JP4780028B2 - エレメント交換型流体フィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、エレメント交換型流体フィルタに関し、更に詳しくは、環状のチェックバルブを備えると共に、部品点数を必要最小限にできるエレメント交換型流体フィルタに関する。本エレメント交換型流体フィルタは、内燃機関、特に自動車等のエンジン用オイルフィルタに適用することができる。
従来より、キャップ及びケースからなるケーシング内にフィルタエレメントを収容してなるエレメント交換型の流体フィルタにおいて、ケースに流体であるオイルの排出孔を備えたものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
上記従来のエレメント交換型流体フィルタは、例えば、図8に示すように、キャップ100及びケース101からなるケーシング102内にフィルタエレメント103を収容してなる。ケース101の底部には、オイルの排出孔104とオイルの流入路105が開口する。また、排出孔104の側壁には、通常の使用時にオイルを排出する排出路106と、オイル交換時にドレンを排出するためのドレン路107が開口している。更に、フィルタエレメント103を支持する円筒状のプロテクタ108の嵌合部が排出孔104に挿入されている。このプロテクタ108には、ケース101の底部で流入路105の開口を塞ぐ環状のチェックバルブ110と、排出孔104の側壁とプロテクタ108の間の液密を確保するOリング111が装着されている。更に、排出路106とドレン路107は異なる油回路であるため、この間の液密を確保するOリング112が設けられている。
特開平11−104410号公報
しかし、上記従来のエレメント交換型流体フィルタでは、ドレンシール部材であるOリング111、112やバルブ110などの部品点数が多く、その結果組み付け工数も多くなり作業が煩雑になってしまう。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、環状のチェックバルブを備えると共に、部品点数を必要最小限にできるエレメント交換型流体フィルタを提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
1.筒状のフィルタエレメントと、前記フィルタエレメントを収容すると共に互いに着脱可能な第1ケーシング部材及び第2ケーシング部材とからなるケーシングと、
前記第2ケーシング部材に設けられ、前記フィルタエレメントの内周側に挿入される円筒状のプロテクタと、前記第1ケーシング部材の底部に形成され、且つ前記プロテクタの先端側の嵌合部が嵌入されると共に前記ケーシング内の流体を排出する排出路と、前記第1ケーシング部材の底部に形成されると共に流体を前記ケーシング内に供給する流入路と、前記排出路に開口すると共に前記ケーシング内の流体を排出するドレン路と、前記プロテクタに装着されると共に前記排出路と前記ドレン路との間の液密を確保するドレンシール部材と、前記プロテクタの嵌合部に装着されると共に、外周部が前記ケーシング内で該流入路の開口を塞ぎ、且つ弾性変形によって湾曲可能な環状のチェックバルブと、を備えるエレメント交換型流体フィルタであって、前記チェックバルブの内周側端部は、その側面が前記プロテクタと密着し、その上面が前記フィルタエレメント又は該フィルタエレメントに設けられるエレメントシール部材と密着し、且つその底面が前記第1ケーシング部材の底面と密着しており、前記チェックバルブと前記ドレンシール部材とを連結する連結体を更に備え、且つ前記チェックバルブと前記ドレンシール部材と前記連結体とは一体形成されていることを特徴とするエレメント交換型流体フィルタ。
2.前記プロテクタの前記チェックバルブの装着部位には、該チェックバルブの内周側端部の側面が嵌合する嵌合溝が形成されている上記1.記載のエレメント交換型流体フィルタ。
3.前記連結体は軸方向に沿った棒形状であると共に、前記プロテクタの前記連結体の装着部位には該連結体が収容される収容溝が形成されている上記1.又は2.に記載のエレメント交換型流体フィルタ。
本発明のエレメント交換型流体フィルタによれば、図1に例示するように、チェックバルブ12の外周部が流入路10内の流体の逆流を防ぐためフィルタが接続されたエンジンの潤滑不良を起こすことがない。更に、チェックバルブ12の内側端部が、プロテクタ13、フィルタエレメント5又はそのエレメントシール部材22、並びに第1ケーシング部材2の三方向に密着して液密を保つ。このため、ドレン路11が開口するプロテクタ13の外周側と第1ケーシング部材2との間の隙間が他の部位と接続されることがなく、各ケーシング部材内の流体がドレン路11に漏れ出ることがない。また、第1ケーシング部材の底面とチェックバルブとの間を満たす未ろ過流体、及び第2ケーシング部材内を満たす未ろ過流体と、フィルタエレメントの内周側とプロテクタの外周側との間を満たすろ過流体、及びプロテクタの外周側と排出路の内周側とを満たすろ過流体と、が互いに混合されないように液密を確実に確保することができる。
更に、図8に例示する、未ろ過流体がドレン路11に漏れ出ることを防止するシール部材111が不要となるため、部品点数を低減させることができる。これにより、組立工程の簡略化をすることができるため、生産性を高めることができる。また、フィルタエレメントの交換時には、チェックバルブを必ず外すのでドレンシール部材も一緒に必ず取り外される。これにより、ドレンシール部材の交換忘れを防止することができる。
また、チェックバルブとドレンシール部材を連結する連結体を備えると共にチェックバルブとドレンシール部材と連結体は一体形成されているので、これらチェックバルブとドレンシール部材とが別部品である場合に比べて部品点数を低減させることができる。これにより、組立工程の簡略化を行うことができ生産性を高めることができる。また、フィルタエレメントの交換時には、チェックバルブを必ず外すのでドレンシール部材も一緒に必ず取り外される。これにより、ドレンシール部材の交換忘れを防止することができる。
前記プロテクタのチェックバルブの装着部位にチェックバルブの内側端部が嵌合する嵌合溝が形成されている場合は、チェックバルブを容易に適正位置に装着することができる。しかも、チェックバルブが嵌合溝に嵌合することで、フィルタエレメントが適切に装着されていることを目視で確認することができる。
更に、前記連結体が軸方向に沿った棒形状であると共に前記プロテクタの前記連結体の装着部位には連結体が収容される収容溝が形成されている場合は、連結体がプロテクタと排出路に挟まれて、他の部位に隙間を生じさせることがないので、これらプロテクタと排出路の間の液密性を高めることができる。
本発明に係るエレメント交換型流体フィルタは、図1に例示するように、フィルタエレメント5と、フィルタエレメントを収容すると共に互いに着脱可能な第1ケーシング部材2及び第2ケーシング部材3とからなるケーシング4と、第2ケーシング部材に設けられ、フィルタエレメントの内周側に挿入される円筒状のプロテクタ13と、第1ケーシング部材の底部に形成され、且つプロテクタの先端側の嵌合部が嵌入されると共にケーシング内の流体を排出する排出路9と、第1ケーシング部材の底部に形成されると共に流体をケーシング内に供給する流入路10と、排出路に開口すると共にケーシング内の流体を排出するドレン路11と、プロテクタに装着されると共に排出路とドレン路との間の液密を確保するドレンシール部材15と、プロテクタの嵌合部に装着されると共に、外周部が第2ケーシング内で流入路の開口を塞ぎ、且つ弾性変形によって湾曲可能な環状のチェックバルブ12と、を備えるフィルタである。
上記「ケーシング」を構成する上記「第1ケーシング部材」及び「第2ケーシング部材」の材質としては、例えば、金属製、合成樹脂製等を挙げることができる。また、上記第1及び第2ケーシング部材の着脱形態としては、例えば、(1)互いに螺合可能な雄ネジ部及び雌ネジ部からなる形態、(2)互いに螺合可能な溝部及び凸部からなる形態(「バヨネット構造」とも言う。)等を挙げることができる。
上記「フィルタエレメント」は、外周側から中心軸部へ流体を通過させることによってろ過するための筒状部材であり、材質及び構造を特に限定しない。また、フィルタエレメントは筒状体であるが、外周側と内周側の形状が相似であってもよいし異なっていてもよい。更に、中心軸部の一端面が開口していればよく、他端面は開口してもよいし、閉じていてもよい。
また、フィルタエレメント5は、図1に例示するように、内周側と外周側の流体が混合しないように「エレメントシール部材22」を内周面と隣接する端面に設けることができる。
上記「プロテクタ」の形状としては、例えば多数の透孔を有するものを挙げることができる。また、上記プロテクタの材質としては、例えば、金属製、合成樹脂製等を挙げることができる。
上記「排出路」は、上記第1ケーシング部材の底部に形成されて該プロテクタの嵌合部が嵌入する限り、その形状、大きさ等は特に問わない。この排出路は、例えば、エンジン潤滑経路に接続されることができる。
上記「流入路」は、上記第1ケーシング部材の底部に開口する限り、その形状、大きさ、個数等は特に問わない。この流入路は、例えば、上記排出路を中心として1個又は複数個を放射状に適宜間隔を置いて配置することができる。また、この流入路は、例えば、オイルポンプに接続されることができる。
上記「ドレン路」は、上記排出路に開口する限り、その形状、大きさ、個数等は特に問わない。このドレン路は、例えば、上記排出路を中心として1個又は複数個を放射状に適宜間隔を置いて配置することができる。また、このドレン路は、例えば通常は閉鎖されているが、フィルタエレメント交換時にはオイルパンに連通し、ケーシング内のオイルをオイルパンに排出することができる。
上記「ドレンシール部材」は、上記プロテクタの嵌合部に装着されると共に上記排出路と上記プロテクタの間の液密を確保する限り、その形状、大きさ、個数等は特に問わない。このドレンシール部材は、例えば、ゴム製のOリングとすることができる。
上記「チェックバルブ」は、シール部材及び流入路の逆止弁として機能する。また、上記プロテクタの嵌合部に装着されると共にケーシング内で上記流入路の開口を塞ぐ環状のものである限り、その形状、大きさ等は特に問わない。このチェックバルブの材質としては、弾性変形によって外周部が湾曲可能な樹脂又はエラストマー等の弾性体からなる。このチェックバルブの内側端部は三方向、つまり、その側面が前記プロテクタと密着し、その上面が前記フィルタエレメント又は該フィルタエレメントに設けられるエレメントシール部材と密着し、かつその底面が前記第1ケーシング部材の底面と密着していることが好ましい。更に、内側端部は、その縦断面形状が扁平としてもよい。内側端部を扁平とすることで、その上面及び底面の密着する面積がより広くなり、液密をより確保することができるからである。
また、上記プロテクタのチェックバルブの装着部位には、チェックバルブの内側端部が嵌合する嵌合溝が形成されるようにできる。
更に、チェックバルブ12は例えば図5及び6に例示するように、連結体20を介してドレンシール部材15と連結され、且つ一体形成されていてもよい。
上記「連結体」は、上記チェックバルブと上記ドレンシール部材を連結する限り、その形状、大きさ、個数等は特に問わない。これらチェックバルブとドレンシール部材と連結体は一体形成される。この連結体は軸方向に沿った棒形状であるようにできる。また、棒形状の連結体である場合、例えば図7に示すように、上記プロテクタ13の連結体20の装着部位には連結体20が収容される収容溝21が形成されているようにできる。
以下、図面を用いて参考例及び実施例により本発明を具体的に説明する。尚、本実施例では、本発明に係る「エレメント交換型流体フィルタ」として、内燃機関であるエンジンのシリンダブロック(図示せず)に装着されるオイルフィルタを例示する。
(1)オイルフィルタの構成
参考例に係るオイルフィルタ1は、図1に示すように、金属製で相対回転により互いに螺合可能なケース2(本発明に係る「第1ケーシング部材」として例示する。)及び有底円筒状のキャップ3(本発明に係る「第2ケーシング部材」として例示する。)からなるケーシング4を備えている。
上記キャップ3の外周面には、雄ネジ部2aが形成されていると共に、Oリングが装着されている。また、上記ケース2の内周面には雌ネジ部3aが形成されている。これら雄ネジ部2aと雌ネジ部3aとを螺合させて、Oリングを介してキャップ3及びケース2を螺合させると、ケーシング4の内部がシール(液密に保持)される。
上記キャップ3の内部には、多数の透孔6を有する合成樹脂製の円筒形状のプロテクタ13が設けられている。このプロテクタ13の外周には、濾紙をひだ折り菊花状に折曲げ形成してなるフィルタエレメント5が装着されている。
上記プロテクタ13は、基端部に形成されたフランジ部8と、基端部付近の内部に形成されたバネ受け部14と、嵌合部に形成された油路連結部18と、を備えている。フランジ部8はキャップ3の内部に形成されたプロテクタ保持部19に摺動可能に支持されると共に、プロテクタ保持部19の縁部に形成されたストッパ23により脱落が防止される。また、キャップ3とプロテクタ13とが一体回転するための係合爪などの係合機構が設けられている。
プロテクタ13のバネ受け部14とプロテクタ保持部19の間にはコイルスプリングから成るサポートスプリング7が設けられている。このサポートスプリング7は、上記プロテクタ13をケース2側に付勢している。
ケース2の底部の中心にはオイルの排出路9が開口している。この排出路9はエンジン潤滑部に連通している。この排出路9に対して上記プロテクタ13の油路連結部18が嵌入されている。排出路9は奥部が細くなるようにテーパ状になっており、これに合わせて油路連結部18も先細りのテーパ状になっている。これにより、組み立て時に油路連結部18を容易に排出路9に案内することができる。
ケース2の底部の排出路9近傍にはオイルの流入路10が開口している。流入路10は排出路9を中心として1箇所配置されている。各流入路10は合流してオイルポンプに連通している。
更に、排出路9の側壁にはドレン路11が開口している。ドレン路11は排出路9を中心として1箇所配置されている。各ドレン路11は合流しており、フィルタエレメント5の交換時にはオイルパンに連通している。
次に、流入路10及び排出路9近傍のシール構造について説明する。上記プロテクタ13の嵌合部には、Oリング15(本発明に係る「ドレンシール部材」として例示する。)が装着されている。また、嵌合部の上部にはチェックバルブ12が装着されている。
チェックバルブ12は、図2及び図3に示すように、扁平な円環形状で、内側端部12aの断面形状は四角形であり、外側端部は外側ほど薄くなっている。チェックバルブ12は外周縁12bをケース2の底部に接触させて流入路10の開口を塞ぎ、ケーシング4内のオイルが流入路10に逆流することを防止する。
上記プロテクタ13のチェックバルブ12の装着部位には、チェックバルブ12の内側端部12aが嵌合する嵌合溝16が形成されている。嵌合溝16の位置は、上記フィルタエレメント5が適正に装着された状態でチェックバルブ12がフィルタエレメント5に接するものとしている。また、嵌合溝16の底面における直径はチェックバルブ12の内径より大きく設定している。
また、上記プロテクタ13はサポートスプリング7によりケース2側に付勢されているので、チェックバルブ12の内側端部12aはフィルタエレメント5とケース2の底面により軸方向に圧接されて密着している。更に、チェックバルブ12の内側端部12aは、プロテクタ13の嵌合溝16に嵌ることにより伸ばされるので嵌合溝16の底面から周方向外側への圧力も受けている。したがって、チェックバルブ12の内側端部12aは三方向に密着しており、ケース2とプロテクタ13の間の液密性を高めている。
Oリング15は、プロテクタ13に形成された装着溝17に装着されている。装着溝17は、プロテクタ13を排出路9に組み付け時にドレン路11よりも奥側に位置するように配置されている。このOリング15は排出路9とプロテクタ13の間の液密を確保してドレン路11をシールする。
(2)オイルフィルタの作用
次に、上記構成のオイルフィルタ1の作用について説明する。
先ず、組立て時には、フィルタエレメント5をプロテクタ13に装着し、その後にチェックバルブ12及びOリング15を各々嵌合溝16と装着溝17に取り付ける。ここで、フィルタエレメント5が適正に装着されていれば、チェックバルブ12の内側端部12aがプロテクタ13の嵌合溝16に正常に嵌合される。そして、チェックバルブ12がフィルタエレメント5の抜け落ちを防止して、キャップ3とプロテクタ13とフィルタエレメント5とチェックバルブ12を一体化して扱うことができるようになる。更に、プロテクタ13の油路連結部18をケース2の排出路9に挿入しつつキャップ3をケース2に対して螺合させる。
エンジン停止時にはケーシング4内のオイルが流入路10に逆流しようとするが(図1中、矢印で示す。)、チェックバルブ12の外周縁12bがケース2の底面に接すると共に、内側端部12aが三方向から圧接されて液密が確保されているので、オイルが漏れ出ることが防止される。また、ドレン路11のケーシング4側はチェックバルブ12によりシールされ、奥側はOリング15によりシールされているので、ドレン路11に対してもオイルが漏れることは防止される。
そして、エンジン始動後は、流入路10からオイルがケーシング4内に供給される。この時、チェックバルブ12の外周側が変形して(図1中、想像線で示す。)、オイルはケーシング4内に流入される。オイルはフィルタエレメント5でろ過されてプロテクタ13の透孔6を通過し、油路連結部18を経て排出路9から排出される。
また、フィルタエレメント5の交換時には、図4に示すように、キャップ3をケース2から取り外す。これにより、プロテクタ13が排出路9から取り出され、ケース2の底部に貯留したオイルはドレン路11から流出される。プロテクタ13に一体化されたフィルタエレメント5は、チェックバルブ12を取り外すことにより交換可能になる。
(3)参考例の効果
参考例のオイルフィルタ1によると、チェックバルブ12の内側端部12aが、プロテクタ13とフィルタエレメント5とケース2との三方向に密着しているので、ケーシング4内と排出路9の間の液密を確実に確保することができる。
更に、本参考例では、プロテクタ13のチェックバルブ12の装着部位にチェックバルブ12の内側端部12aが嵌合する嵌合溝16を形成しているので、チェックバルブ12を容易に適正位置に装着することができる。しかも、チェックバルブ12が嵌合溝16に嵌合することで、フィルタエレメント5が適切に装着されていることを確認することができる。更に、組立て時において、チェックバルブ12がフィルタエレメント5の抜け落ちを防止してキャップと一体化されるので、フィルタエレメント5の落下などの事故を防止することができる。
(4)チェックバルブ12及びOリング15が一体化した例
また、チェックバルブ12及びOリング15が連結体20により一体化した実施例を図5及び6に示す。
図5及び6に示すように、チェックバルブ12とOリング15は連結体20により連結されている。また、これらチェックバルブ12とOリング15と連結体20はゴム製で一体形成されている。連結体20は、棒状で2箇所に設けられている。連結体20はプロテクタ13の表面上に配置され、排出路9との間で押圧される。
このように、チェックバルブ12とOリング15と連結体20は一体形成されているので、これらチェックバルブ12とOリング15とが別部品である場合に比べて部品点数を低減させることができる。これにより、組立工程の簡略化を行うことができ生産性を高めることができる。また、フィルタエレメント5の交換時には、チェックバルブ12を必ず外すのでOリング15も一緒に必ず取り外される。これにより、Oリング15の交換忘れを防止することができる。
尚、本発明においては、上記参考例及び実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、上記参考例では、プロテクタ13のチェックバルブ12の装着部位にチェックバルブ12の内側端部12aが嵌合する嵌合溝16を形成するようにしたが、これに限定されず、例えば、嵌合溝16を形成しなくてもよい。この場合は、プロテクタ13の形状を簡素化することができる。
また、上記実施例では、連結体20はプロテクタ13の表面上に配置されるようにしたが、これに限定されず、例えば、図7に示すように、プロテクタ13の連結体20の装着部位に連結体20が収容される収容溝21を形成するようにしてもよい。この場合、連結体20がプロテクタ13と排出路9に挟まれることないので、これらプロテクタ13と排出路9の間の液密性を高めることができる。
また、上記実施例では、連結体20は2本の棒状であるようにしたが、これに限定されず、例えば、1本あるいは3本以上でもよく、若しくはメッシュ状や円筒状などとしてもよい。
エレメント交換型流体フィルタの部品点数を削減する技術として利用される。特に、内燃機関で使用されるオイルをろ過するオイルフィルタの部品点数を削減する技術として好適に利用される。
参考例に係るフィルタのエンジン停止時の縦断面図である。 チェックバルブとOリングをプロテクタに装着する前の斜視図である。 チェックバルブとOリングをプロテクタに装着した後の斜視図である。 参考例に係るフィルタのエレメント交換時の縦断面図である。 連結体を有するチェックバルブとOリングをプロテクタに装着する前の斜視図である。 連結体を有するチェックバルブとOリングをプロテクタに装着した後の斜視図である。 その他の形態のプロテクタを説明するための斜視図である。 従来のフィルタを説明するための縦断面図である。
符号の説明
1;オイルフィルタ、2;ケース、3;キャップ、4;ケーシング、5;フィルタエレメント、9;排出路、10;流入路、11;ドレン路、12;チェックバルブ、13;プロテクタ、15;Oリング(ドレンシール部材)、16;嵌合溝、20;連結体、21;収容溝、22;エレメントシール部材。

Claims (3)

  1. 筒状のフィルタエレメントと、
    前記フィルタエレメントを収容すると共に互いに着脱可能な第1ケーシング部材及び第2ケーシング部材とからなるケーシングと、
    前記第2ケーシング部材に設けられ、前記フィルタエレメントの内周側に挿入される円筒状のプロテクタと、
    前記第1ケーシング部材の底部に形成され、且つ前記プロテクタの先端側の嵌合部が嵌入されると共に前記ケーシング内の流体を排出する排出路と、
    前記第1ケーシング部材の底部に形成されると共に流体を前記ケーシング内に供給する流入路と、
    前記排出路に開口すると共に前記ケーシング内の流体を排出するドレン路と、
    前記プロテクタに装着されると共に前記排出路と前記ドレン路との間の液密を確保するドレンシール部材と、
    前記プロテクタの嵌合部に装着されると共に、外周部が前記ケーシング内で該流入路の開口を塞ぎ、且つ弾性変形によって湾曲可能な環状のチェックバルブと、を備えるエレメント交換型流体フィルタであって、
    前記チェックバルブの内周側端部は、その側面が前記プロテクタと密着し、その上面が前記フィルタエレメント又は該フィルタエレメントに設けられるエレメントシール部材と密着し、且つその底面が前記第1ケーシング部材の底面と密着しており、
    前記チェックバルブと前記ドレンシール部材とを連結する連結体を更に備え、且つ前記チェックバルブと前記ドレンシール部材と前記連結体とは一体形成されていることを特徴とするエレメント交換型流体フィルタ。
  2. 前記プロテクタの前記チェックバルブの装着部位には、該チェックバルブの内周側端部の側面が嵌合する嵌合溝が形成されている請求項1記載のエレメント交換型流体フィルタ。
  3. 前記連結体は軸方向に沿った棒形状であると共に、前記プロテクタの前記連結体の装着部位には該連結体が収容される収容溝が形成されている請求項1又は2に記載のエレメント交換型流体フィルタ。
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