JP4365943B2 - 電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチング電源の技術分野にかかり、特に、コンデンサとコイルの共振現象を用いたスイッチング電源に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスイッチング電源に比べ、高効率の電源装置が得られることから、近年では同期整流方式の電源装置が注目されている。
【0003】
図21の符号501は、そのような従来技術の電源装置を示しており、一次側主ブリッジ回路510と、二次側整流平滑回路520と、主トランス530と、制御回路540とを有している。
【0004】
一次側主ブリッジ回路510は、4個のブリッジトランジスタ511a、511b、512a、512b(ここでは、全てnチャネルMOSFETである。)を有している。
【0005】
この主ブリッジ回路510の動作をA相とB相に分け、A相動作のときに導通するブリッジトランジスタを符号511a、512aで示し、B相動作のときに導通するブリッジトランジスタを符号511b、512bで示す。
【0006】
主トランス530内には、一次巻線531と、該一次巻線531と磁気結合した二次巻線532(532a、532b)とが設けられている。
【0007】
一次巻線531の両端は、一次側主ブリッジ回路510の出力部分に接続されており、該一次側巻線531と、4個のブリッジトランジスタ511a、511b、512a、512bとはHブリッジ接続されている。
【0008】
符号519は、商用電圧を整流平滑した直流電圧、又は蓄電池が出力する直流電圧を模式的に示した直流電圧源であり、その高電圧側は電源電圧ライン517に接続され、低電圧側はグラウンドライン518に接続されている。
【0009】
主ブリッジ回路510は、電源電圧ライン517とグラウンドライン518に接続されており、B相のブリッジトランジスタ511b、512bが遮断している状態で、A相のブリッジトランジスタ511a、512aが導通すると、直流電圧源519から一次巻線531に、A相の電流iAが供給される。
【0010】
他方、A相のブリッジトランジスタ511a、512aが遮断している状態で、B相のブリッジトランジスタ511b、512bが導通すると、一次巻線531にはB相の電流iBが供給される。A相の電流iAとB相の電流iBとは互いに逆向きである。
【0011】
二次巻線532はセンタータップ構成にされており、A相の二次巻線532aとB相の二次巻線532bとに分割されている。
【0012】
二次側整流平滑回路520は、チョークコイル525と、出力コンデンサ526と、2個の整流用トランジスタ523a、523bを有している。
【0013】
A相及びB相の二次巻線532a、532bの共通端子(センタータップ部分)は、グラウンド端子528に接続されており、他の端子は、それぞれ整流用トランジスタ542a、523bのソース端子に接続されている。
【0014】
各整流用トランジスタ523a、523bのドレイン端子は、チョークコイル525の一端に共通に接続されている。
符号527はチョークコイル525の他端を示しており、出力端子にされており、該出力端子527とグラウンド端子528の間に出力コンデンサ526が接続されている。また、符号529は負荷を示しており、出力端子527とグラウンド端子の間に接続されている。
【0015】
出力端子527の電圧は、フォトカプラ549で絶縁された状態で、制御回路540に入力されている。
【0016】
制御回路540は、基準電圧源541と、誤差増幅器542と、発振器543と、比較器544と、駆動回路545とを有しており、誤差増幅器542が、フォトカプラ549から入力された電圧と基準電圧源541の出力電圧との差分を増幅し、比較器544に出力するように構成されている。
【0017】
比較器544は、誤差増幅器542から入力された電圧と、発振器543の出力波形とを比較し、比較結果を駆動回路545に出力するように構成されている。
【0018】
駆動回路545は、比較器544の比較結果に基づいて、誤差増幅器142が検出するフォトカプラ549の出力電圧と、基準電圧源541の出力電圧の差分が小さくなる方向に、ブリッジトランジスタ511a、512a、511b、512bの導通時間を制御するように構成されている。
【0019】
従って、負荷変動等によって出力端子527の出力電圧が変動しても、制御回路540の動作によって、その変動分を吸収するように主ブリッジ回路510が制御され、出力端子527の出力電圧は一定電圧を維持するようになっている。
【0020】
この電源装置501の動作を説明する。
図22は、電源装置501が運転中であって、A相及びB相のブリッジトランジスタ511a、512a、511b、512bが遮断状態にあり、チョークコイル525に蓄積されたエネルギーにより、二次側に電流が流れている状態を示している。
【0021】
整流用トランジスタ523a、523bの内部には、それぞれ寄生ダイオード524a、524bが形成されており、チョークコイル525に生じた起電力によって寄生ダイオード524a、524bが順バイアスされ、それぞれ電流I551、I552が流れている。
【0022】
図26は、電源装置501の動作を示すタイミングチャートであり、その状態は、タイミングチャート中の時刻t1以前の波形で表される。
【0023】
その状態からA相のブリッジトランジスタ511a、512aのゲート端子に正電圧が印加され、導通すると、一次巻線531の両端は、電源電圧ライン517とグラウンドライン518に接続される。その結果、図23の符号I553で示す電流が流れる。
【0024】
A相の二次巻線532aは、A相のブリッジトランジスタ511a、512aが導通したときには、A相の整流用トランジスタ523aのソース端子に正電圧を印加する極性で接続されており、そのとき、B相の二次巻線523bには、B相の整流用トランジスタ523aのソース端子に負電圧を印加する極性の電圧が誘起される。
【0025】
駆動回路545は、A相の整流用トランジスタ523aのゲート端子に、A相のブリッジトランジスタ511a、512aのゲート端子と一緒に正電圧を印加する。
【0026】
nチャネルMOSFETにおいて、ソース端子の電圧がドレイン端子の電圧よりも高い状態で、ゲート端子にスレッショルド電圧以上の電圧が印加されると、通常の動作とは逆向きに、ソース端子からドレイン端子に向けて電流が流れる。
【0027】
この動作は、MOSFETの第3象限動作と呼ばれている(pチャネルMOSFETでは、ソース端子にドレイン端子よりも低い電圧が印加され、且つ、ゲート端子にもドレイン端子よりも低い電圧が印加される状態が第3象限動作と呼ばれる。)。
【0028】
図27の実線は、nチャネルMOSFETの特性を示すグラフであり、横軸がソース端子を基準としたドレイン端子の電圧VDSを示しており、縦軸がドレイン端子からソース端子に向けて流れる方向を正方向にとった場合のドレイン電流IDを示している。
【0029】
このグラフの第1象限の範囲が通常のMOSFETの動作であり、第3象限の範囲にある実線の特性が第3象限動作である。ドレイン電圧VDSが小さいうちは抵抗特性を示しているが、ドレイン電圧VDSが大きくなり、寄生ダイオード524aの導通電圧以上の電圧になると、ダイオード特性になる。
【0030】
同図のグラフの第3象限の範囲にある破線のグラフは、MOSFETが導通状態にない場合の寄生ダイオードの特性であり、第3象限動作を行っている場合は、寄生ダイオードに電流が流れる場合に比べ、電力損失が小さくなることが分かる。
【0031】
A相の整流用トランジスタ523aは、内部の寄生ダイオード524aが導通しており、ソース端子の電圧がドレイン端子の電圧よりも高くなっている。
【0032】
その状態でゲート端子に正電圧が印加されるから、A相の整流用トランジスタ523aは第三象限動作をし、ソース端子からドレイン端子に向けて図23中の電流I554が流れる。
従って、このときのA相の整流用トランジスタ523aに生じる損失は小さい。
【0033】
A相の整流用トランジスタ523aに流れる電流I554は、チョークコイル525を通って負荷529及び出力コンデンサ526に供給されるため、チョークコイル525に磁気エネルギーが蓄積される。
【0034】
その状態から、時刻t2において、A相のブリッジトランジスタ511a、512aと整流用トランジスタ523aとが遮断すると、図24に示すように、チョークコイル525に起電力が生じ、チョークコイル525に蓄積されたエネルギーによって、2個の寄生ダイオード524a、524bに、それぞれ電流I555、I556が流される。
【0035】
次に、時刻t3において、B相のブリッジトランジスタ511b、512bが導通すると、一次巻線531には、図25に示すように、直流電圧源517から電流I557で示す電流が供給される。このとき、B相の整流用トランジスタ523bのゲート端子には正電圧が印加されるので、その整流用トランジスタ523bは第3象限動作をし、電流I558をチョークコイル525に流し、エネルギーを蓄積させる。
【0036】
時刻t4において、全部のブリッジトランジスタ511a、512a、511b、512b、及び整流用トランジスタ523a、523bが遮断すると、最初に説明した状態に戻る。以後は、上記と同じ動作を繰り返す。
【0037】
以上のように、二次側の整流回路にトランジスタを用い、ゲート端子を制御し、第3象限動作をさせて電流を流すと整流回路にダイオード素子を用いる場合よりも損失が少なくて済む。
【0038】
しかしながら、トランジスタ511a、512a、511b、512b、523a、523bが導通するときに、図26のタイミングチャート中で符号561a、562a、561b、562bに示す波形のように、寄生ダイオード524a、524bのリカバリーの影響があって、瞬間的に大電流が流れてしまう。その電流が流れるときには、ソース・ドレイン間に電圧が印加された状態なので、損失が生じてしまう。
【0039】
近年では電源装置の高効率化が増々強く求められるようになっており、その損失を無視することができなくなってきた。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、損失の小さいスイッチング電源を提供することにある。
【0041】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、二個のA相の主スイッチ素子と二個のB相の主スイッチ素子とがブリッジ接続され、直流電圧源から電流を供給されるように接続された主ブリッジ回路と、主トランス内に配置され、前記主ブリッジ回路の出力点にHブリッジ接続された主一次巻線と、前記主トランス内に配置され、前記一次巻線に磁気結合されたA相とB相の主二次巻線と、前記A相と前記B相の主二次巻線に誘起された電圧を整流平滑する主整流平滑回路と、前記各主スイッチ素子に並列接続された共振コンデンサと、前記各主スイッチ素子に逆並列接続された整流素子と、A相の副スイッチ素子とA相の補助整流素子とが直列接続された回路と、B相の副スイッチ素子とB相の補助整流素子とが直列接続された回路と、が接続点で直列に接続されて構成された副ブリッジ回路と、互いに直列接続された補助一次巻線と共振コイルとを有し、前記副ブリッジ回路は前記主ブリッジ回路に並列に接続され、前記補助一次巻線と前記共振コイルとが直列接続された回路は、前記副ブリッジ回路の前記接続点と、前記主ブリッジ回路の前記出力点との間に接続され、前記補助一次巻線は、前記一次巻線と前記二次巻線とに磁気結合され、前記ブリッジ回路内の四個の前記主スイッチ素子と前記副ブリッジ回路内の二個の副スイッチ素子とが遮断した状態から、A相とB相のいずれか一方の前記副スイッチ素子と、前記ブリッジ回路内のその副スイッチ素子と同相の一個の前記主スイッチ素子とが導通し、導通した前記主スイッチ素子と、前記主一次巻線と、前記補助一次巻線と、前記共振コイルと、導通した前記副スイッチ素子との直列回路に前記直流電圧源の電圧が印加されて電流が流れ、次いで、前記共振コイルと、導通された前記主スイッチ素子と同相で遮断状態にある他の一個の主スイッチ素子に並列接続された前記共振コンデンサとが共振動作し、前記他の一個の主スイッチ素子に逆並列接続された前記整流素子に前記共振コイルの起電力による共振電流が流れる間に前記他の一個の主スイッチ素子が導通される電源装置であって、前記共振電流は前記補助一次巻線に流れ、前記共振電流が減少するように構成された電源装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電源装置であって、前記補助一次巻線は、前記主トランス内に配置された電源装置である。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の電源装置であって、前記共振コンデンサには、前記主スイッチ素子の容量成分が用いられた電源装置である。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の電源装置であって、前記共振コイルには、前記補助一次巻線の漏れインダクタンスが用いられた電源装置である。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の電源装置であって、前記各主スイッチ素子にはMOSFETが用いられ、前記逆並列接続された整流素子には前記各MOSFET内の寄生ダイオードが用いられた電源装置である。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の電源装置であって、前記各主スイッチ素子にはIGBTが用いられた電源装置である。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の電源装置であって、前記主整流平滑回路は、前記A相と前記B相の主二次巻線に誘起された電圧を整流するA相とB相の主整流素子と、前記A相と前記B相の主整流素子が整流した電流が流されるチョークコイルとを有する電源装置である。
【0042】
本発明は上記のように構成されており、4個の主スイッチ素子のうち、A相の2個の主スイッチ素子が導通したときと、B相の2個の主スイッチ素子が導通したときとで、直流電圧源から供給され、主一次巻線に流れる電流が互いに逆向きになるようになっている。
【0043】
また、副スイッチ素子と主スイッチ素子とを制御することで、補助一次巻線と共振コイルに電流を流すことができる。
【0044】
共振コイルに電流が流れ、共振コイルと共振コンデンサとが共振動作した場合、共振電流は補助一次巻線と補助整流素子とを流れる。補助一次巻線は、主一次巻線と主二次巻線とに磁気結合しているので、主一次巻線に流れる電流を制御し、補助一次巻線に電圧を誘起させ、補助整流素子を逆バイアスさせると、共振動作を終了させることができる。
【0045】
主スイッチ素子には、バイポーラトランジスタやMOSFETやIGBTを用いることができる。MOSFETを用いた場合、内蔵されている寄生ダイオードを整流素子として利用することができる。主スイッチ素子にバイポーラトランジスタやIGBTを用いた場合、整流素子(ダイオード素子)を各主スイッチ素子に逆並列接続するとよい。
【0046】
また、各主スイッチ素子には、外付けの共振コンデンサを並列接続してもよいが、共振コンデンサを外付けせずに、主スイッチ素子の内部容量成分を利用することができる。動作周波数が高い場合には、共振コンデンサの容量値は小さくて済むので、内部容量成分を利用することができる。
【0047】
また、共振コイルは、副一次巻線の漏れインダクタンスを利用することもできる。
【0048】
【発明の実施の形態】
図1の符号3は、本発明の第一例の電源装置を示している。この電源装置3は、一次側の主ブリッジ回路310と、二次側の主整流平滑回路320と、主トランス330と、制御回路340と、高効率化回路300とを有している。
【0049】
先ず、一次側の回路構成を説明すると、符号319は、商用電圧を整流平滑した電圧を模式的に示した直流電圧源であり、該直流電圧源319の高電圧側は、電圧ライン317に接続され、低電圧側はグラウンドライン318に接続されている。
【0050】
一次側主ブリッジ回路310は、nチャネルMOSFETで構成された4個の主スイッチ素子311a、311b、312a、312bを有している。
【0051】
4個の主スイッチ素子311a、312a、311b、312bはブリッジ接続されている(4個の主スイッチ素子311a、312a、311b、312bのうち、2個の主スイッチ素子311a、312bと、他の2個の主スイッチ素子311b、312aとがそれぞれ直列接続されており、直列接続された回路の両端が電源電圧ライン317とグラウンドライン318に接続されている。
【0052】
主トランス330内には、主一次巻線331が設けられている。
符号D、Eは、主スイッチ素子311a、312a、311b、312bが互いに直列接続された部分を示しており、その部分は主ブリッジ回路310の出力点になっている。主一次巻線331の両端は、出力点D、Eにそれぞれ接続されており、主ブリッジ回路310(4個の主スイッチ素子311a、311b、312a、312b)と、主一次巻線331とでH主ブリッジ回路が構成されている。
【0053】
なお、ここでは、主一次巻線331と主ブリッジ回路310の一つの出力端子Aとの間には、偏励磁防止用のコンデンサ359が挿入されており、主一次巻線331に流れる直流成分をカットするようになっている。このコンデンサ359の両端は短絡されていても、後述する本発明の電源装置3の動作には影響がないので、コンデンサ359に関する電圧変化は説明を省略する。
【0054】
4個の主スイッチ素子311a、311b、312a、312bのうち、導通した場合に、直流電圧源319から図中の符号iAで示す電流が主一次巻線331に供給される組をA相の主スイッチ素子311a、312aとし、符号iBで示す電流が供給される組をB相の主スイッチ素子311b、312bとする。
【0055】
A相の電流iAとB相の電流iBは、どちらも各主スイッチ素子311a、312a、311b、312b内部をドレイン端子からソース端子に向けて流れる。
【0056】
主ブリッジ回路310の2個の出力点D、Eのうち、A相の主スイッチ素子311a、312aが導通したときに、高電圧側になる方を第1の出力点Dとし、B相の主スイッチ素子311b、312bが導通したときに高電圧側になる方を第2の出力点Eとする。
【0057】
また、各主スイッチ素子311a、311b、312a、312bには、それぞれ共振コンデンサ313a、313b、314a、314bが並列接続されており、後述する高効率化回路300内の共振コイル308と共振動作するように構成されている。
【0058】
符号315a、316a、315b、316bは、主スイッチ素子311a、312a、311b、312b内部の寄生ダイオード(整流素子)を示している。この寄生ダイオード311a、312a、311b、312bは、各主スイッチ素子311a、311b、312a、312bに対して逆並列接続されている。
【0059】
次に、二次側の回路構成を説明すると、二次側の主整流平滑回路320は、チョークコイル325と、出力コンデンサ326と、nチャネルMOSFETで構成された主整流素子323a、323bとを有している。
【0060】
主トランス330内には、主一次巻線331と磁気結合した主二次巻線332が設けられている。主二次巻線332は、センタータップ構成にされており、A相の主二次巻線332aとB相の主二次巻線332bとに分割されている。
【0061】
A相の主二次巻線332aとB相の主二次巻線332bの共通端子(センタータップ部分)は、グラウンド端子128に接続されており、他の端子は、A相の主整流素子323aのソース端子とB相の主整流素子323bのソース端子にそれぞれ接続されている。
【0062】
A相の主整流素子323aのドレイン端子とB相の主整流素子323bのドレイン端子は、チョークコイル325の一端に共通に接続されている。符号324a、324bは、主整流素子323a、323b内部の寄生ダイオードを示している。
【0063】
符号327は出力端子であり、チョークコイル325の他端はその出力端子に接続されている。出力端子327とグラウンド端子328の間には出力コンデンサ326が接続されており、主整流素子323a、323bが整流した電圧は、チョークコイル325と出力コンデンサ326とで平滑され、出力端子327から負荷329に供給される。
【0064】
出力端子327の電圧は、フォトカプラ349等で絶縁された状態で、制御回路340に入力されている。
【0065】
制御回路340は、基準電圧源341と、誤差増幅器342と、発振器343と、比較器344と、駆動回路345とを有しており、誤差増幅器342が、フォトカプラ349から入力された電圧と基準電圧源341の出力電圧との差分を増幅し、比較器344に出力するように構成されている。
【0066】
比較器344は、誤差増幅器342から入力された電圧と、発振器343の出力波形とを比較し、比較結果を駆動回路345に出力するように構成されている。
【0067】
駆動回路345は、比較器344の比較結果に基づいて、誤差増幅器342が検出するフォトカプラ349の出力電圧と、基準電圧源341の出力電圧の差分が小さくなる方向に、主スイッチ素子311a、312a、311b、312bの導通時間を制御するように構成されている。
【0068】
従って、従来技術で説明した電源装置501と同様に、この電源装置3においても、出力端子327の出力電圧が変動した場合、制御回路340の動作によってその変動分が吸収され、出力端子327の出力電圧は一定に維持される。
【0069】
この電源装置3は、高効率化回路300を有している。
高効率化回路300を説明すると、該高効率化回路300には、補助一次巻線306と、共振コイル308と、副ブリッジ回路304とが設けられている。
【0070】
副ブリッジ回路304は、nチャネルMOSFETで構成されたA相、B相の副スイッチ素子301a、301bと、ダイオード素子で構成されたA相、B相の補助整流素子303a、303bとを有している。
【0071】
B相の補助整流素子302bのアノード端子は電源電圧ライン317に接続され、カソード端子はB相の副スイッチ素子301bのドレイン端子に接続されている。
【0072】
他方、A相の補助整流素子303aのカソード端子はA相の副スイッチ素子301aのドレイン端子に接続されており、その副スイッチ素子301aのソース端子はグラウンドライン318に接続されている。
【0073】
更に、A相の補助整流素子303aのアノード端子はB相の副スイッチ素子301bのソース端子に接続されている。
【0074】
従って、副ブリッジ回路304は、A相の副スイッチ素子301aとA相の補助整流素子303aの直列接続回路と、B相の副スイッチ素子301bとB相の補助整流素子303bの直列接続回路とが更に直列接続されて構成されており、主ブリッジ回路310とは並列に、電源電圧ライン317とグラウンドライン318の間に接続されている。直列接続回路同士の接続点は符号Fで示す。
【0075】
共振コイル308と補助一次巻線306とは直列接続され、その直列接続回路の一端は第2の出力点Eに接続され、他端は接続点Fに接続されている。
【0076】
A相及びB相の副スイッチ素子301a、301bのゲート端子は駆動回路345に接続されており、後述するように、主ブリッジ回路310や主整流平滑回路320とともに、制御回路340によって制御されている。
【0077】
この電源装置3の動作を説明する。図10は、この電源装置3の動作を説明するためのタイミングチャートであり、図2〜図9は、電源装置3の回路中を流れる電流とその方向を説明するための回路図である。図2〜図9では、図1中の回路ブロックを示す一点鎖線および、その一点鎖線で示した回路ブロックの符号は省略する。
【0078】
図10のタイミングチャート中、Vg311a、Vg312a、Vg311b、Vg312bは、A相及びB相の主スイッチ素子311a、312a、311b、312bのゲート電圧を示している。
【0079】
Vg301a、Vg301bはA相及びB相の副スイッチ素子301a、301bのゲート電圧を示しており、Vg323a、Vg323bは、A相及びB相の主整流素子323a、323bのゲート電圧を示している。
【0080】
Id301aはA相の副スイッチ素子301aに流れる電流を示している。B相の副スイッチ素子301bに流れる電流は省略してある。
【0081】
Ic313a、Ic314aは、A相の主スイッチ素子311a、312bに並列接続された共振コンデンサ313a、314aに流れる電流を示している。充電方向を正、放電方向を負として示している。
【0082】
Id311a、Id312aはA相の主スイッチ素子311a、312aのドレイン電流を示しており、Vds311a、Vds312aは、A相の主スイッチ素子311a、312aのドレイン・ソース間の電圧を示している。B相の主スイッチ素子311b、312bのドレイン電流とドレイン・ソース間の電圧は省略する。
【0083】
It331は主一次巻線331に流れる電流を示している。A相の主スイッチ素子311a、312aが導通したときに直流電圧源319から主一次巻線331に電流が供給される方向を正、B相の主スイッチ素子311b、312bが導通したときに供給される方向を負として表している。
【0084】
Vds323a、Vds323bは、A相及びB相の主整流素子323a、323bのドレイン・ソース間の電圧を示しており、ドレイン端子の電圧がソース端子の電圧よりも高い方向を正にして表している。
【0085】
It332a、It332bは、A相及びB相の主二次巻線332a、332bに流れる電流を示している。
【0086】
図2は、図10のタイミングチャートの時刻t0〜時刻t1の間に電源装置3に流れる電流を示している。時刻t0〜時刻t1の間は、A相及びB相の主スイッチ素子311a、312a、311b、312bと、A相及びB相の副スイッチ素子301a、301bは遮断状態にある。
【0087】
二次側のチョークコイル325には、時刻t0よりも前にエネルギーが蓄積されており、時刻t0〜t1の間は、そのエネルギーによってチョークコイル325に起電力が生じ、主整流平滑回路320内に電流I381が流れている。
【0088】
時刻t0〜時刻t1では、二次側の主整流素子323a、323bは遮断している。
【0089】
各主整流素子323a、323b内の寄生ダイオード324a、324bの電気的特性は等しいので、チョークコイル325から供給される電流I381は、寄生ダイオード324a、324b内に分流し、電流I381a、I381bとなってA相及びB相の主二次巻線332a、332bに流れる。
【0090】
その状態から時刻t1において、A相の電源電圧側の主スイッチ素子311aと、二次側のA相の主整流素子323aと、A相の副スイッチ素子301aが導通する。
【0091】
二次側では、A相の主整流素子323aのソース端子にはドレイン端子よりも高い電圧が印加されているため、その主整流素子323aは第三象限動作をし、低インピーダンスになる。その結果、図3に示すように、二次側のチョークコイル325が供給する電流I381は、B相の主整流素子323bの寄生ダイオード324bには流れなくなり、A相側(A相の主整流素子323aとA相の主二次巻線332a側)だけを流れるようになる。
【0092】
A相の主二次巻線332aに電流I381が流れることにより、主一次巻線331に電圧が誘起される。その電圧は、第2の出力点Eに正電圧を印加する極性であり、高電圧側のB相の主スイッチ素子311bの寄生ダイオード315bが順バイアスされる。
【0093】
その結果、A相の主二次巻線332aから主一次巻線331に戻されたエネルギーにより、主一次巻線331と、寄生ダイオード315bと、高電圧側のA相の主スイッチ素子311aとで形成される閉ループ中を、電流I383が流れる。
【0094】
また、A相の主スイッチ素子311aと副スイッチ素子301aが導通することにより、直流電圧源319から、A相の高電圧側の主スイッチ素子311aと、主一次巻線331と、補助一次巻線306と、共振コイル308と、A相の副スイッチ素子301aの順序で電流I384が流れる。
【0095】
従って、時刻t1〜時刻t2の間に主一次巻線331に流れる電流IT1は、
T1 = I383+I384
となっている。
【0096】
補助一次巻線306は、主一次巻線331及び、A相とB相の主二次巻線332a、332bと磁気結合しており、主一次巻線331の巻数をn1、補助一次巻線306の巻数をnS、A相の主二次巻線332aの巻数をn2aとすると、次式が成立する。
【0097】
T1 × n1 + I384 × nS = I381 × n2a
A相の主二次巻線332aには、チョークコイル325から電流が供給されており、チョークコイル325は定電流源であると近似できるから、上式の右辺は一定値である。従って、補助一次巻線306に流れる電流I384が増加すると、寄生ダイオード315bに流れる電流I383は減少する。
【0098】
二次側のチョークコイル325は定電流源であるから、寄生ダイオード315bに流れる電流I383が時刻t2でゼロになると、直流電圧源319から共振コイル308に供給される電流I384は増加できなくなる。即ち、時刻t2では、
【0099】
381 × n2a = I384 × n1
となり、直流電圧源319から供給される電流I384は一定値になる。
【0100】
このとき、A相のグラウンド側の主スイッチ素子312aに並列接続された共振コンデンサ314aは、時刻t2までは寄生ダイオード315bが導通していたため、直流電圧源319の電圧Vinまで充電されており、直流電圧源319から供給される電流I384が定電流となると、その電流I384だけでは共振コイル308に流れる電流が増加できなくなる。
【0101】
その状態になると、共振コンデンサ314aと共振コイル308とが共振動作を開始し、共振コンデンサ314aが放電し、共振コイル308に電流を供給することで、共振コイル308に流れる電流が増加する。
【0102】
図4の符号I387は、その共振動作によって流れる電流を示している。共振コンデンサ314aの放電により、共振コンデンサ314aの高電圧側の端子(主ブリッジ回路310の第2の出力点E)の電圧は徐々に低下する。
【0103】
第2の出力点Eの電圧が低下すると、第2の出力点Eと電源電圧ライン317の間に接続された共振コンデンサ313bが充電される(この共振コンデンサ313bは、高電圧側のB相の主スイッチ素子311bに並列接続されているコンデンサである。)。
【0104】
同図符号I388は、その共振コンデンサ313bへの充電電流を示しており、直流電圧源319から供給され、共振コンデンサ313b、補助一次巻線306、共振コイル308、A相の副スイッチ素子301aを通って、グラウンドライン318に流れる。
【0105】
共振コイル308と共振コンデンサ314aの共振動作により、共振コンデンサ314aの放電が終了すると、共振コンデンサ314aに蓄積されていたエネルギーは共振コイル308に全部移行される。すると、共振コイル308には、共振コンデンサ314aを逆向きに充電する方向の起電力が生じる。
【0106】
その起電力は、共振コンデンサ314aに並列接続されている主スイッチ素子312aの内部寄生ダイオード316aを順バイアスする極性なので、共振コイル308に蓄積されていたエネルギーにより、寄生ダイオード316a中を、図5の符号I389で示す電流が流される。寄生ダイオード316aが順バイアスされると、主一次巻線331には、電源電圧Vinが印加される。このとき、二次側には略一定の電流I382が流れている。
【0107】
時刻t3における出力点Eの電位はほぼゼロVであって、直流電圧源319のアース側電位になっているため、主ブリッジ回路310の出力点D、E間の電圧、つまり主トランス330内の主一次巻線331の両端には、直流電圧源319の出力電圧Vinが印加されている。
【0108】
このため、補助一次巻線306の両端には、主一次巻線331と補助一次巻線306の巻数比に応じた電圧が発生する。その電圧の極性は、共振コイル308に生じている電圧とは逆向きであり、共振コイル308に蓄積されているエネルギーは、補助一次巻線306に発生した電圧に応じて減少する。主一次巻線331には直流電圧源319の出力電圧Vinが印加されていることから、エネルギーは一次側から二次側に供給されている。
【0109】
図10のタイミングチャートにおいて、共振コンデンサ314aの放電が終了し、寄生ダイオード316aに電流I389が流れ始めた時刻は符号t3で示されている。
【0110】
制御回路340は、寄生ダイオード316aに電流I389が流れているときに、A相のグラウンド側の主スイッチ素子312aを導通させる。この場合、主スイッチ素子312aのソース・ドレイン間に電圧は印加されていないので、主スイッチ素子312aにはターンオンによる損失は生じない。
【0111】
その主スイッチ素子312aの導通により、図6の符号I390で示す電流が流れ始める。
【0112】
補助一次巻線306に誘起される電圧は、共振コイル308に流れる電流I384を減少させる極性であり、主一次巻線331に流れる電流I390が増加し、補助一次巻線306に誘起された電圧が、A相の副スイッチ素子301aに直列接続された補助整流素子303aを逆バイアスすると、共振コイル308に流れる電流はゼロになる。
【0113】
このとき、主二次巻線332には、A相の主整流素子324aを第3象限動作させる極性の電圧が誘起されており、主一次巻線331からA相の主二次巻線332aにエネルギーが伝達され、電流I382が流れる。
【0114】
なお、図10の時刻t3は、共振コイル308と共振コンデンサ314aの共振電流がゼロになった時刻を示しており、時刻t4は主スイッチ素子312a内の寄生ダイオード316aに流れる電流I389がゼロになり、主スイッチ素子312aに順方向の電流が流れ始める時刻を示している。
【0115】
次いで、A相の主スイッチ素子312aの導通により、時刻t5において、上述するように補助一次巻線306に電流が流れなくなったものとする。この状態は図7に示すように、主一次巻線331には電流I390が流れ、A相の主二次巻線332aには、電流I382が流れているから、
390 × n1 = I382 × n2a
になる。
【0116】
制御回路340は、その時刻t5において副スイッチ素子301aを遮断させるので、副スイッチ素子301aは電流が流れていない状態で導通状態から遮断状態に移行するので損失が生じない。このとき、B相の共振コンデンサ313bは電源電圧Vinで充電されている。
【0117】
時刻t5後は、主一次巻線331に流れる電流が増加し、主一次巻線331から主二次巻線332にエネルギーが伝達され、A相の主二次巻線332aに電圧が誘起され、A相の主整流素子323aは第三象限動作をする。
【0118】
A相の主二次巻線332aに流れる電流I382はチョークコイル325を流れ、チョークコイル325及び出力コンデンサ326を充電する。
【0119】
A相の主スイッチ素子311a、312aが導通している状態では、それらに並列接続された共振コンデンサ313a、314aは充電されていない。その状態で、時刻t6において、制御回路340により、先ず、A相の電源側の主スイッチ素子311aが遮断させられると、図8に示すように、その主スイッチ素子311aに並列接続された共振コンデンサ313aを充電する電流I392と、B相のグラウンド側の共振コンデンサ314bの放電による電流I394とが流れる。
【0120】
第1の出力点Dの電圧が低下し、共振コンデンサ313a、314bへ流れる電流が減少すると、主一次巻線331に流れる電流も減少する。
【0121】
この状態では、図9に示すように、A相の主二次巻線332aには、チョークコイル325の起電力によって電流I395が流されており、その電流I395によって主一次巻線331に電圧が誘起される。
【0122】
その電圧は、グラウンド側のB相の主スイッチ素子312b内の寄生ダイオード316bを順バイアスする極性であり、寄生ダイオード316b内に電流I397が流される(時刻t7)。
【0123】
その状態で、制御回路340が時刻t8においてグラウンド側のA相の主スイッチ素子312aを遮断させると、主ブリッジ回路310内の全ての主スイッチ素子311a、312a、311b、312bと二次側整流素子323a、323bが遮断状態になる。
【0124】
この状態は、時刻t0と同じ状態であり、今度は、B相側の主スイッチ素子311b、312b、主整流素子323b、副スイッチ素子301bの動作により、A相が動作した場合と同様に、B相側に電流が流れる。
【0125】
A相の二次巻線332aとB相の二次巻線332bの巻数は同数にされており、B相側に流れる電流の大きさはA相側に流れる電流と等しくなっている。
【0126】
但し、B相側に電流が流れる場合、先ず、グラウンド側のB相の主スイッチ素子312bとB相の副スイッチ素子301bとが導通した後、次いで、電源側のB相の主スイッチ素子311bが導通するが、その動作はA相と対称的なので、説明は省略する。
【0127】
上記電源装置3は、二次側の主整流素子323a、323bにnチャネルMOSFETを用いたが、図11の電源装置4のように、ダイオード素子を用いることもできる。
【0128】
図1の電源装置3の主整流平滑回路320では、主整流素子323a、323bがnチャネルMOSFETで構成されていたのに対し、図11に示した電源装置4では、整流平滑回路420に、ダイオード素子で構成された主整流素子423a、423bが用いられている。
【0129】
A相、B相の主整流素子423a、423bのアノード端子は、A相、B相の主二次巻線332a、332bの一端にそれぞれ接続されている。
【0130】
他方、A相、主整流素子423a、423bのカソード端子はチョークコイル325の同じ端子に接続されており、該チョークコイル325の他端は出力端子327にされている。
【0131】
A相及びB相の主二次巻線332a、332bの共通の端子はグラウンド端子326にされている。
【0132】
出力端子327とグラウンド端子326の間には、出力コンデンサ326と負荷329が並列に接続されている。
【0133】
二次側の整流平滑回路420は上記のように構成されており、A相及びB相の主整流素子423a、423bはゲート端子を有していないので、制御回路340には接続されていない。
【0134】
図11の電源装置4の、他の回路ブロックや配線は図1の電源装置3と同一であるので、同じ回路ブロックや同じ電気素子には同じ符号を付して説明を省略する。
【0135】
図20は、この電源装置4の回路動作を示すタイミングチャートである。符号Vak423a、Vak423bは、主整流素子423a、423bのアノード・カソード間の電圧を示しており、逆バイアスされた状態を正にしてある。同図中、符号t0〜t8は、図10のタイミングチャートの時刻t0〜t8と同じ状態の時刻を示している。
【0136】
この電源装置4の動作を説明すると、先ず、定常動作において、主スイッチ素子311a、311b、312a、312bが遮断している状態では、図12に示すように、チョークコイル325に蓄積されたエネルギーによって、主整流素子423a、423bに、等しい大きさの電流I481a、I481bがそれぞれ流れている。
【0137】
次に、A相の主スイッチ素子315aとA相の副スイッチ素子301aが導通し、図13に示すように、主一次巻線311に電流I483、I484が流れる。
【0138】
直流電圧源319から供給される電流I484が増加すると、B相の主スイッチ素子311bの内部寄生ダイオード315bに流れる電流I383が減少するが、その電流I483がゼロになると、電流I484が増加できなくなり、共振コンデンサ314aが放電し、図14に示すように、共振コイル308に電流I487を流し、共振コイル308に流れる電流を増加させる。
【0139】
その共振コンデンサ314aの電圧が低下するに従い、直流電圧源319から電流I488が供給され、B相の電源側の共振コンデンサ313bが充電される。
【0140】
次に、共振コンデンサ314aと共振コイル308の共振動作により、共振コイル308が放電し、図15に示すように、寄生ダイオード316aに電流I489が流れる。
【0141】
その状態でA相のグラウンド側の主スイッチ素子312aが導通すると、図16に示すように、直流電圧源319から主一次巻線331に電流I490が供給される。その電流I490が増加すると、補助一次巻線306と副二次巻線332に電圧が誘起される。
【0142】
補助一次巻線306に誘起された電圧により、補助整流素子303aが逆バイアスされ、図17に示すように、共振コイル318に流れる電流はゼロになる。主二次巻線332側では、A相の主二次巻線332aにエネルギーが伝達され、チョークコイル325に電流が供給される。
【0143】
A相の主スイッチ素子311a、312aが導通している状態から、制御回路340が、先ず、A相の電源側の主スイッチ素子311aを遮断させると、図18に示すように、その主スイッチ素子311aに並列接続された共振コンデンサ313aを充電する電流I492が流れる。同時に、B相のグラウンド側の共振コンデンサ314bが放電し、電流I494を流す。
【0144】
主一次巻線331に流れる電流が減少すると、チョークコイル325に起電力が生じ、図19に示すように、A相の主二次巻線332aとB相の主二次巻線332bに電流I499a、I499bがそれぞれ流れる。
【0145】
A相とB相の主二次巻線332a、332bに流れる電流I499a、I499bは同じ大きさであり、A相の主二次巻線332aの巻数と、B相の主二次巻線332bの巻数とが同じにされているため、主一次巻線331に誘起される電圧は互いに打ち消しあい、主一次巻線331には起電力は生じない。この状態は図12に示したのと同じ状態である。
【0146】
次に、B相のグラウンド側の主スイッチ素子312bと、B相の副スイッチ素子301bとが導通した後、B相の電源電圧側の主スイッチ素子312bが導通する。B相の各スイッチ素子311b、312b、301bが動作する場合、主一次巻線331、補助一次巻線306、及び共振コイル308に流れる電流はA相の動作のときとは逆向きであり、二次側ではB相の主二次巻線332bに電流が流れるが、基本的な動作と電流の流れ方はA相の場合と同様であるため、説明は省略する。
【0147】
なお、上記各実施例では、主ブリッジ回路310の第2の出力点Eに補助一次巻線306の一端を接続し、他端を共振コイル308を介して接続点Fに接続したが、それとは逆に、第2の出力点Eに共振コイル308の一端を接続し、他端を補助一次巻線306を介して接続点Fに接続してもよい。また、第2の出力点Eではなく、第1の出力点Dに接続してもよい。
【0148】
また、補助整流素子303a、303bは、副スイッチ素子301a、301bのドレイン端子側に接続したが、ソース端子側に接続してもよい。
【0149】
また、上記各実施例では、主一次巻線331の一端は、偏励磁防止用のコンデンサ359を介してブリッジ回路310の第1の出力点Dに接続されていたが、コンデンサ359は、主一次巻線331の一端と第1、第2の出力端子D、Eのいずれか一方又は両方の間に挿入されていればよい。更に、偏励磁が無い場合はコンデンサ359は省略することができる。
【0150】
また、上記各実施例では、MOSFETにはnチャネル型のものを用いたが、pチャネル型のものを用いたり、一つの電源装置内で、nチャネル型のMOSFETとpチャネル型のMOSFETとを用いることもできる。
【0151】
更に、主スイッチ素子はMOSFETを用いる場合に限定されるものではない。図28の符号3aは、主スイッチ素子にIGBTが用いられており、4個のIGBT351a、351b、352a、352bがブリッジ接続されている。
【0152】
IGBTを用いた場合、内部寄生ダイオードを利用することができないので、各IGBT351a、351b、352a、352bには、外付けのダイオード素子365a、365b、366a、366bが逆並列接続されており、MOSFETを用いた場合と同じように動作できるようになっている。
【0153】
更に、IGBTではなく、バイポーラトランジスタを用いることもできる。この場合も、各バイポーラトランジスタにダイオード素子を逆並列接続する必要があるが、図28の電源装置3aのIGBTをバイポーラトランジスタ(NPN型のバイポーラトランジスタ)に変更すればよいので、回路図は省略する。
【0154】
【発明の効果】
高効率の電源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一例の電源装置を示す回路ブロック図
【図2】第一例の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図3】第一例の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図4】第一例の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図5】第一例の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図6】第一例の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図7】第一例の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図8】第一例の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図9】第一例の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図10】第一例の電源装置の動作を示すタイミングチャート
【図11】本発明の第二例の電源装置を示す回路ブロック図
【図12】第二例の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図13】第二例の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図14】第二例の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図15】第二例の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図16】第二例の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図17】第二例の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図18】第二例の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図19】第二例の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図20】第二例の電源装置の動作を示すタイミングチャート
【図21】従来技術の電源装置の回路ブロック図
【図22】従来技術の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図23】従来技術の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図24】従来技術の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図25】従来技術の電源装置の電流の流れ方を説明するための図
【図26】従来技術の電源装置の動作を示すタイミングチャート
【図27】MOSFETの第三象限動作を説明するためのグラフ
【図28】IGBTを用いた場合の本発明の一例の電源装置
【符号の説明】
3、4、3a……電源装置
301a……A相の副スイッチ素子
301b……B相の副スイッチ素子
303a……A相の補助整流素子
303b……B相の補助整流素子
304……副ブリッジ回路
306……補助一次巻線
308……共振コイル
310……主ブリッジ回路
311a……A相の電源電圧側の主スイッチ素子
312a……A相のグラウンド側の主スイッチ素子
311b……B相の電源電圧側の主スイッチ素子
312b……B相のグラウンド側の主スイッチ素子
313a、313b、314a、314b……共振コンデンサ
319……直流電圧源
320、420……主整流平滑回路
323a、424a……A相の主整流素子
323b、424b……B相の主整流素子
325……チョークコイル
330……主トランス
331……主一次巻線
332……主二次巻線
332a……A相の主二次巻線
332b……B相の主二次巻線
351a、351b、352a、352b……IGBT
365a、365b、366a、366b……ダイオード
D、E……出力点
F……接続点

Claims (7)

  1. 二個のA相の主スイッチ素子と二個のB相の主スイッチ素子とがブリッジ接続され、直流電圧源から電流を供給されるように接続された主ブリッジ回路と、
    主トランス内に配置され、前記主ブリッジ回路の出力点にHブリッジ接続された主一次巻線と、
    前記主トランス内に配置され、前記一次巻線に磁気結合されたA相とB相の主二次巻線と、
    前記A相と前記B相の主二次巻線に誘起された電圧を整流平滑する主整流平滑回路と、
    前記各主スイッチ素子に並列接続された共振コンデンサと、
    前記各主スイッチ素子に逆並列接続された整流素子と、
    A相の副スイッチ素子とA相の補助整流素子とが直列接続された回路と、B相の副スイッチ素子とB相の補助整流素子とが直列接続された回路と、が接続点で直列に接続されて構成された副ブリッジ回路と、
    互いに直列接続された補助一次巻線と共振コイルとを有し、
    前記副ブリッジ回路は前記主ブリッジ回路に並列に接続され、
    前記補助一次巻線と前記共振コイルとが直列接続された回路は、前記副ブリッジ回路の前記接続点と、前記主ブリッジ回路の前記出力点との間に接続され、
    前記補助一次巻線は、前記一次巻線と前記二次巻線とに磁気結合され、
    前記ブリッジ回路内の四個の前記主スイッチ素子と前記副ブリッジ回路内の二個の副スイッチ素子とが遮断した状態から、
    A相とB相のいずれか一方の前記副スイッチ素子と、前記ブリッジ回路内のその副スイッチ素子と同相の一個の前記主スイッチ素子とが導通し、
    導通した前記主スイッチ素子と、前記主一次巻線と、前記補助一次巻線と、前記共振コイルと、導通した前記副スイッチ素子との直列回路に前記直流電圧源の電圧が印加されて電流が流れ、
    次いで、前記共振コイルと、導通された前記主スイッチ素子と同相で遮断状態にある他の一個の主スイッチ素子に並列接続された前記共振コンデンサとが共振動作し、前記他の一個の主スイッチ素子に逆並列接続された前記整流素子に前記共振コイルの起電力による共振電流が流れる間に前記他の一個の主スイッチ素子が導通される電源装置であって、
    前記共振電流は前記補助一次巻線に流れ、前記共振電流が減少するように構成された電源装置。
  2. 前記補助一次巻線は、前記主トランス内に配置された請求項1記載の電源装置。
  3. 前記共振コンデンサには、前記主スイッチ素子の容量成分が用いられた請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の電源装置。
  4. 前記共振コイルには、前記補助一次巻線の漏れインダクタンスが用いられた請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の電源装置。
  5. 前記各主スイッチ素子にはMOSFETが用いられ、前記逆並列接続された整流素子には、前記各MOSFET内の寄生ダイオードが用いられた請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の電源装置。
  6. 前記各主スイッチ素子にはIGBTが用いられた請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の電源装置。
  7. 前記主整流平滑回路は、前記A相と前記B相の主二次巻線に誘起された電圧を整流するA相とB相の主整流素子と、
    前記A相と前記B相の主整流素子が整流した電流が流されるチョークコイルとを有する請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の電源装置。
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