JP4368226B2 - スピンオンフィルタ - Google Patents

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本発明はオイル等の流体の濾過に用いられるフィルタに関し、特に詳細にはいわゆるスピンオンフィルタと称される使い切りタイプのフィルタに関する。
スピンオンフィルタは、従来からエンジン用オイルフィルタ等として種々用いられている。この従来のスピンオンフィルタ(エレメント組立体)は、上端が開口し下端が閉塞した円筒状ケース内にフィルタエレメントを配設し、ケース開口に後述する複数個の孔が形成された円板状のカバー部材を接合したエレメント組立体を車体若しくはエンジン側に固定されたフィルタヘッドに着脱自在として交換可能なように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−96107号公報
エレメント組立体を構成するこのカバー部材には、濾過する流体(作動油等)の流路を設けるために、フィルタエレメントの内周空間に連通する内部連通孔と、フィルタエレメントの外周面とケースの内周面とから構成される外周空間に連通する外部連通孔とが形成されている。しかしながら、外部連通孔はカバー部材の周辺部に形成されるためその位置等の制約から径が小さくなる。そのため、このスピンオンフィルタで濾過する流体の圧力損失が大きくなるため、このスピンオンフィルタに作動油を流すためのオイルポンプもその出力を大きくする必要があるという課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、濾過される流体の流路が十分確保され圧力損失の少ないスピンオンフィルタを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係るスピンオンフィルタは、流入孔及び流出孔を有してなるフィルタヘッドと、上端部が開口し下端部が閉塞したほぼ円筒状のケース内にフィルタエレメントを内蔵してなりフィルタヘッドに螺合して取り付けられるエレメント組立体とからなるものである。フィルタヘッドの下面には、下方に突出した2重円筒状の外側円筒部及び内側円筒部が設けられ、外側円筒部と内側円筒部との間に形成される外側通路及び内側円筒部内に形成される内側通路が、それぞれ流入孔及び流出孔の一方に連通する。また、エレメント組立体が、ケースの底面とフィルタエレメントの下端面との間に弾性部材(例えば、実施形態における圧縮コイルバネ65)を有し、エレメント組立体がフィルタヘッドから取り外されているときに、弾性部材によりフィルタエレメントの上端面がケースの開口部(例えば、実施形態におけるカバー部材34)に付勢してフィルタエレメントの外周面とケースの内周面との間に形成される外周空間が開口部と分離されるように構成される。そして、外側円筒部の外周面に形成された雄ネジ部と開口部に形成された雌ネジ部とを螺合させて、フィルタヘッドにエレメント組立体が取り付けられたときに、内側円筒部がフィルタエレメントの上端面に形成され、このフィルタエレメントの内周空間に連通する連通孔と嵌合して内側通路と内周空間とが連通するとともに、フィルタエレメントが内側円筒部によりケースに対して下方に押し下げられてフィルタエレメントの上端面とケースの開口部とが離合して外周空間と開口部に螺挿された外側通路とが連通するように構成される。
このとき、連通孔を囲んでこの連通孔よりも内径が小さいシール部材(例えば、実施形態における第2シールリング55)がフィルタエレメントの上端面に配設され、エレメント組立体がフィルタヘッドに取り付けられたときに、シール部材が内側円筒部の外周面に当接して、内周空間と外周空間とを分離するように構成されることが好ましい。
あるいは、内側円筒部が、フィルタエレメントの連通孔に挿入される先端部と、この先端部より径の大きい基端部とから構成され、フィルタエレメントの上端面が上方に突出するとともに連通孔を囲むシール部材(例えば、実施形態における第2シールリング55′)が配設され、エレメント組立体がフィルタヘッドに取り付けられたときに、シール部材が基端部の下面(例えば、実施形態におけるフィルタ係合部6c)に当接して、内周空間と外周空間とを分離するように構成されることが好ましい。
また、フィルタエレメントが、内部空間が連通孔と連通して内周空間に突出し、側面にバルブ側開口が設けられた有底状のバルブケースと、このバルブケース内に上下に摺動自在に配設され、エレメント組立体がフィルタヘッドから取り外されているときに、第2弾性部材(例えば、実施形態におけるバルブバネ59)により連通孔に付勢されてこの連通孔を塞ぐ弁体とからなるバルブを有し、内側円筒部の先端部の側面にエレメント組立体がフィルタヘッドに取り付けられたときに、バルブ側開口と位置整合するヘッド側開口が設けられ、エレメント組立体がフィルタヘッドに取り付けられたときに、内側円筒部により弁体が下方に押し下げられて、バルブ側開口とヘッド側開口が連通して内側通路と内周空間とを連通するように構成することが好ましい。
さらに、外側通路及び内側通路に、所定の圧力がかかったときに開放される流入弁及び流出弁を設けることが好ましい。
なお、このようなスピンオンフィルタは、ケースが、上端部が開口し下端部が閉塞したほぼ円筒状のケース本体と、このケース本体に上端開口を覆って取り付けられるカバー部材とから構成され、エレメント組立体がフィルタヘッドから取り外されたときに、カバー部材の下端部にフィルタエレメントの上端部が付勢して外周空間と開口部とが分離されるように構成することが好ましい。
本発明に係るスピンオンフィルタを以上のように構成すると、エレメント組立体がフィルタヘッドに取り付けられると、内側円筒部によりフィルタエレメントが下方に押されて、ケースの開口部(カバー部材)と離れるため、ケース内の外周空間とフィルタヘッドの外側通路を繋ぐ十分な空間が形成されてフィルタとして機能させることができる。また、この空間により、このスピンオンフィルタに流入する流体の圧力損失を小さくすることができる。また、エレメント組立体をフィルタヘッドから取り外すと、フィルタエレメントがケースの開口部(カバー部材)に当接して、開口部と外周空間とが分離されるため、取り外されたエレメント組立体から外周空間に残った流体が、この外周空間から開口部を通って直接外部に流出することを防ぐことができる。
さらに、フィルタエレメントの連通孔にバルブを設けることにより、フィルタヘッドからエレメント組立体が取り外されたときにこの連通孔が塞がれて、内周空間に残った流体が外部に流出することも防ぐことができる。このとき、フィルタヘッドの外側通路と内側通路にも流入弁及び流出弁を設けることにより、フィルタヘッドからエレメント組立体を取り外したときに、外側通路及び内側通路から流体が流出することも防止することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。このスピンオンフィルタ(以下「フィルタ1」と称する)は、図1に示すように、フィルタヘッド2と、このフィルタヘッド2に着脱自在にネジ係合されて取り付けられたエレメント組立体3とから構成される。フィルタヘッド2は、例えば、油圧装置等に固定されており、必要に応じてエレメント組立体3がフィルタヘッド2から取り外されて新しいエレメント組立体3と交換されるようになっている。以下に、具体的な構成について説明する。
まず、図1〜図3を用いて第1実施例に係るフィルタ1について説明する。フィルタ1は、フィルタヘッド2とこのフィルタヘッド2に着脱自在に取り付けられるエレメント組立体3とから構成されている。フィルタヘッド2の下面には、下方に突出し、2重円筒状に形成された外側円筒部5と内側円筒部6とを有している。このため、外側円筒部5の内周面と内側円筒部6の外周面との間には上下に延びる断面リング状の外側通路7が形成され、この外側通路7の上部はフィルタ1の外部に連通する流入孔8に連通し、下部は開放されている。また、内側円筒部6の内周面に囲まれて上下に延びる円筒状の内側通路9が形成されており、上部においてフィルタ1の外部に連通する流出孔10に連通し、下部は開放されている。
なお、内側円筒部6は基端部6aとその下方に延び基端部6aよりも径の小さい先端部6bとから構成されている。また、内側円筒部6の方が外側円筒部5より下方の突出量が多くなるように形成されている。この内側円筒部6の基端部6aの下面(基端部6aと先端部6bとの段部)には後述するフィルタエレメント50と当接して上方への移動を規制するフィルタ係合部6cが形成されている。さらに、外側円筒部5の外周面には雄ネジ部5aが形成されている。なお、外側円筒部5の外周側に位置するフィルタヘッド2の下面には、フィルタヘッド2にエレメント組立体3が取り付けられたときに、後述する第1シールリング38が当接する第1シール面11が形成されている。
一方、エレメント組立体3は、ケース30と、このケース30内に挿入保持されたフィルタエレメント50とから構成される。なお、ケース30は、上端部32が開口し、下端部33が閉塞された円筒状のケース本体31と、このケース本体31の上端開口を覆って取り付けられたカバー部材34と、このカバー部材34を上方から覆うように取り付けられ、カバー部材34をケース本体31に固定するリング状のカバー固定部材35とから構成される。このカバー部材34とカバー固定部材35とは例えばスポット溶接により結合されている。また、図1に示す通り、カバー固定部材35とケース本体31とはその先端部が一体に外周方向に折り曲げられて結合されている。なお、このカバー固定部材35にはケース30の開口部を囲むようにリング状の第1シール取付溝37が形成されており、この第1シール取付溝37にリング状の第1シールリング38が、ケース本体31の上端部よりも上方に突出して保持される。
カバー部材34は、リング状の円板部34aとこの円板部34aの内周から下方に延びる円筒状の結合部34bとから構成されており、この結合部34bの内周面に囲まれて上下に貫通する貫通空間36が形成されている。また、この結合部34bの内周面には、フィルタヘッド2の雄ネジ部5aと螺合する雌ネジ部34cが形成されている。このため、この雌ネジ部34cを外側円筒部5の雄ネジ部5aと螺合するさせるようにして、エレメント組立体3を回転させながらフィルタヘッド2に取り付ける(スピンオンする)ことができる。
フィルタエレメント50は、蛇腹状に折り畳まれた濾材の端部を接合して断面が菊花状で外形がほぼ円筒状となるようにした濾材54を、円板状の上エンドプレート51、下エンドプレート52で挟持し、内周部を円筒状のセンターチューブ53により支持して構成される。センターチューブ53は多数の小孔53aを有したパンチシート等から作られており、濾材54を通過して濾過された作動油がこの小孔53aを通過して、その内部空間である内周空間72内に流入するように構成されている。
ケース30の底部には圧縮コイルバネ65が配設されており、この圧縮コイルバネ65によりフィルタエレメント50が上方に押されている。このため、フィルタエレメント50の上端面(上エンドプレート51の上面51a)が、カバー部材34の下端部(結合部34bの下端部)に付勢し、この状態でフィルタエレメント50がこのケース30内に保持される。このようにフィルタエレメント50が保持されると、上エンドプレート51により、ケース本体31の内周面とフィルタエレメント50の外周面とに囲まれた外周空間71とカバー部材34に形成された貫通空間36が分離される。
フィルタエレメント50の上エンドプレート51にはその中央部に、カバー部材34を構成する結合部34bの内径よりは径が小さく、且つ、内側円筒部6を構成する先端部6bの外径とほぼ同じ大きさの内径で上下に貫通する円筒状の連通孔51bが形成されており、上記のようにフィルタエレメント50がケース30内に保持された状態で、この連通孔51bはカバー部材34の結合部34b(貫通空間36)と対向する。このため、エレメント組立体3がフィルタヘッド2に取り付けられる前の状態(単体の状態)では、センターチューブ53内の内周空間72はこの連通孔51bを介して貫通空間36と連通する。なお、上エンドプレート51の上面51aには、連通孔51bを囲むように第2シールリング55が、上エンドプレート51の上面51aに取り付けられたシール保持部材56とこの上エンドプレート51により挟持されている。なお、シール保持部材56には連通孔51bの内径とほぼ同じ大きさの径を有する開口部が設けられており、平面視において連通孔51bと位置整合している。また、第2シールリング55の内径は連通孔51bの内径よりもやや小さく形成されおり、平面視において第2シールリング55は連通孔51bよりも内側に突出して保持されている。
このように構成されたエレメント組立体3をフィルタヘッド2に取り付けるために、このフィルタヘッド2の下方に配置すると、図2に示すように、雄ネジ部5aの下端と雌ネジ部34cの上端が当接し、また、内側円筒部6の先端部6bが上エンドプレート51の連通孔51bに挿入されて嵌合し、シール保持部材56の上端と内側円筒部6のフィルタ係合部6cが当接する。このときも、図2から明らかなように、貫通空間36と外周空間71は、カバー部材34と上エンドプレート51とが当接して分離されている。
そして、雄ネジ部5aと雌ネジ部34cを螺合させるようにして、エレメント組立体3を回転させながらフィルタヘッド2に取り付けると、図3に示すように、フィルタヘッド2の下部(外側円筒部5及び内側円筒部6)がカバー部材34の貫通空間36に螺挿されてケース30はフィルタヘッド2に対して上方に移動するが、フィルタエレメント50はフィルタ係合部6cにより上方への移動が規制されるため、圧縮コイルバネ65を圧縮してケース30に対して下方に移動する。そのため、カバー部材34の下端と上エンドプレート51が離れるため、その間に流入空間73が形成される。この流入空間73を介して、貫通空間36に螺挿された外側円筒部5の外側通路7が外周空間71と連通する。一方、連通孔51bに挿入された内側円筒部6の内側通路9は内周空間72に連通する。このとき、第2シールリング55が内側円筒部6(先端部6b)の外周面に当接するため流入空間73(外周空間71)と内周空間72はシールされる。また、第1シールリング38の上面が第1シール面11と当接するため、このフィルタ1の外部に対して流入空間73(外周空間71)はシールされる。
以上のように構成されたフィルタ1による作動油の濾過について図3を用いて簡単に説明する。オイルポンプ等から吐出された濾過対象となる作動油は、矢印INで示すように、流入孔8から外側通路7に送り込まれ、流入空間73を通って外周空間71に流入する。そして、外周空間71に流入した作動油はフィルタエレメント50の濾材54を通過しこの作動油に含まれる固形物等が捕捉されて濾過され、センターチューブ53の小孔53aを通って内周空間72に流入する。内周空間72に流入した作動油は清浄な状態となっており、内側通路9を通って流出孔10から矢印OUTに示すように外部に流出する。このように、エレメント組立体3がフィルタヘッド2に取り付けられると、流入空間73が形成されるため、外側通路7と外周空間71との間に十分な空間ができるため、フィルタとして機能させることができる。また、この流入空間71により、このフィルタ1に流入する流体に与える圧力損失を小さくすることができる。
なお、以上の実施例では、内周空間72と流入空間73とをシールするために、第2シールリング55を、フィルタエレメント50の内周空間72に挿入される内側円筒部6の外周面に当接するように構成した場合を説明したが別の位置でシールすることも可能である。例えば、図4に示すように、上エンドプレート51に、連通孔51bを囲むように第2シール溝51cを形成し、この第2シール溝51cに上エンドプレート51の上面51aより上方に突出するように第2シールリング55′を配設するように構成することもできる。このように第2シールリング55′を配設すると、図5に示すように、この第2シールリング55′が内側円筒部6のフィルタ係合部6cに当接することとなり、内周空間72と流入空間73とをシールすることができる。
また、ケース本体31とカバー部材34との接合についても、図6に示すように、カバー部材34の外周部に外側に円板状に突出する突出部34dを形成し、また、その上部にリング状溝39を形成し、ケース本体31の上端開口内にこのカバー部材34が挿入された後、ケース本体31の上端部32が内方にプレス形成されてリング状溝39内に入り込むように構成することにより、カバー部材34をケース本体31の上端部にしっかりと結合させることができる。このとき、ケース本体31とカバー部材34の間から内部の作動油が流出しないように、突出部34dの外周に第3シール溝34eを形成して突出部34dから外方に突出するにように第3シールリングリング40が配設される。なお、フィルタヘッド2にエレメント組立体3が取り付けられたときにこのフィルタヘッド2とエレメント組立体3の間から外部に作動油が流出しないように配設される第1シールリング38は、図6に示すように、カバー部材34の上端側内周面(上述の説明で貫通空間36を形成する部分に相当)に第1シール溝34fを形成し、この第1シール溝34fに貫通空間36内に突出するように第1シールリング38′を配設し、図7に示すように、外側円筒部5の外周面(雄ネジ部5aの上部)に当接させてシールさせることも可能である。
以上のような構成によると、エレメント組立体3を交換するときに、このエレメント組立体3をフィルタヘッド2から取り外すと、コイルバネ36の付勢力によりフィルタエレメント50が上方に押し上げられて上部エンドプレート51とカバー部材34が当接し、外周空間71にある作動油は貫通空間36を通って外部に流れ出すことがなく、周囲を作動油で汚すことなく交換を行うことができる。
しかしながら、上記で説明した第1実施例に係るフィルタ1では、エレメント組立体3には内周空間72にも作動油が満たされていることがあるため、連通孔51bを通って貫通空間36から外部に作動油が流出する可能性がある。このような課題を解決した第2実施例について次に説明する。
図8〜図10を用いて、第2実施例に係るフィルタ100について説明する。なお、この図において、第1実施例と同様の機能を有する部分については同一の符号を付すこととし、その説明は省略する。第1実施例で説明したように外周空間71にある作動油はカバー部材34と上部エンドプレート51が当接して外部に流出しないように構成されているため、この第2実施例ではフィルタエレメント50の連通孔51bにバルブ57を設けてこの連通孔51bから内周空間72の作動油が流出しないように構成する。このバルブ57は、図8に示すとおり、上部エンドプレート51の下面に連通孔51bを覆うように取り付けられた有底円筒状で碗型のバルブケース57aと、このバルブケース57aの内径と略同一形状でバルブケース57a内を上下に摺動可能に配設された弁体58と、弁体58とバルブケース57aの底面との間に配設され、弁体58を上方に押し上げるバルブバネ59とから構成される。このバルブバネ59により、弁体58はバルブケース57a内に位置する連通孔51bの下端部に付勢し、上方への移動が規制され、連通孔51bを塞いでいる。このバルブケース57aの下部側面(連通孔51bの下端部に付勢した弁体58より下方)には、図10(A)に示すように複数のバルブ側開口57bが形成されており、弁体58が下方に押し下げられたときに、内周空間72と連通孔51bを連通するように構成されている。
一方、フィルタヘッド2の内側円筒部6の先端部6bの側面にもヘッド側開口6dが形成されており、図9及び図10(B)に示すように、フィルタヘッド2にエレメント組立体3が取り付けられたときに、連通孔51bに挿入された内側円筒部6(先端部6b)により弁体58が下方に押し下げられ、ヘッド側開口6dとバルブ側開口57bとが位置整合して内周空間72と内側通路9とを連通するように構成されている。なお、フィルタヘッド2にエレメント組立体3が取り付けられたときに、ヘッド側開口6dとバルブ側開口57bとが位置整合するように、例えば、内側円筒部6の側面に図示しないガイド溝等を設け、エレメント組立体3が取り付けられるときフィルタエレメント50がガイド溝により回転してヘッド側開口6dとバルブ側開口57bの位置が合うように構成される。
以上より、エレメント組立体3がフィルタヘッド2から取り外された状態では、連通孔51bがバルブ57の弁体58により塞がれているため、内周空間72内の作動油も外部に流出することがなく、このフィルタ100の周囲を作動油で汚すことなくエレメント組立体3の交換作業等を行うことができる。
なお、以上のような構成により、エレメント組立体3からは作動油を流出しないようにすることができるが、フィルタヘッド2の外側通路7や内側通路9に残っている作動油は下方に流れ出し周囲を汚してしまうおそれがある。そのため、図8に示すように、所定の油圧がかかったときだけ開放するような弾性を有する流入弁12及び流出弁13をフィルタヘッド2の外側通路7及び内側通路9に設けることにより、このフィルタヘッド2からの作動油の流出も防止することができる。
以上のように、この第1実施例及び第2実施例に係るフィルタ1,100によると、エレメント組立体3がフィルタヘッド2に取り付けられると、流入空間73が形成されるため、外側通路7と外周空間71との間に十分な空間(流入空間73)ができるため、このフィルタ1,100に流入する流体に与える圧力損失を小さくすることができる。さらに、フィルタヘッド2からエレメント組立体3が取り外されたときに、簡単な構成で内部に残留している作動油が外部に流出しないようにすることができるため、エレメント組立体3の交換作業等を容易に行うことができ、また、流出した作動油により周囲を汚すこともない。なお、以上の実施例においては、フィルタエレメント50の外側(外周空間71)から内側(内周空間72)に向かって作動油を通過させることにより濾過するように構成した場合について説明したが、逆方向に流して濾過するように構成することも可能である。
第1実施例に係るスピンオンフィルタにおいて、フィルタヘッドからエレメント組立体を取り外した状態を示す図である。 第1実施例に係るスピンオンフィルタにおいて、フィルタヘッドにエレメント組立体を取り付ける途中の状態を示す図である。 第1実施例に係るスピンオンフィルタにおいて、フィルタヘッドにエレメント組立体を取り付けた状態を示す図である。 第2シールリングの別の形態を示す図であり、フィルタヘッドからエレメント組立体を取り外した状態を示す図である。 第2シールリングの別の形態を示す図であり、フィルタヘッドにエレメント組立体を取り付けた状態を示す図である。 カバー部材の別の形態を示す図であり、フィルタヘッドからエレメント組立体を取り外した状態を示す図である。 カバー部材の別の形態を示す図であり、フィルタヘッドにエレメント組立体を取り付けた状態を示す図である。 第2実施例に係るスピンオンフィルタにおいて、フィルタヘッドからエレメント組立体を取り外した状態を示す図である。 第2実施例に係るスピンオンフィルタにおいて、フィルタヘッドにエレメント組立体を取り付けた状態を示す図である。 フィルタエレメントに設けられるバルブを示す図であり、(A)は側面図であり、(B)はフィルタヘッドにエレメント組立体が取付けられた場合の断面図である。
符号の説明
1,100 スピンオンフィルタ
2 フィルタヘッド
3 エレメント組立体
5 外側円筒部
5a 雄ネジ部
6 内側円筒部
7 外側通路
8 流入孔
9 内側通路
10 流出孔
30 ケース
34 カバー部材
34c 雌ネジ部
36 貫通空間
50 フィルタエレメント
65 圧縮コイルバネ
71 外周空間
72 内周空間

Claims (6)

  1. 流入孔及び流出孔を有してなるフィルタヘッドと、上端部が開口し下端部が閉塞したほぼ円筒状のケース内にフィルタエレメントを内蔵してなり前記フィルタヘッドに螺合して取り付けられるエレメント組立体とからなるスピンオンフィルタであって、
    前記フィルタヘッドの下面に下方に突出した2重円筒状の外側円筒部及び内側円筒部が設けられ、前記外側円筒部と前記内側円筒部との間に形成される外側通路及び前記内側円筒部内に形成される内側通路が、それぞれ前記流入孔及び前記流出孔の一方に連通し、
    前記エレメント組立体が、前記ケースの底面と前記フィルタエレメントの下端面との間に弾性部材を有し、
    前記エレメント組立体が前記フィルタヘッドから取り外されているときに、前記弾性部材により前記フィルタエレメントの上端面が前記ケースの開口部に付勢して前記フィルタエレメントの外周面と前記ケースの内周面との間に形成される外周空間が前記開口部と分離されるように構成され、
    前記外側円筒部の外周面に形成された雄ネジ部と前記開口部に形成された雌ネジ部とを螺合させて、前記フィルタヘッドに前記エレメント組立体が取り付けられたときに、前記内側円筒部が前記フィルタエレメントの上端面に形成され前記フィルタエレメントの内周空間に連通する連通孔と嵌合して前記内側通路と前記内周空間とが連通するとともに、前記フィルタエレメントが前記内側円筒部により前記ケースに対して下方に押し下げられて前記フィルタエレメントの上端面と前記ケースの開口部とが離合して前記外周空間と前記開口部に螺挿された前記外側通路とが連通するように構成されたことを特徴とするスピンオンフィルタ。
  2. 前記連通孔を囲んで前記連通孔よりも内径が小さいシール部材が前記フィルタエレメントの上端面に配設され、
    前記エレメント組立体が前記フィルタヘッドに取り付けられたときに、前記シール部材が前記内側円筒部の外周面に当接して、前記内周空間と前記外周空間とを分離するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のスピンオンフィルタ。
  3. 前記内側円筒部が、前記フィルタエレメントの前記連通孔に挿入される先端部と、前記先端部より径の大きい基端部とから構成され、
    前記フィルタエレメントの上端面から上方に突出するとともに前記連通孔を囲んでシール部材が配設され、
    前記エレメント組立体が前記フィルタヘッドに取り付けられたときに、前記シール部材が前記基端部の下面に当接して、前記内周空間と前記外周空間とを分離するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のスピンオンフィルタ。
  4. 前記フィルタエレメントが、
    内部空間が前記連通孔と連通して前記内周空間に突出し、側面にバルブ側開口が設けられた有底状のバルブケースと、
    前記バルブケース内に上下に摺動自在に配設され、前記エレメント組立体が前記フィルタヘッドから取り外されているときに、第2弾性部材により前記連通孔に付勢されて前記連通孔を塞ぐ弁体とからなるバルブを有し、
    前記内側円筒部の先端部の側面に前記エレメント組立体が前記フィルタヘッドに取り付けられたときに、前記バルブ側開口と位置整合するヘッド側開口が設けられ、
    前記エレメント組立体が前記フィルタヘッドに取り付けられたときに、前記内側円筒部により前記弁体が下方に押し下げられて、前記バルブ側開口と前記ヘッド側開口とが連通して前記内側通路と前記内周空間とを連通するように構成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスピンオンフィルタ。
  5. 前記外側通路及び前記内側通路に、所定の圧力がかかったときに開放される流入弁及び流出弁を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスピンオンフィルタ。
  6. 前記ケースが、上端部が開口し下端部が閉塞したほぼ円筒状のケース本体と、前記ケース本体に前記上端開口を覆って取り付けられるカバー部材とから構成され、
    前記カバー部材には上下に貫通する貫通孔が形成されるとともに前記貫通孔に前記雌ネジ部が形成され、
    前記エレメント組立体が前記フィルタヘッドから取り外されたときに、前記カバー部材の下端部に前記フィルタエレメントの上端部が付勢して前記外周空間と前記開口部とが分離されるように構成されたことを特徴する請求項1〜5のいずれかに記載のスピンオンフィルタ。
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