JP4364592B2 - 鉄道車両の連結間整流装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両の連結間整流装置、詳しくは、鉄道車両の編成時にできる連結間での対向気流の乱れを抑制して空力抵抗および空力音を抑え、列車のさらなる高速化に有利なものとする鉄道車両の連結間整流装置に関するものである。
鉄道車両の連結間は、貫通路を蛇腹状の幌にて繋いで往来の安全が図られてきたが、近時では、さらに、プラットホーム側からの転落を受け止めて安全を図る転落防止部材を設けることが知られている(例えば、特許文献1〜5参照)。
特開平11−048969号公報 特開平11−263221号公報 特開2000−01165号公報 特開2000−16287号公報 特開2000−43717号公報
しかし、従来の転落防止部材は、いずれも、車両の連結端間に、プラットホームからの転落域となる高さ範囲に、転落を邪魔し、あるいは受け止められるように転落防止部材を配置しただけのものである。このため、転落防止部材は車両の連結端間の側に沿う一部に設けられるだけの局部的な存在となって車両全体では不自然で違和感がある。
併せ、本発明者等が現行新幹線(登録商標)車両以降の未来型車両のさらなる高速化、安定走行に向けて種々に実験をし、研究を重ねたところ、車両の連結端間では、前記転落の問題とは別に渦流による騒音の発生や乗り心地の低下がさらなる課題となってきているが、従来のように局部的な転落防止部材ではその一部のものに見られるように車両の側域にほぼ沿うものであっても、上記のような新たな課題は解消できない。
具体的には、車両の側域に沿ったエッジ部の全域と、側から屋根域へ続くアール領域のエッジ部とで生じる対向気流の渦や風切りによる音が車両の側域方へ向けて伝播するために、車両のまわりへの騒音源となり、かつ、前記部分に生じる渦はいわゆるカルマン渦であって左右で交互に発生するもので車両を左右に振動させ、揺らせて走行の安定性、乗り心地性を低下させる原因になるので、従来の転落防止部材が車両の側域に沿った面を持つだけでは、それ自体の対向気流の乱れによる振動や損傷を幾分免れられても、そのような作用は車両のまわりへの騒音の原因になる広域に及ばないのは勿論、転落防止域内でも転落防止部材の内側に対向気流の入り込みや巻き込みによって、かえって煽られたりすることも併せ、車両の連結端間全体での対向気流による騒音や走行の不安定性を軽減することはできない。
本発明の目的は、車両の連結端間での対向気流による騒音の発生や乗り心地の低下の問題を改善し、それが転落防止にもなる鉄道車両の連結間整流装置を提供することにある。
上記のような目的を達成するために、本発明の鉄道車両の連結間整流装置は、互いに連結された車両の連結端間の外回り隙間に車両の側域から屋根域に及んで位置して、車両の側域および屋根域に沿う平坦な単独の外面にて前記外回り隙間での整流を図る整流部材と、前記側域および屋根域に沿った整流部材の裏側で前記車両の連結端間に連結されて前記車両の連結端間の変位に応動しながら整流部材を前記外回り隙間のほぼ中央位置に支持する主支持手段と、この主支持手段上で前記車両の連結端間の接近に対する前記主支持手段の応動に連動して整流部材を前記外回り隙間における車両の側域外面の外側に退避させる第1の支持機構と、を備えていることを特徴としている。
このような構成では、整流部材の外面単独で車両の連結端間の外回り隙間に転落防止の対象域を含んで位置してそれを満足しながら、その対象域を越えた車両の側域から屋根域に及ぶ範囲、つまり、側方から外観視されやすく、対向気流による車両の周りへの騒音源や走行不安定になりやすい範囲で、車両の連結端間での連続性を高めるとともに、対向気流の剥離やそれによる渦流の発生、乱れを抑制することができる。また、整流部材は、前記側域および屋根域に沿って整流部材の裏側で車両の両端間に連結された主支持機構の車両の連結端間の変位に対する応動によって、車両の連結端間の外回り隙間のほぼ中央位置に支持されるので、外回り隙間に対して偏って前記車両の連続性、対向気流に対する整流作用が損なわれるようなことはない。しかも、整流部材は、車両の連結端間の接近に対する主支持機構の応動に主支持機構上の第1支持機構が連動することによって、前記外回り隙間の外側に退避させられ、接近し合ったり、左右に位置ずれしたりする車両の連結端と干渉する問題がなく、車両の連結端間の外回り隙間を車両の外面にほぼ沿った位置にて車両の最も頻度の高い走行状態、例えば直進状態などでの最大隙間をほぼ一杯に塞いでおける。
前記車両の連結端間の接近や左右の変位に対応して、整流部材を前記外回り隙間における車両の屋根域外面の外側に退避させる第2の支持機構を備える、さらなる構成では、
車両の連結端間は直進経路では互いに平行となり、カーブ経路ではその内側が接近し外側が離間して楔形になり、場合によっては左右への位置ずれを伴うこともあるので、整流部材は平行な状態の連結端間の外回り隙間に合った幅を持った短冊形状にしておくのがノーマルとなるが、連結端間の接近に際して車両の側域外面の外側に退避させられるだけでは、車両の屋根域に短冊形状で及ぶ部分が車両の楔形に接近し、あるいは左右に位置ずれするときに屋根域部と干渉してしまうのを、前記第2支持機構による車両の連結端間の接近や左右位置ずれに伴い屋根域外面の外側にも退避されることによって、そのような干渉が解消される。また、第1、第2の支持機構にて整流部材に対する、車両の側域外面の外側に退避させることと、屋根域外面の外側に退避させることとを、簡単な機構によって分担して必要に応じ無駄な動作なく確実に達成することができる。
支持手段が、第1、2の支持機構の一方を他方によって支持している、さらなる構成では、
第1、2の支持機構が整流部材を車両の側域と屋根域との外側に退避させることを分担するのに、第1、2の支持機構の一方が他方の上で、他方が車両上で個別に動作するだけで整流部材に伝わり、異なった退避動作を個々に、あるいは同時に遅れなく達成される。
整流部材が板材よりなる、さらなる構成では、
整流部材が軽量かつ安価で、車両の側域および屋根域の外面との平滑性を得やすい上に、かさ低いので種々な支持手段を干渉などを避けながら設けやすい利点があるし、支持負荷を軽減できる利点もある。
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面によって明らかになる。本発明の各特徴は、それ単独で、あるいは可能な限りにおいて種々な組合せで複合して採用することができる。
本発明に係る鉄道車両の連結間整流装置の特徴によれば、前記側域および屋根域に沿って整流部材をその裏側で車両の両端間に連結された主支持機構で支持して整流部材がなす単独の外面にて車両の連結端間での転落防止を満足しながら、その対象域を越えた車両の側域から屋根域に及ぶ範囲で車両の連結端間での連続性を高めて外観をよくし、かつ、対向気流の渦流や乱れによる騒音の発生を抑え、走行の安定性や乗り心地を高められる。また、整流部材は車両の連結端間の離接によってもその外回り隙間に対し偏らず作用は損なわれないし、整流部材は車両の連結端間の接近や左右位置ずれなどの変位によっても前記主支持機構上の第1支持機構の作用で前記車両の連結端と干渉せず、直進状態など車両の最も頻度の高い走行状態の最大隙間をほぼ一杯に塞いでおける。
本発明に係る鉄道車両の連結間整流装置の他の特徴によれば、第1の特徴に加え、さらに、整流部材は車両の連結端間の接近や左右位置ずれなどの変位によってもその連結端と干渉せず、直進状態など車両の最も頻度の高い走行状態の最大隙間をほぼ一杯に塞いでおける。
支持手段が車両の連結端間の変位に対応して、整流部材を外回り隙間の側域外面および屋根域外面の外側に退避させる、さらなる構成によれば、
整流部材における車両の屋根域に短冊形状にて及ぶ部分が、接近し、また左右に位置ずれする車両の屋根域部と干渉するのを解消することができる。
支持手段が、車両の連結端間の接近によって整流部材を外回り隙間における車両の側域外面の外側に退避させる第1の支持機構と、車両の連結端間の接近や左右の変位によって整流部材を外回り隙間における車両の屋根域外面の外側に退避させる第2の支持機構とを備える、さらなる構成によれば、
第1、第2の支持機構で整流部材を車両の側域外面と屋根域外面との外側に退避させるのを簡単な機構で分担して無駄な動作なく確実に達成することができる。
支持手段が、第1、2の支持機構の一方を他方によって支持している、さらなる構成によれば、
第1、2の支持機構の一方が他方の上で、他方が車両上で個別に動作するだけで、異なった退避動作を整流部材に対し個々に、あるいは同時に遅れなく与えられる。
整流部材が板材よりなる、さらなる構成によれば、
整流部材が軽量かつ安価で、車両の側域および屋根域の外面との平滑性を得やすい上に、かさ低いので種々な支持手段を干渉などを避けながら設けやすい利点があるし、支持負荷を軽減できる利点もある。
以下、本発明に係る鉄道車両の連結間整流装置の実施の形態について図1〜図11を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の説明および図示は、本発明の具体例であって、特許請求の範囲における記載の内容を限定するものではない。
本実施の形態に係る鉄道車両の連結間整流装置は、図1〜図3に示すように、互いに連結された車両1、2の連結端1a、2a間の外回り隙間Sに車両1、2の側域3から屋根域4に及んで位置して、前記外回り隙間Sでの整流を図る整流部材5を備え、また、車両1、2の連結端1a、2a間の変位に応動しながら整流部材5を前記外回り隙間Sの図1、図3と、図7、図8の(a)〜(c)とに示すような、ほぼ中央位置に支持する支持手段6を備えている。ここで、側域3から屋根域4に及んで位置するとは、整流部材5が車両1、2の側域3の対応部分から屋根域4に連続して及ぶことをいい、車両1、2の側および屋根とは区別されるいわゆる幕板部分対応域を当然含んでいる。図示する例では整流部材5は屋根域4の肩部程度まで延びる図2、図3、図7、図8に仮想線で示すような屈曲部5aを有して設けてある。具体的には図2に示すように車両1、2の側域外面11と連結貫通路112を囲う幌113とのほぼ中間位置まで屈曲部5aが延びている。
このような整流部材5は、車両1、2の連結端1a、2a間の外回り隙間Sに転落防止の対象域Bを含んで位置する。このため、プラットホームからの転落防止の機能を満足しながら、その対象域Bを越えた車両1、2の側域3から屋根域4に及ぶ範囲が、側方から外観視されやすく、対向気流による車両1、2の周りへの騒音源や走行不安定になりやすいのを、車両1、2の連結端1a、2a間での連続性、つまり、形態や塗装などによる意匠の連続性、表面の平滑性を高めて外観をよくし、かつ、対向気流の剥離やそれによる渦流の発生、乱れを抑制することができ、走行の安定性や乗り心地を高められる。また、整流部材5は、車両1、2の連結端1a、2a間の変位、具体的には図3に左右に関連付けて示し、図7および図8の(a)〜(c)に示すような離間状態と接近状態との間の離接変化、図8(a)〜(c)に示すような左右位置ずれを伴う離接変化に対する支持手段6の応動によって、車両1、2の連結端1a、2a間の外回り隙間Sのほぼ中央位置に支持される。これによって、整流部材5は外回り隙間Sに対し車両1、2のどちらの側にも偏らず、車両1、2の連続性、対向気流に対する整流作用が損なわれるようなことはない。
ここに、整流部材5は車両1、2の側域3のほぼ全高さ範囲に及ぶのが好適となる。しかし、屋根域4へは図示する程度以上に及んでもよいし、及ばなくてもよい。これは、屋根域4の両肩部の間で、車両1、2の連結端1a、2aのエッジ部で対向気流による空力音の発生があっても車両1、2まわりへの騒音源には余りならないことによる。従って、車両1、2の上部まわりが騒音対策域となる場合には、屋根域4の全域に及んで設けると有効である。この場合、整流部材5はその周方向において、車両1、2の側域3、屋根域4に沿わせるための形状別、退避動作方向別に独立させると製作上、退避動作上簡単になって有利であるし、同じ形状部分や退避動作部分でも必要に応じて分割することができる。また、このように車両1、2の連結端1a、2a間の外回り隙間Sにおける、周方向で見た広い範囲に亘って位置する整流部材5の内側に対向気流が働くことはなく、車両1、2の側域3および屋根域4にほぼ平滑に沿う平坦な外面のものであるのが好適であるが、内側の形状は特に問われないし、支持手段6も種々な構造、形態で設けても対向気流に影響しないし、影響されず支障はない。本実施の形態では整流部材5を金属製の平板で形成し、必要に応じ長手方向に補強材41を通して補強している。図示する例では断面L型の形材を補強に採用している。取り付けは溶接によるのが結合強度、作業性の面で好適である。このように 整流部材5が板材よりなる構成では、整流部材5が軽量かつ安価で、車両1、2の側域3および屋根域4の外面との平滑性を得やすい上に、かさ低いので種々な支持手段6を干渉などを避けながら設けやすい利点があるし、支持負荷を軽減できる利点もある。
また、本実施の形態の支持手段6は、車両1、2の連結端1a、2a間の図3の左右に振り分け示し、図7、図8の(a)〜(c)に示すような離接に応動しながら整流部材5を前記のように外回り隙間Sのほぼ中央位置に支持するのに加え、さらに、車両1、2の連結端1a、2a間の図3に示し、図7および図8の(c)に示すような接近変位に対応して前記外回り隙間Sの外側に退避させるようにしている。これにより、整流部材5は、車両1、2の連結端1a、2a間の離接変位に対する支持手段6の応動で、車両1、2の連結端1a、2a間の外回り隙間Sのほぼ中央位置に支持されるのと同時に、図3に示し、図7、図8の(c)に示すように車両1、2の連結端1a、2a間の接近変位に際して外回り隙間Sの外側に退避させられ、接近し合う車両1、2の連結端1a、2aと干渉する問題がない。従って、車両1、2の連結端1a、2a間の外回り隙間Sを、車両1、2の外面に沿った位置にて、車両1、2の最も頻度の高い走行状態、例えば図7(a)に示す直進状態などでの最大隙間をほぼ一杯に塞いでおくことができ、車両1、2の形態や塗装などを含む装飾、意匠の連続性、平滑性を最大限に高められる。これは、側方からの通常視認範囲となる全域に及んで達成される。
ところで、車両1、2の連結端1a、2a間は直進経路では図7(a)に示すように互いに平行となり、カーブ経路では図3に示すようにその内側が接近し外側が離間して図7(b)(c)に示すように楔形になったり、さらには車両1、2が極端な経路の切り換え部を挟んで位置している場合など連結端1a、2aが図8(a)〜(c)に示すように左右に位置ずれしたりし、曲率や向きの切り換え経路を小さく制限される車庫や車庫近傍の切り換えポイントではその変化は特に大きくなる。これに対し、整流部材5は図7(a)に示すように平行な状態の連結端1a、2a間の外回り隙間Sに合った幅の短冊形状にて屈曲部5aまで設けるのが、車両1、2の連結端1a、2a間の外回り隙間Sを最大限塞ぎたいことからノーマルな形状設計といえる。しかし、連結端1a、2a間の図3に示し、図7(c)に示すような楔形形状をなした接近、図8(a)(b)(c)に示すような左右の位置ずれを伴う接近や変位に際して、車両1、2の側域外面11の外側に退避させられるだけでは、車両の屋根域4に短冊形状にて及ぶ屈曲部5aが車両1、2の屋根域4の一方または双方と干渉してしまう。
そこで、支持手段6の車両1、2の連結端1a、2a間の変位に対応した整流部材5の外回り隙間Sの外側への退避は、側域外面11および屋根域外面12の外側に退避させるように行う。このように、支持手段6による車両1、2の連結端1a、2a間の変位に伴い側域外面11の外側に加え、屋根域外面12の外側にも退避されることで、整流部材5の屈曲部5aが車両1、2の屋根部と干渉するようなことが解消される。
支持手段6は例えば、図4、図5に示すように、2つの平行四辺形部21a、21bが連動して中央連結点20を中心にした両側連結点23、24間が伸縮するパンタグラフ型の平行リンク機構21よりなり、両側連結点23、24を車両1、2の連結端1a、2aの連結方向で対向し合う対向点位置に図4(a)(b)に示すように自在継手25によって連結している。これにより、支持手段6は車両1、2の連結端1a、2a間の離接変位、左右位置ずれ変位、上下位置ずれ変位、これらが複合した変位による距離変化には両側連結点23、24間の伸縮によって、上下左右の位置ずれには自在継手25での車両1、2に対する連結姿勢の自由な変化によって追随することができ、前記中央連結点20は常に両側連結点23、24の中間位置に保たれる。そこで、支持手段6は平行リンク機構21の前記中央連結点20の位置に整流部材5を支持することにより、車両1、2の連結端1a、2a間の変位に応動して整流部材5を常に連結端1a、2aのほぼ中央位置に支持できるようにしている。
支持手段6は整流部材5を支持するのに、整流部材5の背面に突設した軸26を前記中央連結点20に外回り隙間Sの内外方向にスライドできるように嵌め合せて保持し、ばね27により後退方向に付勢している。併せて、自在継手25と整流部材5との間に車両1、2の連結端1a、2a間が所定以上近接したときに外回り隙間Sの外側、具体的には側域外面11の外側に押し出す押し出しリンク22を設けてある。押し出しリンク22は所定の範囲で伸縮でき、自在継手25の側に軸28により枢支し、整流部材5の側に長孔29と軸31により連結して、車両1、2の連結端1a、2aが所定以上接近したときに、自身の縮長、長孔29による遊びがなくなって自在継手25と整流部材5との間で突っ張り始め、ばね27の後退力に抗し整流部材5を外回り隙間Sの外側に押し出していく一種のトグル機構をなしている。車両1、2の連結端1a、2aの整流部材5が車両1、2の側域外面11とほぼ平滑な位置に戻ってから以降の離間に対しては前記長孔29による遊びと自身の伸長とによって対応する。
しかし、これでは、車両1、2の連結端1a、2aの離接に、左右の位置ずれが合成するような場合に、整流部材5が車両1、2の側域3の範囲で干渉するのを避けきれない。そこで、支持手段6は平行リンク機構21の中央連結点20に保持するスライド軸26を内側に大きく突出させることで、車両1、2の連結端1a、2aに設けた押し出しガイド32に対向させ、車両1、2の連結端1a、2aの左右の変位が所定以上に合成したときに図8(a)に示すようにスライド軸26が押し出しガイド32のガイド面32aに乗り上げ始め、左右の位置ずれ量や接近度合に応じ図8(b)(c)に示すように整流部材5を押し出しリンク22と協働しながらより早期に外回り隙間Sの外側、側域外面11の外側に押し出せるようにしている。
いずれにしても、図7(c)や図8(b)(c)に示すような程度に整流部材5が車両1、2の外回り隙間Sの外側、側域外面11の外側に押し出される状況は、ほとんどの場合前記した車庫や車庫付近のポイント切り換え付近のことであり、まれに駅舎付近のポイント切り換え時点のことであったりすることはあっても、営業運転でなかったり、走行速度が極く低速であって、対向気流による騒音や走行の安定性を欠くといったような問題は生じない。また、外観が低下するような問題も実質的なことでなくなる。
以上は、支持手段6上で、車両1、2の連結端1a、2a間の変位に応動して整流部材5を、車両1、2の側域外面11の外側に押し出す第1の機構をなしている。しかし、これによって車両1、2の連結端1a、2aの変位に応動して整流部材5を車両1、2の屋根域外面12の外側に押し出すことはできない。
これに対応するのに、本実施の形態では、自在継手25は、垂直軸25aと水平軸25bとの回転を合成した2軸方式としてある。しかし、自在継手機能だけを満足するだけであればどのような自在継手を採用してもよい。水平軸25bは平行リンク機構21の両側連結点23、24での連結ピンと、自在継手25の1つの回転軸とに共用している。垂直軸25aは自在継手の今1つの回転軸と、平行リンク機構21側と車両1、2側との連結
軸とに共用している。
そこで、車両1、2の連結端1a、2aの離接変位、左右位置ずれ変位、上下位置ずれ変位およびそれらが合成するときの、支持手段6としての平行リンク機構21と車両1、2との間の、平行リンク機構21の垂直軸25aまわりの姿勢変化および相対移動を利用して、整流部材5を車両1、2の屋根域外面12の外側に押し出す第2の機構を構成している。第2の機構は図5、図6に示すように、垂直軸25aおよび水平軸25bを持ち、車両1、2側に固定した軸受部材33に垂直軸25aによって連結された連結片35、前記軸受部材33との間に構成したカム機構34としてある。カム機構34は、垂直軸25aの中心位置から径方向外向きに延びたカムフォロア35aと、軸受部材33における連結片35を受け入れて枢支したコの字部33aの内側にカムフォロア35aの上下端と対向して形成したカム33bとかなり、車両1、2の連結端1a、2a間の前記変位に応動して、具体的には図6にカムフォロア35aの垂直軸25aまわりの回転向きによって示す平行リンク機構21の向きが、図6(a)に示すノーマル位置、つまり連結端1a、2aに対し平行リンク機構21が垂直な姿勢位置から、図6(b)または(c)に示す側に姿勢位置が変化するのに応動して、カムフォロア35aがカム33bを上って平行リンク機構21、つまり支持手段6を整流部材5を伴い持ち上げて、整流部材5の車両1、2の屋根域4に対応する屈曲部5aを屋根域外面12の外側、つまり上方に押し出し、屋根域4との干渉を回避する。
このように、支持手段6が車両1、2の連結端1a、2a間の接近変位によって整流部材5を外回り隙間Sにおける車両1の側域3の外側、つまり側域外面11の外側に退避させる第1の支持機構と、車両1、2の連結端1a、2a間の接近変位、左右位置ずれ変位、上下位置ずれ変位、それらの合成によって整流部材5を外回り隙間Sにおける車両1、2の屋根域4の外側、つまり屋根域外面12の外側に退避させる第2の支持機構とを備える構成では、支持手段は第1、第2の支持機構にて整流部材5に対する、車両1、2の側域3の外側に退避させることと、屋根域4の外側に退避させることとを分担して行うことにより、簡単な機構によって無駄な動作なく確実に達成することができる。
しかも、本実施の形態では支持手段6が、第1、2の支持機構の一方を他方によって支持している。具体的にはカム機構34が構成する第2支持機構の側が、前記第1の支持機構の側を支持していて、第1、2の支持機構が整流部材5を車両1、2の側域3と屋根域4との外側に退避させることを分担するのに、第1、2の支持機構の一方が他方の上で、他方が車両1、2上で個別に動作するだけで整流部材5に伝わり、異なった退避動作を個別にも同時にも遅れなく達成することができる。
図9、図10は既述した支持手段6をさらに改良したの別の例を示している。本例では図9に示すように、軸受部材33を車両1、2への取り付け座42上のガイド軸43に沿ってスライドできるように設け、軸受部材33上の垂直軸25aまわりの連結片35の回転に応動して軸受部材33が平行リンク機構21、整流部材5を伴いガイド軸43に沿ってスライドするようにしてある。このような応動のために、連結片35の一部に設けた連動軸44を取り付け座42側に設けたガイド溝45ないしは長孔に嵌め合せてある。これにより、図11(a)に示す既述タイプの押し出し状態に対し、図11(b)に矢印を付して示すように、一方の軸受部材33は内側にスライドし、他方の軸受部材33が外側にスライドして、車両1、2とより干渉しにくく、また、外回り隙間Sに対し左右均等に位置しやすくすることができる。また、図11(c)に示すような連結端1a、2a間の変位にたいしては、両側の軸受部材33のスライド量がさらに大きくなることで、車両1、2とより干渉しにくく、また、外回り隙間Sに対し左右均等に位置しやすくすることができる。
なお、上記第1、第2の支持機構はどのような具体的構成を有してもよく、種々な機構が採用できる。例えば、第1の支持機構は先の提案に係る特願2003−056110号の出願に開示したパンタグラフ状の支持機構以外の板ばねタイプのものなどを採用することができる。
本発明は、鉄道車両に実用されるもので、産業上利用できるのは勿論、在来線車両、現行新幹線(登録商標)車両に適用して有効であるし、現行の新幹線車両以降のさらに高速な車両にも好適に適用できる。
本発明の実施の形態係る鉄道車両の連結間清流装置を示す側面図である。 図1の装置の車両の連結端から見た側面図である。 図1の装置を一部横断して見た平面図である。 図1の装置の要部を示し、(a)は背面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。 図4の要部の斜視図である。 図4の要部のカム機構を(a)〜(c)の3つの動作状態を示す説明図である。 図4の要部を(a)〜(c)の3つの動作状態を示す説明図である。 図4の要部の(a)〜(c)の図7とは別の3つの動作状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態のさらなる改良例を示す要部の斜視図である。 図9の要部を(a)〜(c)の3つの動作状態で示す説明図である。 図9の要部の車両との関係を(a)〜(c)の3つの動作状態で示す説明図である。
符号の説明
1、2 車両
1a、2a 連結端
3 側域
4 屋根域
5 整流部材
5a 屈曲部
6 支持手段
11 側域外面
12 屋根域外面
S 外回り隙間

Claims (4)

  1. 互いに連結された車両の連結端間の外回り隙間に車両の側域から屋根域に及んで位置して、車両の側域および屋根域に沿う平坦な単独の外面にて前記外回り隙間での整流を図る整流部材と、前記側域および屋根域に沿った整流部材の裏側で前記車両の連結端間に連結されて前記車両の連結端間の変位に応動しながら整流部材を前記外回り隙間のほぼ中央位置に支持する主支持機構と、この主支持機構上で前記車両の連結端間の接近に対する前記主支持機構の応動に連動して整流部材を前記外回り隙間における車両の側域外面の外側に退避させる第1の支持機構と、を備えていることを特徴とする鉄道車両の連結間整流装置。
  2. 前記車両の連結端間の接近や左右の変位によって整流部材を前記外回り隙間における車両の屋根域外面の外側に退避させる第2の支持機構を備える請求項1に記載の鉄道車両の連結間整流装置。
  3. 支持手段が、第1、2の支持機構の一方を他方によって支持している請求項2に記載の鉄道車両の連結間整流装置。
  4. 整流部材は、板材よりなる請求項1、2のいずれか1項に記載の鉄道車両の連結間整流装置。
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