定部に保持させるに際して、芯線固定部を塑性変形させる必要がなく、線材を芯線固定部の所定位置に装着するだけで、線材が芯線固定部の所定の位置からずれることを防止することができる。そして、第3工程において溶接により確実に線材を芯線固定部に固定することができる。
【0017】
したがって、本発明の温度センサの製造方法によれば、温度センサの品質を安定させ、信頼性が向上した温度センサを効率よく製造することができる。また、上述した特定の接続金具を用いることにより、MIケーブルの芯線とリード線との接続が容易になり、温度センサの製造コストの低廉化を実現することができる。
芯線は細い上、芯線間の距離が小さいため、芯線を芯線固定部内の所定位置に位置決めした上で位置ずれなくかしめ保持させるのは困難である。その点、芯線固定部が芯線を自身の内側に配置しつつ、この芯線を弾性的に保持可能に構成されているので、芯線を芯線固定部に保持させた後、溶接により確実に芯線を芯線固定部に固定することができ、温度センサの品質を安定させ、信頼性を向上させる効果が大きい。
芯線固定部は、軸方向に延びる筒状に形成されて芯線を先端側から挿入させる筒部と、筒部に形成されて筒部の径方向の弾性を許容するスリットとをもつ。これにより、芯線を筒部の先端側から挿入するだけで筒部の弾性力により芯線を保持可能とすることができる。
リード線固定部はリード線をかしめ固定する構成である。リード線は撚り線である場合が多く、溶接よりもかしめによって固定する方が適しているからである。
【0018】
また、温度センサ用接続金具は、軸方向に延びる連結部を有し、該連結部の先端側に前記芯線固定部が形成され、軸方向の後端側に前記リード線固定部が形成されていることが好ましい。これにより、連結部の両端より芯線及びリード線を芯線固定部及びリード線固定部に保持させることができ、作業性に優れる。
【0021】
さらに、前記芯線固定部は、前記筒部の先端側に形成され、先端に向かって内径が拡径する呼込み部をもつことが好ましい。この呼込み部を有することにより、芯線を筒部の内側に容易に挿入することができる。
【0023】
本発明の温度センサの製造方法では、前記第3工程をレーザ溶接によって行うことができる。レーザ溶接によれば芯線を芯線固定部に強固に固定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の温度センサ及び温度センサの製造方法を具体化した実施形態1、2を図面を参照しつつ説明する。
【0025】
(実施形態1)
図1に実施形態1の温度センサ用接続金具及び温度センサの製造方法による温度センサの断面図を示す。この温度センサは、図示しない車両の排気通路に設けられ、排気ガスの温度を広範囲にわたって検出するために用いられる。
【0026】
この温度センサは、ハウジング1と、ハウジング1内に収納され、温度により変化する電気的特性を電気信号として出力可能な感温素子としてのサーミスタ5と、サーミスタ5からの電気信号をハウジング1外に取り出すための一対のリード線6とを備えている。
【0027】
より詳細には、ハウジング1は第1ハウジング2とフランジ3と第2ハウジング4とから構成されている。第1ハウジング2は先端が閉じられた円筒状をなし、その先端側には温度により変化する抵抗値を電気信号として一対の電極5aに出力するサーミスタ5が配置されている。一対の電極5aはMIケーブル12の一対の芯線11の一端11aに接続され、一対の芯線11は第1ハウジング2の基端から突出している。なお、この第1ハウジング2は、フランジ3の内孔に圧入固定されている。
【0028】
第2ハウジング4は第1ハウジング2より大径の円筒状をなしている。そして、第2ハウジング4の先端側と第1ハウジング2の基端側とが重ね合わせられて同軸に配置されている。
【0029】
フランジ3は、軸線方向に延びる軸部3bと、この軸部3bの先端側に位置し、径方向外側に向かって突出する突出部3aとを有している。突出部3aは、先端側に図示しない排気管の取付部のテーパ部に対応したテーパ形状の座面3cをもつ環状に形成され、座面3cが上記取付部のテーパ部に密着することで排気ガスが排気管外部へ漏出することを防止する。また、軸部3bの外側には、第2ハウジング4の先端側が圧入され、さらに周方向にわたって軸部3b、第2ハウジング4がレーザ溶接されている。なお、フランジ3の周囲には、雄ねじ14a及び六角ナット部14bを有するナット14が回動可能に設けられている。
【0030】
第1ハウジング2の基端から突出したMIケーブル12における一対の芯線11の他端11bは、第2ハウジング4内において、接続金具16の芯線固定部16bにレーザ溶接によって固定されている。また、一対のリード線6の一端6aは接続金具16のリード線固定部16aにかしめによって固定されている。そして、芯線11の他端11bとリード線6の一端6aとには、接続金具16とともに絶縁チューブ17が被せられている。
【0031】
また、第2ハウジング4の基端側には、耐熱ゴム製のグロメット18がかしめ固定されている。一対のリード線6はグロメット18を貫通して、第2ハウジング4の基端より突出している。
【0032】
次に、本実施形態の接続金具16であって、芯線11及びリード線6を未だ接続していないものを図2〜6に示す。図2は接続金具16の上面図であり、図3は接続金具の正面図である。この接続金具16は厚さ0.2mmのSUS304製のものであり、接続金具16には、軸方向に延びる連結部16cの一端側(先端側)に芯線固定部16bが形成されているとともに、他端側(後端側)にリード線固定部16aが形成されている。
【0033】
リード線固定部16aの軸方向に垂直な断面(図2におけるIV−IV断面)は、図4に示すように、リード線6をかしめによって固定可能なようにU字型をなしている。
【0034】
芯線固定部16bは、図2及び図3に示すように、芯線11を先端側から挿入させる筒部16dと、この筒部16dの先端側に形成されるとともに、先端側に向かうほど内径が拡径する呼び込み部16eとを有している。本実施形態の接続金具16の筒部16dは、周方向の一部に軸方向に延びるスリット16fが一つ形成され、軸直交断面で見て、略真円形状の形態で形成された第1筒状部16hと、この第1筒状部16hの先端側に連結された第2筒状部16jの二つの部位により構成されている。ここで、筒部16dの第2筒状部16jには、周方向の一部に軸方向に延びる二つのスリット16fが向かい合うように形成されている。また、第2筒状部16jは、先端が軸直交断面で見て略長円形状の形態をなし(図6参照)、後端が軸直交断面で見て略真円経常をなしており、先端から後端側(第1筒状部16hに連結する側)に向かうほど略長円形状から略真円形状の形態になるように形成されている。なお、この第2筒状部16jは、軸直交断面で見て、自身の中心軸線を通る最小寸法が先端から後端側に向かうほど大きくなるように形成されている。また、芯線固定部16bのうち、筒部16dの後端側は、芯線11の進入を阻止するストッパ16gをもっている。
【0035】
図5に筒部16dにおける第1筒状部16hの略中央部の軸方向に垂直な断面(図2におけるV−V断面)を示す。また、図6に筒部16dにおける第2筒状部16jの先端の軸方向に垂直な断面(図2におけるVI−VI断面)を示す。ここで、芯線11の外径は0.5mm、筒部16dのうちで第1筒状部16hの内径r1は0.5mm、第2筒状部16jの先端における軸直交断面で見て自身の中心軸線を通る最小寸法r2は0.4mmである。こうして、芯線11を呼び込み部16eから挿入させ、芯線11の端部を筒部16dのストッパ16gに当たるまで挿入させることにより、筒部16d(第1筒状部16h及び第2筒状部16j)は弾性的に拡径しつつ、芯線11を筒部16dにて弾性的に保持可能に構成されている。つまり、芯線固定部16bが芯線11を弾性的に保持するのである。なお、第1筒状部16h、第2筒状部jに形成されるスリット16fの数は、芯線11の硬度等を考慮し、適正な弾性力が発揮されるように調整すればよい。
【0036】
次に、本実施形態の温度センサの製造方法について説明する。まず、第1工程において、接続金具16、第1ハウジング2にサーミスタ5及びMIケーブル12が組み付けられたサブアッシー、リード線6、フランジ13、ナット14、第2ハウジング4、絶縁チューブ17、グロメット18等を用意する。
【0037】
第2工程において、治具上に固定した接続金具16の呼込み部16eから、上記サブアッシーの芯線11の先端がストッパ16gに当接するまで挿入する。これにより、芯線11が筒部16dの弾性によって接続金具16に保持される。
【0038】
そして、第3工程において、芯線11を弾性保持した状態の接続金具16のうち、第2筒状部16jの軸方向における略中央部に対してレーザを照射し、芯線11を芯線固定部16bに固定する。
【0039】
最後に、リード線6をリード線固定部16aにかしめによって固定した後、フランジ13、ナット14、第2ハウジング4等を組み付けて温度センサが完成する。
【0040】
以上の温度センサ及び温度センサの製造方法では、芯線固定部16bは芯線11を弾性的に保持するように構成されている。そのため、芯線11を芯線固定部16bに保持させるに際して、芯線11が芯線固定部16bの所定の位置からずれることを防止することができる。そして、芯線11を芯線固定部16bに保持させた後、レーザ溶接により確実に芯線11を芯線固定部16bに固定することができる。そのため、芯線11に引張力が加わっても、芯線11に接続不良や断線が生じ難くなる。
【0041】
また、この接続金具16は、軸方向に延びる連結部16cを有し、連結部16cの一端側に芯線固定部16bが形成され、軸方向の他端側にリード線固定部16aが形成されているため、連結部16cの両端より芯線11及びリード線6を芯線固定部16b及びリード線固定部16aに保持させることができ、作業性に優れる。さらに、この接続金具16は、筒部16dの先端側に先端に向かって自身の内径が拡径する呼込み部16eが形成されているため、芯線11を芯線固定部16bに容易に挿入することができる。また、リード線6は撚り線であり、溶接よりもかしめによって固定する方が適していため、リード線固定部16aはリード線6をかしめによって固定可能に構成されている。
【0042】
したがって、実施形態1の温度センサ及び温度センサの製造方法によれば、温度センサの品質を安定させ、信頼性を向上させることができる。
【0043】
また、この温度センサ及び温度センサの製造方法によれば、芯線11が芯線固定部16bに確実に固定され、芯線11と接続金具16との接続部分に冷熱サイクルによる緩みが生じ難い。そのため、芯線11と接続金具16との接続部分を温度センサの先端部分からそれほど遠ざける必要がなく、温度センサの小型化を実現できる。
【0044】
さらに、この温度センサ及び温度センサの製造方法によれば、接続金具16を介したMIケーブル12の芯線11とリード線6との接続に手間を要しないことから、温度センサの製造コストの低廉化も実現することができる。
【0045】
(実施形態2)
実施形態2の温度センサの断面図は、実施形態1と同様、図1に示される。この温度センサの構成は実施形態1と同様であり、その説明を省略する。ただし、実施形態2では、接続金具16の代わりに図7〜10に示す接続金具20を使用している。
【0046】
芯線11及びリード線6を未だ接続していない接続金具20を図7〜10に示す。図7は接続金具20の上面図であり、図8は接続金具20の正面図である。この接続金具20は厚さ0.2mmのSUS304製のものであり、接続金具20には、軸方向に延びる連結部20cの一端側に芯線固定部20bが形成されるとともに、他端側にリード線固定部20aが形成されている。
【0047】
リード線固定部20aの軸方向に垂直な断面(図7におけるIX−IX断面)は、図9に示すように、リード線6をかしめによって固定可能なようにU字型をなしている。
【0048】
芯線固定部20bは、図7、8及び図10に示すように、軸方向に延びる筒状に形成されるとともに、周方向の一部に軸方向に延びるスリット20fが一つ形成された筒部20dと、筒部20dの先端側に形成され、先端に向かって自身の内径が拡径する呼込み部20eとからなる。さらに、筒部20dには、芯線11を上方に押圧すべく、底面の一部が切欠きによって持ち上げられた舌片状の凸部20gが形成されている。ここで、芯線11の外径は0.5mmであり、筒部20dの軸方向に垂直な断面(図7におけるX−X断面)を表した図10に示すように、筒部20dの内径r3は0.6mm、凸部20gと筒部16dとの最大長さl1が0.4mmである。
【0049】
次に、本実施形態の温度センサの製造方法について説明する。まず、第1工程において、接続金具20、第1ハウジング2にサーミスタ5及びMIケーブル12が組み付けられたサブアッシー、リード線6、フランジ13、ナット14、第2ハウジング4、絶縁チューブ17、グロメット18等を用意する。
【0050】
第2工程において、治具上に固定した接続金具20の呼込み部20eから、上記サブアッシーの芯線11を挿入する。これにより、筒部20b内において、芯線11が筒部20bの内周面と凸部20gとの間に挟持され、ひいては芯線11が弾性によって接続金具20に保持される。
【0051】
そして、第3工程において、芯線11を弾性保持した状態の接続金具16のうち、筒部20dの軸方向における略中央部に対してレーザを照射し、芯線11を芯線固定部20bに固定する。
【0052】
最後に、リード線6をリード線固定部20aにかしめによって固定した後、フランジ13、ナット14、第2ハウジング4等を組み付けて温度センサが完成する。
【0053】
以上の温度センサ及び温度センサの製造方法では、筒部20dに舌片状の凸部20gが形成されているため、これによって芯線11の抜け落ちや移動を防止でき、より強く芯線11を保持可能である。その他の作用、効果は実施形態1と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の温度センサの断面図である。
【図2】実施形態1の温度センサに係り、接続金具の上面図である。
【図3】実施形態1の温度センサに係り、接続金具の正面図である。
【図4】実施形態1の温度センサに係り、接続金具のリード線固定部の断面図(図2におけるIV−IV断面図)である。
【図5】実施形態1の温度センサに係り、接続金具の筒部の断面図(図2におけるV−V断面図)である。
【図6】実施形態1の温度センサに係り、接続金具の呼込み部の断面図(図2におけるVI−VI断面図)である。
【図7】実施形態2の温度センサに係り、接続金具の上面図である。
【図8】実施形態2の温度センサに係り、接続金具の正面図である。
【図9】実施形態2の温度センサに係り、接続金具のリード線固定部の断面図(図7におけるIX−IX断面図)である。
【図10】実施形態2の温度センサに係り、接続金具の筒部の断面図(図7におけるX−X断面図)である。
【符号の説明】
1…ハウジング
12…MIケーブル
11…芯線
5…感温素子(サーミスタ)
6…リード線
16、20…接続金具
16c、20c…連結部
16a、20a…リード線固定部
16b、20b…芯線固定部
16d、20d…筒部
16f、20f…スリット
16e、20e…呼込み部
Claims (7)
- ハウジングと、該ハウジング内に収納され、温度により変化する電気的特性を電気信号としてMIケーブルの一対の芯線に出力する感温素子と、該感温素子からの該電気信号を該ハウジング外に取り出すための一対のリード線と、該芯線と該リード線とを接続する接続金具とを備え、
前記接続金具は、MIケーブルの芯線を固定する芯線固定部と、該芯線固定部と一体に形成され、リード線をかしめ固定するリード線固定部とを有し、
前記芯線固定部は、軸方向に延びる筒状に形成されて前記芯線である線材を自身の内側に先端側から挿入させる筒部と、該筒部に形成されて該筒部の径方向の弾性を許容するスリットとをもち、
前記筒部のうちで前記スリットが形成された位置には、軸直交断面で見て自身の中心軸線を通る最小寸法が前記線材の外径より小さい内径を有する部位が形成され、該部位によって該線材を弾性的に保持可能に構成されていることを特徴とする温度センサ。 - 軸方向に延びる連結部を有し、該連結部の先端側に前記芯線固定部が形成され、軸方向の後端側に前記リード線固定部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の温度センサ。
- 前記芯線固定部は、前記筒部の先端側に形成され、先端に向かって内径が拡径する呼込み部をもつことを特徴とする請求項1又は2記載の温度センサ。
- ハウジングと、該ハウジング内に収納され、温度により変化する電気的特性を電気信号としてMIケーブルの一対の芯線に出力する感温素子と、該感温素子からの該電気信号を該ハウジング外に取り出すための一対のリード線と、該芯線と該リード線とを接続する接続金具とを備えた温度センサの製造方法において、
前記芯線を固定する芯線固定部と、該芯線固定部と一体に形成され、前記リード線をかしめ固定するリード線固定部とを有し、該芯線固定部が、該芯線である線材を自身の内側に配置しつつ、該線材を弾性的に保持可能に構成されている前記接続金具であって、該芯線固定部が、軸方向に延びる筒状に形成されて該線材を先端側から挿入させる筒部と、該筒部に形成されて該筒部の径方向の弾性を許容するスリットとをもち、該筒部のうちで該スリットが形成された位置には、軸直交断面で見て自身の中心軸線を通る最小寸法が前記線材の外径より小さい内径を有する部位が形成されたものである前記接続金具を用意する第1工程と、
該芯線固定部の該部位に該線材が弾性的に保持されるように、前記接続金具に該線材を装着する第2工程と、
該線材を弾性的に保持する該芯線固定部と、該線材とを溶接する第3工程とを備えたことを特徴とする温度センサの製造方法。 - 前記接続金具は、軸方向に延びる連結部を有し、該連結部の先端側に前記芯線固定部が形成され、軸方向の後端側に前記リード線固定部が形成されていることを特徴とする請求項4記載の温度センサの製造方法。
- 前記芯線固定部は、前記筒部の先端側に形成され、先端に向かって内径が拡径する呼込み部をもつことを特徴とする請求項4又は5記載の温度センサの製造方法。
- 前記第3工程をレーザ溶接によって行うことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項記載の温度センサの製造方法。
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