JP4366310B2 - マイクロ接点開閉器および無線通信機器 - Google Patents

マイクロ接点開閉器および無線通信機器 Download PDF

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Description

本発明は、マイクロ接点開閉器および無線通信機器に関し、半導体の微細加工技術を利用して極微細でメカニカルな機構を実現したマイクロマシン技術分野に属し、詳しくは、基板上に集積回路の一部として組み込み可能で、電気的な接点を開閉するためのマイクロ接点開閉器およびそれを用いた無線通信機器に関する。
従来、マイクロ接点開閉器としては、半導体の微細加工技術を応用するマイクロマシン技術を利用することによって超小型化されたマイクロスイッチがある(例えば、特開2003−217423号公報(特許文献1)参照)。
このマイクロスイッチは、図5(a)に示すように、単結晶シリコンあるいはGaAsなどからなる基板100上に設けられた絶縁層101の上に設けられた固定接点105とマイクロ可動部103に設けられた可動接点104とを備え、マイクロ可動部103の片端を支持部102で基板100に固定している。前記可動接点104および固定接点105は、所定の隙間を設けて対向しており、可動接点104が固定接点105に接離することにより、電気的な接点の開閉を行う。
このようなマイクロスイッチのマイクロ可動部103の駆動には、例えば、図5(a)に示すように、静電式アクチュエータ106として互いに対向する電極107,108が、それぞれ可動部103側と基板100側に設けられ、両電極107,108間に電圧を印加しない場合には、静電引力が発生しないので、固定接点105と可動接点104は接触しない。一方、電極107,108間に電圧を印加する場合には、静電引力が発生してマイクロ可動部103のアームが撓み、固定接点105と可動接点104が接触する。
さらに、この状態から電極107,108に印加している電圧をオフにすると、変形しているマイクロ可動部103のアームの復元力によって可動接点104が固定接点105から開離する。このように、静電式アクチュエータ106の電極107,108間の電圧を制御することにより、容易にマイクロスイッチの接点を接離させることができる。このようなマイクロスイッチは小型であるのみならず、消費電力が小さいという利点がある。
また、図5(b)に示すように、マイクロ可動部123の両端を基板100上に支持した形態をとることもできる。このような形態のマイクロスイッチでは、マイクロ可動部123の中央が撓むため、接点の配置が中央に変わるが、基本的な動作は同じであり、同一構成部は同一参照番号を付している。なお、図5(b)において、106a,106bは静電式アクチュエータ、107a,107bは電極、108a,108bは電極、102a,102bは支持部である。
図5(a),(b)に示す従来のマイクロスイッチでは、静電式アクチュエータ106,106a,106bの発生する静電引力とマイクロ可動部103,123のアームの撓みによるバネの復元力とがつりあってアームが移動する。そのため、実用的にチップ上で実現可能な電圧範囲で接点を開閉させるには、アームの弾性定数をあまり大きく設計できないという制約をうける。従って、可動接点104を固定接点105から開離するときのアームの復元力が小さくなるために、通算開閉回数が増加したときに、接点同士が接着してしまい、接点を開離できなくなるという問題があった。
特開2003−217423号公報
そこで、本発明は、前記のような従来技術の問題点を解決するために成されたものであって、通算開閉回数が増加しても、接点同士が接着して接点が開離できなくなるのを防止できると共に、基板上に集積回路の一部として組み込みできるマイクロ接点開閉器および無線通信機器を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明のマイクロ接点開閉器は、
基板と、
前記基板上に形成され、前記基板に固定された固定部分と、その固定部分に連なる弾性変形可能な変形部分とを有する板状の構造体と、
前記構造体の変形部分上に形成された第1の接点電極と、
前記第1の接点電極と離れた位置に形成された第2の接点電極と、
前記第2の接点電極が可動部分に配置されたマイクロ可動部と、
前記マイクロ可動部を駆動する駆動機構と
前記基板上に形成された前記構造体の変形部分の下方に配置され、前記構造体の変形部分が弾性変形するための弾性材と
を備え、
前記駆動機構により前記マイクロ可動部を駆動することによって、前記第2の接点電極を前記第1の接点電極に対して接触または開離させることを特徴とする。
前記構成のマイクロ接点開閉器によれば、基板上に集積回路の一部として組み込み可能で、接点の接触のときに電極同士が押し付けあう力を小さくすることができ、通算開閉回数が増加したときに、接点同士が接着し、接点を開離できなくなるという問題が発生しにくくなり、長期使用が実現できる。また、接点の接触のときに電極同士が押し付けあう力を小さくすることができ、通算開閉回数が増加したときに、接点同士が接着し、接点を開離できなくなるという問題が発生しにくくなり、長期使用が実現できる。
また、一実施形態のマイクロ接点開閉器は、前記第2の接点電極が前記第1の接点電極に接触するとき、前記第1の接点電極が押圧される方向に前記構造体の変形部分が弾性変形することを特徴とする。
前記実施形態のマイクロ接点開閉器によれば、前記第2の接点電極を前記第1の接点電極に接触させたときに、第1の接点電極から受ける強い反動を弱めることができ、立ち上がりの接点抵抗の不安定特性を改善できる。
また、一実施形態のマイクロ接点開閉器は、前記基板上に形成された前記構造体の変形部分の下方に、前記構造体の変形部分が弾性変形するための空間が形成されていることを特徴とする。
前記実施形態のマイクロ接点開閉器によれば、接点の接触のときに電極同士が押し付けあう力を小さくすることができ、通算開閉回数が増加したときに、接点同士が接着し、接点を開離できなくなるという問題が発生しにくくなり、長期使用が実現できる。
また、一実施形態のマイクロ接点開閉器は、前記空間が、前記第2の接点電極が前記第1の接点電極に接触するとき、少なくとも前記構造体の変形部分が前記空間側に変形可能なように設けられていることを特徴とする。
前記実施形態のマイクロ接点開閉器によれば、前記第2の接点電極を高速で前記第1の接点電極に接触させたときに、第1の接点電極から受ける強い反動を弱めることができ、立ち上がりの接点抵抗の不安定特性を改善できる。
また、一実施形態のマイクロ接点開閉器は、前記弾性材が、前記第2の接点電極が前記第1の接点電極に接触するとき、少なくとも前記構造体の変形部分が前記弾性材側に変形可能なように設けられていることを特徴とする。
前記実施形態のマイクロ接点開閉器によれば、前記第2の接点電極を高速で前記第1の接点電極に接触させたときに、固定接点から受ける強い反動を弱めることができ、立ち上がりの接点抵抗の不安定特性を改善できる。
また、一実施形態のマイクロ接点開閉器は、前記駆動機構により前記マイクロ可動部を駆動することによって、前記第2の接点電極を前記第1の接点電極に接触させた状態で前記第2の接点電極を前記第1の接点電極の接触面に沿って滑らせることを特徴とする。
前記実施形態のマイクロ接点開閉器によれば、前記第2の接点電極を第1の接点電極の接触面に沿って滑らせる摺動効果により、通算開閉回数が増加したときに、接点同士が接着し、接点を開離できなくなるという問題が発生しにくくなり、長期使用が実現できる。
また、一実施形態のマイクロ接点開閉器は、前記マイクロ可動部を駆動する前記駆動機構に、静電式アクチュエータ、圧電式アクチュエータまたは熱式アクチュエータのうちのいずれかが用いられていることを特徴とする。
前記実施形態のマイクロ接点開閉器によれば、半導体製造プロセスを用いて、基板上にマイクロ可動部の駆動機構が形成可能になる。
また、一実施形態のマイクロ接点開閉器は、前記マイクロ可動部が、高融点金属元素と他のもう1つの元素とが少なくとも含まれる材料からなることを特徴とする。
前記実施形態のマイクロ接点開閉器によれば、組成比によって内部応力を制御したマイクロ可動部を基板上に形成することができる。
また、一実施形態のマイクロ接点開閉器は、前記高融点金属元素が、タングステン、タンタル、モリブデン、チタンのいずれか1つであることを特徴とする。
前記実施形態のマイクロ接点開閉器によれば、弾性定数の高いマイクロ可動部が得られる。
また、一実施形態のマイクロ接点開閉器は、前記マイクロ可動部が、窒素、酸素および炭素のうちのいずれか1つの元素と高融点金属元素とが少なくとも含まれる材料からなることを特徴とする。
前記実施形態のマイクロ接点開閉器によれば、室温程度の低温で内部応力を制御したマイクロ可動部が得られる。
また、一実施形態のマイクロ接点開閉器は、半導体製造プロセスを用いて作成されていることが望ましい。
また、本発明の無線通信機器は、上記のいずれか1つに記載のマイクロ接点開閉器と、送信部と、受信部と、前記送信部からの送信信号を電波として送信すると共に前記受信部への受信信号を電波として受信するためのアンテナとを備え、前記アンテナと前記送信部とを前記マイクロ接点開閉器を介して接続すると共に、前記アンテナと前記受信部とを前記マイクロ接点開閉器を介して接続することを特徴とする。
前記構成の無線通信機器によれば、送受信を切り替えるときに、マイクロ接点開閉器の接点が接着しにくく、接点の劣化が少ない無線通信機器が得られる。
また、本発明の無線通信機器は、上記のいずれか1つに記載のマイクロ接点開閉器と、送信部と、受信部と、前記送信部からの送信信号を電波として送信すると共に前記受信部への受信信号を電波として受信するための複数のアンテナとを備え、前記複数のアンテナと前記受信部を前記マイクロ接点開閉器を介して夫々接続し、前記マイクロ接点開閉器のいずれか1つを閉じて前記複数のアンテナのうちの1つと前記受信部を接続することを特徴とする。
前記実施形態の無線通信機器によれば、受信状態に応じてアンテナを切り替えるときに、マイクロ接点開閉器の接点が接着しにくく、接点の劣化が少ない無線通信機器が得られる。
以上より明らかなように、本発明のマイクロ接点開閉器によれば、通算開閉回数が増加しても、接点同士が接着して接点が開離できなくなるのを防止できると共に、基板上に集積回路の一部として組み込みが可能なマイクロ接点開閉器を実現することができる。
また、本発明の無線通信機器によれば、受信状態のよいアンテナを選択するためのアンテナの切り替えや、アンテナとの接続を受信部か送信部のいずれかに切り替えるために本発明のマイクロ接点開閉器を用いることで、アンテナ切り替えや送受信の切り替え時に接点が接着しにくく、接点の劣化が少ない信頼性の高い無線通信機器を実現することができる。
以下に本発明のマイクロ接点開閉器および無線通信機器の好適な実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1Aは、本発明の第1の実施形態のマイクロ接点開閉器の構成を示す断面図であり、図1Bは前記マイクロ接点開閉器の平面図であり、図1Cは前記マイクロ接点開閉器の駆動時の断面図である。
この第1の実施形態のマイクロ接点開閉器は、図1A,図1Bに示すように、基板10と、この基板10上に形成された弾性変形可能な構造体22と、弾性変形可能な構造体22の上に形成された第1の接点電極15と、この第1の接点電極15と離れた位置に形成された第2の接点電極16と、この第2の接点電極16を前記第1の接点電極15に対して接触または開離させることができるマイクロ可動部14と、このマイクロ可動部14を駆動する駆動機構17を備えている。ここでは、駆動機構17には、上部可動電極18と下部固定電極19で構成された静電式アクチュエータを用いている。前記マイクロ可動部14の可動部分である片持ち梁21を支持部23,電極24を介して基板10側に接合している。
ここで、このマイクロ接点開閉器は、半導体製造プロセスを用いて作成しており、基板10にシリコン基板を用いている。なお、本発明は基板材料に本質的に依存するものではなく、GaAs基板など他の半導体基板、あるいは、アルミナなどのセラミック基板およびガラスエポキシ樹脂などの絶縁材料からなる基板が選択されてもよい。
また、構造体22を含む層12の上に、第1の接点電極15などのマイクロ接点開閉器の各電極や配線類が短絡しないよう絶縁層13を形成している。このため構造体22を含む層12の導電性には制約がなく、絶縁材料でも、導電性材料で構成されていてもよい。ここではポリシリコン膜を用いているが、絶縁材料を用いる場合には絶縁層13は省くこともできる。
図1A〜図1Cを使って、この第1の実施形態のマイクロ接点開閉器の動作について説明する。静電式アクチュエータ17の上部可動電極18と下部固定電極19との間に電圧が印加されていないとき(非駆動時)には、第1の接点電極15と第2の接点電極16は開離した状態にあり、マイクロ接点開閉器の接点は開状態にある。そして、静電式アクチュエータ17の上部可動電極18と下部固定電極19との間に電圧が印加されたとき(駆動時)には、図1Cに示すように、両電極の間に静電引力が発生し、マイクロ可動部14が第2の接点電極16を第1の接点電極15に接触させて、マイクロ接点開閉器の接点が閉状態になる。
このとき、第1の接点電極15は、弾性変形可能な構造体22の上に形成されており、第2の接点電極16が第1の接点電極15に接触するときには、構造体22がわずかに変形し、第2の接点電極16を含めたマイクロ可動部14の動作を静止する。
これにより、接点の接触時に電極同士が押し付けあう力(特にピーク値)を小さくすることができ、通算開閉回数が増加したときに、接点同士が接着し、接点を開離できなくなるという問題が発生しにくくなり、長期使用が実現できる。
さらに好ましくは、第2の接点電極16が第1の接点電極15に接触(衝突)するときに、構造体22が第1の接点電極15の押圧方向に逃げるように弾性変形することによって、構造体22は第1の接点電極15から第2の接点電極16が受ける反動を和らげるように機能している。これにより、マイクロ接点開閉器の接触操作のときの立ち上がりの接点抵抗の不安定性を改善でき、より高速なスイッチングが可能となる。
リレーやスイッチなど接点開閉器において、高速に接点の接触を行うと、機械振動による跳ね返りが起きる場合がある。機械振動系の跳ね返りについては、
Figure 0004366310
の式で表される。ここで、vは接点の衝突前の速度、ωは接点の可動部(振動系)の共振周波数、dは接点の押し付け距離である。一般にκがある値κcよりも小さいときには跳ね返りは起こらず、これより大きくなると跳ね返りが起きるようになるとされている。開閉速度を速くするには、共振周波数を大きくするか、または、押し付け距離を大きくしなければならないことになる。
図5に示す従来のマイクロ接点開閉器の場合、マイクロ可動部の振動系の共振周波数がkHzからMHz程度の値になるが、共振周波数を大きくすると、マイクロ可動部の駆動により大きな力が必要となるため、あまり共振周波数を大きくすることはできない。押し付け距離も数ミクロンから数10ミクロン程度であり、あまり押し付け距離を大きくすると、これもマイクロ可動部の駆動により大きな力が必要となることから、実質的には接点開閉時間は数100μ秒程度で、駆動に高電圧を使用するものに限っても数10マイクロ秒程度となっている。
これに対して、この第1の実施形態のマイクロ接点開閉器では、第2の接点電極16が高速で第1の接点電極15に接触するとき、静止していた第1の接点電極15が構造体22とともに変位することにより、第2の接点電極16がうける反動による跳ね返りを抑えることができるため、接点開閉時の立ち上がりの電気的な不安定性を解消できる。
さらに、この第1の実施形態のマイクロ接点開閉器では、構造体22を含む層12の下層11には、構造体22が弾性変形するための空間20が形成されている。これにより、第2の接点電極16が第1の接点電極15に接触したときに電極同士が押し付けあう力を小さくすることができ、通算開閉回数が増加したときに、接点同士が接着し、接点を開離できなくなるという問題が発生しにくくなり、長期使用が実現できる。
とくに、空間20は、第2の接点電極16が第1の接点電極15に接触したときに、第1の接点電極15が少なくとも空間20側に変形できるように配置されているのが好ましく、これにより、第2の接点電極16を高速で第1の接点電極15に接触させたときに、第1の接点電極から受ける反動を弱めることができ、立ち上がりの接点抵抗の不安定性を改善できる。
図1A〜図1Cに示す第1の実施形態では、層11にはシリコン酸化膜を用いているが、層11は空間20を形成するための層であって、導電性等に制約はなく、基板10や上層12と同じ材料であってもよい。ここでは、層11にシリコン酸化膜を用いているので、空間20は、マイクロ可動部14等を形成するときの犠牲層エッチングと一緒にエッチングすることによって形成できる。
また、基板10にSOI基板を用いることもできる。これにより、層11にはSOI基板の絶縁層を、構造体22を含む層12に表面の単結晶シリコン層を用いることができ、層12において構造体22のパターニングを行えば容易に構造体22および空間20を形成することができる。構造体22も単結晶シリコンで構成されるため、ポリシリコン膜を用いる場合にくらべ耐久性や信頼性に優れた構造体22が得られる。
また、基板上に固定される第1の接点電極をマイクロ可動部の第2の接点電極に対して上方に配置することも可能である。第1の接点電極を基板側ではなく可動部の接点よりも上に配置することで、第2の接点電極の接触のときの運動量移動を少なくしている。しかし、固定側の接点電極が可動部の上方になるよう基板側から立体的に配線を立ち上げ接点電極を形成しなければならないため、構造やプロセスが複雑になる。
本発明の第1の実施形態では、図1Bに示すように、固定(静止)側の第1の接点電極15や配線層は基板10上に平面的に形成されており、プロセスも簡単で配線や接点材料も均質でばらつきの少ない信頼性の高いものが得やすい。
また、図1A〜図1Cに示す第1の実施形態のマイクロ接点開閉器のように、構造体22の構造を単純にできるので、繰り返し接点開閉を行ったときの構造の耐久性も得やすい。
さらに、第1の接点電極15および第2の接点電極16ともに平面的で、かつ接触面積も広くすることが可能なため、安定した接点抵抗を得ることができる。
特に、この第1の実施形態のマイクロ接点開閉器においては、図1A〜図1Cに示すように構造体22上の第1の接点電極とマイクロ可動部14の第2の接点電極の変形方向がほぼ同じになっている。これにより、接触面の変化も少なく、直流のみでなくRF(無線周波数)信号に対しても安定した接点抵抗が得られる。
また、配線が平面的で接点の接触面積も大きいのでRF信号の接点として使用した場合の損失も小さくすることができる。
また、空間20に弾性材を配置することも可能である。弾性材は、第2の接点電極16が第1の接点電極15に接触したときに構造体22が弾性変形可能であればよく、好ましくは弾性体22よりも弾性定数が1桁以上小さい材料が選ばれる。特に導電性についての制約はなく、レジストやポリイミドなどの有機材料、ならびに多孔質材などが可能である。
また、本実施形態では、マイクロ可動部の駆動機構17に静電式アクチュエータを用いたが、マイクロ可動部14を駆動し、第2の接点電極16を第1の接点電極15に接触あるいは開離する方向に駆動力を発生することができるものであれば、これに限るものではない。圧電式アクチュエータや熱式のアクチュエータでも同様の効果がえられることは明らかである。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態のマイクロ接点開閉器の構成を示す断面図であり、図2(a)は非駆動時を示し、図2(b)は駆動時を示している。
この第2の実施形態のマイクロ接点開閉器は、図2(a)に示すように、基板30と、この基板30上に形成された構造体42と、この構造体42の下方に形成された空間40と、構造体42上に形成された第1の接点電極35と、第1の接点電極35に対して空間40とは反対側に位置し、第1の接点電極35と開離して形成された第2の接点電極36と、この第2の接点電極36を第1の接点電極35に対して接触または開離させることができるマイクロ可動部34と、第1,第2の接点電極35,36の両側に夫々配置され、マイクロ可動部34を駆動する2つの駆動機構37,37を備えている。
ここでは、駆動機構37には、上部可動電極38と下部固定電極39で構成された静電式アクチュエータを用いている。前記基板30上に、層31と層32および絶縁層33を順に形成している。また、前記マイクロ可動部34は、可動部分である両持ち梁41と、その両持ち梁41の両端に連なり基板30側に接合された端部43,43とを有している。
図2に示す両端部43,43を固定,支持したマイクロ可動部34により接点を開閉するマイクロ接点開閉器の動作について説明する。駆動機構(静電式アクチュエータ)37の上部可動電極38と下部固定電極39との間に電圧が印加されていないとき(非駆動時)には、図2(a)に示すように、第1の接点電極35と第2の接点電極36は開離した状態にあり、マイクロ接点開閉器の接点は開状態にある。
そして、2つの駆動機構37である静電式アクチュエータの上部可動電極38と下部固定電極39との間に電圧が印加されたとき(駆動時)には、図2(b)に示すように、両電極の間に静電引力が発生し、マイクロ可動部34が第2の接点電極36を第1の接点電極35に接触させて、マイクロ接点開閉器の接点が閉状態になる。ただし、このとき、第1の接点電極35の下には空間40が形成されており、第2の接点電極36が第1の接点電極35に接触するときには、第1の接点電極35下部の弾性変形可能な構造体42がわずかに変形し、第2の接点電極36を含めたマイクロ可動部34の動作を静止する。
これにより、接点が接触したときに電極同士が押し付けあう力(特にピーク値)を小さくすることができ、通算開閉回数が増加したときに、接点同士が接着し、接点を開離できなくなるという問題が発生しにくくなり、長期使用が実現できる。
また、第2の接点電極36が接触(衝突)するときに、第1の接点電極35が押圧された方向に逃げるように構造体40が弾性変形することによって、第2の接点電極36が第1の接点電極35から受ける反動を軽減する。これにより、マイクロ接点開閉器の接触操作のときに立ち上がりの接点抵抗の不安定性を改善でき、より高速なスイッチングが可能となる。
ここで本発明の好適な実施形態の詳細について図2を例に説明する。基板30には、シリコン基板が用いられている。しかし、本発明は、第1の実施形態のマイクロ接点開閉器と同様に、基板材料に本質的に依存するものではなく、GaAs基板など他の半導体基板、あるいは、アルミナなどのセラミック基板およびガラスエポキシ樹脂などの絶縁材料からなる基板が選択されてもよい。
さらに、基板30上には、空間40が形成されている。これについても図1A〜図1Cに示した第1の実施形態の空間20と同様に形成することができ、第1の実施形態と同様の効果が得られる。ここでは、第1の接点電極35の下部の構造体42がブリッジ状になっているだけである。
第1の実施形態のマイクロ接点開閉器と同様に、マイクロ可動部34を形成する基板にSOI基板を用いることもできる、層31にはSOI基板の絶縁層を、構造体42を含む層32に表面の単結晶シリコン層を用いることができ、層32において構造体42のパターニングを行えば容易に構造体42および空間40を形成することができる。構造体42も単結晶シリコンで構成されるため、ポリシリコン膜を用いる場合にくらべ耐久性や信頼性に優れるものが得られる。
また、この第2の実施形態のマイクロ接点開閉器では、第1の実施形態と同様に駆動機構37に静電式アクチュエータを用いたが、マイクロ可動部34を駆動し、第2の接点電極36を第1の接点電極35に接触あるいは開離する方向に駆動力を発生することができるものであれば、これに限るものではない。圧電式アクチュエータや熱式のアクチュエータでも同様の効果が得られることは明らかである。
また、この第2の実施形態のマイクロ接点開閉器では、図2で示した空間40に弾性材を配置することによっても第1の実施形態と同様の効果が得られる。前記弾性材は、第2の接点電極36が接したときに、第1の接点電極35と構造体42が変形することを可能にするものであればよく、好ましくは構造体42よりも弾性定数が1桁以上小さい材料が選ばれる。特に導電性の制約はなく、レジストやポリイミドなどの有機材料、ならびに多孔質材などが可能である。ここでは、レジストやポリイミドなどの有機材料が用いられている。
(第3の実施形態)
図3(a)は本発明の第3の実施形態のマイクロ接点開閉器の構成を示す断面図であり、図3(b),(c)はそのマイクロ接点開閉器の動作を説明する断面図である。この第3の実施形態のマイクロ接点開閉器は、基板50などの基板側の構成に図1A〜図1Cに示す第1の実施形態と同じものが適用できる。ここでは、マイクロ可動部61は、第2の接点電極54を第1の接点電極55に対して接触あるいは開離させるときに、第2の接点電極54の少なくとも一部が前記第1の接点電極55に接触した状態から、第1の接点電極55の表面に沿って第2の接点電極54を移動するよう構成されている。図3(a)〜(c)において、51は層、52は層、53は絶縁層、60は空間、62は構造体である。
この第3の実施形態のマイクロ接点開閉器では、図3に示すように、マイクロ可動部61の可動部分である片持ち梁56は、変形部64を有している。
図3に従いこの第3の実施形態のマイクロ接点開閉器の動作について説明する。駆動機構57の上部可動電極58と下部固定電極59との間に電位差が与えられると、両電極間に静電引力が発生し、図3(b)に示すように、上部可動電極58が下部固定電極59に引きつけられ、片持ち梁56が撓むことによって第1の接点電極55と第2の接点電極54が接触する。このとき、少なくとも片持ち梁56の変形部64は、片持ち梁56の他の部分よりの曲がりにくい構造に設計されているために、この段階で変形部64付近に大きな変形はなく、主に支持部63に近いところで片持ち梁56が撓むようになっている。
さらに上部可動電極58と下部固定電極59間の電位差を高めると、図3(c)に示すように、片持ち梁56の変形部64付近が大きく変形することによって、第1の接点電極55と第2の接点電極54がこすられる状態で、第1の接点電極55の表面に沿って第2の接点電極54を移動させることができる。図3(b)の状態までは、片持ち梁56の復元力が小さいために低電圧で上部可動電極58と下部固定電極59を接近させることができる。そして、図3(b)から図3(c)の状態までは、片持ち梁56の復元力が大きくなるが、上部可動電極58と下部固定電極59が十分近づいているために、同じ復元力を有する片持ち梁を図3(a)に示す上部可動電極58と下部固定電極59の非駆動時での位置から駆動する場合に比べ駆動電圧を低くすることができる。そして、第1の接点電極55と第2の接点電極54が開離するときには、片持ち張り変形部64の変形による強い復元力により第2の接点電極54が第1の接点電極55に沿って移動してから開離させることができる。これにより、接点開離のときにアーム部に強い復元力が得られるとともに、第1の接点電極55の表面に沿って移動させる力が働くために、通算スイッチング回数が増加したときに、接点同士が接着して、接点を開離できなくなるという問題を解決することができる。
さらに、この第3の実施形態のマイクロ接点開閉器においては、図3(c)に示すように、第1の接点電極55との接触後に第2の接点電極54を押し付けるときに、駆動機構57の静電式アクチュエータは、上部可動電極58と下部固定電極59が接触するまで駆動される。このように静電式アクチュエータの電極が近づいて接触することをプル・インという。このプル・イン状態まで駆動することによって、安定したアクチュエータ動作で摺動させることができる。
さらに、前記マイクロ接点開閉器では、図3(a)に示すように、変形部64は、少なくとも第2の接点電極54と第1の接点電極55の対向する方向に上部可動電極58と下部固定電極59との間隔が広がるように形成される。これにより、上部可動電極58と下部固定電極59からなる駆動機構57の駆動力を利用して、効果的に第2の接点電極54に押し付け方向と移動方向の力を与えることができ、十分な摺動距離を得ることができる。ここでは、変形部64は、マイクロ可動部61の途中に備えられているが、支持部63の部分に接続するように設けられてもよい。
さらに、前記マイクロ接点開閉器では、図3(a)に示すように、マイクロ可動部61の駆動機構57は、変形部64を弾性変形させやすいように、変形部64の基板50表面に接する突き出し部65と第2の接点電極54との間に配置されている。これにより、一つの駆動機構57で変形部64を変形させながら第2の接点電極54の押し付けることができる。
図1A〜図1C、図2、図3に示したマイクロ接点開閉器のマイクロ可動部には、シリコン単結晶や、多結晶シリコン膜のほかに、アモルファスシリコン、SiGe膜、SiC膜、さらにはNi、タングステンなど導電性材料、あるいは、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜のような絶縁性材料を用いることができる(ただし、導電性を有する材料を用いる場合には、第2の接点電極ならびに上部可動電極と電気的に絶縁する必要がある)。さらに好ましい実施形態として、マイクロ可動部の材料として、窒化タングステンを用いることができる。
まず、タングステンなどの高融点金属に窒素を含有させた材料を用いることの効果について説明する。窒化タングステン膜は、反応性スパッタ法で堆積可能で、たとえば、スパッタ圧力2Pa、RFパワー300W、Ar流量33.6sccm、N2流量8.4sccm、基板温度室温の条件で堆積できる。
米国特許第6210988号公報には、LPCVD(低圧化学気相成長)法により製膜したSiGe膜を用いることで、ポリシリコン膜に比べて低温の550℃程度で残留応力を制御したマイクロ構造の形成が可能であることが開示されている。しかしながら、ここで用いた窒素を含有するタングステンの場合、スパッタ法を用いているので室温程度まで低温化することが可能となり、Si基板上にCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor:コンプリメンタリ・メタル・オキサイド・セミコンダクタ)プロセスで作製したLSI(Large Scale Integrated circuit:大規模集積回路)上のみならず、ガラス基板や樹脂基板など、Cu配線や低誘電率の有機絶縁膜など耐熱性の低いプロセスを経た基板上にもマイクロ接点開閉器の作製が可能となる。
また、他の金属材料と比較しても、たとえばタングステン材料のみ場合、成長方向に膜質制御することが困難であるため、内部応力の制御が困難であり、また、外部から応力等の負荷がかかった場合には、クラッキングなど欠陥が発生し、変形や破壊が起きやすくなってしまう。このように、接点開閉の繰り返し操作を行う可動部として必要な信頼性確保が困難であった。
しかし、タングステンに窒素を含有させた場合、N2分圧やスパッタ圧力などによって容易に膜組成などを変えることができる。押し込み式の薄膜試験装置で計測したところ、窒素の含有率を0%から60%程度まで変えることによりヤング率は360GPaから250GPa程度まで変化するが、それでもポリシリコンやSiGe膜よりも高いヤング率が得られることを確認している。
また、スパッタ圧力を変えることにより膜中の残留応力を引張応力から圧縮応力まで変化させることができた。このため、残留応力や組成の異なる層を、連続的、あるいは断続的に成長させることが可能になり、膜中の残留応力を殆どなくすことができた。
また、成長方向に異なる組成や粒状態の膜を積層可能なため、外部からの応力等により欠陥が発生しても容易に膜を貫きにくくなり、クラッキングなどによる変形や破壊に対するマイクロ可動部の耐性を高めることができた。
ここでは、タングステンに窒素を含有させたが、この効果はこれに限るものではない。窒素のみでなく炭素や酸素を含有させたりすることは、反応性スパッタ法で容易に実施可能であり、同様の効果が期待できることは明らかである。また、タングステンのみでなくタンタルやモリブデン、チタン、ニッケル、アルミニウムなどの他の金属を適用しても同様の効果が期待できるが、高ヤング率が得られるタングステン、タンタル、モリブデン、チタンなどの高融点金属が片持ち梁56の材料として好ましい。
(第4の実施形態)
図4は本発明の第4の実施形態のマイクロ接点開閉器を用いた無線通信機器について説明する。
この第4の実施形態の無線通信機器は、図4に示すように、送信部83と、受信部84と、送信部83からの送信信号を電波として送信すると共に受信部84への受信信号を電波として受信するための2つのアンテナ90,90と、2つのアンテナ90,90に一端が夫々接続され、他端同士が接続された2つのマイクロ接点開閉器80,80と、その2つのマイクロ接点開閉器80,80の他端に一端が夫々接続された2つのマイクロ接点開閉器82,82とを備えている。前記マイクロ接点開閉器80,80および82,82に本発明のマイクロ接点開閉器を用いている。
上記送信部83の出力をミキサ85の一端に接続し、ミキサ85の他端をアンプ88の入力に接続している。前記アンプ88の出力を帯域通過フィルタ86の入力に接続し、帯域通過フィルタ86の出力をパワーアンプ87の入力に接続している。前記パワーアンプ87の出力を一方のマイクロ接点開閉器82の他端に接続している。また、他方のマイクロ接点開閉器82の他端をローノイズアンプ91の入力に接続し、ローノイズアンプ91の出力を帯域通過フィルタ92の入力に接続している。前記帯域通過フィルタ92の出力をミキサ93の一端に接続し、ミキサ93の他端をアンプ95の入力に接続し、アンプ95の出力を受信部84の入力に接続している。上記ミキサ85,93にPLL(Phase-Locked Loop:位相同期ループ)発振回路94からの局部発振信号を供給する。
前記構成の無線通信機器は、送信時には、PLL発振回路94で発生した高周波の局部発振信号に基づいて、送信部83からの送信信号を変調し、ミキサ85でミキシングして特定の周波数に変換し、帯域通過フィルタ86でそれ以外の不要な周波数信号を除去し、パワーアンプ87で増幅後、送信側のマイクロ接点開閉器82とアンテナ側のマイクロ接点開閉器80を経由してアンテナ90からその信号が送信される。
一方、受信時には、マイクロ接点開閉器80で接続された側のアンテナ90から入った信号が受信側のマイクロ接点開閉器82を経由して、ローノイズアンプ91で増幅され、帯域通過フィルタ92に不要周波数信号を除去後、PLL発振回路94からの高周波の局部発振信号とその信号をミキサ93でミキシングし、受信周波数に変換された受信信号が受信部84に供給される。
このように、受信状態のよいアンテナ90を選択するためのアンテナ90の切り替えのために本発明のマイクロ接点開閉器80,80を用い、アンテナ90と受信部84を接続するかまたはアンテナ90と送信部83を接続するかを切り替えるために本発明のマイクロ接点開閉器82,82を用いることで、従来のマイクロ接点開閉器を使用する場合に比べ、アンテナ切り替えあるいは送受信の切り替えのときにマイクロ接点開閉器の接点が接着しにくく、接点の劣化が少ない信頼性の高い無線通信機器が得られる。
ここでは、図4に示すRF(無線周波数)送受信方式を用いているが、送受信方式はこれに限るものでなく、本発明のマイクロ接点開閉器は、アンテナと送信部の接続またはアンテナと受信部の接続を切り替える場合に効果が得られるもので、送受信の方式に依存するものではなく、他の送受信の方式であっても同様の効果が得られることは明らかである。
また、アンテナがひとつの場合は、アンテナを切り替えるためのマイクロ接点開閉器80は不要であるし、マイクロ接点開閉器80がなくても、マイクロ接点開閉器82の効果に変わりがないことは言うまでもない。
図1Aは本発明の第1の実施形態のマイクロ接点開閉器の構成を示す断面図である。 図1Bは前記マイクロ接点開閉器の平面図である。 図1Cは前記マイクロ接点開閉器の駆動時の断面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態のマイクロ接点開閉器の構成を示す断面図であり、図2(a)は非駆動時を示す図であり、図2(b)は駆動時を示す図である。 図3は本発明の第3の実施形態のマイクロ接点開閉器の構成とその動作を説明する断面図である。 図4は本発明の第4の実施形態の無線通信機器の構成図である。 図5は従来のマイクロ接点開閉器の構成を示す断面図である。
10…基板
11…下層
12…層
13…絶縁層
14…マイクロ可動部
15…第1の接点電極
16…第2の接点電極
17…駆動機構
18…上部可動電極
19…下部固定電極
20…空間
21…片持ち梁
22…構造体
23…支持部
24…電極
30…基板
31…層
32…層
33…絶縁層
34…マイクロ可動部
35…第1の接点電極
36…第2の接点電極
37…駆動機構
38…上部可動電極
39…下部固定電極
40…空間
41…両持ち梁
42…構造体
43…端部
50…基板
51…層
52…層
53…絶縁層
54…第2の接点電極
55…第1の接点電極
56…片持ち梁
57…駆動機構
58…上部可動電極
59…下部固定電極
60…空間
61…マイクロ可動部
62…構造体
63…支持部
64…変形部
65…突き出し部
80…マイクロ接点開閉器
82…マイクロ接点開閉器
83…送信部
84…受信部
85…ミキサ
86…帯域通過フィルタ
87…パワーアンプ
88…アンプ
90…アンテナ
91…ローノイズアンプ
92…帯域通過フィルタ
93…ミキサ
94…PLL
95…アンプ

Claims (13)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成され、前記基板に固定された固定部分と、その固定部分に連なる弾性変形可能な変形部分とを有する板状の構造体と、
    前記構造体の変形部分上に形成された第1の接点電極と、
    前記第1の接点電極と離れた位置に形成された第2の接点電極と、
    前記第2の接点電極が可動部分に配置されたマイクロ可動部と、
    前記マイクロ可動部を駆動する駆動機構と
    前記基板上に形成された前記構造体の変形部分の下方に配置され、前記構造体の変形部分が弾性変形するための弾性材と
    を備え、
    前記駆動機構により前記マイクロ可動部を駆動することによって、前記第2の接点電極を前記第1の接点電極に対して接触または開離させることを特徴とするマイクロ接点開閉器。
  2. 請求項1に記載のマイクロ接点開閉器において、
    前記第2の接点電極が前記第1の接点電極に接触するとき、前記第1の接点電極が押圧される方向に前記構造体の変形部分が弾性変形することを特徴とするマイクロ接点開閉器。
  3. 請求項1または2に記載のマイクロ接点開閉器において、
    前記基板上に形成された前記構造体の変形部分の下方に、前記構造体の変形部分が弾性変形するための空間が形成されていることを特徴とするマイクロ接点開閉器。
  4. 請求項3に記載のマイクロ接点開閉器において、
    前記空間は、前記第2の接点電極が前記第1の接点電極に接触するとき、少なくとも前記構造体の変形部分が前記空間側に変形可能なように設けられていることを特徴とするマイクロ接点開閉器。
  5. 請求項に記載のマイクロ接点開閉器において、
    前記弾性材は、前記第2の接点電極が前記第1の接点電極に接触するとき、少なくとも前記構造体の変形部分が前記弾性材側に変形可能なように設けられていることを特徴とするマイクロ接点開閉器。
  6. 請求項1乃至のいずれか1つに記載のマイクロ接点開閉器において、
    前記駆動機構により前記マイクロ可動部を駆動することによって、前記第2の接点電極を前記第1の接点電極に接触させた状態で前記第2の接点電極を前記第1の接点電極の接触面に沿って滑らせることを特徴とするマイクロ接点開閉器。
  7. 請求項1乃至のいずれか1つに記載のマイクロ接点開閉器において、
    前記マイクロ可動部を駆動する前記駆動機構に、静電式アクチュエータ、圧電式アクチュエータまたは熱式アクチュエータのうちのいずれかが用いられていることを特徴とするマイクロ接点開閉器。
  8. 請求項1乃至のいずれか1つに記載のマイクロ接点開閉器において、
    前記マイクロ可動部は、高融点金属元素と他のもう1つの元素とが少なくとも含まれる材料からなることを特徴とするマイクロ接点開閉器。
  9. 請求項に記載のマイクロ接点開閉器において、
    前記高融点金属元素は、タングステン、タンタル、モリブデン、チタンのいずれか1つであることを特徴とするマイクロ接点開閉器。
  10. 請求項に記載のマイクロ接点開閉器において、
    前記マイクロ可動部は、窒素、酸素および炭素のうちのいずれか1つの元素と高融点金属元素とが少なくとも含まれる材料からなることを特徴とするマイクロ接点開閉器。
  11. 請求項1乃至1のいずれか1つに記載のマイクロ接点開閉器において、
    半導体製造プロセスを用いて作成されていることを特徴とするマイクロ接点開閉器。
  12. 請求項1乃至1のいずれか1つに記載のマイクロ接点開閉器と、
    送信部と、
    受信部と、
    前記送信部からの送信信号を電波として送信すると共に前記受信部への受信信号を電波として受信するためのアンテナと
    を備え、
    前記アンテナと前記送信部とを前記マイクロ接点開閉器を介して接続すると共に、前記アンテナと前記受信部とを前記マイクロ接点開閉器を介して接続することを特徴とする無線通信機器。
  13. 請求項1乃至1のいずれか1つに記載のマイクロ接点開閉器と、
    送信部と、
    受信部と、
    前記送信部からの送信信号を電波として送信すると共に前記受信部への受信信号を電波として受信するための複数のアンテナと
    を備え、
    前記複数のアンテナと前記受信部を前記マイクロ接点開閉器を介して夫々接続し、前記マイクロ接点開閉器のいずれか1つを閉じて前記複数のアンテナのうちの1つと前記受信部を接続することを特徴とする無線通信機器。
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