JP4365483B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、撮像装置、特に画素欠陥補償機能を有する撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビデオカメラなどの撮像装置は、従来より広く利用されている。近年主として静止画を撮像記録する電子スチルカメラも、特にディジタルカメラとして普及するに至り、主として動画記録用であったビデオムービーにおいても、静止画撮影記録機能を有するようになってきている。そして、主として静止画撮影に際して使用される長時間露光は、撮像素子における電荷蓄積時間を長くすることによって露光時間を長くし、これによって低照度下でもストロボなどの補助照明を使用することなく、撮影できるようにする技術として知られている。
【0003】
一方、撮像素子においては、いわゆる暗電流の存在などによる暗出力が存在し、これが画像信号に重畳されるため、画質劣化を来す。この暗出力レベルが大きい画素が存在する場合は、画素欠陥と称され、その画素の出力情報は用いず近隣の画素の出力情報を用いて情報を補完することが広く実用化されている。本明細書においては、このような処理を画素欠陥の補償と称することとする。しばしば使用フレームレートにおける動画駆動を前提に決められる所定の(例えばNTSCでは1/60秒の、あるいはこれに基づいて所定のマージンを見込んだ例えば4倍マージンだと1/15秒の)標準露光時間で暗出力を評価し、そのレベルが大きい画素については欠陥画素と見做して、上記画素欠陥補償を適用している。
【0004】
そして更に、画素欠陥は温度依存や経時変化を伴うから、欠陥画素の評価を工場出荷前に行なうだけでは不十分であるという点について改善を図った技術も、特開平6−38113号公報に開示されていて公知である。すなわち、この公開公報には、電源オン直後にアイリスを閉じることで受光面を遮光し、カメラの使用に先立ってCCD暗出力を評価することで欠陥画素を検出して、欠陥補償を行なう技術が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公開公報開示の技術のように、(工場出荷後の完成品としての)カメラ装置において欠陥画素を検出して欠陥補償を行なうと、記録画像に画質破綻を来たすおそれがある。何故なら、温度依存や経時変化によって生じる暗電流増加によって新たに欠陥画素が検出された場合、この欠陥画素の画面上の位置(画素アドレス)は任意に生じ予測困難であるから、例えば連続(隣接)する複数画素に亙って欠陥が発生することもあるわけである。状況によっては画面上のある一定の部分面領域が全て欠陥画素になることも考え得る。このような場合、どのように上記画素欠陥補償を適用したとしても、もはや近隣には補完に用いるべき画像情報を有した画素が存在しないから、鑑賞に耐える画質の画像を得ることはできないという問題があった。
【0006】
この問題は、上記従来技術を更に発展させた新規技術すなわち、「標準露光時間を超える長時間露光の場合には、暗電流の蓄積効果によって画素の暗出力レベルが更に大きくなることを考慮し、長時間露光の場合に、これに対応した欠陥画素検出を行ない欠陥補償を行なう技術」においては、暗電流蓄積効果によって生じる劣化は概略露光時間に比例して増大するため、一層顕著になるものであって、例えば露光時間を無制限に延長した場合には、全画素が欠陥画素になってしまうため、有意な画像情報を有さない、例えば真っ白な画像が記録されてしまうということにもなってしまう。
【0007】
もちろん、通常は露光時間は何らか制限されているが、いずれにせよ、その制限範囲においても温度、経時、露光時間など変化する実使用状況下で欠陥画素検出を行なった場合に、鑑賞に耐える画質の画像を得ることができるかどうか判らないという本質的な問題があることには変わりがない。
【0008】
本発明は、従来の撮像装置における上記問題点を解消するためになされたもので、無制限な欠陥補償処理による画質劣化を生じさせないようにした撮像装置を提供することを目的とし、請求項毎の目的を述べると、次の通りである。すなわち、請求項に係る発明は、撮影時の状況に応じた画質確保のための条件を認識することができ、これを画質劣化防止のための撮像制御に有効に反影させることができる撮像装置を提供することを目的とする。請求項に係る発明は、撮影時の状況に応じて欠陥が補償された高画質な画像を得ることが可能な撮像装置を提供することを目的とする。請求項に係る発明は、少なくとも常時は通常のテスト撮像を行う必要がなく新たな撮影タイムラグを生じないようにした撮像装置を提供することを目的とする。請求項に係る発明は、特に温度上昇や長時間露光の際に大きく変化する暗電流に起因する欠陥画素情報の取得を確実に行うことができる撮像装置を提供することを目的とする。請求項に係る発明は、欠陥補償によって画質破綻を来すような撮像を行うことを防止できるようにした撮像装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に係る発明は、撮像素子と、該撮像素子に対する露光を制御する露出制御手段と、前記撮像素子における電荷蓄積時間を制御する蓄積時間制御手段と、前記露出制御手段及び前記蓄積時間制御手段とを制御して前記撮像素子の所定の動作状況における欠陥画素に関する情報を検出する欠陥画素情報取得手段と、該欠陥画素情報取得手段が検出した欠陥画素情報に基づいて所定の画素欠陥許容条件の充足に係わる判定を行なう画質確保条件判定手段とを有し、前記撮像素子はカラー撮像素子であり、前記所定の画素欠陥許容条件は任意の欠陥画素に関して、同色の画素のうち当該欠陥画素に最も近い画素である最近接同色画素の中に、少なくとも一つの非欠陥画素が存在していることであることを特徴として撮像装置を構成するものである。
【0010】
このように構成された請求項1に係る撮像装置においては、欠陥画素情報取得手段が検出した欠陥画素情報に基づいて所定の画素欠陥許容条件の充足に係わる判定を行なう画質確保条件判定手段を備えているので、そのときの状況に応じた画質確保のための条件を認識することができ、これを画質劣化防止のための撮像制御に有効に反映することができる。特に所定の画素欠陥許容条件は任意の欠陥画素に関して、同色の画素のうち当該欠陥画素に最も近い画素である最近接同色画素の中に、少なくとも一つの非欠陥画素が存在していることとしているため、欠陥補償の際に必ず隣接同色画素の情報が使用可能であることを保証し、局所的な解像度の低下に歯止めをかけることができる。
【0011】
請求項に係る発明は、請求項に係る撮像装置において、前記欠陥画素情報取得手段が取得した欠陥画素に関する情報に基づいて、当該撮像時に撮像素子より出力された画像データの欠陥を補償する手段を備えていることを特徴とするものである。このように、欠陥画素情報取得手段が取得した欠陥画素に関する情報に基づいて撮像された画像データの欠陥を補償するように構成されているので、そのときの状況に応じて欠陥が補償された高画質な画像を得ることができる。
【0012】
請求項に係る発明は、撮像素子と、該撮像素子に対する露光を制御する露出制御手段と、前記撮像素子における電荷蓄積時間を制御する蓄積時間制御手段と、前記露出制御手段及び前記蓄積時間制御手段とを制御して前記撮像素子の所定の動作状況における欠陥画素に関する情報を検出する欠陥画素情報取得手段と、該欠陥画素情報取得手段が検出した欠陥画素情報に基づいて所定の画素欠陥許容条件の充足に係わる判定を行なう画質確保条件判定手段と、前記欠陥画素情報取得手段が取得した欠陥画素に関する情報に基づいて、当該撮像時に撮像素子より出力された画像データの欠陥を補償する手段と、前記撮像素子の通常状態における欠陥画素情報を記憶する記憶手段を有し、前記撮像素子に設定された露光時間が所定値以下である場合には、前記記憶手段に記憶された欠陥画素情報に基づいて当該撮像時に撮像素子より出力された画像データの欠陥を補償するようにして撮像装置を構成するものである。このように、常欠陥データを記憶する記憶手段を有し、所定値以下の通常の露光(電荷蓄積)時間に対しては、この常欠陥データに基づいて欠陥補償を行うように構成されているので、少なくとも常時はテスト撮像を行う必要がなく、新たな撮影タイムラグを生じさせない。
【0013】
請求項に係る発明は、請求項1〜のいずれか1項に係る撮像装置において、前記欠陥画素情報取得手段は、前記露出制御手段により前記撮像素子に対する露光を遮断した状態で前記撮像素子における電荷蓄積及び読み出し動作を実行し、これに対応して得られた撮像素子出力レベルを前記欠陥画素に関する情報として検出するように構成されていることを特徴とするものである。このように、撮像素子を遮光したテスト撮像によって欠陥画素情報取得を行うように構成されているので、特に温度上昇や長時間露光の際に大きく変化する暗電流に起因する欠陥画素情報の取得を確実に行うことができる。
【0014】
請求項に係る発明は、請求項1〜のいずれか1項に係る撮像装置において、前記画質確保条件判定手段の判定結果に基づいて、前記露出制御手段が当該撮影時における露光時間を設定するように構成されていることを特徴とするものである。このように、画質確保条件判定手段の判定結果に基づいて、本撮影時における露光時間を設定するように構成されているので、欠陥補償によって画質破綻を来すような撮像を行うことを防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、実施の形態について説明する。図1は、本発明に係る撮像装置の主たる実施の形態のディジタルカメラを示すブロック構成図である。1はレンズ系、2はレンズ駆動機構、3は露出制御機構、4はフィルタ系、5はCCD撮像素子、6はCCDドライバ、7はA/Dコンバータを含むプリプロセス回路、8はディジタルプロセス回路で、ハードとしてメモリを含み、全てのディジタルプロセス処理を行うものである。9はメモリカードインターフェース、10はメモリカード、11はLCD画像表示系、12は主たる構成としてマイコンを含むシステムコントローラ、13は操作スイッチ系、14は表示用LCDを含む操作表示系、15はストロボ、16はレンズドライバ、17は露出制御ドライバ、18はEEPROMである。
【0016】
このように構成されているディジタルカメラにおいては、システムコントローラ12が全ての制御を統括的に行なっており、特に露出制御機構3に含まれるシャッタ装置と、CCDドライバ6によるCCD撮像素子5の駆動を制御して、露光(電荷蓄積)及び信号の読み出しを行ない、それをプリプロセス回路7を介してディジタルプロセス回路8に格納した出力レベル情報を用いて、以下で説明する画素欠陥の検出等を行なうものである。そのため、ディジタルプロセス回路8には画素欠陥検出部8−1を備えている。そして、その際欠陥画素のアドレス評価を合わせて行ない、欠陥が画質確保のための所定の許容条件を充たすかどうか、あるいはそれを充たすための撮像条件を判定する画質確保条件判定部8−2を有している。システムコントローラ12は、この判定結果に基づいて本撮像における露光時間を制限したり、あるいは画質劣化に関する警告処理を行なう。また、ディジタルプロセス回路8は画素欠陥補償部8−3を有しており、本撮影に際して、
〔1〕予めEEPROM18に格納された通常時の欠陥(以下常欠陥と称する)に関する欠陥画素のアドレスデータに基づいて、
〔2〕長時間露光時には、更に撮影に先立って上記画素欠陥の検出を行なった結果の欠陥(以下検出欠陥と称する)に関する欠陥画素の画素アドレスデータに基づいて、
上記ディジタルプロセス回路8の画素欠陥補償部8−3において、この画素欠陥補償処理を施す。更に本実施の形態のディジタルカメラは、CCD撮像素子5の近傍の適所に配置された温度センサ19を有している。なお、上記画素欠陥検出部8−1,画質確保条件判定部8−2,画素欠陥補償部8−3は、現実の演算処理においては必ずしも明確に分離されないこともあるが、説明の便宜と、概念の明確化のために分けて示すものである。
【0017】
次に、本実施の形態における画素欠陥の検出と補償及び画質確保条件判定に直接関わる処理を中心に、システムコントローラ12によるカメラ制御について説明を行なう。但し、本実施の形態に係るディジタルカメラにおいて、信号レベルのディジタル処理は8ビット(0〜255 )で行われるものとする。また後に特記する部分を除いては、常温状態を仮定して説明することとする。撮影に先立ってマニュアル設定又は測光結果に基づいて、撮影に必要な露光時間Ttotal が設定される。(但し、このディジタルカメラのスペックとして最長露光時間は10秒とする)これが本ディジタルカメラにおける標準露光時間Tstd (任意に設定可能であるが、この例では1/15秒とする)よりも長いか否かを判断し、次のような処理を行う。
【0018】
(1)Ttotal ≦Tstd の場合は、特に従来技術と変わりなく本撮像の撮影トリガー指令を待機し、指令を受けて所定の露出制御値に基いた露光を行ない、撮像信号を読み出して所定の信号処理を施した後に、メモリカード10に記録する。その際上記〔1〕に対応する、すなわち常欠陥画素についてのみの画素欠陥補償を伴なう。
【0019】
(2)Ttotal >Tstd の場合は、まず実際の撮影に先立って、具体的には撮影トリガー指令を受けた時点で、まず露出制御機構3に含まれるシャッタ装置で撮像素子の受光面を遮光した状態で、テスト撮像を行なう。すなわち暗黒下でCCDドライバ6により所定露出時間Ttest=5×Tstd の電荷蓄積動作を行なって、テスト撮像信号(暗出力信号)を読み出し、ディジタルプロセス回路8に格納する。そして、画素欠陥検出部8−1において、格納された全データのうち少なくとも常欠陥画素を除いた有効出力画素に関して各出力レベルを調べて基準レベルとディジタル比較を行なうことで、欠陥の判定を行なう。
【0020】
判定基準は、以下のようなものである。すなわち、着目画素の出力レベルがSであったとして、S>25×Ttest/Ttotal ,の場合に欠陥とし、それ以外(S≦25×Ttest/Ttotal )の時には非欠陥とするものである。この意味は、暗出力はほぼ蓄積時間に比例するとして、本撮像時の暗出力レベルを25以下(フルレンジ255 の約10%)までは許容するとしたものである。したがって、例えばTtotal =Tstd の時は、テスト撮像時の暗出力レベルが125 以下の画素は全て非欠陥と見做し、Ttotal が25/3(≒8.33)秒を超える時は、テスト撮像時の暗出力レベルが0である画素のみを非欠陥と見做していることになる。
【0021】
ここで出力レベル25(約10%)という判定基準レベルは、もとより唯一絶対的なものではなく、設計時に事情に合わせて任意に設定し得るものであるが、上記程度以下の適当な値(他に例えば約5%とか3%なども有効)を選んでおけば、画像に重畳される暗出力の影響の顕在化の可能性は充分低くなる。また、これを0%に選べば、暗出力が重畳された画素を完全に排除することが可能であり、この点ではこれも一つの好適な変形例として挙げ得るが、検出欠陥画素の数が多くなるため、次に説明する画質確保のための許容条件判定に対して不利を招き易い。現実には、これらのトレードオフ要素を勘案して基準レベルを設定する。
【0022】
次に、ディジタルプロセス回路8の画質確保条件判定部8−2において、検出された欠陥に関して画質確保のための許容条件判定を行なう。欠陥の補償は常欠陥も検出欠陥も同様に行われるから、この判定に際しては、これらの欠陥アドレスは全て同じ欠陥アドレスとして統合された形で処理される。この欠陥画素が、次の画質許容条件を全て充たすかどうかが判定される。
(a)最近接同色画素(同色の画素のうち、当該欠陥画素に最も近い画素:RGBベイヤ配列の場合を例示すれば、Gに関しては斜め4方に隣接する4つのG画素)の中に、R(又はB)に関しては上下左右の4方向で直接隣接ではなく、間に1つのGを挟んで次に位置する各4つのR(又はB)画素の中に、少なくとも1つの非欠陥画素が存在していること。
(b)各8×8画素ブロックに含まれる同色画素(RGBベイヤ配列の例では、Gは32画素でR及びBは各16画素)のうち、欠陥画素は1/4以下(同じくRGBベイヤ配列の例では、Gは8画素以下、R及びBは各4画素以下)であること。(なお、上記8×8画素ブロックとは有効画素領域のデータを処理するに際して、端から順次に8×8の64画素毎に処理単位としたものを指し、例えばディジタルカメラの画像圧縮に際して常用されているものの一つであるから、この8×8ブロックでの条件化は、処理の共通化等の観点からも有意な事である。)
【0023】
上記(a)の条件は、欠陥補償の際に必ず隣接同色画素の情報が使用可能であることを保証するものであるから、局所的な解像度の低下に歯止めをかける意味を持ち、(b)の条件は、ある程度の大面積部分に亙っての情報欠落に歯止めをかける意味を持つ。したがって、(a)及び(b)の両条件を同時に充たすならば、ある一定レベルの画質が保証されることになる。
【0024】
しかしながら、この場合の保証画質は、常欠陥画素が一般に充たしている条件に比べれば、極めて緩い(画質劣化を許容する)ものである。常欠陥は通常の撮影画質を決定付けるものであるから、一般的には、例えば「連続した欠陥は存在してはならない」、「画面中央部所定円領域内には欠陥画素がn個以上存在してはならない」など極めて限られた許容条件を充たす場合にのみ、その撮像素子を良品とする検査基準を採用する。本実施の形態に係るディジタルカメラにおいて、これと同様の厳しすぎる基準を採用したとすれば、事実上長時間撮影が不可能になってしまうから、「長時間露光」というような「特殊条件下」での画質要求は、「通常画質」よりも許容限界が緩くなるという経験的事実を根拠に、この場合の画質確保のための許容条件を、常欠陥画素判定時のそれよりも緩い基準に設定するものである。なお、この基準(a),(b)は、「中央部」などの画面の場所に依存しないものであるから比較的単純でもあり、カメラ装置のような限られた構成での判断が比較的容易であるという特徴も有している。
【0025】
ところで、与えられたTtotal において、上記画質許容条件を充たしている場合(場合分け(2−甲)とする)は、特に問題はなく、得られた欠陥画素アドレスを、後に欠陥補償で使用するようにディジタルプロセス回路8の適当な領域に格納する。(又は一旦EEPROM18に格納してから用いるようにしてもよい。また格納データは検出欠陥アドレスのみとし、欠陥補償に際して改めてEEPROM18に格納されている常欠陥アドレスデータと統合して使用してもよい。以下同じ。)
【0026】
これに対して、与えられたTtotal において上記画質許容条件を充たしていない場合(場合分け(2−乙)とする)は、仮想露出時間Tx (Ttotal >Tx >Tstd )を上記Ttotal に置換えて、上記欠陥判定と画質許容条件判定を順次行なう。そして、Tx を変数として、これらの判定を行ない、上記画質許容条件を充たす最大のTx を求め、これをTqmaxとする。そして、このTqmaxに対応する欠陥画素アドレスを、後に欠陥補償で使用するようにディジタルプロセス回路8の適当な領域に格納する。
【0027】
そして、上記のようにこの場合の欠陥画素のアドレスデータを得た後には、(2−甲)のケースでは(1)の撮影トリガー指令後と全く同様に所定の露出制御値に基づいた、すなわち露出時間Ttotal の本露光を行ない、撮像信号を読み出して所定の信号処理を施した後にメモリカード10に記録する。これに対して、(2−乙)のケースでは露出時間をTqmaxにして本露光を行ない、撮像信号を読み出して所定の信号処理を施した後にメモリカード10に記録する。したがって、露光量は狙いに対しTqmax/Ttotal だけしか得られず、露出不足になるおそれがあるが、少なくとも画質に破綻を来すことは避けられるものである。
【0028】
(2−甲)及び(2−乙)のいずれの場合も、この際画素欠陥補償を伴なうが、既に上記したとおり、この場合に用いられる欠陥画素アドレスデータは、それぞれの場合に応じて格納されている、上記〔1〕,〔2〕に対応する、すなわち常欠陥画素も検出欠陥画素も含んで統合されたものである。そして、画素欠陥補償部8−3で行われるこの画素欠陥補償処理それ自体は、公知のものを使用することができる。本実施の形態に係るディジタルカメラでは、上記条件(a)を充たすように撮像条件が制約されているから、単に最近接同色画素の代表値で補完するような比較的単純な補完を用いることができる。
【0029】
以上(1)及び(2)のいずれの場合にも、欠陥補償後において記録に至るまでの映像信号処理は共通に行われるが、この後段の回路における映像信号処理は、必要に応じて適宜使用されるそれ自体は公知の、例えば色バランス処理、マトリクス演算による輝度−色差信号への変換あるいはその逆変換処理、帯域制限等による偽色除去あるいは低減処理、γ変換に代表される各種非線型処理、各種情報圧縮処理、等々である。
【0030】
上記実施の形態によれば、「撮像により生じる画素欠陥が画質確保のための欠陥許容条件(a),(b)を充たすかどうかを判定」(画質確保条件判定の一例)し、更にこの「画質確保のための欠陥許容条件(a),(b)を充たすための撮像条件を判定」(画質確保条件判定の別の一例)することにより、撮像に際して常に欠陥許容条件を充たす欠陥しか発生しないようにしているから、撮影された画像に画質破綻を来さない。そして、この前提の下に以下のような制御がなされる。
【0031】
すなわち、所定の標準露光時間Tstd 以下の通常の露光時間に対しては、テスト撮像を行なう必要がなく(したがってテスト撮像に伴うタイムラグの発生等がなく)、従来と同等の画素欠陥補償を行なった高画質な画像を得ることができると同時に、そのままでは画質劣化を生じる長時間露光に対しては、テスト撮像によってその時点の状況に応じた欠陥画素を検出して、適切な画素欠陥補償を行なった高画質な画像を得ることができる。なお且つこれらの状況判断は全て自動的に行なわれ、テスト撮像時間も短時間(上記例では1/3秒)にとどめているから、撮影操作に不便や違和感を生じない。また、テスト撮像のタイミングが、従来例の上記公開公報開示のもののような電源投入時ではなく、本撮像直前であるから、例えば電源投入後の時間経過による内部温度上昇の影響等も含めて実際に使用する状況に応じた誤動作のない補償を行なうことができる。
【0032】
なお、上記説明においては説明を簡単にするために、電荷蓄積時間と露光時間とを同一視しているが、厳密にはメカニカルシャッタを用いて露光開始前から電荷蓄積を開始する場合や、あるいは露光完了してから所定時間後に電荷を転送路に移送したり蓄積電荷を転送路に移送した後所定時間後に転送開始するいわゆる遅延読み出しの手法を用いる場合などのように、この両者は必ずしも一致しないことがある。しかし、この両者の差はいずれもシステムコントローラが管理認識しているものであるから、必要に応じてこの差を具体的に考慮して、上記実施の形態を適用すればよいものである。
【0033】
更に、上記主たる実施の形態以外にも様々な実施の形態が考えられる。まず、Ttestの時間設定については、上記実施の形態では5×Tstd =1/3秒という値のものを示したが、これは任意に変更できる。また上記実施の形態の場合、このディジタルカメラの最長露光時間は10秒としたから、Ttestが1/3秒でも対応可能であった。そして、この程度の短時間にしておけば、使用者に意識させることなく通常のカメラシーケンス中で、本撮像の直前にテスト撮像を行なうことが可能であり、カメラの操作性を全く低下させることなく本発明を適用できる。これに対して、更に長い露光時間に対応すべくTtestをもっと長い任意の時間に設定したり、テスト撮像を複数回異なるTtest値で行なったり、また固定値ではなくTtest=Ttotal とすることで任意の露光時間に関して画質判定ができるように構成することなど、それぞれが好適な実施の形態となる。
【0034】
また、テスト撮像のタイミングについては本撮影直前が好適ではあるが、これに限定されるものではない。例えば、電源投入時、再生モードと切換え可能なカメラにおける撮影モードへの切替え時、2段レリーズスイッチカメラ(2段目が撮影トリガ)における1段目操作時、別途設けたテスト撮像スイッチの操作時など、目的に応じて任意の時点で行なうように構成し得る。
【0035】
ところで、上記実施の形態では常温状態を仮定して説明してきたが、本発明は温度変化に対してもそのまま有効であることは、説明を要しないであろう。すなわち、温度が上昇して暗電流が増加しても、上記主たる実施の形態のようにテスト撮像を行なって、その時の(温度上昇の影響も含んだ)画質確保のための欠陥許容条件を充たす露出時間を見出して、その制限下で本撮像を行ない欠陥補償を行なうから、画質破綻を来たすことなく撮像できる。ただ、上記主たる実施の形態では標準露光時間Tstd を境にテスト撮像の実行を判断するように構成していたから、温度上昇によって欠陥が増えTstd 以下であってもテスト撮像を行なうべきケースが発生したとき、これに対応できない可能性があった。しかし、これは例えば「始めからTstd 及び常欠陥画素の設定を温度上昇時の欠陥発生を前提に行なう」、「温度センサ19の検出値によってTstd を変化させる」、「Ttotal の値によらず常にテスト撮像を行なう」などの対応によって、解決を図ることができる。
【0036】
なお、上記主たる実施の形態で用いているADコンバータの量子化レベルに関して補足すれば、現実には、ADコンバータハードウェアの有する誤差特性の存在や、仮にそれがないとしても原理的に最小量子化レベル付近においては、量子化誤差は相対的には 100%にも相当することを考慮すれば、上記主たる実施の形態に関して実際の量子化に用いるADコンバータは、画像処理系の量子化ビット数(該実施の形態では8ビット)よりも多い、例えば10ビットあるいは12ビット程度(それ以上でも良い)のものを使用することがより好適であり、これによって上記各演算式の演算に際して誤差の影響を充分低減することができる。
【0037】
以上本発明のいくつかの実施の形態を具体的に挙げて説明を行ったが、本発明はこれらに限られることなく、特許請求の範囲に記載の限りにおいて如何なる態様をも取り得るものであることは言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】
以上実施の形態に基づいて説明したように、本発明によれば、撮像装置における欠陥画素情報の取得に際して画素分布を評価して、撮像時の欠陥画素(補償画素)の発生を一定の許容基準以内にとどめるようにしているので、無制限な欠陥補償処理による画質劣化を生じさせない撮像装置を実現することができる。特に請求項1に係る発明によれば、欠陥画素情報取得手段が検出した欠陥画素情報に基づいて所定の画素欠陥許容条件の充足に係わる判定を行なう画質確保条件判定手段を備えているので、その時の状況に応じた画質確保のための条件を認識することができ、これを画質劣化防止のための撮像制御に有効に反映することができる。特に所定の画素欠陥許容条件は任意の欠陥画素に関して、同色の画素のうち当該欠陥画素に最も近い画素である最近接同色画素の中に、少なくとも一つの非欠陥画素が存在していることとしているため、欠陥補償の際に必ず隣接同色画素の情報が使用可能であることを保証し、局所的な解像度の低下に歯止めをかけることができる。また請求項に係る発明によれば、更に欠陥画素情報取得手段が取得した欠陥画素に関する情報に基づいて撮像された画像データの欠陥を補償するように構成されているので、その時の状況に応じて欠陥が補償された高画質な画像を得ることができる。また請求項に係る発明によれば、更に常欠陥データを記憶する記憶手段を有し、所定値以下の通常の露光時間に対してはこの常欠陥データに基づいて欠陥補償を行なうように構成されているので、常時はテスト撮像を行なう必要がなく新たな撮影タイムラグを生じさせないという利点が得られる。また請求項に係る発明によれば、更に撮像素子を遮光したテスト撮像によって欠陥画素情報取得を行なうように構成されているので、特に温度上昇や長時間露光の際に大きく変化する暗電流に起因する欠陥画素情報の取得が確実に行なうことができる。また請求項に係る発明によれば、更に画質確保条件判定手段の判定結果に基づいて、本撮影時における露光時間を設定するように構成されているので、欠陥補償によって画質破綻を来たすような撮像を行なうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る撮像装置の実施の形態のディジタルカメラの全体構成を示す概略ブロック構成図である。
【符号の説明】
1 レンズ系
2 レンズ駆動機構
3 露出制御機構
4 フィルタ系
5 CCD撮像素子
6 CCDドライバ
7 プリプロセス回路
8 ディジタルプロセス回路
8−1 画素欠陥検出部
8−2 画質確保条件判定部
8−3 画素欠陥補償部
9 メモリカードインターフェース
10 メモリカード
11 LCD画像表示系
12 システムコントローラ
13 操作スイッチ系
14 操作表示系
15 ストロボ
16 レンズドライバ
17 露出制御ドライバ
18 EEPROM
19 温度センサ

Claims (5)

  1. 撮像素子と、該撮像素子に対する露光を制御する露出制御手段と、前記撮像素子における電荷蓄積時間を制御する蓄積時間制御手段と、前記露出制御手段及び前記蓄積時間制御手段とを制御して前記撮像素子の所定の動作状況における欠陥画素に関する情報を検出する欠陥画素情報取得手段と、該欠陥画素情報取得手段が検出した欠陥画素情報に基づいて所定の画素欠陥許容条件の充足に係わる判定を行なう画質確保条件判定手段とを有し、前記撮像素子はカラー撮像素子であり、前記所定の画素欠陥許容条件は任意の欠陥画素に関して、同色の画素のうち当該欠陥画素に最も近い画素である最近接同色画素の中に、少なくとも一つの非欠陥画素が存在していることであることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記欠陥画素情報取得手段が取得した欠陥画素に関する情報に基づいて、当該撮像時に撮像素子より出力された画像データの欠陥を補償する手段を備えていることを特徴とする請求項に係る撮像装置。
  3. 撮像素子と、該撮像素子に対する露光を制御する露出制御手段と、前記撮像素子における電荷蓄積時間を制御する蓄積時間制御手段と、前記露出制御手段及び前記蓄積時間制御手段とを制御して前記撮像素子の所定の動作状況における欠陥画素に関する情報を検出する欠陥画素情報取得手段と、該欠陥画素情報取得手段が検出した欠陥画素情報に基づいて所定の画素欠陥許容条件の充足に係わる判定を行なう画質確保条件判定手段と、前記欠陥画素情報取得手段が取得した欠陥画素に関する情報に基づいて、当該撮像時に撮像素子より出力された画像データの欠陥を補償する手段と、前記撮像素子の通常状態における欠陥画素情報を記憶する記憶手段を有し、前記撮像素子に設定された露光時間が所定値以下である場合には、前記記憶手段に記憶された欠陥画素情報に基づいて当該撮像時に撮像素子より出力された画像データの欠陥を補償するように構成されていることを特徴とする撮像装置。
  4. 前記欠陥画素情報取得手段は、前記露出制御手段により前記撮像素子に対する露光を遮断した状態で前記撮像素子における電荷蓄積及び読み出し動作を実行し、これに対応して得られた撮像素子出力レベルを前記欠陥画素に関する情報として検出するように構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に係る撮像装置。
  5. 前記画質確保条件判定手段の判定結果に基づいて、前記露出制御手段が当該撮影時における露光時間を設定するように構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に係る撮像装置。
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