JP4368188B2 - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4368188B2
JP4368188B2 JP2003410182A JP2003410182A JP4368188B2 JP 4368188 B2 JP4368188 B2 JP 4368188B2 JP 2003410182 A JP2003410182 A JP 2003410182A JP 2003410182 A JP2003410182 A JP 2003410182A JP 4368188 B2 JP4368188 B2 JP 4368188B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concentration
pressure
inert gas
gas
flow rate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003410182A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005175058A (ja
Inventor
敏朗 廣江
久雄 西澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Screen Holdings Co Ltd
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Screen Holdings Co Ltd
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Screen Holdings Co Ltd, Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Screen Holdings Co Ltd
Priority to JP2003410182A priority Critical patent/JP4368188B2/ja
Publication of JP2005175058A publication Critical patent/JP2005175058A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4368188B2 publication Critical patent/JP4368188B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、半導体ウェハ等の基板を純水、薬液等の所定の処理液により洗浄等の所定の処理をする際に用いられる基板処理装置に関する。
半導体ウェハや液晶表示用ガラスなどの基板に対し、所定の処理液を用いて洗浄や剥離等の処理を行う基板処理装置であって、処理液を循環供給させつつ処理を行う装置が従来より公知である(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−96012号公報
基板処理装置で処理液による基板処理を行う場合、処理の内容に応じて、種々の処理液を使用することになる。それぞれの処理液による作用を十分に発揮させるためには、溶存するガス(例えば窒素ガスなどの不活性ガス)の濃度を、それぞれの処理液について適切に設定することが好ましい。例えば、フッ化水素水溶液を処理液として用いる場合は、窒素ガスが脱気されている方が、パーティクルの発生が抑制される。また、水酸化アンモニウム、過酸化水素水、純水の混合液を処理液として用いる場合は、溶存する窒素ガスが多いほどパーティクル除去やダメージレスに効果があることが知られている。
しかしながら、特許文献1に開示されたような、従来の循環供給方式による基板処理装置においては、供給する処理液についてあらかじめ不活性ガス濃度の調整を行ったうえで処理液を供給していたとしても、揮発等による処理液の濃度変化や液性の変化などに起因して、循環供給している間に、処理液の不活性ガス濃度が変化してしまうことがある。係る状況は、当初に供給した処理液とは異なる不活性ガス濃度を有する処理液において、基板処理が行われてしまうことになる、という点で問題である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、不活性ガス濃度を安定させて処理液を循環供給できる基板処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、処理槽からオーバーフローした処理液を所定の送液手段によって前記処理槽に循環供給する循環路を備え、前記処理槽内に基板を浸漬して基板に所定の処理を行う基板処理装置であって、前記循環路に設けられ、不活性ガス濃度が調整されていない処理液の不活性ガス濃度を測定して第1測定濃度を得る第1測定手段と、前記循環路に設けられ、処理液に対して不活性ガスを溶解させる溶解手段と、処理液から不活性ガスを脱気させる脱気手段と、を有し、前記第1測定手段により不活性ガス濃度を測定された処理液の不活性ガス濃度を変化させる濃度可変手段と、前記循環路に設けられ、前記濃度可変手段により不活性ガス濃度を変化させられた処理液の不活性ガス濃度を測定して第2測定濃度を得る第2測定手段と、前記第1測定濃度と前記第2測定濃度とに基づいて、処理液の不活性ガス濃度を変化させて、処理液の不活性ガス濃度を所定の目標値になるように前記濃度可変手段を制御する制御手段と、前記溶解手段へ供給される不活性ガスの流量を調整する第1流量調整手段と、前記脱気手段から脱気される不活性ガスの流量を調整する第2流量調整手段と、を有し、前記制御手段は、前記第1測定濃度と所定の目標値との差および前記第2測定濃度と前記所定の目標値との差に基づいて前記第1流量調整手段と前記第2流量調整手段とを制御することにより、前記濃度可変手段に処理液の不活性ガス濃度を変化させることを特徴とする。
請求項の発明は、処理槽からオーバーフローした処理液を所定の送液手段によって前記処理槽に循環供給する循環路を備え、前記処理槽内に基板を浸漬して基板に所定の処理を行う基板処理装置であって、前記循環路中の処理液に不活性ガスが溶解可能なガス溶解部を有し、前記不活性ガスの通過経路となるガス経路と、前記ガス経路中の前記不活性ガスの圧力を変更可能なガス圧可変手段であって、前記ガス経路のうちの前記ガス溶解部より上流側における圧力を変更可能な上流圧可変手段と、前記ガス経路のうちの前記ガス溶解部より下流側における圧力を変更可能な下流圧可変手段と、を備えるガス圧可変手段と、前記ガス圧可変手段を制御することにより処理液の不活性ガス濃度を調節する濃度制御手段と、を備え、前記濃度制御手段は、前記不活性ガスの圧力が、当該圧力と処理液における不活性ガス濃度との所定の相関関係から定まる目標圧力となるように、前記上流圧可変手段および前記下流圧可変手段を個別に制御して不活性ガスの圧力を制御する、ことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載の基板処理装置であって、前記ガス経路において、不活性ガスの圧力を測定するガス圧測定手段をさらに備え、前記濃度制御手段が、前記ガス圧測定手段における測定結果に基づいて前記ガス圧可変手段を制御することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載の基板処理装置であって、前記ガス圧測定手段が、前記ガス経路のうちの前記ガス溶解部より下流側における圧力を測定する下流圧測定手段を備え、前記濃度制御手段が、前記下流圧測定手段による圧力の測定結果に基づいて前記ガス圧可変手段を制御することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載の基板処理装置であって、前記処理液供給路のうちの前記ガス溶解部より下流側における処理液の不活性ガス濃度を測定する濃度測定手段をさらに備え、前記濃度制御手段が、前記濃度測定手段における測定結果に基づいて前記ガス圧可変手段を制御することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記上流圧可変手段が、前記ガス経路のうちの前記ガス溶解部より上流側における流量を変更可能な上流流量可変手段であり、前記下流圧可変手段が、前記ガス経路のうちの前記ガス溶解部より下流側における流量を変更可能な下流流量可変手段であり、前記濃度制御手段が、前記上流流量可変手段および前記下流流量可変手段を個別に制御して不活性ガスの流量を調節することにより不活性ガスの圧力を制御することを特徴とする。
請求項の発明は、処理槽からオーバーフローした処理液を所定の送液手段によって前記処理槽に循環供給する循環路を備え、前記処理槽内に基板を浸漬して基板に所定の処理を行う基板処理装置であって、前記循環路中の処理液から不活性ガス濃度の異なる第1および第2処理液を生成し、前記第1および第2処理液を混合して前記処理槽へ供給する処理液供給手段、を備え、前記処理液供給手段は、前記循環路から分岐した第1の供給経路を流れる第1の供給液に対し不活性ガスを溶解させて前記第1処理液を得る溶解手段と、前記循環路から分岐した第2の供給経路を流れる第2の供給液に対し不活性ガスを脱気させて前記第2処理液を得る脱気手段と、を備えることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載の基板処理装置であって、前記処理液供給手段は、前記第1処理液の流量である第1流量を調整する第1処理液流量調整手段と、前記第2処理液の流量である第2流量を調整する第2処理液流量調整手段と、前記第1および第2処理液流量調整手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載の基板処理装置であって、前記第1処理液中の不活性ガス濃度を測定する第1濃度測定手段と、前記第2処理液中の不活性ガス濃度を測定する第2濃度測定手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1濃度測定手段における不活性ガス濃度の測定値である第1測定濃度と、前記第2濃度測定手段における不活性ガス濃度の測定値である第2測定濃度とに基づいて前記第1流量と前記第2流量とを制御することを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項に記載の基板処理装置であって、前記第1測定濃度をC1、前記第2測定濃度をC2、前記第1流量をX1、前記第2流量をX2、混合により得られる処理液中の不活性ガス濃度の目標値をC、混合後の処理液の総流量をVとするとき、前記処理液流量制御手段における制御が、C1・X1+C2・X2=C・Vなる関係を近似的に満たすように行われることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項10に記載の基板処理装置であって、前記第1処理液と前記第2処理液とが、X1+X2=Vなる関係を満たすように供給されることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項に記載の基板処理装置であって、前記循環路の前記第1測定手段よりも上流側に、前記処理槽に新規に処理液を混合する混合手段を備えることを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項ないし請求項のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記循環路の前記ガス溶解部手段よりも上流側に、前記処理槽に新規に処理液を混合する混合手段を備えることを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項ないし請求項11のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記循環路の前記処理液供給手段よりも上流側に、前記処理槽に新規に処理液を混合する混合手段を備えることを特徴とする。
請求項15の発明は、請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記循環路が、前記処理槽に新規に処理液を供給する供給経路とは別に設けられることを特徴とする。
請求項1ないし請求項15の発明によれば、処理槽から溢出した処理液の不活性ガス濃度を所定の値に調整したうえで、処理液を再び処理槽へと供給するので、処理槽内の処理液の不活性ガス濃度を所定の値に保つことが容易になる。
特に、請求項12ないし請求項14の発明によれば、新たに供給される処理液の不活性ガス濃度が、処理槽内の処理液の不活性ガス濃度と著しく異なる場合でも、所定の値に調整したうえで、処理液を処理槽へと供給するので、処理槽内の処理液の不活性ガス濃度を所定の値に保つことが容易になる。
特に、請求項15の発明によれば、処理液の供給と、不活性ガス濃度の調整を独立して行うことができる。また、必要な場合に限って、不活性ガス濃度を調整することができる。
また、請求項の発明によれば、濃度を変化させた前後の不活性ガス濃度の変動をチェックしつつ、濃度可変手段を制御することができるので、処理液の不活性ガス濃度の安定性をより高めることができる。
特に、請求項の発明によれば、処理液への不活性ガスの溶解に加えて処理液からの不活性ガスの脱気も行えるので、処理液の不活性ガス濃度の可変範囲が拡がる。
特に、請求項の発明によれば、処理液への不活性ガスの溶解速度と、処理液からの不活性ガスの脱気速度とを調整することができる。
特に、請求項の発明によれば、処理液への不活性ガスの溶解速度と、処理液からの不活性ガスの脱気速度とを制御することにより、不活性ガス濃度を目標濃度に保つフィードバック制御が可能となるので、不活性ガス濃度の安定性をより高めることができる。
特に、請求項の発明によれば、濃度差の正負に応じて溶解処理と脱気処理のいずれを行うべきかが逐次判別されるので、処理液の濃度変化に応じた迅速かつ適正な濃度可変処理を行うことができる。
また、請求項ないし請求項の発明によれば、制御が容易な不活性ガスの圧力を制御することにより処理液の不活性ガス濃度を調節するため、処理液中の不活性ガスの濃度制御が容易となる。また、圧力と濃度は比例関係にあるので制御の応答性がよく、濃度の安定性がよい。
特に、請求項ないし請求項の発明によれば、不活性ガスの圧力と処理液の不活性ガス濃度との予め求められた相関関係に基づいて、目標とする処理液の不活性ガス濃度に対応する目標圧力になるように、不活性ガスの圧力を制御するため、不活性ガスの濃度制御が容易となる。
特に、請求項および請求項の発明によれば、不活性ガスの圧力の測定結果に基づいて不活性ガスの圧力を制御するため、監視対象と制御対象がいずれも圧力となり制御がより容易になると共に、制御の応答性が一層良好となる。
特に、請求項の発明によれば、ガス経路のうちのガス溶解部より下流側における圧力の測定結果に基づいて不活性ガスの圧力を制御するため、上流側の圧力に基づくより正確に制御できる。
特に、請求項の発明によれば、処理液供給路のうちのガス溶解部より下流側における処理液の不活性ガス濃度の測定結果に基づいて不活性ガスの圧力を制御するため、正確に濃度制御が行える。
特に、請求項2ないし請求項の発明によれば、不活性ガスの上流側の圧力と下流側の圧力を個別に制御するので、より高圧やより低圧を実現でき、処理液の不活性ガス濃度のレンジが広い。
特に、請求項の発明によれば、不活性ガスの上流側の圧力と下流側の圧力をいずれも流量調節により行うため、容易に上流側と下流側の圧力調節ができる。
また、請求項ないし請求項11の発明によれば、第1および第2処理液の混合量を変化させることにより、新たな不活性ガス濃度を有する処理液を供給することができる。
特に、請求項ないし請求項11の発明によれば、第1処理液と第2処理液の不活性ガス濃度差をより大きくして混合することができる。
特に、請求項ないし請求項11の発明によれば、混合により供給される処理液の不活性ガス濃度を変化させることができる。
特に、請求項ないし請求項11の発明によれば、第1および第2の処理液の不活性ガス濃度に変動が生じる場合であっても、所定の不活性ガス濃度を有する処理液を安定して供給することができる。
特に、請求項10および請求項11の発明によれば、いずれかの流量が定まることにより他の流量が定められるので、定まった流量を得るべく制御することにより、所定の不活性ガス濃度を有する処理液を安定して供給することが可能となる。
特に、請求項11の発明によれば、第1流量および第2流量が一義的に定まるので、当該流量が得られるべく制御を行うことで、所定の不活性ガス濃度を有する処理液を安定して供給することが可能となる。

<基板処理装置の概要>
本発明に係る種々の実施の形態を説明するに先立って、まず、本発明に係る基板処理装置の構成を概説する。図1は、本発明に係る基板処理装置1000の概略構成を示す模式図である。基板処理装置1000は、所定の処理液Lを貯溜し、この処理液Lに浸漬されたウエハWに対して、洗浄処理、剥離処理等の所定の処理を行うための処理槽100と、この処理槽100に隣接して配備され、処理槽100から溢れ出た処理液Lを回収する外槽110と、この外槽110と処理槽100とに連通接続され、外槽110に溢れ出た処理液を再び処理槽100に戻す循環路120とを備えている。
なお、図1においては図示を省略するが、基板処理装置1000には、基板処理装置1000のオペレータが所定の操作指示をするための、例えば、タッチパネルやキーボードなどからなる入力操作部170(図2など参照)が備わる。窒素ガスの目標濃度も入力操作部170を通じて与えられる。また、基板処理装置1000には、オペレータからの操作指示内容や、基板処理装置1000の動作状況などを表示するための、例えばディスプレイなどからなる表示部180(図2など参照)も備わる。
処理槽100の底部には、2本の処理液供給ノズル130が互いに平行に配置されているとともに、処理槽100内においてウエハWを下部を保持するためのウエハガイド105が設けられている。また、この循環路120の途中には、上流側から下流側へわたって、循環路120に処理液Lを循環させるための循環ポンプ121と、循環路120の処理液の温度を調整するヒータ122と、0.05μm〜0.1μmの微細孔を有してなり、循環路120内のパーティクルを除去するための循環フィルタ123と、複数種類の薬液を循環路120に注入するためのミキシングバルブ124と、循環路120の各部を経て処理槽100へと供給される処理液Lの窒素ガス濃度を調整する調整部Aとが、それぞれ設けられている。
処理槽100内でウエハWに対する処理に使用され、処理槽100から外槽110へ溢れ出た処理液Lは、循環ポンプ121を作動させることにより、外槽110に形成された排出口110aから排出される。排出された処理液Lは、循環路120内を循環して、再度、2本の処理液供給ノズル130から処理槽100内へ供給されることになる。また、ミキシングバルブ124において、複数種類の薬液を注入して、ウエハWを処理するための処理液Lが生成される。ミキシングバルブ124で生成された新たな処理液Lは、調整部Aによって溶存する窒素ガスの濃度を所定の濃度に調整されたうえで、2本の処理液供給ノズル130へと供給される。
本発明によれば、新たに供給される薬液の不活性ガス濃度が、処理槽100内の処理液の窒素ガス濃度と著しく異なる場合でも、調整部Aによって所定の値に調整したうえで、処理液Lを処理槽100へと供給するので、処理槽100内の処理液の窒素ガス濃度を所定の値に保つことが容易になる。
本発明に係る基板処理装置1000においては、調整部Aを種々に構成することができる。以下の各実施の形態について説明する。
<第1の実施の形態>
図2は、基板処理装置1000に備わる調整部Aの一態様としての、第1の実施の形態に係る調整部1の構成を示す模式図である。調整部1は、循環路120に接続された供給経路3から供給される処理液に、工場のユーティリティー等として備わる窒素ガス供給源4から、窒素ガス供給経路5を経て供給される窒素ガスを溶解させることにより、処理液の窒素ガス濃度を所望の濃度に調整するものである。
調整部1は、循環路120の各部を経て供給される処理液の窒素ガス濃度を測定する第1窒素濃度計6と、処理液に窒素ガスを溶解させ、あるいは処理液から窒素ガスを脱気させる濃度可変部7と、濃度可変部7を経た処理液の窒素ガス濃度を測定する第2窒素濃度計8とを主として備えている。
第1窒素濃度計6および第2窒素濃度計8は、いずれも同一の構成及び機能を有しており、いずれも供給経路3上にインラインで配置され、一定時間ごとに窒素濃度を測定するためのものである。図3は、第1窒素濃度計6を例として、その測定原理を概念的に示すための図である。すなわち、第1窒素濃度計6は、供給経路3を矢印AR1のように流れる処理液の一部を、分岐管90によって矢印AR2のように分岐させ、一定時間ごとに測定槽91にサンプリングする。そして、ヒータ92によって測定槽91内にサンプリングされた処理液を加熱し、測定子93によってその温度変化を測定すると、得られた温度変化のデータから、サンプリングされた処理液の熱伝導度を求められる。窒素ガスの溶解濃度が高いほど熱伝導度も高くなるので、この相関関係に基づいて、サンプリングした処理液の窒素ガス濃度が得られることになる。
濃度可変部7は、気体透過性および液体不透過性を有する中空糸分離膜を介して、処理液への窒素ガスの溶解および処理液からの窒素ガスの脱気を行うことにより、処理液の窒素ガス濃度を変化させるためのものである。濃度可変部7に窒素ガスを供給する窒素ガス供給経路5上には、窒素ガス供給源4から供給される窒素ガスの圧力を測定する第1圧力計9と、その流量を測定する流量計10と、窒素ガスの供給流量を調整可能な第1バルブ11とが配置されている。さらに、調整部1には、濃度可変部7から窒素ガスを脱気する目的のために真空排気可能な真空ポンプ12が備わっており、濃度可変部7から真空ポンプ12への窒素ガス脱気経路13上には、真空ポンプ12によって得られる圧力、すなわち真空度を測定する第2圧力計14と、真空度を調整可能な第2バルブ15とが配置されている。第1バルブ11および第2バルブ15の開閉度を調整することにより、窒素ガス流量および真空度を調整でき、さらには処理液への不活性ガスの溶解速度と、処理液からの不活性ガスの脱気速度とを調整することが可能となる。
図4は、濃度可変部7の構成を模式的に示す図である。図4に示すように、濃度可変部7は、濃度可変処理を担う本体部25と、第1端部28aに備えられ、供給経路3(図2)から図示を省略する給水口を介して本体部25内へ供給される処理液を矢印AR3に示すように送出する送出口24と、本体部25の側面に備えられ、濃度可変処理がなされた処理液を矢印AR7に示すように送出する送出口31と、第1端部28aおよび第2端部28bに備えられ、それぞれが独立に気体を供給あるいは排気可能な第1気体出入部29a、29bおよび第2気体出入部30a、30bとを主として備えている。なお、本実施の形態の場合は、第1気体出入部29a、29bからは矢印AR5に示すように窒素ガスが加圧供給され、第2気体出入部30a、30bにおいては矢印AR6に示すように真空排気がなされる。
本体部25の長手方向の中心には、送出口24と接続され、処理液をその周囲に矢印AR4のように供給可能な給水管27が備わっている。また給水管27の周囲には、細筒状の中空糸分離膜26が多数、本体部25の給水管27に沿って同心円上に配置されている。なお、詳細な図示は省略するが、中空糸分離膜26には、その端部が第1気体出入部29a、29bと接続されている第1中空糸分離膜26aと、第2気体出入部30a、30bと接続されている第2中空糸分離膜26bとがある。
本実施の形態においては、上述のように第1気体出入部29a、29bからは窒素ガスが加圧供給されているので、給水管27から供給される処理液で本体部25内部が満たされると、第1中空糸分離膜26aにおいては、内外の圧力差によって窒素ガス分子のみが第1中空糸分離膜26a外へと透過して処理液内に溶解する。また、第2気体出入部30a、30bにおいては、真空排気がなされているので、第2中空糸分離膜26b内部は減圧されており、内外の圧力差によって、処理液内の溶存気体分子と処理液の気体成分が第2中空糸分離膜26b外から透過して脱気される。
このように、本体部25において窒素ガスの溶解および脱気を施されて、窒素ガス濃度を変化せしめられた処理液が、送出口31から矢印AR7のように送出されることとなる。
また、調整部1は、処理液の窒素ガス濃度を目標濃度に保つために、所定の制御を行う制御部16を備えている。制御部16は、CPUやROM、RAMその他のメモリなどから構成されている。所定のプログラムが読み込まれ、実行されることにより、制御部16が、第1窒素濃度計6、第2窒素濃度計8、第1圧力計9、第2圧力計14などで得られる測定値に基づいて、第1バルブ11および第2バルブ15の開閉を制御すると、目標とする窒素ガス濃度を有する処理液が得られることとなる。
<窒素ガス濃度の制御>
次に、調整部1における処理液の窒素ガス濃度の制御について説明する。本実施の形態においては、循環路120の各部を経て供給される処理液の窒素ガス濃度を第1窒素濃度計6により、濃度可変部7を経た処理液を第2窒素濃度計8によりそれぞれ逐次測定し、それらの測定の結果に基づいて、制御部16が、濃度可変部7における窒素ガスの溶解あるいは脱気をフィードバック制御する。具体的には、窒素ガス供給経路5上に備えられた第1バルブ11と、窒素ガス脱気経路13上に備えられた第2バルブ15の開閉が制御の対象となる。
いま、第1窒素濃度計6における窒素ガス濃度の測定値を第1測定値C1、第2窒素濃度計8における窒素ガス濃度の測定値を第2測定値C2、目標とする窒素ガス濃度を目標値Ct、目標値Ctに対する第1測定値C1の差を濃度差ΔC1、目標値Ctに対する第2測定値C2の差を濃度差ΔC2とすると、時刻τにおいて、
F1(τ)=f1(ΔC1,ΔC2) (式1)
F2(τ)=f2(ΔC1,ΔC2) (式2)
なる関係を満たす窒素ガス供給経路5を流れる窒素ガス流量F1、および窒素ガス脱気経路13を流れる窒素ガス流量F2が与えられるように、第1バルブ11および第2バルブ15の開閉が制御される。式1は、第2測定値C2が目標値Ctよりも小さいとき、すなわちΔC2<0のときに用いられ、式2は、第2測定値C2が目標値Ctよりも大きいとき、すなわちΔC2>0のときに用いられる。また、ここで、関数f1およびf2は、圧力−溶存窒素ガス濃度関係、圧力−流量関係、圧力−圧力昇圧時間関係などから定まる関数である。なお、式1および式2においてΔC1が変数とされているのは、循環路120の各部を経て供給される処理液の窒素ガス濃度、すなわち第1測定値C1には変動があり、従ってΔC1の値も変化するので、制御部16による第1バルブ11の調整は、このΔC1の変動をも加味して行われる必要があるからである。
図5は、第1測定値C1、第2測定値C2、および目標値Ctの関係と、それに応じてなされるべき制御について説明するための図である。図5に示すように、それぞれの値の関係は、次の4つの場合に大別される。
(a)Ct>C1かつCt≧C2;
(b)C2>Ct≧C1;
(c)C1>CtかつC2≧Ct;
(d)C1≧Ct>C2
図5(a)においては、第1測定値C1、および第2測定値C2は、いずれも目標値Ctに比べ小さい。この場合は、さらに処理液の窒素ガス濃度を高める必要があるので、式1を満たしつつ、差ΔC2が0となるまで第2測定値C2を増加させる制御が行われる。具体的には、式1を満たしつつ、濃度可変部7における窒素ガス供給圧力が高まるように制御部16が第1バルブ11を調整することによって、窒素ガスの処理液への溶解が促進されることになる。
一方、既述したように、窒素ガス濃度の測定は、測定原理上一定の時間間隔をおいてなされるので、測定と測定との間で、濃度可変部7における処理液への窒素ガスの溶解が進んだ場合や、ミキシングバルブ124から窒素ガス濃度が高い処理液が混合された場合など、第1測定値C1が増加した場合などは、図5(a)の状態から図5(b)に示すような、第2測定値C2が目標値Ctをオーバーシュートする場合が生じうる。この場合はΔC2>0となるので、制御部16は速やかに、濃度可変部7において式2に従った脱気処理が行われるように、第1バルブ11および第2バルブ15の制御を行う。
図5(c)は、第1測定値C1、および第2測定値C2が、いずれも目標値Ctに比べ大きい場合である。この場合は、処理液の窒素ガス濃度を低減する必要があるので、式2を満たしつつ、差ΔC2が0となるまで第2測定値C2を減少させる制御が行われる。具体的には、式2を満たしつつ制御部16が第2バルブ15を調整することによって、窒素ガスの処理液からの脱気が促進されることになる。
また、図5(d)は、図5(c)の場合から、第2測定値C2が目標値Ctをオーバーシュートした場合に相当する。この場合はΔC2<0となるので、制御部16は速やかに、濃度可変部7において式1に従った溶解処理が行われるように、第1バルブ11および第2バルブ15の制御を行う。
以上のような制御を行うことにより、本実施の形態においては、処理槽100に対し循環供給すべき処理液の窒素ガス濃度を、所定の目標濃度に保つことができる。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態は、調整部1における処理液への窒素ガスの溶解、および処理液からの脱気を、一の濃度可変部7において行う態様であったが、処理液中の窒素ガス濃度を、所定の目標濃度に保つための態様はこれに限定されない。本実施の形態においては、溶解および脱気の処理を独立した処理部で行う態様について説明する。
図6は、第2の実施の形態に係る調整部201の構成を示す模式図である。調整部201の各部の構成要素の多くは、第1の実施の形態に係る調整部1と共通しており、それらの構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
調整部201も、第1の実施の形態に係る調整部1と同様に、循環路120から供給経路3を経て供給される処理液に、工場のユーティリティー等として備わる窒素ガス供給源4から、窒素ガス供給経路5を経て供給される窒素ガスを溶解させることにより、処理液の窒素ガス濃度を所定の濃度に調整し、処理槽100へと供給する。
また、調整部201は、第1の実施の形態に係る調整部1と同様に、第1窒素濃度計6と、濃度可変部207と、第2窒素濃度計8とを主として備えているが、濃度可変部207の構成において、第1の実施の形態に係る濃度可変部7と相違する。
すなわち、本実施の形態に係る濃度可変部207は、処理液からの窒素ガスの脱気のみを担う脱気部207aと、処理液への窒素ガスの溶解のみを担う溶解部207bを備えており、供給経路3において、上流側に脱気部207aが、下流側に溶解部207bが配置されるように、両者が直列に配置されている。また、脱気部207aは窒素ガス脱気経路13を通じて真空ポンプ12と接続され、その経路13上には第2圧力計14と、真空度を調整可能な第2バルブ15とが備わっている。また、溶解部207bは窒素ガス供給源4と窒素ガス供給経路5を通じて接続され、その経路5上には、第1圧力計9と、流量計10と、第1バルブ11とが配置されている。また、溶解部207bは、窒素ガス脱気経路21を通じて真空ポンプ20と接続され、その経路21上には、第3圧力計22と、真空度を調整可能な第3バルブ23とが備わっている。
脱気部207aおよび溶解部207bのそれぞれの構成は、図4に示した第1の実施の形態に係る濃度可変部7の構成と基本的に同一であるので、構成要素の詳細な説明は省略する。ただし、脱気部207aにおいては、第1気体出入部29および第2気体出入部30のいずれからも脱気が行われ、溶解部207bにおいては、第1気体出入部29a、29bおよび第2気体出入部30a、30bのいずれにおいても溶解が行われる態様となっている点で、第1の実施の形態に係る濃度可変部7とは相違している。
制御部16、入力操作部170,および表示部180については、第1の実施の形態と同様である。
<窒素ガス濃度の制御>
次に、第2の実施の形態における処理液の窒素ガス濃度の制御について説明する。本実施の形態においても、循環路120から供給される処理液の窒素ガス濃度を第1窒素濃度計6により、濃度可変部207を経た処理液を第2窒素濃度計8によりそれぞれ逐次測定し、それらの測定の結果に基づいて、制御部16が、脱気部207aにおける窒素ガスの脱気、および溶解部207bにおける窒素ガスの溶解をフィードバック制御する。具体的には、窒素ガス供給経路5上に備わる第1バルブ11と、窒素ガス脱気経路13上に備わる第2バルブ15の開閉が制御の対象となる。
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、第1測定値C1、第2測定値C2、目標値Ct、目標値Ctに対する第1測定値C1の差を濃度差ΔC1、目標値Ctに対する第2測定値C2の差を濃度差ΔC2とすると、時刻τにおいて、
F3(τ)=g1(ΔC1,ΔC2) (式3)
F4(τ)=g2(ΔC1,ΔC2) (式4)
なる関係を満たす窒素ガス供給経路5を流れる窒素ガス流量F3、および窒素ガス脱気経路13を流れる窒素ガス流量F4が与えられるように、第1バルブ11および第2バルブ15の開閉が制御される。関数g1およびg2は、関数f1およびf2と同様に定まる関数である。
従って、図4にて示した実施の形態1の場合と同様に、本実施の形態においても、第1測定値C1、第2測定値C2、および目標値Ctの関係に従って、脱気あるいは溶解が脱気部207aあるいは溶解部207bにて行うことができる。
さらに、本実施の形態においては、脱気部207aおよび溶解部207bが独立して備わっていることから、それぞれを同時に機能させつつ、目標値Ctへと第2測定値C2を近づけることも可能である。図7は、これを例示的に示す図である。図7において、曲線L0および曲線L1はいずれも、目標値Ctに対し、窒素ガス濃度を増加させつつ近づける場合の、第2測定値C2の時間変化を表している。曲線L0は、溶解部207bにおける窒素ガスの溶解のみを行う場合に相当する。一方、曲線L1は、区間Iにおいては溶解部207bにおける窒素ガスの溶解処理のみを行い、区間IIにおいては、脱気部207aにおける脱気処理を併せて実行する場合に相当する。前者に比べ、後者の変化は急峻であり、早期に目標値Ctへと到達している。前者の場合は、急激に溶解を進めると、オーバーシュートが生じるおそれがあるのに対し、後者の場合は、脱気処理を組み合わせることで、急速に窒素ガスの溶解速度をより変化させることができるので、窒素ガス濃度を早期に目標値Ctへと導くことができている。このように、溶解処理と脱気処理とを組み合わせることで、より複雑な窒素ガス濃度の制御が可能となっている。
あるいは、本実施の形態においては、上流側に脱気部207aを備えているので、処理液供給源2から供給される処理液から、いったん脱気能力の限界まで十分に窒素ガスを脱気した後に、溶解部207bへと供し、目標値Ctを目指して窒素ガスを溶解させることも可能である。この場合、脱気部207aにおける制御が単純化されるだけでなく、循環路120に起因する第1測定値C1の変動をキャンセルすることができるので、溶解部207bにおける制御も容易となる。
<第3の実施の形態>
第2の実施の形態においては、脱気部207aを上流側に、溶解部207bを下流側に配置していたが、これらの配置を入れ替えても、一部を除き同様の効果を得ることができる。図8は、この態様に対応する第3の実施の形態に係る調整部301の構成を示す模式図である。第1あるいは第2の実施の形態と共通する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施の形態に係る調整部301においては、濃度可変部307において、溶解部307bが上流側に、脱気部307aが下流側に配置されている。この場合、第1測定値C1の変動をキャンセルする効果は得られないが、他の制御に関しては第1および第2の実施の形態と同様に可能であるので、処理液中の窒素ガス濃度を所定の目標値Ctに保つよう、制御することができる。

<第4の実施の形態>
第1ないし第3の実施の形態は、処理液への窒素ガスの溶解、および処理液からの脱気を第1濃度計および第2濃度計による濃度計測結果に基づいて窒素ガス流量を調節することにより行う態様であったが、処理液中の窒素ガス濃度を、所定の目標濃度に保つための態様はこれに限定されない。本実施の形態においては、処理液の窒素ガス濃度調節を、供給される窒素ガスの圧力の調節により行う態様について説明する。
図9は、第4の実施の形態に係る調整部401の構成を示す模式図である。調整部401の各部の構成要素の多くは、第2の実施の形態に係る調整部201と共通しており、それらの構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
調整部401は、循環路120から供給経路3を経て供給される処理液に、工場のユーティリティー等として備わる窒素ガス供給源4から、窒素ガス供給経路5を経て供給される窒素ガスを溶解させることにより、処理液の窒素ガス濃度を所定の濃度に調整する。
また、調整部401は、濃度調節部407と、濃度計8とを主として備えており、濃度調節部407は、脱気部407aと溶解部407bを備えている。そして、供給経路3において、上流側に脱気部407aが、下流側に溶解部407bが配置されるように、供給経路3において両者が直列に配置されている。また、脱気部407aと溶解部407bとの間において供給経路3から分岐して伝播水を取り出す伝搬水流通経路58が設けられている。
脱気部407aの排気口75(後述)は、窒素ガス脱気経路13を通じて濃度調節部407から窒素ガスを脱気する目的のための真空排気可能な真空ポンプ12に接続され、その経路13上には、排気される窒素ガスの圧力を測定する圧力計9と、真空度を調節可能なバルブ11とが備わっている。
溶解部407bの給気口74(後述)は、窒素ガス供給源4と窒素ガス供給経路5を通じて接続され、その経路5上には、窒素ガス供給源4側から順に、窒素ガス供給源4から供給される窒素ガスの圧力を測定する第1圧力計40と、溶解部407bに供給する窒素ガスの圧力を目標値に調節する第1レギュレータ41と、窒素ガスの単位時間当たりの流量(以下単に流量という)を測定するニードル付きの流量計42と、窒素ガス供給経路5の開閉のための第1バルブ43と、溶解部407bに供給される直前の窒素ガスの圧力を監視する第2圧力計44とが配置されている。なお、流量計42の代わりにマスフローコントローラーを設けても良い。
また、溶解部407bの排気口75(後述)は、窒素ガス排気経路51を通じて真空ポンプ20と接続され、その経路51上には、溶解部407b側から順に、溶解部407b通過直後の圧力を監視する第3圧力計52と、排出される窒素ガス中に存在する処理液成分を捕集するミストトラップ53、窒素ガスの排気圧を微調整するための真空圧用ニードル調整機能付のオリフィス54と、窒素ガスの排気圧を調節するための第2レギュレータ55と、真空ポンプ20の不図示の吸引口に設けられるとともにその動作が正常であるか否かを監視するための第4圧力計56とが備わっている。ここで、第3第3圧力計52は、大気圧に対して陽圧と陰圧の両方が測定可能であり、第4圧力計56は、大気圧に対して陰圧が測定可能な態様とされている。
図10は溶解部407bの概略構成と、それに接続された各部の配置を示す図である。図10に示すように、溶解部407bは、処理液に気体を溶解する濃度調節処理を担う本体部71と、本体部71の第1端部71aに設けられ、供給経路3(図9)から供給される処理液を矢印AR11に示すように取り込む取水口72と、本体部71の第2端部71bに設けられ、濃度調節処理がなされた処理液を矢印AR12に示すように送出する送出口73と、第2端部71b近傍の側面に設けられ、気体を供給可能な給気口74と、第1端部71a近傍の側面に設けられ、給気口74からの気体の供給とは独立に排気可能な排気口75とを主として備えている。そして、溶解部407bは第1端部71aを下に、第2端部71bを上にしてその長手方向が鉛直方向となるように設置されている。給気口74からは矢印AR13に示すように窒素ガスが加圧供給され、排気口75からは矢印AR14に示すように真空排気がなされる。
円筒状の本体部71にはその中心軸と同軸に、それより細い円筒状の給水管76が設けられ、給水管76は取水口72、送出口73と接続され、処理液を矢印AR15のように供給可能となっている。給水管76側面には、処理液はそのままでは通過できないが、窒素ガスは通過できる気体透過性および液体不透過性を有する中空糸分離膜からなる溶解膜76aが備わる。また、給水管76と本体部71との間は中空の給気経路となっており、窒素ガスの供給方向が矢印AR16のように、溶解膜76aを挟んで給水方向(AR15)と逆向きとなっている。なお、この溶解膜76aおよびこれと接する給気経路の空間とが本発明のガス溶解部に相当し、その空間と窒素ガス供給経路5および窒素ガス排気経路51を併せたものが本発明のガス経路に相当する。
本実施の形態においては、上述のように給気口74からは窒素ガスが加圧供給され、逆に排気口75からは真空排気がなされているので、窒素ガスの供給量と排気量とのバランスにより本体部71内の気相の気圧を、大気圧に対して陰圧にも陽圧にも制御することが可能となっている。すなわち、窒素ガスの供給量と排気量とのバランスにより、溶解部407b内をあたかも密閉系であるかのような圧力制御(semi-closed-systemによるガス圧制御)を行うことができる。
そして、陽圧の場合には、取水口72から供給される処理液で給水管76内部が満たされると、溶解膜76a内外の圧力差によって窒素ガス分子のみが当該溶解膜76a内へと透過して処理液内に溶解する。逆に、陰圧の場合には、溶解膜76a内外の圧力差によって、処理液内の溶存気体分子が当該溶解膜76a外に透過して脱気される。
脱気部407aは溶解部407bと全く同様の構造となっているが、溶解部407bにおいては給気口74とされていた箇所も、排気口75と同様に窒素ガス脱気経路13に接続され、排気のみを行うことができるものとなっている。そのため、排気を行っている間は常に本体部71内は陰圧となり、取水口72から供給される処理液で給水管76内部が満たされると、溶解膜76a内外の圧力差によって、常に脱気処理が行われるものとなっている。
従って、脱気部407aの本体部71において脱気された処理液は矢印AR11のように取水口72から溶解部407bの本体部71に至り、そこで窒素ガスの溶解または脱気が行われて、所定の窒素ガス濃度に調節された処理液が、送出口73から矢印AR12のように送出されることとなる。
また、図10に示すように、この基板処理装置400では、溶解部407bからの窒素ガス排気経路51において、溶解部407bの排気口75の設置高さH1(例えば、各部の設置場所での床面からの高さ。以下同様)、ミストトラップ53の給気口(図示省略)の設置高さH2および真空ポンプ20の吸引口の設置高さH3が順に低くなるように設置されている。すなわち、式5を満たすようになっている。
H1>H2>H3 または H1>H3>H2 (式5)
濃度計8は、供給経路3上にインラインで配置され、一定時間ごとに処理液の窒素濃度を測定するためのものであり、第1の実施の形態における第1窒素濃度計6および第2窒素濃度計8と同様の構造を有している。
また、調整部401は、処理液の窒素ガス濃度を目標濃度に保つための所定の制御を行う制御部16(濃度制御手段に相当)を備えている。制御部16は、不図示のCPUやROM、RAMその他のメモリなどから構成されている。また、制御部16は、通信線により入力操作部170、濃度計8、圧力計9、第1圧力計40、流量計42、第2圧力計44、第3圧力計52および第4圧力計56とそれぞれ接続され、それらから信号を受信可能であるとともに、通信線により表示部180、バルブ11、第1レギュレータ41、第1バルブ43、オリフィス54、および第2レギュレータ55とそれぞれ接続され、それらの動作を制御可能となっている。特に、制御部16は所定のプログラムが読み込まれ、実行されることにより、第2圧力計44の圧力測定値に基づいて第1レギュレータ41の開閉を制御し、第3圧力計52の圧力測定値に基づいて、オリフィス54の開閉を制御することにより、この基板処理装置400においては溶解部407bにおいて目標とする窒素ガス濃度を有する処理液が得られる。
<窒素ガス濃度の制御>
次に、本実施の形態における処理液の窒素ガス濃度の制御について説明する。本実施の形態においては、溶解部407bにおいて、目標とする処理液の窒素ガス濃度(目標濃度)を、これと対応する圧力である目標圧力に維持することによって得るものとなっている。以下、その制御手順および原理について説明する。
まず、オペレータが表示部180の表示を見ながら、入力操作部170により、目標濃度を入力設定するとともに、処理開始を指示する。
次に、設定された目標濃度を表す信号が制御部16に送られ、これを受けた制御部16では目標圧力を求める。
この実施の形態の基板処理装置400では、溶解部407bの窒素ガスの圧力、より詳細には、溶解部407bの排気口75の近傍に配置されている、第3圧力計52により計測される圧力値(排気圧)を、目標圧力に維持するよう各部の制御を行うものとなっている。一般に窒素ガスの圧力とその窒素ガスに接した処理液への窒素ガスの溶解濃度とはほぼ比例関係にあるといえる。すなわち、窒素ガスの圧力Xと窒素の処理液への溶解濃度Yとの関係は近似的に式6の一次関数によって表される。
Y=aX+b (式6)
ここで、a,bは定数である。実際には、予め実験等により定数a,bを求めておき、制御部16内のROMに記憶しておく。そして、実際の制御時には、制御部16は、その定数a,bを読み出し、オペレータにより設定された目標濃度を式6のYに代入し、得られたXの値を、第3圧力計52における目標圧力としてRAMに一時記憶する。目標圧力よりも第3圧力計52の圧力測定値が低い場合には、オリフィス54の開度を上げて流量を増やし、逆に、目標給気圧より圧力測定値が高い場合、第1レギュレータ41の開度を下げて流量を減らすよう制御が行われる。
次に、制御部16は目標圧力を基に、溶解部407bにおける目標となる給気圧である目標給気圧を求める。供給される窒素ガスの圧力である給気圧は、溶解部407bにおいて目標圧力を実現すべく、目標圧力と対応した目標給気圧となるように調整される。目標給気圧は、目標圧力が定まれば一意に定まる。そのため、予めこの対応関係を表す対応テーブルを実験等により求めておき、それをROMに記憶しておく。そして、実際の処理の際には、目標圧力および目標濃度から、上記対応テーブルを参照して、それに対応する給気圧を目標給気圧として求める。溶解部407bにおける窒素ガスの流量と窒素ガスの圧力との間にも比例関係がある。よって、実際の制御においては、目標給気圧より第2圧力計44の圧力測定値が低い場合、第1レギュレータ41の不図示のバルブの開度を上げて流量を上げ、逆に、目標給気圧より圧力測定値が高い場合、第1レギュレータ41のバルブの開度を下げて流量を下げるような制御を行う。
すなわち、本実施の形態では、排気圧と給気圧とをバランスさせつつ溶解部407bの内部の窒素ガス圧力を所定の値に保つことにより、処理液の窒素ガス濃度が目標濃度に調整される。
処理槽100において所定の基板処理が行われている間、常時、第2圧力計44の測定値を基に、その値が目標給気圧に近づくように第1レギュレータ41をフィードバック制御するとともに、第3圧力計52の測定値を基に、その値が目標圧力に近づくようにオリフィス54をフィードバック制御する。
すなわち、本実施の形態では、排気圧と給気圧とをバランスさせつつ溶解部407bの内部の窒素ガス圧力を所定の値に保つことにより、処理液の窒素ガス溶解濃度が目標濃度に調整される。処理槽100における基板処理時には、このようにして調節された処理液が供給される。
また、この実施の形態の基板処理装置400によれば、溶解部407bへの窒素ガスの供給圧と排気圧の両方を制御することにより、窒素ガス供給源からの窒素ガス供給量は従前のままで、溶解部407bに大気圧より高い圧力の窒素ガスの供給を実現でき、従来、大気圧下では製造困難であった常温での飽和溶解度15ppmを越え、20ppm程度までの高濃度の窒素ガス溶解水も製造できるとともに、溶解部407bの窒素ガス圧を陰圧にもすることができるので、より低濃度の窒素ガス溶解水をも製造できる。すなわち、製造可能な窒素ガス溶解水の濃度レンジが広く、しかも低濃度から高濃度までの窒素ガス溶解水を安定して製造可能である。
さらに、この実施の形態の基板処理装置400によれば、オリフィス54、第2レギュレータ55はミストトラップ53より真空ポンプ20側に設けてあるので、オリフィス54、第2レギュレータ55に至る水蒸気量を抑えて、水蒸気による流量調節機能の悪化を抑え、処理液の窒素ガス溶解濃度制御への悪影響を抑えることができる。
<第4の実施の形態の変形例>
以上、本発明の第4の実施の形態について説明したが、本発明の基板処理装置および不活性ガス濃度制御方法はこれに限られない。
例えば、この実施の形態では目標濃度に対応する目標圧力を関数により求めるものとしたが、窒素ガスの圧力と窒素ガスの処理液への溶解濃度との関係を表す圧濃度変換テーブルを制御部16のROM等に記憶しておき、その変換テーブルを用いて目標濃度から目標圧力を求めるものとしてもよい。
また、第4の実施の形態では、窒素ガスの圧力の制御を第3圧力計52の圧力測定結果を基準に行うものとしたが、濃度計8による処理液における窒素ガスの濃度測定結果を基準に窒素ガスの圧力制御を行うものとしてもよい。この場合、装置構成としては第4の実施の形態とほぼ同様であるが、第3圧力計52のみ不要となる。以下、具体的な制御方法について説明する。
まず、第4の実施の形態と同様にオペレータが目標濃度を入力設定し、処理開始を指示する。
次に、設定された目標濃度の信号を受けた制御部16が目標圧力を求める。その変換の際に用いる窒素ガスの圧力と窒素の処理液への溶解濃度との関係は、第3の実施の形態と同様に式6の一次関数でも、上記圧濃度変換テーブルでもよい。
次に、制御部16は第3の実施の形態と同様に、目標圧力を基に、溶解部407bにおける目標給気圧を求める。
処理槽100において所定の基板処理が行われている間、常時、第2圧力計44の測定値を基に、その値が目標給気圧に近づくように第1レギュレータ41をフィードバック制御するとともに、濃度計8の濃度測定値を基に、それに対応する排気圧を求め、その値が目標圧力に近づくようにオリフィス54をフィードバック制御する。その際、濃度測定値から、それに対応する排気圧を求めるには上記窒素ガスの圧力と窒素の処理液への溶解濃度との関係を用いる。なお、第1レギュレータ41およびオリフィス54の制御そのものは第3の実施の形態と同様である。すなわち、オリフィス54の制御の基準となる測定値が、圧力計の測定値ではなく、濃度計8の測定値であることが異なるのみである。
また、第4の実施の形態では溶解部407bをその長手方向が鉛直方向となるように縦置きするものとしたが、その長手方向がほぼ水平方向となるように横置きしてもよい。その場合には給気口74も排気口75も鉛直方向に対して真下を向くように設置する。その場合にも処理液の流れる方向と窒素ガスの流れる方向は逆向きとなるように設置する。
さらに、第4の実施の形態においては、窒素ガスの溶解濃度の制御において、排気口75からの排気圧が目標圧力と等しくなるように制御するものとしたが、溶解部407bの本体部71と溶解膜76aとの間の気体の流通空間内に別途、圧力計を設けて、溶解部の気相内の圧力が目標圧力と一致するように制御する等、圧力制御の基準となる圧力の測定位置をガス経路内のその他の位置としてもよい。
<第5の実施の形態>
第1ないし第4の実施の形態は、調整部において窒素ガスの溶解および脱気を同時にあるいは直列に行う態様であったが、それぞれを並列して行う態様について、第5の実施の形態として説明する。
図11は、第5の実施の形態に係る調整部501の構成を示す模式図である。調整部501の各部の構成要素の多くも、上述の実施の形態に係る調整部1と共通しており、それらの構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。調整部501は、循環路120から供給経路3を経て供給される処理液の窒素ガス濃度を所定の濃度に調整し、再び処理槽100へと供給するためのものである。
調整部501は、処理液(第1供給液)に窒素ガスを溶解させる溶解部504と、処理液(第2供給液)から窒素ガスを脱気させる脱気部505と、溶解部504を経た処理液の窒素ガス濃度を測定する第1窒素濃度計506と、脱気部505を経た処理液の窒素ガス濃度を測定する第2窒素濃度計507とを主として備えている。また、調整部501においては、供給経路3を、溶解部504を経由する第1供給経路3aと脱気部505を経由する第2供給経路3bとの2系統にいったん分岐し、その後再び合流するように、配管が接続されている。
溶解部504および脱気部505は、それぞれ、第2の実施の形態に係る溶解部207bおよび脱気部207aと同一の機構的構成を有しており、気体透過性および液体不透過性を有する中空糸分離膜を介して、処理液への窒素ガスの溶解および処理液からの窒素ガスの脱気を行うことにより、処理液の窒素ガス濃度を変化させるためのものである。
溶解部504に対しては、工場のユーティリティー等として備わる窒素ガス供給源508から、窒素ガス供給経路509を通じて窒素ガスが供給される。窒素ガス供給経路509上には、供給される窒素ガスの圧力を測定する第1ガス圧力計510と、その流量を測定する窒素ガス流量計511と、窒素ガスの供給流量を調整可能な第1ガスバルブ512とが配置されている。
一方、調整部501には、脱気部505において窒素ガスを脱気する目的のために真空排気可能な真空ポンプ513が備わっており、脱気部505から真空ポンプ513への窒素ガス脱気経路514上には、真空ポンプ513によって得られる圧力、すなわち真空度を測定する第2ガス圧力計515と、真空度を調整可能な第2ガスバルブ516とが配置されている。
第1ガスバルブ512の開閉度を調整することにより、窒素ガス流量が調整でき、第1供給液への不活性ガスの溶解速度を調整することが可能となる。また、第2ガスバルブ516の開閉度を調整することにより、真空度が調整でき、第2供給液からの不活性ガスの脱気速度とを調整することが可能となる。
第1窒素濃度計506および第2窒素濃度計507は、いずれも、第1の実施の形態に係る第1窒素濃度計6あるいは第2窒素濃度計8同一の構成及び機能を有しており、前者は第1供給経路3aおよび第2供給経路3b上に配置され、一定時間ごとに窒素濃度を測定するためのものである。
また、調整部501は、第1供給経路3a上の第1窒素濃度計506よりも下流側に、第1供給経路3aにおける処理液の水圧を測定するための第1水圧計517と、その流量を測定するための第1処理液流量計518と、流量を調整するための第1処理液バルブ519とを備えている。さらには、第2供給経路3b上の第2窒素濃度計507よりも下流側に、第2供給経路3bにおける処理液の水圧を測定するための第2水圧計520と、その流量を測定するための第2処理液流量計521と、流量を調整するための第2処理液バルブ522とを備えている。なお、第1供給経路3aと第2供給経路3bとは、第1処理液バルブ519および第2処理液バルブ522を経た後に再び合流し、一の供給経路3となって循環路120に接続される。
さらに、調整部501は、処理液の窒素ガス濃度を目標濃度に保つために、所定の制御を行う制御部523を備えている。制御部523は、第1の実施の形態に係る制御部16と同様の構成を有している。所定のプログラムが読み込まれ、実行されることにより、制御部523が、第1窒素濃度計506、第2窒素濃度計507、第1処理液流量計518、第2処理液流量計521などで得られる測定値に基づいて、第1処理液バルブ519および第2処理液バルブ522を開閉を制御する。これにより、目標とする窒素ガス濃度を有する処理液が得られ、処理槽100へと供されることとなる。
<窒素ガス濃度の制御>
次に、調整部501における処理液の窒素ガス濃度の制御について説明する。本実施の形態においては、循環路120を経て供給される、窒素ガス濃度が調整されていない処理液を2系統に分岐して、一方に窒素ガスを溶解させてより高い窒素ガス濃度を有する処理液(高濃度処理液)を生成し、他方では逆に窒素ガスを脱気してより低い窒素ガス濃度を有する処理液(低濃度処理液)を生成し、これらを所定量ずつ混合することで、所定の窒素ガス濃度を有する処理液を得ることとなっている。
そのために、本実施の形態では、溶解部504で窒素ガス溶解を施された高濃度処理液の窒素ガス濃度を第1窒素濃度計506により、脱気部505で窒素ガス脱気を施された低濃度処理液を第2窒素濃度計507によりそれぞれ逐次測定し、それらの測定の結果に基づいて、制御部523が、所定の窒素ガス濃度の処理液を得るために必要な高濃度処理液および低濃度処理液の流量を制御する。
具体的には、第1供給経路3a上に備わる第1処理液バルブ519と、第2供給経路3b上に備わる第2処理液バルブ522の開閉を調整することによって、高濃度処理液および低濃度処理液の流量が制御される。いま、供給経路3を経て供給される処理液の総流量をV、そのうち、第1供給経路3aへと分岐供給される処理液の流量である第1流量をX1、第2供給経路3bへと分岐供給される処理液の流量である第2流量をX2、第1窒素濃度計6における窒素ガス濃度の測定値である第1測定濃度をC1、第2窒素濃度計507における窒素ガス濃度の測定値である記第2測定濃度をC2、処理槽100に対し供給する処理液の窒素ガス濃度の目標値をCとすると、制御部523は、これらの値の間に、
C1・X1+C2・X2=C・V (式7)
かつ、
X1+X2=V (式8)
が近似的に成り立つように、第1処理液バルブ519と、第2処理液バルブ522とを制御すればよいことになる。
ここで、総流量Vおよび目標濃度Cは、あらかじめ一定値として設定され、第1測定濃度C1および第2測定濃度C2は、一定時間ごとに測定がなされるので、いずれも既知の値として得られる。よって、窒素ガス濃度を測定する度に、式1および式2を満たす第1流量X1および第2流量X2が定まるので、制御部23は、これらの第1流量X1および第2流量X2が得られるように、第1処理液バルブ519および第2処理液バルブ522の開閉を調整し、所定の窒素ガス濃度の処理液の供給を実現する。万一、いずれか一方の流量が何らかの要因で固定される場合であっても、式7により、もう一方の流量を一義的に定めることができる。
なお、循環路120を経て供給される未調整の処理液の窒素ガス濃度には、処理液供給源2に起因する要員により変動があるが、目標濃度Cが必ず第1測定濃度C1と第2測定濃度C2の間にあるように、溶解部504においては目標濃度Cよりも十分高いとみなせる窒素ガス濃度を有する高濃度処理液を生成し、脱気部5においては目標濃度Cよりも十分小さい窒素ガス濃度を有する低純度処理液を生成することで、そうした変動の影響はキャンセルされ、さらには必ず式7および式8を満たす第1流量X1および第2流量X2が得られることとなる。また、溶解あるいは脱気後の窒素ガス濃度に基づいて、混合すべき流量が定まるので、溶解部504および脱気部505における溶解および脱気を逐次制御せずとも、所定の窒素ガス濃度を有する処理液を得ることができる。
また、処理槽100における処理対象の変更などによって、目標濃度Cが変更された場合であっても、式7および式8を満たすことにより、速やかに新たな条件における第1流量X1および第2流量X2が得られるので、速やかに高濃度処理液および低濃度処理液の混合量を変更することが可能である。
以上、説明したように、本実施の形態に係る調整部501は、所定の値に窒素ガス濃度が保たれた処理液を、安定して処理槽100へと供給することができる。
<変形例>
上記の各実施の形態は、本発明に係る基板処理装置1000の調整部Aの種々の態様を説明するものであったが、循環供給されている処理液の窒素ガス濃度を調整する態様は、これらに限られるものではない。図12は、基板処理装置1000とは異なる態様にて、窒素ガス濃度の調整を実現する基板処理装置2000の概略構成を示す模式図である。ただし、基板処理装置2000の構成の構成の一部は、基板処理装置1000の構成と共通するものであるので、同一の作用を奏する構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
基板処理装置2000は、循環路120に調整部Aを有していない代わりに、処理液の窒素ガス濃度を調整するための専用の循環路140を有している点で、基板処理装置1000と相違する。循環路140は、外槽110と処理槽100とに連通接続され、外槽110に溢れ出た処理液を再び処理槽100に戻す作用を奏する。この循環路140の途中には、上流側から下流側へわたって、循環路140に処理液Lを循環させるための循環ポンプ141と、処理液Lの窒素ガス濃度を調整する調整部Bとが設けられている。また、処理槽100の底部には、循環路140を経た処理液を処理槽100へと供給する2本の処理液供給ノズル150が互いに平行に配置されている。
そして、係る構成を有する基板処理装置2000の調整部Bに、上述の第1ないし第5の実施の形態に係る調整部1、201、301、401、および501をそれぞれ適用することによっても、本発明の目的を達成することができる。係る場合、処理液の供給と、窒素ガス濃度の調整を独立して行うことができる。また、窒素ガス濃度の調整を行う必要がある場合に限って、循環路140を用いた処理液の循環を行うこともできる。
上記各実施の形態では処理液に溶解させる不活性ガスとして窒素ガスを用いたが、キセノン(Xe)などの希ガス、炭酸ガス、メタンガスなどあらゆるガス種に対しても適用可能であり、また、処理液としては、フッ酸水溶液やその他の処理液に対しても適用可能である。
基板処理装置1000の概略構成を示す模式図である。 第1の実施の形態に係る調整部1の構成を示す模式図である。 第1窒素濃度計6および第2窒素濃度計8の測定原理を概念的に示すための図である。 濃度可変部7の構成を模式的に示す図である。 第1測定値C1、第2測定値C2、および目標値Ctの関係と、それに応じてなされるべき制御について説明するための図である。 第2の実施の形態に係る調整部201の構成を示す模式図である。 脱気部207aと溶解部207bとを同時に機能させる制御について例示する図である。 第3の実施の形態に係る調整部301の構成を示す模式図である。 第4の実施の形態に係る調整部401の構成を示す模式図である。 溶解部407bの概略構成と、それに接続された各部の配置を示す図である。 第5の実施の形態に係る調整部501の構成を示す模式図である。 基板処理装置2000の概略構成を示す模式図である。
符号の説明
1、201、301、401、501 調整部
105 ウエハガイド
100 処理槽
110 外槽
110a 排出口
120、140 循環路
121、141 循環ポンプ
122 ヒータ
123 循環フィルタ
124 ミキシングバルブ
130、150 処理液供給ノズル
1000、2000 基板処理装置
A、B 調整部

Claims (15)

  1. 処理槽からオーバーフローした処理液を所定の送液手段によって前記処理槽に循環供給する循環を備え、前記処理槽内に基板を浸漬して基板に所定の処理を行う基板処理装置であって、
    前記循環路に設けられ、不活性ガス濃度が調整されていない処理液の不活性ガス濃度を測定して第1測定濃度を得る第1測定手段と、
    前記循環路に設けられ、処理液に対して不活性ガスを溶解させる溶解手段と、処理液から不活性ガスを脱気させる脱気手段と、を有し、前記第1測定手段により不活性ガス濃度を測定された処理液の不活性ガス濃度を変化させる濃度可変手段と、
    前記循環路に設けられ、前記濃度可変手段により不活性ガス濃度を変化させられた処理液の不活性ガス濃度を測定して第2測定濃度を得る第2測定手段と、
    前記第1測定濃度と前記第2測定濃度とに基づいて、処理液の不活性ガス濃度を変化させて、処理液の不活性ガス濃度を所定の目標値になるように前記濃度可変手段を制御する制御手段と、
    前記溶解手段へ供給される不活性ガスの流量を調整する第1流量調整手段と、
    前記脱気手段から脱気される不活性ガスの流量を調整する第2流量調整手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記第1測定濃度と所定の目標値との差および前記第2測定濃度と前記所定の目標値との差に基づいて前記第1流量調整手段と前記第2流量調整手段とを制御することにより、前記濃度可変手段に処理液の不活性ガス濃度を変化させることを特徴とする基板処理装置。
  2. 処理槽からオーバーフローした処理液を所定の送液手段によって前記処理槽に循環供給する循環路を備え、前記処理槽内に基板を浸漬して基板に所定の処理を行う基板処理装置であって、
    前記循環路中の処理液に不活性ガスが溶解可能なガス溶解部を有し、前記不活性ガスの通過経路となるガス経路と、
    前記ガス経路中の前記不活性ガスの圧力を変更可能なガス圧可変手段であって、
    前記ガス経路のうちの前記ガス溶解部より上流側における圧力を変更可能な上流圧可変手段と、
    前記ガス経路のうちの前記ガス溶解部より下流側における圧力を変更可能な下流圧可変手段と、を備えるガス圧可変手段と、
    前記ガス圧可変手段を制御することにより処理液の不活性ガス濃度を調整する濃度制御手段と、
    を備え、
    前記濃度制御手段は、前記不活性ガスの圧力が、当該圧力と処理液における不活性ガス濃度との所定の相関関係から定まる目標圧力となるように、前記上流圧可変手段および前記下流圧可変手段を個別に制御して不活性ガスの圧力を制御することを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項2に記載の基板処理装置であって、
    前記ガス経路において、不活性ガスの圧力を測定するガス圧測定手段をさらに備え、
    前記濃度制御手段が、前記ガス圧測定手段における測定結果に基づいて前記ガス圧可変手段を制御することを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項3に記載の基板処理装置であって、
    前記ガス圧測定手段が、前記ガス経路のうちの前記ガス溶解部より下流側における圧力を測定する下流圧測定手段を備え、
    前記濃度制御手段が、前記下流圧測定手段による圧力の測定結果に基づいて前記ガス圧可変手段を制御することを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項2に記載の基板処理装置であって、
    前記処理液供給路のうちの前記ガス溶解部より下流側における処理液の不活性ガス濃度を測定する濃度測定手段をさらに備え、
    前記濃度制御手段が、前記濃度測定手段における測定結果に基づいて前記ガス圧可変手段を制御することを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記上流圧可変手段が、前記ガス経路のうちの前記ガス溶解部より上流側における流量を変更可能な上流流量可変手段であり、
    前記下流圧可変手段が、前記ガス経路のうちの前記ガス溶解部より下流側における流量を変更可能な下流流量可変手段であり、
    前記濃度制御手段が、前記上流流量可変手段および前記下流流量可変手段を個別に制御して不活性ガスの流量を調整することにより不活性ガスの圧力を制御することを特徴とする基板処理装置。
  7. 処理槽からオーバーフローした処理液を所定の送液手段によって前記処理槽に循環供給する循環路を備え、前記処理槽内に基板を浸漬して基板に所定の処理を行う基板処理装置であって、
    前記循環路中の処理液から不活性ガス濃度の異なる第1および第2処理液を生成し、前記第1および第2処理液を混合して前記処理槽へ供給する処理液供給手段、
    を備え、
    前記処理液供給手段は、
    前記循環路から分岐した第1の供給経路を流れる第1の供給液に対し不活性ガスを溶解させて前記第1処理液を得る溶解手段と、
    前記循環路から分岐した第2の供給経路を流れる第2の供給液に対し不活性ガスを脱気させて前記第2処理液を得る脱気手段と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  8. 請求項7に記載の基板処理装置であって、
    前記処理液供給手段は、
    前記第1処理液の流量である第1流量を調整する第1処理液流量調整手段と、
    前記第2処理液の流量である第2流量を調整する第2処理液流量調整手段と、
    前記第1および第2処理液流量調整手段を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  9. 請求項8に記載の基板処理装置であって、
    前記第1処理液中の不活性ガス濃度を測定する第1濃度測定手段と、
    前記第2処理液中の不活性ガス濃度を測定する第2濃度測定手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記第1濃度測定手段における不活性ガス濃度の測定値である第1測定濃度と、前記第2濃度測定手段における不活性ガス濃度の測定値である第2測定濃度とに基づいて前記第1流量と前記第2流量とを制御することを特徴とする基板処理装置。
  10. 請求項9に記載の基板処理装置であって、
    前記第1測定濃度をC1、前記第2測定濃度をC2、前記第1流量をX1、前記第2流量をX2、混合により得られる処理液中の不活性ガス濃度の目標値をC、混合後の処理液の総流量をVとするとき、前記処理液流量制御手段における制御が、
    Cl・X1+C2・X2=C・V
    なる関係を近似的に満たすように行われることを特徴とする基板処理装置。
  11. 請求項10に記載の基板処理装置であって、
    前記第1処理液と前記第2処理液とが、
    X1+X2=V
    なる関係を満たすように供給されることを特徴とする基板処理装置。
  12. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記循環の前記第1測定手段よりも上流側に、前記処理槽に新親に処理液を混合する混合手段を備えることを特徴とする基板処理装置。
  13. 請求項2ないし請求項6のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記循環路の前記ガス溶解部よりも上流側に、前記処理槽に新規に処理液を混合する混合手段を備えることを特徴とする基板処理装置。
  14. 請求項7ないし請求項11のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記循環路の前記処理液供給手段よりも上流側に、前記処理槽に新規に処理液を混合する混合手段を備えることを特徴とする基板処理装置。
  15. 請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記循環が、前記処理槽に新規に処理液を供給する供給経路とは別に設けられることを特徴とする基板処理装置。
JP2003410182A 2003-12-09 2003-12-09 基板処理装置 Expired - Fee Related JP4368188B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003410182A JP4368188B2 (ja) 2003-12-09 2003-12-09 基板処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003410182A JP4368188B2 (ja) 2003-12-09 2003-12-09 基板処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005175058A JP2005175058A (ja) 2005-06-30
JP4368188B2 true JP4368188B2 (ja) 2009-11-18

Family

ID=34731332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003410182A Expired - Fee Related JP4368188B2 (ja) 2003-12-09 2003-12-09 基板処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4368188B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11881417B2 (en) 2017-01-18 2024-01-23 SCREEN Holdings Co., Ltd. Substrate processing apparatus and substrate processing method

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4872613B2 (ja) * 2006-11-13 2012-02-08 栗田工業株式会社 ガス溶解洗浄水の製造装置及び製造方法
JP5337541B2 (ja) * 2009-03-12 2013-11-06 東京エレクトロン株式会社 処理液供給機構、処理液供給方法、液処理装置、および記憶媒体
CN107665839B (zh) * 2016-07-29 2021-08-10 芝浦机械电子装置股份有限公司 处理液生成装置和使用该处理液生成装置的基板处理装置
WO2020145002A1 (ja) * 2019-01-10 2020-07-16 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置、および基板処理方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11881417B2 (en) 2017-01-18 2024-01-23 SCREEN Holdings Co., Ltd. Substrate processing apparatus and substrate processing method

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005175058A (ja) 2005-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4319445B2 (ja) 基板処理装置
CN110197803B (zh) 基板液处理装置和基板液处理方法
KR100567116B1 (ko) 연속용해장치, 연속용해방법 및 기체 용해수 공급장치
KR102280026B1 (ko) 혼합 가스 공급 장치
KR101751626B1 (ko) 유량 조정 기구, 희석 약액 공급 기구, 액처리 장치 및 그 운용 방법
JP2016193438A (ja) 液体から溶解ガスを選択的に除去するためのシステム
WO2010113863A1 (ja) ガス溶解水供給装置及びガス溶解水の製造方法
JP4368188B2 (ja) 基板処理装置
KR100519843B1 (ko) 불소가스 발생장치
KR102642990B1 (ko) 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법
JP4472234B2 (ja) 基板処理装置および不活性ガス濃度制御方法
TW202220746A (zh) 氣體溶解液供給裝置
JP2011218246A (ja) 濾過膜評価装置および濾過膜評価方法
JP5999222B2 (ja) ガス溶解水供給装置及びガス溶解水の製造方法
EP3760579A1 (en) Ozone generating apparatus and ozone generating method
JP4470101B2 (ja) 窒素溶解超純水の製造方法
JPH1177021A (ja) 水素含有超純水の供給装置
CN113813619A (zh) 水蒸气产生装置和方法
JP5198426B2 (ja) 洗浄装置及びオゾン水生成装置
KR102369174B1 (ko) 이산화탄소를 이용한 탈이온수의 비저항을 제어하는 장치
KR102369177B1 (ko) 탈이온수의 비저항을 제어하는 장치
JP2018142740A (ja) 基板液処理装置及び基板液処理方法
JP5741056B2 (ja) ガス溶解水の製造装置
JP2011083754A (ja) ガス溶解水製造装置及び製造方法
CN115116897A (zh) 基板处理装置以及基板处理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080624

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080821

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090120

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090721

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090825

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090825

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4368188

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120904

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120904

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120904

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130904

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees