JP4365631B2 - 電球形蛍光ランプおよび点灯回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電球形蛍光ランプおよび点灯回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、省エネルギーの要請により、照明分野においても一般の白熱電球に代えていわゆる電球形蛍光ランプが普及しつつある。
通常、このような電球形蛍光ランプは、発光管と、これを保持すると共に内部に点灯回路を収納する筒状のケースと、当該筒状ケースの前記発光管を保持する側と反対側の開口部に被着された口金とを備える。
【0003】
このような電球形蛍光ランプの放電管として、従来の有電極の低圧水銀蛍光灯の放電管を湾曲させてU字管形状ものや螺旋形状にしたものがあり、最近では、管球(バルブ)内に封入された放電ガスを電磁誘導により励起してプラズマを発生し、プラズマの紫外線で管球内面に塗布された蛍光体から可視光を発光させる無電極の放電管なども使用されている。
【0004】
いずれの放電管を使用するにしても点灯回路が必要となり、上記筒状のケースの中に当該点灯回路の配線基板が収納されている(例えば、U字型の発光管を使用した電球形蛍光ランプの例として特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2003−100103号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、白熱電球との代替性の観点から、電球形蛍光ランプの寸法を全体として小型化して白熱電球の大きさに近付けることが望まれており、点灯回路を収納する筒状ケースもできるだけ小さくなるように設計されている。
そのため、点灯回路の収納スペースを大きく取ることができず、点灯回路の電子部品自身の発熱および発光管の発熱により電子部品の温度が上昇する。
【0007】
点灯回路には共振回路が含まれており、一般に、この共振回路に使用されるコンデンサとして高周波特性が良好で比較的電気容量が大きくとれるフィルムコンデンサが使用されている。
定格12W程度の低出力の電球形蛍光ランプについては、長時間点灯しても筒状ケースの内部温度はせいぜい110℃程度に上昇するに止まり、当該フィルムコンデンサの電気特性にそれほど影響を与えないが、定格20W以上の高出力のものについては、内部温度が120℃まで上昇する場合もある。
【0008】
フィルムコンデンサは、誘電体として樹脂フィルムを使用し、これを金属箔などを電極として巻き込み、その外周をエポキシ樹脂などでコーティングして形成されているが、筒状ケース内部の温度上昇に伴って、巻き込んでいる樹脂フィルムがそれぞれ厚み方向に膨張しようとして熱応力が生じ、120℃の高温になるとついにはエポキシ樹脂のコーティングを押し広げるようにして外部に膨出してしまう。
【0009】
これによりフィルムコンデンサの電気容量が大きく変化して、当初の回路設計値と大きく異なってしまい点灯回路が正常に動作しにくくなるおそれがある。
この問題を解決するため、筒状ケースのサイズを大きくして点灯回路の収納スペースを拡大し、内部の放熱性を向上させると共に、配線基板における部品配置に余裕を持たせて相互の熱の影響を受けにくくすることが考えられるが、上述のように電球形蛍光ランプにおいては小型化の強い要請がある上、製造コストの面から定格出力の大きさにかかわらず筒状ケースや配線基板を共通化することが望ましいため、そのような筒状ケースや配線基板の設計変更による解決は望ましくない。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、筒状ケースや配線基板を大きくすることなく、内部温度が上昇しても適正に動作する点灯回路を備えた電球形蛍光ランプおよび当該点灯回路を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る電球形蛍光ランプは、発光管と、前記発光管を点灯させるための点灯回路と、前記発光管を保持すると共に内部に前記点灯回路を収容する筒状ケースと、前記筒状ケースの前記発光管を保持する側と反対側に被着される口金とを備える電球形蛍光ランプであって、前記点灯回路は、樹脂ケース内にフィルム状誘電体を有するフィルムコンデンサ本体が収容されたフィルムコンデンサを備え、前記フィルムコンデンサは、前記筒状ケースに接触していることを特徴とする。
【0012】
これによりフィルムコンデンサの誘電体として使用されている樹脂フィルムが、温度上昇により膨張し、特に厚み方向に膨らもうとしても、外装した樹脂ケースにより当該膨張が阻止され、電気容量が大きく変化するようなことがなくなる。
ここで、前記フィルムコンデンサは、前記筒状ケースの内壁面に近接する位置に設置されていることが望ましい。
【0013】
これにより、フィルムコンデンサを発熱源である他の電子部品、特に、その構成上配線基板の中央部に配置せざるを得ないチョークコイルからできるだけ離れた位置に配することが可能となり、フィルムコンデンサの温度上昇の程度を和らげることができる。
また、ここで、前記フィルムコンデンサ本体を収容する樹脂ケースの頂部に、Rが形成されていることが望ましい。
【0014】
これによりフィルムコンデンサ本体を筒状ケース内に収納しやすくなる。
ここで、前記樹脂ケースの材料の荷重たわみ温度(0.45MPa荷重)は、120℃以上であることが望ましく、また、前記樹脂ケースのフィルムコンデンサ本体の厚み方向における肉厚は、0.1mm〜3mmの範囲であることが望ましい。
【0015】
これによりフィルムコンデンサ周囲の温度が120℃まで上昇しても、しっかりと内部のフィルムコンデンサ本体が膨張しないように抑えこむことができる。
また、本発明は、前記点灯回路が、チョークコイルを備え、当該チョークコイル1次側の巻線として、12本を超える本数の素線が撚り合わされたリッツ線が用いられていることを特徴としている。
【0016】
これにより、1本のリッツ線の表面積が増大し、高周波電流通電時における表皮作用に起因して生ずるチョークコイルの発熱量の増加を抑えることができる。
また、本発明に係る点灯回路は、電球形蛍光ランプの筒状ケース内に収納される点灯回路であって、出力側に共振回路を含み、当該共振回路に使用されるフィルムコンデンサが、当該フィルムコンデンサのフィルム状誘電体の厚み方向の膨張を抑える樹脂ケース内に収納されていることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電球形蛍光ランプを、無電極放電ランプを例にして説明する。
(無電極放電ランプ1の構成)
図1は、実施の形態に係る定格20Wの無電極放電ランプ1の構成図である。
【0018】
同図に示されるように、この無電極放電ランプ1は、全体形状が白熱電球形状に近似するように形成されており、放電バルブ10と、この放電バルブ10内に交流電磁界を発生させるためのコイルユニット20と、点灯回路ユニット30などから構成されている。
放電バルブ10にはさらに、点灯回路ユニット30を覆うように設けられた筒状ケース40を介して、商用電源から電力供給される口金50が装着され、口金50から点灯回路ユニット30にはリード線61,62を介して電力が供給される。
【0019】
なお、コイルユニット20、筒状ケース40、口金50は、基本的に、管軸Zを軸として略回転体形状である。
また、筒状ケース40は、樹脂などの絶縁性材料で形成され、その先端部41の開口部42を閉塞するように口金50が装着されている。
(放電バルブ10及びコイルユニット20)
放電バルブ10は、透明性のガラスで形成された管球であって、壁面が内方に凹んだ凹入部11が管軸Zに沿って形成されている。そして、放電バルブ10内には発光物質として水銀とアルゴン、クリプトンが封入され、またバルブ内面には、蛍光体が塗布されて蛍光体層12が形成されている。なお、凹入部11の中央には管軸Zに沿って、放電バルブ10と連通する排気管13が取り付けられている。
【0020】
コイルユニット20は、放電バルブ10に装着されているボビン21と、このボビン21に巻回された励起コイル22と、磁性体(フェライト)からなるコア23とから構成されている。
ボビン21は、放電バルブ10のネック部分10aを覆うように取り付けられた円環状の底板部21aと、当該底板部21aの中央から突出する円筒部21bとからなり、この円筒部21bが凹入部11に挿入されている。そして、励起コイル22は、凹入部11内において円筒部21bの外周面上に巻回され、コア23は、排気管13を囲む円筒体であって、凹入部11内において円筒部21bの内側に挿入されている。
【0021】
また、点灯回路ユニット30の配線基板31は、台座25を介して底板部21aの、ボビン21とは反対側に取着されている。この台座は、ボビン21からの放熱を促進させるヒートシンク材料で形成されてもよい。
(点灯回路ユニット30の構成)
図2は点灯回路ユニット30の回路図の1例である。
【0022】
点灯回路ユニット30は、配線基板31(図1、図3参照)上に、整流回路32、高周波回路33を設けて構成される。
整流回路32は、フィルター用のコンデンサ321や、ブリッジ形の全波整流部322および平滑コンデンサ(電解コンデンサ)323などからなり、家庭用の交流電圧を整流して直流電圧を出力する。
【0023】
また、高周波発振回路33は、MOS型トランジスターからなる1対のスイッチング素子331、332、コイル335およびチョークコイル336などからなり、出力側に共振回路34を有する。
チョークコイル336の一次側に所定方向の電流が流れると、2次側コイルにその電流の方向に応じて所定の起電力が生じ、これが反転電圧としてQ点に接続されたスイッチング素子331、332のゲートに印加される。
【0024】
スイッチング素子331、332は前者がNMOS、後者がPMOSからなりそのゲートに印加される反転電圧の極性により交互にONになり、これにより励磁コイル22に所定の周波数(一般に60kHz〜526kHzまたは2.7MHz、13.5MHz)の交流電圧が供給される。なお、図の333、334はツェナーダイオードであり、スイッチング素子331、332のゲートに印加される電圧が過剰になるのを阻止し、当該スイッチング素子331、332を保護する。
【0025】
また、出力側の共振回路34は、励磁コイル22、コンデンサ341、342からなる。
この共振用のコンデンサ341、342として、後述するように樹脂ケースで外装されたフィルムコンデンサが使用され、耐熱性が向上されている。
なお、他のコンデンサは、電解コンデンサである平滑用コンデンサ323を除き、積層型のセラミックコンデンサなどが使用される。他の箇所でもフィルムコンデンサが使用される場合もあるが、それらの電気容量が変化したとしても、上記共振用のコンデンサ341、342の容量変化の場合ほど重大な影響を及ぼさないので、特に樹脂ケースで外装するには及ばない。
【0026】
図3は、点灯回路ユニット30の配線基板31を図1のA方向から見たとき主な電子部品の配置を示す図である。同図に示すように、配線基板31は、ほぼ円板状の基板であって、一番背の高い平滑コンデンサ323や比較的背の高いチョークコイル336を配線基板31のほぼ中央部に配して、口金50内の空間に配することにより(図1参照)、できるだけ筒状ケース40のZ軸方向の長さを短くできるように工夫されている。
【0027】
共振用のコンデンサ341、342は、それぞれチョークコイル336に対して、配線基板31に実装可能な範囲でできるだけ配線基板31の端の位置、すなわち筒状ケース40の内壁に近い側に配置されている。このようにすることにより発熱量が多いチョークコイル336から少しでも遠ざけることができ、熱の影響を受けにくくしている。
【0028】
図4は、共振用のコンデンサ341の拡大斜視図である。同図に示すようにコンデンサ341は、樹脂ケース3411内にフィルムコンデンサ本体3412を収納してなる。3412a、3412bは、内部のフィルムコンデンサ本体3412から引き出されたリード線である。樹脂ケース3411は、荷重たわみ温度(0.45MPa荷重、試験方法JIS K7207)が120℃以上の樹脂材料からなり、射出成形などにより形成される。なお、本実施の形態では、当該樹脂材料としてPBT(ポリブチレンテレフタレート:融点154℃)を使用している。
【0029】
図5は、図4においてコンデンサ341をB方向から見たときの図であり、内部の様子が分かるように樹脂ケース3411の一部を切り欠いて示している。同図に示すように樹脂ケース3411の下方の開口部を塞ぐように樹脂材料3413が注入されて封止されている。
本実施の形態では、この封止用の樹脂材料として熱硬化性のエポキシ樹脂が使用されている。この材料は常温で液状であり、60℃から80℃程度の熱を加えることにより硬化するので、封止時にフィルムコンデンサ本体3412に悪影響を及ぼさない。その上、接着性および絶縁性の点でも優れ、硬化後は融点が高く120℃以上になっても軟化しないので電子部品の封止材料として適している。
【0030】
このようにフィルムコンデンサ本体3412がしっかりとした樹脂ケース3411内に収納されているので、当該フィルムコンデンサの誘電体として使用されている樹脂フィルムが熱膨張しようとしても、樹脂ケース3411に拘束されて膨張できず、これにより熱膨張に起因する電気容量の変動を効果的に抑えることができる。
【0031】
したがって、樹脂ケース3411の特に厚み方向における肉厚も内部のフィルムコンデンサ本体3412の膨出しようとする力に抗するだけの厚みが必要であり、通常この種の共振回路に用いられる電気容量のコンデンサについては、0.1mm以上あるのが望ましい。また、必要以上に肉厚が大きくなれば限られた大きさの配線基板31に実装することができないので、厚くても3mm以下であることが望ましい。
【0032】
また、この樹脂ケース3411の頂部3411aは、R(湾曲部)が形成されている。図1に示すように筒状ケース40の、口金50側の部分は中空の円錐台状であって徐々に径が小さくなっているが、コンデンサ341を筒状ケース40の内壁に近接する位置に配置しても、その頂部にRが形成されているので、上記筒状ケース40に収納しやすい。
【0033】
さらに、図1のPの位置でコンデンサ341のR部と筒状ケース40の円錐台部の内壁面に接触させることにより、この部分での放熱効果も得られる。他方のコンデンサ342も同様な形状である。このコンデンサ342についてもできるだけ筒状ケース40の内壁面に近接させて配することが望ましいのは言うまでもない。
【0034】
次に上記共振用のコンデンサ341の製造方法について簡単に説明する。
まず、射出成形により樹脂ケース3411を予め製造しておく。上述したようにこの樹脂材料として荷重たわみ温度(0.45MPa荷重)がほぼ120℃以上のものが望ましく、さらには硬化後は剛性が高く、放熱のため熱伝導性に優れている方がよい。このような樹脂材料として上述のPBTのほか例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)などが用いられる。
【0035】
また、耐熱性や剛性を強めるため、それらの樹脂材料に微小なガラス繊維を混入させてもよい。
そして、図6に示すようにこの樹脂ケース3411の内部にフィルムコンデンサ本体3412を挿入する。図6ではフィルムコンデンサ本体3412は、概略した形で示してあるが、一般的にフィルムコンデンサ本体は、2枚の金属箔を2枚の樹脂フィルム(例えばポリエチレンフィルム)を交互に重ねて巻き込む構造のものと、金属箔の代わりに樹脂フィルムの表面に金属を蒸着させて電極とするものがあり、本実施の形態では、高周波特性がより優れた後者のコンデンサを利用しており、巻き込まれた各層の厚み方向がリード線3412a、3412bの伸びる方向と直交するように形成されている。
【0036】
樹脂ケース3411の内部の、特に厚み方向の寸法は、樹脂フィルムの膨張の阻止という観点からは、フィルムコンデンサ本体3412を収納したときにほとんど隙間が生じない程度の大きさであることが望ましいが、両者間にあまり隙間が少ないと収納作業の効率が悪くなるので、樹脂ケース3411の内部寸法は、フィルムコンデンサ本体3412より、若干大きめであってもよい。最終的にエポキシ樹脂を内部に流し込み、当該エポキシ樹脂を、樹脂ケース3411とフィルムコンデンサ本体3412との隙間に進入した状態で硬化させるので、特に問題は生じないからである。
【0037】
このようにしてフィルムコンデンサ本体3412を樹脂ケース3411内に収納した後、図7に示すように樹脂ケース3411の開口部に液状のエポキシ樹脂3413を流し込んで、加熱し硬化させる。
なお、チョークコイル336の、特に1次側のコイルは巻数が多い上、大きな高周波電流に対する表皮作用により電流が巻き線の表層部分のみ流れるため、実効抵抗値が上がって、ますます発熱量が多くなる。そのため従来から1次側コイルの巻き線として素線を12本撚り合わせたリッツ線が使用されているが、本実施の形態では12本を超える本数の素線を撚り合せたリッツ線を使用している。これにより巻き線の表面積が増加し、表皮作用に起因する実効抵抗値の増加を抑え、発熱量を低減させることができる。
【0038】
また、この素線の本数は12本を超えれば、従来よりは発熱量低下の効果があり、素線の本数が多ければ多いほどよいが、その一方であまり本数が多いと、巻き線が太くなり過ぎ、チョークコイルが大型化して配線基板31に部品を実装できなくなるおそれがあるので、最大でも22本程度である。
なお、本実施の形態においては、素線の線径として、0.08mmの線を用いている。素線の線径は、必ずしもこの値に限られないが、0.05〜0.15mmの範囲内であることが望ましい。
【0039】
素線の線径を、0.05mm未満にすれば、巻線の際に切れやすいからであり、また、線径が0.15mmを超えた場合には、高周波での表皮効果による実効抵抗の増加を低減するため12本を超える素線によりリッツ線を形成すると、チョークコイルが大きくなり過ぎ、配線基板31内に実装できなくなってしまうからである。
【0040】
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態においては、定格20Wの無電極放電ランプについて説明したが、さらに高出力のランプについても、本発明の構成を適用することにより、従来のフィルムコンデンサを使用する場合よりも小さな寸法の筒状ケースを用いて点灯回路を正常に動作させることができる。
【0041】
また、定格20W未満の低出力のランプの場合でも、筒状ケースの寸法をさらに小さくするなどしてより小型な電球形蛍光ランプを得ようとする場合には、筒状ケース内の温度が上昇するので、この場合でも本発明の効果を享受できることはいうまでもない。
(2)また、電球形蛍光ランプの例として無電極放電ランプについて説明したが、その他、U字形状の放電管を連設したものや螺旋形状に湾曲された放電管を有する有電極のものであってもよい。後者の有電極の電球形蛍光ランプの場合、点灯回路の構成は上述したものと若干異なるが、高周波の共振回路を含むことには変わりはないからである。
【0042】
(3)上記実施の形態においては、樹脂ケースを予め成形しておいて、これにフィルムコンデンサ本体を収納してエポキシ樹脂で封止する構成にしたが、リード線を金型で挟持して、フィルムコンデンサ本体を金型内に位置決めし、この金型に液状の樹脂を注入するような、いわゆるインサート成形により「樹脂ケース」の形成とフィルムコンデンサ本体の封止を同時に行うようにしてもよい。この場合、熱でフィルムコンデンサ本体が変形しないように、常温で液状の樹脂、例えば上述の常温硬化型のエポキシ樹脂などを用いるのが望ましいのは言うまでもない。なお、本発明では、このようなインサート成形によりフィルムコンデンサ本体の外周にモールドされた樹脂も、広く「樹脂ケース」の概念に含まれるものとしている。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、点灯回路における出力側の共振回路に使用されるフィルムコンデンサを、特にその厚み方向の膨張を阻止する樹脂ケース内に収納して形成しているので、筒状ケース内の点灯回路の収納スペースが小さくて内部の温度が上昇したとしても、フィルムコンデンサの電気容量が大きく変動することなく、発光管を安定して点灯させることができる。
【0044】
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の実施の形態に係る無電極放電ランプの構成図である。
【0046】
【図2】上記無電極放電ランプに組み込まれている点灯回路ユニットの回路図である。
【0047】
【図3】上記点灯回路ユニットの配線基板における各電子部品の実装位置を示す図である。
【0048】
【図4】上記点灯回路ユニットにおける共振用のコンデンサの形状を示す斜視図である。
【0049】
【図5】図4のコンデンサを矢印B方向から見たときの一部切り欠き図である。
【0050】
【図6】上記共振用のコンデンサの製造方法を説明するための図である。
【0051】
【図7】フィルムコンデンサ本体を樹脂ケースに収納後、開口部をエポキシ樹脂で封止した状態を示す図である。
【0052】
【符号の説明】
10 放電バルブ
20 コイルユニット
22 励起コイル
30 点灯回路ユニット
31 配線基板
32 整流回路
33 高周波発振回路
34 共振回路
40 筒状ケース
50 口金
331、332 スイッチング素子
336 チョークコイル
341、342 共振用コンデンサ
Claims (4)
- 発光管と、前記発光管を点灯させるための点灯回路と、前記発光管を保持すると共に内部に前記点灯回路を収容する筒状ケースと、前記筒状ケースの前記発光管を保持する側と反対側に被着される口金とを備える電球形蛍光ランプであって、
前記点灯回路は、樹脂ケース内にフィルム状誘電体を有するフィルムコンデンサ本体が収容されたフィルムコンデンサを備え、
前記フィルムコンデンサは、前記筒状ケースに接触していることを特徴とする電球形蛍光ランプ。 - 前記樹脂ケースの頂部には、Rが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電球型蛍光ランプ。
- 前記樹脂ケースの材料の荷重たわみ温度(0.45MPa荷重)は、120℃以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の電球形蛍光ランプ。
- 前記樹脂ケースの前記フィルムコンデンサ本体の厚み方向における肉厚は、0.1mm〜3mmの範囲であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電球形蛍光ランプ。
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