JP4367732B2 - 繊維製品の加工処理装置 - Google Patents

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Description

【発明の属する技術分野】
【0001】
この発明は、糸や織物、靴下、ジーパンやブラウスなどの繊維製品の精練加工、リラックス加工、減量加工、染色加工、及びこれらの付帯加工を簡易に行うことが可能な繊維製品の加工処理装置に関する。
【従来の技術】
【0002】
従来、糸や織物、靴下、ジーパンやブラウスなどの繊維製品は、大量に製造することにより、より安く、より早く、より安定した製品を市場に供給するために、大型の繊維製品処理装置の開発が進められてきた。また、多品種小生産化が進む近年においても、数十枚以上の単位で加工できる、いわゆるバッチ式の繊維製品処理装置が主流である。繊維製品の企画を行う場合、従来は、製造者の立場に立った大量生産型の商品企画・販売がなされ、安定して大量に繊維製品が製造されていた。しかし、多様化した社会には、このような製造販売は次第に受け入れにくくなり、消費者が要求しているものをいち早く、要求している量供給する必要性が生じてきた。そのためには、糸、織編物、ブラウス等で実際に製品を作り、客先にプレゼンテーションを行わなくてはならず、このため、100m程度の糸、1〜2mの織物や1〜2枚の製品を加工できる小型の繊維製品処理装置の開発が望まれていた。
【0003】
しかし、従来の大型の繊維製品処理装置では、大量に試作品を製造するか、同じような加工条件のあるときを持って、そのとき一緒に数mや1〜2枚の製品を行っていたために、試作品のコストが高くついたり、試作品を製造するために時間がかっていた。また、糸や織物、編み物では糸や織り方等の原因で減量加工後や染色加工後に、その欠点が発現してくることがあり、加工後、再度、糸の準備からやり直すという、多大の加工ロスが発生している。そこで、1〜2mの織編物で量産で行われると同様の加工ができれば、事前に不良品が発見できるため、小型でありながら大型の繊維製品処理装置のような加工のできる繊維製品処理装置が望まれていた。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来より小型の繊維製品処理装置の開発がいくつか試みられいる。例えば、装置の加熱や冷却手段は、処理層の中に直接、蒸気を吹き込むものや水を流し込む方式のものがある。しかし、このような条件で加工を行うと、加工中の処理槽内の温度が部分的に急激に変化したり、浴比が変化するために、加工の安定性が図れなくなる問題を有する。このような問題は、そのときだけの加工であれば問題も少ないが、プレゼンテーション後等に、同じ品質(色、風合いなど)のものを再度製造することは困難であった。また、大型の繊維製品処理装置のように処理槽内の温度調整のため装置外に熱交換装置を設けることも考えられる。しかし、これでは装置が大きくなるいう問題を発生する。さらに、加工処理する繊維製品には、綿、絹、アクリルなどの材質の種類の他、糸や靴下や反物などのように加工処理する形状や大きさ等異なる種々のものがあることから、これらの種類に対応した加工精度の高い製品に加工処理する必要があるが、従来のものは特定種類のものしか加工できないという問題を有していた。
【0005】
なお、ドラム式の乾燥機や洗濯機が普及しつつある。しかし、これらの乾燥機や洗濯機は、完成品である衣類の乾燥や洗浄が目的であり、高圧下で処理するもではない。また、ドラム式の乾燥機では、温風発生器を介して処理室に送風し、ドラム式の洗濯機では、ホースを介して水槽に接続される外付けのものもあるが、熱交換器は、通常備え付けられていない。
【0006】
そこで、本発明の目的の一つは、水に薬剤等が混合された処理液の量を大幅に少なくすることができるとともに、処理液の熱交換率の高い小型の繊維製品の加工処理装置を提供することにある。また、本発明の目的の一つは、一台の装置で多品種の繊維製品を加工処理することが可能な繊維製品の加工処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1記載の繊維製品の加工処理装置は、所定の載置台に取り付けられ水に薬剤等が混合された処理液が供給される横円筒状の水槽と、水槽の前方を密閉する円盤状の扉と、水槽に内蔵され繊維製品を回転させる第1の回転手段と、第1の回転手段の後方側が着脱自在に取り付けられるシャフトと、シャフトを駆動させる駆動手段と、水槽の内周において周方向の全周に亘って沿うように区画され、水槽外周の所定箇所に設けられた出入り口から蒸気や冷却水などの加熱冷却媒体を出し入れさせる熱交換器とを備えることを特徴とする。
【0008】
この請求項1記載の発明によれば、横円筒状の水槽内に繊維製品を入れて円盤状の扉を閉めて密封させて、水に薬剤等が混合された処理液を供給して横円筒状の底部に一定量貯蔵させる。そして、駆動手段を介して第1の回転手段を回転させると、繊維製品に水に薬剤等が混合された処理液が浸されるが、回転により何度も繰り返浸されるので、繊維製品全体に精練加工や染色加工等の加工処理が行われることになる。
【0009】
そして、この発明によれば、熱交換器は水槽の内周において周方向の全周に亘って沿うように区画されているので、水槽内に蒸気や冷却水などの加熱冷却媒体が流し込まれるようなことがない。また、第1の回転手段はシャフトに着脱自在に取り付けられるので、上記シャフトから第1の回転手段を外した後、円盤状の扉を開放して取り出すことにより、第1の回転手段を交換することができる。
【0010】
本発明の請求項2記載の繊維製品の加工処理装置は、請求項1記載の発明を前提として、前記第1の回転手段は、外周に多数のパンチング孔を有する横円筒状の回転ドラムであり、この回転ドラムの後方側が前記シャフトに着脱自在に取り付けられることを特徴とする。
【0011】
この請求項2記載の発明によれば、横円筒状の水槽内に水に薬剤等が混合された処理液を供給して横円筒状の底部に一定量貯蔵させると、処理液は、第1の回転手段である回転ドラムの多数のパンチング孔を介して回転ドラム内に侵入する。そこで、駆動手段を介して回転ドラムを回転させると、繊維製品に水に薬剤等が混合された処理液が浸されるが、回転により何度も繰り返えし浸されるので、繊維製品全体に精練加工や染色加工等の処理が行われることになる。
【0012】
本発明の請求項3記載の繊維製品の加工処理装置は、請求項1記載の発明を前提として、前記第1の回転手段の回転により連動して回転する第2の回転手段を備え、上記第1の回転手段に取り付けられた第1のギヤと第2の回転手段に取り付けられた第2のギヤとが、互いのギヤの歯合により連動することで第2の回転手段が回転し、上記第1の回転手段と第2の回転手段を介して繊維製品が円環状に巻き回されることを特徴とする。
【0013】
この請求項3記載の発明によれば、長尺状の繊維製品を加工処理するような場合は、この長尺状の繊維製品の両端部を結んで円環状にして、第2の回転手段に長尺状の繊維製品を引っかける。そして、駆動手段を介して回転させると、第1の回転手段の回転に連動して第2の回転手段が回転するが、これにより、上記円環状の繊維製品が水槽内に広げられてむらのない加工処理が行われることになる。
【0014】
本発明の請求項4記載の繊維製品の加工処理装置は、請求項3記載の発明を前提として、前記第1の回転手段は、内部に水に薬剤等が混合された処理液が供給される内部空間と、この供給された水に薬剤等が混合された処理液を外部に噴射する多数の噴射孔を有することを特徴とする。
【0015】
この請求項4記載の発明によれば、水に薬剤等が混合された処理液は、繊維製品を回転させる第1の回転手段の外側からのみならず、多数の噴射孔を介して第1の回転手段の中心方向である内部空間から外部に吹きかけるような加工処理が行われることになる。
【0016】
本発明の請求項5記載の繊維製品の加工処理装置は、前記請求項3記載の発明を前提として、前記第1の回転手段に、繊維製品を外周に巻き付けるとともに水に薬剤等が混合された処理液を通過させる多数の通気孔を有するリール部材が着脱自在に取り付けられることを特徴とする。
【0017】
この請求項5記載の発明によれば、糸等の繊維製品を染色加工するような場合は、リール部材の外周に繊維製品を巻き付けた後、リール部材を第1の回転手段に取り付けると、水に薬剤等が混合された処理液は、第1の回転手段と第2の回転手段の外側からのみならず、多数の通気孔を介して第1の回転手段の中心方向からも吹きかけるような加工処理が行われることになる。
【0018】
本発明の請求項6記載の繊維製品の加工処理装置は、請求項4記載の発明を前提として、前記第1の回転手段に、水に薬剤等が混合された処理液を撹拌する撹拌部材が複数の取り付けられるとともに、各撹拌部材に水に薬剤等が混合された処理液を汲み上げるバケットが取り付けられることを特徴とする。
【0019】
この請求項6記載の発明によれば、第1の回転手段に撹拌部材が取り付けられることから、水槽内の水に薬剤等が混合された処理液が撹拌されることとなる。また、撹拌部材が回転すると、バケットが水に薬剤等が混合された処理液を汲み上げるので、横筒状の底部に供給された処理液をかき回すようになる。
【0020】
本発明の請求項7記載の繊維製品の加工処理装置は、請求項1記載の発明を前提として、前記回転ドラムの内周に繊維製品を引っかける係止用リブが着脱自在に取り付けられることを特徴とする。
【0021】
この請求項7記載の発明によれば、第1の回転手段である回転ドラムを回転させると、繊維製品が係止用リブに引っかけられて、ある程度の高さまで回転させた後、繊維製品が底部に落下するという動きを繰り返すこととなり、繊維製品が水槽内に大きく移動させて染色加工等の加工効率を向上させることができる。
【0022】
本発明の請求項8記載の繊維製品の加工処理装置は、請求項2記載の発明を前提として、前記巻架部材は、前記回転ドラムに、その内部を仕切る多数の孔を有する格子状部材が着脱自在に取り付けられることを特徴とする。
【0023】
この請求項8記載の発明によれば、織物や靴下など種類の異なる繊維製品を加工処理するときに、回転ドラムの内部を着脱自在な多数の孔を有する格子状部材により仕切られるので、種類の異なる繊維製品が互いに絡むことなく、損傷させるようなこともない。
【0024】
本発明の請求項9記載の繊維製品の加工処理装置は、請求項1記載の発明を前提として、前記所定の載置台に前記水槽に接続される薬剤や染料等の処理液を貯蔵する貯蔵室が配設され、この貯蔵室の内部に多数の噴射孔が形成された噴射ノズルが配設されていることを特徴とする
【0025】
この請求項9記載の発明によれば、噴射ノズルの多数の噴射孔から水道水等を導入して噴射させることにより、貯蔵室に残留した薬剤や染料等の処理液を自動的に洗い流すことができる。
【0026】
本発明の請求項10記載の繊維製品の加工処理装置は、所定の載置台に取り付けられ水に薬剤等が混合された処理液が供給される横円筒状の水槽と、水槽の前方を密閉する円盤状の扉と、内部に水に薬剤等が混合された処理液を供給するとともにこの供給された処理液を外部に噴射する多数の噴射孔を有するパイプ状の部材と、パイプ状の部材に水に薬剤等が混合された処理液を供給する供給手段と、パイプ状の部材に着脱自在に取り付けられ、外周に繊維製品を巻き付けるとともに水に薬剤等が混合された処理液を通過させる通気孔を有するリール部材と、水槽の内周において周方向の全周に亘って沿うように区画され、水槽外周の所定箇所設けられた出入り口から蒸気や冷却水などの加熱冷却媒体を出し入れさせる熱交換器とを備えることを特徴とする。
【0027】
この請求項10記載の発明によれば、横円筒状の水槽内に繊維製品を入れて円盤状の扉を閉めて密封させて、水に薬剤等が混合された処理液を供給して横円筒状の底部に一定量貯蔵させる。そして、供給手段を介してパイプ状の部材に水に薬剤等が混合された処理液を供給すると、この処理液は、パイプ状の部材の通気孔から繊維製品に対して吹きかけるために、いわゆるビーム式の加工処理が可能となる。また、熱交換器は水槽の内周において周方向の全周に亘って沿うように区画されているので、水槽内に蒸気や冷却水などの加熱冷却媒体が流し込まれるようなことがない。
【発明の実施の形態】
【0028】
以下、本発明の一実施の形態の繊維製品の加工処理装置を図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態の繊維製品には、綿、絹、羊毛などの天然繊維、レーヨンなどの再生繊維、アセテートなどの半合成繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリルなどの合成繊維やこれらの混用品等が広く含まれる。また、これらの素材の他、加工対象品としての糸、織物、編物、不織布、その他の布地や、スラックス、ブラウス、ジーパン、靴下等も含まれる。さらに、本実施の形態の加工処理装置で行える加工処理としては、上記繊維製品の精練、リラックス、減量加工、染色加工、さらには、防炎加工、帯電防止加工、防菌加工、紫外線遮蔽加工、SR加工等やこれらの付帯加工が広く含まれる。
【0029】
(第1の実施の形態)
本実施の形態の繊維製品の加工処理装置は、図1乃至図4に示すように、載置台9と、円盤状の扉13を有する水槽2と、第1の回転手段7である回転ドラム7Aと、第1の回転手段7を回転させるシャフト6と、シャフト6を駆動させる駆動手段17と、蒸気や冷却水などの加熱冷却媒体を循環させる熱交換器11とを備えた装置1である。
【0030】
載置台9は、鋼鉄製のフレームにより組み立てられるものであり、中央にベース部材9aが配設されている。ベース部材9aの上方には、水槽2やシャフト6等を支持する支持部材3が複数立設されている。載置台9の上方側には、薬剤や染料を貯蔵する貯蔵室4が配設されている。本実施の形態の貯蔵室4は、薬剤を貯蔵する第1の貯蔵室4と、染料を貯蔵する第2の貯蔵室4を有する。これらの貯蔵室4は、各々断面が扇形状を呈し、この扇形状の芯部分の芯部材4aを中心にして外方に開放されるように構成されている。第1の貯蔵室4と第2の貯蔵室4とは、図4に示すように、配管を介してバルブVにより連結されるとともに、水槽2の後方側に設けられる注入口10aから水槽2内に注入されるようになっている。なお、上記注入口10aを二つ設けて、薬剤と染料を別々に注入するようにしても良い。
【0031】
各貯蔵室4の内部には噴射ノズル5が配設されいる。この噴射ノズル5は、図5に示すように、各貯蔵室4を洗浄するもので、内部空洞で多数の噴射孔5aが形成されている。また、第1の貯蔵室4と第2の貯蔵室4の上方には、水道水等を導入するホースを連結するための連結部4bが設けられる。この連結部4bには、熱交換器11に使用される蒸気や冷却水などの加熱冷却媒体T2が導入されるようにすることも実施に応じ任意である。したがって、貯蔵室4内を噴射ノズル5から噴射される水道水や加熱冷却媒体T2等でシャワー状に洗浄して、水槽2の排水口10cから外部に排出できる。
【0032】
水槽2は、その底部が支持部材3により固定支持されているステンレス製の横円筒状のものである。この横円筒状の水槽2は、後方側が後方壁2cで閉塞され前方側が開放されると共に、この前方側を開閉する円盤状の扉13が取り付けられる。この円盤状の扉13は、水槽2を密閉するもので、水槽2の外周に配設されるヒンジ連結部13aを介して片側から開閉する、いわゆる片開きハッチ構造となっている。水槽2の開口部近傍には、シール材2dが内嵌されており、円盤状の扉13を閉じると、この扉の周縁部が水槽2の開口部とシール材2dを介して狭圧されて、水槽2の水密性が確保される構造である。また、円盤状の扉13を閉じた後、その外周を円弧状の外周リング13bの両端部を締め付け手段13cにより締め付けると、水槽2の密閉性が確保される構造になっている。他方、水槽2の後方壁2cの中央には、シャフト6を通す穴が形成され、この穴の周囲にシャフト6を受ける軸受け14が配されている。また、後方壁2cの上方側には、水に薬剤等が混合された処理液T1が供給される注入口10aが形成されている。
【0033】
水槽2の前方側の上方には、装置1の内部の空気を交換する交換口10bが設けられ、前方側の下方には、供給兼排出口10cが設けられる。供給兼排出口10cは、水を供給するとともに、加工処理の後、水や薬液や染色剤等の処理液T1を排出する。また、水槽2の後方側の上方と下方には、加熱冷却媒体T2の出入り口10d,10eが各々設けられる。
【0034】
水槽2内には、第1の回転手段7である回転ドラム7Aが配設されている。この回転ドラム7Aは、繊維製品Sを収納して回転させるステンレス製の横円筒状のもので、外周に多数のパンチング孔7aが形成されている。また、回転ドラム7Aの後方は軸孔が形成されており、その外周にシャフト6を狭持するとともに内周にネジが切られた狭持部材16を介してシャフト6が嵌合されている。一方、シャフト6の先端部には、上記狭持部材16と螺合するネジ部材6aが設けられる。この狭持部材16はシャフト6を外周からボルト止めして狭持するようなものでも良く、その着脱手段は特に限定されるものではない。また、例えば、シャフト6を軸継手やかみあいクラッチにより切り離し可能なものとしても良い。回転ドラム7Aの回転速度や回転方向等は、駆動手段17により、加工内容や素材等に応じて可変調整可能であり、時計回り、反時計回り正逆回転等を調できる。また、高速に回転させることにより脱水の機能も発揮する。
【0035】
回転ドラム7Aの直径は、上記円盤状の扉13の直径よりも小さく形成されている。したがって、シャフト6から第1の回転手段7である回転ドラム7Aを取り外すと、水槽2の開口部から回転ドラム7Aの交換が可能になっている。また、回転ドラム7Aの前方には、円盤状の仕切り板7bがボルト止めされている。この仕切り板7bは、回転ドラム7Aに収納される繊維製品Sが前方の開口側に移動して飛び出すことを規制するもので、円盤状の中央に開口が形成されている。したがって、ネジ部材6aを取り外して、シャフト6の嵌合状態を解除したり、上記ボルト止めを外すと、シャフト6から回転ドラム7Aを仕切り板7bとともに取り外すことが可能に構成されている。
【0036】
水槽2の内側には、熱交換器11が配設されている。この熱交換器11は、水槽2の後方側の内周に沿うように形成された区画内に蒸気や冷却水などの加熱冷却媒体T2を出し入れさせる構成のものである。すなわち、水槽2の上方には、加熱冷却媒体T2の入り口10dが設けられる一方、水槽2の下方には、加熱冷却媒体T2の出口10eが設けられるので、蒸気や冷却水などの加熱冷却媒体T2を水槽2の内周に沿うように流すことが可能である。なお、ポンプ等を介して循環させ得る構成としても良い。
【0037】
本実施の形態の熱交換器11は、図6及び図7に示すように、水槽2の後方側に形成されている。すなわち、熱交換器11は、水槽2の内周全面に沿うように区画されるようにしても良いが、水槽2の交換口10bや処理液T1の供給兼排出口10cを形成する際、熱交換器11の槽(画成板11a)を貫通させる必要があり、その際の切削粉が熱交換器11の槽に侵入したり、開口周囲の溶接が複雑になる。また、後方側に設けることにより小型化が図られるとともに、処理液T1を供給兼排出口10cに集めて排出することも容易である。そして、水槽2に供給される薬液や染色剤等の処理液T1の量が少なくて済むために、後方側に設けられる熱交換器11による熱交換の効率も問題がない。すなわち、処理液T1の量が少ないので、加熱や冷却に要するエネルギーが少なくて済む。このような熱交換器11は、水槽2の内周全面に沿うように区画され、上記交換口10bや処理液の供給兼排出口10cを熱交換器11の槽(画成板11a)を貫通させて形成することは実施に応じ任意である。また、図12に示すように、上記画成板11aを傾斜させて設け、処理液T1を供給兼排出口10cに集めるようにすることも実施に応じ任意である。
【0038】
ここで、回転ドラム7Aの内周には、断面三角形状の係止用リブR1が取り付けられる。この係止用リブR1は、図8に示すように、外周からボルトBを介してボルト止め可能になっている。また、ボルトBの長さを調節することにより、係止用リブR1の突出量を調節でき、又、取り外しもできる。本実施の形態の係止用リブR1は、断面が三角形状のものであるが、この形状に限定されるものでなく、その形状は種々のものが使用可能である。この係止用リブR1が取り付けられた回転ドラム7Aを使用すると、ある程度の高さまで回転すると、繊維製品Sが落下するという動きを繰り返すこととなる。
【0039】
また、回転ドラム7Aには、多数の孔を有する格子状部材R2を取り付けることが可能である。本実施の形態の格子状部材R2は、図10(a)(b)に示すように、回転ドラム7A内を2室に区切る一枚の格子状部材R2と、4室に区切る2枚の格子状部材R2を十字状に交差させてなるものである。これらの格子状部材R2は、回転ドラム7Aのパンチング孔7aとボルトや紐により連結されている。このため、取り外すことも可能になっている。したがって、上記格子状部材R2により、回転ドラム7Aの内部を仕切ることにより、種類の異なる繊維製品Sが互いに絡むことなく、損傷させるようなこともない。
【0040】
次に、本実施の形態の繊維製品処理装置1を使用して、繊維製品Sを精練加工や染色加工等の加工処理する場合について説明する。ここでは、ポリエステルやアセテート等の合成繊維Sを染色加工する場合について説明する。
【0041】
まず、円盤状の扉13を開けて(図1)、回転ドラム7Aの内部に繊維製品Sを入れて、扉13を閉じると、シール部材2dを介して水密性が保たれる。また、外周リング13bを使用して密閉する(図2)。そして、供給兼排出口10cから数十リットルの水を水槽2内に供給するとともに、第1及び第2の貯蔵室4に貯蔵された薬剤や染色剤を水槽2に入れる。すなわち、処理液T1は、薬剤や染色剤が水により希釈された希釈液である。その量は、水槽2に満タンにせずとも約半分程度でもそれ以下でも良い(図9参照)。また、処理液T1は、熱交換器11により水槽2内の温度がある程度上昇した後に入れても良い。このように水や処理液T1を供給すると、回転ドラム7Aの多数のパンチング孔7aを介して回転ドラム7A内に侵入する。そこで、駆動手段17を介して回転ドラム7Aを回転させると、繊維製品Sに水に薬剤等が混合された処理液T1が浸されるが、回転により何度も繰り返えし浸されるので、繊維製品Sの全体に精練加工や染色加工が行われることになる。駆動手段17は、モータであり、ベルトを介してシャフト6を回転駆動させる。
【0042】
ここで、合成繊維や半合成繊維、特にポリエステルやアセテート等を染色加工する場合は、高温・高圧下で染色加工しないと、良好な染色加工が得られない。そこで、図7に示すように、水槽2内を密封した状態で、熱交換器11の上方の入り口10dから蒸気である加熱冷却媒体T2を円周状に流し下方の出口10eから排出させる(図中矢印方向)。すると、100°Cの場合には、水槽2内の圧力が序々に上がるとともに、処理液T1の液温が上昇して、ポリエステル等の合成繊維等を染色加工することが可能である。ポリエステルを例にすると一般的には約130°Cで染色加工することが可能である。ナイロンの場合は、一般的に約100°Cから染色加工が可能である。そして、熱交換器11は水槽2の内周に沿うように区画されているので、水槽2内に蒸気や冷却水などの加熱冷却媒体T2が流し込まれるようなことがない。すなわち、温度調節媒体T2が水に薬剤等が混合された処理液T1と混ざり合うことがなく、浴比(繊維製品Sの加工量と処理液T1の水量との比)を一定値に保つことができるので、加工処理の安定性を図ることができる。なお、温度調節媒体T2は、冷却の場合は、水が使用されるが、これら水や蒸気に限らず、乾燥空気や冷風等を循環させることも可能である。また、本発明によれば、シャフト6は第1の回転手段7の後方に軸着される、いわゆる片軸であり、熱交換器11は、水槽2と回転ドラム7Aとの間に配設される2槽構造となっているので、装置1の小型化が図られる。ちなみに、本実施の形態の水槽2の大きさは、直径が約400mmであり、奥行きが約330mmという小型のものである。
【0043】
ところで、染色加工は、薬剤や染色剤T1を種々交換して染色加工する。また、種類の異なる繊維製品Sには、染色の色合いを代える必要などが生じる。この場合、貯蔵室4に染料等の処理液T1が残留していると、所望の染色加工ができなくなる懸念がある。そこで、図5に示すように、貯蔵室4に内蔵されている噴射ノズル5から水道水等を噴射すると、貯蔵室4に残留した薬剤や染料等の処理液T1をシャワー状の洗い流すことができる。本実施の形態では、洗浄された水は、水槽2内に注入されて、処理液T1と混ぜ合わされて繊維製品Sの処理に使用されるが、洗浄された水だけを供給兼排水口10cから排出させることも可能である。
【0044】
また、織物、編物、不織布等の形状の種々異なる繊維製品Sを加工処理する場合、上記第1の回転手段7である回転ドラム7Aを有する繊維製品の加工処理装置1だけでは、多種多様な繊維製品Sに対応した適切な加工処理には限界がある。そこで、織物、編物、不織布等の繊維製品Sの場合には、上記回転ドラム7Aを交換して、上記各種の繊維製品Sに対応するものに交換することもできる。本実施の形態では、第1の回転手段7がシャフト6に着脱自在に取り付けられている。したがって、ネジ部材6aを狭持部材16から取り外し、上記シャフト6から回転ドラム7Aを外した後、円盤状の扉13を開放して取り出すことにより、回転ドラム7Aを交換することができる。なお、以下で説明する第2乃至第4の実施の形態は、上記のように第1の回転手段7を交換して使用する繊維製品の加工処理装置21,31,41である。
【0045】
(第2の実施の形態)
本実施の形態の繊維製品の加工処理装置は、図11及び図12に示すように、第1の回転手段7がシャフト6に嵌合される短寸の短寸部材7Bであり、この短寸部材7Bの回転により連動して回転する第2の回転手段25が備えられる装置21である。すなわち、第1の回転手段7である短寸部材7Bの外周には、第1のギヤG1が取り付けられている。また、水槽2の後方壁2bには固定板24を介して固定される外周軸22が配設されている。この外周軸22は、短寸部材7Bを回転させるシャフト6の位置とは位置をずらして設けられる。また、外周軸22は、ベアリングを介して取り付けられ、第2の回転手段25と第2のギヤG2とは、ボルト止めされている。したがって、外周軸22は固定されているが、第2の回転手段25は回転可能になっている。
【0046】
この第2の回転手段25は、断面が楕円形状の部材であり、外周に繊維製品Sを巻き回わして、水槽2の上方で変則的な回転させるものである。すなわち、円環状の繊維製品Sが第1の回転手段7Cと第2の回転手段25との間に巻き回される。なお、本実施の形態の第2の回転手段25は楕円形状であるが、繊維製品Sを外周に巻き回すことができれば、円形状等の他の形状でも良い。他方、短寸部材7Bの第1のギヤG1の外周には、断面が円弧状の規制部材27が設けられる。この規制部材27は、円環状の繊維製品Sが処理液T1に対して浮き上がることを規制するものであり、一端側が後方壁2cに連結されている。
【0047】
また、外周軸22には、上記第1のギヤG1と歯合する第2のギヤG2が取り付けられる。本実施の形態の短寸部材7Bと第2の回転手段25とは、第1のギヤG1と第2のギヤG2の歯合により連動するものであるが、スプロケットを介して無端状のベルトやチェーンにより連動するものでも良い。その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるから、同一部材は同一符号をもって示し重複した説明を省略する。
【0048】
したがって、本実施の形態によれば、糸、紐、編物のような長尺状の繊維製品Sを加工処理する場合は、この長尺状の繊維製品Sの両端部を結んで円環状にして、楕円形状の第2の回転手段25に長尺状の繊維製品Sを引っかける。円環状の繊維製品Sの他方側は、短寸部材7Bの外周の規制部材27の外周に巻き回すようにする。そして、第1の実施の形態と同じように、水槽2内に水に薬剤等が混合された処理液T1を供給して、水槽2の底部に一定量貯蔵させた後、駆動手段17を介して回転させる。すると、短寸部材7Bの回転に連動して第2の回転手段25が回転するが、第1の回転手段である短寸部材7Bと第2の回転手段25との間に円環状の繊維製品Sが巻き回されることから、上記繊維製品Sが水槽2内に広げられて回転することとなる。このように、本実施の形態によれば、いわゆるウィンス式の繊維製品の加工処理装置21としての機能を発揮し、むらのない加工処理が行われることになる。
【0049】
(第3の実施の形態)
本実施の形態の繊維製品の加工処理装置は、図13及び図14に示すように、上記外周軸32に、水に薬剤等が混合された処理液T1が供給される内部空間32aと、この供給された水に薬剤等が混合された処理液T1を外部に噴射する多数の噴射孔32bを有するとともに、上記第2のギヤG2に第2の回転手段である棒状の連接部材35が横架されている装置31である。
【0050】
まず、外周軸32は、上記第2の実施の形態と同じように、第1の回転手段7として短寸の短寸部材7Cが使用されるとともに、シャフト6の位置とは位置をずらして設けられる。また、本実施の形態では、外周軸32は、水槽2の後方壁2bには固定板33を介して取り付けられるとともに、上記内部空間32aと多数の噴射孔32bが形成されている。また、外周軸32には、上記短寸部材7Cの第1のギヤG1と歯合する第2のギヤG2が設けられるとともに、先端部に第2のギヤG2とほぼ同じ径の先端部材34が設けられ、これら第2のギヤG2と先端部材34との間に回転可能な棒状の連接部材35が横架されている。また、外周軸32は、ベアリングを介して取り付けられ、第2の回転手段である棒状の連接部材35と第2のギヤG2とは、ボルト止めされている。したがって、外周軸32は固定されているが、第2の回転手段35は回転可能になっている。
【0051】
また、短寸部材7Cには、水に薬剤等が混合された処理液T1を撹拌する撹拌部材36が複数の取り付けられるとともに、各撹拌部材36に外周軸32の内部空間32aに水に薬剤等が混合された処理液を汲み上げて供給するバケット37が取り付けられている。各撹拌部材36は、4枚のスクリュー状のもので、後方に処理液T1を汲み上げるバケット37が設けられる。このバケット37の基端側は、外周軸32の内部空間32aと連続している。また、各撹拌部材36には、バケット37に処理液T1を供給する長孔38が各々形成されている。
【0052】
したがって、本実施の形態によれば、上記編み物等の繊維製品Sを円環状にして、その一端部を棒状の連接部材35に引っかけて、第2の実施の形態と同じように、水槽2内に水に薬剤等が混合された処理液T1を供給して水槽2の底部に一定量貯蔵させた後、駆動手段17を介して回転させる。すると、短寸部材7Cの回転に連動して第2の回転手段35が回転するが、繊維製品Sは、回転可能な棒状の連接部材35に引っかられるので、両者の相対的な動きが確保されて、むらのない加工処理が行われることになる。すなわち、いわゆるカセ式の繊維製品の加工処理装置31としての機能が発揮されることになる。
【0053】
さらに、水に薬剤等が混合された処理液T1は、バケット37により汲み上げられて、第2の回転手段32の外側からのみならず中心方向から吹きかけられる精度の高い加工が可能となる。なお、短寸部材7Cについては、これを長尺軸とするとともに、外周軸32と同じように、処理液T1が供給される内部空間32aと多数の噴射孔32bを設けることは、実施に応じ任意である。
【0054】
次に、上記各実施の形態の応用例を説明する。この応用例は、図15乃至図16に示すように、第1の回転手段40に、内部に水に薬剤等が混合された処理液T1が供給される内部空間40aと、この供給された水に薬剤等が混合された処理液T1を外部に噴射する多数の噴射孔40bが設けられる。そして、この第1の回転手段40の外周に、リール部材51が着脱自在に取り付けられる(図16)。リール部材51は、糸や紐或いは織物や編物等の繊維製品Sを外周に巻き付けるもので、水に薬剤等が混合された処理液T1を通過させる通気孔51aを有する内部中空のものである。このようなリール部材51は、第1の回転手段40に3個取り付け可能になっている。ここで、上記構成のリール部材51は、第3の実施の形態の外周軸32に取り付けても良い。さらに、ポンプPや配管Hを介して水に薬剤等が混合された処理液T1が循環されて供給され得るように構成されている。このポンプPや配管Hは、フランジ44やカップリング45を介して着脱自在に構成されている。なお、図15中のポンプPや配管Hは、模式的に示すものである。
【0055】
したがって、この応用例では、第1の回転手段40の外周に繊維製品Sである糸や紐や織物等を巻き付けたリール部材51を装着させて、第1の回転手段40に供給手段であるポンプPから処理液T1を供給すると、内部空間40aから外方に処理液T1を吹きかけることができ、外部からの処理液T1による加工のみならず、リール部材51の中心部分からも処理液T1による加工処理が行われる。すなわち、いわゆるビーム式の繊維製品の加工処理が可能となる。また、フランジ44やカップリング45を取り外して、第1の回転手段40を配管Hから外すとともに、シャフト6からも取り外すと、扉13を開口して取り出し、交換が可能である。ここで、第1の回転手段40は、必ずしも回転させるものではなく静止状態でも良い。リール部材51の中心部分からの処理液T1による加工処理で十分な場合があるからである。このように各実施の形態の第1の回転手段7,7A,7B,7C,40は必ず回転させるというものではない。
【0056】
(第4の実施の形態)
本実施の形態の繊維製品の加工処理装置は、図17に示すように、水槽2の後方壁2cに着脱自在に取り付けられるパイプ状の部材45と、上記リール部材51と、水槽の2内周に沿うように区画され外周の所定箇所に設けられた出入り口10d,10eから蒸気や冷却水などの加熱冷却媒体T2を出し入れさせる熱交換器11とを備える装置41である。リール部材51は、上記応用例で説明したものと同じもので、外周に繊維製品Sを巻き付けるとともに水に薬剤等が混合された処理液T1を通過させる通気孔51aを多数有するものである。また、熱交換器11も前述したものと同様である。
【0057】
パイプ状の部材45は、内部に水に薬剤等が混合された処理液T1を供給するとともにこの供給された処理液T1を外部に噴射する多数の噴射孔45aを有するもので、水槽2の後方壁2cにシール部材2bを介して着脱自在に取り付けられる。すなわち、パイプ状の部材45は、上記第1の実施の形態の第1の回転手段である回転ドラム7Aやシャフト6を取り外して、交換することができるようになっている。ただし、シャフト6とともに交換するために、パイプ状の部材45は回転するものではない。そして、このパイプ状の部材45は、ポンプPや配管Hを介して水に薬剤等が混合された処理液T1が循環されて供給され得るように構成されている。
【0058】
したがって、本実施の形態では、パイプ状の部材45の外周に糸や紐や編み物等の繊維製品Sを巻き付けたリール部材51を装着させて、ポンプPや配管Hを介して処理液T1を供給すると、射出孔45aから外方に処理液T1を吹きかけることができる。このように、リール部材51の中心部分から処理液T1による加工処理が行われる。すなわち、いわゆるビーム式の繊維製品の加工処理が可能となる。
【0059】
以上、本実施の形態では、説明の便宜上の理由から主に手動的操作について説明したが、本発明は、コントロールスイッチ等を設けて自動的に操作することも可能である。
【発明の効果】
【0060】
本発明の繊維製品の加工処理装置は、横円筒状の水槽の底部に一定量の処理液を貯蔵させて繊維製品を回転させるために、薬液や染色剤等の処理液の量を大幅に少なくしながらも精度の高い加工処理を行うことが可能であるとともに、処理液の量が少ないので、熱交換器の熱交換の効率を向上させることが可能である。また、この発明によれば、熱交換器は水槽の内周に沿うように区画されているので、水槽内に蒸気や冷却水などの加熱冷却媒体が流し込まれるようなことがなく、したがって、浴比を一定値に保つことができ加工処理の安定性を図ることが可能となる。
【0061】
また、第1の回転手段はシャフトに着脱自在に取り付けられるので、上記シャフトから第1の回転手段を外した後、円盤状の扉を開放して取り出すことにより、第1の回転手段を交換することができるので、多種類の繊維製品を種々加工することが可能となる。
【0062】
したがって、本発明によれば、わずかな設置スペースで設置できるとともに、わずかな糸、織物、編み物等の素材や、わずかな枚数のブラウスやスラックス等の種々の繊維製品に各々きめ細かく対応した高精度な加工処理ができるので、手軽に新商品の開発、プレゼンテーションが短時間で行え、ビジネスチャンスが大きく広がる。また、加工処理が安定しているために、再現性が良く、量産が決定したときなどに、再度同じものを作ることができる。さらに、量産品の加工処理前に少量の繊維製品で、その欠点や確認や加工処理条件を容易に把握できることとなり、加工ロスの削減が図られる。
【0063】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の繊維製品の加工処理装置を示す斜視図である。
【図2】上記第1の実施の形態の側方からの断面図である。
【図3】上記第1の実施の形態の正面図である。
【図4】上記第1の実施の形態の処理液を貯蔵する貯蔵室とその配管経路を示す図である。
【図5】上記貯蔵室に配設される噴射ノズルを示す斜視図である。
【図6】上記第1の実施の形態の水槽と回転ドラムを示す断面図である。
【図7】上記第1の実施の形態の水槽と回転ドラムを示す正面図である。
【図8】上記回転ドラムの断面図である。
【図9】上記第1の実施の形態の回転ドラムに係止用リブを設けた例を示す図である。
【図10】上記第1の実施の形態の回転ドラムに格子状部材を設けた例を示す正面図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態の繊維製品の加工処理装置を示す正面図である。
【図12】上記第2の実施の形態の断面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態の繊維製品の加工処理装置を示す正面図である。
【図14】上記第3の実施の形態の使用状態を説明する断面図である。
【図15】上記各実施の形態の応用例を示す断面図である。
【図16】上記応用例をリール部材示す斜視図である。
【図17】本発明の第4の実施の形態の繊維製品の加工処理装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1,21,31,41 繊維製品の加工処理装置、2 水槽、2c 後方壁、2b,2d シール部材、3 支持部材、4 貯蔵室、5 噴射ノズル、5a 噴射孔、6 シャフト、7 第1の回転手段、7A 回転ドラム、7B,7C 短寸部材、10a 注入口、10b 交換口、10c 供給兼排水口、10d,10e 出入り口、11 熱交換器、13 円盤状の扉、13b 外周リング、14 軸受け、17 駆動手段、22 外周軸、25 第2の回転手段、27 規制部材、32 外周軸、32a 内部空間、32b 噴射孔、33 固定板、34 先端部材、35 第2の回転手段、36 撹拌部材、37 バケット、38 長孔、51 リール部材、51a 通気孔、45 パイプ状の部材、G1 第1のギヤ、G2 第2のギヤ、R1 係止用リブ、R2 格子状部材、S 繊維製品、P 供給手段(ポンプ)、H 配管、T1 水に薬剤等が混合された処理液、T2 蒸気や冷却水などの加熱冷却媒体

Claims (10)

  1. 所定の載置台に取り付けられ水に薬剤等が混合された処理液が供給される横円筒状の水槽と、水槽の前方を密閉する円盤状の扉と、水槽に内蔵され繊維製品を回転させる第1の回転手段と、第1の回転手段の後方側が着脱自在に取り付けられるシャフトと、シャフトを駆動させる駆動手段と、水槽の内周において周方向の全周に亘って沿うように区画され、水槽外周の所定箇所に設けられた出入り口から蒸気や冷却水などの加熱冷却媒体を出し入れさせる熱交換器とを備えることを特徴とする繊維製品の加工処理装置。
  2. 前記第1の回転手段は、外周に多数のパンチング孔を有する横円筒状の回転ドラムであり、この回転ドラムの後方側が前記シャフトに着脱自在に取り付けられることを特徴とする請求項1記載の繊維製品の加工処理装置。
  3. 前記第1の回転手段の回転により連動して回転する第2の回転手段を備え、上記第1の回転手段に取り付けられた第1のギヤと第2の回転手段に取り付けられた第2のギヤとが、互いのギヤの歯合により連動することで第2の回転手段が回転し、上記第1の回転手段と第2の回転手段を介して繊維製品が円環状に巻き回されることを特徴とする請求項1記載の繊維製品の加工処理装置。
  4. 前記第1の回転手段は、内部に水に薬剤等が混合された処理液が供給される内部空間と、この供給された水に薬剤等が混合された処理液を外部に噴射する多数の噴射孔を有することを特徴とする請求項3記載の繊維製品の加工処理装置。
  5. 前記第1の回転手段に、繊維製品を外周に巻き付けるとともに水に薬剤等が混合された処理液を通過させる多数の通気孔を有するリール部材が着脱自在に取り付けられることを特徴とする請求項3記載の繊維製品の加工処理装置。
  6. 前記第1の回転手段に、水に薬剤等が混合された処理液を撹拌する撹拌部材が複数の取り付けられるとともに、各撹拌部材に水に薬剤等が混合された処理液を汲み上げるバケットが取り付けられることを特徴とする請求項4記載の繊維製品の加工処理装置。
  7. 前記回転ドラムの内周に繊維製品を引っかける係止用リブが着脱自在に取り付けられることを特徴とする請求項2記載の繊維製品の加工処理装置。
  8. 前記回転ドラムに、その内部を仕切る多数の孔を有する格子状部材が着脱自在に取り付けられることを特徴とする請求項2記載の繊維製品の加工処理装置。
  9. 前記所定の載置台に前記水槽に接続される薬剤や染料等の処理液を貯蔵する貯蔵室が配設され、この貯蔵室の内部に多数の噴射孔が形成された噴射ノズルが配設されていることを特徴とする請求項1記載の繊維製品の加工処理装置。
  10. 所定の載置台に取り付けられ水に薬剤等が混合された処理液が供給される横円筒状の水槽と、水槽の前方を密閉する円盤状の扉と、内部に水に薬剤等が混合された処理液を供給するとともにこの供給された処理液を外部に噴射する多数の噴射孔を有するパイプ状の部材と、パイプ状の部材に水に薬剤等が混合された処理液を供給する供給手段と、パイプ状の部材に着脱自在に取り付けられ、外周に繊維製品を巻き付けるとともに水に薬剤等が混合された処理液を通過させる通気孔を有するリール部材と、水槽の内周において周方向の全周に亘って沿うように区画され、水槽外周の所定箇所設けられた出入り口から蒸気や冷却水などの加熱冷却媒体を出し入れさせる熱交換器とを備えることを特徴とする繊維製品の加工処理装置。
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