JP4364551B2 - 発光装置の作製方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は発光材料として有機化合物材料を用いる発光装置に係り、特にプラスチック材料を基板に用いた発光装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
エレクトロルミネセンス(electro luminescence;以下ELと記す)による発光現象を利用した発光素子を、文字や画像等の情報を表示する画面を形成する手段として応用することが検討されている。ELを発現する発光材料(EL材料)の代表例として、無機化合物材料では硫化亜鉛が知られ、有機化合物としてはトリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体(Alq3)が知られている。
【0003】
このようなEL材料を用いた発光素子は、一対の電極間にこの発光材料を数百ナノメートルの厚さの被膜に含ませたものであり、比較的簡単な構造を有している。材料の多様性という観点からは、発光材料に有機化合物材料を用いる方が優れていると考えられている。当初、発光寿命が短いことが当初から懸念されたが、近年においては輝度半減寿命が1万時間を超える有機化合物材料も開発されている。
【0004】
発光素子を用いて照明手段や表示手段等各種用途の合わせた発光装置は、プラスチック材料を基板として用いることで、軽量化、薄型化、耐破損性、可撓性などの付加価値が付き、魅力的な商品としての価値が期待できる。
【0005】
しかし、プラスチック材料はガラス材料と比較して耐熱性が低いという問題点を有している。この問題点を克服するには、プロセス温度を低下させれば対処可能であるが、プラスチック材料が持つ酸素や水蒸気を透過するという特性や、それ自体が酸素や水分を吸蔵して温度によって再放出するといった特性があり、これを基板とする発光装置の完成を困難にしている。すなわち、発光装置の基板としてプラスチック材料を用いると、発光素子の構成部材である有機化合物材料やアルカリ金属等を用いた陰極材料が影響を受け、発光機能が低下するという問題点を有している。
【0006】
これを改善するために、プラスチック材料としてフッ素フィルムなどの防湿性の高い材料を用いる方法や、特開平8−167475号公報に開示されているように、珪素酸化物を必須成分とし金属フッ化物及びマグネシウム酸化物類から選ばれる一種又は複数種を含有する薄膜層を設ける方法や、特開平8−68990号公報にあるように無機窒化物と無機酸化物とを積層してガスバリアー層を形成する方法が開示されている。一方、米国特許6,268,695号では、発光素子に対するバリアー構造として、ポリマー層とセラミック層を交互に積層させる構成が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フッ素フィルムは高価であり厚くしないと十分なガスバリアー性が得られず、その結果透過率が低下するという問題点を有している。また、窒化物や酸化物などの無機化合物の被膜は内部応力が高く、厚膜化するとプラスチックの基板が変形してしまい、反対に薄くすると十分なガスバリアー性を得ることができず、ピンホール等が出来やすいので、封止材として十分な効果を得ることはできないという問題点を有している。また、酸化珪素や窒化珪素は、プラスチック材料の耐熱温度以上に加熱しないと緻密な膜を得ることができず、温度を下げると被膜が粗くなり、ガスバリアー性が低下するという相反する性質があり、プラスチック基板に緻密な膜を被着させることができない。
【0008】
また、セラミック層として選択されるシリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化インジウム、酸化スズ、ITO(Indium Tin Oxide:酸化錫を混入した酸化インジウム)、窒化アルミニウム、窒化シリコン等は脆性があり、可撓性のプラスチック材料を基板とする場合に必ずしも好ましい選択となり得ない。勿論、セラミック層を薄く形成すればある程度の湾曲に耐えることはできるが、その反面ピンホールの発生確率が増すなどしてガスバリアー性が低下する。
【0009】
本発明は上記問題点に鑑み、水分や酸素の透過による劣化を抑えることが可能な、プラスチックを基板とする発光装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、プラスチック材料を用いた基板の主表面に酸素や水分の透過を阻止する積層体を形成し、その上に発光素子を含む機能素子を形成するものである。さらに機能素子上にもガスバリアー性のある無機化合物層を形成し、機能素子又は機能素子群の外側で、当該無機化合物層と積層体の表面又は端面を重ね合わせ、密封された封止構造を形成する。
【0011】
プラスチック材料としてはポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリアミド、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネートが選択されるが、機能素子を形成可能な程度の耐熱性と機械的強度を有していれば、他の公知のプラスチック材料を適用することも可能である。
【0012】
積層体としては金属層と有機化合物層との積層物が適用される。金属材料として特に好適には構造が比較的柔軟で塑性を有するアルミニウムが適している。他の金属材料として、クロム、チタン、タングステン、ステンレス合金などを使用することも可能であるが、その場合には5nm以下の厚さで形成し、プラスチック基板を湾曲させた場合にも、亀裂などが入りにくくする必要がある。有機化合物層は応力を緩和させるために設けられ、熱硬化型又は光硬化型の有機樹脂材料が選択され、代表的にはポリイミド樹脂、アクリル樹脂が適用される。
【0013】
上記要件を備える本発明の発光装置は、金属層と有機化合物層との積層構造を一単位としてその一単位又は複数単位から成る積層体と、可視光を透過する無機化合物層との間に発光素子が形成される構成となる。又は、金属層と有機化合物層との積層構造を一単位としてその一単位又は複数単位から成る積層体と、可視光を透過する無機化合物層との間に発光素子が形成され、無機化合物層は当該積層体の端面を被覆するように形成される構成となる。
【0014】
このような本発明の構成において、発光素子に接続する薄膜トランジスタ(以下、TFTと記す)を設け、それをマトリクス状に配設して画素部を形成しても良い。当該画素部は、積層体と無機化合物層との間に配置される。
【0015】
本発明の発光装置は、第1電極と、複数の画素に連接して一方向に延びる第2電極との間に、有機化合物の発光材料を含む発光層が形成された発光素子と、一方向とは交差する方向に延びて第1電極と連接する配線とから成り、当該画素部は、金属層と有機化合物層との積層構造を一単位としてその一単位又は複数単位から成る積層体と、可視光を透過する無機化合物層との間に形成される。無機化合物層は、積層体の端面を被覆するように設けられている構成とすることもできる。
【0016】
積層体と発光素子との間、積層体とTFTとの間、積層体と画素部との間に中間層を設ける構成としても良い。
【0017】
積層体の構成として、金属層は、アルミニウム又はアルミニウム合金で形成され、有機化合物層には、熱硬化型又は光硬化型の樹脂材料を用いる。
【0018】
本発明に用いる発光素子の典型的な一形態は、その極性から陽極及び陰極と区別される一対の電極間に、上記発光材料を含有する層を介在させるものであり、その層を機能的に表現すれば、発光層、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層、電子輸送層等と呼び区別することができる。極めて簡単な構成としては、陽極/発光層/陰極が順に積層された構造であり、この構造に加えて、陽極/正孔注入層/発光層/陰極や、陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極等の順に積層した構造等もある。また、このように積層構造を明確に区別できる場合もあれば、混合体として形成され明瞭に区別できないように形成する場合もある。以降、これらの各層を全て含めてEL層と呼ぶ。
【0019】
上記構成において、プラスチック基板の主表面に積層体を設けることにより水分や酸素の透過による劣化を抑えることが可能とし、しかも可撓性を持たせる基板構造を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明におけるプラスチック基板としては、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリアミド、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネートが適用でき、以下に示す実施の形態においては、これらのプラスチック基板を適宜選択可能である。
【0021】
本発明の主要な構成要素であり、金属層と有機化合物層との積層構造を一単位としてその一単位又は複数単位から成る積層体は、発光素子が形成されるプラスチック基板の主表面の全面に形成する。金属層を形成する材料は、純アルミニウム、又はスカンジウム、チタン、ニオブ、シリコン、銅から選ばれる不純物を0.1〜5重量%添加したアルミニウムを用いても良い。これらの不純物を添加する理由は、アルミニウムの安定性を向上させる為であり、アルミスパイクやマイグレーションを抑制することができる。可撓性を持たせる為、一つの層の厚さは10〜100nmとし、マグネトロン・スパッタリング法や真空蒸着法で形成する。
【0022】
有機化合物層を形成する材料としては、熱硬化型又は光硬化型のアクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、アクリル酸ブチルエステル、アクリル酸2 ─エチルヘキシルエステルから選ばれたアクリル系、ポリイミド系、ポリアミド系、ウレタン系、エポキシ系、エポキシアミン系、シアノアクリレート系、ポリエチレンイミン系、ブタジエン系の樹脂材料を用いることができる。形成する厚さは、0.1〜10μmの範囲とする。上記プラスチック基板にフィラーが混入され、表面に数十nm〜数μmの凹凸部が含まれている場合には、この有機化合物層をもって平滑化することができる。
【0023】
金属層と有機化合物層とを積層する順番に限定はなく、プラスチック基板側から金属層/有機化合物層の順、又はその逆の順番としても良い。積層体は、この積層構造を一単位としてその一単位又は複数単位から形成するが、これは酸素や水分の拡散を防ぐ目的を達成するために適宜選択すれば良い。すなわち、酸素や水分の拡散を防ぐことが可能な厚さと実質的に同じ厚さとなるように金属層を積層させる。本発明の積層体の構成において、一層当たりの金属層の厚さ(すなわち、アルミニウム膜の厚さ)は、プラッスチック基板の可撓性を阻害しない厚さとし、しかも、プラスチック基板を湾曲させた時に金属層にひび割れ等の損傷が生じない厚さで形成する必要がある。そのため、薄い金属層を複数積層させる形態とするが、各層間に介在させる有機化合物層はその応力を緩和させる働きをする。
【0024】
図18は積層体の構造を詳細に示す図であり、本発明の発光装置に適用するプラスチック基板101上には、金属層11と有機化合物層12を順次積層させた積層体10を形成する。そして、この積層構造を一単位としてその一単位又は複数単位から成る積層体をプラスチック基板の主表面に形成することで、当該基板側からの酸素や水分の拡散を阻止する。また、相乗効果として、プラスチック基板の表面にオリゴマーが生成するのを防止することができる。図18(B)は、金属層と有機化合物層との相互反応を防ぐことが可能な構成であり、金属層11の表面を酸化又は窒化処理した不動態層1101を形成し安定化させても良い。金属層にアルミニウムを用いた場合には、酸化アルミニウム又は窒化アルミニウムを形成する。例えば、有機化合物層にアミン錯体を含む材料を用いる場合等において、金属層の腐蝕を抑えることができる。
【0025】
厚さ10〜100nmの金属層を形成する場合、図19(A)に示すように、金属層11に空孔1801が形成されてしまう場合がある。空孔1801があると、そこから酸素や水分が透過することになる。しかし、金属層11をアルミニウムで形成する場合、そこに水分1802が拡散してもその部位において酸化反応をすることにより、図19(B)で示す如くアルミナ1803が形成されて空孔を封止することが可能となる。このような反応をより積極的に発現させるためには、積層体を形成した後に加熱処理、好ましくは水蒸気処理を行うと良い。
【0026】
図17は可撓性のプラスチック基板上に金属層と有機樹脂層との積層体を、連続的に形成することができる製造装置の一例を示す図である。プラスチック基板は送り出し室501に備えられ、長尺のプラスチック基板が巻かれた円筒缶506から巻き取り室502に備えられた他方の円筒缶507との間で、長尺のプラスチック基板を連続的に移動させ、その間に金属層と有機化合物層とを形成する方式の製造装置である。送り出し室501と巻き取り室502との間には金属層の成膜室503と有機化合物層の成膜室505が備えられている。送り出し室501と金属層の成膜室503とは排気手段508、509が備えられ、減圧状態の保持を可能としている。中間室504は金属層の成膜室503と有機化合物層の成膜室505との間に圧力差を調整するために設けられている。金属層の成膜室503においてマグネトロン・スパッタリング法にて金属膜を形成する場合にはガス導入手段512、ターゲット510、電源511等が設けられている。有機化合物層の形成はスプレー法、塗布法、薬液滴下法等により行う。図17では有機化合物層の成膜室505に有機化合物媒体の塗布手段513とハロゲンランプ又はシーズヒータ等の乾燥手段514、排気ダクト515を備えた構成としている。図17で示す製造装置により、上記構造の積層体をプラスチック基板上に形成することができる。複数単位の積層体を形成するには、金属層と有機化合物層との成膜処理を複数回繰り返せば良い。
【0027】
以下に、上記プラスチック基板と、その主表面に積層体が形成された構成を共通とする本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0028】
(実施の形態1)
本実施の形態は、発光素子をマトリクス状に配設して表示画面を構成する単純マトリクス型の発光装置であって、酸素、水蒸気など外因性の汚染から発光素子を保護する封止構造の一態様について示す。
【0029】
図3はその構成を説明する上面図であり、基板101上に発光素子をマトリクス状に配設した画素部102が形成されている。画素部102は、X方向に延びるストライプ状の第1配線105と、Y方向に延びるストライプ状の第2配線106を有している。発光素子の第1電極107は第2配線106と電気的に接続されている。X方向に延びるストライプ状の第1配線105とY方向に延びるストライプ状の第2配線106とは、基板101の端部で信号入力端子部103、104を形成している。隔壁層109は基板101の端部に至らない内側に形成され、無機化合物層108は信号入力端子部103、104を省く全面に形成されている。
【0030】
画素部102において、点線で囲むA部の詳細を図4に示す。また、信号入力端子部103、104において点線で囲むB及びC部の詳細を図5と図6に示す。
【0031】
A部の詳細を示す図4において、X方向に延びるストライプ状の第1配線105と、Y方向に延びるストライプ状の第2配線106は隔壁層(図示しない)を介して交差している。発光素子は、隔壁層の開口部に合わせて設けられている第1電極107と第1配線105とが重畳する部位において形成される。発光材料を含むEL層110は第1電極107と第1配線105との間に設けられている。
【0032】
図4で示す画素上面図に対し、A−A'線及びB−B'線に対応する縦断面図を図1及び図2に示す。図1のA−A'線縦断面図において、基板101の主表面上には金属層11と有機化合物層12との積層構造を一単位としてその複数単位から成る積層体10が形成されている。勿論、金属層11と有機化合物層12とを各1層積層させた形態としても良い。積層体10上には、中間層13を介して発光素子100が形成される。発光素子100は無機化合物層108で被覆され、酸素や水分による浸食を防いでいる。このような構成は、図2で示すB−B'線に対応する縦断面図も同様である。
【0033】
発光素子100は第1電極107と第2電極14との間にEL層110を挟んだ構造である。第2電極14を陽極として機能させるには、仕事関数が4eV以上の導電性材料を用い、ITO(Indium Tin Oxide:酸化錫を混入した酸化インジウム)、酸化亜鉛、IZO(Indium Zinc Oxide:酸化亜鉛を混入した酸化インジウム)、窒化チタン、窒化タングステン等を用いる。また、陰極として機能させるには、仕事関数が4eV以下の導電性材料を選択し、AlLiやMgAg等アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む合金又は化合物材料が適用される。
【0034】
EL層110は、有機化合物又は無機化合物を含む電荷注入輸送物質及び発光材料で形成され、その分子数から低分子系有機化合物、中分子系有機化合物、高分子系有機化合物から選ばれた一種又は複数種の層を含み、電子注入輸送性又は正孔注入輸送性の無機化合物と組み合わせても良い。尚、中分子とは昇華性を有さず、且つ分子数が20以下、又は連鎖する分子の長さが10μm以下の有機化合物を指していう。
【0035】
発光材料は、低分子系有機化合物としてトリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体やビス(ベンゾキノリラト)ベリリウム錯体等の金属錯体をはじめ、フェニルアントラセン誘導体、テトラアリールジアミン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体などが適用可能であり、これをホスト物質としてクマリン誘導体、DCM、キナクリドン、ルブレン等が適用される。その他公知の材料を適用することが可能である。高分子系有機化合物としては、ポリパラフェニレンビニレン系、ポリパラフェニレン系、ポリチオフェン系、ポリフルオレン系などがあり、ポリ(パラフェニレンビニレン)(poly(p-phenylene vinylene)):(PPV)、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレンビニレン)(poly(2,5-dialkoxy-1,4-phenylene vinylene)):(RO−PPV)、ポリ(2−(2'−エチル−ヘキソキシ)−5−メトキシ−1,4−フェニレンビニレン)(poly[2-(2'-ethylhexoxy)-5-methoxy-1,4-phenylene vinylene]):(MEH−PPV)、ポリ(2−(ジアルコキシフェニル)−1,4−フェニレンビニレン)(poly[2-(dialkoxyphenyl)-1,4-phenylene vinylene]):(ROPh−PPV)、ポリパラフェニレン(poly[p-phenylene]):(PPP)、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレン)(poly(2,5-dialkoxy-1,4-phenylene)):(RO−PPP)、ポリ(2,5−ジヘキソキシ−1,4−フェニレン)(poly(2,5-dihexoxy-1,4-phenylene))、ポリチオフェン(polythiophene):(PT)、ポリ(3−アルキルチオフェン)(poly(3-alkylthiophene)):(PAT)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(poly(3-hexylthiophene)):(PHT)、ポリ(3−シクロヘキシルチオフェン)(poly(3-cyclohexylthiophene)):(PCHT)、ポリ(3−シクロヘキシル−4−メチルチオフェン)(poly(3-cyclohexyl-4-methylthiophene)):(PCHMT)、ポリ(3,4−ジシクロヘキシルチオフェン)(poly(3,4-dicyclohexylthiophene)):(PDCHT)、ポリ[3−(4−オクチルフェニル)−チオフェン](poly[3-(4octylphenyl)-thiophene]):(POPT)、ポリ[3−(4−オクチルフェニル)−2,2ビチオフェン](poly[3-(4-octylphenyl)-2,2-bithiophene]):(PTOPT)、ポリフルオレン(polyfluorene):(PF)、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン)(poly(9,9-dialkylfluorene):(PDAF)、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)(poly(9,9-dioctylfluorene):(PDOF)などが挙げられる。
【0036】
無機化合物材料を電荷注入輸送層に適用しても良く、ダイヤモンド状カーボン(DLC)、Si、Ge、及びこれらの酸化物又は窒化物であり、P、B、Nなどが適宜ドーピングされていても良い。またアルカリ金属又はアルカリ土類金属の、酸化物、窒化物又はフッ化物や、当該金属と少なくともZn、Sn、V、Ru、Sm、Inの化合物又は合金であっても良い。
【0037】
以上に掲げる材料は一例であり、これらを用いて正孔注入輸送層、正孔輸送層、電子注入輸送層、電子輸送層、発光層、電子ブロック層、正孔ブロック層などの機能性の各層を適宜積層することで発光素子を形成することができる。また、これらの各層を合わせた混合層又は混合接合を形成しても良い。
【0038】
図1及び図2において、第2電極14と隔壁層109との間に形成され、その側壁においてその表面を露呈する反射体15は、アルミニウムに代表される反射率の高い金属材料で形成する。これは、EL層の発光が第1電極107と第2電極14との間で多重反射して導波光となり、外部量子効率を低減させるのを防ぐ目的で形成する。図10はその原理を模式的に示し、EL層110の発光によって外部に放出される放射光1001に加え、第1電極107と第2電極14との間で多重に反射して導波光となる光1002を外部に取り出す際に反射体15が有効に作用する。この反射体15の反射面の角度θは、基板の主表面又は第2電極の表面に対して概略30度以上75度以下、好ましくは45度とすれば良い。
【0039】
図1において、Y方向に延びるストライプ状の第2配線106は第1電極107と電気的に接触し、隔壁層109上に延設されている。第2配線106はアルミニウムなどの導電性材料であれば良く、真空蒸着法でシャドーマスクを用いて形成すれば良い。
【0040】
B部の詳細を示す図5は、X方向に延びる第1配線105の信号入力端子部及びその近傍における構造を示している。尚、同図に示すC−C'線に対応する縦断面図を図7に示し、以降この部位における説明は両図を参照して行う。
【0041】
信号入力端子部103は第1配線105と同じ層で形成され、すなわち、第2電極14と反射体15との積層物で形成されている。そして、プラッスチック基板101の端部でフレキシブルプリント配線(FPC)と接続可能なように所定のピッチでパターンが形成されている。全面に形成される無機絶縁物層108もこの部分では除去され第1配線105が露出している。この部分を省いては、無機絶縁物層108は積層体10の側面部を覆うように形成され、外部から酸素や水分が侵入しないように気密性を高める構造となっている。
【0042】
C部の詳細を示す図6は、Y方向に延びる第2配線106の信号入力端子部及びその近傍の構成を示している。尚、同図に示すD−D'線に対応する縦断面図を図8に示し、以降この部位における説明は両図を参照して行う。
【0043】
この信号入力端子部104は、第1配線105と同じ材料で形成され、すなわち、第2電極14と反射体15との積層物で形成されている。そして、隔壁層109の外側で第2配線106と電気的に接続している。全面に形成される無機絶縁物層108もこの部分では除去され第2電極14の表面が露出している。この部分を省いては、無機絶縁物層108は基板101の端部及び側面部を覆うように形成され、外部から酸素や水分が侵入しないように気密性を高める構造となっている。尚、図5と図6において、発光素子100の構成は前述と同様であり、ここでは説明を省略する。
【0044】
以上のように、発光素子100と第1配線105、第2配線106及び端子部103、104を有する単純マトリクス型の画素部を有する発光装置が形成される。次いで、発光素子100の詳細な作製工程を図9を用いて説明する。
【0045】
図9(A)において、プラスチック基板101上に、金属層11として10〜100nmのアルミニウム層と、有機化合物層12として0.1〜10μmのポリイミド層を交互に積層させた積層体10を形成する。中間層13は珪素をターゲットとして用い、水素を添加しないで高周波マグネトロン・スパッタリング法で形成する窒化珪素膜を50〜200nmの厚さで形成する。
【0046】
次いで、図9(B)に示すようにマグネトロン・スパッタリング法で、第2電極14とする窒化チタン膜を100〜500nmの厚さに形成し、その上に反射体15とするアルミニウム膜を100〜1000nmの厚さで形成する。さらにポリイミドやアクリルなどの感光性有機樹脂材料を用い、0.5〜5μmの厚さに形成して、画素の位置に合わせた開口パターンを有する隔壁層109を形成する。感光性有機樹脂材料を用いることにより、当該開口部の側壁は傾斜し、またその頂端部と底端部にはなだらかな曲率をもった形状が得られる。
【0047】
隔壁層109をマスクとして、図9(C)に示すようにドライエッチングにより反射体15を形成するアルミニウム膜をエッチングする。エッチングガスには、BCl3やCl3等塩素系のガスを用いる。そして隔壁層109の端部を後退させながらエッチングすることで、反射体15のアルミニウムがエッチングされ、開口部の側壁が傾斜するように加工する。すなわち、反射体15が開口部の露呈する面に傾斜角が付くようにする。また、下層の窒化チタン膜との選択比は高い方が良いが、図示するように一部蝕刻しても良い。側壁部に突起などの形状異常が現れず、滑らかな面が形成されることが肝要である。
【0048】
EL層110は、真空蒸着法によりシャドーマスクを用いて、或いはインクジェット印刷法等を用いて、図9(D)に示すように選択的に形成することが望ましい。発光層の積層形態、発光色は任意であり、画素毎に赤(R)、緑(G)、青(B)と発光色を異ならせても良いし、白色の発光層を形成しても良い。
【0049】
カラーフィルターや色変換層との好適な組み合わせにおいては、白色発光を呈するものが好ましく、発光層に含まれる単一の色素で白色発光が得られない場合は、複数の色素を発光中心として使用し、同時に発光させて加法混色により白色化する。この場合には、異なる発光色を有する発光層を積層する方法や、一つ又は複数の発光層に複数の発光中心を含有させる方法などを適用することができる。白色発光を得る方法は光の3原色であるR(赤)G(緑)B(青)の各色を発光する発光層を積層して加法混色する方式と、2色の補色の関係を利用する方式とがある。補色を用いる場合には、青−黄色又は青緑−橙色の組み合わせが知られている。特に、後者の方が比較的視感度の高い波長領域の発光を利用できる点で有利であると考えられている。
【0050】
EL層110に低分子系有機発光媒体を用いる一例としては、第2電極14上に電子注入輸送層、赤色発光層、緑色発光層、正孔輸送層、青色発光層が順次積層された構造である。具体的には、正孔輸送層として1,2,4-トリアゾール誘導体(p−EtTAZ)を適用し3nmにすると、p−EtTAZ層中の正孔通過量が増えて緑色発光層として用いるトリス(8−キノリラト)アルミニウム(Alq3)にも正孔が注入されて発光が得られる。この構造においては青色発光層としてTPDの青色にAlq3の緑色が混ざった青緑色の発光が得られる。この発光に赤色を加え白色発光を実現するには赤色発光層としてAlq3かTPDのどちらかに赤色発光色素をドープすれば良い。赤色発光色素としてはナイルレッドなどを適用することができる。
【0051】
EL層110他の構成として、第2電極14側から、電子注入輸送層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入輸送層とすることもできる。この場合適した材料の組み合わせは、電子注入輸送層としてAlq3を15nmの厚さで、電子輸送層としてフェニルアントラセン誘導体を20nmの厚さで形成する。発光層はテトラアリールベンジジン誘導体とフェニルアントラセン誘導体とが体積比1:3で混合し、且つスチリルアミン誘導体を3体積%含ませる25nmの第1発光層と、テトラアリールベンジジン誘導体と10,10'−ビス[2-ビフェニルイル]−9,9'−ビアンスリル(フェニルアントラセン誘導体)とを体積比1:3で混合し、且つナフタセン誘導体を3重量%含ませる40nmの第2発光層とを積層させた構成とする。正孔輸送層はN,N,N',N'−テトラキス−(3-ビフェニル-1-イル)ベンジジン(テトラアリールベンジジン誘導体)を20nmの厚さに形成し、正孔注入層としてN,N'−ジフェニル-N,N'−ビス[N-フェニル-N-4-トリル(4-アミノフェニル)]ベンジジンを30nmの厚さに形成する。
【0052】
上記構造において、電子注入輸送層を無機電子注入輸送層を用いても良い。無機電子輸送層としてはn型化したダイヤモンドライクカーボン(DLC)を適用することができる。DLC膜のn型化には燐などを適宜ドープすれば良い。その他に、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、又はランタノイド系元素から選択される一種の酸化物と、Zn、Sn、V、Ru、Sm、Inから選択される1種以上の無機材料を適用することができる。
【0053】
その後、図9(E)で示すように、第1電極107を5〜50nmのリチウムを含むアルミニウム膜で形成する。隔壁層109上にはアルミニウムを用いて真空蒸着法で第2配線106を形成する。その後、無機絶縁物層は、珪素をターゲットとして用いる高周波マグネトロン・スパッタリング法で窒化珪素膜を形成すれば良く、図1で説明した画素構造を得ることができる。
【0054】
さらに封止用プラスチック基板201とFPCを装着した本発明の発光装置の形態が図11に示されている。発光素子100が形成されたプラスチック基板101と封止用プラスチック基板201はウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂などの樹脂材料202で固着されている。FPCは信号入力端子部103において異方性導電性接着材204で固着され電気的に接続している。この構成は信号入力端子部104も同様である。発光素子100は積層体10と無機絶縁物層108で完全に囲まれていて、封止用プラスチック基板201や樹脂材料202とは無関係に完成された封止構造を形成している。勿論、温度や湿度をはじめとして雰囲気に対する安定性を向上させるために、プラスチック基板の外面に別の封止フィルムや保護膜を形成することも可能である。
【0055】
図12はこうして作製されるプラスチック基板を用いた発光装置の外観形状を示す図である。これは、図11と同様に、プラスチック基板101上に形成された画素部102、FPC203、封止基板201が備えられている。プラスチック基板101及び封止用プラスチック基板201には、表面保護や熱放散の目的でAlXYで示される層(またはAl23で示される層)が片面または両面に形成されていても良い。FPC203は外部回路との接続を形成する。ここではFPC203しか図示されていないが、このFPC203にはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い。図示しないが、メモリ、CPU、コントローラ、D/Aコンバータ等を備えたICチップを、COG(chip on glass)方式やTAB(tape automated bonding)方式やワイヤボンディング方法で実装しても良い。またICチップはプラスチック基板101と封止用プラスチック基板201との間に固着して装着してもよい。
【0056】
このようにして、水分や酸素の透過による劣化を抑えることが可能な、プラスチックを基材とする単純マトリクス型の発光装置を得ることができる。尚、本発明は上記形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容するものである。
【0057】
(実施の形態2)
本実施の形態は、発光素子とそれを制御するTFTとを各画素に配置して駆動するアクティブマトリクス型の発光装置であって、酸素、水蒸気など外因性の汚染から発光素子及びTFTを保護する封止する構成の一例について示す。
【0058】
図13はその画素構造を説明する上面図であり、TFTと発光素子が設けられた構成の一例を示している。また、同図中E−E'線に対応する縦断面図を図14に示し、以降の説明においては両図面を参照して説明する。尚、図13においては第2電極上の上層、すなわち、隔壁層、EL層、第1電極、無機化合物層は省略して示している。
【0059】
プラスチック基板301の主表面には金属層11と有機化合物層12との積層体10が形成されている。積層体10上には窒化珪素、窒酸化珪素、酸化珪素などの被膜を組み合わせた中間層302が形成されている。中間層302の好適な形態は、珪素をターゲットとして高周波マグネトロン・スパッタリング法により形成される窒化珪素膜と、その上にプラズマCVD法で形成される窒酸化珪素膜を積層した形態である。
【0060】
画素には3個のTFTが設けられている。TFT401は発光素子に映像信号を入力するタイミングに応じてオンオフ動作をする選択用TFTであり、TFT402は発光素子の発光を停止させる消去用TFTであり、TFT403は発光素子を駆動する駆動用TFTである。TFT403は発光素子100の第2電極310aを陽極とする場合にはpチャネル型とし、仮に陰極とする場合にはnチャネル型とすることが好ましい。
【0061】
TFT403を一例とすると、その断面構造は図14で示すように、ソース又はドレイン領域304とチャネル形成領域305が形成される半導体膜303、ゲート絶縁膜306、ゲート電極307等から構成されている。半導体膜303には必要により低濃度ドレイン領域が形成されていても良く、その構造において限定されるものはない。
【0062】
ゲート電極307の上層には窒化珪素又は窒酸化珪素で保護膜308と、感光性の有機樹脂材料を用いた平坦化膜309が形成されている。感光性の有機樹脂材料としてはポリイミド樹脂やアクリル樹脂等がある。ソース又はドレイン領域304に達するコンタクトホールは、保護膜308とゲート絶縁膜306を貫通する開口をドライエッチング法で形成し、その開口よりも径の大きな開口を平坦化膜309に形成する。
【0063】
平坦化膜上には、窒化チタン膜310とアルミニウム膜311を積層させて発光素子の第2電極及び各種配線が形成される。発光素子では窒化チタン膜により第2電極310aが形成され、アルミニウム膜により反射体311aが形成される。この第2電極310a及び反射体311aと隔壁層312の組み合わせは、実施の形態1と同様である。また、50〜100nmの厚さで形成される窒化チタン膜310に対し、アルミニウム膜311の厚さは100〜2000nmの厚さで形成される。この積層体は発光素子100の電極のみでなく、電源線(310b/311b)や映像信号線(310c/311c)を形成することが可能である。
【0064】
EL層110、第1電極107、無機絶縁物層108は実施の形態1と同様な構成が適用され、TFT403に接続する発光素子100で画素を形成する発光装置が得られる。勿論、ここで示す画素構造は好適な一例であり、本発明はこの画素構造に限定されず、他の画素構造であっても適用可能である。
【0065】
図15は、アクティブマトリクス型の画素構造を有する発光装置を逆スタガ(若しくはボトムゲート)型のTFTで構成した一例を示している。逆スタガ型のTFT403'は図14のTFT403とそのまま置換することが可能であり、中間層302上にゲート電極307、ゲート絶縁膜306、ソース又はドレイン領域304とチャネル形成領域305を含む半導体膜303、保護膜308の順に形成されている。他の構成については図14と同じであるので、説明は省略する。
【0066】
図16は、チャネル形成領域に有機半導体を用いた有機TFTでアクティブマトリクス型の画素を形成する一例を示す。プラスチック基板501の主表面上に形成する積層体10、中間層502、ゲート電極507、ゲート絶縁膜506の構成は図15と同様である。
【0067】
絶縁体層505は有機半導体を所定の場所に形成するための枠型として利用するものであり、ゲート電極に対応して開口部が設けられている。有機半導体503は印刷法、スプレー法、スピン塗布法、インクジェット法などで形成する。有機半導体材料としては、その骨格が共役二重結合から構成されるπ電子共役系の高分子材料が望ましい。具体的には、ポリチオフェン、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリチオフェン誘導体等の可溶性の高分子材料を用いることができる。他に適用可能な有機半導体材料としては、可溶性の前駆体を成膜した後で処理することにより有機半導体層を形成することができる材料がある。尚、前駆体を経由する有機半導体材料としては、ポリチエニレンビニレン、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)、ポリアセチレン、ポリアセチレン誘導体、ポリアリレンビニレンなどがある。前駆体を有機半導体に変換する際には、加熱処理だけではなく塩化水素ガスなどの反応触媒を添加することがなされる。また、これらの可溶性有機半導体材料を溶解させる代表的な溶媒としては、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、アニソール、クロロフォルム、ジクロロメタン、γブチルラクトン、ブチルセルソルブ、シクロヘキサン、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)、シクロヘキサノン、2−ブタノン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド(DMF)または、THF(テトラヒドロフラン)などを適用することができる。
【0068】
ソース又はドレイン電極512、513は有機半導体503と接触し、有機TFTにおけるソース又はドレインとして機能する。これらの配線を形成する材料としては、多くの有機半導体材料がキャリアとして正孔を輸送するp型半導体であることから、その半導体層とオーミック接触を取るために仕事関数の大きい金属を用いることが望ましい。
【0069】
保護膜517、平坦化膜508を形成した後、窒化チタン510aで形成される第2電極と、アルミニウム511aで形成される反射体、配線510b/511b、配線510c/511c、隔壁層512、EL層110、第1電極107、発光素子100、無機絶縁膜108は図14と同様な構成である。
【0070】
また、信号入力する端子部の構成については実施の形態1と同様に形成することができる。すなわち、無機化合物層が積層体の端面を被覆するように設けられた封止構造をアクティブマトリクス型の画素を有する発光装置で実現することができる。
【0071】
以上、無機半導体を用いたトップゲート型又はボトムゲート型のTFT、有機半導体を用いた有機TFTを用いたアクティブマトリクス型の画素を有する発光装置の形態について説明したが、いずれも水分や酸素の透過による劣化を抑えることが可能なプラスチック基板として用いることができる。尚、本発明は上記形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容するものである。
【0072】
(実施の形態3)
以上説明した本発明の発光装置により様々な電子装置を完成させることができる。その一例は、携帯情報端末(電子手帳、モバイルコンピュータ、携帯電話、電子書籍など)、ビデオカメラ、デジタルカメラ、携帯電話などが挙げられる。それらの一例を図20に示す。
【0073】
図20(A)は本発明を適用してビデオカメラを完成させた一例であり、本体3011、表示部3012、音声入力部3013、操作スイッチ3014、バッテリー3015、受像部3016などにより構成されている。本発明により軽量化が図られたビデオカメラを完成させることができる。
【0074】
図20(B)は本発明を適用してPDA(Personal Digital Assistant)を完成させた一例であり、本体3031、スタイラス3032、表示部3033、操作ボタン3034、外部インターフェース3035などにより構成されている。本発明により薄型及び軽量化が図られ、耐候性が向上したPDAを完成させることができる。
【0075】
図20(C)は本発明を適用して携帯電話装置を完成させた一例であり、本体3061、音声出力部3062、音声入力部3063、表示部3064、操作スイッチ3065、アンテナ3066などにより構成されている。本発明により薄型及び軽量化が図られ、耐候性が向上した携帯電話装置を完成させることができる。
【0076】
図20(D)は本発明を適用してデジタルカメラを完成させた一例であり、本体3051、表示部(A)3052、接眼部3053、操作スイッチ3054、表示部(B)3055、バッテリー3056などにより構成されている。本発明により薄型及び軽量化が図られ、耐候性が向上したデジタルカメラを完成させることができる。
【0077】
図20(E)は電子書籍であり、本体3101、表示部A3102、表示部B3103、記憶媒体3104、操作スイッチ3105、アンテナ3106等により構成されている。本発明により薄型及び軽量化が図られ、耐候性が向上した電子書籍を完成させることができる。
【0078】
尚、ここで示す装置はごく一例であり、これらの用途に限定するものではない。
【0079】
【発明の効果】
本発明によれば、金属層と有機化合物層との積層体をプラスチック基板上に形成することにより、水分や酸素の透過による劣化を抑えることが可能な、単純マトリクス型又はアクティブマトリクス型の画素構造を有する発光装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 基板上に積層体が形成された本発明の発光装置の画素構造を示す縦断面図。
【図2】 基板上に積層体が形成された本発明の発光装置の画素構造を示す縦断面図。
【図3】 本発明の発光装置の形態を示す上面図。
【図4】 本発明の発光装置の画素部の形態を詳細に示す上面図。
【図5】 本発明の発光装置の入力端子部の形態を詳細に示す上面図。
【図6】 本発明の発光装置の入力端子部の形態を詳細に示す上面図。
【図7】 本発明の発光装置の入力端子部の形態を詳細に示す縦断面図。
【図8】 本発明の発光装置の入力端子部の形態を詳細に示す縦断面図。
【図9】 本発明の発光装置の作製工程を説明する縦断面図。
【図10】 本発明の発光装置の画素の構成を詳細に説明する縦断面図。
【図11】 本発明の発光装置の形態を示す縦断面図。
【図12】 本発明の発光装置の形態の一例を示す斜視図。
【図13】 本発明の発光装置の画素部の形態を詳細に示す上面図。
【図14】 本発明の発光装置の画素部の形態を詳細に示す縦断面図。
【図15】 本発明の発光装置の画素部の形態を詳細に示す縦断面図。
【図16】 本発明の発光装置の画素部の形態を詳細に示す縦断面図。
【図17】 本発明の積層体を可撓性のプラスチック基板上に形成するのに適した製造装置の一形態を示す図。
【図18】 本発明の積層体の詳細を説明する断面図。
【図19】 本発明の積層体の詳細を説明する断面図。
【図20】 発光装置の応用形態を説明する図。

Claims (5)

  1. アルミニウム層と有機化合物層の積層構造を一単位としてその一単位又は複数単位から成る酸素又は水分の透過を防止する積層体をプラスチック基板上に形成し、
    前記積層体に加熱処理を行い、
    発光素子を前記積層体上に形成し、
    可視光を透過する無機化合物層を前記発光素子上に形成することを特徴とする発光装置の作製方法。
  2. アルミニウム層と有機化合物層の積層構造を一単位としてその一単位又は複数単位から成る酸素又は水分の透過を防止する積層体をプラスチック基板上に形成し、
    前記積層体に水蒸気処理を行い、
    発光素子を前記積層体上に形成し、
    可視光を透過する無機化合物層を前記発光素子上に形成することを特徴とする発光装置の作製方法。
  3. 請求項又はにおいて、前記アルミニウム層の厚さが10nm〜100nmであることを特徴とする発光装置の作製方法。
  4. 請求項乃至のいずれか一項において、前記アルミニウム層にアルミナが形成されていることを特徴とする発光装置の作製方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項において、前記プラスチック基板は、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリアミド、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネートから選ばれた一つであることを特徴とする発光装置の作製方法。
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